JP6535179B2 - 債券取引決済管理システムおよび債券取引決済管理方法 - Google Patents

債券取引決済管理システムおよび債券取引決済管理方法 Download PDF

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Description

本発明は、債券取引の管理技術に関し、特に、国債のT+1化など決済期間の短縮を実現する債券取引決済管理システムおよび債券取引決済管理方法に適用して有効な技術に関するものである。
金融市場では、債券(主に信用力の高い国債など)の売買や貸借による資金調達や運用が行われる。この中には、例えば、債券の通常の売買により、その対価として資金調達を行ったり特定銘柄の債券を取得したりするアウトライト取引(買い切り、売り切り型)に加えて、債券を相手方に提供するとともにこれに対する現金を受け取り、一定期間後にこれらを元に戻す形で短期の資金調達を行ったり、特定銘柄の債券を取得したりするレポ取引が含まれる。レポ取引において一定期間後に提供した債券および現金を元に戻す方法としては、買戻し(売戻し)条件付売買や、日本で主に用いられている債券貸借取引がある。また、レポ取引には、特定銘柄の調達を目的としたSC(Special Collateral)レポ取引、および銘柄を特定せずに資金の調達を目的としたGC(General Collateral)レポ取引がある。
国債の取引において、特に、法人や機関投資家などではその取引額も大きくなることから、リーマンショックで顕在化したような決済リスクを可能な限り低減させることが求められている。また、国債市場や短期金融市場の流動性、安定性、効率性の向上、国際的な市場間競争力の維持、強化などの視点からも、特にホールセール取引において、日本の国債市場における決済期間の短縮化(いわゆる「T+1化」、すなわち約定日(T:Trade date)の翌日(+1)を決済日とする)が検討されている。日本証券業協会によるグランドデザイン(非特許文献1)によれば、国債のアウトライト取引およびSCレポ取引については、決済期間を現在のT+2からT+1に短縮すること、GCレポ取引については、決済期間を現在のT+1からT+0に短縮することとされている。
特に、GCレポ取引のT+0化の実現に対しては、幅広い市場参加者のGCレポ(T+0)取引を可能とするため、資金の調達・運用金額でGCレポ取引を約定し、決済直前に市場インフラが国債出し手の在庫銘柄から担保となる国債の割当てを行う「銘柄後決め方式GCレポ取引」を導入するものとされている。また、日本国債のグローバル化への進展を踏まえ、銘柄後決め方式GCレポ取引を、海外およびクロスボーダーのレポ取引で標準的な条件付売買形式(「新現先取引」)に一本化して整備するものとされている。新現先取引では、国債を貸借ではなく現金担保付での買戻し(売戻し)条件付売買によって取引する。
国債取引(レポ取引)の効率化に関連する技術として、例えば、特開2004−86360号公報(特許文献1)には、顧客の資金を管理する資金口座と顧客の債券を管理する債券口座とを記憶する記憶手段と、資金の取り手(SCレポの場合には債券の取り手)側の端末装置からレポ取引に基づく約定情報を受信すると、受信した約定情報に基づいて約定明細及び決済明細を作成する作成手段と、作成した約定明細兼決済明細を資金の取り手と出し手(SCレポの場合には債券の出し手)側の端末装置へ送信し、双方の端末装置から送信した約定明細兼決済明細に対する確認データを受信すると、約定明細兼決済明を確定する確定手段と、確定された決済明細に基づいて決済を実行する決済手段と、を備える決済システムが記載されている。
特開2004−86360号公報
"国債取引の決済期間の短縮(T+1)化に向けたグランドデザインについて(概要)"、[online]、平成26年11月26日、日本証券業協会、[平成27年1月8日検索]、インターネット<URL:http://market.jsda.or.jp/shiraberu/saiken/kessai/jgb_kentou/files/20141126_grand-designgaiyou.pdf>
上述したように、日本証券業協会によるグランドデザインでは、GCレポ取引を新現先取引に一本化するものとされている。しかしながら、従来技術も含めて、日本においてレポ取引では主に条件付売買ではなく債券貸借取引が用いられており、また、新現先取引において必要となる担保金管理(マージンコール)などの機能にも対応することが求められることから、従来の決済システムを用いて新現先取引に対応させることは困難な場合がある。
そこで本発明の目的は、GCレポ取引のT+0化に対応するため、国債等の債券の新現先取引により資金調達や運用を行う債券取引決済管理システムおよび債券取引決済管理方法を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
