JP6530940B2 - フェルール、及び、光ファイバ付きフェルールの製造方法 - Google Patents

フェルール、及び、光ファイバ付きフェルールの製造方法 Download PDF

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本発明は、フェルール、及び、光ファイバ付きフェルールの製造方法に関する。
光ファイバの端部を保持するフェルールとして、接着剤を充填するための開口が設けられた接着剤充填部を備え、接着剤充填部に接着剤を充填して光ファイバを固定させるようにしたものが知られている。
特許第5564344号公報
接着剤充填部(開口)の寸法や接着剤の粘性によって、光ファイバの下側に接着剤が届き難くなり、光ファイバの下側に空気が残る(気泡が発生する)おそれがある。特に、接着剤充填部の内部に光ファイバが複数並んでいる場合には、空気が残りやすくなる。
本発明は、接着剤充填部の内部に空気が残らないようにすることを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、複数の光ファイバの端部を保持する、一体成型されたフェルールであって、フェルール端面と、前記光ファイバを挿入するために設けられた複数の光ファイバ穴と、接着剤を充填するための開口が設けられた接着剤充填部であって、内部に前記光ファイバ穴の開口面と、前記開口面と対向し、前記光ファイバの端部が当接する対向面とを有する接着剤充填部と、前記接着剤充填部の内部とフェルール外部との間に形成された通気穴とを備え、前記通気穴の前記接着剤充填部の側の開口は、前記接着剤充填部の底面に設けられていることを特徴とするフェルールである。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、接着剤充填部の内部に空気が残らないようにすることができる。
図1A、図1Bは、第1実施形態のフェルール1の全体斜視図である。 第1実施形態のフェルール1の切断斜視図である。 第1実施形態のフェルール1の切断斜視図である。 第1実施形態のフェルール1を取り付けた光コネクタの概略断面図である。 光ファイバ付きフェルールの組み立て手順(製造方法)を示すフロー図である。 第1実施形態の第1変形例の説明図である。 第1実施形態の第2変形例の説明図である。 第1実施形態の第3変形例の説明図である。 第2実施形態のフェルール1の概略断面図である。 図10A〜図10Cは比較例の説明図である。図10Aは上面図であり、図10Bは側面断面図である。また、図10Cは、比較例において接着剤5を充填した様子を示す側面断面図である。
後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
光ファイバの端部を保持するフェルールであって、フェルール端面と、光ファイバを挿入するために設けられたファイバ穴と、接着剤を充填するための開口が設けられた接着剤充填部であって、内部に前記光ファイバ穴の開口面と、前記開口面と対向する対向面とを有する接着剤充填部と、前記接着剤充填部の内部とフェルール外部との間に形成された通気穴とを備えることを特徴とするフェルールが明らかとなる。
このようなフェルールによれば、接着剤充填時に接着剤充填部の内部の空気が通気穴から放出されるので、接着剤充填部の内部に空気が残らないようにすることができる。またこれにより、光ファイバ端面に気泡が発生しないようにでき、光信号の信号損失を抑制することができる。
前記通気穴の前記接着剤充填部の側の開口は、前記光ファイバ穴よりも前記接着剤充填部の底面に近いことが望ましい。これにより、接着剤充填部内の空気が放出されやすくなる。
前記通気穴の前記フェルール外部の側の開口は、前記接着剤を充填するための前記開口の反対側に形成されていてもよい。
前記通気穴の大きさは、前記接着剤の表面張力の働きにより前記接着剤は通過しない程度の大きさであることが望ましい。これにより、空気のみを放出させることができる。
