JP6560101B2 - プリーツフィルター - Google Patents
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Description
[1]円筒形のプリーツフィルターであって、当該プリーツフィルターのフィルター材は、熱可塑性繊維からなる厚さ3mm以上のひだ折りされた不織繊維集合体であり、当該フィルター材は荷重0.5MPaを掛けた場合の圧縮率が0.2以下である、プリーツフィルター。
[2]円筒形のプリーツフィルターであって、当該プリーツフィルターのフィルター材は、熱可塑性繊維からなる厚さ3mm以上のひだ折りされた不織繊維集合体であり、当該不織繊維集合体は繊維交点が融着している、プリーツフィルター。
[3]前記熱可塑性繊維が、融点が異なる二成分以上からなる複合繊維である、[1]又は[2]に記載のプリーツフィルター。
[4]前記熱可塑性繊維が、融点が異なる二成分以上の混繊繊維である、[1]又は[2]に記載のプリーツフィルター。
[5]前記プリーツフィルターの外径が50〜80mmである、[1]〜[4]のいずれか1つに記載のプリーツフィルター。
[6]プリーツの山の高さが7〜20mmである、[1]〜[5]のいずれか1つに記載のプリーツフィルター。
[7]前記不織繊維集合体は、交絡された短繊維、メルトブロー不織布、及び、スパンボンド不織布からなる群から選択される1種又は2種以上の組み合わせからなる、[1]〜[6]のいずれか1つに記載のプリーツフィルター。
[8]前記不織繊維集合体が、少なくとも1層の並列型複合繊維からなるウェブと、該ウェブの両面に積層されたスパンボンド不織布とを有し、前記ウェブ及び前記スパンボンド不織布は一体化されている、[7]に記載のプリーツフィルター。
[9](1)熱可塑性繊維からなる厚さ3mm以上の不織繊維集合体を製造する工程と、
(2)前記不織繊維集合体をひだ折り加工する工程と、
(3)前記工程にてひだ折りされた不織繊維集合体を円筒形のコアに巻き付け、当該不織繊維集合体のコアの軸方向に沿う両端辺を結合して円周方向に無端のフィルター材とする工程と、
(4)フィルター材が巻き付けられたコアの両端にキャップを取り付けて円筒形フィルターとする工程と、
(5)前記工程(4)で得た円筒形フィルターに、前記熱可塑性繊維のうち少なくとも1種類の溶融温度以上の温度を付与する工程と、を含む、
プリーツフィルターの製造方法。
また、本発明のプリーツフィルターにおいて、フィルター材を構成する熱可塑性繊維を融着させることによって繊維交点が接着されているものは、熱可塑性繊維を構成する樹脂以外に接着剤などを含まないためフィルターの使用における異物混入や汚染のリスクが低く、濾過対象物の品質管理面で有利である。また前記フィルターは、フィルターの製造工程における製造原料点数が少なくコスト面、製造管理面でも有利である。また、接着剤によるフィルター材の開口率の低下がない。また、接着剤の不足やムラによるフィルター材の脱落の恐れもない。
また、フィルター材の過度の密着を防ぐために、あるいは成形途中でフィルター材が崩れるのを防ぐために、フィルター材の上流側、下流側、中間部分などに、間隙を設けるための高空隙率のシートを重ねてもよい。このようなシートとしては、スパンボンド不織布、ネットなどが好ましい。
実施例中に示した物性値の測定方法や定義は次のとおりである。
<単一繊維の平均繊維径>
電子顕微鏡で撮影した繊維の断面より、1本当たりの繊維の長さ方向と直角方向の長さ(直径)を100本計測し、算術平均値を平均繊維径とした。この計算は、Scion Corporation社の画像処理ソフト「Scion Image」を使用して行った。
<圧縮率>
フィルター材を20mm×20mmに切断し、元の厚さを測定した。この小片に0.5MPaの荷重を掛けた時の、小片の厚さを測定した。
(初期厚さ−荷重を掛けた時の厚さ)÷(初期厚さ)=圧縮率として、圧縮率を算出した。
<濾過精度>
