JP6555686B2 - 発泡樹脂埋設体 - Google Patents

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Description

本発明は、中空コンクリートスラブ工法において、スラブ内に埋設されて発泡樹脂埋設体に関するものである。
鉄筋コンクリートから成るスラブ内にポリスチレン等の発泡樹脂から成るブロック(以下、発泡樹脂埋設体という)を埋設した中空コンクリートスラブは、従来のスラブに対して高い剛性を有し、かつ、遮音性能にも優れるとともに、小梁のない広い区間を確保できることから、近年、広く用いられるようになってきている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、コンクリート打設後には、周囲のコンクリートの上下の圧力差により、発泡樹脂埋設体内部の空気が押し出され、気泡として外部に出てくるため、コンクリート表面に気泡痕が残り、その結果、残留した気泡痕から水が浸入して、コンクリートの強度が低下するおそれがあった。
上記の特許文献1では、発泡樹脂埋設体の表面に、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂から成る気密性の高い合成樹脂層を形成することで、気泡の発生を抑制するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−322136号公報
しかしながら、上記従来の方法では、形成する合成樹脂層の厚さにムラがあったり、表面が傷付いたりして発泡樹脂の一部が表面に露出してしまった場合には、露出している部分からコンクリート内に気泡が出てきてしまうため、合成樹脂層の厚さをある程度(例えば、0.5mm程度)以上の厚さにする必要があった。
そのため、発泡樹脂埋設体へ塗布する合成樹脂の量が膨大になってしまっていた。
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、発泡樹脂埋設体からの気泡の発生を効果的に防止できることのできる発泡樹脂埋設体を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、気泡は、発泡樹脂の粒子内に存在する空気ではなく、粒子間の空隙に存在する空気が、空隙を通って発泡樹脂埋設体表面に押し出されることが原因で発生するので、粒子間に浸透型接着剤を含浸させて空隙を塞ぐようにすれば、少ない塗布量で、気泡の発生を確実に防止できることを見出し本発明に至ったものである。
すなわち、本発明は、鉄筋コンクリートから成るスラブ内に埋設される発泡樹脂埋設体であって、前記発泡樹脂埋設体が発泡スチロールから構成され、前記発泡スチロールの粒子間には一液性の浸透型接着剤であるポリイソシアネートが含浸され、前記ポリイソシアネートの含浸深さが、前記発泡スチロールの表面から少なくとも3mm以上であることを特徴とするものである。
これにより、気泡発生の原因とな空気の通路が、粒子間に浸透した浸透型接着剤により塞がれるので、空気が発泡樹脂埋設体表面に押し出されることを効果的にかつ確実に防止することができる。
また、浸透型接着剤は、粒子間に含浸されていればよく、発泡樹脂埋設体の表面を覆う必要がないので、少ない塗布量で、気泡の発生を防止することができる。
また、本発明では、前記発泡樹脂埋設体を発泡スチロールから構成し、前記浸透型接着剤をポリイソシアネートとしたので、浸透型接着剤を発泡樹脂埋設体の粒子間へ速やかにかつ確実に含浸させることができる。
また、前記ポリイソシアネートを、前記発泡スチロールの表面から少なくとも3mm以上の深さまで含浸させたので、気泡の発生を確実に防止することができる。
なお、前記発明の概要は、本発明の必要な全ての特徴を列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となり得る。
