JP6552437B2 - 排ガス浄化用触媒、その製造方法、及び、それを用いた排ガス浄化方法 - Google Patents

排ガス浄化用触媒、その製造方法、及び、それを用いた排ガス浄化方法 Download PDF

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Description

本発明は、排ガス浄化用触媒、その製造方法、及び、それを用いた排ガス浄化方法に関する。
従来から、自動車等に搭載される排ガス浄化用触媒として、排気ガス中に含まれる有害ガス(炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx))等の有害成分を浄化するために、三元触媒や酸化触媒、NOx吸蔵還元型触媒等が開発されている。そして、近年の環境意識の高まりから、自動車等から排出される排ガス規制がより一層強化されており、それに伴いこれら触媒の改良が進められている。
このような排ガス浄化用触媒として、特開2012−240027号公報(特許文献1)には、触媒層を備える排ガス浄化用触媒であって、前記触媒層内には複数の空隙が存在し、前記空隙の断面の縦横比(D/L)に関する頻度分布の最頻値が2以上であり、前記触媒層における空隙の割合が15vol%以上30vol%以下であり、前記触媒層の最厚部における厚さが150μm以下である排ガス浄化用触媒が開示されており、その排ガス浄化用触媒を得る方法として断面の縦横比(D/L)に関する頻度分布の最頻値が2以上である炭素化合物材を用いる方法が開示されている。しかしながら、特許文献1に開示されている排ガス浄化用触媒においては、触媒層による圧力損失が高くなる傾向にあるという問題があり、また、酸素吸蔵特性等の触媒性能に関しても必ずしも十分なものではなかった。
近年は、排ガス浄化用触媒に対する要求特性が益々高まっており、触媒層による圧力損失の増加を抑制しつつ、酸素吸蔵特性等の触媒性能に優れた排ガス浄化用触媒が求められるようになってきた。
特開2012−240027号公報
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、触媒コート層による圧力損失の増加を抑制しつつ、酸素吸蔵特性等の触媒性能に優れた排ガス浄化用触媒、その製造方法、及び、それを用いた排ガス浄化方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、金属酸化物粒子と、貴金属原料と、特定の平均繊維径及び平均アスペクト比を有する繊維状有機物とを混合して触媒スラリーを作製し、これを基材の表面に塗布して触媒スラリー層を形成した後に焼成せしめて前記繊維状有機物の少なくとも一部を除去することにより、特定の最小直径及び特定のアスペクト比を有する繊維状細孔が全細孔容積のうち特定の範囲を占める排ガス浄化用触媒が得られるようになり、かかる排ガス浄化用触媒においては、繊維状有機物を混合して触媒コート層を製造しているにも拘らず圧力損失の増加が抑制されると共に、酸素吸蔵特性等の触媒性能が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の排ガス浄化用触媒は、基材と、該基材の表面に形成された触媒粒子を含有する触媒コート層とを備えており、
前記触媒コート層の全細孔容積の0.1〜30容量%が、前記基材の排ガスの流れ方向に垂直な触媒コート層断面の断面画像における細孔の内接円の直径が0.2〜1.8μmの範囲内であり、かつ前記内接円の直径の最小値を基準とするアスペクト比が10以上である繊維状細孔からなり、
前記繊維状細孔の平均アスペクト比が10〜100の範囲内である、
ことを特徴とするものである。
本発明の排ガス浄化用触媒においては、前記内接円の直径の最小値が0.2〜1.0μmの範囲内であることが好ましく、また、前記繊維状細孔の前記内接円の平均直径が0.3〜1.5μmの範囲内であることが好ましい。
本発明の排ガス浄化用触媒の製造方法は、
金属酸化物粒子と、貴金属原料と、平均繊維径が0.3〜1.5μmの範囲内かつ平均アスペクト比が10〜300の範囲内である繊維状有機物とを、前記繊維状有機物の配合量が、前記金属酸化物粒子100質量部に対して0.1〜9.0質量部の範囲内で、かつ、得られる触媒スラリーにおける全固形有機物中の80質量%以上となるように混合して触媒スラリーを得る工程と、
前記触媒スラリーを基材の表面に塗布して触媒スラリー層を形成する工程と、
前記触媒スラリー層が形成された基材を300〜800℃の範囲内の温度で焼成して前記触媒スラリー層中の前記繊維状有機物の少なくとも一部を除去し、前記本発明の排ガス浄化用触媒を得る焼成工程と、
を含むことを特徴とする方法である。
本発明の排ガス浄化用触媒の製造方法においては、前記繊維状有機物の平均繊維長が7〜300μmの範囲内であることが好ましい
本発明の排ガス浄化方法は、上記本発明の排ガス浄化用触媒に内燃機関から排出された排ガスを接触せしめて排ガスを浄化することを特徴とする排ガス浄化方法である。
なお、本発明の排ガス浄化用触媒、その製造方法、及び、それを用いた排ガス浄化方法によって上記目的が達成される理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。
すなわち、本発明においては、平均繊維径が0.3〜1.5μmの範囲内かつ平均アスペクト比が10〜300の範囲内である従来より細長い繊維状有機物を用いることにより、繊維状有機物に由来する最小直径が0.2〜1.8μmの範囲内でありかつアスペクト比が10以上である繊維状細孔が触媒コート層に形成されるようになる。そのため、従来のように本発明より太い繊維状有機物を用いて触媒コート層を製造した場合に比べて、繊維状有機物の配合量が同等であっても繊維状有機物に由来する繊維状細孔の密度が増大し、かかる繊維状細孔が連通細孔として効率よく機能するため、本発明によれば触媒コート層による圧力損失の増加の抑制とガス拡散性の向上とが両立して達成されるようになり、酸素吸蔵特性等の触媒性能が向上するものと本発明者らは推察する。
本発明によれば、触媒コート層による圧力損失の増加を抑制しつつ、酸素吸蔵特性等の触媒性能に優れた排ガス浄化用触媒、その製造方法、及び、それを用いた排ガス浄化方法を提供することが可能となる。
