JP6565862B2 - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 Download PDF

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本発明は、電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置に関する。
電子写真感光体は、像担持体として電子写真方式の画像形成装置(例えば、プリンター、又は複合機)において用いられる。電子写真感光体は、感光層を備える。電子写真感光体は、例えば、単層型電子写真感光体、又は積層型電子写真感光体が用いられる。単層型電子写真感光体は、電荷発生の機能と、電荷輸送の機能とを有する感光層を備える。積層型電子写真感光体は、感光層は電荷発生の機能を有する電荷発生層と、電荷輸送の機能を有する電荷輸送層とを備える。
特許文献1には、化学式(R−A)で表される繰返し単位を有するポリアリレート樹脂が記載されている。また、上記ポリアリレート樹脂を含有する電子写真感光体が記載されている。
Figure 0006565862
特開平5−297601号公報
しかしながら、ポリアリレート樹脂中の分子鎖同士の絡み合いが低下し、ポリアリレート樹脂のパッキング性が低下し、感光体の耐かぶり性を十分に向上させることができない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、耐かぶり性に優れる感光層を備えた電子写真感光体を提供することである。また、本発明の別の目的は、画像不良の発生を抑制するプロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することである。
本発明の電子写真感光体は、導電性基体と、感光層とを備える。前記感光層は、単層型感光層である。前記感光層は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂とを含有する。前記バインダー樹脂は、ポリアリレート樹脂を含む。前記ポリアリレート樹脂は、一般式(1)で表される。前記正孔輸送剤は、一般式(HTM1)、一般式(HTM2)、一般式(HTM3)、一般式(HTM4)、一般式(HTM5)、又は一般式(HTM6)で表される。前記感光層の引っ掻き深さは、0.50μm以下である。前記感光層のビッカース硬度は、18.0HV以上である。
Figure 0006565862
前記一般式(1)中、Q1、Q2、Q3、及びQ4は、各々独立に、水素原子又はメチル基を表す。r及びsは、0以上49以下の整数を表す。t及びuは、1以上50以下の整数を表す。r+s+t+u=100である。r+t=s+uである。r及びsは、互いに同一であっても異なってもよい。t及びuは、互いに同一であっても異なってもよい。X及びYは、各々独立に、化学式(2A)、化学式(2B)、化学式(2C)、又は化学式(2D)で表される二価の基を表す。X及びYは、互いに異なる。
Figure 0006565862
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前記一般式(HTM1)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8は、各々独立に、水素原子又は炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表す。前記一般式(HTM2)中、R9、R10、R11、及びR12は、各々独立に、水素原子又は炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表す。前記一般式(HTM3)中、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、及びR20は、各々独立に、水素原子又は炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表す。前記一般式(HTM4)中、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、及びR28は、各々独立に、水素原子又は炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表す。前記一般式(HTM5)中、R29、R30、R31、R32、及びR34は、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表す。前記一般式(HTM6)中、R35、R36、R37、R38、R39、R40、及びR41は、各々独立に、水素原子又は炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表す。
本発明のプロセスカートリッジは、上述の電子写真感光体を備える。
本発明の画像形成装置は、像担持体と、帯電部と、露光部と、現像部と、転写部とを備える。前記像担持体は、上述の電子写真感光体である。前記帯電部は、前記像担持体の表面を帯電する。前記帯電部の帯電極性は正極性である。前記露光部は、帯電された前記像担持体の前記表面を露光して、前記像担持体の前記表面に静電潜像を形成する。前記現像部は、前記静電潜像をトナー像として現像する。前記転写部は、前記像担持体の前記表面と前記記録媒体とが接触しながら前記トナー像を前記像担持体から記録媒体へ転写する。
本発明の電子写真感光体は、耐かぶり性に優れる。また、本発明のプロセスカートリッジ及び画像形成装置は、画像不良の発生を抑制することができる。
(a)、(b)、及び(c)は、それぞれ、本発明の第一実施形態に係る電子写真感光体の構造を示す部分断面図である。 本発明の第二実施形態に係る画像形成装置の一例を示す図である。 引っ掻き装置の構成の一例を示す図である。 図3のIV−IV線における断面図である。 図3に示す固定台と、引っ掻き針と、電子写真感光体との側面図である。 感光層の表面に形成された引っ掻き傷Sを示す図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内で、適宜変更を加えて実施できる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の要旨を限定するものではない。なお、本明細書において、化合物名の後に「系」を付けて、化合物及びその誘導体を包括的に総称する場合がある。化合物名の後に「系」を付けて重合体名を表す場合には、重合体の繰返し単位が化合物又はその誘導体に由来することを意味する。
以下、炭素原子数1以上6以下のアルキル基、炭素原子数1以上5以下のアルキル基、及び炭素原子数1以上3以下のアルキル基は、各々、次の意味である。
炭素原子数1以上6以下のアルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上6以下のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、又はヘキシル基が挙げられる。
炭素原子数1以上5以下のアルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上5以下のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、又はネオペンチル基が挙げられる。
炭素原子数1以上3以下のアルキル基は、直鎖状又は分枝鎖状で非置換である。炭素原子数1以上3以下のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、又はイソプロピル基が挙げられる。
<第一実施形態:電子写真感光体>
本発明の第一実施形態に係る電子写真感光体(以下、感光体と記載することがある)の構造を説明する。図1は、第一実施形態に係る感光体1の構造を示す部分断面図である。図1(a)に示すように、感光体1は、導電性基体2と、感光層3とを備える。感光層3は、単層型感光層3cである。図1(a)に示すように、感光層3は導電性基体2上に直接的に配置されてもよい。また、図1(b)に示すように、感光体1は、例えば、導電性基体2と、中間層4(下引層)と、感光層3とを備える。図1(b)に示すように、感光層3は導電性基体2上に間接的に配置されてもよい。図1(b)に示すように、中間層4は、導電性基体2と単層型感光層3cとの間に設けられてもよい。図1(c)に示すように、感光体1は、最表面層として保護層5を備えてもよい。
以下、第一実施形態に係る感光体1の要素(導電性基体2、感光層3、及び中間層4)を説明する。更に感光体1の製造方法も説明する。
[1.導電性基体]
導電性基体2は、感光体1の導電性基体2として用いることができる限り、特に限定されない。導電性基体2としては、少なくとも表面部が導電性を有する材料で構成される導電性基体を用いることができる。導電性基体2としては、例えば、導電性を有する材料で構成される導電性基体又は導電性材料で被覆される導電性基体が挙げられる。導電性を有する材料としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、錫、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、又はインジウムが挙げられる。これらの導電性を有する材料の中でも、1種単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。2種以上の組合せとしては、例えば、合金(より具体的には、アルミニウム合金、ステンレス鋼、又は真鍮等)が挙げられる。これらの導電性を有する材料の中でも、感光層3から導電性基体2への電荷の移動が良好であることから導電性、アルミニウム又はアルミニウム合金が好ましい。
