JP6550791B2 - PNbZT膜形成用組成物の製造方法及びPNbZT圧電体膜の形成方法 - Google Patents

PNbZT膜形成用組成物の製造方法及びPNbZT圧電体膜の形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、化学溶液堆積(CSD:Chemical Solution Deposition)法で形成される圧電体膜であって、圧電特性に優れるとともに、より高い寿命信頼性を備えたPNbZT圧電体膜の形成に用いられるPNbZT膜形成用組成物の製造方法及びPNbZT圧電体膜の形成方法に関するものである。
組成式PbzZrxTi1-x3で表されるペロブスカイト構造の複合酸化物からなるPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)膜等は圧電体膜として利用され、PZT膜を搭載した圧電MEMS(Micro Electro Mechanical System)デバイスは、例えばインクジェットヘッド等のアクチュエータ用途や、焦電センサ、ジャイロセンサ等のセンサ用途として実用化されている。
圧電体膜は、膜の圧電定数が大きく、膜の誘電率や誘電損失(tanδ)は低い方が望ましい。また、膜の分極方向が揃っていることが、分極の安定性、分極工程が不要であるという面から望ましい。
PZT膜の成膜手法としては、現在、スパッタリング法等の物理的気相成長法(PVD法)や、ゾルゲル法に代表されるCSD法が主流であるが、スパッタリング法等は、真空プロセスを必要とするため、製造装置が非常に高価であり、生産コストが高くなる等の課題を抱えている。一方、CSD法による成膜技術においても、例えば十分な圧電特性が得られないといった問題や、焼成等の高温プロセスを経るため、成膜速度が上がらない等、多くの課題があり、様々な研究、開発が行われている。
従来、Pb、Zr及びTiを含有するペロブスカイト構造のPZTバルク材料において、BサイトイオンであるTi、Zrの一部をNb、Ta、Wに置換することにより、PZTバルクの圧電特性が向上することが報告されている。このように、ペロブスカイト化合物のAサイト又はBサイト原子の一部をより価数の高い原子で置換することにより圧電定数を向上させる手法が、バルク材料において広く使われてきた。このような背景から、PZT膜等の成膜技術においても同様の手法が応用され、実際に、2モル%の割合でNbをドープしたPZT膜では圧電定数の利得が最大となることが報告されている(例えば、非特許文献1参照。)。
また、例えば(100)面に優先的に結晶配向させた強誘電体膜は、大きな圧電定数を保有するため、特にアクチュエータ等の用途に適している。このような強誘電体膜を形成するには、強誘電体膜とは異なる物質が含まれるシード層やバッファ層等を下地層として形成する方法等が採用されていたが、本発明者らは先の出願において、シード層等を形成せずに、簡便に上記強誘電体膜を得る方法等も提案している(例えば、特許文献1参照。)。このように、CSD法による成膜技術でも、圧電特性等に関する課題が様々な研究、開発により解決されつつある。
特開2012−256850号公報(請求項1〜3、段落[0013])
W. Zhu et. al. "Domain Wall Motion in A and B site Donor-Doped Pb(Zr0.52Ti0.48)O3 Films", J. Am. Ceram. Soc., 95[9] 2906-2913 (2012)
一方、例えばインクジェットヘッド等のアクチュエータ用途に使用される圧電デバイスは、10〜30V程度の高い電圧を印加して使用される。そのため、圧電定数等の圧電特性の向上とともに、より高い寿命信頼性を両立させる必要があるが、この寿命信頼性等の他の特性を、圧電定数等の圧電特性とともに十分に向上させ得る成膜技術は未だ報告されていない。
本発明の目的は、圧電特性に優れるとともに、より高い寿命信頼性を備えたPNbZT膜の形成に用いられるPNbZT膜形成用組成物の製造方法及びPNbZT圧電体膜の形成方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、一定量の炭素を含有させることにより、圧電特性の向上とともに、より高い寿命信頼性を両立させることができることを知見し、本発明に至った。
