JP6544827B2 - 腸疾患の予防剤および/または治療剤 - Google Patents
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Description
炎症性腸疾患は、腸管特有の免疫装置に異常が生じ、様々な外来異物に対する免疫反応が異常に亢進した結果、発症するとされているものの、その発症原因は特定されておらず、根治療法も未だ確立されていない。
しかしながら、これらの薬剤には、重篤な副作用の発現や投薬中止による炎症の再燃といった問題がある。そのような既存薬剤における問題を受けて、新たな治療法として、抗炎症性のサイトカインであるIL-10を産生するTr1細胞を移入する方法が開発されたが、治療に際して細胞を培養する技術が必要であることから実用化には至っていない。
また、インドールピルビン酸が大腸粘膜においてTr1細胞を誘導することやTh1細胞の分化を抑制することも報告されていない。
[1] 式(I):
R2は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;
R3は、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;
R4は、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;および
nは、1〜5である]
で表される化合物またはその医薬的に許容される塩を有効成分として含む、腸疾患の予防剤および/または治療剤。
R2が、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;
R3が、水素、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキルまたはC1−4ヒドロキシアルキルであり;および
R4が、水素、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキルまたはC1−4ヒドロキシアルキルである、[1]記載の予防剤および/または治療剤。
R2は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;
R3は、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;
R4は、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;および
nは、1〜5である]
で表される化合物またはその医薬的に許容される塩を有効成分として含む、Tr1細胞分化誘導促進剤。
R2が、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;
R3が、水素、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキルまたはC1−4ヒドロキシアルキルであり;および
R4が、水素、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキルまたはC1−4ヒドロキシアルキルである、[8]記載のTr1細胞分化誘導促進剤。
R2は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;
R3は、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;
R4は、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;および
nは、1〜5である]
で表される化合物またはその医薬的に許容される塩を有効成分として含む、Th1細胞分化誘導抑制剤。
R2が、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;
R3が、水素、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキルまたはC1−4ヒドロキシアルキルであり;および
R4が、水素、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキルまたはC1−4ヒドロキシアルキルである、[13]記載のTh1細胞分化誘導抑制剤。
[18] 治療が必要な患者に、治療上の有効量の式(I)の化合物を投与することを特徴とする、炎症性腸疾患の治療方法;
[19] 炎症性腸疾患の治療に使用する、式(I)の化合物;
[20] 炎症性腸疾患の予防剤および/または治療剤を製造するための、式(I)の化合物の使用;
[21] 治療が必要な患者に、治療上の有効量の式(I)の化合物を投与することを特徴とする、Tr1細胞分化誘導を促進する方法;および
[22] 治療が必要な患者に、治療上の有効量の式(I)の化合物を投与することを特徴とする、Th1細胞分化誘導を抑制する方法;
を提供するものである。
