本願の出願人は、2013年3月1日に出願された以下の特許出願を所有し、これらはそれぞれの開示全体が参照によって本明細書に援用される。
−米国特許出願第13/782,295号、名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS WITH CONDUCTIVE PATHWAYS FOR SIGNAL COMMUNICATION」、
−米国特許出願第13/782,323号、名称「ROTARY POWERED ARTICULATION JOINTS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、
−米国特許出願第13/782,338号、名称「THUMBWHEEL SWITCH ARRANGEMENTS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、
−米国特許出願第13/782,499号、名称「ELECTROMECHANICAL SURGICAL DEVICE WITH SIGNAL RELAY ARRANGEMENT」、
−米国特許出願第13/782,460号、名称「MULTIPLE PROCESSOR MOTOR CONTROL FOR MODULAR SURGICAL INSTRUMENTS」、
−米国特許出願第13/782,358号、名称「JOYSTICK SWITCH ASSEMBLIES FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、
−米国特許出願第13/782,481号、名称「SENSOR STRAIGHTENED END EFFECTOR DURING REMOVAL THROUGH TROCAR」、
−米国特許出願第13/782,518号、名称「CONTROL METHODS FOR SURGICAL INSTRUMENTS WITH REMOVABLE IMPLEMENT PORTIONS」、
−米国特許出願第13/782,375号、名称「ROTARY POWERED SURGICAL INSTRUMENTS WITH MULTIPLE DEGREES OF FREEDOM」、及び
−米国特許出願第13/782,536号、名称「SURGICAL INSTRUMENT SOFT STOP」は、これらの開示全体が参照によって本明細書に援用される。
本願の出願人は、2013年3月14日に出願され、それぞれの開示内容全体が参照によって本明細書に援用される以下の特許出願を所有している。
−米国特許出願第13/803,097号、名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A FIRING DRIVE」、
−米国特許出願第13/803,193号、名称「CONTROL ARRANGEMENTS FOR A DRIVE MEMBER OF A SURGICAL INSTRUMENT」、
−米国特許出願第13/803,053号、名称「INTERCHANGEABLE SHAFT ASSEMBLIES FOR USE WITH A SURGICAL INSTRUMENT」、
−米国特許出願第13/803,086号、名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING AN ARTICULATION LOCK」、
−米国特許出願第13/803,210号、名称「SENSOR ARRANGEMENTS FOR ABSOLUTE POSITIONING SYSTEM FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、
−米国特許出願第13/803,148号、名称「MULTI−FUNCTION MOTOR FOR A SURGICAL INSTRUMENT」、
−米国特許出願第13/803,066号、名称「DRIVE SYSTEM LOCKOUT ARRANGEMENTS FOR MODULAR SURGICAL INSTRUMENTS」、
−米国特許出願第13/803,117号、名称「ARTICULATION CONTROL SYSTEM FOR ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENTS」、
−米国特許出願第13/803,130号、名称「DRIVE TRAIN CONTROL ARRANGEMENTS FOR MODULAR SURGICAL INSTRUMENTS」、及び
−米国特許出願第13/803,159号、名称「METHOD AND SYSTEM FOR OPERATING A SURGICAL INSTRUMENT」。
本願の出願人はまた、同一日付で併せて出願された以下の特許出願を所有し、これらはそれぞれの開示全体が参照によって本明細書に援用される。
米国特許出願第_______号、名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A SENSOR SYSTEM」、代理人整理番号END7386USNP/130458、
米国特許出願第_______号、名称「POWER MANAGEMENT CONTROL SYSTEMS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、代理人整理番号END7387USNP/130459、
米国特許出願第_______号、名称「VERIFICATION OF NUMBER OF BATTERY EXCHANGES/PROCEDURE COUNT」、代理人整理番号END7389USNP/130461、
米国特許出願第_______号、名称「POWER MANAGEMENT THROUGH SLEEP OPTIONS OF SEGMENTED CIRCUIT AND WAKE UP CONTROL」、代理人整理番号END7390USNP/130462、
米国特許出願第_______号、名称「MODULAR POWERED SURGICAL INSTRUMENT WITH DETACHABLE SHAFT ASSEMBLIES」、代理人整理番号END7391USNP/130463、
米国特許出願第_______号、名称「FEEDBACK ALGORITHMS FOR MANUAL BAILOUT SYSTEMS FOR SURGICAL INSTRUMENTS」、代理人整理番号END7392USNP/130464、
米国特許出願第_______号、名称「SURGICAL INSTRUMENT UTILIZING SENSOR ADAPTATION」、代理人整理番号END7393USNP/130465、
米国特許出願第_______号、名称「SURGICAL INSTRUMENT CONTROL CIRCUIT HAVING A SAFETY PROCESSOR」、代理人整理番号END7394USNP/130466、
米国特許出願第_______号、名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING INTERACTIVE SYSTEMS」、代理人整理番号END7395USNP/130467、
米国特許出願第_______号、名称「INTERFACE SYSTEMS FOR USE WITH SURGICAL INSTRUMENTS」、代理人整理番号END7396USNP/130468、
米国特許出願第_______号、名称「MODULAR SURGICAL INSTRUMENT SYSTEM」、代理人整理番号END7397USNP/130469、
米国特許出願第_______号、名称「SYSTEMS AND METHODS FOR CONTROLLING A SEGMENTED CIRCUIT」、代理人整理番号END7399USNP/130471、
米国特許出願第_______号、名称「POWER MANAGEMENT THROUGH SEGMENTED CIRCUIT AND VARIABLE VOLTAGE PROTECTION」、代理人整理番号END7400USNP/130472、
米国特許出願第_______号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT SYSTEM」、代理人整理番号END7401USNP/130473、及び
米国特許出願第_______号、名称「SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A ROTATABLE SHAFT」、代理人整理番号END7402USNP/130474。
本明細書で開示する装置及び方法の構造、機能、製造、及び使用の原理の総合的な理解のために、特定の例示的実施形態について記載される。これらの実施形態の1つ又は2つ以上の例が、添付の図面に例示されている。当業者であれば、本明細書に詳細に述べられ、添付の図面に示される装置及び方法は、非限定的かつ例示的な実施形態である点は理解されるであろう。1つの例示的な実施形態との関連において例示又は記載される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせられる場合がある。かかる修正及び変形は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。
本明細書の全体を通じて、「様々な実施形態」、「いくつかの実施形態」、「一実施形態」、又は「実施形態」などへの言及は、その実施形態との関連において述べられる特定の特徴、構造、又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の全体を通じて適所において、「様々な実施形態において」、「いくつかの実施形態において」、「一実施形態において」、又は「ある実施形態において」などの語句が出現するが、これらは必ずしも全てが同じ実施形態を指すわけではない。更に、特定の機構、構造、又は特性は、1つ又は2つ以上の実施形態において任意の好適な方法で組み合わされてもよい。故に、一実施形態に関して例示又は説明される特定の特徴、構造、又は特性は、1つ又は2つ以上の他の実施形態の特徴、構造、又は特性と、全体として又は部分的に、制限なしに組み合わせられてもよい。かかる修正及び変形は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。
「近位」及び「遠位」という用語は、本明細書において、手術用器具のハンドル部分を操作する医師に関連して用いられる。「近位」という用語は、医師に最も近い部分を指し、「遠位」という用語は、医師から離れた位置にある部分を指す。便宜上及び明確性のために、「垂直」、「水平」、「上」、及び「下」などの空間的用語は、本明細書において図面に対して使用され得ることが更に理解されるであろう。しかしながら、手術用器具は、多くの方向及び位置で使用されるものであり、これらの用語は、限定的かつ/又は絶対的であることを意図するものではない。
腹腔鏡下及び低侵襲性の外科的処置を行うための、様々な例示的な装置及び方法が提供される。しかしながら、当業者は、本明細書で開示する様々な方法及び装置が、多数の外科手術及び用途で(例えば、開腹外科手術と関連して)用いられ得ることを容易に理解するであろう。「発明を実施するための形態」を読み進めると、当業者は、本明細書で開示された様々な器具が任意の方法、例えば、自然開口部を通して、組織内に形成された切開部又は穿刺口などを通して体内に挿入できることを更に理解するであろう。器具の作動部分又はエンドエフェクタ部分は、患者体内に直接挿入することもできるし、作動チャネルを有するアクセス装置(その作動チャネルを通して手術用器具のエンドエフェクタ及び細長シャフトを進めることができるもの)を通して挿入することもできる。
図1〜図3に、モータ駆動外科用締結及び切断器具2000を大まかに図示した。図1及び図2に例示したように、手術用器具2000は、ハンドルアセンブリ2002、シャフトアセンブリ2004、及び電源アセンブリ2006(「電源」、「パワーパック」、又は「バッテリパック」)を含んでもよい。シャフトアセンブリ2004は、特定の状況において、組織のクランプ、切断、及び/又はステープル留め用のエンドカッタとして機能するように構成することができるエンドエフェクタ2008を含んでもよいが、他の実施形態においては、他の種類の手術用装置用のエンドエフェクタなど、他の種類のエンドエフェクタを使用してもよく、例えば、把持器具、カッタ、ステープラ、鉗子、アクセス装置、薬剤/遺伝子治療装置、超音波装置、RF装置、及び/又はレーザ装置などが挙げられる。いくつかのRF装置は、その開示内容が全体として参照によって完全に本明細書に援用される、1995年4月4日に発行された米国特許第5,403,312号、名称「ELECTROSURGICAL HEMOSTATIC DEVICE」、及び2008年2月14日に出願された米国特許出願第12/031,573号、名称「SURGICAL FASTENING AND CUTTING INSTRUMENT HAVING RF ELECTRODES」に見出すこともできる。
主に図2及び図3を参照すると、ハンドルアセンブリ2002は、例えば、シャフトアセンブリ2004などの複数の交換式シャフトアセンブリとともに使用することができる。そのような交換式シャフトアセンブリは、例えば、1つ又は2つ以上の外科的作業又は処置を実施するように構成され得るエンドエフェクタ2008などの外科用エンドエフェクタを備えてもよい。好適な交換式シャフトアセンブリの例は、その開示内容が全体として参照によって本明細書に援用される、2013年3月14日に出願された米国仮特許出願第61/782,866号、名称「CONTROL SYSTEM OF A SURGICAL INSTRUMENT」に開示されている。
主に図2を参照すると、ハンドルアセンブリ2002は、医師によって把持、操作、及び作動されるように構成されてもよいハンドル2012からなるハウジング2010を備えてもよい。しかし、本明細書で開示する交換式シャフトアセンブリの様々な形態の様々な固有かつ新規な構成はまた、ロボット制御による外科用システムと接続して効果的に使用できることが理解されるであろう。したがって、「ハウジング」という用語はまた、本明細書で開示する交換式シャフトアセンブリ及びそれらに対応する等価物を作動させるために利用できる少なくとも1つの制御運動を生成して加えるように構成された少なくとも1つの駆動システムを、収容するか、又は別様に動作可能に支持するロボットシステムのハウジング又は類似の部分を包含することができる。例えば、本明細書で開示する交換式シャフトアセンブリは、その開示全体が参照によって本明細書に援用される、現在は米国特許出願公開第2012/0298719号である、米国特許出願第13/118,241号(名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」)に開示された、様々なロボットシステム、器具、構成要素、及び方法とともに使用されてもよい。
再び図2を参照すると、ハンドルアセンブリ2002の内部には、動作可能に取り付けられた交換式シャフトアセンブリの部分に対応する様々な制御運動を生成して、加えるように構成され得る、複数の駆動システムが動作可能に支持されてもよい。例えば、ハンドルアセンブリ2002は、ハンドルアセンブリ2002に動作可能に取り付けられるか、又は連結される一方で、シャフトアセンブリ2004に閉鎖運動及び開放運動を加えるために使用されてもよい、第1の又は閉鎖駆動システムを動作可能に支持できる。少なくとも1つの形態において、ハンドルアセンブリ2002は、取り付けられた交換式シャフトアセンブリの対応する部分に、発射運動を加えるように構成され得る発射駆動システムを動作可能に支持してもよい。
主に図3を参照すると、ハンドルアセンブリ2002は、モータドライバ2015によって制御することができ、かつ手術用器具2000の発射システムによって使用され得るモータ2014を含んでもよい。様々な形態において、モータ2014は、例えば、約25,000RPMの最大回転数を有するブラシ付きDC駆動モータであってもよい。別の配列において、モータ2014は、ブラシレスモータ、コードレスモータ、同期モータ、ステッピングモータ、又は任意の他の好適な電気モータを含んでもよい。特定の状況において、モータドライバ2015は、例えば、図3に例示したとおり、Hブリッジ電界効果トランジスタ(FET)2019を備えてもよい。モータ2014には、手術用器具2000に制御電力を供給するためにハンドルアセンブリ2002に脱着可能に搭載することができる電源アセンブリ2006(図3)によって電力供給することができる。電源アセンブリ2006は、手術用器具2000に電力供給する電源として使用され得る、直列接続された多数のバッテリセルを含んでもよいバッテリを備えてもよい。特定の状況において、電源アセンブリ2006のバッテリセルは、交換可能かつ/又は充電可能であってもよい。少なくとも1つの例において、バッテリセルは、電源アセンブリ2006に分離可能に連結可能であり得るリチウムイオンバッテリであり得る。
シャフトアセンブリ2004は、シャフトアセンブリ2004及び電源アセンブリ2006がハンドルアセンブリ2002に連結されている間、インターフェースを介して電源管理コントローラ2016と通信できるシャフトアセンブリコントローラ2022を含んでもよい。シャフトアセンブリ2004及び電源アセンブリ2006がハンドルアセンブリ2002に連結されている間に、シャフトアセンブリコントローラ2022と電源管理コントローラ2016との間の電気通信が可能となるように、例えば、インターフェースは、対応するシャフトアセンブリの電気コネクタとの連結係合用の1つ又は2つ以上の電気コネクタを含んでもよい第1のインターフェース部分2025と、対応する電源アセンブリの電気コネクタとの連結係合用の1つ又は2つ以上の電気コネクタを含んでもよい第2のインターフェース部分2027を備えてもよい。取り付けられた交換式シャフトアセンブリ2004の1つ又は2つ以上の所要電力を、電源管理コントローラ2016に伝えるために、1つ又は2つ以上の通信信号を、このインターフェースを介して送信することができる。これに応じて、電源管理コントローラは、以下に更に詳細に記載されるように、取り付けられた交換式シャフトアセンブリ2004の所要電力に従って、電源アセンブリ2006のバッテリの出力を調節してもよい。特定の状況において、1つ又は2つ以上の電気コネクタは、シャフトアセンブリコントローラ2022と電源管理コントローラ2016との間の電気通信を可能にする、シャフトアセンブリ2004及び/又は電源アセンブリ2006へのハンドルアセンブリ2002の機械的連結係合の後に作動させることができるスイッチを備えてもよい。
特定の状況において、インターフェースは、例えば、そのような通信信号をハンドルアセンブリ2002内にあるメインコントローラ2017を通してルーティングすることによって、電源管理コントローラ2016とシャフトアセンブリコントローラ2022との間の1つ又は2つ以上の通信信号の送信を容易にできる。別の状況において、インターフェースは、シャフトアセンブリ2004及び電源アセンブリ2006がハンドルアセンブリ2002と連結している間、電源管理コントローラ2016とシャフトアセンブリコントローラ2022との間のハンドルアセンブリ2002を通した直通通信を容易にできる。
