JP6533098B2 - 自動二輪車のフレーム構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ヘッドパイプからエンジンの下方を延びてスイングアームブラケットの下部に接続されるロワフレームを備えた自動二輪車のフレーム構造に関するものである。
自動二輪車において、メインフレームに加えて、ロワフレームを備えたものがある(例えば、特許文献1)。特許文献1のロワフレームは、後部に左右一対のロワチューブを有している。
特開2013−103565号公報
このようなフレーム構造において、左右一対のスイングアームブラケットを連結するクロス部材を設け、このクロス部材の前部に左右一対のロワチューブを接続し、クロス部材の後部にリヤサスペンションのリンク機構を接続したものがある。この場合、左右のロワチューブの車幅方向間隔が狭いと、車体のねじり剛性は低下する。また、左右のロワチューブの車幅方向間隔が広いと、リンク機構からの荷重が迂回されて左右のロワチューブに付加される。このように、リンク機構からの荷重を迂回することなく受けることと、車体のねじり剛性の向上とを両立することは困難であった。
本発明は、リンク機構からの荷重伝達の迂回を抑えるとともに、車体のねじり剛性を向上させることができる自動二輪車のフレーム構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の自動二輪車のフレーム構造は、ヘッドパイプから後方斜め下方に延びるメインフレームと、前記メインフレームの下部に設けられてスイングアームを回動自在に支持する左右一対のスイングアームブラケットと、前記左右一対のスイングアームブラケットの内側に配置されて左右方向に延び、左右のスイングアームブラケットを連結するロワクロス部材と、前記ヘッドパイプの下部から下方に延びたのち、後方に湾曲して後方に延びて前記ロワクロス部材に接続されるロワフレームと、前記ロワクロス部材に接続されて、前記スイングアームからの荷重を前記ロワクロス部材に伝達する荷重伝達部材とを備え、前記ロワフレームの少なくとも後部が左右一対のロワフレーム片を有し、前記左右一対のロワフレーム片および前記荷重伝達部材が、前記左右一対のスイングアームブラケットの内側に配置され、前記左右のスイングアームブラケットと前記左右のロワフレーム片の外側面とが、前記ロワクロス部材から前方に離れた第1接合領域でそれぞれ接合され、前記左右のスイングアームブラケットと前記ロワクロス部材の両端部が、前記第1接合領域よりも後方に位置する第2接合領域でそれぞれ接合され、前記第1接合領域と前記第2接合領域とが、前記ロワフレーム片の外側方に位置する連結片により連結されている。
この構成によれば、左右一対のロワフレーム片が左右のスイングアームブラケットの間に配置されているので、左右一対のロワフレーム片の車幅方向間隔が狭くなる。これにより、リンク機構からの荷重伝達の迂回を抑えることができる。また、連結片によってロワフレーム片の第1接合領域とロワクロス部材の第2接合領域とが連結されているので、車体のねじり剛性が向上し、その結果、走行時のフィーリングが向上する。このように、上記構成によれば、リンク機構からの荷重伝達の迂回を抑えることと、車体のねじり剛性の向上とを両立することができる。
本発明において、前記連結片が、前記スイングアームブラケットに一体形成されていることが好ましい。この構成によれば、連結片の形成が容易になるとともに、製造コストも低減できる。
本発明において、前記スイングアームブラケットは、前記ロワフレーム片の上面および下面の少なくとも一方に重なるラップ部分を有し、前記ロワフレーム片の後端部が、前記ラップ部分に沿って切り欠かれていることが好ましい。この構成によれば、連結片により剛性の低下を防ぎつつ、切欠き構造によりフレーム構造の軽量化を図ることができる。
前記ラップ部分が設けられる場合、前記ラップ部分は、前記ロワクロス部材から前方に向かって車幅方向外側に傾斜していることが好ましい。この構成によれば、接続強度が急激に変化するのを防いで、ロワフレーム片における応力集中を回避できる。
