JP6531881B1 - 防護服用生地 - Google Patents

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Abstract

特に油に対して優れた液浸透抑制性能と優れた通気度とを備えた防護服用生地を提供することを課題とする。少なくともスパンボンド不織布層(A)とオレフィン系樹脂を主成分とするメルトブロー不織布層とを有する防護服用生地であって、前記スパンボンド不織布層(A)と前記メルトブロー不織布層とは直接積層されており、前記スパンボンド不織布層(A)は平均繊維径が18μm以上30μm以下の繊維で構成されており、厚さが150μm以上300μm以下であり、嵩密度が0.20g/cm3以上0.40g/cm3以下であり、さらに、前記スパンボンド不織布層(A)におけるフッ素の含有質量が前記スパンボンド不織布層(A)全体に対し500ppm以上であり、前記メルトブロー不織布層は平均繊維径が3μm以上8μm以下の繊維で構成されており、厚さが100μm以上200μm以下であり、嵩密度が0.20g/cm3以上0.40g/cm3以下であり、さらに、前記メルトブロー不織布層におけるフッ素の含有質量が前記メルトブロー不織布層全体に対し100ppm以下である、防護服用生地。

Description

本発明は、防護服用生地に関する。
従来から、粉塵や化学物質を除去する作業や、粉塵や化学物質を取り扱う作業において、作業者は衣服の上に防護服、ゴム手袋、ゴム長靴および防塵マスク(以下、これらを防護アイテムと称することがある)を着用して作業することが多い。また、防護アイテムの使用環境の多様化により、鉄鋼業などの油を使用する環境では、防汚を目的として防護アイテムが着用される場合もある。
ここで、特許文献1には、液状化学物質および粒子状物質に対する防護シートとして、上層、平均単繊維直径10nm以上2000nm以下の繊維から構成される不織布の中間層、および下層が積層されてなる防護シートであって、下層のAATCC Test Method 118−2002の撥油度が3級以上である防護シートが提案されている。また、特許文献1には、中間層のAATCC Test Method 118−2002の撥油度も3級以上であることが好適な態様であることが開示されている。そして、この防護シートは、中間層として平均単繊維直径10nm以上2000nm以下の繊維から構成される不織布を採用し、且つ、中間層や下層等を撥油処理が施されたものとすることで液状化学物質や粒子状物質の浸透を抑制することができることが特許文献1には開示されている。
特開2014−24237号公報
特許文献1には、防護シートが備える中間層および下層のAATCC Test Method 118−2002の撥油度が3級以上であることが開示されている。しかし、中間層や下層のAATCC Test Method 118−2002の撥油度を3級以上とするためには、中間層や下層に撥油剤を添着させるのみでは不十分であり、中間層や下層に撥油剤を添着させた上で、さらに、中間層や下層の厚み、中間層や下層の嵩密度および中間層や下層を構成する繊維の繊維径を適切な範囲とする必要がある。そして、上記の様にして得られた中間層や下層を備える防護シートは、液状化学物質の浸透を抑制する能力(以下、液浸透抑制能と称することがある)には優れるものの、通気度に劣り、この防護シートを用いた防護服においては、着用者が蒸れを感じる傾向にあるとの課題を本発明者は見出した。
一方で、防護シートの通気度を向上させようと、中間層や下層の厚みを薄くしたり、中間層や下層の嵩密度を小さくしたり、中間層や下層を構成する繊維の繊維径を大きくしたりすると、防護シートの通気度は向上するものの、中間層や下層のAATCC Test Method 118−2002の撥油度が低下し、十分な液浸透抑制能が得られないとの課題があることも、本発明者は見出した。
そこで、本発明は、上記の事情に鑑み、特に油に対して優れた液浸透抑制性能と優れた通気度とを備えた防護服用生地を提供することを課題とする。
課題を解決するために本発明は、以下の防護服用生地を開示する。
(1)少なくともスパンボンド不織布層(A)とオレフィン系樹脂を主成分とするメルトブロー不織布層とを有する防護服用生地であって、前記スパンボンド不織布層(A)と前記メルトブロー不織布層とは直接積層されており、前記スパンボンド不織布層(A)は平均繊維径が18μm以上30μm以下の繊維で構成されており、厚さが150μm以上300μm以下であり、嵩密度が0.20g/cm以上0.40g/cm以下であり、さらに、前記スパンボンド不織布層(A)におけるフッ素の含有質量が前記スパンボンド不織布層(A)全体に対し500ppm以上であり、前記メルトブロー不織布層は平均繊維径が3μm以上8μm以下の繊維で構成されており、厚さが100μm以上200μm以下であり、嵩密度が0.20g/cm以上0.40g/cm以下であり、さらに、前記メルトブロー不織布層におけるフッ素の含有質量が前記メルトブロー不織布層全体に対し100ppm以下である、防護服用生地。
(2)前記スパンボンド不織布層(A)が、
炭素数1から6のいずれのかのパーフルオロアルキル基を有する化合物を含有する、(1)の防護服用生地。
(3)前記メルトブロー不織布がエレクトレットメルトブロー不織布であることを特徴とする(1)〜(2)のいずれかの防護服用生地。
(4)さらにスパンボンド不織布層(B)を備え、前記スパンボンド不織布層、前記メルトブロー不織布層および前記スパンボンド不織布層(B)がこの順に積層されている(1)〜(3)のいずれかの防護服用生地。
(5)(1)から(4)に記載の防護服用生地を用いた防護服であって、前記防護服の内側から前記スパンボンド不織布層(A)および前記メルトブロー不織布層の順に配置されている、防護服である。
本発明に依れば、特に油に対して優れた液浸透抑制性能と優れた通気度とを備えた防護服用生地を提供することができる。