導電性基体2の形状は、使用する画像形成装置の構造に合わせて適宜選択することができる。導電性基体2の形状としては、例えば、シート状又はドラム状が挙げられる。また、導電性基体2の厚みは、導電性基体2の形状に応じて、適宜選択することができる。
[2.感光層]
感光層3は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂とを含有する。感光層は添加剤を含有してもよい。感光層の厚さは、感光層としての機能を十分に発現できれば、特に限定されない。具体的には、感光層3の厚さは、5μm以上100μm以下であってもよく、10μm以上50μm以下であることが好ましい。
感光層3のビッカース硬度は、以下の方法で測定される。測定試料(感光層)のビッカース硬度を、日本工業規格(JIS)Z2244に準拠する方法で測定する。ビッカース硬度の測定には、硬度計(例えば、株式会社マツザワ(旧 松沢精機株式会社)製「マイクロビッカース硬度計 DMH−1型」)が使用される。ビッカース硬度の測定は、例えば、温度45℃、ダイヤモンド圧子の荷重(試験力)10gf、試験力に到達するまでの所要時間5秒、ダイヤモンド圧子の接近速度2mm/秒、及び試験力の保持時間1秒の条件で行うことができる。
感光層3のビッカース硬度は、18.0HV以上であり、18.0HV以上25.0HV以下であることが好ましい。
感光層3の引っ掻き深さは、以下の方法で測定される。感光層3の引っ掻き深さは、JIS K5600−5−5で規定される引っ掻き装置を用いて、第一ステップ、第二ステップ、第三ステップ、及び第四ステップを行うことにより測定される。引っ掻き装置は、固定台と引っ掻き針とを備える。引っ掻き針は、直径1mmの半球状のサファイアの先端を有している。
第一ステップでは、感光体1の長手方向が固定台の長手方向と平行になるように、感光体1を固定台の上面に固定する。第二ステップでは、引っ掻き針を感光層3の表面に対して垂直に当接させる。第三ステップでは、引っ掻き針を感光層3の表面に対して垂直に当接させた状態で、引っ掻き針から感光層3に10gの荷重を付与しながら、固定台及び固定台の上面に固定された感光体1を、固定台の長手方向に30mm/分の速度で30mm移動させて、引っ掻き針によって感光層3の表面に引っ掻き傷を形成する。第四ステップでは、引っ掻き傷の最大深さである引っ掻き深さを測定する。
以上、引っ掻き深さの測定方法の概要を説明した。引っ掻き深さの測定方法は、実施例で詳細に説明する。
感光層3の引っ掻き深さは、0.50μm以下であり、0.00μm以上0.50μm以下であることが好ましく、0.11μm以上0.45μm以下であることがより好ましい。
以下、電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤、バインダー樹脂、及び添加剤を説明する。
[2−1.電荷発生剤]
電荷発生剤は、感光体用の電荷発生剤であれば、特に限定されない。電荷発生剤としては、例えば、フタロシアニン系顔料、ペリレン系顔料、ビスアゾ顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、トリスアゾ顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミウム、アモルファスシリコンのような無機光導電材料の粉末、ピリリウム塩、アンサンスロン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、又はキナクリドン系顔料が挙げられる。フタロシアニン系顔料としては、例えば、フタロシアニン又はフタロシアニン誘導体が挙げられる。フタロシアニンとしては、例えば、無金属フタロシアニン顔料(より具体的には、X型無金属フタロシアニン(x−H2Pc)等)が挙げられる。フタロシアニン誘導体としては、例えば、金属フタロシアニン顔料(より具体的には、チタニルフタロシアニン、又はV型ヒドロキシガリウムフタロシアニン等)が挙げられる。フタロシアニン系顔料の結晶形状については特に限定されず、種々の結晶形状を有するフタロシアニン系顔料が使用される。フタロシアニン顔料の結晶形状としては、例えば、α型、β型、又はY型が挙げられる。電荷発生剤は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの電荷発生剤のうち、フタロシアニン系顔料が好ましく、X型無金属フタロシアニンがより好ましい。
所望の領域に吸収波長を有する電荷発生剤を単独で用いてもよいし、2種以上の電荷発生剤を組み合わせて用いてもよい。更に、例えば、デジタル光学式の画像形成装置には、700nm以上の波長領域に感度を有する感光体を用いることが好ましい。デジタル光学式の画像形成装置としては、例えば、半導体レーザーのような光源を使用したレーザービームプリンター又はファクシミリが挙げられる。そのため、例えば、フタロシアニン系顔料が好ましく、X型無金属フタロシアニン(x−H2Pc)がより好ましい。
短波長レーザー光源を用いた画像形成装置に適用される感光体には、電荷発生剤として、アンサンスロン系顔料又はペリレン系顔料が好適に用いられる。短波長レーザーの波長としては、例えば、350nm以上550nm以下の波長が挙げられる。
電荷発生剤は、例えば、化学式(CGM−1)〜(CGM−4)で表されるフタロシアニン系顔料である(以下、それぞれ電荷発生剤(CGM−1)〜(CGM−4)と記載することがある)。
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電荷発生剤の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、0.1質量部以上50質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以上30質量部以下であることがより好ましく、0.5質量部以上4.5質量部以下であることが特に好ましい。
[2−2.正孔輸送剤]
正孔輸送剤は、一般式(HTM1)、一般式(HTM2)、一般式(HTM3)、一般式(HTM4)、一般式(HTM5)、又は一般式(HTM6)で表される。以下、これらの正孔輸送剤は、それぞれ正孔輸送剤(HTM1)〜(HTM6)と記載することがある。
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一般式(HTM1)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8は、各々独立に、水素原子又は炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表す。一般式(HTM2)中、R9、R10、R11、及びR12は、各々独立に、水素原子又は炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表す。一般式(HTM3)中、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、及びR20は、各々独立に、水素原子又は炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表す。一般式(HTM4)中、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、及びR28は、各々独立に、水素原子又は炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表す。一般式(HTM5)中、R29、R30、R31、R32、及びR34は、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表す。一般式(HTM6)中、R35、R36、R37、R38、R39、R40、及びR41は、各々独立に、水素原子又は炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表す。
一般式(HTM1)中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及びR8は、各々独立に、水素原子又は炭素原子数1以上3以下のアルキル基を表すことが好ましく、水素原子又はメチル基を表すことがより好ましい。感光体の耐かぶり性を更に向上させる観点から、正孔輸送剤は一般式(HTM1)で表され、かつ引っ掻き深さは0.20μm未満であることが好ましい。正孔輸送剤(HTM1)としては、例えば、化学式(HTM1−1)で表される正孔輸送剤が挙げられる(以下、正孔輸送剤(HTM1−1)と記載することがある)。
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一般式(HTM2)中、R9、R10、R11、及びR12は、各々独立に、水素原子又は炭素原子数1以上3以下のアルキル基を表すことが好ましく、水素原子又はメチル基を表すことがより好ましい。正孔輸送剤(HTM2)としては、例えば、化学式(HTM2−1)で表される正孔輸送剤が挙げられる(以下、正孔輸送剤(HTM2−1)と記載することがある)。
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一般式(HTM3)中、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、及びR20は、各々独立に、水素原子又は炭素原子数1以上3以下のアルキル基を表すことが好ましく、水素原子又はメチル基を表すことがより好ましい。正孔輸送剤(HTM3)としては、例えば、化学式(HTM3−1)で表される正孔輸送剤が挙げられる(以下、正孔輸送剤(HTM3−1)と記載することがある)。
Figure 0006565862