前記ラップ部分が設けられる場合、前記連結片の前端は、前記ラップ部分よりも前方に配置されていることが好ましい。この構成によれば、軽量化のために切欠き部分が大形化した場合でも、接合強度が確保される。
本発明において、前記左右一対のロワフレーム片の間に、エンジンの下部の前方およびエンジンの下方を覆うエンジンガードが配置され、前記エンジンガードにおける前記エンジンの下部の前方を覆う部分に複数の前側開口が形成され、前記エンジンガードにおける前記エンジンの下方を覆う部分に複数の下側開口が形成され、前記エンジンガードにおける前記エンジンの下部の前方を覆う部分の前側開口の車幅方向寸法が、前記エンジンの下方を覆う部分の下側開口の車幅方向寸法よりも小さく設定されていることが好ましい。前記前側開口は、例えば長孔であり、前記下側開口は、例えば円形である。この構成によれば、エンジンガードの内側への小石の侵入を抑制するとともに、侵入した小石を、車幅方向寸法が大きい下側開口からエンジンガードの外側へ排出できる。
本発明の自動二輪車のフレーム構造によれば、リンク機構からの荷重伝達の迂回を抑えることと、車体のねじり剛性の向上とを両立することができる。
本発明の第1実施形態に係るフレーム構造を備えた自動二輪車を示す側面図である。 同フレーム構造を示す斜視図である。 同自動二輪車の前部を後方斜め下方から見た斜視図である。 同自動二輪車の要部を下方から見た底面図である。 同フレーム構造を示す側面図である。 同フレーム構造の下部を示す斜視図である。 図6の一部を拡大して示す斜視図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。本明細書において、「左側」および「右側」は、自動二輪車に乗車した運転者から見た左右側をいう。
図1は本発明の第1実施形態に係る自動二輪車の側面図である。この自動二輪車の車体フレームFRは、ヘッドパイプ4から後方斜め下方に延びるメインフレーム1と、メインフレーム1の後部から後方に延びるリヤフレーム2と、ヘッドパイプ4から下方に延びたのち、後方へ延びてメインフレーム1の下端部に接続されるロワフレーム3とを有している。
図2に示すように、メインフレーム1は、前半部が左右一対のメインフレーム片5L,5Rで構成され、後半部がメインフレーム片5L,5Rの後端部から下方に延びる左右一対のスイングアームブラケット6L,6Rで構成されている。メインフレーム片5L,5Rは、板金製で、後方に向かって幅が広がるように構成されている。スイングアームブラケット6L,6Rは、鍛造品で、メインフレーム片5L,5Rの後端部に溶接により固着されている。左右のスイングアームブラケット6L,6Rの上端部は、車幅方向(左右方向)に延びるアッパクロス部材7により連結され、下端部は車幅方向に延びるロワクロス部材8により連結されている。つまり、アッパクロス部材7およびロワクロス部材8が、左右のスイングアームブラケット6L,6Rの内側に配置されている。
リヤフレーム2は、アッパクロス部材7に連結されて後方に延びる左右一対のシートレール2aと、左右一対の補強レール2bとを有している。補強レール2b,2bは、シートレール2a,2aの下方でスイングアームブラケット6L,6Rに連結されて後方斜め上方に延び、後端部がシートレール2a,2aに連結されている。
ロワフレーム3は、前半部が単一のダウンフレーム10で形成され、後半部が左右一対のロワフレーム片12L,12Rで形成されている。ダウンフレーム10およびロワフレーム片12L,12Rはいずれも、横断面四角形の中空パイプからなる。ダウンフレーム10は、ヘッドパイプ4の下部から後方に延び、下端部で左右の枝部10a,10bに分かれている。左右のロワフレーム片12L,12Rは、前端部がダウンフレーム10の左右の枝部10a,10bにそれぞれ連結され、後端部がロワクロス部材8に接続されている。つまり、左右のロワフレーム片12L,12Rは、左右のスイングアームブラケット6L,6Rの内側に配置されている。左右のロワフレーム片12L,12Rは、後部を含む主要部が前後方向に平行に延びている。フレーム構造の詳細は後述する。