前記通気穴の前記フェルール外部の側の開口は、前記接着剤を充填するための前記開口の側に形成されていてもよい。これにより、接着剤が通気穴から外部に流出しにくくなる。
前記フェルール端面に対して凹んだ凹所と、前記凹所に形成され、前記光ファイバ穴にそれぞれ対応して配置されたレンズ部とを備えていてもよい。この場合、凹所とレンズ部を備えるため、接着剤充填部が狭くなるので、通気穴が特に有効となる。
前記フェルール端面と前記対向面との間で光信号を透過させる光透過部を備え、前記光透過部は、光路を変換するために前記光信号を反射させる反射部を有していてもよい。
前記ファイバ穴は複数形成されており、複数の前記光ファイバを前記光ファイバ穴にそれぞれ挿入すると、前記開口面から突出した前記光ファイバが前記接着剤充填部の内部で並んでもよい。この場合、複数の光ファイバの上部に接着剤が溜りやすいので、通気穴が特に有効となる。
また、
(1)フェルール端面と、
光ファイバを挿入するために設けられたファイバ穴と、
接着剤を充填するための開口が設けられた接着剤充填部であって、内部に前記光ファイバ穴の開口面と、前記開口面と対向する対向面とを有する接着剤充填部と、
前記接着剤充填部の内部とフェルール外部との間に形成された通気穴と
を備えることを特徴とするフェルールを準備することと、
(2)前記光ファイバを前記光ファイバ穴に挿入し、前記開口面から突出した前記光ファイバの端面を前記対向面に突き当てることと、
(3)前記接着剤充填部に前記接着剤を充填することと
を行うことを特徴とする光ファイバ付きフェルールの製造方法が明らかとなる。
===第1実施形態===
<構成>
図1A、図1Bは、第1実施形態のフェルール1の全体斜視図である。また、図2は、第1実施形態のフェルール1の切断斜視図であり、図3は、第1実施形態のフェルール1の上面図である。また、図4は、第1実施形態のフェルール1を取り付けた光コネクタの概略断面図である。
以下の説明では、図に示すように、各方向を定義する。すなわち、光ファイバ穴12の方向を「前後方向」とする。つまり、光ファイバ穴12に挿入される光ファイバ3(図10参照)の光軸方向が「前後方向」となる。この前後方向においてフェルール端面10Aの側を「前」とし、逆側を「後」とする。つまり、光ファイバ端面の側が「前」となる。
また、フェルール1の厚み方向を「上下方向」とし、接着剤充填部14の上方開口部14Aの側を「上」とし、逆側を「下」とする。
また、フェルール1の幅方向を「左右方向」とする。前後方向及び上下方向に垂直な方向が「左右方向」となる。また、2つのガイドピン穴11の並ぶ方向が「左右方向」となる。また、光ファイバ穴12の並び方向が「左右方向」となる。また、光ファイバテープを構成する複数の光ファイバ3の並び方向が「左右方向」となる。
まず、第1実施形態のフェルール1と通常のMTフェルールとの異なる点について説明する。
通常のMTフェルール(JIS C5981)では、フェルールの端面から光ファイバ端面が露出している。そして、フェルールの端面同士を突き当てて、光ファイバ端面を物理的に接続している。
これに対し、第1実施形態のフェルール1は、フェルール端面10Aから光ファイバ端面が露出していない。第1実施形態のフェルール1では、フェルール端面10Aの凹所15にレンズ部16が配置されており、レンズ部16から光信号が入出射される。つまり、本実施形態のフェルール1では、光ファイバ端面同士の物理的な接続がない。このため、着脱を繰り返しても劣化せず耐久性が高い。
フェルール1は、光信号を伝送する光ファイバ3(図10参照)の端部を保持する部材である。フェルール1の本体部10の前側の端面(フェルール端面10A)は、相手方の光コネクタと接続する接続端面となる。本体部10の後側には、本体部10の外周面から外側に突出した鍔部10Bが形成されている。フェルール端面10A、鍔部10Bを含む本体部10は、光信号を透過させる樹脂(例えば、透明樹脂)により一体成形されている。この本体部10の内部において、複数の光ファイバ3の端部が保持されることになる。なお、本実施形態のフェルール1の前後方向の寸法は3.5mm〜5mmであり、通常のMTフェルール(約8mm)よりも短い。
