JP6553869B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、変動表示を行って表示結果として予め定められた特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機に関する。
従来の遊技機としては、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞することにより変動表示を行い、該変動表示の表示結果として予め定められた特定表示結果が導出表示されることにより遊技状態を遊技者とって有利な有利状態に制御する遊技機であり、未だ開始されていない変動表示について保留記憶として記憶し、該保留記憶のそれぞれを保留表示として表示しているものがある。このような遊技機としては、保留記憶として記憶されている未だ開始されていない変動表示の表示結果を判定し、該判定結果に応じて保留表示の表示態様を変動表示が実行される毎に1回ずつ変化させていくものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−176661号公報
しかしながら、特許文献1にあっては、保留表示の表示態様が一度変化してしまうと、次の変動表示が実行されるまで該保留表示の表示態様が変化することがないため保留表示の表示態様に再び注目させることが出来ないという問題がある。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、保留表示の表示態様が変化した後も保留表示の表示態様に遊技者を注目させることができる遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の遊技機は、
変動表示を行い遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
前記有利状態とするか否かを決定する決定手段(例えば、CPU103が特別図柄通常処理を実行する部分)と、
未だ開始されていない変動表示に関する情報を、保留記憶として記憶可能な保留記憶手段(例えば、保留記憶特定情報記憶領域や第1保留記憶バッファ、第2保留記憶バッファ)と、
前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶のそれぞれに対応する保留表示を表示する保留表示手段(例えば、先読み演出決定処理において演出制御用CPU120がS67113aやS67115を実行した後に保留表示更新処理を実行することで、合算保留記憶表示部5Dにおいて保留表示を表示する部分)と、
前記決定手段による決定前に、前記有利状態に制御されるか否かを判定する判定手段(例えば、CPU103が入賞時判定処理のS220においてランダムRが大当りの判定値であるか否かを判定する部分)と、
前記判定手段の判定結果にもとづいて前記保留記憶の保留表示を通常態様(例えば、円形の表示態様)と異なる特別態様(例えば、第1特別態様の三角形や第2特別態様の四角形、第3特別態様の星形、第4特別態様のハート形)にて表示することで、前記有利状態に制御されることを示唆する先読み予告演出を実行可能な先読み予告演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が先読み演出決定処理のS67104〜S67114hを実行した後に保留表示更新処理を実行する部分)と、
変動表示を開始するときに、該変動表示に対応する保留表示を変動表示対応表示として表示可能な変動表示対応表示手段(例えば、演出制御用CPU120が演出図柄変動開始処理のS1800bにおいて入賞時判定結果記憶バッファの先頭(No1)のエントリの内容をアクティブ表示記憶バッファにシフトした後に消費保留表示更新処理を実行することで、消費保留アクティブ表示エリア5Fに消費保留表示を表示する部分)と、
変動表示を開始するときに、前記変動表示対応表示の表示態様を変化させるか否かを決定する表示態様決定手段(例えば、演出制御用CPU120が演出図柄変動開始処理のS1806eを実行する部分)と、
前記保留記憶に対応する保留表示の表示態様が前記特別態様にて表示される際に該保留表示に作用する作用演出を実行可能な作用演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が先読み演出決定処理のS67114eを実行した後に演出図柄変動開始処理のS1811c〜S1815及び演出図柄変動中処理のS1845を実行する部分)と、
を備え、
前記先読み予告演出実行手段は、1の変動表示中において前記保留記憶に対応する保留表示の表示態様を異なる表示態様に複数回変化させることが可能であり(例えば、演出制御用CPU120が先読み演出決定処理のS67114bにおいて先読み対象の保留表示態様変化回数を1回と2回とから決定する部分)、
前記作用演出実行手段は、
第1作用演出と第2作用演出とを含む複数の演出態様(例えば、演出表示装置5の表示領域の右側から黒い矢が飛来する第1演出態様と演出表示装置5の表示領域の右側から白い矢が飛来する第2演出態様)にて前記作用演出を実行可能であって、1の変動表示中において複数の前記作用演出を実行可能であり(例えば、演出制御用CPU120が先読み演出決定処理のS67114eまたはS67114hにおいて、第1演出態様と第2演出態様を含む示唆演出パターンをパターン11〜パターン14またはパターン21〜パターン23から決定する部分)、
前記第1作用演出の実行期間中に前記第2作用演出を実行可能であり(例えば、演出表示装置5の表示領域の右側から黒い矢(第1演出態様)が飛来した後に、更に演出表示装置5の表示領域の右側から白い矢(第2演出態様)が飛来し、該白い矢が黒い矢を追い越して先読み対象の保留表示に刺さる(作用する)演出態様(段落0377参照))、
前記保留記憶にもとづく変動表示の表示結果として前記有利状態に制御される割合は、前記保留記憶に対応する保留表示の表示態様が複数回変化するタイミングに応じて異なり(例えば、変形例3として示すように、先読み対象の保留表示の保留記憶にもとづく変動表示の表示結果が大当りとなるか否かに応じて、3以上のタイミングから2のタイミングを決定する決定割合が異なる部分)、
前記作用演出実行手段は、前記表示態様決定手段によって前記変動表示対応表示の表示態様を変化させると決定されて前記変動表示対応表示の表示態様が変化するときには当該変動表示対応表示に作用する前記作用演出を実行せず、前記保留表示の表示態様が変化するときに前記作用演出を実行可能である
ことを特徴としている。
この特徴によれば、1の変動中に保留表示の表示態様が一度変化したとしても、該変動中に更に保留表示の表示態様が変化する場合があるので、保留表示の表示態様が複数回変化することに対して遊技者の期待感を維持することができるとともに、遊技者を保留表示が複数回変化するタイミングに注目させることができ、遊技興趣を向上させることができる。
本発明の手段1の遊技機は、請求項1に記載の遊技機であって、
変動表示を開始するときに、該変動表示に対応する保留表示を変動表示対応表示として表示可能な変動表示対応表示手段(例えば、演出制御用CPU120が演出図柄変動開始処理のS1800bにおいて入賞時判定結果記憶バッファの先頭(No1)のエントリの内容をアクティブ表示記憶バッファにシフトした後に消費保留表示更新処理を実行することで、消費保留アクティブ表示エリア5Fに消費保留表示を表示する部分)と、
変動表示が開始されることにもとづいて、前記変動表示対応表示の表示態様を変化させるか否かを決定する表示態様決定手段(例えば、演出制御用CPU120が演出図柄変動開始処理のS1806eを実行する部分)と、
を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、変動表示態様決定手段の決定結果にもとづいた適切な表示態様にて変動表示対応表示を表示することができる。
本発明の手段2の遊技機は、請求項1または手段1に記載の遊技機であって、
前記先読み予告演出実行手段は、前記保留記憶の保留表示の表示態様を異なる表示態様に複数回変化させる場合(例えば、演出制御用CPU120が先読み演出決定処理のS67114bにおいて先読み対象保留表示の表示態様変化回数を2回に決定した場合)、変動表示の開始時と該変動表示の終了時の間において前記保留記憶の保留表示の表示態様を異なる表示態様に複数回変化させる(例えば、演出制御用CPU120が演出図柄変動中処理のS1846c〜S1848を実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、変動表示の開始時や変動表示の終了時を除く変動表示中に保留表示の表示態様が複数回変化する場合があるので、変動表示中の保留表示に遊技者を注目させることができる。
本発明の手段3の遊技機は、請求項1、手段1、手段2のいずれかに記載の遊技機であって、
前記保留記憶にもとづく変動表示の表示結果として前記特定表示結果が導出表示されて前記有利状態に制御される割合は、前記保留記憶の保留表示の表示態様が1の変動表示中において複数回変化する回数に応じて異なる(例えば、1の変動表示中において先読み対象の保留表示の表示態様が2回変化する場合(1の変動表示中において複数回する場合)は、1の変動表示中において先読み対象の保留表示の表示態様が1回のみ変化する場合(1の変動表示中において複数回変化しない場合)と比較して変動表示の表示結果が大当りとなる割合が高い)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、遊技者を保留表示が複数回変化する変動表示回数に注目させることができるので、遊技興趣を向上させることができる。
本発明の手段4の遊技機は、請求項1、手段1、手段2、手段3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記保留記憶の保留表示の表示態様が前記特別態様にて表示される際に該保留表示に作用する作用演出を実行可能な作用演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が先読み演出決定処理のS67114eを実行した後に演出図柄変動開始処理のS1811c〜S1815及び演出図柄変動中処理のS1845を実行する部分)を備え、
前記作用演出実行手段は、複数の演出態様(例えば、演出表示装置5の表示領域の右側から黒い矢が飛来する第1演出態様と演出表示装置5の表示領域の右側から白い矢が飛来する第2演出態様)にて前記作用演出を実行可能であって、1の変動表示中において複数の前記作用演出を実行可能であり(例えば、演出制御用CPU120が先読み演出決定処理のS67114eまたはS67114hにおいて、第1演出態様と第2演出態様を含む示唆演出パターンをパターン11〜パターン14またはパターン21〜パターン23から決定する部分)、
1の変動表示中において前記保留記憶の保留表示の表示態様が異なる表示態様に複数回変化する割合は、複数の前記作用演出の演出態様の組み合せに応じて異なる(例えば、作用演出の演出態様が2回とも第1演出態様である場合(パターン11とパターン21)は、先読み対象の保留表示の表示態様が2回変化する割合が最も低く、作用演出の演出態様が2回とも第2演出態様である場合(パターン14)は、先読み対象の保留表示の表示態様が2回変化する割合が最も高い)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、作用演出の演出態様の組合せに応じて保留表示の表示態様が複数回変化する割合が異なるので、作用演出の演出態様の組合せにも遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上させることができる。
尚、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであって良いし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであっても良い。
実施例におけるパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブル、小当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 変動パターン判定テーブルを示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 入賞時判定結果指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。 2msタイマ割込処理を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 保留バッファの構成例を示す説明図である。 入賞時判定処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 演出制御用CPUが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 先読み演出決定処理を示すフローチャートである。 (A)は先読み演出実行判定テーブルを示す説明図であり、(B)は最終表示態様判定テーブルを示す説明図である。 (A)は当り時先読み演出変化タイミング判定テーブルを示す説明図であり、(B)ははずれ時先読み演出変化タイミング判定テーブルを示す説明図である。 (A)は変化タイミング表示態様変化回数判定テーブルを示す説明図であり、(B)は経由先表示態様判定テーブルを示す説明図であり、(C)は表示態様変化回数を2回に決定した場合に用いる変化タイミング示唆演出パターン判定テーブルを示す説明図であり、(D)は表示態様変化回数を1回に決定した場合に用いる変化タイミング示唆演出パターン判定テーブルを示す説明図である。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 (A)は非変化タイミング示唆演出実行判定テーブルを示す説明図であり、(B)は非変化タイミング示唆演出態様判定テーブルを示す説明図である。 再抽選テーブルを示す説明図である。 演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 先読み演出の演出態様を示す説明図である。 先読み演出の演出態様を示す説明図である。 先読み演出の演出態様を示す説明図である。 先読み演出の演出態様を示す説明図である。 先読み演出の演出態様を示す説明図である。 消費保留表示の表示態様の変化を示す説明図である。 変形例1における先読み演出の演出態様を示す説明図である。 変形例2における先読み演出の演出態様を示す説明図である。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
以下、本発明の実施例を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。尚、本実施例におけるパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。尚、本実施例におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠3とで構成される。遊技枠3は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤2を除く)とを含む構造体である。
遊技枠3の下部表面には打球供給皿(上皿)がある。打球供給皿の下部には、打球供給皿に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。また、遊技枠3の背面には、遊技盤2が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤2は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤2の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域が形成されている。
余剰球受皿を形成する部材には、例えば余剰球受皿の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aは、遊技者が把持する操作桿を含み、操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ31Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示操作ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検出するトリガセンサが内蔵されていればよい。
スティックコントローラ31Aの下部における余剰球受皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検出するコントローラセンサユニット35Aが設けられていればよい。例えば、コントローラセンサユニットは、パチンコ遊技機1と正対する遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも左側で遊技盤2の盤面と平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、この遊技者の側からみて操作桿の中心位置よりも右側で遊技盤2の盤面と垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組合せた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。
上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下動作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bは、遊技者からの押下動作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン31Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン31Bに対してなされた遊技者による押下動作を検出するプッシュセンサ35Bが設けられていればよい。
遊技領域の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5の表示画面には、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄の変動表示を行う演出図柄表示領域がある。よって、演出表示装置5は、演出図柄の変動表示を行う変動表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を変動表示する図柄表示エリア5L,5C,5Rがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア5L,5C,5Rがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置5の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置5は、演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120によって制御される。演出制御用CPU120が、第1特別図柄表示装置4Aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置5で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示装置4Bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置5で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤2における演出表示装置5の右側には、識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示装置器(第1変動表示手段)4Aが設けられている。本実施例では、第1特別図柄表示装置4Aは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示装置4Aは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。遊技盤2における演出表示装置5の上部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示装置(第2変動表示手段)4Bが設けられている。第2特別図柄表示装置4Bは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示装置4Bは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。
本実施例では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bとを特別図柄表示装置と総称することがある。
なお、本実施例では、2つの特別図柄表示装置4A,4Bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示装置を1つのみ備えるものであってもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口または第2始動入賞口に入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置5の下方には、第1始動入賞口を有する入賞装置6Aが設けられている。第1始動入賞口に入賞した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、第1始動口スイッチ22Aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)を有する入賞装置6Aの下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口を有する可変入賞球装置6Bが設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)に入賞した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、第2始動口スイッチ22Bによって検出される。可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81によって開状態とされる。可変入賞球装置6Bが開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置6Bが開状態になっている状態では、第1始動入賞口よりも、第2始動入賞口に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置6Bが閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口に入賞しない。なお、可変入賞球装置6Bが閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口と第2始動入賞口とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
なお、本実施例では、図1に示すように、第2始動入賞口に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置6Bが設けられているが、第1始動入賞口および第2始動入賞口のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されているときには可変入賞球装置6Bに向かう遊技球は第2始動入賞口に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口は演出表示装置5の直下に設けられているが、演出表示装置5の下端と第1始動入賞口との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口の周辺での釘配列を、遊技球を第1始動入賞口に導きづらくして、第2始動入賞口の入賞率の方を第1始動入賞口の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示装置4Aの上部には、第1始動入賞口に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1保留表示部25Aが設けられている。第1保留表示部25Aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示装置4Aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。例えば、後述するタイマ割込処理の表示制御処理(S22)において表示制御を行う処理が実行されることによって実現される。
第2特別図柄表示装置4Bの下部には、第2始動入賞口に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2保留表示部25Bが設けられている。第2保留表示部25Bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示装置4Bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。例えば、後述するタイマ割込処理の表示制御処理(S22)において表示制御を行う処理が実行されることによって実現される。
また、演出表示装置5の表示画面の下部には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する合算保留記憶表示部5Dが設けられている。本実施例では、合算保留記憶表示部5Dにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とに対応する保留表示が第1始動入賞口および第2始動入賞口への入賞順に並べて表示される。なお、合算保留記憶表示部5Dにおいて、第1保留記憶であるか第2保留記憶であるかを認識可能な態様で表示されるようにしてもよい(例えば、第1保留記憶は赤色で表示され、第2保留記憶は青色で表示されるようにしてもよい)。また、合算保留記憶表示部5Dに代えて、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部と第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部とを設けるように構成してもよい。
また、演出表示装置5の表示画面における合算保留記憶表示部5Dの左方には、実行中の変動表示に対応する保留表示を消費保留表示として表示する消費保留アクティブ表示エリア5Fの表示領域が設けられている。
演出表示装置5は、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行う。第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置5における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置5における演出図柄の変動表示とは同期している。同期とは、変動表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、変動表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示装置4Aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示装置4Bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置5において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、図1に示すように、可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は開閉板を備え、第1特別図柄表示装置4Aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド82によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技盤2における演出表示装置5の左側には、普通図柄表示装置20が設けられている。普通図柄表示装置20は、例えば、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様の7セグメント表示やドットマトリクスのLED等から構成され、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報を変動表示する。
遊技球がゲート41を通過しゲートスイッチ21で検出されると、普通図柄表示装置20の表示の変動表示が開始される。そして、普通図柄表示装置20における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置6Bが所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置6Bの状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示装置20の近傍には、ゲート41を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通保留表示部25Cが設けられている。ゲート41への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ21によって遊技球が検出される毎に、普通保留表示部25Cは点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示装置20の変動表示が開始される毎に、点灯する表示器を1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示装置20における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。すなわち、遊技球が始動入賞しやすくなる(つまり、特別図柄表示装置4A,4Bや演出表示装置5における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、本実施例では、時短状態(特別図柄の変動表示時間が短縮される遊技状態)においても、可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。