FIB−SEMの測定方法の一例を示す概略図で、(A)は排ガス浄化用触媒の基材の排ガスの流れ方向に垂直な触媒コート層断面の一部を示す概略図、(B)は排ガス浄化用触媒を(A)に示す点線の位置で軸方向に切断した試験片を示す概略図、(C)は(B)に示す点線の範囲をFIB−SEMにより測定して得られたSEM像(径方向連続断面画像)の概略図を示す。 FIB−SEMの測定により得られた径方向連続断面画像を解析して得られた軸方向連続断面画像の一例(1枚の軸方向断面画像の一部)を示す断面図(断面画像)で、(A)は細孔内に内接円を当てはめる前の断面図、(B)は細孔内に内接円を当てはめた後の断面図を示す。 図2(A)に示す点線の位置で切断した径方向断面画像を示す断面図(断面画像)である。 実施例1〜2及び比較例1〜3により得られた触媒における繊維状有機物の配合量と圧力損失との関係を示すグラフである。 実施例1〜2及び比較例1〜3により得られた触媒における繊維状有機物の配合量と最大酸素吸蔵量(OSC)との関係を示すグラフである。
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
[排ガス浄化用触媒]
本発明の排ガス浄化用触媒は、基材と、該基材の表面に形成された触媒粒子を含有する触媒コート層とを備えており、
前記触媒コート層の全細孔容積の0.1〜30容量%が、前記基材の排ガスの流れ方向に垂直な触媒コート層断面の断面画像における細孔の内接円の直径が0.2〜1.8μmの範囲内であり、かつ前記内接円の直径の最小値を基準とするアスペクト比が10以上である繊維状細孔からなり、
前記繊維状細孔の平均アスペクト比が10〜100の範囲内である、
ことを特徴とするものである。このような排ガス浄化用触媒とすることにより、圧力損失の増加を抑制しつつ、酸素吸蔵特性等の触媒性能を向上させることが可能となる。
(基材)
本発明の排ガス浄化用触媒における基材は、特に制限されず、排ガス浄化用触媒の基材として用いることが可能な公知の基材が使用でき、ハニカム形状の基材であることが好ましい。このようなハニカム形状の基材としては、特に制限されず、排ガス浄化用触媒の基材として用いることが可能な公知のハニカム形状の基材が使用でき、具体的には、ハニカム形状のモノリス基材(ハニカムフィルタ、高密度ハニカム等)等が好適に採用される。また、このような基材の材質も特に制限されず、コージエライト、炭化ケイ素、シリカ、アルミナ、ムライト等のセラミックスからなる基材や、クロム及びアルミニウムを含むステンレススチール等の金属からなる基材が好適に採用される。これらの中でも、コストの観点から、コージエライトであることが好ましい。
(触媒コート層)
本発明の排ガス浄化用触媒における触媒コート層は、前記基材の表面に形成されており、触媒粒子を含有するものであり、触媒粒子からなるものであることが好ましく、触媒粒子からなる多孔質のものが特に好ましい。
このような触媒コート層の触媒粒子としては、排ガスに対する浄化性能を有するものであれば特に制限されず、具体的には、酸化アルミニウム(Al、アルミナ)、酸化セリウム(CeO、セリア)、酸化ジルコニウム(ZrO、ジルコニア)、酸化珪素(SiO、シリカ)、酸化イットリウム(Y、イットリア)及び酸化ネオジム(Nd)等の酸化物又はこれらの複合酸化物等からなる触媒基材粒子(酸化物粒子(好ましくは、多孔質酸化物粒子))に貴金属が担持されたものを使用することができる。
貴金属としては、特に制限されないが、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、金(Au)、銀(Ag)、イリジウム(Ir)及びルテニウム(Ru)からなる群から選択される少なくとも1種のものを用いることが好ましい。これらの中でも、触媒性能という観点から、Pt、Rh、Pd、Ir及びRuからなる群から選択される少なくとも一種がより好ましく、Pt、Rh及びPdからなる群から選択される少なくとも一種が特に好ましい。このような貴金属の担持量は、特に制限されず、目的とする設計等に応じて適宜必要量担持させればよい。なお、貴金属の担持量としては、金属換算で、前記触媒基材粒子(酸化物粒子)の100質量部に対して0.01〜10質量部であることが好ましく、0.01〜5質量部であることがより好ましい。このような貴金属の担持量が、前記下限未満では触媒活性が不十分となる傾向にあり、他方、前記上限を超えて貴金属を担持しても触媒活性が飽和するとともにコストが上昇する傾向にある。
なお、本発明の排ガス浄化用触媒における触媒コート層において「触媒粒子からなる」とは、前記触媒コート層が触媒粒子のみから構成されるもの、或いは、主として触媒粒子からなり、本発明の効果を損なわない範囲で他の成分を含み構成されるものであることを意味する。他の成分としては、この種の用途の触媒コート層として用いられる他の金属酸化物や添加剤等を用いることができる。このような他の成分としては、具体的には、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、リチウム(Li)、セシウム(Cs)等のアルカリ金属、バリウム(Ba)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)等のアルカリ土類金属、ランタン(La)、イットリウム(Y)、セリウム(Ce)等の希土類元素、鉄(Fe)等の遷移金属等の一種以上が挙げられる。
このような本発明の排ガス浄化用触媒における触媒コート層としては、被覆量が前記基材の単位体積当たり50〜300g/Lの範囲内であることが好ましい。前記被覆量が前記下限未満では、触媒粒子の触媒活性性能が十分に得られない傾向にあり、他方、前記上限を超えると、圧力損失が増大し燃費が悪化する原因となる傾向にある。なお、このような触媒コート層の被覆量は、圧力損失と触媒性能と耐久性のバランスという観点から、前記基材の単位体積当たり50〜250g/Lの範囲内であることがより好ましく、50〜200g/Lの範囲内であることが特に好ましい。
また、このような本発明の排ガス浄化用触媒における触媒コート層としては、平均厚さが25〜160μmの範囲内であることが好ましい。前記平均厚さが前記下限未満では、十分な触媒性能が得られにくくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、排ガス等が通過する際の圧力損失が大きくなる傾向にある。なお、このような触媒コート層の平均厚さは、圧力損失と触媒性能と耐久性のバランスという観点から、30〜96μmの範囲内であることがより好ましく、32〜92μmの範囲内であることが特に好ましい。なお、「厚さ」とは、前記触媒コート層の基材の平坦部の中心に対して垂直な方向の長さを言う。なお、このような厚さは、前記触媒コート層を走査型電子顕微鏡写真(SEM)観察や光学顕微鏡観察等により求め、任意の10個以上の部分について厚さを測定し、「平均厚さ」はその厚さの平均値を算出することにより測定することができる。
