JP6561802B2 - 動的荷重測定装置及び補正プログラム - Google Patents
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Description
以下、本実施形態の動的荷重測定装置10(図1及び図2参照)について説明する。まず、本実施形態の動的荷重測定装置10の構成について説明する。次いで、本実施形態の動的荷重測定装置10を用いた動的荷重の測定方法について説明する。次いで、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態の動的荷重測定装置10は、動的荷重を測定する機能を有する。動的荷重測定装置10は、図1及び図2に示されるように、ロードセル20と、データ処理部30と、を含んで構成されている。
ロードセル20は、図2に示されるように、本体40と、複数のひずみゲージ50と、を含んで構成されている。
本体40は、図1及び図2に示されるように、円柱42と、受け部44と、支持部46と、を含んで構成されている。本実施形態の本体40は、一例として鋼材(鉄)の塊が削り出されて製造されている。すなわち、円柱42と、受け部44と、支持部46とは、一体的に構成されている。なお、受け部44と、支持部46とは、円柱42を挟んで、円柱42の両端に設けられている。
円柱42は、受け部44が動的荷重を受けると、受け部44が動的荷重を受ける位置(荷重点)及び動的荷重の大きさに応じて異なる形状に弾性変形するようになっている。また、円柱42は、受け部44が動的荷重を受けることで発生される波(応力波)を円柱42の軸方向に伝搬させる機能を有する。なお、本実施形態の円柱42(本体40)は、その軸(図2及び図3における符号O)が装置高さ方向に沿った状態で配置されている。
受け部44は、動的荷重を受ける機能を有する。本実施形態の受け部44は、一例として、幅Wが200mm、奥行きCが200mm、厚みTが75mmの直方体とされている。また、受け部44は、円柱42の軸方向から見て(装置高さ方向から見て)、円柱42の全周(全外周)からはみ出して、軸Oに中心を合わせた状態で、円柱42の一端(上端)に設けられている。
支持部46は、円柱42を支持する機能を有する。また、支持部46は、受け部44で発生されて円柱42に伝搬された応力波を反射させる機能を有する。本実施形態の支持部46は、一例として、幅Wが200mm、奥行きCが200mm、厚みTが75mmの直方体、すなわち、受け部44と同一の形状とされている。また、支持部46は、図3に示されるように、円柱42の軸方向から見て(装置高さ方向から見て)、円柱42の全周(全外周)からはみ出して、軸Oに中心を合わせた状態で円柱42の下端(すなわち、上端を一端とした場合の他端)に設けられている。なお、図3は図2のロードセル20の3−3線断面図であるが、支持部46の外周には受け部44の外周が重なっている。
複数のひずみゲージ50は、図3に示されるように、一例として、円柱42の軸方向から見て、軸O(軸心O)に対して対称に(軸対称に)円柱42の外周に配置されている。ここで、「軸対称に配置されている」とは、円柱42の軸方向から見て、円柱42の軸Oを挟んでひずみゲージ50が対向して配置されていることを意味する。また、複数のひずみゲージ50は、図2に示されるように、それぞれ円柱42の軸方向中央に配置されている。本実施形態において円柱42の外周に配置されている複数のひずみゲージ50の個数は、一例として12個とされている。また、本実施形態では、円柱42の軸方向から見て、隣り合って配置されている(隣り同士の)各ひずみゲージ50が軸心Oに形成する角度(中心角)θは30°、すなわち、すべての中心角θはそれぞれ180°以下とされている。なお、ひずみゲージ50から得られるデータを処理するために、ひずみゲージ50は、軸対称かつ等間隔離れた状態で配置されていることが望ましい。本実施形態のひずみゲージ50は、一例として等方性導体を用いた、金属ひずみゲージとされている。ただし、ひずみゲージ50には、金属ひずみゲージに換えて、半導体ひずみゲージを用いてもよい。
データ処理部30は、複数のひずみゲージ50からの各出力Sを用いて動的荷重を特定する機能を有する。具体的に、データ処理部30は、複数のひずみゲージ50の各出力Sから動的荷重に関するデータD1及びモーメント長Lに関するデータD3を算出し、データD1を予め定められたデータD3に対するデータD1の補正比(図9参照、以下、補正比γという。)で補正して動的荷重を特定するようになっている(図7参照)。ここで、データ処理部30は、補正部の一例である。また、データD1は第1データの一例、データD3は第2データの一例である。以下、データ処理部30について、構成と、処理のアルゴリズムとについて図面を参照しつつ説明する。なお、前述の各出力Sは、測定対象物100に動的荷重が付与された際に発生するものである。