なお、可変入賞球装置6Bが開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示装置20における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示装置20における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置6Bが所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示装置20における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置6Bが開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置6Bの開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置6Bの開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示装置20における普通図柄の変動時間(変動表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当りとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置6Bが開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(変動表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
遊技盤2の遊技領域の周囲には、遊技中に点滅表示される遊技効果ランプ9が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口がある。また、遊技領域の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ8R,8Lが設けられている。
パチンコ遊技機1には、遊技者が打球操作ハンドルを操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域に入り、その後、遊技領域を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口に入り第1始動口スイッチ22Aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置5において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口に入り第2始動口スイッチ22Bで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置5において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)11における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、演出制御基板12等も示されている。主基板11には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)100が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM101、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM102、プログラムに従って制御動作を行うCPU103およびI/Oポート105を含む。本実施例では、ROM101およびRAM102は遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU103のほかRAM102が内蔵されていればよく、ROM101は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート105は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ100には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路104が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100においてCPU103がROM101に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ100(またはCPU103)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU103がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板11以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路104は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路104は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路104は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、乱数回路104が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM101等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ100のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ100の製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路104が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路104が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1始動口スイッチ22Aまたは第2始動口スイッチ22Bへの始動入賞が生じたときに乱数回路104から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM102は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給できなくなるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合算保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、本実施例では、RAM102の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ100のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ100等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ100等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ100等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ100等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ100等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23及びアウト球スイッチ24からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に与えるスイッチ回路110も主基板11に搭載されている。また、可変入賞球装置6Bを開閉するソレノイド81、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7を開閉するソレノイド82を遊技制御用マイクロコンピュータ100からの指令に従って駆動するソレノイド回路111も主基板11に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板11に搭載されている。
本実施例では、演出制御基板12に搭載されている演出制御手段(演出制御用CPU120で構成される。)が、中継基板15を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を変動表示する演出表示装置5との表示制御を行う。
演出制御基板12は、演出制御用CPU120およびRAM122を搭載している。なお、RAM122は外付けであってもよい。演出制御基板12において、演出制御用CPU120は、内蔵または外付けのROM121に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板15を介して入力される主基板11からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU120は、演出制御コマンドにもとづいて、表示制御部123に演出表示装置5の表示制御を行わせる。
また、演出制御用CPU120が備えるRAM122は、その一部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給できなくなるまで)は、演出制御用CPU120が備えるRAMの一部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態を示すデータ(後述する、確変状態フラグや時短状態フラグ)は、バックアップRAMに保存される。ただし、本実施例では、後述する時短状態移行後の変動回数をカウントするための時短後回数カウンタの値は、バックアップRAMには保存されない。
本実施例では、演出制御用CPU120と共動して演出表示装置5の表示制御を行う表示制御部123が演出制御基板12に搭載されている。表示制御部123は、演出制御用CPU120とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、表示制御部123によって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、表示制御部123は、VRAM内の画像データを演出表示装置5に出力する。
演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置5に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU120は、キャラクタROMから読み出したデータを表示制御部123に出力する。表示制御部123は、演出制御用CPU120から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
中継基板15から入力される演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板12において、まず、図示しない入力ドライバに入力する。中継基板15には、主基板11から入力された信号を演出制御基板12に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板12から中継基板15への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路が搭載されている。
さらに、演出制御用CPU120は、図示しない出力ポートを介してランプ制御基板14に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU120は、出力ポートを介して音声制御基板13に対して音番号データを出力する。
ランプ制御基板14において、LEDを駆動する信号は、図示しないLEDドライバに入力される。LEDドライバは、遊技盤側に設けられている遊技効果ランプ9に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプ制御基板14に搭載される。
音声制御基板13において、音番号データは、入力ドライバを介して図示しない音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ8R,8Lに出力する。音声合成用ICに接続された音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図10に示すS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU103は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、スイッチ回路110を介して、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22Bおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:S21)。
次に、CPU103は、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示装置20、第1保留表示部25A、第2保留表示部25B、普通保留表示部25Cの表示制御を行う表示制御処理を実行する(S22)。第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bおよび普通図柄表示装置20については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:S23)。CPU103は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:S24,S25)。
さらに、CPU103は、特別図柄プロセス処理を行う(S26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4Bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU103は、普通図柄表示装置20の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU103は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU103は、演出制御用CPU120に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:S28)。
さらに、CPU103は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(S29)。
また、CPU103は、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22Bおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(S30)。具体的には、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22Bおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置(図示せず)を駆動する。
本実施例では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU103は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(S31:出力処理)。
また、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(S32)。CPU103は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU103は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を実行する。
さらに、CPU103は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(S33)。CPU103は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を切り替える。また、CPU103は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示装置20における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。以上の制御によって、本実施例では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるS21〜S33(S29を除く。)の処理に相当する。また、本実施例では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bおよび演出表示装置5にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様を、変動表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の変動表示態様という。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bおよび演出表示装置5にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果を、変動表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の変動表示態様という。
本実施例では、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置5における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア5L,5C,5Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに小当りである「5」が停止表示される場合には、演出表示装置5において、演出図柄の変動表示態様が「突然確変大当り」である場合と同様に演出図柄の変動表示が行われた後、所定の小当り図柄(突然確変大当り図柄と同じ図柄。例えば「135」)が停止表示されることがある。第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄である「5」が停止表示されることに対応する演出表示装置5における表示演出を「小当り」の変動表示態様という。
ここで、小当りとは、大当りと比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(本実施例では0.1秒間の開放を2回)まで許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。また、突然確変大当りとは、大当り遊技状態において大入賞口の開放回数が少ない回数(本実施例では0.1秒間の開放を2回)まで許容されるが大入賞口の開放時間が極めて短い大当りであり、かつ、大当り遊技後の遊技状態を確変状態に移行させるような大当りである(すなわち、そのようにすることにより、遊技者に対して突然に確変状態となったかのように見せるものである)。つまり、本実施例では、突然確変大当りと小当りとは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
図3は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図3に示すように、本実施例では、変動表示結果が「はずれ」であり演出図柄の変動表示態様がリーチ状態を伴わない場合に対応した変動パターンとして、短縮非リーチはずれおよび非リーチはずれが用意されている。また、変動表示結果が「はずれ」であり演出図柄の変動表示態様がリーチ状態を伴う場合に対応した変動パターンとして、ノーマルはずれ、擬似連1ノーマルはずれ、スーパーはずれ、擬似連2スーパーはずれおよび擬似連3スーパーはずれが用意されている。なお、図3に示すように、擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、擬似連1ノーマルはずれを用いる場合には、再変動が1回行われる。また、擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、擬似連2スーパーはずれを用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、擬似連3スーパーはずれを用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の変動表示を再度実行することである。また、図3に示す変動パターンのうち、短縮非リーチはずれは、非リーチはずれに対応して設けられた、非リーチはずれよりも変動時間が短い短縮用の変動パターンである。
また、図3に示すように、本実施例では、特別図柄の変動表示結果が通常大当りまたは確変大当りになる場合に対応した変動パターンとして、ノーマル当り、擬似連1当り、スーパー当り、擬似連2スーパー当りおよび擬似連3スーパー当りが用意されている。また、図3に示すように、擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、擬似連1ノーマル当りを用いる場合には、再変動が1回行われる。また、擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、擬似連2スーパー当りを用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、擬似連3スーパー当りを用いる場合には、再変動が3回行われる。
また、図3に示すように、本実施例では、特別図柄の変動表示結果が突然確変大当りまたは小当りになる場合に対応した変動パターンとして、特殊当りが用意されている。
なお、本実施例では、図3に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連(3回)ありのスーパーリーチの場合には変動時間が40秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチの場合には変動時間が25秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々のテーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
また、本実施例では、遊技状態が通常状態である場合と時短状態である場合とで、変動時間が異なるように構成されているが(図3に示す例では、時短状態である場合には、他の変動パターンに比べて変動時間が短い「短縮非リーチはずれ」が選択される割合が、図6に示すように、高くなるように判定値が設定されている)、これに限らず、通常状態(または時短状態)であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間が異なる(すなわち、変動時間が短い変動パターンが選択される割合が異なる)ように構成してもよい。例えば、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなる(すなわち、変動時間が短い変動パターンが選択される割合が高くなる)ようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせる(すなわち、変動時間が短い変動パターンが選択される割合を異ならせる)ようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせる(すなわち、変動時間が短い変動パターンが選択される割合を異ならせる)ようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々のテーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
保留記憶数に応じて異なる変動パターン判定テーブルを用いるように構成するときには、例えば、表示結果がはずれであって、合算保留記憶数が3以上である場合に用いられる変動パターン判定テーブルは、合算保留記憶数が0〜2である場合に用いられる変動パターン判定テーブルと比較して、リーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ)となる割合が少なくなるように判定値が割り当てられる。また、合算保留記憶数が3以上である場合に用いられる変動パターン判定テーブルは、他の変動パターンに比べて変動時間が短い「短縮非リーチはずれ」が選択される割合が高くなるように判定値が設定される。このことによって、合算保留記憶数が多くなるに従って平均的な変動時間を短くすることができ、変動表示の作動率が低下してしまう事態を極力防止することができる。
また、合算保留記憶数が3以上である場合に用いられる変動パターン判定テーブルと、合算保留記憶数が0〜2である場合に用いられる変動パターン判定テーブルとには、特定の演出(例えばスーパーリーチ)を伴う変動パターン(またはそのような変動パターンの集合)に対して、共通の判定値(例えば、950〜997など)が割り当てられる。そのため、合算保留記憶数にかかわらず(つまり用いる変動パターン判定テーブルが異なっても)、始動入賞時において、抽出した変動パターン判定用乱数(ランダム3)の値さえ確認すれば、特定の演出(例えばスーパーリーチ)を伴うか否かをあらかじめ容易に判定することができる。従って、その始動入賞に対応した変動表示よりも以前に、特定の演出(例えばスーパーリーチ)を伴うことを報知することができ(例えば、その旨を示す演出制御コマンドを演出制御用CPU120に送信し、演出制御コマンドを受信した演出制御用CPU120において先読み演出等の演出を実行することによって実現される)、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、合算保留記憶数が0〜2であるか3以上であるかの2種類について、判定値の割り当てを異ならせる場合を示したが、これに限らず、例えば、合算保留記憶数に応じてさらに細かく段階的に割り当てを異ならせてもよい。この場合、例えば、合算保留記憶数が0,1用の変動パターン判定テーブルと、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用および合算保留記憶数4個用の変動パターン判定テーブルとをあらかじめ用意しておき、リーチを伴う変動パターンや短縮変動の変動パターンに対する判定値の割り当てさらに段階的に異ならせるようにしてもよい。
図4は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(3)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(4)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、本実施例では、変動パターンは、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、変動パターン判定テーブルに含まれるいずれかの変動パターンに決定する。
図10に示された遊技制御処理におけるS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、本実施例では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図5(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図5(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図5(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図5(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図5(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図5(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図5(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図5(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
