JP6528049B2 - 光通信システム及び光受信装置 - Google Patents
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Description
光送信装置と光受信装置との間で送受信される光によって光通信並びに互いの捕捉追尾を行うとともに、前記光通信として、光の強度が第1の強度、光の波長が第1の波長、前記光を変調して通信する速度が第1の通信速度である第1の通信モードと、光の強度が前記第1の強度より小さい第2の強度、光の波長が前記第1の波長と異なる第2の波長、前記光を変調して通信する速度が前記第1の速度より遅い第2の通信速度である第2の通信モードとをサポートする光通信システムであって、
前記光受信装置は、
前記光送信装置から送出された光を受信する光アンテナと、
捕捉追尾センサと、
前記第1及び第2の通信モードに対応する復調部と、
前記光アンテナから光を受け、これを分割して前記捕捉追尾センサ及び前記復調部それぞれに入射させる光分割部と、
を備え、
前記光分割部は、第1の通信モードから第2の通信モードになるときの前記復調部へ配分される光強度の減り方の割合が、第1の通信モードから第2の通信モードになるときの前記捕捉追尾センサへ配分される光強度の減り方(減り方がゼロの場合を含む)の割合よりも大きくなるように、前記光を分割する、
ことを特徴とする。
前記光分割部は、第1のビームスプリッタと、第2のビームスプリッタからなり、前記第1のビームスプリッタは、前記光アンテナから光を受け、これを反射又は透過した光を前記捕捉追尾センサに導き、
前記第2のビームスプリッタは、前記捕捉追尾センサに向かう光と異なる光(捕捉追尾センサに向かう光が第1のビームスプリッタで反射された光の場合は第1のビームスプリッタを透過した光、捕捉追尾センサに向かう光が第1のビームスプリッタを透過した光の場合は第1のビームスプリッタから反射された光)を受け、第1の通信モードのときは第1の波長の光のほとんどを第1の復調機へ導き、第2の通信モードのときは第2の波長の光のほとんどを第2の復調機へ導くように、第1及び第2の波長の光に対する透過率及び反射率が異なるように形成することができる。
前記復調部及び捕捉追尾センサは、前記ビームスプリッタからの反射光又は透過光が入射されるよう配置され、
前記ビームスプリッタの前記第1の領域は、第1の波長の光に対して前記復調部へ配分される光が前記捕捉追尾センサへ配分される光よりも光強度が高くなるように第1の波長の光を反射及び透過し、前記第2の領域は、第2の波長の光に対して前記復調部へ配分される光が前記捕捉追尾センサへ配分される光よりも光強度が低くなるように第2の波長の光を反射及び透過し、
前記ビームスプリッタ移動手段は、第1の通信モードのときは、光が前記第1の領域に入射する位置に前記ビームスプリッタを移動させ、第2の通信モードのときは、光が第2の領域に入射する位置に前記ビームスプリッタを移動させ、
前記復調部は、第1及び第2の通信モードの第1及び第2の波長にそれぞれ対応したものとすることができる。
前記復調部及び捕捉追尾センサは、前記ビームスプリッタからの反射光又は透過光が入射されるよう配置され、
前記ビームスプリッタの前記第1の領域は、波長λ1の光に対して前記復調部へ配分される光が前記捕捉追尾センサへ配分される光よりも光強度が高くなるように第1の波長の光を反射及び透過し、前記第2の領域は、第2の波長の光に対して前記復調部へ配分される光が前記捕捉追尾センサへ配分される光よりも光強度が低くなるように第2の波長の光を反射及び透過し、
前記光路移動手段は、第1の通信モードのときは、光が前記第1の領域に入射するように光路を移動させ、第2の通信モードのときは、光が第2の領域に入射するように光路を移動させ、
前記復調部は、第1及び第2の通信モードの第1及び第2の波長にそれぞれ対応したものとすることができる。
光送信装置と光受信装置との間で送受信される光によって光通信並びに互いの捕捉追尾を行うとともに、前記光送信装置から送出される光の強度がP1、前記光の波長がλ1、前記光を変調してデータを送信する送信速度がR1である第1の通信モードと、前記光送信装置から送出される光の強度がP2(P1>P2)、前記光の波長がλ2(λ1とは異なる)、前記光を変調してデータを送信する送信速度がR2(R1>R2)である第2の通信モードと、・・・前記光送信装置から送出される光の強度がPn(Pn−1>Pn)、前記光の波長がλn(λ1、λ2、・・・λn−1とは異なる)、前記光を変調してデータを送信する送信速度がRn(Rn−1>Rn)である第nの通信モードというn個の通信モードをサポートする光通信システムであって、