一般式(HTM4)中、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、及びR28は、各々独立に、水素原子又は炭素原子数1以上3以下のアルキル基を表すことが好ましく、水素原子又はメチル基を表すことがより好ましい。正孔輸送剤(HTM4)としては、例えば、化学式(HTM4−1)で表される正孔輸送剤が挙げられる(以下、正孔輸送剤(HTM4−1)と記載することがある)。
Figure 0006565862
一般式(HTM5)中、R29、R30、R31、R32、及びR34は、炭素原子数1以上3以下のアルキル基を表すことが好ましく、メチル基を表すことがより好ましい。正孔輸送剤(HTM5)としては、例えば、化学式(HTM5−1)で表される正孔輸送剤が挙げられる(以下、正孔輸送剤(HTM5−1)と記載することがある)。
Figure 0006565862
一般式(HTM6)中、R35、R36、R37、R38、R39、R40、及びR41は、水素原子を表すことが好ましい。正孔輸送剤(HTM6)としては、例えば、化学式(HTM6−1)で表される正孔輸送剤が挙げられる(以下、正孔輸送剤(HTM6−1)と記載することがある)。
Figure 0006565862
正孔輸送剤は、一般式(HTM1)〜(HTM6)以外に他の正孔輸送剤を含んでもよい。他の正孔輸送剤としては、例えば、含窒素環式化合物又は縮合多環式化合物を使用することができる。含窒素環式化合物及び縮合多環式化合物としては、例えば、ジアミン誘導体(より具体的には、N,N,N’,N’−テトラフェニルフェニレンジアミン誘導体、N,N,N’,N’−テトラフェニルナフチレンジアミン誘導体、又はN,N,N’,N’−テトラフェニルフェナントリレンジアミン誘導体等);オキサジアゾール系化合物(より具体的には、2,5−ジ(4−メチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等);スチリル系化合物(より具体的には、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等);カルバゾール系化合物(より具体的には、ポリビニルカルバゾール等);有機ポリシラン化合物;ピラゾリン系化合物(より具体的には、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン等);ヒドラゾン系化合物;インドール系化合物;オキサゾール系化合物;イソオキサゾール系化合物;チアゾール系化合物;チアジアゾール系化合物;イミダゾール系化合物;ピラゾール系化合物;トリアゾール系化合物が挙げられる。
正孔輸送剤の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、10質量部以上200質量部以下であることが好ましく、10質量部以上100質量部以下であることがより好ましい。
[2−3.電子輸送剤]
電子輸送剤としては、例えば、キノン系化合物、ジイミド系化合物、ヒドラゾン系化合物、マロノニトリル系化合物、チオピラン系化合物、トリニトロチオキサントン系化合物、3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン系化合物、ジニトロアントラセン系化合物、ジニトロアクリジン系化合物、テトラシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、ジニトロベンゼン、ジニトロアクリジン、無水コハク酸、無水マレイン酸、又はジブロモ無水マレイン酸が挙げられる。キノン系化合物としては、例えば、ジフェノキノン系化合物、アゾキノン系化合物、アントラキノン系化合物、ナフトキノン系化合物、ニトロアントラキノン系化合物、又はジニトロアントラキノン系化合物が挙げられる。これらの電子輸送剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの電子輸送剤のうち、一般式(ETM1)で表される化合物(以下、電子輸送剤(ETM1)と記載することがある)が好ましい。
Figure 0006565862
一般式(ETM1)中、R42及びR43は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表し、炭素原子数1以上5以下のアルキル基を表すことが好ましく、2−メチル−2−ブチル基を表すことがより好ましい。電子輸送剤(ETM1)としては、例えば、化学式(ETM1−1)で表される化合物(以下、電子輸送剤(ETM1−1)と記載することがある)が挙げられる。
Figure 0006565862
[2−4.バインダー樹脂]
バインダー樹脂は、ポリアリレート樹脂(1)を含む。ポリアリレート樹脂は、一般式(1)で表される(以下、このようなポリアリレート樹脂をポリアリレート樹脂(1)と記載することがある)。
Figure 0006565862
一般式(1)中、Q1、Q2、Q3、及びQ4は、各々独立に、水素原子又はメチル基を表す。r及びsは、0以上49以下の整数を表す。t及びuは、1以上50以下の整数を表す。r+s+t+u=100である。r+t=s+uである。r及びsは、互いに同一であっても異なってもよい。t及びuは、互いに同一であっても異なってもよい。X及びYは、各々独立に、化学式(2A)、化学式(2B)、化学式(2C)、又は化学式(2D)で表される二価の基を表す。X及びYは、互いに異なる。
Figure 0006565862
感光体の耐かぶり性を更に向上させる観点から、一般式(1)中、Q1、Q2、Q3、及びQ4はメチル基を表すことが好ましい。一般式(1)中、s/(s+t)が0.00である場合、Yは、一般式(2B)で表される二価の基を表すことが好ましい。s/(s+t)が0.00でない場合、X又はYは、一般式(2B)で表される二価の基を表すことが好ましい。感光体の感度特性を向上させる観点から、一般式(1)中、s/(s+u)は、0.00であり、Yは、化学式(2A)、化学式(2C)、又は化学式(2D)を表すことが好ましい。
r及びsは、互いに同一であっても異なってもよい。r及びuは、互いに同一であっても異なってもよい。t及びsは、互いに同一であっても異なってもよい。t及びuは、互いに同一であっても異なってもよい。
ポリアリレート樹脂(1)は、化学式(1−5)で表される繰返し単位(以下、繰返し単位(1−5)と記載することがある)、一般式(1−6)で表される繰返し単位(以下、繰返し単位(1−6)と記載することがある)、一般式(1−7)で表される繰返し単位(以下、繰返し単位(1−7)と記載することがある)、一般式(1−8)で表される繰返し単位(以下、繰返し単位(1−8)と記載することがある)を有する。
Figure 0006565862
一般式(1−5)中のQ1及びQ2、一般式(1−6)中のX、一般式(1−7)中のQ3及びQ4、並びに一般式(1−8)中のYは、それぞれ一般式(1)中のQ1、Q2、X、Q3、Q4、及びYと同義である。
ポリアリレート樹脂(1)は、繰返し単位(1−5)〜(1−8)以外の繰返し単位を有してもよい。ポリアリレート樹脂(1)中の繰返し単位の物質量の合計に対する繰返し単位(1−5)〜(1−8)の物質量の合計の比率(モル分率)は、0.80以上が好ましく、0.90以上がより好ましく、1.00が更に好ましい。
ポリアリレート樹脂(1)における繰返し単位(1−5)〜(1−8)の配列は、芳香族ジオール由来の繰返し単位と芳香族ジカルボン酸由来の繰返し単位とが互いに隣接する限り、特に限定されない。例えば、繰返し単位(1−5)は、繰返し単位(1−6)又は繰返し単位(1−8)と隣接して互いに結合している。同様に、繰返し単位(1−7)は、繰返し単位(1−6)又は繰返し単位(1−8)と隣接して互いに結合している。ポリアリレート樹脂(1)は、繰返し単位(1−5)〜(1−8)以外の繰返し単位を有してもよい。
一般式(1)中のr及びsは0以上49以下の整数を表す。t及びuは、1以上50以下の整数を表す。r+s+t+u=100である。r+t=s+uである。r/(r+t)は、0.20以上0.80以下であることが好ましく、0.20より大きく0.80未満であることがより好ましい。r/(r+t)は、ポリアリレート樹脂(1)における繰返し単位(1−5)の物質量及び繰返し単位(1−7)の物質量の合計に対する繰返し単位(1−5)の物質量の比率(モル分率)を表す。s/(s+u)は、0.20以上0.80以下であることが好ましく、0.2以上0.80以下であることがより好ましい。s/(s+u)は、ポリアリレート樹脂(1)における繰返し単位(1−6)の物質量及び繰返し単位(1−8)の物質量の合計に対する繰返し単位(1−6)の物質量の比率(モル分率)を表す。
ポリアリレート樹脂(1)としては、例えば、化学式(R−1)〜(R−7)又は化学式(R−12)〜(R−15)で表されるポリアリレート樹脂(以下、ポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−7)及び(R−12)〜(R−15)と記載することがある)が挙げられる。
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バインダー樹脂の粘度平均分子量は、20000以上であることが好ましく、25000以上であることがより好ましく、35000以上であることが更に好ましい。バインダー樹脂の粘度平均分子量は、70000以下であることが好ましく、50000以下であることがより好ましく、40000以下であることが更に好ましい。バインダー樹脂の粘度平均分子量が50000以上である場合、バインダー樹脂の耐摩耗性を高めることができ、電荷輸送層が摩耗しにくくなる。一方、バインダー樹脂の粘度平均分子量が40000以下である場合、感光層の形成時に、バインダー樹脂が溶剤に溶解し易くなり、感光層の形成が容易になる傾向がある。
