JP6559482B2 - 骨切りガイド、骨切りシステム、および、骨切り装置 - Google Patents

骨切りガイド、骨切りシステム、および、骨切り装置 Download PDF

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本願発明は、体内に存在する骨を切離する際に用いられる骨切りガイド、骨切りシステム、および、骨切り装置に関する。
近年、日本においては人口の高齢化に伴い、老化や疾病による膝や股関節に異常を訴える患者は急増しており、その治療手法の中には、関節を人工関節に置き換えたり、一部の骨を人工骨に置き換えたりする手術法がある。2012年の報告によると、日本における年間の人工関節手術数は17万件、人工股関節置換手術数は4.7万件、人工膝関節手術は7万件に上っており、人口の老齢化に伴い益々増加している。また、同様に人工骨に置き換える手術の中には、骨腫瘍による腫瘍部分切除を伴う困難な手術が年間数百例報告されている。
骨腫瘍における病巣切除手術、交通事故等による骨損傷、股関節・膝関節などの人工関節の置換手術等においては、生体内において骨を切離する必要がある。骨を切離するにはボーンソーと言われる刃物をモータで動作させる骨切り装置が用いられる場合がある。この骨切り装置は刃物が比較的高速で動作するため、フリーハンドで骨を切離しようとすると刃物がぶれて正確に骨を切離できない場合がある。ボーンソーの他にはノミで切離する方法もあるが、計画通りに正確に骨切りするのは非常に困難である。
そこで従来は、特許文献1に記載の骨切断補助部材のように、露出させた骨にガイドを配置し、ガイドに設けられたガイド孔に挿入したガイド固定用ピンを骨に刺入してガイドを固定した後、ガイドに設けられたスリットに刃物を沿わせながら動作させることで、刃物のぶれを抑制しつつ骨を正しい位置で切離している。
特開2011−172977号公報
近年、上記したように超高齢化社会の到来により、骨を切離あるいは切除して人工骨や人工関節などのデバイスを用いて再建する症例数は飛躍的に増加しており、現在では年間約17万症例に達している。ところが、人工骨や人工関節などのデバイスに適合した形状に骨を切除する場合、従来の骨切用ガイドでは、患者ごとの骨格の違いに応じた切除が上手くできなかったり、切除する骨の部位によりデバイスの形状(大きさ)に適合した切除が上手くできないなどの場合があった。
また、骨腫瘍(特に骨悪性腫瘍)を切除する際には、その腫瘍に切り込んで腫瘍を周囲にばらまくことの無いよう細心の注意が必要である。骨切部位は手術前に、骨切りの角度、正確な寸法、手順などをプランニングしておき、手術中に透視を見ながら予定骨切り部の骨切りを行うが、この方法では、正確な骨切りは非常に困難な上に、手術者および患者の放射線被曝を避けることができないという課題があった。
本願発明は上記課題に鑑みなされたものであり、体内に存在する骨を正確・安全・迅速に切離するための骨切りガイド、骨切りシステム、および、骨切り装置の提供を目的とする。また、体格や年齢、骨変形の有無など、個体毎の差があっても、同様な効果を生む、骨切りガイド、骨切りシステム、および、骨切り装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本願発明にかかる骨切りガイドは、体内に存在する骨を切離するための刃物を案内する骨切りガイドであって、基体と、前記基体に設けられ、前記骨の表面に沿って配置される配置部と、前記骨に対する所定の位置に前記基体を維持する維持手段と、前記基体に設けられ、前記刃物を案内する案内部とを備えることを特徴とする。
これにより、骨を適切な位置で切離することが可能となる。
また、前記基体は、基体、補助基体、および、前記基体と前記補助基体とを所定の距離に維持し、前記骨から離れた位置に配置される架橋部を備え、前記配置部は、前記基体に設けられる第一配置部と、前記補助基体に設けられる補助配置部とを備え、前記案内部は、前記基体に設けられる案内部と、前記補助基体に設けられる補助案内部とを備えてもよい。
これにより、骨にできた腫瘍などの患部を挟む位置など所定距離離れた位置で骨を2箇所露出させ、基体と補助基体とをそれぞれ露出した骨に配置することで、骨にできた腫瘍などを体組織で包んだ状態で腫瘍と共に骨を適切に切離することが可能となる。また、架橋部により、基体と補助基体との距離が正確に維持されるため、デバイスの形状に適合した状態で骨を切離することが可能となる。
また、前記架橋部は、前記基体と前記補助基体との距離を調整する伸縮機構を備えてもかまわない。
これによれば、デバイスの長さや患部の大きさに応じて汎用的に基体と補助基体との距離を調節することが可能となる。
また、前記基体は、前記配置部に対し所定の位置関係となるように、前記案内部を着脱可能に取り付ける取付部を備えてもよい。
これによれば、刃物と接触する案内部を硬質の材質で形成し、その他を比較的加工のしやすい材質で形成することができる。
また、前記基体は、予め被手術者の測定された前記骨の三次元形状情報に基づき形成されるものでもよい。
これによれば、患者の体格や切離する骨の部位に合致した正確な骨切りガイドを形成することが可能となる。
また、前記基体は、三次元積層造形技術により形成されるものでもよい。
これによれば、より複雑な形状の基体でも短時間で正確に製造することが可能となる。
