JP6531546B2 - 耐熱絶縁層付セパレータ、および耐熱絶縁層付セパレータの製造方法 - Google Patents

耐熱絶縁層付セパレータ、および耐熱絶縁層付セパレータの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、耐熱絶縁層付セパレータ、および耐熱絶縁層付セパレータの製造方法に関する。
近年、自動車産業や先端電子産業などの分野において、自動車用電池や電子機器用電池への需要が増大しており、特に小型・薄型化や、高容量化などが要求されている。中でも、他の電池に比べて高エネルギー密度である非水電解質二次電池が注目されている。特にリチウムイオン二次電池については、そのエネルギー密度の高さおよび繰り返し充放電に対する耐久性の高さから、電動車両に好適に用いられる。
リチウムイオン二次電池は、正極と負極とが電解質層を介して接続され、電池ケースに収納される構成を備える。電解質層は、電解液が保持されたセパレータから構成されうる。セパレータは、電解液を保持して正極と負極との間のリチウムイオン伝導性を確保する機能および隔壁としての機能を併せ持つことが求められる。このようなセパレータとして、通常、電気絶縁性材料から構成される樹脂多孔質基体層が用いられている。
従来、充放電反応中に電池が高温となった場合に充放電反応を停止する、シャットダウン機能を有するセパレータが開発されてきた。シャットダウン機能は、電極間のリチウムイオンの移動を遮断するものである。具体的には、電池が高温に達するとセパレータを構成する樹脂が溶融し、孔を塞ぐことによってシャットダウンがなされる。したがって、シャットダウン機能を有するセパレータの材料としては、通常、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)などの熱可塑性樹脂が使用される。
一方で、このような熱可塑性樹脂からなるセパレータは、その材質の柔軟性から機械的強度に問題があることが知られている。特に、高温条件下においては、セパレータが熱収縮し、セパレータを介して対向している正極と負極とが接触するなどして内部短絡が生じうる。よって、電池作製時の熱処理や、充放電反応時の反応熱などによる熱収縮を抑制するために、セパレータの表面に無機粒子およびバインダを含む耐熱絶縁層が形成された耐熱絶縁層付セパレータが用いられる。
ところで、上述のような耐熱絶縁層付セパレータにおいて、電池の組立てなどの工程で、無機粒子が樹脂多孔質基体層から脱落してしまう現象(いわゆる粉落ち)が発生する可能性がある。
これに関連して、例えば下記の特許文献1には、耐熱絶縁層としての多孔性活性層において、表面部に存在するバインダ/無機粒子の含量比が、内部に存在するバインダ/無機粒子の含量比よりも大きい有機/無機複合分離膜が開示されている。
特表2009−518809号公報
しかしながら、特許文献1に記載の有機/無機複合分離膜では、バインダ/無機粒子の含量比を変えることで粉落ちの対策を行っているため、未だに粉落ちが発生する可能性がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、粉落ちをより好適に抑制することのできる、耐熱絶縁層付セパレータおよび耐熱絶縁層付セパレータの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係る耐熱絶縁層付セパレータは、樹脂からなる樹脂多孔質基体層と、前記樹脂多孔質基体層の片面または両面に積層され、多数の無機粒子およびバインダを含む耐熱絶縁層と、を有する。また、耐熱絶縁層付セパレータは、前記樹脂多孔質基体層および前記耐熱絶縁層からなる積層体の積層方向に沿う側面のうち少なくとも1つの側面において、前記無機粒子の少なくとも一部分が前記樹脂に覆われてなる被覆部を有する。前記被覆部は、前記樹脂多孔質基体層の前記樹脂を構成する分子が配向する配向方向に交差する方向に沿う辺を含む側面において形成される。
また、上記目的を達成する本発明に係る耐熱絶縁層付セパレータの製造方法は、樹脂多孔質基体層の片面または両面に耐熱絶縁層が積層されてなる積層体の、積層方向に沿う側面のうち、少なくとも1つの側面に熱処理を施す。これによって、樹脂が無機粒子の少なくとも一部分を覆う被覆部を形成する。また、前記側面のうち、前記樹脂多孔質基体層の前記樹脂を構成する分子が配向する配向方向に交差する方向に沿う辺を含む側面に前記熱処理を施す。これによって、前記配向方向に交差する方向に沿う辺を含む前記側面に前記被覆部を形成する。
