JP6551974B2 - 整合装置および移動体給電システム - Google Patents

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Description

本発明は、給電線路に沿って移動する負荷に電力を供給する際にインピーダンス整合をとるための整合装置およびそれを備えた移動体給電システムに関する。
移動体への無線電力伝送方式として、磁気共鳴方式または電界結合方式を用いることが主流となっている。磁気共鳴方式を用いた無線電力伝送では、平行2線からなる給電線路が路面下に埋設され、給電線路に沿って移動する移動体に設けられた受電コイルにより受電が行われる。電界結合方式を用いた無線電力伝送としては、タイヤ集電方式が提案されている(特許文献1および非特許文献1)。タイヤ集電方式では、路面下に2枚の鉄板(路面電極)からなる給電線路が埋設され、タイヤと給電線路との間の電界結合により移動体に電力が伝送される。
特開2012−175869号公報 大平孝、"電化道路電気自動車"、自動車技術、特集:進化する道路関連技術、vol.67、no.10、pp.47−50、Oct.2013 鈴木良輝、崎原孫周、坂井尚貴、大平孝、遠藤哲夫、藤岡友美、"右手左手複合系電化フロア上のバッテリーレス電動カート走行実験―定在波電圧節の解消による走行中連続給電の実現―"、信学技報WPT2014−100、vol.114、no.524、pp.37−40、Mar.2015
移動体への無線電力伝送では、移動体の位置に応じて電源側から見た入力インピーダンスが変化する。したがって、移動体の負荷への電力伝送効率を向上させるためには、負荷の各位置においてインピーダンス整合をとる必要がある。ここで、給電線路の長さが伝送周波数での1/4波長を超えると、定在波が生じる。定在波節の位置に負荷が近づくほど、入力インピーダンスの実部は0または無限大に近づくため、電力伝送効率が低下する。
定在波節による電力伝送効率の低下の問題を解決するために、左手系回路を給電線路内に装荷することにより定在波節を抑制する技術が提案されている(非特許文献2)。この技術によれば、給電線路に左手系回路を1/4波長以下の間隔で周期的に挿入する必要がある。そのため、給電線路が長距離になると左手系回路の設置コストが増加する。
本発明の目的は、コストの増加を抑制しつつ給電線路に沿って移動する負荷に高い電力伝送効率で電力を供給することを可能にする整合装置およびそれを備えた移動体給電システムを提供することである。
本発明者は、種々の検討およびシミュレーションを繰り返した結果、給電線路の終端に可変リアクタを接続し、給電線路上の負荷の位置に応じて可変リアクタのリアクタンス値を変化させることにより給電線路に発生する定在波を変化させることが可能であることを見出し、以下の発明に想到した。
(1)第1の発明に係る整合装置は、給電線路の一端に接続された電源装置から、給電線路に沿って移動する移動体の負荷に電力を供給する際に、インピーダンス整合をとるための整合装置であって、給電線路の一端に接続された第1の可変リアクタと、給電線路の他端に接続された第2の可変リアクタと、給電線路上の移動体の位置を検出する位置検出手段と、位置検出手段により検出された位置に基づいて第1および第2の可変リアクタのリアクタンス値を制御することにより給電線路に発生する定在波を変化させて電源装置と移動体の負荷とのインピーダンス整合をとる制御手段とを備える。
その整合装置においては、電源装置から見た給電線路の始端に第1の可変リアクタが接続され、電源装置から見た給電線路の終端に第2の可変リアクタが接続される。給電線路の終端に接続される第2の可変リアクタのリアクタンス値を変化させることにより給電線路に発生する定在波を変化させることができる。そのため、給電線路に沿って移動する負荷に追従して第2の可変リアクタのリアクタンス値を動的に変化させることにより、定在波節が負荷の位置に発生せずに定在波腹が負荷の位置に発生するように定在波を変化させることが可能である。
上記の構成によれば、位置検出手段により検出された位置に基づいて第1および第2の可変リアクタのリアクタンス値が制御されることにより給電線路に発生する定在波が変化され、電源装置と移動する負荷とのインピーダンス整合がとられる。また、給電線路の全長が長い場合でも、複数の整合回路を追加することなく第1および第2の可変リアクタによりインピーダンス整合をとることが可能である。そのため、整合装置のコストが増加しない。
したがって、コストの増加を抑制しつつ給電線路に沿って移動する負荷に高い電力伝送効率で電力を供給することが可能となる。
(2)給電線路の特性インピーダンスを基準インピーダンスとするスミスチャートにおいて、0Ωと基準インピーダンスとを結ぶ線分を直径とする円の円周上または当該円周の外側の領域に負荷のインピーダンスが存在するように、負荷のインピーダンスと特性インピーダンスとの関係が設定されてもよい。
この場合、負荷が給電線路上のどの位置にあっても、または負荷が特殊解に対応する特定の位置にある場合を除いて、電源装置と負荷とのインピーダンス整合を正確にとることができる。
(3)給電線路の特性インピーダンスを基準インピーダンスとするスミスチャートにおいて、0Ωと基準インピーダンスとを結ぶ線分を直径とする円の円周上に負荷のインピーダンスが存在するように、負荷のインピーダンスと特性インピーダンスとの関係が設定されてもよい。