さらに、このような本発明の排ガス浄化用触媒における触媒コート層の触媒粒子の粒径としては、前記触媒コート層の断面の走査型電子顕微鏡(SEM)観察による前記触媒粒子の断面積基準の累積粒度分布における累積15%径の値で1.5〜8μmの範囲内であることが好ましい。前記触媒粒子の粒径(断面積基準の累積15%径の値)が前記下限未満では、触媒コート層の空隙率が小さくなり、ガス拡散性が悪くなるため、十分な触媒性能が得られにくくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、触媒粒子内部におけるガス拡散抵抗が大きくなるため、十分な触媒性能が得られにくくなる傾向にある。なお、このような触媒コート層の触媒粒子の粒径は、触媒コート層内及び触媒粒子内の拡散抵抗のバランス、スラリーのコート性という観点から、前記断面積基準の累積15%径の値で2〜7μmの範囲内であることがより好ましく、2〜6μmの範囲内であることが特に好ましい。
なお、このような触媒粒子の粒径(断面積基準の累積15%径の値)は、走査型電子顕微鏡(SEM)観察により測定することができる。具体的には、例えば、排ガス浄化用触媒をエポキシ樹脂等で包埋し、基材(ハニカム形状の基材)の径方向に切断した断面の走査型顕微鏡(SEM)観察(倍率:700〜1500倍、画素分解能:0.2mm/pixel(画素)以上)を行い、触媒粒子の断面積基準の累積粒度分布における累積15%径の値を算出する。なお、触媒粒子の累積15%径とは、触媒粒子サイズ(断面積)の大きいものから触媒粒子の断面積をカウントしたときに、触媒粒子の断面積の和が断面積0.3μm未満の細孔を除いた触媒コート層の断面積全体の15%(面積基準積算頻度が15%)に相当するときの触媒粒子の粒径(以下「D15」と記載することがある)を意味する。このような観察は、触媒コート層の基材平坦部に対して水平方向に200μm以上、かつ、基材平坦部に対して垂直方向に25μm以上からなる四角形の領域について行い求めることができる。なお、粒径とは、断面が円形でない場合には最小外接円の直径をいう。
また、このような本発明の排ガス浄化用触媒における前記触媒コート層の単位容積当たりの全細孔容積としては、10〜30容量%の範囲内であることが好ましい。前記全細孔容積が前記下限未満では、ガス拡散性が悪くなるため、十分な触媒性能が得られにくくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、拡散性が大きすぎることにより、触媒活性点と接触せずにコート層を素通りするガスの割合が増え、十分な触媒性能が得られにくくなる傾向にある。なお、このような触媒コート層の単位容積当たりの全細孔容積は、ガス拡散性と触媒性能のバランスという観点から、12〜18容量%の範囲内であることがより好ましく、12〜16容量%の範囲内であることが特に好ましい。
このような触媒コート層の単位容積当たりの全細孔容積は、FIB−SEM(Focused Ion Beam−Scanning Electron Microscope)で得られる触媒コート層の細孔の三次元情報から求めることができる。
本発明の排ガス浄化用触媒における触媒コート層としては、前記全細孔容積の0.1〜30容量%が、前記基材の排ガスの流れ方向に垂直な触媒コート層断面の断面画像における細孔の内接円の直径が0.2〜1.8μmの範囲内であり、かつ前記内接円の直径の最小値を基準とするアスペクト比が10以上である繊維状細孔により占められていることが必要である。前記繊維状細孔の占める割合が前記下限未満では、触媒コート層による圧力損失の増加を十分に抑制することができず、酸素吸蔵特性等の触媒性能の向上が十分に得られず、他方、前記上限を超えると、排ガスの流れ方向に対して垂直な方向のガス拡散性が不十分になり、十分な触媒性能が得られなくなる。なお、前記繊維状細孔の占める割合は、圧力損失の増加抑制とガス拡散性と触媒性能と触媒コート層の強度のバランスという観点から、前記全細孔容積の1〜30容量%の範囲内であることがより好ましく、2〜25容量%の範囲内であることが特に好ましい。
なお、本発明において前記内接円の直径が0.2〜1.8μmの範囲内でありかつ前記アスペクト比が10以上である繊維状細孔の存在比率(全細孔容積に対して前記繊維状細孔が占める割合)を規定する理由は、以下の通りである。すなわち、前記内接円の直径が0.2μm未満の細孔はガス拡散性への寄与が小さく、他方、前記内接円の直径が1.8μmを超える細孔は圧力損失の増加の抑制への寄与が小さく、さらに前記アスペクト比が10未満である細孔は連通性が不足して触媒性能の向上への寄与が小さい。そのため、本発明において前記繊維状細孔の存在比率を規定することにより、触媒コート層による圧力損失の増加の抑制とガス拡散性の向上とが両立して達成されるようになり、酸素吸蔵特性等の触媒性能が向上するものと本発明者らは推察する。
このような本発明の排ガス浄化用触媒における触媒コート層における繊維状細孔としては、平均アスペクト比が10〜100の範囲内であることが必要である。前記繊維状細孔の平均アスペクト比が前記下限未満では、細孔の連通性が不足し、十分な触媒性能が得られず、他方、前記上限を超えると、拡散性が大きすぎることにより、触媒活性点と接触せずにコート層を素通りするガスの割合が増え、十分な触媒性能が得られない。なお、前記繊維状細孔の平均アスペクト比は、ガス拡散性と触媒性能の両立という観点から、10〜90の範囲内であることがより好ましく、10〜80の範囲内であることが特に好ましい。
また、このような本発明の排ガス浄化用触媒における触媒コート層における繊維状細孔としては、前記内接円の直径の最小値が0.2〜1.0μmの範囲内であることが好ましい。前記繊維状細孔の内接円の直径の最小値が前記下限未満では、細孔の連通性が不足し、十分な触媒性能が得られにくくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、触媒コート層による圧力損失の増加を十分に抑制することができず、酸素吸蔵特性等の触媒性能の向上が十分に得られにくくなる傾向にある。なお、前記繊維状細孔の内接円の直径の最小値は、圧力損失の増加抑制とガス拡散性と触媒性能の両立という観点から、0.3〜0.9μmの範囲内であることがより好ましく、0.3〜0.7μmの範囲内であることが特に好ましい。