本体部10は、ガイドピン穴11、光ファイバ穴12、ブーツ穴13、接着剤充填部14、凹所15、レンズ部16、及び、光透過部18を有する。
ガイドピン穴11は、ガイドピン22(図4参照)を挿入するための穴である。ガイドピン穴11にガイドピン22を挿入することによって、光コネクタ同士が位置合わせされることになる。ガイドピン穴11は、前後方向に本体部10を貫通しており、フェルール端面10Aには、2つのガイドピン穴11が開口している。2つのガイドピン穴11は、凹所15を左右から挟むように、左右方向に間隔を空けて形成されている。
光ファイバ穴12は、光ファイバ3を挿入するために設けられた穴である。また、光ファイバ穴12は、光ファイバ3を位置決めする穴である。光ファイバ穴12は、ブーツ穴13と接着剤充填部14との間を貫通している。光ファイバ穴12には、光ファイバ心線から被覆を除去した裸ファイバが挿入されることになる。また、光ファイバ穴12は左右方向に複数並んでおり、各光ファイバ穴12は前後方向に平行である。つまり、互いに平行な複数の光ファイバ穴12が左右方向に並ぶことになる。また、各光ファイバ穴12は、それぞれテーパ部12Aとファイバ固定部12Bを有している。
テーパ部12Aは、光ファイバ穴12の後端部分に設けられており、後側に向かうにつれて広がるようなテーパ形状となっている。このようなテーパ部12Aを設けていることにより、光ファイバ3を光ファイバ穴12に挿入しやすくなる。
ファイバ固定部12Bは、テーパ部12Aよりも前側に設けられており、光ファイバ3の径とほぼ同じ大きさ(直径)になっている。これにより、光ファイバ穴12に挿入された光ファイバを固定(位置決め)することができる。なお、本実施形態では、光ファイバ3を精度良く固定するために、ファイバ固定部12Bの前後方向の寸法は約1.2mmとしている。
ブーツ穴13は、フェルール1の後側の端面に設けられている。ブーツ穴13は、光ファイバ3に取り付けられたブーツ26(図4参照)を収容及び固定するための穴である。
接着剤充填部14は、接着剤5(図10参照)を充填するための上方開口部14A(開口に相当)が設けられた空洞部である。また、接着剤充填部14は、光ファイバ穴開口面14B(開口面に相当)と、突き当て面14C(対向面に相当)と、通気穴14Dと、を有している。
上方開口部14Aは、フェルール1の本体部10の上面において、左右方向に細長い長方形状に形成されている。つまり、接着剤充填部14は、左右方向に長い(複数の光ファイバ穴12及びレンズ部16が左右方向に並ぶ長さよりも長い)空洞となっている。また、空洞の底は、光ファイバ穴12及びレンズ部16よりも下に位置している。そして、この上方開口部14Aから空洞(接着剤充填部14)内に接着剤5が充填されることになる。
光ファイバ穴開口面14Bは、接着剤充填部14の後側の内壁である。当該光ファイバ穴開口面14Bには、複数の光ファイバ穴12が左右方向に並んで開口している。
突き当て面14C(対向面に相当)は、接着剤充填部14の前側の内壁であり、光ファイバ穴開口面14Bと対向している。突き当て面14Cは、光ファイバ3の端面を突き当てる側の面である。
なお、通気穴14Dの詳細については後述する。
凹所15は、フェルール端面10Aに対して凹んだ部位であり、フェルール端面10Aにおいて2つのガイドピン穴11の間に設けられている。凹所15は、複数の光ファイバ穴12に対応するように左右方向に細長い長方形状になっている。
レンズ部16は、凹所15の底面(後側の面)に設けられている。レンズ部16は、複数の光ファイバ3(換言すると複数の光ファイバ穴12)にそれぞれ対応して配置されており、レンズ部16を介して光信号が入出力されることになる。
光透過部18は、フェルール端面10A(より具体的には、フェルール端面10Aの凹所15のレンズ部16)と接着剤充填部14の突き当て面14Cとの間で光信号を透過させる部位(光路が形成される部位)である。なお、本実施形態の本体部10は、光信号を透過させる樹脂によって一体成型されているが、少なくとも、光路が形成される部位が光信号を透過可能であればよく、これ以外の部位は別の材料(光信号を透過しない材料)で形成してもよい。