さらに、前記配置部が配置される側とは反対側に位置する前記骨の裏側部の形状に対応した形状であり、前記裏側部と略平行となるように配置された教示線を有する停止部を設けてもかまわない。
これによれば、骨を切離する際に見ることのできない骨の裏側部の構造を擬似的に目視しながら切離できるようになり、骨の裏側部近傍にある血管などの体組織を傷つけることなく骨を切離することが可能となる。
また、前記停止部には前記裏側部までの距離を示す距離情報が読み取り可能に設けられてもかまわない。
これによれば、骨を切離する際に骨に刃物を挿入する深さを認識しながら刃物を骨に挿入することができるため、骨の裏側部近傍にある体組織の損傷を回避しつつ骨だけを切離することが可能となる。
前記停止部には前記裏側部近傍の体組織を示す組織情報が、前記体組織に対応する位置に視認可能に設けられてもよい。
これによれば、骨の裏側部近傍に存在する血管などの位置を組織情報により把握しながら刃物を挿入することができ、傷つけることをできる限り回避したい部分に対応する骨をより慎重に切離することが可能となる。
また、上記目的を達成するために、本願発明にかかる骨切りシステムは、体内に存在する骨を切離するための骨切り装置と、前記骨切り装置の刃物を案内する骨切りガイドとを備える骨切りシステムであって、前記骨切りガイドは、前記記載のいずれか一項に記載の停止部を備えた骨切りガイドであり、前記骨切り装置は、前記停止部の教示線と前記骨切り装置との距離に基づき、前記骨に対する前記刃物の進入深さを規制する規制手段を備えることを特徴とする。
これによれば、骨切り装置を用いて骨を切離する際に、目視することのできない骨の裏側部の構造を擬似的に目視しながら切離できるようになり、骨の裏側部近傍にある血管などの体組織を傷つけることなく骨を切離することが可能となる。
また、骨切り装置は、前記骨切りシステムに使用する、骨切り装置であって、前記停止部の教示線と前記骨切り装置との距離に基づき、前記骨に対する前記刃物の進入深さを規制する規制手段を備えることを特徴とする。また、前記規制手段は、前記教示線と前記骨切り装置との距離に基づき、骨切り動作を停止してもよい。
これにより、安全に生体内に存在する骨を切離することが可能となる。
本願発明によれば、標準体型に基づいて作られたものであっても、体内に存在する骨を適切な箇所で安全・迅速に切離し、適切な形状で切離することが可能となる。また、被手術者の三次元形状情報を用いて、カスタムメイドすることにより、一層安全・迅速に切離し、適切な形状で切離することが可能となる。
図1は、骨切りガイドを示す斜視図である。 図2は、骨切りガイドを切離対象である骨に取り付けた状態を示す斜視図である。 図3は、骨切りシステムを骨と共に示す斜視図である。 図4は、骨切りガイドを示す斜視図である。 図5は、他の実施の形態に係る骨切りガイドを示す斜視図である。 図6は、骨切りガイドを骨に取り付けた状態を示す斜視図である。 図7は、骨切りシステムにより、骨を切離している状態を示す斜視図である。 図8は、骨切り装置(ボーンソー)を示す斜視図である。 図9は、骨切り装置(ドリル)を示す斜視図である。 図10は、伸縮機構を備えた骨切りガイドを示す斜視図である。 図11は、カスタムメイドの骨切りガイド及びデバイスとしての人工骨を設計する手順を示すフローチャートである。
次に、本願発明に係る骨切りガイド、および、骨切りシステムの実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施の形態は、本願発明に係る骨切りガイド、および、骨切りシステムの一例を示したものに過ぎない。従って本願発明は、以下の実施の形態を参考に請求の範囲の文言によって範囲が画定されるものであり、以下の実施の形態のみに限定されるものではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
また、図面は、本願発明を示すために適宜強調や省略、比率の調整を行った模式的な図となっており、実際の形状や位置関係、比率とは異なる場合がある。
また、骨の形状は部位によって大きく異なるので、この図では脛骨(脛の骨)を例として取り上げているが、他の骨(大腿骨や上肢の骨、骨盤、脊椎骨、頭蓋骨など)においても本発明は適応される。
(実施の形態1)
まず、骨切りガイド102について説明する。
図1は、骨切りガイド102を示す斜視図である。
図2は、骨切りガイド102を骨200に取り付けた状態を示す斜視図である。なお、説明のため骨200の周りに存在する体組織などの図示は省略している。
これらの図に示すように、骨切りガイド102は、骨200に対し着脱可能に取り付けられ、骨200に取り付けられた状態で、骨切り装置(図示せず)の刃物(図示せず)を骨200の所定の位置に案内し、かつ、動作している刃物や、骨切り装置の全体がぶれないように刃物の動作を案内する部材である。骨切りガイド102は、基体120と、配置部121と、維持手段122と、案内部123とを備えている。なお、骨切り装置は、刃物を機械的に動作させ、骨200を切削する装置であり、実施の形態2以降で詳細に説明する。
