JP6545088B2 - 電動弁 - Google Patents

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Description

本発明は、第1弁口を開閉する第1弁体に第2弁口が形成され、その第2弁口を第2弁体で開閉する電動弁に関する。
従来、この種の電動弁として、第1弁体が一端に底壁を有する筒状をなし、その第1弁体を側方から内外に貫通する連通孔を備えると共に、第1弁体の底壁に第2弁口が貫通形成されているものが知られている。また、この電動弁では、第2弁体が駆動源から動力を受けて第1弁体内で直動し、第2弁口を開閉すると共に、第2弁体が第2弁口から離間する方向に移動する過程で、第1弁体に備えた当接部に当接して、第1弁体を開弁方向に移動する(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−21554号公報(図1)
しかしながら、上記した従来の電動弁では、第1弁口が第1弁体によって閉じられかつ第2弁口が開いている状態で、その閉弁状態の第1弁体を開弁側に移動する際に、大きな動力を要するため、駆動源が大きくなるという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、駆動源を従来より小さくすることが可能な電動弁の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明は、屈曲した流路(16)を有するベース部材(11S)と、前記流路(16)の屈曲部(16A)の下流側を絞ってなる第1弁口(13)と、
前記屈曲部(16A)を挟んで前記第1弁口(13)に対向した支持凹部(17)と、一端に底壁(20A)を有する筒状をなして、前記支持凹部(17)に直動可能に嵌合し、前記底壁(20A)側の端部で前記第1弁口(13)を開閉する第1弁体(20,20V)と、前記第1弁体(20,20V)を閉弁側に付勢する弾性部材(25)と、前記支持凹部(17)の内部と前記第1弁体(20,20V)の内部とに跨がって形成された背面部屋(18)と前記第1弁体(20,20V)を側方から内外に貫通し、前記第1弁口(13)より上流部分と前記背面部屋(18)とを連通するオリフィス(20D)と、前記第1弁体(20,20V)の前記底壁(20A)を貫通し、前記オリフィス(20D)より開口面積が広い第2弁口(24)と、前記第1弁体(20,20V)の内部で直動して、前記第2弁口(24)を開閉する第2弁体(37)と、前記第2弁体(37)を任意の直動位置に保持可能な駆動源(40)と、前記第1弁体(20,20V)と前記第2弁体(37)とに形成され、前記第2弁口(24)が開弁してさらに前記第2弁体(37)が前記第2弁口(24)から離れる側に移動する途中で互いに当接し、前記第1弁体(20,20V)を開弁させる動力を前記第2弁体(37)から前記第1弁体(20,20V)へと伝達する弁体当接部(38A,38B)と、前記第1弁体(20,20V)の外側面に設けられ前記支持凹部(17)の内側面に摺接する摺動シール(23)と、が設けられ、
前記第1弁体(20)は筒部(21)に閉塞盤(22)を装着してなり、前記摺動シール(23)は前記筒部(21)と閉塞盤(22)の間に狭持されている電動弁(10,10V)である。
請求項2の発明は、前記閉塞盤(22)は、円柱部(22D)からフランジ部(22E)が側方に張り出した構造をなし、フランジ部(22E)の外縁部には、前記閉塞盤(22)側に突出する断面三角形の環状突起(22F)が形成されている請求項1に記載の電動弁(10,10V)である。
請求項3の発明は、前記閉塞盤(22)には、円柱部(22D)を貫通する複数の貫通孔(22A)が設けられ、前記貫通孔(22A)を介して前記支持凹部(17)と前記第1弁体(20)の内部とが連通している請求項2に記載の電動弁(10,10V)である。