本発明の防護服用生地の第1の実施形態例の断面概念図 図1に示す防護服用生地に油が滴下されたものの断面図 防護服用生地が備えるスパンボンド不織布層(A)に油が滴下されたものの断面概念図 本発明の防護服用生地の第2の実施形態例の断面概念図 防護服用生地の断面のSEM画像視野概念図
本発明の防護生地、ならびに防護服を詳細に説明する。
本発明の防護服用生地は、少なくとも、撥油度の高い特定のスパンボンド不織布層(A)と、撥油度の低い特定のメルトブロー不織布層と、を有する防護服用生地であって、上記のスパンボンド不織布層(A)と上記のメルトブロー不織布層とは直接積層されている。このような構成の防護服用生地では、スパンボンド不織布層(A)で油の透過を抑制しつつ、メルトブロー不織布層で油を吸着することにより、防護服用生地を油が透過するのを抑制することが可能となる。尚ここで言う直接積層されているとは、スパンボンド不織布層(A)とメルトブロー不織布層とが積層されており、これらの層の層間に何も有しない形態を含む概念であることはいうまでもなく、スパンボンド不織布層(A)とメルトブロー不織布層とが積層されており、これらの層の層間に空洞やこれらの層の接着を目的とする接着剤等が分散して存在する形態も含む概念である。また、ポリオレフィン系樹脂を主成分とするとは、メルトブロー不織布層が、そのメルトブロー不織布層全質量に対しポリオレフィン系樹脂を80質量%を超えて含有するとの意味である。
防護服用生地の油に対する液浸透抑制性能を高くする場合は、防護服用生地が備える少なくとも一部の層の撥油度を高くすることが一般的である。しかしながら、防護服用生地の撥油度を高めるためには、上記の層に撥油剤を添着させたうえで、油の浸透する隙間を小さくするため、上記の層を構成する繊維の繊維径を細くし、上記の層の嵩密度を上げ、上記の層の厚みを厚くするなどをする必要があり、そうすると防護服用生地の通気度が低下するとの課題がある。
そして、本発明の防護服用生地は、上記のとおりの構成を採用するものあり、そのことにより、防護服用生地の油に対する液浸透抑制能と防護服用生地の通気度とを、何れも高度な水準にて実現することが可能となっている。なお、本発明における、油に対する液浸透抑制能とは、防護服用生地のメルトブロー不織布層が配置された面側から、防護服用生地のスパンボンド不織布層(A)が配置された面側へ、油が防護服用生地を透過するのを抑制する機能をいう。
[スパンボンド不織布層(A)]
本発明の防護服用生地が備えるスパンボンド不織布層(A)を構成する繊維としては、合成繊維や天然繊維が例示されるが、繊維径を任意に設定できる点から、合成繊維とすることが好ましい。
スパンボンド不織布層(A)を構成する繊維の素材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイト、フッ素系樹脂、およびこれらの混合物などを挙げることができる。これらの中でもポリオレフィンは、防護服用生地の生産性や、防護服用生地の風合いが優れたものとなるとの観点から好ましい。
スパンボンド不織布層(A)を構成する繊維の平均繊維径は18μm以上30μm以下である。また、上記の平均繊維径は20μm以上であることが好ましい。上記の平均繊維径は25μm以下であることが好ましい。平均繊維径が18μm以上であることで、スパンボンド不織布層(A)を空気が透過する際に、スパンボンド不織布層(A)を構成する繊維の空気と接触する表面積を少なくすることができるため、スパンボンド不織布層(A)の通気度が優れたものとなり、結果として、防護服用生地の良好な通気度を得ることができる。また、平均繊維径が30μm以下であることで、フッ素を含有するスパンボンド不織布層(A)の撥油度が向上し、防護服用生地の油に対する液浸透抑制性能が優れたものとなる。
なお、スパンボンド不織布層(A)を構成する繊維の平均繊維径の細線化は、例えば、スパンボンド不織布層(A)を構成する繊維を生産する際に、樹脂の吐出量を少なく、吐出スピードを早く、繊維の延伸を大きくすることで可能となる。
スパンボンド不織布層(A)の厚みは150μm以上300μm以下である。また、スパンボンド不織布層(A)の厚みは180μm以上であることが好ましい。スパンボンド不織布層(A)の厚みは250μm以下であることが好ましい。スパンボンド不織布層(A)の厚みが300μm以下であることで防護服用生地の良好な通気度を得ることが可能となり、スパンボンド不織布層(A)の厚みが150μm以上であることで防護服用生地の油に対する液浸透抑制性能がより向上する。
スパンボンド不織布層(A)の嵩密度は、0.20g/cm以上0.40g/cm以下である。スパンボンド不織布層(A)の嵩密度が0.40g/cm以下であることで防護服用生地の良好な通気度を得ることが可能となり、スパンボンド不織布層(A)の嵩密度が0.20g/cm以上であることで防護服用生地の油に対する液浸透抑制性能がより向上する。
スパンボンド不織布層(A)のフッ素の含有質量は500ppm以上である。スパンボンド不織布層(A)のフッ素の含有質量が500ppm以上であると防護服用生地の油に対する液浸透抑制性能が優れたものとなる。そして、スパンボンド不織布層(A)のフッ素の含有質量が1500ppm以上であると防護服用生地の油に対する液浸透抑制性能がより優れたものとなるため、スパンボンド不織布層(A)のフッ素の含有質量は1500ppm以上であることが好ましい。フッ素含有質量の上限は特に制約はないが、スパンボンド不織布層(A)のフッ素の含有質量が3000ppm以上であっても、防護服用生地の油に対する液浸透抑制性能はあまり向上しないため、スパンボンド不織布層(A)のフッ素の含有質量は3000ppm以下であることが好ましい。スパンボンド不織布層(A)のフッ素の含有質量の測定はAATCC Test Method 189−2007により行う。
