JP6549238B2 - 音発生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フレームと振動板とエッジとボイスコイルとを備える音発生装置に関する。
一般に、スピーカ装置(音発生装置)では、磁気回路に入力される入力信号と、振動板が振動することによって発生する発生音と、の間に位相差が生じることが知られている。このようなスピーカ装置がノイズキャンセル装置として用いられることがある。このとき、ノイズを集音するとともにノイズと逆位相の音を発生させて打ち消そうとしても、集音から音発生までの時間差だけでなく、上記の位相差により、発生音がノイズの逆位相からずれやすく、発生音とノイズとが打ち消し合いにくかった。そこで、位相差の周波数特性(位相特性)を予め測定又は算出しておき、発生音がノイズの逆位相となるように入力信号を制御する方法も考えられるが、最低共振周波数の前後において位相差の変化率が高いため、上記の時間差により、最低共振周波数前後においてノイズと発生音とを逆位相とすることは困難であった。
一方、振動板の等価質量と最低共振周波数とを調節することにより、入力信号と発生音との位相差の低減を図ったスピーカユニットが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された従来のスピーカユニットでは、振動板の等価質量と最低共振周波数との積を400g・Hz以下に設定することで位相差を低減しており、即ち、位相差の変化率も低くなっている。
特開平9−247777号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたスピーカユニットでは、振動板を軽くしたり最低共振周波数を低くしたりする必要があり、設計の自由度が低く、特定の周波数のノイズしか低減することができないという不都合があった。
したがって、本発明の課題は、所定の周波数帯域に対応してノイズを低減することができる音発生装置を提供することが一例として挙げられる。
前述した課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の音発生装置は、音発生装置であって、フレームと、前記フレームに接続される振動板と、前記振動板を前記フレームに接続するエッジと、前記振動板に直接的又は間接的に接続されるボイスコイルと、外周縁が前記振動板に接続されるとともに、内周縁におもりが接続される弾性部材と、を備え、当該音発生装置の音圧の周波数特性は、最低共振周波数とは異なる所定の周波数にサブピークを有することを特徴としている。
本発明の実施例1に係る音発生装置を示す断面図である。 前記音発生装置の機械要素を示す模式図である。 前記音発生装置の機械要素を回路要素に置換した等価回路図である。 比較例の音発生装置の機械要素を回路要素に置換した等価回路図である。 実施例1及び比較例の音発生装置における等価回路のインピーダンス及び発生音の周波数特性のシミュレーション結果を示すグラフである。 実施例1及び比較例の音発生装置における位相特性のシミュレーション結果を示すグラフである。 ノイズ信号と前記音発生装置が発生するキャンセル信号とこれらの合成信号との波を示すグラフである。 本発明の実施例2に係る音発生装置を示す断面図である。 本発明の実施例3に係る音発生装置を示す断面図である。 前記実施例3の音発生装置の機械要素を回路要素に置換した等価回路図である。 実施例3及び比較例の音発生装置における等価回路のインピーダンス及び発生音の周波数特性のシミュレーション結果を示すグラフである。 実施例3及び比較例の音発生装置における位相特性のシミュレーション結果を示すグラフである。 本発明の実施例4に係る音発生装置を示す断面図である。 本発明の実施例5に係る音発生装置を示す断面図である。 本発明の実施例6に係る音発生装置を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。本発明の実施形態に係る音発生装置は、フレームと、フレームに接続される振動板と、振動板をフレームに接続するエッジと、振動板に直接的又は間接的に接続されるボイスコイルと、振動板に接続される弾性部材と、を備える。音発生装置の音圧の周波数特性は、最低共振周波数とは異なる所定の周波数にサブピークを有する。