「ハロゲン」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を意味する。中でも好ましくは、フッ素原子、塩素原子または臭素原子である。
本発明の式(I)の化合物が酸性官能基を有する場合、各種の塩基と塩を形成することができる。塩基付加塩の例として、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩、低級アルキルアミン塩、低級アルコールアミン塩などの有機アミン塩、リジン、アルギニン、オルニチンなどとの塩基性アミノ酸塩およびアンモニウム塩が挙げられる。
かかる有効量として、本発明の式(I)の化合物単独の量、本発明の式(I)の化合物の組み合わせの量および/または他の炎症性腸疾患の治療剤と組み合わせた本発明の式(I)の化合物の量が挙げられる。
本発明の好ましい剤形は、錠剤などの経口投与剤である。
大腸炎症の動物モデルとして、炎症性腸疾患のモデルとして広く一般に利用されているデキストラン硫酸ナトリウム誘導性腸管炎症モデルを用いて、芳香族ピルビン酸(フェニルピルビン酸、ヒドロキシフェニルピルビン酸およびインドールピルビン酸)の抗炎症作用を確認した。
フェニルピルビン酸(和光純薬)、ヒドロキシフェニルピルビン酸(Sigma-Aldrich)、インドールピルビン酸(Sigma-Aldrich)を0.1%含有するMF飼料を調製し、それぞれ26日間、C57BL/6NCrlCrljマウス(日本チャールスリバー)に投与した。最初の5日間は3% DSS(36,000〜50,000 Da)(MP Biomedicals)水を、残りの21日間は水を飲ませた。0、5、12、19、26日目の下痢スコアを測定した。下痢スコアは正常便を0点、軟便を1点、下痢便を2点、水様便を3点として評価した。
インドールピルビン酸の投与により、下痢の慢性化、解剖時の大腸重量/長の増加を抑制する傾向が認められた(図1および図2)。また、DSS水給水終了の3週間後の大腸組織の炎症スコアは、インドールピルビン酸の投与により有意に低い値をとった(図3)。したがって、インドールピルビン酸は、大腸炎症を抑制する作用を有するものと認められる。
DSS大腸炎症の進展にはTh1細胞をはじめとするT細胞サブセットが深く関わっていることが明らかであり、インドールピルビン酸の炎症抑制メカニズムにはT細胞が関与している可能性がある。そこで、その効果の確認とメカニズムの解明を目的に、SCIDマウスnaive T細胞移入モデルを用いて試験を実施した。
SCIDマウスにnaive T細胞を移入することにより、慢性的な大腸炎が誘導されることが報告されている。このマウスモデルでは、Th1細胞由来のサイトカインであるIFN-γやTNF-αが炎症に関係していることが、中和抗体の投与やノックアウトマウスを用いた試験から明らかになっている。逆に、この大腸炎を抑制するT細胞としてはIL-10を産生するT細胞(Tr1細胞)が知られている。さらに、近年、炎症性腸疾患患者の大腸粘膜においてTh17細胞が増加していることが報告されるなど、Th17細胞の役割が注目されている。Th17細胞はIL-17を産生するエフェクターT細胞であり、自己免疫性の関節炎や脳脊髄炎の発症に関係することが知られている。Th17細胞の炎症性腸疾患に対する役割には炎症の誘導と抑制の両面に関係していることが報告されており、例えば、SCIDマウスnaive T細胞移入モデルにおいても、Th17細胞の生存に関わるIL-23Rを欠損するnaive T細胞の移入では炎症を誘導できないことが報告される一方で、IL-17Aを欠損するnaive T細胞の移入ではより重篤な大腸炎を誘導することが報告されている。
6週齢のBALB/cマウス(日本チャールズリバー)から脾臓を摘出し、CD4+CD62L+ T cell アイソレーションキットII(Miltenyi Biotec)を用いてnaive T細胞を精製した。6週齢のSCIDマウス(日本クレア)に精製したnaive T細胞を1x106細胞で腹腔に移入した。対照のSCIDマウスにはnaive T細胞の代わりにリン酸緩衝液(PBS)を腹腔に注入した。これらのマウスに、MF飼料または芳香族ピルビン酸(フェニルピルビン酸、ヒドロキシフェニルピルビン酸およびインドールピルビン酸)を0.1%含有するMF飼料を5週間投与した。毎週、体重を測定し、5週目に下痢スコアを測定後、解剖を行い、大腸を摘出した。大腸重量・長さを測定後、大腸の一部を切片用に10%ホルマリンで固定するとともに、RNA用にRNAlater(Ambion)内で保存した。パラフィン切片を作成後、HE染色を行い、組織学的スコアを評価した。RNAはRNeasy mini kit(Qiagen)により抽出し、0.5 μgをRevertra ace(東洋紡)を用いてcDNA化した。炎症および抗炎症にかかわるmRNA(IFN-γ、TNF-α、IL-12p35、IL-12p40、IL-17A、IL-17F、IL-1β、IL-6、Foxp3、Cox-2、IL-10)の発現を、THUNDERBIRD SYBR qPCR Mix(東洋紡)を用いてSYBR Green法によるリアルタイムPCRにより解析した。リアルタイムPCRはT100 サーマルサイクラー(Bio-Rad)により行い、PCR反応条件は95℃で60秒の初期変性の後、変性(95℃、15秒)、アニーリングおよび伸長反応(60℃、30秒、40サイクル)で実施した。