請求項の発明は、前記支持凹部(17)の内側面と前記第1弁口(13)の内側面とが、同心かつ略同一径の円形をなし、前記第1弁体(20)の先端部には、前記第1弁口(13)の突入しかつ前記第1弁口(13)の開口縁に当接するテーパ面(20T)が備えられている請求項1乃至3の何れか1の請求項に記載の電動弁(10)である。
請求項の発明は、前記第1弁口(13)の開口縁には、前記第1弁体(20V)の直動方向に対して垂直に配された平面状の弁座(13V)が設けられ、前記第1弁体(20V)には、前記弁座(13V)に当接するパッキン(39)が備えられている請求項1乃至3の何れか1の請求項に記載の電動弁(10V)である。
[請求項1の発明]
請求項1の電動弁(10,10V)では、第1弁口(13)及び第2弁口(24)が共に閉弁した状態で、第1弁体(20,20V)の背面側の背面部屋(18)と、流路(16)における第1弁口(13)の上流側部分とがオリフィス(20D)を通して連通して同じ圧力になる。これにより、閉弁状態の第1弁口(13)の上流側と下流側との間の比較的大きな差圧により、第1弁体(20)が比較的強い力で閉弁状態に保持されることになる。これに対し、第1弁口(13)が閉弁した状態で第2弁口(24)がオリフィス(20D)より大きく開くと、背面部屋(18)の内圧が第1弁口(13)の下流側の内圧に近づくように下がる。これにより、第1弁口(13)が閉弁しかつ第2弁口(24)が開弁した状態では、第1弁体(20)が比較的弱い力で閉弁状態に保持されることになり、駆動源(40)にて第1弁体(20)を開弁側に移動するために必要な駆動力が小さくなる。即ち、本発明によれば、駆動源(40)を小さくすることができる。
また、電動弁(10,10V)は、支持凹部(17)の内側面と第1弁体(20,20V)の外側面との間に備えた摺動シール(23)により、オリフィス(20D)以外から流路(16)の流体が背面部屋(18)に流れこむことを防ぐことができる。
[請求項の発明]
請求項の構成によれば、第1弁口(13)が閉弁しかつ第2弁口(24)が開弁した状態で、第1弁体(20)のうち背面部屋(18)側の受圧面を第1弁体(20)の直動方向と直交する架空の面(以下、「軸直交面」という)に投影させた場合の投影面積と、第1弁体(20)のうち第1弁口(13)より下流側の受圧面の投影面積とが略同一になる。これにより、流体圧力により第1弁体(20)が受ける軸力を小さくすることができる。
[請求項の発明]
請求項の構成によれば、第1弁体(20V)に備えたパッキン(39)により第1弁体(20V)と弁座(13V)との衝突音を抑えることができる。また、第1弁口(13)を急峻に閉弁状態と開弁状態とに切り替えることができる。
本発明の第1実施形態に係る電動弁の側断面図 第1弁口及び第2弁口が閉弁した電動弁の一部拡大側断面図 第1弁口が閉弁し、第2弁口が開弁した電動弁の一部拡大側断面図 第1弁口が閉弁し、第2弁口が開弁した電動弁の一部拡大側断面図 第1弁口及び第2弁口が開弁した電動弁の一部拡大側断面図 電動弁を通過する流体の流量とモータの回転量との関係を示したグラフ 第2実施形態に係る電動弁の一部拡大側断面図
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態の電動弁10を図1〜図6に基づいて説明する。なお、電動弁10は、重力方向に対して任意の姿勢で使用可能であるが、以下の説明では、図1〜図6の上下方向を電動弁10の上下方向として説明する。
図1に示すように、本実施形態の電動弁10は、直方体状のバルブボディ11を備えている。バルブボディ11には、上面中央から下端寄り位置まで延びたセンター孔12が備えられ、センター孔12の下端寄り位置の内径が絞られて本発明に係る第1弁口13が形成されている。また、第1弁口13の上側開口縁が僅かに面取りされて弁座13Zが形成されている。