上述の耐熱絶縁層付セパレータおよび耐熱絶縁層付セパレータの製造方法によれば、積層体の側面に形成される被覆部において、無機粒子の少なくとも一部分が樹脂に覆われてなる。このため、粉落ちをより好適に抑制することができる。したがって、粉落ちをより好適に抑制することのできる、耐熱絶縁層付セパレータおよび耐熱絶縁層付セパレータの製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係るリチウムイオン二次電池の外観を模式的に示す斜視図である。 リチウムイオン二次電池の基本構成を模式的に示す断面図である。 耐熱絶縁層付セパレータを示す正面図である。 耐熱絶縁層付セパレータを示す上面図である。 図3のA部を示す部分拡大図であって、被覆部を示す図である。 図3のA部を示す部分拡大図であって、変形例に係る被覆部を示す図である。 第1実施形態に係る、耐熱絶縁層付セパレータの製造装置を示す斜視図である。 第1実施形態に係る、耐熱絶縁層付セパレータの製造方法を示すフローチャートである。 熱刃によって積層体を切断する位置を示す図である。 熱刃によって積層体を切断する位置の変形例を示す図である。 熱処理温度とカール量との関係を示すグラフである。 側面に熱処理を行うことによる効果を示すグラフである。 第2実施形態に係る、耐熱絶縁層付セパレータの製造装置を示すフローチャートである。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図1は、本発明の実施形態に係るリチウムイオン二次電池10の外観を模式的に示す斜視図である。図2は、リチウムイオン二次電池10の基本構成を模式的に示す断面図である。
リチウムイオン二次電池10は、図1に示すように、扁平な矩形形状を有しており、正極タブ25および負極タブ27が外装材29の対向する端部から導出されている。外装材29の内部には、充放電反応が進行する発電要素(電池要素)が収容されている。なお、正極タブ25および負極タブ27は外装材29の同一端部から導出されていてもよい。
リチウムイオン二次電池10は、図2に示すように、充放電反応が進行する略矩形の発電要素21が外装材29の内部に収容された構造を備えている。外装材29は、ラミネートシートフィルムのシート材から構成され、2枚のシート材の外縁部が熱融着により封止されている。
発電要素21は、正極集電体11の両面に正極活物質層13を形成した正極と、電解質層をなす耐熱絶縁層付セパレータ50と、負極集電体12の両面に負極活物質層15を形成した負極と、を積層した構成を有している。具体的には、1つの正極活物質層13とこれに隣り合う負極活物質層15とが、耐熱絶縁層付セパレータ50を介して対向するようにして、正極、耐熱絶縁層付セパレータ、負極がこの順に積層されている。これにより、隣接する正極、耐熱絶縁層付セパレータ、負極は、1つの単電池層19を構成する。したがって、図2に示すリチウムイオン二次電池10は、単電池層19が複数積層されることで、電気的に並列接続されてなる構成を有するともいえる。
なお、発電要素21の両最外層に位置する最外層正極集電体11には、いずれも片面のみに正極活物質層13が配置されているが、両面に活物質層が設けられてもよい。また、図2とは正極および負極の配置を逆にすることで、発電要素21の両最外層に最外層負極集電体12が位置するようにし、当該最外層負極集電体12の片面または両面に負極活物質層15が配置されているようにしてもよい。
正極集電体11は正極タブ25と接続され、負極集電体12は負極タブ27と接続される。
以下、リチウムイオン二次電池10に使用することのできる正極集電体11、正極活物質層13、負極集電体12、負極活物質層15について説明する。
正極集電体11および負極集電体12は、例えば、ステンレススチール箔である。しかし、これに特に限定されず、アルミニウム箔、ニッケルとアルミニウムのクラッド材、銅とアルミニウムのクラッド材、あるいはこれらの金属の組み合わせのめっき材を利用することも可能である。
正極活物質層13は、例えば、LiMnである。しかし、これに特に限定されない。なお、容量及び出力特性の観点から、リチウム−遷移金属複合酸化物を適用することが好ましい。
負極活物質層15は、例えば、ハードカーボン(難黒鉛化炭素材料)である。しかし、これに特に限定されず、黒鉛系炭素材料や、リチウム−遷移金属複合酸化物を利用することも可能である。特に、カーボン及びリチウム−遷移金属複合酸化物からなる負極活物質は、容量及び出力特性の観点から好ましい。