この場合、負荷が給電線路上のどの位置にあっても、電源装置と負荷とのインピーダンス整合を正確にとることができる。
(4)給電線路は、並列に配置された第1および第2の線路を含み、第1の可変リアクタは電源装置の一方の端子と第1の線路の一端との間および電源装置の他方の端子と第2の線路の一端との間にそれぞれ接続され、第2の可変リアクタは第1の線路の他端と第2の線路の他端との間に接続され、制御手段は、給電線路の一端から見た入力インピーダンスの実部の値が給電線路の特性インピーダンスに等しくなるように第2の可変リアクタのリアクタンス値を制御し、入力インピーダンスの虚部の値が相殺されるように第1の可変リアクタのリアクタンス値を制御してもよい。
この構成によれば、一対の第1の可変リアクタが電源装置に直列に接続される。この場合、第1および第2の可変リアクタを用いて電源装置と負荷とのインピーダンス整合がとられるので、第1および第2の可変リアクタの各々によるリアクタンス値の調整の自由度が高い。
(5)給電線路は、並列に配置された第1および第2の線路を含み、電源装置の一方の端子は第1の線路の一端に接続され、電源装置の他方の端子は第2の線路の一端に接続され、第1の可変リアクタは第1の線路の一端と第2の線路の一端との間に接続され、第2の可変リアクタは第1の線路の他端と第2の線路の他端との間に接続され、制御手段は、給電線路の一端から見た入力アドミタンスの実部の値が給電線路の特性アドミタンスに等しくなるように第2の可変リアクタのリアクタンス値を制御し、給電線路の一端から見た入力インピーダンスの虚部の値が相殺されるように第1の可変リアクタのリアクタンス値を制御してもよい。
この構成によれば、第1の可変リアクタが電源装置に並列に接続される。この場合、第1および第2の可変リアクタを用いて電源装置と負荷とのインピーダンス整合がとられるので、第1および第2の可変リアクタの各々によるリアクタンス値の調整の自由度が高い。
(6)第2の発明に係る整合装置は、給電線路の一端に接続された電源装置から、給電線路に沿って移動する移動体の負荷に電力を供給する際に、インピーダンス整合をとるための整合装置であって、給電線路の他端に接続された可変リアクタと、給電線路上の移動体の位置を検出する位置検出手段と、位置検出手段により検出された位置に基づいて可変リアクタのリアクタンス値を制御することにより給電線路に発生する定在波を変化させて電源装置と移動体の負荷とのインピーダンス整合をとる制御手段とを備える。
その整合装置においては、電源装置から見た給電線路の終端に可変リアクタが接続される。可変リアクタのリアクタンス値を変化させることにより給電線路に発生する定在波を変化させることができる。そのため、給電線路に沿って移動する負荷に追従して可変リアクタのリアクタンス値を動的に変化させることにより、定在波節が負荷の位置に発生せずに定在波腹が負荷の位置に発生するように定在波を変化させることが可能である。
上記の構成によれば、位置検出手段により検出された位置に基づいて可変リアクタのリアクタンス値が制御されることにより給電線路に発生する定在波が変化され、電源装置と移動する負荷とのインピーダンス整合がとられる。また、給電線路の全長が長い場合でも、複数の整合回路を追加することなく可変リアクタによりインピーダンス整合をとることが可能である。そのため、整合装置のコストが増加しない。
したがって、コストの増加を抑制しつつ給電線路に沿って移動する負荷に高い電力伝送効率で電力を供給することが可能となる。
(7)給電線路の特性インピーダンスを基準インピーダンスとするスミスチャートにおいて、0Ωと基準インピーダンスとを結ぶ線分を直径とする円の円周上に負荷のインピーダンスが存在するように、負荷のインピーダンスと特性インピーダンスとの関係が設定されてもよい。
この場合、給電線路上のどの位置にあっても、電源装置と負荷とのインピーダンス整合を正確にとることができる。
(8)給電線路は、並列に配置された第1および第2の線路を含み、電源装置の一方の端子は第1の線路の一端に接続され、電源装置の他方の端子は第2の線路の一端に接続され、可変リアクタは第1の線路の他端と第2の線路の他端との間に接続され、制御手段は、給電線路における負荷の位置から給電線路の他端を見た入力インピーダンスと負荷のインピーダンスとの合成インピーダンスの実部の値が給電線路の特性インピーダンスと等しくかつ合成インピーダンスの虚部の値が0となるように可変リアクタのリアクタンス値を制御してもよい。
この場合、給電線路上のどの位置にあっても、電源装置と負荷とのインピーダンス整合を正確にとることができる。
(9)第3の発明に係る移動体給電システムは、給電線路と、給電線路に沿って移動可能な移動体と、給電線路の一端に接続され、給電線路を通して移動体の負荷に電力を供給する電源装置と、第1または第2の発明に係る整合装置とを備える。
この移動体給電システムにおいては、第1または第2の発明に係る整合装置が用いられるので、コストの増加を抑制しつつ給電線路に沿って移動する負荷に高い電力伝送効率で電力を供給することが可能となる。
本発明によれば、コストの増加を抑制しつつ給電線路に沿って移動する負荷に高い電力伝送効率で電力を供給することが可能になる。
