JP6556257B2 - 音量制御装置、音量制御方法、及び、プログラム - Google Patents

音量制御装置、音量制御方法、及び、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、車室空間において聴取者が聴く音を調整する技術に関する。
車室などの音響空間において、再生音の音圧レベルを調整する手法が提案されている。例えば、特許文献1は、複数のスピーカから放射された音声を複数のマイクロフォンで集音して音響空間における音圧分布を測定し、フィルタ係数を決定する手法を記載している。この文献では、位相補正の手法として車室内構造は考慮せず、周波数特性を基にピーク・ディップを抽出するためのシミュレーションや計算で、イコライザをかけるべき周波数帯域を見つけている。
特開2009−159385号公報
車室内において音声信号を再生する場合、車室のドア、ウィンドウ、シートなどからの反射に起因して、各座席で聴取される音声信号の周波数特性にはピーク及びディップが生じる。通常、車室内には前席と後席があるので、両方の席における周波数特性のピークやディップなどを補正することが望ましい。
例えば、リアスピーカの特定の帯域の音が後席の人にとって大きすぎると仮定する。この場合、その帯域の音を小さくすると、後席の人にはちょうど良くなるが、前席の人にとってはその帯域の音が聞こえにくくなってしまう。このような場合、特許文献1では毎回大規模な計算を行う必要がある。
本発明が解決しようとする課題としては、上記のものが例として挙げられる。本発明は、複雑な計算を必要とせず、車内の前後2席における周波数特性のピークを同時に補正することが可能な音量制御装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、移動体の前席と後席との間に配置される出力部に接続される音量制御装置であって、前記出力部から出力される音声の、前記前席及び前記後席における周波数特性に共通するピークの周波数を推定する推定部と、前記出力部から出力される音声の前記ピークの周波数におけるレベルを補正する補正部と、を備えることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、移動体の前席と後席との間に配置される出力部に接続される音量制御装置により実行される音量制御方法であって、前記出力部から出力される音声の、前記前席及び前記後席における周波数特性に共通するピークの周波数を推定する推定工程と、前記出力部から出力される音声の前記ピークの周波数におけるレベルを補正する補正工程と、を有することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、コンピュータを備え、移動体の前席と後席との間に配置される出力部に接続される音量制御装置により実行されるプログラムであって、前記出力部から出力される音声の、前記前席及び前記後席における周波数特性に共通するピークの周波数を推定する推定部、前記出力部から出力される音声の前記ピークの周波数におけるレベルを補正する補正部、として前記コンピュータを機能させることを特徴とする。
一般的なセダン車の車内構造の例を示す平面図である。 実施例による音量制御装置の概略構成を示す。 前後2席で音圧が高くなる帯域が存在する理由を説明する図である。 車両の構造に基づいて制御帯域を決定する方法を説明する図である。 前後2席で音圧が高くなる帯域の例を示すグラフである。 従来技術の手法と実施例の手法の効果を示すグラフである。 左右のスピーカから音声を再生する音量制御装置の構成を示す。 左右のスピーカにステレオ信号を入力した場合の周波数特性を示す。 左右のスピーカにモノラル信号を入力した場合の周波数特性を示す。 実施例の音量制御装置による減衰制御のフローチャートである。 変形例における車内環境の例を示す。
本発明の好適な実施形態では、移動体の前席と後席との間に配置される出力部に接続される音量制御装置は、前記出力部から出力される音声の、前記前席及び前記後席における周波数特性に共通するピークの周波数を推定する推定部と、前記出力部から出力される音声の前記ピークの周波数におけるレベルを補正する補正部と、を備える。
