JP6543198B2 - 多次元に分離されたイオン強度のデータ依存制御 - Google Patents

多次元に分離されたイオン強度のデータ依存制御 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2014年3月14日出願の英国特許出願第1304583.6号及び2014年3月14日出願の欧州特許出願第13159164.6号の優先権及び利益を主張する。これらの出願の内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、質量分析方法及び質量分析計に関する。
多くの用途で、非常に複雑な化合物の混合物が分析される。これらの混合物の個々の成分は、広範な相対濃度を示し、高濃度のマトリクスまたは内在性の背景信号の存在下にあってもよい。これにより、質量分析器及びイオン検出器に透過される広範なイオン電流強度が生じる。多くの用途の場合、できる限り多くの特定の対象検体に対して、量的及び質的データ(正確な質量測定の形態で)を生成することが重要である。これにより、質量分析計で採用されるイオン源のダイナミックレンジ、質量分析器及びイオン検出システムに対する非常に高い需要が生まれる。
質量分析計にイオン移動度分離を追加すると、合計のイオン移動度分離時間と比較して、短い期間で、イオン検出器に特定の検体からのイオンが送出されるため、イオン信号の濃度が生じることが知られている。このイオン濃度の効果により、結果として、ダイナミックレンジを減らすイオン検出器及びADC記録システムの需要が非常に高まる。
信号の強度を制御する既知の方法は、質量分析計の透過または感度、あるいは電子増倍管のゲインを調整して、特定の質量対電荷比内のイオンの最も強度の強い種をイオン検出システムのダイナミックレンジ内に維持することである。これは、スペクトル全体内の基準ピークまたは対象検体内の特定の質量対電荷比値であってもよい。この場合、その他の質量対電荷比値からの信号が関心のある対象から分離される限り、これらの信号が検出システムのダイナミックレンジを超えることが重要でない場合もある。
US−7047144(特許文献1)及びUS−7238936(特許文献2)は、定義された質量対電荷比値内の最大ピークの強度に基づいて、イオン検出器のゲインを調整する方法を開示している。ゲインを調整するこの既知の方法は、背景イオンの干渉により、特に誤差を生じやすい。
GB−2489110(Micromass)(特許文献3)は、図2を参照して、イオン移動度分離装置、減衰装置及び飛行時間質量分析器を備える配列を開示している。イオンは、2次元分離を受け、特定のイオン移動度及び特定の質量対電荷比を有するイオンは、選択的に減衰される。
US2010/108879(Micromass)(特許文献4)は、イオン移動度分光計及びイオンゲートを備える配置を開示している。イオン移動度分光計及びイオンゲートの動作は、特定の質量対電荷比及び必要な電荷状態を有するイオンのみが衝突セルに前方に透過されるように同期される。
US2006/020400(Okamura)(特許文献5)は、飽和閾値による電流測定装置検出器組立体を開示している。
GB−2502650(Micromass)(特許文献6)は、イオン群内の多くのまたは強い種を選択的に減衰することを開示している。
US−7047144 US−7238936 GB−2489110 US2010/108879 US2006/020400 GB−2502650
改良された質量分析計及び質量分析方法を提供することが求められている。
本発明の1つの態様によれば、
イオン源のイオン化効率を第1の値に設定し、かつ/または減衰装置の減衰係数を第1の値に設定し、かつ/またはイオン検出器もしくはイオン検出システムのゲインを第1の値に設定することと、
第1の物理化学特性に従ってイオンを分離またはフィルタリングし、第2の物理化学的特性に従ってイオンを分離またはフィルタリングし、多次元配列データを取得することと、
多次元配列データの1つ以上のサブセット内で最も強いイオンピークを決定することと、
最も強いイオンピークがイオン検出器もしくはイオン検出システムの飽和を生じさせるか、またはさもなければイオン検出器もしくはイオン検出システムの動作に悪影響を及ぼすか否かを決定することと、を含む質量分析方法であって、
最も強いイオンピークが前記イオン検出器もしくはイオン検出システムの飽和を生じさせるか、またはさもなければイオン検出器もしくはイオン検出システムの動作に悪影響を及ぼすと決定された場合、
(i)イオン源の前記イオン化効率を第2の値に調整し、かつ/または減衰装置の減衰係数を第2の値に調整し、かつ/またはイオン検出器もしくはイオン検出システムのゲインを第2の値に調整することと、
(ii)質量スペクトルデータを取得することであって、イオン源の前記イオン化効率の調整、及び/または減衰装置の減衰係数の調整、及び/またはイオン検出器もしくはイオン検出システムのゲインの調整が、実質的に均等にかつ前記イオンの質量対電荷比に実質的に関係なく、イオン検出器もしくはイオン検出システムによって検出される実質的にすべてのイオン強度を変更する、取得することと、
(iii)イオン源のイオン化効率及び/または減衰装置の減衰係数及び/またはイオン検出器もしくはイオン検出システムのゲインが増加または減少した程度に基づいて、質量スペクトルデータの強度を計測することと、をさらに含む、質量分析方法が提供される。
本発明は、質量分析計のダイナミックレンジを拡張する既知の方法及び特に質量分析計のイオン検出システムを改良する。
好適な実施形態によれば、2次元ネスト化データは、好ましくは、例えば、質量分析の前にイオン移動度分光計(「IMS」)を用いて、そのイオン移動度によって、イオンを分離することにより生成される。
本発明は、より正確な検体の強度の制御を可能とする。これは、複数次元の分離による分離後に検体を対象とすることによって達成される(従来の方法の場合での質量対電荷比による分離のみに基づいて検体を対象にすることとは対照的に)。
好適な実施形態による方法により、同じ対象ウィンドウ内の大きな、解消されていない背景イオンからの干渉による関心のある検体イオンの過剰な減衰の可能性が減る。
本発明はまた、複数次元の分離間の相関に基づいて、化学的に類似した検体を対象にすることも可能とする。
好適な実施形態では、対象イオンは、検体(複数可)の質量対電荷比及びイオン移動度ドリフト時間(「DT」)範囲特性の両方を制限することによって選択される。その強度がイオン検出システムのダイナミックレンジの限界内に調整されるよう、所定の多次元配列データ内の信号のみが制御される。
好適な実施形態は、信号減衰の正しい値が、各対象種に対して適用されるより大きい可能性を確保する。例えば、イオン移動度分離のないシステムでは、同重体または名目同重体干渉は、実質的に同じ保持時間(「RT」)で溶出してもよい。従来の手法によれば、減衰装置は、2つの信号の内最大の信号がイオン検出システムのダイナミックレンジ内にあることを確保する。しかし、最大信号は、実際、干渉イオンを含む場合があり、その結果、減衰装置は、検体イオンの不要な減衰を生じさせる。
好適な実施形態によれば、イオン移動度分離を加えることで、2つの信号が分離され、検体イオンの質量対電荷比及びドリフト時間(「DT」)の両方に基づいて、正しい減衰係数が適用される。
殺虫剤または脂質などの特定の検体群は、特徴的な質量対電荷比及び/またはドリフト時間(「DT」)領域内で溶出してもよい。
好適な実施形態によるデータ依存減衰方法は、任意のイオン信号が質量分析計のダイナミックレンジ内のこの領域内に現れるように維持するよう、対象とされてもよい。好適な実施形態による方法は、背景マトリクスイオンが必要な減衰の計算に影響を及ぼさないように除外してもよい。
これは、従来の方法では不可能である。
質量対電荷比が同じだが、電荷状態が異なる種が、2次元イオン移動度質量対電荷比配列内のまったく別個の帯域にあることが知られている。一価のイオンが、実質的に除外されるよう、この配列内の対象領域を選択することによって、複数の荷電イオンにのみ作用するよう、強度制御がなされてもよい。この場合、質量対電荷比ウィンドウは、分離空間の任意の領域または複数の領域がデータ依存減衰に対して対象とされるよう、イオン移動度ドリフト時間の関数であってもよい。これにより、簡単な半対象化ダイナミック強度補正が提供される。