音発生装置による発生音の音圧は、最低共振周波数から低域側に向かうにしたがって低くなる。弾性部材が設けられ、音発生装置の音圧の周波数特性が、最低共振周波数とは異なる所定の周波数にサブピークを有することで、周波数に対する発生音の音圧の変化が、所定の周波数の前後において緩やかに(即ち、変化率が低く)なる。このような音圧の周波数特性(音圧特性)を有することで、入力信号と発生音との位相差の周波数特性(位相特性)においても、所定の周波数の前後で位相差の変化率が低くなる。これにより、位相特性を予め測定又は算出しておき、集音したノイズと逆位相の発生音を発生させるように入力信号を制御する場合に、所定の周波数の前後において、集音から音発生までの時間差が生じても発生音をノイズの逆位相からずれにくくすることができ、ノイズを効果的に低減することができる。また、振動板の等価質量や共振周波数についての制限が少なく、設計の自由度を向上させ、所定の周波数帯域に対応してノイズを低減することができる。
尚、サブピークとは、音圧特性において、最低共振周波数とは異なる所定の周波数に形成されるピーク(山)のことをいい、サブピークにおいて音圧が極大値となっていればよい。
弾性部材は、振動板の一部として、振動板の内周部と外周部との間に設けられていてもよい。それにより、振動板の一部に弾性部材として機能する部分を形成すればよく、部品点数を削減することができる。
入力信号に対する発生音の位相差の変化率は、最低共振周波数よりも所定の周波数において低いことが好ましい。それにより、所定の周波数の前後において発生音をノイズの逆位相からずれにくくすることができ、ノイズを低減することができる。
本発明の実施形態に係る移動体は、上記いずれかに記載の音発生装置を備える。本発明の移動体によれば、音発生装置によって車室内のノイズを低減することができる。
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。なお、実施例2〜7においては、実施例1で説明する構成部材と同じ構成部材及び同様な機能を有する構成部材には、実施例1と同じ符号を付すとともに説明を省略する。
[実施例1]
図1は、本発明の実施例1に係る音発生装置1Aを示す断面図であり、図2は、音発生装置1Aの機械要素を示す模式図であり、図3は、音発生装置1Aの機械要素を回路要素に置換した等価回路図であり、図4は、比較例の音発生装置の機械要素を回路要素に置換した等価回路図であり、図5は、実施例1及び比較例の音発生装置における等価回路のインピーダンス及び発生音の周波数特性を示すグラフであり、図6は、実施例1及び比較例の音発生装置における入力信号と発生音との位相差の周波数依存性を示すグラフである。図7は、ノイズ信号と音発生装置が発生するキャンセル信号とこれらの合成信号との波を示すグラフである。
音発生装置1Aは、図1に示すように、フレーム2と、フレーム2に接続される振動板3と、振動板3をフレーム2に接続するエッジ4と、振動板3に直接的に接続される筒状のボイスコイル5と、ボイスコイル5をフレーム2に接続するダンパ6と、ボイスコイル5の内側に挿入される磁気回路7と、振動板に接続された弾性部材8Aと、を備える。即ち、音発生装置1Aは、一般的なコーン型のスピーカ装置に弾性部材8Aが設けられたものである。また、音発生装置1Aは、ノイズを集音する集音部と、ボイスコイル5に入力信号を送信する送信部と、を備えた外部装置とともに移動体としての車両に設けられ、音発生装置1Aと外部装置とによってノイズキャンセル装置が構成されるようになっている。
磁気回路7は、ボイスコイル5の内側において、図1における下から順に、磁石71とプレート72と磁石73とが積み重ねられた突出形状を有している。
弾性部材8Aは、例えばゴムによって平面視円環状に形成されるとともに、その外周縁81が振動板3の音放射面(本実施例では中央部よりもボイスコイル5側)に接続されるとともに、内周縁82が自由端となり、自由端の内側におもり85が接続される。