本発明の第の観点は、ジオールとNb化合物を還流して第1合成液を調製する工程と、アセチルアセトンとTi化合物とZr化合物を還流して第2合成液を調製する工程と、第1合成液と第2合成液を混合して混合液を調製する工程と、混合液にPb化合物を混合して還流して第3合成液を調製する工程と、第3合成液を得た後、脱溶媒、希釈する工程とを含み、ジオールの割合を、Nb化合物、Ti化合物及びZr化合物の合計モル量1に対して7〜11となる割合とするPNbZT膜形成用組成物の製造方法である。
本発明の第の観点は、第の観点に基づく発明であって、更にアセチルアセトンの割合を、Nb化合物、Ti化合物及びZr化合物の合計モル量1に対して1.5〜3.0となる割合とすることを特徴とする。
本発明の第の観点は、第の観点の方法により製造されたPNbZT膜形成用組成物を基板に塗布して塗膜を形成する工程と、塗膜を仮焼成した後、仮焼成時の温度よりも高い温度で焼成する工程とを含むPNbZT圧電体膜の形成方法である。
本発明の第の観点のPNbZT膜形成用組成物の製造方法では、ジオールとNb化合物を還流して第1合成液を調製する工程と、アセチルアセトンとTi化合物とZr化合物を還流して第2合成液を調製する工程と、第1合成液と第2合成液を混合して混合液を調製する工程と、混合液にPb化合物を混合して還流して第3合成液を調製する工程と、第3合成液を得た後、脱溶媒、希釈する工程とを含む。そして、ジオールの割合を、Nb化合物、Ti化合物及びZr化合物の合計モル量1に対して7〜11となる割合とする。これにより、炭素を所望の割合で含有し、優れた圧電特性と、より高い寿命信頼性を両立させたPNbZT圧電体膜の形成が可能なPNbZT膜形成用組成物を製造することができる。
本発明の第の観点のPNbZT膜形成用組成物の製造方法では、更にアセチルアセトンの割合を、Nb化合物、Ti化合物及びZr化合物の合計モル量1に対して1.5〜3.0となる割合とすることにより、保存安定性にも非常に優れた組成物を製造することができる。
本発明の第の観点のPNbZT圧電体膜の形成方法では、本発明のPNbZT膜形成用組成物を用いてPNbZT膜を形成することで、炭素を所望の割合で含有し、優れた圧電特性と、より高い寿命信頼性を両立させたPNbZT圧電体膜を形成することができる。
次に本発明を実施するための形態を説明する。
本発明のPNbZT圧電体膜は、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等のPb含有のペロブスカイト構造を有する複合酸化物にNb元素が添加された圧電体膜である。即ち、このPNbZT圧電体膜は、Pb、Nb、Zr及びTiを含有するペロブスカイト構造の複合酸化物からなり、該複合酸化物が更に炭素を含有し、炭素の平均含有量が80〜800質量ppmである。このPNbZT圧電体膜は、Nb元素が添加され、炭素の平均含有量が上記範囲に制御されたことにより、圧電定数が非常に高い値を示す等、優れた圧電特性を備える。なお、本明細書において、圧電定数の大小(高低)とは、圧電定数の絶対値の大小(高低)をいう。
また、PNbZT圧電体膜は、炭素を上記所定の割合で含むため、高い圧電定数を示すとともに、非常に高い寿命信頼性を備える。PZTの様な絶縁体の破壊においては、種々の態様が報告されているが、電気的な信頼性においては膜中の欠陥が電界により電極近傍に集まり、膜の抵抗値が低下することにより絶縁破壊に至ると考えられている。炭素を上記所定の割合で含有することにより、寿命信頼性が向上する理由は、炭素原子が焼成界面近傍に比較的多く存在することにより一種のバリア層の様な役割を果たし、膜中の酸素欠陥の移動が抑制されるためと推察される。なお、上記焼成界面とは、焼成を複数回繰り返して得られる膜の場合は、各焼成ごとに積層されるPNbZT圧電体膜の積層界面を指す。例えば、4回の焼成工程を経て形成されるPNbZT圧電体膜では3つの焼成界面を有する。ここで、炭素の平均含有量を上記範囲に限定したのは、下限値未満では十分な寿命信頼性の向上がみられず、一方、上限値を超えると圧電定数が低下するからである。このうち、炭素の平均含有量は、100〜300質量ppmであることが好ましい。