CPU103は、所定の時期に、乱数回路104のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図5(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する通常大当り、確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図5(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図5(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図5(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、本実施例では、図5(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、本実施例では、第1始動入賞口に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図5(D),(E)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図5(D)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図5(E)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、本実施例では、図5(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して10個の判定値が割り当てられている(40分の10の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して3個の判定値が割り当てられている(40分の3の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、本実施例では、第1始動入賞口に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。なお、テーブルに設定される判定値は、個数が異なるとともに重複して割り当てられないようになっている。
なお、本実施例では、図5(D),(E)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態として2ラウンドの突然確変大当りと、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態として15ラウンドの大当り(確変大当りまたは通常大当り)と決定する場合を説明するが、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定する場合を示しているが、付与される遊技価値は、本実施例で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を15回開放したときに(この場合、第1特定遊技状態の場合には15ラウンド全てを終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出を実行するようにしてもよい。そして、第1特定遊技状態の場合には内部的に15ラウンド全てを終了していることから大当り遊技を終了し、第2特定遊技状態の場合には内部的に未消化のラウンドが残っていることから、大当り遊技が継続する(恰も15回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
尚、本実施例では、大当り図柄が導出表示されることで移行する大当り遊技状態を特定遊技状態とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、特定遊技状態としては、小当り図柄が導出表示されることで移行する小当り遊技状態、大当り遊技終了後に移行する確変状態や時短状態等であっても良い。
本実施例では、図5(D),(E)に示すように、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当り」および「突然確変大当り」がある。
「確変大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(本実施例では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するS170,S171参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するS134参照)。
また、「通常大当り」とは、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行されず、時短状態にのみ移行される大当りである(後述するS167参照)。そして、時短状態に移行した後、特別図柄および演出図柄の変動表示の実行を所定回数(例えば、100回)終了するまで時短状態が維持される(後述するS142〜S145参照)。なお、本実施例では、時短状態に移行した後、所定回数の変動表示の実行を終了する前に大当りが発生した場合にも、時短状態が終了する(後述するS134参照)。
また、「突然確変大当り」とは、「確変大当り」や「通常大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(本実施例では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。そして、本実施例では、その2ラウンドの大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(本実施例では、確変状態に移行されるとともに時短状態にも移行される。後述するS170,S171参照)。そして、確変状態に移行した後、次の大当りが発生するまで確変状態が維持される(後述するS134参照)。
なお、前述したように、本実施例では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される(後述するS147〜S151参照)。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させている。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU103は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図6は、ROM101に記憶されている変動パターン判定テーブルを示す説明図である。変動パターン判定テーブルは、大当り種別や遊技状態などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。CPU103は、抽出したランダム3の(1〜997)の値が変動パターンごとに割り当てられたデータ(判定値)と一致した場合に、変動パターンを、一致した変動パターンの判定値に対応するパターンに決定する。なお、図6に示す例では、変動パターンごとに割り当てられる判定値の割合が示されている。例えば、通常遊技状態において変動表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされている場合(図6の「はずれ」フィールド)においては、ランダム3の値(1〜997)に対応する判定値のうちの50%が、変動パターン「非リーチはずれ」に設定されている。つまり、図6に示す例では、変動パターン判定テーブルに設定された各値は、変動表示結果が「はずれ」、「はずれ(時短時)」、「通常大当り/確変大当り」または「突然確変大当り/小当り時」である場合に、対応付けられた変動パターンに決定される割合を示している。
図6に示すように、例えば、通常遊技状態において変動表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされている場合(図6の「はずれ」フィールド)においては、複数種類の変動パターンのうち、「非リーチはずれ」と判定される割合が最も高く、「擬似連3スーパーはずれ」と判定される割合が最も低い。また、例えば、時短状態において変動表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされている場合(図6の「はずれ(時短時)」フィールド)においては、「はずれ」フィールドとは異なり、「非リーチはずれ」と判定されることがなく、「短縮非リーチはずれ」と判定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このように設定することによって、時短状態においては変動時間が短い変動パターンが選択されやすくなる。
また、変動表示結果を「通常大当り」または「確変大当り」にする旨の判定がなされている場合(図6の「通常大当り/確変大当り」フィールド)においては、擬似連演出を伴う変動パターンのうち、「擬似連3スーパー当り」と判定される割合が最も高く、「擬似連1ノーマル当り」と判定される割合が最も低くなるように判定値が割り当てられている。すなわち、「通常大当り/確変大当り」フィールドにおいては、擬似連演出を伴う変動パターンのうち擬似連回数が多い方の変動パターンが選択されやすい。したがって、擬似連演出は、擬似連回数が多い方が、変動表示結果が大当りとなる期待度が高い。また、図6に示す例では、ノーマルリーチを伴う変動パターン(ノーマルはずれ、擬似連1ノーマルはずれ、ノーマル当りおよび擬似連1ノーマル当り)は、スーパーリーチを伴う変動パターン(スーパーはずれ、擬似連2スーパーはずれ、擬似連3スーパーはずれ、スーパー当り、擬似連2スーパー当りおよび擬似連3スーパー当り)よりも、変動表示結果が「はずれ」のに選択されやすい。逆に、スーパーリーチを伴う変動パターン(スーパーはずれ、擬似連2スーパーはずれ、擬似連3スーパーはずれ、スーパー当り、擬似連2スーパー当りおよび擬似連3スーパー当り)は、ノーマルリーチを伴う変動パターン(ノーマルはずれ、擬似連1ノーマルはずれ、ノーマル当りおよび擬似連1ノーマル当り)よりも、変動表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」のときに選択されやすい。したがって、本実施例では、ノーマルリーチを伴う変動パターンよりもスーパーリーチを伴う変動パターンの方が、変動表示結果が大当りとなる期待度が高い。
また、図6に示す例では、変動表示結果を「突然確変大当り」または「小当り」にする旨の判定がなされている場合(図6の「突然確変大当り/小当り」フィールド)においては、変動パターンは「特殊当り」と判定される。
図7および図8は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図7および図8に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置5において変動表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターン指定コマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図3に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターン指定コマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置5において演出図柄の変動表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用CPU120は、コマンド8C01(H)〜8C05(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の変動表示を開始するのか第2特別図柄の変動表示を開始するのかを示す情報を、変動パターン指定コマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄の変動表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用CPU120は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄の変動表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド95XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。本実施例では、後述する入賞時判定処理(図14参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞時にいずれの変動パターンとなるかを判定する。そして、入賞時判定結果指定結果コマンドのEXTデータに判定結果としての変動パターンを指定する値を設定し、演出制御用CPU120に対して送信するための制御(送信設定)を行う。
図9は、入賞時判定結果指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図9に示すように、本実施例では、始動入賞時にいずれの変動パターンになると判定したとかに応じて、EXTデータに値が設定され、入賞時判定結果指定コマンドが送信される。例えば、第1始動入賞口または第2始動入賞口への始動入賞時に変動パターンが「短縮非リーチはずれ」となると判定した場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した入賞時判定結果指定コマンドが送信される。また、例えば、第1始動入賞口または第2始動入賞口への始動入賞時に変動パターンが「特殊当り」となると判定した場合には、EXTデータに「13(H)」を設定した入賞時判定結果指定コマンドが送信される。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび小当り/突然確変大当り開始指定コマンドがある。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、通常大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定するとともに、確変大当りであったことを指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、突然大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であることを指定する演出制御コマンド(通常状態指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(確変状態を含まない)であることを指定する演出制御コマンド(時短状態指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であることを指定する演出制御コマンド(確変状態指定コマンド)である。
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC0XX(H)における「XX」が、第1保留記憶数を示す。コマンドC1XX(H)は、第2保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC1XX(H)における「XX」が、第2保留記憶数を示す。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると、図7および図8に示された内容に応じて演出表示装置5の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声制御基板13に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞があり第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄の変動表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する。
本実施例では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図7および図8に示す例では、変動パターン指定コマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の変動表示(変動)と第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の変動表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示に伴って演出を行う演出表示装置5などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御用CPU120に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図11は、主基板11に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)が実行する特別図柄プロセス処理(S26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU103は、先ず、始動口スイッチ通過処理を実行する(S312)。そして、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動口スイッチ22Aまたは第2始動口スイッチ22Bがオンしていなければ、内部状態に応じて、S300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
S300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(S300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、特別図柄の変動表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにクリアされる。
変動パターン設定処理(S301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(変動表示時間:変動表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の変動表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(S302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用CPU120に、表示結果指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(S303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(S301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(S304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用CPU120に、図柄確定指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置5において演出図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(S305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド82を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理はラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(S306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用CPU120に送信するための制御(送信設定)や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(S307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用CPU120に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(S308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド82を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理はラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(S309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(S310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用CPU120に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図12は、S312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU103は、まず、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であるか否かを確認する(S1211)。第1始動口スイッチ22Aがオン状態でなければ、S1222に移行する。第1始動口スイッチ22Aがオン状態であれば、CPU103は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(S1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、S1222に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU103は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1214)。また、CPU103は、第1始動入賞口および第2始動入賞口への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(S1215)。
本実施例では、第1始動口スイッチ22Aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ22Bがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU103は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ22Aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ22Bがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図13(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図13(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図13(A)には、合算保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図13(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口または第2始動入賞口への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口および第2始動入賞口への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM102に形成されている。
次いで、CPU103は、乱数回路104やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図13(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(S1216)。なお、S1216の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図13(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図13(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。本実施例では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM102に形成されている。
次いで、CPU103は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターンを始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時判定処理を実行する(S1217)。そして、CPU103は、第1保留記憶数カウンタの値にもとづいて第1保留記憶数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信するための制御(送信設定)を行い、その後、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用CPU120に送信するための制御(送信設定)を行う(S1218)。
なお、S1218の処理を実行することによって、本実施例では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU103は、第1始動入賞口に始動入賞するごとに、必ず第1保留記憶数指定コマンドおよび入賞時判定結果指定コマンドの両方を演出制御用CPU120に対して送信する。
なお、本実施例では、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行されるが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成してもよい。例えば、高ベース状態に移行された場合には可変入賞球装置6Bが設けられた第2始動入賞口に始動入賞しやすくなり第2保留記憶が溜まりやすくなるのであるから、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。この場合には、S1215の処理を省略可能であるとともに、図13(A)に示す保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)が不要となる。また、この場合には、CPU103は、高ベース状態でなく(時短フラグがセットされていない場合)、大当り遊技中でないことを条件に、第1始動入賞口に始動入賞したことにもとづく入賞時判定処理(S1217)を行うようにしてもよい。すなわち、条件を満たさない場合には、入賞時判定処理(S1217)の実行を制限するようにし、特定の変動表示の表示結果が大当りやスーパーリーチとなることを予告する先読み演出(詳細については後述する)を実行させないようにしてもよい。第2特別図柄の変動表示を優先して実行する構成において、第2始動入賞口に始動入賞しやすい遊技状態では、第1始動入賞口に始動入賞したことにもとづく第1特別図柄の変動表示が後回しにされ続けることがあるため、先読み演出を実行しても、先読み演出対象の変動表示がなかなか実行されない状態が生じてしまう可能性がある。しかし、入賞時判定処理(S1217)の実行を制限することで、第1始動入賞口に始動入賞したことにもとづく先読み演出を実行させないようにすることができ、そのような状態を回避することができる。また、高ベース状態や大当り遊技中に入賞時判定処理を制限することによって、大当りとなる保留記憶が記憶されていることが認識できる状態で遊技が行われることを防止することができる。なお、大当り遊技中であるか否かは、例えば、特別図柄プロセスフラグの値で確認される。その場合、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値が5〜7のいずれかであるときに大当り遊技中であると判定する。また、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100側では入賞時判定処理を常に行い、演出制御用CPU120側で、高ベース状態であるか否か、大当り遊技中であるか否かを判定し、先読み演出の実行を制限するようにしてもよい。
次いで、CPU103は、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であるか否かを確認する(S1222)。第2始動口スイッチ22Bがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ22Bがオン状態であれば、CPU103は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(S1223)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU103は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1224)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1225)。また、CPU103は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(S1226)。
次いで、CPU103は、乱数回路104やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図13(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(S1227)。なお、S1227の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU103は、入賞時判定処理を実行する(S1228)。そして、CPU103は、第2保留記憶数カウンタの値にもとづいて第2保留記憶数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信するための制御(送信設定)を行い、その後、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用CPU120に送信するための制御(送信設定)を行う(S1229)。