上記の音量制御装置は、移動体の前席と後席との間に配置される出力部に接続される。音量制御装置は、出力部から出力される音声の、前席及び後席における周波数特性に共通するピークの周波数を推定し、出力部から出力される音声のピークの周波数におけるレベルを補正する。これにより、前席と後席の2つの聴取位置における周波数特性に共通して現れるピークを補正するように音声信号が制御される。
上記の音量制御装置の一態様では、前記ピークは、前記出力部から出力され、前記移動体内で反射されずに聴取位置に届いた音声である直達音と、前記出力部から出力され、前記移動体内の所定位置で反射されてから前記聴取位置に届いた音声である反射音とのそれぞれの重ね合わせによって発生する。この態様では、直達音と反射音の重ね合わせにより生じるピークに対して補正が行われる。
上記の音量制御装置の他の一態様では、前記推定部は、前記移動体の車両情報に基づいて前記ピークの周波数を推定する。この態様では、移動体の車両情報に基づいてピークの周波数が決定される。
上記の音量制御装置の他の一態様は、前記移動体の車両情報を入力する入力部を備え、前記推定部は、前記入力された車両情報に基づいて前記ピークの周波数を推定する。この態様では、ユーザにより入力された車両情報に基づいてピークの周波数が推定される。好適な例では、前記推定部は、前記移動体の車幅に基づく計算式により前記ピークの周波数を推定する。
上記の音量制御装置の他の一態様では、前記出力部は、前記前席寄りまたは前記後席寄りの位置に配置される。出力部が前席寄りまたは後席寄りに配置されていることにより、前席と後席における周波数特性に共通するピークが生じる。
上記の音量制御装置の他の一態様では、前記前席または前記後席は遮蔽物を有し、当該遮蔽物により、前記出力部から出力されて前記前席または後席のうち前記遮蔽物が存在する方の席の聴取位置に至る音声に部分的な遮蔽が生じている。前席または後席の遮蔽物による遮蔽に起因して、前席と後席における周波数特性に共通するピークが生じる。
本発明の他の好適な実施形態では、移動体の前席と後席との間に配置される出力部に接続される音量制御装置により実行される音量制御方法は、前記出力部から出力される音声の、前記前席及び前記後席における周波数特性に共通するピークの周波数を推定する推定工程と、前記出力部から出力される音声の前記ピークの周波数におけるレベルを補正する補正工程と、を有する。この方法によっても、前席と後席の2つの聴取位置における周波数特性に共通して現れるピークを補正するように音声信号が制御される。
本発明の他の好適な実施形態では、コンピュータを備え、移動体の前席と後席との間に配置される出力部に接続される音量制御装置により実行されるプログラムは、前記出力部から出力される音声の、前記前席及び前記後席における周波数特性に共通するピークの周波数を推定する推定部、前記出力部から出力される音声の前記ピークの周波数におけるレベルを補正する補正部、として前記コンピュータを機能させる。このプログラムをコンピュータで実行することにより、前席と後席の2つの聴取位置における周波数特性に共通して現れるピークを補正するように音声信号が制御される。このプログラムは、記憶媒体に記憶されて取り扱うことができる。
[基本原理]
まず、実施例による音量制御の基本原理について説明する。車室内の音響特性は車両の車内構造に依存するが、一般的な車両は類似した車内構造とスピーカ位置を有する。通常のセダン車などでは、前席に運転席と助手席が左右対称に配置され、後席に2つの席が左右対称に配置される。また、左右のドアにそれぞれフロントスピーカ及びリアスピーカが設置される。このように、一般的な車両では車内構造及びスピーカ位置が類似しているため、左右のリアスピーカから前席及び後席への音の届き方は基本的にどの車両でも類似する。
図1は一般的なセダン車の車内構造の例を示す。車両1が右ハンドル車であるとすると、前席(運転席)2fには運転手5が座り、後席2rには同乗者6が座る。後席の左側のドアには左リアスピーカRLが設けられている。なお、後席の右側のドアには右リアスピーカRRが設けられるが、図1では図示を省略する。
このような車内構造及びスピーカ位置においては、車両の前後2席、即ち、前席2fと後席2rを聴取位置とし、1つのリアスピーカから再生された音声をこれら2席で聴取した場合、2席で聴取される音声の周波数特性に共にピークが現れる周波数帯域(以下、単に「帯域」とも呼ぶ。)が存在する。これは、ドアに設けられたリアスピーカから聴取位置に直接到達する音声(以下、「直達音」と呼ぶ。)と、そのリアスピーカから再生され、反対側のドアで反射されて聴取位置に到達する音声(以下、「反射音」と呼ぶ。)とが2席の聴取位置で重ね合わされる(足し合わされる)からである。