このような音発生装置1Aにおいて音を放射する際、振動板3及び弾性部材8Aは次のように振動する。振動板3は、その内周側(ボイスコイル5側)に対して外周縁(エッジ4側)にほとんど遅れが生じず、全体が一体的に振動する。一方、弾性部材8Aは、外周縁81においては振動板3と一体的に振動するものの、その弾性により、内周縁82においては外周縁81よりも遅れて振動する。言い換えれば、弾性部材8A内を伝搬する振動の波は、内周縁82に対して外周縁81よりも遅れて到達するので、内周縁82における振動の波の位相と、外周縁81における振動の波の位相と、の間に所定の差が生じる。
従って、音発生装置1Aにおける機械要素を図2のように模式的に示すことができる。即ち、弾性部材8Aが、振動板3に接続されるとともに所定の質量を有する剛体83と、剛体83に接続されて伸縮時に機械抵抗を生じるとともに所定の質量を有するバネ84と、により構成されているとみなすことができる。また、弾性部材8Aには、おもり85が接続されている。また、振動板3については機械要素を図示しないが、振動板3とダンパ6とエッジ4は、弾性及び質量を有していることから、バネとおもりと機械抵抗とにより構成されているものとみなすことができる。
図2に示すような機械要素を電気的な回路要素に置換すると、図3に示すような電気回路となる。即ち、振動板3による部分10と、弾性部材8Aによる部分20と、が直列に接続された回路となる。振動板3による部分10においては、ダンパ6及びエッジ4の機械抵抗による抵抗R1と、ダンパ6及びエッジ4のコンプライアンスによるコンデンサC1と、振動板3、ダンパ6及びエッジ4の振動質量によるコイルL1と、が直列に接続されている。また、弾性部材8Aによる部分20においては、バネ84のコンプライアンスによるコンデンサC2と、バネ84の機械抵抗による抵抗R2と、が直列に接続されるとともに、コンデンサC2及び抵抗R2に対し、おもり85の振動質量によるコイルL2が並列に接続されている。
ここで、音発生装置1Aから弾性部材8Aを取り除いた比較例の音発生装置について、同様に機械要素を回路要素に置換すると、図4に示すような電気回路となる。即ち、抵抗R1とコンデンサC1とコイルL1とが直列に接続された回路となる。
実施例1の音発生装置1A、及び、比較例の音発生装置におけるインピーダンスの周波数特性、及び、音圧の周波数特性(音圧特性)について、上記の電気回路に基づいて算出したシミュレーション結果を図5に示す。図5の横軸は周波数を対数表示したものであり、左側の縦軸は音圧を示し、右側の縦軸はインピーダンスを示す。また、図5の一点鎖線が実施例1に対応し、実線が比較例に対応する。
弾性部材が設けられていない比較例において、インピーダンスは約70Hzで最大値となり、これが最低共振周波数となる。一方、弾性部材8Aが設けられた実施例1において、インピーダンスは約80Hzで最大値となり、これが最低共振周波数となるとともに、30〜40Hzにおいて極大値をとる。従って、実施例1の音発発生装置1Aにおける音圧は、約90Hzで最大となり、30〜40Hzにおいて極大値となる。即ち、音圧特性は、最低共振周波数よりも低域側の所定の周波数(30〜40Hz)にサブピークを有する。従って、弾性部材を設けることにより、最低共振周波数と異なる所定の周波数にサブピークが形成される。
次に、実施例1の音発生装置1A、及び、比較例の音発生装置における位相特性のシミュレーション結果を図6に示す。尚、位相特性とは、ボイスコイル5に入力される入力信号と発生音との位相差の周波数依存性を意味する。また、図6の横軸は周波数を対数表示したものであり、縦軸は位相(位相が−180°以下の値については、360°を加算した値で表示し直している)を示す。また、図6の一点鎖線が実施例1に対応し、実線が比較例に対応する。ノイズ信号を検出し、ノイズキャンセルのために音発生装置からキャンセル信号を放射した際に、ノイズ信号とキャンセル信号との間に位相差が生じてしまうと、キャンセル効果が低下したり、逆にノイズが増大したりしてしまうことがある。例えば、ノイズ信号とキャンセル信号との位相差が60°の場合について、ノイズ信号、ノイズ信号と振幅の等しいキャンセル信号及びこれらの合成信号の波を図7に示す。ノイズ信号及びキャンセル信号が放射された空間において実際に発生する音の音圧は、合成信号の振幅となる。図7の例では、ノイズ信号とキャンセル信号とで振幅が等しい場合には、ノイズ信号の振幅と合成信号の振幅とが等しくなり、ノイズ信号とキャンセル信号との位相差が60°を超えるとキャンセル効果が得られなくなる。