基体120は、骨切りガイド102の構造的な基礎となる部分である。基体120の形状は、特に限定されるものではなく、例えば、「成人男性」「成人女性」などある程度区分された体格の範囲のそれぞれに汎用的に対応する形状を有していても良く、また、患者のそれぞれの体格を正確に測定し個別に対応した形状でもかまわない。また、基体120の形状は、患者の体格に対応し、かつ、置換する人工骨等のデバイスに対応した形状、すなわち移植するデバイスに対応して切離する骨に対応する形状となる場合もある。本実施の形態の場合、基体120の形状は、汎用的な形状が採用されている。基体120を構成する材料は、骨切り装置を支える一定の強度が得られれば特に限定されるものではなく、鉄、アルミニウム、銅、チタンなどの金属や、アクリル、ポロカーボネート等の樹脂などでもよく、また、複数種類の材料からなる複合的な材料でもかまわない。基体120の製造方法は、特に限定されるものではなく、例えば三次元積層造形技術を用いたものや、切削加工技術、鋳造加工技術等を用いたものなどを挙示することができる。
配置部121は、基体120に設けられ、切離対象となる骨の表面に沿って配置される部分である。ここで、表面に沿って配置とは、骨200に直接接触(当接)する場合や、薄い体組織を介して間接的に接触する場合も含む意味として用いている。配置部121は、基体120と一体であってもよく、また、基体120に着脱可能に取り付けられるものでもよい。本実施の形態の場合、配置部121は、基体120と着脱可能となっている。配置部121の形状は、特に限定されるものではなく、汎用的に対応する形状でもよく、また、事前にCTスキャナなどにより患者の骨格などの三次元形状情報を取得しておき、これに基づき形成された形状でもかまわない。例えば本実施の形態のように、基体120を汎用的な形状とし、配置部121を個別に対応する形状にすることにより、構造的強度を基体120に担わせる一方で、専用的な配置部121を小型化して製造の容易化を図ることが可能となる。ここで、図には記載しないが、配置部121と基体120の組み立てを容易にするために、両端など一定の距離離れた点に、位置合わせ用の突起と窪みなどや、ネジとナット等の固定手段を設ける事で、手術前準備が一層容易にできる。配置部121を構成する材料は、基体120と同様、特に限定されるものではない。配置部121の製造方法は、特に限定されるものではなく、前記三次元形状情報に基づいた三次元積層造形技術を用いたものや、切削加工技術、鋳造加工技術等を用いたものなどを挙示することができる。
維持手段122は、骨に対する所定の位置に基体120、配置部121などを維持できるように基体120や配置部121を骨に固定するものである。維持手段122は、特に限定されるものではないが、例えば本実施の形態のように、相互に軸方向が異なる貫通孔124(図1参照)を基体120や配置部121に複数個設け、貫通孔124に挿入されたピン125を骨に刺し入れることにより、基体120や配置部121を骨に固定するものでもよい。また維持手段122は、万力のように骨を挟み混むことにより基体120や配置部121を骨に固定するものでもよく、維持手段122はピン以外にネジ構造のものであっても良い。なお、接着剤により基体120を一時的に骨に固定するなどあらゆる固定方法を否定するものではない。
案内部123は、基体120に設けられ、骨200を切るための刃物を案内する案内面部126を形成する部分である。ここで、案内とは、骨の所定の位置に所定の方向で骨切り装置の刃物を導く意味、および、骨を切離するために機械的に動作する刃物の動作を所定の範囲に収め、骨切り装置がぶれないように導く意味として用いている。また、案内部123は、基体120と一体であってもよく、また、基体120に取り付けられるものでもよい。本実施の形態の場合、案内部123は、取付部145を介して基体120に着脱可能となっている。案内部123の形状は、特に限定されるものではなく、刃物が切削方向に対して平面的に揺動や往復動、回転する場合は平面や緩やかな曲面の案内面部を備えてもよい。また、案内部123は、本実施の形態のように、刃物の動作を挟むようにして案内するスリットを備えてもよい。また、刃物111がドリルのように切削方向を回転軸として回転する場合は、案内部123は、案内部123を貫通するように配置された円形の貫通孔であってもかまわないし、必要に応じて案内部123の両端にドリル用貫通孔または半円形の貫通孔と、図示のスリット状のものを組み合わせることもできる。
さらに案内部123は、本実施の形態のように、予め測定された三次元形状情報に基づいた形状であってもよい。これにより、配置部121と同様に、構造的強度を基体120に担わせる一方で、専用的な案内部123を小型化して製造の容易化を図ることが可能となる。また、刃物を案内するために比較的硬質な案内部123を汎用品とし、基体120、および、配置部121、取付部145を骨200の形状に応じて製造することで、容易に骨切りガイド102を製造することが可能となる。
なお、取付部145の専用的な形状とし、案内部123を汎用的な形状としてもかまわない。
また、案内部123は、基体120の複数箇所に設けられ、それぞれの案内面部126が異なる方向に刃物を案内してもかまわない。案内部123を構成する材料は、配置部121等と同様に特に限定されるものではないが、刃物と接触する部分は、刃物の動作による摩擦熱の発生を抑制し、塵埃の発生を抑制しうる材料という点では金属が好ましい。更に案内部を樹脂で作製した後に、刃物と接触する案内部に薄い金属の保護板を追加する構成としても良い。案内部123の製造方法は、特に限定されるものではなく、前記三次元形状情報に基づいた三次元積層造形技術を用いたものや、切削加工技術、鋳造加工技術を用いたものなどを挙示することができる。
