JP6544673B2 - 光架橋剤による電極印刷用親撥パターン形成方法 - Google Patents

光架橋剤による電極印刷用親撥パターン形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、プリンタブルエレクトロニクスにおける微細配線技術に好適に用いることができる親撥パターン形成方法、該親撥パターンを利用した導電性パターン膜形成方法等に関する。
より具体的には、プリンタブルエレクトロニクス(Printable Electronics)等の技術分野において、電極、配線等の各種の導電性パターン膜を形成する際に好適に利用することのできる親撥パターンを簡易に形成する技術に関する。
プリンタブルエレクトロニクスは、印刷技術を利用して電子回路、デバイス等を形成するもので、低コスト化、生産性向上、さらには省資源など環境調和性にも期待されている。その生産・実用化の製品開発分野は、フレキシブル配線技術開発、太陽電池製品の開発、有機ELディスプレイ・デジタルサイネージ・電子ペーパ開発、センサ技術、ヘルスケア技術開発、など、非常に多岐に渡っている。
そのようなプリンタブルエレクトロニクスにおいて、各種配線や電極等の導電性パターン膜の形成は、大きなウエートを占めているため、導電性パターン膜形成方法の合理化や効率化は、プリンタブルエレクトロニクスの今後の進展に大きく寄与するものと考えられる。
従来の導電性パターン膜の形成方法としては、フォトレジストを用いたフォトリソグラフィー法が知られているが、基板表面へのフォトレジスト塗布⇒フォトマスクを介してフォトレジストのパターニング露光⇒現像⇒導電性膜形成(蒸着or 印刷)⇒レジスト剥離・洗浄という多くの工程が必要となっている(特許文献1,2参照)。
また、フォトレジストのパターニング露光には、一般的に短波長光(300nm未満)が使用され、波長が300〜400nmの直描レーザは使用できず、パターンの固定化されたフォトマスクを通してパターニングを行っている。そのため、フレキシブル基板やフレキシブル層のように歪みやすい基材を用いる際に、基材の歪みに応じたパターニング露光ができず、それ故、フォトレジストを用いたフォトリソグラフィー法は、フレキシブル基材を用いた積層デバイスの製造に適用するのが困難である等の問題点も存在する。
特許第3397542号公報 特開2007-109996号公報
前述のように、フォトリソグラフィー法による配線等の導電性膜パターニング技術は、多工程であること、基材の歪みに応じたパターニングができないため歪みやすいフレキシブル基材での積層は難しい等の問題点が存在することを本発明者は認識した。
本発明は、そのような問題点を有する従来技術を背景としたものであり、フォトレジストを用いたフォトリソグラフィー法による場合に比べ少ない工程で導電性パターン膜を形成する際に有用な親撥パターン形成方法を提供することを課題とする。
また、本発明は、フレキシブル基材のように歪みやすい基材であっても、歪み補正を行うことができる親撥パターン形成方法を提供することを追加的な課題とする。
さらに、前記親撥パターン形成方法を利用する、導電性パターン膜形成方法、親撥パターン形成用基材、乃至、導電性パターン膜形成用基材を提供することを追加的な課題とする。
本発明者は、前記課題下における試験研究過程で、次の(ア)〜(ウ)のような知見を得た。
(ア)複数の親水性基と光架橋性とを有する光架橋剤膜をパターニング露光する等の工程により、導電性パターン膜の形成に利用できる親撥パターンを簡易に形成することができる。
(イ)前記光架橋剤膜のパターニング露光には、波長300〜400nmの直描レーザを使用することができるため、基材の歪みに応じた直描パターニングにより歪み補正を行うことができる。
(ウ)前記光架橋剤としては、複数の親水性基を有する化合物にジアジリン、アジド基、ベンゾフェノン基を導入したものが考えられるが、特に、ジアジリンを導入したアミン末端樹状高分子が有用である。
本発明は、このような知見に基づくものであり、本件では、次のような発明が提供される。
(1)複数の親水性基と光架橋性とを有する光架橋剤の膜を疎水性表面に形成し、該光架橋剤膜に対し波長300〜400nmの光を所定パターンで照射し、照射後表面を洗浄することにより表面に親水性部と疎水性部を有する親撥パターンを形成することを特徴とする親撥パターン形成方法。