なお、「聴取位置」は、前席又は後席に座った搭乗者の頭の位置とし、「聴取位置における音圧」とは、搭乗者の頭の中心位置における音圧、又は、搭乗者の左右の耳の位置における音圧の合計とする。また、以下の説明において、「2席」と言った場合は前後2席、具体的には車室の右側の前席と後席、又は、左側の前席と後席の組み合わせを指すものとする。
以上より、本実施例に係る音量制御装置では、車両の2席で聴取した音声信号の周波数特性が共にピークを有する帯域(以下、「共通ピーク帯域」とも呼ぶ。)を制御帯域とし、その制御帯域において、リアスピーカから再生される音声信号の減衰制御を行うことにより、2席における周波数特性を同時に補正する。
[実施例]
(基本構成)
図2は、実施例による音量制御装置10の概略構成を示す。本実施例では、車両の2席に対して少なくとも1つのスピーカから音声を出力する際に、スピーカに供給される音声信号の特定の制御帯域で減衰制御を行う。この減衰制御は、イコライザ処理、ゲイン調整処理、減衰処理などである。
具体的には、図2の例に示すように、音源11から出力される音声信号はイコライザ12に供給される。イコライザ12は、制御帯域において音声信号のレベルを減衰させる制御を行い、減衰後の音声信号を車両1に設けられたリアスピーカRLに供給する。リアスピーカRLは、供給された音声信号を再生して音声を出力する。
イコライザ12には制御部15が接続されており、制御部15には入力部16が接続されている。入力部16は、後述するようにユーザが車種名などの車両情報を入力する際に使用される。制御部13は、入力部16に入力された車両情報に基づいて、制御帯域を示す信号をイコライザ12に供給する。具体的には、制御部15内には、車種名などの車両情報とその車種の車幅とを対応付けた車両情報データベース(DB)が記憶されている。ユーザが入力部16に車種名を入力すると、制御部15は車両情報DBを参照して、その車種の車幅(w)を取得し、その車幅を用いて後述するように制御帯域を決定する。
これにより、本実施例の音量制御装置では、複雑な計算を行う必要なく、2席で聴取される音声の周波数特性に共に現れるピークを補正することが可能となる。なお、上記の例は車両の左側リアスピーカRLのみから音声を出力するものであるが、右側リアスピーカRRのみから音声を出力する場合にも同様に本発明を適用することができる。
(制御帯域の決定)
まず、車両の2席で聴取した音声信号の音圧が同時に高くなる共通ピーク帯域が存在する理由について説明する。図3(A)、3(B)は、2席に搭乗者が乗車している場合の車内の状況を模式的に示す。図3(A)に示すように、本来、リアスピーカRLから出力された音声は後席だけに伝わりやすい(以下、「現象1」と呼ぶ。)。これは、前席、特に前席の背もたれが前席の空間と後席の空間とを遮蔽する構造となっており、リアスピーカRLから出力された音声は背もたれにより部分的に遮られ、前席へは伝わりにくいためである。
一方で、図3(B)に示すように、リアスピーカRLの正面方向、即ちリアスピーカRLから出力された音声が進む方向には、後席よりも前席の方が近い(図3(B)の円7を参照)。よって、リアスピーカRLから出力された直接音と反射音は、後席よりも前席においてより重なりやすい、即ち干渉しやすい(以下、「現象2」と呼ぶ。)。以上の現象1及び現象2に起因して、前後2席において音声信号の音圧が同時に高くなる共通ピーク帯域が生じる。
なお、上記の現象2の程度はリアスピーカRLの前後方向の位置に依存するが、一般的な車両では、図3(B)に示すように、リアスピーカは前席寄りの位置、具体的には、前席と後席の中間位置よりも前席寄りに配置されていることが多いため、上記の現象2が生じる。
次に、上記の共通ピーク帯域の周波数(以下、「共通ピーク周波数」とも呼ぶ。)の決定方法について説明する。図4は、車内構造の例を示す。リアスピーカRLから出力された音声は、経路Sに示すように、直達音として前席2f及び後席2rに到達するとともに、右側のドアにより反射され、反射音として前席2f及び後席2rに到達する。このように聴取位置としての前席2f及び後席2rには直達音と反射音とが到達するため、直達音と反射音とが同相になる帯域においては、直達音と反射音とが足し合わされて周波数特性にピークが生じる。このピークが生じる周波数が共通ピーク周波数となる。