なお、S1229の処理を実行することによって、本実施例では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU103は、第2始動入賞口に始動入賞するごとに、必ず第2保留記憶数指定コマンドおよび入賞時判定結果指定コマンドの両方を演出制御用CPU120に対して送信する。
図14は、S1217,S1218の入賞時判定処理を示すフローチャートである。入賞時判定処理では、CPU103は、まず、S1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図5(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(S220)。本実施例では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時判定処理を実行することによって、あらかじめいずれの変動パターンとなるか否かを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動パターンを予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用CPU120によって大当りやスーパーリーチとなることを予告する先読み演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(S220のN)、CPU103は、遊技状態が確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(S221)。確変フラグがセットされていれば、CPU103は、S1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図5(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(S222)。なお、始動入賞時にS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(S222のN)、CPU103は、S1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図5(B),(C)に示す小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(S223)。この場合、CPU103は、第1始動入賞口への始動入賞があった場合(図12に示す始動口スイッチ通過処理で入賞時判定処理(S1217参照)を実行する場合)には、図5(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口への始動入賞があった場合(図12に示す始動口スイッチ通過処理で入賞時判定処理(S1228参照)を実行する場合)には、図5(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(S223のN)、CPU103は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(S224)。本実施例では、CPU103は、S224において、遊技状態が確変状態または時短状態であるか否か(具体的には、時短フラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にS224で確変状態や時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にS224で確変状態や時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にS224で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。
そして、CPU103は、S224の判定結果に応じて、変動パターン判定テーブルのフィールドを選択する(S225)。具体的には、CPU103は、遊技状態が確変状態もしくは時短状態であると判定した場合には、図6に示す変動パターン判定テーブルの「はずれ(時短時)」フィールドを選択する。また、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、図6に示す変動パターン判定テーブルの「はずれ」フィールドを選択する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(S223のY)、CPU103は、図6に示す変動パターン判定テーブルの「突然確変大当り/小当り」フィールドを選択する。(S226)。
S220またはS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU103は、S1216,S1227で抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(S227)。この場合、CPU103は、第1始動入賞口への始動入賞があった場合(図12に示す始動口スイッチ通過処理で入賞時判定処理(S1217参照)を実行する場合)には、図5(D)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口への始動入賞があった場合(図12に示す始動口スイッチ通過処理で入賞時判定処理(S1228参照)を実行する場合)には、図5(E)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
そして、CPU103は、S227で判定した大当り種別に応じて、変動パターン判定テーブルのフィールドを選択する。(S228)。具体的には、CPU103は、「通常大当り」または「確変大当り」と判定した場合には、変動パターン判定テーブルの「通常大当り/確変大当り」フィールドを選択する。また、「突然確変大当り」と判定した場合には、変動パターン判定テーブルの「突然確変大当り/小当り」フィールドを選択する。
次いで、CPU103は、S225,S226,S228で設定した変動パターン判定テーブルのフィールドと、S1216,S1227で抽出した変動パターン判定用乱数(ランダム3)とを用いて、変動パターンを判定する(S229)。
そして、CPU103は、判定した変動パターンを入賞時判定結果指定コマンドに設定する処理を行う(S230)。具体的には、CPU103は、S229でいずれの変動パターンになると判定したかに応じて、図9に示すような「00(H)」〜「51(H)」のいずれかの値を入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
例えば、第1始動入賞口への始動入賞があった場合(図12に示す始動口スイッチ通過処理で入賞時判定処理(S1217A参照)を実行する場合)には、S229で「非リーチはずれ」の変動パターンになると判定した場合には、MODEデータ「95(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「02(H)」を設定する処理を行う。また、S229で「擬似連3スーパー当り」の変動パターン種別になると判定した場合には、MODEデータ「95(H)」で構成される入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに「12(H)」を設定する処理を行う。
なお、本実施例では、保留記憶数が異なっていても同じ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンが判定されるが、保留記憶数に応じて異なる変動パターン判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合には、保留記憶数にかかわらず、例えば、ノーマルリーチやスーパーリーチなどを伴う変動パターンになるか否かを変動パターン判定用乱数(または変動パターン種別判定用乱数)から判定し、判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよいし、特定の変動パターン(例えば、特定のリーチ演出を行う変動パターンや、特定の擬似連回数の変動パターンなど)になると判定されたときに、判定結果を示す入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。また、例えば、表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」であるか否かを判定し、判定結果を示す入賞時判定結果指定コマンドを送信するようにしてもよい。
図15は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合算保留記憶数の値を確認する(S51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、保留特定領域(図13(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(S52)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(S52のN)、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(S54)。保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(S52のY)、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(S53)。
S52〜S54の処理が実行されることによって、本実施例では、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される。なお、本実施例では、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行される場合を示しているが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成してもよい。例えば、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する場合には、S52において第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数が1以上であるか否かを確認し、1以上であればS54に移行し、0であればS53に移行するようにする。
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する(S55)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、保留特定領域および第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU103は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜8)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜8の順番と一致するようになっている。
なお、CPU103は、S56において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算すると、減算された保留記憶数カウンタのカウント値にもとづいて第1保留表示部25Aまたは第2保留表示部25Bの表示を変更する制御も行う。
そして、CPU103は、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM102の所定の領域に保存した後(S57)、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(S58)。なお、CPU103は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM102の所定の領域に保存する。
また、CPU103は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値にもとづいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信するための制御(送信設定)を行う(S59)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU103は、第1保留記憶数指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU103は、第2保留記憶数指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、S300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU103は、第1始動口スイッチ通過処理のS214Aや第2始動口スイッチ通過処理のS214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図5参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM101における図5(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM101における図5(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU103は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU103は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図5(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(S61)、S71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示装置における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにクリアされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでクリアされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(S61のN)、CPU103は、小当り判定テーブル(図5(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU103は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図5(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU103は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図5(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図5(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(S62)、CPU103は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(S63)、S75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(S62のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままS75に移行する。
S71では、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(S72)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図5(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aを選択する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図5(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bを選択する。
次いで、CPU103は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(S73)。なお、この場合、CPU103は、第1始動口スイッチ通過処理のS214Aや第2始動口スイッチ通過処理のS214Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図5(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU103は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM102における大当り種別バッファに設定する(S74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU103は、特別図柄の停止図柄を決定する(S75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値に更新する(S76)。
図16は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(S301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU103は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(S91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、大当り種別が通常大当りまたは確変大当りである場合には(S92のY)、変動パターン判定テーブルの「通常大当り/確変大当り」フィールドを選択し(S93)、大当り種別が通常大当りまたは確変大当りでない場合には(S92のN)、変動パターン判定テーブルの「突然確変大当り/小当り」フィールドを選択する(S94)。そして、S101に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU103は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(S93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、変動パターン判定テーブルの「突然確変大当り/小当り」フィールドを選択する(S96)。そして、S101に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU103は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(S97)。なお、時短フラグは、遊技状態を時短状態に移行するとき(確変状態に移行するときを含む)にセットされ、時短状態を終了するときにクリアされる。具体的には、通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、時短回数を消化したタイミングや、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでクリアされる。時短フラグがセットされていれば(S97のY)、CPU103は、変動パターン判定テーブルの「はずれ(時短時)」フィールドを選択する(S98)。そして、S101に移行する。
時短フラグがセットされていなければ(S97のN)、CPU103は、変動パターン判定テーブルの「はずれ」フィールドを選択する(S99)。そして、S101に移行する。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し(S101)、S93、S94、S96,S98またはS99の処理で選択した変動パターン判定テーブルのフィールドを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(S102)。
次いで、CPU103は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターン指定コマンド)を、演出制御用CPU120に送信するための制御(送信設定)を行う(S103)。また、CPU103は、特別図柄ポインタが示す図柄変動指定コマンドを、演出制御用CPU120に送信するための制御(送信設定)を行う(S104)。
また、特別図柄の変動を開始する(S105)。例えば、S33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM102に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(S106)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(S302)に対応した値に更新する(S107)。
図17は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(S304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、S32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに停止図柄を導出表示する制御を行う(S131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用CPU120に図柄確定指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う(S132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、S140に移行する(S133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU103は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、および時短状態であることを示す時短フラグをクリアし(S134)、演出制御用CPU120に大当り開始指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う(S135)。具体的には、大当りの種別が通常大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が確変大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が突然確変大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りのいずれであるかは、RAM102に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、CPU103は、演出制御用CPU120に通常状態指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う(S136)。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(S137)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、通常大当りまたは確変大当りの場合には15回。突然確変大当りの場合には2回。)をセットする(S138)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に対応した値に更新する(S139)。
S140では、CPU103は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する。確変フラグがセットされていなければ、CPU103は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(S141)。時短フラグがセットされている場合には(すなわち、確変状態をともなわず、時短状態にのみ制御されている場合には)、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(S142)。
次いで、CPU103は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(S144)、時短フラグをクリアする(S145)。また、CPU103は、演出制御用CPU120に対して通常状態指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う(S146)。
次いで、CPU103は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(S147)。小当りフラグがセットされていれば、CPU103は、演出制御用CPU120に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う(S148)。また、小当り表示時間タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(S149)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば2回)をセットする(S150)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(S308)に対応した値に更新する(S151)。
小当りフラグもセットされていなければ(S147のN)、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新する(S152)。
図18は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(S307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(S160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、S164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをクリアし(S161)、大当り終了指定コマンドを送信するための制御(送信設定)を行う(S162)。ここで、通常大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、確変大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、突然確変大当りであった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(S163)、処理を終了する。
S164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(S165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(S165のY)、CPU103は、大当りの種別が確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かを確認する(S166)。なお、確変大当りまたは突然確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」〜「03」であるか否かを確認することによって判定できる。確変大当りおよび突然確変大当りのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りであれば)、CPU103は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(S167)。また、CPU103は、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(S168)。また、CPU103は、時短状態指定コマンドを演出制御用CPU120に送信するための制御(送信設定)を行う(S169)。そして、S173に移行する。
確変大当りまたは突然確変大当りであれば、CPU103は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(S170)。また、CPU103は、時短フラグをセットする(S171)。また、CPU103は、確変状態指定コマンドを演出制御用CPU120に送信するための制御(送信設定)を行う(S172)。そして、S173に移行する。
なお、本実施例では、S167,S171でセットした時短フラグは、可変入賞球装置6Bの開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。この場合、具体的には、CPU103は、普通図柄プロセス処理(S27参照)において、普通図柄の変動表示結果が当りとなったときに、時短フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、開放時間を長くしたり開放回数を増加させたりして可変入賞球装置6Bを開放する制御を行う。また、S167,S171でセットした時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新する(S173)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図19は、演出制御基板12に搭載されている演出制御手段としての演出制御用CPU120が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S701)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグのセットやデータを格納する処理等を行う(コマンド解析処理:S704)。次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(S705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄決定用乱数などの各種乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S706)。その後、S702に移行する。