また、PNbZT圧電体膜は、所望の組成を示すことが好ましい。具体的には、Nb原子の割合が、Zr及びTiの金属原子数100に対し、0<Nb≦10の範囲であることが好ましい。Nb原子の割合がNb以外の他の金属に対して少なすぎると、圧電特性が十分に向上しない場合がある。また、Nb原子の割合がNb以外の他の金属に対して多すぎても圧電特性を劣化させる場合がある。
また、Nb以外の他の金属を含む、より具体的な組成、即ち金属原子比(Pb:Nb:Zr:Ti)は(100〜108):(1〜10):(40〜60):(40〜60)を満たすことが好ましい。Pbの割合が下限値未満では、膜中にパイロクロア相が多量に含まれてしまい、圧電特性等の電気特性が著しく低下する場合がある。一方、Pbの割合が上限値を超えると、膜中に多量にPbOが残留し、リーク電流が増大して膜の電気的信頼性が低下する場合がある。即ち、膜中に過剰な鉛が残りやすくなり、リーク特性や絶縁特性が劣化しやすくなる場合がある。また、Zr、Tiの割合が所望の範囲から外れると、圧電体膜の圧電定数が十分に向上しない場合がある。
また、PNbZT圧電体膜は、この膜表面から観察した円筒形相当の結晶粒径が100nm以上200nm以下であることが好ましい。結晶粒径が下限値未満では、圧電特性が十分に向上しない場合があり、一方、上限値を超えると、特性の均一性が悪化する場合がある。上記結晶粒径は、仮焼成や焼成の際の条件を制御することにより調整することができる。
このPNbZT圧電体膜は、上記複合酸化物等を構成する各金属原子を含むPZT系前駆体等を添加し調整された組成物を用いて、ゾルゲル法等の湿式塗工法により形成される。
組成物中に含まれるPZT系前駆体は、形成後の圧電体膜において上記複合酸化物等を構成するための原料であり、これらが所望の金属原子比を与えるような割合で含まれる。具体的には、組成物中の金属原子比(Pb:Nb:Zr:Ti)は、好ましくは(110〜120):(1〜10):(40〜60):(40〜60)を満たす割合で含まれる。このように、使用する組成物中の金属原子比を好適な範囲に制御することで、形成後の圧電体膜において、上記所望の組成を示す膜に制御される。
PZT系前駆体は、Pb、Nb、Zr及びTiの各金属原子に、有機基がその酸素又は窒素原子を介して結合している化合物である。本発明では、PZT系前駆体として金属アルコキシド、金属カルボン酸塩、金属β−ジケトネート錯体、金属β−ジケトエステル錯体、金属β−イミノケト錯体、及び金属アミノ錯体からなる群より選ばれた1種又は2種以上を使用する。特に好適な化合物は、金属アルコキシド、その部分加水分解物、有機酸塩である。
具体的には、Pb化合物としては、酢酸鉛三水和物等の酢酸塩や、鉛ジイソプロポキシド:Pb(OiPr)2等のPbアルコキシが挙げられる。また、Nb化合物としては、ニオブペンタエトキシド等のNbアルコキシドや、2−エチルヘキサン酸ニオブ等の有機酸塩が挙げられる。またTi化合物としては、チタンテトラエトキシド:Ti(OEt)4、チタンテトライソプロポキシド:Ti(OiPr)4、チタンテトラn−ブトキシド:Ti(OnBu)4、チタンテトライソブトキシド:Ti(OiBu)4、チタンテトラt−ブトキシド:Ti(OtBu)4、チタンジメトキシジイソプロポキシド:Ti(OMe)2(OiPr)2等のアルコキシドが挙げられる。更にZr化合物としては、上記Ti化合物と同様のアルコキシド類が好ましい。
組成物100質量%中に占める上記PZT系前駆体の濃度は、酸化物濃度で10〜35質量%であることが好ましい。PZT系前駆体の濃度をこの範囲にするのが好ましい理由は、下限値未満では十分な膜厚が得られにくく、一方、上限値を超えるとクラックが発生しやすくなるからである。このうち、組成物100質量%中に占めるPZT系前駆体の濃度は、酸化物濃度で15〜25質量%とするのが好ましい。なお、組成物中に占めるPZT系前駆体の濃度における酸化物濃度とは、組成物に含まれる全ての金属原子が目的の酸化物になったと仮定して算出した、組成物100質量%に占める金属酸化物の濃度をいう。