本発明の防護服用生地が備えるスパンボンド不織布層(A)が含有するフッ素は、炭素数1から6のいずれかのパーフルオロアルキル基を含む化合物として上記のスパンボンド不織布層(A)に含有されることが好ましい。より好ましくは炭素数6のパーフルオロアルキル基を含む化合物として上記のスパンボンド不織布層(A)に含有されることが好ましい。上記のスパンボンド不織布層(A)が、フッ素を炭素数6のパーフルオロアルキル基を含む化合物として含有することで、上記のスパンボンド不織布層(A)の撥油度がより優れたものとなり、その結果、防護服用生地の油に対する液浸透抑制性能がより優れたものとなる。ここで、パーフルオロアルキル基を含む化合物については、フッ素含有化合物で撥油処理剤として用いられている化合物であれば特に限定されるものではないが、パーフルオロアルキル基をエステル基とするアクリル酸エステル、またはメタクリル酸エステルなどを用いた撥油処理剤を用いる事が可能である。
スパンボンド不織布層(A)にフッ素を含ませる方法としては、上記のフッ素を含む撥油処理剤にスパンボンド不織布層(A)を含浸する方法、スプレーやグラビアロールによりスパンボンド不織布層(A)に塗布する方法などの方法を用いる事が可能であるが、上記のフッ素を含む撥油処理剤のスパンボンド不織布層(A)への浸透性の観点から含浸により、スパンボンド不織布層(A)にフッ素を含ませる方法を採用することが好ましい。
前述の通り、防護服用生地の通気度と防護服用生地の撥油度とは、相反する性能である。例えば、スパンボンド不織布層(A)を構成する繊維の平均繊維径が太く、スパンボンド不織布層(A)の厚みが厚く、スパンボンド不織布層(A)の嵩密度が高い場合は、スパンボンド不織布層(A)の撥油度は高くなり、防護服用生地の油に対する液浸透抑制性能は優れたものとなるが、その一方で、このスパンボンド不織布層(A)を備える防護服用生地の通気度は低下する。そして、逆に、スパンボンド不織布層(A)を構成する繊維の平均繊維径が細く、スパンボンド不織布層(A)の厚みが薄く、スパンボンド不織布層(A)の嵩密度が低い場合は、このスパンボンド不織布層(A)を備える防護服用生地の通気度は優れたものとなるが、その一方で、スパンボンド不織布層(A)の撥油度は低くなり、防護服用生地の油に対する液浸透抑制性能は劣ったものとなる。しかし、本発明の防護服用生地のように、撥油度が高く通気度にも優れる特定のスパンボンド不織布層(A)と、撥油度の低く通気度が優れる特定のポリオレフィン系樹脂を主成分とするメルトブロー不織布層と、を有し、上記のスパンボンド不織布層(A)と上記のメルトブロー不織布層とが直接積層されている防護服用生地では、油に対する高い液浸透抑制性能と、高い通気度との両立が可能であることを本発明者は見出し、本発明に至ったのである。
本発明者は、本発明の防護服用生地において、上記の効果が得られるメカニズムを以下のとおり図を用いて説明するとおりと推定している。図1は、本発明の防護服用生地の一実施形態例の断面概念図を示す。図2は、図1に示す本発明の防護服用生地に油が滴下されたものの断面の概念図を示す。そして、図3は、本発明の防護服用生地が備えるスパンボンド不織布層(A)の断面の概念図を示す。本発明の防護服用生地1はスパンボンド不織布層(A)2とメルトブロー不織布層3とを備え、これらの層は直接積層されている。そして、本発明の防護服用生地のメルトブロー不織布層が配置された面側から油が滴下された場合、メルトブロー不織布層の撥油度は低く、かつスパンボンド不織布層(A)の撥油度は高いため、油はメルトブロー不織布層には容易に滲入するもののスパンボンド不織布層(A)への浸透は阻まれるため、図2に示すとおり、油4はメルトブロー不織布層3の中に広く拡散することとなる。
一方で、メルトブロー不織布層を有さず、スパンボンド不織布層(A)のみを有する場合には、図3に示すとおり、油は、スパンボンド不織布層(A)が備える撥油度により、スパンボンド不織布層(A)の一方の面側に水滴状の形態で存在することとなる。ここで、図3に示すスパンボンド不織布層(A)に付着した油の量と図2に示す防護服用生地に付着した油の量が同じであった場合に、図3に示す油はスパンボンド不織布層(A)との接触面積が小さいのに対し、図2に示す油はメルトブロー層の中に広く拡散しているため、図2に示す油のスパンボンド不織布層(A)との接触面積は大きい。よって、図2に示す油のスパンボンド不織布層(A)を透過する力は、図3に示す油のスパンボンド不織布層(A)を透過する力に比べ、弱いものとなり、結果として、本発明の防護服用生地の油に対する液浸透抑制性能は優れたものとなると推測する。一方で、図3に示す油のスパンボンド不織布層(A)のみでは、その油に対する液浸透抑制性能は劣ったものとなる。なお、上記のとおり、図3に示すスパンボンド不織布層(A)のみでも、油に対する液浸透抑制性能を優れたものとする場合には、このスパンボンド不織布層(A)を構成する繊維の平均繊維径を細く、スパンボンド不織布層(A)の厚みを厚く、さらにスパンボンド不織布層(A)の嵩密度が高くする必要があり、その場合には、スパンボンド不織布層(A)の通気度は低下することとなる。