図20〜図21は、コマンド解析処理(S704)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド受信バッファは、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(S611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(S612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(S613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターン指定コマンドであれば(S621)、演出制御用CPU120は、その変動パターン指定コマンドを、RAMに形成されている変動パターン指定コマンド格納領域に格納する(S622)。そして、変動パターン指定コマンド受信フラグをセットする(S623)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(S625)、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(S626)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(S627)、演出制御用CPU120は、確定コマンド受信フラグをセットする(S628)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数指定コマンドであれば(S651)、演出制御用CPU120は、その第1保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を第1保留記憶数として第1保留記憶数保存領域に格納する(S652)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数指定コマンドであれば(S654)、演出制御用CPU120は、その第2保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を第2保留記憶数として第2保留記憶数保存領域に格納する(S655)。
次いで、受信した演出制御コマンドがいずれかの入賞時判定結果指定コマンドであれば(S664)、演出制御用CPU120は、受信した入賞時判定結果指定コマンドに応じた入賞時判定結果を入賞時判定結果記憶バッファにおいて合算保留記憶数に対応付けられた領域に保存し(S665)、先読み演出決定処理を行う(S671)。
なお、本実施例では、合算保留記憶数は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数と、第2保留記憶数保存領域に格納されている第2保留記憶数とを合算することで求められる。第1保留記憶数は、第1保留記憶数指定コマンドを受信した後に、S652において更新され、第2保留記憶数は、第2保留記憶数指定コマンドを受信した後に、S655において更新されるため、合算保留記憶数も同じタイミングで更新される。また、入賞時判定結果指定コマンドは、始動口スイッチ通過処理のS1218においては、第1保留記憶数指定コマンドを送信した後に送信され、S1228においては、第2保留記憶数指定コマンドを送信した後に送信される。そのため、演出制御用CPU120は、合算保留記憶数を更新した後に、入賞時判定結果指定コマンドを受信する。なお、演出制御用CPU120は、S665の処理で、例えば、入賞時判定結果指定コマンドの2バイト目のデータを入賞時判定結果バッファにおいて合算保留記憶数に対応付けられた保存領域にセットする。入賞時判定結果指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)で、入賞時判定結果が特定されるからである(図9参照)。また、入賞時判定結果バッファにセットされたデータは、後述する演出図柄変動開始処理(S1800の処理が実行されるタイミングなど)において、先にセットされたものから順に削除される。
図21(A)及び図21(B)は、入賞時判定結果を保存する領域(入賞時判定結果記憶バッファ及びアクティブ表示記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図21(A)に示すように、本実施例では、入賞時判定結果記憶バッファにおいて合算保留記憶数の各保留表示(保留記憶)に対応付けられた8個の保存領域が確保されている。また、図21(B)に示すように、アクティブ表示記憶バッファにおいて消費保留表示に対応付けられた1個の保存領域が確保されている。各保存領域には、入賞時判定結果と、先読み演出の対象保留記憶であることを示す先読み対象フラグと、保留表示または消費保留表示の表示態様を示す表示態様フラグと、がそれぞれ記憶可能となっている。
入賞時判定結果記憶バッファ及びアクティブ表示記憶バッファにおいて、先読み対象フラグに「0」がセットされている場合は、当該保留記憶が先読み演出の対象でないことを示し、「1」がセットされている場合は、当該保留記憶が先読み演出の対象であること示す。また、表示態様フラグは、「0」がセットされている場合は、当該保留記憶に対応する保留表示が通常態様(本実施例では円形)で表示されていることを示し、「1」がセットされている場合は、当該保留記憶に対応する保留表示が第1特別態様(本実施例では三角形)で表示されていることを示し、「2」がセットされている場合は、当該保留記憶に対応する保留表示が第2特別態様(本実施例では四角形)で表示されていることを示し、「3」がセットされている場合は、当該保留記憶に対応する保留表示が第3特別態様(本実施例では星形)で表示されていることを示し、「4」がセットされている場合は、当該保留記憶に対応する保留表示が第4特別態様(本実施例ではハート形)で表示されていることを示す。
なお、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成されている場合には、いずれの入賞時判定結果であるかを区別するために、第1始動入賞口への始動入賞時の入賞時判定結果を保存する第1入賞時判定結果記憶バッファと、第2始動入賞口への始動入賞時の入賞時判定結果を保存する第2入賞時判定結果記憶バッファとを用意するようにしてもよい。この場合には、第1入賞時判定結果記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されていれば良く、また、第2入賞時判定結果記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されていれば良い。また、この場合には、第1入賞時判定結果記憶バッファおよび第2入賞時判定結果記憶バッファには、受信した入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータが記憶される。なお、入賞時判定結果記憶バッファ(第1入賞時判定結果記憶バッファおよび第2入賞時判定結果記憶バッファ)は、RAM122に形成されれば良い。
また、受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(S683)。そして、S611に移行する。
次に、先読み演出について説明する。先読み演出とは、演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前に実行され、演出の対象となる変動表示が大当りとなることや特定の変動(例えば、リーチ演出を含むなど)となることを予告する予告演出のことである。本実施例では、先読み演出として、合算保留記憶表示部5Dにおいて、予告対象となる変動表示(保留記憶)に対応する保留表示が、通常の表示態様(以下、通常態様)とは異なる表示態様(第1特別態様、第2特別態様、第3特別態様、第4特別態様のいずれか)で表示される演出が行われる。
図22は、先読み演出決定処理を示すフローチャートである。先読み演出決定処理において、演出制御用CPU120は、先ず、入賞時判定結果記憶バッファまたはアクティブ表示記憶バッファに先読み対象フラグがセットされているか否か、つまり、既に先読み演出が実行されているか否かを判定する(S67101)。尚、先読み対象フラグは、後述するS67105aにおいてセットされる。入賞時判定結果記憶バッファまたはアクティブ表示記憶バッファに先読み対象フラグがセットされていれば、演出制御用CPU120は、S67115に移行し、入賞時判定結果記憶バッファとアクティブ表示記憶バッファとに先読み対象フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU120は、入賞時判定結果記憶バッファが記憶する過去の入賞時判定結果(今回受信した入賞時判定結果指定コマンドに示される入賞時判定結果を除く)を全て抽出する(S67102)。
次いで、演出制御用CPU120は、入賞時判定結果記憶バッファが記憶する最新の入賞時判定結果(今回受信した入賞時判定結果指定コマンドに示される入賞時判定結果)を抽出するとともに、乱数回路124から先読み演出実行判定用乱数を抽出し、該抽出した判定値及び先読み演出実行決定用乱数にもとづいて、先読み演出を実行するか否かを決定する(S67104)。尚、本実施例において演出制御用CPU120が取り得る演出実行判定用乱数としては、1〜100までの100個の数値が設定されている。
本実施例では、演出制御用CPU120は、図23(A)に示す先読み演出実行判定テーブルを用いて、先読み演出を実行するか否かを決定する。
図23(A)は、先読み演出実行判定テーブルを示す説明図である。先読み演出実行判定テーブルには、入賞時判定結果ごとに決定事項(「先読み演出実行」または「先読み演出非実行」)に対応する判定値が割り当てられているが、図23(A)に示す例では、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値数が示されている。演出制御用CPU120は、例えば、先読み演出を実行するか否かを決定するための乱数を抽出し、抽出した乱数に一致する判定値が割り当てられている決定事項(「先読み演出実行」または「先読み演出非実行」)に決定する。
なお、本実施例では、図23(A)に示す先読み演出実行判定テーブルの他に、図23(B)に示す最終表示態様判定テーブル、図24(A)に示す当り時先読み演出変化タイミング判定テーブル、図24(B)に示すはずれ時先読み演出変化タイミング判定テーブル、図25(A)に示す変化タイミング時表示態様変化回数判定テーブル、図25(B)に示す経由先表示態様判定テーブル、図25(C)及び図25(D)に示す変化タイミング示唆演出パターン判定テーブル、図29(A)に示す非変化タイミング示唆演出実行判定テーブル、図29(B)に示す非変化タイミング示唆演出パターン判定テーブル、図30(A)に示す再抽選テーブルについても、実際には判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために割り当てられた判定値数が示されている。
S67104では、演出制御用CPU120は、抽出した最新の入賞時判定結果にもとづいて、図23(A)に示す先読み演出実行判定テーブルにおいて入賞時判定結果ごとに定められた割合で、先読み演出を実行するか否かを決定する。例えば、入賞時判定結果で「短縮非リーチはずれ」であることが示されているときには、「先読み演出実行」に0個、「先読み演出非実行」に100個の判定値が割り当てられているため、演出制御用CPU120は、100%の割合で先読み演出を実行しないと決定する。また、例えば、入賞時判定結果で「擬似連3スーパー当り」であることが示されているときには、「先読み演出実行」に99個、「先読み演出非実行」に1個の判定値が割り当てられているため、演出制御用CPU120は、99%の割合で先読み演出を実行すると決定する。
図23(A)に示す先読み演出実行判定テーブルにおいて特徴的なことは、表示結果が「はずれ」である場合(入賞時判定結果1指定〜入賞時判定結果7指定に相当)に比べて、表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」である場合(入賞時判定結果8指定〜入賞時判定結果12指定に相当)の方が、先読み演出が実行される割合が高くなるように判定値が設定されていることである。また、図23(A)に示す先読み演出実行判定テーブルにおいて特徴的なことは、同じ表示結果であっても、期待度が高いリーチ演出が行われる方が(例えばノーマルリーチよりもスーパーリーチが行われる方が)、先読み演出が実行される割合が高くなるように判定値が設定されていることである。このような特徴を備えていることによって、先読み演出が実行されたときには、先読み演出が実行されないときに比べて、先読み演出対象の変動表示において大当りが発生する割合を高くすることや、大当りとなる期待度が高いリーチ演出が行われる割合を高くすることができる。したがって、先読み演出が実行されることに対して遊技者に期待感を持たせることができる。
なお、図23(A)に示す例では、入賞時判定結果で「非リーチはずれ」である場合にも1%の割合で先読み演出を実行すると決定されるが、「非リーチ」(「短縮非リーチはずれ」または「非リーチはずれ」)の場合には、先読み演出を実行すると決定されないようにしてもよい。また、図23(A)に示す例では、入賞時判定結果で示される変動パターンごとに先読み演出を実行するか否かを決定するための判定値(割合)が設定されているが、例えば、表示結果ごと(例えば、「はずれ」、「通常大当り」もしくは「確変大当り」または「突然確変大当り」もしくは「小当り」)に先読み演出を実行するか否かを決定するための判定値(割合)が設定されていてもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、先読み演出を実行すると決定した場合には(S67105のY)、S67105aに移行する。一方、先読み演出を実行しないと決定した場合には(S67105のN)、演出制御用CPU120は、S67115に移行する。
S67105aでは、演出制御用CPU120は、先読み演出の対象となる保留表示を特定するための先読み対象フラグを、入賞時判定結果記憶バッファにおける最新の入賞時判定結果と同一の保存領域にセットする(S67105a)。
先読み対象フラグがセットされると、S67101の処理によって、先読み演出を重ねて実行しないように制御される。すなわち、本実施例では、いずれかの保留表示または消費保留表示において先読み演出の実行が決定されている場合には、新たに先読み演出を実行しないように制御される。したがって、複数の保留表示または保留表示と消費保留表示が特別態様で同時に表示されることが防止されているのでどの保留表示・消費保留表示に注目すればよいか遊技者を混乱させてしまうことを防止することができる。
次いで、演出制御用CPU120は、乱数回路124から最終表示態様判定用乱数を抽出し、先読み演出において、予告対象となる変動表示(保留情報)に対応する保留表示を、合算保留記憶表示部5Dにおいて最終的にどの表示態様で表示するかを決定し、該決定した表示態様(最終表示態様)をRAM122の所定領域に記憶する(S67106)。尚、本実施例において演出制御用CPU120が取り得る最終表示態様判定用乱数としては、1〜100までの100個の数値が設定されている。本実施例では、保留表示の表示態様として、通常態様の他に、第1特別態様〜第4特別態様が設けられている。以下、第1特別態様〜第4特別態様を特別態様と総称することがある。
図23(B)は、最終表示態様判定テーブルを示す説明図である。S67106において、演出制御用CPU120は、図23(B)に示す最終表示態様判定テーブルを用いて、合算保留記憶表示部5Dにおいて最終的にどの表示態様で表示するか(以下、最終表示態様ともいう)を決定する。具体的には、抽出した最新の入賞時判定結果及び最終表示態様判定用乱数にもとづいて、最終表示態様判定テーブルにおいて入賞時判定結果(変動表示の表示結果)ごとに定められた割合で、最終表示態様を決定する。例えば、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「はずれ」であることが示されている場合(入賞時判定結果1指定〜入賞時判定結果7指定に相当)には、第1特別態様に40個、第2特別態様に30個、第3特別態様に20個、第4特別態様に10個の判定値がそれぞれ設定されているので、演出制御用CPU120は、40%の割合で最終表示態様を第1特別状態に決定し、30%の割合で最終表示態様を第2特別状態に決定し、20%の割合で最終表示態様を第3特別状態に決定し、10%の割合で最終表示態様を第4特別状態に決定する。また、例えば、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」であることが示されている場合(入賞時判定結果8指定〜入賞時判定結果12指定に相当)には、第1特別態様に10個、第2特別態様に20個、第3特別態様に30個、第4特別態様に40個の判定値がそれぞれ設定されているので、演出制御用CPU120は、10%の割合で最終表示態様を第1特別状態に決定し、20%の割合で最終表示態様を第2特別状態に決定し、30%の割合で最終表示態様を第3特別状態に決定し、40%の割合で最終表示態様を第4特別状態に決定する。
尚、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「突然確変大当り」または「小大当り」であることが示されている場合(入賞時判定結果13指定に相当)には、第1特別態様〜第4特別態様の全てに25個の判定値が設定されているので、演出制御用CPU120は、25%の割合で最終表示態様を第1特別状態に決定し、25%の割合で最終表示態様を第2特別状態に決定し、25%の割合で最終表示態様を第3特別状態に決定し、25%の割合で最終表示態様を第4特別状態に決定する。
図23(B)に示す最終表示態様判定テーブルにおいて特徴的なことは、表示結果が「はずれ」である場合(入賞時判定結果1指定〜入賞時判定結果7指定に相当)は、先読み演出を実行する場合の最終表示態様が第1特別態様、第2特別態様、第3特別態様、第4特別態様の順に決定され易くなっている一方で、表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」である場合(入賞時判定結果8指定〜入賞時判定結果12指定に相当)は、先読み演出を実行する場合の最終表示態様が第4特別態様、第3特別態様、第2特別態様、第1特別態様の順に決定され易くなっている。このような特徴を備えていることによって、保留表示の最終表示態様が第4特別態様にて表示された場合は先読み演出対象の変動表示において大当りが発生する割合が最も高くなり、保留表示の最終表示態様が第3特別態様にて表示された場合、保留表示の最終表示態様が第2特別態様にて表示された場合、保留表示の最終表示態様が第1特別態様にて表示された場合、の順で先読み演出対象の変動表示において大当りが発生する割合が低くなっていく。したがって、第1特別態様よりも第2特別態様、第2特別態様よりも第3特別態様、第3特別態様よりも第4特別態様にて保留表示が表示された方が大当りとなる期待度を高くすることができ、先読み演出が実行されたときに、保留表示がどの表示態様で表示されるかについて遊技者を着目させることができる。
なお、図23(B)に示す例では、入賞時判定結果で示される表示結果ごと(「はずれ」、「通常大当り」もしくは「確変大当り」または「突然確変大当り」もしくは「小当り」)に最終表示態様を決定するための判定値(割合)が設定されているが、例えば、図23(A)の先読み演出実行判定テーブルと同様に、入賞時判定結果で示される変動パターンごとに最終表示態様を決定するための判定値(割合)が設定されていてもよい。そのようにすることで、保留表示が第2特別態様で表示されたときに、先読み演出対象の変動表示において大当りが発生する割合を高くすることの他に、期待度が高いリーチ演出が行われる割合も高くすることができる。
また、本実施例では、先読み演出実行時の最終表示態様として第1特別態様〜第4特別態様の4種類の表示態様が設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読み演出実行時の最終表示態様としては、5種類以上の表示態様や、3種類以下の表示態様を設け、それぞれ期待度が異なる(表示結果に応じて選択される割合が異なる)ようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、乱数回路124から変化タイミング判定用乱数を抽出し、先読み演出対象の変動表示(保留記憶)に対応する保留表示の表示態様を変化させる変化タイミング(本例では、保留表示のシフト回数)を決定し、決定した変化タイミング(シフト回数)を、変化タイミング(シフト回数)を特定するためのシフト回数カウンタにセットする(S67108)。尚、本実施例において演出制御用CPU120が取り得る変化タイミング判定用乱数としては、1〜100までの100個の数値が設定されている。本実施例では、先読み演出対象の変動表示(保留記憶)に対応する保留表示の表示態様が変化するタイミングは、決定したシフト回数分シフトした直後に実行される変動表示中である。したがって、変化タイミング(シフト回数)を決定することによって、先読み演出対象の変動表示に対応する保留表示に対して何回目のシフトが行われた変動表示中に表示態様を変化させるかが決定される。例えば、変化タイミング(シフト回数)を2と決定すると、先読み演出対象の変動表示に対応する保留表示に対して2回目のシフトが行われた直後の変動表示中に、その保留表示の表示態様を変化させる。
図24は、変化タイミング判定テーブルを示す説明図である。S67108において、演出制御用CPU120は、変化タイミング判定テーブルと合計保留記憶数及び抽出した変化タイミング判定用乱数にもとづいて、先読み演出対象の変動表示に対応する保留表示の変化タイミング(シフト回数)を決定する。具体的には、演出制御用CPU120は、抽出した最新の入賞時判定結果によって示される変動表示の表示結果が当り(例えば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)である場合(すなわち、入賞時判定結果8指定〜入賞時判定結果13指定の場合)に、図24(A)に示す当り時先読み演出変化タイミング判定テーブルを用いる。そして、演出制御用CPU120は、図24(A)に示す当り時先読み演出変化タイミング判定テーブルにおいて合計保留記憶数ごとに定められた割合で、先読み演出対象の変動表示に対応する保留表示の変化タイミング(シフト回数)を0(入賞時)〜7のいずれかに決定する。
なお、図24に示す例において、変化タイミング(シフト回数)が0であるということは、始動入賞のタイミングで保留表示が第1特別態様〜第4特別態様のいずれかで表示されることである。始動入賞のタイミングで第1特別態様〜第4特別態様のいずれかで保留表示を表示させる場合には、例えば、新たな保留表示を最初から第1特別態様〜第4特別態様のいずれかで表示することによって実現してもよいし、新たな保留表示を一旦通常態様で表示し、直後に第1特別態様〜第4特別態様のいずれかに変化させて表示することによって実現してもよい。
また、演出制御用CPU120は、抽出した最新の入賞時判定結果によって示される変動表示の表示結果が「はずれ」である場合(すなわち、入賞時判定結果1指定〜入賞時判定結果7指定の場合)に、図24(B)に示すはずれ時先読み演出変化タイミング判定テーブルを用いる。そして、演出制御用CPU120は、図25(B)に示すはずれ時先読み演出変化タイミング判定テーブルにおいて合計保留記憶数ごとに定められた割合で、先読み演出対象の変動表示に対応する保留表示の変化タイミング(シフト回数)を0(入賞時)〜7のいずれかに決定する。
例えば、当り時先読み演出変化タイミング判定テーブルを用いるときに、合計保留記憶数が3である場合には、変化タイミングの0に20個、変化タイミングの1に30個、変化タイミングの2に50個の判定値がそれぞれ設定されているので、演出制御用CPU120は、20%の割合で変化タイミング(シフト回数)を0(入賞時)と決定し、30%の割合で変化タイミング(シフト回数)を1と決定し、50%の割合で変化タイミング(シフト回数)を2と決定する。また、はずれ時先読み演出変化タイミング判定テーブルを用いるときに、合計保留記憶数が3である場合には、変化タイミングの0に50個、変化タイミングの1に30個、変化タイミングの2に20個の判定値がそれぞれ設定されているので、演出制御用CPU120は、50%の割合で変化タイミング(シフト回数)を0(入賞時)と決定し、30%の割合で変化タイミング(シフト回数)を1と決定し、20%の割合で変化タイミング(シフト回数)を2と決定する。
図24に示す先読み演出変化タイミング判定テーブルにおいて特徴的なことは、変動表示の表示結果が「はずれ」である場合に比べて、変動表示の表示結果が当り(例えば、「通常大当り」、「確変大当り」、「突然確変大当り」または「小当り」)である場合の方が、シフト回数が多い変化タイミングに決定する割合が高くなるように判定値が設定されていることである。このような特徴を備えていることによって、先読み演出が行われるときには、保留表示がより多いシフト回数で通常態様から特別態様に変化した方が、先読み演出対象の変動表示において当りが発生する割合を高くすることができ、さらに始動入賞時(シフト回数0)に保留表示が特別態様で表示されない方が、より当りが発生する割合を高くすることができる。したがって、保留表示の表示態様が始動入賞時から変化しない場合であっても、更に保留表示がシフトしていくことで保留表示の表示態様が後述する1回変化や2回変化するかもしれないと遊技者に思わせることができるので、遊技者に保留表示が変化するタイミングに関心を持たせることができ、遊技興趣を高めることができる。
尚、本実施例では、シフト回数が多い変動表示にて保留表示の表示態様が通常態様から特別態様に変化する方が、シフト回数が少ない変動表示にて保留表示の表示態様が通常態様から特別態様に変化する場合と比較して先読み演出対象の変動表示において当りが発生する割合が高い形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、シフト回数が少ない変動表示にて保留表示の表示態様が通常態様から特別態様に変化する方が、シフト回数が多い変動表示にて保留表示の表示態様が通常態様から特別態様に変化する場合と比較して先読み演出対象の変動表示において当りが発生する割合が高いようにしても良い。
変化タイミング(シフト回数)を決定すると、演出制御用CPU120は、S67108で決定した変化タイミングが始動入賞時であるか否かを確認する(S67113)。具体的には、シフト回数カウンタの値が0であるか否かを確認する。そして、変化タイミングが始動入賞時であれば(S67113のY)、演出制御用CPU120は、入賞時判定結果記憶バッファにおける最新の入賞時判定結果と同一の記憶領域に、表示態様フラグとして保留表示をS67107で決定した最終表示態様に応じた値、例えば、第1特別態様で表示することを示す「1」、第2特別態様で表示することを示す「2」、第3特別態様で表示することを示す「3」、第4特別態様で表示することを示す「4」のいずれかをセットして先読み演出決定処理を終了する(S67113a)。尚、S67113aの実行後は、演出制御用CPU120が後述する保留表示更新処理を実行することで、保留表示の表示態様が表示態様フラグに応じた表示態様に更新される。
また、S67113において変化タイミングが入賞時でなければ(S67113のN)、演出制御用CPU120は、S67106において決定した最終表示態様は第1特別態様であるか否かを判定する(S67114a)。S67106において決定した最終表示態様が第1特別態様でない場合(S67114a;N)、すなわち、第2特別態様、第3特別態様、第4特別態様のいずれかである場合は、演出制御用CPU120は、乱数回路124から表示態様変化回数判定用乱数を抽出し、変化タイミング(シフト回数カウンタの値が0となった直後の変動表示中)における先読み演出の対象保留表示の表示態様変化回数を決定し、該決定した表示態様変化回数をRAM122の所定領域に記憶する(S67114b)。尚、本実施例において演出制御用CPU120が取り得る表示態様変化回数判定用乱数としては、1〜100までの100個の数値が設定されている。
図25(A)は、変化タイミング時表示態様変化回数判定テーブルを示す説明図である。S67114bにおいて、演出制御用CPU120は、図25(A)に示す変化タイミング時表示態様変化回数判定テーブルを用いて変化タイミングにおける先読み演出の対象保留表示の表示態様変化回数を決定する。具体的には、抽出した最新の入賞時判定結果及び表示態様変化回数判定用乱数にもとづいて、変化タイミング時表示態様変化回数判定テーブルにおいて入賞時判定結果(変動表示の表示結果)ごとに定められた割合で、表示態様変化回数を決定する。例えば、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「はずれ」であることが示されている場合(入賞時判定結果1指定〜入賞時判定結果7指定に相当)には、表示態様変化回数1回に80個、表示態様変化回数2回に20個の判定値がそれぞれ設定されているため、演出制御用CPU120は、80%の割合で表示態様変化回数を1回に決定し、20%の割合で表示態様変化回数を2回に決定する。また、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」であることが示されている場合(入賞時判定結果8指定〜入賞時判定結果12指定に相当)には、表示態様変化回数1回に20個、表示態様変化回数2回に80個の判定値がそれぞれ設定されているため、演出制御用CPU120は、20%の割合で表示態様変化回数を1回に決定し、80%の割合で表示態様変化回数を2回に決定する。
