JP6530257B2 - 太陽光集光モジュールおよびそれを用いた集光パネル - Google Patents

太陽光集光モジュールおよびそれを用いた集光パネル Download PDF

Info

Publication number
JP6530257B2
JP6530257B2 JP2015128758A JP2015128758A JP6530257B2 JP 6530257 B2 JP6530257 B2 JP 6530257B2 JP 2015128758 A JP2015128758 A JP 2015128758A JP 2015128758 A JP2015128758 A JP 2015128758A JP 6530257 B2 JP6530257 B2 JP 6530257B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
sunlight
inclined surface
incident
light collecting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015128758A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017016737A (ja
Inventor
奥田 通孝
通孝 奥田
良松 土方
良松 土方
俊之 松本
俊之 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2015128758A priority Critical patent/JP6530257B2/ja
Publication of JP2017016737A publication Critical patent/JP2017016737A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6530257B2 publication Critical patent/JP6530257B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/52PV systems with concentrators

Landscapes

  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)
  • Planar Illumination Modules (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Description

本発明は、無追尾で太陽光を集光可能な平面板状の太陽光集光モジュールと、それを用いた集光パネルに関する。
太陽光を屋内に導入し、照明等に用いる様々な方式が提案されている。例えば、図7に示す太陽光集光照明装置が提案されている(特許文献1参照)。この太陽光集光照明装置は、複数個のレンズ101と太陽の位置を検出する太陽センサー102とを一体化した集光部本体を、機構部103と太陽センサー102とからの信号で制御する制御部104によって機構部103を動作させ、太陽の方向に向くように追従させるものである。各々のレンズ101の焦点付近には光ファイバ105の一端が配置され、集光された太陽光を光ファイバ105内に導く。そして、光ファイバ105の他端に接続された照明端末器具106から太陽光を屋内に照射するものである。
また、図8に示したような太陽追尾を不要とするものも提案されている(例えば、特許文献2参照)。この太陽光集光器は、上面からの広範な角度の入射光を許容し、下面側に放射する光機能性シート111と、この光機能性シート111の下面側に配置された導光体112と、この導光体112の下面112aに設けられた反射面と、入射光が集光する導光体112の一端側面112bとを備えたものである。
この太陽集光器は、一端側面112bの広い面に太陽光を誘導するもので、一端側面112bの全面に太陽電池セルや集熱手段等の変換装置113を配置したりして太陽エネルギーを電力や熱に変換するものである。
特開平6−300925号公報 特開2007−218540号公報
しかし、特許文献1に記載された太陽光集光照明装置の場合、集光部本体を常時太陽の方向に正確に追従させなければならないという課題がある。また、こうした装置は、外部環境に設置する為に、耐防水、耐風圧の観点から透明なドーム107内に設置され、集光部本体部分を建屋の屋根または屋上と間隔を空けて設置されなければならない。こうした追従機構及び耐防水風圧構造部を装備しなければならない為、高コストなものになってしまう。さらに、こうした構造を必要とする為に重量が重くなり、屋根上に設けられる設置台数には自ずと制限がある。外観上の問題も生じる。