また、平均繊維径は3μm以上8μm以下である繊維で構成された不織布層であるメルトブロー不織布層3の撥油度が低いことが、優れた液浸透抑制性能と優れた通気度とを備えた防護服用生地を得るために重要である。以下、このメカニズムについて推測する。上記メルトブロー不織布層3は目開きの比較的小さい不織布層であり、かつ、通気度に優れた不織布層である。よって、上記メルトブロー不織布層3に油が接触した場合には、上記油の上記メルトブロー不織布層3への滲入が促進され、さらに、上記油の上記メルトブロー不織布層3の内部への拡散も促進させる(上記メルトブロー不織布層3の厚さは薄く、かつ、上記メルトブロー不織布層3の面積は大きいため、特に、上記メルトブロー不織布層3の面方向への拡散が促進される)。これらのことは毛細管現象により促進されるものと推測する。そして、上記油の上記メルトブロー不織布層3の内部での拡散により、防護服用生地の単位面積あたりの上記油分の含有質量は小さくなる。その結果、防護服用生地の単位面積あたりにおける上記油のスパンボンド不織布層(A)を浸透する力が弱まるものと推測する。よって、防護服用生地の単位面積あたりにおける上記油のスパンボンド不織布層(A)を浸透する力が弱まることで、スパンボンド不織布層(A)自体の撥油性が比較的高いものでなくとも防護服用生地の液浸透抑制性能は優れたものとなる。そして、上記のスパンボンド不織布層(A)の厚みに関する記述で説明したとおり、不織布層の撥油性能と不織布層の通気度はトレードオフの関係にあるため、撥油性が比較的低いスパンボンド不織布層(A)の通気度は撥油性が比較的低いスパンボンド不織布層(A)の通気度に比べ優れたものとなる。その結果、本発明の防護服用生地は液浸透抑制性能と通気度とに優れたものとなる。
なお、平均繊維径が比較的小さい(具体的には、平均繊維径が2μm以下)繊維から構成されるメルトブロー不織布層は目開きの極めて小さい不織布層であり、上記のメルトブロー不織布層の撥油度は高いものとなり得る。そして、上記のメルトブロー不織布層の撥油度が高い場合には、防護服用生地の液浸透抑制性能は優れたものとなる。しかし、その一方で、防護服用生地の通気度は劣ったものとなる。以下、このメカニズムについて推測する。上記メルトブロー不織布層の撥油度が高いことで、上記メルトブロー不織布層自体の撥油性能が優れたものとなり、結果として、防護服用生地の液浸透抑制性能は優れたものとなる。しかし、不織布層の撥油性能と不織布層の通気度はトレードオフの関係にあるため、上記メルトブロー不織布層の通気度は劣ったものとなり、結果として、防護服用生地の通気度は劣ったものとなる。
[メルトブロー不織布層]
本発明に用いる防護服用生地が備えるポリオレフィン系樹脂を主成分とするメルトブロー不織布層の形態としてはメルトブロー法によって得ることができる。
メルトブロー法とは、一般に、紡糸口金から押し出された熱可塑性ポリマーを熱風噴射することにより繊維状に細化し、この繊維の自己融着特性を利用して、ウェブを形成せしめる方法である。メルトブロー法における紡糸条件としては、ポリマー吐出量、ノズル温度、エア圧力等があるが、これら紡糸条件の最適化を行うことで、所望の繊維径を有する不織布が得られる。
メルトブロー不織布層は、ポリオレフィン系樹脂を主成分とする。メルトブロー不織布層を、ポリオレフィン系樹脂を主成分とするものとすることで、ポリオレフィン系樹脂が親油性であることから、メルトブロー不織布層における油の拡散性が良好なものとなる。そして、その結果、防護服用生地の油に対する液浸透抑制性能が優れたものとなる。また、ポリオレフィン系樹脂のなかでもエレクトレット加工によって防護服用生地の粉塵捕集性能が向上しやすい点からポリプロピレンが更に好ましい。ここで、メルトブロー不織布層がポリオレフィン系樹脂を主成分とするとは、上記のとおり、メルトブロー不織布層がポリオレフィン系樹脂をメルトブロー不織布層の全体に対し80質量%以上含有することをいう。また、メルトブロー不織布層はポリオレフィン系樹脂をメルトブロー不織布層の全体に対し90質量%以上含有するものであることが好ましく、メルトブロー不織布層はポリオレフィン系樹脂のみからなるものであることがより好ましい。なお、メルトブロー不織布層がポリオレフィン系樹脂のみからなるものである場合に、本発明の効果を害しない範囲において、メルトブロー不織布はヒンダードアミン等の添加剤を含有していてもよい。
メルトブロー不織布層を構成する繊維の平均繊維径は3μm以上8μm以下である。平均繊維径が8μm以下であると、メルトブロー不織布層内の繊維間の空隙量が増す傾向にあるため、より多量の油をメルトブロー不織布層中に拡散させることが可能となり、結果として、防護服用生地の油に対する液浸透抑制性能がより優れたものとなる。一方で、平均繊維径が3μm以上であると、メルトブロー不織布層の通気度がより優れたものとなり、結果として、防護服用生地の通気度がより良好なものとなる。
なお、メルトブロー不織布層を構成する繊維の平均繊維径の調整は、従来の技術により行うことができる。具体的にはメルトブロー不織布層に使用する繊維を生産する際に、樹脂の吐出量を少なく、吐出スピードを早く、繊維の延伸の程度を大きくすることで繊維の細線化が可能となる。
メルトブロー不織布層の厚みは100μm以上200μm以下である。メルトブロー不織布層の厚みが200μm以下であると、防護服用生地の良好な通気度を得ることが可能となる。一方で、メルトブロー不織布層の厚みが100μm以上であると、より多量の油をメルトブロー不織布層中に拡散させることが可能となり、結果として、防護服用生地の油に対する液浸透抑制性能がより優れたものとなる。
メルトブロー不織布層の嵩密度は、0.20g/cm以上0.40g/cm以下である。メルトブロー不織布層の嵩密度を0.40g/cm以下であると、防護服用生地の良好な通気度を得ることが可能となり、0.20g/cm以上であると、より多量の油をメルトブロー不織布層中に拡散させることが可能となり、結果として、防護服用生地の油に対する液浸透抑制性能がより優れたものとなる。
メルトブロー不織布層のフッ素含有質量は100ppm以下である。メルトブロー不織布層のフッ素含有質量が100ppm以下であることで、油がメルトブロー不織布層に浸透しやすくなり、上記のとおり、防汚服用生地の油に対する液浸透抑制性能がより優れたものとなる。メルトブロー不織布層のフッ素の含有質量の測定はAATCC Test Method 189−2007により行う。
