JP6542424B2 - 非小細胞肺癌の予後に関連する染色体異常の検出 - Google Patents

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Description

本開示は、患者の予後を決定するための肺癌患者から得られた組織サンプルのインビトロ診断検査に関し、特に、病期Iまたは病期II非小細胞肺癌と診断された患者など、早期患者の予後を決定するためのインビトロアッセイに関する。
肺癌は、2005年に米国の癌死亡者のほぼ3分の1を占め、大まかに2つのタイプ、すなわち非小細胞肺癌および小細胞肺癌に分類される。非小細胞肺癌(NSCLC)は、米国における肺癌症例の80−85%を含む。NSCLCは、主な3つのタイプ、すなわち、(i)魚の鱗のように見える薄く平らな細胞である扁平上皮細胞中で開始する有棘細胞癌。有棘細胞癌は、類表皮癌とも呼ばれる。;(ii)大型肺細胞のいくつかのタイプで開始する大細胞癌;(iii)肺の肺胞の内側を覆い、粘液などの物質を作る細胞中で開始する腺癌、を含む。NSCLCの一般的ではない他のタイプには、多形癌、カルチノイド腫瘍および未分類癌が含まれる。
NSCLCの診断は、生検サンプルなど、疑われる組織の病理学者の検査により行われる。NSCLC診断後、患者の疾患は、患者の全体的な健康および年齢、咳嗽および呼吸困難などの症状の重症度、NSCLCの個々のタイプおよび癌の病期分類を用いて予後(回復の機会)が割り当てられる。病期分類は、腫瘍のサイズおよび腫瘍が肺だけに存在するのか身体の他の位置に分散しているのかを考慮に入れる。次いで、NSCLC患者に対する個々の治療オプションは、こうした考慮に基づいて選択され、癌の病期分類は、治療選択のための重要な構成要素である。早期NSCLCの患者は、腫瘍を除去するために外科的切除により潜在的に治癒させることができるが、現在の治療様式は、患者が手術後に再発することを予測することができない。癌は、しばしば治癒率が低い致命的な疾患であり、そのため、治療の大部分は、生活の質および寿命を改善することに向けられる。癌細胞が、比較的少数の遺伝子異常またはタンパク質突然変異の蓄積によってのみしばしば区別されるヒトの細胞であるため、癌細胞を死滅させるのに有用である薬物療法は、多くの正常なヒト細胞にやはり一般的に有害であり、治療される患者において通常重大な毒性を引き起こす。さらに、癌がしばしば局所的に再発するまたはこれらの原発組織から離れた組織および臓器に転移するため、早期癌の患者が、これらの原発腫瘍の外科的除去後に薬物治療を必要とすることを知ることは重大な意味を持つ。これは、腫瘍が早期に検出され外科的に除去された早期NSCLCの患者、具体的には、病期IおよびIIa疾患の患者において特に重大な問題である。これらの患者を抗癌薬で治療すると、再発性または転移性疾患を発症する患者が許容できないほど高い率になり、最終的に、罹患率および死亡率の増加をもたらす。この母集団を治療し終わると、薬物療法を必要とせず、投与された薬物からの毒性副作用を経験する患者数が許容できないほど高まる。
National Comprehensive Cancer Network(NCCN)インターネットウェブサイトは、以下の通りNSCLC病期分類を記載している。「非小細胞肺癌(NSCLC)の増殖および分散を記載するために米国の診療で最もよく用いられる系は、TNM病期分類系であり、American Joint Committee on Cancer(AJCC)系としても知られている。TNM病期分類では、腫瘍(T)、近隣のリンパ節への任意の分散(N)および任意の離れた臓器転移(M)に関する情報は組み合わされ、病期は、特定のTNMグループ化に割り当てられる。グループ化された病期は、番号0およびローマ数字IからIVを用いて記載される。
「Tカテゴリーは、肺癌のサイズ、肺内のその分散および位置、ならびに近隣の組織への分散に基づいている。Tisカテゴリーにおいて、癌は、通気道の内側を覆う細胞の層においてのみ見出される。これは、他の肺組織に分散していない。このカテゴリーはまた、上皮内癌としても知られている。
「T1カテゴリーにおいて、癌は、3センチメートルより大きくなく(わずかに1から1 インチをわずかに下回る)、肺胸膜(肺を取り囲む膜)に分散しておらず、気管支の主枝に影響を与えない。
「T2カテゴリーにおいて、癌は、以下の特徴の1つ以上を有する。すなわち、(i)3cmよりも大きい;(ii)これは、肺の主枝を含むが、気管(喉笛)が左側および右側の主な気管支に分かれる点に2cm(約3 から4インチ)よりも近くない;または(iii)肺胸膜に分散している。癌は、気道を部分的に遮断し得るが、これは、肺全体に虚脱させていないまたは肺炎を発症させていない。
「T3カテゴリーにおいて、癌は、以下の特徴の1つ以上を有する。すなわち、(i)癌は、胸壁、横隔膜(胸部を腹部から区別する呼吸筋)、縦隔胸膜(2つの肺の間の空間を取り囲む膜)、または壁側心膜(心臓を取り囲む嚢の膜)に分散している;(ii)癌は、肺の主な気管支を含み、気管(または喉笛)が左側および右側の主な気管支に枝分かれするが、この領域を含まない点に2cmより近い;または(iii)1つの肺を完全に虚脱させるまたは肺全体の肺炎を引き起こすのに十分なほど気道に増殖している。
「T4カテゴリーにおいて、癌は、以下の特徴の1つ以上を有する:(i)癌は、縦隔(胸骨の後方のおよび心臓の前側の空間)、心臓、気管(喉笛)、食道(咽頭を胃に連結する管)、背骨、または気管が左側および右側の主な気管支に枝分かれする点に分散している;(ii)2つ以上に分かれる腫瘍小結節は、同じ葉中に存在する;または(iii)肺を取り囲む空間中で癌細胞を含む液体の存在である、悪性胸水が存在する。
「Nカテゴリーは、肺の近くのリンパ節のいずれかが、癌によって影響される場合、これに依存する。N0カテゴリーにおいて、癌は、いかなるリンパ節にも分散されていない。N1カテゴリーにおいて、癌は、肺内または肺門リンパ節(気管支が肺に入る領域の周りに位置するもの)中のリンパ節に分散されている。N1カテゴリーにおいて、冒されたリンパ節は、癌性の肺と同じ側のみにある。N2カテゴリーにおいて、癌は、気管分岐部のリンパ節(気管が左側および右側の気管支に枝分かれする点の周りにあるもの)または縦隔(胸骨の後方のおよび心臓の前側の空間)中のリンパ節に分散している。N2カテゴリーにおいて、冒されたリンパ節は、癌性の肺の同じ側にある。N3カテゴリーにおいて、癌は、片側の鎖骨の近くのリンパ節および/または癌性の肺の反対側の肺門もしくは縦隔のリンパ節に分散している。
「Mカテゴリーは、癌が任意の遠隔組織および臓器に転移し分散しているか否かに依存している。M0カテゴリーにおいて、遠隔の癌の分散がない。M1カテゴリーにおいて、癌は、1カ所以上の遠隔部位に分散している。遠隔とみなされる部位には、癌のNカテゴリーおよび肝臓、骨もしくは脳などの他の臓器または組織を決定するために用いるものより遠い肺の他の葉、リンパ節が含まれる。
T、NおよびMカテゴリーが、個々のNSCLCについて割り当てられた後、この情報は組み合わされて(病期グループ化)、0、I、II、III、またはIVの全病期を割り当てられる(表1を参照のこと)。TおよびNカテゴリーの様々な組合せは病期に組み合わされる。これらの病期は、類似の予後を有し、類似のやり方で治療される腫瘍タイプを特定する。表1に示される通り、遠隔の分散を有する腫瘍(すなわち、M1カテゴリー癌)は、リンパ節の関与の腫瘍サイズに関わらず、病期IVとみなされる。」NCCNインターネットウェブサイトからの以下の表は、合わせたカテゴリーおよびNSCLCについての病期分類を示す。
Figure 0006542424
病期番号の低いNSCLC患者は、一般により良好な予後および生存の見通しを有し、これらの患者は、腫瘍の外科的切除によって治療される。しかし、さらに病期1B、病期IIAもしくはIIBのNSCLCを有する患者など、早期患者の場合、これらの患者の有意な百分率は、外科的切除後さらに侵攻性疾患で再発し、死亡する。現在の臨床の診断方法は、再発する可能性が高い患者に対して、より積極的な治療を方向づける十分な精度を有する早期NSCLC予後を確認することができない。より優れたインビトロ診断方法は、ネオアジュバントもしくはアジュバント化学療法を受け取るべきであるまたは一般に治療の意見を再評価されるべきであるより高いリスクの早期NSCLC患者を特定することが必要である。
染色体異常を特定するために蛍光で標識されたDNAハイブリダイゼーションプローブを用いた蛍光インサイチューハイブリダイゼーション(FISH)に基づいた分子のインビトロ診断検査は、NSCLC患者用の化学療法の選択における使用を開示している(PCT/US2005/018879、「Methods for prediction of clinical outcome to epidermal growth factor inhibitors by cancer patients(癌患者による上皮増殖因子阻害薬への臨床成績を予測するための方法)」、M.Garciaら)。FISHアッセイは、NSCLCについての初期の診断検査として、2006年3月23日に公開された米国特許出願第20060063194号、「Methods and probes for the detection of cancer(癌の検出のための方法およびプローブ)」(以下、「Morrison‘194」と称される。)、L.Morrisonらにおいて記載されており、この開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。Morrison‘194出願は、スクリーニングおよびNSCLCの診断に有用な複数のFISHプローブセットを記載しており、Morrison‘194に記載されている1つのプローブセットは、臨床診断検査を示すために臨床検査室により使用するためにASR(分析物特異的試薬(Analyte Specific Reagent))標識化に基づいて、Abbott Molecular、Inc.(Des Plaines、Illinois、U.S.A.)からLAVysion(商標)プローブセットとして市販されている。米国食品医薬品局ASR標識化必要条件に基づいて、ASR標識化は、ASRの医学的な有用性に関していかなる請求をも含まれてはならない。LAVysion ASRプローブセットは、4つのFISHプローブを含む。すなわち、SpectrumGreen緑色蛍光プローブで標識された染色体5p15座特異的プローブ、SpectrumGold黄色蛍光プローブで標識された染色体8q24座特異的プローブ、SpectrumAqua青色蛍光プローブで標識された第6染色体計数プローブ(enumeration probe)およびSpectrumRed赤色蛍光プローブで標識された染色体7p12座特異的プローブである。LAVysionプローブセットを用いて行われた研究は、記載されており、例えば、K.Hallingら、「Fluorescence in situ hybridization in diagnostic cytology(細胞診における蛍光インサイチューハイブリダイゼーション)」、Hum.Path.(2007年)38巻:1137−1144頁にその総説がある。
サイクリンEの過剰発現は、以前は肺癌における転帰不良に関連していた(Singhalら、Clin.Cancer Res.、2005年、11巻、3974−3986頁にその総説がある。)。しかし、サイクリンE座におけるコピー数の変動は、予測マーカーとして確立していない。さらに、NSCLCのためのFISHアッセイに関する以前の報告は、早期NSCLCの予後、具体的には、病期IBまたは病期IIとして分類されるものの予後をより正確に特定するためにFISHプローブの使用を開示した。
PCT/US2005/018879 米国特許出願公開第20060063194号明細書
K.Hallingら、「Fluorescence in situ hybridization in diagnostic cytology」、Hum.Path.(2007年)38巻:1137−1144頁 Singhalら、Clin.Cancer Res.、2005年、11巻、3974−3986頁
一態様では、本開示は、患者から得られた生物サンプルから、肺癌の治療を受けている患者における、疾患転帰を予測する方法を提供し、本方法は、1p、2q、3q、3q、4p、4q、5q、6p、6q、8p、9p、10q、11q、12p、14q、16q、17qおよび19qからなる群から選択される1つ以上の染色体領域について1つ以上のプローブとサンプルを接触させるステップ;各プローブがその標的染色体もしくは染色体領域上でポリヌクレオチド配列と選択的に結合する条件下で1つ以上のプローブをサンプルと共にインキュベートして、安定したハイブリダイゼーション複合体を形成するステップ;および1つ以上のプローブのハイブリダイゼーションを検出するステップを含み、プローブによって標的にされた染色体領域における少なくとも1つの獲得または損失を示すハイブリダイゼーションパターンは、1つ以上のプローブによって標的にされた1つ以上の染色体領域における獲得または損失を有さない患者における疾患転帰のベースライン測度と比較したとき、疾患転帰不良のリスクが増加したことを示している。患者は、非小細胞肺癌(NSCLC)のI期−II期の診断を有し得る。本方法において、ハイブリダイゼーションパターンは、1p、2q、6p、6q、8p、11q、12p、17qおよび19qからなる群または1p、6p、6q、11q、12pおよび19qからなる群から選択される1つ以上の染色体領域中の獲得を示すことができ、患者における疾患転帰不良を示している。ハイブリダイゼーションパターンは、2q、3q、4p、4q、5q、9p、10q、14qおよび16qからなる群、または4q、5q、9pおよび16qからなる群から選択される1つ以上の染色体領域中の損失を示すことができ、患者における疾患転帰不良を示している。