前記光受信装置は、
前記光送信装置から送出された光を受信する光アンテナと、
捕捉追尾センサと、
前記第1乃至第nの通信モードに対応する第1乃至第nの復調部と、
前記光アンテナから光を受け、これを分割して前記捕捉追尾センサ及び前記第1乃至第nの復調部のいずれか入射させる第1乃至第nのビームスプリッタと、
を備え、
第nのビームスプリッタは強度Pi(i=1、・・・、n)のレーザ光のうちPSiだけ反射し、PDiだけ透過し、第nのビームスプリッタの波長λiに対する反射率がそれぞれほぼPSi/(PSi+PDi)となり、かつ、PSiが次数iによらずほぼ一定となるように第nのビームスプリッタと波長λiを設定し、そして、各波長に対応する第j+1(j=1、・・・、n−1)の復調機に通信(復調)光を導くための第jのビームスプリッタは、波長λj+1の光をほぼ全反射し、それより速い通信速度に使用する波長の光をほぼ全透過するように設定することによって、n種類の波長を用いた光通信を可能とし、かつ、通信速度が遅い通信モードほど消費電力を段階的に小さくすることものとすることができる。
図6は、本発明の実施の一形態に係る装置を示す。この装置は、静止衛星の中に設けられるもので、従来技術として示した図2の装置に対応する。図6に示した装置には、第1のビームスプリッタ40及び第2のビームスプリッタ41と、第1の復調機42及び第2の復調機43が設けられている。そして、ある時点では通信速度2.5Gbpsでの通信を行い、別の時点では通信速度100Mbpsでの通信を行う。
P1=PS1+PD1
及び
P2=PS2+PD2
を満足する範囲で、レーザ光全体の強度を大幅に低下させ、かつ、捕捉追尾センサに入力されるレーザ光の強度をほとんど変えない(PS1≒PS2)ようにすることが可能である。すなわち、ユーザ衛星から送信するレーザ光全体の強度を、通信速度100Mbpsで通信するのに十分な範囲で低く抑えても、静止衛星の捕捉追尾センサに十分なレーザ光を入力できる。
2.5W×10-8×(1/6)=4.2×10-9W
となる。一方、図9の場合(波長λ2)に捕捉追尾センサ24に到達するレーザ光の強度は、
0.5W×10-8×(5/6)=4.2×-9W
となる。すなわち、どちらの場合も捕捉追尾センサに到達するレーザ光の強度はほぼ同じである。よって、図8のユーザ低軌道衛星1から送出された出力2.5Wのレーザ光(通信速度2.5Gbps)でも、図9のユーザ低軌道衛星2から送出された出力0.5Wのレーザ光(通信速度100Mbps)でも、静止衛星3ではほぼ同じ性能で捕捉追尾動作を行うことができる。
図10は、4種類の通信速度(4つの通信モード)に対応するための装置を示しており、4種類の通信速度に対応するために異なる4つの波長を利用している。これらの4つの波長を受信側で分割するために4つのビームスプリッタ501、502、503、504を利用し、さらに4つの波長に対応する4つの復調機511、512、513、514を用いる。波長λ1の受信レーザ光のうちビームスプリッタ504で反射されるレーザ光強度をPS1、ビームスプリッタ504を透過するレーザ光強度をPD1とすると、ビームスプリッタ504の波長λ1に対する反射率は、
PS1/(PS1+PD1)
となる。同様に波長λ2、λ3、λ4に対する反射率を、それぞれ
PS2/(PS2+PD2)
PS3/(PS3+PD3)
PS4/(PS4+PD4)
と表すことができる。
図11に示した実施形態は、複数の通信速度に対応するために、単一のビームスプリッタ60に複数の領域601、602が設けられ、これらの領域における特定波長のレーザ光に対する透過率及び反射率が異なるように設計されている。そして、光路が固定されたレーザ光がこれら複数の領域を通過するように、ビームスプリッタ60を移動させる駆動機構(図示せず)が設けられている。駆動機構は、小型モータを含む既存の技術を使って容易に実現できる。
