JP6562338B2 - 静電容量測定システム、及び、センサユニット - Google Patents

静電容量測定システム、及び、センサユニット Download PDF

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Description

本発明は、静電容量測定システム及びセンサユニットに関し、特に、静電容量の微小な変化の測定に適した静電容量測定システム及びセンサユニットに関する。
今日、白蟻などの害虫による深刻な被害が多数報告されている。これらの被害は目視することができないため、水面下で進行し手遅れになってしまうことが多い。また、検出するための装置も高価になってしまう。そこで、簡易にかつ安価な装置で害虫を検出する装置が望まれている。
白蟻などの害虫を検出する手法としては、既にいくつかの手法が提案されている。
例えば、特許文献1には、白蟻の侵入経路に設置し、白蟻の食害を検出する白蟻検出装置において、白蟻を誘引する検出サンプルと、前記検出サンプルに加圧される検出端子と、前記検出端子を所定の力で加圧するための弾性体と、前記検出端子が取り付けられ前記弾性体の弾性による加圧力によって変位可能な移動機構とからなり、前記検出サンプルが白蟻の食害によって空洞化し脆弱となったとき、加圧力によって前記検出端子が前記検出サンプルに陥没し、前記移動機構が初期の位置より変位することによって白蟻を検出する白蟻検出装置が開示されている。
また、特許文献2には、木材中の木材害虫による侵食を検出するための検出システムにおいて、出力を有し、木材中の音響放出に応答する音響放出センサであって、音響放出の音響エネルギを電気信号に変換してその電気信号を該音響放出センサの前記出力から送出する手段を含んでいる音響放出センサと、前記音響放出センサを検査対象の木材に機械的に接触させた状態にする接触手段と、入力を有し出力を有する信号処理手段であって、前記音響放出センサが送出した前記電気信号が木材害虫の侵食による音響放出に由来するものか否かを判定する手段を含んでいる信号処理手段と、前記信号処理手段の前記出力に電気的に接続した入力を有し、前記音響放出センサが送出した前記電気信号が木材害虫の侵食による音響放出に由来するものであると前記信号処理手段が判定したときにその判定をユーザに指示する指示手段と、を備えたことを特徴とする検出システムが開示されている。
さらに、特許文献3には、害虫を検出する木材の長手方向と平行な側面に超音波の送波器と受波器を設け、前記受波器の出力データを処理することにより、前記木材中の害虫の存在の有無を検出することを特徴とする害虫検出方法が開示されている。
特開平7−23684号公報 特表平8−503769号公報 特開2002−186396号公報
今回、本件発明者は、これまでとは全く異なる手法で害虫などを検出する手法について、検討を行った。
その結果、測定対象空間内における害虫の存在の有無による静電容量の変化を検出することにより、害虫の有無を判断することができるのではないかとの着想を得た。
このような着想に基づき、検討を重ねたところ、害虫の存在の有無により測定対象空間内の静電容量は変化するものの、その変化量は極めて小さく、確実にかつ高精度で上記静電容量の変化を検出することは困難であることが明らかとなった。
そこで、本件発明者は、更に検討を重ね、その結果、測定対象空間の静電容量に応じた共振周波数で発振する発振回路の出力周波数を、スーパーヘテロダイン方式を利用して検出することにより、測定対象空間における静電容量の変化が微小な変化であっても、その微小な変化を検出することができることを見出し、本発明を完成した。
また、本発明によれば、害虫の存在の有無の検出のみならず、測定対象空間の静電容量の変化を測定することにより、測定対象空間の状況変化も検出(観察)することができることを合わせて見出した。
本発明の静電容量測定システムは、コンデンサを含む共振回路を有する発振回路と、上記共振回路に接続された第1の導体を含むセンシング素子と、上記発振回路の出力周波数をダウンコーバートする周波数変換器と、上記周波数変換器の出力周波数を検出する周波数検出器と、上記周波数検出器によって検出される周波数の変化に基づいて、上記センシング素子の静電容量の変化を検出する静電容量検出器と、を備え、上記第1の導体に隣接する空間を、上記静電容量の変化を検出する測定対象空間とする。
