JP6536190B2 - 養液栽培装置及び栽培システム - Google Patents

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本発明はハウス栽培において作物に養液を供給して植物を栽培するための養液栽培装置と、この養液栽培装置を用いた栽培システムに関する。
ハウス栽培において、植物を効率よく栽培するためには、栽培環境をより的確に把握、制御することが必要とされているが、現在においても、栽培方法の多くは、過去の経験を基に、温度、湿度や日照時間などを考慮しながら生産する栽培方法がとられている。
しかし、いずれも十分なものではなく、未だ明確に適正な栽培環境を整えることは十分になされていない。中でも、栽培作物に影響があるとわかっていながら、適正な環境制御及び解析が行われていないものとして、水や養分の吸収速度や光合成等の制御などがある。
植物の各葉単位に蒸散量を測定することは、蒸散量測定装置等を使用して行うことができる。市販されている蒸散量測定装置としては、光合成蒸散測定装置LI−6400(メイワフォーシス株式会社)、光合成蒸散測定装置LCpro−SD(EKO 英弘精機株式会社)、携帯用光合成蒸散測定装置CIRAS−3(ティーエムシステムズ株式会社)などがある。
しかし、これらの蒸散量測定装置によると、個別単位の葉で蒸散量を測定することができても、ハウス内で実際に栽培しながら全体の植物の蒸散速度をタイムラグなく正確に測定することはできない。
たとえば、このような測定装置を使う栽培技術として特開2004−000146号公報には、植物を理想に近い栽培環境とするため、温度や、湿度、葉の蒸散量等の各データを基に、植物の育成状態を検出するセンサーを用いる技術が開示されている(請求項19、0008段落、0032段落、0079段落)。
しかし、育成状態を検出するセンサーは、植物の体温、葉の表面温度や葉の蒸散などを検出することを可能としているが、このデータをハウス内の全体の環境に換算しても、ハウス内で実際に栽培されるすべての植物の蒸散速度そのものをリアルタイムにデータ化することは難しい。
特開2015−008699号公報には、栽培スペースの温度の時間変化を測定することにより、植物の蒸散の状態などを判断し、植物の生育状態を計測する処理方法が開示されている。しかし、栽培する植物群が蒸散しているか、していないかを判断をすることはできても、蒸散速度をタイムラグなく測定することは難しい。
特開2003−219741号公報には、従来の養液栽培において、養液栽培ベットに養液を供給する給液量と、栽培ベットから排出される排液量を測定する方法が開示されている。しかし、この測定方法は、養液量がある程度減少した時点で養液を補充するバッチ方式の測定方法であるため、栽培している植物が、実際に蒸散しているタイミングと、測定された蒸散量をプロットする時間にズレが生じ、正確な蒸散速度を測定することはできず、ハウス栽培内の環境をタイミングよく制御することができないという問題があった。
特開2004−000146号公報 特開2015−008699号公報 特開2003−219741号公報
本発明は、これらの課題を解決し、栽培される作物の蒸散速度を精度よく測定できる養液栽培装置と、この養液栽培装置を用いた栽培システムを提供することを目的とする。
本発明の養液栽培装置は、栽培ベット槽と、養液タンクと、前記養液タンクから前記栽培ベット槽に養液を供給する装置と、前記栽培ベット槽から排出される養液を前記養液タンクに戻す回収装置と、前記養液タンク内の液量が規定量となるように該養液タンク内に液を供給する給液装置と、前記給液装置による養液タンクへの給液速度を所定時間毎に測定する給液速度測定装置を備え、前記所定時間は、30分以下であることを特徴とするものである。
本発明の栽培システムは、かかる本発明の養液栽培装置を備えた植物栽培システムであって、前記給液速度測定装置で測定された給液速度の測定値を用いてハウス栽培内の環境を制御する環境制御手段を備えたものである。
養液タンクから栽培ベット槽に養液を供給すると共に、栽培ベット槽から排出される養液を養液タンクに戻し、栽培ベット槽で植物を栽培する工程では、植物からの蒸散により養液タンク内の液が減少しようとする。この減少分だけ給液装置によって養液タンクに液が供給される。