好適な実施形態による方法は、減衰方法を制御するのに用いられる対象種の強度が、特定の質量対電荷比範囲内だけでなく、特定のクロマトグラフ保持時間(「RT」)範囲及び/またはイオン移動度ドリフト時間(「DT」)範囲内でも監視されうるよう、拡張されてもよい。
例えば、対象検体のクロマトグラフ保持時間ウィンドウが既知の場合、一連の3次元配列が、各検体に対して決定されてもよい。各配列は、保持時間ウィンドウ、質量対電荷比ウィンドウ及びドリフト時間ウィンドウからなってもよい。各次元内のウィンドウは、従来の手法では得られない高い柔軟度及び特異性を提供する、1つ以上のその他の分離次元の関数であってもよい。
GB−2489110(Micromass)は、イオンに2次元分離を行い、特定のイオン移動度及び特定の質量対電荷比を有する特定のイオンを減衰することを開示している。GB−2489110(Micromass)は、均等にかつイオンの質量対電荷比に関係なく、イオン検出器もしくはイオン検出システムによって検出される実質的にすべてのイオン強度を変更するよう、減衰装置の減衰係数を調整することは開示していない。
US2010/108879(Micromass)は、一価の背景イオンを除去する問題に関係しており、イオン検出器もしくはイオン検出システムの飽和を回避する問題には関係していない。
第1の物理化学特性は、好ましくは、イオン移動度または微分イオン移動度を含む。
第2の物理化学特性は、好ましくは、質量、質量対電荷比または飛行時間を含む。
第1及び/または第2の物理化学的特性は、質量、質量対電荷比、飛行時間、イオン移動度、微分イオン移動度、保持時間、液体クロマトグラフィー保持時間、ガスクロマトグラフィー保持時間またはキャピラリー電気泳動保持時間を含んでいてもよい。
減衰装置の減衰係数を調整するステップは、好ましくは、イオン透過が実質的に0%である期間ΔT中の第1の動作モードとイオン透過が>0%である期間ΔT中の第2の動作モードとの間で減衰装置を繰り返し切り替えることを含む。
減衰装置の減衰係数を調整するステップは、好ましくは、減衰装置の透過または減衰を調整するまたは変化させるために、マークスペース比ΔT/ΔTを調整することを含む。
該方法は、(i)<1Hz、(ii)1〜10Hz、(iii)10〜50Hz、(iv)50〜100Hz、(v)100〜200Hz、(vi)200〜300Hz、(vii)300〜400Hz、(viii)400〜500Hz、(ix)500〜600Hz、(x)600〜700Hz、(xi)700〜800Hz、(xii)800〜900Hz、(xiii)900〜1000Hz、(xiv)1〜2kHz、(xv)2〜3kHz、(xvi)3〜4kHz、(xvii)4〜5kHz、(xviii)5〜6kHz、(xix)6〜7kHz、(xx)7〜8kHz、(xxi)8〜9kHz、(xxii)9〜10kHz、(xxiii)10〜15kHz、(xxiv)15〜20kHz、(xxv)20〜25kHz、(xxvi)25〜30kHz、(xxvii)30〜35kHz、(xxviii)35〜40kHz、(xxix)40〜45kHz、(xxx)45〜50kHz、及び(xxxi)>50kHzの周波数で第1の動作モードと第2の動作モードとの間を切り替えることをさらに含む。
1つの実施形態によれば、ΔT>ΔTである。別の実施形態によれば、ΔT≦ΔTである。
期間ΔTは、好ましくは、(i)<0.1μs、(ii)0.1〜0.5μs、(iii)0.5〜1μs、(iv)1〜50μs、(v)50〜100μs、(vi)100〜150μs、(vii)150〜200μs、(viii)200〜250μs、(ix)250〜300μs、(x)300〜350μs、(xi)350〜400μs、(xii)400〜450μs、(xiii)450〜500μs、(xiv)500〜550μs、(xv)550〜600μs、(xvi)600〜650μs、(xvii)650〜700μs、(xviii)700〜750μs、(xix)750〜800μs、(xx)800〜850μs、(xxi)850〜900μs、(xxii)900〜950μs、(xxiii)950〜1000μs、(xxiv)1〜10ms、(xxv)10〜50ms、(xxvi)50〜100ms、及び(xxvii)>100msからなる群から選択される。
期間ΔTは、好ましくは、(i)<0.1μs、(ii)0.1〜0.5μs、(iii)0.5〜1μs、(iv)1〜50μs、(v)50〜100μs、(vi)100〜150μs、(vii)150〜200μs、(viii)200〜250μs、(ix)250〜300μs、(x)300〜350μs、(xi)350〜400μs、(xii)400〜450μs、(xiii)450〜500μs、(xiv)500〜550μs、(xv)550〜600μs、(xvi)600〜650μs、(xvii)650〜700μs、(xviii)700〜750μs、(xix)750〜800μs、(xx)800〜850μs、(xxi)850〜900μs、(xxii)900〜950μs、(xxiii)950〜1000μs、(xxiv)1〜10ms、(xxv)10〜50ms、(xxvi)50〜100ms、及び(xxvii)>100msからなる群から選択される。
減衰装置は、好ましくは、1つ以上の静電レンズを備える。
第1の動作モードでは、好ましくは、電圧は、減衰装置の1つ以上の電極に印加され、電圧が、イオンビームを遅らせ、かつ/または屈折させ、かつ/または反射し、かつ/または迂回させるように作用する電界を発生させる。
減衰装置の前記減衰係数を調整するステップは、好ましくは、減衰装置をオンとオフに繰り返し切り替えることによって、減衰装置によって前方に透過されるイオンの強度を制御することを含み、減衰装置のデューティサイクルは、イオンの減衰度を制御するために変化し得る。
本発明の別の態様によれば、質量分析計であって、
第1の物理化学的特性に従ってイオンを分離またはフィルタリングする第1の装置と、
第2の物理化学的特性に従ってイオンを分離またはフィルタリングする第2の装置と、
イオン検出器もしくはイオン検出システムと、
制御システムと、を備え、この制御システムは、
(i)イオン源のイオン化効率を第1の値に設定し、かつ/または減衰装置の減衰係数を第1の値に設定し、かつ/またはイオン検出器もしくはイオン検出システムのゲインを第1の値に設定し、その後、
(ii)第1の装置内でイオンが第1の物理化学的特性に従って分離またはフィルタリングされ、イオンが第2の物理化学的特性に従って分離またはフィルタリングされ、多次元配列データを取得し、
(iii)多次元配列データの1つ以上のサブセット内で最も強いイオンピークを決定し、
(iv)最も強いイオンピークが、イオン検出器もしくはイオン検出システムの飽和を生じさせるか、またはさもなければイオン検出器もしくはイオン検出システムの動作に悪影響を及ぼすか否かを決定するように配置及び適合され、
最も強いイオンピークがイオン検出器もしくはイオン検出システムの飽和を生じさせるか、またはさもなければイオン検出器もしくはイオン検出システムの動作に悪影響を及ぼすと決定された場合、制御システムが、
(v)イオン源のイオン化効率を第2の値に調整し、かつ/または減衰装置の減衰係数を第2の値に調整し、かつ/またはイオン検出器もしくはイオン検出システムのゲインを第2の値に調整し、
(vi)イオン源のイオン化効率の調整、及び/または減衰装置の減衰係数の調整、及び/またはイオン検出器もしくはイオン検出システムのゲインの調整が、実質的に均等にかつイオンの質量対電荷比に実質的に関係なく、イオン検出器もしくはイオン検出システムによって検出される実質的にすべてのイオン強度を変更する、質量スペクトルデータを取得し、
(vii)イオン源のイオン化効率及び/または減衰装置の減衰係数及び/またはイオン検出器もしくはイオン検出システムのゲインが増加または減少した程度に基づいて、質量スペクトルデータの強度を計測するようにさらに配置及び適合される、質量分析計が提供される。
