JP6541156B2 - コンベア装置 - Google Patents
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Description
曲路部を構成するコンベア装置が、特許文献1,2等に開示されている。図8は、特許文献1に開示されたコンベア装置100の平面図である。従来技術のコンベア装置100は、同心円状に曲げられた2本のフレーム101,102を有し、当該2本のフレーム101,102の間に複数の搬送ローラ103が設けられたものである。
従ってモータ内蔵ローラ内のモータに通電し、モータ内蔵ローラを回転することによって、全ての搬送ローラが回転し、搬送物を搬送することができる。搬送物の搬送軌跡は円弧を描き、進行方向が90度変換される。
しかしながら、特許文献1、2に開示されたコンベア装置は、搬送路の曲率半径が大きく、全体形状が大きいという不満がある。
即ち従来技術のコンベア装置100においては、搬送路106は、曲路のカーブの中心点107から大きく離れている。具体的に説明すると、従来技術のコンベア装置100においては、図8の様に、カーブの中心点107から半径rの領域には搬送面が無い。そのため、搬送路106の中心線108の曲率半径Rは、図8の様に大きなものとなってしまう。
そこで本発明は、従来技術の上記した問題点に注目し、曲路を有するコンベア装置を改良するものであり、曲路の曲率半径を小さくすることが可能なコンベア装置を提供するものである。
また、関連する様相は、曲路部を有するコンベア装置において、前記曲路部は、複数の搬送ローラが扇形に配されたローラ配置領域と、ローラ配置領域の扇形の根元側に設けられた滑り領域があり、前記搬送ローラは、外形形状が円錐形であって搬送ローラの大径側を外側にして配され、前記複数の搬送ローラの最上部によって構成される搬送ローラの搬送面と、前記滑り領域とが略同一の平面を構成することを特徴とするコンベア装置である。
即ち搬送物は、ローラ配置領域の搬送ローラから付勢されるが、搬送ローラの搬送面と、滑り領域とは略同一の平面を構成しているから、搬送物は、搬送ローラからの付勢力によって滑り領域を滑り、円弧軌跡を描いて搬送される。
この様に本様相では、滑り領域が、実質的に搬送面として機能し、カーブの中心側に搬送面が広がる。その結果、搬送路の曲率半径を小さくすることができる。
本実施形態のコンベア装置1は、導入側直線コンベア2と、曲路コンベア3と、排出側直線コンベア5によって構成されている。
導入側直線コンベア2及び排出側直線コンベア5は、同一の構造であり、且つ公知の構造のコンベア装置である。
本実施形態では、6本の搬送ローラ12a乃至12fが設けられており、その内の中央の搬送ローラ12cがモータ内蔵ローラであり、他の搬送ローラ12a,b,d,e,fは、空転ローラである。
モータ内蔵ローラは、ローラ本体内にモータと減速機とが内蔵されたものであり、内部のモータに通電することによってローラ本体が回転する。
本実施形態では、隣接する搬送ローラ12同士の間にベルト15が懸架されており、全ての搬送ローラ12が連動して回転する。
従ってモータ内蔵ローラ12c内のモータ(図示せず)に通電し、モータ内蔵ローラ12cを回転することによって、全ての搬送ローラ12が回転し、搬送物50(図6)を直線的に搬送することができる。
曲路コンベア3は、外側フレーム20と、内側フレーム21の間に円錐状の搬送ローラ22a乃至22j(図2)が設けられたものであり、さらに特有の構成として、平面板18と、外側ガイド16と、内側ガイド17を有している。
外側フレーム20は、例えば軽量C型鋼や溝型鋼によって構成されたものであり、これらが、180度の円弧状に曲げられたものである。
内側フレーム21についても、例えば軽量C型鋼や溝型鋼によって構成されたものであり、これらが、180度の円弧状に曲げられたものである。
内側フレーム21の曲率半径は、外側フレーム20よりも小さい。外側フレーム20と内側フレーム21は、同心状に配置され、図示しない接続具で接続されている。
外側フレーム20と内側フレーム21の間の間隔w(図3)は、前記した直線状フレーム10,11間の間隔Wよりも狭い。
即ち搬送ローラ22a乃至22jは、図5の様に芯となるローラ本体26に円錐形のスリーブ27が装着されたものである。
ローラ本体26は、軸芯である軸29(軸部)を有する。ローラ本体26は、軸29を中心に回転する。
