JP6215182B2 - 疲労試験方法、疲労試験片及び疲労試験装置 - Google Patents

疲労試験方法、疲労試験片及び疲労試験装置 Download PDF

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Description

本開示は疲労試験方法、疲労試験片及び疲労試験装置に関する。
疲労試験装置として、特許文献1が開示する薄板の疲労試験装置は、疲労試験片の一端が固定される柱体と、柱体を振動させる加振源と、疲労試験片の他端の振動変位を検知可能なレーザ変位計とを備えている。該疲労試験装置によれば、疲労試験片を振動させながら振動変位を測定することで、疲労試験片の曲げ変形に対する疲労強度、即ちSN線図を求めることができる。
特開2004−20472号公報
疲労試験片の疲労強度の評価については、曲げ変形に対してのみならず、捩り変形に対する疲労強度の評価手法の確立が望まれている。例えば、リーフシール(登録商標)と称される、周方向に積層された複数の金属板を有するメカニカルシールがあるが、該金属板には、流体の流れにより捩り変形が作用する。このため、金属板の捩り変形に対する疲労強度の評価手法の確立が望まれている。
この点、特許文献1の薄板の疲労試験装置と疲労試験片では、疲労試験片を捩り変形させることができず、捩り変形に対する疲労強度を評価することができない。また、疲労試験片が捩り変形したとしても、レーザ変位計では捩り変形による疲労試験片の歪を検出することはできず、捩り変形に対する疲労強度を評価することはできない。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、疲労試験片の一端部のみを保持しながら、捩り変形に対する疲労強度を評価可能な疲労試験方法、疲労試験片及び疲労試験装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る疲労試験方法は、
疲労試験片の歪みを測定するための少なくとも1つの歪みセンサを配置する工程と、
前記疲労試験片の一端部を保持ユニットに固定する工程と、
アクチュエータにより前記保持ユニットを振動させることによって前記疲労試験片を振動させることで前記疲労試験片を捩じり変形させる工程と、
前記少なくとも1つの歪みセンサを用いて前記疲労試験片の歪みを測定する測定工程と、
測定された前記歪みに基づいて、捩じり変形に対する疲労強度を評価する工程と
を備える。
上記構成(1)によれば、歪みセンサによって歪みを測定することで、疲労試験片の捩り変形を検知することができる。このため、上記構成(1)によれば、疲労試験片の捩り変形に対する疲労強度を評価することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記構成(1)において、
前記少なくとも1つの歪みセンサは、前記疲労試験片の軸線方向に対し斜め方向の歪みを検出可能である。
上記構成(2)によれば、軸線方向に対し斜め方向の歪みを検出可能であるため、疲労試験片の捩り変形を簡単な構成で容易に評価することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記構成(1)又は(2)において、
厚さの異なる複数の前記疲労試験片を用意する工程と、
前記測定工程により得られた前記複数の疲労試験片の測定結果に基づいて、前記複数の疲労試験片における厚さと疲労限度の関係を求める工程と、
前記関係を利用して、任意の厚さを有する部材の疲労限度を推定する工程と
を更に備える。
上記構成(3)によれば、所定の材料からなる疲労試験片の厚さと疲労限度の関係を求め、該関係に基づいて疲労限度を推定することによって、該材料からなる任意の厚さを有する部材の疲労限度を容易に求めることができる。
(4)幾つかの実施形態では、上記構成(1)乃至(3)の何れか1つにおいて、
前記複数の疲労試験片の厚さは、前記厚さが減少するほど前記疲労限度が減少する範囲に属する。