本発明の代表的な実施の形態による債券取引決済管理システムは、新現先取引による債券のGCレポ取引を管理する債券取引決済管理システムであって、新現先取引の約定の情報を取得して、新現先取引の残高および取引内容に係る情報を現先残高明細情報保持部に記録する約定記録部と、新現先取引のスタート日およびエンド日における債券および代金の授受に係る情報を決済明細情報保持部に記録する決済管理部と、新現先取引に係る担保金および担保金代用証券の授受に係る情報を証拠金残高明細情報保持部に記録する担保・証券管理部と、を有し、前記担保・証券管理部は、前記現先残高明細情報保持部に保持された新現先取引の残高の情報から新現先取引毎の個別取引与信額を算出し、前記個別取引与信額を顧客毎に集計した値と、顧客毎に受入れもしくは差入れされた担保金および担保金代用証券の時価総額と、の差額である純与信額がマイナスとなる顧客に係る情報を、担保の差入要求を行う対象の顧客に係る情報として出力するものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
すなわち、本発明の代表的な実施の形態によれば、国債等の債券の新現先取引により資金調達や運用を行うことが可能となり、これによりGCレポ取引のT+0化が可能となる。
本発明の一実施の形態である債券取引決済管理システムの構成例について概要を示した図である。 本発明の一実施の形態における約定日の処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。 本発明の一実施の形態におけるスタート日もしくはエンド日の処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。 本発明の一実施の形態における月末処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。 本発明の一実施の形態における日次でのバッチ処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。 本発明の一実施の形態における値洗い日の処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。 本発明の一実施の形態における現先残高明細のデータ構成の例について概要を示した図である。 本発明の一実施の形態における証拠金残高明細のデータ構成の例について概要を示した図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
<システム構成>
図1は、本発明の一実施の形態である債券取引決済管理システムの構成例について概要を示した図である。債券取引決済管理システム1は、ユーザ(証券会社の担当者など)が、資金調達や運用を行うために国債等の債券について新現先取引でのGCレポ取引を行うことを可能とするシステムである。GCレポ取引に限らず、SCレポ取引やアウトライト取引も併せて行えるものであってもよい。債券取引決済管理システム1は、例えば、フロントシステム20およびバックオフィスシステム30の各サブシステムからなり、これらに対して図示しないインターネットやイントラネットなどのネットワークを介して各ユーザが使用するユーザ端末10が通信可能なように接続される構成を有する。
ユーザ端末10は、例えば、PC(Personal Computer)やタブレット端末などの情報処理端末により構成され、図示しないWebブラウザなどのソフトウェアを介したユーザからの操作に基づいて、フロントシステム20にアクセスすることができる。
フロントシステム20は、証券会社等において担当者が国債等の債券のGCレポ取引(新現先取引)を行い、これを管理するためのインタフェース機能を提供するサブシステムである。なお、新現先取引には、証券会社が自社の資金調達や運用のために債券を売買する自己現先と、顧客からの委託を受けて債券を売買する委託現先とがあるが、ユーザはいずれも行うことができる。フロントシステム20は、例えば、サーバ機器やクラウドコンピューティングサービス上に構築された仮想サーバなどにより構成され、図示しないOS(Operating System)やDBMS(DataBase Management System)、Webサーバプログラムなどのミドルウェア上で稼働する各種ソフトウェアにより、上記のインタフェース機能を提供する。
バックオフィスシステム30は、フロントシステム20での処理によって約定した各債券取引について、買戻し(売戻し)から決済に至るまでの取引全体を管理する。この中には、新現先取引でのGCレポ取引について規定されている担保金管理(マージンコール)や、再評価取引(リプライシング)、対象債券の差替え(サブスティテューション)などの処理も含まれる。