一例として、メインマイクロコントローラ2017は、例えば、Texas Instrumentsの商標名ARM Cortexで知られたプロセッサなどの任意のシングルコア又はマルチコアプロセッサであってもよい。一例として、手術用器具2000は、例えば、TMS570及びRM4xなどの2種類のマイクロコントローラベースの製品群(やはりTexas Instruments社より、商標名Hercules ARM Cortex R4として知られている)を含む安全マイクロコントローラプラットフォームなどの電源管理コントローラ2016を備えてもよい。しかしながら、限定されるわけではなく、マイクロコントローラ及び安全プロセッサ用の他の好適な代替物を使用してもよい。一例として、安全プロセッサは、拡張可能な性能、接続性、及びメモリオプションを提供しつつ、とりわけ、高度な統合安全機能を提供するために、IEC 61508及びISO 26262の安全性重視アプリケーション専用に構成されてもよい。
特定の例においては、マイクロコントローラ2017は、例えば、Texas Instrumentsから入手可能なLM 4F230H5QRであってもよい。少なくとも1つの例において、Texas Instruments製LM4F230H5QRは、ARM Cortex−M4Fプロセッサコアであり、製品データシートから容易に知ることができる他の特徴に加えて、256KBのシングルサイクル・フラッシュメモリ又は他の不揮発性メモリのオンチップメモリ、最大40MHz、40MHz超で性能を改善するプリフェッチバッファ、32KBのシングルサイクル・シリアルランダムアクセスメモリ(SRAM)、StellarisWare(商標)ソフトウェアを搭載した内部読み出し専用メモリ(ROM)、2KBの電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM)、1つ又は2つ以上のパルス幅変調(PWM)モジュール、1つ又は2つ以上の直交エンコーダ入力(QEI)アナログ、12個のアナログ入力チャネルを有する1つ又は2つ以上の12ビットのアナログデジタル変換器(ADC)を備える。本開示は、この文脈に限定されるべきではない。
電源アセンブリ2006は、電源管理コントローラ2016、電力調節器2038、及び電流センス回路2036を備えてもよい電源管理回路を含んでもよい。電源管理回路は、シャフトアセンブリ2004及び電源アセンブリ2006がハンドルアセンブリ2002に連結されている間、シャフトアセンブリ2004の所要電力に基づいてバッテリの出力を調節するように構成することができる。例えば、電源管理コントローラ2016によって電源アセンブリ2006の出力を調整して、所望の出力を維持し得るように、電源管理コントローラ2016を、電源アセンブリ2006の出力の電力調節器2038を制御するようにプログラムすることができ、また、電流センス回路2036を用いて電源アセンブリ2006の出力を監視し、バッテリの出力について電源管理コントローラ2016にフィードバックを提供することができる。
注目すべきは、電源管理コントローラ2016及び/又はシャフトアセンブリコントローラ2022はそれぞれ、多数のソフトウェアモジュールを保存してもよい1つ又は2つ以上のプロセッサ及び/又はメモリユニットを備えてもよいことである。手術用器具2000の特定のモジュール及び/又はブロックが例示のために記載されたが、より多くの数の又はより少ない数のモジュール及び/又はブロックが使用されてもよいことを理解することができる。更に、様々な例がモジュール及び/又はブロックに関して説明を容易にするために記載され得るが、そのようなモジュール及び/又はブロックは、1つ又は2つ以上のハードウェア構成要素、例えば、プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、特定用途向け集積回路(ASIC)、回路、レジスタ、及び/又はソフトウェア構成要素、例えば、プログラム、サブルーチン、ロジック、及び/又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって、実装されてもよい。
特定の例において、手術用器具2000は、ユーザに感覚フィードバックを提供する1つ又は2つ以上の装置を含んでもよい出力装置2042を備えてもよい。このような装置は、例えば、視覚的フィードバック装置(例えば、LCDディスプレイスクリーン、LEDインジケータ)、可聴フィードバック装置(例えば、スピーカ、ブザー)又は触覚フィードバック装置(例えば、触覚作動装置)を含んでもよい。特定の状況において、出力装置2042は、ハンドルアセンブリ2002に含まれてもよいディスプレイ2043を備えてもよい。シャフトアセンブリコントローラ2022及び/又は電源管理コントローラ2016は、出力装置2042を通して手術用器具2000のユーザにフィードバックを提供できる。インターフェース2024は、シャフトアセンブリコントローラ2022及び/又は電源管理コントローラ2016を出力装置2042に接続するように構成することができる。読者は、出力装置2042を、代わりに電源アセンブリ2006と統合することができることを理解するであろう。そのような状況において、出力装置2042とシャフトアセンブリコントローラ2022との間の通信は、シャフトアセンブリ2004がハンドルアセンブリ2002と連結されている間、インターフェース2024を介して達成されてもよい。
大まかに手術用器具2000を記載してきたため、ここで説明は、手術用器具2000の様々な電気/電子構成要素の詳細な説明に移る。便宜上、手術用器具2000に関する本明細書の以下の言及はいずれも、図1〜図3に関連して示された手術用器具2000についての言及と解釈されるべきである。ここで図4に移ると、複数の回路セグメント1002a〜1002gを備えるセグメント化回路1000の一実施形態が例示されている。複数の回路セグメント1002a〜1002gを備えるセグメント化回路1000は、例えば、限定ではないが、図1〜図3に例示された手術用器具2000などの電動手術用器具を制御するように構成されている。複数の回路セグメント1002a〜1002gは、電動手術用器具2000の1つ又は2つ以上の動作を制御するように構成されている。安全プロセッサセグメント1002a(セグメント1)は、安全プロセッサ1004を備える。プライマリプロセッサセグメント1002b(セグメント2)は、プライマリプロセッサ1006を備える。安全プロセッサ1004及び/又はプライマリプロセッサ1006は、電動手術用器具2000の動作を制御するために、1つ又は2つ以上の更なる回路セグメント1002c〜1002gと相互作用するように構成されている。プライマリプロセッサ1006は、例えば、1つ又は2つ以上の回路セグメント1002c〜1002g、バッテリ1008、及び/又は複数のスイッチ1058a〜1070と連結された、複数の入力を備える。セグメント化回路1000は、例えば、電動手術用器具2000内のプリント回路基板アセンブリ(PCBA)などの任意の好適な回路によって実装されてもよい。用語「プロセッサ」は、本明細書で用いるとき、任意のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、又は、1つの集積回路若しくは多くとも数個の集積回路に中央処理装置(CPU)の機能を組み込んだ別の基本演算装置を含むと理解されるべきである。プロセッサは、入力としてデジタルデータを受け取り、そのプロセッサのメモリ内に保存された命令に従ってデジタルデータを処理し、出力として結果を提供する、多目的でプログラム可能なデバイスである。プロセッサは内部メモリを有するため、シーケンシャルデジタルロジックの例である。プロセッサは、二進数体系で表現された数及び記号で作動する。
一実施形態において、メインプロセッサ1006は、例えば、Texas Instrumentsの商標名ARM Cortexで知られたプロセッサなどの任意のシングルコア又はマルチコアプロセッサであってもよい。一実施形態において、安全プロセッサ1004は、TMS570及びRM4xなどの2種類のマイクロコントローラベースの製品群(やはりTexas Instruments社より、商標名Hercules ARM Cortex R4として知られている)を含む安全マイクロコントローラプラットフォームであってもよい。しかしながら、限定されるわけではなく、マイクロコントローラ及び安全プロセッサ用の他の好適な代替物を使用してもよい。一実施形態において、安全プロセッサ1004は、拡張可能な性能、接続性、及びメモリオプションを提供しつつ、とりわけ、高度な統合安全機能を提供するために、IEC 61508及びISO 26262の安全性重視アプリケーション専用に構成されてもよい。
特定の例においては、メインプロセッサ1006は、例えば、Texas Instrumentsから入手可能なLM 4F230H5QRであってもよい。少なくとも1つの例において、Texas Instruments製LM4F230H5QRは、ARM Cortex−M4Fプロセッサコアであり、製品データシートから容易に知ることができる他の特徴に加えて、256KBのシングルサイクル・フラッシュメモリ又は他の不揮発性メモリのオンチップメモリ、最大40MHz、40MHz超で性能を改善するプリフェッチバッファ、32KBのシングルサイクル・シリアルランダムアクセスメモリ(SRAM)、StellarisWare(商標)ソフトウェアを搭載した内部読み出し専用メモリ(ROM)、2KBの電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM)、1つ又は2つ以上のパルス幅変調(PWM)モジュール、1つ又は2つ以上の直交エンコーダ入力(QEI)アナログ、12個のアナログ入力チャネルを有する1つ又は2つ以上の12ビットのアナログデジタル変換器(ADC)を備える。他のプロセッサで置き換えることも容易であり、したがって、本開示は、この文脈に限定されるべきではない。
一実施形態において、セグメント化回路1000は、加速度セグメント1002c(セグメント3)を備える。加速度セグメント1002cは、加速度センサ1022を備える。加速度センサ1022は、例えば、加速度計を備えてもよい。加速度センサ1022は、電動手術用器具2000の動き又は加速を検知するように構成される。いくつかの実施形態において、加速度センサ1022からの入力は、例えば、スリープモードへの移行及びスリープモードからの移行、電動手術用器具の向きの特定、並びに/又は手術用器具がいつ落下したのかを特定するために使用される。いくつかの実施形態において、加速度セグメント1002cは、安全プロセッサ1004及び/又はプライマリプロセッサ1006に連結される。
一実施形態において、セグメント化回路1000は、ディスプレイセグメント1002d(セグメント4)を備える。ディスプレイセグメント1002dは、プライマリプロセッサ1006に連結されたディスプレイコネクタ1024を備える。ディスプレイコネクタ1024は、1つ又は2つ以上のディスプレイドライバ集積回路1026を通してプライマリプロセッサ1006をディスプレイ1028に連結する。ディスプレイドライバ集積回路1026は、ディスプレイ1028と一体化されていてもよいし、かつ/又はディスプレイ1028から分離されて設置されていてもよい。ディスプレイ1028としては、例えば、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、及び/又は他の任意の好適なディスプレイなどの任意の好適なディスプレイが挙げられる。いくつかの実施形態において、ディスプレイセグメント1002dは、安全プロセッサ1004に連結される。
いくつかの実施形態において、セグメント化回路1000は、シャフトセグメント1002e(セグメント5)を備える。シャフトセグメント1002eは、手術用器具2000に連結されたシャフト2004用の1つ又は2つ以上の制御装置、及び/又はシャフト2004に連結されたエンドエフェクタ2006の1つ又は2つ以上の制御装置を含む。シャフトセグメント1002eは、プライマリプロセッサ1006をシャフトPCBA 1031に連結するように構成されたシャフトコネクタ1030を備える。シャフトPCBA 1031は、第1の関節屈曲スイッチ1036、第2の関節屈曲スイッチ1032、及びシャフトPCBAの電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM)1034を備える。いくつかの実施形態において、シャフトPCBAのEEPROM 1034は、シャフト2004及び/又はシャフトPCBA 1031専用の1つ又は2つ以上のパラメータ、ルーチン、及び/又はプログラムを備える。シャフトPCBA 1031は、シャフト2004と連結されていてもよいし、かつ/又は手術用器具2000と一体化されていてもよい。いくつかの実施形態において、シャフトセグメント1002eは、第2のシャフトのEEPROM 1038を備える。第2のシャフトのEEPROM 1038は、電動手術用器具2000とインターフェース接続されてもよい、1つ又は2つ以上のシャフト2004及び/又はエンドエフェクタ2006に対応する、複数のアルゴリズム、ルーチン、パラメータ、及び/又は他のデータを備える。
いくつかの実施形態において、セグメント化回路1000は、位置エンコーダセグメント1002f(セグメント6)を備える。位置エンコーダセグメント1002fは、1つ又は2つ以上の磁気式ロータリ位置エンコーダ1040a〜1040bを備える。1つ又は2つ以上の磁気式ロータリ位置エンコーダ1040a〜1040bは、手術用器具2000のモータ1048、シャフト2004、及び/又はエンドエフェクタ2006の回転位置を特定するように構成されている。いくつかの実施形態において、磁気式ロータリ位置エンコーダ1040a〜1040bは、安全プロセッサ1004及び/又はプライマリプロセッサ1006に連結されてもよい。
いくつかの実施形態では、セグメント化回路1000は、モータセグメント1002g(セグメント7)を備える。モータセグメント1002gは、電動手術用器具2000の1つ又は2つ以上の動きを制御するように構成されたモータ1048を備える。モータ1048は、Hブリッジドライバ1042及び1つ又は2つ以上のHブリッジ電界効果トランジスタ(FET)1044によってプライマリプロセッサ1006に連結される。HブリッジFET 1044は、安全プロセッサ1004に連結される。モータ電流センサ1046は、モータ1048の電流消費を測定するためにモータ1048と直列に連結される。モータ電流センサ1046は、プライマリプロセッサ1006及び/又は安全プロセッサ1004と信号通信する。いくつかの実施形態において、モータ1048は、モータ電磁干渉(EMI)フィルタ1050に連結される。
セグメント化回路1000は、電源セグメント1002h(セグメント8)を備える。バッテリ1008は、安全プロセッサ1004、プライマリプロセッサ1006、及び1つ又は2つ以上の更なる回路セグメント1002c〜1002gと連結される。バッテリ1008は、バッテリコネクタ1010及び電流センサ1012によってセグメント化回路1000に連結される。電流センサ1012は、セグメント化回路1000の全電流消費を測定するように構成されている。いくつかの実施形態において、1つ又は2つ以上の電圧コンバータ1014a、1014b、1016は、所定の電圧値を1つ又は2つ以上の回路セグメント1002a〜1002gに提供するように構成されている。例えば、いくつかの実施形態において、セグメント化回路1000は、3.3V電圧コンバータ1014a〜1014b及び/又は5V電圧コンバータ1016を備えてもよい。昇圧コンバータ1018は、所定値まで(例えば、13Vまでなど)の昇圧電圧を、供給するように構成されている。昇圧コンバータ1018は、大電力動作の間に追加的に電圧及び/又は電流を供給して、電圧低下又は低電力状態を防ぐように構成されている。
いくつかの実施形態において、安全セグメント1002aは、モータ電力遮断器1020を備える。モータ電力遮断器1020は、電源セグメント1002hとモータセグメント1002gとの間に連結される。安全セグメント1002aは、本明細書でより詳細に議論されたとおり、エラー又は故障状態が安全プロセッサ1004及び/又はプライマリプロセッサ1006によって検知されたときに、モータセグメント1002gへの電力を遮断するように構成されている。回路セグメント1002a〜1002gは、回路セグメント1002a〜1002hの全ての構成要素が物理的に近接して設置された状態で示されているが、当業者は、回路セグメント1002a〜1002hは、同じ回路セグメント1002a〜1002gの他の構成要素から物理的かつ/又は電気的に離れた構成要素を含んでもよいことを理解するであろう。いくつかの実施形態において、1つ又は2つ以上の構成要素は、2つ以上の回路セグメント1002a〜1002gの間で共有されてもよい。
いくつかの実施形態において、複数のスイッチ1056〜1070は、安全プロセッサ1004及び/又はプライマリプロセッサ1006に連結される。複数のスイッチ1056〜1070は、手術用器具2000の1つ又は2つ以上の動作を制御するように、セグメント化回路1100の1つ又は2つ以上の動作を制御するように、かつ/又は手術用器具2000の状態を示すように構成されてもよい。例えば、ベイルアウト・ドアスイッチ1056は、ベイルアウト・ドア(bail-out door)の状態を示すように構成されている。例えば、左側関節屈曲左スイッチ1058a、左側関節屈曲右スイッチ1060a、左側関節屈曲中央スイッチ1062a、右側関節屈曲左スイッチ1058b、右側関節屈曲右スイッチ1060b、右側関節屈曲中央スイッチ1062bなどの複数の関節屈曲スイッチは、シャフト2004及び/又はエンドエフェクタ2006の関節屈曲を制御するように構成されている。左側反転スイッチ1064a及び右側反転スイッチ1064bは、プライマリプロセッサ1006と連結される。いくつかの実施形態において、左側関節屈曲左スイッチ1058a、左側関節屈曲右スイッチ1060a、左側関節屈曲中央スイッチ1062a、及び左側反転スイッチ1064aを含む左側スイッチは、左フレックスコネクタ1072aによってプライマリプロセッサ1006に連結される。右側関節屈曲左スイッチ1058b、右側関節屈曲右スイッチ1060b、右側関節屈曲中央スイッチ1062b、及び右側反転スイッチ1064bを含む右側スイッチは、右フレックスコネクタ1072bによってプライマリプロセッサ1006に連結される。いくつかの実施形態において、発射スイッチ1066、クランプ解除スイッチ1068、及びシャフト係合スイッチ1070は、プライマリプロセッサ1006に連結される。
複数のスイッチ1056〜1070は、例えば、手術用器具2000のハンドルに搭載された複数のハンドル制御器、複数のインジケータスイッチ、及び/又はこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。様々な実施形態において、複数のスイッチ1056〜1070は、外科医が手術用器具を操作できるようにし、手術用器具の位置及び/若しくは操作に関してセグメント化回路1000にフィードバックを提供し、かつ/又は手術用器具2000の危険な操作を示す。いくつかの実施形態において、追加の又はより少ないスイッチが、セグメント化回路1000に連結されてもよく、1つ又は2つ以上のスイッチ1056〜1070は、単一のスイッチに組み合わせられていてもよいし、かつ/又は複数のスイッチに拡張されていてもよい。例えば、一実施形態において、1つ又は2つ以上の左側及び/又は右側の関節屈曲スイッチ1058a〜1064bは、単一の複数位置スイッチに組み合わせてもよい。