本発明の実施の形態に係わる発泡樹脂埋設体の模式図である。 発泡樹脂埋設体の設置例を示す図である。 従来の発泡樹脂埋設体の模式図である。
図1(a),(b)は、本実施の形態に係わる発泡樹脂埋設体10の模式図で、(a)は斜視図、(b)図は縦断面図である。
本例の発泡樹脂埋設体10は、発泡樹脂から成るブロックの上面10a及び4つの側面10bに、浸透性接着剤を塗布し、発泡樹脂の粒子11間の隙間12に浸透性接着剤13を含浸させたもので、底面10cには浸透性接着剤13を塗布していない。なお、符号10hは位置決め用の貫通孔である。
発泡樹脂としては、発泡スチロールが好適に用いられ、浸透性接着剤13としては、ポリイソシアネートが好適に用いられる。
ポリイソシアネートは、粘度が低くかつ硬化するまでの時間が長い(塗布後約3日間は乾かない)ので、塗布後には、発泡樹脂埋設体10の表面から内部の粒子11間の隙間12に深く浸透して、粒子11間を接着固定することができる。
これにより、空気の通路である粒子11間の隙間12が硬化した浸透性接着剤13により塞がるので、図1(b)の白丸で示す、粒子11間の隙間12に存在する空気が発泡樹脂埋設体10の表面から押し出されることを抑制することができる。
特に、発泡樹脂が発泡スチロールの場合には、他の発泡樹脂に比較して浸透力が大きいので、発泡樹脂と浸透性接着剤の組み合わせとしては、発泡スチロールとポリイソシアネートを組み合わせることが好ましい。
なお、ポリイソシアネートは、そのまま、もしくは、酢酸エチルやMEKなどのウレタン用薄め液で、粘度を調整したものを塗布する。また、塗布方法としては、コーター、ハケ、ディッピングなどによる塗布方法が用いられるが、本例では、ハケを用いた。
硬化後のポリイソシアネートの含浸深さDとしては、3mm〜10mmとすることが好ましい。
これは、含浸深さDが3mm以上であれば、発泡樹脂埋設体10の表面付近の粒子11間の隙間12を全て塞ぐことができるので、空気が発泡樹脂埋設体10の表面から押し出されることを確実に抑制することができるからである。
また、含浸深さDが10mmを超えても、浸透性接着剤13の塗布量が増えるだけで、気泡抑制効果があまり変わらないので、含浸深さDとしては10mm以下で十分である。
一方、浸透性接着13剤を含浸させない場合には、図2に示すように、白丸で示す、粒子11間の隙間12にある空気が、隙間12を通って発泡樹脂埋設体10の表面から押し出されるので、従来のように、発泡樹脂埋設体10の表面に気密性のある合成樹脂層50を形成しないと、気泡の発生を抑制することが困難である。
このように、内部で気泡抑制する方が、従来のように表面で気泡抑制するよりも少ない塗布量で高い気泡抑制効果を得ることができる。
図3(a),(b)に示すように、発泡樹脂埋設体10は、スラブ型枠1上にスラブ型枠1から所定の間隔をおいて格子状に結合された下側鉄筋2上に、公知の方法で位置決めされ配置される。位置決め方法としては、例えば、下側鉄筋2に位置決め用突起3を設けるとともに、スラブ型枠1に上部に突出するロッド4を設け、発泡樹脂埋設体10の中心に、ロッド4を通すための貫通孔10hを設け、突起3で発泡樹脂埋設体10を下側から支持するとともに、ロッド4の上端にて、押え板材5を介して、ロッド4と発泡樹脂埋設体10とを連結して発泡樹脂埋設体10の浮きを防止するなどすればよい。
発泡樹脂埋設体10の設置後には、上側鉄筋6を配置し、コンクリートを打設して、中空コンクリートスラブを構築する。
本例では、スラブの遮音性能を考慮して、図1(a)の斜め上に向かう矢印で示す縦方向に垂直な断面が波状で、左から右に向かう矢印で示す横に垂直な断面が長方形状であるようなブロック形状としたが、ブロック形状としては、球状、あるいは、サイコロ状のものを用いてもよい。なお、位置決め方法は、ブロック形状により適宜変更すればよい。
[実験例1]
ポリイソシアネートの気泡抑制効果を表1に示す。