センター孔12のうち第1弁口13の上側近傍位置には、バルブボディ11の一側面から穿孔された第1横孔14が連絡されると共に、センター孔12の下端部には、バルブボディ11の他の側面から穿孔された第2横孔15が連絡されている。そして、これら第1と第2の横孔14,15とセンター孔12の一部とからクランク状に屈曲した流路16が形成されている。なお、本実施形態では、流路16においてクランク状となった2つの屈曲部のうち上側の屈曲部16Aが本発明に係る「流路の屈曲部」に相当する。
センター孔12の上端部には筒形ベース30が挿入され、その筒形ベース30の螺子部30Nと、センター孔12の上部の螺子部12Nとが螺合されている。そして、バルブボディ11と筒形ベース30と後述するモータ40の筒形ケース40Hとから本発明に係るベース部材11Sが構成されている。
筒形ベース30の外周面には、Oリング溝30Aが形成され、そこに取り付けられたOリング30Lによって筒形ベース30の外周面とセンター孔12の内周面との間がシールされている。また、筒形ベース30の内部には、その軸方向の中間位置に仕切蓋31が嵌合固定され、仕切蓋31の中心部には、異形孔31Aが貫通形成されている。異形孔31Aは、丸孔の内周面の一部を内側に張り出させて平坦面にした形状をなしている。
筒形ベース30の下端面は、センター孔12のうち第1横孔14との連通部分より上方に位置し、筒形ベース30の内側部分のうち仕切蓋31より第1弁口13側が、本発明に係る支持凹部17になっている。その支持凹部17の内側面は、第1弁口13の内側面と同軸かつ同一内径の円筒面になっている。そして、支持凹部17に、筒形の第1弁体20が直動可能に嵌合されている。
図2に示すように、第1弁体20は、下端有底の筒部21の上端側に閉塞盤22を装着してなる。筒部21の下端部には、全体に比べて外径が大きくなった下端大径部20Bが備えられ、その下端大径部20Bの下端部にはテーパ面20Tが形成され、上端部には段差面20Sが形成されている。
筒部21のうち段差面20Sの上側に隣接する位置には、本発明に係るオリフィス20Dが軸方向と直交する方向に貫通形成されている。そのオリフィス20Dは、例えば、内径均一の円形孔になっている。また、筒部21における底壁20Aの中心部には、本発明に係る第2弁口24が軸方向に貫通形成されている。第2弁口24の下端部は、下方に向かって内径が2倍程度に拡径したテーパ部24Xになっている。また、第2弁口24の上端部には、開口縁を僅かに面取りしてなる弁座24Zが形成されている。そして、第2弁口24のうち弁座24Zとテーパ部24Xとの間には、均一内径の円筒部24Yになっている。
第2弁口24の開口面積は、オリフィス20Dの開口面積より広くなっている。ここで、開口面積とは、流体が通過する孔のうち流体の通過断面積が最も狭くなった部分の断面積であり、本実施形態の場合、第2弁口24の開口面積は、円筒部24Yの断面積でもある。そして、その第2弁口24の円筒部24Yの断面積は、オリフィス20Dの断面積より広くなっている。
筒部21の上端部の内側には、内径を段付き状に拡径した内側大径部21Dが形成されている。これに対し、閉塞盤22は、円柱部22Dの上端からフランジ部22Eが側方に張り出した構造をなし、その円柱部22Dが、外側小径部21Eに圧入されて、閉塞盤22が筒部21に固定されている。そして、フランジ部22Eの外周面が、筒部21の下端大径部20Bより上側部分の外周面と面一に配置されている。そして、筒部21のうち下端大径部20Bより上側部分と閉塞盤22とが支持凹部17に嵌合して第1弁体20が筒形ベース30に直動可能に支持されるている。また、閉塞盤22と仕切蓋31との間に、本発明の「弾性部材」として圧縮コイルバネ25が収容され、その圧縮コイルバネ25によって、第1弁体20が直動範囲の下端側に付勢されている。そして、第1弁体20が直動範囲の下端側に配置されて、テーパ面20Tが第1弁口13の弁座13Zに当接することで第1弁口13が閉弁状態になる。
