JP6565862B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
本発明の第一実施形態に係る電子写真感光体(以下、感光体と記載することがある)の構造を説明する。図1は、第一実施形態に係る感光体1の構造を示す部分断面図である。図1(a)に示すように、感光体1は、導電性基体2と、感光層3とを備える。感光層3は、単層型感光層3cである。図1(a)に示すように、感光層3は導電性基体2上に直接的に配置されてもよい。また、図1(b)に示すように、感光体1は、例えば、導電性基体2と、中間層4(下引層)と、感光層3とを備える。図1(b)に示すように、感光層3は導電性基体2上に間接的に配置されてもよい。図1(b)に示すように、中間層4は、導電性基体2と単層型感光層3cとの間に設けられてもよい。図1(c)に示すように、感光体1は、最表面層として保護層5を備えてもよい。
導電性基体2は、感光体1の導電性基体2として用いることができる限り、特に限定されない。導電性基体2としては、少なくとも表面部が導電性を有する材料で構成される導電性基体を用いることができる。導電性基体2としては、例えば、導電性を有する材料で構成される導電性基体又は導電性材料で被覆される導電性基体が挙げられる。導電性を有する材料としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、錫、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、又はインジウムが挙げられる。これらの導電性を有する材料の中でも、1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。2種以上の組合せとしては、例えば、合金(より具体的には、アルミニウム合金、ステンレス鋼、又は真鍮等)が挙げられる。これらの導電性を有する材料の中でも、感光層3から導電性基体2への電荷の移動が良好であることから導電性、アルミニウム又はアルミニウム合金が好ましい。
感光層3は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂とを含有する。感光層は添加剤を含有してもよい。感光層の厚さは、感光層としての機能を十分に発現できれば、特に限定されない。具体的には、感光層3の厚さは、5μm以上100μm以下であってもよく、10μm以上50μm以下であることが好ましい。
電荷発生剤は、感光体用の電荷発生剤であれば、特に限定されない。電荷発生剤としては、例えば、フタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、ビスアゾ顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、トリスアゾ顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミウム、アモルファスシリコンのような無機光導電材料の粉末、ピリリウム塩、アンサンスロン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、又はキナクリドン系顔料が挙げられる。フタロシアニン系顔料としては、例えば、フタロシアニン又はフタロシアニン誘導体が挙げられる。フタロシアニンとしては、例えば、無金属フタロシアニン顔料(より具体的には、X型無金属フタロシアニン(x−H2Pc)等)が挙げられる。フタロシアニン誘導体としては、例えば、金属フタロシアニン顔料(より具体的には、チタニルフタロシアニン、又はV型ヒドロキシガリウムフタロシアニン等)が挙げられる。フタロシアニン系顔料の結晶形状については特に限定されず、種々の結晶形状を有するフタロシアニン系顔料が使用される。フタロシアニン顔料の結晶形状としては、例えば、α型、β型、又はY型が挙げられる。電荷発生剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの電荷発生剤のうち、フタロシアニン系顔料が好ましく、X型無金属フタロシアニンがより好ましい。
正孔輸送剤は、一般式(HTM1)、一般式(HTM2)、一般式(HTM3)、一般式(HTM4)、一般式(HTM5)、又は一般式(HTM6)で表される。以下、これらの正孔輸送剤は、それぞれ正孔輸送剤(HTM1)〜(HTM6)と記載することがある。
電子輸送剤としては、例えば、キノン系化合物、ジイミド系化合物、ヒドラゾン系化合物、マロノニトリル系化合物、チオピラン系化合物、トリニトロチオキサントン系化合物、3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン系化合物、ジニトロアントラセン系化合物、ジニトロアクリジン系化合物、テトラシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、ジニトロベンゼン、ジニトロアクリジン、無水コハク酸、無水マレイン酸、又はジブロモ無水マレイン酸が挙げられる。キノン系化合物としては、例えば、ジフェノキノン系化合物、アゾキノン系化合物、アントラキノン系化合物、ナフトキノン系化合物、ニトロアントラキノン系化合物、又はジニトロアントラキノン系化合物が挙げられる。これらの電子輸送剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