特許文献2に記載された太陽集光器は、広範な角度で入射する太陽光を集光するために光機能性シート111を用いる必要があるという課題がある。また、太陽光を他の場所に導いて利用することはできない。例えば、照明に用いる場合、太陽光を太陽電池により一旦電力等に変換し、その後、その電気を屋内等の照明器具に導いて、点灯させる必要がある。
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものであり、その目的は、追尾機構を有さない簡素な構造により太陽光を集光し、光ファイバに導くことができる太陽光集光モジュールを
提供しようとするものである。
本発明の一実施形態に係る太陽光集光モジュールは、透明な板状の集光板であって、この集光板の裏面に、表面から入射した太陽光を一側面の集光領域の方向に反射させる傾斜面が、前記集光領域の方向に複数並設されているとともに、隣接する前記傾斜面同士の傾斜角度を変えて設けられており、前記集光領域を中心とする曲面状に設けられている集光板を有していることを特徴とする。
上記太陽光集光モジュールにおいて、前記傾斜面は、この傾斜面に直交し前記集光板の厚み方向に平行な断面において、前記集光板の外側に向けて凸の曲面状であってもよい。
上記太陽光集光モジュールにおいて、前記傾斜面のこの傾斜面に直交し前記集光板の厚み方向に平行な断面における曲面の曲率と、前記集光領域を中心とする曲面の曲率とは等しくてもよい。
上記太陽光集光モジュールにおいて、前記傾斜面の高さは、前記集光領域の方向に向かうにしたがって低くなっていてもよい。
本発明の一実施形態に係る太陽光集光パネルは、上記太陽光集光用モジュールを架台に複数並置したことを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る太陽光集光モジュールによれば、裏面に、表面から入射した太陽光を一側面の集光領域の方向に反射させる傾斜面が、集光領域の方向に複数並設されているとともに、隣接する傾斜面同士の傾斜角度を変えて設けられており、集光領域を中心とする曲面状に設けられている集光板を有していることから、表面から入射した太陽光が裏面に設けられた傾斜面で反射されて集光領域に集光される。傾斜面は傾斜角度を変えて設けられているので、太陽の位置が変化しても適宜傾斜面に反射されて集光領域に集光される。したがって、無追尾型の太陽光集光モジュールとすることができる。
上記太陽光集光モジュールにおいて、傾斜面が、この傾斜面に直交し前記集光板の厚み方向に平行な断面において、前記集光板の外側に向けて凸の曲面状であると、傾斜面で反射した太陽光を集光領域に集光させやすくできる。
上記太陽光集光モジュールにおいて、傾斜面のこの傾斜面に直交し集光板の厚み方向に平行な断面における曲面の曲率と、集光領域を中心とする曲面の曲率とが等しいと、傾斜面で反射した太陽光を集光領域に集光させやすくできる。
上記太陽光集光モジュールにおいて、傾斜面の高さが、集光領域の方向に向かうにしたがって低くなっていると、傾斜面部からの反射光が、隣接した傾斜面部にぶつかりにくくなり、出射端に向け効率良く反射伝搬しやすくする事ができる。
本発明の一実施形態に係る太陽光集光パネルによれば、上記太陽光集光用モジュールを架台に複数並置したことから、それぞれの太陽光集光用モジュールで集光した太陽光を取り出して利用することができる。
本発明の一実施形態に係る集光板を用いた太陽光集光モジュールの外観イメージを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る太陽光集光パネルの外観イメージを示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る太陽光集光モジュールに用いられる集光板の平面図である。 図3に示す集光板のB−B断面における断面図である。 図4で示した集光板のA部を拡大して示した要部拡大断面図である。 図3に示す集光板のC−C断面における断面イメージ図である。 従来の太陽光集光照明装置の例を示す模式図である。 従来の太陽光集光器の例を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態の各例について詳細に説明する。
図1は、本発明の太陽光集光モジュール10の実施の形態の一例を示す斜視図である。また、図2は、複数個の太陽光集光モジュール10を架台5上に2列に並べて配置した場合の太陽光集光パネル11の実施の形態の一例を示す斜視図である。
太陽光集光モジュール10は集光板1を備えている。集光板1の一側面1fに接続器2を介して光ファイバ3が接続されている。太陽光は、集光板1の上面から入射し、集光板1の内側で反射を繰り返して集光板1の集光領域1eに集光する。その太陽光を集光領域1eの出射端となる一側面1fから光ファイバ3に入射させる。そして、光ファイバ3内を伝播させて光ファイバ3の出射端から太陽光を出射させる。例えば、光ファイバ3を室内に導き、光ファイバ3の出射端に放射器具等を取り付けると、太陽光を室内に照射させて照明光として利用できる。