正極および負極の厚さは、特に限定されず、電池の使用目的(例えば、出力重視、エネルギー重視)や、イオン伝導性を考慮して設定する。
以下、図3〜図6を参照して、本実施形態に係る耐熱絶縁層付セパレータ50の構成等について、詳細に説明する。
図3は、耐熱絶縁層付セパレータ50を示す正面図である。図4は、耐熱絶縁層付セパレータ50を示す上面図である。図5は、図3のA部を示す部分拡大図であって、被覆部54を示す図である。図6は、図3のA部を示す部分拡大図であって、変形例に係る被覆部54を示す図である。
耐熱絶縁層付セパレータ50は、図3、4に示すように、樹脂からなる樹脂多孔質基体層51と、樹脂多孔質基体層51の片面に積層される耐熱絶縁層52と、を有する。また、耐熱絶縁層付セパレータ50は、樹脂多孔質基体層51および耐熱絶縁層52からなる積層体53の積層方向(図3の上下方向)に沿う側面53A、53Bに形成される被覆部54を有する。
樹脂多孔質基体層51は、耐熱絶縁層付セパレータ50にシャットダウン機能を付与するものである。樹脂多孔質基体層51は、特に限定されないが、例えば溶融温度が120〜200℃である樹脂を含む。
樹脂多孔質基体層51の材料は、上記範囲の溶融温度を有するものであれば特に限定されない。例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、またはモノマー単位としてエチレンおよびプロピレンを共重合して得られる共重合体(エチレン−プロピレン共重合体)が挙げられる。また、エチレンまたはプロピレンとエチレンおよびプロピレン以外の他のモノマーとを共重合してなる共重合体であってもよい。さらに、溶融温度が120〜200℃である樹脂を含む限りにおいて、溶融温度が200℃を超える樹脂または熱硬化性樹脂を含んでいてもよい。例えば、ポリスチレン(PS)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリフッ化ビニリデン(PFDV)、ポリテトラフロロエチレン(PTFE)、ポリスルホン(PSF)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、フェノール樹脂(PF)、エポキシ樹脂(EP)、メラミン樹脂(MF)、尿素樹脂(UF)、アルキド樹脂、ポリウレタン(PUR)が挙げられる。この際、樹脂多孔質基体層51全体における溶融温度が120〜200℃である樹脂の割合が好ましくは50質量%以上、より好ましくは70%以上、さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上、最も好ましくは100%である。また、上述の材料を積層して樹脂多孔質基体層51を形成してもよい。例えば、積層した形態の例としては、PP/PE/PPの3層構造の樹脂多孔質基体層51が挙げられる。前記樹脂多孔質基体層51によれば、電池温度がPEの融点である130℃に達した場合にシャットダウンが起こる。そして、万が一、シャットダウンの後も電池温度が上昇し続けた場合であっても、PPの融点である170℃に達するまではメルトダウンが起こらないので、全面短絡にまで達するのを防ぐことができる。
樹脂多孔質基体層51の形状としては、特に限定されず、織布、不織布、または微多孔膜からなる群から選択される少なくとも1種でありうる。ここで、樹脂多孔質基体層51が、高いイオン伝導性を確保するためには、樹脂多孔質基体層51の形状は高多孔構造であることが好ましい。よって、電池性能の向上の観点から、樹脂多孔質基体層51の形状は微多孔膜であることが好ましい。また、樹脂多孔質基体層51の空隙率は、40〜85%であることが好ましい。空隙率が40%以上の場合、十分なイオン伝導性が得られうる。一方、空隙率が85%以下の場合、樹脂多孔質基体層51の強度を維持しうる。
上述の樹脂多孔質基体層51は、公知の方法で製造されうる。例えば、微多孔膜を製造する延伸開孔法および相分離法、並びに不織布を製造する電界紡糸法等が挙げられる。
耐熱絶縁層52は、図5、6に示すように、多数の無機粒子521およびバインダ522を含む。耐熱絶縁層付セパレータ50は耐熱絶縁層52を有することによって、温度上昇の際に増大する樹脂多孔質基体層51の内部応力が緩和されるため、熱収縮抑制効果が得られる。また、耐熱絶縁層付セパレータ50は耐熱絶縁層52を有することによって、耐熱絶縁層付セパレータ50の機械的強度が向上し、耐熱絶縁層付セパレータ50の破膜が起こりにくい。さらに、熱収縮抑制効果および機械的強度の高さから、リチウムイオン二次電池10の製造工程で耐熱絶縁層付セパレータ50がカールしにくくなる。