従来、疲労試験片の寸法がある範囲を超えて大きくなると、疲労限度が徐々に低下するという寸法効果が知られていたが、疲労試験片の寸法が小さい該範囲内では、疲労限度は一定であると考えられていた。しかしながら、本発明者等は、疲労試験片の厚さが極めて小さくなると、疲労試験片の厚さが小さくなるのに従って、疲労限度が徐々に低下することを見出した。ここで問題となるのが、疲労試験片の厚さが変わるたびに、疲労強度試験を行うことは煩雑であるということである。
この点、上記構成(4)によれば、厚さが減少するほど疲労限度が減少する範囲で、厚さと疲労限度との関係を求めておき、該関係に基づいて疲労限度を推定することで、任意の厚さを有する部材の疲労限度を容易に求めることができる。
なお、上記構成(3)及び(4)については、必ずしも捩り変形の評価を目的とする必要は無く、任意の厚さを有する部材の疲労限度を容易に求めることのみを目的としてもよい。
(5)幾つかの実施形態では、上記構成(4)において、
前記部材は、メカニカルシールに適用される金属製の薄板、又は、金属ベローズである。
メカニカルシールに適用される金属製の薄板や、金属ベローズでは、使用中に捩り変形が発生するため、信頼性を確保するために、捩り変形に対する疲労強度を的確に評価する必要性が高い。この点、上記構成(5)によれば、捩り変形に対する疲労強度を的確に評価することができ、部材の信頼性を確保することが可能になる。
(6)本発明の少なくとも一実施形態に係る疲労試験方法は、
疲労試験片の歪みを測定するための少なくとも1つの歪みセンサを配置する工程と、
前記疲労試験片の一端部を保持ユニットに固定する工程と、
アクチュエータにより前記保持ユニットを振動させることによって前記疲労試験片を振動させながら、前記少なくとも1つの歪みセンサを用いて前記疲労試験片の歪みを測定する測定工程と
を備え、
前記疲労試験片は、前記一端から軸線方向に離間する他端部に、前記疲労試験片の幅方向に延出する拡幅部を有する。
上記構成(6)によれば、拡幅部を設けることで、疲労試験片における質量のバランスを容易に調整することができ、疲労試験片が振動する間、バランスに応じて疲労試験片に捩り変形を生じさせることができる。
(7)幾つかの実施形態では、上記構成(1)乃至(6)の何れか1つにおいて、
前記測定工程の前に、前記疲労試験片に重りを取り付ける工程を更に備える。
上記構成(7)によれば、疲労試験片に重りを取り付けることによって、疲労試験片における質量のバランスを容易に調整することができ、疲労試験片が振動する間、バランスに応じて疲労試験片に捩り変形を生じさせることができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記構成(7)において、
前記疲労試験片は、前記一端部から軸線方向に離間した他端部に、前記疲労試験片の幅方向に延出する拡幅部を有し、
前記拡幅部に前記重りを取り付ける。
上記構成(8)によれば、拡幅部に重りをつけることで、より大きな捩り変形を発生させることができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(1)乃至(8)の何れか1つにおいて、
前記疲労試験片は、軸線に関して非対称な質量分布を有する。
上記構成(9)によれば、疲労試験片が振動する間、バランスに応じて疲労試験片に捩じり変形を生じさせることができる。
10)本発明の少なくとも一実施形態に係る疲労試験片は、
振動可能な保持ユニットに固定可能な一端部と、
前記一端部から軸線方向に離間した他端部と、
前記他端部から幅方向に延出する拡幅部と
を備える。
上記構成(10)によれば、拡幅部を設けることで、疲労試験片における質量のバランスを容易に調整することができ、疲労試験片が振動する間、バランスに応じて疲労試験片に捩り変形を生じさせることができる。
11)幾つかの実施形態では、上記構成(10)において、
前記疲労試験片は平面視にてT字形状を有する。
上記構成(11)によれば、簡単な構成にて、疲労試験片における質量のバランスを容易に調整することができ、疲労試験片が振動する間、バランスに応じて疲労試験片に捩り変形を生じさせることができる。