本発明の第1の実施の形態に係る整合装置を備えた移動体給電システムの構成を示すブロック図である。 図1の移動体給電システムの等価回路図である。 給電線路の特性インピーダンスを基準インピーダンスとした場合のスミスチャートである。 可変リアクタによるインピーダンス整合が可能な負荷インピーダンスの範囲を示すスミスチャートである。 負荷が給電線路上のどの位置に存在する場合でもインピーダンス整合が可能となる負荷インピーダンスの範囲を示すスミスチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る整合装置を備えた移動体給電システムの構成を示すブロック図である。 図6の移動体給電システムの等価回路図である。 給電線路の特性インピーダンスを基準インピーダンスとした場合のスミスチャートである。 本発明の第3の実施の形態に係る整合装置を備えた移動体給電システムの構成を示すブロック図である。 図9の移動体給電システムの等価回路図である。 位置検出部における距離の算出方法の一例を示す図である。 シミュレーションに用いた2ポート回路網を示す図である。 負荷の各位置でのSパラメータの算出結果を示す図である。 負荷の各位置における終端リアクタンスの値を示す図である。
以下、本発明に係る整合装置および移動体給電システムの実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(1)第1の実施の形態
(a)移動体給電システムの構成
図1は本発明の第1の実施の形態に係る整合装置を備えた移動体給電システムの構成を示すブロック図である。図1の移動体給電システム100は、電源装置1、一対の給電線路2a,2b、移動体3、一対の可変リアクタ4a,4b、可変リアクタ5、および制御部6を備える。移動体3は、受電装置7および位置検出部8を含む。
一対の給電線路2a,2bは、帯状の導体からなり、路面上または路面内に平行に配置される。給電線路2a,2bの各々は、特性インピーダンスzを有する。移動体3は、例えば自動車等の車両であり、給電線路2a,2b上を矢印Xの方向に移動可能に構成される。移動体3の受電装置7は、例えば整流回路およびバッテリにより構成される。受電装置7の一対の電源端子は、タイヤ9a,9bを介して給電線路2a,2bに電界結合される。なお、移動体3の受電装置7の一対の電源端子が給電線路2a,2bに磁界結合されてもよい。あるいは、受電装置7の一対の電源端子に接続される一対の接点が物理的に給電線路2a,2bに接触してもよい。受電装置7は、負荷インピーダンスzを有する。
電源装置1は交流電力を供給する交流電源である。電源装置1は、内部インピーダンスzを有する。電源装置1に直列に一対の可変リアクタ4a,4bが接続される。具体的には、電源装置1の一方の電源端子と給電線路2aの一端(以下、始端と呼ぶ。)との間に可変リアクタ4aが接続される。また、電源装置1の他方の電源端子と給電線路2bの一端(以下、始端と呼ぶ。)との間に可変リアクタ4bが接続される。一方の給電線路2aの他端(以下、終端と呼ぶ。)と他方の給電線路2bの他端(以下、終端と呼ぶ。)との間に可変リアクタ5が接続される。
位置検出部8は、給電線路2a,2b上での移動体3の位置を検出する。具体的には、位置検出部8は、給電線路2a,2bの始端から移動体3までの距離を移動体3の位置として検出する。位置検出部8は、移動体3の外部に設けられてもよい。位置検出部8の構成は特に限定されず、給電線路2a,2bの始端から移動体3までの距離を検出することが可能な種々の構成を用いることができる。例えば、位置検出部8は、移動体3が給電線路2a,2bの始端に位置するときからのタイヤ9a,9bの回転数をカウントし、カウント値およびタイヤ9a,9bの直径に基づいて移動体3が移動した距離を算出してもよい。また、位置検出部8がGPS(全地球測位システム)を用いて移動体3から給電線路2a,2bの始端までの距離を検出してもよく、光学センサ等の種々のセンサを用いて移動体3から給電線路2a,2bの始端までの距離を検出してもよい。さらに、後述する図11の方法を用いて給電線路2a,2bの始端から移動体3までの距離を算出することができる。
制御部6は、例えばCPU(中央演算処理装置)および記憶装置等からなり、位置検出部8により検出された移動体3の位置に基づいて可変リアクタ4a,4b,5のリアクタンス値を調整する。この場合、制御部6は、可変リアクタ4a,4b,5のリアクタンス値を動的に制御することにより、給電線路2a,2b上の移動体3の位置に定在波節が生じないように定在波を変化させる。本実施の形態では、制御部6は、定在波腹が給電線路2a,2b上の移動体3の位置に追従するように定在波を変化させる。
図1の移動体給電システム100において、可変リアクタ4,4b,5、制御部6および位置検出部8が整合回路を構成する。
図2は図1の移動体給電システム100の等価回路図である。図2の等価回路では、給電線路2の始端と電源装置1の一方の電源端子との間に可変リアクタ4が接続される。給電線路2の全体の長をLとし、給電線路2上の移動体3(図1)の位置をPaとする。給電線路2上の移動体3(図1)の位置Paを給電線路2の始端から移動体3までの距離aで表す。給電線路2の位置Paと電源装置1の他方の電源端子との間に負荷80が接続される。本実施の形態では、負荷80は図1の受電装置7である。
(b)可変リアクタ4a,4b,5の制御