図5に、いくつかある安全操作の中でも、監視機能を実装するように構成された安全プロセッサ1104の一実施形態を備えるセグメント化回路1100を例示した。セグメント化回路1100の安全プロセッサ1004及びプライマリプロセッサ1106は、信号通信する。複数の回路セグメント1102c〜1102hは、プライマリプロセッサ1106に連結され、例えば、図1〜図3に例示された手術用器具2000などの手術用器具の1つ又は2つ以上の動作を制御するように構成されている。例えば、例示した実施形態において、セグメント化回路1100は、加速度セグメント1102c、ディスプレイセグメント1102d、シャフトセグメント1102e、エンコーダセグメント1102f、モータセグメント1102gの及び電源セグメント1102hを備える。それぞれの回路セグメント1102c〜1102gは、安全プロセッサ1104及び/又はプライマリプロセッサ1106と連結されてもよい。プライマリプロセッサはまた、フラッシュメモリ1186と連結される。マイクロプロセッサのアライブハートビート信号は、出力1196で与えられる。
加速度セグメント1102cは、手術用器具2000の動きを監視するように構成された加速度計1122を備える。様々な実施形態において、加速度計1122は、単軸、2軸、又は3軸加速度計であってもよい。加速度計1122は、必ずしも座標加速度(速度変化率)ではない、適切な加速度を測定するために使用されてもよい。代わりに、加速度計は、加速度計1122の座標系に静置した試験質量によって経験された重力現象と関連付けられた加速度を検知する。例えば、地表面に静置した加速度計1122は、その重量に起因して、直上に向かう加速度g=9.8m/s2(重力)を測定することとなる。加速度計1122が測定できる別の種類の加速度は、重力加速度である。様々な他の実施形態において、加速度計1122は、単軸、2軸、又は3軸加速度計を含んでもよい。更に、加速度セグメント1102cは、加速度、傾き、衝撃、震動、回転、及び複数の自由度(DoF)を検知及び測定するために1つ又は2つ以上の内部センサを備えていてよい。好適な内部センサは、加速度計(単軸、2軸、又は3軸)、例えば、地磁界などの空間磁場を測定するための磁気計、及び/又は角速度を測定するためのジャイロスコープを備えてもよい。
ディスプレイセグメント1102dは、手術用器具2000に組み込まれた、例えば、OLEDディスプレイなどのディスプレイを備える。特定の実施形態において、手術用器具2000は、ユーザに感覚フィードバックを提供する1つ又は2つ以上の装置を含んでもよい出力装置を備えてもよい。このような装置は、例えば、視覚的フィードバック装置(例えば、LCDディスプレイスクリーン、LEDインジケータ)、可聴フィードバック装置(例えば、スピーカ、ブザー)又は触覚フィードバック装置(例えば、触覚作動装置)を含んでもよい。いくつかの態様において、出力装置は、図1に例示したとおり、ハンドルアセンブリ2002内に含まれてもよいディスプレイを備えてもよい。シャフトアセンブリコントローラ及び/又は電源管理コントローラは、出力装置を通して手術用器具2000のユーザにフィードバックを提供できる。シャフトアセンブリコントローラ及び/又は電源管理コントローラを出力装置に接続するように、インターフェースを構成することができる。
シャフトセグメント1102eは、シャフト2004及び/又はシャフト2004に連結されたエンドエフェクタ2006の1つ又は2つ以上の動作を制御するように構成された、例えば、シャフトPCBなどのシャフト回路基板1131、及び、シャフト係合を示すためのホール効果スイッチ1170を備える。シャフト回路基板1131はまた、強誘電体ランダムアクセスメモリ(FRAM)技術による低電力マイクロプロセッサ1190、機械的関節屈曲スイッチ1192、シャフト解放ホール効果スイッチ1194、及びフラッシュメモリ1134を含む。エンコーダセグメント1102fは、モータ1048、シャフト2004、及び/又はエンドエフェクタ2006の回転位置情報を提供するように構成された複数のモータエンコーダ1140a、1140bを備える。
モータセグメント1102gは、例えば、ブラシ付きDCモータなどのモータ1048を備える。モータ1048は、複数のHブリッジドライバ1142及びモータコントローラ1143を通してプライマリプロセッサ1106に連結される。モータコントローラ1143は、プライマリプロセッサ1106にモータ1048の状態及び位置を示すために、第1のモータフラグ1174a及び第2のモータフラグ1174bを制御する。プライマリプロセッサ1106は、パルス幅変調(PWM)のハイ信号1176a、PWMのロー信号1176b、方向信号1178、同期信号1180、及びモータリセット信号1182を、バッファ1184を通してモータコントローラ1143に提供する。電源セグメント1102hは、それぞれの回路セグメント1102a〜1102gにセグメント電圧を供給するように構成されている。
一実施形態において、安全プロセッサ1104は、例えば、モータセグメント1102gなどの1つ又は2つ以上の回路セグメント1102c〜1102hに対する監視機能を実装するように構成されている。この点で、安全プロセッサ1104は、プライマリプロセッサ10006の機能不全を検知して回復させるような監視機能を使用する。通常動作中、安全プロセッサ1104は、プライマリプロセッサ1104のハードウェアの故障又はプログラムエラーについて監視し、1つ又は複数の修正処置を開始する。修正処置は、プライマリプロセッサ10006を安全状態に置くこと、及び正常なシステム動作に復帰させることを含んでもよい。一実施形態において、安全プロセッサ1104は、少なくとも第1のセンサに連結される。第1のセンサは、手術用器具2000の第1の特性を測定する。いくつかの実施形態において、安全プロセッサ1104は、手術用器具2000の測定された特性を所定値と比較するように構成されている。例えば、一実施形態において、モータセンサ1140aは、安全プロセッサ1104に連結される。モータセンサ1140aは、モータ速度及び位置情報を安全プロセッサ1104に提供する。安全プロセッサ1104は、モータセンサ1140aを監視し、値を最大速度及び/又は位置の値と比較し、モータ1048の動作が所定値を超えないようにする。いくつかの実施形態において、この所定値は、モータ1048のリアルタイムの速度及び/又は位置に基づいて計算されるか、プライマリプロセッサ1106と通信する第2のモータセンサ1140bによって提供される値から計算されるか、かつ/又は、例えば、安全プロセッサ1104に連結されたメモリモジュールから安全プロセッサ1104に提供される。
いくつかの実施形態において、第2のセンサが、プライマリプロセッサ1106に連結される。第2のセンサは、第1の物理特性を測定するように構成されている。安全プロセッサ1104及びプライマリプロセッサ1106は、第1のセンサ及び第2のセンサそれぞれの値を表す信号を提供するように構成されている。安全プロセッサ1104又はプライマリプロセッサ1106のいずれか一方が許容範囲外の値を示したとき、セグメント化回路1100は、回路セグメント1102c〜1102hうちの少なくとも1つ(例えば、モータセグメント1102gなど)の動作を防ぐ。例えば、図5に例示した実施形態において、安全プロセッサ1104は、第1のモータ位置センサ1140aと連結され、プライマリプロセッサ1106は、第2のモータ位置センサ1140bと連結される。モータ位置センサ1140a、1140bは、例えば、サイン及びコサイン出力を備えた磁気式角度ロータリ入力などの任意の好適なモータ位置センサを備えてもよい。モータ位置センサ1140a、1140bは、モータ1048の位置を示すそれぞれの信号を安全プロセッサ1104及びプライマリプロセッサ1106に提供する。
安全プロセッサ1104及びプライマリプロセッサ1106は、第1のモータセンサ1140a及び第2のモータセンサ1140bの値が所定の範囲内にあるとき、作動信号を生成する。プライマリプロセッサ1106又は安全プロセッサ1104のいずれか一方が所定範囲外の値を検知したとき、作動信号は停止され、少なくとも1つの回路セグメント1102c〜1102h(例えば、モータセグメント1102gなど)の動作が遮断され、かつ/又は防がれる。例えば、いくつかの実施形態において、プライマリプロセッサ1106からの作動信号及び安全プロセッサ1104からの作動信号は、ANDゲートに連結される。ANDゲートは、モータ電源スイッチ1120に連結される。ANDゲートは、安全プロセッサ1104及びプライマリプロセッサ1106の両方からの作動信号がハイであり、モータセンサ1140a、1140bの値が所定範囲内であることが示されている場合は、モータ電源スイッチ1120を閉位置又はオンの位置に維持する。モータセンサ1140a、1140bのいずれかが所定範囲外の値を検知したとき、モータセンサ1140a、1140bからの作動信号は、ローに設定され、ANDゲートの出力は、モータ電源スイッチ1120を開くローに設定される。いくつかの実施形態において、第1のセンサ1140a及び第2のセンサ1140bの値は、例えば、安全プロセッサ1104及び/又はプライマリプロセッサ1106によって比較される。第1のセンサ及び第2のセンサの値が異なるとき、安全プロセッサ1104及び/又はプライマリプロセッサ1106は、モータセグメント1102gの動作を防ぐ。
いくつかの実施形態において、安全プロセッサ1104は、第2のセンサ1140bの値を示すシグナルを受信し、第2のセンサ値を第1のセンサ値と比較する。例えば、一実施形態において、安全プロセッサ1104は、第1のモータセンサ1140aに直接連結される。第2のモータセンサ1140bは、第2のモータセンサ1140bの値を安全プロセッサ1104に提供するプライマリプロセッサ1106と連結され、かつ/又は安全プロセッサ1104に直接連結される。安全プロセッサ1104は、第1のモータセンサ1140の値を第2のモータセンサ1140bの値と比較する。安全プロセッサ1104が第1のモータセンサ1140aと第2のモータセンサ1140bとの間で不一致を検知したとき、安全プロセッサ1104は、モータセグメント1102gの動作を、例えば、モータセグメント1102gへの電力を切断することによって遮断してもよい。
いくつかの実施形態において、安全プロセッサ1104及び/又はプライマリプロセッサ1106は、手術用器具の第1の特性を測定するように構成された第1のセンサ1140a、及び手術用器具の第2の特性を測定するように構成された第2のセンサ1140bに連結される。第1の特性及び第2の特性は、手術用器具が正常に動作をしているとき、所定の関係性を含む。安全プロセッサ1104は、第1の特性及び第2の特性を監視する。第1の特性及び/又は第2の特性の値が所定の関係性に整合しないことが検知されたときは、故障が発生している。故障が発生したとき、安全プロセッサ1104は、少なくとも1つの処置、例えば、少なくとも1つの回路セグメントの動作を防ぐこと、所定の動作を実行すること、及び/又はプライマリプロセッサ1106をリセットすることなどを行う。例えば、安全プロセッサ1104は、故障が検知されたとき、モータ回路セグメント1102gへの電力を切断するようにモータ電源スイッチ1120を開にしてもよい。
図6は、例えば、図1〜図3に例示された手術用器具2000などの、手術用器具の第1の特性及び第2の特性を監視及び比較するように構成された安全プロセッサ1204を備えたセグメント化回路1200の一実施形態のブロック図の例示である。安全プロセッサ1204は、第1のセンサ1246及び第2のセンサ1266に連結される。第1のセンサ1246は、手術用器具2000の第1の物理特性を監視するように構成されている。第2のセンサ1266は、手術用器具2000の第2の物理特性を監視するように構成されている。第1及び第2の特性は、手術用器具2000が正常に動作をしているとき、所定の関係性を含む。例えば、一実施形態において、第1のセンサ1246は、電源からのモータの電流消費を監視するように構成されたモータ電流センサを備える。モータ電流消費は、モータ速度を示してもよい。第2のセンサは、例えば、手術用器具2000に連結されたエンドエフェクタ2006などのエンドエフェクタ内の切断部材の位置を監視するように構成されたリニアホールセンサを備える。切断部材の位置は、エンドエフェクタ2006内の切断部材速度を計算するために使用される。切断部材速度は、手術用器具2000が正常な動作をしているとき、モータ速度と所定の関係性を有する。
安全プロセッサ1204は、第1のセンサ1246及び第2のセンサ1266が所定の関係性に整合する値を生成していることを示す信号をメインプロセッサ1206に提供する。安全プロセッサ1204が所定の関係性に整合しない第1のセンサ1246及び/又は第2のセンサ1266の値を検知したとき、安全プロセッサ1206は、危険な状態であることをプライマリプロセッサ1206に示す。プライマリプロセッサ1206は、少なくとも1つの回路セグメントの動作を遮断及び/又は防ぐ。いくつかの実施形態において、安全プロセッサ1204は、1つ又は2つ以上の回路セグメントの動作を制御するように構成されたスイッチに直接連結される。例えば、図5を参照すると、一実施形態において、安全プロセッサ1104は、モータ電源スイッチ1120に直接連結される。安全プロセッサ1104は、故障が検知されたきにモータセグメント1102gの動作を防ぐためにモータ電源スイッチ1120を開にする。
図5を再度参照すると、一実施形態において、安全プロセッサ1104は、独立制御アルゴリズムを実行するように構成されている。動作中、安全プロセッサ1104は、セグメント化回路1100を監視し、例えば、プライマリプロセッサ1106などの他の回路部品からの信号を独立に制御し、かつ/又はオーバーライドするように構成されている。安全プロセッサ1104は、事前にプログラムされたアルゴリズムを実行してもよく、かつ/又は手術用器具2000の1つ又は2つ以上の動作及び/又は位置に基づいて動作中にその場で更新又はプログラムされてもよい。例えば、一実施形態において、安全プロセッサ1104は、新しいシャフト及び/又はエンドエフェクタが手術用器具2000に連結されるたびに、新しいパラメータ及び/又は安全アルゴリズムを用いて再プログラムされる。いくつかの実施形態において、安全プロセッサ1104によって保存された1つ又は2つ以上の安全値は、プライマリプロセッサ1106によって複製される。二重エラー検知は、プロセッサ1104、1106のいずれか一方に保存された値及び/又はパラメータが正しいことを確実にするために実行される。
いくつかの実施形態において、安全プロセッサ1104及びプライマリプロセッサ1106は、冗長安全性点検を実装する。安全プロセッサ1104及びプライマリプロセッサ1106は、正常な動作を示す周期的信号を提供する。例えば、動作中、安全プロセッサ1104は、プライマリプロセッサ1106に、安全プロセッサ1104がコードを実行中で正常な動作をしていることを示してもよい。プライマリプロセッサ1106も同様に、安全プロセッサ1104に、プライマリプロセッサ1106がコードを実行中で正常な動作をしていることを示してもよい。いくつかの実施形態において、安全プロセッサ1104とプライマリプロセッサ1106との間の通信は、所定の時間間隔で生じる。所定の時間間隔は、一定であってもよいし、又は、手術用器具2000の回路状態及び/若しくは動作に基づいて変化してもよい。
図7は、例えば、図5に例示された安全プロセス1104などの安全プロセッサによって実装されるように構成された安全プロセス1250を例示したブロック図である。一実施形態において、手術用器具2000の複数の特性に対応する値が、安全プロセッサ1104に提供される。複数の特性は、複数の独立したセンサ及び/又はシステムによって監視される。例えば、例示された実施形態において、測定された切断部材速度1252、提示モータ速度1254、及びモータ信号により意図された方向1256が、安全プロセッサ1104に提供される。切断部材速度1252及び提示モータ速度1254は、例えば、それぞれリニアホールセンサ及び電流センサなどの独立したセンサによって提供されてもよい。モータ信号により意図された方向1256は、例えば、図5に例示されたプライマリプロセッサ1106などのプライマリプロセッサによって提供されてもよい。安全プロセッサ1104は、1258でこれらの複数の特性を比較し、特性が所定の関係性に整合するときを決定する。これら複数の特性が所定の関係性に整合する値を含むとき(1260a)、処置は行われない(1262)。複数の特性が所定の関係性と整合しない値を含む1260bのとき、安全プロセッサ1104は、1つ又は2つ以上の処置、例えば、機能の防止、機能の実行、及び/又はプロセッサの再設定などを実行する。例えば、図7に例示されたプロセス1250において、安全プロセッサ1104は、例えば、モータセグメントへの電力を遮断する(1264)ことによって、1つ又は2つ以上の回路セグメントの動作を遮断する。
図5を再度参照すると、セグメント化回路1100は、手術用器具2000の1つ又は2つ以上の動作を制御するように構成された複数のスイッチ1156〜1170を備える。例えば、例示された実施形態において、セグメント化回路1100は、クランプ解除スイッチ1168、発射トリガ1166、及び手術用器具2000に連結されたシャフト2004及び/又はエンドエフェクタ2006の関節屈曲を制御するように構成された複数のスイッチ1158a〜1164bを備える。クランプ解除スイッチ1168、発射トリガ1166、及び複数の関節屈曲スイッチ1158a〜1164bは、アナログスイッチ及び/又はデジタルスイッチを含んでもよい。特に、スイッチ1156は、機械スイッチリフタ下降位置を示し、スイッチ1158a、1158bは、関節屈曲左(1)及び(2)を示し、スイッチ1160a、1160bは、関節屈曲右(1)及び(2)を示し、スイッチ1162a、1162bは、関節屈曲中央(1)及び(2)を示し、スイッチ1164a、1164bは、反転/左及び反転/右を示す。
例えば、図8に、手術用器具の1つ又は2つ以上の動作を制御するように構成された複数のスイッチSW1〜SW16を備えるスイッチバンク1300の一実施形態を例示した。スイッチバンク1300は、例えば、プライマリプロセッサ1106などのプライマリプロセッサに連結されてもよい。いくつかの実施形態において、1つ又は2つ以上のダイオードD1〜D8が、複数のスイッチSW1〜SW16に連結される。任意の好適な機械的、電気機械的、又は固体スイッチは、複数のスイッチ1156〜1170を任意の組み合わせで実装するように使用されてもよい。例えば、スイッチ1156〜1170は、手術用器具2000に関連した構成要素の動き、又は物体の存在によって動作するスイッチを制限し得る。そのようなスイッチは、手術用器具2000に関連した様々な機能を制御するために使用されてもよい。リミットスイッチは、一組の接点と機械的にリンクされたアクチュエータからなる電気機械装置である。物体がアクチュエータと接触すると、この装置は、電気接続を形成又は切断するように接点を操作する。リミットスイッチは、その耐久性、設置が容易であること、及び動作の信頼性のため、様々な用途及び環境で使用される。リミットスイッチは、物体の存在又は不在、通過、位置、及び物体の移動の終了を判定できる。他の実施において、スイッチ1156〜1170は、例えば、数ある中でも特に、ホール効果素子、磁気抵抗(MR)素子、巨大磁気抵抗(GMR)素子、磁気計などの磁場の作用下で作動する固体スイッチであってもよい。他の実施において、スイッチ1156〜1170は、例えば、数ある中でも特に、光学センサ、赤外線センサ、紫外線センサなどの光の作用下で作動する固体スイッチであってもよい。更に、スイッチ1156〜1170は、例えば、トランジスタ(例えば、FET、接合型FET、金属酸化物半導体FET(MOSFET)、バイポーラ型など)などの固体素子であってもよい。他のスイッチとしては、数ある中でも特に、ワイヤレススイッチ、超音波スイッチ、加速度計、内部センサを挙げることができる。