12)幾つかの実施形態では、上記構成(10)又は(11)において、
前記一端部に、前記保持ユニットの一部と嵌合可能な嵌合部を有する。
上記構成(12)によれば、簡単な構成にて、疲労試験片を保持ユニットに確実且つ容易に固定することができる。
13)本発明の少なくとも一実施形態に係る疲労試験装置は、
疲労試験片の一端部を保持可能な保持ユニットと、
前記保持ユニットを振動させるように構成されたアクチュエータと、
前記疲労試験片の歪みを測定するための少なくとも1つの歪みセンサと
を備え、
前記アクチュエータにより前記保持ユニットを振動させることによって前記疲労試験片を振動させることで前記疲労試験片を捩じり変形させ、前記少なくとも1つの歪みセンサを用いて前記疲労試験片の歪みを測定し、測定された前記歪みに基づいて、捩じり変形に対する疲労強度を評価する
上記構成(13)によれば、歪みセンサによって歪みを測定することで、疲労試験片の捩り変形を検知することができる。このため、上記構成(13)によれば、疲労試験片の捩り変形に対する疲労強度を求めることができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、疲労試験片の一端部のみを保持しながら、捩り変形に対する疲労強度を評価可能な疲労試験方法、疲労試験片及び疲労試験装置が提供される。
本発明の少なくとも一実施形態に係る疲労試験片を概略的に示す斜視図である。 本発明の少なくとも一実施形態に係る疲労試験装置の概略的な構成図である。 幾つかの実施形態に係る疲労試験装置の構成を説明するための図である。 幾つかの実施形態に係る疲労試験装置の構成を説明するための図である。 本発明の少なくとも一実施形態に係る疲労試験方法の概略的な手順を示すフローチャートである。 幾つかの実施形態に係る疲労試験方法の概略的な手順を示すフローチャートである。 軸線方向での疲労試験片の長さと応力振幅の関係を概略的に示すグラフである。 重りの重さと応力振幅の関係を概略的に示すグラフである。 アクチュエータの振動周波数と応力振幅の関係を概略的に示すグラフである。 アクチュエータの変位量と応力振幅の関係を概略的に示すグラフである。 疲労試験片における軸線から重りまでの幅方向での距離と応力振幅の関係を概略的に示すグラフである。 重りを付けた状態での、アクチュエータ17の変位量と、歪みゲージによって測定された、軸線方向、幅方向、及び、45°方向の歪みの関係を示すグラフである。 重りを付けていない状態での、アクチュエータの変位量と、歪みゲージによって測定された、軸線方向、幅方向、及び、45°方向の歪みの関係を示すグラフである。 幾つかの実施形態に係る疲労試験方法の概略的な手順を示すフローチャートである。 複数の標準試料の疲労強度測定結果を概略的に示すグラフである。 疲労強度の測定結果に基づいて、厚さと疲労強度の関係を求める方法を説明するためのグラフである。 メカニカルシールの一部を概略的に示す斜視図である。 金属ベローズを概略的に示す側面図である。 歪みセンサとしての圧電素子を概略的に示す図である。 圧電素子を用いた場合の歪み測定方法を説明するための図である。 圧電素子における歪み量と発生電圧の関係を概略的に示すグラフである。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、本発明の少なくとも一実施形態に係る疲労試験片1を概略的に示す斜視図である。
疲労試験片1は、一端部3と、該一端部3から軸線方向に離間した他端部5と、他端部5から幅方向に延出する拡幅部7とを有する。一端部3は、後述する疲労試験装置の保持ユニットに固定可能である。疲労試験片1は、一端部3側に、疲労試験片1の歪みを測定するための歪み測定領域1aを有する。歪み測定領域1aの歪みを測定するための歪みセンサとして歪みゲージ8を用いる場合、歪みゲージ8が、例えば接着剤によって歪み測定領域1aに取り付けられる。例えば、疲労試験片1は、金属製の薄板からなり、概ね0.03mm〜1mm程度の厚さを有する。
幾つかの実施形態では、図1に示したように、疲労試験片1の拡幅部7に重り9が取り付けられる。