筒部21の上端面とフランジ部22Eの下面との間には、摺動シール23が挟持されている。詳細には、摺動シール23は、筒部21とフランジ部22Eとの挟持される前は、平板形のリング状をなしている。また、フランジ部22Eの下面の外縁部には、断面三角形の環状突起22Fが形成され、筒部21の上部外面には、筒部21の外径を段付き状に縮径した外側小径部21Eが形成されている。そして、摺動シール23のうち内縁部のみが筒部21とフランジ部22Eとの間に挟持され、摺動シール23の外縁側が環状突起22Fに押圧されて外側小径部21E側に折り曲げられた状態で、摺動シール23が支持凹部17の内側面に密着している。
閉塞盤22における円柱部22Dの中心部の周りには、複数の連通孔22Aが貫通形成されている。そして、支持凹部17の内部と第1弁体20の内部とが連通孔22A群を介して連通して、本発明に係る背面部屋18になっている。
閉塞盤22における円柱部22Dの中心部には、シャフト支持孔22Bが貫通形成されている。そして、そのシャフト支持孔22Bとその上方の前述した異形孔31Aとに、図1に示した直動シャフト32が挿通されている。直動シャフト32は、上側から螺子部32A、異形シャフト部32B及び円形シャフト部32Cを並べて備えている。それらのうち円形シャフト部32Cは、断面円形をなしてシャフト支持孔22Bに直動可能に挿通されている。また、異形シャフト部32Bは、丸棒の周面の一部に平坦面を形成した構造をなして、異形孔31Aに挿通され、これにより、直動シャフト32が回転を規制された状態で直動するようになっている。そして、直動シャフト32の上端の螺子部32Aが、モータ40に備えたロータ42の螺子孔42Nに螺合している。
具体的には、モータ40は、例えばステッピングモータであって、上下に延びた筒形ケース40Hの外側にコイルユニット41を嵌合固定して備える一方、筒形ケース40Hの内側にロータ42を回転可能に収容している。そして、筒形ケース40Hの下端部が筒形ベース30の上端部内側に嵌合固定されている。また、ロータ42の下端部は、ベアリング45Aを介して筒形ケース40Hに支持され、ロータ42の上端部は、滑り軸受45Bを介して筒形ケース40Hに回転可能に支持されている。そして、ロータ42の中心部に前述した螺子孔42Nが備えられて直動シャフト32の螺子部32Aと螺合している。なお、筒形ケース40Hと直動シャフト32との間には、ロータ42の回転範囲を制限するストッパ機構44が設けられている。
直動シャフト32の下端部には、第2弁体37が取り付けられている。第2弁体37は、連結スリーブ33に弁本体35を組み付けてなる。連結スリーブ33は、上端有底、下端開放の円筒状をなし、その外径は、直動シャフト32の円形シャフト部32Cの外径より大きくなっている。また、連結スリーブ33の上面中央からは、中央突部33Bが突出していて、その中央突部33Bが円形シャフト部32C側の先端に穿孔された結合孔32Dに圧入されている。さらには、連結スリーブ33の上面外縁部と閉塞盤22の下面は、本発明に係る弁体当接部38A,38Bになっている。
弁本体35は、円柱体の上端部から側方に鍔部35Fを張り出し、下端外面にテーパ面35Tを備えた構造をなしている。そして、弁本体35は、連結スリーブ33に対して圧縮コイルバネ34に次いで挿入され、その後に連結スリーブ33に圧入された抜止リング36によって抜け止めされている。そして、圧縮コイルバネ34の弾発力によって鍔部35Fが抜止リング36に押し付けられて、弁本体35の下端部が連結スリーブ33から突出した状態に保持されている。
そして、第2弁体37が直動シャフト32と共に下方に移動すると、図1に示すようにテーパ面35Tが第2弁口24の弁座24Zに当接して第2弁口24が閉弁される。そこから第2弁体37が上方に移動すると、図3に示すように第2弁口24が開弁された後に、図4に示すように第2弁体37の弁体当接部38Aが第1弁体20の弁体当接部38Bに当接し、更に図5に示すように第2弁体37が上方に移動することで、第1弁体20が上方に移動して第1弁口13が開弁する。