本発明の静電容量測定システムは、センシング素子と、コンデンサを含む共振回路を有する発振回路と、上記周波数変換器とを備えており、上記静電容量測定システムでは、センシング素子の静電容量の変化に応じて発振回路の出力周波数が変化し、この変化した出力周波数が周波数変換器によってダウンコンバートされ、ダウンコンバートされた出力周波数が周波数検出器で検出される。そのため、上記静電容量測定システムでは、センシング素子の静電容量の変化に応じて変化する発振回路の出力周波数の変化率が、周波数変換の際に増幅され、周波数検出器で検出される出力周波数は、変化率が大きな出力周波数となる。よって、本発明の静電容量測定システムによれば、センシング素子の静電容量の変化が微小な変化であっても、その変化を確実に測定することができる。
上記静電容量測定システムは、シールドを更に備え、上記第1の導体に隣接する空間のうち、上記シールドより上記第1の導体側の空間を上記測定対象空間とすることが好ましい。
この場合、測定対象空間を外部の影響を受けにくい測定精度に優れた測定空間とすることができ、異物の侵入等の測定対象空間の変化をより確実に検出することができる。
上記静電容量測定システムにおいて、上記センシング素子は、上記第1の導体と離間して配置され、グランド接続された第2の導体を更に含むことが好ましい。
この場合、上記第1の導体と第2の導体との間を主な測定対象空間とすることができ、特定の領域に焦点を当てて、異物の侵入等の測定対象空間の変化を検出することができる。
上記静電容量測定システムにおいて、上記発振回路が有する上記コンデンサの静電容量は、上記静電容量検出器が検出する静電容量の変化量の10〜10倍であることが好ましい。
これにより、センシング素子の静電容量の変化量が微小であっても、その変化量をより確実に、かつ精度良く、静電容量検出器で検出することができる。
上記静電容量測定システムにおいて、上記静電容量検出器が検出する静電容量の変化量は、1aF以上、1000aF未満であることが好ましい。
本発明は、上述した通り、センシング素子の静電容量の微小な変化を検出することを目的の一つとするものであり、上記静電容量測定システムの構成は、上記範囲の微小な静電容量の変化を検出するのに適している。
上記静電容量測定システムにおいて、上記静電容量検出器は、上記発振回路の周波数ドリフトを計測し、検出された上記周波数ドリフトをキャンセルし、上記周波数検出器によって検出される周波数の変化に基づいて、上記センシング素子の静電容量の変化を検出することが好ましい。
この場合、上記発振回路や上記センシング素子の周辺で、温度変化等の環境変化が生じても、正確に静電容量の変化を測定することができる。
上記静電容量測定システムにおいて、上記周波数検出器と上記静電容量検出器とは、ワイヤレス接続されていることが好ましい。
上記周波数検出器と上記静電容量検出器とを有線で接続した場合、このような有線の存在が上記センシング素子の静電容量に影響を与えるおそれがあるが、上記周波数検出器と上記静電容量検出器とをワイヤレス接続することにより、このような不都合を回避することができる。
加えて、上記の構成の場合、センサユニット(発振回路、センシング素子、周波数変換器、及び、周波数検出器)と静電容量検出器とが分離しているため、センサユニットのみを容易に持ち運ぶことができ、測定対象空間の選択の自由度が高く、また、測定対象空間の変更も容易である。よって、ポータブル性に優れることとなる。
上記静電容量測定システムにおいて、上記コンデンサを含む発振回路は、LC共振回路であることが好ましい。
安価で、安定性に優れ、かつシステムの小型化にも適しているからである。
本発明のセンサユニットは、コンデンサを含む共振回路を有する発振回路と、上記共振回路に接続された第1の導体を含むセンシング素子と、上記発振回路の出力周波数をダウンコーバートする周波数変換器と、上記周波数変換器の出力周波数を検出する周波数検出器と、を備える。
本発明のセンサユニットでは、本発明の静電容量測定システムと同様の作用効果を奏する。
本発明によれば、センシング素子と、センシング素子の静電容量の変化に応じて出力周波数が変化する発振回路と、上記発振回路の出力周波数をダウンコンバートする周波数変換器とを備えているため、センシング素子の静電容量の変化が微小な変化であっても、その変化を確実に測定することができる。