図1に示すヘッドパイプ4にステアリングシャフト(図示せず)を介してフロントフォーク14が回動自在に軸支されている。フロントフォーク14の上端部に操向用のハンドル16が固定され、フロントフォーク14の下端部に前輪18が取り付けられている。一方、スイングアームブラケット6L,6Rに取り付けたピボット軸20の回りに、スイングアーム22が上下揺動自在に軸支されている。スイングアーム22の後端部に、後輪24が回転自在に支持されている。車体フレームFRとスイングアーム22との間に、路面から後輪24にかかる衝撃を吸収する後輪緩衝装置の一種であるリヤサスペンション25が懸架されている。本実施形態のリヤサスペンション25は、いわゆる1本サスであり、車体の車幅方向内側の中央部寄りに配置されている。後輪24を支持するスイングアーム22の荷重は、ピボット軸20とリヤサスペンション25により支持される。
メインフレーム1の下方で、ロワフレーム3の上方に、エンジンEが配置され、メインフレーム1とロワフレーム3とに支持されることで、車体フレームFRに取り付けられている。エンジンEがドライブチェーン26を介して後輪24を駆動する。エンジンEの上方に燃料タンク28が配置され、メインフレーム1の上部に支持されている。燃料タンク28の後方でシートレール2aにシート30が支持されている。自動二輪車の上部は、前方からシュラウド32、サイドカバー34およびリヤカウル36により外側方から覆われている。
図3に示すように、左右のロワフレーム片12L,12Rの間に、エンジンEの下部の前方およびエンジンEの下方を覆うエンジンガード35が配置されている。エンジンガード35は、前輪18(図1)が巻き上げる小石、路面の凸部等からエンジンEを保護するためのものである。このエンジンガード35は、複数のボルト38を用いて下方からロワフレーム片12L,12Rおよびロワクロス部材8に固定されている。このように、エンジンガード35により左右のロワフレーム片12L,12Rが連結されることで、車体のねじり剛性が向上する。また、エンジンガード35によりロワクロス部材8と左右のロワフレーム片12L,12Rとが連結されることで、車体のねじり剛性がさらに向上する。
エンジンガード35は、エンジンEの下部の前方を覆う前半部35aと、エンジンEの下方を覆う後半部36bとからなる。エンジンガード35の前半部35aに複数の前側開口40が形成され、後半部35bに複数の下側開口42が形成されている。前側開口40の車幅方向寸法は、下側開口42の車幅方向寸法よりも小さく設定されている。本実施形態では、大部分の前側開口40は前後方向に長い長孔であり、大部分の下側開口42は円孔である。また、前側開口40の上下方向寸法は、下側開口42の前後方向寸法よりも大きく設定されている。
図6に示すように、エンジンガード35は、前半部35aの外周縁と、後半部35bの外周縁よりも若干内側の部分とに、立壁35cを有している。立壁35cは、エンジンガード35の全周に沿って形成されている。これにより、エンジンガード35の剛性が高くなり、車体のねじり剛性がさらに向上する。
図4は、車体を下方から見た底面図である。図4ではエンジンガード35が省略されている。同図に示すように、ロワクロス部材8の後部に、後方に突出する左右一対のロッド支持片44が形成されている。各ロッド支持片44には、車幅方向を向いたボルト挿通孔44a(図2)が形成されている。左右のロッド支持片44,44は左右のロワフレーム片12L,12Rの内側に配置されている。
このロッド支持片44を介してロワクロス部材8の後部に、リヤサスペンション25のリンク機構LMに含まれる荷重伝達部材の一種であるプルロッド46が、ボルト45を用いて連結されている。つまり、荷重伝達部材の一種であるプルロッド46が、左右のスイングアームブラケット6R,6Lの内側に配置されている。