無機粒子521は、耐熱絶縁層52の構成要素であり、耐熱絶縁層52に機械的強度および熱収縮抑制効果を付与する。
無機粒子521としては、特に限定されず、公知のものが用いられうる。例えば、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、チタンの酸化物、水酸化物、および窒化物、並びにこれらの複合体が挙げられる。例えば、ケイ素、アルミニウム、ジルコニウム、またはチタンの酸化物は、シリカ(SiO)、アルミナ(Al)、ジルコニア(ZrO)、またはチタニア(TiO)でありうる。これらの無機粒子は単独で、または2種以上を組み合わせて用いられうる。これらのうち、コストの観点から、シリカまたはアルミナを用いることが好ましい。
無機粒子521はそれぞれ固有の密度を有する。例えば、ジルコニアの密度は約5.7g/cmであり、アルミナの密度は約4.0g/cmであり、チタニアの密度は約3.9〜4.3g/cmであり、シリカの密度は約2.2g/cmである。用いられる無機粒子の種類によって必要とする無機粒子の量は異なり、一定重量で比較すると無機粒子の密度が高いほど優れた熱収縮抑制効果を示す傾向にある。よって、他の一実施形態において、無機粒子は、好ましくはジルコニアである。なお、無機粒子の粒子径については、特に制限されず、適宜調節されうる。
バインダ522は、耐熱絶縁層52の構成要素であり、隣接する無機粒子521どうし、および無機粒子521と樹脂多孔質基体層51とを接着する機能を有する。当該バインダ522によって、耐熱絶縁層52が安定に形成され、樹脂多孔質基体層51および耐熱絶縁層52の間の剥離強度が向上する。
バインダ522としては、特に限定されず、公知のものが用いられうる。例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリアクリロニトリル、セルロース、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)、アクリル酸メチルが挙げられる。これらは単独で、または2種以上を組み合わせて用いられうる。これらのバインダのうち、カルボキシメチルセルロース(CMC)、アクリル酸メチル、およびポリフッ化ビニリデン(PVDF)が好ましい。
バインダ522は、無機粒子521間の接着および樹脂多孔質基体層51と耐熱絶縁層52との接着に寄与している。よって、バインダ522は耐熱絶縁層52の構成要素として必須である。バインダ522の添加量は、耐熱絶縁層52が100質量%に対して2〜20質量%であることが好ましい。バインダ522の添加量が2質量%以上の場合、耐熱絶縁層付セパレータ50の剥離強度が高くなり、耐振動性が向上しうる。一方、バインダ522の添加量が20質量%以下の場合、接着性が適度に保たれ、イオン伝導性を阻害する可能性が低減されうる。
耐熱絶縁層付セパレータ50は、正負極間の電子の伝導を絶縁する役割を有している。電池性能の向上の観点から、耐熱絶縁層付セパレータ50の総膜厚は薄いことが好ましい。具体的には、耐熱絶縁層付セパレータ50の総膜厚は10〜50μmであることが好ましく、15〜30μmであることがさらに好ましい。総膜厚が10μm以上の場合、耐熱絶縁層付セパレータ50の強度が確保されうる。一方、総膜厚が50μm以下の場合、コンパクトな電池が形成されうる。
被覆部54は、図3、4に示すように、樹脂多孔質基体層51が配向する配向方向(図4の左右方向)に交差する方向(図4の上下方向)に沿う辺L1、L2を含む側面53A、53Bに形成される。側面53A、53Bは、互いに対向して設けられる。
ここで樹脂多孔質基体層51の配向方向とは、樹脂多孔質基体層51が引張力を受けた際に、樹脂多孔質基体層51の樹脂を構成する分子が配向する方向である。このような配向は、例えば、帯状の樹脂多孔質基体層51をロール搬送する際に、搬送方向に引張力が発生することに起因して生じる。
一般的に、樹脂多孔質基体層51が配向する配向方向に交差する方向に沿う辺L1、L2を含む側面53A、53Bでは、粉落ちが発生しやすい。したがって、上述のように、樹脂多孔質基体層51が配向する配向方向に交差する方向に沿う辺L1、L2を含む側面53A、53Bに被覆部54を形成することによって、粉落ちを好適に防止することができる。
被覆部54では、図5に示すように、樹脂多孔質基体層51を構成する樹脂によって、無機粒子521の一部分が覆われる。このように、樹脂が無機粒子521の一部分を覆うことによって、粉落ちの発生を好適に防止することができる。