理論解析の簡単化のために、給電線路2を無損失とする。位相定数をβ[rad/m]で表す。可変リアクタ4のインピーダンスをjx[Ω]とし、給電線路2の特性インピーダンスをz[Ω]とし、負荷80のインピーダンス(以下、負荷インピーダンスと呼ぶ。)をz=r+jx[Ω]とし、可変リアクタ5のインピーダンスをjx[Ω]とする。可変リアクタ4のリアクタンスxを始端リアクタンスxと呼び、可変リアクタ5のリアクタンスxを終端リアクタンスxと呼ぶ。
また、電源装置1の内部インピーダンスをz(=z)とする。さらに、給電線路2の始端から見た入力インピーダンスをZinとし、給電線路2の位置Paから見た入力インピーダンスをZin1とする。
図3は給電線路2の特性インピーダンスzを基準インピーダンスとした場合のスミスチャートである。ここで、給電線路2の特性インピーダンスzを基準インピーダンスとしたとき、可変リアクタ4によりインピーダンス整合をとるための入力インピーダンスZinの範囲は、図3に太い実線で示すようにzと∞(無限大点)とを結ぶ線分を直径とする円の円周C1上であることが必要である。この条件は次式で表される。
Figure 0006551974
上式(1)に示すように、入力インピーダンスZinの実部(Re{Zin})が特性インピーダンスzと等しいことが必要である。上式(1)の条件を満足する終端リアクタンスxが存在すれば、インピーダンス整合が可能となる。
給電線路2の位置Paから見た入力インピーダンスZin1は次式で表される。
Figure 0006551974
負荷インピーダンスzと入力インピーダンスZin1との合成インピーダンスz//Zin1は次式で表される。
Figure 0006551974
上式(3)より入力インピーダンスZinは次式で表される。
Figure 0006551974
上式(1)および(4)より次式が導かれる。
Figure 0006551974
上式(5)をリアクタンスxについて解くと、次式が得られる。
Figure 0006551974
上式(6)におけるP、Q、R、SおよびTは、下記式(7)〜(11)で表される。
Figure 0006551974
Figure 0006551974
Figure 0006551974
Figure 0006551974
Figure 0006551974
ここで、上式(7)で表されるPに注目すると、平方根の中は0以上である必要があるため、次式の条件が存在する。
Figure 0006551974
上式(12)は、特性インピーダンスzを基準インピーダンスとした場合のスミスチャート上において、0Ωとzcosβaとを結ぶ線分を直径とする円の円周上またはその円周の外側の領域に負荷インピーダンスzが存在するときにインピーダンス整合が可能であることを示している。
図4は可変リアクタ4によるインピーダンス整合が可能な負荷インピーダンスzの範囲を示すスミスチャートである。図4では、cosβa=1とした場合に、インピーダンス整合が可能な負荷インピーダンスzの範囲をハッチングで示している。
図1の受電装置7の負荷インピーダンスzは上式(12)の条件を満たすように設定される。
また、入力インピーダンスZinの虚部(Im{Zin})が可変リアクタ4の始端リアクタンスxにより相殺されるように、可変リアクタ4の始端リアクタンスxは次式の条件により求められる。
Figure 0006551974
また、負荷80が給電線路2の始端から{(2n+1)π}/2[rad]の距離の位置にあるとき(a={(2n+1)π}/2[rad]の場合)に新たな整合条件が発生する。ここで、nは自然数である。この場合の入力インピーダンスZinは以下のようにして求められる。まず、次の近似式を用いる。
Figure 0006551974
上式(2)および(14)より、入力インピーダンスZin1は次式のようになる。
Figure 0006551974
よって、上式(3)、(4)および(15)より、入力インピーダンスZinは次式のようになる。
Figure 0006551974
上式(1)および(16)より、以下の条件式が導かれる。
Figure 0006551974
上式(17)は特性インピーダンスzを基準インピーダンスとした場合のスミスチャート上において、0Ωとzとを結ぶ線分を直径とする円の円周上に負荷インピーダンスzが存在するときにインピーダンス整合が可能であることを示している。したがって、負荷80が給電線路2上のどの位置に存在する場合でもインピーダンス整合をとるためには、上式(17)を満足する必要がある。
図5は負荷80が給電線路2上のどの位置に存在する場合でもインピーダンス整合が可能となる負荷インピーダンスzの範囲を示すスミスチャートである。図5に太い実線で示すように、負荷インピーダンスzが0Ωとzとを結ぶ線分を直径とする円の円周C2上に存在する場合に、負荷80が給電線路2上のどの位置にあっても、インピーダンス整合をとることが可能となる。したがって、負荷インピーダンスzが円周C2上に存在するように、負荷インピーダンスzまたは給電線路2の特性インピーダンスzの少なくとも一方が予め設定されることが好ましい。
なお、負荷インピーダンスzが図4のスミスチャートの円周C2の外側の領域に存在する場合には、負荷80が給電線路2の始端から{(2n+1)π}/2[rad]の距離の位置以外にあるときに、インピーダンス整合をとることが可能となる。