図9に、複数のスイッチを備えるスイッチバンク1350の一実施形態を例示した。様々な実施形態において、1つ又は2つ以上のスイッチは、例えば、図1〜図3に例示された手術用器具2000などの手術用器具の1つ又は2つ以上の動作を制御するように構成されている。複数の関節屈曲スイッチSW1〜SW16は、手術用器具2000に連結されたシャフト2004及び/又はエンドエフェクタ2006の関節屈曲を制御するように構成されている。発射トリガ1366は、手術用器具2000を発射するように、例えば、複数のステープルを展開するように、切断部材をエンドエフェクタ2006内で平行移動させるように、かつ/又はエンドエフェクタ2006に電気外科的エネルギーを供給するように構成されている。いくつかの実施形態において、スイッチバンク1350は、手術用器具2000の動作を防ぐように構成された1つ又は2つ以上の安全スイッチを備える。例えば、ベイルアウトスイッチ1356は、ベイルアウト・ドアに連結され、ベイルアウト・ドアが開位置にあるときに手術用器具2000の動作を防ぐ。
図10に、プライマリプロセッサ1406に連結されたスイッチバンク1450を備えるセグメント化回路1400の一実施形態を例示した。スイッチバンク1450は、図9に例示したスイッチバンク1350に類似している。スイッチバンク1450は、例えば、図1〜図3に例示された手術用器具2000などの手術用器具の1つ又は2つ以上の動作を制御するように構成された複数のスイッチSW1〜SW16を備える。スイッチバンク1450は、プライマリプロセッサ1406のアナログ入力に連結される。スイッチバンク1450内のそれぞれのスイッチは、プライマリプロセッサ1406のデジタル入力に連結された入力/出力エキスパンダ1463に更に連結される。プライマリプロセッサ1406は、スイッチバンク1450からの入力を受信し、セグメント化回路1400の、例えば、モータセグメント1402gなどの1つ又は2つ以上の更なるセグメントをスイッチバンク1450の1つ又は2つ以上のスイッチの操作に応じて制御する。
いくつかの実施形態において、ポテンショメータ1469は、手術用器具2000に連結されたエンドエフェクタ2006のクランプ位置を示す信号を提供するために、プライマリプロセッサ1406に連結される。ポテンショメータ1469は、例えば、モータセグメント1102gなどの1つ又は2つ以上の回路セグメントの動作を制御するための、プライマリプロセッサ1106によって使用される、クランプ開/閉位置を示す信号を提供することによって、安全プロセッサ(図示せず)を置き換えたり、かつ/又は補完してもよい。例えば、エンドエフェクタが完全にクランプ位置にあるかつ/又は完全に開位置にあることをポテンショメータ1469が示すとき、プライマリプロセッサ1406は、モータ電源スイッチ1420を開にして、特定の方向でのモータセグメント1402gのそれ以上の動作を防いでもよい。いくつかの実施形態において、プライマリプロセッサ1406は、ポテンショメータ1469から受信した信号に応じてモータセグメント1402gに供給される電流を制御する。例えば、プライマリプロセッサ1406は、エンドエフェクタが所定の位置を超えて閉じられていることをポテンショメータ1469が示すとき、モータセグメント1402gに供給され得るエネルギーを制限してもよい。
図5を再度参照すると、セグメント化回路1100は、加速度セグメント1102cを備える。加速度セグメントは、加速度計1122を備える。加速度計1122は、安全プロセッサ1104及び/又はプライマリプロセッサ1106と連結されてもよい。加速度計1122は、手術用器具2000の動きを監視するように構成されている。加速度計1122は、1つ又は2つ以上の方向への動きを示す1つ又は2つ以上の信号を生成するように構成されている。例えば、いくつかの実施形態において、加速度計1122は、手術用器具2000の3方向への動きを監視するように構成されている。他の実施形態において、加速度セグメント1102cは、信号方向の動きを監視するようにそれぞれ構成された、複数の加速度計1122を備える。
いくつかの実施形態において、加速度計1122は、スリープモードへの移行及び/又はスリープモードからの移行、例えば、スリープモードとウェイクアップモードとの間の移行及びその逆の移行を開始するように構成されている。スリープモードは、回路セグメント1102a〜1102gのうちの1つ又は2つ以上が停止されている又は低電力状態に置かれている、低電力モードを含んでもよい。例えば、一実施形態において、加速度計1122は、スリープモードで稼働状態のままであり、安全プロセッサ1104は、安全プロセッサ1104が加速度計1122を監視するが、その他のいずれの機能も実行しない低電力モードに置かれる。残りの回路セグメント1102b〜1102gには、電力が供給されない。様々な実施形態において、プライマリプロセッサ1104及び/又は安全プロセッサ1106は、加速度計1122を監視するように構成され、例えば、所定時間内に動きが検知されない場合に、セグメント化回路1100をスリープモードに移行させるように構成されている。加速度計1122を監視する安全プロセッサ1104と関連させて記載したが、スリープモード/ウェイクアップモードは、本明細書に記載したとおり、任意のセンサ、スイッチ、又は手術用器具2000に関連付けられた他のインジケータを監視する安全プロセッサ1104によって実装されてもよい。例えば、安全プロセッサ1104は、内部センサ又は1つ若しくは2つ以上のスイッチを監視してもよい。
いくつかの実施形態において、セグメント化回路1100は、所定の非動作時間後にスリープモードに移行する。タイマは、安全プロセッサ1104及び/又はプライマリプロセッサ1106と信号通信する。タイマは、安全プロセッサ1104、プライマリプロセッサ1106と一体化されていてもよいし、かつ/又は別個の回路部品であってもよい。タイマは、手術用器具2000の最後の動きが加速度計1122によって検知されてからの時間を監視するように構成されている。カウンタが所定閾値を超える場合、安全プロセッサ1104及び/又はプライマリプロセッサ1106は、セグメント化回路1100をスリープモードに移行させる。いくつかの実施形態において、タイマは、加速度計1122が動きを検知するごとにリセットされる。
いくつかの実施形態において、スリープモードになったとき、加速度計1122、又は他の指定されたセンサ及び/又はスイッチ、及び安全プロセッサ1104を除く全ての回路セグメントは、停止される。安全プロセッサ1104は、加速度計1122、又は他の指定されたセンサ及び/又はスイッチを監視する。加速度計1122が手術用器具2000の動きを示すとき、安全プロセッサ1104は、スリープモードから動作モードへの移行を開始させる。動作モードでは、全ての回路セグメント1102a〜1102hは、完全に通電され、手術用器具2000の使用準備ができる。いくつかの実施形態において、安全プロセッサ1104は、プライマリプロセッサ1106をスリープモードからフルパワーモードに移行させるための信号を、プライマリプロセッサ1106に提供することによって、セグメント化回路1100を動作モードに移行させる。次いで、プライマリプロセッサ1106は、残りのそれぞれの回路セグメント1102d〜1102hを動作モードに移行させる。
スリープモードへの移行及び/又はスリープモードからの移行は、複数の段階を含んでもよい。例えば、一実施形態において、セグメント化回路1100は、4段階で動作モードからスリープモードに移行する。第1の段階は、加速度計1122が第1の所定時間の間、手術用器具の動きを検知しなかった後で開始される。第1の所定時間後、セグメント化回路1100は、ディスプレイセグメント1102dのバックライトを暗くする。第2の所定時間内に動きが検知されないとき、安全プロセッサ1104は、ディスプレイセグメント1102dのバックライトを消灯する第2の段階に移行する。第3の所定時間内に動きが検知されないとき、安全プロセッサ1104は、加速度計1122のポーリングレートを低下させる第3の段階に移行する。第4の所定時間内に動きが検知されないとき、ディスプレイセグメント1102dは、停止され、セグメント化回路1100は、スリープモードに入る。スリープモードでは、加速度計1122及び安全プロセッサ1104を除く全ての回路セグメントは、停止される。安全プロセッサ1104は、安全プロセッサ1104が加速度計1122をポーリングするだけの低電力モードに入る。安全プロセッサ1104は、加速度計1122が動きを検知するまで加速度計1122を監視し、その動きを検知した時点で、安全プロセッサ1104は、セグメント化回路1100をスリープモードから動作モードに移行させる。
いくつかの実施形態において、安全プロセッサ1104は、加速度計1122が所定閾値を超える手術用器具2000の動きを検知したときのみ、セグメント化回路1100を動作モードに移行させる。所定閾値を超える動きのみに反応することによって、安全プロセッサ1104は、手術用器具2000が保管中に揺さぶられる又は動かされたときに、セグメント化回路1100の動作モードへの意図的でない移行を防ぐ。いくつかの実施形態において、加速度計1122は、複数の方向での動きを監視するように構成されている。例えば、加速度計1122は、第1の方向及び第2の方向での動きを検知するように構成されて得る。安全プロセッサ1104は、加速度計1122を監視し、第1の方向及び第2の方向の両方で所定閾値を超える動きが検知されたときに、セグメント化回路1100をスリープモードから動作モードに移行させる。少なくとも2方向での所定閾値を超える動きを必要とすることによって、安全プロセッサ1104は、保管中の偶発的な動きに起因した、セグメント化回路1100のスリープモードからの意図的でない移行を防止するように構成されている。
いくつかの実施形態において、加速度計1122は、第1の方向、第2の方向、及び第3の方向での動きを検知するように構成されている。安全プロセッサ1104は、加速度計1122を監視し、加速度計1122が第1の方向、第2の方向、及び第3の方向のそれぞれで振動運動を検知したときのみ、セグメント化回路1100をスリープモードから移行させるように構成されている。いくつかの実施形態において、第1の方向、第2の方向、及び第3の方向のそれぞれでの振動運動は、操作者による手術用器具2000の動きに一致しており、それ故、動作モードへの移行は、加速度計1122が3方向での振動運動を検知したときが望ましい。
いくつかの実施形態において、検知された最後の動きからの時間の増加とともに、セグメント化回路1100をスリープモードから移行させるために必要な動きの所定閾値もまた増加する。例えば、いくつかの実施形態において、タイマは、スリープモード中も動作し続ける。タイマのカウントが増加するにつれて、安全プロセッサ1104は、セグメント化回路1100を動作モードに移行させるために必要な動きの所定閾値を増加させる。安全プロセッサ1104は、所定閾値を上限まで増加させてよい。例えば、いくつかの実施形態において、安全プロセッサ1104は、セグメント化回路1100をスリープモードに移行させ、タイマをリセットする。動きの所定閾値は、最初は低い値に設定され、セグメント化回路1100をスリープモードから移行させるために手術用器具2000の最小限の動きのみを必要とする。スリープモードに移行してからの時間が、タイマによって測定されるとおり、増加するにつれて、安全プロセッサ1104は、動きの所定閾値を増加させる。時間Tにおいて、安全プロセッサ1104は、所定閾値を上限まで増加させている。時間T+の全てに対して、所定閾値は、上限の一定値を維持する。
いくつかの実施形態において、1つ又は2つ以上の追加及び/又は代替のセンサを、セグメント化回路1100をスリープモードと動作モードとの間で移行させるために使用する。例えば、一実施形態において、タッチセンサが、手術用器具2000上に配置される。タッチセンサは、安全プロセッサ1104及び/又はプライマリプロセッサ1106に連結される。タッチセンサは、手術用器具2000とのユーザの接触を検知するように構成されている。例えば、タッチセンサは、操作者が手術用器具2000を手に取ったときに検知するために手術用器具2000のハンドル上に配置されてもよい。安全プロセッサ1104は、加速度計1122が動きを検知することなく所定時間が経過した後、セグメント化回路1100をスリープモードに移行させる。安全プロセッサ1104は、タッチセンサを監視し、タッチセンサが手術用器具2000とのユーザの接触を検知したとき、セグメント化回路1100を動作モードに移行させる。タッチセンサは、例えば、容量式タッチセンサ、温度センサ、及び/又は任意の他の好適なタッチセンサを含んでもよい。いくつかの実施形態において、装置をスリープモードと動作モードとの間で移行させるために、タッチセンサ及び加速度計1122を使用してもよい。例えば、安全プロセッサ1104は、加速度計1122が所定時間内に動きを検知せず、かつ、タッチセンサが、ユーザが手術用器具2000と接触していることを示さないときに、装置をスリープモードに移行させるのみであってもよい。当業者は、セグメント化回路1100をスリープモードと動作モードとの間で移行させるために1つ又は2つ以上の更なるセンサが使用されてもよいことを理解するであろう。いくつかの実施形態において、タッチセンサは、セグメント化回路1100がスリープモードであるときにのみ、安全プロセッサ1104によって監視される。
いくつかの実施形態において、安全プロセッサ1104は、1つ又は2つ以上のハンドル制御器が作動されたときに、セグメント化回路1100をスリープモードから動作モードに移行させるように構成されている。スリープモードに移行した後、例えば、加速度計1122が所定時間の間に動きを検知しなかった後、安全プロセッサ1104は、例えば、複数の関節屈曲スイッチ1158a〜1164bなどの1つ又は2つ以上のハンドル制御器を監視する。他の実施形態において、1つ又は2つ以上のハンドル制御器は、例えば、クランプ制御器1166、解除ボタン1168、及び/又は任意の他の好適なハンドル制御器を含む。手術用器具2000の操作者は、セグメント化回路1100を動作モードに移行させるために1つ又は2つ以上のハンドル制御器を作動させてもよい。安全プロセッサ1104がハンドル制御器の作動を検知したとき、安全プロセッサ1104は、セグメント化回路1100の動作モードへの移行を開始させる。プライマリプロセッサ1106は、ハンドル制御器が作動されたときに稼働状態になっていないため、操作者は、手術用器具2000の対応する動作を引き起こさずにハンドル制御器を作動できる。
図16に、例えば、図1〜図3に例示された手術用器具2000などの手術用器具の動きを監視するように構成された加速度計1922を備えるセグメント化回路1900の一実施形態を例示した。電源セグメント1902は、例えば、加速度計1922などの1つ又は2つ以上の回路セグメントにバッテリ1908からの電力を供給する。加速度計1922は、プロセッサ1906と連結される。加速度計1922は、手術用器具2000の動きを監視するように構成されている。加速度計1922は、1つ又は2つ以上の方向への動きを示す1つ又は2つ以上の信号を生成するように構成されている。例えば、いくつかの実施形態において、加速度計1922は、手術用器具2000の3方向への動きを監視するように構成されている。
特定の例においては、プロセッサ1906は、例えば、Texas Instrumentsから入手可能なLM 4F230H5QRであってもよい。プロセッサ1906は、加速度計1922を監視するように構成され、例えば、所定時間内に動きが検知されない場合に、セグメント化回路1900をスリープモードに移行させるように構成されている。いくつかの実施形態において、セグメント化回路1900は、所定の非動作時間後にスリープモードに移行する。例えば、安全プロセッサ1904は、加速度計1922が動きを検知することなく所定時間が経過した後、セグメント化回路1900をスリープモードに移行させてよい。特定の例において、加速度計1922は、例えば、STMicroelectronicsから入手可能なLIS331DLMであってもよい。タイマは、プロセッサ1906と信号通信する。タイマは、プロセッサ1906と一体化されていてもよいし、かつ/又は別個の回路部品であってもよい。タイマは、手術用器具2000の最後の動きが加速度計1922によって検知されてからの時間をカウントするように構成されている。カウンタが所定閾値を超える場合、プロセッサ1906は、セグメント化回路1900をスリープモードに移行させる。いくつかの実施形態において、タイマは、加速度計1922が動きを検知するごとにリセットされる。
いくつかの実施形態において、加速度計1922は、衝突事象を検知するように構成されている。例えば、手術用器具2000が落下したとき、加速度計1922は、第1の方向で重力に起因する加速度を検知し、次いで、第2の方向で(床及び/又は他の表面との衝突によって引き起こされた)加速度の変化を検知することとなる。他の例のように、手術用器具2000が壁と衝突したとき、加速度計1922は、1つ又は2つ以上の方向での加速度の急上昇を検知することとなる。加速度計1922が衝突事象を検知したとき、衝突事象は、機械的かつ/又は電子的構成要素を緩める恐れがあるため、プロセッサ1906は、手術用器具2000の動作を防いでもよい。いくつかの実施形態において、所定閾値を超える衝撃のみが動作を防ぐ。いくつかの実施形態において、全ての衝撃は、監視され、所定閾値を超える累積衝撃によって、手術用器具2000の動作が防がれてもよい。
図5を再度参照すると、一実施形態において、セグメント化回路1100は、電源セグメント1102hを備える。電源セグメント1102hは、それぞれの回路セグメント1102a〜1102gにセグメント電圧を供給するように構成されている。電源セグメント1102hは、バッテリ1108を備える。バッテリ1108は、バッテリコネクタ1110を通して、例えば、12ボルトなどの所定電圧を供給するように構成されている。1つ又は2つ以上の電力コンバータ1114a、1114b、1116が、特定の電圧を供給するためにバッテリ1108に連結される。例えば、例示された実施形態において、電源セグメント1102hは、補助スイッチングコンバータ1114a、スイッチングコンバータ1114b、及び低ドロップアウト(LDO)コンバータ1116を備える。スイッチコンバータ1114a、1114bは、1つ又は2つ以上の回路部品に3.3ボルトを供給するように構成されている。LDOコンバータ1116は、1つ又は2つ以上の回路部品に5.0ボルトを供給するように構成されている。いくつかの実施形態において、電源セグメント1102hは、昇圧コンバータ1118を備える。トランジスタスイッチ(例えば、NチャネルMOSFET)1115は、電力コンバータ1114b、1116に連結される。昇圧コンバータ1118は、バッテリ1108によって供給される電圧を超える増加された電圧(例えば、13ボルト)を供給するように構成されている。昇圧コンバータ1118は、例えば、コンデンサ、インダクタ、バッテリ、充電式バッテリ、及び/又は増加された電圧を供給するための任意の他の好適な昇圧コンバータを含んでもよい。昇圧コンバータ1118は、手術用器具2000の大電力動作の間に、1つ又は2つ以上の回路セグメント1102a〜1102gの電圧低下及び/又は低電力状態を防ぐために昇圧電圧を供給する。しかし、実施形態は、本明細書の文脈で記載された1つ又は複数の電圧範囲に限定されない。