さらに、このような本発明の排ガス浄化用触媒における触媒コート層における繊維状細孔としては、前記内接円の平均直径が0.3〜1.5μmの範囲内であることが好ましい。前記繊維状細孔の内接円の平均直径が前記下限未満では、細孔の連通性が不足し、十分な触媒性能が得られにくくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、触媒コート層による圧力損失の増加を十分に抑制することができず、酸素吸蔵特性等の触媒性能の向上が十分に得られにくくなる傾向にある。なお、前記繊維状細孔の内接円の平均直径は、圧力損失の増加抑制とガス拡散性と触媒性能の両立という観点から、0.4〜1.3μmの範囲内であることがより好ましく、0.5〜0.8μmの範囲内であることが特に好ましい。
(触媒コート層における繊維状細孔の解析方法)
このような触媒コート層における「繊維状細孔のアスペクト比」、「繊維状細孔の平均アスペクト比」及び「繊維状細孔の容積」は、FIB−SEM(Focused Ion Beam−Scanning Electron Microscope)で得られる触媒コート層の細孔の二次元情報及び三次元情報から、以下のようにして、前記基材の排ガスの流れ方向(ハニカム状の基材の軸方向)に平行でかつ前記基材の平坦部の表面に対して垂直な触媒コート層断面の断面画像(軸方向断面画像)、及び、前記基材の排ガスの流れ方向(ハニカム状の基材の軸方向)に垂直な触媒コート層断面の断面画像(径方向断面画像)を解析することにより測定することができる。
具体的には、例えば、ハニカム状基材を用いた触媒についてFIB−SEM分析により測定を行う場合、先ず、触媒を図1(A)に示す点線の位置で軸方向に切断し、図1(B)に示す形状の試験片を得る。次に、図1(B)の四角枠点線で示した範囲をFIB(収束イオンビーム加工装置、日立ハイテクノロジーズ社製、商品名「NB5000」)で削りながら、図1(C)に示すように奥行き0.14μmピッチでSEM(走査型電子顕微鏡、日立ハイテクノロジーズ社製、商品名「NB5000」)像(径方向連続断面画像)を撮影する。なお、FIB−SEM分析の条件は、SEM像は縦30μm以上、横30μm以上、測定奥行きは200μm以上、撮影視野数は5以上、撮影倍率は2000倍とする。図1は、FIB−SEMの測定方法の一例を示す概略図で、(A)は排ガス浄化用触媒の基材の排ガスの流れ方向に垂直な触媒コート層断面の一部を示す概略図、(B)は排ガス浄化用触媒を(A)に示す点線の位置で軸方向に切断した試験片を示す概略図、(C)は(B)に示す点線の範囲をFIB−SEMにより測定して得られたSEM像(径方向連続断面画像)の概略図を示す。
次に、FIB−SEM分析により得られた径方向連続断面画像(SEM像)を、細孔(SEM像においては黒色)と触媒の輝度の差を利用して市販の画像解析ソフトウェア(三谷商事社製、「二次元画像解析ソフトWinROOF」)を用いて画像解析を行い、二値化処理して細孔を抽出する。
次に、上記で二値化処理した後の径方向連続断面画像を基に、市販の画像解析ソフトウェア(Math to Market社製、「解析ソフトGeoDict」)を用いて画像解析を行い、細孔の三次元像を再構築する。そして、得られた細孔の三次元像から、基材の排ガスの流れ方向(ハニカム状基材の軸方向)に平行でかつ前記基材の平坦部の表面に対して垂直な触媒コート層断面の連続断面画像(軸方向連続断面画像)を作成する(スライスピッチ:0.14μm)。このようにして得られた軸方向連続断面画像の一例(1枚の軸方向断面画像の一部)を図2(A)に示す。図2(A)の白い部分が細孔である。
次いで、前記の軸方向連続断面画像、径方向連続断面画像及び細孔の三次元像から、以下のようにして「基材の排ガスの流れ方向に垂直な触媒コート層断面の断面画像における細孔の内接円の直径が0.2〜1.8μmの範囲内であり、かつ前記内接円の直径の最小値を基準とするアスペクト比が10以上である繊維状細孔」を抽出する。すなわち、図2(A)を例に説明すると、図2(B)に示すように、繊維状細孔と認められる細孔内に順番に内接円を当てはめることによって前記繊維状細孔を抽出する。図2(B)において、抽出された繊維状細孔の始点と終点を黒抜き矢印で示す。なお、本発明においては、細孔内に当てはめる内接円を直径が0.2〜1.8μmの範囲内のものに限定する。
このように細孔内に当てはめる内接円の直径の上限を1.8μmとすることにより、繊維状細孔が終端部や中間部で大きな細孔(当てはめられる内接円の直径が1.8μmを超える細孔)と接続している場合(図2(B)に示す下側の白抜き矢印)があっても、このように接続している大きな細孔は前記繊維状細孔から分離して認識される。また、繊維状細孔の中間部で枝分かれ構造となっている場合(図2(B)に示す上側の白抜き矢印)、直径が0.2〜1.8μmの範囲内の内接円を連続して当てはめられる距離が大きい方を選択して前記繊維状細孔が認識される。
また、繊維状細孔は触媒コート層内部において三次元の形状を有しており、例えば、図2(A)の点線部を通る径方向断面画像は図3に示す通りである。このように、図2(A)に示した軸方向断面画像における繊維状細孔は、図3に示す径方向断面画像においては黒抜き矢印で示すようにほぼ円状の細孔として観察される。したがって、径方向断面画像における細孔の内接円の直径は、前述の軸方向連続断面画像における細孔内に当てはめられる内接円の直径で定義される。そして、このような繊維状細孔は、図2(B)に示す「始点と終点の直線距離に相当するハニカム状基材の軸方向の成分長さ」に相当する奥行きを持っており、このような奥行き方向における細孔径の分布は、前述の軸方向連続断面画像における細孔内に当てはめられる内接円の直径で定義される。したがって、本発明においては細孔内に当てはめる内接円を直径が0.2〜1.8μmの範囲内のものに限定することによって、当てはめられる内接円の直径が0.2μm未満の微細な細孔及び当てはめられる内接円の直径が1.8μmを超える大きな細孔は除外して認識され、前記繊維状細孔が抽出される。