尚、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「突然確変大当り」または「小当り」であることが示されている場合(入賞時判定結果13指定に相当)には、表示態様変化回数1回に50個、表示態様変化回数2回に50個の判定値がそれぞれ設定されているため、演出制御用CPU120は、50%の割合で表示態様変化回数を1回に決定し、50%の割合で表示態様変化回数を2回に決定する。このような特徴を備えることによって、保留表示の表示態様が1の変動表示中に2回変化する場合は、保留表示の表示態様が1の変動表示中に1回変化する場合と比較して先読み演出対象の変動表示において大当りが発生する割合が高くなるようになっている。このため、本実施例では、保留表示の表示態様の変化時には、保留表示の表示態様の変化回数に対して遊技者を着目させることができる。
次いで、演出制御用CPU120は、S67114bにおいて変化タイミングにおける先読み演出の対象保留表示の表示態様変化回数を2回に決定したか否かを判定する(S67114c)。先読み演出の対象保留表示の表示態様変化回数を2回に決定したか否かは、RAM122の所定領域に記憶されている表示態様変化回数を参照すれば良い。S67114bにおいて変化タイミングにおける先読み演出の対象保留表示の表示態様変化回数を2回に決定した場合は(S67114c;Y)S67114dに移行し、S67114bにおいて変化タイミングにおける先読み演出の対象保留表示の表示態様変化回数を1回に決定した場合は(S67114c;N)、更にS67106において決定した最終表示態様が第4特別態様であるか否かを判定する(S67114f)。S67106において決定した最終表示態様が第4特別態様である場合は(S67114f;Y)、表示態様変化回数を2回に再決定してS67114dに移行し(S67114g)、S67106において決定した最終表示態様が第4特別態様でない場合は(S67114f;N)、S67114hに移行する。尚、S67114bにおいて表示態様変化回数を1回に決定し、S67106において決定した最終表示態様が第4特別態様である場合に表示態様変化回数を2回に再決定するのは、後述する示唆演出がパターン21〜23(1回目の示唆演出の実行時に保留表示の表示態様が変化し、2回目の示唆演出の実行時には保留表示の表示態様が変化しないパターン)のいずれかで実行される場合に、1回目の示唆演出の実行時に保留表示の表示態様が本実施例において最も大当りとなる割合が高い第4特別態様に変化したにも拘らず、2回目の示唆演出の実行時に更に第4特別態様にて表示されている保留表示の表示態様が更に変化する場合があるということを示唆してしまうことを防ぐためである。
そして、S67114dにおいて、演出制御用CPU120は、乱数回路124から経由先表示態様判定用乱数を抽出し、先読み演出の対象保留表示の表示態様が1回目の変化時に変化する経由先表示態様を決定し、該決定した経由先表示態様をRAM122の所定領域に記憶する(S67114d)。尚、本実施例において演出制御用CPU120が取り得る経由先表示態様判定用乱数としては、1〜100までの100個の数値が設定されている。
図25(B)は、経由先表示態様判定テーブルを示す説明図である。S67114dにおいて演出制御用CPU120は、図25(B)に示す経由先表示態様判定テーブルを用いて、先読み演出の対象保留表示の表示態様が1回目の変化時に変化する経由先表示態様を決定する。具体的には、S67106において決定した最終表示態様と、抽出した経由先表示態様判定用乱数にもとづいて、経由先表示態様判定テーブルにおいて最終保留表示態様ごとに定められた割合で、経由先表示態様を決定する。例えば、最終表示態様が第2特別態様である場合には、第1特別態様に100個の判定値が設定されているため、演出制御用CPU120は、100%の割合で経由先表示態様を第1特別態様に決定する。また、例えば、最終表示態様が第3特別態様である場合には、第1特別態様に80個、第2特別態様に20個の判定値が設定されているため、演出制御用CPU120は、80%の割合で経由先表示態様を第1特別態様に決定し、20%の割合で経由先表示態様を第2特別態様に決定する。また、例えば、最終表示態様が第4特別態様である場合には、第1特別態様に50個、第2特別態様に30個、第3特別態様に20個の判定値が設定されているため、演出制御用CPU120は、50%の割合で経由先表示態様を第1特別態様に決定し、30%の割合で経由先表示態様を第2特別態様に決定し、20%の割合で経由先表示態様を第3特別態様に決定する。
つまり、本実施例では、最終表示態様が第3特別態様である場合は、経由先表示態様として第1特別態様が第2特別態様よりも決定され易くなっており、最終表示態様が第4特別態様である場合は、経由先表示態様として第1特別態様が最も決定され易く、第3特別態様が最も決定され難くなっている。
このような特徴を備えていることによって、遊技者は、保留表示の表示態様が第1特別態様や第2特別態様等の先読み演出対象の変動表示において大当りとなる割合が低い表示態様に変化したとしても、更に2回目の変化が実行されることによって保留表示の表示態様が先読み演出対象の変動表示において大当りとなる割合が高い第3特別態様や第4特別態様に変化することに対して期待することができるようになっている。
尚、本実施例では、最終表示態様が第3特別態様である場合は、経由先表示態様として第1特別態様が第2特別態様よりも決定され易くなっており、最終表示態様が第4特別態様である場合は、経由先表示態様として第1特別態様が最も決定され易く、第3特別態様が最も決定され難くなっている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、最終表示態様が第3特別態様である場合は、経由先表示態様として第2特別態様が第1特別態様よりも決定され易く、最終表示態様が第4特別態様である場合は、経由先表示態様として第3特別態様が最も決定され易く、第1特別態様が最も決定され難くなっていても良い。このようにすることで、保留表示の表示態様が経由先表示態様として第3特別態様等の先読み演出対象の変動表示において大当りとなる割合が高い表示態様に変化した場合は、保留表示の表示態様が更に先読み演出対象の変動表示において大当りとなる割合が高い表示態様(例えば、第4特別態様)に変化し易くなるので、保留表示の表示態様の変化に対して遊技者を注目させることができる。
次いで、演出制御用CPU120は、乱数回路124から示唆演出パターン判定用乱数を抽出し、先読み演出対象の変動表示における保留表示の表示態様の1回目変化時と2回目変化時の示唆演出パターンを決定し、該決定した示唆演出パターンをRAM122の所定領域に記憶する(S67114e)。尚、本実施例において演出制御用CPU120が取り得る示唆演出パターン判定用乱数としては、1〜100までの100個の数値が設定されている。
図25(C)は、S67114bにおいて表示態様変化回数を2回と決定した場合に用いる変化タイミング時示唆演出パターン判定テーブルを示す説明図である。S67114eにおいて、演出制御用CPU120は、図25(C)に示す変化タイミング時示唆演出パターン判定テーブルを用いて、示唆演出パターンを決定する。具体的には、抽出した経由先表示態様判定用乱数にもとづいて、変化タイミング示唆演出パターン判定テーブルにおいて定められた割合で示唆演出パターンを決定する。例えば、パターン11には10個、パターン12には30個、パターン13には50個、パターン14には10個の判定値がそれぞれに設定されているため、演出制御用CPU120は、10%の割合で示唆演出パターンをパターン11に決定し、30%の割合で示唆演出パターンをパターン12に決定し、50%の割合で示唆演出パターンをパターン13に決定し、10%の割合で示唆演出パターンをパターン14に決定する。
尚、これら示唆演出のパターン11〜14のうちパターン11は、予告演出対象の保留表示の表示態様が1回目に変化する際に、演出表示装置5の表示領域の右側から黒い矢(第1演出態様)が飛来して、該黒い矢が予告演出態様の保留表示に刺さる表示制御が実行され、予告演出対象の保留表示の表示態様が2回目に変化する際に、演出表示装置5の表示領域の右側から黒い矢(第1演出態様)が飛来して、該黒い矢が予告演出態様の保留表示に刺さる表示制御が実行されるパターンである。また、パターン12は、予告演出対象の保留表示の表示態様が1回目に変化する際に、演出表示装置5の表示領域の右側から白い矢(第2演出態様)が飛来して、該白い矢が予告演出態様の保留表示に刺さる表示制御が実行され、予告演出対象の保留表示の表示態様が2回目に変化する際に、演出表示装置5の表示領域の右側から黒い矢(第1演出態様)が飛来して、該黒い矢が予告演出態様の保留表示に刺さる表示制御が実行されるパターンである。また、パターン13は、予告演出対象の保留表示の表示態様が1回目に変化する際に、演出表示装置5の表示領域の右側から黒い矢(第1演出態様)が飛来して、該黒い矢が予告演出態様の保留表示に刺さる表示制御が実行され、予告演出対象の保留表示の表示態様が2回目に変化する際に、演出表示装置5の表示領域の右側から白い矢(第2演出態様)が飛来して、該白い矢が予告演出態様の保留表示に刺さる表示制御が実行されるパターンである。また、パターン14は、予告演出対象の保留表示の表示態様が1回目に変化する際に、演出表示装置5の表示領域の右側から白い矢(第2演出態様)が飛来して、該黒い矢が予告演出態様の保留表示に刺さる表示制御が実行され、予告演出対象の保留表示の表示態様が2回目に変化する際に、演出表示装置5の表示領域の右側から白い矢(第2演出態様)が飛来して、該白い矢が予告演出態様の保留表示に刺さる表示制御が実行されるパターンである。
尚、本実施例におけるパターン11〜パターン14では、演出表示装置5の表示領域の右側から1回目に飛来する矢が変動表示が開始してから3秒後に先読み対象の保留表示に刺さる(作用する)とともに、演出表示装置5の表示領域の右側から2回目に飛来する矢が変動表示が開始してから6秒後に先読み対象の保留表示に刺さる(作用する)表示制御が行われる。つまり、本実施例における先読み対象保留表示の表示態様を2回変化させると決定している場合は、変動開始から3秒後と6秒後に先読み対象の保留表示の表示態様を変化させるようになっている。
一方、表示態様変化回数を1回と決定した場合、S67114hにおいて、演出制御用CPU120は、乱数回路124から示唆演出パターン判定用乱数を抽出し、先読み演出対象の変動表示における保留表示の表示態様の示唆演出パターンを決定し、該決定した示唆演出パターンをRAM122の所定領域に記憶する(S67114h)。
図25(D)は、S67114bにおいて表示態様変化回数を1回と決定した場合に用いる変化タイミング時示唆演出パターン判定テーブルを示す説明図である。S67114hにおいて、演出制御用CPU120は、図25(D)に示す変化タイミング時示唆演出パターン判定テーブルを用いて、示唆演出パターンを決定する。具体的には、抽出した経由先表示態様判定用乱数にもとづいて、変化タイミング示唆演出パターン判定テーブルにおいて定められた割合で示唆演出パターンを決定する。例えば、パターン21には30個、パターン22には60個、パターン23には10個の判定値がそれぞれに設定されているため、演出制御用CPU120は、30%の割合で示唆演出パターンをパターン21に決定し、60%の割合で示唆演出パターンをパターン22に決定し、10%の割合で示唆演出パターンをパターン13に決定する。
尚、これら示唆演出のパターン21〜23のうちパターン21は、予告演出対象の保留表示の表示態様が変化する際に、演出表示装置5の表示領域の右側から黒い矢(第1演出態様)が飛来して、該黒い矢が予告演出態様の保留表示に刺さる表示制御が実行され、予告演出対象の保留表示の表示態様が変化した後に、演出表示装置5の表示領域の右側から黒い矢(第1演出態様)が飛来して、該黒い矢が予告演出態様の保留表示に刺さらずに通過する表示制御が実行されるパターンである。また、パターン22は、予告演出対象の保留表示の表示態様が変化する際に、演出表示装置5の表示領域の右側から白い矢(第2演出態様)が飛来して、該白い矢が予告演出態様の保留表示に刺さる表示制御が実行され、予告演出対象の保留表示の表示態様が変化した後に、演出表示装置5の表示領域の右側から黒い矢(第1演出態様)が飛来して、該黒い矢が予告演出態様の保留表示に刺さらずに通過する表示制御が実行されるパターンである。また、パターン23は、予告演出対象の保留表示の表示態様が変化する際に、演出表示装置5の表示領域の右側から黒い矢(第1演出態様)が飛来して、該黒い矢が予告演出態様の保留表示に刺さる表示制御が実行され、予告演出対象の保留表示の表示態様が変化した後に、演出表示装置5の表示領域の右側から白い矢(第2演出態様)が飛来して、該白い矢が予告演出態様の保留表示に刺さらずに通過する表示制御が実行されるパターンである。
尚、本実施例におけるパターン21〜パターン23では、演出表示装置5の表示領域の右側から1回目に飛来する矢が変動表示が開始してから3秒後に先読み対象の保留表示に刺さる(作用する)表示制御が行われる。つまり、本実施例における先読み対象保留表示の表示態様を1回変化させると決定している場合は、変動開始から3秒後に先読み対象の保留表示の表示態様を変化させるようになっている。
つまり、本実施例においては、先読み演出対象の保留表示の表示態様が変化する際に、示唆演出が第1演出態様にて実行された後に更に示唆演出が第1演出態様にて実行される場合は、最も保留表示の表示態様が2回変化する割合が低くなるように判定値が設定されており、示唆演出が第2演出態様にて実行された後に更に示唆演出が第1演出態様にて実行される場合、示唆演出が第1演出態様にて実行された後に更に示唆演出が第2演出態様にて実行される場合の順で保留表示の表示態様が2回変化する割合が高くなるように判定値が設定されている。特に、先読み演出対象の保留表示の表示態様が1回のみ変化する場合は、示唆演出が第2演出態様にて実行された後に更に示唆演出が第2演出態様にて実行されることがない。つまり、本実施例において示唆演出が2回とも第2演出態様にて実行される場合は、先読み演出対象の保留表示の表示態様が必ず2回変化するようになっている。
S67114eまたはS67114hの実行後、演出制御用CPU120は、入賞時判定結果記憶バッファにおける最新の入賞時判定結果と同一の記憶領域に、表示態様フラグとして保留表示を通常態様で表示することを示す「0」をセットして先読み演出決定処理を終了する(S67115)。尚、S67115の実行後は、演出制御用CPU120が後述する保留表示更新処理を実行することで、保留表示の表示態様が通常態様に更新される。
以上のように、本実施例では、入賞時判定結果指定コマンドを受信すると、先読み演出決定処理において、新たな保留表示を通常態様、第1特別態様、第2特別態様、第3特別態様、第4特別態様のいずれかで表示する処理が行われる。
なお、本実施例では、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか入賞順に変動表示が実行されるが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成されている場合には、(1)第1特別図柄の変動表示のみを対象として先読み演出を行うように構成することと、(2)第2特別図柄の変動表示のみを対象として先読み演出を行うように構成することと、(3)第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示を対象として先読み演出を行うように構成することとの3種類の構成が考えられる。
第2特別図柄の変動表示を優先して実行する構成に、上記(1)の構成を加えた場合には、第1保留記憶数の上限値(本例では4)に応じて、シフト回数カウンタには最大4がセットされる。ただし、上記(1)の構成で、第1特別図柄の変動表示に対応する保留表示の表示態様を変化させる先読み演出を実行しても、第2始動入賞口への入賞が発生すると、第2特別図柄の変動表示が割り込んで(入賞順ではなく優先して)実行されるため、例えば、第2特別図柄の変動表示が行われる場合には、シフトタイミングであっても、後述する演出図柄変動開始処理のS1802でシフト回数カウンタの値を減算しないように構成することが望ましい。また、上記(3)の構成で、第1特別図柄の変動表示に対応する保留表示の表示態様を変化させる先読み演出を実行した場合も同様に、第2特別図柄の変動表示が行われる場合には、後述する演出図柄変動開始処理のS1802でシフト回数カウンタの値を減算しないように構成することが望ましい。
また、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する構成に、上記(2)の構成を加えた場合には、第2保留記憶数の上限値(本例では4)に応じて、シフト回数カウンタには最大4がセットされる。この場合には、上記(1)の構成とは異なり、第1特別図柄または第2特別図柄のいずれの変動表示が行われるときでも、シフトタイミングになればシフト回数カウンタの値を減算する。また、上記(3)の構成で、第2特別図柄の変動表示に対応する保留表示の表示態様を変化させる先読み演出を実行した場合も同様に、第1特別図柄または第2特別図柄のいずれの変動表示が行われるときでも、シフトタイミングになればシフト回数カウンタの値を減算する。
なお、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成されている場合には、高ベース中には、第1特別図柄の変動表示を対象として先読み演出を行わないように構成してもよい。また、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するように構成されている場合には、大当り遊技中の第1始動入賞口への入賞にもとづく先読み演出を行わないように構成してもよい。このような構成は、例えば、高ベース中や大当り遊技中には、遊技制御用マイクロコンピュータ100において、第1始動入賞口への入賞が発生しても、S1217の入賞時判定処理を実行しないようにしたり、演出制御用CPU120において受信した入賞時判定結果指定コマンドを破棄したり、先読み演出を実行することに決定されても、実行しないように制御することで実現することができる。また、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する構成に上記(3)の構成を加える場合に、高ベース中または大当り遊技中には、第1始動入賞口への入賞にもとづく先読み演出を行わないが、第2始動入賞口への入賞にもとづく先読み演出は行うようにしてもよい。このような構成は、例えば、高ベース中や大当り遊技中には、遊技制御用マイクロコンピュータ100において、第1始動入賞口への入賞が発生しても、S1217の入賞時判定処理を実行しないようにしたり、演出制御用CPU120において受信した第1始動入賞口への入賞にもとづく入賞時判定結果指定コマンドを破棄したり、先読み演出を実行することに決定されても、実行しないように制御することで実現することができる。
なお、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する構成に、上記(1)の構成を加える場合には、第2始動入賞口への入賞にもとづく保留記憶が存在している状態で、第1始動入賞口への入賞が発生したときには、その第1始動入賞口への入賞にもとづく保留記憶を対象とした先読み演出を実行しないようにしてもよい。また、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する構成に、上記(1)の構成を加える場合には、第1始動入賞口への入賞にもとづく保留記憶を対象とした先読み演出の実行を決定している状態で、第2始動入賞口への入賞が発生したときには、すでに決定していた先読み演出の実行をキャンセルするようにしてもよい。
なお、本実施例では、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか入賞順に変動表示が実行されるが、第1特別図柄の変動表示のみを対象として先読み演出を行う構成(上記(1))、または第2特別図柄の変動表示のみを対象として先読み演出を行う構成(上記(2))を加えるようにしてもよい。また、本実施例では、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか入賞順に変動表示が実行されるが、例えば、高ベース中または大当り遊技中には、第1始動入賞口への入賞にもとづく先読み演出を行わないようにしてもよい。
図26は、図19に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、消費保留表示更新処理(S797)を実行する。消費保留表示更新処理では、演出制御用CPU120は、アクティブ表示記憶バッファに記憶されている表示態様フラグの値を特定し、消費保留アクティブ表示エリア5Fに表示されている消費保留表示の表示態様を該表示態様フラグの値に応じた表示態様に更新する。
また、演出制御用CPU120は、保留表示更新処理(S798)を実行する。保留表示更新処理では、演出制御用CPU120は、入賞時判定結果記憶バッファに記憶されている保留記憶数を特定し、該特定した保留記憶数が現在の合算保留記憶表示部5Dに表示されている保留表示数と一致しているか否かを判定する。そして、特定した保留記憶数が現在の合算保留記憶表示部5Dに表示されている保留表示数と一致していなければ、特定した保留記憶数にもとづいて合算保留記憶表示部5Dにおける保留表示を更新する。更に、本実施例の保留表示更新処理では、入賞時判定結果記憶バッファに記憶されている各表示態様フラグの値を特定し、合算保留記憶表示部5Dに表示されている各保留表示の表示態様を、各表示態様フラグの値に応じた表示態様に更新する。
次いで、演出制御用CPU120は、保留数更新処理(S799)を実行する。保留数更新処理では、演出制御用CPU120は、S798において特定した保留記憶数と、演出表示装置5の左上部に表示されている保留記憶数(保留合計数)とが一致しているか否かを判定する。そして、特定した保留記憶数と演出表示装置5の左上部に表示されている保留記憶数とが一致していなければ、特定した保留記憶数にもとづいて演出表示装置5の左上部に表示されている保留記憶数を更新する。
S797〜S799の実行後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S809のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置5の表示状態が制御され、演出図柄の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S800):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターン指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターン指定コマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)、小当り表示処理(S807)または変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S804):変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S805)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(S805):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S806)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S806):演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行うとともに、セットされていれば、先読み演出制限フラグをクリアする処理を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
小当り表示処理(S807):変動時間の終了後、演出表示装置5に小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り遊技中処理(S808)に対応した値に更新する。
小当り遊技中処理(S808):小当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5における小当りに応じた表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り終了演出処理(S809)に対応した値に更新する。
小当り終了演出処理(S809):演出表示装置5において、小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
図27及び図28は、図26に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU120は、まず、アクティブ表示記憶バッファに記憶されている入賞時判定結果、先読み対象フラグ、表示態様フラグ等を削除する(S1800a)。そして、入賞時判定結果記憶バッファのNo.1のエントリ(記憶領域)の内容(入賞時判定結果、先読み対象フラグ、表示態様フラグ)をアクティブ表示記憶バッファにシフトし、他の入賞時判定結果記憶バッファの内容をシフトする(S1800b)。尚、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成されている場合には、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行するとき(具体的には、第1図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合)には、第1入賞時判定結果記憶バッファが記憶する1つ目の内容をアクティブ表示記憶バッファにシフトし、第1入賞時判定結果記憶バッファの他の内容をシフトする。また、第2特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示を実行するとき(具体的には、第2図柄変動指定コマンド受信フラグがセットされている場合)には、第2入賞時判定結果記憶バッファが記憶する1つ目の内容をアクティブ表示記憶バッファにシフトし、第2入賞時判定結果記憶バッファの他の内容をシフトする。尚、S1800bにおいて内容がシフトされたアクティブ表示記憶バッファの内容にもとづく消費保留表示と、入賞時判定結果記憶バッファにもとづく保留表示とは、次に演出制御プロセス処理の消費保留表示更新処理及び保留表示更新処理が実行されることで表示されるようになっている。
次いで、演出制御用CPU120は、変化タイミング(シフト回数)を特定するためのシフト回数カウンタの値が0より大きいか否かを確認する(S1801)。シフト回数カウンタの値が0より大きいということは、合算保留記憶表示部5Dに表示されている保留表示のうちのいずれかについて、表示態様を変化させる先読み演出を実行することが決定されていることを示している。したがって、S1801では、先読み演出を実行すること(保留表示の表示態様を変化させること)が決定されているか否かが確認されている。
シフト回数カウンタの値が0より大きくない場合(S1801のN)、すなわち、シフト回数カウンタの値が0であって、先読み演出を実行すること(保留表示の表示態様を変化させること)が決定されていない場合にはS1804に移行する。
一方、シフト回数カウンタの値が0より大きい場合(S1801のY)、すなわち、先読み演出を実行すること(保留表示の表示態様を変化させること)が決定されている場合には、演出制御用CPU120は、演出用合算保留記憶数カウンタの値を1減算する(S1802)。次いで、演出制御用CPU120は、シフト回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(S1803)。S1802でシフト回数カウンタの値を1減算した結果、シフト回数カウンタの値が0になったということは、合算保留記憶表示部5Dに表示されている保留表示のうちのいずれかの表示態様を変化させる先読み演出を実行するタイミングであること(先読み演出を実行する変動表示を開始すること)を示している。したがって、S1803では、保留表示の表示態様を変化させる先読み演出の変化タイミングであるか否かが確認されている。
S1803において、シフト回数カウンタの値が0ではない場合、すなわち、保留表示の表示態様を変化させる先読み演出の変化タイミングではない場合には、演出制御用CPU120はS1804に移行する。一方、シフト回数カウンタの値が0である場合、すなわち、保留表示の表示態様を変化させる先読み演出の変化タイミングである場合には、演出制御用CPU120はS1809に移行する。
S1804では、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(S1804)。
次いで、演出制御用CPU120は、S1804で読み出した変動パターン指定コマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて、演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(S1805)。すなわち、演出制御用CPU120によってS1805の処理が実行されることによって、変動表示パターン決定手段が決定した変動表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の変動表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、演出制御用CPU120は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