プルロッド46は、ロッド支持片44に連結される被支持部分48と、被支持部分48を基端として後方に延びる左右一対のロッドアーム部分50,50と、各ロッドアーム部分50,50の先端に設けられたリンク連結部分52,52とを有している。各リンク連結部分52,52には、車幅方向を向くボルト挿通孔52aが形成されている。
図5に示すように、リンク連結部分52を介してプルロッド46に、リンクアーム54がボルト55を用いて相対回転自在に連結されている。リンクアーム54は、図4のプルロッド46に連結されるプルロッド連結部分56と、スイングアーム22に連結されるスイングアーム連結部分58と、リヤサスペンション25に連結されるリヤサス連結部分60とを有している。
プルロッド連結部分56は、左右のリンク連結部分52,52の間に位置し、前記ボルト55によりリンク連結部分52に相対回転自在に連結されている。スイングアーム連結部分58は、図5に示すように、スイングアーム22に固定されたアーム取付片62にボルト64を用いて相対回転自在に連結されている。リヤサス連結部分60は、リンク連結部分52の前方に位置し、かつ、図4に示すように、車幅方向の中央部に位置している。このリヤサス連結部分60にボルト65を用いてリヤサスペンション25の下端部25aが相対回転自在に連結されている。
図5に示すように、リヤサスペンション25の上端部25bは、アッパクロス部材7に設けられたリヤサス取付片7a(図2)に、ボルト66により相対回転自在に連結されている。このように、プルロッド46およびリンクアーム54が、リヤサスペンション25のリンク機構LMを構成している。
図4に示すように、スイングアーム連結部分58の左右方向(車幅方向)両側に、左右のリンク連結部分52,52が配置され、左右のリンク連結部分52,52の車幅方向外側に、左右のロッド支持片44,44がそれぞれ配置されている。また、左右のロッド支持片44,44の車幅方向外側に、左右のロワフレーム片12L,12Rがそれぞれ配置されている。これにより、リヤサスペンション25からの荷重は、ロッド支持片44およびロワクロス部材8を介し、前方に向かって車幅方向外側に徐々に広がるように、ロワフレーム片12L,12Rに伝達される。
図4に示す左右のスイングアームブラケット6L,6Rの下端部と、左右のロワフレーム片12L,12Rの後端部とは、溶接により接続されている。詳細には、左右のスイングアームブラケット6L,6Rの下部に接合部CPが鍛造により一体形成されており、接合部CPの内周縁全体に沿って溶接WLが施されることで、スイングアームブラケット6L,6Rとロワクロス部材8とロワフレーム片12L,12Rとが接続されている。この溶接WLにより、図6に示すように、スイングアームブラケット6L,6Rとロワフレーム片12L,12Rの外側面31とが、ロワクロス部材8から前方に離れた第1接合領域R1で接合されている。
また、左右のスイングアームブラケット6L,6Rの接合部CPとロワクロス部材8の車幅方向両端部が、第2接合領域R2で接合されている。第2接合領域R2の外側面R20は、第1接合領域R1の外側面R10よりも後方で外側方に位置している。これら、第1接合領域R1と第2接合領域R2とが、連結片69により連結されている。つまり、連結片69は、接合部CPの補強に加え、第1接合領域R1と第2接合領域R2との連結片としても機能している。具体的には、図4から明らかなように、連結片69が第1接合領域R1の外側面R10の外側方に位置し、その後端部が第2接合領域R2の外側面R20に接続されている。
連結片69は、スイングアームブラケット6L,6Rに鍛造により一体形成されており、接合部CPにおけるロワフレーム片12L,12Rの外側方に位置する部位と、ロワクロス部材8の外側方に位置する部位との間に配置されている。このような連結片69を設けることで、ロワフレーム3の全体を大きくすることなく、必要な部分を効果的に補強できる。この実施形態では、連結片69は、水平方向に延びる平面視でほぼ三角形状の板状部材である。このような形状とすることで、連結片69を大形化することなく、必要な部分を効果的に補強できる。この連結片69の近傍で、スイングアームブラケット6L,6Rとロワフレーム片12L,12Rとが溶接WLにより固着されているので、連結片69による補強効果が確実になる。