バインダー樹脂としては、ポリアリレート樹脂(1)のみを単独で用いてもよいし、ポリアリレート樹脂(1)以外の樹脂(その他の樹脂)を、本発明の効果を損なわない範囲で含んでいてもよい。その他の樹脂としては、例えば、熱可塑性樹脂(ポリアリレート樹脂(1)以外のポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、アクリル共重合体、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスルホン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、又はポリエステル樹脂)、熱硬化性樹脂(シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、又はその他架橋性の熱硬化性樹脂)、又は、光硬化性樹脂(エポキシ−アクリル酸系樹脂、又はウレタン−アクリル酸系共重合体)が挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(バインダー樹脂の製造方法)
バインダー樹脂の製造方法は、ポリアリレート樹脂(1)を製造できれば、特に限定されない。これらの製造方法として、例えば、ポリアリレート樹脂の繰返し単位を構成するための芳香族ジオールと芳香族ジカルボン酸とを縮重合させる方法が挙げられる。ポリアリレート樹脂(1)の合成方法は特に限定されず、公知の合成方法(より具体的には、溶液重合、溶融重合、又は界面重合等)を採用することができる。以下、ポリアリレート樹脂(1)の製造方法の一例を説明する。
ポリアリレート樹脂(1)は、例えば、反応式(R−1)で表される反応(以下、反応(R−1)と記載することがある)に従って又はこれに準じる方法によって製造される。ポリアリレート樹脂の製造方法は、例えば、反応(R−1)を含む。
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反応(R−1)において、一般式(1−11)中のQ1及びQ2、一般式(1−12)中のQ3及びQ4、一般式(1−9)中のX、並びに一般式(1−10)中のYは、それぞれ一般式(1)中のQ1、Q2、Q3、Q4、X、及びYと同義である。
反応(R−1)では、一般式(1−9)で表される芳香族ジカルボン酸及び一般式(1−10)で表される芳香族ジカルボン酸(以下、それぞれ芳香族ジカルボン酸(1−9)及び(1−10)と記載することがある)と、一般式(1−11)で表される芳香族ジオール及び一般式(1−12)で表される芳香族ジオール(以下、それぞれ芳香族ジオール(1−11)及び(1−12)と記載することがある)とを反応させて、ポリアリレート樹脂(1)を得る。
芳香族ジカルボン酸(1−9)及び(1−10)の合計物質量1モルに対する、芳香族ジオール(1−11)及び(1−12)の合計物質量は、0.9モル以上1.1モル以下であることが好ましい。上記範囲であると、ポリアリレート樹脂(1)を精製し易く、ポリアリレート樹脂(1)の収率が向上する。
反応(R−1)は、アルカリ及び触媒の存在下で進行させてもよい。触媒としては、例えば、第三級アンモニウム(より具体的には、トリアルキルアミン等)又は第四級アンモニウム塩(より具体的には、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド等)が挙げられる。アルカリとしては、例えば、アルカリ金属の水酸化物(より具体的には、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等)、アルカリ土類金属の水酸化物(より具体的には、水酸化カルシウム等)が挙げられる。反応(R−1)は、溶媒中及び不活性ガス雰囲気下で進行させてもよい。溶媒としては、例えば、水又はクロロホルムが挙げられる。不活性ガスとしては、例えば、アルゴンが挙げられる。反応(R−1)の反応時間は、2時間以上5時間以下が好ましい。反応温度は、5℃以上25℃以下が好ましい。
芳香族ジカルボン酸としては、例えば、芳香環上に結合する2つのカルボキシル基を有する芳香族ジカルボン酸(より具体的には、ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル又は4,4’−ジカルボキシビフェニル等)が挙げられる。芳香族ジカルボン酸は、芳香族ジカルボン酸(1−9)及び(1−10)以外に他のジカルボン酸を含んでもよい。なお、ポリアリレート樹脂の合成において、芳香族ジカルボン酸の代わりに、芳香族ジカルボン酸誘導体(より具体的には、ハロゲン化アルカノイル又は芳香族ジカルボン酸無水物)を用いてもよい。
ポリアリレート樹脂を合成する際、芳香族ジオールは、ジアセテートのような誘導体として用いることができる。芳香族ジオールは、芳香族ジオール(1−11)及び(1−12)以外の他のジオール(例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールE、又はビスフェノールF)を含んでもよい。
ポリアリレート樹脂(1)の製造では、必要に応じて他の工程(例えば、精製工程)を含んでもよい。このような工程としては、例えば、精製工程が挙げられる。精製方法としては、例えば、公知の方法(より具体的には、ろ過、クロマトグラフィー、又は晶折等)が挙げられる。
[2−5.添加剤]
添加剤としては、例えば、劣化防止剤(より具体的には、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、消光剤、又は紫外線吸収剤等)、軟化剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、ドナー、界面活性剤、又はレベリング剤が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、チオエーテル化合物、又はホスファイト化合物が挙げられる。これらの酸化防止剤の中でも、ヒンダードフェノール化合物及びヒンダードアミン化合物が好ましい。
[3.中間層]
第二実施形態に係る感光体は、中間層(例えば、下引き層)を有してもよい。中間層は、例えば、無機粒子、及び中間層に用いられる樹脂(中間層用樹脂)を含有する。中間層を介在させると、リーク発生を抑制し得る程度の絶縁状態を維持しつつ、感光体を露光した時に発生する電流の流れを円滑にして、電気抵抗の上昇を抑えることができる。
無機粒子としては、例えば、金属(より具体的には、アルミニウム、鉄、又は銅等)の粒子、金属酸化物(より具体的には、酸化チタン、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、又は酸化亜鉛等)の粒子、又は非金属酸化物(より具体的には、シリカ等)の粒子が挙げられる。これらの無機粒子は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、無機粒子は、表面処理を施してもよい。
中間層用樹脂としては、中間層を形成する樹脂として用いることができれば、特に限定されない。
[4.感光体の製造方法]
感光体の製造方法について説明する。感光体の製造方法は、例えば、感光層形成工程を有する。感光層形成工程では、感光層を形成するための塗布液(以下、感光層用塗布液と記載することがある)を調製する。感光層用塗布液を導電性基体上に塗布する。次いで、適宜な方法で乾燥することによって、塗布した感光層用塗布液に含まれる溶剤の少なくとも一部を除去して感光層を形成する。感光層用塗布液は、例えば、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂としてのポリアリレート樹脂(1)と、溶剤とを含む。このような感光層用塗布液は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂としてのポリアリレート樹脂(1)とを溶剤に溶解又は分散させることにより調製する。感光層用塗布液は、必要に応じて各種添加剤を加えてもよい。
以下、感光層形成工程の詳細を説明する。感光層用塗布液に含有される溶剤は、塗布液に含まれる各成分を溶解又は分散できれば、特に限定されない。溶剤としては、例えば、アルコール(より具体的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、又はブタノール等)、脂肪族炭化水素(より具体的には、n−ヘキサン、オクタン、又はシクロヘキサン等)、芳香族炭化水素(より具体的には、ベンゼン、トルエン、又はキシレン等)、ハロゲン化炭化水素(より具体的には、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、又はクロロベンゼン等)、エーテル(より具体的には、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、又はジエチレングリコールジメチルエーテル等)、ケトン(より具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、又はシクロヘキサノン等)、エステル(より具体的には、酢酸エチル又は酢酸メチル等)、ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、又はジメチルスルホキシドが挙げられる。これらの溶剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの溶剤のうち、非ハロゲン溶剤を用いることが好ましい。
感光層用塗布液は、それぞれ各成分を混合し、溶剤に分散することにより調製される。混合又は分散には、例えば、ビーズミル、ロールミル、ボールミル、アトライター、ペイントシェーカー、又は超音波分散器を用いることができる。
感光層用塗布液は、各成分の分散性、又は形成される各々の層の表面平滑性を向上させるために、例えば、界面活性剤又はレベリング剤を含有してもよい。