なお、案内部123は、骨切り装置の電動の刃物ばかりでなく、人の手によって動作させるメスやノミ、ドリルなどの刃物を案内してもかまわない。
(実施の形態2)
続いて、骨切りシステム100の実施の形態について説明する。なお、実施の形態1と同様の作用や機能、同様の形状や機構や構造を有するもの(部分)には同じ符号を付して説明を省略する場合がある。また、以下では実施の形態1と異なる点を中心に説明し、同じ内容については説明を省略する場合がある。
図3は、骨切りシステム100を切離対象である骨200と共に示す斜視図である。なお、説明のため骨200の周りに存在する体組織などの図示は省略している。
同図に示すように、骨切りシステム100は、人間の体や動物の体などの体内に存在する骨200を切離するためのシステムであって、骨切り装置101と、骨切り装置101に取り付けられている刃物111を案内する骨切りガイド102とを備えている。
骨切り装置101は、刃物111を機械的に動作させ、骨200を切削する装置である。刃物111の種類は特に限定されるものではなく、丸のこぎり、平のこぎり、ワイヤーのこぎり、ドリルなどを例示することができる。また、骨切り装置101は、人の手によって動作させるメスやノミ、ドリルなどの刃物であっても良い。また、骨切り装置101の刃物111を動作させる方向は、往復動や揺動、回転などを例示することができる。
上述のように、骨切り装置101としては電動骨切りのこぎり(以下「ボーンソー」と記載)や電動ドリル、骨切りノミ等があるが、以下代表としてボーンソーを用いて説明する。
次に、骨切りガイド102を具体的に説明する。本実施の形態の骨切りガイド102は、患部、および、その周辺に存在する骨200をデバイスなどに合致した形状に骨切りするための部材である。
図4は、骨切りガイド102を示す斜視図である。
本実施の形態の骨切りガイド102は、実施の形態1の構成に加えて、さらに、補助基体132、および、基体120と補助基体132とを所定の距離に維持する架橋部133とを備えている。
本実施の形態の場合、基体120は、図1における配置部121、および、案内部123を一体に保持している。なお、本実施の形態も実施の形態1と同様に基体120の材質、形状、製造方法などは特に限定されるものではない。
補助基体132は、210で示す骨腫瘍などの切除する骨200の部分を回避するように基体120と所定の距離離れた位置に配置される部材であり、補助配置部136、および、補助案内部138を備えている。補助基体132における補助配置部136、および、補助案内部138は、基体120における配置部121、および、案内部123の関係と同様である。
また、補助基体132には、補助維持手段134が設けられている。この補助維持手段134は、基体120における維持手段122と同様に、骨200に対する所定の位置に補助基体132、補助配置部136などを固定するものである。
なお、本実施の形態の場合、基体120は、骨200の関節に近い部分に配置され、補助基体132は、骨200の中間部分に配置されるものであるため、関節に近い位置に配置される基体120の大きさは、骨200の形状に対応して補助基体132よりも大きいものとなっている。
架橋部133は、基体120と補助基体132とを所定の距離に維持するための部材であり、骨200から離れた位置に配置されるように基体120と補助基体132とに架橋状に接続されている。これにより、骨200の周りの体組織(図示せず)を回避しつつ、基体120と補助基体132とを所定の位置に配置することが可能となる。
なお、架橋部133の材質、形状、製造方法は、基体120などと同様に、特に限定されるものではない。例えば、架橋部133は、直線の棒形状ばかりで無く、体組織を回避するために湾曲したアーチ状などでもかまわない。また、架橋部133に、第三基体部や第三案内部などを設けることは任意である。
本実施の形態の場合、基体120と架橋部133と補助基体132とは、三次元積層造形技術により一体に形成されており、骨200の形状に対応するように専用的に形成されている。
このように、基体120と補助基体132とを架橋部133により所定の位置関係で骨200に保持した状態とし、案内部123や補助案内部138に案内された刃物111で骨200を骨切りすることにより、腫瘍の部分を回避しつつ骨200を大きく切除する場合でも、正確な形状及び長さで骨200を切除することが可能となる。
これにより、切除された骨200に置き換えられる人工骨等のデバイスを容易に配置することが可能となる。
また、骨200と配置部121や補助配置部136との接触部分を分散させることで接触面積を小さくしつつ骨200を正確な位置で切離することができるため、関節などを温存させた状態で患部、および、その近傍を切離することができる。従って、例えばデバイスを移植した下肢の関節の可動域を広く保つことができるなど、患者の生活の質を術後においても高い状態で維持することが可能となる。