本方法において、1つ以上のプローブは、特に1q13.3、2q22.3−q23.3、2q24.2、2q33.3、2q34、3q11.2、3q13.3、4p13、4p12、4q21.21−q22、4q24、5q11.2、5q12.1、5q13.1−q13.2、5q15、6p21.2、6q21.3、6q13、6q22.3−q23.3、8p23.1、9p35.3、9p13.2、10q11.23−q21.1、11q12.2−q13.1、11q13.1、12p13.3、14q12、14q21.1、14q21.3、14q22.1、14q22.1−23.1、14q22.3−q23.1、14q23.2−q24.1、16q12.1、17q21.32−q21.33、17q22、17q25.1、19q12、19q13.11−q13.12および19q13.33−q13.43を含めた、1q13、2q22−q23、2q24、2q33、2q34、3q11、3q13、4p13、4p12、4q21、4q24、5q11、5q12、5q13、5q15、6p21、6q13、6q22−q23、8p23、9p35、9p13、10q11−q21、11q12−q13、11q13、12p13、14q12、14q21、14q22−q23、14q23−24、16q12、17q21、17q22、17q25、19q12および19q13からなる群から選択される1つ以上の染色体小領域用となり得る。
本方法において、サンプルは、少なくとも2つ、少なくとも3つ、または少なくとも4つのプローブの組合せと接触させることができ、各プローブは、異なる染色体小領域を標的指向化し、プローブは、それぞれ1q13、2q22−q23、2q24、2q33、2q34、3q11、3q13、4p13、4p12、4q21、4q24、5q11、5q12、5q13、5q15、6p21、6q13、6q22−q23、8p23、9p35、9p13、10q11−q21、11q12−q13、11q13、12p13、14q12、14q21、14q22−q23、14q23−24、16q12、17q21、17q22、17q25、19q12および19q13からなる群から選択される染色体小領域用であり、染色体小領域の1つ以上において獲得または損失を示すハイブリダイゼーションパターンは、患者における疾患転帰不良を示している。サンプルは、例えば、19q12および19q13を含めた一組の染色体小領域のための、または11q12および11q13を含めた一組の染色体小領域のための少なくとも2つのプローブの組合せと接触することができる。
これらの方法のいずれかにおいて、プローブの組合せは、疾患転帰不良のリスクが高いNSCLCのI期−II期を含むサンプルを、疾患転帰不良のリスクが高いNSCLCのI期−II期を含まないサンプルと区別することができ、感受性が少なくとも93%であり、特異性が少なくとも90%である。感受性は、少なくとも95%となり得、特異性は、少なくとも90.4%となり得る、または感受性は、少なくとも96%となり得、特異性は少なくとも91%となり得る。
これらの方法のいずれかにおいて、プローブの組合せは、例えば、10個以下のプローブまたは、8つ以下のプローブを含むことができる。したがって、プローブの組合せは、10、9、8、7、6、5、4、3もしくは2個のプローブまたは1個のプローブを含むことができる。
これらの方法のいずれかにおいて、本方法は、基質上で固定化されたプローブへのアレイ比較ゲノムハイブリダイゼーション(aCGH)によって行うことができる。さらに、これらの方法のいずれかにおいて、本方法は、蛍光インサイチューハイブリダイゼーション(FISH)により行うことができ、プローブの組合せにおける各プローブは、異なる蛍光プローブで標識される。
これらの方法のいずれかにおいて、生物サンプルは、例えば、肺生検検体となり得る。
他の態様では、本開示は、上記で本明細書に記載されるようにプローブの群のいずれかから選択される2、3、4、5、6、7、8、9もしくは10個のプローブを含むプローブの組合せを提供する。プローブの組合せは、疾患転帰不良のリスクが高いNSCLCのI期−II期を含むサンプルを、疾患転帰不良におけるNSCLCのI期−II期を含まないサンプルと区別するために、少なくとも93%の感受性および少なくとも90%の特異性を有し得る。感受性は、少なくとも95%となり得、特異性は、少なくとも90.4%となり得るまたは感受性は、少なくとも96%となり得、特異性は少なくとも91%となり得る。プローブの組合せは、例えば、10個以下のプローブまたは8個以下のプローブを含むことができ、したがって、例えば、10、9、8、7、6、5、4、3、もしくは2個のプローブまたは1個のプローブを含むことができる。
他の態様では、本開示は、患者から得られた生物サンプルから肺癌の治療を受けている患者において疾患転帰を予測するためのキットを提供し、キットは、上記で本明細書に記載される通りプローブの群のいずれかから選択される2から10個のプローブを含むプローブの組合せを含む。キット中で、プローブの組合せは、疾患転帰不良のリスクが高いNSCLCのI期−II期を含むサンプルを、疾患転帰不良におけるNSCLCのI期−II期を含まないサンプルと区別するために、少なくとも93%の感受性および少なくとも90%の特異性を有し得る、または感受性は、少なくとも95%となり得、特異性は、少なくとも90.4%となり得る、または感受性は、少なくとも96%となり得、特異性は少なくとも91%となり得る。キット中で、プローブの組合せは、10個以下のプローブ、または8個以下のプローブを含むことができ、したがって、例えば、10、9、8、7、6、5、4、3もしくは2個のプローブまたは1個のプローブを含むことができる。
Chr19上の、19q12における「マーカー1」のためのプローブの染色体地図である。 Chr19上の、19q13.11−q13.12における「マーカー2」のためのプローブの染色体地図である。 Chr19上の、19q12−13.12における「マーカー1および2」のためのプローブの染色体地図である。 Chr12上の、12p13.33における「マーカー5」のための2つのコンティグの染色体地図である。 Chr11上の、11q12.2−q13.1における「マーカー6」(MEN1)のためのプローブの染色体地図である。 Chr6上の、6q13における「マーカー4」のためのプローブの染色体地図である。
癌における疾患転帰不良の前もって記載された発現に基づくマーカーは、十分に確立された臨床診断手段である、FISHで測定することができない。現在まで、遺伝子増幅/欠失は、疾患転帰を予測できるものが特定されていない。本発明者らは、ある特定の癌患者におけるいくつかの染色体配列の変化、すなわち増幅および欠失を発見している。さらに、本発明者らは、これらの変化が、NSCLCのI期−II期におけるより短い全生存または再発までの期間の縮小と統計的に有意に関連することを決定している。したがって、本開示は、NSCLCの予後に関連する染色体異常の検出の方法、ならびにプローブの組合せおよび診断キットを提供する。本方法は、NSCLCのI期−II期におけるいくつかの疾患転帰と整合する染色体異常を有する細胞を検出するために、座特異的識別子(LSI)および染色体エニュメレーター(CEP:Chromosome Enumerator)プローブの組合せを用いて、マイクロアレイ(aCGH)および蛍光インサイチューハイブリダイゼーション(FISH)アッセイにおける比較ゲノムハイブリダイゼーションとして公知の技法を利用することができる。したがって、本開示は、47個のマーカーのいずれか1つで染色体DNAのコピー数を評価することにより、ヒトにおける早期非小細胞肺癌(NSCLC)の予後を決定する方法を提供する。
本明細書に記載した方法の利点は、以下の1つ以上を含むことができる。すなわち、染色体異常(欠失、増幅、異数体性(aneusomy)、転座)の検出用の安定したDNAの使用;迅速な検出:結果は、18−36時間に得ることができた;実行可能性には、多重化された方法(例えば、マイクロアレイ)および多色FISHが含まれる;独立型の試験としての使用または他の試験(組織像、PSA、計算図表、メチル化、突然変異)への補助としての使用;細胞診検体または生検(新鮮凍結もしくはFFPE)における使用;いくつかのプローブの組合せは、単一の分析物アッセイと比較した通り感受性および特異性を増加させ;従来の細胞診と比較した感受性を増加させる。
1.定義
特許請求の範囲および明細書に用いられる用語は、別段の指定がない限り、以下の通り定義される。
本明細書で同義的に用いられる「非小細胞肺癌」および「NSCLC」という用語は、燕麦細胞(もしくは小細胞)タイプでない肺の悪性新生物を意味し、それだけには限らないが、腺癌、有棘細胞癌および大細胞未分化癌を含めて、認識されたタイプの気管支原性肺癌(気管支の裏層から生じているもの)が含まれる。NSCLCの異なる病期は、TNM病期分類系、または例えば本明細書で前述の表1に記載の通り、American Joint Committee on Cancer(AJCC)系に従った癌の増殖および分散に基づいて認識され、早期IA、IB、IIAおよびIIBが含まれ、本明細書で集合的にI期−II期と称されることもある。
動物における「腫瘍」または「癌」という用語は、制御の効かない増殖、不死、転移能、迅速な増殖および増殖率、およびいくつかの特徴的な形態学的な特徴を含めた、異型の増殖または形態などの特徴を有する細胞の存在を意味する。しばしば、癌細胞は、腫瘍の形態となり得るが、かかる細胞は、動物の中に単独で存在し得る。腫瘍という用語には、良性新生物および悪性新生物の両方が含まれる。「新生物」という用語は、良性および悪性の異型増殖の両方を意味する。
「生物サンプル」または「検体」という用語は、NSCLCを有することが疑われる対象またはNSCLCを有する対象から得られた体の組織または細胞の量を意味する。いくつかの実施形態では、サンプルには、ホルマリン固定したパラフィン包埋生検が含まれる。NSCLCを有する対象またはNSCLCを有することが疑われる対象の他に、生物サンプルは、NSCLCの早期(I期−II期)の診断を有する対象にさらに由来し得る。生物サンプルまたは検体は、例えば針生検、気管支鏡生検、直視下生検またはビデオ補助下トラスコピック(thorascopic)手術などの任意の公知の方法によって得ることができる肺生検検体に由来し得る。
本明細書では、「核酸」または「ポルヌクレオチド(polunucleotide)」という用語は、一本鎖または二本鎖の形態のデオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチドを意味する。この用語は、所望の目的のために、類似のもしくは改善された結合特性を有する天然ヌクレオチドの公知の類似体を含む、核酸、すなわち、オリゴヌクレオチドを包含する。この用語はまた、合成主鎖を有する核酸様構造を包含する。本発明によって提供されたDNA主鎖類似体には、リン酸ジエステル、ホスホロチオナート、ジチオリン酸、メチルホスホン酸、ホスホロアミド酸、アルキルホスホトリエステル、スルファマート、3’−チオアセタール、メチレン(メチルイミノ)、3’−N−カルバマート、モルホリノカルバマート、およびペプチド核酸(PNA)が含まれ;Oligonucleotides and Analogues、a Practical Approach、F.Eckstein編、IRL Press at Oxford University Press(1991年);Antisense Strategies、Annals of the New York Academy of Sciences、600巻、Baserga and Denhardt編(NYAS 1992年);Milligan(1993年)J.Med.Chem.36巻:1923−1937頁;Antisense Research and Applications(1993年、CRC Press)を参照のこと。PNAは、N−(2−アミノエチル)グリシン単位などの非イオン主鎖を含む。ホスホロチオナート結合は、WO97/03211;WO96/39154;Mata(1997年)Toxicol.Appl.Pharmacol.144巻:189−197頁に記載されている。この用語によって包含される他の合成主鎖には、メチルホスホナート結合または交代性メチルホスホン酸およびリン酸ジエステル結合(Strauss−Soukup(1997年)Biochemistry 36巻:8692−8698頁)、およびベンジルホスホナート結合(Samstag(1996年)Antisense Nucleic Acid Drug Dev 6:153−156頁)が含まれる。
本明細書では、「に特異的にハイブリダイズしている」、「特異的ハイブリダイゼーション」および「に選択的にハイブリダイズする」という用語は、結合すること、重複すること、またはストリンジェントな条件下で、ある特定のヌクレオチド配列に核酸分子を優先的にハイブリダイズすることを意味する。「ストリンジェントな条件」という用語は、プローブがその標的配列に優先的にハイブリダイズするおよび他の配列に少ない程度にハイブリダイズする、または全くハイブリダイズしない条件を意味する。核酸ハイブリダイゼーション(例えば、アレイに関しては、サザンハイブリダイゼーション、ノーザンハイブリダイゼーションまたはFISH)と関連して「ストリンジェントなハイブリダイゼーション」および「ストリンジェントなハイブリダイゼーション洗浄条件」は、配列依存性であり、異なる環境パラメータ下で異なる。核酸のハイブリダイゼーションに関する広範なガイドは、例えば、Tijssen(1993年)Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology−Hybridization with Nucleic Acid Probes part I、Ch.2、「Overview of principles of hybridization and the strategy of nucleic acid probe assays」、Elsevier、NY(「Tijssen」)に見出される。一般に、ストリンジェントが高いハイブリダイゼーションおよび洗浄条件は、定義されたイオン強度およびpHで特異的な配列についての熱融点(T)より低い約5℃になるよう選択される。Tは、標的配列の50%が、完全に一致するプローブにハイブリダイズする(定義されたイオン強度およびpH下の)温度である。非常にストリンジェントな条件は、ある特定のプローブのためにTに等しくなるように選択される。サザンブロットまたはノーザンブロットにおけるアレイ上またはフィルター上の100個を超えない相補的な残基を有する相補的な核酸のハイブリダイゼーションのためのストリンジェントなハイブリダイゼーション条件の例は、標準的なハイブリダイゼーション溶液を用いて42℃である(例えば、Sambrook and Russell(2001)Molecular Cloning:A Laboratory Manual(第3版)1−3巻、Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor Press、NY、および以下の詳細な考察を参照のこと)。