循環式濾過性能試験機のハウジングに、フィルター1本を取り付け、50リットル用水槽からポンプで通水循環する。流量を毎分30リットルに調節後、水槽の試験粉体として基礎物性用標準粉体であるJIS粉体7種を毎分0.2gで連続添加し、添加開始から5分後に原液と濾液を採取し、原液に含まれる粒子の個数(A)を光遮断式粒子検出器を用いて計測し、各粒径の粒子ごとにフィルターが捕集した粒子の個数(B)と比較して、式=(B/A×100%)により算出した値を捕集効率とした。その値を解析して、捕集効率が99.9%となる粒径を濾過精度とした。
<圧力損失>
前記の循環式濾過精度試験において、粉体を添加せず、水のみ毎分30リットルの流量で循環させる。循環開始1分後、圧力損失(MPa)を測定した。
<濾過ライフ(水)>
循環式濾過性能試験機のハウジングに、フィルター1本を取り付け、50リットル用水槽からポンプで通水循環する。流量を毎分30リットルに調節後、水槽の試験粉体として基礎物性用標準粉体であるJIS粉体7種を毎分0.5gで連続添加し、フィルター前後の差圧が0.3MPaになるまで続け、濾過ライフ(水)を測定した。
<濾過ライフ(グリセリン)>
グリセリンを水で希釈して、粘度100mPa・s(25℃)にし、それを水の代わりとして、上記と同様に濾過ライフ(グリセリン)を測定した。
<耐圧>
循環式濾過性能試験機のハウジングに、フィルター1本を取り付け、50リットル用水槽からポンプで通水循環する。流量を毎分30リットルに調節後、水槽の試験粉体として基礎物性用標準粉体であるJIS粉体7種を毎分0.5gで連続添加し、圧力を上昇させる。フィルターに破損が生じる時の圧力を、耐圧と定義した。
<表面積>
フィルターの外周部接液部の側面全面積を、フィルターの表面積と定義した。
高密度ポリエチレン(融点137℃)とポリプロピレン(融点168℃)を280℃で並列型口金を用いて、複合比50/50で紡糸し、並列型複合繊維を紡糸した。得られた未延伸糸を110℃で4倍に延伸し、機械捲縮をかけ、所定長に切断して短繊維とした。この短繊維は、顕在捲縮数約15個/25mm、カット長51mm、繊維径約50μmの並列型複合繊維であった。
得られた並列型複合繊維を、カード機にて目付30g/m2のウェブとした。これを25枚重ね、その上下に目付40g/m2、厚さ0.27mmのスパンボンド不織布を重ね、240mm幅にカットして、折幅13mmのプリーツ加工を行なったものを、ポリプロピレン製の多孔性円筒形コアに15山巻き、シートの端同士を加熱シールした後、円筒形状の両端に射出成形で作ったキャップを接着させた。
この後、135℃のオーブンで30分間加熱して、内径30mm、外径68mm、長さ250mmのプリーツフィルターを作製した。このときの不織繊維集合体の厚さは3mm、山の高さは13mm、目付は830g/m2であった。
上記プリーツフィルターについて、圧縮率、濾過精度、圧力損失、濾過ライフ(水)、耐圧、表面積、濾過ライフ(グリセリン)を測定した。結果を表1、表2に示す。
ポリプロピレン(融点168℃)を290℃で単一型口金を用いて、80℃で2倍に延伸した以外は、実施例1と同様の工程で加工しプリーツフィルターを得た。このときの不織繊維集合体の厚さは3mm、山の高さは13mmであった。上記プリーツフィルターについて、圧縮率、濾過精度、圧力損失、濾過ライフ(水)、耐圧、表面積、濾過ライフ(グリセリン)を測定した。結果を表1、表2に示す。
比較例1のプリーツフィルターは、実施例1と比べて、圧力損失が同じにも関わらず、濾過精度が大きく耐圧が低いものであった。
実施例1と同様の方法でウェブを作成し、これを重ねず1枚使い、その上下に目付40g/m2、厚さ0.27mmのスパンボンド不織布を重ね、実施例1と同様の方法でプリーツフィルターを作成した。山の数は100個とした。このときの不織繊維集合体の厚さは1mm、山の高さは13mmであった。上記プリーツフィルターについて、圧縮率、濾過精度、圧力損失、濾過ライフ(水)、耐圧、表面積、濾過ライフ(グリセリン)を測定した。結果を表1、表2に示す。
比較例2のプリーツフィルターは、実施例1と比べて、濾過精度が同じにも関わらず、濾過ライフが短く、耐圧が低いものであった。
実施例1と同様の方法でウェブを作成し、135℃で加熱してすぐに鉄芯に巻き付け、外径68mmになるまで巻き付けた。その後、鉄芯を抜いてデプスフィルターを得た。当該デプスフィルターについて、圧縮率、濾過精度、圧力損失、濾過ライフ(水)、耐圧、表面積、濾過ライフ(グリセリン)を測定した。結果を表1、表2に示す。