また、複数の基体部を骨200の異なる位置に配置するため、それぞれに設けられる配置部を小さくすることが可能となる。従って、骨200を大きく切除する場合でも露出させる骨200を小さく抑えることができる。さらに、これらの基体部を骨200から所定の距離に配置された架橋部133により患部を跨いだ状態で保持することができるため、周囲の体組織で包んだ状態で患部を切除することが可能となる。従って、腫瘍が露出することにより、腫瘍細胞が周囲にまき散らされてしまうようなことを安全に抑制できる。ここで腫瘍部210と切離部の距離L1、L2は10mm以上、好ましくは20〜30mm以上離して、案内部123や補助案内部138の位置を設計することが好ましい。
以上により、骨200を大きく切除した場合でもデバイスに適合した切除状態とすることができ、デバイスと生体骨との接合を十分に確保して、治療成績を向上させることが可能となる。
(実施の形態3)
続いて、骨切りシステム、および、骨切りガイドの他の実施の形態について説明する。なお、実施の形態1と同様の作用や機能、同様の形状や機構や構造を有するもの(部分)には同じ符号を付して説明を省略する場合がある。また、以下では実施の形態1と異なる点を中心に説明し、同じ内容については説明を省略する場合がある。
図5は、本実施の形態に係る骨切りガイド102を示す斜視図である。
図6は、骨切りガイド102を骨200に取り付けた状態を示す斜視図である。なお、骨200は、断面楕円形の円柱として模式的に示している。
図7は、骨切りシステム100により、骨を切離している状態を示す斜視図である。なお、骨200は、断面楕円形の円柱として模式的に示しているが、実際には凹凸を有する複雑な形状が多い。
これらの図に示すように、骨切りガイド102は、基体120と、配置部121と、維持手段122と、案内部123とを備え、さらに、停止部103を備えている。
基体120は、本実施の形態の場合、複数の部分に分かれておらず、配置部121などと一体に形成されている。
配置部121は、本実施の形態の場合、CTスキャナなどにより予め3次元形状測定された骨200の形状に基づき、配置される骨200の表面形状に対応した形状となるように三次元積層造形技術により基体120と共に一体に形成されている。
配置部121が骨200の所定の位置の表面にぴったりと嵌まることにより、骨切りガイド102を骨200の表面に配置する際に、エックス線による透視などを行うことが殆ど無く、正確に位置決めをすることが可能となる。なお、正確さを高めるために、あらかじめ維持手段のためのピンの位置を確認する程度のエックス線透視の使用は許容されるものである。
案内部123は、基体120から停止部103にかけて一つの面として設けられている。
停止部103は、配置部121が配置される側とは反対側の骨200の裏側部201(図5参照)、すなわち、案内部123に案内された刃物111の先端が到達する位置における骨200の部分の外表面の形状に対応した形状の教示線130を備えている。教示線130は、皮膚、筋肉などを切り開くことにより露出させた骨200の部分と反対側の裏側部201の形状を露出させた骨200の側まで略平行移動させた線である。
本実施の形態の場合、教示線130は、停止部103が形成する稜線である。具体的には、停止部103は、基体120から刃物111が進入する方向に向かって突出する部分であり、停止部103の先端部分が骨200の裏側部201を模した形状に形成されている。また、教示線130は、停止部103の先端部分の案内部123側の端縁によって形成される稜線である。
従って、骨切りガイド102を用いて骨200を切離する場合、骨切り装置101の刃物111を骨200に侵入させる位置から骨200の裏側部201の形状を模式的に目視することができ、正確かつ安全に骨200を切離することができる。
また、本実施の形態の場合、停止部103には裏側部201までの距離を示す距離情報139(図6参照)が読み取り可能に設けられている。具体的には、停止部103に設けられる教示線130の近傍であって、案内部123に案内される刃物111が侵入する方向と交差する面に刻印により設けられている。前記距離情報は前記したように数字の刻印であっても良く、バーコード、2次元バーコード等、骨切り装置側が備える読み取り手段に対応するものであっても良いし、数字印刷、刻印等の目視のものと併記されていても良い。
これにより、骨切り装置101を用いて骨200を切離する作業者の注意を喚起することができ、作業者は当該距離情報139に基づき安心して作業を行うことができる。
また、本実施の形態の場合、停止部103には裏側部201の近傍の体組織を示す組織情報140(図6参照)が、設けられている。組織情報140は、実際の骨200の裏側部201に存在する血管や神経などの重要体組織の位置を仮想的に示すための情報であり、裏側部201と重要体組織との位置関係と、教示線130と組織情報140との位置関係が合致するように停止部103に設けられている。
これにより、刃物111によって傷つけてはいけない重要体組織の位置を仮想的に認識しながら骨200を切離することが可能となる。従って例えば、重要体組織の近くに刃物111が到達している場合、切削速度を緩めるなど慎重に骨200の切離作業を進めることが可能となる。骨盤や頭蓋などは極めて繊細で重要な組織が内側にあるため、一般的には知られていても、個体毎のこの情報は手術を実施する医師にとって、非常に重要な情報となる。また停止部103の先端部分が骨200の裏側部201を模した形状に形成する事により、患者の負担を少なくする最小侵襲手術を実現する上でも極めて有効である。