また、繊維状細孔は三次元の形状を有するため、実際には一本の繊維状細孔が隣接する複数の軸方向連続断面画像に連続して観察される。したがって、このような隣接する複数の軸方向連続断面画像から、一本の繊維状細孔の「ハニカム状基材の軸方向の成分長さ」と「ハニカム状基材の径方向の成分長さ」とを求めることができ、これらの長さからその繊維状細孔の長さを算出することができる。
このようにして得られた繊維状細孔の長さを、その繊維状細孔における前記内接円の直径の最小値で除することにより、「繊維状細孔のアスペクト比」が求められる。また、測定対象の触媒コート層において抽出された繊維状細孔のアスペクト比の平均値を算出することにより、「繊維状細孔の平均アスペクト比」が求められる。
さらに、上記で得られた繊維状細孔の長さとその繊維状細孔における前記内接円の直径とからその繊維状細孔の容積が求められ、測定対象の触媒コート層において抽出された繊維状細孔の容積を加算することにより、その触媒コート層における「繊維状細孔の容積」が求められる。そして、得られた「繊維状細孔の容積」を、対応する触媒コート層における「全細孔容積」で除することにより、「触媒コート層の全細孔容積に対して繊維状細孔の容積が占める割合(容量%)」が求められる。
(排ガス浄化用触媒)
本発明の排ガス浄化用触媒は、前記基材と、該基材の表面に形成された触媒粒子を含有する前記触媒コート層とを備える排ガス浄化用触媒である。なお、本発明の排ガス浄化用触媒は、他の触媒と組み合わせて利用してもよい。このような他の触媒としては、特に制限されず、公知の触媒(例えば、自動車の排ガス浄化用触媒の場合は、酸化触媒、NOx還元触媒、NOx吸蔵還元型触媒(NSR触媒)、希薄NOxトラップ触媒(LNT触媒)、NOx選択還元触媒(SCR触媒)等)を適宜用いてもよい。
[排ガス浄化用触媒の製造方法]
次に、本発明の排ガス浄化用触媒の製造方法を説明する。本発明の排ガス浄化用触媒の製造方法は、
金属酸化物粒子と、貴金属原料と、平均繊維径が0.3〜1.5μmの範囲内かつ平均アスペクト比が10〜300の範囲内である繊維状有機物とを混合して触媒スラリーを得る工程(触媒スラリー調製工程)と、
前記触媒スラリーを基材の表面に塗布して触媒スラリー層を形成する工程(触媒スラリー層形成工程)と、
前記触媒スラリー層中の前記繊維状有機物の少なくとも一部を除去して排ガス浄化用触媒を得る焼成工程(焼成工程)と、
を含むことを特徴とする方法である。
(酸化物粒子の準備)
本発明の排ガス浄化用触媒の製造方法においては、まず、レーザ回折法により測定される体積基準の累積粒度分布における累積50%径の値で1.5〜8μmの範囲内にある金属酸化物粒子を準備することが好ましい(酸化物粒子準備工程)。
このような酸化物粒子準備工程において準備する金属酸化物粒子としては、前記本発明の排ガス浄化用触媒における触媒コート層において説明した触媒粒子における触媒基材粒子(酸化物粒子)と同様のものを用いる。なお、このような酸化物粒子準備工程において準備する金属酸化物粒子の調製方法としては、特に制限されず、公知の方法を適宜採用することができる。また、このような金属酸化物粒子としては、市販のものを用いてもよい。本発明の酸化物粒子準備工程において準備する金属酸化物粒子の形態としては、公知の方法で調製した金属酸化物粒子(複合酸化物粒子を含む)、市販の金属酸化物粒子(複合酸化物粒子を含む)又はこれらの混合物、或いは、これらをイオン交換水等の溶媒等に分散させた分散液等が挙げられる。
このような本発明の製造方法にかかる酸化物粒子準備工程において用いる金属酸化物粒子の粒径としては、レーザ回折法により測定される体積基準の累積粒度分布における累積50%径の値で1.5〜8μmの範囲内にあることが好ましい。前記金属酸化物粒子の粒径(体積基準の累積50%径の値)が前記下限未満では、得られる排ガス浄化用触媒における触媒コート層の触媒粒子の粒径(断面積基準の累積15%径の値)が小さくなり過ぎて触媒コート層の空隙率が小さくなり、ガス拡散性が悪くなるため、十分な触媒性能が得られにくくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、得られる排ガス浄化用触媒における触媒コート層の触媒粒子の粒径(断面積基準の累積15%径の値)が大きくなり過ぎて触媒粒子内部におけるガス拡散抵抗が大きくなるため、十分な触媒性能が得られにくくなる傾向にある。なお、このような金属酸化物粒子の粒径は、コート性と触媒粒子内の拡散抵抗と触媒性能のバランスという観点から、前記体積基準の累積50%径の値で2〜7μmの範囲内であることがより好ましく、2〜6μmの範囲内であることが特に好ましい。
なお、このような金属酸化物粒子の粒径(体積基準の累積50%径の値)は、レーザ回折法により測定することができる。具体的には、例えば、レーザ回折式粒度分布測定装置等のレーザ回折装置を用いたレーザ回折法により、無作為に抽出した(任意の)1000個以上の金属酸化物粒子について測定し、金属酸化物粒子の体積基準の累積粒度分布における累積50%径の値を算出する。なお、金属酸化物粒子の体積基準の累積50%径とは、金属酸化物粒子サイズ(面積)の小さいものから、金属酸化物粒子の数をカウントしたときに、金属酸化物粒子の数が全体の50%(体積基準積算頻度が50%)に相当するときの金属酸化物粒子の粒径を意味する。なお、粒径とは、断面が円形でない場合には最小外接円の直径をいう。
このような粒径(体積基準の累積50%径の値)を有する金属酸化物粒子の調製方法としては、特に制限されず、例えば、先ず、金属酸化物粒子粉末等の金属酸化物粒子の原料を準備し、次に、金属酸化物粒子粉末等をイオン交換水等の溶媒等と混合した後、得られた溶液に対してビーズミル等の媒体ミルやその他撹拌型粉砕装置等を用いて金属酸化物粒子粉末等を水等の溶媒に撹拌分散せしめて金属酸化物粒子を所定の粒径に調整する方法が挙げられる。なお、ビーズミル等の媒体ミルを用いた場合の撹拌条件としては、特に制限されず、ビーズ径としては100〜5000μmの範囲内、処理時間としては3分〜1時間の範囲内、撹拌速度としては50〜500rpmの範囲内であることが好ましい。
(触媒スラリー調製工程)
次に、本発明の排ガス浄化用触媒の製造方法においては、前記金属酸化物粒子と、貴金属原料と、平均繊維径が0.3〜1.5μmの範囲内かつ平均アスペクト比が10〜300の範囲内である繊維状有機物とを混合して触媒スラリーを得る(触媒スラリー調製工程)。