メルトブロー不織布層の通気度と油吸収性能は相反する性能で有り、メルトブロー不織布層を構成する繊維の平均繊維径が細く、メルトブロー不織布層の厚みが厚く、嵩密度が高い場合は通気度が減少する一方で、多量の油をメルトブロー不織布層中に滲入させることができるため、防護服用生地とした際に油に対する液浸透抑制性能は優れたものとなるが、その一方で、このメルトブロー不織布層を有する防護服用生地の通気度は低下する。そして、逆に、メルトブロー不織布層を構成する繊維の平均繊維径が細く、メルトブロー不織布層の厚みが薄く、嵩密度が低い場合には通気度は優れたものとなるが、その一方で、メルトブロー不織布層中に滲入させることができる油が少量となるため、このメルトブロー不織布層を有する防護服用生地の油に対する液浸透抑制性能は劣ったものとなる。これらを考慮し、本発明ではメルトブロー不織布層を構成する繊維の平均繊維径、メルトブロー不織布層の厚み、嵩密度を記載の範囲とすることで優れた通気度と油に対する液体透過抑制性能とを備えた防護服用生地とすることが可能となる。
メルトブロー不織布はエレクトレットメルトブロー不織布であることが好ましい。メルトブロー不織布をエレクトレットメルトブロー不織布とすることで防護服用生地の高い通気度を確保しつつ粉塵捕集性能が向上する。
メルトブロー不織布層をエレクトレット化する方法としては以下の方法がある。非導電性繊維シートを走行させ、そのシートにスリット状の吸引ノズルをシートの幅全面方向に横切るように接触させる。かつこの接触部反対側のシートの面を水面に接触させるか又は浸漬させる。このような状態で吸引ノズルから水を吸引する。吸引ノズルから水を吸引すると、吸引ノズルをシートに接触させた部分の反対側の水がシートを厚さ方向に貫通するように移動するため、水をシート内に厚さ方向全体に渡り浸透させることができる。また吸引ノズルをシート幅方向に横切るように配置し、かつシートを走行させながら吸引するから、上記シート厚さ方向全体に水を浸透させた状態をシート全面に満遍なく行き渡らせることができる。したがって、このシートを乾燥すると、シート全面に電荷が均一かつ高密度に帯電したエレクトレット不織布になる。
また、不織布のシートへの直流コロナ放電による方法でも良い。例えば複数の直流コロナ放電電極を設け、シートに対し、第一番目に作用する直流コロナ放電電極による電界強度よりも、後に作用する直流コロナ放電電極による電界強度を強くすることで、エレクトレット化することが可能である。
本発明の防護服用生地は、さらに、スパンボンド不織布層(B)を備え、スパンボンド不織布層(A)、メルトブロー不織布層およびスパンボンド不織布層(B)がこの順に積層されていることが好ましい。ここで、図4は本発明の防護服用生地の第2の実施形態例の断面概念図を示すが、この防護服用生地は、スパンボンド不織布層(A)2、メルトブロー不織布層3およびスパンボンド不織布層(B)5をこの順に備えている。上記の防護服用生地を用いて、スパンボンド不織布層(A)が着用者側に配置されている防護服を得た際に、メルトブロー不織布層のさらに外側にスパンボンド不織布層(B)が配置されることとなるため、このスパンボンド不織布層(B)によりメルトブロー不織布層を外的な応力から保護することが可能となり、この防護服用生地を防護服として使用した際のメルトブロー不織布層の傷付きなどによる、防護服の防汚性能等の性能低下を抑制することとなるとともに、防護服用生地や防護服の耐摩耗性能を優れたものとすることができる。
スパンボンド不織布層(B)は、スパンボンド不織布層(A)と同じものであってもよい。
スパンボンド不織布層(B)は、防護服用生地が本発明の効果を損なわない範囲で機能付与をすることが可能である。スパンボンド不織布層(B)に例えば撥水、撥油、帯電防止、難燃、防菌、防カビの機能付与をすることが可能である。
防護服用生地を用いた防護服は、防護服の内側(着衣時における人体側)からスパンボンド不織布層(A)およびメルトブロー不織布層の順に配置されている防護服である。上記の構成の防護服では、防護服の外側の面に付着した油の防護服の内側への透過を高度に抑制できるとともに、さらに通気度にも優れたものとなる。
防護服用生地のスパンボンド不織布層(A)、メルトブロー不織布層、スパンボンド不織布層(B)などを積層する方法は本発明の性能を損なわない方法を取り得るが、過度の熱により、スパンボンド不織布層(A)やメルトブロー不織布層が所望の状態を超えて溶融または融着すること防ぐため、超音波接着加工や、柄高さが1mm以上の熱エンボスロールを用いた熱接着加工、および接着剤による貼り合わせ加工を用いることができる。この中でも特に、スパンボンド不織布層(A)とメルトブロー不織布層、スパンボンド不織布層(B)とが接着する領域を均一に接着させるためにも接着剤による貼り合せ加工が好ましい。
以下、本発明を更に実施例により詳細に説明する。
[測定方法]
(1)厚み
防護服用生地を、ミクロトームを用いて、防護服用生地の面と垂直な面で切断した。このようにして得られた防護服用生地の切断面を、日立製作所製電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)S−800を用いて、200倍で撮影した。この時、撮影により得られる画像の長手方向が、画像に写る防護服用生地の厚み方向と略垂直となるようにした。ここで、図5に防護服用生地の断面のSEM画像視野概念図を示す。そして、図5を用いて、防護服用生地を構成する各層の厚みの測定方法を説明する。図5のSEM画像視野概念図には、スパンボンド不織布層(A)2とメルトブロー不織布層3とから構成される防護服用生地の切断面および背景6が写っている。まず、SEM画像の長手方向に垂直であって、かつ、SEM画像の長手方向の幅を均等に6分割する分割線7を5本、SEM画像に書き込んだ。そして、スパンボンド不織布層(A)2と重なっている各分割線(スパンボンド不織布層(A)と重なっている分割線の一例が、図5では符号8で示されている)の長さを測定した。また、メルトブロー不織布層3と重なっている各分割線(メルトブロー不織布層と重なっている分割線の一例が、図5では符号9で示されている)の長さも測定した。