組成物中にはジオールを所定の割合で含有させる。ジオールの割合を所定の割合で含ませることにより、形成後の圧電体膜に含まれる炭素の平均含有量を、上述の所望の範囲に制御することができる。
ジオールは、組成物中の溶媒となる成分であり、必須の溶媒成分として含有させることにより、組成物の保存安定性も高められる。また、本発明では、形成後の圧電体膜に含まれる炭素の平均含有量を、所望の範囲に制御するため、ジオールの割合を所定の範囲に制御している。ジオールの割合は、上述のPZT系前駆体のうち、Nb化合物、Ti化合物、Zr化合物の合計モル量1に対して7〜11モルとなる割合である。ジオールの割合が下限値未満では膜中の平均炭素量が少なくなりすぎ、一方、上限値を超えると膜中の平均炭素量が多くなりすぎる。このうち、上述の合計モル量1に対して7〜10となる割合とするのが好ましい。ジオールとしては、プロピレングリコール、エチレングリコール又は1,3―プロパンジオール等が挙げられる。このうち、プロピレングリコールが、液の粘性や保存暗転性の観点から特に好ましい。
また、膜中の平均炭素量に影響を与えない他の溶媒を更に使用することもできる。溶媒としてのジオールの割合も合算した溶媒全体の割合は、組成物100質量%に対して好ましくは75〜85質量%である。他の溶媒としては、カルボン酸、アルコール、エステル、アセトン、メチルエチルケトン、エーテル類、シクロアルカン類、芳香族系、その他テトラヒドロフラン等が挙げられる。これらジオール以外の溶媒は、溶媒の不足分を補うために、後述する第1,2合成液の調製の際に適宜添加することもできるし、最終的な組成物中の前駆体濃度を調整するための希釈の際に使用しても良い。
組成物中にはアセチルアセトンを含有させる。アセチルアセトンの割合は、上述のPZT系前駆体のうち、Nb化合物、Ti化合物、Zr化合物の合計モル量1に対して1.5〜3.0モルとなる割合とするのが好ましい。アセチルアセトンの割合が下限値未満では液の保存安定性が劣化しやすくなり、一方、上限値を超えると液の加熱分解性が悪くなる場合がある。このうち、上述の合計モル量1に対して1.5〜2.0となる割合とするのが特に好ましい。
その他、組成物には、高分子化合物であるポリビニルピロリドン(PVP)を含ませることもできる。ポリビニルピロリドンは、組成物中の液粘度を調整するのに好適であり、クラックの抑制効果が大きい。また、溶媒として炭素数6以上12以下の直鎖状モノアルコールを添加することもできる。
続いて、上記組成物の調製する具体的な製造方法について説明する。先ず、上述したPb化合物等のPZT系前駆体をそれぞれ用意し、これらを上記所望の金属原子比を与える割合になるように秤量する。そして、秤量したPb化合物とジオールとを反応容器内に投入して混合し、好ましくは窒素雰囲気中、130〜175℃の温度で0.5〜3時間還流し反応させることで第1合成液を調製する。なお、このとき使用するジオールの割合は、上述の割合になるように調整する。
次に、アセチルアセトンとTi化合物とZr化合物とを反応容器内に投入して混合し、好ましくは窒素雰囲気中、130〜175℃の温度で0.5〜3時間還流し反応させることで第2合成液を調製する。なお、このとき使用するアセチルアセトンの割合は、上述の所定の割合になるように調整する。
次に、上記調製した第1合成液及び第2合成液を混合して混合液を調製し、この混合液にPb化合物を加えた後、好ましくは窒素雰囲気中、130〜175℃の温度で0.5〜3時間還流し反応させることで第3合成液を調製する。第3合成液を調製した後は、常圧蒸留や減圧蒸留の方法により、脱溶媒させておく。その後、室温下で放冷することにより、合成液を室温(25℃程度)まで冷却させる。冷却後、ジオール以外の溶媒、例えば1−ブタノール等を添加、混合して希釈することにより、合成液中に含まれるPZT系前駆体の濃度を上述の所望の濃度に調整する。以上の工程により、本発明の組成物が得られる。