第1実施形態に係る静電容量測定システムの一例を示す構成概略図である。 センシング素子の静電容量と発振回路の共振周波数の関係を説明するための概略図である。 スーパーヘテロダイン方式の原理を説明するための概略図である。 LC共振回路における静電容量の変化量と周波数変化量との関係の理論値を示すグラフである。 (a)は実施例で作製した静電容量測定システムの模式図であり、(b)は(a)に示した静電容量測定システムのセンサユニット部分の斜視図である。 (a)は、図5(b)に示したセンサユニットを模式的に示す側面図であり、(b)は(a)の平面図である。 図5(b)に示したセンサユニットが備えるセンシングモジュールの構成概略図である。 実施例において、シールドを配置することによる効果の検証結果を示すグラフであり、横軸を人とセンサユニットとの距離とし、縦軸を周波数変化としたグラフである。 実施例において、静電容量測定システムにおける測定対象空間の蟻の通過を検出した結果を示すグラフである。 第2実施形態に係る静電容量測定システムの一例を示す構成概略図である。 (a)及び(b)は、他の実施形態に係るシールドの形状を示す正面図であり、(c)は、(a)及び(b)のそれぞれの形状のシールドの性能を評価したグラフである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る静電容量測定システムの一例を示す構成概略図である。
本発明の実施形態に係る静電容量測定システム1は、図1に示すように、LC共振回路21を有する発振回路20と、センシング素子10と、周波数変換器30と、周波数検出器40と、静電容量検出器50とから主に構成されている。
センシング素子10は、LC共振回路21に接続された第1の導体(センシングパッド)11と、第1の導体と離間して配置され、グランド接続された第2の導体(グランドパッド)12とを有する。センシング素子10では、第1の導体11と第2の導体12とで挟まれた空間が主な測定対象空間となる。
発振回路20は、コンデンサ22とコイル23を有するLC共振回路21と、LC共振回路21に接続されたLC発振器24とを有する。発振回路20では、センシング素子10の静電容量に応じた共振周波数でLC発振器24が発振する。そのため、センシング素子10の静電容量が変化すると、その変化に応じてLC発振器24より出力される共振周波数も変化する。
図2は、センシング素子の静電容量と発振回路の出力周波数の関係を説明するための概略図である。
図2(a)に示すセンシング素子10及び発振回路20において、センシング素子10(センシングパッド11及びグランドパッド12)の静電容量をC、LC共振回路21におけるコンデンサ22の静電容量をC、コイル23のインダクタンスをLとすると、LC発振器24の出力周波数(共振周波数)frは、下記式(1)
で表される。
一方、センシング素子10において、センシングパッド11及びグランドパッド12とで挟まれた測定対象空間内に異物14が侵入した場合(図2(b)参照)、センシング素子10の静電容量は、異物14の存在に起因して変化する。ここで、上記静電容量の変化量をΔCとすると、異物14が測定対象空間内に存在する場合のセンシング素子10の静電容量C′はC+ΔC(C′=C+ΔC)となり、このとき、LC発振器24の出力周波数(共振周波数)fr′は、下記式(2)
で表される。
従って、センシング素子10の測定対象空間内に異物14が侵入し、センシング素子の静電容量が変化した際のLC発振器24の出力周波数(共振周波数)の変化量Δfr(=fr−fr′)は、下記式(3)
となる。
そのため、LC発振器24の出力周波数の変化量を検出することにより、その変化量に基づいてセンシング素子10の静電容量の変化量ΔCを測定することができる。
LC発振器24の出力周波数は、周波数変換器30でダウンコンバートし、増幅器34を通した後、周波数検出器40で検出する。
静電容量測定システム1において、LC発振器24の出力周波数の検出は、一般的なFM受信機で採用されているスーパーヘテロダイン方式を利用して行う。
図3は、スーパーヘテロダイン方式の原理を説明するための概略図である。
スーパーヘテロダイン方式のFM受信機100では、アンテナ101で受信し、RF増幅器102で増幅された信号を、水晶振動子132に接続された局部発振器131より出力される信号とともにミキサ103に通すことにより信号の周波数変換を行い、更に、周波数変換された信号をローパスフィルタ104及びIF増幅器105に通し、その後、検波器106を通した後、スピーカ107から出力する。
スーパーヘテロダイン方式では、高い周波数の信号を比較的低い周波数の信号に変換することができる。
図1に戻って、静電容量測定システム1の周波数変換器30は、水晶振動子33と、水晶振動子33に接続された局部発振器32と、局部発振器32から出力された特定周波数の信号及びLC発振器24から出力された共振周波数の信号とが入力されるミキサ31とを有する。