バインダー樹脂は、ポリアリレート樹脂(1)を含む。ポリアリレート樹脂は、一般式(1)で表される(以下、このようなポリアリレート樹脂をポリアリレート樹脂(1)と記載することがある)。
バインダー樹脂の製造方法は、ポリアリレート樹脂(1)を製造できれば、特に限定されない。これらの製造方法として、例えば、ポリアリレート樹脂の繰返し単位を構成するための芳香族ジオールと芳香族ジカルボン酸とを縮重合させる方法が挙げられる。ポリアリレート樹脂(1)の合成方法は特に限定されず、公知の合成方法(より具体的には、溶液重合、溶融重合、又は界面重合等)を採用することができる。以下、ポリアリレート樹脂(1)の製造方法の一例を説明する。
添加剤としては、例えば、劣化防止剤(より具体的には、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、消光剤、又は紫外線吸収剤等)、軟化剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、ドナー、界面活性剤、又はレベリング剤が挙げられる。
第二実施形態に係る感光体は、中間層(例えば、下引き層)を有してもよい。中間層は、例えば、無機粒子、及び中間層に用いられる樹脂(中間層用樹脂)を含有する。中間層を介在させると、リーク発生を抑制し得る程度の絶縁状態を維持しつつ、感光体を露光した時に発生する電流の流れを円滑にして、電気抵抗の上昇を抑えることができる。
感光体の製造方法について説明する。感光体の製造方法は、例えば、感光層形成工程を有する。感光層形成工程では、感光層を形成するための塗布液(以下、感光層用塗布液と記載することがある)を調製する。感光層用塗布液を導電性基体上に塗布する。次いで、適宜な方法で乾燥することによって、塗布した感光層用塗布液に含まれる溶剤の少なくとも一部を除去して感光層を形成する。感光層用塗布液は、例えば、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂としてのポリアリレート樹脂(1)と、溶剤とを含む。このような感光層用塗布液は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂としてのポリアリレート樹脂(1)とを溶剤に溶解又は分散させることにより調製する。感光層用塗布液は、必要に応じて各種添加剤を加えてもよい。
以下、図2を参照して第二実施形態に係る画像形成装置の一態様について説明する。図2は、第二実施形態に係る画像形成装置の一例を示す図である。第二実施形態に係る画像形成装置100は、像担持体30と、帯電部42と、露光部44と、現像部46と、転写部48とを備える。像担持体30は、第一実施形態に係る感光体である。帯電部42は、像担持体30の表面を帯電する。帯電部42の帯電極性は、正極性である。露光部44は、帯電された像担持体30の表面を露光して、像担持体30の表面に静電潜像を形成する。現像部46は、静電潜像をトナー像として現像する。転写部48は、像担持体30の表面と記録媒体Pとが接触しながら、トナー像を像担持体30から記録媒体へ転写する。以上、第二実施形態に係る画像形成装置の概要を記載した。
条件(a):接触現像方式を採用し、像担持体30と現像部46との間に周速(回転速度)差が設けられる。
条件(b):像担持体30の表面電位と、現像バイアスの電位とが以下の数式(b−1)及び数式(b−2)を満たす。
0(V)<現像バイアスの電位(V)<像担持体30の未露光領域の表面電位(V)・・・(b−1)
現像バイアスの電位(V)>像担持体30の露光領域の表面電位(V)>0(V)・・・(b−2)
第三実施形態に係るプロセスカートリッジは、第一実施形態に係る感光体を備える。引き続き、図2を参照して、第三実施形態に係るプロセスカートリッジについて説明する。
第二実施形態で説明した電荷発生剤(CGM−1)を準備した。電荷発生剤(CGM−1)は、化学式(CGM−1)で表される無金属フタロシアニン(X型無金属フタロシアニン)であった。結晶構造はX型であった。
第一実施形態で説明した電子輸送剤(ETM1−1)を準備した。
第一実施形態で説明した正孔輸送剤(HTM1−1)〜(HTM6−1)を準備した。