続いて、上記組成物を原料溶液として用いたゾルゲル法により、本発明のNbドープのPZT系圧電体膜を形成する方法について説明する。先ず、上記組成物を基板上に塗布し、所望の厚さを有する塗膜(ゲル膜)を形成する。塗布法については、特に限定されないが、スピンコート、ディップコート、LSMCD(Liquid Source Misted Chemical Deposition)法又は静電スプレー法等が挙げられる。圧電体膜を形成する基板には、下部電極が形成されたシリコン基板やサファイア基板等の耐熱性基板が用いられる。基板上に形成する下部電極は、Pt、TiOX、Ir、Ru等の導電性を有し、かつ圧電体膜と反応しない材料により形成される。例えば、下部電極を基板側から順にTiOX膜及びPt膜の2層構造にすることができる。上記TiOX膜の具体例としては、TiO2膜が挙げられる。更に基板としてシリコン基板を用いる場合には、この基板表面にSiO2膜を形成することができる。
また、圧電体膜を形成する下部電極上には、圧電体膜を形成する前に、(100)面に優先的に結晶配向が制御された配向制御膜を形成しておくことが望ましい。これは、PNbZT圧電体膜を(100)面に強く配向させることにより、成膜直後から分極方向が揃った膜に形成できるからである。配向制御膜としては、(100)面に優先的に結晶配向が制御されたLNO膜(LaNiO3膜)、PZT膜、SrTiO3膜等が挙げられる。
基板上に塗膜を形成した後、この塗膜を仮焼成し、更に焼成して結晶化させる。仮焼成は、ホットプレート又は急速加熱処理(RTA)等を用いて、所定の条件で行う。仮焼成は、溶媒を除去するとともに金属化合物を熱分解又は加水分解して複合酸化物に転化させるために行うことから、空気中、酸化雰囲気中、又は含水蒸気雰囲気中で行うのが望ましい。空気中での加熱でも、加水分解に必要な水分は空気中の湿気により十分に確保される。なお、仮焼成前に、特に低沸点溶媒や吸着した水分子を除去するため、ホットプレート等を用いて70〜90℃の温度で、0.5〜5分間低温加熱(乾燥)を行ってもよい。
仮焼成は、好ましくは250〜300℃に2〜5分間保持することにより行うが、溶媒等を十分に除去し、ボイドやクラックの抑制効果をより高めるため、或いは膜構造の緻密化を促進させる理由から、加熱保持温度を変更させた二段仮焼により行うこともできる。二段仮焼で行う場合、一段目は250〜300℃に3〜10分間保持する仮焼とし、二段目は400〜500℃に3〜10分間保持する仮焼とするのが好ましい。
焼成は、仮焼成後の塗膜を結晶化温度以上の温度で焼成して結晶化させるための工程であり、これにより圧電体膜が得られる。この結晶化工程の焼成雰囲気はO2、N2、Ar、H2等或いはこれらの混合ガス等が好適である。焼成は、600〜700℃で1〜5分間程度行われる。焼成は、急速加熱処理(RTA)で行ってもよい。急速加熱処理(RTA)で焼成する場合、その昇温速度を10〜100℃/秒とすることが好ましい。なお、上述の組成物の塗布から仮焼成までの工程、更には塗布から焼成までの工程を複数回繰り返すことにより、更に厚みのある圧電体膜に形成してもよい。
以上の工程により、本発明のPNbZT圧電体膜が得られる。この圧電体膜は、Nbをドープすることにより、圧電定数を向上することができるので、より大きな変位を得ることができるので、アクチュエータとして使用する場合、利得が大きくなる。これは、添加されたNbがZr若しくはTiを置換し、鉛欠損を生じさせ、ドメインウォールの移動が起きやすくなったことが主要因であると考えられる。また、炭素を所望の割合で含有し、寿命信頼性に優れるため、高い電圧を印加して使用されるインクジェットヘッド等のアクチュエータ用途にも好適に使用することができる。これらの理由から、この膜は、圧電体として好適に利用できる。なお、この圧電体膜として使用するには、使用に際して分極処理を行う。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1>
先ず、Pb化合物として酢酸鉛三水和物(Pb源)、Nb化合物としてニオブペンタエトキシド(Nb源)、Zr化合物としてテトラジルコニウムブトキシド(Zr源)、Ti化合物としてテトラチタニウムイソプロポキシド(Ti源)をそれぞれ用意し、これらを所望の金属原子比を与える割合になるように秤量した。