いくつかの実施形態において、セグメント化回路1100は、順次起動のために構成されている。次の連続する回路セグメント1102a〜1102gに通電する前に、それぞれの回路セグメント1102a〜1102gによってエラーチェックが実行される。図11に、例えば、セグメント化回路1100などのセグメント化回路1270に順次通電するためのプロセスの一実施形態を例示した。バッテリ1108が、セグメント化回路1100に連結されたとき、安全プロセッサ1104が通電される(1272)。安全プロセッサ1104は、自己エラーチェックを実行する(1274)。エラーが検知された場合(1276a)、安全プロセッサは、セグメント化回路1100の通電を中断し、エラーコードを生成する(1278a)。エラーが検知されない場合(1276b)、安全プロセッサ1104は、プライマリプロセッサ1106の電源投入を開始する(1278b)。プライマリプロセッサ1106は、自己エラーチェックを実行する。エラーが検知されないとき、プライマリプロセッサ1106は、残りのそれぞれの回路セグメントの順次電源投入を開始する(1278b)。それぞれの回路セグメントは、プライマリプロセッサ1106によって通電され、エラーチェックされる。エラーが検知されないとき、次の回路セグメントが通電される(1278b)。エラーが検知された場合、安全プロセッサ1104及び/又はプライマリプロセスは、現在のセグメントの通電を中断し、エラーを生成する(1278a)。この順次起動は、全ての回路セグメント1102a〜1102gが通電されるまで継続する。いくつかの実施形態において、セグメント化回路1100は、類似の順次電源投入プロセス1250に続いてスリープモードから移行する。
図12に、複数のデイジーチェーン電力コンバータ1514、1516、1518を備える電源セグメント1502の一実施形態を例示した。電源セグメント1502は、バッテリ1508を備える。バッテリ1508は、例えば、12Vなどの電源電圧を供給するように構成されている。電流センサ1512は、セグメント化回路及び/又は1つ又は2つ以上の回路セグメントの電流消費を監視するためにバッテリ1508と連結される。電流センサ1512は、FETスイッチ1513と連結される。バッテリ1508は、1つ又は2つ以上の電圧コンバータ1509、1514、1516に連結される。常時オンコンバータ1509は、例えば、モーションセンサ1522などの1つ又は2つ以上の回路部品に一定電圧を供給する。常時オンコンバータ1509は、例えば、3.3Vコンバータを含む。常時オンコンバータ1509は、例えば、安全プロセッサ(図示せず)などの追加回路部品に一定電圧を供給してもよい。バッテリ1508は、昇圧コンバータ1518に連結される。昇圧コンバータ1518は、バッテリ1508によって供給される電圧を超える昇圧電圧を供給するように構成されている。例えば、例示された実施形態において、バッテリ1508は、12Vの電圧を供給する。昇圧コンバータ1518は、電圧を13Vまで昇圧させるように構成されている。昇圧コンバータ1518は、例えば、図1〜図3に例示された手術用器具2000などの手術用器具の動作中に、最小電圧を維持するように構成されている。モータの動作は、プライマリプロセッサ1506に供給される電力が最小閾値未満に低下すること、及びプライマリプロセッサ1506において電圧低下又はリセット条件を作り出すことをもたらし得る。昇圧コンバータ1518により、手術用器具2000の動作中に、プライマリプロセッサ1506及び/又は、例えば、モータコントローラ1543などの他の回路部品が、十分な電力を利用できることが確保される。いくつかの実施形態において、昇圧コンバータ1518は、例えば、OLEDディスプレイ1588などの1つ又は2つ以上の回路部品に直接連結される。
昇圧コンバータ1518は、昇圧電圧レベル未満の電圧を供給するための1つ又は2つ以上の降圧コンバータに連結される。第1の電圧コンバータ1516は、昇圧コンバータ1518に連結され、1つ又は2つ以上の回路部品に第1の降圧電圧を供給する。例示された実施形態において、第1の電圧コンバータ1516は、5Vの電圧を供給する。第1の電圧コンバータ1516は、ロータリ位置エンコーダ1540に連結される。FETスイッチ1517は、第1の電圧コンバータ1516とロータリ位置エンコーダ1540との間に連結される。FETスイッチ1517は、プロセッサ1506によって制御される。プロセッサ1506は、例えば、大電力動作中に、位置エンコーダ1540を停止するためにFETスイッチ1517を開く。第1の電圧コンバータ1516は、第2の降圧電圧を供給するように構成された第2の電圧コンバータ1514に連結される。第2の降圧電圧は、例えば、3.3Vを含む。第2の電圧コンバータ1514は、プロセッサ1506に連結される。いくつかの実施形態において、昇圧コンバータ1518、第1の電圧コンバータ1516、及び第2の電圧コンバータ1514は、デイジーチェーン構成で連結される。デイジーチェーン構成は、昇圧電圧レベル未満の電圧レベルを生成するための小型でより効率的なコンバータの使用を可能にする。しかし、実施形態は、本明細書の文脈で記載された特定の1つ又は複数の電圧範囲に限定されない。
図13に、重要な機能及び/又は強電力機能に利用可能な電力を最大化するように構成されたセグメント化回路1600の一実施形態を例示した。セグメント化回路1600は、バッテリ1608を備える。バッテリ1608は、例えば、12Vなどの電源電圧を供給するように構成されている。電源電圧は、複数の電圧コンバータ1609、1618に供給される。常時オン電圧コンバータ1609は、例えば、モーションセンサ1622などの1つ又は2つ以上の回路部品及び安全プロセッサ1604に一定電圧を供給する。常時オン電圧コンバータ1609は、バッテリ1608に直接連結される。常時オンコンバータ1609は、例えば、3.3Vの電圧を供給する。しかし、実施形態は、本明細書の文脈で記載された特定の1つ又は複数の電圧範囲に限定されない。
セグメント化回路1600は、昇圧コンバータ1618を備える。昇圧コンバータ1618は、バッテリ1608によって供給される電源電圧を超える昇圧電圧(例えば、13ボルト)を供給する。昇圧コンバータ1618は、例えば、OLEDディスプレイ1688及びモータコントローラ1643などの1つ又は2つ以上の回路部品に直接昇圧電圧を供給する。OLEDディスプレイ1688を昇圧コンバータ1618に直接連結することによって、セグメント化回路1600では、OLEDディスプレイ1688専用の電力コンバータが不要となる。昇圧コンバータ1618は、例えば、切断動作などのモータ1648の1つ又は2つ以上の大電力動作中に、モータコントローラ1643及びモータ1648に昇圧電圧を供給する。昇圧コンバータ1618は、降圧コンバータ1616に連結される。降圧コンバータ1616は、1つ又は2つ以上の回路部品に昇圧電圧未満の、例えば、5Vなどの電圧を供給するように構成されている。降圧コンバータ1616は、例えば、FETスイッチ1651及び位置エンコーダ1640に連結される。FETスイッチ1651は、プライマリプロセッサ1606に連結される。プライマリプロセッサ1606は、セグメント化回路1600をスリープモードに移行させるとき、及び/又はモータ1648に更なる電圧を供給する必要がある大電力機能中に、FETスイッチ1651を開く。FETスイッチ1651を開くことで、位置エンコーダ1640を停止し、位置エンコーダ1640の電力消費をなくす。しかし、実施形態は、本明細書の文脈で記載された特定の1つ又は複数の電圧範囲に限定されない。
降圧コンバータ1616は、リニアコンバータ1614に連結される。リニアコンバータ1614は、例えば、3.3Vの電圧を供給するように構成されている。リニアコンバータ1614は、プライマリプロセッサ1606に連結される。リニアコンバータ1614は、プライマリプロセッサ1606に動作電圧を供給する。リニアコンバータ1614は、1つ又は2つ以上の更なる回路部品に連結されてもよい。しかし、実施形態は、本明細書の文脈で記載された特定の1つ又は複数の電圧範囲に限定されない。
セグメント化回路1600は、ベイルアウトスイッチ1656を備える。ベイルアウトスイッチ1656は、手術用器具2000のベイルアウト・ドアに連結される。ベイルアウトスイッチ1656及び安全プロセッサ1604は、ANDゲート1619に連結される。ANDゲート1619は、FETスイッチ1613に入力を提供する。ベイルアウトスイッチ1656がベイルアウト条件を検知したとき、ベイルアウトスイッチ1656は、ベイルアウト遮断信号をANDゲート1619に提供する。安全プロセッサ1604が、例えば、センサの不一致などの危険な条件を検知したとき、安全プロセッサ1604は、遮断信号をANDゲート1619に提供する。いくつかの実施形態において、ベイルアウト遮断信号及び遮断信号の両方は、正常な動作中はハイであり、ベイルアウト条件又は危険な条件が検知されたときはローである。ANDゲート1619の出力がローのとき、FETスイッチ1613が開かれ、モータ1648の動作が防がれる。いくつかの実施形態において、安全プロセッサ1604は、モータ1648をスリープモードのオフ状態に移行させるために遮断信号を利用する。FETスイッチ1613への第3の入力は、バッテリ1608に連結された電流センサ1612によって提供される。電流センサ1612は、回路1600による電流消費を監視し、所定閾値を超える電流が検知されたときにモータ1648への電力を遮断するためにFETスイッチ1613を開く。FETスイッチ1613及びモータコントローラ1643は、モータ1648の動作を制御するように構成されたFETスイッチのバンク1645に連結される。
モータ電流センサ1646は、電流モニタ1647にモータ電流センサ測定値を提供するためにモータ1648に直列に連結される。電流モニタ1647は、プライマリプロセッサ1606に連結される。電流モニタ1647は、モータ1648の電流消費を示す信号を提供する。プライマリプロセッサ1606は、モータの動作を制御するために、例えば、モータ1648の電流消費が許容範囲内となることを確保するために、モータ1648の電流消費を、例えば、位置エンコーダ1640などの回路1600の1つ又は2つ以上の他のパラメータと比較するために、かつ/又は処理部位の1つ又は2つ以上のパラメータを決定するために、モータ電流1647からの信号を利用してもよい。いくつかの実施形態において、電流モニタ1647は、安全プロセッサ1604に連結されてもよい。
いくつかの実施形態において、例えば、発射トリガなどの1つ又は2つ以上のハンドル制御器の作動は、プライマリプロセッサ1606に、ハンドル制御器が作動中に1つ又は2つ以上の構成要素への電力を低下するようにさせる。例として、1つの発射トリガは、切断部材の発射行程を制御する。切断部材は、モータ1648によって駆動される。発射トリガの作動は、モータ1648の正転動作及び切断部材の前進をもたらす。発射中、プライマリプロセッサ1606は、位置エンコーダ1640から電力を除くためにFETスイッチ1651を閉じる。1つ又は2つ以上の回路部品の停止によって、より多くの電力をモータ1648に供給できるようになる。発射トリガが解放されたとき、例えば、FETスイッチ1651を閉じて位置エンコーダ1640を再び作動させることによって、停止した部品にフルパワーを戻す。
いくつかの実施形態において、安全プロセッサ1604は、セグメント化回路1600の動作を制御する。例えば、安全プロセッサ1604は、セグメント化回路1600の順次電源投入を開始してもよく、セグメント化回路1600のスリープモードへの移行及びスリープモードからの移行を開始してもよく、かつ/又はプライマリプロセッサ1606からの1つ又は2つ以上の制御信号をオーバーライドしてもよい。例えば、例示された実施形態において、安全プロセッサ1604は、降圧コンバータ1616に連結される。安全プロセッサ1604は、セグメント化回路1600の残りに電力を供給するための降圧コンバータ1616を作動又は停止させることによって、セグメント化回路1600の動作を制御する。
図14に、順次通電されるように構成された複数のデイジーチェーン電力コンバータ1714、1716、1718を備える電源システム1700の一実施形態を例示した。複数のデイジーチェーン電力コンバータ1714、1716、1718は、最初の電源投入中、及び/又はスリープモードからの移行中に、例えば、安全プロセッサによって順次作動されてもよい。安全プロセッサは、独立した電力コンバータ(図示せず)によって電力供給されてもよい。例えば、一実施形態において、バッテリ電圧VBATTが電源システム1700に連結されており、かつ/又は加速度計がスリープモード中に動きを検知したとき、安全プロセッサは、デイジーチェーン電力コンバータ1714、1716、1718の順次起動を開始する。安全プロセッサは、13V昇圧部1718を作動させる。昇圧部1718は、通電され、自己点検を実行する。いくつかの実施形態において、昇圧部1718は、電源電圧を昇圧し、自己点検を実行するように構成された集積回路1720を備える。ダイオードDは、昇圧部1718が自己点検を完了し、昇圧部1718がいずれのエラーも識別しなかったことを示す信号をダイオードDに提供するまで、5V供給部1716への電源投入を防ぐ。いくつかの実施形態において、この信号は、安全プロセッサによって提供される。しかし、実施形態は、本明細書の文脈で記載された特定の1つ又は複数の電圧範囲に限定されない。
5V供給部1716は、昇圧部1718の後に順次電源投入される。5V供給部1716は、5V供給部1716でのあらゆるエラーを特定するために電源投入中に自己点検を実行する。5V供給部1716は、昇圧電圧から降圧電圧を供給し、エラーチェックを実行するように構成された集積回路1715を備える。エラーが検知されないとき、5V供給部1716は、順次電源投入を完了し、3.3V供給部1714に作動信号を提供する。いくつかの実施形態において、安全プロセッサは、3.3V供給部1714に作動信号を提供する。3.3V供給部1714は、5V供給部1716から降圧電圧を供給し、電源投入中に自己エラーチェックを実行するように構成された集積回路1713を備える。自己点検中にエラーが検知されないとき、3.3V供給部1714は、プライマリプロセッサに電力を供給する。プライマリプロセッサは、残りのそれぞれの回路セグメントに順次通電するように構成されている。電源システム1700及び/又はセグメント化回路の残りの部分に順次通電することによって、電源システム1700は、エラーリスクを低減し、負荷が加えられる前に電圧レベルを安定化させることができ、全てのハードウェアに制御されないやり方で同時に電源投入することによる大電流消費を防ぐ。しかし、実施形態は、本明細書の文脈で記載された特定の1つ又は複数の電圧範囲に限定されない。
いくつかの実施形態において、電源システム1700は、過電圧識別及び緩和回路を備える。過電圧識別及び緩和回路は、手術用器具における単極リターン電流(monopolar return current)を検知し、単極リターン電流が検知されたときに、電源セグメントからの電力を遮断するように構成されている過電圧識別及び緩和回路は、電源システムのグランド浮きを識別するように構成されている。過電圧識別及び緩和回路は、金属酸化物バリスタを含む。過電圧識別及び緩和回路は、少なくとも1つの過渡電圧抑制ダイオードを含む。
図15に、孤立した制御部1802を備えるセグメント化回路1800の一実施形態を例示した。孤立した制御部1802は、セグメント化回路1800の電源部(図示せず)からセグメント化回路1800の制御ハードウェアを孤立させる。制御部1802は、例えば、プライマリプロセッサ1806、安全プロセッサ(図示せず)、及び/又は、例えば、FETスイッチ1817などの更なる制御ハードウェアを備える。電源部は、例えば、モータ、モータドライバ、及び/又は複数のモータMOSFETSを備える。孤立した制御部1802は、5V電力コンバータ1816に連結された充電回路1803及び充電式バッテリ1808を備える。充電回路1803及び充電式バッテリ1808は、電源部からプライマリプロセッサ1806を孤立させる。いくつかの実施形態において、充電式バッテリ1808は、安全プロセッサ及び任意の更なる支援ハードウェアに連結される。制御部1802を電源部から孤立させることにより、たとえ主電源が取り外された場合であっても、例えば、プライマリプロセッサ1806などの制御部1802が作動し続けることができ、制御部1802にノイズが入らないようにするフィルタが、充電式バッテリ1808によって提供され、モータ負荷が高いときであってもバッテリ電圧における激しい変動から制御部1802を孤立させて、適切な動作が確保され、かつ/又はセグメント化回路1800がリアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)を使用できるようになる。いくつかの実施形態において、充電式バッテリ1808は、プライマリプロセッサに、例えば、3.3Vなどの降圧電圧を供給する。しかし、実施形態は、本明細書の文脈で記載された特定の1つ又は複数の電圧範囲に限定されない。
図17に、例えば、図5に例示されたセグメント化回路1100などのセグメント化回路の順次起動プロセスの一実施形態を例示した。順次起動プロセス1820は、1つ又は2つ以上のセンサがスリープモードから動作モードへの移行を開始したときに始動する。1つ又は2つ以上のセンサが状態変化の検知を中断したとき(1822)、タイマが起動する(1824)。タイマは、手術用器具2000の最後の動き/相互作用が1つ又は2つ以上のセンサによって検知されてからの時間をカウントする。タイマカウントは、例えば、安全プロセッサ1104などによって、スリープモード段階の表と比較される(1826)。タイマカウントがスリープモード段階への移行に関する1つ又は2つ以上のカウントを超えるとき(1828a)、安全プロセッサ1104は、セグメント化回路1100の通電を中断し(1830)、セグメント化回路1100を対応するスリープモード段階に移行させる。タイマカウントがスリープモード段階に関する閾値のいずれをも下回るとき(1828b)、セグメント化回路1100は、次の回路セグメントの順次通電を継続する(1832)。
図5を再度参照すると、いくつかの実施形態において、セグメント化回路1100は、手術用器具の不適切な保管及び/又は取り扱いを検知するための1つ又は2つ以上の環境センサを備える。例えば、一実施形態において、セグメント化回路1100は、温度センサを備える。温度センサは、セグメント化回路1100が暴露された最高温度及び/又は最低温度を検知するように構成されている。手術用器具2000及びセグメント化回路1100は、最高温度及び/又は最低温度への設計限界暴露を含む。手術用器具2000が限界を超える温度、例えば、滅菌技法中の最大限度を超える温度に暴露されたとき、温度センサは、過剰暴露を検知し、装置の動作を防ぐ。温度センサとしては、例えば、所定閾値を超える温度に暴露されたときに手術用器具2000を無効化するように構成されたバイメタル片、温度データを保存し、安全プロセッサ1104に温度データを提供するように構成された固体温度センサ、及び/又は任意の他の好適な温度センサを挙げることができる。