(2)照射する光が直描レーザであることを特徴とする、(1)に記載の親撥パターン形成方法。
(3)前記光架橋剤は、複数の親水基を有する化合物にジアジリン、アジド基、又は、ベンゾフェノン基を導入したものであることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の親撥パターン形成方法。
(4)前記光架橋剤は、ジアジリンを導入したアミン末端樹状高分子であることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の親撥パターン形成方法。
(5)前記疎水性表面は、基層表面に自己組織化単分子膜が形成されたものであることを特徴とする、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の親撥パターン形成方法。
(6)前記基層が金属であり、前記自己組織化単分子膜の単分子がチオール基、リン酸基、又は、ホスホン基を有するものであることを特徴とする、(5)に記載の親撥パターン形成方法。
(7)(1)〜(6)のいずれか1項に記載の方法で親撥パターンを形成し、該方法で形成された親撥パターンにおける親水性部に導電性膜を形成することを特徴とする導電性パターン膜形成方法。
(8)疎水性表面を有する基層と、該疎水性表面に形成され、複数の親水性基と光架橋性とを有する光架橋剤の膜からなることを特徴とする親撥パターン形成用基材。
(9)疎水性表面を有する基層と、該疎水性表面に形成され、所定パターンの親水性膜とを有する導電性パターン膜形成用基材であって、該親水性膜は、複数の親水性基と光架橋性とを有する光架橋剤が光照射により架橋することにより形成されたものであることを特徴とする導電性パターン膜形成用基材。
また、本発明は、次のような態様を含むことができる。
(10)前記親水性基が、アミノ基、ヒドロキシル基、アルデヒド基、カルボキシル基、アミド基、スルフォン酸基、リン酸基、アンモニウム基、カルボン酸塩基、スルフォン酸塩基、リン酸塩基から選択されるものであることを特徴とする、(1)〜(7)のいずれか1項に記載の親撥パターン形成方法。
(11)前記金属が金であり、前記チオール基を有するものがアルカンチオール又は環状チオールであることを特徴とする、(6)に記載の親撥パターン形成方法。
(12)上記(10)又は(11)に記載の方法で親撥パターンを形成し、該方法で形成された親撥パターンにおける親水性部に導電性膜を形成することを特徴とする導電性パターン膜形成方法。
(13)光架橋剤は、複数の親水基を有する化合物にジアジリン、アジド基、又は、ベンゾフェノン基を導入したものであることを特徴とする、(8)に記載の親撥パターン形成用基材、又は、(9)に記載の導電性パターン膜形成用基材。
(14)前記光架橋剤は、ジアジリンを導入したアミン末端樹状高分子であることを特徴とする、(8)に記載の親撥パターン形成用基材、又は、(9)に記載の導電性パターン膜形成用基材。
本発明の方法によれば、種々の親撥パターンを各種表面上に精度良く簡易に形成することができる。形成した親撥パターンを導電性パターン膜の形成に利用する場合、フォトレジストを用いたフォトリソグラフィー法による場合に比べ導電性パターン膜を少ない工程で形成することができる。
本発明では、市販等により容易に入手可能な波長300〜400nmのレーザ直描装置を用いることもできる。そして、フォトマスクを使用せず、レーザ直描を行う場合には、フレキシブル基材のように歪みやすい基材であっても、基材の歪みに応じた直描パターニングにより歪み補正を行うことができる。
また、本発明の親撥パターン形成用基材や導電性パターン膜形成用基材を用いれば、親撥パターンや導電性パターン膜を簡易に形成することができる。
本発明の実施例の親撥パターン形成のための各工程を模式的に示す図面。(a)は、撥水性(疎水性)の絶縁膜上に光架橋剤の膜を形成した後、光架橋剤膜に対し所定パターンの紫外光(300〜400nm)を照射する工程を示す。(b)は、光照射後、洗浄して、親水性パターンを形成したところの工程を示す。(c)は、親水性パターンが形成された絶縁膜表面に親水性インクを塗布して、親水性パターン上に親水性インク膜を形成したところの工程を示す。 本発明の実施例の親撥パターン形成工程における各時点の親撥パターン部の顕微鏡写真。(a)は、金コート上のアルカンチオールSAM膜の疎水性表面に光架橋剤の複数円形パターン膜を形成した時点の顕微鏡写真。(b)は、光架橋剤の複数円形パターン膜が形成された前記SAM膜表面をDMSO液にさらした後の顕微鏡写真。(c)は、光架橋剤の複数円形パターン膜が形成された前記SAM膜表面に水溶性銀インクを塗布した後の顕微鏡写真。