「染色体プローブ」または「染色体プローブ組成物」は、染色体の一領域に特異的にハイブリダイズする1種または複数のポリヌクレオチドを意味する。プローブが結合することができる標的配列は、例えば、約25,000ヌクレオチドから約800,000ヌクレオチドまでの長さによって変わる。例えば、100,000未満のヌクレオチドの領域にハイブリダイズする、または10,000未満のヌクレオチドの領域にハイブリダイズするより小型のプローブはまた使用することもできる。したがって、様々な実施形態において、プローブは、長さ25,000ヌクレオチド、30,000ヌクレオチド、50,000ヌクレオチド、100,000ヌクレオチド、150,000ヌクレオチド、200,000ヌクレオチド、250,000ヌクレオチド、300,000ヌクレオチド、350,000ヌクレオチド、400,000ヌクレオチド、450,000ヌクレオチド、500,000ヌクレオチド、550,000ヌクレオチド、600,000ヌクレオチド、650,000ヌクレオチド、700,000ヌクレオチド、750,000ヌクレオチド、または800,00ヌクレオチドである標的配列またはエンドポイントとしてこれらの値のいずれかを有する任意の範囲に属する長さを有する標的配列をハイブリダイズすることができる。ある特定の染色体領域へのプローブは、例えば、長さ約50から約1,000ヌクレオチドまでのサイズの複数のポリヌクレオチド断片を含むことができる。
染色体計数プローブ(CEP)は、細胞中の特異的な染色体の数を計数することが可能な任意のプローブである。
「標識含有部分」または「検出部分」という用語は、一般に分子群またはその標的へのハイブリダイゼーション後にそのプローブの検出を可能にする直接もしくは間接的に染色体プローブに関連する群を意味する。
「標的領域」または「核酸標的」という用語は、損失および/または獲得がNSCLCの存在を示しているある特定の染色体の位置で存在するヌクレオチド配列を意味する。
2.緒言
本明細書に記載した方法は、一部で、感受性が高く特異的な染色体プローブおよび疾患転帰不良のリスクが高まるNSCLCのI期−II期を選択的に検出するために用いることができるプローブの組合せの特定に基づいている。2つ以上のプローブの組合せは、個別のプローブよりも高い感受性および特異性をもたらす。プローブは、座特異的プローブならびに染色体計数プローブ(CEP)を包含し、これらは、通常、動原体領域にハイブリダイズされる。これらの方法は、1つ以上のプローブを、例えば、細胞診検体(肺生検検体)から得られた核酸に、またはホルマリン固定したパラフィン包埋組織など、凍結した検体または固定された検体から得られた細胞にハイブリダイズすることより行われる。
本開示には、早期癌として分類されたNSCLC患者、具体的には、広く用いられるTNM病期分類系を用いてIA期、IB期、IIA期またはIIB期(IIA期およびIIB期は、集合的にII期と称される。)として分類されるものの予後を決定するための方法が含まれる。他の診断上の分類に基づいた代替のNSCLC病期分類系は、組織サンプルが本明細書に開示される方法によってアッセイすることができる患者を特定するために用いることができる。本明細書では、「早期NSCLC」は、2つ以上のリンパ節に分散しておらず、他のいかなる臓器にも転移していないNSCLC腫瘍を意味する。早期NSCLC患者は、完全な腫瘍除去を求める外科的切除によってほとんど常に治療されるが、腫瘍が完全に切除されると考えられる場合でも、再発の有意なリスクは、これらの早期患者に存在する。現在の診断様式では、これらの早期癌が、再発のリスクが高く、したがって、アジュバント化学療法で切除前に治療するべきであるまたはネオアジュバント化学療法を用いた切除前に治療するべきであるという正確な予測が可能でない。本開示は、患者サンプル中で遺伝子コピー数を決定することにより、リスクがより高いこうした早期患者の予後の特定を提供する。
したがって、一態様では、本方法は、肺癌の治療を受けている患者において疾患転帰を予測する方法を包含する。患者から得られた生物サンプルである試験サンプルは、提供され、試験サンプル中の選択された癌転帰マーカーのためのコピー数は決定される。試験サンプルから得られたコピー数は、2つのベースラインコピー数に対して比較され、それによって、癌転帰マーカーのためのコピー数の変化の有無を決定する。試験サンプル中の癌転帰マーカーのためのコピー数の変化の有無に基づいて、患者は、癌転帰マーカーについてのコピー数の変化を有さない患者において疾患転帰のベースライン測度と比較したとき、疾患転帰不良のリスクの増加を有するものとして特定される。癌転帰マーカーについてのコピー数の変化の存在、すなわち、増幅により2を超えるコピー数、または欠失により2未満のコピー数は、疾患転帰不良を予測する。疾患転帰不良は、癌転帰マーカーにおけるコピー数の変化を有さない患者の全生存期間と比較したときの全生存期間の減少および癌転帰マーカーにおけるコピー数の変化を有さない患者のための再発までの期間と比較したときの再発までのより短い期間の少なくとも1つである。本方法はまた、癌転帰マーカーにおけるコピー数の変化の有無に基づいたものにおいて、肺癌の治療を受けている患者における疾患転帰を予測する方法を包含し、癌転帰マーカーのコピー数の変化を有さない患者の全生存期間と比較したとき、患者が全生存期間の減少または再発までのより短い期間のリスクがより高いか否かについて決定がなされる。
3.染色体プローブ
本発明における使用のためのプローブは、NSCLCのI期−II期の診断を有する患者またはいずれかの段階となり得るNSCLCを有することが疑われる患者から得られた生物サンプル中で存在する核酸へのハイブリダイゼーションのために用いられる。いくつかの実施形態において、プローブは、検出可能な標識、例えば、蛍光標識で標識される。
a.染色体計数プローブ
染色体計数プローブは、通常、特異的な染色体のセントロメアに近い(「動原体周囲の」と称される)領域または特異的な染色体のセントロメアの領域、通常、反復DNA配列を認識し、これらに結合する。染色体のセントロメアは、セントロメアが細胞分裂中の忠実な分離のために必要とされるため、通常、その染色体実体を表すとみなされる。ある特定の染色体領域の欠失または増幅は、特定の座(コピー数)に対応するシグナルの数を対応するセントロメアのためのシグナルの数と比較することによって、その中に通常備わっている全体の染色体(異数体性)の損失または獲得から分化することができる。この比較をするための1つの方法は、座を表すシグナルの数をセントロメアを表すシグナルの数で割ることである。1未満の割合は、座の相対的な損失または欠失を示し、1を超える割合は、座の相対的な獲得または増幅を示す。同様に、比較は、染色体内の不均衡な獲得または損失を示すために、同じ染色体上の2つの異なる座間で、例えば、染色体の2つの異なる腕上で行うことができる。
染色体用の動原体プローブの代わりに、当業者は、染色体腕プローブが全体の染色体の損失または獲得に近似させるために交互に用いることができることを認識している。しかし、かかるプローブは、かかるプローブのためのシグナルの損失が常に染色体全体の損失を示すことができないため、染色体を計数するときにそれほど正確ではない。染色体計数プローブの例には、Abbott Molecular、DesPlaines、IL(以前にはVysis、Inc.、DownersGrove、IL)から市販されているCEP(登録商標)プローブ(例えば、CEP(登録商標)12およびX/Yプローブ)が含まれる。
染色体領域または小領域を標的にする染色体エニュメレーター(enumerator)プローブおよび座−特異的プローブは、当業者によって容易に調製してもよく、例えば、Abbott Molecular、Molecular Probes、Inc.(Eugene、OR)、またはCytocell(Oxfordshire、UK)から商業的に得てもよい。かかるプローブは、標準的な技法を用いて調製される。染色体プローブは、例えば、タンパク質核酸、プラスミドなどのクローン化ヒトDNA、バクテリア人工染色体(BAC)、およびヒトDNA配列の挿入物を含むPl人工染色体(PAC)から調製することができる。目的とする領域は、PCR増幅またはクローン化によって得ることができる。あるいは、染色体プローブは、合成的に調製することができる。
b.座特異的プローブ
本明細書に記載した方法に用いることができるプローブには、染色体領域、例えば、1p、2q、3q、3q、4p、4q、5q、6p、6q、8p、9p、10q、11q、12p、14q、16q、17qおよび19q;または例えば、1q13、2q22−q23、2q24、2q33、2q34、3q11、3q13、4p13、4p12、4q21、4q24、5q11、5q12、5q13、5q15、6p21、6q13、6q22−q23、8p23、9p35、9p13、10q11−q21、11q12−q13、11q13、12p13、14q12、14q21、14q22−q23、14q23−24、16q12、17q21、17q22、17q25、19q12および19q13;または1q13.3、2q22.3−q23.3、2q24.2、2q33.3、2q34、3q11.2、3q13.3、4p13、4p12、4q21.21−q22、4q24、5q11.2、5q12.1、5q13.1−q13.2、5q15、6p21.2、6q21.3、6q13、6q22.3−q23.3、8p23.1、9p35.3、9p13.2、10q11.23−q21.1、11q12.2−q13.1、11q13.1、12p13.3、14q12、14q21.1、14q21.3、14q22.1、14q22.1−23.1、14q22.3−q23.1、14q23.2−q24.1、16q12.1、17q21.32−q21.33、17q22、17q25.1、19q12、19q13.11−q13.12および19q13.33−q13.43などの染色体領域の小領域に選択的にハイブリダイズするプローブが含まれる。(本明細書では、小領域の名称は、指定されたバンドおよび片側のゲノム配列通常約10メガベースが含まれる。)かかるプローブは、「座特異的プローブ」とも称される。座特異的プローブは、NSCLC、特にNSCLCのI期−II期、具体的には疾患転帰不良のリスクが高いこのようなNSCLCのI期−II期患者における獲得または損失を行うことが知られる染色体領域における特異的な座に選択的に結合する。プローブは、エクソン、イントロンおよび/またはプロモーター配列などの制御配列を含めたコード領域または非コード領域、または両方を標的にすることができる。
ある特定の遺伝子座の標的指向化が望まれるとき、標的にされる遺伝子の長さ全体に沿ってハイブリダイズするプローブは、必要とされないが、いくつかの実施形態において好ましい。個々の実施形態では、座特異的プローブは、癌遺伝子または腫瘍サプレッサー遺伝子にハイブリダイズするために設計することができ、その遺伝子異常は、NSCLCにおける疾患転帰不良のリスクの増加と相関する。
本明細書に記載した方法に有用なプローブには、一般に、標的へのハイブリダイゼーションが検出されることができる1つ以上の核酸断片の収集物が含まれる。プローブは、ゲノムの1つ以上の特定の(予め選択された)部分から得られた核酸の供給源、例えば1つ以上のクローン、単離された染色体全体もしくは染色体断片、またはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅生成物の収集物から生成することができる。本明細書に記載した方法に有用なプローブは、本明細書に記載した領域において見出された核酸から生成することができる。プローブは、いくつかの方式で、例えば、反復核酸の遮断もしくは除去または独特の核酸による濃縮により処理することができる。
いくつかの態様において、例えば、FISHに基づく方法において、座特異的プローブ標的は、好ましくは、少なくとも100,000ヌクレオチドを含む。所与のサンプルの細胞の場合、対照のものに対して、プローブのためのシグナルの数の増加または減少は、対応する領域について、それぞれ獲得または損失を示す。
プローブは、固体表面(例えば、ニトロセルロース)上で固定化された、単離された核酸として、aCGHなどで使用することもできる。いくつかの実施形態では、プローブは、例えば、その全体が特にアレイCGHの技法のその説明のために、参照により本明細書に組み込まれるWO96/17958に記載される通り、核酸のアレイのメンバーとなり得る。高密度アレイを生成することのできる技法は、周知であり(例えば、Fodorら、Science767−773頁(1991年)および米国特許第5,143,854号を参照のこと)、その両方を、この説明のために参照により本明細書に組み込む。