バックオフィスシステム30は、例えば、メインフレームやサーバ機器、クラウドコンピューティングサービス上に構築された仮想サーバなどにより構成され、図示しないOSやDBMSなどのミドルウェア上で稼働するソフトウェアとして実装された約定記録部31、決済管理部32、担保・証券管理部33、および会計処理部34などの各部を有する。また、データベースやVSAM(Virtual Storage Access Method)ファイルなどにより実装された現先残高明細41、取引明細42、決済明細43、証拠金残高明細44、証拠金移動明細45、および預り明細46などの各データストアを有する。
約定記録部31は、新現先取引に係る債券の条件付売買の約定の内容を現先残高明細41や取引明細42に記録する機能を有する。現先残高明細41には、新現先取引の案件毎の情報が記録され、取引明細42には、新現先取引の各案件についての約定(取消なども含む)毎の情報が記録される。ここでの取引(約定)には、通常の取引に加えて、リプライシングやサブスティテューションに係るものも含まれる。決済管理部32は、新現先取引の各案件について、取引期間の開始(以下では「スタート日」と記載する場合がある)および終了(以下では「エンド日」と記載する場合がある)における債券の受渡しや売買代金の決済状況を決済明細43に記録して管理する機能を有する。
担保・証券管理部33は、新現先取引において授受される担保金および担保金代用証券の内容を、証拠金残高明細44や証拠金移動明細45および預り明細46に記録して管理するとともに、担保金の過不足の状況等を管理するマージンコール(担保金管理)機能を有する。すなわち、新現先取引毎の「個別取引与信額」を計算して、これを顧客毎に合計し、さらに当該顧客との間での受入れ/差入れ担保金額を加味して得られる金額を「純与信額」とする。そして、当該純与信額がマイナスとなる状況を解消するために追加の担保金の受入れ/差入れの要否を判定する機能を有する。会計処理部34は、所定のタイミングでGCレポ取引に係る所定の会計データを集計・出力する機能を有する。
<処理の流れ>
図2は、新現先取引によるGCレポ取引の約定日の処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。例えば、証券会社において、自己現先もしくは委託現先でのGCレポ取引が約定すると、証券会社の担当者は、ユーザ端末10を利用して債券取引決済管理システム1にアクセスし、フロントシステム20およびバックオフィスシステム30の約定記録部31により提供される約定入力画面を介して、約定内容を入力する(S01)。入力された内容は、約定記録部31により現先残高明細41や取引明細42に記録される。
約定内容には、例えば、新現先取引におけるスタート日およびエンド日(オープンエンド取引の場合は未入力とすることも可能)の情報や、担保区分(すなわち純与信額に算入してマージンコールの判定対象とするか否かの区分)、ヘアカット率の情報などが含まれる。なお、ヘアカット率とは、債券の買手のリスク軽減のため、約定単価を時価より若干低めに設定する際の比率であり、
ヘアカット率=(約定時の単価+α)/(スタート時の単価+α)−1
(α:スタート日における経過利子)
の式で算出され、取引終了まで変更されない値である。
なお、上述したように、ここでの約定には、通常のGCレポ取引の約定に加えて、リプライシングやサブスティテューションに係るものも含まれる。すなわち、リプライシングやサブスティテューションでは、これまでの取引をいったん取り消すとともに再評価(リプライシング)や差替え(サブスティテューション)した後の銘柄によって新たな新現先取引が約定したものとする。本実施の形態では、バックオフィスシステム30においてこれらの一連の処理を関連付けて行い、現先残高明細41や取引明細42において、これらの取引に係るレコードが全て同じ識別番号(現先番号)を持つようにすることで、データ上も関連付けて管理する。これにより、担当者は、これらの処理を1オペレーションで行うことができる。
その後、ユーザ端末10を介した担当者からの要求に基づいて、約定記録部31は、入力された明細のリストをユーザ端末10の画面上もしくは紙媒体として出力し、担当者はこれを確認する(S02)。また、担当者からの要求に基づいて、現先残高明細のリストをユーザ端末10の画面上もしくは紙媒体として出力し、担当者は現先取引の残高を把握する(S03)。さらに、担当者からの要求に基づいて、決済管理部32は、未決済取引、すなわち債券や売買代金の受渡しをまだ行なっていない取引(受渡対象取引)、および決済済取引のリストをユーザ端末10の画面上に出力し、担当者はこれを確認する(S04)。上記のステップS02〜S04の処理順序は特に上記のものに限定されない。
その後、担当者からの要求に基づいて、約定記録部31は、対象のGCレポ取引についての個別取引明細書および取引報告書の書面を出力する(S05)。担当者は、出力された書面を顧客との間で実際に取り交わす。以上の一連の処理により、GCレポ取引の約定に係る処理を行うことができる。