なお上記説明では、停止部103、教示線130、距離情報139、組織情報140は、図3における基体120側で説明したが、補助基体の骨の裏側に保護すべき組織があれば、補助基体132側に形成することも本発明の範囲である。補助基体の骨の裏側に保護すべき組織があれば、安全、迅速な手術を実現するめには必要な構成となる。
次に、本実施の形態に係る骨切りガイド102を備えた骨切りシステム100について説明する。
図7に示すように、体内に存在する骨200を切離するための骨切り装置101は、骨切りガイド102の停止部103に設けられる教示線130と骨切り装置101との距離に基づき、骨200に対する刃物111の進入深さを規制する規制手段112を備えている。
本実施の形態の場合、規制手段112は、停止部103の端縁に設けられた教示線130に当接するストッパである。具体的にストッパは、刃物111を骨200に侵入させる方向に対して交差する方向に突出した丸棒状の部材である。また本実施の形態の場合、骨切り装置101は、刃物111を揺動させて骨200を切離する装置であり、規制手段112であるストッパは、刃物111の揺動軸に沿って設けられている。
これにより、骨切りガイド102の案内部123に案内させて刃物111を骨200に侵入させた場合、規制手段112であるストッパと停止部103に設けられた教示線130とが当接することで刃物111をそれ以上、骨200に侵入させることができなくなる。従って、刃物111が骨200を貫通して裏側部201の近傍に存在する重要組織を傷つけることを防止することができる。
また、三次元積層造形技術を用いて基体120、配置部121、案内部123、停止部103などの少なくともいずれかを製造することにより、従来、形状が複雑で製造が困難であった、患部に適合するデバイスに合致した骨切りガイド102を製造することができる。
また、図8に示すボーンソーのような骨切り装置101や、図9に示すドリルのような骨切り装置301のように、停止部103との距離を測定することができる規制手段112、312や、操作ボタン113、313の他に、数値設定ボタン114、314、数値表示部115、315警告ランプ116、316等を備えてもかまわない。
このような骨切り装置101は、例えば、次のように動作する。停止部103に設けられた距離情報139等に基づき数値設定ボタン114を使用して骨切り動作を停止させる距離を予め入力することで、数値表示部115で当該数値を明示する。これにより、骨切りガイド102に明示された数値と、骨切り装置101に設定された数値が合致していることを確認し、安全性を確保することができる。そして、刃物111を骨200に侵入させるにつれて先端部が停止部103に当接している規制手段112が徐々にスライドし、数値表示部115に表示される数値が規制手段112のスライドに従って減少する。
骨切り装置101は、設定された数値よりも1〜2mm前の段階で、警告ランプ116を点灯、または、点滅させて骨200の裏側部201の近くに刃物111の先端が到達していることを報知する。これによって、操作者は刃物111の進入速度を落とすなど安全性を確保することが可能となる。また、警告ランプ116と同時に、または、別に音などで警告してもかまわない。さらに、骨切り装置101は、自動的に刃物111の動作速度を低下させてもかまわない。
そして、骨切り装置101は、規制手段112により測定された数値が設定された数値に達すると刃物111の動作を停止する。これにより、高い安全性を確保することが可能となる。
前記記した動作を実現するために、規制手段格納部117には、距離を0.1mm単位で測定できる光学式のリニアエンコーダ等の距離測定手段が組み込まれている。数値表示部115は、例示のように当初42mmを表示手段で表示し、指定した42mmに達したときに0を表示するようにしても良いし、逆に当初距離設定後、一旦切離の進行距離表示として距離0表示させ、進行するにしたがってその距離を表示して、設定値と同じ値に近づいたときに警報ランプ116を表示し、設定値と同じ値になったときに停止動作を行っても良い。更に規制手段格納部117内にソレノイドなどの電磁固定手段を設け、設定距離になったとき規制手段112を強制的に固定し進行を防ぐ様に設定することもできる。
また刃物111の先端を図8の111’に示すように、円弧状に形成して刃物111両端部による行き過ぎを軽減するような形状とすることもできる。
ドリル形式の骨切り装置301においても、刃物311とその駆動方式がドリルと、回転に変わっているだけで、ほぼ同様の動作、効果を示すものである。
なお、本願発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本願発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本願発明の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本願発明に含まれる。
例えば、図10に示すように、骨切りガイド102の架橋部133は、基体120と補助基体132との距離を調整する伸縮機構141を備えてもかまわない。具体的に伸縮機構141とは、例えば、筒体142の内方に棒体143をスライド自在に挿入し、ネジなどの締結部材144を用いて筒体142に対して棒体143を固定する機構などを例示することができる。