また、可変リアクタ4の始端リアクタンスxと可変リアクタ5の終端リアクタンスxとの関係は、上式(13)より次式で表される。
Figure 0006551974
以上のように、上式(6)を満足するように可変リアクタ5の終端リアクタンスxを制御し、上式(18)を満足するように可変リアクタ4の始端リアクタンスxを制御することにより、負荷80が給電線路2上のどの位置にあるときでも、給電線路2と負荷80とのインピーダンス整合をとることが可能となる。
(c)効果
図1の制御部6は、上式(6)および(18)に従う距離aと終端リアクタンスxおよび始端リアクタンスxとの関係を関係式またはデータとして予め記憶する。制御部6は、位置検出部8により検出された移動体3の位置(距離a)および記憶した関係に基づいて、終端リアクタンスxおよび始端リアクタンスxを算出し、可変リアクタ5のリアクタンス値を算出した終端リアクタンスxの値に調整しかつ可変リアクタ4a,4bのリアクタンス値を算出した始端リアクタンスxの値に調整する。この場合、給電線路2a,2bに沿って移動する移動体3の位置に定在波腹が発生しかつ定在波節が発生しない。したがって、移動体3が給電線路2a,2bのどの位置にあるときでも、電源装置1から受電装置7に電力を高い電力伝送効率で供給することができる。
また、給電線路2a,2bの全長が長い場合でも、複数の整合回路を追加することなく可変リアクタ4a,4b,5によりインピーダンス整合をとることが可能である。そのため、整合装置および移動体給電システム100のコストが増加しない。
(2)第2の実施の形態
(a)移動体給電システムの構成
図6は本発明の第2の実施の形態に係る整合装置を備えた移動体給電システムの構成を示すブロック図である。図6の移動体給電システム101が図1の移動体給電システム100と異なるのは以下の点である。
図6の移動体給電システム101は、図1の一対の可変リアクタ4a,4bの代わりに可変リアクタ10を備える。可変リアクタ10は、電源装置1に並列に接続される。具体的には、可変リアクタ10は、給電線路2aの始端と給電線路2bの始端との間に接続される。
図6の移動体給電システム101において、可変リアクタ5,10、制御部6および位置検出部8が整合装置を構成する。
制御部6は、位置検出部8により検出された移動体3の位置に基づいて可変リアクタ5,10のリアクタンス値を調整する。この場合、制御部6は、可変リアクタ5,10のリアクタンス値を動的に制御することにより、給電線路2a,2b上の移動体3の位置に定在波節が生じないように定在波を変化させる。本実施の形態では、制御部6は、定在波腹が給電線路2a,2b上の移動体3の位置に追従するように定在波を変化させる。
図7は図6の移動体給電システム101の等価回路図である。図7の等価回路では、電源装置1の一方の電源端子と他方の電源端子との間に可変リアクタ10が接続される。
(b)可変リアクタ4a,4b,10の制御
可変リアクタ10のインピーダンスをjx[Ω]とする。また、可変リアクタ4のリアクタンスxを始端リアクタンスxと呼ぶ。
図8は給電線路2の特性インピーダンスzを基準インピーダンスとした場合のスミスチャートである。ここで、給電線路2の特性インピーダンスzを基準インピーダンスとしたとき、可変リアクタ10によりインピーダンス整合をとるための入力インピーダンスZinの範囲は、図8に太い実線で示すように0Ωとzとを結ぶ線分を直径とする円の円周C3上であることが必要である。この条件は次式で表される。
Figure 0006551974
上式(19)に示すように、入力インピーダンスZinの逆数(入力アドミタンスZin −1)の実部(Re{Zin −1})が特性インピーダンスzの逆数(特性アドミタンス1/z)と等しいことが必要である。上式(19)の条件を満足する終端リアクタンスxが存在すれば、インピーダンス整合が可能となる。
給電線路2の始端から見た入力インピーダンスをZinは、上式(4)で表される。
上式(19)および(4)より終端リアクタンスxは、次式により表される。
Figure 0006551974
上式(20)におけるP、Q、R、SおよびTは、下記式(21)〜(25)で表される。
Figure 0006551974
Figure 0006551974
Figure 0006551974
Figure 0006551974
Figure 0006551974
ここで、上式(21)で示されるPに注目すると、平方根の中は0以上である必要があるため、次式の条件が存在する。
Figure 0006551974
上式(26)は、特性インピーダンスzを基準インピーダンスとした場合のスミスチャート上において、0Ωとzsinβaとを結ぶ線分を直径とする円の円周上またはその円周の外側の領域に負荷インピーダンスzが存在するときにインピーダンス整合が可能であることを示している。
sinβa=1とした場合に、インピーダンス整合が可能な負荷インピーダンスzの範囲は図4にハッチングで示された範囲と同様である。
図6の受電装置7の負荷インピーダンスzは上式(26)の条件を満たすように設定される。
また、入力インピーダンスZinの虚部(Im{Zin −1−1)が可変リアクタ4の始端リアクタンスxにより相殺されるように、可変リアクタ4の始端リアクタンスxは次式の条件により求められる。