第1の装置は、好ましくは、イオン移動度または微分イオン移動度分離器またはフィルターを備える。
第2の装置は、好ましくは、質量、質量対電荷比、または飛行時間分離器またはフィルターを備える。
第1及び/または第2の装置は、質量、質量対電荷比、飛行時間、イオン移動度、微分イオン移動度、保持時間、液体クロマトグラフィー保持時間、ガスクロマトグラフィー保持時間またはキャピラリー電気泳動保持時間分離器またはフィルターを備えてもよい。
制御システムは、好ましくは、イオン透過が実質的に0%である期間ΔT中の第1の動作モードとイオン透過が>0%である期間ΔT中の第2の動作モード間で減衰装置を繰り返し切り替えることにより、減衰装置の減衰係数を調整するように配置及び適合される。
制御システムは、好ましくは、減衰装置の透過または減衰を調整するまたは変化させるために、マークスペース比ΔT/ΔTを調整することにより、減衰装置の減衰係数を調整するように配置及び適合される。
制御システムは、好ましくは、(i)<1Hz、(ii)1〜10Hz、(iii)10〜50Hz、(iv)50〜100Hz、(v)100〜200Hz、(vi)200〜300Hz、(vii)300〜400Hz、(viii)400〜500Hz、(ix)500〜600Hz、(x)600〜700Hz、(xi)700〜800Hz、(xii)800〜900Hz、(xiii)900〜1000Hz、(xiv)1〜2kHz、(xv)2〜3kHz、(xvi)3〜4kHz、(xvii)4〜5kHz、(xviii)5〜6kHz、(xix)6〜7kHz、(xx)7〜8kHz、(xxi)8〜9kHz、(xxii)9〜10kHz、(xxiii)10〜15kHz、(xxiv)15〜20kHz、(xxv)20〜25kHz、(xxvi)25〜30kHz、(xxvii)30〜35kHz、(xxviii)35〜40kHz、(xxix)40〜45kHz、(xxx)45〜50kHz、及び(xxxi)>50kHzの周波数で第1の動作モードと第2の動作モードとの間を切り替えるように配置及び適合される。
1つの実施形態によれば、ΔT>ΔTである。別の実施形態によれば、ΔT≦ΔTである。
期間ΔTは、好ましくは、(i)<0.1μs、(ii)0.1〜0.5μs、(iii)0.5〜1μs、(iv)1〜50μs、(v)50〜100μs、(vi)100〜150μs、(vii)150〜200μs、(viii)200〜250μs、(ix)250〜300μs、(x)300〜350μs、(xi)350〜400μs、(xii)400〜450μs、(xiii)450〜500μs、(xiv)500〜550μs、(xv)550〜600μs、(xvi)600〜650μs、(xvii)650〜700μs、(xviii)700〜750μs、(xix)750〜800μs、(xx)800〜850μs、(xxi)850〜900μs、(xxii)900〜950μs、(xxiii)950〜1000μs、(xxiv)1〜10ms、(xxv)10〜50ms、(xxvi)50〜100ms、及び(xxvii)>100msからなる群から選択される。
期間ΔTは、好ましくは、(i)<0.1μs、(ii)0.1〜0.5μs、(iii)0.5〜1μs、(iv)1〜50μs、(v)50〜100μs、(vi)100〜150μs、(vii)150〜200μs、(viii)200〜250μs、(ix)250〜300μs、(x)300〜350μs、(xi)350〜400μs、(xii)400〜450μs、(xiii)450〜500μs、(xiv)500〜550μs、(xv)550〜600μs、(xvi)600〜650μs、(xvii)650〜700μs、(xviii)700〜750μs、(xix)750〜800μs、(xx)800〜850μs、(xxi)850〜900μs、(xxii)900〜950μs、(xxiii)950〜1000μs、(xxiv)1〜10ms、(xxv)10〜50ms、(xxvi)50〜100ms、及び(xxvii)>100msからなる群から選択される。
減衰装置は、好ましくは、1つ以上の静電レンズを備える。
第1の動作モードで、制御システムは、好ましくは、電圧を減衰装置の1つ以上の電極に印加させ、電圧が、イオンビームを遅らせ、かつ/または屈折させ、かつ/または反射し、かつ/または迂回させるように作用する電界を発生させる。
制御システムは、好ましくは、減衰装置をオンとオフに繰り返し切り替えることによって、減衰装置によって前方に透過されるイオンの強度を制御することにより、減衰装置の減衰係数を調整するように配置及び適合され、減衰装置のデューティサイクルは、イオンの減衰度を制御するために変化し得る。
本発明の別の態様によれば、質量分析方法であって、
第1の物理化学的特性に従ってイオンを分離またはフィルタリングすることと、
第2の物理化学的特性に従ってイオンを分離またはフィルタリングすることと、
イオン検出器または質量分析計のその他の構成要素の飽和を回避するために、第1の範囲内の第1の物理化学的特性及び第2の範囲内の第2の物理化学的特性を有するイオンの強度を制御または変更することと、を含む、質量分析方法が提供される。
第1の物理化学特性は、好ましくは、イオン移動度または微分イオン移動度を含む。
第2の物理化学特性は、好ましくは、質量、質量対電荷比または飛行時間を含む。
第1及び/または第2の物理化学的特性は、好ましくは、質量、質量対電荷比、飛行時間、イオン移動度、微分イオン移動度、保持時間、液体クロマトグラフィー保持時間、ガスクロマトグラフィー保持時間またはキャピラリー電気泳動保持時間を含む。
第1の範囲内の第1の物理化学的特性及び第2の範囲内の第2の物理化学的特性を有するイオンの強度を制御及び変更するステップは、好ましくは、(i)減衰レンズの減衰係数を制御することと、(ii)イオン検出システムのゲインを調整することと、(iii)質量分析計の透過を調整することと、(iv)イオン源のイオン化効率を調整することと、(v)質量分析計内のイオンの透過または反応の程度を調整することと、または(vi)質量分析計のデューティサイクルを調整することを含む。
該方法は、好ましくは、第1の範囲内の第1の物理化学的特性及び第2の範囲内の第2の物理化学的特性を有するイオンの強度が制御または変更される程度に応じて質量スペクトルデータの強度を計測することをさらに含む。
該方法は、好ましくは、第3の物理化学的特性に従ってイオンを分離またはフィルタリングすることをさらに含み、イオン検出器または質量分析計のその他の構成要素の飽和を回避するために、イオンの強度を制御または変更するステップが、第1の範囲内の第1の物理化学的特性と、第2の範囲内の第2の物理化学的特性と、第3の範囲内の第3の物理化学的特性とを有するイオンの強度を制御または変更することをさらに含む。
本発明の別の態様によれば、質量分析計であって、
第1の物理化学的特性に従ってイオンを分離またはフィルタリングする第1の装置と、
第2の物理化学的特性に従ってイオンを分離またはフィルタリングする第2の装置と、
イオン検出器と、
制御システムであって、
(i)イオン検出器または質量分析計のその他の構成要素の飽和を回避するために、第1の範囲内の第1の物理化学的特性及び第2の範囲内の第2の物理化学的特性を有するイオンの強度を制御または変更するように配置及び適合される、制御システムと、を備える、質量分析計が提供される。
第1の装置は、好ましくは、イオン移動度または微分イオン移動度分離器またはフィルターを備える。
第2の装置は、好ましくは、質量、質量対電荷比、または飛行時間分離器またはフィルターを備える。
第1及び/または第2の装置は、好ましくは、質量、質量対電荷比、飛行時間、イオン移動度、微分イオン移動度、保持時間、液体クロマトグラフィー保持時間、ガスクロマトグラフィー保持時間またはキャピラリー電気泳動保持時間分離器またはフィルターを備える。