次に、所定量のプロピレングリコール(溶媒及びC源)と上記秤量したニオブペンタエトキシド(Nb源)を反応容器内に投入して混合し、窒素雰囲気中、150℃の温度で1時間還流を行うことにより第1合成液を調製した。なお、このとき使用したプロピレングリコールの使用量について、Nb化合物、Ti化合物及びZr化合物の合計モル量1に対するプロピレングリコールの割合を、以下の表1に示す。
また、所定量のアセチルアセトン(Ac)と、上記秤量したテトラチタニウムイソプロポキシド(Ti源)及びテトラジルコニウムブトキシド(Zr源)とを、別の反応容器内に投入して混合し、窒素雰囲気中、150℃で1時間還流を行うことにより第2合成液を調製した。なお、このとき使用したアセチルアセトンの使用量について、Nb化合物、Ti化合物及びZr化合物の合計モル量1に対するアセチルアセトンの割合を、以下の表1に示す。
次に、上記調製した第1合成液及び第2合成液を混合して混合液を調製し、この混合液に酢酸鉛三水和物(Pb源)を加えた後、1時間還流を行うことにより第3合成液を調製した。その後、減圧することにより液中に含まれる低沸点化合物を除去(脱溶媒)した。更に、この脱溶媒後の液中に1−ブタノールを添加、混合して希釈することにより酸化物濃度で15質量%のPNbZT膜形成用組成物を得た。
次に、以下の手順により(100)面に優先配向するPZT膜を具備した基板を作製した。先ず、シリコン基板上にSiO2膜(500nm)、TiO2膜(20nm)、Pt膜(100nm)が下から上に向ってこの順に積層された基板上に、三菱マテリアル社製のPbTiO3−E1液(濃度1質量%、組成:Pb/Ti/=125/100)を400μL滴下し、3000rpmで15秒間スピンコーティングを行い、300℃のホットプレートで5分間仮焼成を行った。次に、得られた基板上に、三菱マテリアル社製のPbZrTiO3−E1液(濃度12質量%、組成:Pb/Zr/Ti/=115/52/48)を400μL滴下し、3000rpmで15秒間スピンコーティングを行い、300℃のホットプレートで5分間仮焼成を行った。そして、この基板をRTAにより昇温速度10℃毎秒で700℃まで昇温し、酸素雰囲気下、当該温度で1分間保持することにより焼成を行った。得られた基板上のPZT膜は(100)面に優先配向しており、SEMによる観察から膜厚は60nm、平均粒径は120nmであることが確認できた。
このようにして得られた基板の最上層であるPZT膜上に、上記得られた組成物を1000μL滴下し、3000rpmの回転数で15秒間スピンコーティングを行うことにより塗膜を形成した。塗膜を形成した後、ホットプレートを用い、大気中、300℃の温度で3分間仮焼成を行った。このスピンコーティングによる塗膜の形成から仮焼成までの操作を4回繰り返した後、RTAを用いて昇温速度50℃毎秒で700℃まで昇温し、酸素雰囲気下、当該温度で1分間保持することにより焼成を行った。
得られたPNbZT圧電体膜の膜厚をSEMにて測定したところ360nmであった。塗布から焼成までの一連の操作を5回繰り返すことにより、PNbZT圧電体膜を最終的に1800nmまで増大させた。
<実施例2〜9>
表1に示すように、各PZT系前駆体の割合を調整することにより、組成物中の金属原子比を調整したこと、組成物を調製する際のプロピレングリコール(PG)の量又はアセチルアセトン(Ac)の量を調整したこと以外は、実施例1と同様にして、PNbZT膜を形成した。なお、最終的な膜厚についても、実施例1と同様、全て1800nmとした。
<実施例10>
以下の手順により(100)面に優先配向するPZT膜を具備した基板を作製し、この基板の最上層であるPZT膜上に、PNbZT圧電体膜を形成したこと以外は、実施例2と同様にして、PNbZT膜を形成した。なお、最終的な膜厚についても、実施例2と同様、1800nmとした。