比較例の音発生装置の位相特性では、最低共振周波数において位相差が−90°となり、周波数が低くなるにしたがって位相差も低下していく。一方、実施例1の音発生装置では、最低共振周波数において位相差が−100°となり、周波数が低くなるにしたがって位相差も低下していくものの、所定の周波数の前後において位相差が略一定となる。即ち、所定の周波数の前後において、実施例1の音発生装置の方が比較例の音発生装置よりも、位相差の変化率が低くなる。実施例1において、所定の周波数における位相差は約−80°となっている。また、実施例1では、所定の周波数における位相差の変化率は約0となり、最低共振周波数における位相差の変化率よりも低い。
上記の構成により、位相特性を予めシミュレーションによって算出したり実際に測定したりしておき、発生音がノイズの逆位相となるように入力信号を制御した場合に、所定の周波数の前後において、ノイズの集音から音発生までに時間差が生じても発生音をノイズの逆位相からずれにくくすることができ、ノイズを低減することができる。また、振動板3の等価質量や共振周波数についての制限が少なく、設計の自由度を向上させ、所定の周波数帯域に対応してノイズを低減することができる。
[実施例2]
図8は、本発明の実施例2に係る音発生装置1Bを示す断面図である。音発生装置1Bは、フレーム2と、振動板3と、エッジ4と、ボイスコイル5と、ダンパ6と、磁気回路7と、弾性部材8Bと、を備え、弾性部材8Bが、振動板3の一部として設けられている。即ち、振動板3が、エッジ4に接続された円環状の外周部31と、外周部31と離隔するとともにボイスコイル5に接続された円環状の内周部32と、を有し、外周部31と内周部32との間に円環状の弾性部材8Bが設けられている。弾性部材8Bの外縁部81が外周部31に接続され、内縁部82が内周部32に接続されることで、振動板3が弾性部材8Bを有して一体に形成されている。
上記の構成により、振動板3の一部に弾性部材8Bとして機能する部分を形成すればよ
く、部品点数を削減することができる。
[実施例3]
図9は、本発明の実施例3に係る音発生装置1Cを示す断面図であり、図10は、音発生装置1Cの機械要素を回路要素に置換した等価回路図である。尚、図9では音発生装置1Cの左側を省略して示しているが、音発生装置1Cは左右対称であり、左側においても右側と同様の構成を有している。音発生装置1Cは、フレーム2と、振動板3と、エッジ4と、ボイスコイル5と、ダンパ6と、磁気回路7Cと、内側に閉空間A1を形成する弾性部材8Cと、を備える。弾性部材8Cは、磁気回路7Cを外側から隠すような形状を有する部材であって、円板状の胴体部86と、胴体部86の外側に設けられた円環状のエッジ部87と、を有し、エッジ部87の外側の外縁が振動板3の音放射面の中間部(具体的には中央部)に接続されている。磁気回路7Cは、ヨーク74と、ボイスコイル5の外側においてヨーク74の上側に積み重ねられた磁石75と、磁石75の上側に積み重ねられたプレート76と、ボイスコイル5の内側においてヨーク74から突出するとともに貫通孔77が形成された突出部78と、を有する。
また、ボイスコイル5はボイスコイル支持部51に接続され、ボイスコイル支持部51は、ダンパ6を介してフレーム2に接続されている。ボイスコイル支持部51の上端側は、キャップ部材100によって閉じられており、下端側は開口している。ボイスコイル支持部51の上端側にキャップ部材100が設けられていることで、キャップ部材100と弾性部材8Cとの間に閉空間A1が形成されている。また、ボイスコイル支持部51内の空間は、ヨーク74の突出部78に形成された貫通孔77を介して外部とつながっている。