比較例3のプリーツフィルターは、実施例1と比べて、濾過精度が同じにも関わらず、濾過ライフが短く、耐圧が低いものであった。
芯成分としてMFR(試験条件230℃、2.16kg)が280g/10分であり、融点が164℃であるポリプロピレンを用い、鞘成分としてMFR(試験条件190℃、2.16kg)が124g/10分であり、融点が122℃であるPPコポリマーを用い、紡糸温度をそれぞれ290℃、260℃とし、両成分を芯鞘複合比50/50、総吐出量120g/分で、孔径0.3mm、孔数501個の紡糸口が一列に並んだメルトブロー用鞘芯型複合紡糸口に供給し、押し出した。
さらに、紡糸口から押し出されたポリマーを380℃の加圧空気を用いてネットコンベヤーに吹き付けることにより目付50g/m2のメルトブロー法の極細複合繊維ウェブを得た。
これを実施例1と同様の工程で加工しプリーツフィルターを得た。このときの不織繊維集合体の厚さは3mm、山の高さは13mm、目付は1330g/m2であった。
得られたプリーツフィルターについて、圧縮率、濾過精度、圧力損失、濾過ライフ(水)、耐圧、表面積、濾過ライフ(グリセリン)を測定した。結果を表1、表2に示す。
2台の押出機及び、孔径0.3mm、孔数501のメルトブロー紡糸口金を主構成要素とする混繊型メルトブロー装置を用い、混繊紡糸をした。該口金は、2台の押出機から押し出された2種の溶融樹脂が各孔で混合せず、1孔毎に第1成分と第2成分が吐出されるように並んだ構造の口金になっている。
第1成分としてMFR(試験条件190℃、2.16kg)が120であり、融点が121℃であるPPコポリマーを用い、第2成分としてMFR(試験条件30℃、2.16kg)が120であり、融点が164℃であるポリプロピレンを用い、紡糸温度が第1成分260℃、第2成分280℃一定とし、前記混繊型メルトブロー装置から溶融押し出しし(メルトブロー紡糸)、紡糸孔から吐出された繊維を、温度360℃の空気を圧力0.12MPaGに加圧して、噴出気体吸引装置付きのコンベアーネット上に吹き付け、メルトブロー法の極細繊維ウェブを得た。
これを実施例1と同様の工程で加工しプリーツフィルターを得た。このときの不織繊維集合体の厚さは3mm、山の高さは13mm、目付は830g/m2であった。
得られたプリーツフィルターについて、圧縮率、濾過精度、圧力損失、濾過ライフ(水)、耐圧、表面積、濾過ライフ(グリセリン)を測定した。結果を表1、表2に示す。
MFR(試験条件230℃、2.16kg)が180g/10分であり、融点が164℃であるポリプロピレンを用い、紡糸温度280℃で、吐出量を120g/分で、孔径0.3mm、孔数501個の紡糸口が一列に並んだメルトブロー用紡糸口金に供給し、押し出した。
紡糸口から押し出されたポリマーを380℃の加圧空気を用いてネットコンベヤーに吹き付けることによりメルトブロー法の極細繊維ウェブを得た。
これを実施例2と同様の工程で加工しプリーツフィルターを得た。このときの不織繊維集合体の厚さは3mm、山の高さは13mmであった。
得られたプリーツフィルターについて、圧縮率、濾過精度、圧力損失、濾過ライフ(水)、耐圧、表面積、濾過ライフ(グリセリン)を測定した。結果を表1、表2に示す。
比較例4のプリーツフィルターは、実施例2と比べて、濾過精度が大きく、耐圧が低いものであった。また、実施例3と比べて、濾過精度が大きく、耐圧が低いものであった。
複合紡糸機、エアサッカー、ネットコンベアー等を備えた複合スパンボンド紡糸装置、及びネットコンベアーを使用し、ポリプロピレン製スパンボンド不織布を製造した。使用した口金は孔径0.4mmの鞘芯型複合紡糸口金であった。第1成分として融点が133℃であり、MFR(試験条件190℃、2.16kg)が22g/10分である高密度ポリエチレンを鞘側に使用し、第2成分として融点が164℃であり、MFR(試験条件230℃、2.16kg)が60g/10分であるポリプロピレンを芯側に使用し、複合比50/50(重量%)、第1成分の紡糸温度を290℃、第2成分の紡糸温度を310℃として、紡糸し、エアサッカーで繊維を3,000m/分の速度で吸引し、繊維をエアーと共にネットコンベアーに吹き付けた。