なお、図6に示すように、被覆部54において、樹脂多孔質基体層51を構成する樹脂によって、無機粒子521の全体が覆われてもよい。このように、樹脂が無機粒子521の全体を覆うことによって、無機粒子521の一部分を覆うよりも、より確実に粉落ちの発生を防止することができる。
次に、耐熱絶縁層付セパレータ50の製造装置および製造方法について説明する。
<第1実施形態>
まず、第1実施形態に係る、耐熱絶縁層付セパレータ50の製造装置100について説明する。図7は、第1実施形態に係る、耐熱絶縁層付セパレータ50の製造装置100を示す斜視図である。図8は、第1実施形態に係る、耐熱絶縁層付セパレータ50の製造方法を示すフローチャートである。図9は、熱刃103によって積層体53を切断する位置を示す図であって、図7の矢印Aから視た図である。図10は、熱刃103によって積層体53を切断する位置の変形例を示す図である。図11は、熱処理温度とカール量との関係を示すグラフである。
耐熱絶縁層付セパレータ50の製造装置100は、図7に示すように、樹脂多孔質基体層51を構成するロール状の基材を固定する固定部101と、ロール状の基材を搬送する搬送部(不図示)と、を有する。
また、製造装置100は、基材の表面に無機粒子521およびバインダ522が溶剤に分散された溶液Sを塗工する塗工部102を有する。塗工部102の下面には溶液Sが吐出される吐出孔(不図示)が設けられる。
また、製造装置100は、表面に耐熱絶縁層52が形成された樹脂多孔質基体層(基材)51としての積層体53を切断しつつ熱処理する熱刃103と、熱刃103を受ける受け部104と、を有する。受け部104の下部には、熱刃103の形状に対応した溝104Aが設けられる。
次に、図8を参照して、第1実施形態に係る、耐熱絶縁層付セパレータ50の製造方法について説明する。
まず、固定部101にロール状の基材をセットする(S01)。そして、図7の右側に向けて基材を搬送する(S02)。なお、ロール状の基材を図7の右側に向けて搬送することによって、樹脂多孔質基体層51は、図7の左右方向に向けて配向する。
次に、塗工部102によって、基材の表面に、無機粒子521およびバインダ522が溶剤に分散された溶液Sを塗工する(S03)。
この際用いられる溶剤としては、特に制限されないが、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルホルムアミド、シクロヘキサン、ヘキサン、水等が用いられる。バインダとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)を採用する場合には、NMPを溶媒として用いることが好ましい。溶剤を除去する温度は、特に制限はなく、用いられる溶剤によって適宜設定されうる。例えば、水を溶剤として用いた場合には、50〜70℃であり、NMPを溶剤として用いた場合には、70〜90℃でありうる。必要により減圧下で溶剤の除去を行ってもよい。また、溶剤を完全に除去せずに、一部残存させてもよい。
そして、溶液S中の溶剤が乾燥して、樹脂多孔質基体層(基材)51の表面に、耐熱絶縁層52が形成される(S04)。以下、樹脂多孔質基体層51の表面に、耐熱絶縁層52が形成された構成を積層体53と称する。
次に、熱刃103によって、帯状に形成された積層体53を切断しつつ(図7矢印参照)、熱処理を行う(S05)。このとき、図7に示すように、熱刃103は、樹脂多孔質基体層51から耐熱絶縁層52に向かって(図7の下方から上方に向かって)切断することが好ましい。このように切断することによって、熱刃103によって樹脂多孔質基体層51の樹脂が溶融し、熱刃103の移動に伴い溶融した樹脂が耐熱絶縁層52の無機粒子521側へ移動し、無機粒子521をより確実に覆うことになる。したがって、粉落ちをより好適に抑制することができる。
また、図7、9に示すように、熱刃103によって、搬送方向に交差するように積層体53を切断することによって、樹脂多孔質基体層51が配向する配向方向に交差する方向に沿う辺L1、L2を含む側面53A、53Bに熱処理が行われる(図3参照)。なお、図9において2点鎖線で囲われる領域は、熱処理が行われる領域を示す。したがって、上述したように粉落ちの生じやすい側面53A、53Bに被覆部54が形成されるため、粉落ちを好適に防止することができる。