このような本発明の製造方法にかかる触媒スラリー調製工程において用いる貴金属原料としては、特に制限されないが、例えば、貴金属(例えば、Pt、Rh、Pd、Ru等、又はその化合物)の塩(例えば、酢酸塩、炭酸塩、硝酸塩、アンモニウム塩、クエン酸塩、ジニトロジアンミン塩、等)又はそれらの錯体(例えば、テトラアンミン錯体)を水、アルコール等の溶媒に溶解した溶液が挙げられる。また、貴金属の量は特に制限されず、目的とする設計等に応じて適宜必要量担持させればよく、0.01質量%以上とすることが好ましい。なお、貴金属として白金を用いる場合、白金塩としては、特に制限されないが、例えば、白金(Pt)の酢酸塩、炭酸塩、硝酸塩、アンモニウム塩、クエン酸塩、ジニトロジアンミン塩等又はそれらの錯体が挙げられ、中でも、担持されやすさと高分散性の観点から、ジニトロジアンミン塩が好ましい。また、貴金属としてパラジウムを用いる場合、パラジウム塩としては、特に制限されないが、例えば、パラジウム(Pd)の酢酸塩、炭酸塩、硝酸塩、アンモニウム塩、クエン酸塩、ジニトロジアンミン塩等又はそれらの錯体の溶液が挙げられ、中でも、担持されやすさと高分散性の観点から、硝酸塩やジニトロジアンミン塩が好ましい。さらに、溶媒としては、特に制限されないが、例えば、水(好ましくはイオン交換水及び蒸留水等の純水)等のイオン状に溶解せしめることが可能な溶媒が挙げられる。
また、このような触媒スラリー調製工程において用いる繊維状有機物としては、後述する焼成工程により除去可能な物質であれば特に制限されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、セルロース繊維が挙げられる。その中でも、加工性と焼成温度のバランスの観点から、PET繊維及びナイロン繊維からなる群から選択される少なくとも1種のものを用いることが好ましい。触媒スラリーにこのような繊維状有機物を含有させ、その後の工程において繊維状有機物の少なくとも一部を除去せしめることにより、繊維状有機物の形状と同等形状の空隙を触媒コート層内に形成せしめることが可能となる。このようにして調製した空隙は排ガスの拡散流路となり、本発明にかかる前記触媒コート層においては、圧力損失の増加が十分に抑制され、酸素吸蔵特性等の触媒性能が向上することとなる。
このような繊維状有機物としては、平均繊維径が0.3〜1.5μmの範囲内であることが必要である。前記繊維状有機物の平均繊維径が前記下限未満では、有効な繊維状細孔が得られないため、触媒性能が不十分となり、他方、前記上限を超えると、触媒コート層による圧力損失の増加を十分に抑制することができず、酸素吸蔵特性等の触媒性能の向上が十分に得られない。なお、繊維状有機物の平均繊維径は、圧力損失の増加抑制とガス拡散性と触媒性能の両立という観点から、0.5〜1.0μmの範囲内であることがより好ましく、0.6〜0.8μmの範囲内であることが特に好ましい。
また、このような繊維状有機物としては、平均アスペクト比が10〜300の範囲内であることが必要である。前記平均アスペクト比が前記下限未満では、細孔の連通性が不十分なため、ガス拡散性が不足し、他方、前記上限を超えると、拡散性が大きすぎることにより、触媒活性点と接触せずにコート層を素通りするガスの割合が増え、十分な触媒性能が得られない。なお、繊維状有機物の平均アスペクト比は、ガス拡散性と触媒性能のバランスという観点から、10〜200の範囲内であることが好ましく、10〜100の範囲内であることが特に好ましい。なお、このような繊維状有機物の平均アスペクトは「平均繊維長/平均繊維径」と定義する。ここで、繊維長とは繊維の始点と終点を結ぶ直線距離とする。平均繊維長は、無作為に50以上の繊維状有機物を抽出し、これら繊維状有機物の繊維長を測定して平均することによって求めることができる。また、平均繊維径は、無作為に50以上の繊維状有機物を抽出し、これら繊維状有機物の繊維径を測定して平均することによって求めることができる。
さらに、このような繊維状有機物としては、平均繊維長が7〜300μmの範囲内であることが好ましい。前記平均繊維長が前記下限未満では、細孔の連通性が不十分なため、ガス拡散性が不足する傾向にあり、他方、前記上限を超えると、拡散性が大きすぎることにより、触媒活性点と接触せずにコート層を素通りするガスの割合が増え、十分な触媒性能が得られにくくなる傾向にある。なお、繊維状有機物の平均繊維長は、ガス拡散性と触媒性能のバランスという観点から、7〜200μmの範囲内であることが好ましく、7〜100μmの範囲内であることが特に好ましい。
さらに、このような触媒スラリー調製工程において用いる前記繊維状有機物の配合量としては、前記金属酸化物粒子100質量部に対して0.1〜9.0質量部の範囲内であることが好ましい。前記繊維状有機物の配合量が前記下限未満では、十分な細孔連通性が得られないため、触媒性能が不十分となる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、触媒コート層の厚さが増大することで圧力損失が増大し、圧力損失の増大が十分に抑制されにくくなる傾向にある。なお、繊維状有機物の配合量は、触媒性能と圧力損失のバランスという観点から、前記金属酸化物粒子100質量部に対して0.1〜8.0質量部の範囲内であることがより好ましく、0.5〜5.0質量部の範囲内であることが特に好ましい。
また、このような触媒スラリー調製工程において用いる前記繊維状有機物の配合量としては、前記触媒スラリーに添加する全固形有機物中の80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、前記触媒スラリーに添加する全固形有機物の全てが前記繊維状有機物(100質量%)であることが特に好ましい。全固形有機物中の前記繊維状有機物の配合割合が前記下限未満では、前記繊維状細孔が十分に形成されず、触媒コート層による圧力損失の増加が十分に抑制されにくくなり、酸素吸蔵特性等の触媒性能の向上が十分に得られにくくなる傾向にある。
また、このような触媒スラリー調製工程における触媒スラリーの調製方法としては、特に制限されず、前記金属酸化物粒子と前記貴金属原料と前記繊維状有機物とを混合すればよく、公知の方法を適宜採用することができる。なお、このような混合の条件としては、特に制限されず、例えば、撹拌速度としては100〜400rpmの範囲内、処理時間としては30分以上であることが好ましく、このような条件としては繊維状有機物が触媒スラリー中で均一に分散混合できればよい。また、混合する順序は、特に制限されず、金属酸化物粒子を含む分散液に貴金属原料を混合して貴金属を担持させた後に繊維状有機物を混合する方法、金属酸化物粒子を含む分散液に繊維状有機物を混合した後に貴金属原料を混合する方法、金属酸化物粒子を含む分散液に貴金属原料及び繊維状有機物を同時混合する方法、貴金属原料を含む溶液に金属酸化物粒子及び繊維状有機物を混合する方法、等のいずれでもよい。処理条件については特に制限されず、目的とする排ガス浄化用触媒の設計等に応じて適宜選択される。