図3は、新現先取引によるGCレポ取引のスタート日もしくはエンド日の処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。スタート日もしくはエンド日において、担当者は、スタート日もしくはエンド日に対応する債券や売買代金の実際の受渡しを行い、その後、ユーザ端末10を利用して債券取引決済管理システム1にアクセスし、フロントシステム20およびバックオフィスシステム30の決済管理部32により提供される決済完了入力画面を介して、決済完了の旨を入力する(S11)。入力された内容は、決済管理部32により決済明細43や取引明細42に記録される。
図4は、複数のGCレポ取引に係る月末処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。月末などの所定のタイミングで、バックオフィスシステム30の会計処理部34は、決済明細43や、証拠金残高明細44、証拠金移動明細45などを参照して、未収もしくは未払いの金利のリストを紙媒体等により出力する(S21)。当該リストは、会計処理の際に必要となるものである。
図5は、日次でのバッチ処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。本実施の形態では、値洗いを日次の単位で行えるようにするため、例えば、日次の夜間バッチ処理によって、顧客毎にエクスポージャー(リスク)を確認するための口座管理リストを作成して出力する。
バッチ処理では、まず、担保・証券管理部33が、証拠金残高明細44を参照して、現先取引毎の担保金(受入れ/差入れ含む)の情報を抽出する(S31)。また、預り明細46を参照して、現先取引毎の担保金代用証券(受入れ/差入れ含む)の情報を抽出する(S32)。その後、ステップS31、S32で抽出した担保の情報と、現先残高明細41の情報とに基づいて、現先取引毎に個別取引与信額を計算する(S33)。
ここで、個別取引与信額は、
個別取引与信額=現先時価総額−時価総額
の式により算出する。個別取引与信額はマイナスとなることもある。なお、上記の式中の現先時価総額は、担保受渡日をエンド日とみなして計算したエンド売買金額をPとすると、
現先時価総額=P×(1+ヘアカット率)
として算出する。
その後、ステップS33で計算した個別取引与信額を顧客の口座毎に集計し、受入れ/差入れ担保金(担保金代用証券の場合はその時価総額)とネットすることで、口座に対しての純与信額を算出し、これがマイナスのもの、すなわちマージンコールの対象となるもののみを抽出・編集して、口座管理リストとして出力する(S34)。この口座管理リストを参照することで、マージンコールの対象の顧客を把握することができる。
図6は、複数のGCレポ取引に係る値洗い日の処理の流れの例について概要を示したフローチャートである。本実施の形態では、値洗いは原則として営業日毎に日次で行うものとするが、これに限られない。値洗い日の処理では、まず、上述の図5に示した日次の夜間バッチ処理により作成された口座管理リストを、担当者が確認し(S41)、必要に応じて担保(担保金もしくは代用証券)を差し入れる、もしくは顧客に対して担保の差入れ要求(マージンコール)を行う(S42)。なお、現先取引では、担保の受渡しはマージンコールの当日に行うものとされる。
担保金の受入れもしくは差入れが行われた場合は、担当者は、ユーザ端末10を利用して債券取引決済管理システム1にアクセスし、フロントシステム20およびバックオフィスシステム30の担保・証券管理部33により提供される担保金入力画面を介して、担保金の入出金の内容を入力する(S43)。入力された内容は、担保・証券管理部33により決済明細43や、証拠金残高明細44、証拠金移動明細45に記録される。また、担保金代用証券の受入れもしくは差入れが行われた場合は、担当者は、担保・証券管理部33により提供される預り証券入力画面を介して、預り証券の入出庫を行う(S44)。入出庫の内容は預り明細46に記録される。
以上の処理により、新現先取引によるGCレポ取引においても、顧客の口座毎に個別取引与信額および純与信額を把握し、マージンコールを適切に行うことが可能となる。
<データ構成>
図7は、主要なデータストアの1つである現先残高明細41のデータ構成の例について概要を示した図である。現先残高明細41は、新現先取引において授受されている債券および現金の残高の明細情報を含む、新現先取引の内容に係る情報を保持するテーブルであり、例えば、顧客口座番号、現先番号、取引区分、オリジナル現先番号、銘柄名、数量、現先レート、担保区分、スタート取引番号、スタート受渡日、スタート単価、スタート約定金額、エンド取引番号、エンド受渡日、エンド単価、エンド約定金額、売買区分、約定日、約定入力日、取消日、時価/時価総額、現先時価/現先時価総額、個別取引与信額、個別取引明細要否、当初銘柄名、当初スタート受渡日、当初スタート単価、当初数量、および当初ヘアカット率などの各項目を有する。