本実施形態のフェルール1では、接着剤充填部14の前後方向の寸法(光ファイバ穴開口面14Bと突き当て面14Cとの間の隙間)が短くなっている。以下、この理由について説明する。
前述したように、本実施形態のフェルール1の前後方向の寸法は3.5〜5mmであり、通常のMTフェルールの前後方向の寸法(約8mm)よりも短い。但し、光ファイバ3を精度よく固定するためにファイバ固定部12Bの前後方向の寸法は、ある程度の長さ(ここでは1.2mm)を確保する必要がある。加えて、フェルール端面10Aには、凹所15、レンズ部16、光透過部18が設けられるため、これらの寸法も確保する必要がある。この結果、接着剤充填部14の前後方向の寸法(隙間)が短くなる。
また、接着剤充填部14の前後方向の寸法(隙間)が長すぎると、接着剤充填部14の突き当て面14Cに光ファイバ3を突き当てたときに、光ファイバ3の端部が屈曲するおそれがある。この理由からも、接着剤充填部14の前後方向の寸法(隙間)を短くしている。
このような理由により、本実施形態では接着剤充填部14の前後方向の寸法を短く(具体的には0.5mm以下に)している。ただし、接着剤充填部14の前後方向の寸法が0.35mmよりも狭くなると、接着剤5の充填が困難になる。このため、本実施形態では、接着剤充填部14の前後方向の寸法を0.35mm〜0.50mmとしている。
なお、フェルール1の前後方向の寸法が本実施形態よりも長くても、接着剤充填部14の前後方向の寸法(隙間)が短くなることもある。
図4に示すように、本実施形態のフェルール1は、光コネクタ装置のハウジング20に収容して用いることが可能である。
ハウジング20は、フェルール1を後退可能に収容する部材である。ハウジング20の内部空間には突出部が形成されており、この突出部とフェルール1の鍔部10Bとが係合した状態で、スプリング24の反発力によってフェルール1が前側に付勢されている。
フェルール1の2つのガイドピン穴11にはガイドピン22が挿入されており、このガイドピン22により、相手側のフェルールとの位置決めが行われる。また、フェルール1のブーツ穴13には、ブーツ26が挿入されている。ブーツ26は、断面が略矩形の筒状のものであり、複数の光ファイバ3がそれぞれ前後方向に貫通している。ブーツ26は、例えばゴムやエラストマー等の可撓性を有する材料で構成することが好ましいが、樹脂や金属等の可撓性の低い材料で構成してもよい。ブーツ26の左右方向及び上下方向の寸法は、ブーツ穴13の寸法とほぼ同じであり、ブーツ26はブーツ穴13に嵌合している。このようなブーツ26を用いることにより、光ファイバ3の曲がりや損傷を抑制できる。
<通気穴14Dについて>
図10A〜図10Cは比較例の説明図である。図10Aは上面図であり、図10Bは側面断面図である。また、図10Cは、比較例において接着剤5を充填した様子を示す側面断面図である。なお、比較例では、接着剤充填部14に通気穴14Dが形成されていない。
図10B、図10Cに示すように、接着剤充填部14の突き当て面14Cに光ファイバ3の端面(光ファイバ端面)を突き当てた状態で、接着剤充填部14に接着剤5(例えばエポキシ系接着剤)を充填することになる。
接着剤5の粘度が高いと、接着剤充填部14の光ファイバ3の下側まで接着剤5が届き難くなり、図10Cのように光ファイバ3の下側に気泡が形成されやすくなる(空気が残りやすくなる)。また、光ファイバ3の下側に気泡があると、光ファイバ端面に空気層(気泡)が形成されやすくなり、光信号の信号損失が増大してしまう。