(触媒スラリー層形成工程)
次いで、本発明の排ガス浄化用触媒の製造方法においては、前記触媒スラリーを基材の表面に塗布して触媒スラリー層を形成する(触媒スラリー層形成工程)。
このような触媒スラリー層形成工程における触媒コート層の平均厚さとしては、焼成後の触媒コート層の平均厚さで25〜160μmの範囲内であることが好ましく、30〜96μmの範囲内であることがより好ましく、32〜92μmの範囲内であることが特に好ましい。
また、このような触媒スラリー層形成工程における触媒コート層の被覆量としては、焼成後の触媒コート層の被覆量で前記基材の単位体積当たり50〜300g/Lの範囲内であることが好ましく、50〜250g/Lの範囲内であることがより好ましく、50〜200g/Lの範囲内であることが特に好ましい。
このような触媒スラリー層形成工程において用いる基材としては、特に制限されないず、前記本発明の排ガス浄化用触媒における基材として説明した基材と同様のものを用いることができる。
また、前記触媒スラリーを基材の表面に塗布する方法としては、特に制限されず、公知の方法を適宜採用することができる。具体的には、基材を触媒スラリーに浸漬させて塗布する方法(浸漬法)、ウォッシュコート法、触媒スラリーを圧入手段により圧入する方法、等が挙げられる。
(焼成工程)
次に、本発明の排ガス浄化用触媒の製造方法においては、前記触媒スラリー層中の前記繊維状有機物の少なくとも一部を除去して前記本発明の排ガス浄化用触媒を得る(焼成工程)。
このような本発明の排ガス浄化用触媒の製造方法にかかる焼成工程においては、前記触媒スラリー層が形成された基材(触媒スラリー層担持基材)を300〜800℃の範囲内の温度で焼成せしめることが好ましく、400〜700℃の範囲内の温度で焼成せしめることがより好ましい。前記焼成温度が、前記下限未満では、繊維状有機物が残存しやすくなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、貴金属粒子が焼結しやすくなる傾向にある。また、焼成(加熱)時間としては、前記焼成温度により異なるものであるため、一概には言えないが、20分以上であることが好ましく、30分〜2時間であることがより好ましい。さらに、このような焼成工程における雰囲気としては、特に制限されないが、大気中或いは窒素(N)等の不活性ガス中であることが好ましい。
[排ガス浄化方法]
次に、本発明の排ガス浄化方法について説明する。本発明の排ガス浄化方法は、前記本発明の排ガス浄化用触媒に内燃機関から排出された排ガスを接触せしめて排ガスを浄化することを特徴とする方法である。
このような本発明の排ガス浄化方法において、前記排ガス浄化用触媒に排ガスを接触させる方法としては、特に制限されず、公知の方法を適宜採用することができ、例えば、内燃機関から排出されるガスが流通する排ガス管内に本発明の排ガス浄化用触媒を配置することにより、排ガス浄化用触媒に対して内燃機関からの排ガスを接触させる方法を採用してもよい。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
先ず、イオン交換水500gに、Al粉末(サソール社製:比表面積100m/g、平均粒子径30μm)150gとCeO−ZrO固溶体の粉末(第一稀元素化学工業社製:CeO含有量20質量%、ZrO含有量25質量%、比表面積100m/g、平均粒子径10nm)300gとを添加し、混合して得られた溶液に対し、ビーズミル(アズワン社製、商品名「アルミナボール」、使用ビーズ:直径5000μmアルミナ製マイクロビーズ)を用い、処理時間:25分間、攪拌速度400rpmの条件で撹拌処理を施し、CeO−ZrO固溶体とAl粉末との混合物(複合金属酸化物:ACZ)からなる金属酸化物粒子を含む分散液を準備した。なお、レーザ回折式粒度分布測定装置(堀場製作所社製、商品名「LA−920」)を用いてレーザ回折法により金属酸化物粒子の粒径を測定したところ、体積基準の累積粒度分布における累積50%径の値が3.2μmであった。
次に、得られた分散液に、貴金属原料として白金(Pt)を金属換算で4g含むジニトロジアンミン白金溶液0.05L、及び、繊維状有機物として有機繊維(PET繊維、平均繊維径:0.7μm、平均繊維長:57μm、平均アスペクト比:81)を金属酸化物粒子100質量部に対して2.5質量部をそれぞれ添加し、撹拌速度400rpmの条件で30分間混合して触媒スラリーを調製した。
次いで、得られた触媒スラリーを、基材としての六角セルコージェライトモノリスハニカム基材(デンソー社製、600セル、3mil、基材容量:0.9リットル)にウォッシュコート(塗布)し、大気中、100℃の温度条件で0.5時間乾燥した後、さらに、このような触媒スラリーのウォッシュコート、乾燥及び仮焼を基材に対する被覆量が基材1Lあたり100g(100g/L)となるまで繰り返し行うことにより、前記基材に触媒スラリー層を形成せしめた。
その後、大気中、500℃の温度条件で2時間焼成せしめて、ハニカム形状のコージェライトモノリス基材からなる基材表面に触媒粒子からなる触媒コート層が形成された排ガス浄化用触媒(触媒試料)を得た。
(実施例2)
有機繊維の配合量を金属酸化物粒子100質量部に対して5.0質量部としたこと以外は実施例1と同様にして排ガス浄化用触媒(触媒試料)を得た。
(比較例1)
有機繊維を配合しなかったこと以外は実施例1と同様にして排ガス浄化用触媒(比較用触媒試料)を得た。
(比較例2)
繊維状有機物として有機繊維(PET繊維、平均繊維径:4.0μm、平均繊維長:45μm、平均アスペクト比:11)を用いたこと以外は実施例1と同様にして排ガス浄化用触媒(比較用触媒試料)を得た。
(比較例3)
繊維状有機物として有機繊維(PET繊維、平均繊維径:4.0μm、平均繊維長:45μm、平均アスペクト比:11)を用いたこと以外は実施例2と同様にして排ガス浄化用触媒(比較用触媒試料)を得た。
(触媒コート層の平均厚さの測定試験)