本発明では、この給液装置による養液タンクへの液の給液速度を、30分以下の間隔で測定することにより、植物の蒸散速度を殆どタイムラグなく、正確に測定することができる。この養液栽培装置により測定された蒸散速度に基づいて、たとえば水や養分の吸収速度や、葉の光合成の活動状態などを正確に知ることが可能となる。
これによってハウス栽培においては、より適正な環境制御が行うことが可能となる。
ハウス栽培において水や養分の吸収速度を知ることは、栽培を管理するうえで重要である。この水や養分の吸収速度を適切に管理することにより、栽培される植物の品質を向上させることもできる。
植物の蒸散速度の正確な測定データに基づいて、栽培する植物の環境条件、たとえば温度、湿度、日射量、CO濃度、養液のEC、養液のpH、水温などの環境制御を行うことも可能となり、ハウスにおける栽培の統合環境制御技術の確立が可能となる。
本発明装置の模式的な断面図である。 本発明装置による測定原理を説明する模式的な断面図である。 実施の形態に係る養液栽培装置の平面図である。 図3のIV−IV線断面図である。 栽培ポットの一例を示す断面図である。 実施例における測定結果を示すグラフである。
以下、本発明について図面を参照してさらに詳細に説明する。
図1は本発明の養液栽培装置を模式的に示す説明図である。図2は蒸散量の測定概念図であり、図1から給液装置5及び給液速度測定装置6を省略した構成を示している。
本発明の一態様に係る図1の養液栽培装置は、少なくとも栽培ベット槽1と、養液タンク2と、養液タンク2から栽培ベット槽1に養液を供給する装置3と、前記栽培ベット槽1から排出される養液を養液タンク2に戻す回収装置4と、養液タンク2に養液又は水を供給する給液装置(本例ではボールタップ)5と、養液タンク2への給液速度を測定する給液速度測定装置(本例では流量計)6を備える。
栽培ベット槽1への液の供給及び回収等の工程で蒸発する水分量は、蒸散量に比べて著しく少ないので、図2の通り、養液タンク2内の養液の減少量は、栽培作物の根域から吸収され、その作物内を流れ、その作物から大気中に蒸散された量にほぼ等しくなる。従って、この養液タンク2内の液の減少量を測定することにより蒸散量が測定される。
養液タンク2内の液の減少量の測定方法は、特に限定することはないが、養液タンク内の養液量を直接に測定する代りに、図1のように養液タンク2内の液位が常に一定位(規定値)となるようにボールタップ等の給液装置5を用い、この給液装置5を通って養液タンク2に供給される養液量を給液速度測定装置6で測定することで、栽培される作物からの蒸散量を精度よく測定することが可能となる。
この給液速度の測定を行うには、連続で測定することができる流量計を使用し、一定の間隔ごとにそのデータを記録してもよく、連続測定ではなく、一定の時間ごとに給液速度を測定してもよい。
前記給液速度は、30分以下の間隔で測定することが重要であり、15分以下の間隔で測定することが好ましく、10分以下の間隔で測定することがより好ましく、5分以下の間隔で測定することが更に好ましく、3分以下の間隔で測定することが特に好ましい。また、給液速度の測定間隔の下限値は、特に規定することはないが、測定間隔は短い程好ましい。なお、測定間隔が短い程、設備の費用やランニング費用もかかるため、測定間隔は0秒よりも大きい間隔、好ましくは0.1秒以上の間隔、特に1秒以上の間隔が好ましい。
養液タンク2内の液量が規定量となるように養液タンク2に養液が供給されるので、養液タンク2への給液速度を30分以下の間隔で測定することで、この養液タンク2から供給される栽培ベット槽1で栽培される植物の蒸散速度を殆どタイムラグなしに測定することができる。
なお、給液速度とは、単位時間当たりに供給する液量(単位は例えばL/min,L/secなど)を意味する。
例えばa分に1回の頻度で給液量を測定する場合において、測定された給液量がb(L)である場合、次の測定時までのa分間に養液タンク2に対しb/a(L/min)の速度で液が供給されるものと計算する。従って、この測定間隔であるaは、短いほど給液速度の測定精度が高いことになるが、栽培する設備面積の大きさに合わせて、適正な測定間隔を適宜設定することができるが、実際の流量変動を考慮すると30分又はそれ以下に1回程度の頻度で十分に高い給液速度の測定精度が得られ、作物の蒸散速度を精度よく測定することが可能となる。