以下に詳細に記載される通り、NSCLSにおける疾患転帰不良のリスクの増加に推定的に関連した座は特定された。これらには、染色体DNAの領域が含まれ、その増幅は、特定の座におけるコピー数獲得をもたらし、コピー数獲得は、疾患転帰不良に関連する。これらの癌アウトカムマーカーには、Chr19、34.7Mb−35.6Mb;Chr19、38.9−40.7Mb;Chr17、69.2−71.3Mb;Chr6、70.8−71.1Mb;Chr12、93.7kb−1.9Mb;Chr11、64.3−64.8Mb;Chr19、57.0−62.2Mb;Chr6、39.1−39.9Mb;Chr11、64.8−65.7Mb;Chr11、61.4−64.3Mb;Chr17、51.5−53.2Mb;Chr17、43.5−44.9Mb;Chr2、147.6−151.1Mb;Chr6、123.7−135.6Mb;Chr8、6.9−8.8Mb;Chr2、159.9−161.4Mb;Chr2、200.9−204.2Mb;Chr6、36.3−36.7Mb;Chr2、205.9−208.1Mb;およびChr1、109.5−111.1Mbが含まれる。これらの座にはまた、染色体DNAの領域が含まれ、その欠失は、座におけるコピー数損失をもたらし、コピー数損失は、疾患転帰不良に関連する。これらの癌アウトカムマーカー(欠失マーカーまたは「DelMarker」)には、Chr5、62.9−67.8Mb;Chr5、53.3−53.8Mb;Chr4、105.8−107.2Mb;Chr16、45.8−46.3Mb;Chr5、50.7−52.0Mb;Chr5、94.2−96.1Mb;Chr9、36.1−37.0Mb;Chr5、94.2−96.1Mb;Chr14、51.1−52.8Mb;Chr14、61.5−68.6Mb;Chr9、28.1Mb;Chr4、43.7−44.2Mb;Chr5、60.8−62.9Mb;Chr3、120.0−121.1Mb;Chr4、46.2−48.0Mb;Chr14、38.9−40.0Mb;Chr4、44.2−44.6Mb;Chr2、213.7−214.3Mb;Chr14、43.9−46.6Mb;Chr14、27.6−28.6Mb;Chr3、98.0−98.3Mb;Chr14、55.2−60.0Mb;Chr14、48.7−51.1Mb;Chr4、81.4−83.2Mb;Chr10、51.9−54.2Mb;Chr5、55.2−58.6Mb;およびChr5、67.8−68.5Mbが含まれる。
新規なFISHプローブは、これらの対応する開始および終了位置、ならびに開始および終了バンドと共に、以下の本明細書の例において表10に挙げられるこれらのマーカーについて開発された。プローブによって標的化された染色体領域には、1p、2q、3q、3q、4p、4q、5q、6p、6q、8p、9p、10q、11q、12p、14q、16q、17qおよび19qが含まれる。獲得が患者において疾患転帰不良を示しているこうした染色体領域には、1p、2q、6p、6q、8p、11q、12p、17qが含まれ、好ましくは、19q、1p、6p、6q、11q、12pおよび19qが含まれる。損失が患者における疾患転帰不良を示しているこうした染色体領域には、2q、3q、4p、4q、5q、9p、10q、14qおよび16qが含まれ、好ましくは4q、5q、9pおよび16qが含まれる。プローブによって標的化された染色体小領域には、1q13、2q22−q23、2q24、2q33、2q34、3q11、3q13、4p13、4p12、4q21、4q24、5q11、5q12、5q13、5q15、6p21、6q13、6q22−q23、8p23、9p35、9p13、10q11−q21、11q12−q13、11q13、12p13、14q12、14q21、14q22−q23、14q23−24、16q12、17q21、17q22、17q25、19q12および19q13、およびより詳細には1q13.3、2q22.3−q23.3、2q24.2、2q33.3、2q34、3q11.2、3q13.3、4p13、4p12、4q21.21−q22、4q24、5q11.2、5q12.1、5q13.1−q13.2、5q15、6p21.2、6q21.3、6q13、6q22.3−q23.3、8p23.1、9p35.3、9p13.2、10q11.23−q21.1、11q12.2−q13.1、11q13.1、12p13.3、14q12、14q21.1、14q21.3、14q22.1、14q22.1−23.1、14q22.3−q23.1、14q23.2−q24.1、16q12.1、17q21.32−q21.33、17q22、17q25.1、19q12、19q13.11−q13.12および19q13.33−q13.43が含まれる。
c.プローブ選択方法
プローブの組合せは、患者が早期NSCLCの診断後に疾患転帰不良のリスクが高いか否か特定するそれらの能力について選択することができる。あるいは、プローブの組合せは、肺癌に罹患した患者のための治療の選択を導くそれらの能力について選択することができる。例えば、化学療法薬剤による治療が、患者のための少なくとも1つの治療オプションであるとき、プローブの組合せは、化学療法薬剤の選択および化学療法治療の頻度を決定することを含めて、化学療法治療レジメンを決定するのに役立てるために用いることができる。例えば、具体的な化学療法薬剤および治療のスケジュールの選択は、患者が疾患転帰不良を有するリスクが高くない、逆に、患者が疾患転帰不良のリスクが高いという知識によって導くことができる。あるいは、プローブの組合せは、2つ以上の癌アウトカムマーカーのコピー数の変化の存在に基づいて、標準的な治療に抵抗性のある肺癌を有するものとして患者を分類するために用いることができる。
本開示の方法に使用するためのプローブの組合せは、当業者に周知のおよび実施例に記載されている原理を用いて選択することができる。プローブの組合せの範囲内の染色体プローブの組合せは、NSCLCにおける疾患転帰不良のリスクの増加に関して感受性、特異性、および検出性について選択することができる。感受性は、リスクの増加が存在するとき、試験(例えば、FISH)のNSCLC(より短い生存期間またはより短い再発までの期間)を有する患者についての疾患転帰不良のリスクの増加を検出する能力を意味する。より正確には、感受性は、真の陽性/(真の陽性+偽陰性)として定義される。感受性が高い試験は、偽陰性の結果はほとんどなく、感受性が低い試験は、偽陰性の結果が多い。具体的な実施形態では、プローブの組合せは、少なくとも約93、94、95、96、97、98、99または100%の感受性またはエンドポイントとしてのこれらの値のいずれかを有する範囲に属する感受性を有する。
他方では、特異性は、疾患が存在しないとき、試験(例えば、FISH)のネガティブな結果をもたらす能力を意味する。より正確には、特異性は、真の陰性/(真の陰性+偽陽性)として定義される。特異性が高い試験は、偽陽性の結果がほとんどなく、特異性が低い試験は、偽陽性の結果が多い。いくつかの実施形態において、プローブの組合せは、約88、89、90、91、92、93、94または95%の特異性、またはエンドポイントとしてのこれらの値のいずれかを有する範囲に属する特異性を有する。
一般に、NSCLCにおける疾患転帰不良のより高いリスクの検出について、合わせた感受性および特異性が最も高い染色体プローブの組合せは好ましい。模範的な実施形態において、プローブの組合せは、感受性および特異性がそれぞれ少なくとも約93%および88%、95%および90%、96%および91%、97%および92%である、またはこれらのパラメータのそれぞれについて上述した値に基づいた感受性および特異性の組合せを有する。
プローブの組合せの合わせた感受性および特異性は、0から1.414までの範囲の[(1−感受性)+(1−特異性)1/2DFI値として定義された、パラメータの理想からの距離(DFI)によって表すことができ、0は、100%感受性および100%特異性を有するプローブの組合せを表し、1.414は、感受性が0%および特異性が0%であるプローブの組合せを表す。
組み合わせて使用することができるプローブの数に限られるものではない。例えば、5個のプローブは、合わせることができ、10個のプローブは、合わせることができ、20個のプローブは、合わせることができ、30個のプローブは、合わせることができ、40個のプローブは、合わせることができ、50個のプローブは、合わせることができるなどである。それにもかかわらず、いくつかの実施形態では、10個(10)以下のプローブは合わせられる。さらに、いくつかの実施形態では、ヒトの観察者によって(およびコンピュータ支援画像処理技法によってではない)考察されるセット中のプローブの数は、例えば、ハイブリダイゼーション後に視覚的に区別可能なシグナルを提供する独特の蛍光プローブの数によって、実用上の理由のために制限され得る。例えば、通常、(例えば、ヒトの眼に赤色、緑色、水色および金色のシグナルのように見える)4個または5個の独特の蛍光プローブは、好都合には、単一のプローブの組合せにおいて使用することができる。一般に、アッセイの感受性は、セット中のプローブの数が増加するにつれて高まる。しかし、感受性の増加は、より多くのプローブの付加によって小さくなっていき、ある時点でプローブの組合せにプローブをさらに含めることは、アッセイの感受性の有意な増加に関連しない(「収穫逓減」)。プローブの組合せにおいてプローブの数を増加すると、アッセイの特異性を減少させ得る。したがって、本開示のプローブの組合せは、感受性および特異性の間で最適なバランスをもたらすために必要な通常、2個、3個または4個の染色体プローブを含む。
個別のプローブは、組合せの範囲内で他のプローブを補完するそれらの能力に基づいたプローブの組合せの包含のために選択することができる。具体的には、これらは、所与のNSCLC患者内で同時にしばしば変化しない染色体もしくは染色体小領域に標的化される。したがって、プローブの組合せにおける各プローブは、1つ(または複数)の他のプローブを補完する、すなわち、この組合せにおける他のプローブが特定に失敗することがある場合、NSCLCにおける疾患転帰不良のリスクの増加を特定する。プローブが互いに補完することを決定するための1つの方法は、腫瘍検体のグループの最低DFI値を有する単一のプローブを特定することである。その場合、追加のプローブは、最初のプローブが特定に失敗した腫瘍サンプル上で試験することができ、1つ(または複数)の最初のプローブと併用して測定された最低DFI値を有するプローブは、このセットに加えられる。その場合、これは所望のDFI値を有する染色体プローブの完全なセットが達成されるまで繰り返すことができる。
識別分析は、プローブがNSCLCにおける疾患転帰不良のより高いリスクを最も検出できることを決定するために用いることができる1つの方法である。この方法は、正常な検体と比較したとき、個別のプローブが、試験検体(例えば、肺生検)中の異常な細胞の統計的に異なる百分率を検出できるかどうかを評価する。染色体(もしくは座)の獲得または染色体(もしくは座)の損失を有する細胞の検出は、NSCLCにおける疾患転帰不良のリスクがより高い患者を特定するためにどちらも使用することができる。しかし、染色体の損失は、ランダムシグナル重複および/またはハイブリダイゼーション不十分のため、正常な細胞中の人為産物として起こる場合がある。生検を評価するために一般に用いられる、ホルマリン固定したパラフィン包埋材料の切片中で、薄切プロセスにおける核のトランケーションはまた、染色体の材料の人為産物の損失をもたらし得る。その結果、染色体の獲得はしばしば、腫瘍性細胞の存在のより信頼できる指標である。
個別の染色体の獲得および損失についてのカットオフ値は、プローブの組合せを選択するときに決定しなければならない。「カットオフ値」という用語は、検体の母集団を2群、すなわち、カットオフ値を超えるこのような検体およびカットオフ値を下回るこのような検体に分ける染色体の異常に関連するパラメータの値を意味するものとする。例えば、パラメータは、遺伝子異常(例えば、標的領域についての損失または獲得)を有する母集団中の細胞の絶対数または百分率となり得る。ある特定のプローブについての損失または獲得を持つ検体における細胞の数または百分率がカットオフ値よりも高い場合、サンプルは、NSCLCにおける疾患転帰不良のリスクの増加に陽性であることが決定される。
有用なプローブの組合せは、以下の実施例3で論じられる。模範的な組合せにおいて、19q12および19q13を含めた2つ以上の染色体小領域および/または11q12および11q13を含めた2つ以上の染色体小領域におけるコピー数獲得は、NSCLCにおける疾患転帰不良のリスクの増加を示している。したがって、有用なプローブの組合せには、19q12および19q13を含めた一組の染色体小領域についての少なくとも2個のプローブの組合せ、または11q12および11q13を含めた一組の染色体小領域についての少なくとも2個のプローブの組合せが含まれる。
4.プローブハイブリダイゼーション
プローブをこれらの核酸標的に特異的にハイブリダイズするための条件には、一般に特異的なハイブリッドを生成する所与のハイブリダイゼーション手順において使用可能である条件の組合せが含まれ、その条件は、当業者によって容易に決定することができる。かかる条件は、通常、制御された温度、液相ならびに染色体プローブおよび標的の間の接触を含む。ハイブリダイゼーション条件は、プローブ濃度、標的長さ、標的およびプローブG−C含有量、溶媒組成物、温度およびインキュベーションの期間を含めた多くの因子に応じて変わる。少なくとも1つの変性ステップは、プローブの標的との接触の前に行うことができる。あるいは、プローブおよび核酸標的はどちらも、互いに接触する間、またはプローブの生物サンプルとのその後の接触で、共に変性条件を受けさせることができる。ハイブリダイゼーションは、続いて、例えば、2−4xSSCおよびホルムアミドの約50:50容積比混合物の液相中で、例示的には約0.5から約96時間の範囲である時間に約25から約55℃の温度で、またはより好ましくは、約2から約16時間の範囲の時間に約32から約40℃の温度でプローブ/サンプルをインキュベートして達成され得る。特異性を高めるために、米国特許第5,756,696号(その内容は、その全体が、特に遮断核酸の使用の説明のために参照により本明細書に組み込まれる。)に記載される非標識の遮断核酸など遮断薬剤の使用は、本開示の方法と併せて使用することができる。他の条件は、当業者に容易に明らかであるように、サンプル中に存在するこれらの核酸標的にプローブを特異的にハイブリダイズするために容易に使用することができる。
適切なインキュベーション時間を終了した後、染色体プローブのサンプルDNAへの非特異的な結合は、一連の洗浄によって除去することができる。温度および塩濃度は、所望のストリンジェンシーについて適切に選択される。必要とされるストリンジェンシーのレベルは、ゲノム配列に関して特異的なプローブ配列の複雑性に依存し、プローブを公知の遺伝組成のサンプルに系統的にハイブリダイズすることにより決定することができる。一般に、ストリンジェンシーの高い洗浄は、約0.2xから約2xSSCおよびNonidet P−40(NP40)などの非イオン性界面活性剤約0.1%から約1%で約65から約80℃の範囲の温度で実施することができる。ストリンジェンシーが低い洗浄が必要とされる場合、洗浄は、塩の濃度を増加してより低い温度で実施してよい。