顧客口座番号の項目は、対象の顧客が債券取引に用いる口座として、当該債券取引決済管理システム1を使用・運営する証券会社等に保有している口座を一意に特定する番号の情報を保持する。現先番号は、各GCレポ取引に係る新現先取引を一意に特定するシーケンス番号等の情報を保持する。上述したように、リプライシングやサブスティテューションに係る取引については、内部的には元の新現先取引(「オリジナル現先取引」)とは異なる新たな新現先取引として、オリジナル現先取引に関連付けて個別に取り扱われる。
取引区分の項目は、対象の新現先取引の区分を識別するためのコード値等を保持する。当該コード値には、例えば、リプライシングやサブスティテューションに係る取引、およびこれらによって取消扱いとなった元の新現先取引などであることを示す値が含まれる。オリジナル現先区分の項目は、対象の新現先取引がリプライシングやサブスティテューション等に係る新たな新現先取引である場合の元の新現先取引を特定する現先番号の情報を保持する。
銘柄名の項目は、対象の新現先取引に係る債券の銘柄の表示名称の情報を保持する。カナや英字、省略形などに区別して保持していてもよい。数量の項目は、対象の新現先取引における債券の取引数量の情報を保持する。現先レートの項目は、対象の新現先取引に係る現先レート(新現先取引による資金調達での利率に相当)の情報を保持する。担保区分の項目は、対象の新現先取引を顧客毎のエクスポージャー(リスク)を算出する際の対象に含めるか否かを示すコード値等の情報を保持する。
スタート取引番号、スタート受渡日、スタート単価、およびスタート約定金額の各項目は、それぞれ、対象の新現先取引のスタート時(取引実行時)における取引番号、代金や債券の受渡しの日付、債券の単価(例えば、額面100円あたりの単価として表す)、およびこれに数量を乗算した約定金額の情報をそれぞれ保持する。同様に、エンド取引番号、エンド受渡日、エンド単価、およびエンド約定金額の各項目は、それぞれ、対象の新現先取引のエンド時(取引決済時)における取引番号、代金や債券の受渡しの日付、債券の単価、およびこれに数量を乗算した約定金額の情報をそれぞれ保持する。
売買区分の項目は、対象の新現先取引が債券の売りであるのか買いであるのかの区分を示すコード値等の情報を保持する。約定日および約定入力日の各項目は、それぞれ、対象の新現先取引が約定した日付、およびその情報を担当者がユーザ端末10を利用してバックオフィスシステム30に登録した日付の情報を保持する。取消日の項目は、対象の新現先取引について取消処理が行われた場合の日付の情報を保持する。この取消処理には、リプライシングやサブスティテューション等の処理に係るものも含まれる。
時価/時価総額の項目は、対象の新現先取引に係る債券の翌営業日用の仲値である時価の情報と、これに数量を乗算した時価総額の情報を保持する。また、現先時価/現先時価総額の項目は、翌営業日をエンド日とした場合のエンド単価である現先時価の情報と、これに数量を乗算した現先時価総額の情報を保持する。さらに、ヘアカットを考慮して、現先時価総額に(1+ヘアカット率)を乗算した現先時価総額についても保持する。個別取引与信額の項目は、取引毎に上述した式により算出された個別取引与信額の値を保持する。また、個別取引明細要否の項目は、対象の新現先取引についての個別取引明細書の出力の要否を示すコード値やフラグ等の情報を保持する。
当初銘柄、当初スタート受渡日、当初スタート単価、当初数量、および当初ヘアカット率の各項目は、それぞれ、上記の取引区分の項目がリプライシングやサブスティテューションに係る新たな新現先取引であることを示すものである場合に、元の新現先取引(オリジナル現先取引番号で示されるもの)に係る銘柄名、スタート受渡日、スタート単価、数量、およびヘアカット率の情報を保持する。これらの情報を保持しておくことにより、リプライシングやサブスティテューションに係る新たな新現先取引においても、元の新現先取引の情報で必要となる項目の値を効率的に取得することが可能となる。なお、対象の新現先取引がリプライシングやサブスティテューションに係るものでない場合には、対象の新現先取引自体における対応する各項目の値が設定されるようにする。
図8は、主要なデータストアの1つである証拠金残高明細44のデータ構成の例について概要を示した図である。証拠金残高明細44は、新現先取引において授受されている証拠金(担保金)の残高の明細情報を保持するテーブルであり、例えば、顧客口座番号、差入区分、取引番号、基準日、証拠金残高、および残高日数などの各項目を有する。
顧客口座番号の項目は、図7の現先残高明細41と同様に、顧客の口座を一意に特定する番号の情報を保持する。差入区分の項目は、対象の担保金が受入証拠金であるのか差入証拠金であるのかを区別するコード値等の情報を保持する。取引番号の項目は、対象の担保金の授受に係る取引番号の情報を保持する。基準日の項目は、対象の担保金の算出における基準日の情報を保持する。証拠金残高の項目は、対象の取引に係る証拠金(担保金)の残高の情報を保持する。残高日数の項目は、対象の担保金に係る基準日から残高基準日までの日数の情報を保持する。