本発明の親撥パターンの形成方法は、疎水性(撥水性)表面に形成した光架橋剤膜に対し波長300〜400nmの光を所定パターンで照射し〔図1(a)参照〕、照射後表面を洗浄することにより表面に親水性部と疎水性部を有する親撥パターンを形成する〔図1(b)参照〕。さらに、親水性インクを塗布(さらに、適宜、焼成)することにより親水性部表面に親水性インクパターン膜や導電性パターン膜を形成することができる〔図1(c)参照〕。
このように、本発明では、フォトレジストを用いたフォトリソグラフィー法による場合に比べ、はるかに少ない工程で種々の親撥パターンや導電性パターン膜を各種表面上に高精度に形成することができる。
以下、本発明の発明特定事項ごとに具体的に説明する。
(疎水性表面)
本発明において、疎水性(撥水性)表面とは、水に対する接触角が90°以上、好ましくは100°以上の表面をいう。
本発明で用いる疎水性表面は、疎水性材料からなる基層の疎水性表面であってもよいし、各種の基層の表面を塗布、被覆等の各種処理によって基層表面上に形成されたものであってもよい。
基層を構成する疎水性材料や、基層表面上の疎水性表面となる塗布乃至被覆材料の疎水性材料としては、限定するものではないが、各種樹脂、自己組織化膜を形成する単分子等が挙げられる。
各種樹脂としては、限定するものではないが、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ウレタン系樹脂、アミド系樹脂、セルロース系樹脂、オレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリカプロラクトン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、フッ素系樹脂等が挙げられ、これらの樹脂は、1種単独でもよいし、2種以上併用することもできる。
自己組織化膜を形成する単分子としては、限定するものではないが、チオール基を有するもの、リン酸基を有するもの、ホスホン基を有するもの等、一端が基層に結合し他端部が疎水性を示すものをいずれも用いることができる。チオール基を有するものとしては、限定するものではないが、アルカンチオール、環状チオール等を挙げることができる。アルカンチオールとしては、炭素数が7〜30、より好ましくは10〜20、さらに好ましくは12〜18のものが挙げられる。アルカンチオールは、自己組織化能や疎水性表面形成能を大きく阻害しない範囲で各種の置換基を有するものとすることができる。
塗布、被覆等の各種処理によって基層表面上に疎水性表面を形成する場合の基層としては、限定するものではないが、金、銀、銅、アルミニウム等の金属や合金、ハンダ用合金、上述のような樹脂やそれらの樹脂表面が親水化処理されたもの、各種セラミックス等を挙げることができる。
(光架橋剤)
本発明における光架橋剤は、複数の親水性基と光架橋性とを有する化合物である。親水性基としては、アミノ基、ヒドロキシル基、アルデヒド基、カルボキシル基、アミド基、スルフォン酸基、リン酸基、アンモニウム基、カルボン酸塩基、スルフォン酸塩基、リン酸塩基を挙げることができる。親水性基の数は、限定するものではないが、好ましくは3〜100個、より好ましくは6〜70個である。
光架橋性を有する化合物としては、ジアジリン、アジド基、ベンゾフェノン基等を有するものが挙げられる。
本発明における光架橋剤は、複数乃至多数の親水性基を有する化合物にジアジリン、アジド基、ベンゾフェノン基等を導入することにより得ることができる。複数乃至多数の親水性基を有する化合物としては、限定するものではないが、親水基を末端に有する樹状高分子(デンドリマー)、ハイパーブランチ高分子を挙げることができる。