本実施形態の電動弁10の構成に関する説明は以上である。次に、電動弁10の作用効果について説明する。電動弁10は、第1及び第2の横孔14,15(図1参照)に、図示しない流体回路(例えば、エアコンの冷媒回路)のパイプが接続されて、第1横孔14から第2横孔15へと流す流体の流量を制御する。具体的には、直動シャフト32が可動範囲の下端側に移動すると、図2に示すように、第1弁口13が第1弁体20にて閉弁されると共に、第2弁口24が第2弁体37により閉弁されて、電動弁10により流体の流れが遮断される。
このとき、第1弁体20は、その直動方向と非平行な受圧面に作用する流体圧力により、閉弁側に付勢する閉弁側軸力か、開弁側に付勢する開弁側軸力を受ける。具体的には、第1及び第2の弁口13,24が共に閉弁した状態で、流路16における第1弁口13より上流側の高圧の流体圧力を受ける第1弁体20の外面では、段差面20Sの受圧により閉弁側軸力が発生する一方、テーパ面20Tの受圧により開弁側軸力が発生する。ここで、段差面20S及びテーパ面20Tを、第1弁体20の直動方向と直交する架空の軸直交面に投影させた場合の投影面積は略同一であるので(正確には、僅かに段差面20Sの方が広い)、それら段差面20Sによる閉弁側軸力とテーパ面20Tによる開弁側軸力は概ね相殺し合う。
また、第1及び第2の弁口13,24が共に閉弁した状態では、第1弁口13より上流側の高圧の流体圧力が、オリフィス20Dを通して背面部屋18の内部にも作用する。そして、第1弁体20のうち背面部屋18側で高圧の流体圧力を受ける受圧面を軸直交面に投影させた場合の投影面積は、互いに逆向きに流体圧力を受ける受圧面の面積分を相殺すると、支持凹部17の断面積と略同一になる。また、第1弁体20のうち第1弁口13より下流側の低圧の流体圧力を受ける受圧面の投影面積は、第1弁口13の断面積と略同一になる。ここで、支持凹部17の内側面と第1弁口13の内側面とは同一径の円筒面になっているので、第1弁体20のうち第1弁口13より上流側の高圧の流体圧力を受ける受圧面の投影面積と、第1弁口13より下流側の低圧の流体圧力を受ける受圧面の投影面積とは、略同一になる。従って、第1及び第2の弁口13,24が共に閉弁した状態では、第1弁口13より上流側と下流側の流体圧力との差圧を、第1弁口13の断面積に乗じて求められる比較的高い閉弁側軸力と圧縮コイルバネ25の弾発力とを合わせた力が第1弁体20に作用し、第1弁口13が強固に閉弁される。
図2に示すように第1及び第2の弁口13,24が共に閉弁した状態からモータ40を一方に回転させて直動シャフト32と共に第2弁体37を上昇させていくと、図3に示すように第2弁口24が徐々に開いて行き、閉弁状態の第1弁口13より上流側の流体が、オリフィス20Dと第2弁口24とを通って第1弁口13の下流側へと流れる。即ち、流体が電動弁10を通過する。
ここで、第2弁体37が第2弁口24を閉弁したときのモータ40の回転位置をモータ40の原点位置とすると、その原点位置からのモータ40の回転量と、電動弁10を通過する流体の流量との関係は、図6に示すようになる。即ち、モータ40が原点位置から所定の回転量P1を回転して第2弁口24の弁開度が所定値に達すると、それ以上、モータ40を回転しても電動弁10を通過する流体の流量が変化しない状態が続く。詳細には、第2弁体37にて一部を閉塞された第2弁口24の開口面積は、当初は、オリフィス20Dの開口面積より狭いが、第2弁体37が上昇していく過程で同一になる(本実施形態では、例えば、第2弁体37の下端面が第2弁口24の開口面から僅かに浮いたところで第2弁口24の開口面積とオリフィス20Dの開口面積とが同じになる)。これにより、一時的に、オリフィス20Dを通して第1弁体20に流れ込む流量以上の流体が第2弁口24を通して第1弁体20外に排出されて、当初は、流路16のうち第1弁口13より上流側の高圧の流体圧力と同じであった背面部屋18内が、第1弁口13より下流側の低圧の流体圧力と同じになる。また、第2弁体37がさらに上昇すると、第2弁口24の開口面積がオリフィス20Dの開口面積より広くなるが、その後、第2弁口24の開口面積がいくら広くなっても、第2弁口24から流れ出る流体の流量は、その上流側に位置するオリフィス20Dの開口面積及びオリフィス20Dの前後の差圧のみによって定まる流量に維持される。