それぞれのmRNA発現の解析に用いたプライマーは以下の通りである。GAPDHフォワードプライマー:TCATCAACGGGAAGCCCATCAC(配列番号:1)、GAPDHリバースプライマー:AGACTCCACGACATACTCAGCAC(配列番号:2)、IFN-γフォワードプライマー:GGATGCATTCATGAGTATTGC(配列番号:3)、IFN-γリバースプライマー:CCTTTTCCGCTTCCTGAGG(配列番号:4)、TNF-αフォワードプライマー:CATCTTCTCAAAATTCGAGTGACAA(配列番号:5)、TNF-αリバースプライマー:TGGGAGTAGACAAGGTACAACCC(配列番号:6)、IL-12p35フォワードプライマー:CCCTTGCCCTCCTAAACCAC(配列番号:7)、IL-12p35リバースプライマー:TAGTAGCCAGGCAACTCTCG(配列番号:8)、IL-12p40フォワードプライマー:GGAAGCACGGCAGCAGAATAAAT(配列番号:9)、IL-12p40リバースプライマー:AACTTGAGGGAGAAGTAGGAATGG(配列番号:10)、IL-17Aフォワードプライマー:TCCAGAAGGCCCTCAGACTA(配列番号:11)、IL-17Aリバースプライマー:AGCATCTTCTCGACCCTGAA(配列番号:12)、IL-17Fフォワードプライマー:CAAAACCAGGGCATTTCTGT(配列番号:13)、IL-17Fリバースプライマー:ATGGTGCTGTCTTCCTGACC(配列番号:14)、IL-1βフォワードプライマー:CCTTCCAGGATGAGGACATGA(配列番号:15)、IL-1βリバースプライマー:TGAGTCACAGAGGATGGGCTC(配列番号:16)、IL-6フォワードプライマー:GAGGATACCACTCCCAACAGACC(配列番号:17)、IL-6リバースプライマー:AAGTGCATCATCGTTGTTCATACA(配列番号:18)、Foxp3フォワードプライマー:TACTTCAAGTTCCACAACATGCGACC(配列番号:19)、Foxp3リバースプライマー:CGCACAAAGCACTTGTGCAGACTCAG(配列番号:20)、Cox-2フォワードプライマー:CAGACAACATAAACTGCGCCTT(配列番号:21)、Cox-2リバースプライマー:GATACACCTCTCCACCAATGACC(配列番号:22)、IL-10フォワードプライマー:ATGCTGCCTGCTCTTACTGACTG(配列番号:23)、IL-10リバースプライマー:CCCAAGTAACCCTTAAAGTCCTGC(配列番号:24)。
マウスより大腸を摘出後、腸管を切り開き、3〜4 cmにカットし、37℃に保温した30 mlの5% FCS-HBSS(-)を入れた50 ml チューブに小腸を入れ、37℃の恒温槽にて150 rpm、20分間振盪した。チューブを20回激しく振り、ガーゼで濾過した。この処理を計3回繰り返し、大腸から腸管上皮細胞を除去した。大腸を2 mm程度に細かく断片化し、100 μg/ml DNase I(Roche)、100 U/ml コラゲナーゼタイプI(Invitrogen)、10% FCS-RPMI培地10 mlに入れ、37℃、60分間スターラーで撹拌し、細胞を組織から分離した。ガーゼで濾過処理した後、遠心操作により細胞を回収した。30% percoll-HBSS(+)を10 ml加え懸濁し、1800 rpm、20分遠心した。上清を1 ml残して吸引し、100% percoll-HBSS(+)を4.1 ml、RPMI培地を2 ml加え、5% FCS-HBSS(+)で10 mlにメスアップした(44% percoll-HBSS(+))。70% percoll-HBSS(+)を2 ml下へ重層し、1800 rpm、20分遠心後、界層のリンパ細胞をスポイトで回収し、大腸LPLとした。調製した大腸LPLはCD4T細胞におけるIFN-γ、IL-10、IL-17A産生細胞の割合を細胞内サイトカイン染色法により解析した。大腸LPLを10% FCS-RPMI培地に2x106細胞/mlに調製し、24ウェルプレートに500 μlで播種後、cell stimulation cocktail(ebioscience)を1 μl添加し、12時間、37℃、CO2インキュベーター内で培養した。細胞をPBSで洗浄後、Fixable Viability Dye(ebioscience)で死細胞を15分間、氷上で染色した。