この場合、疲労試験片1における質量のバランスを重り9によって容易に調整することができ、疲労試験片1における質量分布を、軸線に関して非対称にすることができる。これにより、疲労試験片1が振動する間、バランスに応じて疲労試験片1に捩り変形を生じさせることができる。
なお、重り9を取り付ける場合、疲労試験片1は拡幅部7を有していなくてもよい。
幾つかの実施形態では、軸非対称に拡幅部7が設けられる。例えば、幅方向にて片側のみに拡幅部7が設けられ、あるいは、幅方向にて両側に相互に長さの異なる拡幅部7が設けられる。これによっても、疲労試験片1における質量のバランスを拡幅部7によって調整することができ、疲労試験片1が振動する間、バランスに応じて疲労試験片1に捩り変形を生じさせることができる。
幾つかの実施形態では、図1に示したように、疲労試験片1は平面視にてT字形状を有する。
平面視形状がT字形状である場合、簡単な構成にて、疲労試験片1における質量のバランスを容易に調整することができる。つまり、幅方向に延びる拡幅部7の先端側に重り9を取り付けることで、バランスを容易に調整することができる。
ただし、平面視形状はT字形状に限定されることはなく、Y字形状やL字形状であってもよい。
幾つかの実施形態では、図1に示したように、疲労試験片1は、一端部3に、保持ユニットの一部と嵌合可能な嵌合部11を有する。嵌合部11は、例えば一端側が開口したU字溝形状を有する。嵌合部11によれば、簡単な構成にて、疲労試験片1を保持ユニットに確実且つ容易に固定することができる。
図2は、本発明の少なくとも一実施形態に係る疲労試験装置13の概略的な構成図である。
疲労試験装置13は、疲労試験片1の一端部3を保持可能な保持ユニット15と、保持ユニット15を振動させるように構成されたアクチュエータ17と、疲労試験片1の歪みを測定するための少なくとも1つの歪みセンサとして歪みゲージ8と、歪みゲージ8の出力に基づいて歪みを演算可能な歪み測定器19とを備える。
疲労試験装置13によれば、歪みゲージ8によって歪みを測定することで、疲労試験片1の捩り変形を検知することができ、疲労試験片1の捩り変形に対する疲労強度を求めることができる。
幾つかの実施形態では、アクチュエータ17として、電気油圧式サーボバルブアクチュエータが用いられる。この場合、アクチュエータ17の振動周波数f及び変位量δを任意の値に調整可能である。
幾つかの実施形態では、図2に示したように、保持ユニット15は、小径軸部21及び大径軸部23を有する段付きの軸25と、小径軸部21によって貫通される円筒形状の治具27と、小径軸部21の先端側に螺合されて治具27を固定するナット29とを有する。
この場合、疲労試験片1の一端部3は、大径軸部23の端面と治具27の端面との間に挟まれ、嵌合部11が小径軸部21に嵌合させられる。
幾つかの実施形態では、図3に示したように、保持ユニット15は、複数の疲労試験片1を、小径軸部21の異なる軸方向位置に保持可能である。この場合、小径軸部21に複数の治具27が嵌合され、大径軸部23の端面と治具27の端面との間、及び、治具27の端面同士の間に、疲労試験片1の一端部3が挟まれる。これによって、複数の疲労試験片1について、同時に疲労試験を行うことができ、疲労試験に要する時間を短縮することができる。
幾つかの実施形態では、図4に示したように、保持ユニット15は、複数の疲労試験片1を、放射状に保持可能である。この場合も、複数の疲労試験片1について、同時に疲労試験を行うことができ、疲労試験に要する時間を短縮することができる。
図5は、本発明の少なくとも一実施形態に係る疲労試験方法の概略的な手順を示すフローチャートである。
図5に示したように、疲労試験方法は、疲労試験片1の歪みを測定するための少なくとも1つの歪みセンサを配置する工程S10と、疲労試験片1の一端部3を保持ユニット15に固定する工程S12と、アクチュエータ17により保持ユニット15を振動させることによって疲労試験片1を振動させながら、少なくとも1つの歪みセンサを用いて疲労試験片1の歪みを測定する測定工程S14とを備える。