特に、図10Aに示すように複数の光ファイバ3が並んで配置される場合、複数の光ファイバ3が障壁となり、複数の光ファイバ3の上部に接着剤5が溜まりやすくなる。そして、複数の光ファイバ3の上部に溜まった接着剤5が接着剤充填部14を塞いでしまう。光ファイバ3の上部で接着剤充填部14が接着剤5で一旦塞がれてしまうと、接着剤5が接着剤充填部14の下側まで届き難くなり、気泡が形成されやすくなる。なお、光ファイバ3の上部で接着剤充填部14が接着剤5で一旦塞がれても、十分な時間が経てば、気泡が上側に抜けることもある。但し、この比較例では、気泡が抜けるまでに時間がかかってしまい、作業性が悪い。
そこで、本実施形態では、図1〜図3に示すように接着剤充填部14に通気穴14Dを形成している。
通気穴14Dは、接着剤充填部14の内部の空気を、フェルール1の外部に逃がす機能を有している。通気穴14Dは、接着剤充填部14の内部とフェルール1の外部との間に形成された貫通孔である。本実施形態の通気穴14Dは断面矩形状であるが、これには限られず、例えば、断面円形状でもよいし、スリット状でもよい。また通気穴14の大きさとしては、空気は通過可能であるが、接着剤5の表面張力の働きにより接着剤5は通過しない程度であることが望ましい。
通気穴14Dは、接着剤充填部14の底面が入口(接着剤充填部の側の開口に相当)となっており、フェルール1の下面が出口(フェルール外部の側の開口に相当)となっている。つまり、通気穴14Dは、光ファイバ穴12(光ファイバ3)よりも下側に位置する。これは、光ファイバ3の下側の空気を外部に逃がすためである(図10B、図10C参照)。
通気穴14Dは、複数(ここでは5個)設けられている。但し、これには限られず1個でもよい。
これらの複数の通気穴14Dは、左右方向に並んでいる。このうち少なくとも2個を左右両端に配置することが望ましい。これは、例えば作業者によって接着剤充填部14への接着剤5の入れ方(中央から入れる、端から入れるなど)が異なることがあり、どのような入れ方に対しても気泡を放出可能とするためである。
<組み立て手順>
図5は、光ファイバ付きフェルールの組み立て手順(製造方法)を示すフロー図である。
まず、フェルール1(本体部10)を準備する(S101)。そして、治具(不図示)にフェルール1をセットする。なお、この治具は、フェルール1の下面の通気穴14Dを塞がないように構成されている。これは、通気穴14の通気のためである。また、通気できる程度に治具が通気穴14Dの開口を覆っている場合、接着剤5が通気穴14Dを流れたときに毛管現象によって接着剤5がフェルール1の下面に広がってしまうおそれがあるからである。
次に、光ファイバテープの各光ファイバ3を、フェルール1の光ファイバ穴12にそれぞれ挿入する(S102)。そして、光ファイバ端面を光ファイバ穴開口面14Bから突出させる。ただし、ここでは、まだ光ファイバ端面を接着剤充填部14の突き当て面14Cには突き当てない。
それから、接着剤充填部14内のエア洗浄を行い、光ファイバ端面の洗浄を行う(S103)。こうして、光ファイバ3を光ファイバ穴12に通すときに光ファイバ端面に付着したゴミ等を除去する。このようにゴミを除去するために、光ファイバ3挿入後に接着剤5を充填するようにしている。
エア洗浄後、光ファイバ穴開口面14Bから突出した光ファイバ3の光ファイバ端面を接着剤充填部14の突き当て面14Cに突き当てる(S104)。このとき、複数の光ファイバ3を突き当て面14Cに突き当てると、図10Aに示すように、接着剤充填部14の内部において壁のように複数の光ファイバ3が左右方向に並ぶことになる。
その後、上方開口部14Aから接着剤充填部14内に接着剤5を充填し、光ファイバ3を固定する(S105)。本実施形態では、光ファイバ3の下側の空気が通気穴14Dを通じて外部に放出されるため、光ファイバ3の下側に気泡が形成されにくい。よって、光ファイバ端面に空気層ができにくくなり、光信号の信号損失を抑制することができる。また、本実施形態では、通気穴14Dによって光ファイバ3の下側の気泡が抜けやすいため、気泡が抜けるまでの時間も短縮される(作業性を向上できる)。
<実施例>
フェルール1において、通気穴14Dのない場合(比較例)と、通気穴14Dを設けた場合(本実施形態)の接着剤充填の作業時間を比較した。