細胞はFCMバッファーで洗浄後、10 μg/ml 抗CD16/32(BD pharMingen)で10分間処理し、抗マウスCD4 APC-eFour(登録商標) 780で20分間、氷上で染色した。FCMバッファーで洗浄後、IC Fixation Buffer(ebioscience)で、20分間室温で固定し、Permeabilization Buffer(ebioscience)で2回洗浄した。その後、抗マウスIFN-γ Alexa Fluor(登録商標)488、抗マウスIL-10 PE、抗マウスIL-17 APC(いずれもebioscience)を含むPermeabilization Bufferに細胞を懸濁し、20分間室温で細胞内のサイトカインを染色した。Permeabilization BufferとFCMバッファーで1回ずつ細胞を洗浄し、Gallios(Beckman coulter)を用いてフローサイトメトリー解析を行った。
インドールピルビン酸は、大腸の慢性炎症に伴う下痢症状を抑制し、体重の増加に寄与した(図4)。また、慢性炎症に伴う大腸重量/長の増大を抑制し(図5)、大腸組織学的スコアを抑制した(図6)。一方、フェニルピルビン酸やヒドロキシフェニルピルビン酸ではそのような効果は認められなかった。
大腸のmRNA発現においては、大腸の炎症に関わるサイトカインであり、Th1細胞系サイトカインであるIFN-γおよびTNF-α、Th17細胞系サイトカインであるIL-17AおよびIL-17F、さらに炎症性のサイトカインであるIL-12p40やIL-1βの発現はインドールピルビン酸により有意に抑制され、逆に抗炎症性サイトカインであるIL-10の発現は有意に増強された(図7)。また、インドールピルビン酸により大腸LPLの細胞数が抑えられるとともに、CD4T細胞に占めるIFN-γ+ IL-10- CD4T細胞の割合が抑えられる一方で、IFN-γ-IL-10+ CD4T細胞の割合とIL-17A+ CD4T細胞の割合が増加した(図8)。CD4T細胞における割合ではなく大腸あたりの細胞数として評価した場合は、インドールピルビン酸の投与によりIFN-γ+ IL-10- CD4T細胞が顕著に抑えられ、IL-17A+ CD4T細胞も減少していた(図8)。
したがって、インドールピルビン酸は、大腸LPLにおいて、炎症の誘導に関わるTh1細胞の増加を抑え、抗炎症性のTr1細胞の割合を増加させるものと認められる。
実施例2より、インドールピルビン酸の投与により大腸LPLでIL-10+CD4T細胞の割合が増加することが明らかになったため、その機構を検討することを目的に、Tr1細胞分化に与えるインドールピルビン酸の効果を検討した。Tr1細胞はTGF-βとIL-27によりnaive T細胞より分化が誘導されることが報告されており、この分化誘導系に対するインドールピルビン酸の添加効果を解析した。
BALB/cマウス脾臓よりCD4+CD62L+ T cell アイソレーションキットIIを用いてnaive T細胞を精製した。5 μg/mlの抗マウスCD3e(ebioscience)で24ウェルプレートを37℃、2時間処理し、ウェルをコーティングした。調製したnaive T細胞(1×106 cells)を10% FCS-RPMI培地 500 μlに懸濁して、ウェルに加え、抗マウスCD28抗体(ebioscience)(終濃度2 μg/ml)で刺激した。Tr1分化誘導条件ではヒト組換えTGF-β(R&D)(終濃度2 ng/ml)、マウス組換えIL-27(R&D)(終濃度50 ng/ml)をウェルに加えた。また、インドールピルビン酸の添加では、これらに加えインドールピルビン酸を終濃度で50 μMとなるようにウェルに加えた。37℃、96時間、CO2インキュベーターで培養後、培養上清および細胞を回収した。培養上清中のIL-10濃度は、ELISAにより測定した。また、細胞は一部をトリパンブルーで染色し、生細胞数をカウントするとともに、細胞内IL-10の染色法によりIL-10産生細胞の割合を測定した。実施例2と同様に、細胞内サイトカイン染色法を行い、細胞内のサイトカインを測定する抗体は抗マウスIL-10 PEのみを用いた。
Tr1細胞の分化誘導条件にインドールピルビン酸を添加することで、誘導後の生細胞数およびIL-10産生細胞の割合が増加し、培養上清中に産生されるIL-10が増加することが明らかになった(図9)。なお、TGF-β、IL-27の非存在下での、インドールピルビン酸の単独添加ではT細胞のIL-10産生を増強できなかった。したがって、インドールピルビン酸はTr1細胞への分化を促進する効果があるものと認められる。
腸管膜リンパ(MLN)樹状細胞のT細胞分化誘導能に対するインドールピルビン酸の効果を検討した。樹状細胞は強い抗原提示能を有する細胞でT細胞の分化を誘導し、また、MLN樹状細胞は腸管指向性のT細胞を分化誘導することが知られている。