図14は、DD−DPSK方式を用いる場合に使用可能な復調機の例を示した図である。復調において遅延検波を行うDD−DPSK方式の場合、ビット長の異なる複数の通信速度を切り替えるためには、導光媒体(例えば、光ファイバや基板上に形成されたガラスなど)で構成される1ビット遅延線の切り替えが必要となる。図14に示した例では、長さ、すなわち遅延時間が異なる2つの遅延線部621及び622と、光スイッチ64が設けられている。復調機に入った受信レーザ光は低雑音光増幅器63によって増幅された後、光スイッチ64によって遅延線部621又は遅延線部622のいずれかを通過するよう切り替えられる。なお、図14に示した例では、光スイッチ64はレーザ光が遅延線622側に導かれる位置にあるが、光スイッチ64の接続が逆になっていればレーザ光は遅延線621側に導かれる。遅延線部621又は622を通ったレーザ光は、いずれも単一のフォトダイオード65に入射され、光電変換されて電気信号が取り出される。
図16に示した実施形態は、図11に示した実施形態と同様に、特定波長のレーザ光に対して透過率及び反射率が異なる複数の領域601、602を有する単一のビームスプリッタ60を用いる。ただし、図11ではビームスプリッタ60を駆動手段で移動させたが、本実施形態ではビームスプリッタ60は固定し、精捕捉追尾機構(FPM)21を用いて僅かに光路をずらすことで、ビームスプリッタ60に入射する位置が領域601、602のいずれかとなるようにする。領域601、602は、前述のように特定波長のレーザ光に対する透過率及び反射率が異なるように設計されている。
図17は、変調方式として、PSKホモダイン検波方式又は強度変調直接検出(IM/DD)方式を用いた場合の実施形態を示している。これらの方式では1台の復調機を複数のフロック速度に対応させることが可能となるので、図17の実施形態では1台の復調機75で2.5Gbps(波長λ1)、100Mbps(波長λ2)という複数の通信速度に対応させている。波長λ1及びλ2は、赤外領域とすることが望ましい。この場合ビームスプリッタ76は、波長λ1のレーザ光に対する透過率が83.3%、反射率が16.7%、波長λ2のレーザ光に対する反射率が16.7%、透過率が83.3%となるように設定されている。そして、いずれの場合も捕捉追尾センサ77に入射されるレーザ光強度がほぼ同じになるようにすると、図7に模式的に示したように、通信速度100Mbps(波長λ2)での通信時の使用するレーザ光の強度を、通信速度2.5Gbps(波長λ1)での通信時に使用するレーザ光の強度の5分の1程度に低減することが可能となり、100Mbpsでの通信時の消費電力を大幅に低減することができる。
これまでは、衛星間通信について説明したが、本発明は、衛星間に限らず、例えば地上局と衛星との間の通信、あるいは地上又は海上同士の間の通信にも適用可能である。さらに、これまでは光としてレーザ光を用いる場合について説明したが、例えば十分に短い距離での通信の場合は、レーザ光ではなく通常の光を用いる場合にも適用可能である。
3、10:静止衛星
13:地上局
20、35:光アンテナ
21:精捕捉追尾機構(FPM)
22:ミラー
23、40、41、501〜504、60:ビームスプリッタ(BS)
24、701、702、77:捕捉追尾センサ
25、42、43、511〜514、61、711、712、75:復調機
26:粗捕捉追尾機構(CPM)
30:レーザダイオード(LD)
31:光変調器
32:光増幅器
29、33:光ファイバ
34、36:内部光学系
37、63:低雑音増幅器
38、621、622、623:遅延線
39、65:フォトダイオード
64、641、642:光スイッチ
Claims (16)
- 光送信装置と光受信装置との間で送受信される光によって光通信並びに互いの捕捉追尾を行うとともに、前記光通信として、光の強度が第1の強度、光の波長が第1の波長、光を変調して通信する速度が第1の通信速度である第1の通信モードと、光の強度が前記第1の強度より小さい第2の強度、光の波長が前記第1の波長と異なる第2の波長、光を変調して通信する速度が前記第1の通信速度より遅い第2の通信速度である第2の通信モードとをサポートする光通信システムであって、
前記光受信装置は、
前記光送信装置から送出された光を受信する光アンテナと、
捕捉追尾センサと、
前記第1及び第2の通信モードに対応する復調部と、
前記光アンテナから光を受け、これを分割して前記捕捉追尾センサ及び前記復調部それぞれに入射させる光分割部と、
を備え、