第一実施形態で説明したポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−7)及び(R−12)〜(R−15)に加えて、ポリアリレート樹脂(R−8)〜(R−11)及び(R−16)を準備した。ポリアリレート樹脂(R−8)〜(R−11)及び(R−16)は、それぞれ化学式(R−8)〜(R−9)で表される繰返し単位を有するポリアリレート樹脂、並びに化学式(R−10)〜(R−11)及び化学式(R−16)で表されるポリアリレート樹脂である。
以下に、ポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−7)及び(R−12)〜(R−15)の合成方法を説明する。
三口フラスコを反応容器として用いた。この反応容器は、温度計、三方コック、及び滴下ロート200mLを備えた容量1Lの三口フラスコである。反応容器に9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン31.25g(82.56ミリモル)と、t−ブチルフェノール0.124g(0.826ミリモル)と、水酸化ナトリウム7.84g(196ミリモル)と、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド0.240g(0.768ミリモル)とを投入した。次いで、反応容器内をアルゴン置換した。その後、水600mLを更に反応容器に投入した。反応容器の内温20℃の条件下で、反応容器の内容物を1時間攪拌した。次いで、反応容器の内容物を冷却し、反応容器の内温を10℃まで降温した。このようにしてアルカリ性水溶液を調製した。
9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンをポリアリレート樹脂((R−1)〜(R−4)及び(R−6)〜(R−7))の出発物質である芳香族ジオールに変更し、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロリド及び4,4’−オキシビス安息香酸クロリドをポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−4)及び(R−6)〜(R−7)の出発物質であるハロゲン化アルカノイルに変更した以外は、ポリアリレート樹脂(R−5)と同様にしてそれぞれポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−4)及び(R−6)〜(R−7)を製造した。
9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンをポリアリレート樹脂((R−12)〜(R−15))の出発物質である芳香族ジオールに変更した。2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロリド及び4,4’−オキシビス安息香酸クロリドをポリアリレート樹脂(R−12)〜(R−15)の出発物質であるハロゲン化アルカノイルに変更した。更に、複数の芳香族ジカルボン酸の物質量比を変更した。これら以外は、ポリアリレート樹脂(R−5)と同様にしてそれぞれポリアリレート樹脂(R−12)〜(R−15)を製造した。
ポリアリレート樹脂(R−5):1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ=1.35(tBu,9H),2.17(CH3,6H),7.02(Arom,4H),7.14(Arom,6H),7.2−7.5(Arom,8H(MP)),7.78(Arom,2H),8.09(Arom,2H),8.2(Arom,4H),8.26(Arom,2H)8.81(Arom,2H).
ポリアリレート樹脂(R−6):1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ=1.34(tBu,9H),2.15(CH3,6H), 7.12(Arom,6H),7.18−7.51(Arom,8H(MP)),7.76(Arom,2H),7.85(Arom,2H),8.08(Arom,2H),8.23(Arom,2H),8.31(Arom,2H)8.79(Arom,2H).
化学シフト値により、ポリアリレート樹脂(R−5)〜(R−6)が得られていることを確認した。他のポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−4)、(R−7)、及び(R−12)〜(R−15)も同様にして、化学シフト値により、それぞれポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−4)、(R−7)、及び(R−12)〜(R−15)が得られていることを確認した。
[感光体(A−1)]