演出表示装置5における演出図柄の停止図柄の一例を以下に説明する。本例では、受信した表示結果指定コマンドが通常大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU120は、停止図柄として3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果指定コマンドが確変大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU120は、停止図柄として3図柄が奇数図柄(確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りまたは小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「1」「2」「3」や「4」「5」「6」等の階段状に並んだチャンス目図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。そして、はずれの場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。なお、受信した表示結果指定コマンドが突然確変大当りや小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドや表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU120は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。また、演出表示装置5に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。また、確変大当りを想起させるような停止図柄を確変大当り図柄といい、通常大当りを想起させるような停止図柄を通常大当り図柄という。そして、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU120は、S1800bにおいて内容をシフトした入賞時判定結果記憶バッファに先読み対象フラグがセットされている保存領域が有るか否かを判定する(S1806a)。S1800bにおいて内容をシフトした入賞時判定結果記憶バッファに先読み対象フラグがセットされている保存領域が無い場合は(S1806a;N)、S1806bに移行し、S1800bにおいて内容をシフトした入賞時判定結果記憶バッファに先読み対象フラグがセットされている保存領域が有る場合は(S1806a;Y)、シフト回数カウンタの値が0より大きいか否かを判定する(S1806c)。シフト回数カウンタの値が0より大きい場合は(S1806c;Y)、S1821に移行し、シフト回数カウンタの値が0より大きくない場合は(S1806c;N)、S1806gに移行する。
S1806bにおいて、演出制御用CPU120は、S1800bにおいて内容をシフトしたアクティブ表示記憶バッファに先読み対象フラグがセットされているか否かを判定する(S1806b)。S1800bにおいて内容をシフトしたアクティブ表示記憶バッファに先読み対象フラグがセットされている場合は(S1806b;Y)、S1806gに移行し、S1800bにおいて内容をシフトしたアクティブ表示記憶バッファに先読み対象フラグがセットされていない場合は(S1806b;N)、S1806dに移行する。
S1806dにおいて、演出制御用CPU120は、S1804において読み出した変動パターン指定コマンドが示す変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否か、つまり、開始する変動表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(S1806d)。S1804において読み出した変動パターン指定コマンドが示す変動パターンがスーパーリーチの変動パターンでない場合は(S1806d;N)、S1806gに移行し、S1804において読み出した変動パターン指定コマンドが示す変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合(S1806d;Y)、つまり、変動パターンがスーパーリーチにも拘らず先読み演出決定処理のS67104において先読み演出を実行しないことに決定されており、且つ合算保留記憶表示部5Dにおいて特別態様にて表示されている保留表示が存在していない場合、演出制御用CPU120は、乱数回路124から表示態様再抽選判定用乱数を抽出し、消費保留表示の表示態様を再抽選テーブルを用いて再抽選(再決定)する(S1806e)。尚、本実施例において演出制御用CPU120が取り得る表示態様再抽選判定用乱数としては、1〜100までの100個の数値が設定されている。
尚、本実施例では、特別態様にて表示されている保留表示が存在しないことを条件に消費保留表示の表示態様を再抽選して決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、特別態様にて表示されている保留表示が存在しているか否かに拘らず消費保留表示の表示態様を再抽選して決定するようにしても良い。また、本実施例では、消費保留表示が先読み対象でないこと、つまり、消費保留表示の表示態様が通常態様であることを条件に消費保留表示の表示態様を再抽選して決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、消費保留表示が先読み対象である場合、つまり、消費保留表示の表示態様が特別態様であっても消費保留表示の表示態様を再抽選して決定するようにしても良い。この場合は、消費保留表示の表示態様をより大当りとなる期待度が高い特別態様に変化させるか否かを再抽選して決定しても良いし、消費保留表示の表示態様をより大当りとなる期待度が低い特別態様に変化させるか否かを再抽選して決定しても良い。また、このように、特別態様にて表示されている保留表示が存在しているか否かに拘らず消費保留表示の表示態様を再抽選して決定する場合や消費保留表示が先読み対象である場合に消費保留表示の表示態様を再抽選して決定する場合は、変動表示を実行する毎に消費保留表示の表示態様を再抽選して決定するようにしても良い。
図30は、再抽選テーブルを示す説明図である。S1806eにおいて、演出制御用CPU120は、図30に示す再抽選テーブルを用いて、消費保留アクティブ表示エリア5Fに表示される消費保留表示の表示態様を再抽選する。具体的には、アクティブ表示記憶バッファに記憶されている入賞時判定結果及び抽出した表示態様再抽選判定用乱数にもとづいて、再抽選テーブルにおいて入賞時判定結果ごとに定められた割合で、消費保留表示の表示態様を再抽選する。例えば、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「はずれ」であることが示されている場合(入賞時判定結果1指定〜入賞時判定結果7指定に相当)には、変化なしに30個、第1特別態様に35個、第2特別態様に20個、第3特別態様に10個、第4特別態様に5個の判定値がそれぞれ設定されているので、演出制御用CPU120は、30%の割合で消費保留表示の表示態様を変化なし、すなわち、通常態様に決定し、35%の割合で消費保留表示の表示態様を第1特別態様に決定し、20%の割合で消費保留表示の表示態様を第2特別態様に決定し、10%の割合で消費保留表示の表示態様を第3特別態様に決定し、5%の割合で消費保留表示の表示態様を第4特別態様に決定する。
また、例えば、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」であることが示されている場合(入賞時判定結果8指定〜入賞時判定結果12指定に相当)には、変化なしに5個、第1特別態様に10個、第2特別態様に20個、第3特別態様に30個、第4特別態様に35個の判定値がそれぞれ設定されているので、演出制御用CPU120は、5%の割合で消費保留表示の表示態様を変化なし、すなわち、通常態様に決定し、10%の割合で消費保留表示の表示態様を第1特別態様に決定し、20%の割合で消費保留表示の表示態様を第2特別態様に決定し、30%の割合で消費保留表示の表示態様を第3特別態様に決定し、35%の割合で消費保留表示の表示態様を第4特別態様に決定する。
つまり、本実施例において消費保留表示の表示態様を再抽選(再決定する場合は)、入賞時判定結果が「はずれ」となる場合よりも入賞時判定結果が「通常大当りや「確変大当り」となる場合の方が高い割合で消費保留表示の表示態様を特別態様に再決定するようになっている。また、消費保留表示の表示態様を特別態様に再決定する場合は、入賞時判定結果が「はずれ」であるときは、第1特別態様に最も高い割合で決定されるようになっており、第2特別態様は第1特別態様よりも低い割合で決定されるようになっており、第3特別態様に第2特別態様よりも低い割合で決定されるようになっており、第4特別態様に最も低い割合で決定されるようになっている。逆に、入賞時判定結果が「通常大当り」や「確変大当り」であるときは、第4特別態様に最も高い割合で決定されるようになっており、第3特別態様は第4特別態様よりも低い割合で決定されるようになっており、第2特別態様に第3特別態様よりも低い割合で決定されるようになっており、第1特別態様に最も低い割合で決定されるようになっている。
このため、消費保留表示の表示態様が特別態様に変化する場合は、消費保留表示の表示態様が第4特別態様に変化する場合が最も変動表示結果が「通常大当り」や「確変大当り」となる割合が高く、次いで、消費保留表示の表示態様が第3特別態様に変化する場合、消費保留表示の表示態様が第2特別態様に変化する場合、消費保留表示の表示態様が第1特別態様に変化する場合順で変動表示結果が「通常大当り」や「確変大当り」となる割合が低くなっていくようになっている。尚、消費保留表示の表示態様が通常態様から変化しない場合は、変動表示結果が「通常大当り」や「確変大当り」となる割合が最も低くなっている。したがって、第1特別態様よりも第2特別態様、第2特別態様よりも第3特別態様、第3特別態様よりも第4特別態様に消費保留表示の表示態様が変化する方が大当りとなる期待度を高くすることができ、先読み演出が実行されていない状態であっても消費保留表示の表示態様が変化することについて遊技者を注目させることができる。
そして、S1806eの実行後、演出制御用CPU120は、アクティブ表示記憶バッファにおける表示態様フラグをS1806eにおいて決定し表示態様に報じた値にセットしてS1806gに移行する(S1806f)。尚、消費保留表示の表示態様は、演出制御用CPU120がS797の処理(消費保留表示更新処理)を実行することで更新される。
S1806gにおいて、演出制御用CPU120は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択してS1812に移行する(S1806g)。
尚、プロセステーブルとは、演出制御用CPU120が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU120は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置5等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の変動表示の変動表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様や、合算保留記憶表示部5Dにおける先読み演出の態様を含む保留表示の表示態様を示すデータ、消費保留アクティブ表示エリア5Fにおける消費保留表示の表示態様を示すデータ、示唆演出の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置5の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU120は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータ(例えば、先読み演出が実行されないときに用いられるプロセステーブルの表示制御実行データに記載された先読み演出の態様を示すデータ)には、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
これらのプロセステーブルは、演出制御基板12におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
S1809において、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(S1809)。そして、S1809で読み出した変動パターン指定コマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて、S1805と同様に演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定し(S1810)、S1809において読み出した変動パターン指定コマンドが示す変動パターンが短縮非リーチまたは特殊当りの変動パターンであるか否か、つまり、示唆演出を実行する十分な期間を有する変動パターンであるか否かを判定する(S1811a)。S1809において読み出した変動パターン指定コマンドが示す変動パターンが短縮非リーチまたは特殊当りの変動パターンである場合は(S1811a;Y)、保留表示の表示態様の変化時の示唆演出を非実行に再決定(示唆演出の実行をキャンセル)し、該示唆演出を非実行に再決定したことをRAM122の所定領域に記憶してS1811cに移行する(S1811b)。尚、S1809において読み出した変動パターン指定コマンドが示す変動パターンが短縮非リーチまたは特殊当りの変動パターンでない場合は(S1811a;N)、S1811bを経由せずにS1811cに移行する。
S1811cにおいて、演出制御用CPU120は、示唆演出の実行の有無、示唆演出パターン及び変動パターンに応じたプロセステーブルを選択してS1812に移行する(S1811c)。
また、S1821において、演出制御用CPU120は、S1804において読み出した変動パターン指定コマンドが示す変動パターンが短縮非リーチまたは特殊当りの変動パターンであるか否か、つまり、示唆演出を実行する十分な期間を有する変動パターンであるか否かを判定する(S1821)。S1804において読み出した変動パターン指定コマンドが示す変動パターンが短縮非リーチまたは特殊当りの変動パターンである場合は(S1821;Y)、S1826に移行し、S1804において読み出した変動パターン指定コマンドが示す変動パターンが短縮非リーチまたは特殊当りの変動パターンではない場合は(S1821;N)、演出制御用CPU120は、乱数回路124から示唆演出実行判定用乱数を抽出し、先読み対象フラグがセットされている保留記憶の入賞時判定結果にもとづいて、保留表示の表示態様が変化しない変動表示において示唆演出を実行するか否かを決定する(S1822)。尚、本実施例において演出制御用CPU120が取り得る示唆演出実行判定用乱数としては、1〜100までの100個の数値が設定されている。
図29(A)は、非変化タイミング示唆演出実行判定テーブルを示す説明図である。S1822において、演出制御用CPU120は、図29(A)に示す非変化タイミング示唆演出実行決定判定テーブルを用いて、保留表示の表示態様が変化しない変動表示(非変化タイミング)において示唆演出を実行するか否かを決定する。具体的には、先読み対象フラグがセットされている保留記憶の入賞時判定結果及び抽出した示唆演出実行判定用乱数にもとづいて、非変化タイミング示唆演出実行決定判定テーブルにおいて入賞時判定結果ごとに定められた割合で、示唆演出を実行するか否かを決定する。例えば、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「はずれ」であることが示されている場合(入賞時判定結果1指定〜入賞時判定結果7指定に相当)には、示唆演出の実行に20個、示唆演出の非実行に80個の判定値がそれぞれ設定されているので、演出制御用CPU120は、20%の割合で示唆演出の実行を決定し、80%の割合で示唆演出の非実行を決定する。また、例えば、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「通常大当り」または「確変大当り」であることが示されている場合(入賞時判定結果8指定〜入賞時判定結果12指定に相当)には、示唆演出の実行に80個、示唆演出の非実行に20個の判定値がそれぞれ設定されているので、演出制御用CPU120は、80%の割合で示唆演出の実行を決定し、20%の割合で示唆演出の非実行を決定する。また、例えば、入賞時判定結果で変動表示の表示結果が「突然確変大当り」または「小当り」であることが示されている場合(入賞時判定結果13指定に相当)には、示唆演出の実行に50個、示唆演出の非実行に50個の判定値がそれぞれ設定されているので、演出制御用CPU120は、50%の割合で示唆演出の実行を決定し、50%の割合で示唆演出の非実行を決定する。
このような特徴を備えることによって、先読み対象フラグがセットされている保留記憶の入賞時判定結果が「通常大当り」または「確変大当り」である場合は、先読み対象フラグがセットされている保留記憶の入賞時判定結果が「はずれ」である場合と比較して示唆演出を実行する割合が高くなるようになっている。このため、本実施例では、保留表示の表示態様が変化しない変動表示であっても、示唆演出が実行されるか否かによって先読み演出対象の変動表示において大当りが発生することを示唆可能となっている。このため、本実施例では、保留表示の表示態様が変化しない変動表示であっても、示唆演出が実行されるか否かに対して遊技者を着目させることができる。
S1822の実行後、演出制御用CPU120は、S1822において示唆演出の実行を決定したか否かを判定する(S1823)。S1822において示唆演出の非実行を決定した場合は(S1823;N)、S1826に移行し、S1822において示唆演出の実行を決定した場合は(S1823;Y)、演出制御用CPU120は、乱数回路124から示唆演出パターン判定用乱数を抽出し、保留表示の表示態様が変化しない変動表示(非変化タイミング)における示唆演出パターンを決定する(S1824)。尚、本実施例において演出制御用CPU120が取り得る示唆演出パターン判定用乱数としては、1〜100までの100個の数値が設定されている。
図29(B)は、S1824において保留表示の表示態様が変化しない変動表示(非変化タイミング)における示唆演出パターンを決定する場合に用いる非変化タイミング示唆演出パターン判定テーブルを示す説明図である。S1824において、演出制御用CPU120は、図29(B)に示す非変化タイミング示唆演出パターン判定テーブルを用いて、示唆演出パターンを決定する。具体的には、抽出した示唆演出パターン判定用乱数にもとづいて、非変化タイミング示唆演出パターン判定テーブルにおいて定められた割合で示唆演出パターンを決定する。例えば、パターン31には90個、パターン32には10個の判定値がそれぞれに設定されているため、演出制御用CPU120は、90%の割合で示唆演出パターンをパターン31に決定し、10%の割合で示唆演出パターンをパターン32に決定する。
尚、これら非変化タイミングにおける示唆演出の演出パターン31,32のうちパターン31は、演出表示装置5の表示領域の右側から黒い矢(第1演出態様)が飛来して、該黒い矢が予告演出態様の保留表示に刺さらずに通過する表示制御が実行されるパターンである。また、パターン32は、演出表示装置5の表示領域の右側から白い矢(第2演出態様)が飛来して、該白い矢が予告演出態様の保留表示に刺さらずに通過する表示制御が実行されるパターンである。
つまり、本実施例においては、保留表示の表示態様が変化する変動表示において示唆演出を実行する際に1回目の示唆演出が第1演出態様にて実行される割合(図25(C)及び図25(D)に示すパターン11、パターン13、パターン21、パターン23)と比較して、保留表示の表示態様が変化しない変動表示において示唆演出を実行する際に示唆演出が第1演出態様にて実行される割合(図29(B)に示すパターン31)は高く設定されている。このため、本実施例では、示唆演出の演出態様が第1演出態様である場合よりも第2演出態様である場合の方が保留表示の表示態様が高い割合で変化するので、遊技者を示唆演出の演出態様に注目させることができる。
尚、本実施例では、非変化タイミングにおける示唆演出の演出パターンを決定する場合は、常に90%の割合で示唆演出パターンをパターン31に決定し、10%の割合で示唆演出パターンをパターン32に決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら示唆演出パターンをパターン31とパターン32とから決定する場合は、先読み対象の保留記憶の入賞時判定結果が「大当り」であるか「はずれ」であるかに応じて異なる割合で示唆演出パターンを決定するようにしても良い。特に、先読み対象の保留記憶の入賞時判定結果が「大当り」である場合は、先読み対象の保留記憶の入賞時判定結果が「はずれ」である場合よりも高い割合で示唆演出パターンをパターン32に決定することで、先読み対象の変動表示結果が「大当り」となることに対する期待感を遊技者に与えることができるようにしても良い。
また、本実施例では、非変化タイミングにおける示唆演出の演出パターンを決定する場合は、常に90%の割合で示唆演出パターンをパターン31に決定し、10%の割合で示唆演出パターンをパターン32に決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら示唆演出パターンをパターン31とパターン32とから決定する場合は、先読み対象の保留記憶の保留表示の表示態様が2回変化するか否かに応じて異なる割合で示唆演出パターンを決定するようにしても良い。特に、先読み対象の保留記憶の保留表示の表示態様が2回変化する場合は、先読み対象の保留記憶の保留表示の表示態様が1回変化する場合よりも高い割合で示唆演出パターンをパターン32に決定することで、先読み対象の保留記憶の保留表示の表示態様が2回変化することに対する期待感を遊技者に与えることができるようにしても良い。
S1824の実行後、演出制御用CPU120は、示唆演出パターンと変動パターンに応じたプロセステーブルを選択してS1812に移行する(S1825)。また、S1826において、演出制御用CPU120は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択してS1812に移行する(S1806g)。
次いで、S1812において、演出制御用CPU120は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S1812)。
また、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8R,8L)の制御を実行する(S1813)。例えば、演出表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8R,8Lからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本実施例では、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の変動表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(S1814)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値にし、演出図柄変動開始処理を終了する(S1815)。
図31は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(S802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(S1841)、変動時間タイマの値を1減算する(S1842)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(S1843;Y)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(S1844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(S1845)。尚、プロセスタイマがタイムアウトしていない場合は(S1843;N)、S1849に移行する。
S1845の実行後、演出制御用CPU120は、入賞時判定結果記憶バッファに先読み対象フラグがセットされている保留記憶があるか否かを判定する(S1846a)。入賞時判定結果記憶バッファに先読み対象フラグがセットされている保留記憶が無い場合は、S1849に移行し、入賞時判定結果記憶バッファに先読み対象フラグがセットされている保留記憶が有る場合は、演出制御用CPU120は、シフト回数カウンタの値が0であるか否か、つまり、先読み対象フラグがセットされている保留記憶の保留表示の表示態様を変化させる変動表示の実行中であるか否かを判定する(S1846b)。シフト回数カウンタの値が0でない場合は、S1849に移行し、シフト回数カウンタの値が0である場合は、先読み対象フラグがセットされている保留記憶の保留表示の表示態様の1回目の変化タイミングであるか否かを判定する(S1846c)。
先読み対象フラグがセットされている保留記憶の保留表示の表示態様の1回目の変化タイミングである場合は(S1846c;Y)、更にRAM122の所定領域に記憶されている表示態様変化回数を参照し、表示態様変化回数は2回であるか否かを判定する(S1846d)。表示態様変化回数が1回である場合は(S1846d;N)、演出制御用CPU120は、入賞時判定記憶バッファにおいて先読み対象フラグがセットされている保留記憶の表示態様フラグに最終表示態様に応じた値をセットしてS1849に移行する(S1846e)。また、表示態様変化回数が2回である場合は(S1846d;Y)、演出制御用CPU120は、入賞時判定記憶バッファにおいて先読み対象フラグがセットされている保留記憶の表示態様フラグに経由先表示態様に応じた値をセットしてS1849に移行する(S1846f)。
また、S1846cにおいて、1回目の表示態様変化タイミングでない場合は(S1846c;N)、演出制御用CPU120は、先読み対象フラグがセットされている保留記憶の保留表示の表示態様の2回目の変化タイミングであるか否かを判定する(S1847)。先読み対象フラグがセットされている保留記憶の保留表示の表示態様の2回目の変化タイミングである場合は(S1847;Y)、演出制御用CPU120は、入賞時判定記憶バッファにおいて先読み対象フラグがセットされている保留記憶の表示態様フラグに最終表示態様に応じた値をセットしてS1849に移行し(S1848)、先読み対象フラグがセットされている保留記憶の保留表示の表示態様の2回目の変化タイミングでない場合は(S1847;N)、S1848を経由せずにS1849に移行する。
尚、S1846e、S1846fまたはS1848の実行後、先読み予告対象の保留表示の表示態様は、演出制御用CPU120が保留表示更新処理を実行することにより更新される。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(S1849)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に応じた値に更新する(S1851)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(S1850)、S1851に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターン指定コマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
なお、本実施例では、入賞時判定結果指定コマンドを受信したことにもとづいて先読み演出を行うか否かを含む決定処理を、先読み演出決定処理において実行しているが、それらの処理を演出図柄変動中処理において実行するようにしてもよい。例えば、演出図柄変動中処理において、入賞時判定結果記憶バッファを監視する処理を含めることで先読み演出を行うか否かを含む決定処理を実行するこができる。
図32は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(S803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU120は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(S851)、確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、確定コマンド受信フラグをクリアし(S852)、演出図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って停止図柄を導出表示する制御を行う(S853)。次いで、演出制御用CPU120は、大当りとすることに決定されているか否か確認する(S855a)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認できる。なお、本実施例では、決定されている停止図柄によって、大当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。大当りとすることに決定されている場合には、S858に進み、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)に応じた値に更新する。