6週齢のBALB/cマウスにMF食または0.1%IPA含有MF食を摂取させた。2週間投与後、マウスを解剖しMLNを摘出し、CD11c+アイソレーションキットII(Miltenyi biotec)を用いて樹状細胞を精製した。さらに、別のBALB/cマウス脾臓よりCD4+CD62L+ T cell アイソレーションキットIIを用いてnaive T細胞を精製した。調製した樹状細胞(1x105細胞)とnaive T細胞(1x105細胞)を10% FCS-RPMI培地 200 μlに懸濁して、96穴丸底プレートのウェルに加え、抗マウスCD3抗体(終濃度1 μg/ml)で刺激した。37℃、72時間、CO2インキュベーターで培養後、培養上清を回収した。培養上清中のIFN-γ、IL-17、IL-10濃度をELISAにより測定した。
MLN樹状細胞によるT細胞の分化誘導によりサイトカインの産生が誘導された。インドールピルビン酸を投与したマウス由来のMLN樹状細胞を用いた場合には、IFN-γの産生量が有意に抑制された(図10)。
したがって、インドールピルビン酸は、MLNでのTh1細胞分化を抑制する効果があるものと認められる。
Claims (16)
- 式(I):
[式中:R1は、各々独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C1−6アルコキシ、アミノ、モノ−もしくはジ−C1−6アルキル−アミノ、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C1−6アルコキシ、アリール、またはヘテロアリールは、置換可能な位置で、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ−C1−6アルキル−アミノ、C1−6アルコキシ、C1−4アシル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択される1つまたは同一もしくは異なる2つ以上の基で置換されていてもよく;
R2は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;
R3は、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;
R4は、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;および
nは、1〜5である]
で表される化合物またはその医薬的に許容される塩を有効成分として含む、炎症性腸疾患(腸炎ビブリオによる腸疾患を除く)の予防剤および/または治療剤。 - R1が、水素、ハロゲン、C1−6アルキル、またはC1−6アルコキシであり、ここで、前記C1−6アルキル、またはC1−6アルコキシは、置換可能な位置で、ハロゲンおよびヒドロキシからなる群から選択される1つまたは同一もしくは異なる2つ以上の基で置換されていてもよく;
R2が、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;
R3が、水素、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキルまたはC1−4ヒドロキシアルキルであり;および
R4が、水素、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキルまたはC1−4ヒドロキシアルキルである、請求項1記載の予防剤および/または治療剤。 - R1〜R4が、各々独立して、水素またはC1−4アルキルである、請求項1または2記載の予防剤および/または治療剤。
- R1〜R4が全て、水素である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の予防剤および/または治療剤。
- 前記炎症性腸疾患が、潰瘍性大腸炎またはクローン病である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の予防剤および/または治療剤。
- 経口投与剤である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の予防剤および/または治療剤。
- 式(I):
[式中:R1は、各々独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C1−6アルコキシ、アミノ、モノ−もしくはジ−C1−6アルキル−アミノ、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C1−6アルコキシ、アリール、またはヘテロアリールは、置換可能な位置で、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ−C1−6アルキル−アミノ、C1−6アルコキシ、C1−4アシル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択される1つまたは同一もしくは異なる2つ以上の基で置換されていてもよく;