なお、図10に示すように、側面53A、53Bに熱処理を施すとともに、配向方向に沿う辺L3、L4を含む側面53C、53Dに対して、例えばレーザー照射によって熱処理を行ってもよい。このとき、配向方向にカールが発生するだけでなく、配向方向に交差する交差方向にもカールが発生するため、カールの影響が大きくなる。ここで、配向方向に発生するカールとは、辺L3、L4に生じるカールを表し、配向方向に交差する交差方向に発生するカールとは、辺L1、L2に生じるカールを表す。
したがって、図9に示すように、配向方向に交差する方向に沿う辺L1、L2を含む側面53A、53Bのみにおいて熱処理を行うことがより好ましい。図9に示す方法によれば、粉落ちを抑制しつつ、カールの影響を小さくすることができる。
熱刃103によって、配向方向に沿う辺L1、L2を含む側面53A、53Bを熱処理する際の熱処理温度Tは、樹脂多孔質基体層51の融点T≦T≦樹脂多孔質基体層51の融点T+100℃の範囲であることが好ましい。
熱処理温度Tの下限値は、樹脂多孔質基体層51を溶融させる必要があるため、樹脂多孔質基体層の融点Tである。
以下、図11を参照して、熱処理温度Tの上限値が、樹脂多孔質基体層51の融点T+100℃であることが好ましい理由について説明する。
図11は、熱処理温度Tとカール量との関係を示すグラフである。図11において、横軸は熱処理温度Tを示し、縦軸は積層体53を切断しつつ側面53A、53Bを熱処理した際の、配向方向および交差方向のカール量を示す。配向方向のカール量を丸で示し、交差方向のカール量を四角で示す。
図11から、熱処理温度Tを大きくするに伴って、配向方向および交差方向のカール量が増大することが分かる。このため、熱処理温度Tを高くしすぎると、カール量が大きくなり好ましくない。したがって、熱処理温度Tを樹脂多孔質基体層51の融点T+100℃以下にすることが好ましい。なお、図11から、積層体53を切断しつつ側面53A、53Bに熱処理した際、交差方向のカール量に対して、配向方向のカール量が大きくなることが分かる。
以上説明したように、本実施形態に係る耐熱絶縁層付セパレータ50は、樹脂からなる樹脂多孔質基体層51と、樹脂多孔質基体層51の片面に積層され、多数の無機粒子521およびバインダ522を含む耐熱絶縁層52と、を有する。また、耐熱絶縁層付セパレータ50は、積層体53の積層方向に沿う側面53A、53Bにおいて、無機粒子521の少なくとも一部分が樹脂に覆われてなる被覆部54を有する。このように構成された耐熱絶縁層付セパレータ50によれば、積層体53の側面53A、53Bに形成される被覆部54において、無機粒子521の少なくとも一部分が樹脂に覆われてなる。このため、粉落ちをより好適に抑制することができる。したがって、粉落ちをより好適に抑制することのできる、耐熱絶縁層付セパレータ50を提供することができる。
また、被覆部54は、対向する2つの側面53A、53Bのみにおいて形成される。このため、被覆部54を形成する際に行う熱処理に起因するカールの影響を、対向する2つの側面53A、53B以外の側面53C、53Dに対しても熱処理を行った場合と比較して、低減することができる。
また、被覆部54は、樹脂多孔質基体層51が配向する配向方向に交差する方向に沿う辺L1、L2を含む側面53A、53Bにおいて形成される。このため、粉落ちが発生しやすい、樹脂多孔質基体層51が配向する配向方向に交差する方向に沿う辺L1、L2を含む側面53A、53Bにおける粉落ちを好適に抑制することができる。
また、以上説明したように、本実施形態に係る耐熱絶縁層付セパレータ50の製造方法は、積層体53の、積層方向に沿う側面53A、53Bに熱処理を施すことによって、樹脂が無機粒子521の少なくとも一部分を覆う被覆部54を形成する。この製造方法によって製造された耐熱絶縁層付セパレータ50によれば、積層体53の側面53A、53Bに形成される被覆部54において、無機粒子521の少なくとも一部分が樹脂に覆われてなる。このため、粉落ちをより好適に抑制することができる。したがって、粉落ちをより好適に抑制することのできる、耐熱絶縁層付セパレータ50の製造方法を提供することができる。
また、対向する2つの側面53A、53Bのみに熱処理を施すことによって、2つの側面53A、53Bのみに被覆部54を形成する。このため、このため、被覆部54を形成する際に行う熱処理に起因するカールの影響を、対向する2つの側面53A、53B以外の側面53C、53Dに対しても熱処理を行った場合と比較して、低減することができる。