通気穴14Dのない場合(比較例)の作業時間が1分であったのに対し、通気穴14Dを設けた場合(本実施形態)の作業時間は10−20秒であった。このように通気穴14Dを設けることで接着剤充填の作業時間を短縮できることが確認された。
<変形例>
図6は、第1実施形態の第1変形例の説明図である。
通気穴14Dの向きは、上下方向に限られない。また、通気穴14の入口の位置は、接着剤充填部14の底面に限られない
例えば、図6に示すように通気穴14Dが、接着剤充填部14の側面から横(左右方向)に形成されていても良い。なお、通気穴14Dの入口は、光ファイバ3(換言すると光ファイバ穴12及びレンズ部16)よりも下側にすることが望ましい(図8参照)。より詳しくは、通気穴14Dの入口は、光ファイバ3よりも接着剤充填部14の底面に近いことが望ましい。これにより、接着剤充填部14内の空気が放出されやすくなる。これは、以下の変形例でも同じである。
図7は、第1実施形態の第2変形例の説明図である。
通気穴14Dの出口が、接着剤充填部14よりも前(又は後)でも良い。
例えば、図7に示すように通気穴14の出口がフェルール端面10Aに形成されていてもよい。
図8は、第1実施形態の第3変形例の説明図である。図8は、接着剤充填部14における断面図である。
通気穴14Dの接着剤充填部14側の開口(入口)が、光ファイバ穴12(光ファイバ3)よりも下側にあれば良い。例えば、図8に示すように、通気穴14の出口がフェルール1の上面(上方開口部14Aの側)に形成されていてもよい。このように通気穴14Dの出口が入口よりも上側であれば、接着剤5が通気穴14Dから外部に流出しにくくなる。
以上説明したように、本実施形態のフェルール1は、フェルール端面10Aと、光ファイバ3をそれぞれ挿入するために設けられた複数の光ファイバ穴12と、接着剤5を充填するための上方開口部14Aが設けられた接着剤充填部14を備えている。接着剤充填部14は、内部に光ファイバ穴開口面14Bと、光ファイバ穴開口面14Bと対向する突き当て面14Cとを有している。さらに、フェルール1は、接着剤充填部14の内部とフェルール1の外部との間に形成された通気穴14Dを備えている。
このように、通気穴14Dを設けていることにより、接着剤充填部14の内部に空気が残らないようにすることができる。
===第2実施形態===
第2実施形態のフェルールは反射部を有していている。そして、反射部を介して光信号の伝達を行なう。
図9は、第2実施形態のフェルール1の概略断面図である。なお、第1実施形態と同一構成の部分には同一符号を付し説明を省略する。
第2実施形態のフェルール1は、光素子32を搭載あるいは内蔵した光電変換モジュール30上に不図示のホルダ等により固定されている。光素子32としては、半導体レーザ等の発光素子、あるいは、フォトダイオード等の受光素子が挙げられる。
第2実施形態のフェルール1の本体部10´は、第1実施形態の本体部10と同様に光信号を透過させる樹脂により一体成型されている。ただし、本体部10´には鍔部や凹部が設けられていない。また、第2実施形態では、本体部10´の下面がフェルール端面10A´となっている。また、本体部10´において接着剤充填部14の突き当て面14Cよりも前側の部位が光透過部18´となっており、光透過部18´には、反射部19が設けられている。反射部19は、下面(フェルール端面10A´)側から上面側に向かうにつれて接着剤充填部14に近づくような傾斜面になっている。
反射部19は、光素子32が発光素子である場合には、フェルール端面10A´に入射する光を光ファイバ3の端面に向けて反射する。光素子32が受光素子である場合には、光ファイバ3の端面から出射する光を、光素子32に向けて反射する。このように、反射部19は、光路を変換するために光(光信号)を反射する。
通気穴14Dは、入口が接着剤充填部14の底面に形成されており、出口がフェルール端面10A´(下面)に形成されている。なお、第1実施形態の変形例(図6〜図8)と同様の場所に通気穴14Dを形成してもよい。