これによれば、切離する対象の骨200の大きさや、患部の大きさによって基体120と補助基体132との距離を任意に調整することが可能となる。
また、規制手段112、312は、ストッパのように停止部103に物理的に当接して刃物111、311の移動を規制するものばかりで無く、停止部103の表面と骨切り装置101、301との距離を計測する測距装置などであってもかまわない。例えば、測距装置は、骨切り装置101から停止部103に向かってレーザ光を照射し、停止部103からの反射光を受光することで骨切り装置101、301の一定点と停止部103との距離を測定し、骨切り装置101は、測距装置から得られた距離情報が所定の閾値を超えた場合、刃物111、311の動作を停止するようにしてもかまわない。
さらに規制手段112は、刃物111、311の表面に付された目印であってもかまわない。具体的に目印とは、例えば、刃物111の表面の所定の位置に設けられた赤色などの線などでもよい。骨切り装置101を操作する手術者は、目印が停止部103に隠れない範囲で刃物111を移動させることで、不本意に骨200の裏側部201の近傍の体組織を傷つけることを回避できる。また、規制手段112としての目印は、刃物111の刃先から段階的やグラデーションで色の変わるものであってもかまわない。
また、骨切り装置101は、骨を切削する装置であれば、特にボーンソーに限定されるものではない。骨切り装置101、301は、例えば手動ドリル、ノミ、その他骨切りに使用できるあらゆる手術機器を例示することができる。
また、規制手段112の測距方法として、機械式の測距方法を例示したが、これに限定されるものではなく、光学式、磁気式、超音波式など如何なる測距方法を採用してもかまわない。
次に図11を用いて、上記した実施の形態1,2で用いた骨切りガイドを、個別患者の患部3次元情報から、カスタムメイドの骨切りガイド及びデバイスとしての切離した骨の代わりに置き換える人工骨デバイスを設計する手順を説明する。
図11ステップ1において、CT装置、又はMRI装置、またはその両方を使用して、骨及び軟部組織の画像情報を取得する。画像には軟部組織への骨腫瘍の進展部分を含む場合がある。
ステップ2では、ステップ1により得られたDICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)形式等の取得した画像データ群を加工、合成することにより、3次元形状情報を作成する。ここでDICOM形式とは米国放射線学会(ACR)、北米電子機器工業会(NEMA)が開発した、CTやMRI、レントゲンなどで撮影した医用画像のフォーマットであるが、これに限定されない。
ステップ3では、ステップ1で取得した画像情報、又は合成した3次元形状データその他必要なデータを基に患部、及び切離部位・切離方向を決定する。この際に、前記した腫瘍部がある場合は、切離部位を骨腫瘍部分、腫瘍転位軟部組織から10mm以上で、好ましくは20〜30mm離した部位を切離部位とするように設計する。
ステップ4では、ステップ3で決定された切離部位から切離時に使用する骨切りガイド、及び人工骨デバイスを設計する。ここでは必要とされる精度を満たす一定の間隔で座標を転写し、転写構造を骨切りガイド、人工骨デバイスの設計データに合成する。一定間隔は骨切りガイドでは0.5〜5mm程度の間隔で、人工骨デバイスは0.1〜1mm程度の等ピッチで転写する。骨切りガイドの設計では、2つ又は複数の切断面を基に、適切なガイド固定面を選択・決定し、ボーンソーの形状及び厚みを考慮した上でボーンソーの移動ガイド面である図5等で示す配置部121、案内部123を決定し、力学的安全性を担保できる任意の厚みを持つ骨切りガイドを設計する。必要であれば案内部123にブレ防止スリットを設計・追加することができる。さらに維持手段122である固定ピン挿入位置を決定し、固定ピン挿入部を設計する。この段階で、骨切りガイドの図5、6で示される配置部121、維持手段122、案内部123等の形状を骨切りガイドとして設計する。また、人工骨デバイスの設計では、2つ又は複数の切断面及び切除部の骨外周部を模した面、さらに残存部を覆う面を人工骨のネジ固定を考慮した上で決定し、これらを合成することにより、人工骨デバイスを設計する。その際、解剖学的、力学的、又は生産的観点より適宜カスタマイズする。
ステップ5では、ステップ3で決定された切離方向の延長方向の骨裏側の神経・血管、内臓等の保護すべき組織の状態を確認し、切離限界形状を決定する。
ステップ6では、ステップ5で決定した切離限界形状をボーンソー等の骨切り装置挿入側へ、必要とされる精度を満たす一定の間隔で座標を転写し、転写構造を骨切りガイドの安全設計データに合成する。一定の間隔は、骨裏側表面と保護すべき組織との距離L3とした場合、L3が例えば2mmの場合、1/4〜1/2の0.5mm〜1mm程度を実現すれば良く、また、そのような保護すべき組織がその近傍にない場合は3〜10mmの間隔で比較的荒いピッチで3次元形状情報の座標を転写する手順で設計を行う。または保護すべき組織がその近傍にない範囲は転写を割愛し、直線延長または停止部103、教示線139の端面として簡略化することもできる。この段階で、保護すべき組織がある部分で骨裏側の形状、ガイドの図6で示される停止部103、教示線130等の形状や距離情報139、組織情報140を骨切りガイドとして設計する。ここで教示線130は骨の裏側形状を略平行移動させた形状となるが、その平行度は前記L3との関係で、対象となる保護すべき組織を傷つけない程度の精度を満たせば良い。