なお、上述の図7、図8で示した各テーブルのデータ構成(項目)はあくまで一例であり、同様のデータを保持・管理することが可能な構成であれば、他のテーブル構成やデータ構成であってもよい。
以上に説明したように、本発明の一実施の形態である債券取引決済管理システム1によれば、証券会社の担当者等が、資金調達や運用を行うために国債等の債券について新現先取引でのGCレポ取引を行うことが可能となる。またその際、顧客の口座毎に個別取引与信額および純与信額を把握し、マージンコールを適切に行うことが可能となる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、上記の実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、上記の実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
本発明は、国債のT+1化など決済期間の短縮を実現する債券取引決済管理システムおよび債券取引決済管理方法に利用可能である。
1…債券取引決済管理システム、
10…ユーザ端末、
20…フロントシステム、
30…バックオフィスシステム、
31…約定記録部、32…決済管理部、33…担保・証券管理部、34…会計処理部、
41…現先残高明細、42…取引明細、43…決済明細、44…証拠金残高明細、45…証拠金移動明細、46…預り明細

Claims (2)

  1. 新現先取引による債券のGCレポ取引を管理する債券取引決済管理システムであって、
    新現先取引の約定の情報を取得して、新現先取引の残高および取引内容に係る情報を現先残高明細情報保持部に記録する約定記録部と、
    新現先取引のスタート日およびエンド日における債券および代金の授受に係る情報を決済明細情報保持部に記録する決済管理部と、
    新現先取引に係る担保金および担保金代用証券の授受に係る情報を証拠金残高明細情報保持部に記録する担保・証券管理部と、を有し、
    前記担保・証券管理部は、前記現先残高明細情報保持部に保持された新現先取引の残高の情報から新現先取引毎の個別取引与信額を算出し、前記個別取引与信額を顧客毎に集計した値と、顧客毎に受入れもしくは差入れされた担保金および担保金代用証券の時価総額と、の差額である純与信額がマイナスとなる顧客に係る情報を、担保の差入要求を行う対象の顧客に係る情報として出力し、
    前記新現先取引の残高および取引内容に係る情報は、現先番号、オリジナル現先番号、および、取消日を含み、
    前記約定記録部は、
    前記新現先取引の約定の情報がリプライシングまたはサブスティテューションに係るものであった場合に、前記新現先取引の約定の情報に対応する第1の新現先取引の残高および取引内容に係る情報に係るオリジナル現先番号と現先番号が一致する第2の新現先取引の残高および取引内容に係る情報に係る取消日として、前記新現先取引の約定の情報を取得した日付の情報を保持する、債券取引決済管理システム。
  2. 新現先取引による債券のGCレポ取引を管理する債券取引決済管理システムにおける債券取引決済管理方法であって、
    前記債券取引決済管理システムが、
    新現先取引の約定の情報を取得して、新現先取引の残高および取引内容に係る情報を現先残高明細情報保持部に記録する第1の工程と、
    新現先取引のスタート日およびエンド日における債券および代金の授受に係る情報を決済明細情報保持部に記録する第2の工程と、
    新現先取引に係る担保金および担保金代用証券の授受に係る情報を証拠金残高明細情報保持部に記録する第3の工程と、
    前記現先残高明細情報保持部に保持された新現先取引の残高の情報から新現先取引毎の個別取引与信額を算出し、前記個別取引与信額を顧客毎に集計した値と、顧客毎に受入れもしくは差入れされた担保金および担保金代用証券の時価総額と、の差額である純与信額がマイナスとなる顧客に係る情報を、担保の差入要求を行う対象の顧客に係る情報として出力する第4の工程と、を有し、
    前記新現先取引の残高および取引内容に係る情報は、現先番号、オリジナル現先番号、および、取消日を含み、
    前記第1の工程は、
    前記新現先取引の約定の情報がリプライシングまたはサブスティテューションに係るものであった場合に、前記新現先取引の約定の情報に対応する第1の新現先取引の残高および取引内容に係る情報に係るオリジナル現先番号と現先番号が一致する第2の新現先取引の残高および取引内容に係る情報に係る取消日として、前記新現先取引の約定の情報を取得した日付の情報を保持する債券取引決済管理方法。
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