5.プローブハイブリダイゼーションパターンの検出
ハイブリダイゼーションプローブは、当技術分野で公知の任意の手段を用いて検出することができる。標識含有部分は、染色体プローブと直接または間接的に関連させることができる。異なる標識含有部分は、それぞれのハイブリダイズされたプローブが検出後に他と視覚的に異なるように、ある特定の組合せの範囲内でそれぞれの個別のプローブについて選択することができる。FISHが使用される場合、染色体プローブは、好都合には、別の蛍光標識含有部分で標識することができる。かかる実施形態では、ある特定の波長で照射後に蛍光を発する有機分子である、蛍光プローブは、通常、染色体プローブに直接結合させる。多数の蛍光プローブは、DNA標識化に適した反応形態で市販されている。
蛍光プローブの核酸プローブへの連結は、当技術分野で周知であり、任意の利用可能な手段で達成することができる。蛍光プローブは、ある特定のヌクレオチドに共有結合することができ、例えば、ニックトランスレーション、ランダムプライミング、PCR標識化などの標準的な技法を用いてプローブに取り込まれた標識されたヌクレオチドに共有結合することができる。あるいは、蛍光プローブは、アミノ基転移しているプローブのデオキシシチジンヌクレオチドにリンカーを介して共有結合することができる。プローブを標識化するための方法は、米国特許第5,491,224号およびMolecular Cytogenetics:Protocols and Applications(2002年)、Y.−S.Fan編、Chapter 2、「Labeling Fluorescence In Situ Hybridization Probes for Genomic Targets」、L.Morrisonら、21−40頁、Humana Pressに記載されており、その両方を、標識化プローブのこれらの説明のために参照により本明細書に組み込む。
標識化プローブのために使用することができる模範的な蛍光プローブには、TEXAS RED(Molecular Probes、Inc.、Eugene、OR)、CASCADE blueアエクチルアジド(aectylazide)(Molecular Probes、Inc.、Eugene、OR)、SPECTRUMORANGE(商標)(Abbott Molecular、Des Plaines、IL)およびSPECTRUMGOLD(商標)(Abbott Molecular)が含まれる。
当業者は、他の薬剤または色素が標識含有部分として蛍光プローブの代わりに用いることができることを認識している。発光剤には、例えば、放射線発光標識含有部分、化学発光標識含有部分、生物発光標識含有部分、およびリン光標識含有部分が含まれる。あるいは、間接的な手段によって可視化される検出部分は用いることができる。例えば、プローブは、当技術分野で公知の通常の方法を用いてビオチンまたはジゴキシゲニンで標識することができ、次いで、検出のためにさらに処理することができる。ビオチン含有プローブの可視化は、検出可能なマーカーに結合したアビジンのその後の結合によって達成することができる。検出可能なマーカーは、蛍光プローブとなり得、その場合では、プローブの可視化および識別は、FISHについて前述した通り達成することができる。
標的領域にハイブリダイズした染色体プローブは、別法として、不溶性着色生成物の生成のために適切な基質との標識部分の酵素反応によって可視化することができる。それぞれのプローブは、別の標識部分の選択によってこのセットの範囲内で他のプローブと識別することができる。1セットの範囲内のビオチン含有プローブは、アルカリホスファターゼ(AP)または西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP)および適切な基質に結合したアビジンによってその後のインキュベーションによって検出することができる。5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルフォスファートおよびニトロ青色テトラゾリウム(NBT)は、アルカリホスファターゼのための基質として働き、ジアミノベンジジンは、HRPのための基質として働く。
実施形態では、蛍光プローブ標識プローブまたはプローブ組成物が用いられる場合、検出方法は、蛍光顕微鏡法、フローサイトメトリーまたはプローブハイブリダイゼーションを決定するための他の手段を含むことができる。任意の適切な顕微鏡画像処理方法は、複数の蛍光プローブを観察するための本開示の方法と併せて用いることができる。蛍光顕微鏡法が使用される場合では、ハイブリダイズしたサンプルは、各蛍光プローブの励起に適した光の下で、および適切な1つまたは複数のフィルターを用いて考察することができる。MetaSystems、Bio ViewまたはApplied Imagingシステムなどの自動化されたデジタル画像処理系は、別法として用いることができる。
アレイCGHでは、プローブは、標識されないが、WO96/17958に記載されている通り、基質上の別の位置で固定化される。この場合、プローブはしばしば、「標的核酸」と称される。サンプル核酸は、通常、ハイブリダイゼーション複合体の検出を可能にするために標識される。ハイブリダイゼーションに用いたサンプル核酸は、ハイブリダイゼーション反応前に検出可能な程度に標識することができる。あるいは、検出可能な標識は、ハイブリダイゼーション生成物に結合するものを選択することができる。二色もしくは多色のaCGHにおいて、標的核酸アレイは、別々に標識された核酸の2つ以上の収集物に同時にまたは連続的にハイブリダイズされる。例えば、(例えば、肺生検から得られた)サンプル核酸および(例えば、正常な肺から得られた)参照核酸は、別個のおよび区別可能な標識でそれぞれ標識される。それぞれの標的核酸スポットにおける各シグナルの強度の違いは、コピー数の差の指標として検出することができる。適切な検出可能な標識がaCGHのために用いることができるが、蛍光標識は、通常最も都合がよい。
シグナルを可視化する好ましい方法は、この説明のために参照により本明細書に組み込まれる、WO93/18186に記載される。結果の表示を容易にし、蛍光強度の小さな差を検出する感受性を向上するために、デジタル画像分析系は用いることができる。模範的な系は、QUIPS(quantitative image processing system(定量的画像プロセシング系)の頭文字)であり、自動化された段階、焦点制御およびフィルタホイール(filterwheel)(Ludl Electronic Products、Ltd.、Hawthorne、N.Y.)を装備した標準的な蛍光顕微鏡に基づいた自動化された画像分析系である。フィルタホイールは、励起波長を選択するために顕微鏡の蛍光励起経路にマウントされる。二色性ブロックにおける特別なフィルター(Chroma Technology、Brattleboro、Vt.)によって、画像表示シフトなしで複数の色素を励起させることが可能になる。顕微鏡は、2つのカメラポートを有し、その1つは、スライド上で興味深い領域を見出すためならびに焦点を合わせるために用いられる高感度高速ビデオ画像ディスプレイ用の増感CCDカメラ(Quantex Corp.、Sunnyvale、Calif.)を有する。他のカメラポートは、高解像度および高感度の実際の画像獲得のために用いられる冷却CCDカメラ(Photometries Ltd.、Tucson、Ariz.によるモデル200)を有する。冷却CCDカメラは、VMEバスによりSUN 4/330ワークステーション(SUN Microsystems、Inc.、Mountain View、Calif.)にインターフェースで接続する。多色画像の取得全体は、画像処理ソフトウェアパッケージSCIL−Image(Delft Centre for Image Processing、Delft、Netherlands)を用いて制御される。
6.NSCLCのための患者のスクリーニングおよび診断
本発明の検出方法には、NSCLCを有する対象またはNSCLCを有することが疑われる対象から得られた生物サンプルを得るステップが含まれる。生物サンプルは、細胞診検体となり得る。生物サンプルは、ホルマリン固定したおよびパラフィン包埋した検体など、凍結もしくは固定した検体となり得る。通常、肺癌患者の場合、生物サンプルは、循環腫瘍細胞、または肺腫瘍組織生検もしくは切除(例えば、針生検、気管支鏡生検、直視下生検またはビデオ補助下トラスコピック(thorascopic)生検により得られた肺生検)を含む末梢血サンプルなどの組織サンプルである。他の適切な組織サンプルには、例えば、薄層細胞学的なサンプル、細針吸引サンプル、肺洗浄サンプル、胸水サンプル、新鮮凍結組織サンプル、パラフィン包埋組織サンプルまたは末梢血サンプルのいずれかから生成した抽出物もしくは処理済みのサンプルが含まれる。好ましくは、サンプルは、例えば、一般的に認められた病期分類慣行に従って、例えば、病理学的な段階を用いて、IA期、IB期、IIA期またはIIB期のいずれかなど、早期癌として分類されている。
サンプルは、もしあれば、サンプル中に存在するこれらの核酸標的にプローブを特異的にハイブリダイズするための条件下で、サンプル中のNSCLCにおける疾患転帰不良のリスクの増加を選択的に検出するために1つ以上の染色体プローブと接触させる。組合せのプローブは、デジタルによってイメージされたそれぞれのハイブリダイゼーションの結果と同時にまたは順次ハイブリダイズすることができ、1つ(または複数)のプローブは取り去られ、その後サンプルは、1つ(または複数)の残りのプローブでハイブリダイズすることができる。複数のプローブの組合せはまた、この方式において、サンプルにハイブリダイズすることができる。
前述したように、生物サンプルは、ホルムアルデヒドなどの固定液で処理し、パラフィンに包埋し、本発明の方法での使用のため切断することができる。あるいは、新鮮なもしくは凍結した組織は、未変化の核を含み、薄切のトランケーション人為産物に煩わされないタッチ調製物として公知の細胞の単層を形成するために、ガラススライドに押しつけることができる。これらの細胞は、例えば、100%エタノールまたは3:1メタノール:酢酸などのアルコール溶液中で固定することができる。核は、トランケーション人為産物を減少させ、異質の包埋材料を除去するため、パラフィン包埋検体の厚い切片から抽出することもできる。通常、生物サンプルは、取得してから、当技術分野で公知の標準的な方法を用いてハイブリダイゼーション前に収穫し処理される。かかるプロセシングには、通常、プロテアーゼ治療およびホルムアルデヒドなどのアルデヒド溶液中でさらに固定することが含まれる。
7.サンプルのプレスクリーニング
検出前、細胞サンプルは、場合によって明らかな細胞学的異常に基づいて予め選択することができる。予め選択することで、疑わしい細胞を特定し、それによって、スクリーニングはこれらの細胞に焦点を絞ることが可能になる。予め選択することによって、より速くスクリーニングすることが可能になり、陽性の結果が誤りではないという可能性が高まる。予め選択する間、生物サンプルから得られた細胞は、顕微鏡スライド上に置き、形成異常のおよび腫瘍性細胞に一般に関連する細胞学的異常について視覚的に走査することができる。かかる異常には、通常、プローブのこれらの標的DNAへのハイブリダイゼーション後に、核を核酸染色またはヨウ化プロピジウムまたは4,6−ジアミジノ−2−フェニルインドールジヒドロクロリド(DAPI)などの色素で対比染色することにより評価されるように、核のサイズ、核の形状および核の染色の異常が含まれる。通常、腫瘍性細胞は、形状が拡大し不規則である核を有するおよび/または斑状の染色パターンを示す。通常、約0.4μg/mlから約5μg/mlの濃度で用いられるヨウ化プロピジウムは、614nmの蛍光ピーク波長で観察することができる赤色蛍光DNA特異的色素である。通常、約125ng/mlから約1000ng/mlの濃度で用いられるDAPIは、452nmの蛍光ピーク波長で観察することができる青色蛍光DNA特異的染色である。この場合では、検出用に予め選択されたこれらの細胞は、染色体の損失および/または獲得をカウントされる。好ましくは、数が少なくとも約20個、より好ましくは少なくとも約30−40個程度の予め選択された細胞は、染色体の損失および/または獲得を評価するために選択される。組織切片上の疑わしい領域を予め選択することは、H&EもしくはPAP染色などで、従来の手段によって染色された連続切片において行うことができ、疑わしい領域は、病理学者によって、そうでない場合は訓練を受けた技術者によって特徴付けられた。次いで、同じ領域は、FISHによって染色された連続切片上に位置することができ、核はその領域内で計数される。特徴付けた領域内で、計数は、前述した異常な特性を示す核に限られ得る。
あるいは、検出用の細胞は、細胞学的なもしくは病理組織の特徴と無関係に選択することができる。例えば、顕微鏡スライド上の1カ所(または複数カ所)の所与の領域におけるすべての重複しない細胞は、染色体の損失および/または獲得について評価することができる。さらなる例として、スライド上の細胞、例えば、顕微鏡スライド上で順序通りに出現する数が少なくとも約50個、より好ましくは少なくとも約100個程度の変化した形態を示す細胞は、染色体の損失および/または獲得を評価するために選択することができる。
8.ハイブリダイゼーションパターン
a.FISH
標的領域への染色体プローブのセットのためのハイブリダイゼーションパターンは、染色体の損失および/または獲得の評価のために選択された細胞について検出され記録される。ハイブリダイゼーションは、それぞれの染色体プローブによって生成された特定のシグナルの有無によって検出される。「ハイブリダイゼーションパターン」という用語は、選択された細胞サンプルにより各プローブについて、均等に一致した対照サンプル中のそれらの数に対して、かかる評価のために選択されたこれらの細胞の染色体の損失/獲得の定量を意味するものとする。損失/獲得の定量は、同一のもしくは異なる染色体上で一方の座対他の座の比を評価することを決定することを含むことができる。それぞれのプローブへのハイブリダイゼーションを示す領域の数によって評価されるため、それぞれの細胞内の標的領域の数が決定されてから、相対的な染色体の獲得および/または損失は定量することができる。