制御システムは、好ましくは、(i)減衰レンズの減衰係数を制御することと、(ii)イオン検出システムのゲインを調整することと、(iii)質量分析計の透過を調整することと、(iv)イオン源のイオン化効率を調整することと、(v)質量分析計内のイオンの透過または反応の程度を調整することと、または(vi)質量分析計のデューティサイクルを調整することによって、第1の範囲内の第1の物理化学的特性及び第2の範囲内の第2の物理化学的特性を有するイオンの強度を制御及び変更するように配置及び適合される。
制御システムは、好ましくは、第1の範囲内の第1の物理化学的特性及び第2の範囲内の第2の物理化学的特性を有するイオンの強度が制御または変更される程度に応じて質量スペクトルデータの強度を計測するように配置及び適合される。
質量分析計は、好ましくは、第3の物理化学的特性に従ってイオンを分離またはフィルタリングする第3の装置をさらに含み、イオン検出器または質量分析計のその他の構成要素の飽和を回避するために、制御システムが、第1の範囲内の第1の物理化学的特性と、第2の範囲内の第2の物理化学的特性と、第3の範囲内の第3の物理化学的特性とを有するイオンの強度を制御または変更するように配置及び適合される第3の装置をさらに含む。
本発明の別の態様によれば、質量分析方法であって、
少なくとも第1及び第2の物理化学的特性に従ってイオンを分離またはフィルタリングすることと、
質量分析計の構成要素が必要なダイナミックレンジ内で動作するよう、特定の第1及び第2の物理化学的特性を有するイオンの強度を制御または変更することと、を含む、質量分析方法が提供される。
該構成要素は、好ましくは、イオン源、質量分析計またはイオン検出システムを備える。
本発明の別の態様によれば、質量分析計であって、
少なくとも第1及び第2の物理化学的特性に従ってイオンを分離またはフィルタリングするように配置及び適合された装置と、
質量分析計の構成要素が必要なダイナミックレンジ内で動作するように、特定の第1及び第2の物理化学的特性を有するイオンの強度を制御または変更するように配置及び適合された制御システムと、を備える、質量分析計が提供される。
該構成要素は、好ましくは、イオン源、質量分析計またはイオン検出システムを備える。
本発明の別の態様によれば、質量分析方法であって、
多次元配列データを取得することと、
多次元配列データのサブセット内で最も強いイオンピークを決定し、それに応じて、イオンの強度とイオン検出器のゲインを増加または減少させることと、
イオンの強度とイオン検出器のゲインが増加または減少した程度に基づいて、その後の多次元データの強度を計測することと、を含む、質量分析方法が提供される。
本発明の別の態様によれば、質量分析計であって、
制御システムであって、
(i)多次元配列データを取得し、
(ii)多次元配列データのサブセット内で最も強いイオンピークを決定し、それに応じて、イオンの強度とイオン検出器のゲインを増加または減少させ、
(iii)イオンの強度とイオン検出器のゲインが増加または減少した程度に基づいて、その後の多次元データの強度を計測するように配置及び適合される、制御システムを備える、質量分析計が提供される。
本発明の1つの態様によれば、質量分析計のダイナミックレンジを拡張する方法であって、
(i)第1の期間内での複数の実質的に直交の分離方法、または複数の実質的に直交の分離方法によってイオンが分離された多次元配列データまたは複数の配列データを収集すること、
(ii)所定の領域または配列及び/または複数の前の配列の領域内の信号の強度に基づいて、質量分析計の運転パラメータを調整して、信号の強度を変更する必要があるかを決定すること、
(iii)所定の範囲(複数可)内の最大信号が、第2の次の期間でのデータの取得中に、検出器またはデータ記録システムのダイナミックレンジ内にあるように、第2の期間内の信号強度が変化されるように、質量分析計の運転パラメータを調整すること、
(iv)質量分析計の運転パラメータの既知の変化または状態に基づいて、次の多次元配列データの強度を計測することによって、質量分析計のダイナミックレンジを拡張する方法が提供される。
好適な実施形態では、多次元配列は、第1の分離次元が質量対電荷比で、第2の次元がイオン移動度ドリフト時間(「DT」)である、2次元配列データを含む。
運転パラメータは、最大ピークの強度がイオン検出システムのダイナミックレンジ内に留まるように、該強度が減少(または増加)されるように、調整されてもよい。
運転パラメータは、好ましくは、質量分析計またはイオンの、イオン検出器への透過が、質量対電荷比及び/またはドリフト時間配列の所定のまたは対象となる領域内のピークの強度に基づいて調整されるように、イオン検出器の上流に配置された減衰レンズである。
しかし、その他の運転パラメータは、同じ効果を与えるよう調整されてもよい。例えば、イオン検出器のゲインまたはイオン源のイオン化効率または衝突エネルギーをすべて用いて、強度を調整してもよい。
1つの実施形態によれば、質量分析計は、
(a)イオン源であって、(i)エレクトロスプレーイオン化(「ESI」)イオン源、(ii)大気圧光イオン化(「APPI」)イオン源、(iii)大気圧化学イオン化(「APCI」)イオン源、(iv)マトリクス支援レーザー脱離イオン化(「MALDI」)イオン源、(v)レーザー脱離イオン化(「LDI」)イオン源、(vi)大気圧イオン化(「API」)イオン源、(vii)シリコン上脱離イオン化(「DIOS」)イオン源、(viii)電子衝撃(「EI」)イオン源、(ix)化学イオン化(「CI」)イオン源、(x)フィールドイオン化(「FI」)イオン源、(xi)フィールド脱離(「FD」)イオン源、(xii)誘導結合プラズマ(「ICP」)イオン源、(xiii)高速原子衝撃(「FAB」)イオン源、(xiv)液体二次イオン質量分析(「LSIMS」)イオン源、(xv)脱離エレクトロスプレーイオン化(「DESI」)イオン源、(xvi)ニッケル63放射性イオン源イオン源、(xvii)大気圧マトリクス支援レーザー脱離イオン化イオン源、(xviii)サーモスプレーイオン源、(xix)大気圧サンプリンググロー放電イオン化(「ASGDI」)イオン源、(xx)グロー放電(「GD」)イオン源、(xxi)インパクタイオン源、(xxii)リアルタイム直接質量分析(「DART」)イオン源、(xxiii)レーザースプレーイオン化(「LSI」)イオン源、(xxiv)ソニックスプレーイオン化(「SSI」)イオン源、(xxv)マトリクス支援流入イオン化(「MAII」)イオン源、及び(xxvi)溶媒支援流入イオン化(「SAII」)イオン源からなる群から選択されるイオン源、及び/または、
(b)1つ以上の連続またはパルス状イオン源、及び/または、
(c)1つ以上のイオンガイド、及び/または
(d)1つ以上のイオン移動度分離装置及び1つ以上の非対称場イオン移動度分光計装置、及び/または、
(e)1つ以上のイオントラップまたは1つ以上のイオントラップ領域、及び/または、
(f)1つ以上の衝突、断片化、または反応セルであって、(i)衝突誘起解離(「CID」)断片化装置、(ii)表面誘起解離(「SID」)断片化装置、(iii)電子移動解離(「ETD」)断片化装置、(iv)電子捕獲解離(「ECD」)断片化装置、(v)電子衝突または衝撃解離断片化装置、(vi)光誘起解離(「PID」)断片化装置、(vii)レーザー誘起解離断片化装置、(viii)赤外線放射誘起解離装置、(ix)紫外線放射誘起解離装置、(x)ノズル−スキマーインターフェイス断片化装置、(xi)インソース断片化装置、(xii)インソース衝突誘起解離断片化装置、(xiii)熱源または温源断片化装置、(xiv)電界誘起断片化装置、(xv)磁界誘起断片化装置、(xvi)酵素消化または酵素分解断片化装置、(xvii)イオン−イオン反応断片化装置、(xviii)イオン−分子反応断片化装置、(xix)イオン−原子反応断片化装置、(xx)イオン−準安定原子反応断片化装置、(xxi)イオン−準安定原子分子反応断片化装置、(xxii)イオン−準安定原子反応断片化装置、(xxiii)イオンを反応させ、付加または生成イオンを形成するイオン−イオン反応装置、(xxiv)イオンを反応させ、付加または生成イオンを形成するイオン−分子反応装置、(xxv)イオンを反応させ、付加または生成イオンを形成するイオン−原子反応装置、(xxvi)イオンを反応させ、付加または生成イオンを形成するイオン−準安定原子反応装置、(xxvii)イオンを反応させ、付加または生成イオンを形成するイオン−準安定原子分子反応装置、(xxviii)イオンを反応させ、付加または生成イオンを形成するイオン−準安定原子反応装置、及び(xxix)電子イオン化解離(「EID」)断片化装置からなる群から選択されるセル、及び/または、