いくつかの実施形態において、加速度計1122が、環境安全センサとして構成される。加速度計1122は、手術用器具2000によって経験された加速度を記録する。所定閾値を超える加速度は、例えば、手術用器具が落下したことを示唆する場合がある。手術用器具は、加速度の最大許容値を含む。加速度計1122が加速度の最大許容値を超える加速度を検知したとき、安全プロセッサ1104は、手術用器具2000の動作を防ぐ。
いくつかの実施形態において、セグメント化回路1100は、水分センサを備える。水分センサは、セグメント化回路1100がいつ水分に暴露されていたのかを示すように構成されている。水分センサとしては、例えば、手術用器具2000がいつ完全に洗浄液体内に浸漬されていたのかを示すように構成された浸漬センサ、セグメント化回路1100が通電されるときに、水分がセグメント化回路1100と接触しているときに示すように構成された水分センサ、及び/又は任意の他の好適な水分センサを挙げることができる。
いくつかの実施形態において、セグメント化回路1100は、化学物質暴露センサを備える。化学物質暴露センサは、手術用器具2000がいつ有害なかつ/又は危険な化学物質と接触していたのかを示すように構成されている。例えば、滅菌処置中に、手術用器具2000の劣化につながる不適切な化学物質が使用される恐れがある。化学物質暴露センサは、手術用器具2000の動作を防ぎ得る、安全プロセッサ1104に不適切な化学物質の暴露を示してもよい。
セグメント化回路1100は、使用サイクル数を監視するように構成されている。例えば、一実施形態において、バッテリ1108は、使用サイクルカウントを監視するように構成された回路を備える。いくつかの実施形態において、安全プロセッサ1104は、使用サイクルカウントを監視するように構成されている。使用サイクルは、例えば、手術用器具2000で使用されたシャフト2004の数、手術用器具2000によって挿入されたかつ/若しくは展開されたカートリッジ数、及び/又は手術用器具2000の発射数などの、手術用器具によって開始された手術事象を含んでもよい。いくつかの実施形態において、使用サイクルは、例えば、衝突事象、不適切な保管条件及び/若しくは不適切な化学物質への暴露、滅菌プロセス、洗浄プロセス、並びに/又は再調整プロセスなどの環境事象を含んでもよい。いくつかの実施形態において、使用サイクルは、電源アセンブリ(例えば、バッテリパック)の交換及び/又は充電サイクルを含んでもよい。
セグメント化回路1100は、全ての定義された使用サイクルの全使用サイクルカウントを維持していてもよいし、かつ/又は1つ又は2つ以上の定義された使用サイクルに関する個々の使用サイクルカウントを維持していてもよい。例えば、一実施形態において、セグメント化回路1100は、手術用器具2000によって開始された全ての手術事象に関する単一の使用サイクルカウント及び手術用器具2000によって経験されたそれぞれの環境事象の個々の使用サイクルカウントを維持してもよい。使用サイクルカウントは、セグメント化回路1100によって1つ又は2つ以上の動作を実行するために使用される。例えば、使用サイクルカウントは、使用サイクル数が所定閾値を超えたとき、又は不適切な環境事象への暴露が検知されたとき、例えば、バッテリ1108を無効化することによって、セグメント化回路1100を無効化するために使用されてもよい。いくつかの実施形態において、使用サイクルカウントは、手術用器具2000の推奨されたかつ/又は必須の保守点検が必要となるときを示すために使用される。
図18は、例えば、図12に例示したセグメント化制御回路1602などのセグメント化回路を備えた手術用器具を制御するための方法1950の一実施形態の例示である。1952で、電源アセンブリ1608は、手術用器具に連結される。電源アセンブリ1608は、例えば、図1〜図3に例示された電源アセンブリ2006などの任意の好適なバッテリを備えてもよい。電源アセンブリ1608は、セグメント化制御回路1602に電源電圧を供給するように構成されている。電源電圧は、例えば、12Vなどの任意の好適な電圧を含んでもよい。1954で、電源アセンブリ1608は、昇圧コンバータ1618に通電する。昇圧コンバータ1618は、設定電圧を供給するように構成されている。設定電圧は、電源アセンブリ1608によって供給される電源電圧よりも大きな電圧を含む。例えば、いくつかの実施形態において、設定電圧は、13Vの電圧を含む。第3の工程1956において、昇圧コンバータ1618は、1つ又は2つ以上の回路部品に1つ又は2つ以上の動作電圧を供給するための、1つ又は2つ以上の電圧レギュレータに通電する。動作電圧は、昇圧コンバータによって供給された設定電圧より低い電圧を含む。
いくつかの実施形態において、昇圧コンバータ1618は、第1の動作電圧を供給するように構成された第1の電圧レギュレータ1616に連結される。第1の電圧レギュレータ1616によって供給された第1の動作電圧は、昇圧コンバータによって供給された設定電圧より低い。例えば、いくつかの実施形態において、第1の動作電圧は、5Vの電圧を含む。いくつかの実施形態において、昇圧コンバータは、第2の電圧レギュレータ1614に連結される。第2の電圧レギュレータ1614は、第2の動作電圧を供給するように構成されている。第2の動作電圧は、設定電圧及び第1の動作電圧より低い電圧を含む。例えば、いくつかの実施形態において、第2の動作電圧は、3.3Vの電圧を含む。いくつかの実施形態において、バッテリ1608、昇圧コンバータ1618、第1の電圧レギュレータ1616、及び第2の電圧レギュレータ1614は、デイジーチェーン構成に構成されている。バッテリ1608は、昇圧コンバータ1618に電源電圧を供給する。昇圧コンバータ1618は、電源電圧を設定電圧に昇圧する。昇圧コンバータ1618は、設定電圧を第1の電圧レギュレータ1616に供給する。第1の電圧レギュレータ1616は、第1の動作電圧を生成し、第2の電圧レギュレータ1614に第1の動作電圧を供給する。第2の電圧レギュレータ1614は、第2の動作電圧を生成する。
いくつかの実施形態において、1つ又は2つ以上の回路部品は、昇圧コンバータ1618によって直接通電される。例えば、いくつかの実施形態において、OLEDディスプレイ1688が、昇圧コンバータ1618に直接連結される。昇圧コンバータ1618は、OLEDディスプレイ1688に設定電圧を供給し、これによりOLEDがそれ自身に一体化された電力生成部を持つ必要がなくなる。いくつかの実施形態において、例えば、図5に例示された安全プロセッサ1604などのプロセッサは、昇圧コンバータ1618及び/又は1つ又は2つ以上の電圧レギュレータ1616、1614によって供給された電圧を検証する。安全プロセッサ1604は、昇圧コンバータ1618及び電圧レギュレータ1616、1614のそれぞれによって供給された電圧を検証するように構成されている。いくつかの実施形態において、安全プロセッサ1604は、設定電圧を検証する。設定電圧が第1の所定値以上のとき、安全プロセッサ1604は、第1の電圧レギュレータ1616に通電する。安全プロセッサ1604は、第1の電圧レギュレータ1616によって供給された第1の動作電圧を検証する。第1の動作電圧が第2の所定値以上のとき、安全プロセッサ1604は、第2の電圧レギュレータ1614に通電する。安全プロセッサ1604は、第2の動作電圧を検証する。第2の動作電圧が第3の所定値以上のとき、安全プロセッサ1604は、セグメント化回路1600の残りのそれぞれの回路部品に通電する。
本明細書に記載された主題の様々な態様は、セグメント化回路及び可変電圧保護を通じた手術用器具の電源管理の制御方法に関する。一実施形態における、プライマリプロセッサ、安全プロセッサ、及びプライマリプロセッサと信号通信する複数の回路セグメントを備えるセグメント化回路を備える手術用器具における電源管理の制御方法であって、複数の回路セグメントは、電源セグメントを備え、該方法は、電源セグメントによってそれぞれのセグメントの可変電圧制御を提供することを含む、方法。一実施形態において、本方法は、昇圧コンバータを備える電源セグメントによって、セグメント電圧のうちの少なくとも1つのセグメント電圧について、電力の安定を提供することを含む。本方法はまた、昇圧コンバータによって、プライマリプロセッサ及び安全プロセッサに電力の安定をもたらすことを含む。本方法はまた、昇圧コンバータによって、プライマリプロセッサ及び安全プロセッサに対して、複数の回路セグメントの電力消費とは独立した、所定閾値を超える、一定電圧を供給することを含む。本方法はまた、過電圧識別及び緩和回路によって、手術用器具における単極リターン電流を検知し、該単極リターン電流が検知されたときに、電源セグメントからの電力を遮断することを含む。本方法はまた、過電圧識別及び緩和回路によって、電源システムのグランド浮きを識別することを含む。
別の実施形態において、本方法はまた、電源セグメントによって、複数のそれぞれの回路セグメントを順次通電すること、及び、連続する回路セグメントに通電する前にそれぞれの回路セグメントのエラーチェックを行うことを含む。本方法はまた、電源セグメントに連結された電源によって安全プロセッサに通電すること、安全プロセッサが通電されたときに安全プロセッサによってエラーチェックが行われること、及び安全プロセッサが実行してエラーチェック中にエラーが検知されなかったときにプライマリプロセッサに通電することを含む。本方法はまた、プライマリプロセッサが通電されたときにプライマリプロセッサによってエラーチェックが行われることを含み、エラーチェック中にエラーが検知されなかったときに、プライマリプロセッサによってそれぞれの複数の回路セグメントが順次通電される。本方法はまた、プライマリプロセッサによってそれぞれの複数の回路セグメントのエラーチェックを行うことを含む。
別の実施形態において、本方法は、電源が電源セグメントに接続されたときに昇圧コンバータによって安全プロセッサが通電されること、安全プロセッサによってエラーチェックが実行されること、及び、エラーチェック中にエラーが検知されなかったときに、安全プロセッサによってプライマリプロセッサが通電されることを含む。本方法はまた、プライマリプロセッサによってエラーチェックが実行されること、及び、エラーチェック中にエラーが検知されなかったときに、プライマリプロセッサによってそれぞれの複数の回路セグメントが順次通電されることを含む。本方法はまた、プライマリプロセッサによってそれぞれの複数の回路セグメントのエラーチェックを行うことを含む。
別の実施形態において、本方法はまた、電源セグメントによってプライマリプロセッサにセグメント電圧を供給すること、それぞれのセグメントの可変電圧保護を提供すること、昇圧コンバータによって少なくとも1つのセグメント電圧、過電圧識別器、及び緩和回路の電力の安定をもたらすこと、電源セグメントによってそれぞれの複数の回路セグメントに順次通電すること、及び、連続する回路セグメントに通電する前にそれぞれの回路セグメントにエラーチェックが行われることを含む。
本明細書に記載の主題の様々な態様は、安全プロセッサを有する手術用器具制御回路の制御方法に関する。一実施形態における、プライマリプロセッサ、プライマリプロセッサと信号通信する安全プロセッサ、及びプライマリプロセッサと信号通信する複数の回路セグメントを備えるセグメント化回路を備える制御回路を備える手術用器具の制御方法であって、該方法は、安全プロセッサによって複数の回路セグメントの1つ又は2つ以上のパラメータを監視することを含む方法。本方法はまた、安全プロセッサによって複数の回路セグメントの1つ又は2つ以上のパラメータを検証すること、及び、プライマリプロセッサによって生成された1つ又は2つ以上の制御信号とは独立して、1つ又は2つ以上のパラメータを検証することを含む。本方法は、安全プロセッサによって切断部材の速度を検証することを更に含む。本方法はまた、第1のセンサによって、手術用器具の第1の特性を監視すること、第2のセンサによって、手術用器具の第2の特性を監視することを含み、該第1の特性及び該第2の特性は、所定の関係性を含み、該第1のセンサ及び該第2のセンサは、安全プロセッサと信号通信する。本方法はまた、故障が検知されたときに、安全プロセッサによって複数の回路セグメントの少なくとも1つの動作が防がれることを含み、故障は、所定の関係性に整合しない値を有する第1の特性及び第2の特性を含む。本方法はまた、ホール効果センサによって切断部材の位置を監視すること、及び、モータ電流センサによってモータ電流を監視することを含む。
別の実施形態において、本方法は、安全プロセッサによって、1つ又は2つ以上のパラメータの検証と、プライマリプロセッサにより生成された1つ又は2つ以上の制御信号との間に不一致が検知されたときに、複数の回路セグメントのうちの少なくとも1つの回路セグメントを無効化することを含む。本方法はまた、安全プロセッサによってモータセグメントの動作を防ぐこと、及び、電源セグメントからモータセグメントへの電力流を遮断することを含む。本方法はまた、安全プロセッサによってモータセグメントの正転動作を防ぐこと、及び、故障が検知されたときに、安全プロセッサによってモータセグメントの反転動作を可能にすることを含む。
別の実施形態において、セグメント化回路は、モータセグメント及び電源セグメントを備え、本方法は、モータセグメントによって手術用器具の1つ又は2つ以上の機械的動作を制御すること、及び、安全プロセッサによって複数の回路セグメントの1つ又は2つ以上のパラメータを監視することを含む。本方法はまた、安全プロセッサによって複数の回路セグメントの1つ又は2つ以上のパラメータを検証すること、及び、プライマリプロセッサによって生成された1つ又は2つ以上の制御信号とは独立して、1つ又は2つ以上のパラメータを、安全プロセッサによって独立に検証することを含む。
別の実施形態において、本方法はまた、安全プロセッサによって切断部材の速度を独立に検証することを含む。本方法はまた、第1のセンサによって手術用器具の第1の特性を監視すること、第2のセンサによって手術用器具の第2の特性を監視することを含み、第1の特性及び第2の特性は、所定の関係性を含み、第1のセンサ及び第2のセンサは、安全プロセッサと信号通信し、故障は、所定の関係性に整合しない値を有する第1の特性及び第2の特性を含み、安全プロセッサによって故障が検知されたときに、安全プロセッサによって複数の回路セグメントの少なくとも1つの動作が防がれることを含む。本方法はまた、ホール効果センサによって切断部材の位置を監視すること、及び、モータ電流センサによってモータ電流を監視することを含む。
別の実施形態において、本方法は、安全プロセッサによって、1つ又は2つ以上のパラメータの検証と、プライマリプロセッサにより生成された1つ又は2つ以上の制御信号との間に不一致が検知されたときに、複数の回路セグメントのうちの少なくとも1つの回路セグメントを無効化することを含む。本方法はまた、安全プロセッサによってモータセグメントの動作を防ぐこと、及び、電源セグメントからモータセグメントへの電力流を遮断することを含む。本方法はまた、安全プロセッサによってモータセグメントの正転動作を防ぐこと、及び、故障が検知されたときに、安全プロセッサによってモータセグメントの反転動作を可能にすることを含む。
別の実施形態において、本方法は、安全プロセッサによって複数の回路セグメントのうちの1つ又は2つ以上のパラメータを監視すること、安全プロセッサによって複数の回路セグメントのうちの1つ又は2つ以上のパラメータを検証すること、プライマリプロセッサによって生成された1つ又は2つ以上の制御信号とは独立して、1つ又は2つ以上のパラメータを安全プロセッサによって検証すること、及び、1つ又は2つ以上のパラメータの検証とプライマリプロセッサによって生成された1つ又は2つ以上の制御信号との間に不一致が検知されたときに、安全プロセッサによって複数の回路セグメントのうちの少なくとも1つを無効化することを含む。本方法はまた、第1のセンサによって手術用器具の第1の特性を監視すること、第2のセンサによって手術用器具の第2の特性を監視することを含み、第1の特性及び第2の特性は、所定の関係性を含み、第1のセンサ及び第2のセンサは、安全プロセッサと信号通信し、故障は、所定の関係性に整合しない値を有する第1の特性及び第2の特性を含み、故障が検知されたときに、安全プロセッサによって複数の回路セグメントの少なくとも1つの動作が防がれることを含む。本方法はまた、故障が検知されたとき、安全プロセッサによって、電源セグメントからモータセグメントへの電力流を遮断することによって、モータセグメントの動作を防ぐことを含む。
本明細書に記載の主題の様々な態様は、セグメント化回路のスリープオプション及びウェイクアップ制御を介した手術用器具の電源管理の制御方法に関し、該手術用器具は、プライマリプロセッサ、プライマリプロセッサと信号通信する安全プロセッサ、及びプライマリプロセッサと信号通信する複数の回路セグメントを備えるセグメント化回路を備える制御回路を備え、該複数の回路セグメントは、電源セグメントを備え、該方法は、安全プロセッサによって、プライマリプロセッサ及び複数の回路セグメントのうちの少なくとも1つを稼働モードからスリープモードに移行させること、及びスリープモードから稼働モードに移行させることを含む。本方法はまた、タイマによって最後のユーザ開始型事象からの時間を追跡すること、及び最後のユーザ開始型事象からの時間が所定閾値を超えたときに、安全プロセッサによってプライマリプロセッサ及び複数の回路セグメントのうちの少なくとも1つをスリープモードに移行させること、を含む。本方法はまた、加速度計を備える加速度セグメントによって手術用器具の1つ又は2つ以上の動きを検知することを含む。本方法はまた、加速度セグメントによって検知された最後の動きからの時間を、タイマによって追跡することを含む。本方法はまた、安全プロセッサによって、複数の回路セグメントをスリープモードに移行させるときに、加速度セグメントを稼働モードに維持することを含む。
他の実施形態において、本方法はまた、複数段階でスリープモードに移行することを含む。本方法はまた、第1の所定時間後にセグメント化回路を第1の段階に移行させてディスプレイセグメントのバックライトを暗くし、第2の所定時間後にセグメント化回路を第2の段階に移行させてバックライトを消灯し、第3の所定時間後にセグメント化回路を第3の段階に移行させて加速度計のポーリングレートを低下させ、第4の所定時間後にセグメント化回路を第4の段階に移行させてディスプレイを消し、手術用器具をスリープモードに移行させることを含む。
別の実施形態において、タッチセンサによって、ユーザが手術用器具に触れたことを検知すること、及び、安全プロセッサによって、ユーザが手術用器具に触れたことを該タッチセンサが検知したときに、プライマリプロセッサ及び複数の回路セグメントを、スリープモードから稼働モードに移行させること、を含む。本方法はまた、安全プロセッサによって、少なくとも1つのハンドル制御器を監視すること、安全プロセッサによって、該少なくとも1つのハンドル制御器が作動されたときに、プライマリプロセッサ及び複数の回路セグメントを、スリープモードから稼働モードに移行させることを含む。
別の実施形態において、本方法は、加速度計が所定閾値を超える手術用器具の動きを検知したときに、安全プロセッサによって手術用装置を稼働モードに移行させることを含む。本方法はまた、安全プロセッサによって、少なくとも第1の方向及び第2の方向における動きについて、加速度計を監視すること、並びに安全プロセッサによって、少なくとも該第1の方向及び該第2の方向において、所定閾値を超える動きが検知されたときに、手術用器具をスリープモードから動作モードに移行させることを含む。本方法はまた、安全プロセッサによって、第1の方向、第2の方向、及び第3の方向における所定閾値を超える振動運動について、加速度計を監視すること、及び安全プロセッサによって、所定閾値を超える第1の方向、第2の方向、及び該第3の方向における振動運動が検知されたときに、手術用器具をスリープモードから動作モードに移行させることを含む。本方法はまた、前の動きからの時間の増加とともに所定値を増加させることを含む。