上記PZT膜を具備した基板は、具体的には次の手順により作製した。先ず、シリコン基板上にSiO2膜(500nm)、TiO2膜(20nm)、Pt膜(100nm)が下から上に向ってこの順に積層された基板上に、三菱マテリアル社製のPbZrTiO3−E1液(濃度12質量%、組成:Pb/Zr/Ti/=115/52/48)を400μL滴下し、3000rpmで15秒間スピンコーティングを行い、200℃のホットプレートで5分間仮焼成を行った。そして、この基板をRTAにより昇温速度10℃毎秒で700℃まで昇温し、酸素雰囲気下、当該温度で1分間保持することにより焼成を行った。得られた基板上のPZT膜は(100)面に優先配向しており、SEMによる観察から膜厚は60nm、平均粒径は500nmであることが確認できた。
<実施例11,12>
表1に示すように、各PZT系前駆体の割合を調整することにより、組成物中の金属原子比を調整したこと、組成物を調製する際のプロピレングリコール(PG)の量又はアセチルアセトン(Ac)の量を調整したこと以外は、実施例1と同様にして、PNbZT膜を形成した。なお、最終的な膜厚についても、実施例1と同様、全て1800nmとした。
<比較例1>
酢酸鉛三水和物(Pb源)とメタノールを反応容器内に投入して混合し、窒素雰囲気中、100℃の温度で1時間還流した。得られた組成物にZr化合物としてテトラジルコニウムブトキシド(Zr源)、Ti化合物としてテトラチタニウムイソプロポキシド(Ti源)、Nb化合物としてニオブペンタエトキシド(Nb源)、安定化剤として酢酸を添加し、窒素雰囲気中120℃で1時間還流した。なお、得られた液をメタノールで希釈し、酸化物濃度で15質量%のPNbZT膜形成用組成物を得た。
合成直後の液を用いてPNbZT圧電体膜を形成した。具体的には、シリコン基板上にSiO2膜(500nm)、TiO2膜(20nm)、Pt膜(100nm)及び(100)面に優先配向するPZT膜(60nm)が下から上に向ってこの順に積層された4インチサイズの基板を用意した。なお、このPZT膜を具備した基板は、実施例1で作製した基板と同様の方法及び条件にて作製した。この基板の最上層であるPZT膜上に、上記得られた組成物を1000μL滴下し、2500rpmの回転数で15秒間スピンコーティングを行うことにより塗膜を形成した。塗膜を形成した後、ホットプレートを用い、大気中、300℃の温度で3分間仮焼成を行った。このスピンコーティングによる塗膜の形成から仮焼成までの操作を4回繰り返した後、RTAを用いて昇温速度50℃毎秒で700℃まで昇温し、酸素雰囲気下、当該温度で1分間保持することにより焼成を行った。
得られたPNbZT膜の膜厚をSEMにて測定したところ90nmであった。塗布から焼成までの一連の操作を20回繰り返すことにより、PNbZT膜厚を1800nmまで増大させた。
<比較例2〜4>
表1に示すように、各PZT系前駆体の割合を調整することにより、組成物中の金属原子比を調整したこと、組成物を調製する際のプロピレングリコール(PG)の量を調整したこと以外は、実施例1と同様にして、PNbZT膜を形成した。なお、最終的な膜厚についても、実施例1と同様、1800nmとした。
Figure 0006550791
<比較試験及び評価>
実施例1〜12及び比較例1〜4で形成したPNbZT圧電体膜又はそれらの形成に用いた組成物について、以下の(i)〜(vi)の評価を行った。これらの結果を、以下の表2に示す。
(i) 膜組成:蛍光X線分析装置(リガク社製 型式名:Primus III+)を用いた蛍光X線分析により、圧電体膜の組成を分析した。なお、表2には、この分析した膜組成から算出した、Zr及びTiの金属原子数100に対するNb原子の割合を示す。
(ii) 炭素の平均含有量:二次イオン質量分析(CAMACA社製 型名:IMS6f)により圧電体膜の深さ方向の炭素量をSiO2中の感度として定量した。3回定量した値を平均して炭素の平均含有量とした。
(iii) 圧電定数e31.f:試料を短冊状に加工し、この短冊状に加工した圧電体膜に100kV/cmの電界中で110℃の温度で1分間保持することにより分極処理を行った。更に、圧電評価装置(aix ACCT社製:aixPES)により、上記分極処理された圧電体膜に歪みを印加して生じた電荷量を測定し圧電定数e31.fを求めた。