Figure 0006551974
また、負荷80が給電線路2の始端からnπ[rad]の距離の位置にあるとき(a=nπ[rad]の場合)に新たな整合条件が発生する。この場合の入力インピーダンスZinは以下のようにして求められる。まず、次式が成り立つ。
Figure 0006551974
上式(2)および(28)より、入力インピーダンスZin1は次式のようになる。
Figure 0006551974
よって、上式(3)、(4)および(29)より、入力インピーダンスZinは次式のようになる。
Figure 0006551974
上式(19)および(29)より、以下の条件式が導かれる。
Figure 0006551974
上式(31)は特性インピーダンスzを基準インピーダンスとした場合のスミスチャート上において、0Ωとzとを結ぶ線分を直径とする円の円周上に負荷インピーダンスzが存在するときにインピーダンス整合が可能であることを示している。したがって、負荷80が給電線路2上のどの位置に存在する場合でもインピーダンス整合をとるためには、上式(31)を満足する必要がある。
負荷インピーダンスzが図5に太い実線で示された円周C2上に存在する場合に、負荷80が給電線路2上のどの位置にあっても、インピーダンス整合をとることが可能となる。したがって、負荷インピーダンスzが円周C2上に存在するように、負荷インピーダンスzまたは給電線路2の特性インピーダンスzの少なくとも一方が予め設定されることが好ましい。
なお、負荷インピーダンスzが図4のスミスチャートの円周C2の外側の領域に存在する場合には、負荷80が給電線路2の始端からnπ[rad]の距離の位置以外にあるときに、インピーダンス整合をとることが可能となる。
以上のように、上式(20)を満足するように可変リアクタ5の終端リアクタンスxを制御し、上式(27)を満足するように可変リアクタ4の始端リアクタンスxを制御することにより、負荷80が給電線路2上のどの位置にあるときでも、給電線路2と負荷80とのインピーダンス整合をとることが可能となる。
(c)効果
図1の制御部6は、上式(20)および(27)に従う距離aと終端リアクタンスxおよび始端リアクタンスxとの関係を関係式またはデータとして予め記憶する。制御部6は、位置検出部8により検出された移動体3の位置(距離a)および予め記憶した関係に基づいて、終端リアクタンスxおよび始端リアクタンスxを算出し、可変リアクタ5のリアクタンス値を算出した終端リアクタンスxの値に調整しかつ可変リアクタ10のリアクタンス値を算出した始端リアクタンスxの値に調整する。この場合、給電線路2a,2bに沿って移動する移動体3の位置に定在波腹が発生しかつ定在波節が発生しない。したがって、移動体3が給電線路2a,2bのどの位置にあるときでも、電源装置1から受電装置7に電力を高い電力伝送効率で供給することができる。
また、給電線路2a,2bの全長が長い場合でも、複数の整合回路を追加することなく可変リアクタ5,10によりインピーダンス整合をとることが可能である。そのため、整合装置および移動体給電システム100のコストが増加しない。
(3)第3の実施の形態
(a)移動体給電システムの構成
図9は本発明の第3の実施の形態に係る整合装置を備えた移動体給電システムの構成を示すブロック図である。図9の移動体給電システム102が図1の移動体給電システム100と異なるのは以下の点である。
図9の移動体給電システム102には、図1の可変リアクタ4a,4bが設けられず、可変リアクタ5のみが設けられる。
制御部6は、位置検出部8により検出された移動体3の位置に基づいて可変リアクタ5のリアクタンス値を調整する。この場合、制御部6は、可変リアクタ5のリアクタンス値を動的に制御することにより、給電線路2a,2b上の移動体3の位置に定在波節が生じないように定在波を変化させる。本実施の形態では、制御部6は、定在波腹が給電線路2a,2b上の移動体3の位置に追従するように定在波を変化させる。
(b)可変リアクタ10の制御
図10は図9の移動体給電システム102の等価回路図である。図10の等価回路では、可変リアクタ5のみが給電線路2の終端に接続される。
ここで、給電線路2の位置Paから見た入力インピーダンスをZinとする。可変リアクタ5のみによりインピーダンス整合をとるためには、次式の条件を満足することが必要である。
Figure 0006551974
Figure 0006551974
ここで、上式(32)は、負荷インピーダンスzと入力インピーダンスZinとの合成インピーダンスの実部(Re{z//Zin})が給電線路2の特性インピーダンスzに等しいことを表す。また、上式(33)は、負荷インピーダンスzと入力インピーダンスZinとの合成インピーダンスの虚部(Im{z//Zin})が0に等しいことを表す。
上式(32)および(33)の条件を満足する可変リアクタ5の終端リアクタンスxは次式で表される。
Figure 0006551974
ただし、負荷インピーダンスzが次式の条件を満足することが必要である。
Figure 0006551974
上式(35)は、図5に示したように、特性インピーダンスzを基準インピーダンスとした場合のスミスチャート上において、0Ωとzとを結ぶ線分を通る円の円周C2上に負荷インピーダンスzが存在するときにインピーダンス整合が可能であることを示している。上式(35)の条件は、第1および第2の実施の形態において、移動体3が特定の位置に存在する際の式(17)で表される負荷インピーダンスzの条件と一致する。