また、樹脂多孔質基体層51が配向する配向方向に交差する方向に沿う辺L1、L2を含む側面53A、53Bに熱処理を施すことによって、配向方向に交差する方向に沿う辺L1、L2を含む側面53A、53Bに被覆部54を形成する。このため、粉落ちが発生しやすい、樹脂多孔質基体層51が配向する配向方向に交差する方向に沿う辺L1、L2を含む側面53A、53Bにおける粉落ちを好適に抑制することができる。
また、熱刃103によって、帯状に形成された積層体53を切断するとともに、熱処理を行う。このため、切断および熱処理を同時に行うことができ、製造方法が簡略化される。また、積層体53を切断しつつ、熱処理を行うため、切断時に発生する粉落ちを好適に抑制することができる。
また、樹脂多孔質基体層51の片面に、耐熱絶縁層52を積層する場合において、積層体53を切断する際に、樹脂多孔質基体層51から耐熱絶縁層52に向かって切断する。このように切断することによって、樹脂多孔質基体層51の樹脂が溶融し、熱刃103の移動に伴い溶融した樹脂が耐熱絶縁層52の無機粒子521側へ移動し、無機粒子521をより確実に覆うことになる。したがって、粉落ちをより好適に抑制することができる。
また、樹脂多孔質基体層51の片面に、耐熱絶縁層52を積層する場合において、熱処理の温度Tは、樹脂多孔質基体層51の融点≦T≦前記樹脂多孔質基体層51の融点+100℃である。このため、カールの影響を低減しつつ、粉落ちを好適に抑制することができる。
<実施例>
以下、実施例により本発明の第1実施形態をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
まず、正極の形成方法について説明する。正極活物質、導電助剤(カーボンブラック)、および結着剤(PVdF)を93:4:3の質量比で混合して正極スラリーを得た。上記正極スラリーをNMP(N−メチルピロリドン)を用いて粘度調整しながら、Al箔へ塗工した。十分乾燥した後、ロールプレス機を用いて所望の膜厚になるように加工した。
次に、負極の形成方法について説明する。負極活物質として天然黒鉛を用い、バインダとしてカルボキシメチルセルロース、スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス1:2の割合で精製水中に分散させて負極スラリーを得た。上記負極スラリーをCu箔へ塗工し、十分乾燥した後、ロールプレス機を用いて所望の膜厚になるように加工した。
次に、耐熱絶縁層付セパレータ50の形成方法について説明する。ポリプロピレンである樹脂多孔質基体層51上に、セラミック層である耐熱絶縁層52が塗布された膜厚25μmの積層体53を用いた。
次に、積層体53を切断した。このとき、240℃の熱刃103を用いて、積層体53を切断した。これによって、耐熱絶縁層付セパレータ50を得た。また、比較例として、通常温度の刃を用いて、積層体53を切断した。
次に、上述の正極、負極、耐熱絶縁層付セパレータ50をスタックして、リチウムイオン二次電池10を作製した。
図12は、側面53A、53Bに熱処理を行うことによる効果を示すグラフである。図12に示すように、側面53A、53Bに熱処理を施すことによって、粉落ちを抑制することができ、NG率が約2割低減し、歩留まりが向上した。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る、耐熱絶縁層付セパレータ50の製造装置および製造方法について説明する。図13は、第2実施形態に係る、耐熱絶縁層付セパレータ50の製造装置200を示す概略図である。
耐熱絶縁層付セパレータ50の製造装置200は、図13に示すように、固定部101と、搬送部(不図示)と、塗工部102と、を有する。これらの構成は、第1実施形態に係る製造装置100と同様の構成であるため、詳細な説明は省略する。
また、製造装置200は、表面に耐熱絶縁層52が形成された樹脂多孔質基体層(基材)51としての積層体53を切断する切断刃203と、切断刃203を受ける受け部204と、を有する。第2実施形態に係る切断刃203は、第1実施形態に係る熱刃103と異なり、熱処理を行うことは不可能である。
また、製造装置200は、切断刃203が積層体53を切断する際に、積層体53の側面53A、53Bに対してレーザーLを照射可能なレーザー照射部205を有する(図3、4参照)。
次に、第2実施形態に係る、耐熱絶縁層付セパレータ50の製造方法について説明する。耐熱絶縁層付セパレータ50の製造方法は、第1実施形態に係る耐熱絶縁層付セパレータ50の製造方法に対して、切断方法および熱処理方法が異なる。以下、第2実施形態に係る、耐熱絶縁層付セパレータ50の製造方法の切断方法および熱処理方法について説明する。