別の実施形態において、本方法は、安全プロセッサによって、最後のユーザ開始型事象からの時間が所定閾値を超えたときに、プライマリプロセッサ及び複数の回路セグメントのうちの少なくとも1つの回路セグメントを稼働モードからスリープモードに、また、スリープモードから稼働モードに移行させること、タイマによって、加速度セグメントによって検知された最後の動きからの時間を追跡すること、及び加速度セグメントが所定閾値を超える手術用器具の動きを検知したとき、安全プロセッサによって、手術用装置を稼働モードに移行させることを含む。
別の実施形態において、手術用器具の制御方法は、最後のユーザ開始型事象からの時間を追跡すること、及び、最後のユーザ開始型事象からの時間が所定閾値を超えたときに、安全プロセッサによってディスプレイのバックライトを無効化することを含む。本方法はまた、安全プロセッサによって、ディスプレイのバックライトを点滅させて、ディスプレイを見るようにユーザに対して指示することを含む。
本明細書に記載される主題の様々な態様は、滅菌検証回路を介した手術用器具の滅菌の検証方法であって、手術用器具は、プライマリプロセッサ、プライマリプロセッサと信号通信する安全プロセッサ、及びプライマリプロセッサと信号通信する複数の回路セグメントを備えるセグメント化回路を備える制御回路を備え、複数の回路セグメントは、保管検証セグメントを備え、該方法は、手術用器具がいつ適切に保管及び滅菌されていたのかを示すことを含む、方法に関する。本方法はまた、少なくとも1つのセンサによって、1つ又は2つ以上の不適切な保管又は滅菌パラメータを検知することを含む。本方法はまた、落下防止センサによって、器具が落下したときに検知すること、及び、手術用器具が落下したことを落下防止センサが検知したときに、安全プロセッサによって、複数の回路セグメントのうちの少なくとも1つの動作を防ぐことを含む。本方法はまた、温度センサによって所定閾値を超える温度が検知されたときに、安全プロセッサによって複数の回路セグメントのうちの少なくとも1つの動作を防ぐことを含む。本方法はまた、温度センサが所定閾値を超える温度を検知したときに、安全プロセッサによって複数の回路セグメントのうちの少なくとも1つの動作を防ぐことを含む。
別の実施形態において、本方法は、水分検知センサが水分を検知したときに、安全プロセッサによって複数の回路セグメントのうちの少なくとも1つの動作を制御することを含む。本方法はまた、水分検知センサによってオートクレーブサイクルを検知すること、及び、オートクレーブサイクルが検知されるまで、安全プロセッサによって手術用器具の動作を防ぐことを含む。本方法はまた、段階的な回路起動中に水分が検知されたときに、安全プロセッサによって複数の回路セグメントのうちの少なくとも1つの動作を防ぐことを含む。
別の実施形態において、本方法は、手術用器具がいつ適切に滅菌されていたのかを、滅菌検証セグメントを備える複数の回路セグメントによって示すことを含む。本方法はまた、滅菌検証セグメントの少なくとも1つのセンサによって手術用器具の滅菌を検知することを含む。本方法はまた、手術用器具がいつ適切に保管されていたのかを、保管検証セグメントによって示すことを含む。本方法はまた、手術用器具の不適切な保管を保管検証セグメントの少なくとも1つのセンサによって検知することを含む。
以下の全ての開示内容が参照によって本明細書に援用される。
1995年4月4日に発行された米国特許第5,403,312号、名称「ELECTROSURGICAL HEMOSTATIC DEVICE」、
2006年2月21日に発行された米国特許第7,000,818号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING SEPARATE DISTINCT CLOSING AND FIRING SYSTEMS」、
2008年9月9日に発行された米国特許第7,422,139号、名称「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH TACTILE POSITION FEEDBACK」、
2008年12月16日に発行された米国特許第7,464,849号、名称「ELECTRO−MECHANICAL SURGICAL INSTRUMENT WITH CLOSURE SYSTEM AND ANVIL ALIGNMENT COMPONENTS」、
2010年3月2日に発行された米国特許第7,670,334号、名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING AN ARTICULATING END EFFECTOR」、
2010年7月13日に発行された米国特許第7,753,245号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS」、
2013年3月12日に発行された米国特許第8,393,514号、名称「SELECTIVELY ORIENTABLE IMPLANTABLE FASTENER CARTRIDGE」、
米国特許出願第11/343,803号、名称「SURGICAL INSTRUMENT HAVING RECORDING CAPABILITIES」、
2008年2月14日に出願された米国特許出願第12/031,573号、名称「SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT HAVING RF ELECTRODES」、
現在は米国特許第7,980,443号である、2008年2月15日に出願された米国特許出願第12/031,873号、名称「END EFFECTORS FOR A SURGICAL CUTTING AND STAPLING INSTRUMENT」、
現在は米国特許第8,210,411号である、米国特許出願第12/235,782号、名称「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING INSTRUMENT」、
現在は米国特許出願公開第2010/0089970号である、米国特許出願第12/249,117号、名称「POWERED SURGICAL CUTTING AND STAPLING APPARATUS WITH MANUALLY RETRACTABLE FIRING SYSTEM」、
2009年12月24日に出願された米国特許出願第12/647,100号、名称「MOTOR−DRIVEN SURGICAL CUTTING INSTRUMENT WITH ELECTRIC ACTUATOR DIRECTIONAL CONTROL ASSEMBLY」、
現在は米国特許出願公開第2012/0074198号である、2012年9月29日に出願された米国特許出願第12/893,461号、名称「STAPLE CARTRIDGE」、
現在は米国特許出願公開第2011/0226837号である、2011年2月28日に出願された米国特許出願第13/036,647号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT」、
現在は米国特許出願公開第2012/0298719号である、米国特許出願第13/118,241号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENTS WITH ROTATABLE STAPLE DEPLOYMENT ARRANGEMENTS」、
2012年6月15日に出願された米国特許出願第13/524,049号、名称「ARTICULATABLE SURGICAL INSTRUMENT COMPRISING A FIRING DRIVE」、
2013年3月13日に出願された米国特許出願第13/800,025号、名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」、
2013年3月13日に出願された米国特許出願第13/800,067号、名称「STAPLE CARTRIDGE TISSUE THICKNESS SENSOR SYSTEM」、
2006年1月31日に出願された米国特許出願公開第2007/0175955号、名称「SURGICAL CUTTING AND FASTENING INSTRUMENT WITH CLOSURE TRIGGER LOCKING MECHANISM」、及び
2010年4月22日に出願された米国特許出願公開第2010/0264194号、名称「SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH AN ARTICULATABLE END EFFECTOR」。
様々な実施形態に従って、本明細書に記載の手術用器具は、様々なセンサと連結された1つ又は2つ以上のプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ)を備えてもよい。加えて、1つ又は複数のプロセッサに、(動作論理を有する)記憶装置及び通信インターフェースが、互いに連結される。
前述したとおり、センサは、手術用装置に関連付けられるデータを検知して収集するように構成されてもよい。プロセッサは、その1つ又は複数のセンサから受信したセンサデータを処理する。
プロセッサは、動作論理を実行するように構成されてもよい。プロセッサは、当該技術分野で知られている多数のシングル又はマルチコアプロセッサのうちの任意のものであってよい。記憶装置は、動作論理の永久及び一時(ワーキング)コピーを記憶するように構成された揮発性及び不揮発性記憶媒体を備えてもよい。
様々な実施形態において、動作論理は、上記のとおり、ユーザの動きのデータと関連付けられる収集された生体測定値を処理するように構成されてもよい。様々な実施形態において、動作論理は、初期の処理を実施し、アプリケーションをホストするコンピュータにデータを伝送して命令を判断及び生成するように構成されてもよい。これらの実施形態の場合、動作論理は、ホストコンピュータから情報を受信し、ホストコンピュータにフィードバックを提供するように更に構成されてもよい。別の実施形態において、動作論理は、情報を受信しフィードバックを判定する上でより大きな役割を負うように構成されてもよい。いずれの場合も、それ自体で判定するか、ホストコンピュータからの命令に応答するかにかかわらず、動作論理は、ユーザへのフィードバックを制御及び提供するように更に構成されてもよい。
様々な実施形態において、動作論理は、プロセッサの命令セットアーキテクチャ(ISA)によってサポートされる命令によって実装してもよいし、又は高水準言語によって実装して、サポートされるISAにコンパイルしてもよい。動作論理は、1つ又は2つ以上の論理ユニット又はモジュールを含んでもよい。動作論理は、オブジェクト指向の方式で実装されてもよい。動作論理は、マルチタスキング及び/又はマルチスレッド方式で実行されるように構成されてもよい。他の実施形態において、動作論理は、ゲートアレイなどのハードウェアに実装されてもよい。
様々な実施形態において、通信インターフェースは、周辺装置とコンピューティングシステムとの間の通信を促進するように構成されてもよい。この通信は、ユーザの1つ又は複数の身体部位の位置、姿勢、及び/又は運動データに関連する収集済みの生体データをホストコンピュータに伝送すること、並びに、触覚フィードバックに関連するデータをホストコンピュータから周辺装置へ伝送することを含んでもよい。様々な実施形態において、通信インターフェースは、有線通信インターフェースであっても、無線通信インターフェースであってもよい。有線通信インターフェースの例には、限定するものではないが、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェースを挙げることができる。無線通信インターフェースの例には、限定するものではないが、Bluetoothインターフェースを挙げることができる。
様々な実施形態に対し、プロセッサは動作論理とともにパッケージ化されてもよい。様々な実施形態において、プロセッサは、動作論理とともにパッケージ化されてシステムインパッケージ(SiP)を形成してもよい。様々な実施形態において、プロセッサは、動作論理とともに同じダイに統合されてもよい。様々な実施形態において、プロセッサは、動作論理とともにパッケージ化されてシステムオンチップ(SoC)を形成してもよい。
本明細書では、様々な実施形態が、プロセッサによって実行されているソフトウェア、プログラムモジュール、及び/又はエンジンなど、コンピュータ実行可能な命令の一般的な文脈において記載され得る。一般的に、ソフトウェア、プログラムモジュール、及び/又はエンジンは、特定の動作を行う又は特定の抽象データ型を実装するように構成された任意のソフトウェア要素を含む。ソフトウェア、プログラムモジュール、及び/又はエンジンは、特定のタスクを行う又は特定の抽象データ型を実現するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含み得る。ソフトウェア、プログラムモジュール、及び/又はエンジンコンポーネント並びに方法の実施は、コンピュータ読取可能媒体のいくつかの形態にわたって記憶及び/又は送信されてもよい。この点において、コンピュータ読取可能媒体は、計算機が情報を記憶してアクセスできるように使用可能な任意の入手可能な1つ又は複数の媒体であることができる。いくつかの実施形態は更に、演算が通信ネットワークを通して接続される1つ又は2つ以上の遠隔処理装置によって行われる分散コンピューティング環境にて実行されてもよい。分散コンピューティング環境では、ソフトウェア、プログラムモジュール、及び/又はエンジンは、メモリ記憶デバイスを含むローカル及び遠隔コンピュータ記憶媒体の両方に配されていてもよい。情報及びプロセッサで実行される命令を記憶するために、ランダムアクセスメモリ(RAM)又は他の動的記憶装置などのメモリが用いられてもよい。メモリはまた、プロセッサによって実行するための命令の実行の際、一時変数又は他の中間情報を記憶するために使用されてもよい。
いくつかの実施形態は様々な動作を行う機能コンポーネント、ソフトウェア、エンジン、及び/又はモジュールを備えるように例示及び記載されるが、このようなコンポーネント又はモジュールは1つ又は2つ以上のハードウェアコンポーネント、ソフトウェアコンポーネント、及び/又はその組み合わせから実装されてもよいことが理解されるであろう。機能コンポーネント、ソフトウェア、エンジン、及び/又はモジュールは、例えば、ロジックデバイス(例えば、プロセッサ)によって実行するための、論理(例えば、指示、データ、及び/又はコード)によって実装されてもよい。このような論理は、1種類又は2種類以上のコンピュータ読取可能記憶媒体上に、ロジックデバイスに対して内部的に又は外部的に記憶されてよい。他の実施形態では、ソフトウェア、エンジン、及び/又はモジュールなどの機能コンポーネントは、プロセッサ、マイクロプロセッサ、回路、回路要素(例えば、トランジスタ、抵抗器、コンデンサ、インダクタなど)、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、論理ゲート、レジスタ、半導体装置、チップ、マイクロチップ、チップセットなどを含み得るハードウェア要素によって実装されてもよい。
ソフトウェア、エンジン、及び/又はモジュールの例としては、ソフトウェアコンポーネント、プログラム、アプリケーション、コンピュータプログラム、アプリケーションプログラム、システムプログラム、機械プログラム、オペレーションシステムソフトウェア、ミドルウェア、ファームウェア、ソフトウェアモジュール、ルーチン、サブルーチン、関数、方法、手順、ソフトウェアインターフェース、アプリケーションプログラムインターフェース(API)、指示セット、計算コード、コンピュータコード、コードセグメント、コンピュータコードセグメント、文字、値、記号、又はその任意の組み合わせを挙げることができる。実施形態をハードウェア要素及び/又はソフトウェア要素のどちらで実装するのかの判断は、所望の計算速度、動力レベル、耐熱性、処理サイクル予算、入力データレート、出力データレート、メモリリソース、データバス速度及びその他の設計又は性能上の制限などの、任意の数の要因によって変化し得る。
本明細書で説明したモジュールのうちの1つ又は2つ以上が、ファームウェア、ソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの任意の組み合わせとして実装された1つ又は2つ以上の組み込みアプリケーションを備えてもよい。本明細書で記述したモジュールのうちの1つ又は2つ以上が、ソフトウェア、プログラム、データ、ドライバ、アプリケーションプログラムインターフェース(API)など、様々な実行可能モジュールを含んでもよい。ファームウェアは、ビットマスクされた読出し専用メモリ(ROM)又はフラッシュメモリ内など、不揮発性メモリ(NVM)を含み得る、コントローラ2016及び/又はコントローラ2022のメモリ内に記憶されてもよい。様々な実施において、ファームウェアをROM内に記憶することで、フラッシュメモリを長持ちさせることができる。不揮発性メモリ(NVM)は、例えば、プログラム可能ROM(PROM)、消去可能プログラム可能ROM(EPROM)、電気的消去可能プログラム可能ROM(EEPROM)、又は、ダイナミックRAM(DRAM)、ダブルデータレートDRAM(DDRAM)、及び/若しくはシンクロナスDRAM(SDRAM)などのバッテリバックアップ型のランダムアクセスメモリ(RAM)を含め、他の種類のメモリを含んでもよい。
いくつかの場合では、様々な実施形態は製品として実装されてもよい。製品は、1つ又は2つ以上の実施形態の様々な動作を行うための論理、指示及び/又はデータを記憶するように構成されているコンピュータ読取可能記憶媒体を含んでいてもよい。様々な実施形態では、例えば、製品は、汎用プロセッサ又は特定用途向けプロセッサによって実行されるのに好適な、コンピュータプログラム命令を含む磁気ディスク、光学ディスク、フラッシュメモリ又はファームウェアを備えていてもよい。それらの実施形態はしかしながら、この文脈に限定されない。
本明細書で開示する実施形態に関連して説明した各種の機能的要素、論理ブロック、モジュール及び回路素子の各機能は、処理装置で実行されるソフトウェア、制御モジュール、論理、及び/又は論理モジュールなど、コンピュータ実行可能な命令の一般的な状況で実装されてよい。一般に、ソフトウェア、制御モジュール、論理、及び/又は論理モジュールは、特定の動作を実施するように構成された任意のソフトウェア要素を含む。ソフトウェア、制御モジュール、論理、及び/又は論理モジュールは、特定のタスクを行う又は特定の抽象データ型を実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを含み得る。ソフトウェア、制御モジュール、論理、並びに/又は論理モジュール及び技術の実装が、コンピュータ読取可能媒体のいくつかの形態にわたって記憶及び/又は送信されてもよい。この点において、コンピュータ読取可能媒体は、計算機が情報を記憶してアクセスできるように使用可能な任意の入手可能な1つ又は複数の媒体であることができる。いくつかの実施形態は更に、演算が通信ネットワークを通して接続される1つ又は2つ以上の遠隔処理装置によって行われる分散コンピューティング環境にて実行されてもよい。分散コンピューティング環境において、ソフトウェア、制御モジュール、論理、及び/又は論理モジュールは、メモリ記憶デバイスを含むローカル及び遠隔コンピュータ記憶媒体の両方に配されていてもよい。