したがって、負荷80が給電線路2上のどの位置に存在する場合でもインピーダンス整合をとるためには、上式(35)の条件を満足する必要がある。この場合、負荷インピーダンスzが図5の円周C2上に存在するように、負荷インピーダンスzまたは給電線路2の特性インピーダンスzの少なくとも一方が予め設定される。
以上のように、上式(34)を満足するように可変リアクタ5の終端リアクタンスxを制御することにより、負荷80が給電線路2上のどの位置にあるときでも、給電線路2と負荷80とのインピーダンス整合をとることが可能となる。
(c)効果
図9の制御部6は、上式(34)に従う距離aと終端リアクタンスxとの関係を関係式またはデータとして予め記憶する。制御部6は、位置検出部8により検出された移動体3の位置(距離a)および記憶した関係に基づいて、終端リアクタンスxを算出し、可変リアクタ5のリアクタンス値を算出した終端リアクタンスxの値に調整する。この場合、給電線路2a,2bに沿って移動する移動体3の位置に定在波腹が発生しかつ定在波節が発生しない。したがって、移動体3が給電線路2a,2bのどの位置にあるときでも、電源装置1から受電装置7に電力を高い電力伝送効率で供給することができる。
また、給電線路2a,2bの全長が長い場合でも、複数の整合回路を追加することなく可変リアクタ5によりインピーダンス整合を行うことが可能である。そのため、整合装置および移動体給電システム102のコストが増加しない。
(4)位置検出部8における距離の算出方法の一例
図11は位置検出部8における距離の算出方法の一例を示す図である。図11の例では、インピーダンス測定システム200により入力インピーダンスZinが測定される。給電線路2の長さL、特性インピーダンスZ、位相定数β、負荷インピーダンスzおよび終端リアクタンスxの値は既知である。次式より距離aを算出することができる。
Figure 0006551974
Figure 0006551974
Figure 0006551974
インパーダンス測定システム200は、公知の方法で入力インピーダンスZinを測定することができる。入力インピーダンスZinの測定には、例えば、「崎原孫周、大平 孝、“高機能オシロスコープを用いた非線形負荷インピーダンス測定:メビウス変換による定式化と実証実験”、信学技報、vol.112.no.459、MW2012−190、pp.169−173、March 2013」に記載された方法を利用することができる。
(5)実施例
図9および図10の移動体給電システム100のシミュレーションを行った。図12はシミュレーションに用いた2ポート回路網を示す図である。
図12の2ポート回路網において、給電線路2の特性インピーダンスをz=150とし、ポートP1のインピーダンスを給電線路2の特性インピーダンスzに等しい値とし、ポートP2の負荷インピーダンスをz=90−j73.5とし、給電線路2の全体の長さLを13.56MHzでの波長とした。負荷の位置Pa(距離a)を0deg、45degおよび90degとし、SパラメータS21(挿入損失)を算出した。
図13は負荷の各位置でのSパラメータS21の算出結果を示す図である。図13の縦軸はS21[dB]を表し、横軸は距離a[deg]を表す。図13において、実線は負荷の位置(距離a)が0degであるときにインピーダンス整合をとった場合のS21を表し、破線は負荷の位置(距離a)が45degであるときにインピーダンス整合をとった場合のS21を表し、点線は負荷の位置(距離a)が90degであるときにインピーダンス整合をとった場合のS21を表す。図13から分かるように、負荷の各位置でS21の値が最大となるようにインピーダンス整合をとることが可能である。
図14は負荷の各位置における終端リアクタンスxの値を示す図である。図14の縦軸は終端リアクタンスx[Ω]を表し、横軸は負荷の位置(距離a[deg])を表す。図14から終端リアクタンスxの値が−∞から+∞の範囲で変化することが分かる。
上記のシミュレーションの結果から、図9および図10の移動体給電システム102によれば、負荷の位置(距離a)に応じて可変リアクタ5の終端リアクタンスxを調整することにより負荷の各位置でSパラメータS21の値が最大となるように定在波を変化させることが可能である。
(6)請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
第1の実施の形態では、可変リアクタ4a,4b,4が第1の可変リアクタの例であり、可変リアクタ5が第2の可変リアクタの例である。第2の実施の形態では、可変リアクタ10が第1の可変リアクタの例であり、可変リアクタ5が第2の可変リアクタの例である。第3の実施の形態では、可変リアクタ5が可変リアクタの例である。第1〜第3の実施の形態では、給電線路2a,2b,2が給電線路または第1および第2の線路の例であり、位置検出部8が位置検出手段の例であり、制御部6が制御手段の例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載された構成要素と同様の構成または機能を有する他の種々の要素を用いることができる。
1 電源装置