共通ピーク周波数は、車両のサイズに基づいて決定することができる。図4に示すように、車内の車幅を「w」とすると、共通ピーク周波数Fpeakは、
Fpeak[Hz] = C[m/s]/D[m] (1)
で得られる。なお、「C」は音速(340ms)であり、D(=2w)は、リアスピーカRLから出力された音声が反対側のドアで反射してリアスピーカの位置に戻ってくるまでの距離、即ち、図4に示す経路Sの距離である。
いま、一般的な車両の幅として、w=1.4mとすると、式(1)より、共通ピーク周波数Fpeakは約121Hzとなる。この場合の前席(運転席)と後席における周波数特性を図5(A)に示す。楕円70で示すように、125Hz付近の帯域において前席と後席に共通するピークが生じている。
(減衰制御)
こうして、制御帯域としての共通ピーク周波数が決定されると、制御部15は、イコライザ12を制御して、共通ピーク周波数の帯域の信号レベルを減衰させる。具体的には、制御部15は、図5(B)に例示するように、共通ピーク周波数付近の信号レベルを減衰させる特性をイコライザ12に設定する。これにより、車内構造に起因して前後2席に同時に発生するピークを補正することができる。
図6は、上記の減衰制御を行った実施例と従来例とを比較するグラフを示す。グラフG1は実施例による前席の周波数特性を示し、グラフG2は実施例による後席の周波数特性を示す。また、グラフG3は従来例による前席の周波数特性を示し、グラフG4は従来例による後席の周波数特性を示す。なお、従来例のグラフG3、G4は、後席における周波数特性に生じるピーク周波数(約300Hz)の帯域をイコライザにより減衰させた場合のグラフとなっている。各グラフにおいて、実線はイコライザによる減衰処理をオフにしたときの特性であり、破線はイコライザ12による減衰処理をオンにしたときの特性である。いずれのグラフにおいても、聴取位置は搭乗者の頭部の左耳の位置としている。
従来例においては、グラフG4の楕円74内の実線に示すように、300Hz付近の帯域で後席の周波数特性にピークが生じる。このため、300Hz付近の帯域を減衰させるイコライザをオンにすると、楕円74内の破線に示すように、後席の周波数特性は300H付近の帯域でフラットになる。しかしながら、グラフG3の楕円73内の実線に示すように、前席では元々300Hz付近にピークは存在しないため、300Hz付近の帯域を減衰させるイコライザをオンにすると、楕円73内の破線に示すように前席では300Hz付近にディップが生じてしまい、周波数特性が悪化してしまう。
これに対し、実施例においては、グラフG1の楕円71内の実線及びグラフG2の楕円72内の実線に示すように、共通ピーク周波数に対応する125Hz付近において前席と後席の両方にピークが生じる。よって、125Hz付近の帯域を減衰させるイコライザをオンにすると、グラフG1の楕円71内の破線及びグラフG2の楕円72内の破線に示すように、前後2席のいずれにおいてもピークが緩和され、周波数特性が改善される。このように、本実施例では、前後2席の両方に同時にピークを生じさせる共通ピーク周波数の帯域を減衰させることにより、前後2席の両方における周波数特性を同時に改善することができる。
[他の実施例]
上記の実施例は車両のリアスピーカの一方のみから音声を出力するものであったが、左右のリアスピーカから音声を出力する場合にも本発明を適用することができる。図7は、左右のリアスピーカRL、RRに信号を入力する構成を示す。具体的に、音源11から出力される音声信号はイコライザ12に入力され、イコライザ12は制御帯域のレベルを減衰させた音声信号を左右のリアスピーカRL、RRに供給する。
一般的な車室内の構造では、左右対称な位置に左右のリアスピーカRL、RRが設置されている。よって、右側のリアスピーカRRから出力された音声も、直達音として前席2f及び後席2rに到達するとともに、左側のドアで反射した反射音として前席2f及び後席2rに到達する。このため、左右のスピーカRL、RRから音声を出力した場合でも、1つのイコライザ12により制御帯域の音量レベルを減衰させることにより、前席2fと後席2rの周波数特性における共通ピークを同時に抑制することができる。以下、ステレオ信号とモノラル信号の場合についてそれぞれ説明する。
(ステレオ信号の場合)