太陽光集光パネル11は、1台以上の太陽光集光モジュール10を例えば架台5上に搭載したものである。太陽光集光パネル11は、例えば一般家庭の傾斜した屋根、又はビルの屋上、工場建屋、空き地等、日当たり良好な場所に設置される。なお、図2においてWは東、Eは西、Sは南、Nは北方向であることを示す。また各集光モジュール10は、各5台の内、片側のモジュールを反対方向に設置してもよい。
太陽光集光パネル11は、平たい形状をしているため、家の屋根等に設置したとしても下から目立たず建築物の外観の障害となりにくい。また、強風時等、風圧による負荷が小さいため、屋根の上に設ける設置台数に関する制限も少なくできる。
図3は集光板1の平面図である。図3において、便宜的に、左右方向をX軸方向、上下方向をY軸方向とする。図4は図3の集光板1のB−B断面を示す断面図である。また、図5は図4のA部を示す要部詳細断面図である。なお、図が煩雑になるので、ハッチングを省略した。図4,図5において、便宜的に左右方向をX軸方向、上下方向をZ軸方向とする。太陽光集光モジュール10は、集光板1のX軸が黄道面に平行となり、Z軸が太陽高度に対して最適な向きとなるように、所定の角度で設置される。
集光板1には、上方から表面1aを透過して太陽光が入射する。太陽光が入射面で反射するのを抑制、効率良く集光板1内に入射する為、集光板1の表面1aには誘電体多層膜による反射防止コート、または光の位相の干渉による打ち消し合いを利用した反射防止シート等を設置するのがよい。これによって太陽光の入射効率が向上する。
集光板1の裏面1bには、太陽光を一側面1fの方向に反射させる複数の曲面状の傾斜面1dが設けられている。傾斜面1dは、X−Z面内において、X軸方向に傾斜した曲面として形成される。したがって、集光板1に入射した太陽光は、傾斜面1dで反射され、
表面1aで再び反射され、最終的に一側面1f(以降、出射端1fとも言う)近傍の集光領域1eに集光される。出射端1fの端面形状は、接続する光ファイバのサイズ、本数により設定される。例えば直径がdmmの光ファイバ2本を接続する場合は、(d×2d)mmの矩形又は長円形の出射端1f形状になる。
また、集光板1は、平面視において、集光領域1eに向けて幅が狭くなる扇形状を有している。このため、表面1aから入射した太陽光は、裏面1b側に構成された曲面状の傾斜面1dと、両側側面1cでも反射され、全反射領域D2での反射を介し、集光領域1eに向けて集光される。その後、太陽光は集光板1の出射端1bから光ファイバ3に入射する。
また、表面1aは、裏面1bに対して傾斜角βで出射端1f側に傾斜している。なお、裏面とは、傾斜面1dの下端を結んだ面である。集光板1内の導光スペースは、傾斜面1dによる反射光を効率良く出射端1f側に伝搬させる為、出射端1f側に向かうに従って厚みが薄くなるように形成される。すなわち表面1aの傾斜角が裏面1b面に対し角度β
だけ傾斜しており、裏面1bに構成した各傾斜面1dの上端を結んだ傾斜角をγとし、反射領域D1での入射光導光スペースを大きくし、1回程度の上面反射で集光領域D2に届くようにしている。
集光板1は、屈折率nrの透光性材料からなり、出射端1fの反対側面1gが球面状の
反射面とし、そこで反射した光が出射端1f近傍で集光するように設定されている。また、集光板1の裏面1b側に構成された傾斜面1dを含む裏面1b、両側側面1c、および表面1aの出射端1f側の全反射領域D2の表面1aも高反射層を形成した反射面としている。高反射層領域は、例えばアルミニウム、または銀合金等の薄膜蒸着により鏡面状に形成されている。高反射層領域は、例えば誘電体多層膜によって集光板1内で全反射を生じやすくしたものでもよい。
図3に示したように、集光板1の平面形状は、中心軸(一点鎖線)に対し片側開角εの扇形形状である。又基準点は、その各片側開角εの側面同士の交点である。集光領域1eはこの基準点を中心とする領域である。
片側開角εは、接続する光ファイバ3の特性により設定される。使用する光ファイバのNAが0.5、集光板1の屈折率がnrの値が1.5近傍の場合、
ε=sin―1(0.5)/nr=20°
となる。実際は、それより5度程度大きくし、入射範囲に余裕をもたせた方が良い。また太陽光は、ある入射角で平行光として集光板1の表面1aに入射する。これを、集光板1の下面1bの傾斜面1dによって光ファイバ3に入射させる光束に絞り込まなければならない。そこで集光板1の下面の傾斜面1dは、傾斜面に直交し、集光板の厚み方向に平行な断面、すなわちX−Z面内において、集光板1の外側に凸の曲面としてある。この曲面の曲率半径をRn(n=1〜)とする。また同様に、傾斜面1dは平面視において、集光
領域1fを中心とする曲面としてある。このX−Y面内における曲面の曲率半径をRn(
n=1〜)とする。
ある曲率半径Rnをもつ球面鏡に平行光が入射する場合に、入射開角εが20°程度と小