2,2a,2b 給電線路
3 移動体
4,4a,4b,5,10 可変リアクタ
6 制御部
7 受電装置
8 位置検出部
9a,9b タイヤ
80 負荷
100,101,102 移動体給電システム

Claims (9)

  1. 給電線路の一端に接続された電源装置から、給電線路に沿って移動する移動体の負荷に電力を供給する際に、インピーダンス整合をとるための整合装置であって、
    前記給電線路の前記一端に接続された第1の可変リアクタと、
    前記給電線路の他端に接続された第2の可変リアクタと、
    前記給電線路上の移動体の位置を検出する位置検出手段と、
    前記位置検出手段により検出された位置に基づいて前記第1および第2の可変リアクタのリアクタンス値を制御することにより前記給電線路に発生する定在波を変化させて前記電源装置と前記移動体の負荷とのインピーダンス整合をとる制御手段とを備える、整合装置。
  2. 前記給電線路の特性インピーダンスを基準インピーダンスとするスミスチャートにおいて、0Ωと前記基準インピーダンスとを結ぶ線分を直径とする円の円周上または当該円周の外側の領域に前記負荷のインピーダンスが存在するように、前記負荷のインピーダンスと前記特性インピーダンスとの関係が設定される、請求項1記載の整合装置。
  3. 前記給電線路の特性インピーダンスを基準インピーダンスとするスミスチャートにおいて、0Ωと前記基準インピーダンスとを結ぶ線分を直径とする円の円周上に前記負荷のインピーダンスが存在するように、前記負荷のインピーダンスと前記特性インピーダンスとの関係が設定される、請求項1記載の整合装置。
  4. 前記給電線路は、並列に配置された第1および第2の線路を含み、
    前記第1の可変リアクタは前記電源装置の一方の端子と前記第1の線路の一端との間および前記電源装置の他方の端子と前記第2の線路の一端との間にそれぞれ接続され、
    前記第2の可変リアクタは前記第1の線路の他端と前記第2の線路の他端との間に接続され、
    前記制御手段は、前記給電線路の前記一端から見た入力インピーダンスの実部の値が前記給電線路の特性インピーダンスに等しくなるように前記第2の可変リアクタのリアクタンス値を制御し、前記入力インピーダンスの虚部の値が相殺されるように前記第1の可変リアクタのリアクタンス値を制御する、請求項2または3記載の整合装置。
  5. 前記給電線路は、並列に配置された第1および第2の線路を含み、
    前記電源装置の一方の端子は前記第1の線路の一端に接続され、前記電源装置の他方の端子は前記第2の線路の一端に接続され、
    前記第1の可変リアクタは前記第1の線路の前記一端と前記第2の線路の前記一端との間に接続され、
    前記第2の可変リアクタは前記第1の線路の他端と前記第2の線路の他端との間に接続され、
    前記制御手段は、前記給電線路の前記一端から見た入力アドミタンスの実部の値が前記給電線路の特性アドミタンスに等しくなるように前記第2の可変リアクタのリアクタンス値を制御し、前記給電線路の前記一端から見た入力インピーダンスの虚部の値が相殺されるように前記第1の可変リアクタのリアクタンス値を制御する、請求項2または3記載の整合装置。
  6. 給電線路の一端に接続された電源装置から、給電線路に沿って移動する移動体の負荷に電力を供給する際に、インピーダンス整合をとるための整合装置であって、
    前記給電線路の他端に接続された可変リアクタと、
    前記給電線路上の移動体の位置を検出する位置検出手段と、
    前記位置検出手段により検出された位置に基づいて前記可変リアクタのリアクタンス値を制御することにより前記給電線路に発生する定在波を変化させて前記電源装置と前記移動体の前記負荷とのインピーダンス整合をとる制御手段とを備える、整合装置。
  7. 前記給電線路の特性インピーダンスを基準インピーダンスとするスミスチャートにおいて、0Ωと前記基準インピーダンスとを結ぶ線分を直径とする円の円周上に前記負荷のインピーダンスが存在するように、前記負荷のインピーダンスと前記特性インピーダンスとの関係が設定される、請求項6記載の整合装置。
  8. 前記給電線路は、並列に配置された第1および第2の線路を含み、
    前記電源装置の一方の端子は前記第1の線路の一端に接続され、前記電源装置の他方の端子は前記第2の線路の一端に接続され、
    前記可変リアクタは前記第1の線路の他端と前記第2の線路の他端との間に接続され、
    前記制御手段は、前記給電線路における前記負荷の位置から前記給電線路の他端を見た入力インピーダンスと前記負荷のインピーダンスとの合成インピーダンスの実部の値が前記給電線路の特性インピーダンスと等しくかつ前記合成インピーダンスの虚部の値が0となるように前記可変リアクタのリアクタンス値を制御する、請求項6または7記載の整合装置。
  9. 給電線路と、
    前記給電線路に沿って移動可能な移動体と、
    前記給電線路の一端に接続され、前記給電線路を通して前記移動体の負荷に電力を供給する電源装置と、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の整合装置とを備える、移動体給電システム。
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