歪みセンサを配置する工程S10は、疲労試験片1の歪み測定領域1aの歪みを測定可能なように歪みセンサが配置される。歪みセンサとして歪みゲージ8を用いる場合、歪みセンサを配置する工程S10では、歪みゲージ8が歪み測定領域1aに取り付けられる。
測定工程S14では、疲労試験片1が破断するまでの疲労試験片1の振動の回数が数えられる。アクチュエータ17の振動回数と疲労試験片1の振動が同期している場合には、疲労試験片1の振動の回数に代えて、アクチュエータ17の振動回数を数えてもよい。
図5の疲労試験方法によれば、歪みセンサとしての歪みゲージ8によって歪みを測定することで、疲労試験片1の捩り変形を検知することができ、疲労試験片1の捩り変形に対する疲労強度を評価することができる。
幾つかの実施形態では、少なくとも1つの歪みセンサは、疲労試験片1の軸線方向に対し斜め方向の歪みを検出可能であり、歪みゲージ8を用いる場合、少なくとも1つの歪みゲージ8は、疲労試験片1の軸線方向に対し斜め方向の歪みを検出可能に取り付けられる。
この構成によれば、歪みゲージ8によって軸線方向に対し斜め方向の歪みを検出可能であるため、疲労試験片1の捩り変形を簡単な構成で容易に評価することができる。
なお、曲げ変形を評価する場合には、歪みゲージ8は、疲労試験片1の軸線方向の歪みを検出可能に取り付けられる。また、曲げ変形と捩り変形の複合した変形を評価する場合には、歪みゲージ8として、2軸又は3軸の歪みゲージが、疲労試験片1の軸線方向に対し斜め方向の歪み及び軸線方向の歪みを同時に検出可能に取り付けられる。斜め方向とは、例えば、軸線方向及び幅方向に対し45°の方向である。
図6は、幾つかの実施形態に係る疲労試験方法の概略的な手順を示すフローチャートである。幾つかの実施形態では、疲労試験方法は、図6に示したように、測定工程S14の前に、疲労試験片1に重り9を取り付ける工程S16を更に備える。
この構成によれば、疲労試験片1に重り9を取り付けることによって、疲労試験片1における質量のバランスを容易に調整することができ、疲労試験片1が振動する間、バランスに応じて疲労試験片1に捩り変形を生じさせることができる。
幾つかの実施形態では、重り取り付け工程S16において、疲労試験片1の拡幅部7に重り9を取り付ける。
この構成によれば、拡幅部7に重り9を取り付けることで、より大きな捩り変形を発生させることができる。
ここで、図7は、軸線方向での疲労試験片1の長さと応力振幅(又は歪み振幅)の関係を概略的に示すグラフである。図7に示したように、疲労試験片1の長さが長くなるほど、応力振幅が大きくなる。従って、疲労試験片1の長さを調整することで、応力振幅を調整することができる。
図8は、重り9の重さと応力振幅の関係を概略的に示すグラフである。図8に示したように、重り9が重くなるほど、応力振幅が大きくなる。従って、重り9の重さを調整することで、応力振幅を調整することができる。
図9は、アクチュエータ17の振動周波数fと応力振幅の関係を概略的に示すグラフである。図9に示したように、アクチュエータ17の振動周波数fが高くなるほど、応力振幅が大きくなる。従って、アクチュエータ17の振動周波数fを調整することで、応力振幅を調整することができる。
図10は、アクチュエータ17の変位量δと応力振幅の関係を概略的に示すグラフである。図10に示したように、アクチュエータ17の変位量δが大きくなるほど、応力振幅が大きくなる。従って、アクチュエータ17の変位量δを調整することで、応力振幅を調整することができる。
図11は、疲労試験片1における軸線から重り9までの幅方向での距離Lと応力振幅の関係を概略的に示すグラフである。図11に示したように、重り9までの距離Lが長くなるほど、応力振幅が大きくなる。従って、重り9までの距離Lを調整することで、応力振幅を調整することができる。
図12は、重り9を付けた状態での、アクチュエータ17の変位量δと、歪みゲージ8によって測定された、軸線方向、幅方向、及び、45°方向の歪みの関係を示すグラフであり、図13は、重り9を付けていない状態での、アクチュエータ17の変位量δと、歪みゲージ8によって測定された、軸線方向、幅方向、及び、45°方向の歪みの関係を示すグラフである。図12と図13の縦軸のスケールが同一でないためわかりづらいが、重り9を付けた方が、全ての方向で歪みが大きくなる。