さい場合は、反射光が集光する位置はほぼRn/2の位置になる。したがって、傾斜面1dの曲面の曲率半径Rnの値をその傾斜面1dと集光端1fとの間の光路長の2倍程度に設
定すれば、傾斜面1dに反射された太陽光を、集光領域1fに集光させることができる。X−Z面内における各傾斜面1dの曲率半径Rn(n=1〜)も、同様に曲面状に構成され
ており、傾斜面1dと集光領域1fとの間の光路長の約2倍に設定してある。その曲率Rnは、集光領域1fから最も遠い曲率半径R1からR2、R3、R4・・・・と集光領域
1fに近づくにしたがって、小さくなっている。
図5は、図4に示すA部の拡大図である。そこに示すように、傾斜面1dの傾斜角αn(n=1〜)は、集光領域1fに近づくにつれ大きくなる。なお、傾斜面1dは曲面であるが、傾斜角αnは、図5に示すように傾斜面1dの両端を結んだ平面と傾斜面1dの下側頂点同士を結ぶ面(裏面1b)とが成す角度でもある。
太陽光は、集光板1の上面1aから入射角Θiで入射し、屈折角Θrで集光板1内を進行
し、傾斜面1dに入射角(Θr+α2―β)で入射する。なお、βは集光板1の表面1aの傾斜角度である。また、出射端面1fと反対側の反射面1gから2番めの傾斜角α2を有
する傾斜面1dで反射される場合を例に説明する。屈折角Θrは、
Θr=sin-1(sinΘi/nr)
で示される。
ここで、傾斜面1dは、曲率半径Rnの球面状となっている。その中心部で反射した入射光は、集光板1の表面1aにほぼ入射角(Θr+2(α2−β))で入射する。集光板1内の傾斜面1dの反射光が、表面1aで全反射するには前記入射角が、臨界角Θcよりも
大きいことが必要である。臨界角Θcは、
Θc=sin-1(1/nr)
nr:集光板1の屈折率
で示される。すなわち、(Θr+2(α2―β))>Θcならば、傾斜面1dで反射した太
陽光は集光板1の表面1aの内側で全反射する。その後、集光板1の出射端1f側の全反射領域D2に向けて進行する。その他の傾斜角度α1、α3等である傾斜面1dへの入射光
も同様に反射、進行する。
その時の集光板1表面1aの入射角Θicは、上記臨界角条件から次式で定められる。
Θic>sin-1(nr・sin(Θc−2(αn―β))
すなわち、傾斜面1dの傾斜角度αnに依存する。傾斜角度αnが大きい程、で表面1a内側で全反射する入射角Θicが小さくなる。
従って、大きさの異なる傾斜角度αnの傾斜面1dを組み合わせる事により、各傾斜面
1dによる異なる入射角範囲から、全体として集光板1の入射角Θicの範囲が広くとれる。傾斜角度αnは、出射端1fに向けて次第に大きくなるように設定されている。これにより、αnが大きい領域は、小さな入射角Θiの範囲で、αnが小さい領域は、大きな入射角Θiから入射及び反射動作をする。
図4に、太陽光集光モジュールに入射する太陽光が集光領域1eに至る光線追跡の例を示す。図4では、反対側面1g側から3番目の傾斜面1dに太陽光が入射した場合を示す。D1は、裏面1bに傾斜面1dが配置されている領域であり、その表面1aから太陽光が入射する。D2は、裏面1bに傾斜面1dが無く、代わって、裏面1b,両側側面1cおよび表面1aに反射層が形成されている内部で全反射する領域である。なお、太陽光が入射する領域D1の表面1a部分以外、すなわちD1領域の両側側面1c、裏面1bには反射層が形成されている。
図4においては、集光板1の上面から入射した太陽光が左から3番目の傾斜面1dに入射する場合を例示する。傾斜面1dで反射した太陽光は、集光板1の内側から表面1aに入射角Θr+2(α3―β)で入射し、そこで全反射した後、全周に反射層が形成されている領域D2に入射する。その後、表面1aおよび裏面1bで全反射を数回繰り返し集光領域1eに集束する。それから、出射端1fに密着して接続された光ファイバ3に入射し、
光ファイバ3コア内を伝搬していく。
ここで傾斜面1dの入射位置から全反射面領域D2内までの距離をDS2、傾斜面1dの反対側面1g側の端から全反射面領域D2の反対側側面1g側境界までの距離をS2とすると、DS2>S2の場合、集光板1の表面1aで1回反射する事で、全反射面領域D2に到達する事ができ、数回の内部反射後、出射端1fを介して、光ファイバ3の入射端に入射する。DS2<S2の場合は、他の傾斜面1dに入射する事になり、入射太陽光は、散乱される。全反射領域は、集光板1の全長DからD1引いた部分で、そこが全反射領域D2となる。
表1は、集光板1の下面1bに構成した各傾斜面1dの入射角範囲を計算した結果を示す。αnは、各傾斜面1dの傾斜角を示す。Θiminは集光板1の上面での入射角Θiの最小値を示す。Θimaxは集光板1の上面での入射角Θiの最大値を示す。DSnは、各傾斜面1dから最小入射角で1回反射で到達する距離を示す。Snは各傾斜面1dと全反射領域D2端との距離を示す。これら値は、集光板1の屈折率nr=1.5、表面1aの傾斜角度β=6°として計算したものである。
表1より、傾斜角度αn=30°の場合は、Θiがおおよそ35°以上、60°以下の範