スイングアームブラケット6L、6Rの接合部CPは、ロワフレーム片12L,12Rの上面33に重なる第1ラップ部分68を有している。第1ラップ部分68は、ロワクロス部材8から前方に向かって車幅方向外側に傾斜している。また、図4に示すように、スイングアームブラケット6L、6Rの接合部CPは、ロワフレーム片12L,12Rの下面37に重なる第2ラップ部分70を有している。第2ラップ部分70も、ロワクロス部材8から前方に向かって車幅方向外側に傾斜している。このように、スイングアームブラケット6L、6Rの接合部CPが、ロワフレーム片12L,12Rおよびロワクロス部材8の両方にラップしているので、一方のみの場合に比べて接合部CPの剛性が高くなる。
第1および第2ラップ部分68,70は、鍛造によりスイングアームブラケット6L、6Rと一体に形成されている。本実施形態の第1および第2ラップ部分68(図6),70は、ロワフレーム片12L,12Rの上面33(図6)および下面37からロワクロス部材8の上面82(図6)および下面83にまでそれぞれ延びている。また、本実施形態では、スイングアームブラケット6L、6Rの接合部CPは、ロワフレーム片12L,12Rの上面33および下面37にそれぞれ重なる第1および第2ラップ部分68,70を有しているが、第1および第2ラップ部分68,70の一方を省略してもよい。
図7に示すように、連結片69の前端69aは、ラップ部分68、70の前端68a,70aよりも前方に位置している。また、ロワフレーム片12Lの後端部に、第1ラップ部分68に沿って切り欠かれた切欠き72が形成されている。ロワクロス部材8の両端部8aにも切欠き74が形成されている。
図4に示すように、ロワクロス部材8とスイングアームブラケット6L,6Rとの溶接ラインWLは、ロワフレーム片12L,12Rの内側縁から外側縁にわたって延びている。具体的には、溶接ラインWLは、ロワフレーム片12L,12Rの外側縁とほぼ同じ車幅方向位置を、ロワクロス部材8の後端から前後方向中間部まで延びている。さらに、溶接ラインWLは、ロワクロス部材8の前後方向中間部から前方に向かって車幅方向内側に傾斜して延びている。ロワクロス部材8における溶接ラインWLの前端が、ロワフレーム片12L,12Rの内側縁とほぼ同じ車幅方向位置にある。
これにより、ロワクロス部材8を補強しつつ、スイングアーム22からの荷重Fがロワクロス部材8からロワフレーム片12L,12Rに伝わる際に、ロワフレーム片12L,12Rの幅方向全体に沿って伝わりやすくなり、荷重Fがロワフレーム片12L,12Rの車幅方向外側および内側に迂回して伝わるのを防ぐことができる。
また、ロワフレーム片12L,12Rとスイングアームブラケット6L,6Rとの溶接ラインWLは、ロワフレーム片12L,12Rの内側縁から外側縁にわたって、前方に向かって車幅方向外側に傾斜して延びている。溶接ラインWLは、さらに、ロワフレーム片12L,12Rの外側縁から外側面31を延びている。連結片69の車幅方向外側縁は、ロワフレーム片12L,12Rの溶接ラインWLに対して、後方に向かって車幅方向外側に離れるように傾斜している。
図6に示すように、第1接合領域R1は第1および第2ラップ部分68,70の前端よりも前方にまで延びている。また、第1接合領域R1は、ロワフレーム片12L,12Rの外側面31を上縁から下縁にわたって延びている。詳細には、ロワフレーム片12L,12Rの外側面31における第1接合領域R1は、上縁から上下方向中間部まで下方に向かって前方に傾斜して延び、上下方向中間部から下縁まで下方に向かって後方に傾斜して延びている。つまり、ロワフレーム片12L,12Rの外側面31における第1接合領域R1は、前方に凸なU字形状の溶接ラインWLで接合される。
連結片69は、ロワフレーム片12L,12Rの外側方で、ロワフレーム片12L,12Rの上縁と下縁との間に配置され、前後方向に延びる板状部材である。連結片69の外側縁は、第1接合領域R1から第2接合領域R2に向かって車幅方向外側に広がるように延びている。