それに加えて、本明細書で説明した実施形態は例示的な実施を示すものであり、また、機能要素、論理ブロック、モジュール、及び回路素子は、説明した実施形態と調和する様々な他の方式で実装され得ることが明らかとなろう。更に、そのような機能要素、論理ブロック、モジュール、及び回路素子によって実施される動作は、所与の実装のために、結合及び/又は分離されてもよく、また、より多数の又はより少数の構成要素又はモジュールによって実施されてもよい。当業者には本開示を読むと明らかとなるように、本明細書で説明及び図示した個々の実施形態はそれぞれ、本開示の範囲から逸脱することなく、容易に他のいくつかの態様のいずれかの特徴から分離され、またそれらの特徴と結合され得る、別個の構成要素及び特徴を有する。説明したいずれの方法も、説明した事象の順序で、あるいは論理的に可能な任意の他の順序で実行されてよい。
特筆すべきこととして、「一実施形態」又は「ある実施形態」への言及は、その実施形態に関連して記述された特定の特徴、構造、又は特性が少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。「一実施形態において」又は「一態様において」という語句が本明細書に出現するが、これは必ずしも全てが同じ実施形態を指すものではない。
別段の定めがない限り、「処理する(processing)」、「計算する(computing)」、「算出する(calculating)」、「判定する(determining)」などの用語は、レジスタ及び/又はメモリ内に物理量として(例えば電子的に)表現されるデータを、メモリ、レジスタ又は他のそのような情報記憶装置、伝送又は表示装置内に物理量として同様に表現される他のデータへと、操作及び/又は変換する、本明細書で説明した各機能を実施するように設計された、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGA又は他のプログラマブル論理デバイス、個別のゲート若しくはトランジスタロジック、個別のハードウェア構成要素、又はそれらの任意の組み合わせなどの、コンピュータ若しくはコンピューティングシステム、又は同様の電子コンピューティングデバイスの動作及び/又はプロセスを指すものであることが明らかとなろう。
特筆すべきこととして、いくつかの実施形態は、「連結された」及び「接続された」という表現を、それらの派生語とともに用いて説明され得る。これらの用語は、互いに同義語となるように意図されたものではない。例えば、いくつかの実施形態は、2つ以上の要素が互いに直接、物理的又は電気的接触をなすことを示すために、「接続された」及び/又は「連結された」という用語を用いて説明され得る。「連結された」という用語はまた、しかしながら、2つ以上の要素が互いに直接、接触をなさないが、依然として互いに協働又は相互作用することをも意味してもよい。例えばソフトウェア要素に関して言えば、「連結された」という用語は、インターフェース、メッセージインターフェース、アプリケーションプログラムインターフェース(API)、交換メッセージなどを指してもよい。
参照により本明細書に組みこまれると述べられた、いずれの特許、出版物、又は他の開示資料も、部分的にあるいは全体的に、その組み込まれた資料が既存の定義、記載内容、又は本開示に示した他の開示資料と矛盾しない範囲でのみ、本明細書に組みこまれることを理解されたい。このように及び必要な範囲で、本明細書に明瞭に記載されている開示は、参照により本明細書に組みこまれる、いずれの矛盾する事物よりも優先されるものとする。参照により本明細書に組み込まれるものとされるが、本明細書に記載される現行の定義、記載、又は他の開示と矛盾するあらゆる文献、又はそれらの部分は、援用文献と既存の開示内容との間に矛盾が生じない範囲においてのみ組み込まれるものとする。
開示した実施形態は、通常の内視鏡及び開放手術用器具における用途、並びにロボット支援手術における用途を有する。
本明細書で開示した装置の実施形態は、1回の使用後に処分されるように設計されてもよく、あるいは、それらの実施形態は、複数回使用されるように設計されてもよい。実施形態は、いずれかの場合において、又は両方の場合において、少なくとも1回の使用後に再利用のために再調整されてもよい。再調整には、装置の分解工程、それに続く特定の部品の洗浄又は交換工程、並びにその後の再組み立て工程の任意の組み合わせが含まれてもよい。特に、装置の各実施形態は分解されてもよく、また、装置の任意の個数の特定の部片又は部品が、任意の組み合わせで選択的に交換されるか、あるいは取り外されてもよい。特定の部品の洗浄及び/又は交換の際、装置の各実施形態は、再調整用の施設で、又は外科手技の直前に外科チームによって、後の使用のために再組立てされてよい。当業者であれば、装置の再調整において、分解、洗浄/交換、及び再組み立てのための様々な技術を使用できる点を認識するであろう。かかる技術の使用、及びその結果として得られる再調整された装置は、全て本出願の範囲内にある。
例に過ぎないが、本明細書で説明した実施形態は、手術前に処理されてもよい。まず、新品又は使用済みの器具が入手され、必要に応じて洗浄されてもよい。次いで器具を滅菌することができる。1つの滅菌技術では、器具は、プラスチックバッグ又はTYVEKバッグなど、閉鎖され封止される容器に入れられる。次いで、容器と器具は、ガンマ放射線、X線、又は高エネルギー電子など、容器を透過し得る放射線の場に置かれてもよい。放射線は、器具上及び容器内の細菌を死滅させ得る。次いで、滅菌された器具は、滅菌容器内に格納することもできる。密封容器は、医療施設で開けられるまで、器具を滅菌状態に保つことができる。装置はまた、これらに限定されるものではないが、β線若しくはγ線、エチレンオキシド、又は水蒸気を含む、当該技術分野では既知の他の任意の技術を使用して滅菌することもできる。
当業者に理解されたいこととして、本明細書に記載した構成要素(例えば動作)、装置、目的、及びそれらに関連する議論は、構想を明らかにするための例として用いられており、様々な構成の変更が企図される。結果として、本明細書で用いるとき、記載した特定の例及びそれらに伴う議論は、より一般的な種類を代表することを意図したものである。一般に、いずれかの特定の代表例を用いることは、その種類を代表することを意図したものであり、また、特定の構成要素(例えば動作)、装置、及び目的を含めないことは、限定するものと見なされるべきではない。
実質的に任意の複数及び/又は単数の用語を本明細書で用いることに関して言えば、当業者は、状況及び/又は用途に適切となるように、複数から単数へ、及び/又は単数から複数へ置き換えることができる。様々な単数/複数の置換えは、簡潔にするため、本明細書では明示的には記述されない。
本明細書に記載する主題はときに、種々の他の構成要素の中に包含される、又はそれらと関連する種々の構成要素を示している。理解されたいこととして、そのように表現したアーキテクチャは単なる例であり、実際に、同じ機能性を達成する多数の他のアーキテクチャが実装されてもよい。構想の意味で、同じ機能性を達成する構成要素の任意の配列が、所望の機能性を達成するように効果的に「関連付け」られる。したがって、本明細書で特定の機能性を達成するように結合された任意の2つの構成要素は、アーキテクチャ又は中間の構成要素に関わらず、所望の機能性を達成するように互いに「関連付け」られたと見なされてもよい。同様に、そのように関連付けられた任意の2つの構成要素はまた、所望の機能性を達成するように互いに「動作可能に接続」又は「動作可能に連結」されていると見なされることができ、また、そのように関連付けられることが可能な任意の2つの構成要素はまた、所望の機能性を達成するように互いに「動作可能に連結可能」であると見なされてもよい。動作可能に連結可能である特定の例には、限定するものではないが、物理的に嵌合可能及び/若しくは物理的に相互作用する構成要素、並びに/又は、無線式で相互作用可能及び/若しくは無線式で相互作用可能な構成要素、並びに/又は、論理的に相互作用する、及び/若しくは論理的に相互作用可能な構成要素が挙げられる。
いくつかの態様が、「連結された」及び「接続された」という表現を、それらの派生語とともに用いて説明され得る。これらの用語は互いに同義語とすることを意図したものではないことを理解されたい。例えば、いくつかの態様は、2つ以上の要素が互いに直接、物理的又は電気的接触をなすことを示すために、「接続された」という用語を用いて説明され得る。別の例において、いくつかの態様は、2つ以上の要素が直接、物理的又は電気的接触をなすことを示すために、「連結された」という用語を用いて説明されてもよい。「連結された」という用語はまた、しかしながら、2つ以上の要素が互いに直接、接触をなさないが、依然として互いに協働又は相互作用することをも意味してもよい。
場合によっては、1つ又は2つ以上の構成要素が、本明細書において、「ように構成されている」、「ように構成可能である」、「ように動作可能である/動作する」、「適合される/適合可能である」、「ことが可能である」、「ように適合可能である/適合される」などと呼ばれることがある。当業者であれば、「ように構成されている」は一般に、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除き、稼働状態の構成要素及び/又は非稼働状態の構成要素及び/又はスタンドバイ状態の構成要素を包含することができることを理解するであろう。
本明細書に記述した主題の特定の態様が図示され説明されているが、当業者には明らかとなるように、本明細書における教示に基づいて、変更及び修正が、本明細書に記述した主題及びその広範な態様から逸脱することなくなされ得、したがって、添付の特許請求の範囲は、全てのそのような変更及び修正を、本明細書に記述した主題の真の範囲内に含まれるものとして包含することになる。当業者には理解されることとして、一般に、本明細書で、そして特に添付の特許請求の範囲(例えば添付の特許請求の範囲の本文)で用いられる用語は概して「開放的」用語とすることを意図したものである(例えば、「含んで(including)」という用語は、「限定はしないが含んで(including but not limited to)」と解釈されるべきであり、「有して(having)」という用語は「少なくとも有して(having at least)」として解釈されるべきであり、「含む(includes)」という用語は「限定はしないが含む(includes but is not limited to)」と解釈されるべきである、など)。更に、導入されたクレーム記載(introduced claim recitation)において特定の数が意図される場合、そのような意図は当該クレーム中に明確に記載され、そのような記載がない場合は、そのような意図も存在しないことが当業者には理解されるであろう。例えば、理解を助けるものとして、後続の添付の特許請求の範囲では、「少なくとも1つの(at least one)」及び「1つ又は2つ以上の(one or more)」という導入句が、クレーム記載を導入するために含まれることがある。しかし、そのような語句の使用は、同一のクレームが導入句「1つ又は2つ以上の」又は「少なくとも1つの」及び「a」又は「an」のような不定冠詞(例えば、「a」及び/又は「an」は、通常、「少なくとも1つの」又は「1つ又は2つ以上の」を意味すると解釈されるべきである)を含む場合であっても、不定冠詞「a」又は「an」によるクレーム記載の導入が、そのように導入されたクレーム記載を含む任意の特定のクレームをそのような記載の1つのみを含むクレームに制限することを暗示していると解釈されるべきではなく、同様のことが、クレーム記載を導入するために使用される定冠詞の使用に対しても当てはまる。
更に、導入されたクレーム記載において特定の数が明示されている場合であっても、そのような記載は、通常、少なくとも記載された数を意味するように解釈されるべきであることは、当業者には理解されよう(例えば、他に修飾語のない、単なる「2つの記載事項」という記載がある場合、この記載は、少なくとも2つの記載事項、又は2つ以上の記載事項を意味する)。更に、「A、B、及びCなどのうちの少なくとも1つ」に類する慣用表現が用いられる場合、一般的に、そのような構文は、当業者がその慣用表現を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、限定するものではないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBの両方、AとCの両方、BとCの両方、及び/又はAとBとCの全て、などを有するシステムを含む)。「A、B、又はCなどのうちの少なくとも1つ」に類する慣用表現が用いられる場合、一般的に、そのような構文は、当業者がその慣用表現を理解するであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、又はCのうちの少なくとも1つを有するシステム」は、限定するものではないが、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBの両方、AとCの両方、BとCの両方、及び/又はAとBとCの全て、などを有するシステムを含む)。文脈上他の意味に解釈すべき場合を除き、通常、2つ以上の選択的な用語を表す選言的な語及び/又は句は、説明文内であろうと、請求の範囲内であろうと、あるいは図面内であろうと、それら用語のうちの1つ、それらの用語のうちのいずれか、又はそれらの用語の両方を含む可能性を意図すると理解されるべきことが、当業者には更に理解されよう。例えば、「A又はB」という句は通常、「A」又は「B」又は「A及びB」の可能性を含むと理解されよう。
添付の「特許請求の範囲」に関して言えば、当業者に明らかとなることとして、本明細書に記載される動作は一般に、任意の順序で実施されてよい。また、様々な動作上の流れが1つ又は複数のシーケンスで示されているが、理解されたいこととして、様々な動作は、例示した以外の順序で実施されてもよく、あるいは同時に実施されてもよい。そのような別の順序付けの例には、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除き、重複、交互配置、割込み、並べ替え、増加的、予備的、追加的、同時、逆、又は他の異なる順序付けを挙げることができる。更に、「に応答する」、「に関連する」、又は他の過去時制の形容詞は一般に、文脈上他の意味に解釈すべき場合を除き、そのような変化形を除外するように意図するものではない。
本明細書に記述した構想を用いる結果として得られる多数の利点について概説した。1つ又は2つ以上の実施形態の上述の説明は、例示及び説明を目的として提示されたものである。網羅的なものにすること、又は、開示した厳密な形に限定することは意図されていない。上記の教示に照らして、修正又は変形が可能である。原理及び実際の応用を例示し、それによって、当業者が、企図される特定の用途に適するような様々な変更とともに様々な実施形態を利用できるように、1つ又は2つ以上の実施形態を選択して記載した。本明細書とともに提出される「特許請求の範囲」が全体的な範囲を規定することが意図されている。
〔実施の態様〕
(1) プライマリプロセッサと、
該プライマリプロセッサと信号通信する安全プロセッサと、
該プライマリプロセッサと信号通信する複数の回路セグメントを備えるセグメント化回路であって、該複数の回路セグメントは、手術用器具がいつ適切に保管及び滅菌されていたのかを示すように構成された保管検証セグメントを備える、セグメント化回路と、を備える、手術用器具制御回路。
(2) 前記保管検証セグメントは、1つ又は2つ以上の不適切な保管又は滅菌パラメータを検知するように構成された少なくとも1つのセンサを備える、実施態様1に記載の制御回路。
(3) 前記少なくとも1つのセンサは、落下防止センサを含み、前記安全プロセッサは、前記手術用器具が落下したことを該落下防止センサが検知したときに、前記複数の回路セグメントのうちの少なくとも1つの動作を防ぐように構成されている、実施態様2に記載の制御回路。
(4) 前記落下防止センサは、衝撃センサを含む、実施態様3に記載の制御回路。
(5) 前記落下防止センサは、加速度計を含む、実施態様3に記載の制御回路。
(6) 少なくとも1つのセンサは、温度センサを含み、前記安全プロセッサは、該温度センサが所定閾値を超える温度を検知したときに、前記複数の回路セグメントのうちの少なくとも1つの動作を防ぐように構成されている、実施態様2に記載の制御回路。
(7) 前記温度センサは、バイメタル温度片を含む、実施態様6に記載の制御回路。
(8) 前記少なくとも1つのセンサは、水分検知センサを含み、前記安全プロセッサは、該水分検知センサが水分を検知したときに、前記複数の回路セグメントのうちの少なくとも1つの動作を制御するように構成されている、実施態様2に記載の制御回路。
(9) 前記水分検知センサは、オートクレーブサイクルを検知するように構成され、前記安全プロセッサは、該オートクレーブサイクルが検知されていない限り、前記手術用器具の動作を防ぐように構成されている、実施態様8に記載の制御回路。
(10) 前記安全プロセッサは、段階的な回路起動中に水分が検知されたとき、前記複数の回路セグメントのうちの前記少なくとも1つの動作を防ぐように構成されている、実施態様8に記載の制御回路。
(11) プライマリプロセッサと、
該プライマリプロセッサと信号通信する安全プロセッサと、
該プライマリプロセッサと信号通信する複数の回路セグメントを備えるセグメント化回路であって、該複数の回路セグメントは、手術用器具がいつ適切に滅菌されていたのかを示すように構成された滅菌検証セグメントを備える、セグメント化回路と、を備える、手術用器具制御回路。
(12) 前記滅菌検証セグメントは、前記手術用器具の滅菌を検知するように構成された少なくとも1つのセンサを備える、実施態様11に記載の制御回路。
(13) 少なくとも1つのセンサは、温度センサを含み、前記手術用器具の適切な滅菌は、第1の所定値と第2の所定値との間の温度に対応する、実施態様12に記載の制御回路。
(14) 前記少なくとも1つのセンサは、水分検知センサを含む、実施態様12に記載の制御回路。
(15) 前記水分検知センサは、オートクレーブサイクルを検知するように構成され、該オートクレーブサイクルは、前記手術用器具の適切な滅菌に対応する、実施態様14に記載の制御回路。
(16) プライマリプロセッサと、
該プライマリプロセッサと信号通信する安全プロセッサと、
該プライマリプロセッサと信号通信する複数の回路セグメントを備えるセグメント化回路であって、該複数の回路セグメントは、手術用器具がいつ適切に保管されていたのかを示すように構成された保管検証セグメントを備える、セグメント化回路と、を備える、手術用器具制御回路。
(17) 前記保管検証セグメントは、前記手術用器具の不適切な保管を検知するように構成された少なくとも1つのセンサを備える、実施態様16に記載の制御回路。
(18) 前記少なくとも1つのセンサは、落下防止センサを含み、前記安全プロセッサは、前記手術用器具が落下したことを該落下防止センサが検知したときに、前記複数の回路セグメントのうちの少なくとも1つの動作を防ぐように構成されている、実施態様17に記載の制御回路。
(19) 前記落下防止センサは、衝撃センサを含む、実施態様18に記載の制御回路。
(20) 前記落下防止センサは、加速度計を含む、実施態様18に記載の制御回路。