図14は、幾つかの実施形態に係る疲労試験方法の概略的な手順を示すフローチャートである。
図14の疲労試験方法は、厚さの異なる複数の疲労試験片1、換言すれば、複数の標準試料を用意する工程S18を有する。複数の標準試料は同一の材料からなる。
そして、疲労試験方法は、測定工程S14により得られた複数の標準試料の測定結果に基づいて、複数の標準試料における厚さと疲労限度の関係を求める関係取得工程S20と、関係取得工程S20で得られた関係を利用して、任意の厚さを有する部材の疲労限度を推定する工程S22とを更に有する。
ここで、図15は、複数の標準試料の疲労強度測定結果を概略的に示すグラフである。図15に示したように、厚さa,b,cに応じて、異なる疲労限度が求められる。
そして、図16は、疲労強度の測定結果に基づいて、厚さと疲労強度の関係を求める方法を説明するためのグラフである。図16に示したように、測定結果を例えば直線近似することによって得られた特性線(近似直線)が、厚さと疲労強度の関係を表す。例えば、厚さがxの部材の疲労限度の値は、特性線に基づいてyであることがわかる。
この構成によれば、所定の材料からなる標準試料の厚さと疲労限度の関係を求め、該関係に基づいて疲労限度を推定することで、該材料からなる任意の厚さを有する部材の疲労限度を容易に求めることができる。
幾つかの実施形態では、図16に示したように、複数の疲労試験片1、即ち標準試料の厚さは、厚さが減少するほど疲労限度が減少する範囲に属する。
従来、疲労試験片1の寸法がある範囲を超えて大きくなると、疲労限度が徐々に低下するという寸法効果が知られていたが、疲労試験片1の寸法が小さい該範囲内では、疲労限度は一定であると考えられていた。しかしながら、本発明者等は、疲労試験片1の厚さが極めて小さくなると、疲労試験片1の厚さが小さくなるのに従って、疲労限度が徐々に低下することを見出した。ここで問題となるのが、疲労試験片1の厚さが変わるたびに、疲労強度試験を行うことは煩雑であるということである。
この点、厚さが減少するほど疲労限度が減少する範囲で、厚さと疲労限度との関係を求めておき、該関係に基づいて疲労限度を推定することで、任意の厚さを有する部材の疲労限度を容易に求めることができる。
幾つかの実施形態では、疲労限度の推定対象である部材は、例えば、図17に示したようなリーフシール(登録商標)と称されるメカニカルシール31の薄板33や、図18に示したような金属ベローズ35である。
メカニカルシール31に適用される金属製の薄板33や、金属ベローズ35では、使用中に捩り変形が発生するため、信頼性を確保するために、捩り変形に対する疲労強度を的確に評価する必要性が高い。この点、図14の疲労試験方法によれば、捩り変形に対する疲労強度を的確に評価することができ、これらの部材の信頼性を確保することが可能になる。
最後に、本発明は上述した幾つかの実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、歪みセンサは、図19に示したようにチタン酸バリウム等の圧電素子37からなるものであってもよい。圧電素子37は図20及び図21に示したように、圧縮によって電圧を発生する。歪みゲージ8と同様に、疲労試験片1の歪み測定領域1aに圧電素子37を例えば接着剤で取り付け、発生電圧を電圧計38で測定することで、疲労試験片1の歪みを測定可能である。
更に、歪みセンサは、歪みゲージ8や圧電素子37のような接触式でなく、非接触式であってもよい。非接触式の歪みセンサとして、例えば、歪み測定領域1aの歪みを測定可能な光干渉計を用いてもよい。
1 疲労試験片
1a 歪み測定領域
3 一端部
5 他端部
7 拡幅部
8 歪みゲージ
9 重り
11 嵌合部
13 疲労試験装置
15 保持ユニット
17 アクチュエータ
19 歪み測定器
21 小径軸部
23 大径軸部
25 軸
27 治具
29 ナット
31 メカニカルシール