図3に示すように、エンジンガード35の後端部は、第2ラップ部分70に沿って延びている。具体的には、エンジンガード35の後端部の外側縁が、スイングアームブラケット6L,6Rの内側縁と車幅方向に間隔をあけて平行に延びている。これにより、エンジンガード35とスイングアームブラケット6L,6Rとの干渉を防ぐことができる。
図1の自動二輪車が走行すると、路面から後輪24にかかる衝撃は、スイングアーム22からリンク機構LMを介してリヤサスペンション25に伝わり吸収される。詳細には、スイングアーム22がピボット軸20周りに角変位すると、スイングアーム22からの力を受けてリヤサスペンション25が伸縮方向に変位する。このとき、スイングアーム22からの力の一部が、リンク機構LMに含まれるプルロッド46から、図4に示す前後方向の引っ張り荷重Fがロワクロス部材8に負荷される。
上記構成によれば、左右のロワフレーム片12L,12Rが左右のスイングアームブラケット6L,6Rの間に配置されているので、左右のロワフレーム片12L,12Rの車幅方向間隔が狭くなる。これにより、リンク機構LMからの荷重Fをロワクロス部材8の横方向に迂回することなく、ほぼ前後方向に真っ直ぐ受けることができる。また、連結片69によってロワフレーム片12L,12Rの第1接合領域R1とロワクロス部材8の第2接合領域R2とが連結されているので、車体のねじり剛性が向上し、その結果、走行時のフィーリングが向上する。このように、リンク機構LMからの荷重Fの伝達の迂回を抑えることと、車体のねじり剛性の向上の両立が可能である。
また、ロワフレーム片12L,12Rは、前後方向に延びているので、前述のとおり、リンク機構LMからの荷重Fを前後方向に沿って真っ直ぐ受けることができるうえに、湾曲させる場合に比べて曲げ加工の工数が減少する。さらに、連結片69で補強しているので、ロワフレーム片12L,12Rの全体の肉厚を大きくすることなく、接合部分の剛性を効果的に向上できる。例えば、連結片69の肉厚を変化させることで、接合部分の剛性の調整を容易に行うことができる。
さらに、左右のロワフレーム片12L,12Rの車幅方向間隔が狭くなることで、左右の枝部10a,10bの車幅方向間隔およびエンジンガード35の車幅方向間隔も狭くなるので、車体の軽量化を図ることができる。
連結片69が、スイングアームブラケット6L,6Rに鍛造により一体形成されているので、連結片69の形成が容易になるとともに、製造コストも低減できる。
図7に示すように、スイングアームブラケット6L,6Rは、ロワフレーム片12L,12Rの上面33および下面37に重なる第1および第2ラップ部分68,70を有し、ロワフレーム片12L,12Rの後端部が、これらラップ部分68,70に沿って切り欠かれて、切欠き72が形成されている。これにより、連結片69により剛性の低下を防ぎつつ、切欠き72によりロワフレーム片12L,12Rの軽量化を図ることができる。
第1および第2ラップ部分68,70は、ロワクロス部材8から前方に向かって車幅方向外側に傾斜している。これにより、接続強度が急激に変化するのを防いで、ロワフレーム片12L,12Rにおける応力集中を回避できる。
連結片69の前端69aは、第1および第2ラップ部分68,70の前端68a,70aよりも前方に位置している。これにより、軽量化のために切欠き72が大形化した場合でも、接合強度が確保される。
図3に示すように、エンジンガード35の前側開口40の車幅方向寸法が、下側開口42の車幅方向寸法よりも小さく設定されている。これにより、前輪18(図1)により巻き上げられた小石が、前側開口40からエンジンガード35の内側へ侵入するのを抑制するとともに、侵入した小石を、車幅方向寸法が大きい下側開口42からエンジンガード35の外側へ排出できる。
本発明は、以上の実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、種々の追加、変更または削除が可能である。例えば、上記実施形態では、モトクロスタイプの自動二輪車について説明したが、本発明のフレーム構造は、モトクロスタイプ以外の自動二輪車にも適用できる。したがって、そのようなものも本発明の範囲内に含まれる。