(g)質量分析器であって、(i)四極子質量分析器、(ii)2次元または直線四極子質量分析器、(iii)ポール3次元四極子質量分析器、(iv)ペニングトラップ質量分析器、(v)イオントラップ質量分析器、(vi)磁場型質量分析器、(vii)イオンサイクロトロン共鳴(「ICR」)質量分析器、(viii)フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴(「FTICR」)質量分析器、(ix)四対数電位分布を有する静電場を生成するように配置された静電質量分析器、(x)フーリエ変換静電質量分析器、(xi)フーリエ変換質量分析器、(xii)飛行時間質量分析器、(xiii)直交加速飛行時間質量分析器、及び(xiv)直線加速飛行時間質量分析器からなる群から選択される質量分析器、及び/または
(h)1つ以上のエネルギー分析器または静電エネルギー分析器、及び/または、
(i)1つ以上のイオン検出器、及び/または、
(j)1つ以上の質量フィルターであって、(i)四極子質量フィルター、(ii)2次元または直線四極子イオントラップ、(iii)ポール3次元四極子イオントラップ、(iv)ペニングイオントラップ、(v)イオントラップ、(vi)磁場型質量フィルター、(vii)飛行時間質量フィルター、及び(viii)ウィーンフィルターからなる群から選択される、質量フィルター、及び/または、
(k)イオンをパルス化する装置またはイオンゲート、及び/または、
(l)実質的に連続するイオンビームをパルス状のイオンビームに変換する装置をさらに備えてもよい。
質量分析計は、
(i)四対数電位分布で静電場を形成する外部の樽状電極と同軸内部のスピンドル状電極を備えるCトラップ及び質量分析器であって、第1の動作モードで、イオンが、Cトラップに透過され、次に質量分析器に注入され、第2の動作モードで、イオンが、Cトラップに透過され、次に衝突セルまたは電子移動解離装置に透過され、少なくとも一部のイオンが断片イオンに断片化され、次に、質量分析器に注入される前に、断片イオンがCトラップに透過される、Cトラップ及び質量分析器、及び/または、
(ii)使用時、イオンがそれを通って透過される開口部をそれぞれが有する複数の電極を備える積層リングイオンガイドであって、電極の間隔がイオン経路の長さに沿って増加し、イオンガイドの上流にある電極内の開口部が、第1の直径を有し、イオンガイドの下流にある電極内の開口部が、第1の直径よりも小さい第2の直径を有し、使用時、ACまたはRF電圧の逆位相が連続する電極に印加される、積層リングイオンガイドのいずれかをさらに備えてもよい。
1つの実施形態によれば、質量分析計は、電極にACまたはRF電圧を印加するように配置及び適合される装置をさらに備えてもよい。ACまたはRF電圧は、好ましくは、(i)<50Vピークトゥピーク、(ii)50〜100Vピークトゥピーク、(iii)100〜150Vピークトゥピーク、(iv)150〜200Vピークトゥピーク、(v)200〜250Vピークトゥピーク、(vi)250〜300Vピークトゥピーク、(vii)300〜350Vピークトゥピーク、(viii)350〜400Vピークトゥピーク、(ix)400〜450Vピークトゥピーク、及び(x)450〜500Vピークトゥピーク、(xi)>500Vピークトゥピークからなる群から選択される振幅を有する。
ACまたはRF電圧は、好ましくは、(i)<100kHz、(ii)100〜200kHz、(iii)200〜300kHz、(iv)300〜400kHz、(v)400〜500kHz、(vi)0.5〜1.0MHz、(vii)1.0〜1.5MHz、(viii)1.5〜2.0MHz、(ix)2.0〜2.5MHz、(x)2.5〜3.0MHz、(xi)3.0〜3.5MHz、(xii)3.5〜4.0MHz、(xiii)4.0〜4.5MHz、(xiv)4.5〜5.0MHz、(xv)5.0〜5.5MHz、(xvi)5.5〜6.0MHz、(xvii)6.0〜6.5MHz、(xviii)6.5〜7.0MHz、(xix)7.0〜7.5MHz、(xx)7.5〜8.0MHz、(xxi)8.0〜8.5MHz、(xxii)8.5〜9.0MHz、(xxiii)9.0〜9.5MHz、(xxiv)9.5〜10.0MHz、(xxv)>10.0MHzからなる群から選択される周波数を有する。
質量分析計はまた、イオン源の上流にあるクロマトグラフィーまたはその他の分離装置も備えてもよい。1つの実施形態によれば、クロマトグラフィー分離装置は、液体クロマトグラフィーまたはガスクロマトグラフィー装置を備える。別の実施形態によれば、分離装置は、(i)キャピラリー電気泳動(「CE」)分離装置、(ii)キャピラリー電気クロマトグラフィー(「CEC」)分離装置、(iii)実質的に固定されたセラミックベースの多層マイクロ流体基板(「セラミックタイル」)分離装置、または(iv)超臨界流体クロマトグラフィー分離装置を備えてもよい。
イオンガイドは、好ましくは、(i)<0.0001mbar、(ii)0.0001〜0.001mbar、(iii)0.001〜0.01mbar、(iv)0.01〜0.1mbar、(v)0.1〜1mbar、(vi)1〜10mbar、(vii)10〜100mbar、(viii)100〜1000mbar、及び(ix)>1000mbarからなる群から選択される圧力で維持される。
本発明の種々の実施形態が、例示するためだけに、かつ、以下の添付の図面を参照して記載される。
本発明の1つの実施形態による飛行時間質量分析計の四極子イオン移動度分光計の図である。 質量スペクトルの関心ある領域及びイオンビームを減衰し、イオン検出器が飽和しないようにする従来の方法の図である。 質量対電荷比対ドリフト時間の2次元図及び一価イオンがある領域及び多価イオンがある領域の図である。 特定の質量範囲内の関心のある多価イオンにまさに関係する質量スペクトルの図である。 ポリ塩化ビフェニル(「PCB」)の標準的な混合物に対する質量対電荷比対イオン移動度ドリフト時間の図である。 尿内のパラセタモールの代謝産物の分析のためのイオン移動度ドリフト時間対液体クロマトグラフィー保持時間の図である。 本発明の好適な方法の態様を示すフローチャートである。
本発明の好適な実施形態が、以下の図面を参照して記載される。
図1は、本発明の1つの実施形態による飛行時間質量分析計の四極子イオン移動度分光計概略図である。検体は、ガスクロマトグラフィーまたは液体クロマトグラフィー装置などの注入光を介して取り入れられ、イオン源1でイオン化される。次に、イオンは、四極子質量フィルター2によって、好ましくは、四極子質量フィルター2の下流に配置されるイオン移動度分離器4に質量選択的にフィルタリングされるか、または非質量選択的に前方に透過されてもよい。次に、イオンは、好ましくは、イオン移動度分離器4内のそのイオン移動度に応じて分離される。次に、イオンは、直交加速飛行時間質量分析器5によって質量分析されるよう、前方に透過される。飛行時間質量分析器5は、直交加速領域5a、リフレクトロン及びイオン検出器6を備える。
イオン移動度分離は、好ましくは、1〜2秒の時間スケールでの溶出と比較して、LCピークの数10ミリ秒(ms)の時間スケールでイオン移動度分光計4内で実行される。イオン移動度分光計4は、飛行時間質量分析器5の本質的に高速な取得速度と併せて、ネスト化されたLC−IMS−MSデータが取得されるようにする。これらの実験では、クロマトグラフピークの溶出中に、いくつかの2次元IMS−MSデータセットが得られてもよい。