このとき、上記の分割線の長さは、分割線の長さの単位をμmとした際の小数点第一位まで読み込み、小数点第一位を四捨五入した値とした。上記の測定を、防護服用生地の断面の異なる部位を撮影した10個のSEM画像について行い。得られたスパンボンド不織布層(A)と重なっている分割線の長さの測定値50個の平均値をスパンボンド不織布層(A)の厚みとした。また、得られたメルトブロー不織布層と重なっている分割線の長さの測定値50個の平均値をメルトブロー不織布層の厚みとした。ここで、SEM画像のスパンボンド不織布層(A)とメルトブロー不織布層との境界に空洞に見える部位10(すなわち、繊維が写っていない部位)が観察され、この空洞に見える部位と分割線とが重なる場合には、この空洞に見える部位はメルトブロー不織布層の一部として、メルトブロー不織布層と重なっている分割線の長さおよびスパンボンド不織布層(A)と重なっている分割線の長さを測定した。すなわち、図5に示された一例では、符号12で示されるものがメルトブロー不織布層3と重なっている分割線7の長さであり、符号11で示されるものがスパンボンド不織布層(A)2と重なっている分割線7の長さである。なお、防護服用生地が、さらに、スパンボンド不織布層(B)を備える場合には、スパンボンド不織布層(B)の厚みは、上記のスパンボンド不織布層(A)の厚みの測定方法と同様の測定方法にて測定した。
(2)平均繊維径
防護服用生地について、(1)厚みの項に記載の手法と同様にして得られた防護服用生地の切断面を、日立製作所製電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)S−800を用いて、500倍と1000倍との倍率で撮影した。それらの画像を本装置に付属する画像解析ソフトに取り込んだ。ここで、繊維径が10μm未満の繊維については500倍の倍率で測定したSEM画像を用いて、その繊維径を測定し、繊維径が10μm以上の繊維については1000倍の倍率で測定したSEM画像を用いて、その繊維径を測定した。具体的には、SEM画像に写ったスパンボンド不織布層(A)から、このスパンボンド不織布層(A)を構成する繊維を無作為に15本選定し、これらの繊維の繊維径を測定した。そして、得られた15個の測定値の平均をスパンボンド不織布層(A)を構成する繊維の平均繊維径とした。また、SEM画像に写ったメルトブロー不織布層から、このメルトブロー不織布層を構成する繊維を無作為に15本選定し、これらの繊維の繊維径を測定した。そして、得られた15個の測定値の平均をメルトブロー不織布層を構成する繊維の平均繊維径とした。なお、繊維の繊維径は、繊維径をμmを単位とした際の小数点第一位まで読み込み、小数点第一位を四捨五入した値とした。なお、防護服用生地が、さらに、スパンボンド不織布層(B)を備える場合には、スパンボンド不織布層(B)を構成する繊維の平均繊維径は、上記のスパンボンド不織布層(A)を構成する繊維の平均繊維径の測定方法と同様の測定方法にて測定した。
(3)嵩密度
嵩密度の測定はマイクロメリティックスジャパン合同会社社製“GeoPyc1360”によって行った。嵩密度の測定対象である特定の層(すなわち、スパンボンド不織布層(A)またはメルトブロー不織布層)以外の層を、1000番のサンドペーパーを用いて防護服用生地から取り除いた。次に、測定対象である特定の層を2mm×2mmのサイズに切り出し、測定用サンプルとした。この測定用サンプルを10枚準備し、内径12.7mmのサンプルチャンバーに測定用ビーズと交互に積層し、ビーズをサンプルチャンバーの底面から2cmの位置まで充填し、測定した。測定から得られた嵩密度の結果の小数点第三位を四捨五入し、測定用サンプルの嵩密度とした。そして、上記の測定用サンプルの嵩密度の測定を3回行い。得られた3つの値の平均値を特定の層の嵩密度とした。なお、嵩密度の測定は、スパンボンド不織布層(A)、メルトブロー不織布層それぞれについて行った。
(4)フッ素含有質量
フッ素含有質量の測定は、AATCC Test Method 189−2007に記載の方法に準じて行った。フッ素含有質量の測定対象である特定の層(すなわち、スパンボンド不織布層(A)またはメルトブロー不織布層)以外の層を、1000番のサンドペーパーを用いて防護服用生地から取り除いた。次に、測定対象である特定の層を2mm×2mmのサイズに切り出し、測定用サンプルとした。この測定用サンプルを3枚用意し、それぞれについてフッ素含有質量を測定し、得られた3つのフッ素含有質量の平均値の1の位を四捨五入した値を、測定対象である特定の層のフッ素含有質量とした。なお、フッ素含有質量は、スパンボンド不織布層(A)、メルトブロー不織布層それぞれについて行った。
(5)油に対する液浸透抑制性能
油に対する液浸透抑制性能の測定は、JIS T8034−2008 A法の低レベル汚染に記載の方法に準じて実施した。試験液として、50℃のn−デカンまたは50℃のn−オクタンを使用した。防護服用生地のメルトブロー不織布層から防護服用生地のスパンボンド不織布層(A)の方向に、試験液を防護服用生地に滴下し、試験液の防護服用生地の透過率を測定した。上記の透過率の測定を、50℃のn−デカンおよび50℃のn−オクタンのそれぞれについて3回ずつ行い、それぞれの透過率の平均値を算出した。次に、得られた透過率の平均について、以下の基準を用いて、防護服用生地の油に対する液浸透抑制性能の評価を行った。
A:0%以上30%未満
B:30%以上60%未満
C:60%以上80%未満
D:80%以上 。
(6)通気度
防護服用生地の通気度の測定はJIS L1913−2010 フラジール形法に基づき、15cm×15cmの大きさの試験片を通過する空気量とした。得られた通過する空気量の3回測定の平均値を通気度とした。得られた通気度が60cm/cm/sec以上である場合を合格とした。
(7)捕集効率