次に、本実施形態の動的荷重測定装置10を用いた動的荷重の測定方法について、図面を参照しつつ説明する。以下の説明では、まず、ロードセル20を構成する本体40の弾性変形について説明し、次いで、データ処理部30によるデータ処理方法について説明する。次いで、データ処理方法において、各出力SからデータD1、データD2及び後述するデータD3を算出して、算出したデータD1の補正比γ(図9参照)を算出して、データD1に導出した補正比γを乗じて補正することの技術的意義(以下、補正の技術的意義という。)について説明する。なお、補正比γは、図9に示されるように、モーメント長Lをパラメータとする関数である。
まず、作業者は、図4に示されるように、測定対象物100が固定された板102を受け部44の上面に取り付ける。
次に、データ処理部30によるデータ処理方法、すなわち、各出力Sを用いての動的荷重の特定の方法について、図7〜図9を参照しつつ説明する。
・Ni:形状関数
・ξ、η:正規化座標
・J:ヤコビアンマトリックス
なお、ξ、ηは、図8におけるX−Y平面座標における位置Pの座標(x、y)に対応する正規化座標の各成分を示す。
・Mxi:座標(Xi、Yi)におけるモーメントのx成分
・Myi:座標(Xi、Yi)におけるモーメントのy成分
・Mx:座標(x、y)におけるモーメントのx成分
・My:座標(x、y)におけるモーメントのy成分
・ξ、η:正規化座標におけるx、yに対応する成分(図8参照)
・J:ヤコビアンマトリックス
以上のとおり、本実施形態のデータ処理部30は、補正プログラム36AによりデータD1、データD2及びデータD3を算出した後、データD1を補正して動的荷重を特定するようになっている。以下、各出力Sを補正することの技術的意義について説明する。
次に、本実施形態の効果(第1〜第3の効果)について説明する。
第1の効果とは、補正プログラム36AによりデータD1、データD2びデータD3を算出し、データD1を補正して動的荷重を特定すること(以下、構成Aとする。)による効果である。第1の効果については、前述の比較形態と比較しながら図面を参照しつつ説明する。
第2の効果とは、本実施形態が、構成Aを有するうえで、円柱42の長さLAを円柱42の直径Dで除した値(LA/D)が0.3以上3.0以下とされていること(以下、構成Bとする。)による効果である。なお、本実施形態は、前述のとおり、LA/Dが約0.53とされており、構成Bを満たす。
第3の効果とは、本実施形態が構成Aを有するうえで、円柱42の軸Oに直交する直交面で切った円柱42の断面積S2が前記直交面で切った支持部46の断面積S1の1/5よりも小さいこと(以下、構成Cとする。)による効果である。なお、本実施形態は、前述のとおり、断面積S2は断面積S1の約1/7とされており、構成Cを満たす。
30 データ処理部(補正部の一例)
30A データ処理部の一部(コンピュータの一例)
36A 補正プログラム
42 円柱
44 受け部
46 支持部
50 複数のひずみゲージ
D 円柱の直径
D1 データ(第1データの一例)
D3 データ(第2データの一例)
LA 円柱の長さ
θ 中心角
Claims (4)
- 円柱と、
該円柱の軸方向から見て前記円柱の全周からはみ出した状態で前記円柱の一端に設けられ、動的荷重を受ける受け部と、
前記軸方向から見て前記全周からはみ出した状態で前記円柱の他端に設けられ、前記円柱を支持する支持部と、
前記軸方向から見て、隣同士で形成するすべての中心角がそれぞれ180°以下となるように前記円柱の外周に配置されている複数のひずみゲージと、
前記複数のひずみゲージの各出力から、動的荷重に関する第1データ、及び、前記円柱の軸心に対する前記受け部における動的荷重を受ける位置のオフセット量に関する第2データを算出し、前記第1データを予め定められた前記第2データに対する前記第1データの補正比で補正して動的荷重を特定する補正部と、
を備えた動的荷重測定装置。 - 前記円柱の長さを前記円柱の直径で除した値は、0.3以上3.0以下とされている、
請求項1に記載の動的荷重測定装置。 - 前記円柱の軸に直交する直交面で切った前記円柱の断面積は、前記直交面で切った前記支持部の断面積の1/5よりも小さい、
請求項1又は2に記載の動的荷重測定装置。 - コンピュータを、
請求項1〜3の何れか1項に記載の動的荷重測定装置における前記補正部として機能させる、
補正プログラム。
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JP2015232180A JP6561802B2 (ja) | 2015-11-27 | 2015-11-27 | 動的荷重測定装置及び補正プログラム |
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JP2015232180A JP6561802B2 (ja) | 2015-11-27 | 2015-11-27 | 動的荷重測定装置及び補正プログラム |
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