図13に示すように、切断刃203を用いて積層体53を切断しつつ、積層体53の側面53A、53Bに対して、レーザー照射部205によってレーザーLを照射する。これによって、第1実施形態に係る熱刃103と同様に、積層体53を切断しつつ、側面53A、53Bに熱処理を施すことができる。
以下、上述した第1実施形態および第2実施形態の改変例を例示する。
上述した第2実施形態では、積層体53の側面53A、53BにレーザーLを照射することで熱処理しつつ、切断刃203を用いて積層体53を切断した。しかしながら、これに限定されず、レーザーLを照射した直後に、切断刃203によって積層体53を切断してもよい。さらに、切断刃203を用いて積層体53を切断した後に、レーザーLを積層体53の側面53A、53Bに照射してもよい。この工程であれば、切断時の粉落ちを防止することはできないが、リチウムイオン二次電池10の組立時における粉落ちを防止することができる。
また、上述した第1実施形態および第2実施形態では、耐熱絶縁層付セパレータ50は、樹脂多孔質基体層51の片面に耐熱絶縁層52が形成された。しかしながら、これに限定されず、樹脂多孔質基体層51の両面に耐熱絶縁層52が形成される構成であってもよい。
また、上述した第1実施形態および第2実施形態では、熱刃103または切断刃203は、樹脂多孔質基体層51から耐熱絶縁層52に向けて切断した。しかしながら、耐熱絶縁層52から樹脂多孔質基体層51に向けて切断してもよい。
また、上述した第1実施形態では、樹脂多孔質基体層51を構成するロール状の基材を固定部101に固定してロール搬送された。しかしながら、ロール状の積層体53を固定部101に固定して、ロール状の積層体53をロール搬送し、熱刃103によって切断しつつ熱処理を行う形態であってもよい。
10 リチウムイオン二次電池、
50 耐熱絶縁層付セパレータ、
51 樹脂多孔質基体層、
52 耐熱絶縁層、
521 無機粒子、
522 バインダ、
53 積層体、
53A、53B 側面、
54 被覆部、
樹脂多孔質基体層の融点。

Claims (7)

  1. 樹脂からなる樹脂多孔質基体層と、
    前記樹脂多孔質基体層の片面または両面に積層され、多数の無機粒子およびバインダを含む耐熱絶縁層と、
    前記樹脂多孔質基体層および前記耐熱絶縁層からなる積層体の積層方向に沿う側面のうち少なくとも1つの側面において、前記無機粒子の少なくとも一部分が前記樹脂に覆われてなる被覆部と、を有し、
    前記被覆部は、前記樹脂多孔質基体層の前記樹脂を構成する分子が配向する配向方向に交差する方向に沿う辺を含む側面において形成される耐熱絶縁層付セパレータ。
  2. 前記被覆部は、対向する2つの側面のみにおいて形成される請求項1に記載の耐熱絶縁層付セパレータ。
  3. 樹脂からなる樹脂多孔質基体層の片面または両面に、多数の無機粒子およびバインダを含む耐熱絶縁層が積層されてなる積層体の、積層方向に沿う側面のうち、少なくとも1つの側面に熱処理を施すことによって、前記樹脂が前記無機粒子の少なくとも一部分を覆う被覆部を形成する耐熱絶縁層付セパレータの製造方法であって、
    前記側面のうち、前記樹脂多孔質基体層の前記樹脂を構成する分子が配向する配向方向に交差する方向に沿う辺を含む側面に前記熱処理を施すことによって、前記配向方向に交差する方向に沿う辺を含む前記側面に前記被覆部を形成する耐熱絶縁層付セパレータの製造方法。
  4. 前記側面のうち、対向する2つの側面のみに前記熱処理を施すことによって、2つの前記側面のみに前記被覆部を形成する請求項に記載の耐熱絶縁層付セパレータの製造方法。
  5. 熱刃によって、帯状に形成された前記積層体を切断するとともに、前記熱処理を行う請求項3または4に記載の耐熱絶縁層付セパレータの製造方法。
  6. 前記樹脂多孔質基体層の片面に、前記耐熱絶縁層を積層する場合において、
    前記積層体を切断する際に、前記樹脂多孔質基体層から前記耐熱絶縁層に向かって切断する請求項に記載の耐熱絶縁層付セパレータの製造方法。
  7. 前記樹脂多孔質基体層の片面に、前記耐熱絶縁層を積層する場合において、
    前記熱処理の温度Tは、
    前記樹脂多孔質基体層の融点≦T≦前記樹脂多孔質基体層の融点+100℃
    である請求項のいずれか1項に記載の耐熱絶縁層付セパレータの製造方法。
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