音発生装置1Cの回路要素に置換すると、図10に示すような電気回路となる。即ち、振動板3による部分10と、弾性部材8C及び閉空間A1による部分30と、振動板3及び閉空間A1による部分40と、が直列に接続された回路となる。弾性部材8C及び閉空間A1による部分30では、エッジ部87のコンプライアンスによるコンデンサC3と、エッジ部87の機械抵抗による抵抗R3と、胴体部86から見た閉空間A1のコンプライアンスによるコンデンサC4と、胴体部86から見た閉空間A1の機械抵抗による抵抗R4と、が直列に接続され、胴体部86及びエッジ部87の振動質量によるコイルL3と並列に接続されている。振動板3及び閉空間A1による部分40では、振動板3から見た閉空間A1のコンプライアンスによるコンデンサC5と、振動板3から見た閉空間A1の機械抵抗による抵抗R5と、が直列に接続されている。
実施例3の音発生装置1Cにおけるインピーダンスの周波数特性、及び、音圧の周波数特性について、上記の電気回路に基づいて算出したグラフを図11に示す。実施例3の音発生装置1Cにおいても、実施例1の音発生装置1Aと同様に、最低共振周波数とは異なる所定の周波数にサブピークが形成される。さらに、実施例3の音発生装置1Cの位相特性を図12に示す。実施例3の音発生装置1Cにおいても、実施例1の音発生装置1Aと同様に、所定の周波数の前後において変化率が低くなる。
上記の構成により、弾性部材8Cを設けて閉空間A1を形成することで、閉空間A1の大きさを変更することにより、所定の周波数を適宜に調節することができる。
[実施例4]
図13は、本発明の実施例4に係る音発生装置1Dを示す断面図である。音発生装置1Dは、フレーム2と、振動板3と、エッジ4と、ボイスコイル5と、ダンパ6と、磁気回路7Dと、弾性部材8Dと、を備える。尚、音発生装置1Dは実施例3の音発生装置1C(図9)と同様に左右対称であり、図13では音発生装置1Dの左側を省略して示している。弾性部材8Dは、実施例3の音発生装置1Cにおける弾性部材8Cの胴体部86の略中央に孔88が形成されたものである。従って、弾性部材8Dを設けても閉空間が形成されないようになっている。
また、実施例4の音発生装置1Dにおいても、実施例3の音発生装置1Cと同様に、ボイスコイル5がボイスコイル支持部51に接続され、ボイスコイル支持部51は、ダンパ6を介してフレーム2に接続されている。ボイスコイル支持部51の上端側は、キャップ部材100によって閉じられており、下端側は開口している。ボイスコイル支持部51の上端側にキャップ部材100が設けられていることで、キャップ部材100と弾性部材8Dとの間には空間A2が形成されている。空間A2は、孔88を介して外部とつながっている。また、ボイスコイル支持部51内の空間(キャップ部材100よりも下側の空間)は、ヨーク74の突出部78に形成された貫通孔77を介して外部とつながっている。
上記の構成により、弾性部材8Dを設けて空間A2を形成することで、空間A2の大きさを変更することにより、所定の周波数を適宜に調節することができる。
[実施例5]
図14は、本発明の実施例5に係る音発生装置1Fを示す断面図である。音発生装置1Fは、フレーム2と、振動板3と、エッジ4と、ボイスコイル5と、ダンパ6と、磁気回路7Fと、弾性部材8Fと、を備える。尚、音発生装置1Fは実施例3の音発生装置1C(図9)と同様に左右対称であり、図14では音発生装置1Fの左側を省略して示している。磁気回路7Fは、実施例3、4の磁気回路7C、7Dの構成に加え、音放射方向の前方側に向かって延びて弾性部材8Fに接続される延長部79を有する。延長部79は、磁気回路のヨーク74の突出部78と一体に形成されていてもよいし、別体に形成されていてもよい。また、延長部79が突出部78と一体に形成されない場合、延長部79は磁性体で構成されていなくてもよい。また、ボイスコイル5はボイスコイル支持部51に接続され、ボイスコイル支持部51は、ダンパ6を介してフレーム2に接続されている。ヨーク74の突出部78に形成された貫通孔77は、上端側が延長部79によって閉じられ、突出部78に形成された貫通孔77は下端側が開口して外部とつながっている。
また、振動板3における弾性部材8Fよりも下方側の部分には、孔33が形成され、フレーム2にも孔21が形成されている。従って、弾性部材8Fの下方側の空間は、孔33及び孔21を介して外部とつながっている。