本実験では、発泡樹脂埋設体を構成する樹脂としては発泡スチロールを用いるとともに、表1の薬剤(浸透型接着剤)として、ポリイソシアネートを主成分とする1液湿気硬化型接着剤ボンドKU662(商品名;コニシ株式会社製)を用いた。
ボンドKU662の粘度は100〜250mPa・s、比重は1.23である。
また、発泡スチロールへのポリイソシアネートの浸透深さは4mm〜10mmである。
気泡抑制効果は、30℃及び40℃の温水に、それぞれ1分間入れたときの気泡の発生数で評価した。
表1に示すように、薬剤を塗布していない発泡樹脂埋設体では、温水温度が30℃の場合には35個、40℃の場合には109個の気泡が発生した。
これに対して、上面及び側面に薬剤を塗布した発泡樹脂埋設体では、気泡発生数が、温水温度が30℃の場合には3個、40℃の場合には20個と、大幅に減少していることから、発泡樹脂埋設体の粒子間に浸透型接着剤を含浸させることで、気泡の発生を大幅に低減できることが確認された。
なお、全面に薬剤を塗布したものでは、気泡の発生は更に低減していることがわかる。
[実験例2]
本発明による発泡樹脂埋設体と、表面に合成樹脂層が形成された従来の発泡樹脂埋設体との気泡抑制効果を比較した結果を表2に示す。
本発明による発泡樹脂埋設体は、発泡スチロールの上面と側面とにポリイソシアネートを塗布して含浸させたもので、ポリイソシアネートの浸透深さは4mm〜10mmである。
また、従来の発泡樹脂埋設体は、発泡スチロールの上面と側面とにそれぞれウレタン樹脂及びアクリル樹脂塗布して合成樹脂層を形成したものである。
なお、合成樹脂層が形成された従来の発泡樹脂埋設体では、発泡スチロール粒子間の空隙への合成樹脂の浸透は皆無であった。
気泡抑制効果は、30℃及び40℃の温水に、本発明による発泡樹脂埋設体と従来の発泡樹脂埋設体とを、それぞれ1分間入れたときの気泡の発生数で評価した。
表2に示すように、合成樹脂としてウレタン樹脂を用いた場合には、気泡の発生数が温水温度が30℃の場合には1個、40℃の場合には73個で、アクリル樹脂を用いた場合には、温水温度が30℃の場合には0個、40℃の場合には42個であった。しかしながら、表面(上面と側面)の合成樹脂層を除去すると、ウレタン樹脂の場合もアクリル樹脂の場合も、樹脂気泡の発生数が大幅に増加していることがわかる。合成樹脂層を除去した場合の気泡の発生数は、前記の表1に示した薬剤を塗布していない発泡樹脂埋設体とほぼ同等である。
一方、本発明による発泡樹脂埋設体では、発泡樹脂埋設体の表面(上面と側面)のポリイソシアネートをヤスリで除去して、発泡スチロールの面を表面に露出させても、気泡の発生数は、温水温度が30℃の場合には0個、40℃の場合には22個と、前記の表1に示した上面と側面とにポリイソシアネートを塗布して含浸させたものとほぼ同等の気泡抑制効果があることがわかった。
これにより、気泡の発生は、発泡樹脂埋設体の粒子間の隙間に存在する空気が、周囲の圧力差により発泡樹脂埋設体表面から外に表面に押し出されるという気泡発生の原理だけでなく、発泡樹脂埋設体の粒子間の隙間に浸透型接着剤を含浸させて空気の通路を塞ぐことで、気泡の発生を抑制しているという、浸透型接着剤の機能についても確認された。
10 発泡樹脂埋設体、10a 上面、10b 側面、10c 底面、
10h 位置決め用の貫通孔、11 発泡樹脂の粒子、12 隙間、
13 浸透性接着剤。

Claims (1)

  1. 鉄筋コンクリートから成るスラブ内に埋設される発泡樹脂埋設体であって、
    前記発泡樹脂埋設体が発泡スチロールから構成され、
    前記発泡スチロールの粒子間には一液性の浸透型接着剤であるポリイソシアネートが含浸され
    前記ポリイソシアネートの含浸深さが、前記発泡スチロールの表面から少なくとも3mm以上であることを特徴とする発泡樹脂埋設体。
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