以下、実施例1に係る感光体(A−1)の製造について説明する。電荷発生剤(CGM−1)2質量部、正孔輸送剤(HTM1)65質量部、電子輸送剤(ETM1−1)35質量部、バインダー樹脂としてのポリアリレート樹脂(R−1)100質量部、及び溶剤としてのテトラヒドロフラン300質量部を容器内に投入した。棒状音波発振子を用いて、容器内の材料と溶剤とを2分間混合させ、材料を溶剤に分散させた。更にボールミルを用いて、容器内の材料と溶媒とを50時間混合して、材料を溶剤に分散させた。棒状音波発振子を用いて、容器内の材料と溶剤とを2分間混合させ、材料を溶剤に分散させた。更にボールミルを用いて、容器内の材料と溶媒とを50時間混合して、材料を溶剤に分散させた。これにより、単層型感光層用塗布液を得た。単層型感光層用塗布液を、導電性基体としてのアルミニウム製のドラム状支持体上に、ディップコート法を用いて塗布した。塗布した単層型感光層用塗布液を、100℃で40分間熱風乾燥させた。これにより、導電性基体上に、単層型感光層(膜厚25μm)を形成した。その結果、単層型感光体(A−1)が得られた。
正孔輸送剤(HTM−1)の代わりに表1及び表2に記載の正孔輸送剤を用いた。バインダー樹脂としてポリアリレート樹脂(R−1)の代わりに表1及び表2に記載のバインダー樹脂を用いた。そのようにして感光体(A−2)〜(A−22)及び感光体(B−1)〜(B−9)をそれぞれ得た。表1及び表2は感光体(A−1)〜(A−19)及び感光体(B−1)〜(B−9)の構成を示す。表1及び表2中、欄「正孔輸送剤の種類」のHTM1−1〜HTM6−1は、それぞれ正孔輸送剤(HTM1−1)〜(HTM6−1)を示す。欄「バインダー樹脂の種類」のR−1〜R−16は、それぞれポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−16)を示す。欄「バインダー樹脂の分子量」は、バインダー樹脂の粘度平均分子量を示す。
(ビッカース硬度の測定)
得られた感光体(A−1)〜(A−22)及び感光体(B−1)〜(B−9)の各々に対して、感光層(単層型感光層)のビッカース硬度を測定した。感光層のビッカース硬度は、日本工業規格(JIS)Z2244に準拠する方法で測定した。ビッカース硬度の測定には、硬度計(株式会社マツザワ(旧 松沢精機株式会社)製「マイクロビッカース硬度計 DMH−1型」)を用いた。ビッカース硬度の測定は、温度23℃、ダイヤモンド圧子の荷重(試験力)10gf、試験力に到達するまでの所要時間5秒、ダイヤモンド圧子の接近速度2mm/秒及び試験力の保持時間1秒の条件で行った。測定されたビッカース硬度を、表1及び表2に示す。
得られた感光体(A−1)〜(A−22)及び感光体(B−1)〜(B−9)の各々に対して、感光層(単層型感光層)の引っ掻き深さを測定した。引っ掻き深さは、引っ掻き装置200を用いて測定した。引っ掻き深さは、JIS K5600−5−5(日本工業規格K5600:塗料一般試験方法、第5部:塗膜の機械的性質、第5節:引っ掻き硬度(荷重針法))で規定される方法で測定された。
第一ステップでは、感光体1の長手方向が固定台201の長手方向と平行になるように、感光体1を固定台201の上面201aに固定した。感光体1の中心軸L2(回転軸)方向が感光体1の長手方向に相当していた。つまり、感光体1の長手方向が固定台201の長手方向と平行になるように感光体1は取り付けられた。なお、感光体1がシート状である場合には、感光体1の長辺方向が感光体1の長手方向に相当する。
第二ステップでは、引っ掻き針203を感光層3の表面3aに対して垂直に当接させた。図3に加えて、図4及び図5を参照して、ドラム状の感光体1の感光層3の表面3aに、引っ掻き針203を垂直に当接させる方法を説明する。
図3に戻って引っ掻き深さの測定を説明する。第三ステップでは、引っ掻き針203を感光層3の表面3aに対して垂直に当接させた状態で、引っ掻き針203から感光層3に10gの荷重Wを付与した。具体的には、分銅皿208に10gの分銅209を載せた。この状態で、固定台201を移動させた。具体的には、定速モーターを駆動させ、レール部207に沿って、固定台201の長手方向(X軸方向)に水平に移動させた。すなわち、固定台201の一端201bを、第一位置N1から第二位置N2まで移動させた。また、第二位置N2は、第一位置N1に対して下流側に位置していた。下流側とは、固定台201の長手方向であって固定台201が2つの軸支持部205から離間する方向の下流側である。固定台201の長手方向への移動に伴い、感光体1も、固定台201の長手方向へ水平に移動した。固定台201及び感光体1の移動速度は、30mm/分であった。固定台201及び感光体1の移動距離は、30mmであった。なお、固定台201及び感光体1の移動距離は、第一位置N1及び第二位置N2の間の距離D1-2に相当していた。固定台201及び感光体1が移動した結果、引っ掻き針203によって感光体1の感光層3の表面3aに引っ掻き傷Sが形成された。