ステレオ信号の場合、左右のリアスピーカRL、RRには無相関の信号が入力されるが、前後2席のいずれにおいても、左右のリアスピーカRL、RRからの直達音と、反対側のドアで反射した反射音とがピーク周波数を形成するので、左右のリアスピーカRL、RRから出力される音声についてのピーク周波数は同一となる。よって、1つのイコライザによりピーク周波数の帯域において減衰制御を行えば、2つのリアスピーカRL、RRから出力される音声のピークを同時に抑制することができる。
図7の構成において、左右のリアスピーカRL、RRにステレオ信号を入力した場合の周波数特性を図8に示す。図8(A)は、前席(運転席)2f及び後席2rの周波数特性を示す。楕円75で示すように、125Hz付近に共通ピークが現れている。そこで、共通ピーク周波数125Hzを制御帯域の中心周波数とし、図8(B)に示す減衰特性をイコライザ12に設定する。これにより、前席2f及び後席2rでは図8(C)に示す周波数特性が得られる。図8(C)の楕円76に示すように、125Hz付近の共通ピークが抑制されている。
(モノラル信号の場合)
モノラル信号の場合、左右のスピーカFL、FRには同一の信号が入力される。よって、左右のリアスピーカRL、RRにモノラル信号を入力した場合でも、一方のスピーカのみに信号を入力した場合と同様に、1つのイコライザによりピーク周波数の帯域において減衰制御を行えば、2つのリアスピーカRL、RRから出力される音声のピークを同時に抑制することができる。
図7の構成において、左右のフロントスピーカFL、FRにモノラル信号、即ち同一の信号を入力した場合の周波数特性を図9に示す。図9(A)は、前席(運転席)2f及び後席2rの周波数特性を示す。楕円77で示すように、125Hz付近に共通ピークが現れている。そこで、ピーク周波数125Hzを制御帯域の中心周波数とし、図9(B)に示す減衰特性をイコライザ12に設定する。これにより、前席2f及び後席2rでは図9(C)に示す周波数特性が得られる。図9(C)の楕円78に示すように、125Hz付近の共通ピークが抑制されている。
なお、上記のように、左右のリアスピーカRL、RRから出力される音声信号に同じ減衰処理を施すことにより、車内の左側の前後2席、即ち、助手席とその後席とに生じる共通ピークを抑制することもできる。その結果、車内の4席について同時に共通ピークを抑制する効果を得ることができる。
[減衰制御]
図10は、実施例の音量制御装置10により実行される減衰制御のフローチャートである。この処理は、主として音量制御装置10の制御部15により実行される。具体的には、制御部15を構成するコンピュータが予め用意されたプログラムを実行することにより実施される。
まず、ユーザが入力部16に車種名などの車両情報を入力すると、制御部15は入力された車両情報を取得し(ステップS11)、車両情報DBからその車種の車幅を取得する(ステップS12)。次に、制御部15は、前述の式(1)に基づいて共通ピーク周波数Fpeakを決定し(ステップS13)、共通ピーク帯域の信号を減衰させる特性をイコライザ12に設定する(ステップS14)。そして、制御部15は、音源11を制御して音声信号を出力させる。こうして、リアスピーカから出力される音声は、共通ピークが抑制されたものとなる。
[変形例]
上記の実施例では、リアスピーカRLは前席に寄っており、かつ、前席の背もたれが前席の空間と後席の空間とを遮蔽する遮蔽物となっている。その代わりに、リアスピーカRLが後席に寄っており、かつ、後席に遮蔽物があるような車内環境においても本発明を適用することができる。図11は、後席に遮蔽物を有する車内環境の例を示す。図11の例では、リアスピーカRLは後席に寄っている。また、前席2fは車両の後方を向いており、後席2rと向かい合っている。そして、上記実施例における前席の背もたれの代わりに、前席2fと後席2rとの間に遮蔽物Xが存在している。遮蔽物Xの例としては仕切り、大画面テレビ、机などが挙げられる。この車内環境でも、リアスピーカRLから出力された音声は遮蔽物Xにより部分的に遮られ、後席へ伝わりにくくなる。このように、リアスピーカが前席と後席のどちらかの席に寄っており、かつ、寄っている方の席に遮蔽物があるような車内環境において本発明を適用することができる。