実施例1〜2で得られた触媒試料及び比較例1〜3で得られた比較用触媒試料をエポキシ樹脂で包埋し、基材(ハニカム形状の基材)の径方向に切断し、断面を研磨したものを測定し、走査型電子顕微鏡(SEM)観察(倍率:700倍)により触媒コート層の平均厚さを測定した。なお、平均厚さは、無作為に10箇所の触媒コート層を抽出し、これら触媒コート層の層厚さを測定して平均することによって求めた。得られた結果を表1に示す。
(触媒コート層の全細孔容積の測定試験)
実施例1〜2で得られた触媒試料及び比較例1〜3で得られた比較用触媒試料の触媒コート層の単位容積当たりの全細孔容積を、FIB−SEMで得られた触媒コート層の細孔の三次元情報から求めた。得られた結果を表1に示す。
(触媒コート層における細孔構造の解析)
実施例1〜2で得られた触媒試料及び比較例1〜3で得られた比較用触媒試料の触媒コート層について、前述の「触媒コート層における繊維状細孔の解析方法」にしたがってFIB−SEMを用いて細孔構造の解析を行い、得られた触媒コート層の細孔の二次元情報及び三次元情報から、繊維状細孔(径方向断面画像における細孔の内接円の直径が0.2〜1.8μmの範囲内であり、かつ、内接円の直径の最小値を基準とするアスペクト比が10以上である繊維状細孔)について「内接円の平均直径[μm]」、「平均アスペクト比」及び「全細孔容積に占める割合[容量%]」を求めた。得られた結果を表1に示す。
なお、比較例1〜3で得られた比較用触媒試料の触媒コート層においては、前記繊維状細孔の存在は確認されなかったが、比較例2〜3で得られた比較用触媒試料の触媒コート層においては、添加した繊維状有機物に起因すると認められる細孔として以下のような細孔が確認された。
(比較例2)平均細孔径:約3μm、平均アスペクト比:約12
(比較例3)平均細孔径:約5μm、平均アスペクト比:約11。
[実施例1〜2及び比較例1〜3で得られた触媒の評価]
<圧力損失評価試験>
実施例1〜2で得られた触媒試料及び比較例1〜3で得られた比較用触媒試料について、7m/minの空気を供給し、ガス流入口とガス流出口との間の差圧を測定して圧力損失[kPa]を求めた。得られた結果を表1及び図4に示す。
表1及び図4に示した結果から明らかな通り、繊維状有機物を添加しなかった比較例1の触媒と比べると、平均繊維系が4.0μmの繊維状有機物を添加して得られた比較例2及び比較例3の触媒においては繊維状有機物の添加に伴って圧力損失が増加していた。それに対して、平均繊維系が0.7μmの繊維状有機物を添加して得られた実施例1及び実施例2の触媒においては、繊維状有機物の添加に伴って圧力損失がやはり増加する傾向にあるものの、かかる圧力損失の増加は十分に抑制されており、特に平均繊維系が0.7μmの繊維状有機物の添加量が2.5質量部である実施例1の触媒においては比較例1の触媒と比べて実質的に圧力損失の増加は認められなかった。
<酸素吸放出特性評価試験>
実施例1〜2で得られた触媒試料及び比較例1〜3で得られた比較用触媒試料について、以下のようにして酸素吸放出特性を評価した。すなわち、ガソリンエンジン(2AZ−FE;トヨタ自動車社製)を用い、A/Fをリッチとリーンの間で所定時間毎に周期的に切り換えながら、その際の触媒出側に取り付けたOセンサーの挙動遅れから触媒の酸素吸放出量を演算した。酸素吸放出量をOSCとして評価した。得られた結果を表1及び図5に示す。
表1及び図5に示した結果から明らかな通り、平均繊維系が0.7μmの繊維状有機物を添加して得られた実施例1及び実施例2の触媒においては、繊維状有機物を添加しなかった比較例1の触媒や、平均繊維系が4.0μmの繊維状有機物を添加して得られた比較例2及び比較例3の触媒に比べて、酸素吸放出特性が優れていることが確認された。
以上説明したように、本発明によれば、触媒コート層による圧力損失の増加を抑制しつつ、酸素吸蔵特性等の触媒性能に優れた排ガス浄化用触媒、その製造方法、及び、それを用いた排ガス浄化方法を提供することが可能となる。
したがって、本発明の排ガス浄化用触媒、その製造方法、及び、それを用いた排ガス浄化方法は、自動車用エンジン等の内燃機関から排出される排ガス中に含まれる有害成分を浄化するための排ガス浄化用触媒、その製造方法、及び、それを用いた排ガス浄化方法として特に有用である。

Claims (6)

  1. 基材と、該基材の表面に形成された触媒粒子を含有する触媒コート層とを備えており、
    前記触媒コート層の全細孔容積の0.1〜30容量%が、前記基材の排ガスの流れ方向に垂直な触媒コート層断面の断面画像における細孔の内接円の直径が0.2〜1.8μmの範囲内であり、かつ前記内接円の直径の最小値を基準とするアスペクト比が10以上である繊維状細孔からなり、
    前記繊維状細孔の平均アスペクト比が10〜100の範囲内である、
    ことを特徴とする排ガス浄化用触媒。
  2. 前記内接円の直径の最小値が0.2〜1.0μmの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の排ガス浄化用触媒。
  3. 前記繊維状細孔の前記内接円の平均直径が0.3〜1.5μmの範囲内であることを特徴とする請求項1又は2に記載の排ガス浄化用触媒。
  4. 金属酸化物粒子と、貴金属原料と、平均繊維径が0.3〜1.5μmの範囲内かつ平均アスペクト比が10〜300の範囲内である繊維状有機物とを、前記繊維状有機物の配合量が、前記金属酸化物粒子100質量部に対して0.1〜9.0質量部の範囲内で、かつ、得られる触媒スラリーにおける全固形有機物中の80質量%以上となるように混合して触媒スラリーを得る工程と、
    前記触媒スラリーを基材の表面に塗布して触媒スラリー層を形成する工程と、
    前記触媒スラリー層が形成された基材を300〜800℃の範囲内の温度で焼成して前記触媒スラリー層中の前記繊維状有機物の少なくとも一部を除去し、請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の排ガス浄化用触媒を得る焼成工程と、
    を含むことを特徴とする排ガス浄化用触媒の製造方法。
  5. 前記繊維状有機物の平均繊維長が7〜300μmの範囲内であることを特徴とする請求項4に記載の排ガス浄化用触媒の製造方法。
  6. 請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の排ガス浄化用触媒に内燃機関から排出された排ガスを接触せしめて排ガスを浄化することを特徴とする排ガス浄化方法。
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