各プローブのための相対的な獲得または損失は、各細胞中の異なるプローブシグナルの数を正常な細胞中で予想される数に比較することにより決定される、すなわち、その場合は、コピー数は2つであるべきである。ケラチノサイト、線維芽細胞およびリンパ球など、サンプル中の非腫瘍性細胞は、参照正常細胞として用いることができる。正常な数を超えるプローブシグナルは、獲得とみなされ、正常な数よりより少ないプローブシグナルは、損失とみなされる。あるいは、細胞につきプローブ当たりのシグナルの最小数は、細胞異常とみなされることが必要とされ得る(例えば、5以上のシグナル)。損失についても同様に、プローブ当たりのシグナルの最大数は、細胞異常とみなされることを必要とされ得る(例えば、0シグナル、または1以下のシグナル)。
少なくとも1つの獲得および/または損失を有する細胞の百分率は、それぞれの座について記録される。細胞は、本開示のプローブの組合せによって特定された、特定された遺伝子異常の少なくとも1つがその細胞において見出された場合、異常とみなされる。サンプルは、それぞれの獲得または損失を有する細胞の百分率が、アッセイに用いた任意のプローブのカットオフ値を超える場合、獲得または損失について陽性とみなされ得る。あるいは、2つ以上の遺伝子異常は、特異性を高める効果を有する細胞異常とみなすために必要とされ得る。例えば、獲得は、NSCLCにおける疾患転帰不良のリスクの増加を示しており、サンプルは、それが、例えば、少なくとも2つ以上のプローブ含有領域の獲得を示す少なくとも4個の細胞を含む場合、陽性とみなされる。
b.aCGH
アレイCGHは、単色モードまたは二色モードまたは多色モードで実施することができる。単色モードでは、サンプル核酸は、標識され、核酸アレイにハイブリダイズするにすぎない。コピー数の差は、正常なコピー数でサンプル核酸中に存在する1つ以上の座に対応する1つ以上のスポットで観察されるシグナル強度と有意に異なるアレイ上のある特定の標的核酸スポットでシグナル強度を検出することにより検出することができる。この決定を容易にするため、アレイは、NSCLCにおける疾患転帰不良のリスクが高い患者におけるコピー数の相違を示すことが予想されない1つ以上の座についての標的要素を含むことができる。
二色モードまたは多色モードでは、核酸(例えば、サンプル核酸および正常な参照核酸)のそれぞれの標識された収集物に対応するシグナルは、アレイ上のそれぞれの標的核酸スポットで検出される。各スポットのシグナルは、例えば、比を算出することにより比較することができる。例えば、サンプル核酸シグナル対参照核酸シグナルの比が、1を超える場合、これは、アレイ上の標的核酸スポットに対応する座のサンプル核酸における獲得を示す。逆に、サンプル核酸シグナル対参照核酸シグナルの比が1未満である場合、これは対応する座のサンプル核酸における損失を示す。
9.プローブの組合せおよび診断のおよび/または予後の適用における使用のためのキット
本発明には、本明細書に記載した通り、特にNSCLCのI期−II期に関して、NSCLCにおける疾患転帰を予測するために用いることができる、特異性の高いおよび感受性の高いプローブの組合せ、および診断の適用、研究の適用および予後の適用に用いるためのキットが含まれる。キットは、プローブの組合せを含み、緩衝液などの試薬を含むこともできる。キットは、本発明の方法を実施するために指導(すなわち、プロトコール)を含む教育用の材料を含むことができる。教育用の材料には、通常、手書きのもしくは印刷した材料が含まれ、これらだけに制限されない。かかる指示を保存し、これらをエンドユーザーに伝達することのできる任意の媒体は、本発明によって考えられる。かかる媒体は、それだけには限らないが、電子記憶媒体(例えば、磁気ディスク、テープ、カートリッジ、チップ)、光学式媒体(例えば、CD ROM)などが含まれる。かかる媒体は、かかる教育用の材料を提供するインターネットサイトのアドレスを含むことができる。
本明細書に引用したすべての特許公報は、参照により明確に組み込まれる。
以下の例は、例示するために提供するが、ここに請求する発明に限定するものではない。
[実施例1]:NSCLC患者サンプルの分析
実験方法:検体。合計178個のNSCLC臨床的にアノテートしたサンプルを、高密度SNP遺伝子型判定マイクロアレイ(Affymetrixによる100Kアレイセット)を用いてコピー数変更についてプロファイルした。すべてのサンプルを注意深く解剖して腫瘍/正常組織比を最大限にし、病理組織学的なタイプおよび段階を検証した。I期およびII期サンプルを有する患者から得られたサンプルのみを分析した。これらのすべては、いかなるフォローアップまたはネオアジュバント化学療法もなく外科的切除で治療した患者からのものである。各患者について収集した臨床情報には、人種、年齢、生年月日、性別、臨床病期、病理学的段階、位置、外科的処置(SP)日、組織像、分化、診断日、結節陽性、喫煙状況、化学療法状態、放射線状態、再発状態、再発日、再発位置、再発までの期間、最後のフォローアップ日、最後のフォローアップ時の状態、生/死、全生存および死亡原因が含まれた。再発までの期間(TTR)および全生存(OS)を、転帰のパラメータとして選択した。他の臨床パラメータ(結節状態、病期など)を、交絡変数とみなした。肺癌の再発までの期間および全生存期間を、患者カルテから得た。
表2および3は、研究された患者コホートについて、それぞれ全生存および再発までの全期間の図を提供する。
Figure 0006542424
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コピー数プロファイリング。各腫瘍から得られたおよそ30mgの組織を用いて、製造業者による指示に従い、Qiagen DNAeasyキット(Qiagen、Valencia、CA)を用いて高分子量、ゲノムDNAを抽出した。DNAの品質を、アガロースゲル電気泳動によって点検した。DNA250ナノグラムを、23.6kbの平均のマーカー間の距離を有するヒトゲノムにおいて、116,204個の一塩基多型(SNP)座を覆う、Genechip Human Mapping 100Kセット(Matsuzaki H、Dong S、Loi Hら、Genotyping over 100,000 SNPs on a pair of oligonucleotide arrays. Nat Methods 2004年;1巻:109−11頁)−アレイ(Affymetrix、Inc.、Santa Clara、CA)を含む、2つのマイクロアレイのそれぞれへのハイブリダイゼーションのために処理した。マイクロアレイを、製造業者の推奨(www.affymetrix.com)に従って処理した。コピー数を、48個の正常な女性サンプルの平均値とチップシグナルを比較することにより算出した。正常組織の汚染を有するサンプルを、QCによって除去した。
統計的方法。一変量分析を用いて、潜在的交絡因子としての以下のパラメータ、すなわち、病理学的段階、臨床病期、喫煙状況、年齢、性別、結節状態、組織像(腺癌対有棘細胞癌)を試験した。有意な効果を検出しなかった。生存時間解析において、臨床病期およびマーカー領域の相互作用を試験した。コピー数異常は、病期との有意な相互作用を有さなかった(FDRp値<0.05)。
結果:I期−II期の疾患の患者のみを分析した。カプラン−マイヤー分析を、示された通り選択されたマーカーの増幅(すなわち、少なくとも1個のコピー数獲得)を有するおよび有さない患者間のOSおよび/またはTTRにおける差を示す、または選択されたマーカーの欠失(すなわち、少なくとも1個のコピー数の損失)を有するおよび有さない患者間のOSおよび/またはTTRにおける差を示す各マーカーについてのカプラン−マイヤープロットを生成するデータに適用した。プロットは、指定されたマーカー中のコピー数の変化(獲得または損失)が、NSCLCのI期−II期患者における短いOSおよび/またはより短いTTRに関連することが示された。表4に、いくつかのマーカーについての全生存データを示す。(データが下部の2列に示される(例えば、開始位置70761833の)マーカーを、異なる臨床段階間で共有する。)。
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表5は、各癌転帰マーカー配列内のヌクレオチド配列によってコードされる遺伝子およびmiRNAを挙げる。これらの方法のいずれかにおいて、癌転帰マーカーは、表5に挙げたもののうちから選択することができる。「M1」から「M20」まで指定されたこれらのマーカーは、染色体DNAのそれぞれの領域であり、その増幅は、癌転帰マーカー中のコピー数獲得をもたらし、コピー数獲得は、疾患転帰不良に関連する。「DM1」から「DM27」まで指定されたこれらのマーカーは、染色体DNAのそれぞれの領域であり、その欠失は、癌転帰マーカー中のコピー数損失をもたらし、コピー数損失は、疾患転帰不良に関連する。
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表6は、表5に挙げた同様の参照数値を用いて各癌転帰マーカーについての座標を列挙する。すべての座標は、ヒトゲノムアセンブリhg18(NCBI Build 36)に基づいている。マーカーを、重要性において優先させ、重要性の低い順に参照数値を割り当てた。言い換えれば、M1は、優先順位が最も高い増幅マーカーを意味し、M20は、優先順位が最も低いマーカーを意味し、DM1は、優先順位が最も高い欠失マーカーを意味し、DM27は、優先順位が最も低い欠失マーカーを意味する。増幅マーカー(M1−M20)の場合、以下の因子を、マーカーを優先する上で考慮した。すなわち、a)マーカーが患者間で増幅する頻度;b)増幅したときマーカーの増幅の程度;c)マーカーが癌への公知の関連を有する遺伝子を含むか否かである。欠失マーカー(DM1−DM27)の場合、同じ因子a)およびc)を考慮した((b)は、「欠失の程度」が、2個のコピーのみが欠失し得るという事実によって限定されるため、比較的適用可能でなかった。)。
Figure 0006542424
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前もって特定された予測指標(発現サイン)とは違って、生物マーカーは、DNA獲得および喪失(FISHによって測定可能な安定したイベント)を表す。FISHプローブは、マーカーのバリデーション/使用ができるようになるように用いることができ、マーカーは、臨床試験において層別化生物マーカーとして用いるための強力な候補である。これらは、例えば、異なる転帰を有する疾患の分子サブグループを定義するために用いることができる。そのようなものとして、これらは、薬物応答と相関する可能性がある。
これらのデータは、FISHによって測定され、適切な分類指標を使用する遺伝マーカーのゲノムコピー数評価の使用が、早期NSCLCにおいて予後的に重要であることを示す。分類指標は、好ましいおよび好ましくない再発カテゴリー中でネオアジュバントまたはフォローアップ化学療法がない手術で治療されていた患者の統計的に有意な分類をもたらすことができた。本臨床インビトロ診断検査は、この能力を提供しない。したがって、早期NSCLC生検検体または切除された腫瘍で行われた、列挙したマーカーに対するFISHアッセイは、アジュバント治療に関係する決定に役立つと思われる。
[実施例2]:韓国人のサンプルセットを用いた予後マーカーのバリデーション
低い病期のNSCLC患者の臨床成績と相関した46(46)の生物マーカーの妥当性を検証するため、低い病期のNSCLC腫瘍組織の追加のセットを、関連した臨床成績情報と共に、韓国のSamsung Cancer Centerから収集した。
すべてのサンプルを注意深く解剖して腫瘍/正常組織比を最大限にし、病理組織学的なタイプおよび段階を検証した。I期およびII期サンプルを有する患者から得られたサンプルのみを分析した。これらのすべては、いかなるフォローアップまたはネオアジュバント化学療法もなく外科的切除で治療した患者からのものであった。各患者について収集した臨床情報には、年齢、性別、臨床病期、病理学的段階、位置、組織像、分化、喫煙状況、化学療法状態、放射線状態、再発状態、再発日、再発位置、脳転移状態、再発までの期間、最後のフォローアップ日、最後のフォローアップ時の状態、生/死、全生存および死亡原因が含まれた。再発までの期間(TTR)および全生存(OS)を、転帰のパラメータとして選択した。他の臨床パラメータ(結節状態、病期など)を、交絡変数とみなした。肺癌の再発までの期間および全生存期間を、患者カルテから得た。表7および8は、患者のコホート研究について、それぞれ全生存および再発までの全期間についての図を提供する。
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サンプルを処理し、DNAを、すべての1.8百万個のSNPの中間のマーカー間の距離によるコピー数変異および700未満の塩基を合わせたコピー数マーカーの検出のために、抽出し、増幅し、906,600個を超える一塩基多型(SNP)および946,000を超えるプローブを含むAffymetrix SNP 6.0アレイ(Affymetrix、Inc.、Santa Clara、CA)にハイブリダイズした。マイクロアレイを、製造業者(Affymetrix)の推奨に従って処理した。これらの腫瘍のコピー数を、270個の正常な対照のHapMapセットと比較することにより算出した。コピー数を、Partek software 6.09.0310を用いて分割した。
バリデーションセットの平均コピー数は、以前のトレーニングデータセットに類似であるが、より高い密度のパターンを示した。トレーニングおよび妥当性を確認するデータセットとの間の平均コピー数パターンを比較するため、各マーカーの対数で変換されたコピー数を、トレーニングおよび試験セットにおいてすべてのサンプルを通して平均し、0は、正常な2つのコピーを表す。それぞれ平均コピー数の獲得または喪失を、以前のトレーニングデータセットと整合させるために示した。