33 薄板
35 金属ベローズ
37 圧電素子
38 電圧計

Claims (13)

  1. 疲労試験片の歪みを測定するための少なくとも1つの歪みセンサを配置する工程と、
    前記疲労試験片の一端部を保持ユニットに固定する工程と、
    アクチュエータにより前記保持ユニットを振動させることによって前記疲労試験片を振動させることで前記疲労試験片を捩じり変形させる工程と、
    前記少なくとも1つの歪みセンサを用いて前記疲労試験片の歪みを測定する測定工程と、
    測定された前記歪みに基づいて、捩じり変形に対する疲労強度を評価する工程と
    を備えることを特徴とする疲労試験方法。
  2. 前記少なくとも1つの歪みセンサは、前記疲労試験片の軸線方向に対し斜め方向の歪みを測定可能であることを特徴とする請求項1に記載の疲労試験方法。
  3. 厚さの異なる複数の前記疲労試験片を用意する工程と、
    前記測定工程により得られた前記複数の疲労試験片の測定結果に基づいて、前記複数の疲労試験片における厚さと疲労限度の関係を求める工程と、
    前記関係を利用して、任意の厚さを有する部材の疲労限度を推定する工程と
    を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の疲労試験方法。
  4. 前記複数の疲労試験片の厚さは、前記厚さが減少するほど前記疲労限度が減少する範囲に属することを特徴とする請求項3に記載の疲労試験方法。
  5. 前記部材は、メカニカルシールに適用される金属製の薄板、又は、金属ベローズであることを特徴とする請求項4に記載の疲労試験方法。
  6. 疲労試験片の歪みを測定するための少なくとも1つの歪みセンサを配置する工程と、
    前記疲労試験片の一端部を保持ユニットに固定する工程と、
    アクチュエータにより前記保持ユニットを振動させることによって前記疲労試験片を振動させながら、前記少なくとも1つの歪みセンサを用いて前記疲労試験片の歪みを測定する測定工程と
    を備え、
    前記疲労試験片は、前記一端部から軸線方向に離間した他端部に、前記疲労試験片の幅方向に延出する拡幅部を有することを特徴とする疲労試験方法。
  7. 前記測定工程の前に、前記疲労試験片に重りを取り付ける工程を更に備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の疲労試験方法。
  8. 前記疲労試験片は、前記一端部から軸線方向に離間した他端部に、前記疲労試験片の幅方向に延出する拡幅部を有し、
    前記拡幅部に前記重りを取り付けることを特徴とする請求項7に記載の疲労試験方法。
  9. 前記疲労試験片は、軸線に関して非対称な質量分布を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の疲労試験方法。
  10. 振動可能な保持ユニットに固定可能な一端部と、
    前記一端部から軸線方向に離間した他端部と、
    前記他端部から幅方向に延出する拡幅部と
    を備えることを特徴とする疲労試験片。
  11. 平面視にてT字形状を有することを特徴とする請求項10に記載の疲労試験片。
  12. 前記一端部に、前記保持ユニットの一部と嵌合可能な嵌合部を有することを特徴とする請求項10又は11に記載の疲労試験片。
  13. 疲労試験片の一端部を保持可能な保持ユニットと、
    前記保持ユニットを振動させるように構成されたアクチュエータと、
    前記疲労試験片の歪みを測定するための少なくとも1つの歪みセンサと
    を備え、
    前記アクチュエータにより前記保持ユニットを振動させることによって前記疲労試験片を振動させることで前記疲労試験片を捩じり変形させ、前記少なくとも1つの歪みセンサを用いて前記疲労試験片の歪みを測定し、測定された前記歪みに基づいて、捩じり変形に対する疲労強度を評価することを特徴とする疲労試験装置。
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