感光層用塗布液を塗布する方法としては、感光層用塗布液を均一に塗布できる方法であれば、特に限定されない。塗布方法としては、例えば、ディップコート法、スプレーコート法、スピンコート法、又はバーコート法が挙げられる。
感光層用塗布液に含まれる溶剤の少なくとも一部を除去する方法としては、塗布液中の溶剤を蒸発させ得る方法であれば、特に限定されない。除去する方法としては、例えば、加熱、減圧、又は加熱と減圧との併用が挙げられる。より具体的には、高温乾燥機、又は減圧乾燥機を用いて、熱処理(熱風乾燥)する方法が挙げられる。熱処理条件は、例えば、40℃以上150℃以下の温度、かつ3分間以上120分間以下の時間である。
なお、感光体の製造方法は、必要に応じて中間層を形成する工程を更に有してもよい。中間層を形成する工程は、公知の方法を適宜選択することができる。
以上説明した本発明の電子写真感光体は、耐かぶり性に優れるため、種々の画像形成装置で好適に使用できる。
<第二実施形態:画像形成装置>
以下、図2を参照して第二実施形態に係る画像形成装置の一態様について説明する。図2は、第二実施形態に係る画像形成装置の一例を示す図である。第二実施形態に係る画像形成装置100は、像担持体30と、帯電部42と、露光部44と、現像部46と、転写部48とを備える。像担持体30は、第一実施形態に係る感光体である。帯電部42は、像担持体30の表面を帯電する。帯電部42の帯電極性は、正極性である。露光部44は、帯電された像担持体30の表面を露光して、像担持体30の表面に静電潜像を形成する。現像部46は、静電潜像をトナー像として現像する。転写部48は、像担持体30の表面と記録媒体Pとが接触しながら、トナー像を像担持体30から記録媒体へ転写する。以上、第二実施形態に係る画像形成装置の概要を記載した。
第二実施形態に係る画像形成装置100は、画像不良を抑制することができる。その理由は、以下のように推測される。第二実施形態に係る画像形成装置100は、像担持体30として第一実施形態に係る感光体を備える。第一実施形態に係る感光体は、耐かぶり性に優れる。よって、第二実施形態に係る画像形成装置100は、画像不良(より具体的には、かぶり等)を抑制することができる。
以下、図2を参照して画像形成装置100の各部について詳細に説明する。画像形成装置100は、電子写真方式の画像形成装置である限り、特に限定されない。画像形成装置100は、例えば、モノクロ画像形成装置であってもよいし、カラー画像形成装置であってもよい。画像形成装置100がカラー画像形成装置である場合、画像形成装置100は、例えば、タンデム方式を採用する。以下、タンデム方式の画像形成装置100を例に挙げて説明する。
画像形成装置100は、直接転写方式を採用する。通常、直接転写方式を採用する画像形成装置では、像担持体30が記録媒体に接触することがあるため、像担持体30の表面に微小な成分が付着し易く、画像不良が発生し易い。しかし、第二実施形態に係る画像形成装置100は、像担持体30として第一実施形態に係る感光体を備える。第一実施形態に係る感光体は、耐かぶり性に優れる。よって、像担持体30として第一実施形態に係る感光体を備えると、画像形成装置100が直接転写方式を採用する場合であっても、画像不良の発生を抑制できると考えられる。
画像形成装置100は、画像形成ユニット40a、40b、40c及び40dと、転写ベルト50と、定着部52とを備える。以下、区別する必要がない場合には、画像形成ユニット40a、40b、40c及び40dの各々を、画像形成ユニット40と記載する。なお、画像形成装置100がモノクロ画像形成装置である場合には、画像形成装置100は、画像形成ユニット40aを備え、画像形成ユニット40b〜40dは省略される。
画像形成ユニット40は、像担持体30と、帯電部42と、露光部44と、現像部46と、転写部48とを備える。画像形成ユニット40の中央位置に、像担持体30が設けられる。像担持体30は、矢符方向(反時計回り)に回転可能に設けられる。像担持体30の周囲には、帯電部42を基準として像担持体30の回転方向の上流側から順に、帯電部42と、露光部44と、現像部46と、転写部48とが設けられる。なお、画像形成ユニット40には、クリーニング部又は除電部(不図示)が更に備えられてもよい。
画像形成ユニット40a〜40dの各々によって、転写ベルト50上の記録媒体Pに、複数色(例えば、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの4色)のトナー像が順に重ねられる。
帯電部42は、帯電ローラーである。帯電ローラーは、像担持体30の表面と接触しながら像担持体30の表面を帯電する。通常、帯電ローラーを備える画像形成装置では、画像不良が生じ易い。しかし、第一実施形態に係る感光体は、像担持体30として画像形成装置100に備えられる。第一実施形態に係る感光体は、耐かぶり性に優れる。よって、画像形成装置100が帯電部42として帯電ローラーを備える場合であっても、画像不良の発生は抑制される。このように第二実施形態に係る画像形成装置100は、接触帯電方式を採用することができる。他の接触帯電方式の帯電部としては、例えば、帯電ブラシが挙げられる。帯電部42は、非接触方式であってもよい。非接触方式の帯電部としては、例えば、コロトロン帯電部、又はスクロトロン帯電部が挙げられる。
帯電部42が印加する電圧は、特に限定されない。帯電部42が印加する電圧としては、直流電圧、交流電圧、又は重畳電圧(直流電圧に交流電圧が重畳した電圧)が挙げられ、より好ましくは直流電圧が挙げられる。直流電圧は交流電圧又は重畳電圧に比べ、以下に示す優位性がある。帯電部42が直流電圧のみを印加すると、像担持体30に印加される電圧値が一定であるため、像担持体30の表面を一様に一定電位まで帯電させ易い。また、帯電部42が直流電圧のみを印加すると、感光層の磨耗量が減少する傾向がある。その結果、好適な画像を形成することができる。
露光部44は、帯電された像担持体30の表面を露光する。これにより、像担持体30の表面に静電潜像が形成される。静電潜像は、画像形成装置100に入力された画像データに基づいて形成される。
現像部46は、像担持体30の表面にトナーを供給し、静電潜像をトナー像として現像する。現像部46は、像担持体30の表面と接触しながら静電潜像をトナー像として現像することができる。
現像部46は、像担持体30の表面を清掃することができる。すなわち、画像形成装置100は、いわゆるブレードクリーナーレス方式を採用することができる。現像部46は、残留成分を除去することができる。ブレードクリーナーレス方式を採用する画像形成装置100では、クリーニング部(例えば、クリーニングブレード)によって像担持体30の表面の残留成分が掻き取られない。そのため、ブレードクリーナーレス方式を採用する画像形成装置100では、通常、像担持体30の表面に残留成分が残り易い。しかし、第一実施形態の感光体は、耐かぶり性に優れる。従って、このような感光体を備える画像形成装置100は、ブレードクリーナーレス方式を採用したとしても、感光体の表面に残留成分、特に記録媒体Pの微小成分(例えば、紙粉)が残り難い。その結果、画像形成装置100は、画像不良(例えば、かぶり)の発生を抑制することができる。
現像部46が像担持体30の表面を効率的に清掃するためには、以下に示す条件(a)及び条件(b)を満たすことが好ましい。
条件(a):接触現像方式を採用し、像担持体30と現像部46との間に周速(回転速度)差が設けられる。
条件(b):像担持体30の表面電位と、現像バイアスの電位とが以下の数式(b−1)及び数式(b−2)を満たす。
0(V)<現像バイアスの電位(V)<像担持体30の未露光領域の表面電位(V)・・・(b−1)
現像バイアスの電位(V)>像担持体30の露光領域の表面電位(V)>0(V)・・・(b−2)
条件(a)に示す接触現像方式を採用し、像担持体30と現像部46との間に周速差が設けられていると、像担持体30の表面は現像部46と接触し、像担持体30の表面の付着成分が現像部46との摩擦により除去される。現像部46の周速は、像担持体30の周速よりも速いことが好ましい。
条件(b)では、現像方式が反転現像方式である場合を想定している。帯電極性が正極性である像担持体30の電気特性を向上させるためには、トナーの帯電極性と、像担持体30の未露光領域の表面電位と、像担持体30の露光領域の表面電位と、現像バイアスの電位とが何れも正極性であることが好ましい。なお、像担持体30の未露光領域の表面電位と、露光領域の表面電位とは、転写部48が像担持体30から記録媒体Pへトナー像を転写した後、画像形成する像担持体30の周を基準周とした場合、帯電部42が基準周の次周回の像担持体30の表面を帯電する前に測定される。
条件(b)の数式(b−1)を満たすと、像担持体30に残留したトナー(以下、残留トナーと記載することがある)と像担持体30の未露光領域との間に作用する静電的斥力が、残留トナーと現像部46との間に作用する静電的斥力に比べ大きくなる。このため、像担持体30の未露光領域の残留トナーは、像担持体30の表面から現像部46へと移動し、回収される。
条件(b)の数式(b−2)を満たすと、残留トナーと像担持体30の露光領域との間に作用する静電的斥力が、残留トナーと現像部46との間に作用する静電的斥力に比べ小さくなる。このため、像担持体30の露光領域の残留トナーは、像担持体30の表面に保持される。像担持体30の露光領域に保持されたトナーは、そのまま画像形成に使用される。
転写ベルト50は、像担持体30と転写部48との間に記録媒体Pを搬送する。転写ベルト50は、無端状のベルトである。転写ベルト50は、矢符方向(時計回り)に回転可能に設けられる。
転写部48は、現像部46によって現像されたトナー像を、像担持体30の表面から記録媒体Pへ転写する。像担持体30から記録媒体Pにトナー像が転写されるときに、像担持体30は記録媒体Pと接触している。転写部48としては、例えば、転写ローラーが挙げられる。