スリーブ27は、ゴム製であり、中心にローラ本体26が挿入される孔28が設けられている。スリーブ27の外形は、前記した様に円錐形であり、大径側端部30(大径側)と小径側端部31(小径側)があり、両者の間が直線的に結ばれている。
即ち本実施形態では、概ね互い違いに自転型の搬送ローラ22a,22c,22e,22f,22h,22jと、モータを持たない空転型の搬送ローラ22b,22d,22g,22iが配置されている。
即ち各搬送ローラ22a乃至22jの大径側端部30を外側フレーム20側に固定し、小径側端部31を内側フレーム21側に固定すると共に、大径側端部30の中心が下になる姿勢で、外側フレーム20及び内側フレーム21に取り付けられている。
その結果、各搬送ローラ22a乃至22jの最上部は、図3の様に水平となり、搬送ローラ22a乃至22jの最上部によって構成される搬送面は、水平面となる。
即ち外側フレーム20と内側フレーム21の間に取り付けられた姿勢において、各搬送ローラ22a乃至22jの側面の最も上に位置する部位は、単一の水平面に含まれる。
平面板18は表面が平滑であり、その表面の高さは、前記した各搬送ローラ22a乃至22jの最上部の高さと等しい。
また平面板18は水平姿勢で取り付けられている。
そのため前記した搬送ローラ22a乃至22jによって構成される搬送面と、平面板18によって構成される滑り領域36は、地上からの高さと水平線に対する角度が共に等しく、同一の平面を構成する。
外側ガイド16は、外側フレーム20と同一の曲率半径に曲げられたパイプ又は棒材であり、外側フレーム20の上にあって、外側フレーム20と平行に設置されている。
内側ガイド17の平面的な位置は、その外周面41の曲面が、前記した外側フレーム20及び内側フレーム21と同心となる位置である。
即ち内側ガイド17を上から見ると、図2の様に、滑り領域36の扇形状の中心部分に設けられている。
内側ガイド17の高さ方向の位置は、滑り領域36よりも高い。
さらに最も外側の領域を外側ガイド16が取り巻いている。
外側ガイド16、ローラ配置領域35、滑り領域36及び内側ガイド17は、いずれも同一の角度範囲にある。即ち外側ガイド16、ローラ配置領域35、滑り領域36及び内側ガイド17は、いずれも180度の領域を占めている。
ここで曲路コンベア3は、約180度の曲路を有するものであり、両端は略同一方向に向いている。そのため導入側直線コンベア2と排出側直線コンベア5は、平行に配置されている。また導入側直線コンベア2と排出側直線コンベア5同士の間隔は詰められており、その間隔は、導入側直線コンベア2及び排出側直線コンベア5の幅の10パーセント以下である。なお本発明によると、少なくともこの間隔を導入側直線コンベア2及び排出側直線コンベア5の幅の20パーセント以下にすることができる。
そのため搬送ローラ12a乃至12fによって構成される導入側直線コンベア2等の搬送面の幅(概ねWと等しい)は、曲路コンベア3の搬送ローラ22a乃至22jによって構成されるローラ配置領域35の幅(概ねwと等しい)よりも広い。
そして搬送ローラ12a乃至12fによって構成される導入側直線コンベア2等の搬送面の幅は、曲路コンベア3の搬送ローラ22a乃至22jに滑り領域36の一部を加えた幅と略等しい。
具体的には、導入側直線コンベア2等の搬送面の幅(概ねWと等しい)は、曲路コンベア3の外側フレーム20の内面から、内側ガイド17の外周面41の間の間隔A(図3)と略等しい。
本実施形態のコンベア装置1は、導入側直線コンベア2から搬送物を搬入し、曲路コンベア3で方向を180度変換して排出側直線コンベア5から送り出すものである。
例えば、図6の様に、導入側直線コンベア2からその幅に近い幅の搬送物50が搬入される。そして搬送物50は、導入側直線コンベア2の末端から押し出され、曲路コンベア3に乗り移る。ここで、曲路コンベア3は、搬送物50に対して搬送力を付与する領域が、導入側直線コンベア2よりも狭い。即ち導入側直線コンベア2においては、搬送物50の全幅に渡って搬送ローラ12a乃至12fが接触し、搬送物50はその全幅に搬送力が掛かる。
しかしながら、本実施形態の曲路コンベア3は、回動軌跡の内側部分に相当する領域に平面板18が設けられており、搬送ローラ22a乃至22jによって構成される搬送面と、平面板18によって構成される滑り領域36は、地上からの高さと水平に対する角度が共に等しく、同一の平面を構成している。