この第2実施形態の場合においても、通気穴14Dを設けていることにより、接着剤充填部14の内部に空気が残らないようにすることができる。
===その他===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
1 フェルール、3 光ファイバ、5 接着剤、
10 本体部、10´ 本体部、
10A フェルール端面、10B 鍔部、
11 ガイドピン穴、12 光ファイバ穴、12´ 光ファイバ穴、
12A テーパ部、12B ファイバ固定部、
13 ブーツ穴、14 接着剤充填部、
14A 上方開口部、14B 光ファイバ穴開口面、
14C 突き当て面、14D 通気穴
15 凹所、16レンズ部、
18 光透過部、19 反射部、
20 ハウジング、22 ガイドピン、
24 スプリング、26 ブーツ、
30 光電変換モジュール、32 光素子

Claims (8)

  1. 複数の光ファイバの端部を保持する、一体成型されたフェルールであって、
    フェルール端面と、
    前記光ファイバを挿入するために設けられた複数の光ファイバ穴と、
    接着剤を充填するための開口が設けられた接着剤充填部であって、内部に前記光ファイバ穴の開口面と、前記開口面と対向し、前記光ファイバの端部が当接する対向面とを有する接着剤充填部と、
    前記接着剤充填部の内部とフェルール外部との間に形成された通気穴とを備え、
    前記通気穴の前記接着剤充填部の側の開口は、前記接着剤充填部の底面に設けられていることを特徴とするフェルール。
  2. 請求項1に記載のフェルールであって、
    前記通気穴の前記フェルール外部の側の開口は、前記接着剤を充填するための前記開口の反対側に形成されている、
    ことを特徴とするフェルール。
  3. 請求項2に記載のフェルールであって、
    前記通気穴の大きさは、前記接着剤の表面張力の働きにより前記接着剤は通過しない程度の大きさである、
    ことを特徴とするフェルール。
  4. 請求項1又は請求項2に記載のフェルールであって、
    前記通気穴の前記フェルール外部の側の開口は、前記接着剤を充填するための前記開口の側に形成されている、
    ことを特徴とするフェルール。
  5. 請求項1〜請求項4の何れかに記載のフェルールであって、
    前記フェルール端面に対して凹んだ凹所と、
    前記凹所に形成され、前記光ファイバ穴にそれぞれ対応して配置されたレンズ部と
    を備える、
    ことを特徴とするフェルール。
  6. 請求項1〜請求項4の何れかに記載のフェルールであって、
    前記フェルール端面と前記対向面との間で光信号を透過させる光透過部を備え、
    前記光透過部は、光路を変換するために前記光信号を反射させる反射部を有する、
    ことを特徴とするフェルール。
  7. 請求項1〜請求項6の何れかに記載のフェルールであって、
    数の前記光ファイバを前記光ファイバ穴にそれぞれ挿入すると、前記開口面から突出した前記光ファイバが前記接着剤充填部の内部で並ぶ
    ことを特徴とするフェルール。
  8. (1)フェルール端面と、
    光ファイバを挿入するために設けられた複数の光ファイバ穴と、
    接着剤を充填するための開口が設けられた接着剤充填部であって、内部に前記光ファイバ穴の開口面と、前記開口面と対向する対向面とを有する接着剤充填部と、
    前記接着剤充填部の内部とフェルール外部との間に形成された通気穴と
    を備え、前記通気穴の前記接着剤充填部の側の開口は、前記接着剤充填部の底面に設けられている、一体成型されたフェルールを準備することと、
    (2)複数の前記光ファイバをそれぞれ前記光ファイバ穴に挿入し、前記開口面から突出した前記光ファイバの端面を前記対向面に突き当てることと、
    (3)前記接着剤充填部に前記接着剤を充填することと
    を行うことを特徴とする光ファイバ付きフェルールの製造方法。
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