図3および図4は、本発明の実施の形態に係るトマトの養液栽培システムを示すものであり、図3は平面図、図4は図3のIV−IV線断面図である。
図3では、ハウス内に複数の栽培ベット槽10を複数列(図示では4列)配列して栽培ベット槽群20とし、栽培ベット槽20を複数並列して設置している。
この栽培ベット槽10は、発泡成形によって長さ約20m、幅約30cm、高さ約10cmの水が漏れない四方に壁がある形状(例えば、樋状ないし長函形状)に形成されるとともに、その内壁面に防水シートが敷設されたもので、その底面の中央部には、溝部11(図4)が長手方向の全長にわたって形成されている。そして、この栽培ベット槽10上に、複数の栽培ポット12が栽培ベット槽10の長手方向に間隔をおいて載置されている。なお、この実施の形態では栽培ポット12は1つの栽培ベット槽10に約200個配列設置されているが、これに限定されない。
栽培ポット12は、ポリエチレンなどの合成樹脂によって有底筒状に形成されたものであり、その底部には、例えば、円形、楕円形、四角形等の形状の開口部13が形成されている。栽培ポット12の大きさは適宜決定されるが、通常、直径約6〜15cm、高さ約6〜15cm程度である。
栽培ポット12の開口部13は、透水性のあるシート状部材14で覆われており、栽培ベット槽10内を流れる養液が栽培ポット12内に浸透する構造となっている。この実施の形態では、このシート状部材14は、養液を通し、かつ、植物の根を通さないメッシュによって形成されている。なお、シート状部材14は、ポット12の内側底面に固定されてもよく、また、ポット12の外側底面に固定されてもよい。
栽培ポット12内には、培地、微粒綿等のロックウールなど、養液の吸収および保持機能を有する植物支持体15が充填され、各栽培ポット12に対して1本のトマトの苗が植栽されている。
栽培ベット槽10の上面部には、該上面部を塞ぐように、発泡スチロール等の発泡合成樹脂ボードからなる天板16が栽培ベット槽10の長手方向のほぼ全長にわたって載置されている。
天板16には、長手方向に所定の間隔をおいて複数の孔部16aが穿設されており、1個の孔部16aに対し1個の栽培ポット12が隙間なく嵌るように挿入されている。栽培ポット12の底径は溝部11の幅よりも大きく、栽培ポット12は、底部の開口部13を溝部11上に位置させ、当該溝部11を跨ぐようにして栽培ベット槽10の底面上に載置されている。
各々の栽培ベット槽10は、長手方向の一端部から他端部に向けて流水勾配を有するように約1/200程度の勾配で設置されている。
各々の栽培ベッド槽10に養液を循環供給するための養液の循環供給システムについて次に説明する。
前述の通り、図3では、複数の栽培ベット槽10を複数列(図示では4列)配列して栽培ベット槽群20とし、複数の栽培ベット槽群20を並列設置している。1つの栽培ベット槽群20に1個の子タンク33が付随して設置されている。
養液栽培システムは、養液を貯める親タンク26を有する。この親タンク26に液肥と水が供給制御弁24a,25a付き配管24,25から供給され、所定濃度の養液が調製される。親タンク26で調製された所定濃度の養液がポンプ27、配管28、三方弁29、流量計30及びボールタップ31を介して各子タンク33に分配供給される。三方弁29には、給水用配管32が接続されており、該三方弁29を切り替え操作することにより子タンク33に配管32からの水を供給できるよう構成されている。
子タンク33内の液は、ポンプ34、配管35及び弁36を介して各栽培ベット槽10に供給される。
子タンク33に親タンク26で調製された養液を供給して貯めておくことにより、各栽培ベット槽10に、親タンク26で調製された均一の濃度の養液を常に供給することができる。
図3では、1つの栽培ベット槽群20で使用した養液を、配管37を介して当該栽培ベット槽群20の子タンク33に戻して、養液を循環させる。子タンク33内には、ボールタップ31によって親タンク26から養液又は配管32からの水が追加供給され、子タンク33内の養液の液面レベルが一定に維持される。