囲で、傾斜面1dからの反射太陽光は、集光板1の表面1a内面での1回反射で、DSn>Snとなる為、全反射領域D2に到達する。傾斜角度αn=31°の場合は、入射角が2
0°以上、55°以下の範囲で表面1a内面に1回反射するだけで全反射領域D2に到達する。傾斜面1dの傾斜角度αが大きい程、集光板1の表面1aに小さな入射角Θiでも
全反射領域D2に到達することができる。
例えば、太陽光の入射方向が背面1g側からの場合、背面1g側の傾斜面1dの傾斜角度αが小さな領域で反射した太陽入射光が全反射領域D2に入射し、徐々に太陽光の入射方向が移動、入射方向が出射端1f側になるにつれて、出射端1f側の傾斜面1dの傾斜角度が大きな領域で反射した光が全反射領域D2に入射するようになる。入射角により傾斜面1dの異なる傾斜面角度により反射動作する為、太陽光入射角Θiの幅広い入射角範囲に対し、全反射領域D2に向けた集光機能をする構造となっている。
即ち、朝、太陽高度がある高さ(入射角Θiが60°以下)になると、出射端1fから一番遠くの第1の傾斜面1dに反射された太陽光が集光領域1eに届くようになる。その後、太陽が登るにつれ、隣の第2の傾斜面1dに反射された太陽光も集光領域1eに届くようになる。太陽が南中高度に近づくと(入射角Θiが±20°前後)、第1,第2の傾斜面1d等によって反射された太陽光は集光領域1eに届かなくなるが、代わって出射端1fに近い側の複数の傾斜面1dに反射された太陽光が集光領域1eに届くようになる。
一方、各傾斜面1dの高さhnは、出射端1f側に向かって徐々に低くなるようにしてある。これにより、出射端1f側にある傾斜面1dによるケラレを生じ難くでき、出射端1f側にある傾斜面1dによって反射光が遮られ、集光領域1fに達することができなくなる影響を小さくできる。なお、傾斜面1dの高さhnとは、Z軸に平行な方向における
傾斜面1dの上端と下端との長さを意味する。
各傾斜面1dの高さhn(n=1〜)は、出射端1f側に向かうにつれ、角度γで交わ
る2つの平面に接するように低くなる。角度γは、tan−1(h1/D1)で示される
。ここで、h1は、出射端1fから最も遠い傾斜面1dの高さ、D1は、裏面1bの傾斜面1dが設置された領域の長さであり、太陽光を入射させる領域D1の長さでもある。
これによって、各傾斜面1dのX軸上の長さも、l1、l2、l3・・・と異なる長さに
なり、出射端1fに近づくにつれ短くなる。
その後、出射端1fからの出射光は、そのまま集光板1とほぼ同じ屈折率を有する端面に接続されている光ファイバ3端に入射し、伝搬する。接続器2は、集光板1と光ファイバ3の接続部を保持する支持体である。出射端1fと光ファイバ3端との接続は、単純な突き合わせでも良いし、又端面をレンズ状に加工した空間接続でもよい。接続器2は、そうした構造の集光板1の出射端1fと光ファイバ3端の各端部を接続固定する為の支持体である。尚、今回は集光板1との接続を光ファイバ3による接続としたが、それ以外にも小径のファイバを多数束状にしたファイバパンドル、更に大きな外径をもつフレキシブルな導光体でもよく、本発明の光ファイバ3とは、そうした導光する構造体全てを指しており、用途により使い分けて用いる事ができる。
次に、図6は、図3に示した集光板1のC−C断面を示した断面図である。ハッチングを省略して示してある。図6に示されるように、集光板1は、裏面1b側が曲率R1、表面1a側は曲率R2の共に緩い円筒形状の面を有している。それにより入射光が出射端1fに向かって、全反射を繰り返し導光する際、Z軸方向に集光する事ができる。R1、R2は、入射太陽光が、集光板1の全長D以上のところで集光するように各曲率を大きめに設定する。表面1aを曲率R1、裏面1bを曲率R2とすることによって、それにより入射太陽光が集光板1の上面1a、Z軸に対し入射角Θaで入射した場合でも、上面のレンズ作用と下面の球面鏡作用によりZ軸方向に集光される。
また、両側側面1cは、Y軸に対して角度Θbの傾斜面を有している。例えば春分、秋
分時を基準にして設置すると、春分および秋分時に対し、夏至、冬至時期の南中高度の変動を±Θaとすると、側面の傾斜角度Θbは、
Θb=sin−1(sinΘa/nr)
によって設定される。なお、nrは集光板1の屈折率である。
これにより春分の日および秋分の日の南中高度をZ軸基準にした場合、太陽の南中高度が±Θa変動したとしても、集光板1の表面1aからの入射光の多くを集光板1内に入射
させる事ができ、傾斜面1dに反射させてX軸方向に伝搬させる事ができる。また、集光板1の表面1aを曲率R2の曲面状にする事で、集光板1への太陽光入射面積が、平面に
した場合よりも増大させる事ができ、そのレンズ効果により出射端1fに対し中心軸Zに集光させることができる為、太陽光の入射効率(出射端1fからの出射光強度/入射面1aからの入射光強度)の改善に寄与する。