そして、第2弁体37がさらに上昇して、モータ40の原点位置から回転量が図6に示した回転量P2に達したときに、図4に示すように第2弁体37の弁体当接部38Aが第1弁体20の弁体当接部38Bに当接して、第1弁体20が第2弁体37から開弁側軸力を受ける。このとき、背面部屋18内と第1弁口13より下流側との流体圧力が略同一になっていて、第1弁体20は概ね圧縮コイルバネ25の弾発力のみで閉弁側に付勢されているので、モータ40は、比較的、小さい動力で第1弁体20を開弁方向に移動することができる。すると、図5に示すように第1弁口13が開弁して、図6の回転量P2の右側に示すように、モータ40の回転量の増加に対して電動弁10を通過する流体の流量の増加が大きくなり、やがて、流体の流量が一定になる。また、上記した動作と逆に第2弁体37を移動すれば第1弁口13、第2弁口24の順番で閉弁される。そして、モータ40にて第1及び第2の弁体20,37を任意の位置に移動することで、電動弁10を通過する流体の流量を所望の値に制御することができる。
上述したように本実施形態の電動弁10では、第1及び第2の弁口13,24が共に閉弁した状態では、第1弁体20が、流体の差圧と圧縮コイルバネ25の弾発力とに基づく比較的強い力で閉弁状態に保持され、第1弁口13が閉弁しかつ第2弁口24が開弁した状態では、第1弁体20が圧縮コイルバネ25のみに基づく比較的弱い力で閉弁状態に保持される。これにより、モータ40にて第1弁体20を開弁側に移動するために必要な駆動力が小さくなり、駆動源であるモータ40を小さくすることができる。また、支持凹部17の内側面と第1弁体20の外側面との間に摺動シール23を備えているので、オリフィス20D以外から流路16の流体が背面部屋18に流れこむことを防ぐことができる。これにより、第1弁口13が閉弁しかつ第2弁口24が開弁した状態では、背面部屋18の流出入する流体の流量が、オリフィス20Dの開口面積に応じた大きさで安定し(図6のグラフの水平部分)、電動弁10の動作も安定する。
[第2実施形態]
本実施形態の電動弁10Vは、図7に示されており、第1弁体20Vにおける筒部21Vの構造と、第1弁口13の弁座13Vの形状とが第1実施形態と異なる。即ち、第1弁口13の開口縁には、第1弁体20Vの直動方向に対して垂直に配された平面状の弁座13Vが設けられている。また、第1弁体20Vの筒部21Vの下端部には、フランジ部20Hが備えられ、フランジ部20Hを含む第1弁体20V全体の下面が、第1弁口13より径が大きな円形の平坦面になっている。そして、その第1弁体20Vの下面の外縁部に環状溝20Gが形成されて、そこにパッキン39が収容されている。
この構成によれば、第1弁体20Vのパッキン39により第1弁体20Vと弁座13Vとの衝突音を抑えることができると共に、第1実施形態の第1弁体20の構造に比べ、第1弁口13を急峻に閉弁状態と開弁状態とに切り替えることができる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)前記第1実施形態の電動弁10には、支持凹部17の内側面と第1弁体20の外側面との間に摺動シール23が備えられていたが、摺動シールを備えない構造にしてもよい。但し、摺動シールを備えない場合には、支持凹部17の内側面と第1弁体20の外側面との間の隙間も本発明に係る「オリフィス」の役割を果たすので、その隙間の隙間の開口面積とオリフィス20Dの開口面積とを合わせた面積を、第2弁口24の全開時の開口面積より小さくする必要がある。