減衰レンズ3は、好ましくは、図1に示すように、四極子質量フィルター2とイオン移動度分光計4の中間に提供される。1つの実施形態によれば、減衰レンズは、US−7683314(その内容は、本明細書で参照により援用されている)に記載されているものなどの減衰レンズ3を備えてもよく、好ましくは、実質的に均等にかつその質量対電荷比に実質的に関係なく、質量分析計を通るすべてのイオンの前方透過を調整できる。具体的には、減衰レンズ3は、イオン検出システム6が所望のダイナミックレンジ内にあるようにし、関心のある検体イオンの強度パケットによって飽和されないようにするよう操作されてもよい。
飛行時間質量分析器5のイオン検出システム6は、好ましくは、マイクロチャネルプレートなどの電子増倍管及び時間−デジタル変換器またはアナログ−デジタル変換器などの高速デジタイザを備える。これらすべての検出システム6に対して、イオン検出システム6のダイナミックレンジを超える前に記録され得る、有限のイオン電流の最大強度がある。
減衰レンズ3は、好ましくは、イオン検出システム6の出力が所定の最大閾値と比較される制御ループの一部を形成する。次に、減衰レンズ3は、好ましくは、イオン検出システム6によって記録されたその後のデータが、最大閾値を超えないようにするよう調整される。
図2は、典型的な質量スペクトルの領域及びイオン検出器の飽和を防ぐために、イオンビームを減衰する従来の方法の図である。関心のある質量対電荷比領域9が、イオン検出システムによって記録された信号強度が最大閾値強度10と比較される領域として選択されており、これにより、最大閾値強度を越えた場合に、減衰装置3に次のスペクトルの取得のために、イオン透過を減少させるようにする。この例では、ウィンドウ内に2つのアイソトープ分布、つまり、一価イオン種7及びより小さい(強度がより低い)多価イオン種8がある。
この例では、より小さい二価イオン8が関心のある対象検体である。大きい一価イオン7と小さい多価イオン8の両方が同時に質量対電荷比ウィンドウ9にあるため、強度が閾値10を超えると、より大きい信号7からの応答により、制御ループが透過を調整させるようにする。一部の場合、これにより、より小さい二価イオン種8がシステムの検出限界を下回る可能性がある。
図3は、質量対電荷比対イオン移動度ドリフト時間の模式的な図であり、一価イオン12及び二価イオン11がこの2次元空間の中にある領域を示す。例示のために、領域13は、図13において強調表示されており、図2に示すように、関心のある二価イオン種8のみがある、質量対電荷比−イオン移動度データの領域に関連していると思われる。
図4は、イオン移動度次元が崩壊している図3に示すように、関心のある領域13にまさに関係する質量スペクトルを示す。本発明の1つの実施形態によれば、領域13は、関心のある二価イオン種8にまさに対応しており、好ましくは、減衰レンズ3を制御するのに使用される。その結果、関心のある対象のイオンは、イオン検出システムのダイナミックレンジ内に保持される。
図2に示すように、一価イオン7は、イオン検出システム6のダイナミックレンジ内に積極的に保持されないため、変形される場合があることに留意されたい。しかし、一価イオン7は関心がないため、これによる、分析に一切問題は生じないはずである。
本発明の第2の例示を図5に示す。図5は、ポリ塩化ビフェニル(「PCB」)の標準的な混合物の80pgのGC−IMS−MS分析に対する質量対電荷比対ドリフト時間の図である。PCB分子イオンが2次元データセットの異なる領域にあることが見られる。それゆえ、図5に示すように、バンド14を減衰レンズ3を制御するのに使用されるデータの領域として選択することは、有利には、減衰レンズ3の制御から大量の背景イオンを除外し、さもなければ、この化合物の群に対する信号強度の制御が信頼できないものになる。
図6は、尿内のパラセタモールの代謝産物の分析のためのイオン移動度ドリフト時間対液体クロマトグラフィー保持時間の図である。例示のため、強調表示された領域は、減衰レンズ3を制御するのに使用され得る、予定されているドリフト時間保持時間時間領域を示す。クロマトグラムのその他の領域内の信号は、減衰されないままでもよく、または、2次元データセット全体内の最大ピークに基づいて、減衰制御に戻ってもよい。図示されないが、特異性をさらに追加するために、質量対電荷比内で印の付いた各領域は、制限されてもよい。
図示したすべての例において、所定の時間での減衰量が分かれば、減衰前にイオン束の表現を提供するために、記録されたデータの強度がそれに応じて計測されてもよい。このように、システムの最大ダイナミックレンジが対象イオンに対して拡張される。
図7は、本発明の好適な実施形態を記載する基本的なフローチャートである。このフローチャートは、質量分析計を通じて、イオンの透過を減らすことによって、強度を制御する方法を示しているが、強度を変更または制御するその他の方法が使用されてもよい。
データ依存強度制御の種々の異なる手法が使用されてもよい。例えば、強度閾値は、上限閾値を越えた場合に、信号が、強度が固定量だけ増加する点で下限閾値を下回るまで、信号の強度が固定量だけ下げられるように設定されてもよい。この二重閾値法は、制御ループの不安定さを最小限に抑えるため、一定レベルのヒステリシスをフィードバック制御に取り入れている。
別の好適な方法は、一定の形態の比例制御、つまり、比例−積分−微分制御器(「PID」)を使用することである。具体的には、強度の変化速度が、所定の対象領域内で監視されてもよい。次に、2つ以上の前のデータセット上で強度の変化速度を比較し、予測強度値に基づいて、予測減衰値を計算することによって、適用される減衰値が計算されてもよい。ノイズによるこの比例派生制御の不安定さの可能性を抑えるために、個々の調整に対する減衰係数における最大及び最小変化での固定の上限及び下限が適用されてもよい。これにより、例えば、減衰の最大変化速度がクロマトグラフピークの予想最大変化速度に適合される。この手法はまた、好適なフィードバック制御がぐらつかず、強度で小さい変化が生じた場合に不安定にならないようにする。
閉ループ比例制御のその他の方法が使用されてもよい。
スペクトルに対する減衰値の計算は、前に取得したデータではなく、短い非保管のプリスキャンから行われてもよい。
1つの実施形態によれば、好適な方法はまた、分離および走査フィルターの組み合わせに適用されてもよい。例えば、四極子走査中に記録されたスペクトルピークが飛行時間質量分析計によって繰り返しサンプリングされ、プロファイリングされるように、分割四極子設定質量を走査し、断片化または反応セル内の透過されたイオンを断片化し、次に、飛行時間質量スペクトルを取得することによって、2次元配列データが作成されてもよい。この場合、一方の分離次元は、質量対電荷比フィルタリングであり、他方は、MS−MS飛行時間分離である。断片化イオン質量対電荷比値が第1の次元内の前駆質量対電荷比値に対して直交であるため、これにより、2次元配列データが生成される。データ依存強度制御を実行するのに、このデータの領域(例えば、いくつかの前駆イオンに共通するコンスタントニュートラルロスに対応する)が選択されてもよい。
1つの例は、飛行時間分離器と連結された電界非対称イオン移動度分光計(「FAIMS」)フィルターを含む。別の例は、飛行時間質量分析計(「MS」)と連結された微分形電波移動度分析器(「DMA」)またはイオン移動度分光計または分離器(「IMS」)フィルターを含む。別の例は、電界非対称イオン移動度分光計(「FAIMS」)フィルターまたは装置と連結されたイオン移動度分光計または分離器を含む。別の例は、速飛行時間質量分析器と連結されたイオントラップからの質量選択的放出を含む。別の例は、前述の2つの状態分離と連結されたクロマトグラフィーを含む。さらに別の例は、多次元クロマトグラフデータ(例えば、GCxGC、LCxLC、またはLCxCE)を含む。
あまり好適ではない実施形態によれば、強度の制御は、イオン検出システムのゲインを調整することによってなされてもよい。1つの実施形態によれば、強度の制御は、質量分析計の透過を調整することによってなされてもよい。1つの実施形態によれば、強度の制御は、イオン源のイオン化効率を調整することによってなされてもよい。1つの実施形態によれば、強度の制御は、質量分析計内のイオンの断片化の程度を調整することによってなされてもよい。さらに別の実施形態によれば、強度の制御は、質量分析計のデューティサイクルを調整することによって行われてもよい。