好適な光架橋剤としては、ジアジリンが導入されたアミン末端樹状高分子を挙げることができる。該アミン末端樹状高分子としては、ポリアミドアミン(PAMAM)デンドリマー、ポリ(プロピレンイミン)(PPI)デンドリマーを挙げることができる。PAMAMデンドリマーやPPIデンドリマーの世代数は、通常2〜7程度であるが、好ましくは3〜5である。PAMAMデンドリマーやPPIデンドリマーは、末端に親水性のアミンを多く有するため、親撥パターンの親水性部の形成に効果的である。
本発明における光架橋剤においては、波長が300〜400nmの紫外光が照射されジアジリンやアジド基、ベンゾフェノン基が該波長の光を吸収すると反応性の高い炭素ラジカルや窒素ラジカルを生じ、近傍にある分子と共有結合して相互に架橋するとともに、疎水性表面の分子とも結合する。
光架橋剤膜や架橋後の光架橋剤膜の親水性としては、水に対する接触角が90°以下、より好ましくは60°以下、さらに好ましくは20°以下である。
(光照射)
光照射源としては、前記光架橋剤に光架橋性をもたらす波長300〜400nmの紫外光を照射できるものであればどのようなものでも良いが、例えば、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、XeFレーザー(発振波長351nm)、XeClレーザー(発振波長308nm)等を用いることができる。
所定パターン領域に対する光照射は、所定パターンを有するフォトマスクを介して行っても良いし、光照射範囲が狭い範囲である光照射源を光架橋剤膜に対し相対的に走査して行うこともできる。フォトマスクを用いることなく、波長が300〜400nmの紫外光照射装置として市販の紫外レーザ直描装置等の直描用の光照射源を用いる場合には、フレキシブル基材のように歪みやすい基材であっても、基材の歪みに応じた直描パターニングにより歪み補正を行うことができる。
(導電性パターン膜の形成)
本発明により形成された親撥パターンを利用して導電性パターン膜を形成する方法としては、例えば、親水性で導電膜化可能なインクによる塗布と、該インクの焼成による導電膜化等、プリンタブルエレクトロニクスで採用され得る公知の手法が使用できる。
以下に実施例を示し、本発明の特徴とするところをより一層明確にするが、本発明は、このような実施例に限定されるものではない。
(光架橋剤の調製)
市販のアミン末端樹状高分子PAMAMG4(シグマアルドリッチ社PAMAMデンドリマー、エチレンジアミンコア、4.0世代 溶液)を含む10%メタノール溶液にNHS-Diazirine〔スクシンイミジル4,4-アジペンタノエート(Succinimidyl 4,4-Azipentanoate)〕(サーモフィッシャーサイエンティフィック社)を64個のアミン基を有するPAMAMデンドリマーのアミン基、NHS-Diazirine、トリエチルアミンを45:1:2の比で混合し、室温で2時間半放置することにより反応を行った。その後、エタノールで1/10に希釈し、次の式(1)で表されるようなジアジリンを有する光架橋剤を調製した(なお、64個のアミン基のうち、ジアジリンが結合するアミン基の位置は問わないし、ジアジリンが結合するアミン基は、単数であっても良いし、複数であっても良い)。
Figure 0006544673
(式中、コアは、エチレンジアミンを意味する。)
(基板表面の調整)
金コートガラス基板(東亜理化研究所製)をオゾン洗浄した後、金コート面を1mMのアルカンチオール(本実施例ではC16SH)(東京化成、n-ヘキサデシルメルカプタン)エタノール溶液に1晩さらし、金コート表面にアルカンチオールの自己組織化単分子(SAM)膜を形成した。このSAM膜表面は、炭素数16のアルカンに由来して疎水性を示す(水に対する接触角が約105°程度)。
(親撥パターンの形成)
上記の調製された光架橋剤のメタノール溶液を前記SAM膜上に塗布し、乾燥させることによりSAM膜上に光架橋剤膜を形成した。その上にフォトマスクを通じて310nmカットフィルターを通して高圧水銀ランプ(モリテックス社、紫外線照射装置MORITEX MUV-250U-L、主波長365nm、波長範囲225nm〜500nm)を10分間照射した。エタノール、水洗浄により、未露光部の光架橋剤を除去した。その後の顕微鏡写真を観察するとフォトマスク通りのパターンコントラストを得た〔図2(a)参照〕。架橋後の光架橋剤パターン膜は親水性を示す(水に対する接触角が約75°程度)。