養液を栽培ベット槽10へ供給するに際しては、養液を毎分3〜10リットル程度の流量で流し、常時栽培ベット槽10の底面から5〜50mm程度の水深を保持することにより、栽培ポット12の下部が浸るような流量で供給するのが好ましい。栽培ベット槽10内へ供給された養液は、各々の栽培ポット12の開口部13からシート状部材14を通して内部へ流入し、これにより栽培ポット12の下部には、根圏に養液の液相が形成される。そして、当該養液からトマトの株の根によって養分が吸収されるとともに、常時栽培ベット槽10内に供給される養液によって、常に栽培ポット12内の養分が補給される。
親タンク26又は配管32から各子タンク33に供給される養液又は水の供給速度を流量計30で測定する。流量計の検出信号は制御装置(図示略)に入力される。制御装置では、この流量信号に基づいて各栽培ベット槽群20の作物からの蒸散量を求める。栽培ベット槽群20への液の供給及び回収等の工程並びに栽培ポット12の上面から蒸発する水分量は、各作物からの蒸散量に比べて著しく少ないので、子タンク33内の液位が常に一定位(規定値)となるようにボールタップ31を介して子タンク33に供給される養液又は水量を流量計30で測定することで、栽培される作物からの蒸散量が精度よく測定される。このようにして求められた蒸散量に基づいて作物の栽培管理を行うことができる。例えばハウス内の温度、湿度、日射量、CO濃度、養液のEC、養液のPH、水温、三方弁29の切替、ポンプ34の送水量などの制御を行う。
なお、各栽培ベット槽群20で栽培している葉菜類や果菜類の栽培後期において、配管28による養液の供給から配管32による水の供給へ切り替えることにより、子タンク33と栽培ベット槽10を循環する養液の肥料濃度を低下させることができる。その結果、栽培後期において、植物体内の硝酸量を、徐々に削減させることが可能となり、硝酸量を減少させた状態で葉菜類や果菜類の収穫を行うことができる。
植物体内の硝酸は、人体に取り込まれるとアミド態の窒素と結合して、ニトロソアミンを生成する。栽培後期に養液の肥料濃度を低くすることにより、植物体内の硝酸濃度を低減することができる。また、使用していた養液中の窒素、リン酸、カリも栽培後期において低濃度とすることにより、収穫が終了した後、養液の廃棄においても、環境への負荷を大幅に軽減することができる。
なお、前述のシート状部材14としては、養液を通し、かつ、栽培する株の根を通さない網目を有するものであれば種々の部材を使用することができるが、経糸織密度が80〜120(本/インチ)、且つ緯糸織密度が70〜120(本/インチ)である織物を使用することが好ましい。このような織物は、長期間養液内で使用しても強度的に優れている。このような織物として、熱可塑性繊維からなるタフタ織物であるのが好ましく、熱可塑性の繊維からなるフィラメント糸のタフタ織物であることが更に好ましく、具体的には、タフタ織りポリエステルからなるシートが好適に使用される。
シート状部材14を栽培ポット12に一体化させる手段としては、接着剤による接着、熱溶着などが使用できるが、熱溶着により一体化すると、長期間ポットを養液中に浸してもシート状部材がポットから容易に剥がれることがなく、接着強度及び耐久性が維持されるので好ましい。
また、本発明においては、接着、熱溶着などの手段によりシート状部材をポットに一体化させるときに、固定補強部材を用いることもでき、この場合、シート状部材は固定補強部材とともにポットに一体化される。例えば、シート状部材とポットが一体化した部分(固定部(接着部、溶着部など))の上に部分的に1乃至複数の固定補強部材を設けることができ、また、該固定部の全体に亘って固定補強部材を設けることもできる。本実施例では、シート状部材は開口部の周辺の一部又は全体で固定補強部材を用いてポットに固定されている。固定補強部材を設けることにより、シート状部材と栽培ポットの固定部に養液が浸透しにくくなるため、接着強度を長期間維持することが可能となる。また、シート状部材が栽培ポットと熱溶着しにくい場合には、シート状部材の網目を通して固定補強部材をポットと熱溶着することにより良好な溶着強度を得ることができる。これにより、完全な根域制限効果に加えて、ポットを繰り返して使用することが可能になる。