ステップ7では、上記で設計された骨切りガイド、人工骨データを基に、3次元プリンター等の装置により金属または樹脂などの積層造形法により製作する。
上記説明では、骨切りガイド、人工骨デバイスを設計する際、三次元形状データから設計データの座標転写ピッチを骨切りガイドでは0.5〜5mm、人工骨デバイスでは0.1〜1mm程度のピッチで線分の座標を転写し、面、立体の構図体としての設計データを完成することとして説明したがこれに限定されず、CAD設計装置、及び造形装置の能力に応じて、ピッチや線、面、構造体設計の手法を変えることができる。また、骨切り手術の対象である脛骨、大腿骨、骨盤等の代表的な骨切り部位毎の標準骨切りガイド、標準人工骨デバイス設計データを準備しておき、縮尺率の変更で概略設計をした後、最も詳細設計の必要な配置部121、案内部123、停止部103、教示線130等の形状を、個別の三次元形状データに合わせるといった、設計効率化手法を用いることもできる。
このような手順で前記した骨切りガイド102は、個別の患者毎、手術の対象となる、脛骨、腿骨、上肢の骨、骨盤、脊椎骨、頭蓋骨等の対象部位毎に作製されるため、正確で安全な骨切りの手術を実現できるものである。
本発明は、人体や動物の体の中に配置された状態の骨を、疾患治療の必要に応じて所定の形状で正確かつ安全、迅速に切離する場合に利用できる。
100 骨切りシステム
101 骨切り装置
102 骨切りガイド
103 停止部
111 刃物
112 規制手段
120 基体
121 配置部
122 維持手段
123 案内部
124 貫通孔
125 ピン
130 教示線
132 補助基体
133 架橋部
134 補助維持手段
135 第一配置部
136 補助配置部
137 案内部
138 補助案内部
139 距離情報
140 組織情報
141 伸縮機構
142 筒体
143 棒体
144 締結部材
145 取付部
200 骨
201 裏側部
311 刃物(ドリル刃)
312 規制手段

Claims (12)

  1. 人体や動物の骨を切離するための刃物を案内する骨切りガイドであって、
    基体と、
    前記基体に設けられ、前記骨の表面に沿って配置される配置部と、
    前記骨に対する所定の位置に前記基体を維持する維持手段と、
    前記基体に設けられ、前記刃物を案内する案内部と
    前記配置部が配置される側とは反対側に位置する前記骨の裏側部の形状に対応した形状であり、前記骨の裏側部と略平行となるように配置された教示線を有する停止部と
    を備える骨切りガイド。
  2. 前記基体から離れた位置に配置される補助基体と、
    前記補助基体に設けられ、前記骨の表面に沿って配置される補助配置部と
    前記基体と前記補助基体とを所定の距離に維持し、前記骨から離れた位置に配置される架橋部とを備える
    請求項1に記載の骨切りガイド。
  3. 前記架橋部は、前記基体と前記補助基体との距離を調整する伸縮機構を備える
    請求項2に記載の骨切りガイド。
  4. 前記基体は、前記配置部に対し所定の位置関係となるように、前記案内部を着脱可能に取り付ける取付部を備える
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の骨切りガイド。
  5. 前記基体、補助基体、案内部、補助案内部のうち少なくとも基体、案内部及び停止部は、予め測定された前記骨の三次元形状情報に基づき形成される
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の骨切りガイド。
  6. 前記基体、補助基体、案内部、補助案内部のうち少なくとも基体、案内部及び停止部は、三次元積層造形技術により形成される
    請求項5に記載の骨切りガイド。
  7. 前記停止部には前記裏側部までの距離を示す距離情報が読み取り可能に設けられる
    請求項のいずれか一項に記載の骨切りガイド。
  8. 前記停止部には前記裏側部近傍の体組織を示す組織情報が、前記体組織に対応する位置に視認可能に設けられる
    請求項のいずれか一項に記載の骨切りガイド。
  9. 人体または動物の骨を切離するための骨切り装置と、前記骨切り装置の刃物を案内する骨切りガイドとを備える骨切りシステムであって、
    前記骨切りガイドは、
    前記請求項のいずれか一項に記載の停止部を備えた骨切りガイドであり、
    前記骨切り装置は、
    前記停止部の教示線と前記骨切り装置との距離に基づき、前記骨に対する前記刃物の進入深さを規制する規制手段を備える
    骨切りシステム。
  10. 前記規制手段は、
    前記停止部に当接するストッパである
    請求項に記載の骨切りシステム。
  11. 請求項9または10に記載の骨切りシステムに使用する、骨切り装置であって、
    前記停止部の教示線と前記骨切り装置との距離に基づき、前記骨に対する前記刃物の進入深さを規制する規制手段を備える
    骨切り装置。
  12. 前記規制手段は、前記教示線と前記骨切り装置との距離に基づき、骨切り動作を制御する
    請求項11に記載の骨切り装置。
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