さらに、比較的表面自由エネルギーの高い高沸点溶剤ジメチルスルホキシド(DMSO)(キシダ化学)にさらした。DMSOがほぼフォトマスクパターンコントラストに近い状態で残ることが分かった〔図2(b)参照〕。DMSOにさらす替わりに別途、親水性のナノ銀インク水溶液(バンドー化学開発品)を塗り広げたところ、フォトマスクパターン通りに塗り広がることが分かった〔図2(c)参照〕。
本発明の方法によれば、フォトレジストを用いたフォトリソグラフィー法による場合に比べ、はるかに少ない工程で種々の親撥パターンを各種表面上に高精度に形成することができる。また、該親撥パターンは、配線や電極等の導電性パターンの形成に用いることができるので、本発明の方法は、各種のデバイス等の製造に幅広く応用することができる。
また、露光をレーザ直描により行う場合には、フレキシブル基材やフレキシブル層のように歪みやすい基材であっても、それらの歪みに応じた直描パターニングにより歪み補正を行うことができるので、レーザ直描により行う態様の本発明は、特に、フレキシブル基材やフレキシブル層を含む積層デバイスの製造に好適である。

Claims (9)

  1. 複数の親水性基と光架橋性とを有する光架橋剤の膜を基材の疎水性表面に形成し、該光架橋剤の膜に対し波長300〜400nmの光を所定パターンで照射し、照射後基材の表面を洗浄することにより基材の表面に親水性部と疎水性部を有する親撥パターンを形成する親撥パターン形成方法であって、前記光架橋剤は、親水基を末端に有する樹状高分子であり、かつ複数の親水基を有する化合物にジアジリン、アジド基、又は、ベンゾフェノン基を導入したものであることを特徴とする親撥パターン形成方法。
  2. 基層表面に形成された自己組織化単分子膜を有する基材の疎水性表面に、複数の親水性基と光架橋性とを有する光架橋剤の膜を形成し、該光架橋剤の膜に対し波長300〜400nmの光を所定パターンで照射し、照射後基材の表面を洗浄することにより基材の表面に親水性部と疎水性部を有する親撥パターンを形成することを特徴とする親撥パターン形成方法。
  3. 前記基層が金属であり、前記自己組織化単分子膜の単分子がチオール基、リン酸基、又は、ホスホン基を有するものであることを特徴とする、請求項2に記載の親撥パターン形成方法。
  4. 照射する光が直描レーザであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の親撥パターン形成方法。
  5. 前記光架橋剤は、複数の親水基を有する化合物にジアジリン、アジド基、又は、ベンゾフェノン基を導入したものであることを特徴とする、請求項2または3に記載の親撥パターン形成方法。
  6. 複数の親水性基と光架橋性とを有する光架橋剤の膜を基材の疎水性表面に形成し、該光架橋剤の膜に対し波長300〜400nmの光を所定パターンで照射し、照射後基材の表面を洗浄することにより基材の表面に親水性部と疎水性部を有する親撥パターンを形成する親撥パターン形成方法であって、前記光架橋剤は、親水基を末端に有する樹状高分子であ、該方法で形成された親撥パターンにおける親水性部に導電性膜を形成することを特徴とする導電性パターン膜形成方法。
  7. 基層と、該基層の疎水性表面又は基層表面に形成された疎水性材料の疎水性表面に形成され、複数の親水基と光架橋性を有する光架橋剤の膜からなる親撥パターン形成用基材であって、前記光架橋剤は、親水基を末端に有する樹状高分子であり、かつ複数の親水基を有する化合物にジアジリン、アジド基、又は、ベンゾフェノン基を導入したものであることを特徴とする親撥パターン形成用基材。
  8. 基層と、該基層表面に形成された疎水性表面を有する自己組織化単分子膜と、該疎水性表面に形成され、複数の親水性基と光架橋性とを有する光架橋剤の膜からなることを特徴とする親撥パターン形成用基材。
  9. 基層と、基層表面に形成された疎水性表面を有する自己組織化単分子膜と、該疎水性表面に形成された所定パターンの親水性膜とを有する導電性パターン膜形成用基材であって、該親水性膜は、複数の親水性基と光架橋性とを有する光架橋剤が架橋して形成されたものであることを特徴とする導電性パターン膜形成用基材。
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