(iv) 寿命信頼性評価:圧電体膜の電気的な信頼性を調べるため、高温、高電圧下で定電圧を印加することにより高加速破壊試験を行った。得られた圧電体膜の表面に、スパッタリング法により200μmφの電極を形成した後、RTAを用いて、酸素雰囲気中、700℃の温度で1分間ダメージリカバリーアニーリングを行った薄膜コンデンサを試験用サンプルとした。これらの試験用サンプルについて、測定の温度を160℃に設定して0.52MV/cmの電界強度を印加し、リーク電流の経時変化を全てのサンプルが絶縁破壊するまで測定した。各実施例、比較例ごとに、それぞれ22個の上記試験用サンプルを作成し、ワイブル統計処理により63.2%のサンプルが絶縁破壊した時間を平均破壊時間(mean time to failure: MTF)として評価した。 絶縁破壊時間はリーク電流が100μAに達した時間と定義した。
(v) 結晶構造(結晶構造):X線回折装置(XRD;PANalytical社製 型名:Empyrean)により測定して得られた回折結果から結晶相を同定し、SEM(日立社製 型式名:S-4300SE)により表面観察を行い、膜表面から観察した円筒形相当の結晶粒径を求めた。
(vi) 組成物の保存安定性:得られた組成物を温度7℃の冷蔵庫に保管し、1ヶ月ごとに計3回、目視にて沈殿の生成の有無を確認することにより行った。表2中、「良」は、全ての観察時において沈殿の生成が確認されなかった場合を示し、「不良」は、いずれかの観察時において沈殿の生成が確認された場合を示す。
Figure 0006550791
表2から明らかなように、実施例1〜12と比較例1〜4を比較すると、炭素の平均含有量が所定値に満たない比較例1では、高い圧電定数は得られるものの、寿命信頼性が大幅に劣る結果となった。また、炭素の平均含有量が所定値を超える比較例2では、圧電定数が低下し、圧電特性が大幅に劣る結果となった。また、Nbを含有していない比較例4では、圧電定数及び寿命信頼性が共に実施例1〜12よりも劣る結果となった。
これに対して、炭素の平均含有量が所定の範囲を満たす実施例1〜12では、圧電特性及び寿命信頼性の双方において遜色ない優れた結果が得られた。これらの結果から、PZT膜中にNbと炭素を所定の濃度で含有させることにより、優れた圧電特性と高い寿命信頼性を両立させたPNbZT圧電体膜が得られることが判る。
なお、実施例11では、形成した圧電体膜の圧電特性及び寿命信頼性の面では、他の実施例と同様に優れた結果が得られたが、アセチルアセトンの量が少なかったため、比較例1と同様、1カ月保管したところで沈殿の生成が確認された。一方、所定量を超えるアセチルアセトンを使用した実施例12では、非常に均質で3か月保管しても沈殿の生成は確認されなかった。これは、未反応のアセチルアセトンは減圧時に除去されるためと考えられる。しかし、実施例5等と比較しても、過剰のアセチルアセトンを添加したことによる特段の効果は得られなかった。
本発明は、例えば、圧電MEMS、インクジェットヘッド、ミラーデバイス、オートフォーカス又は焦電センサー等の電子部品の製造に利用できる。

Claims (3)

  1. ジオールとNb化合物を還流して第1合成液を調製する工程と、
    アセチルアセトンとTi化合物とZr化合物を還流して第2合成液を調製する工程と、
    前記第1合成液と前記第2合成液を混合して混合液を調製する工程と、
    前記混合液にPb化合物を混合して還流して第3合成液を調製する工程と、
    前記第3合成液を得た後、脱溶媒、希釈する工程とを含み、
    前記ジオールの割合を、前記Nb化合物、Ti化合物及びZr化合物の合計モル量1に対して7〜11となる割合とするPNbZT膜形成用組成物の製造方法。
  2. 前記アセチルアセトンの割合を、前記Nb化合物、Ti化合物及びZr化合物の合計モル量1に対して1.5〜3.0となる割合とする請求項記載のPNbZT膜形成用組成物の製造方法。
  3. 請求項記載の方法により製造されたPNbZT膜形成用組成物を基板に塗布して塗膜を形成する工程と、
    前記塗膜を仮焼成した後、前記仮焼成時の温度よりも高い温度で焼成する工程とを含むPNbZT圧電体膜の形成方法。
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