周波数変換器30では、LC発振器24の出力周波数(共振周波数)をダウンコンバートする。なお、周波数変換器30には、図示しないがローパスフィルタが組み込まれており、所定の低周波数信号のみが増幅器34に出力されるように構成されていてもよい。
静電容量測定システム1において、例えば、LC発振器24の定常状態(測定対象空間内に異物14が存在しない場合)における出力周波数frが98MHzで、測定対象空間内に異物14が侵入した際のLC発振器24の出力周波数の変化量Δfrが300Hzの場合、LC発振器24の出力周波数は「98MHz±300Hz」となり、測定対象空間内に異物14が侵入したことのよるLC発振器24の出力周波数の変化率は約0.0003%となる。一方、局部発振器32の出力周波数を100MHzとする周波数変換器30でLC発振器24の出力周波数をダウンコンバートした場合、周波数変換器30の出力周波数は「2MHz±300Hz」となり、測定対象空間内に異物14が侵入したことのよる周波数変換器30の出力周波数の変化率は約0.015%となる。
この場合、出力周波数の変化率は、約50倍に増幅されることとなる。
従って、周波数変換器30の出力周波数を検出する周波数検出器40では、出力周波数の変化を高感度で精度良く検出することができる。
静電容量検出器50は、周波数検出器40によって検出される周波数の変化に基づいて、センシング素子10の静電容量の変化ΔCを検出する。
センシング素子10の静電容量の変化ΔCに応じて、周波数検出器40で検出される周波数が変化することは上述した通りである。
例えば、静電容量Cが1.8pF、インダクタンスLが1.5nHのLC共振回路では、静電容量の変化量ΔCと、周波数変化量Δfとは、図4に示す関係(理論値)を有する。従って、このようなLC共振回路では、10aFの静電容量の変化が起こると、約300Hzの周波数変化を得ることができる。
静電容量検出器50としては、例えば、周波数検出器40によって検出される周波数の変化に基づいて静電容量の変化ΔCを検出するためのソフトウエアがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC)を用いることができる。このPC(ソフトウエア)では、例えば、図4に示したような静電容量の変化量と周波数変化量との関係を取得したテーブルと、検出された周波数の変化との比較により、静電容量の変化を検出することができる。
静電容量検出器50は、発振回路20の周波数ドリフトを計測し、検出された周波数ドリフトをキャンセルし、周波数検出器40によって検出される周波数の変化に基づいて、センシング素子10の静電容量の変化ΔCを検出することができるように構成されている。そのため、静電容量検出器50として用いるパーソナルコンピュータには、周波数ドリフトを計測し、検出された周波数ドリフトをキャンセルするためのソフトウエアもインストールされている。
静電容量測定システム1において、センシング素子10や発振回路20の周辺温度が変化した場合、この温度変化に伴い、発振回路20の出力周波数に周波数ドリフトが発生する。これに対して、静電容量検出器50は、発振回路20の周波数ドリフトを計測し、検出された周波数ドリフトをキャンセルして、発振回路20の出力周波数を補償することができるため、静電容量検出器50では、正確にセンシング素子の静電容量の変化を測定することができる。
静電容量測定システム1において、周波数検出器40と静電容量検出器50とは、ワイヤレス接続されている。上記周波数検出器と上記静電容量検出器とは有線で接続しても良いが、その場合、有線の存在がセンシング素子10の静電容量に影響を与えるおそれがある。
これに対し、上記周波数検出器と上記静電容量検出器とをワイヤレス接続することにより、このような不都合を回避することができる。加えて、センサユニット(発振回路、センシング素子、周波数変換器、及び、周波数検出器)のみを容易に持ち運ぶことができ、測定対象空間の選択の自由度が高め、測定対象空間の変更も容易となる。
周波数検出器40と静電容量検出器50とのワイヤレス接続は、周波数検出器40に接続された発信器(図示せず)と、静電容量検出器50の接続された受信機(図示せず)により行う。
このような構成を備えた静電容量測定システム1では、センシングパッド(第1の導体)11とグランドパッド(第2の導体)12とで挟まれた空間が主な測定対象空間となる。
静電容量測定システム1では、測定対象空間内に異物(測定対象物)14が侵入すると、センシング素子10の静電容量が変化するため、この静電容量の変化を測定することにより、測定対象空間内における異物(測定対象物)14の存在の有無を検出することができる。