弾性部材8Fは、実施例3の音発生装置1Cにおける弾性部材8Cの胴体部86にエッジ部89が形成されたものである。即ち、胴体部86のうちエッジ部89より外側の部分(2つのエッジに挟まれた部分)が振動本体部90となり、エッジ部89より内側の部分が被固定部91となる。被固定部91の背面に延長部79が固定され、被固定部91が振動しないようになっている。
[実施例6]
図15は、本発明の実施例6に係る音発生装置1Gを示す断面図である。音発生装置1Gは、フレーム2と、振動板3と、エッジ4と、ボイスコイル5と、ダンパ6Gと、磁気回路7と、を備える。尚、音発生装置1Gは実施例3の音発生装置1C(図9)と同様に左右対称であり、図15では音発生装置1Gの左側を省略して示している。振動板3はダンパ6Gの中間部(具体的には中央部)に接続されている。即ち、ダンパ6Gのうち振動板3と接続部分61よりも内側の内側部分62を介し、ボイスコイル5が振動板3に間接的に接続され、外側部分63によって振動板3がフレーム2に接続されている。従って、振動板3に接続された内側部分62が弾性部材として機能し、振動板3とボイスコイル5との間に弾性部材が設けられた構成とみなすことができる。
なお、本発明は、前記実施例1〜6に限定されるものではなく、本発明の目的が達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施例1では、入力信号に対する発生音の位相差の絶対値が所定の周波数において約80°であるものとしたが、所定の周波数における位相差は適宜な値に設定されていればよい。例えば、所定の周波数にける位相差の絶対値を65°以下としてもよく、このように設定することで、特に、発生音の音圧とノイズの音圧とが等しい場合、又は、発生音の音圧よりもノイズの音圧の方が小さい場合には、発生音とノイズとの合成波の振幅(音圧)を小さくすることができ、ノイズが低減される。共振周波数と所定の周波数とを充分に離れた値とし、位相差の変化率が低い範囲を広くすることができ、この範囲において発生音をノイズの逆位相からずれにくくすることができる。
例えば、図6に示される位相特性の最低周波数(周波数20Hz)における位相差は0°〜−90°の間にあるが、これに限られず、0°〜90°の間にあってもよく、適宜設定できる。
尚、本発明の実施例に係る音発生装置は、移動体等の室内におけるノイズ音(例えば移動体等が移動する際に発生する音等)をキャンセル可能なノイズキャンセル装置としても用いることができる。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施例に関して特に図示され、且つ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施例に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部、もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
1A〜1G 音発生装置
2 フレーム
3 振動板
4 エッジ
5 ボイスコイル
8A〜8G 弾性部材
31 外周部
32 内周部

Claims (4)

  1. 音発生装置であって、
    フレームと、
    前記フレームに接続される振動板と、
    前記振動板を前記フレームに接続するエッジと、
    前記振動板に直接的又は間接的に接続されるボイスコイルと、
    外周縁が前記振動板に接続されるとともに、内周縁におもりが接続される弾性部材と、を備え、
    当該音発生装置の音圧の周波数特性は、最低共振周波数とは異なる所定の周波数にサブピークを有することを特徴とする音発生装置。
  2. 前記内周縁が自由端であることを特徴とする請求項1に記載の音発生装置。
  3. 入力信号に対する発生音の位相差の変化率は、前記最低共振周波数よりも前記所定の周波数において低いことを特徴とする請求項1又は2に記載の音発生装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の音発生装置を備えることを特徴とする移動体。
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