捕集効率の測定は防護服用生地について、捕集性能測定装置で測定した。この捕集性能測定装置は、測定サンプルをセットするサンプルホルダーの上流側にダスト収納箱を連結し、下流側に流量計、流量調整バルブ、ブロワを連結している。また、サンプルホルダーにパーティクルカウンターを使用し、切り替えコックを介して、測定サンプルの上流側のダスト個数と下流側のダスト個数をそれぞれ測定することができる。さらに、サンプルホルダーは圧力計を備え、サンプル上流、下流の静圧差を読みとることができる。
捕集性能の測定にあたっては、直径0.3μmのポリスチレン標準ラテックスパウダー(ナカライテック製0.309Uポリスチレン10質量%溶液を蒸留水で200倍に希釈)をダスト収納箱に充填し、試料をホルダーにセットし、風量をフィルター通過速度が3m/分になるように流量調整バルブで調整し、ダスト濃度を1万〜4万個/2.83×10−4(0.01ft)の範囲で安定させ、安定後30秒後の、サンプルの上流のダスト個数Dおよび下流のダスト個数dをパーティクルカウンター(リオン社製、KC−01E)で1サンプルあたり3回測定し、得られた上流のダスト個数Dと下流のダスト個数dの3回の測定値の平均値から下記算式にて、捕集性能(%)を求めた。本操作を10サンプルについて同様に行い、10サンプルの捕集効率の平均値を算出した。
捕集効率(%)=〔1−(d/D)〕×100
得られた10サンプルの捕集効率の平均値より、以下を判断基準として判定した。
A:80%以上
B:80%未満 。
(8)耐摩耗性能
耐摩耗性能はJIS T8115−2010に記載の摩耗強さで評価を行った。評価はメルトブロー不織布層、あるいはスパンボンド不織布層(B)を摩耗面とし、メルトブロー不織布層をJIS T8115−2010に記載の主防護層として評価した。防護服用生地の3回の摩耗強さの試験結果の平均値を摩耗強さとし、以下を判断基準として判定した。
A:1000回以上
B:1000回未満 。
防護服用生地の作成は、以下の通り実施した。
<実施例1>
スパンボンド不織布と撥油薬剤を用いてスパンボンド不織布A1を得た。撥油処理は、撥油剤としてダイキン工業社製“ユニダインTG−5601”、浸透剤としてノルマルヘキサノールを、表2に記載の処方Aで純水に混合し、ディップ処理、マングル処理を行った。マングル処理後のスパンボンドをピンテンターで135℃1分間の乾燥を行った。
得られた撥油処理後のスパンボンド不織布A1を用いて、ホットメルト接着機にて、150℃に加温し溶融させた接着剤(モレスコ社製“モレスコメルトTN−367Z”)を、スパンボンド不織布A1の第1の面に塗布量が2g/mとなるようTダイからスプレー状に塗布した。このとき塗布された接着剤はスパンボンド不織布A1の第1の面の上にスポット形状にて分散して存在していた。その後、メルトブロー不織布B1をスパンボンド不織布A1の第1の面に貼り合わせた。得られたスパンボンド不織布A1/メルトブロー不織布B1の2層積層品を巻取り、実施例1の防護服用生地とした。得られた防護服用生地を構成するスパンボンド不織布層(A)の平均繊維径、厚み、嵩密度および構成繊維素材等を表1に示す。また、得られた防護服用生地を構成するメルトブロー不織布層の平均繊維径、厚み、嵩密度および構成繊維素材等を表1に示す。さらに、得られた実施例1の防護服用生地の液浸透抑制性能、通気度、捕集効率、耐摩耗性等を表3に示す。なお、処方Aにて撥水処理がなされたスパンボンド不織布層(A)のフッ素の含有質量は1500ppmであった。
<実施例2〜8>
実施例1と同様に、スパンボンド不織布と撥油薬剤を用いてスパンボンド不織布A2〜A8を得た。さらに、スパンボンド不織布A1をスパンボンド不織布A2〜A8の何れかとした以外、実施例1と同様にして実施例2〜8の防護服用生地とした。得られた実施例2〜8の防護服用生地の構成や、液浸透抑制性能、通気度、捕集効率、耐摩耗性等を表1および表3に示す。
<実施例9>
実施例1の撥油薬剤を処方Bとした以外を同様に、スパンボンド不織布と撥油薬剤を用いてスパンボンド不織布A9を得た。さらにスパンボンド不織布A1をスパンボンド不織布A9とした以外、実施例1と同様にして実施例9の防護服用生地とした。得られた実施例9の防護服用生地の構成や、液浸透抑制性能、通気度、捕集効率、耐摩耗性等を表1および表3に示す。処方Bにて撥水処理がなされたスパンボンド不織布層(A)のフッ素の含有質量は600ppmであった。
<実施例10〜15>
実施例1で得られたスパンボンド不織布A1と、メルトブロー不織布B1をメルトブロー不織布B2〜B8の何れかとした以外実施例1と同様にして、実施例10〜15の防護服用生地とした。得られた実施例10〜15の防護服用生地の構成や、液浸透抑制性能、通気度、捕集効率、耐摩耗性等を表1および表3に示す。
<実施例16>
メルトブロー不織布B1をエレクトレット加工することで得られるエレクトレットメルトブロー不織布C1を用いる以外実施例1と同様にして、実施例16の防護服用生地とした。得られた実施例16の防護服用生地の構成や、液浸透抑制性能、通気度、捕集効率、耐摩耗性等を表1および表3に示す。
<実施例17>
撥油処理を実施していないスパンボンド不織布A1であるスパンボンド不織布A17を用いて、ホットメルト接着機にて、150℃に加温し溶融させたモレスコ社製“モレスコメルトTN−367Z”を、スパンボンド不織布A1の第1の面に塗布量が2g/mとなるようTダイからスプレー状に塗布した。その後、実施例1で得られたスパンボンド不織布A1/メルトブロー不織布B1の2層積層品のメルトブロー不織布B1側に、接着剤を塗布されたスパンボンド不織布A1の第1の面に貼り合わせた。得られたスパンボンド不織布A1/メルトブロー不織布B1/スパンボンド不織布A1の3層積層品を巻取り、実施例17の防護服用生地とした。得られた実施例17の防護服用生地の構成や、液浸透抑制性能、通気度、捕集効率、耐摩耗性等を表1および表3に示す。