この実施例において示されるバリデーションデータは、生成し診断マーカーを特定するために使用した100Kマイクロアレイデータに比べて、18(18)倍大きいSNPおよびCNVマーカーの被覆度に基づき、したがってイベントを変化させるより小規模なコピー数は特定することができた。したがって、各生物マーカーのコピー数を算出する代わりに、これらの生物マーカー内の各遺伝子のコピー数を、算出し、次いで、患者の全生存または再発までの期間に相関した。
6つの異なるマーカー中、全体で61個の遺伝子を、0.05を下回るログランク検定によるp値の基準で妥当性を検証した。遺伝子を、表9において灰色の陰影で強調された有意なp値で列挙する。図62−162は、各プロットで指定された通りある特定の遺伝子におけるコピー数獲得の有無によって分類された、73名の患者コホートのための日数における全生存(OS)または再発までの期間(TTR)を示すカプラン−マイヤープロットである。図1−60のカプラン−マイヤープロットに関して、x−軸は、日単位の時間を示し、y−軸は、患者生存の確率(OSの場合)、または、患者が疾患再発がないがない確率(TTRの場合)を示す。関連するイベントが起こった場合は常に(OSの場合死亡、またはTTRの場合疾患再発)、曲線は下降する。患者が、関連するイベントが起こらずにフォローアップまでに亡くなったとき、横線中のマークを作成し、最後の無再発期間を示す。p値を、患者母集団の減少を生物マーカー有りでおよび無しと比較することにより得た。
記載された通り最終的に妥当性を確認されたマーカーの数は、比較的小さく、2つの患者母集団が異なる人種集団からであるという事実に一部で寄与し得る。以前の大型サンプリングを、Chicago、Illinois、USAで収集し、アジア人、コーカサス人、アフリカ人およびラテンアメリカ系患者の混合が含まれ、バリデーションサンプルを均質にアジア人母集団から韓国において収集した。さらに、2つのサンプルセットを、異なる場所、すなわち第1のサンプルセットの場合、Abbott Parkおよび第2のサンプルセットの場合Samsung Cancer Centerで処理した。両方の位置におけるサンプルプロセシングが同じ示唆されたプロトコールに従ったが、潜在的な系バイアスは、すべてが除外することができるわけではない。また、2つのサンプルセットは、Affymetrix SNPアレイの異なるバージョンを用いてアッセイし、この間で密度が18の因子によって異なった。新たなアレイに含まれた追加のプローブは、SNPアレイのより古いバージョンを用いて観察可能ではなかったより詳細なコピー数変異イベントを明らかにすることができる。
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[実施例3]:NSCLCにおける疾患転帰不良のリスクの増加に関連する染色体領域へのFISHプローブ
上記実施例1および2に記載された生物マーカーの特定およびバリデーションの後、特定された染色体領域、すなわち、1p、2q、3q、3q、4p、4q、5q、6p、6q、8p、9p、10q、11q、12p、14q、16q、17qおよび19qへのFISHプローブを、Abbott Molecularで、標準的な技法を用いて作製し、各プローブは、本明細書で特定した通り染色体領域または小領域を標的指向化した。表10に、染色体、開始位置および終了位置、開始バンドおよび終了バンドならびにマーカータイプ(Amp=獲得、Del=損失)による標的化された染色体領域を示す。図1−6は、選択されたFISHプローブの染色体地図である。図1は、FISHプローブのChr19上の、19q12における「マーカー1」のためのマッピングを示す。図2は、Chr19上の、19q13.11−q13.12における「マーカー2」のためのFISHプローブのマッピングを示す。図3では、Chr19上の、19q12−13.12で図1および2に共に示される2個のプローブを位置づける。図4は、Chr12上の、12p13.33における「マーカー5」のための2個のFISHコンティグのマッピングを示す。図5は、Chr11上の、11q12.2−q13.1における(MEN1を含めた)「マーカー6」のためのFISHプローブのマッピングを示す。図6は、Chr6上の、6q13における「マーカー4」のためのFISHプローブのマッピングを示す。
FISHプローブは、同様にすべての増幅マーカー1−20および欠失マーカー(「DelMarker」)1−26に対して生成された。
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前述の説明が、例示するものであり、本発明の範囲を制限するものではないことを理解されるべきである。本発明の他の態様、利点および修正形態は、以下に記載する特許請求の所期の範囲内である。

Claims (7)

  1. 肺癌の治療を受けているI期−II期非小細胞肺癌(NSCLC)患者における疾患転帰を予測する方法であって、
    (a)I期−II期の非小細胞肺癌(NSCLC)の患者から得られた肺組織サンプルを提供するステップであって、前記患者は化学療法、放射線療法、及び/又は外科手術により治療を受けている患者であるステップ;
    (b)下記のプローブの6個以上と前記サンプルを接触させるステップ;
    (i)Chr1、小領域109.5−111.1Mb上の、hsa−mir−197;S−アデノシルホモシステイン加水分解酵素様1(AHCYL1);アリスタレス様ホメオボックス3(ALX3);Ig様ドメイン1を有する接着分子(AMIGO1);アデノシン一リン酸デアミナーゼ2(アイソフォームL)(AMPD2);アタキシン7様2(ATXN7L2);カドヘリン、EGF LAG7回貫通G−タイプ受容体2(フラミンゴ相同体、ドロソフィラ)(CELSR2);コロニー刺激因子1(マクロファージ)(CSF1);チトクロムb−561ドメイン含有1(CYB561D1);EPS8様3(EPS8L3);配列類似性40、メンバーAを有するファミリー(FAM40A);グアニンヌクレオチド結合タンパク質(Gタンパク質)、α阻害活性ポリペプチド3(GNAI3);グアニンヌクレオチド結合タンパク質(Gタンパク質)、α形質転換活性ポリペプチド2(GNAT2);Gタンパク質共役受容体61(GPR61);グルタチオンS−トランスフェラーゼM1、M2(筋肉)、M3(脳)、M4、M5(GSTM1、M2、M3、M4、M5);B型肝炎ウイルスx相互作用タンパク質(HBXIP);KCNA2、3、4、10カリウム電位開口型チャネル、shaker関連サブファミリー、メンバー2、3、4、10(KIAA1324);ミオシン結合タンパク質H様(MYBPHL);プロキネチシン1(PROK1);プロテアソーム(プロソーム、マクロパイン)サブユニット、αタイプ5(PSMA5);プロリン/セリン−リッチコイルドコイル1(PSRC1);RNA結合モチーフタンパク質15(RBM15);セリル−tRNA合成酵素(SARS);溶質輸送体ファミリー16、メンバー4(モノカルボン酸輸送体5)(SLC16A4);溶質輸送体ファミリー6、メンバー17(SLC6A17);ソルチリン1(SORT1);シナプトフィシン様2(SYPL2);又はユビキチン様4B(UBL4B)をコードするポリヌクレオチド配列に結合するプローブ、
    (ii)Chr2、小領域147.6−151.1Mb上の、アクチビンA受容体、タイプIIA(ACVR2A);第2染色体オープンリーディングフレーム25(C2orf25);ポリコーム相同体2のエンハンサー(ドロソフィラ)(EPC2);キネシンファミリーメンバー5C(KIF5C);仮定上のタンパク質LOC130576(LOC130576);LY6/PLAURドメイン含有6(LYPD6);メチル−CpG結合ドメインタンパク質5(MBD5);複製開始点認識複合体、サブユニット4様(酵母)(ORC4L);又はRhoファミリーGTPase3(RND3)をコードするポリヌクレオチド配列に結合するプローブ、
    (iii)Chr.2、小領域200.9−204.2Mb上の、abl相互作用物質2(ABI2);筋萎縮性側索硬化症2(若年性)(ALS2);筋萎縮性側索硬化症2(若年性)染色体領域、候補2、4、7、8、11、12、13(ALS2CR2、4、7、8、11、12、13);アルデヒドオキシダーゼ1(AOX1);骨形成タンパク質受容体、タイプII(セリン/トレオニンキナーゼ)(BMPR2);塩基性ロイシンジッパーおよびW2ドメイン1(BZW1);カスパーゼ10(CASP10);アポトーシス関連システインペプチダーゼ;カスパーゼ8(CASP8);CASP8およびFADD様アポトーシス制御因子(CFLAR);CDC様キナーゼ1(CLK1);チトクロムP450、ファミリー20、サブファミリーA、ポリペプチド1(CYP20A1);配列類似性126、メンバーBを有するファミリー(FAM126B);frizzled相同体7(ドロソフィラ)(FZD7);島細胞自己抗原1,69kDa様(ICA1L);カリウムチャネル四量体化ドメイン含有18(KCTD18);ウイルスDNAポリメラーゼ−トランス活性化タンパク質6(LOC26010);MPP4膜タンパク質、パルミトイル化4(MAGUK p55サブファミリーメンバー4);ニューロビーチン様1(NBEAL1);NADHデヒドロゲナーゼ(ユビキノン)1βサブコンプレックス、3、12kDa(NDUFB3);NIF3 NGG1相互作用因子3様1(S.pombe)(NIF3L1);NOP5/NOP58核小体タンパク質;複製開始点認識複合体、サブユニット2様(酵母)(ORC2L);ペプチジルプロリルイソメラーゼ(シクロフィリン)様3(PPIL3);Ras関連(RalGDS/AF−6)およびプレクストリン相同ドメイン1(RAPH1);shugoshin様2(S.pombe)(SGOL2);SMT3 suppressor of mif two 3 homolog1(S.セレビシエ)(SUMO1);輸送タンパク質、キネシン結合2(TRAK2);又はWDリピートドメイン12(WDR12)をコードするポリヌクレオチド配列に結合するプローブ、
    (iv)Chr.2、小領域205.9−208.1Mb上の、ADAMメタロペプチダーゼドメイン23(ADAM23);カルボキシペプチダーゼO(CPO);ジストロテリン(DYTN);真核細胞翻訳伸長因子1β2(EEF1B2);FASTキナーゼドメイン2(FASTKD2);仮定上のタンパク質FLJ20309;Gタンパク質共役受容体1(GPR1);Kruppel様因子7(ユビキタス)(KLF7);リンゴ酸デヒドロゲナーゼ1B、NAD(可溶性)(MDH1B)、NADHデヒドロゲナーゼ(ユビキノン)Fe−Sタンパク質1、75kDa(NADH−コエンザイムQ還元酵素)(NDUFS1);ニューロピリン2(NRP2);par−3分配欠損3相同体B(C.エレガンス(C.elegans))(PARD3B);亜鉛フィンガー、DBFタイプ含有2(ZDBF2);又はHCG_1657980をコードするポリヌクレオチド配列に結合するプローブ、
    (v)Chr.5、小領域67.8−68.5Mb上の、サイクリンBI(CCNB1)又は溶質輸送体ファミリー30(亜鉛輸送体)メンバー5(SLC30A5)をコードするポリヌクレオチド配列に結合するプローブ、
    (vi)Chr.6、小領域123.7−135.6Mb上の、hsa−mir−588;Aキナーゼ(PRKA)アンカータンパク質7(AKAP7);アルデヒドデヒドロゲナーゼ8ファミリー、メンバーA1(ALDH8A1);アルギナーゼ、肝臓(ARG1);Rho GTPase活性化タンパク質18(ARHGAP18);結合組織増殖因子(CTGF);エノイルコエンザイムAヒドラターゼドメイン含有1(ECHDC1);エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼ1、3(ENPP1、3);赤血球膜タンパク質バンド4.1様2(EPB41L2);eyes absent相同体4(ドロソフィラ)(EYA4);HDドメイン含有2(HDDC2);YRPWモチーフ2に関連するhairy/enhancer−of−split(HEY2);ヒスチジントライアドヌクレオチド結合タンパク質3(HINT3);KIAA1913;ラミニン、α2(メロシン、先天性筋ジストロフィー)(LAMA2);メディエーター複合体サブユニット23(MED23);モノオキシゲナーゼ、DBH様1(MOXD1);v−myb骨髄芽球症ウイルス癌遺伝子相同体(トリ)(MYB);核内受容体コアクチベーター7(NCOA7);Na+/K+輸送ATPase相互作用2(NKAIN2);嗅覚受容体、ファミリー2、サブファミリーA、メンバー4(OR2A4);プロテインチロシンホスファターゼ、受容体タイプ、K(PTPRK);リングフィンガータンパク質146(RNF146);リングフィンガータンパク質217(RNF217);リボソームタンパク質S12(RPS12);無菌のαモチーフドメイン含有3(SAMD3);血清/糖質コルチコイド調節キナーゼ(SGK);溶質輸送体ファミリー2(促進性グルコース輸送体)、メンバー12(SLC2A12);シンタキシン7(STX7);痕跡アミン関連受容体1、2、5、6、8、9(TAAR1、2、5、6、8、9);TBP様1(TBPL1);転写因子21(TCF21);腫瘍タンパク質D52様1(TPD52L1);トリアディン(TRDN);tRNAメチルトランスフェラーゼ11相同体(S.セレビシエ)(TRMT11);又はバニン1、2、3(VNN1、2、3)をコードするポリヌクレオチド配列に結合するプローブ、
    (vii)Chr.8、小領域6.9−8.8Mb上の、クローディン23(CLDN23);デフェンシン、α5、パネート細胞特異的(DEFA5);デフェンシン、β103B(DEFB103B);デフェンシン、β104A(DEFB104A);デフェンシン、β104B(DEFB104B);デフェンシン、β105B(DEFB105B);デフェンシン、β106A(DEFB106A);デフェンシン、β106B(DEFB106B);デフェンシン、β107A(DEFB107A);デフェンシン、β107B(DEFB107B);デフェンシン、β4(DEFB4);悪性線維性組織球腫によって増幅された配列1(MFHAS1);homolog of rat pragma of Rnd2(PRAGMIN);精子関連抗原11A(SPAG11A);又は精子関連抗原11B(SPAG11B)をコードするポリヌクレオチド配列に結合するプローブ、