定着部52は、転写部48によって記録媒体Pに転写された未定着のトナー像を、加熱及び/又は加圧する。定着部52は、例えば、加熱ローラー及び/又は加圧ローラーである。トナー像を加熱及び/又は加圧することにより、記録媒体Pにトナー像が定着する。その結果、記録媒体Pに画像が形成される。
以上、第二実施形態に係る画像形成装置を説明した。第二実施形態に係る画像形成装置は、像担持体として第一実施形態に係る感光体を備えることで、画像不良の発生を抑制することができる。
<第三実施形態:プロセスカートリッジ>
第三実施形態に係るプロセスカートリッジは、第一実施形態に係る感光体を備える。引き続き、図2を参照して、第三実施形態に係るプロセスカートリッジについて説明する。
プロセスカートリッジは、ユニット化された部分を含む。ユニット化された部分は、像担持体を含む。ユニット化された部分は、像担持体30に加えて、帯電部42、露光部44、現像部46、及び転写部48からなる群より選択される少なくとも1つを含んでもよい。プロセスカートリッジは、例えば、画像形成ユニット40a〜40dの各々に相当する。プロセスカートリッジには、除電器(不図示)が更に備えられてもよい。プロセスカートリッジは、画像形成装置100に対して着脱自在に設計される。そのため、プロセスカートリッジは取り扱いが容易であり、像担持体30の感度特性等が劣化した場合に、像担持体30を含めて容易かつ迅速に交換することができる。
以上、第三実施形態に係るプロセスカートリッジを説明した。第三実施形態に係るプロセスカートリッジは、像担持体として第一実施形態に係る感光体を備えることで、画像不良の発生を抑制することができる。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明する。なお、本発明は実施例の範囲に何ら限定されるものではない。
単層型感光体を製造するための材料として、以下の電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤、及びポリアリレート樹脂を準備した。
(電荷発生剤)
第二実施形態で説明した電荷発生剤(CGM−1)を準備した。電荷発生剤(CGM−1)は、化学式(CGM−1)で表される無金属フタロシアニン(X型無金属フタロシアニン)であった。結晶構造はX型であった。
(電子輸送剤)
第一実施形態で説明した電子輸送剤(ETM1−1)を準備した。
(正孔輸送剤)
第一実施形態で説明した正孔輸送剤(HTM1−1)〜(HTM6−1)を準備した。
(ポリアリレート樹脂)
第一実施形態で説明したポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−7)及び(R−12)〜(R−15)に加えて、ポリアリレート樹脂(R−8)〜(R−11)及び(R−16)を準備した。ポリアリレート樹脂(R−8)〜(R−11)及び(R−16)は、それぞれ化学式(R−8)〜(R−9)で表される繰返し単位を有するポリアリレート樹脂、並びに化学式(R−10)〜(R−11)及び化学式(R−16)で表されるポリアリレート樹脂である。
Figure 0006565862
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(ポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−7)及び(R−12)〜(R−15)の合成方法)
以下に、ポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−7)及び(R−12)〜(R−15)の合成方法を説明する。
[ポリアリレート樹脂(R−5)の作製]
三口フラスコを反応容器として用いた。この反応容器は、温度計、三方コック、及び滴下ロート200mLを備えた容量1Lの三口フラスコである。反応容器に9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン31.25g(82.56ミリモル)と、t−ブチルフェノール0.124g(0.826ミリモル)と、水酸化ナトリウム7.84g(196ミリモル)と、ベンジルトリブチルアンモニウムクロライド0.240g(0.768ミリモル)とを投入した。次いで、反応容器内をアルゴン置換した。その後、水600mLを更に反応容器に投入した。反応容器の内温20℃の条件下で、反応容器の内容物を1時間攪拌した。次いで、反応容器の内容物を冷却し、反応容器の内温を10℃まで降温した。このようにしてアルカリ性水溶液を調製した。
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロリド9.84g(38.9ミリモル)と、4,4’−オキシビス安息香酸クロリド11.47g(38.9ミリモル)とをクロロホルム300gに溶解させて、クロロホルム溶液を調製した。
次いで、アルカリ水溶液の反応容器の内温を10℃に維持し、反応容器内の内容物を攪拌した状態とした。アルカリ水溶液へクロロホルム溶液を投入し、重合反応を開始させた。重合反応は、反応容器の内容物を攪拌させて反応容器内の内温を13±3℃に維持しつつ、3時間進行させた。その後、デカントを用いて上層(水層)を除去し、有機層を得た。
反応容器として容量2Lの三角フラスコを用いた。反応容器にイオン交換水500mLを投入した後に有機層を投入した。更に、反応容器にクロロホルム300gと、酢酸6mLとを添加した。反応容器の内容物を室温(25℃)で30分間攪拌した。次いで、デカントで上層(水層)を除去し、有機層を得た。次いで、イオン交換水500mLを用いて有機層を分液ロートにて8回洗浄した。
水洗後の有機層を分液により取り出した。有機層をろ過し、ろ液を得た。容量3Lのビーカーに1.5Lのメタノールを投入した。メタノールを攪拌した状態で、有機層をゆっくりと滴下し、沈殿物を得た。沈殿物をろ過によりろ別した。得られた沈殿物を温度70℃で12時間真空乾燥させた。その結果、ポリアリレート樹脂(R−5)を得た。ポリアリレート樹脂(R−5)の収量は39.7gであり、収率は88.1%であった。
[ポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−4)及び(R−6)〜(R−7)の作製]
9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンをポリアリレート樹脂((R−1)〜(R−4)及び(R−6)〜(R−7))の出発物質である芳香族ジオールに変更し、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロリド及び4,4’−オキシビス安息香酸クロリドをポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−4)及び(R−6)〜(R−7)の出発物質であるハロゲン化アルカノイルに変更した以外は、ポリアリレート樹脂(R−5)と同様にしてそれぞれポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−4)及び(R−6)〜(R−7)を製造した。
[ポリアリレート樹脂(R−12)〜(R−15)の作製]
9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンをポリアリレート樹脂((R−12)〜(R−15))の出発物質である芳香族ジオールに変更した。2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロリド及び4,4’−オキシビス安息香酸クロリドをポリアリレート樹脂(R−12)〜(R−15)の出発物質であるハロゲン化アルカノイルに変更した。更に、複数の芳香族ジカルボン酸の物質量比を変更した。これら以外は、ポリアリレート樹脂(R−5)と同様にしてそれぞれポリアリレート樹脂(R−12)〜(R−15)を製造した。
また、ポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−4)、(R−6)〜(R−7)及び(R−12)〜(R−15)の製造における出発物質の物質量は、ポリアリレート樹脂の製造における物質量と同様であった。ここで、出発物質の物質量は、芳香族ジカルボン酸の物質量、及び芳香族ジオールの物質量を示す。芳香族ジカルボン酸を2種用いた場合はそれらの合計の物質量である。芳香族ジオールを2種用いた場合は、それらの合計の物質量である。
次に、プロトン核磁気共鳴分光計(日本分光株式会社製、300MHz)を用いて、作製したポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−7)及び(R−12)〜(R−15)の1H−NMRスペクトルを測定した。溶媒としてCDCl3を用いた。内部標準試料としてテトラメチルシラン(TMS)を用いた。これらのうちポリアリレート樹脂(R−5)〜(R−6)を代表例として挙げる。以下に、ポリアリレート樹脂(R−5)〜(R−6)の化学シフト値を示す。
ポリアリレート樹脂(R−5):1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ=1.35(tBu,9H),2.17(CH3,6H),7.02(Arom,4H),7.14(Arom,6H),7.2−7.5(Arom,8H(MP)),7.78(Arom,2H),8.09(Arom,2H),8.2(Arom,4H),8.26(Arom,2H)8.81(Arom,2H).
ポリアリレート樹脂(R−6):1H−NMR(300MHz,CDCl3)δ=1.34(tBu,9H),2.15(CH3,6H), 7.12(Arom,6H),7.18−7.51(Arom,8H(MP)),7.76(Arom,2H),7.85(Arom,2H),8.08(Arom,2H),8.23(Arom,2H),8.31(Arom,2H)8.79(Arom,2H).