また、良好な溶着強度を維持するには、溶着するための樹脂溶着部(樹脂溜まりで実際に溶かす部分)の数をできるだけ多くするのが好ましく、そのためにはリングの太さをできるだけ大きくするのが好ましい。溶着強度が30kg/cm程度あるのが特に好ましい。
固定補強部材の材質としては、接着剤で接着する場合は、栽培ポットの材質と同じであっても異なっていてもよい。また、固定補強部材を用いて熱溶着する場合は、固定補強部材はポットと同じ材質又は栽培用ポットの材質と融点が近い材質であることが好ましい。
図5に示すポット12’のように、シート状部材14とポット12’の固定部を開口部13周辺の全体又は一部で固定補強部材18により挟み込むようにして固定することもできる。このような態様の一例としては、ポット12’の開口部13の周縁部に凹所を設けておき、該凹所においてシート状部材14を固定補強部材18で挟み込むことによりシート状部材を固定することができる。
接着剤で固定する場合は、シート状部材とポットの間、及びシート状部材と固定補強部材の間に接着剤を塗布して固定する。熱溶着で固定する場合は、例えば、シート状部材を開口部を塞ぐようにポット上に置き、固定補強部材を熱で溶着させて、溶着した部位をシート状部材に押し当てることにより、シート状部材の網目を通して固定補強部材をポットと熱溶着させることができる。
以下は、本発明の一実施例で測定した、給液速度と葉からの蒸散速度が精度よく測定される結果を示す実験結果である。なお、この実施例では、葉からの蒸散速度を実測する代わりに、茎の蒸散流を測定し、この値を葉からの蒸散速度とみなした。
<実施例1>
図3,4のシステムを用い、以下の条件でトマトを栽培し、蒸散速度と給液速度とを測定して対比した。なお、栽培ベット槽群20を1つだけ用いた。栽培ベット槽群20は4列の栽培ベット槽10よりなり、1つの栽培ベット槽10にはトマト200鉢が配列されている。
・栽培ベット槽10の大きさ:長さ20m、幅30cm、高さ10cm
・栽培作物:トマト(800株)
・子タンク33の容量:500L
・流量計30:愛知時計電機株式会社製「VN05」
・蒸散流計(サップフローメータ):DYNAMAX社製「Sap Flow Logger Flow−4」。各栽培ベット槽10の任意の2鉢のトマトの茎に装着。
・データ測定間隔:1分
この装置を使用して、ハウス栽培において、流量計30の測定値に基づく給液速度(1鉢当りの1時間当りの給液量)とサップフローメータによって測定された蒸散流を図6に示す。図6の通り、流量計30の測定値に基づく給液速度とサップフローメータによって測定された蒸散流とはほぼ一致することが認められる。従って、サップフローメータを用いることなく、流量計による養液の給液速度測定データに基づいて植物からの蒸散速度を精度よく検出できることが認められた。
1,10 栽培ベット槽
2 養液タンク
5 給液装置
6 給液速度測定装置
12,12’ 栽培ポット
20 栽培ベット槽群
26 親タンク
29 三方弁
30 流量計
31 ボールタップ

Claims (3)

  1. 栽培ベット槽と、
    養液タンクと、
    前記養液タンクから前記栽培ベット槽に常時養液を供給する装置と、
    前記栽培ベット槽から排出される養液を前記養液タンクに戻す回収装置と
    前記養液タンク内の液位が常に規定位となるように該養液タンク内に液を供給する給液装置と、
    前記給液装置による養液タンクへの給液速度を所定時間毎に測定する給液速度測定装置を備え、
    前記所定時間は30分以下であることを特徴とする養液栽培装置。
  2. 請求項に記載の養液栽培装置を備えた植物栽培システムであって、前記給液速度測定装置で測定された給液速度の測定値を用いてハウス栽培内の環境を制御する環境制御手段を備えた栽培システム。
  3. 前記環境は、温度、湿度、日射量、養液のEC、養液のpH、水温及びCO濃度の少なくとも1つであることを特徴とする請求項に記載の栽培システム。
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