上記の実施例では、イコライザ12により共通ピーク帯域の信号を減衰させることとしているが、実際の処理としては、共通ピーク帯域の信号のみを減衰させて他の帯域の信号レベルを維持するような処理の他、共通ピーク帯域の信号レベルを維持しつつ、他の帯域の信号レベルを増強することにより相対的に共通ピーク帯域の信号を減衰させるような処理としてもよい。
共通ピーク周波数を決定する際に制御部15が取得する車幅、即ち、車両情報DBに記憶しておく車幅は、車室の内装の幅を使用するのが最適である。しかし、内装の幅を取得することが難しい場合は、代わりに車両のカタログなどに記載されている外装の幅を使用してもよい。また、外装の幅から、一般的なドアの厚さに相当する値を減算した値を車両情報DBに記憶しておいてもよい。
上記の実施例では、車両情報DBは車両に搭載された制御部15内に用意されているが、その代わりに、車両情報DBをサーバなどに用意し、車両に搭載された制御部15が通信によりサーバから車幅を取得することとしてもよい。具体的には、制御部15は、入力部16に入力された車種名などの車両情報をサーバへ送信し、その車種の車幅をサーバから受信して使用すればよい。
本発明は、車両に搭載される音響再生装置に利用することができる。
1 車両
2f 前席(運転席)
2r 後席
10 音量制御装置
11 音源
12 イコライザ
15 制御部
16 入力部

Claims (10)

  1. 移動体の前席と後席との間に配置される出力部に接続される音量制御装置であって、
    前記出力部から出力される音声の、前記前席及び前記後席における周波数特性に共通するピークの周波数を推定する推定部と、
    前記出力部から出力される音声の前記ピークの周波数におけるレベルを補正する補正部と、
    を備えることを特徴とする音量制御装置。
  2. 前記ピークは、前記出力部から出力され、前記移動体内で反射されずに聴取位置に届いた音声である直達音と、前記出力部から出力され、前記移動体内の所定位置で反射されてから前記聴取位置に届いた音声である反射音とのそれぞれの重ね合わせによって発生するピークであることを特徴とする請求項1に記載の音量制御装置。
  3. 前記推定部は、前記移動体の車両情報に基づいて前記ピークの周波数を推定することを特徴とする請求項1又は2に記載の音量制御装置。
  4. 前記移動体の車両情報を入力する入力部を備え、
    前記推定部は、前記入力された車両情報に基づいて前記ピークの周波数を推定することを特徴とする請求項3に記載の音量制御装置。
  5. 前記推定部は、前記移動体の車幅に基づく計算式により前記ピークの周波数を推定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の音量制御装置。
  6. 前記出力部は、前記前席寄りまたは前記後席寄りの位置に配置されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の音量制御装置。
  7. 前記前席または前記後席は遮蔽物を有し、当該遮蔽物により、前記出力部から出力されて前記前席または後席のうち前記遮蔽物が存在する方の席の聴取位置に至る音声に部分的な遮蔽が生じていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の音量制御装置。
  8. 移動体の前席と後席との間に配置される出力部に接続される音量制御装置により実行される音量制御方法であって、
    前記出力部から出力される音声の、前記前席及び前記後席における周波数特性に共通するピークの周波数を推定する推定工程と、
    前記出力部から出力される音声の前記ピークの周波数におけるレベルを補正する補正工程と、
    を有することを特徴とする音量制御方法。
  9. コンピュータを備え、移動体の前席と後席との間に配置される出力部に接続される音量制御装置により実行されるプログラムであって、
    前記出力部から出力される音声の、前記前席及び前記後席における周波数特性に共通するピークの周波数を推定する推定部、
    前記出力部から出力される音声の前記ピークの周波数におけるレベルを補正する補正部、
    として前記コンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
  10. 請求項9に記載のプログラムを記憶した記憶媒体。
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