化学シフト値により、ポリアリレート樹脂(R−5)〜(R−6)が得られていることを確認した。他のポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−4)、(R−7)、及び(R−12)〜(R−15)も同様にして、化学シフト値により、それぞれポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−4)、(R−7)、及び(R−12)〜(R−15)が得られていることを確認した。
<感光体の製造>
[感光体(A−1)]
以下、実施例1に係る感光体(A−1)の製造について説明する。電荷発生剤(CGM−1)2質量部、正孔輸送剤(HTM1)65質量部、電子輸送剤(ETM1−1)35質量部、バインダー樹脂としてのポリアリレート樹脂(R−1)100質量部、及び溶剤としてのテトラヒドロフラン300質量部を容器内に投入した。棒状音波発振子を用いて、容器内の材料と溶剤とを2分間混合させ、材料を溶剤に分散させた。更にボールミルを用いて、容器内の材料と溶媒とを50時間混合して、材料を溶剤に分散させた。棒状音波発振子を用いて、容器内の材料と溶剤とを2分間混合させ、材料を溶剤に分散させた。更にボールミルを用いて、容器内の材料と溶媒とを50時間混合して、材料を溶剤に分散させた。これにより、単層型感光層用塗布液を得た。単層型感光層用塗布液を、導電性基体としてのアルミニウム製のドラム状支持体上に、ディップコート法を用いて塗布した。塗布した単層型感光層用塗布液を、100℃で40分間熱風乾燥させた。これにより、導電性基体上に、単層型感光層(膜厚25μm)を形成した。その結果、単層型感光体(A−1)が得られた。
[感光体(A−2)〜(A−22)及び感光体(B−1)〜(B−9)]
正孔輸送剤(HTM−1)の代わりに表1及び表2に記載の正孔輸送剤を用いた。バインダー樹脂としてポリアリレート樹脂(R−1)の代わりに表1及び表2に記載のバインダー樹脂を用いた。そのようにして感光体(A−2)〜(A−22)及び感光体(B−1)〜(B−9)をそれぞれ得た。表1及び表2は感光体(A−1)〜(A−19)及び感光体(B−1)〜(B−9)の構成を示す。表1及び表2中、欄「正孔輸送剤の種類」のHTM1−1〜HTM6−1は、それぞれ正孔輸送剤(HTM1−1)〜(HTM6−1)を示す。欄「バインダー樹脂の種類」のR−1〜R−16は、それぞれポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−16)を示す。欄「バインダー樹脂の分子量」は、バインダー樹脂の粘度平均分子量を示す。
[測定方法]
(ビッカース硬度の測定)
得られた感光体(A−1)〜(A−22)及び感光体(B−1)〜(B−9)の各々に対して、感光層(単層型感光層)のビッカース硬度を測定した。感光層のビッカース硬度は、日本工業規格(JIS)Z2244に準拠する方法で測定した。ビッカース硬度の測定には、硬度計(株式会社マツザワ(旧 松沢精機株式会社)製「マイクロビッカース硬度計 DMH−1型」)を用いた。ビッカース硬度の測定は、温度23℃、ダイヤモンド圧子の荷重(試験力)10gf、試験力に到達するまでの所要時間5秒、ダイヤモンド圧子の接近速度2mm/秒及び試験力の保持時間1秒の条件で行った。測定されたビッカース硬度を、表1及び表2に示す。
(引っ掻き深さの測定)
得られた感光体(A−1)〜(A−22)及び感光体(B−1)〜(B−9)の各々に対して、感光層(単層型感光層)の引っ掻き深さを測定した。引っ掻き深さは、引っ掻き装置200を用いて測定した。引っ掻き深さは、JIS K5600−5−5(日本工業規格K5600:塗料一般試験方法、第5部:塗膜の機械的性質、第5節:引っ掻き硬度(荷重針法))で規定される方法で測定された。
以下、図3を参照して、引っ掻き装置200を説明する。図3は、引っ掻き装置200の構成の一例を示す図である。引っ掻き装置200は、固定台201と、固定具202と、引っ掻き針203と、支持腕部204と、2つの軸支持部205と、基台206と、2つのレール部207と、分銅皿208と、定速モーター(不図示)とを備える。分銅皿208には、分銅209が載せられる。
図3において、X軸方向及びY軸方向が水平方向であり、Z軸方向が鉛直方向である。X軸方向は固定台201の長手方向を示す。Y軸方向は、固定台201の上面201a(載置面)に平行な面内でX軸方向に直交する方向を示す。なお、後述する図4〜6におけるX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向も図3と同様である。
固定台201は、JIS K5600−5−5における試験板固定台に相当する。固定台201は、上面201aと、一端201bと、他端201cとを備える。固定台201の上面201aは水平面である。一端201bは、2つの軸支持部205に対向している。
固定具202は、固定台201の上面201aにおける他端201cの側に設けられる。固定具202は、固定台201の上面201aに測定対象(感光体1)を固定する。
引っ掻き針203は、先端203b(図4参照)を有する。先端203bの構造は、直径1mmの半球状である。先端203bの材質は、サファイアである。
支持腕部204は、引っ掻き針203を支持する。支持腕部204は、支軸204aを中心として、引っ掻き針203が感光体1に接近する方向及び離間する方向に回動する。
2つの軸支持部205は、支持腕部204を回動可能に支持する。
基台206は、上面206aを備える。上面206aの一端側には、2つの軸支持部205が設けられる。
2つのレール部207は、上面206aの他端側に設けられる。2つのレール部207は、互いに平行に対向するように設けられる。2つのレール部207は、各々、固定台201の長手方向(X軸方向)と平行に設けられる。2つのレール部207の間に固定台201は取り付けられる。レール部207に沿って、固定台201は、固定台201の長手方向(X軸方向)に水平に移動可能である。
分銅皿208は、支持腕部204を介して引っ掻き針203の上に設けられる。分銅皿208には、分銅209が載せられる。
定速モーターは、レール部207に沿って固定台201の長手方向(X軸方向)に移動させる。
以下、引っ掻き深さの測定方法を説明する。引っ掻き深さの測定方法は、第一ステップと、第二ステップと、第三ステップと、第四ステップとを含む。引っ掻き深さは、JIS K5600−5−5で規定される引っ掻き装置200を用いて測定した。引っ掻き装置200として、表面性測定機(新東科学株式会社製「HEIDON TYPE14」)を使用した。引っ掻き深さの測定は、温度23℃及び相対湿度50%RHの環境下で行った。感光体の形状はドラム状(円筒状)であった。
(第一ステップ)
第一ステップでは、感光体1の長手方向が固定台201の長手方向と平行になるように、感光体1を固定台201の上面201aに固定した。感光体1の中心軸L2(回転軸)方向が感光体1の長手方向に相当していた。つまり、感光体1の長手方向が固定台201の長手方向と平行になるように感光体1は取り付けられた。なお、感光体1がシート状である場合には、感光体1の長辺方向が感光体1の長手方向に相当する。
(第二ステップ)
第二ステップでは、引っ掻き針203を感光層3の表面3aに対して垂直に当接させた。図3に加えて、図4及び図5を参照して、ドラム状の感光体1の感光層3の表面3aに、引っ掻き針203を垂直に当接させる方法を説明する。
図4は、図3のIV−IV線における断面図であって、感光体1に引っ掻き針203を当接させたときの断面図である。図5は、図3に示す固定台201と、引っ掻き針203と、感光体1との側面図である。
引っ掻き針203の中心軸A1の延長線が固定台201の上面201aに対して垂直になるように、引っ掻き針203を感光体1に接近させた。具体的には、感光体1の感光層3の表面3aにおいて、固定台201の上面201aから垂直方向(Z軸方向)に最も離れた点(当接点P2)に、引っ掻き針203の先端203bを当接させた。これにより、引っ掻き針203の先端203bは、当接点P2で、感光体1の感光層3の表面3aと当接した。更に、引っ掻き針203の中心軸A1が接線A2に対して垂直になるように、引っ掻き針203の先端203bを感光体1に当接させた。接線A2は、中心軸L2に対して垂直な感光体1の断面が構成する外周円の当接点P2における接線である。これにより、感光体1の感光層3の表面3aに、引っ掻き針203が垂直に当接した。なお、感光体1がシート状である場合には、感光体1の感光層3の表面3a(平面)に対して、引っ掻き針203の中心軸A1が垂直になるように、引っ掻き針203を感光層3の表面3aに当接させる。
上述の方法で引っ掻き針203を当接させたとき、固定台201、感光体1、及び引っ掻き針203の位置関係は次のとおりであった。引っ掻き針203の中心軸A1の延長線と感光体1の中心軸L2とが、交点P3で垂直に交わっていた。感光層3及び上面201aの接点P1と、交点P3と、感光層及び先端203bの当接点P2とが引っ掻き針203の中心軸A1の延長線上に位置していた。中心軸A1の延長線は、上面201a及び接線A2に対してそれぞれ垂直であった。
(第三ステップ)
図3に戻って引っ掻き深さの測定を説明する。第三ステップでは、引っ掻き針203を感光層3の表面3aに対して垂直に当接させた状態で、引っ掻き針203から感光層3に10gの荷重Wを付与した。具体的には、分銅皿208に10gの分銅209を載せた。この状態で、固定台201を移動させた。具体的には、定速モーターを駆動させ、レール部207に沿って、固定台201の長手方向(X軸方向)に水平に移動させた。すなわち、固定台201の一端201bを、第一位置N1から第二位置N2まで移動させた。また、第二位置N2は、第一位置N1に対して下流側に位置していた。下流側とは、固定台201の長手方向であって固定台201が2つの軸支持部205から離間する方向の下流側である。固定台201の長手方向への移動に伴い、感光体1も、固定台201の長手方向へ水平に移動した。固定台201及び感光体1の移動速度は、30mm/分であった。固定台201及び感光体1の移動距離は、30mmであった。なお、固定台201及び感光体1の移動距離は、第一位置N1及び第二位置N2の間の距離D1-2に相当していた。固定台201及び感光体1が移動した結果、引っ掻き針203によって感光体1の感光層3の表面3aに引っ掻き傷Sが形成された。