R2は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;
R3は、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;
R4は、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;および
nは、1〜5である]
で表される化合物またはその医薬的に許容される塩を有効成分として含む、Tr1細胞分化誘導促進剤。 - R1が、水素、ハロゲン、C1−6アルキル、またはC1−6アルコキシであり、ここで、前記C1−6アルキル、またはC1−6アルコキシは、置換可能な位置で、ハロゲンおよびヒドロキシからなる群から選択される1つまたは同一もしくは異なる2つ以上の基で置換されていてもよく;
R2が、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;
R3が、水素、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキルまたはC1−4ヒドロキシアルキルであり;および
R4が、水素、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキルまたはC1−4ヒドロキシアルキルである、請求項7記載のTr1細胞分化誘導促進剤。 - R1〜R4が、各々独立して、水素またはC1−4アルキルである、請求項7または8記載のTr1細胞分化誘導促進剤。
- R1〜R4が全て、水素である、請求項7〜9のいずれか一項に記載のTr1細胞分化誘導促進剤。
- 経口投与剤である、請求項7〜10のいずれか一項に記載のTr1細胞分化誘導促進剤。
- 式(I):
[式中:R1は、各々独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C1−6アルコキシ、アミノ、モノ−もしくはジ−C1−6アルキル−アミノ、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択され、ここで、前記C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C1−6アルコキシ、アリール、またはヘテロアリールは、置換可能な位置で、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、アミノ、モノ−もしくはジ−C1−6アルキル−アミノ、C1−6アルコキシ、C1−4アシル、アリール、およびヘテロアリールからなる群から選択される1つまたは同一もしくは異なる2つ以上の基で置換されていてもよく;
R2は、水素、C1−6アルキル、C2−6アルケニル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;
R3は、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;
R4は、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;および
nは、1〜5である]
で表される化合物またはその医薬的に許容される塩を有効成分として含む、Th1細胞分化誘導抑制剤。 - R1が、水素、ハロゲン、C1−6アルキル、またはC1−6アルコキシであり、ここで、前記C1−6アルキル、またはC1−6アルコキシは、置換可能な位置で、ハロゲンおよびヒドロキシからなる群から選択される1つまたは同一もしくは異なる2つ以上の基で置換されていてもよく;
R2が、水素、C1−6アルキル、C1−6ハロアルキルまたはC1−6ヒドロキシアルキルであり;
R3が、水素、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキルまたはC1−4ヒドロキシアルキルであり;および
R4が、水素、C1−4アルキル、C1−4ハロアルキルまたはC1−4ヒドロキシアルキルである、請求項12記載のTh1細胞分化誘導抑制剤。 - R1〜R4が、各々独立して、水素またはC1−4アルキルである、請求項12または13記載のTh1細胞分化誘導抑制剤。
- R1〜R4が全て、水素である、請求項12〜14のいずれか一項に記載のTh1細胞分化誘導抑制剤。
- 経口投与剤である、請求項12〜15のいずれか一項に記載のTh1細胞分化誘導抑制剤。
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|---|---|---|---|
| JP2015178711A JP6544827B2 (ja) | 2015-09-10 | 2015-09-10 | 腸疾患の予防剤および/または治療剤 |
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