同様に集光板1の下面を曲率R1の曲面形状にしておく事で、断面C−C内において球面鏡として作用する為、季節による南中高度の変動による傾斜面1dからの反射光の集光スポットの位置の変動を曲率R1の球面鏡による集光効果により、緩和する事ができる。
このような太陽光集光モジュール10は複数個を架台5等に設置して太陽光パネル11として用いられる。太陽光集光モジュール10は、X軸方向が東西方向と一致し、Y軸方向が南北と一致するように設置される。
さらに各太陽光集光モジュール10のX軸を中心軸とすると、季節に応じ、最大±Θa
計2Θa回転させる機構を付加する。それにより常時太陽光が集光モジュール4のX軸(
東西)の垂直Z軸方向からの入射角度で入射させる事ができ、季節によるY軸側の南中高度変動によるが入射角変動が緩和され、より効率的、安定的に太陽光を各集光モジュール4に入射させる事ができる。
太陽光の入射角度Θiの範囲は、例えば表1から−75°〜+60°とすることができ
る。すなわち、入射角度の範囲を135°程度とする事ができる。また、傾斜屋根設置の場合、反対側にも同じものを設置する事により、日の出から日の入りまで、ほぼ終日入射させることができる。また、1照明に対し太陽光集光モジュール10を2〜4個使用すれ
ば、照明用光ファイバ3は、設置屋根上の両方にある集光モジュール4からとり、午前から午後まで安定的に太陽入射光を取り込む事ができる。
また、太陽光集光モジュール10を他の一般照明機器と組み合わせて使用する事により、照明機器の電力削減を図る事ができる。例えば、照度センサー付きLED照明器具と共に使用する事により、天候悪化の際、曇りの場合は、LED照明器具に照明を切り替えることによって、照明を補間するスマート照明用として使用する事ができる。尚、これまで集光板1に対して光ファイバ3のようなフレキシブル導光体を接続、照明用としての応用例を示したが、本発明は、それ以外の用途に用いても良く、集光板1の出射端1fに集光型太陽電池素子を複数個設置し、そこで光電変換して電力を取り出す平板固定型の集光型太陽電池として活用する事ができる。その他、出射端1fに集熱パイプ壁を設置、そこで集熱、パイプ壁内部の流体と熱交換、パイプ内流体を加熱する集熱器としても活用できる。
次に本発明の太陽光集光モジュール10の具体的な一実施例について説明する。
集光板1の材料としては、光学プラスチック、例えば、ポリメタクリル酸メチル樹脂のような屈折率1.49〜1.6のものが使用できる。これに切削機械加工、または成形すること
により所定形状に製作する。集光板1の材料としては、その他の透光性樹脂材料または光学ガラス系の材料でも構わない。上記一実施例においては、屈折率nr=1.5のポリメ
タクリル酸メチル樹脂の透光性プラスチック樹脂材料を、機械加工して用いた。
集光板1は、図3で示した形状で、長さD=415mm、幅W350mm、反対側側面1g
の高さは67mm、表面1aのX軸に対する傾斜角βは6°、出射端1bは、高さ4×幅8
mmの矩形状である。上面視および正面視において、ほぼ扇形状の形状を有している。
集光板1の裏面1bには、傾斜角度αが、30〜41°の傾斜面1dが形成されている。これら傾斜面1dの各設計パラメータを、表2に示した。
傾斜面1dは、集光領域1eを中心とし、光路距離Rnが等距離になる曲率の曲面をX−Y面内およびX−Z面内に有している。また、各傾斜面1dの頂点を結んだ傾斜角γは、6度として構成した。太陽光入射領域D1は265mm、全反射領域D2は150mmとし、集光板1の両側側面1c、傾斜面1dを含む裏面1b、全反射領域D2の表面1aは、銀−錫、銀―インジウム、銀―ニッケル合金による反射層を真空蒸着によって施した。また、この集光板1の出射端1fにコア径が2.9mm、クラッド径が3mm、NA(ファイバ開口数:入射角度)が0.5、長さ10mのプラスチックファイバ2本を光ファイバ3として接続した。
集光板1の出射端1fと光ファイバ3の入射端との接続は、ファイバ端加熱による溶着し、外周を支持固定用ホルダにより密着固定した。なお、光ファイバ3端との集光板1の出射端1fの接続部に、透光性のエポキシ接着剤を介して密着接続してもよい。
このような集光板1を用いた太陽光集光モジュール10を2個用い、X軸が東西方向になるように設置した。各集光板1に2本の光ファイバ3を計4本、固定用ホルダにより固定した。その4本の光ファイバ3の出射端を6畳程度の暗室天井にまとめて固定設置した。実際に太陽光を照射させ太陽光集光モジュール4に接続した光ファイバ3、1本に付き約500〜1000lm程度の光が出射する事ができ、それらを4本用いる事により2000〜4000lmとなった。それにより約10mのスペースを照らすのに十分な照度が得られる事が認められ、太陽光集光モジュール4の有効性を確認する事ができた。
1:集光板
1a:反射端側
1b:出射端側
1c:上面側
2:ファイバ接続部
3:光ファイバ
4:集光モジュール
5:パネル用架台
6:照明器具
7:レンズ集光部
8:透明ドーム
9:太陽位置検出センサ
10:追尾架台