一方、大当りとすることに決定されていない場合には、更に、小当りとすることに決定されているか否か確認する(S855b)。小当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認できる。なお、本実施例では、決定されている停止図柄によって、小当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。小当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を小当り表示処理(S807)に応じた値に更新する(S856)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(S855bのN)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S800)に応じた値に更新する(S857)。
なお、本実施例では、演出制御用CPU120は、図柄確定指定コマンドを受信したことを条件に、演出図柄の変動(変動表示)を終了させる(S851,S853参照)。しかし、受信した変動パターン指定コマンドにもとづく変動時間タイマがタイムアウトしたら、図柄確定指定コマンドを受信しなくても、演出図柄の変動を終了させるように制御してもよい。その場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動表示の終了を指定する図柄確定指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
次に、先読み演出の具体例について図33〜図37にもとづいて説明する。図33(A)に示されるように、演出表示装置5において、演出図柄の変動表示中であって、合算保留記憶表示部5Dに2つの保留表示が通常態様(本例では円形)で表示されているとともに、演出表示装置5の左上部に表示されている保留合計数の表示が『2』であるときに始動入賞が行われると、先読み演出の態様(演出パターン、最終表示態様、経由先表示態様、変化タイミング)および示唆演出の態様が決定され、決定結果に応じて新たな保留表示が表示される。更に、演出表示装置5の左上部に表示されている保留合計数の表示が『3』に更新される。尚、図33に示す例では、最終表示態様を第1特別態様〜第4特別態様のいずれかに決定し、変化タイミングを0(始動入賞時)に決定する。
この場合、予告対象となる変動表示(保留記憶)に対応する保留表示は、図33(B)〜図33(E)に示すように、始動入賞のタイミングで、3つ目の保留表示が第1特別態様〜第4特別態様のいずれかで表示される。
また、図34に示す例では、最終表示態様を第1特別態様〜第4特別態様のいずれかに決定し、変化タイミングを2(シフト回数2)に決定する場合を示す。図34(A)及び図34(B)では、図33(A)及び図33(B)と同様に演出表示装置5において、演出図柄の変動表示中であって、合算保留記憶表示部5Dに2つの保留表示が通常態様(本例では円形)で表示されているとともに、演出表示装置5の左上部に表示されている保留合計数の表示が『2』であるときに始動入賞が行われると、先読み演出の態様(演出パターン、最終表示態様、経由先表示態様、変化タイミング)および示唆演出の態様が決定され、決定結果に応じて新たな保留表示が表示される。更に、演出表示装置5の左上部に表示されている保留合計数の表示が『3』に更新される。
そして、図34(C)に示すように、演出図柄がはずれを示す組合せで停止して変動表示が終了すると、合算保留記憶表示部5Dの1つ目の保留表示が消費保留アクティブ表示エリア5Fにシフトするとともに、合算保留記憶表示部5Dの2つ目以降の保留表示が合算保留記憶表示部5D内でシフトされ、次の変動表示が開始される。
尚、該変動表示の開始時に示唆演出が第1演出態様(パターン31)にて実行が決定されている場合は、図34(D)及び図34(E)に示すように、演出表示装置5において第1演出態様にて示唆演出の表示制御が開始される。尚、該変動表示は、先読み対象の保留表示の表示態様が変化する変動表示ではないので、第1演出態様として飛来する黒い矢は先読み対象の保留表示に刺さることなく通過する。
また、該変動表示の開始時に示唆演出が第2演出態様(パターン32)にて実行が決定されている場合は、図34(F)及び図34(G)に示すように、演出表示装置5において第2演出態様にて示唆演出の表示制御が開始される。尚、該変動表示は、先読み対象の保留表示の表示態様が変化する変動表示ではないので、第2演出態様として飛来する白い矢は先読み対象の保留表示に刺さることなく通過する。
次いで、図35(A)に示すように、演出図柄がはずれを示す組合せで停止して変動表示が終了すると、再び合算保留記憶表示部5Dの1つ目の保留表示が消費保留アクティブ表示エリア5Fにシフトするとともに、合算保留記憶表示部5Dの2つ目以降の保留表示が合算保留記憶表示部5D内でシフトされ、先読み対象の保留表示の表示態様が変化する変動表示が開始される。
先読み対象の保留表示の表示態様が変化する変動表示が開始されると、演出表示装置5において始動入賞時に決定したパターンにて示唆演出が開始される。尚、図35(B)に示す例では、示唆演出のパターンはパターン11、パターン13、パターン21、パターン23のいずれかである。
尚、該変動表示は先読み対象の保留表示の表示態様が変化する変動表示であるので、図35(B)及び図35(C)に示すように、1回目の示唆演出として演出表示装置5の表示領域の右側から飛来した黒い矢が先読み対象の保留表示に刺さることで、該先読み対象の保留表示の表示態様が特別態様(図35(C)に示す例では第1特別態様)に変化する。
そして、示唆演出のパターンがパターン11に決定されている場合は、図35(D)及び図35(E)に示すように、先読み対象の保留表示の表示態様が変化してから所定時間経過後(本実施例では先読み対象の保留表示の表示態様が変化してから2秒後)、2回目の示唆演出として演出表示装置5の表示領域の右側から飛来した黒い矢が先読み対象の保留表示に刺さることで、該先読み対象の保留表示の表示態様が更に変化(図35(E)に示す例では第4特別態様に変化)する。一方で、示唆演出の演出パターンがパターン21に決定されている場合は、図35(D)及び図35(F)に示すように、2回目の示唆演出として演出表示装置5の表示領域の右側から飛来した黒い矢が先読み対象の保留表示に刺さること無く通過する。
同様に、示唆演出のパターンがパターン13に決定されている場合は、図35(G)及び図35(H)に示すように、先読み対象の保留表示の表示態様が変化してから所定時間経過後(本実施例では先読み対象の保留表示の表示態様が変化してから2秒後)、2回目の示唆演出として演出表示装置5の表示領域の右側から飛来した白い矢が先読み対象の保留表示に刺さることで、該先読み対象の保留表示の表示態様が更に変化(図35(H)に示す例では第4特別態様に変化)する。一方で、示唆演出の演出パターンがパターン23に決定されている場合は、図35(G)及び図35(I)に示すように、2回目の示唆演出として演出表示装置5の表示領域の右側から飛来した白い矢が先読み対象の保留表示に刺さること無く通過する。
尚、示唆演出のパターンとしてパターン14が決定されている場合は、図34(E)または図34(G)の後、図36(A)に示すように、演出図柄がはずれを示す組合せで停止して変動表示が終了すると、再び合算保留記憶表示部5Dの1つ目の保留表示が消費保留アクティブ表示エリア5Fにシフトするとともに、合算保留記憶表示部5Dの2つ目以降の保留表示が合算保留記憶表示部5D内でシフトされ、先読み対象の保留表示の表示態様が変化する変動表示が開始される。
そして、先読み対象の保留表示の表示態様が変化する変動表示が開始されると、図36(B)及び図36(C)に示すように、演出表示装置5において1回目の示唆演出として演出表示装置5の表示領域の右側から飛来した白い矢が先読み対象の保留表示に刺さることで、該先読み対象の保留表示の表示態様が変化(図36(C)に示す例では第1特別態様に変化)する。更に、図36(D)及び図36(E)に示すように、先読み対象の保留表示の表示態様が変化してから所定時間経過後(本実施例では先読み対象の保留表示の表示態様が変化してから2秒後)、2回目の示唆演出として演出表示装置5の表示領域の右側から飛来した白い矢が先読み対象の保留表示に刺さることで、該先読み対象の保留表示の表示態様が更に変化(図36(E)に示す例では第4特別態様に変化)する。尚、1回目の示唆演出と2回目の示唆演出において白い矢が飛来するパターンには、2回目の示唆演出実行時に白い矢が先読み対象の保留表示に刺さらずに通過するパターンが存在しない。つまり、1回目の示唆演出と2回目の示唆演出において白い矢が飛来するパターン14は、必ず先読み対象の保留表示の表示態様が2回に亘って変化するパターンである。
尚、図37(A)及び図37(B)に示すように、先読み対象の保留表示の表示態様が変化する変動表示が短縮非リーチ(変動時間2秒)や特殊当りの変動表示(変動時間5秒)である場合は、図37(C)及び図37(D)に示すように、示唆演出を非実行に再決定し、先読み対象の保留表示の表示態様のみを変化させる。尚、先読み対象の保留表示の表示態様が変化する変動表示が短縮非リーチや特殊当りである場合は、例えば、先読み対象の保留表示の表示態様を変動表示の開始から0.5秒後と1秒後に変化させれば良い。
図38は、消費保留表示の表示態様を再抽選にて再決定する説明図である。図38(A)及び図38(B)では、図34(A)及び図34(B)と同様に、演出表示装置5において、演出図柄の変動表示中であって、合算保留記憶表示部5Dに2つの保留表示が通常態様(本例では円形)で表示されているとともに、演出表示装置5の左上部に表示されている保留合計数の表示が『2』であるときに始動入賞が行われると、先読み演出の態様(演出パターン、最終表示態様、経由先表示態様、変化タイミング)および示唆演出の態様が決定される。このとき、図38(B)に示す例では、入賞時判定結果はスーパーリーチ(スーパーリーチはずれorスーパーリーチ当り)であり、先読み演出を非実行に決定する。
このような場合は、図38(C)及び図38(D)に示すように、3回の変動表示が終了した後、入賞時判定結果がスーパーリーチ(スーパーリーチはずれorスーパーリーチ当り)と判定された保留記憶にもとづく保留表示が合算保留記憶表示部5Dから消費保留アクティブ表示エリア5Fにシフトされると、消費保留表示の表示態様をいずれの特別態様に変化させるかを再抽選する。そして、該再抽選において消費保留表示の表示態様をいずれかの特別態様に変化させると決定した場合は、消費保留表示の表示態様が該再抽選において決定した特別態様(図38(D)に示す例では第4特別態様)に変化する。
以上、本実施例におけるパチンコ遊技機1にあっては、1の変動中に保留表示の表示態様が一度変化したとしても、該変動中に更に保留表示の表示態様が変化する場合があるので、保留表示の表示態様が複数回変化することに対して遊技者の期待感を維持することができるとともに、作用演出の演出態様の組合せに応じて保留表示の表示態様が複数回変化する割合が異なるので、作用演出の演出態様の組合せにも遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上させることができる。
また、再抽選テーブルにおける決定結果にもとづいた適切な表示態様にて変動表示対応表示を表示することができる。
また、変動表示の開始時や変動表示の終了時を除く変動表示中に保留表示の表示態様が複数回変化する場合があるので、変動表示中の保留表示に遊技者を注目させることができる。
また、遊技者を保留表示が複数回変化する変動表示回数に注目させることができるので、遊技興趣を向上させることができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
また、前記実施例では、シフト回数カウンタの値が0でない場合、つまり、先読み対象の保留表示の表示態様の変化タイミングでない変動表示(非変化タイミングの変動表示)では、示唆演出をパターン31またはパターン32の示唆演出パターンにて実行することで、演出表示装置5の表示領域の右側から黒い矢または白い矢が1回のみ飛来する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例1として図39に示すように、先読み対象の保留表示の表示態様の変化タイミングでない変動表示においても、先読み対象の保留表示の表示態様の変化タイミングである変動表示の場合と同様に、演出表示装置5の表示領域の右側から矢が2回飛来するようにしても良い。尚、前記実施例において演出表示装置5の表示領域の右側から白い矢が2回飛来する場合(パターン14)は、必ず先読み対象保留表示が2回変化するパターンであるため、先読み対象の保留表示の表示態様の変化タイミングでない変動表示にて演出表示装置5の表示領域の右側から矢が2回飛来する場合は、図39(B)、図39(C)または図39(D)、図39(E)に示すように、1回目に飛来する矢を黒い矢(第1演出態様)または白い矢(第2演出態様)にて表示制御した後は、図39(F)及び図39(G)に示すように、2回目に飛来する矢を必ず黒い矢(第1演出態様)にて表示制御すれば良い。
また、前記実施例では、先読み対象の保留表示の表示態様の変化タイミングである変動表示では、演出表示装置5の表示領域の右側から1回目に飛来した矢が先読み対象の保留表示に必ず作用することで該保留表示の表示態様が変化する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例2として図40に示すように、先読み対象の保留表示の表示態様の変化タイミングである変動表示では、演出表示装置5の表示領域の右側から1回目に飛来する矢が先読み対象の保留表示に作用すること無く通過し、演出表示装置5の表示領域の右側から2回目に飛来する矢が先読み対象の保留表示に作用して該保留表示の表示態様が変化する形態(示唆演出パターン)を設けても良い。尚、前記実施例において演出表示装置5の表示領域の右側から白い矢が2回飛来する場合(パターン14)は、必ず先読み対象保留表示が2回変化するパターンであるため、先読み対象の保留表示の表示態様の変化タイミングである変動表示にて演出表示装置5の表示領域の右側から1回目に飛来する矢が先読み対象の保留表示に作用しない場合は、図40(B)、図40(C)または図40(D)、図40(E)に示すように、1回目に飛来する矢を黒い矢(第1演出態様)または白い矢(第2演出態様)にて表示制御した後は、図40(F)及び図40(G)に示すように、2回目に飛来して先読み対象の保留表示に作用する矢を必ず黒い矢(第1演出態様)にて表示制御すれば良い。
尚、上記したように、1回目に飛来する矢が先読み対象の保留表示に作用すること無く通過する形態を設ける場合にあっては、2回目に飛来する矢の種類が1回目に飛来した矢と同一の種類である場合には必ず保留表示に作用する、或いは、逆に、2回目に飛来する矢の種類が1回目に飛来した矢と異なる種類である場合には必ず保留表示に作用する等のように、1回目に飛来する矢と2回目に飛来する矢の種類の組み合わせに応じて、2回目に必ず保留表示に作用する確定パターンを設けるようにしても良い。
また、前記実施例では、先読み対象の保留表示の表示態様を2回変化させると決定した場合は、先読み対象の表示態様の変化タイミングの変動表示において、変動表示開始から3秒後と6秒後に先読み対象の保留表示の表示態様を変化させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例3として、先読み対象の保留表示の表示態様を2回変化させると決定した場合は、先読み対象の表示態様の変化タイミングの変動表示において、変動表示開始からの3以上のタイミングから先読み対象の表示態様を変化させる2のタイミングを決定するようにしても良い。尚、このように変動表示開始からの3以上のタイミングから先読み対象の表示態様を変化させる2のタイミングを決定する場合は、該先読み対象の保留表示の保留記憶にもとづく変動表示の表示結果が大当りとなるか否かに応じて、3以上のタイミングから2のタイミングを決定する決定割合が異なるようにしても良い。このようにすることで、遊技者を保留表示が複数回変化するタイミングに注目させることができるので、遊技興趣を向上させることができる。
つまり、上記した場合にあっては、先読み対象の保留表示の表示態様を変化させることが決定した2のタイミングにおいては飛来する矢が先読み対象の保留表示に作用する作用演出が実行されるので、作用演出(示唆演出)の発生タイミングを複数設け、これら作用演出(示唆演出)の発生タイミングに応じて、先読み対象の保留表示が変化する割合が異なるようになるので、これら作用演出(示唆演出)による遊技興趣を向上することもできる。尚、この場合にあっては、作用演出(示唆演出)の発生タイミングに応じて、変化する割合だけが異なるだけではなく、表示態様が2回変化する割合も異なるようにしても良い。
また、前記実施例では、示唆演出の演出態様としては、演出表示装置5の表示領域の右側から黒い矢が飛来する第1演出態様と、演出表示装置5の表示領域の右側から白い矢が飛来する第2演出態様との2種類を設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、示唆演出の演出態様としては3種類以上設けるようにしても良い。尚、示唆演出の演出態様を3種類以上設ける場合は、これら3種類以上の演出態様の組合せにより、パターン11〜パターン14、パターン21〜パターン23、パターン31、パターン32以外の示唆演出パターンを設けても良い。
また、前記実施例では、実行中の変動表示に対応する消費保留表示の表示態様を、保留表示の表示態様と同一態様とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、消費保留表示の表示態様としては、保留表示の表示態様と大きさや形状、配色等のすくなくともいずれか1の要素が異なる表示態様としても良い。
また、前記実施例では、開始された変動表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合、消費保留表示の表示態様を再抽選により決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、該消費保留表示の表示態様の再抽選は実行しないようにしても良い。更に、消費保留表示の表示態様の再抽選を実行しない場合は、消費保留表示自体を表示しないようにしても良い。
また、前記実施例では、先読み対象の保留表示を変動表示中に変化させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読み対象の保留表示の表示態様を変化させる場合は、変動表示の開始時や変動表示の終了時、保留表示のシフト時等に表示態様を変化させるようにしても良い。尚、先読み対象の保留表示の表示態様を2回変化させると決定している場合は、変動表示の開始時、変動表示の終了時、保留表示のシフト時のいずれか一方にて先読み対象の保留表示の表示態様を1回変化させ、変動表示中に更に先読み対象の保留表示の表示態様を変化させるようにしても良く、また、変動表示の開始時、変動表示の終了時、保留表示のシフト時のいずれか2のタイミングで先読み対象の保留表示の表示態様を変化させるようにしても良い。
また、前記実施例では、先読み保留表示の表示態様を1の変動表示中に2回まで変化させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読み保留表示の表示態様を1の変動表示中に3回以上変化させるようにしても良い。
また、前記実施例では、先読み演出を実行する場合、1の変動表示中に先読み対象の保留表示の表示態様を最終表示態様に変化させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読み演出を実行する場合は、複数回の変動表示に亘って先読み対象の保留表示の表示態様を最終表示態様に向けて段階的に変化させていくようにしても良い。尚、このように複数回の変動表示に亘って先読み対象の保留表示の表示態様を最終表示態様に向けて段階的に変化させていく場合は、更に、各変動表示において先読み対象の保留表示の表示態様を2回変化させるか否かを決定可能とし、先読み対象の保留表示の表示態様が2回変化した変動表示回数に応じて先読み対象の保留表示の保留記憶にもとづく変動表示結果が大当りとなる割合が異なるようにしても良い。つまり、このように、表示態様が2回変化した変動表示回数に応じて先読み対象の保留表示の保留記憶にもとづく変動表示結果が大当りとなる割合を異なるようにすることで、最終表示態様が同一であっても、表示態様が2回変化した変動表示回数によって、先読み対象の保留表示の保留記憶にもとづく変動表示結果が大当りとなる期待度が異なるようにできる。さらには、これら表示態様の2回変化がどのようなタイミングで発生したか、例えば、前記実施例のように、消費保留アクティブ表示エリア5Fに近い位置に表示されているタイミングで発生した方が、変動表示結果が大当りとなる割合が高くなるようにすることで、最終表示態様や2回変化した変動表示回数が同一であっても、これらの2回変化がどのようなタイミングで発生したかによって、先読み対象の保留表示の保留記憶にもとづく変動表示結果が大当りとなる期待度が異なるようにしても良い。
また、前記実施例では、示唆演出の演出態様としては、演出表示装置5の表示領域の右側から黒い矢(第1演出態様)と白い矢(第2演出態様)とのいずれか一方のみが飛来する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、示唆演出の演出態様としては、演出表示装置5の表示領域の右側から黒い矢と白い矢外両方が飛来する演出態様を設けても良い。このようにすることで、黒い矢と白い矢のどちらが先読み対象の保留表示に刺さる(作用する)のかに対して遊技者を注目させることができる。
また、前記実施例では、示唆演出の演出態様としては、演出表示装置5の表示領域の右側から黒い矢(第1演出態様)と白い矢(第2演出態様)とのいずれか一方のみが飛来する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、示唆演出の演出態様としては、演出表示装置5の表示領域の右側から黒い矢(第1演出態様)が飛来した後に、更に演出表示装置5の表示領域の右側から白い矢(第2演出態様)が飛来し、該白い矢が黒い矢を追い越して先読み対象の保留表示に刺さる(作用する)演出態様を設けても良い。このようにすることで、先ず黒い矢が飛来することで先読み対象の保留表示の表示態様が変化し難いと遊技者に認識させた後、白い矢が飛来することで実は先読み対象の保留表示の表示態様が変化し易いと遊技者に再認識させることができるので、遊技興趣を向上させることができる。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、本実施例では、変動時間及びリーチ演出の種類等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、CPU103は、1つ目のコマンドでは、例えば、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。
尚、CPU103の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、前記実施例では、遊技球を打球発射装置により遊技領域よりも下方から打ち出す形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記打球発射装置をパチンコ遊技機1における遊技領域の上方位置に設けることによって、遊技球を遊技領域の上方位置から打ち出すようにしても良い。
また、前記実施例では、大当り遊技において大入賞口の開放を実施することで多くの遊技球を獲得できる大当りのみを発生させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、確変大当りBを、ラウンド遊技における大入賞口の開放時間を著しく短くして、大入賞口が開放したことを遊技者に認識されないようにして、該確変大当りBの発生により、突然に確変状態となったように見せる突確大当りとしても良い。尚、これら確変大当りBを突確大当りとする場合には、該確変大当りBの大当り遊技における大入賞口の開放パターンと同一の開放パターンにて大入賞口を開放する小当りを設けるようにして、確変大当りBや小当りの発生後の遊技状態が、高確状態であるのか、或いは低確状態にあるのかが不明な状態(いわゆる潜伏状態)が発生するようにしても良い。
また、前記実施例では、始動入賞口を、第1始動入賞口と第2始動入賞口の2つとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、始動入賞口を1つのみとしても良いし、始動入賞口を3以上としても良い。
また、前記実施例では、特別図柄を、第1特図と第2特図の2つとした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、特別図柄を1つのみとしても良いし、特別図柄を3以上としても良い。
また、前記実施例では、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ変動表示結果となる最終停止図柄を含む複数種類の特別図柄を変動表示した後に、最終停止図柄を停止表示するようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動表示結果となる最終停止図柄を含めずに複数種類の特別図柄を変動表示した後に、最終停止図柄を停止表示するものであっても良い。つまり、変動表示結果となる最終停止図柄は、変動表示に用いられる特別図柄と異なる図柄であっても良い。
また、前記実施例では、保留表示の表示態様を変化させる変動表示が変動時間の短い短縮非リーチや特殊当りである場合は、示唆演出を非実行に再決定し、保留表示態様の2回変化は実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留表示の表示態様を変化させる変動表示が変動時間の短い短縮非リーチや特殊当りである場合は、保留表示態様の2回変化を1回変化に再決定し、該1回変化において最終表示態様に変化させるようにしても良い。
また、前記実施例では、先読み演出決定処理において、入賞時判定結果記憶バッファが記憶する過去の入賞時判定結果を全て抽出する処理(S67102)を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、該S67102の処理を実行しないようにしても良い。尚、図22に示すように、入賞時判定結果記憶バッファが記憶する過去の入賞時判定結果を全て抽出する処理(S67102)を実行する場合にあっては、抽出した過去の入賞時判定結果により、既に、大当りとなる保留記憶や先読み演出が実行されている保留記憶が存在することが特定される場合には、最新の入賞時判定結果に対応する保留記憶(始動入賞)に対して、先読み演出の実行を決定しないようにしても良いし、大当りとなる保留記憶や先読み演出が実行されている保留記憶が存在しない場合において先読み演出の実行を決定する決定割合(通常割合)よりも低い割合(制限割合)にて、先読み演出の実行を決定するようにしても良い。
また、前記実施例では、変化タイミングとして決定した1の変動表示中において、同一の保留表示の表示態様を2回変化させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら1の変動表示中における表示態様の2回の変化は、同一の保留表示である必要はなく、異なる保留表示の表示態様を、それぞれ1回ずつ変化させるようにしても良い。
1 パチンコ遊技機
5 演出表示装置
5D 合算保留記憶表示部
5F 消費保留アクティブ表示エリア
103 CPU
120 演出制御用CPU

Claims (1)

  1. 変動表示を行い遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    前記有利状態とするか否かを決定する決定手段と、
    未だ開始されていない変動表示に関する情報を、保留記憶として記憶可能な保留記憶手段と、
    前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶のそれぞれに対応する保留表示を表示する保留表示手段と、
    前記決定手段による決定前に、前記有利状態に制御されるか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定結果にもとづいて前記保留記憶の保留表示を通常態様と異なる特別態様にて表示することで、前記有利状態に制御されることを示唆する先読み予告演出を実行可能な先読み予告演出実行手段と、
    変動表示を開始するときに、該変動表示に対応する保留表示を変動表示対応表示として表示可能な変動表示対応表示手段と、
    変動表示を開始するときに、前記変動表示対応表示の表示態様を変化させるか否かを決定する表示態様決定手段と、
    前記保留記憶に対応する保留表示の表示態様が前記特別態様にて表示される際に該保留表示に作用する作用演出を実行可能な作用演出実行手段と、
    を備え、
    前記先読み予告演出実行手段は、1の変動表示中において前記保留記憶に対応する保留表示の表示態様を異なる表示態様に複数回変化させることが可能であり、
    前記作用演出実行手段は、
    第1作用演出と第2作用演出とを含む複数の演出態様にて前記作用演出を実行可能であって、1の変動表示中において複数の前記作用演出を実行可能であり、
    前記第1作用演出の実行期間中に前記第2作用演出を実行可能であり、
    前記保留記憶にもとづく変動表示の表示結果として前記有利状態に制御される割合は、前記保留記憶に対応する保留表示の表示態様が複数回変化するタイミングに応じて異なり、
    前記作用演出実行手段は、前記表示態様決定手段によって前記変動表示対応表示の表示態様を変化させると決定されて前記変動表示対応表示の表示態様が変化するときには当該変動表示対応表示に作用する前記作用演出を実行せず、前記保留表示の表示態様が変化するときに前記作用演出を実行可能である
    ことを特徴とする遊技機。
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