静電容量測定システム1において、発振回路20が有するコンデンサ22の静電容量Cは、静電容量検出器50が検出する静電容量の変化量ΔCの10〜10倍であることが好ましい。
これにより、センシング素子の静電容量の変化量が微小であっても、その変化量をより確実に、かつ精度良く、静電容量検出器で検出することができる。
また、静電容量測定システム1において、静電容量検出器50が検出する静電容量の変化量はΔCは、1aF以上、1000aF未満であることが好ましい。
本発明に係る静電容量測定システムは、上述した通り、コンデンサを含む共振回路を有する発振回路と、上記発振回路の出力周波数をダウンコーバートする周波数変換器とを備えており、特にセンシング素子10における微小な静電容量の変化を検出するのに適している。そして、上記静電容量測定システムにより検出するのに適したセンシング素子10の静電容量の変化量ΔCが、1aF以上、1000aF未満である。
上記静電容量の変化量ΔCが1aF未満では、静電容量の変化量ΔCが小さすぎて、その変化量を確実に検出することが難しい場合がある。一方、上記静電容量の変化量ΔCを1000aF以上の場合は、勿論、本発明に係る静電容量測定システムでも測定することができるが、他の静電容量測定システムであっても測定することができる。
また、静電容量測定システム1において、LC発振器24の定常状態の出力周波数frは、VHF帯(30MHz〜0.3GHz)又はUHF帯(0.3〜3GHz)が好ましく、VHF帯がより好ましい。センシング素子10の静電容量の変化量が、1aF以上、1000aF未満程度の場合、センシング素子10の静電容量の変化に応じて変化する、周波数検出器40で検出される出力周波数の変化率を大きくするのに適しており、センシング素子の微小な静電容量の変化を検出するのに好適だからである。
また、第1実施形態に係る静電容量測定システム1は、シールドを備えていることが好ましい。この場合、上記シールドは、第1の導体(センシングパッド)11の第2の導体(グランドパッド)12側と反対側に配置する。
このようなシールドを備えることにより、測定対象空間を外部の影響を受けにくい測定精度に優れた測定対象空間とすることができる。
(実施例)
図5、6に示すような静電容量測定システム201を構築し、その性能を評価した。
図5(a)は、実施例で作製した静電容量測定システム201の模式図であり、(b)は、(a)に示した静電容量測定システム201のセンサユニット部分の斜視図である。
図6(a)は、図5(b)に示したセンサユニットを模式的に示す側面図であり、(b)は(a)の平面図である。
図7は、図5(b)に示したセンサユニットが備えるセンシングモジュールの構成概略図である。
静電容量測定システム201は、図5(a)に示すように、センサユニット202と、静電容量検出器250として機能するモニタ用PC251とを備えており、両者は、センサユニット202が有する発信器(図7中、270)と、モニタ用PC251に接続された受信器252とによりワイヤレス接続されている。
センサユニット202は、図6、7に示すようなセンシングモジュール260と、図6に示すようなセンシングパッド211及びグランドパッド212からなり、センシングモジュール260に接続されたセンシング素子210と、センシングモジュール260に接続されたシールド213とを備える。
上記センシングモジュール260は、図7に示すように、LC共振回路221及びLC発振器224を有する発振回路220、水晶振動子233、局部発振器232及びミキサ231を有する周波数変換器230、増幅器234、周波数検出器240、並びに、アンテナ271に接続された発信器270を備えている。
ここで、各部材の接続及び機能は既に説明した通りである。
また、静電容量測定システム201において、LC共振回路221の定常状態での出力周波数は98MHzとし、局部発振器232の発振周波数は100MHzとした。
本実施例では、測定対象物である蟻214が通過可能な切り込み部(通路)61が設けられた木製の柱60を、センシングパッド211と、グランドパッド212とで挟み込むように配置し、更にセンシングパッド211の柱60側と反対側にシールド213を配置した。
本実施例では、まず、シールドを配置することによる効果を検証した。