最も強いピークではなく、対象となる配列データ内のイオン電流の合計に対して、フィードバックが実行されてもよい。
本発明は、好適な実施形態を参照して記載されてきたが、添付の特許請求の範囲に記載されるように、本発明の範囲から逸脱することなく、形式上及び詳細な種々の変更がなされてもよいことが当業者には理解されよう。
1・・・イオン源、2・・・四極子質量フィルター、3・・・減衰レンズ、4・・・イオン移動度分離器、5・・・直交加速飛行時間質量分析器、6・・・イオン検出器。

Claims (28)

  1. 質量分析方法であって、
    イオン源のイオン化効率を第1の値に設定し、かつ/または減衰装置の減衰係数を第1の値に設定し、かつ/またはイオン検出器もしくはイオン検出システムのゲインを第1の値に設定することと、
    第1の物理化学特性に従ってイオンを分離またはフィルタリングし、第2の物理化学的特性に従ってイオンを分離またはフィルタリングし、多次元配列データを取得することと、
    前記多次元配列データの1つ以上の多次元サブセット内で最も強いイオンピークを決定することと、
    前記最も強いイオンピークが、イオン検出器もしくはイオン検出システムの飽和を生じさせるか、またはさもなければ前記イオン検出器もしくはイオン検出システムの動作に悪影響を及ぼすか否かを決定することと、を含み、
    前記最も強いイオンピークが、前記イオン検出器もしくはイオン検出システムの飽和を生じさせるか、またはさもなければ前記イオン検出器もしくはイオン検出システムの動作に悪影響を及ぼすと決定された場合、前記方法が、
    (i)前記イオン源の前記イオン化効率を第2の値に調整し、かつ/または前記減衰装置の前記減衰係数を第2の値に調整し、かつ/または前記イオン検出器もしくはイオン検出システムの前記ゲインを第2の値に調整することと、
    (ii)質量スペクトルデータを取得することであって、前記イオン源の前記イオン化効率の前記調整、及び/または前記減衰装置の前記減衰係数の前記調整、及び/または前記イオン検出器もしくはイオン検出システムの前記ゲインの前記調整が、実質的に均等にかつ前記イオンの質量対電荷比に実質的に関係なく、前記イオン検出器もしくはイオン検出システムによって検出される実質的にすべてのイオンの強度を変更する、取得することと、
    (iii)前記イオン源の前記イオン化効率及び/または前記減衰装置の前記減衰係数及び/または前記イオン検出器もしくはイオン検出システムの前記ゲインが増加または減少した程度に基づいて、前記質量スペクトルデータの強度を計測することと、をさらに含む、前記方法。
  2. 前記第1の物理化学的特性が、イオン移動度または微分イオン移動度を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第2の物理化学的特性が、質量、質量対電荷比、または飛行時間を含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記第1及び/または前記第2の物理化学的特性が、質量、質量対電荷比、飛行時間、イオン移動度、微分イオン移動度、保持時間、液体クロマトグラフィー保持時間、ガスクロマトグラフィー保持時間、またはキャピラリー電気泳動保持時間を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 減衰装置の減衰係数を調整することが、イオン透過が実質的に0%である期間ΔT中の第1の動作モードと前記イオン透過が>0%である期間ΔT中の第2の動作モードとの間で減衰装置を繰り返し切り替えることを含む、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記減衰装置の前記減衰係数を調整することが、前記減衰装置の透過または減衰を調整するまたは変化させるために、マークスペース比ΔT/ΔTを調整することを含む、請求項5に記載の方法。
  7. (i)<1Hz、(ii)1〜10Hz、(iii)10〜50Hz、(iv)50〜100Hz、(v)100〜200Hz、(vi)200〜300Hz、(vii)300〜400Hz、(viii)400〜500Hz、(ix)500〜600Hz、(x)600〜700Hz、(xi)700〜800Hz、(xii)800〜900Hz、(xiii)900〜1000Hz、(xiv)1〜2kHz、(xv)2〜3kHz、(xvi)3〜4kHz、(xvii)4〜5kHz、(xviii)5〜6kHz、(xix)6〜7kHz、(xx)7〜8kHz、(xxi)8〜9kHz、(xxii)9〜10kHz、(xxiii)10〜15kHz、(xxiv)15〜20kHz、(xxv)20〜25kHz、(xxvi)25〜30kHz、(xxvii)30〜35kHz、(xxviii)35〜40kHz、(xxix)40〜45kHz、(xxx)45〜50kHz、及び(xxxi)>50kHz周波数で前記第1の動作モードと前記第2の動作モードとの間を切り替えることをさらに含む、請求項5または6に記載の方法。
  8. ΔT>ΔTである、請求項5、6、または7に記載の方法。
  9. ΔT≦ΔTである、請求項5、6、または7に記載の方法。
  10. 前記期間ΔTが、(i)<0.1μs、(ii)0.1〜0.5μs、(iii)0.5〜1μs、(iv)1〜50μs、(v)50〜100μs、(vi)100〜150μs、(vii)150〜200μs、(viii)200〜250μs、(ix)250〜300μs、(x)300〜350μs、(xi)350〜400μs、(xii)400〜450μs、(xiii)450〜500μs、(xiv)500〜550μs、(xv)550〜600μs、(xvi)600〜650μs、(xvii)650〜700μs、(xviii)700〜750μs、(xix)750〜800μs、(xx)800〜850μs、(xxi)850〜900μs、(xxii)900〜950μs、(xxiii)950〜1000μs、(xxiv)1〜10ms、(xxv)10〜50ms、(xxvi)50〜100ms、及び(xxvii)>100msからなる群から選択される、請求項5〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記期間ΔTが、(i)<0.1μs、(ii)0.1〜0.5μs、(iii)0.5〜1μs、(iv)1〜50μs、(v)50〜100μs、(vi)100〜150μs、(vii)150〜200μs、(viii)200〜250μs、(ix)250〜300μs、(x)300〜350μs、(xi)350〜400μs、(xii)400〜450μs、(xiii)450〜500μs、(xiv)500〜550μs、(xv)550〜600μs、(xvi)600〜650μs、(xvii)650〜700μs、(xviii)700〜750μs、(xix)750〜800μs、(xx)800〜850μs、(xxi)850〜900μs、(xxii)900〜950μs、(xxiii)950〜1000μs、(xxiv)1〜10ms、(xxv)10〜50ms、(xxvi)50〜100ms、及び(xxvii)>100msからなる群から選択される、請求項5〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記第1の動作モードで、電圧が前記減衰装置の1つ以上の電極に印加され、前記電圧が、イオンビームを遅らせ、かつ/または屈折させ、かつ/または反射し、かつ/または迂回させるように作用する電界を発生させる、請求項5〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 前記減衰装置が、1つ以上の静電レンズを備える、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  14. 前記減衰装置の前記減衰係数を調整することが、前記減衰装置をオンとオフに繰り返し切り替えることによって、前記減衰装置によって前方に透過されるイオンの強度を制御することを含み、前記減衰装置のデューティサイクルが、前記イオンの減衰度を制御するために変化し得る、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 質量分析計であって、