図3〜図5に加えて図6を参照して、引っ掻き傷Sを説明する。図6は、感光層3の表面3aに形成された引っ掻き傷Sを示す。引っ掻き傷Sは、固定台201の上面201a及び接線A2に対して、それぞれ垂直に形成された。また、引っ掻き傷Sは、図5に示す線L3を通るように形成された。線L3は複数の当接点P2から構成される線である。線L3は、固定台201の上面201a及び感光体1の中心軸L2に対して、それぞれ平行であった。線L3は、引っ掻き針203の中心軸A1に対して垂直(90°)であった。
(第四ステップ)
第四ステップでは、引っ掻き傷Sの最大深さDsmaxである引っ掻き深さを測定した。具体的には、感光体1を固定台201から取り外した。三次元干渉顕微鏡(Bruker社販売「WYKO NT−1100」)を用いて、感光体1の感光層3に形成された引っ掻き傷Sを倍率5倍で観察し、引っ掻き傷Sの深さDsを測定した。引っ掻き傷Sの深さDsは、接線A2から、引っ掻き傷Sの谷部までの距離に相当していた。引っ掻き傷Sの深さDsのうち最大深さDsmaxを、引っ掻き深さとした。
[感光体の性能評価]
<耐かぶり性の評価>
得られた感光体(A−1)〜(A−22)及び感光体(B−1)〜(B−9)の各々に対して、形成される画像における耐かぶり性を評価した。評価機として、画像形成装置(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「モノクロプリンターFS−1300D」の改造機)を用いた。この画像形成装置は、接触現像方式及びクリーナーレス方式を採用する。この画像形成装置では、現像部が感光体上に残留しているトナーを清掃する。用紙として、京セラドキュメントソリューションズ株式会社が販売する「京セラドキュメントソリューションズブランド紙VM−A4」(A4サイズ)を使用した。評価機による評価には、一成分現像剤(試作品)を使用した。
評価機を用いて、感光体の回転速度168mm/秒の条件で、12000枚の用紙に画像Iを連続して印刷した。画像Iは、印字率1%の画像であった。続いて、1枚の用紙に白紙画像を印刷した。印刷は、温度32.5℃、湿度80%RHの環境下で行った。得られた白紙画像について、白紙画像内の3箇所の画像濃度を、反射濃度計(X−rite社製「RD914」)を用いて測定した。白紙画像の3箇所の画像濃度の和を測定箇所数で除算した。これにより、白紙画像の画像濃度の数平均値を得た。白紙画像の画像濃度の数平均値からベースペーパーの画像濃度を引いた値を、かぶり濃度とした。測定されたかぶり濃度を、下記評価基準に従って評価した。評価がA又はBである感光体を、耐かぶり性が良好であると評価した。かぶり濃度(FD値)及び評価結果を、表1及び表2に示す。
(耐かぶり性の評価基準)
評価A:かぶり濃度が0.010以下である。
評価B:かぶり濃度が0.010より大きく、0.020以下である。
評価C:かぶり濃度が0.020より大きい。
<感度特性の評価>
(感度電位VLの測定)
感光体(A−1)〜(A−22)及び感光体(B−1)〜(B−9)の何れかに対して、ドラム感度試験機(ジェンテック株式会社製)を用いて、回転数31rpm及び帯電電位−600Vの条件で帯電させた。次いで、単色光(波長:780nm、露光量:0.8μJ/cm2)をハロゲンランプの光からバンドパスフィルターを用いて取り出し、感光体の表面に照射した。単色光の照射終了後、80ミリ秒が経過した後の表面電位を測定した。測定した表面電位を感度電位(VL)とした。測定環境は、温度23℃、かつ相対湿度50%RHであった。
表1及び表2は、感光体(A−1)〜(A−22)及び感光体(B−1)〜(B−9)のFD値及び感度電位VLを示す。
Figure 0006565862
Figure 0006565862
表1に示すように、感光体(A−1)〜(A−22)では、感光層は、単層型感光層であった。感光層の引っ掻き深さは、0.11μm以上0.48μm以下であった。感光層のビッカース硬度は、19.0Hv以上23.5Hv以下であった。感光層は、バインダー樹脂としてのポリアリレート樹脂(R−1)〜(R−7)及び(R−12)〜(R−15)の何れかを含有していた。ポリカーボネート樹脂(R−1)〜(R−7)及び(R−12)〜(R−15)は、一般式(1)で表される繰返し単位を有していた。表1に示すように、感光体(A−1)〜(A−22)では、耐かぶり性の評価結果が全てA(良い)であった。
表2に示すように、感光体(B−1)〜(B−7)では、感光層はバインダー樹脂としてのポリアリレート樹脂(R−8)〜(R−11)及び(R−16)の何れかを含有していた。ポリアリレート樹脂(R−8)〜(R−11)及び(R−16)は、一般式(1)で表される繰返し単位を有していなかった。感光体(B−1)〜(B−7)では、感光層の引っ掻き深さは、0.70μm以上1.20μm以下であった。感光層のビッカース硬度は、12.1Hv以上15.8Hv以下であった。表2に示すように、感光体(B−1)〜(B−7)では、耐かぶり性の評価結果が全てC(悪い)であった。
表1及び表2から明らかなように、感光体(A−1)〜(A−22)は、感光体(B−1)〜(B−7)に比べ、耐かぶり性に優れていた。また、感光体(A−1)〜(A−22)を備える画像形成装置は、感光体(B−1)〜(B−7)を備える画像形成装置に比べ、耐かぶり性に優れていた。
本発明に係る電子写真感光体は、複合機のような画像形成装置に利用できる。
1 電子写真感光体
2 導電性基体
3 感光層
3c 単層型感光層
4 中間層

Claims (10)

  1. 導電性基体と、感光層とを備える電子写真感光体であって、
    前記感光層は、単層型感光層であり、
    前記感光層は、電荷発生剤と、正孔輸送剤と、電子輸送剤と、バインダー樹脂とを含有し、
    前記バインダー樹脂は、ポリアリレート樹脂を含み、
    前記ポリアリレート樹脂は、化学式(R−3)、化学式(R−5)又は化学式(R−6)で表され、
    前記正孔輸送剤は、化学式(HTM1−1)、化学式(HTM2−1)、化学式(HTM3−1)、化学式(HTM4−1)又は化学式(HTM5−1)で表され、
    前記ポリアリレート樹脂が前記化学式(R−3)で表される場合、前記正孔輸送剤は、前記化学式(HTM2−1)で表され、
    前記ポリアリレート樹脂が前記化学式(R−5)で表される場合、前記正孔輸送剤は、前記化学式(HTM1−1)で表され、
    前記ポリアリレート樹脂が前記化学式(R−6)で表される場合、前記正孔輸送剤は、前記化学式(HTM1−1)、前記化学式(HTM3−1)、前記化学式(HTM4−1)又は前記化学式(HTM5−1)で表され、
    前記感光層の引っ掻き深さは、0.50μm以下であり、
    前記感光層のビッカース硬度は、18.0HV以上である、電子写真感光体。
    Figure 0006565862
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  2. 前記感光層の引っ掻き深さは、0.11μm以上0.48μm以下であり、
    前記感光層のビッカース硬度は、19.8HV以上23.2HV以下である、請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記電子輸送剤は、一般式(ETM1)で表される化合物を含む、請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
    Figure 0006565862
    前記一般式(ETM1)中、
    42及びR43は、各々独立に、炭素原子数1以上6以下のアルキル基を表す。
  4. 前記一般式(ETM1)中、
    42及びR43は、炭素原子数1以上5以下のアルキル基を表す、請求項に記載の電子写真感光体。
  5. 前記電荷発生剤は、X型無金属フタロシアニンである、請求項1〜の何れか一項に記載の電子写真感光体。
  6. 請求項1〜の何れか一項に記載の電子写真感光体を備える、プロセスカートリッジ。
  7. 像担持体と、
    前記像担持体の表面を帯電する帯電部と、
    帯電された前記像担持体の前記表面を露光して、前記像担持体の前記表面に静電潜像を形成する露光部と、
    前記静電潜像をトナー像として現像する現像部と、
    前記トナー像を前記像担持体から記録媒体へ転写する転写部と
    を備える画像形成装置であって、
    前記像担持体は、請求項1〜の何れか一項に記載の電子写真感光体であり、
    前記帯電部の帯電極性は、正極性であり、
    前記転写部は、前記像担持体の前記表面と前記記録媒体とが接触しながら前記トナー像を前記像担持体から前記記録媒体へ転写する、画像形成装置。
  8. 前記現像部は、前記像担持体の前記表面と接触しながら、前記静電潜像を前記トナー像として現像する、請求項に記載の画像形成装置。
  9. 前記現像部は、前記像担持体の前記表面を清掃する、請求項又はに記載の画像形成装置。
  10. 前記帯電部は、帯電ローラーである、請求項の何れか一項に記載の画像形成装置。
JP2016205936A 2016-10-20 2016-10-20 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 Active JP6565862B2 (ja)

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