Claims (3)

  1. 透明な板状の集光板であって、該集光板の裏面に、表面から入射した太陽光を一側面の集光領域の方向に反射させる傾斜面が、前記集光領域の方向に複数並設されているとともに、隣接する前記傾斜面同士の傾斜角度を変えて設けられており、前記集光領域を中心とする曲面状に設けられている集光板を有しており、
    前記傾斜面は、該傾斜面に直交し前記集光板の厚み方向に平行な断面において、前記集光板の外側に向けて凸の曲面状であるとともに、前記傾斜面の該傾斜面に直交し前記集光板の厚み方向に平行な断面における曲面の曲率と、前記集光領域を中心とする曲面の曲率とが等しいことを特徴とする太陽光集光モジュール。
  2. 前記傾斜面の高さは、前記集光領域の方向に向かうにしたがって低くなることを特徴とする請求項1に記載の太陽光集光モジュール。
  3. 請求項1または請求項2に記載の太陽光集光モジュールを架台に複数並置したことを特徴とする太陽光集光パネル。
JP2015128758A 2015-06-26 2015-06-26 太陽光集光モジュールおよびそれを用いた集光パネル Active JP6530257B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015128758A JP6530257B2 (ja) 2015-06-26 2015-06-26 太陽光集光モジュールおよびそれを用いた集光パネル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015128758A JP6530257B2 (ja) 2015-06-26 2015-06-26 太陽光集光モジュールおよびそれを用いた集光パネル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017016737A JP2017016737A (ja) 2017-01-19
JP6530257B2 true JP6530257B2 (ja) 2019-06-12