そのため搬送物50の回動軌跡の内側部分に相当する部位は、滑り領域36を構成する平面板18に載る。そして平面板18は平滑であるから、搬送物50の底は、滑り領域36を滑り、曲路に沿って移動する。
そのため本実施形態のコンベア装置1は、床面を有効利用することができる。
また平面板18に代わって、図7に示す波うち面の様な凹凸面42を採用してもよい。凹凸面42では、最も高さの高い位置に搬送物50が載るので、凹凸面42の最高部を仮想的に繋いだ面が搬送面となる。図7に示す実施形態では、ローラ配置領域35の搬送面と、凹凸面42の最高部を仮想的に繋いだ面とが同一の平面を構成する。
2 導入側直線コンベア
3 曲路コンベア
5 排出側直線コンベア
12a乃至12f 搬送ローラ
16 外側ガイド
17 内側ガイド
22a乃至22j 搬送ローラ
23 平面板
35 ローラ配置領域
36 滑り領域
Claims (9)
- 搬送物を搬送する曲路部を有するコンベア装置において、
前記曲路部は、複数の搬送ローラが扇形に配されたローラ配置領域と、ローラ配置領域の扇形の根元側に設けられた滑り領域があり、
前記滑り領域は、前記搬送物を滑らせる領域であり、
前記搬送ローラは、外形形状が円錐形であって搬送ローラの大径側を外側にして配され、前記複数の搬送ローラの最上部によって構成される搬送ローラの搬送面と、前記滑り領域とが略同一の平面を構成することを特徴とするコンベア装置。 - 曲路部を有するコンベア装置において、
前記曲路部は、複数の搬送ローラが扇形に配されたローラ配置領域と、ローラ配置領域の扇形の根元側に設けられた滑り領域があり、
前記搬送ローラは、外形形状が円錐形であって搬送ローラの大径側を外側にして配され、前記複数の搬送ローラの最上部によって構成される搬送ローラの搬送面と、前記滑り領域とが略同一の平面を構成し、
前記搬送ローラは大径側と小径側に突出する軸部を有し、
前記曲路部は、搬送ローラの大径側の軸部を固定する外側フレームと、小径側の軸部を固定する内側フレームを有し、前記外側フレームと内側フレームは同心状に配置されており、
前記内側フレームに、滑り領域が設けられていることを特徴とするコンベア装置。 - 前記搬送ローラは、軸線が上下方向に傾斜した姿勢で取り付けられており、ローラ配置領域の搬送面と前記滑り領域は、高さが等しい水平面であることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンベア装置。
- 前記扇形の中心部近傍であって、前記滑り領域よりも上の位置に、曲部を有するガイド部材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のコンベア装置。
- 曲路部の一端側と、他端側とにそれぞれ直線コンベアが設けられ、当該二つの直線コンベアは平行であり、当該直線コンベアは、回転体又は走行体によって搬送物を搬送するものであり、直線コンベアの回転体又は走行体によって構成される搬送面の幅は、ローラ配置領域の幅よりも広いことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のコンベア装置。
- 曲路部の両端が略同一方向に向くことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のコンベア装置。
- 曲路部の一端側と、他端側とにそれぞれ、直線コンベアが設けられ、当該二つの直線コンベアは平行であり、且つ直線コンベア同士の隙間は、直線コンベアの幅の20パーセント以下であることを特徴とする請求項6に記載のコンベア装置。
- 前記搬送ローラは大径側と小径側に突出する軸部を有し、
前記曲路部は、搬送ローラの大径側の軸部を固定する外側フレームを有し、
前記外側フレームに、外側ガイドが設けられており、前記外側ガイドは、搬送ローラの大径側よりも上方に配置されていることを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載のコンベア装置。 - 前記外側ガイドは、外側フレームと同一の曲率半径に曲げられたパイプ又は棒材であり、外側フレームの上にあって、外側フレームと平行に設置されていることを特徴とする請求項8に記載のコンベア装置。
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