1 メインフレーム
3 ロワフレーム
4 ヘッドパイプ
6L,6R スイングアームブラケット
8 ロワクロス部材
12L,12R ロワフレーム片
22 スイングアーム
25 リヤサスペンション(後輪緩衝装置)
35 エンジンガード
40 前側開口
42 下側開口
46 プルロッド(荷重伝達部材)
68 第1ラップ部分
69 連結片
70 第2ラップ部分
72 切欠き
E エンジン
LM リンク機構
R1 第1接合領域
R2 第2接合領域

Claims (6)

  1. ヘッドパイプから後方斜め下方に延びるメインフレームと、
    前記メインフレームの下部に設けられてスイングアームを回動自在に支持する左右一対のスイングアームブラケットと、
    前記左右一対のスイングアームブラケットの内側に配置されて左右方向に延び、左右のスイングアームブラケットを連結するロワクロス部材と、
    前記ヘッドパイプの下部から下方に延びたのち、後方に湾曲して後方に延びて前記ロワクロス部材に接続されるロワフレームと、
    前記ロワクロス部材に接続されて、前記スイングアームからの荷重を前記ロワクロス部材に伝達する荷重伝達部材と、を備え、
    前記ロワフレームの少なくとも後部が左右一対のロワフレーム片を有し、
    前記左右一対のロワフレーム片および前記荷重伝達部材が、前記左右一対のスイングアームブラケットの内側に配置され、
    前記左右のスイングアームブラケットと前記左右のロワフレーム片の外側面とが、前記ロワクロス部材から前方に離れた第1接合領域でそれぞれ接合され、
    前記左右のスイングアームブラケットと前記ロワクロス部材の両端部が、前記第1接合領域よりも後方に位置する第2接合領域でそれぞれ接合され、
    前記第1接合領域と前記第2接合領域とが、前記ロワフレーム片の外側方に位置する連結片により連結され、
    前記第2接合領域の外側面は、前記第1接合領域の外側面よりも外側方に位置し、
    前記連結片が、前記第1接合領域の外側面の外側方に位置し、その後端部が前記第2接合領域の外側面に接続され、
    前記連結片が、前記スイングアームブラケットに一体形成され、
    前記連結片は、水平方向に延びる平面視でほぼ三角形状の板状に形成されている自動二輪車のフレーム構造。
  2. 請求項1に記載のフレーム構造において、前記スイングアームブラケットは、前記ロワフレーム片の上面および下面の少なくとも一方に重なるラップ部分を有し、
    前記ロワフレーム片の後端部に、前記ラップ部分に沿って切り欠かれた切欠きが形成されている自動二輪車のフレーム構造。
  3. 請求項2に記載のフレーム構造において、前記ラップ部分は、前記ロワクロス部材から前方に向かって車幅方向外側に傾斜している自動二輪車のフレーム構造。
  4. 請求項2または3に記載のフレーム構造において、前記連結片の前端は、前記ラップ部分よりも前方に配置されている自動二輪車のフレーム構造。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載のフレーム構造において、前記左右一対のロワフレーム片の間に、エンジンの下部の前方およびエンジンの下方を覆うエンジンガードが配置され、
    前記エンジンガードにおける前記エンジンの下部の前方を覆う部分に複数の前側開口が形成され、
    前記エンジンガードにおける前記エンジンの下方を覆う部分に複数の下側開口が形成され、
    前記前側開口の車幅方向寸法が、前記下側開口の車幅方向寸法よりも小さく設定されている自動二輪車のフレーム構造。
  6. 請求項5に記載のフレーム構造において、前記前側開口が長孔であり、前記下側開口が円形である自動二輪車のフレーム構造。
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