<比較例1〜6>
実施例1と同様に、スパンボンド不織布と撥油薬剤を用いてスパンボンド不織布A10〜A15を得た。さらに、スパンボンド不織布A1をスパンボンド不織布A10〜A15の何れかとした以外、実施例1と同様にして比較例1〜7の防護服用生地とした。得られた比較例1〜6の防護服用生地の構成や、液浸透抑制性能、通気度、捕集効率、耐摩耗性等を表1および表4に示す。
<比較例7>
実施例1の撥油薬剤を処方Cとした以外を同様に、スパンボンド不織布と撥油薬剤を用いてスパンボンド不織布A16を得た。さらに、スパンボンド不織布A1をスパンボンド不織布A16とした以外、実施例1と同様にして比較例7の防護服用生地とした。得られた比較例7の防護服用生地の構成や、液浸透抑制性能、通気度、捕集効率、耐摩耗性等を表1および表4に示す。処方Cにて撥水処理がなされたスパンボンド不織布層(A)のフッ素の含有質量は400ppmであった。
<比較例8〜13>
実施例1で得られたスパンボンドA1と、メルトブロー不織布B1をメルトブロー不織布B8〜B13の何れかとした以外実施例1と同様にして、比較例8〜12の防護服用生地とした。得られた比較例8〜13の防護服用生地の構成や、液浸透抑制性能、通気度、捕集効率、耐摩耗性等を表1および表4に示す。
<比較例14>
実施例1の撥油薬剤を処方Dとし、メルトブロー不織布と撥油薬剤を用いてメルトブロー不織布B14を得た。さらに、メルトブロー不織布B1をメルトブロー不織布B14とした以外、実施例1と同様にして比較例14の防護服用生地とした。得られた比較例14の防護服用生地の構成や、液浸透抑制性能、通気度、捕集効率、耐摩耗性等を表1および表4に示す。処方Dにて撥水処理がなされたメルトブロー不織布層のフッ素の含有質量は250ppmであった。
<比較例15>
実施例17で得られたスパンボンド不織布A17を用いて、ホットメルト接着機にて、150℃に加温し溶融させたモレスコ社製“モレスコメルトTN−367Z”を、スパンボンド不織布A17の第1の面に塗布量が2g/mとなるようTダイからスプレー状に塗布した。その後、比較例14で得られたスパンボンド不織布A1/メルトブロー不織布B14の2層積層品のメルトブロー不織布B1側に、接着剤を塗布されたスパンボンド不織布A17の第1の面に貼り合わせた。得られたスパンボンド不織布A1/メルトブロー不織布B14/スパンボンド不織布A17の3層積層品を巻取り、比較例15の防護服用生地とした。得られた比較例15の防護服用生地の構成や、液浸透抑制性能、通気度、捕集効率、耐摩耗性等を表1および表4に示す。
<比較例16>
メルトブロー不織布B14をメルトブロー不織布B15とした以外、比較例15と同様にして得られたスパンボンド不織布A1/メルトブロー不織布B15/スパンボンド不織布A17の3層積層品を巻取り、比較例16の防護服用生地とした。得られた比較例16の防護服用生地の構成や、液浸透抑制性能、通気度、捕集効率、耐摩耗性等を表1および表4に示す。
Figure 0006531881
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Figure 0006531881
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本発明の防護服用生地を利用した防護服は高温化で、油の付着による汚れが懸念される環境での着用に有用である。
1:防護服用生地
2:スパンボンド不織布層(A)
3:メルトブロー不織布層
4:油
5:スパンボンド不織布層(B)
6:背景
7:分割線
8:スパンボンド不織布層(A)と重なっている分割線の長さ
9:メルトブロー不織布層と重なっている分割線の長さ
10:空洞に見える部位
11:スパンボンド不織布層(A)と重なっている分割線の長さ
12:メルトブロー不織布層と重なっている分割線の長さ

Claims (5)

  1. 少なくともスパンボンド不織布層(A)とオレフィン系樹脂を主成分とするメルトブロー不織布層とを有する防護服用生地であって、
    前記スパンボンド不織布層(A)と前記メルトブロー不織布層とは直接積層されており、
    前記スパンボンド不織布層(A)は平均繊維径が18μm以上30μm以下の繊維で構成されており、厚さが150μm以上300μm以下であり、嵩密度が0.20g/cm以上0.40g/cm以下であり、さらに、前記スパンボンド不織布層(A)におけるフッ素の含有質量が前記スパンボンド不織布層(A)全体に対し500ppm以上であり、
    前記メルトブロー不織布層は平均繊維径が3μm以上8μm以下の繊維で構成されており、厚さが100μm以上200μm以下であり、嵩密度が0.20g/cm以上0.40g/cm以下であり、さらに、前記メルトブロー不織布層におけるフッ素の含有質量が前記メルトブロー不織布層全体に対し100ppm以下である、防護服用生地。
  2. 前記スパンボンド不織布層(A)が、炭素数1から6のいずれのかのパーフルオロアルキル基を有する化合物を含有する、請求項1の防護服用生地。
  3. 前記メルトブロー不織布がエレクトレットメルトブロー不織布であることを特徴とする請求項1から請求項2のいずれかの防護服用生地。
  4. さらにスパンボンド不織布層(B)を備え、前記スパンボンド不織布層(A)、前記メルトブロー不織布層および前記スパンボンド不織布層(B)がこの順に積層されている請求項1から請求項3のいずれかの防護服用生地。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の防護服用生地を用いた防護服であって、前記防護服の内側から前記スパンボンド不織布層(A)および前記メルトブロー不織布層の順に配置されていることを特徴とする防護服。
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