Family

ID=57828259

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015128758A Active JP6530257B2 (ja) 2015-06-26 2015-06-26 太陽光集光モジュールおよびそれを用いた集光パネル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6530257B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54156553A (en) * 1978-05-30 1979-12-10 Takashi Mori Sash window for collecting solar light
JP2000147262A (ja) * 1998-11-11 2000-05-26 Nobuyuki Higuchi 集光装置及びこれを利用した太陽光発電システム
WO2012014539A1 (ja) * 2010-07-26 2012-02-02 シャープ株式会社 太陽電池モジュールおよび太陽光発電装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017016737A (ja) 2017-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9188296B2 (en) Light redirection device
KR101021587B1 (ko) 건물 일체형 태양광 모듈
WO2009063416A2 (en) Thin and efficient collecting optics for solar system
US20180054159A1 (en) Light collection and redirection to a solar panel
Song et al. Development of a fiber daylighting system based on the parallel mechanism and direct focus detection
Obianuju et al. High acceptance angle optical fiber based daylighting system using two-stage reflective non-imaging dish concentrator
US20150009568A1 (en) Light collection system and method
CA2738647A1 (en) Solar collector panel
Malet-Damour et al. Technological review of tubular daylight guide system from 1982 to 2020
US20200076362A1 (en) Light collection and redirection to a solar panel
JP2012225611A (ja) 太陽光集光装置および太陽エネルギー利用システム
US20170022713A1 (en) Skylight energy management system
TW202020295A (zh) 側聚光型太陽能百葉窗
JP2007073774A (ja) 太陽電池
JP2013020096A (ja) 集光器、集光システム、太陽光発電装置、及び、ソーラーシステム
JP2011159822A (ja) 太陽光発電装置、及び太陽光発電装置の製造方法
Couture et al. Improving passive solar collector for fiber optic lighting
JP6530257B2 (ja) 太陽光集光モジュールおよびそれを用いた集光パネル
WO2006039156A2 (en) Method and apparatus for illuminating a solar cell with indirect sunrays
US10619812B2 (en) Light collection device
RU2659319C1 (ru) Неподвижный концентратор солнечного излучения с оптическим способом наведения
TWI838151B (zh) 導光裝置及具有導光裝置的百葉窗
JP2014035803A (ja) 太陽光集光用の光学系および太陽光集光システム
CN116365999B (zh) 一种用于太阳能电池板的采光装置及太阳能电池板
KR101018879B1 (ko) 프리즈메틱 프레넬 렌즈 시트, 이를 이용한 태양 집광장치, 및 태양광 시스템

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180316

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190329

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190416

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190516

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6530257

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150