この検証実験では、測定対象物が存在しない状態で、ヒトが徐々にシールド213側からセンサユニットに近づき、その際の周波数変換器230の出力周波数の変化を検出した。ここで、ヒトは、センサユニットから4m離れた位置から徐々にセンサユニットに近づき、0.25m近づく毎に周波数を測定した。
更に、シールド213を取り外し、同様の手法で周波数を測定した。
測定結果を図8に示した。図8において、破線はシールドを配置した場合の測定結果を示し、実線はシールドが無い場合の測定結果を示す。
図8に示したように、シールドを設けることにより、外部からの影響を抑制することができることが明らかとなった。
次に、蟻を測定対象物とし、柱60に設けた通路61に蟻214を通らせ、センシング素子210の測定対象空間(センシングパッド211とグランドパッド212との間)を蟻214が通過した際の周波数検出器240によって検出される周波数の変化を計測した。
計測結果を図9に示した。なお、図9には、通路61の観察画像も同時に掲載した。ここで、画像(a)は、センシングパッド211とグランドパッド212との間に蟻がいる時の画像であり、画像(b)は、センシングパッド211とグランドパッド212との間に蟻がいない時の画像である。
この結果から、静電容量測定システム201用いることにより、センシング素子の測定対象空間を蟻が通過することを検出することができることが明らかとなった。
(第2実施形態)
第1実施形態に係る静電容量測定システム1において、センシング素子10は、離間して配置されたセンシングパッド11とグランドパッド12とを有するが、本発明の実施形態に係る静電容量測定システムにおいて、センシング素子は、必ずしもグウランドパッドを有していなくてもよい。
図10は、第2実施形態に係る静電容量測定システムの一例を示す構成概略図である。
図10に示すように、第2実施形態に係る静電容量測定システム301では、センシング素子310は、LC共振回路21に接続された第1の導体(センシングパッド)311のみを有する。なお、静電容量容量測定システム301において、センシング素子310以外の構成は、図1に示した第1実施形態に係る静電容量測定システム1と同様である。
静電容量測定システム301では、センシングパッド311の周囲の空間、例えば、図10に示す空間A、を測定対象空間とする。この静電容量測定システム301においても、測定対象空間内に異物が侵入した場合、センシング素子310の静電容量は変化する。
そのため、静電容量測定システム301では、センシング素子310の静電容量の変化を検出することにより、測定対象空間内への異物の侵入を検出することができる。
静電容量測定システム301は、測定対象空間内へのヒトや動物等の侵入を検知するセンサ、測定対象空間内へのゴミや埃等の浮遊物質の流入を検知するセンサ等、測定対象空間内への異物の侵入を検知するセンサとして用いることができる。
本実施形態の静電容量測定システム301もまた、第1実施形態に係る静電容量測定システム1と同様、シールドを備えていてもよい。
その場合、上記測定対象空間(空間A)のうち、配置されたシールドよりも第1の導体(センシングパッド)311側の空間が測定対象空間となる。
(他の実施形態)
本発明の実施形態に係る静電容量測定システムは、上述した通り、シールドを備えていてもよい。ここで、上記シールドの形状は、第1実施形態に係る静電容量測定システム1では、図5(b)に示すようにリング状のシールドであって、リングにより囲まれた部分の面積がセンシングパッドの面積よりも大きいシールド用いていたが、上記静電容量測定システムがシールドを備える場合、その形状は特に限定されず、種々の形状のシールドを用いることができる。
図11(a)及び(b)は、シールドの他の形状を示す正面図であり、(c)は、(a)及び(b)のそれぞれの形状のシールドの性能を評価したグラフである。
上記シールドとしては、例えば、図11(a)に示すようなワイヤをメッシュ状に配置したシールド(ワイヤメッシュシールドとも称する)413や、図11(b)に示すようなワイヤを平行に配置したシールド(パラレルワイヤシールドとも称する)513等であってもよい。
また、ワイヤメッシュシールド413と、パラレルワイヤシールド513の性能を比較したところ、図11(c)に示すような評価結果が得られた。
上述した性能の比較では、ワイヤメッシュシールド413及びパラレルワイヤシールド513ともに、外周のサイズを20cm四方とし、両者の総ワイヤ長は同一とした。
これらのシールドの性能評価は、図5、6に示した静電容量測定システム201において、シールド213に代えて、ワイヤメッシュシールド413又はパラレルワイヤシールド513を配置することにより行った。なお、このとき、シールドとセンシングパッド211との距離は8cmとした。