    第1の物理化学的特性に従ってイオンを分離またはフィルタリングする第1の装置と、
    第2の物理化学的特性に従ってイオンを分離またはフィルタリングする第2の装置と、
    イオン検出器もしくはイオン検出システムと、
    制御システムと、を備え、前記制御システムが、
    (i)イオン源のイオン化効率を第1の値に設定し、かつ/または減衰装置の減衰係数を第1の値に設定し、かつ/またはイオン検出器もしくはイオン検出システムのゲインを第1の値に設定し、その後、
    (ii)前記第1の装置内でイオンが前記第1の物理化学的特性に従って分離またはフィルタリングされ、イオンが前記第2の物理化学的特性に従って分離またはフィルタリングされ、多次元配列データを取得し、
    (iii)前記多次元配列データの1つ以上の多次元サブセット内で最も強いイオンピークを決定し、かつ
    (iv)前記最も強いイオンピークが前記イオン検出器もしくは前記イオン検出システムの飽和を生じさせるか、またはさもなければ前記イオン検出器もしくはイオン検出システムの動作に悪影響を及ぼすか否かを決定するように配置及び適合され、
    前記最も強いイオンピークが前記イオン検出器もしくは前記イオン検出システムの飽和を生じさせるか、またはさもなければ前記イオン検出器もしくはイオン検出システムの動作に悪影響を及ぼすと決定された場合、前記制御システムが、
    (v)前記イオン源の前記イオン化効率を第2の値に調整し、かつ/または前記減衰装置の前記減衰係数を第2の値に調整し、かつ/または前記イオン検出器もしくはイオン検出システムの前記ゲインを第2の値に調整し、
    (vi)前記イオン源の前記イオン化効率の前記調整、及び/または前記減衰装置の前記減衰係数の前記調整、及び/または前記イオン検出器もしくはイオン検出システムの前記ゲインの前記調整が、実質的に均等にかつ前記イオンの質量対電荷比に実質的に関係なく、前記イオン検出器もしくはイオン検出システムによって検出される実質的にすべてのイオン強度を変更する、質量スペクトルデータを取得し、
    (vii)前記イオン源の前記イオン化効率及び/または前記減衰装置の前記減衰係数及び/または前記イオン検出器もしくはイオン検出システムの前記ゲインが増加または減少した程度に基づいて、前記質量スペクトルデータの強度を計測するようにさらに配置及び適合される、前記質量分析計。
  16. 前記第1の装置が、イオン移動度または微分イオン移動度分離器またはフィルターを備える、請求項15に記載の質量分析計。
  17. 前記第2の装置が、質量、質量対電荷比、または飛行時間分離器またはフィルターを備える、請求項15または16に記載の質量分析計。
  18. 前記第1及び/または第2の装置が、質量、質量対電荷比、飛行時間、イオン移動度、微分イオン移動度、保持時間、液体クロマトグラフィー保持時間、ガスクロマトグラフィー保持時間またはキャピラリー電気泳動保持時間分離器またはフィルターを含む、請求項15に記載の質量分析計。
  19. 前記制御システムが、イオン透過が実質的に0%である期間ΔT中の第1の動作モードとイオン透過が>0%である期間ΔT中の第2の動作モードとの間で減衰装置を繰り返し切り替えることによって、前記減衰装置の前記減衰係数を調整するように配置及び適合される、請求項15〜18のいずれかに記載の質量分析計。
  20. 前記制御システムが、前記減衰装置の前記イオン透過または減衰を調整するまたは変化させるために、マークスペース比ΔT/ΔTを調整することによって、前記減衰装置の前記減衰係数を調整するように配置及び適合される、請求項19に記載の質量分析計。
  21. 前記制御システムが、(i)<1Hz、(ii)1〜10Hz、(iii)10〜50Hz、(iv)50〜100Hz、(v)100〜200Hz、(vi)200〜300Hz、(vii)300〜400Hz、(viii)400〜500Hz、(ix)500〜600Hz、(x)600〜700Hz、(xi)700〜800Hz、(xii)800〜900Hz、(xiii)900〜1000Hz、(xiv)1〜2kHz、(xv)2〜3kHz、(xvi)3〜4kHz、(xvii)4〜5kHz、(xviii)5〜6kHz、(xix)6〜7kHz、(xx)7〜8kHz、(xxi)8〜9kHz、(xxii)9〜10kHz、(xxiii)10〜15kHz、(xxiv)15〜20kHz、(xxv)20〜25kHz、(xxvi)25〜30kHz、(xxvii)30〜35kHz、(xxviii)35〜40kHz、(xxix)40〜45kHz、(xxx)45〜50kHz、及び(xxxi)>50kHzの周波数で前記第1の動作モードと前記第2の動作モードとの間を切り替えるように配置及び適合される、請求項19または20に記載の質量分析計。
  22. ΔT>ΔTである、請求項19、20または21に記載の質量分析計。
  23. ΔT≦ΔTである、請求項19、20または21に記載の質量分析計。
  24. 前記期間ΔTが、(i)<0.1μs、(ii)0.1〜0.5μs、(iii)0.5〜1μs、(iv)1〜50μs、(v)50〜100μs、(vi)100〜150μs、(vii)150〜200μs、(viii)200〜250μs、(ix)250〜300μs、(x)300〜350μs、(xi)350〜400μs、(xii)400〜450μs、(xiii)450〜500μs、(xiv)500〜550μs、(xv)550〜600μs、(xvi)600〜650μs、(xvii)650〜700μs、(xviii)700〜750μs、(xix)750〜800μs、(xx)800〜850μs、(xxi)850〜900μs、(xxii)900〜950μs、(xxiii)950〜1000μs、(xxiv)1〜10ms、(xxv)10〜50ms、(xxvi)50〜100ms、及び(xxvii)>100msからなる群から選択される、請求項19〜23のいずれかに記載の質量分析計。
  25. 前記期間ΔTが、(i)<0.1μs、(ii)0.1〜0.5μs、(iii)0.5〜1μs、(iv)1〜50μs、(v)50〜100μs、(vi)100〜150μs、(vii)150〜200μs、(viii)200〜250μs、(ix)250〜300μs、(x)300〜350μs、(xi)350〜400μs、(xii)400〜450μs、(xiii)450〜500μs、(xiv)500〜550μs、(xv)550〜600μs、(xvi)600〜650μs、(xvii)650〜700μs、(xviii)700〜750μs、(xix)750〜800μs、(xx)800〜850μs、(xxi)850〜900μs、(xxii)900〜950μs、(xxiii)950〜1000μs、(xxiv)1〜10ms、(xxv)10〜50ms、(xxvi)50〜100ms、及び(xxvii)>100msからなる群から選択される、請求項19〜24のいずれかに記載の質量分析計。
  26. 前記第1の動作モードで、前記制御システムが、電圧を前記減衰装置の1つ以上の電極に印加させ、前記電圧が、イオンビームを遅らせ、かつ/または屈折させ、かつ/または反射し、かつ/または迂回させるように作用する電界を発生させる、請求項19〜25のいずれかに記載の質量分析計。
  27. 前記減衰装置が、1つ以上の静電レンズを備える、請求項15〜25のいずれかに記載の質量分析計。
  28. 前記制御システムが、前記減衰装置をオンとオフに繰り返し切り替えることによって、前記減衰装置によって前方に透過される前記イオンの強度を制御することによって前記減衰装置の前記減衰係数を調整するように配置及び適合され、前記減衰装置のデューティサイクルが、前記イオンの減衰度を制御するために変化し得る、請求項15〜27のいずれかに記載の質量分析計。
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