得られた繊維は、繊維径14μmの鞘芯型長繊維であった。得られたスパンボンド不織布の目付けは30g/m2であった。吹き付けられたエアーはネットコンベアー下部に備えられた吸引装置で吸引除去した。
これを25枚重ねて、実施例1と同様の工程で加工しプリーツフィルターを得た。このときの不織繊維集合体の厚さは3mm、山の高さは13mm、目付は830g/m2であった。
得られたプリーツフィルターについて、圧縮率、濾過精度、圧力損失、濾過ライフ(水)、耐圧、表面積、濾過ライフ(グリセリン)を測定した。結果を表1、表2に示す。
融点が164℃であり、MFR(試験条件230℃、2.16kg)が60g/10分であるポリプロピレンのみを使用した以外は、実施例4と同じ方法でウェブを得た。得られた繊維は、繊維径14μmの長繊維であった。又目付けは30g/m2であった。
これを実施例4と同様の工程で加工しフィルターを得た。このときの不織繊維集合体の厚さは3mm、山の高さは13mmであった。
得られたプリーツフィルターについて、圧縮率、濾過精度、圧力損失、濾過ライフ(水)、耐圧、表面積、濾過ライフ(グリセリン)を測定した。結果を表1、表2に示す。
比較例5のプリーツフィルターは、実施例4と比べて、濾過精度が大きく、耐圧が低いものであった。
Claims (7)
- 円筒形のプリーツフィルターであって、当該プリーツフィルターのフィルター材は、融点が異なる二成分以上からなる熱可塑性複合繊維又は融点が異なる二成分以上の熱可塑性繊維の混繊繊維からなるウェブ及び/又は不織布を複数枚重ね合わせて一体化してなる、厚さ3mm以上のひだ折りされた不織繊維集合体であり、当該フィルター材は荷重0.5MPaを掛けた場合の圧縮率(圧縮率=(フィルター材の初期厚さ−荷重を0.5MPaを掛けた時の厚さ)÷(フィルター材の初期厚さ))が0.2以下である、プリーツフィルター。
- 円筒形のプリーツフィルターであって、当該プリーツフィルターのフィルター材は、融点が異なる二成分以上からなる熱可塑性複合繊維又は融点が異なる二成分以上の熱可塑性繊維の混繊繊維からなるウェブ及び/又は不織布を複数枚重ね合わせて一体化してなる、厚さ3mm以上のひだ折りされた不織繊維集合体であり、当該不織繊維集合体は繊維交点が融着している、プリーツフィルター。
- 前記プリーツフィルターの外径が50〜80mmである、請求項1又は2に記載のプリーツフィルター。
- プリーツの山の高さが7〜20mmである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプリーツフィルター。
- 前記不織繊維集合体は、交絡された短繊維、メルトブロー不織布、及び、スパンボンド不織布からなる群から選択される1種又は2種以上の組み合わせからなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載のプリーツフィルター。
- 前記不織繊維集合体が、少なくとも1層の並列型複合繊維からなるウェブと、該ウェブの両面に積層されたスパンボンド不織布とを有し、前記ウェブ及び前記スパンボンド不織布は一体化されている、請求項5に記載のプリーツフィルター。
- (1)融点が異なる二成分以上からなる熱可塑性複合繊維又は融点が異なる二成分以上の熱可塑性繊維の混繊繊維からなるウェブ及び/又は不織布を複数枚重ね合わせて、厚さ3mm以上の不織繊維集合体を製造する工程と、
(2)前記不織繊維集合体をひだ折り加工する工程と、
(3)前記工程にてひだ折りされた不織繊維集合体を円筒形のコアに巻き付け、当該不織繊維集合体のコアの軸方向に沿う両端辺を結合して円周方向に無端のフィルター材とする工程と、
(4)フィルター材が巻き付けられたコアの両端にキャップを取り付けて円筒形フィルターとする工程と、
(5)前記工程(4)で得た円筒形フィルターに、前記融点が異なる二成分以上からなる熱可塑性複合繊維又は融点が異なる二成分以上の熱可塑性繊維の混繊繊維のうち少なくとも1種類の溶融温度以上の温度を付与し、前記ウェブ及び/又は不織布を一体化する工程と、を含む、
プリーツフィルターの製造方法。
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