その結果、図11(c)に示したように、ワイヤメッシュシールド413の方が、パラレルワイヤシールド513よりもシールド性能に優れることが明らかとなった。
勿論、上記シールドの形状は、静電容量測定システムにおける測定条件に応じて適宜選択すれば良い。
ここまで説明した静電容量測定システムでは、コンデンサを含む共振回路として、LC共振回路を使用しているが、上記静電容量測定システムで使用できるコンデンサを含む共振回路は、LC共振回路に限定されず、例えば、RC共振回路であってもよい。
(用途)
本発明に係る静電容量測定システムの用途(使用方法)は特に限定されず、種々の用途、例えば、測定対象空間における異物(測定対象物)の存在の有無を検出するセンサとして使用することができる。
具体的には、例えば、第1実施形態で説明したような虫の検出や、第2実施形態で説明したようなヒトや動物等の侵入を検知するセンサ、測定対象空間内へのゴミや埃等の浮遊物質の流入を検知するセンサ等として使用することができる。
その他、例えば、センシングパッドとグランドパッドとを備えた静電容量測定システムにおいて、センシングパッドとグランドパッドとの間を物品を搬送するベルトコンベアが通過するようにセンシング素子を配置することで、物品をカウントしたり、物品中への異物の混入の有無を検査したりすることも可能となる。更に、複数種類の物品が同一のベルトコンベアで搬送される場合、予め物品毎に静電容量の変化量を取得しておくことにより、搬送された物品の種類を判別することも可能となる。
また、上記静電容量測定システムを使用する場合、センシングパッドと測定対象物との間に非導電性の遮蔽物が存在していても良く、このような場合でも、センシング素子の静電容量の変化に基づき、測定対象物の存在の有無を確認することができる。
1、201、301 静電容量測定システム
10、310 センシング素子
11、211、311 第1の導体(センシングパッド)
12、212 第2の導体(グランドパッド)
14 異物(測定対象物)
20、220 発振回路
21、221 共振回路
22、222 コンデンサ
23 コイル
24、224 LC発振器
30、230 周波数変換器
31、231 ミキサ
32、232 局部発振器
33、233 水晶振動子
34、234 増幅器
40、240 周波数検出器
50 静電容量検出器
60 柱
61 通路
202 センサユニット
213 シールド
214 蟻
260 センシングモジュール
270 発信器
413 ワイヤメッシュシールド
513 パラレルワイヤシールド

Claims (6)

  1. コンデンサを含む共振回路を有する、LC共振回路である発振回路と、
    前記共振回路に接続された第1の導体を含むセンシング素子と、
    前記発振回路の出力周波数をダウンコバートする周波数変換器と、
    前記周波数変換器の出力周波数を検出する周波数検出器と、
    前記周波数検出器によって検出される周波数の変化に基づいて、前記センシング素子の静電容量の変化を検出する静電容量検出器と、
    を備え、
    前記第1の導体に隣接する空間を、前記静電容量の変化を検出する測定対象空間とし、
    前記静電容量検出器は、前記発振回路の周波数ドリフトを計測し、検出された前記周波数ドリフトをキャンセルし、
    前記周波数検出器によって検出される周波数の変化に基づいて、前記センシング素子の静電容量の変化を検出する
    静電容量測定システム。
  2. シールドを更に備え、
    前記第1の導体に隣接する空間のうち、前記シールドより前記第1の導体側の空間を前記測定対象空間とする請求項1に記載の静電容量測定システム。
  3. 前記センシング素子は、前記第1の導体と離間して配置され、グランド接続された第2の導体を更に含む請求項1又は2に記載の静電容量測定システム。
  4. 前記発振回路が有する前記コンデンサの静電容量は、前記静電容量検出器が検出する静電容量の変化量の10〜10倍である請求項1〜3のいずれかに記載の静電容量測定システム。
  5. 前記静電容量検出器が検出する静電容量の変化量は、1aF以上、1000aF未満である請求項1〜4のいずれかに記載の静電容量測定システム。
  6. 前記周波数検出器と前記静電容量検出器とは、ワイヤレス接続されている請求項1〜のいずれかに記載の静電容量測定システム。
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