    (viii)Chr.9、小領域36.1−37.0Mb上の、第9染色体オープンリーディングフレーム19(C9orf19);カリシン(CCIN);クラスリン、軽鎖(Lca)(CLTA);グルコサミン(UDP−N−アセチル)−2−エピメラーゼ/N−アセチルマンノサミンキナーゼ(GNE);母系胚性ロイシンジッパーキナーゼ(MELK);ペアードボックス5(PAX5);カザールモチーフを有する復帰突然変異誘導システインリッチタンパク質(RECK);又はリングフィンガータンパク質38(RNF38)をコードするポリヌクレオチド配列に結合するプローブ、
    (ix)Chr.10、小領域51.9−54.2Mb上の、apobec−1相補性因子(ACF);N−アシルスフィンゴシンアミドヒドラーゼ(非リソソームセラミダーゼ)2B(ASAH2B);開裂刺激因子、3’RNA前駆体、サブユニット2,64kDa、tau変異体(CSTF2T);dickkopf相同体1(ゼノパス・ラエビス)(DKK1);マンノース結合レクチン(タンパク質C)2、可溶性(オプソニン欠損)(MBL2)、プロテインキナーゼ、cGMP依存性、タイプI(PRKG1);スフィンゴミエリンシンターゼ1(SGMS1);又はhsa−miR−605をコードするポリヌクレオチド配列に結合するプローブ、及び/又は
    (x)Chr.16、小領域45.8−46.3Mb上の、
    インテグリンαFG−GAPリピート含有1(ITFG1)又はホスホリラーゼキナーゼ、β(PHKB)をコードするポリヌクレオチド配列に結合するプローブ、
    (c)各プローブがその標的染色体もしくは染色体領域上のポリヌクレオチド配列と選択的に結合する条件下で6個以上のプローブをサンプルと共にインキュベートして、安定したハイブリダイゼーション複合体を形成するステップ;及び
    (d)6個以上のプローブのハイブリダイゼーションを検出するステップであって、プローブによって標的化された染色体領域における少なくとも1種の獲得または損失を示すハイブリダイゼーションパターンは、6個以上のプローブによって標的にされた染色体領域における獲得または損失を有さない患者における疾患転帰のベースライン基準と比較したとき、疾患転帰不良のリスクが増加したことを示すステップ、
    を含む、方法。
  2. サンプルを、6個のプローブの組合せと接触させる、請求項1に記載の方法。
  3. 基質上に固定化されたプローブへのアレイ比較ゲノムハイブリダイゼーション(aCGH)により行われる、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 蛍光インサイチューハイブリダイゼーション(FISH)により行われ、各プローブが異なる蛍光で標識されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 肺組織サンプルが、肺生検検体を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. (i)Chr1、小領域109.5−111.1Mb上の、hsa−mir−197;S−アデノシルホモシステイン加水分解酵素様1(AHCYL1);アリスタレス様ホメオボックス3(ALX3);Ig様ドメイン1を有する接着分子(AMIGO1);アデノシン一リン酸デアミナーゼ2(アイソフォームL)(AMPD2);アタキシン7様2(ATXN7L2);カドヘリン、EGF LAG7回貫通G−タイプ受容体2(フラミンゴ相同体、ドロソフィラ)(CELSR2);コロニー刺激因子1(マクロファージ)(CSF1);チトクロムb−561ドメイン含有1(CYB561D1);EPS8様3(EPS8L3);配列類似性40、メンバーAを有するファミリー(FAM40A);グアニンヌクレオチド結合タンパク質(Gタンパク質)、α阻害活性ポリペプチド3(GNAI3);グアニンヌクレオチド結合タンパク質(Gタンパク質)、α形質転換活性ポリペプチド2(GNAT2);Gタンパク質共役受容体61(GPR61);グルタチオンS−トランスフェラーゼM1、M2(筋肉)、M3(脳)、M4、M5(GSTM1、M2、M3、M4、M5);B型肝炎ウイルスx相互作用タンパク質(HBXIP);KCNA2、3、4、10カリウム電位開口型チャネル、shaker関連サブファミリー、メンバー2、3、4、10(KIAA1324);ミオシン結合タンパク質H様(MYBPHL);プロキネチシン1(PROK1);プロテアソーム(プロソーム、マクロパイン)サブユニット、αタイプ5(PSMA5);プロリン/セリン−リッチコイルドコイル1(PSRC1);RNA結合モチーフタンパク質15(RBM15);セリル−tRNA合成酵素(SARS);溶質輸送体ファミリー16、メンバー4(モノカルボン酸輸送体5)(SLC16A4);溶質輸送体ファミリー6、メンバー17(SLC6A17);ソルチリン1(SORT1);シナプトフィシン様2(SYPL2);又はユビキチン様4B(UBL4B)をコードするポリヌクレオチド配列に結合するプローブ、
    (ii)Chr2、小領域147.6−151.1Mb上の、アクチビンA受容体、タイプIIA(ACVR2A);第2染色体オープンリーディングフレーム25(C2orf25);ポリコーム相同体2のエンハンサー(ドロソフィラ)(EPC2);キネシンファミリーメンバー5C(KIF5C);仮定上のタンパク質LOC130576(LOC130576);LY6/PLAURドメイン含有6(LYPD6);メチル−CpG結合ドメインタンパク質5(MBD5);複製開始点認識複合体、サブユニット4様(酵母)(ORC4L);又はRhoファミリーGTPase3(RND3)をコードするポリヌクレオチド配列に結合するプローブ、
    (iii)Chr.2、小領域200.9−204.2Mb上の、abl相互作用物質2(ABI2);筋萎縮性側索硬化症2(若年性)(ALS2);筋萎縮性側索硬化症2(若年性)染色体領域、候補2、4、7、8、11、12、13(ALS2CR2、4、7、8、11、12、13);アルデヒドオキシダーゼ1(AOX1);骨形成タンパク質受容体、タイプII(セリン/トレオニンキナーゼ)(BMPR2);塩基性ロイシンジッパーおよびW2ドメイン1(BZW1);カスパーゼ10(CASP10);アポトーシス関連システインペプチダーゼ;カスパーゼ8(CASP8);CASP8およびFADD様アポトーシス制御因子(CFLAR);CDC様キナーゼ1(CLK1);チトクロムP450、ファミリー20、サブファミリーA、ポリペプチド1(CYP20A1);配列類似性126、メンバーBを有するファミリー(FAM126B);frizzled相同体7(ドロソフィラ)(FZD7);島細胞自己抗原1,69kDa様(ICA1L);カリウムチャネル四量体化ドメイン含有18(KCTD18);ウイルスDNAポリメラーゼ−トランス活性化タンパク質6(LOC26010);MPP4膜タンパク質、パルミトイル化4(MAGUK p55サブファミリーメンバー4);ニューロビーチン様1(NBEAL1);NADHデヒドロゲナーゼ(ユビキノン)1βサブコンプレックス、3、12kDa(NDUFB3);NIF3 NGG1相互作用因子3様1(S.pombe)(NIF3L1);NOP5/NOP58核小体タンパク質;複製開始点認識複合体、サブユニット2様(酵母)(ORC2L);ペプチジルプロリルイソメラーゼ(シクロフィリン)様3(PPIL3);Ras関連(RalGDS/AF−6)およびプレクストリン相同ドメイン1(RAPH1);shugoshin様2(S.pombe)(SGOL2);SMT3 suppressor of mif two 3 homolog1(S.セレビシエ)(SUMO1);輸送タンパク質、キネシン結合2(TRAK2);又はWDリピートドメイン12(WDR12)をコードするポリヌクレオチド配列に結合するプローブ、
    (iv)Chr.2、小領域205.9−208.1Mb上の、ADAMメタロペプチダーゼドメイン23(ADAM23);カルボキシペプチダーゼO(CPO);ジストロテリン(DYTN);真核細胞翻訳伸長因子1β2(EEF1B2);FASTキナーゼドメイン2(FASTKD2);仮定上のタンパク質FLJ20309;Gタンパク質共役受容体1(GPR1);Kruppel様因子7(ユビキタス)(KLF7);リンゴ酸デヒドロゲナーゼ1B、NAD(可溶性)(MDH1B)、NADHデヒドロゲナーゼ(ユビキノン)Fe−Sタンパク質1、75kDa(NADH−コエンザイムQ還元酵素)(NDUFS1);ニューロピリン2(NRP2);par−3分配欠損3相同体B(C.エレガンス(C.elegans))(PARD3B);亜鉛フィンガー、DBFタイプ含有2(ZDBF2);又はHCG_1657980をコードするポリヌクレオチド配列に結合するプローブ、
    (v)Chr.5、小領域67.8−68.5Mb上の、サイクリンBI(CCNB1)又は溶質輸送体ファミリー30(亜鉛輸送体)メンバー5(SLC30A5)をコードするポリヌクレオチド配列に結合するプローブ、
    (vi)Chr.6、小領域123.7−135.6Mb上の、hsa−mir−588;Aキナーゼ(PRKA)アンカータンパク質7(AKAP7);アルデヒドデヒドロゲナーゼ8ファミリー、メンバーA1(ALDH8A1);アルギナーゼ、肝臓(ARG1);Rho GTPase活性化タンパク質18(ARHGAP18);結合組織増殖因子(CTGF);エノイルコエンザイムAヒドラターゼドメイン含有1(ECHDC1);エクトヌクレオチドピロホスファターゼ/ホスホジエステラーゼ1、3(ENPP1、3);赤血球膜タンパク質バンド4.1様2(EPB41L2);eyes absent相同体4(ドロソフィラ)(EYA4);HDドメイン含有2(HDDC2);YRPWモチーフ2に関連するhairy/enhancer−of−split(HEY2);ヒスチジントライアドヌクレオチド結合タンパク質3(HINT3);KIAA1913;ラミニン、α2(メロシン、先天性筋ジストロフィー)(LAMA2);メディエーター複合体サブユニット23(MED23);モノオキシゲナーゼ、DBH様1(MOXD1);v−myb骨髄芽球症ウイルス癌遺伝子相同体(トリ)(MYB);核内受容体コアクチベーター7(NCOA7);Na+/K+輸送ATPase相互作用2(NKAIN2);嗅覚受容体、ファミリー2、サブファミリーA、メンバー4(OR2A4);プロテインチロシンホスファターゼ、受容体タイプ、K(PTPRK);リングフィンガータンパク質146(RNF146);リングフィンガータンパク質217(RNF217);リボソームタンパク質S12(RPS12);無菌のαモチーフドメイン含有3(SAMD3);血清/糖質コルチコイド調節キナーゼ(SGK);溶質輸送体ファミリー2(促進性グルコース輸送体)、メンバー12(SLC2A12);シンタキシン7(STX7);痕跡アミン関連受容体1、2、5、6、8、9(TAAR1、2、5、6、8、9);TBP様1(TBPL1);転写因子21(TCF21);腫瘍タンパク質D52様1(TPD52L1);トリアディン(TRDN);tRNAメチルトランスフェラーゼ11相同体(S.セレビシエ)(TRMT11);又はバニン1、2、3(VNN1、2、3)をコードするポリヌクレオチド配列に結合するプローブ、
    (vii)Chr.8、小領域6.9−8.8Mb上の、クローディン23(CLDN23);デフェンシン、α5、パネート細胞特異的(DEFA5);デフェンシン、β103B(DEFB103B);デフェンシン、β104A(DEFB104A);デフェンシン、β104B(DEFB104B);デフェンシン、β105B(DEFB105B);デフェンシン、β106A(DEFB106A);デフェンシン、β106B(DEFB106B);デフェンシン、β107A(DEFB107A);デフェンシン、β107B(DEFB107B);デフェンシン、β4(DEFB4);悪性線維性組織球腫によって増幅された配列1(MFHAS1);homolog of rat pragma of Rnd2(PRAGMIN);精子関連抗原11A(SPAG11A);又は精子関連抗原11B(SPAG11B)をコードするポリヌクレオチド配列に結合するプローブ、
    (viii)Chr.9、小領域36.1−37.0Mb上の、第9染色体オープンリーディングフレーム19(C9orf19);カリシン(CCIN);クラスリン、軽鎖(Lca)(CLTA);グルコサミン(UDP−N−アセチル)−2−エピメラーゼ/N−アセチルマンノサミンキナーゼ(GNE);母系胚性ロイシンジッパーキナーゼ(MELK);ペアードボックス5(PAX5);カザールモチーフを有する復帰突然変異誘導システインリッチタンパク質(RECK);又はリングフィンガータンパク質38(RNF38)をコードするポリヌクレオチド配列に結合するプローブ、
    (ix)Chr.10、小領域51.9−54.2Mb上の、apobec−1相補性因子(ACF);N−アシルスフィンゴシンアミドヒドラーゼ(非リソソームセラミダーゼ)2B(ASAH2B);開裂刺激因子、3’RNA前駆体、サブユニット2,64kDa、tau変異体(CSTF2T);dickkopf相同体1(ゼノパス・ラエビス)(DKK1);マンノース結合レクチン(タンパク質C)2、可溶性(オプソニン欠損)(MBL2)、プロテインキナーゼ、cGMP依存性、タイプI(PRKG1);スフィンゴミエリンシンターゼ1(SGMS1);又はhsa−miR−605をコードするポリヌクレオチド配列に結合するプローブ、及び/又は
    (x)Chr.16、小領域45.8−46.3Mb上の、
    インテグリンαFG−GAPリピート含有1(ITFG1)又はホスホリラーゼキナーゼ、β(PHKB)をコードするポリヌクレオチド配列に結合するプローブ、
    から選択される6個以上のプローブを含む、プローブの組合せ。
  7. 肺癌の治療を受けている患者における疾患転帰を該患者の生物サンプルから予想するためのキットであって、請求項6に記載のプローブの組合せを含む、前記キット。
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