第四ステップでは、引っ掻き傷Sの最大深さDsmaxである引っ掻き深さを測定した。具体的には、感光体1を固定台201から取り外した。三次元干渉顕微鏡(Bruker社販売「WYKO NT−1100」)を用いて、感光体1の感光層3に形成された引っ掻き傷Sを倍率5倍で観察し、引っ掻き傷Sの深さDsを測定した。引っ掻き傷Sの深さDsは、接線A2から、引っ掻き傷Sの谷部までの距離に相当していた。引っ掻き傷Sの深さDsのうち最大深さDsmaxを、引っ掻き深さとした。
<耐かぶり性の評価>
得られた感光体(A−1)〜(A−22)及び感光体(B−1)〜(B−9)の各々に対して、形成される画像における耐かぶり性を評価した。評価機として、画像形成装置(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「モノクロプリンターFS−1300D」の改造機)を用いた。この画像形成装置は、接触現像方式及びクリーナーレス方式を採用する。この画像形成装置では、現像部が感光体上に残留しているトナーを清掃する。用紙として、京セラドキュメントソリューションズ株式会社が販売する「京セラドキュメントソリューションズブランド紙VM−A4」(A4サイズ)を使用した。評価機による評価には、一成分現像剤(試作品)を使用した。
(耐かぶり性の評価基準)
評価A:かぶり濃度が0.010以下である。
評価B:かぶり濃度が0.010より大きく、0.020以下である。
評価C:かぶり濃度が0.020より大きい。
(感度電位VLの測定)
感光体(A−1)〜(A−22)及び感光体(B−1)〜(B−9)の何れかに対して、ドラム感度試験機(ジェンテック株式会社製)を用いて、回転数31rpm及び帯電電位−600Vの条件で帯電させた。次いで、単色光(波長:780nm、露光量:0.8μJ/cm2)をハロゲンランプの光からバンドパスフィルターを用いて取り出し、感光体の表面に照射した。単色光の照射終了後、80ミリ秒が経過した後の表面電位を測定した。測定した表面電位を感度電位(VL)とした。測定環境は、温度23℃、かつ相対湿度50%RHであった。
2 導電性基体
3 感光層
3c 単層型感光層
4 中間層
Claims (10)
- 導電性基体と、感光層とを備える電子写真感光体であって、
前記感光層は、単層型感光層であり、
前記感光層は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂とを含有し、
前記バインダー樹脂は、ポリアリレート樹脂を含み、
前記ポリアリレート樹脂は、化学式(R−3)、化学式(R−5)又は化学式(R−6)で表され、
前記正孔輸送剤は、化学式(HTM1−1)、化学式(HTM2−1)、化学式(HTM3−1)、化学式(HTM4−1)又は化学式(HTM5−1)で表され、
前記ポリアリレート樹脂が前記化学式(R−3)で表される場合、前記正孔輸送剤は、前記化学式(HTM2−1)で表され、
前記ポリアリレート樹脂が前記化学式(R−5)で表される場合、前記正孔輸送剤は、前記化学式(HTM1−1)で表され、
前記ポリアリレート樹脂が前記化学式(R−6)で表される場合、前記正孔輸送剤は、前記化学式(HTM1−1)、前記化学式(HTM3−1)、前記化学式(HTM4−1)又は前記化学式(HTM5−1)で表され、
前記感光層の引っ掻き深さは、0.50μm以下であり、
前記感光層のビッカース硬度は、18.0HV以上である、電子写真感光体。
- 前記感光層の引っ掻き深さは、0.11μm以上0.48μm以下であり、
前記感光層のビッカース硬度は、19.8HV以上23.2HV以下である、請求項1に記載の電子写真感光体。 - 前記一般式(ETM1)中、
R42及びR43は、炭素原子数1以上5以下のアルキル基を表す、請求項3に記載の電子写真感光体。 - 前記電荷発生剤は、X型無金属フタロシアニンである、請求項1〜4の何れか一項に記載の電子写真感光体。
- 請求項1〜5の何れか一項に記載の電子写真感光体を備える、プロセスカートリッジ。
- 像担持体と、
前記像担持体の表面を帯電する帯電部と、
帯電された前記像担持体の前記表面を露光して、前記像担持体の前記表面に静電潜像を形成する露光部と、
前記静電潜像をトナー像として現像する現像部と、
前記トナー像を前記像担持体から記録媒体へ転写する転写部と
を備える画像形成装置であって、
前記像担持体は、請求項1〜5の何れか一項に記載の電子写真感光体であり、
前記帯電部の帯電極性は、正極性であり、
前記転写部は、前記像担持体の前記表面と前記記録媒体とが接触しながら前記トナー像を前記像担持体から前記記録媒体へ転写する、画像形成装置。 - 前記現像部は、前記像担持体の前記表面と接触しながら、前記静電潜像を前記トナー像として現像する、請求項7に記載の画像形成装置。
- 前記現像部は、前記像担持体の前記表面を清掃する、請求項7又は8に記載の画像形成装置。
- 前記帯電部は、帯電ローラーである、請求項7〜9の何れか一項に記載の画像形成装置。
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