(2)前記第1実施形態の電動弁10では、第1弁口13が閉弁した状態において、第2弁体37を第2弁口24から離間させても電動弁10を通過する流体の流量に変化が生じない領域があったが、そのような領域をなくしてもよい。即ち、第2弁体37を第2弁口24から離間させるに従って電動弁10を通過する流体の流量に増加する間に、第2弁体37が第1弁体20に当接して第1弁体20が開くようにしてもよい。
10,10V 電動弁
11S ベース部材
13 第1弁口
13Z 弁座
16 流路
16A 屈曲部
17 支持凹部
18 背面部屋
20,20V 第1弁体
20A 底壁
20D オリフィス
20T テーパ面
23 摺動シール
24 第2弁口
25 圧縮コイルバネ(弾性部材)
37 第2弁体
38A,38B 弁体当接部
39 パッキン
40 モータ(駆動源)

Claims (5)

  1. 屈曲した流路(16)を有するベース部材(11S)と、
    前記流路(16)の屈曲部(16A)の下流側を絞ってなる第1弁口(13)と、
    前記屈曲部(16A)を挟んで前記第1弁口(13)に対向した支持凹部(17)と、
    一端に底壁(20A)を有する筒状をなして、前記支持凹部(17)に直動可能に嵌合し、前記底壁(20A)側の端部で前記第1弁口(13)を開閉する第1弁体(20,20V)と、
    前記第1弁体(20,20V)を閉弁側に付勢する弾性部材(25)と、
    前記支持凹部(17)の内部と前記第1弁体(20,20V)の内部とに跨がって形成された背面部屋(18)と、
    前記第1弁体(20,20V)を側方から内外に貫通し、前記第1弁口(13)より上流部分と前記背面部屋(18)とを連通するオリフィス(20D)と、
    前記第1弁体(20,20V)の前記底壁(20A)を貫通し、前記オリフィス(20D)より開口面積が広い第2弁口(24)と、
    前記第1弁体(20,20V)の内部で直動して、前記第2弁口(24)を開閉する第2弁体(37)と、
    前記第2弁体(37)を任意の直動位置に保持可能な駆動源(40)と、
    前記第1弁体(20,20V)と前記第2弁体(37)とに形成され、前記第2弁口(24)が開弁してさらに前記第2弁体(37)が前記第2弁口(24)から離れる側に移動する途中で互いに当接し、前記第1弁体(20,20V)を開弁させる動力を前記第2弁体(37)から前記第1弁体(20,20V)へと伝達する弁体当接部(38A,38B)と
    前記第1弁体(20,20V)の外側面に設けられ前記支持凹部(17)の内側面に摺接する摺動シール(23)と、が設けられ、
    前記第1弁体(20)は筒部(21)に閉塞盤(22)を装着してなり、前記摺動シール(23)は前記筒部(21)と閉塞盤(22)の間に狭持されている電動弁(10,10V)。
  2. 前記閉塞盤(22)は、円柱部(22D)からフランジ部(22E)が側方に張り出した構造をなし、フランジ部(22E)の外縁部には、前記閉塞盤(22)側に突出する断面三角形の環状突起(22F)が形成されている請求項1に記載の電動弁(10,10V)。
  3. 前記閉塞盤(22)には、円柱部(22D)を貫通する複数の貫通孔(22A)が設けられ、前記支持凹部(17)と前記第1弁体(20)の内部とが前記貫通孔(22A)を介して連通している請求項2に記載の電動弁(10,10V)。
  4. 前記支持凹部(17)の内側面と前記第1弁口(13)の内側面とが、同心かつ略同一径の円形をなし、
    前記第1弁体(20)の先端部には、前記第1弁口(13)の突入しかつ前記第1弁口(13)の開口縁に当接するテーパ面(20T)が備えられている請求項1乃至3の何れか1の請求項に記載の電動弁(10)。
  5. 前記第1弁口(13)の開口縁には、前記第1弁体(20V)の直動方向に対して垂直に配された平面状の弁座(13V)が設けられ、
    前記第1弁体(20V)には、前記弁座(13V)に当接するパッキン(39)が備えられている請求項1乃至3の何れか1の請求項に記載の電動弁(10V)。
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