前記光分割部は、前記第1の通信モードから前記第2の通信モードになるときの前記復調部へ配分される光強度の減り方の割合が、前記第1の通信モードから前記第2の通信モードになるときの前記捕捉追尾センサへ配分される光強度の減り方(減り方がゼロの場合を含む)の割合よりも大きくなるように、前記光を分割する、
ことを特徴とする光通信システム。 - 前記復調部は、前記第1の通信モードに対応する第1の復調機と、前記第2の通信モードに対応する第2の復調機からなり、
前記光分割部は、第1のビームスプリッタと、第2のビームスプリッタからなり、前記第1のビームスプリッタは、前記光アンテナから光を受け、これを反射又は透過した光を前記捕捉追尾センサに導き、
前記第2のビームスプリッタは、前記捕捉追尾センサに向かう光と異なる光(前記捕捉追尾センサに向かう光が前記第1のビームスプリッタで反射された光の場合は前記第1のビームスプリッタを透過した光、前記捕捉追尾センサに向かう光が前記第1のビームスプリッタを透過した光の場合は前記第1のビームスプリッタから反射された光)を受け、前記第1の通信モードのときは前記第1の波長の光のほとんどを前記第1の復調機へ導き、前記第2の通信モードのときは前記第2の波長の光のほとんどを前記第2の復調機へ導くように、前記第1及び第2の波長の光に対する透過率及び反射率が異なるように形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の光通信システム。 - 前記光分割部は、反射率及び透過率が異なる第1及び第2の領域を有するビームスプリッタと、前記光アンテナからの光を前記第1又は第2の領域のいずれかで受けることができるように前記ビームスプリッタを移動させるビームスプリッタ移動手段とを備え、
前記復調部及び捕捉追尾センサは、前記ビームスプリッタからの反射光又は透過光が入射されるよう配置され、
前記ビームスプリッタの前記第1の領域は、前記第1の波長の光に対して前記復調部へ配分される光が前記捕捉追尾センサへ配分される光よりも光強度が高くなるように前記第1の波長の光を反射及び透過し、前記第2の領域は、前記第2の波長の光に対して前記復調部へ配分される光が前記捕捉追尾センサへ配分される光よりも光強度が低くなるように前記第2の波長の光を反射及び透過し、
前記ビームスプリッタ移動手段は、前記第1の通信モードのときは、光が前記第1の領域に入射する位置に前記ビームスプリッタを移動させ、前記第2の通信モードのときは、光が前記第2の領域に入射する位置に前記ビームスプリッタを移動させ、
前記復調部は、前記第1及び第2の通信モードの前記第1及び第2の波長にそれぞれ対応したものである、
ことを特徴とする請求項1に記載の光通信システム。 - 前記光通信はDD−PSK方式で行われ、前記復調部は、光電変換部と、入射した光を前記光電変換部へ導く遅延時間の異なる複数の導光媒体と、受信された光を前記複数の導光媒体のいずれに入射するかを切り替える光スイッチとを含むことを特徴とする請求項3に記載の光通信システム。
- 前記光分割部は、反射率及び透過率が異なる第1及び第2の領域を有するビームスプリッタと、前記光アンテナからの光を前記第1又は第2の領域のいずれかで受けることができるように前記ビームスプリッタに入射する光の光路を変更する光路移動手段とを備え、 前記復調部及び捕捉追尾センサは、前記ビームスプリッタからの反射光又は透過光が入射されるよう配置され、
前記ビームスプリッタの前記第1の領域は、前記第1の波長の光に対して前記復調部へ配分される光が前記捕捉追尾センサへ配分される光よりも光強度が高くなるように前記第1の波長の光を反射及び透過し、前記第2の領域は、前記第2の波長の光に対して前記復調部へ配分される光が前記捕捉追尾センサへ配分される光よりも光強度が低くなるように前記第2の波長の光を反射及び透過し、
前記光路移動手段は、前記第1の通信モードのときは、光が前記第1の領域に入射するように光路を移動させ、前記第2の通信モードのときは、光が前記第2の領域に入射するように光路を移動させ、
前記復調部は、前記第1及び第2の通信モードの前記第1及び第2の波長にそれぞれ対応したものである、
ことを特徴とする請求項1に記載の光通信システム。 - 光送信装置と光受信装置との間で送受信される光によって光通信並びに互いの捕捉追尾を行うとともに、前記光送信装置から送出される光の強度がP1、前記光の波長がλ1、前記光を変調してデータを送信する送信速度がR1である第1の通信モードと、前記光送信装置から送出される光の強度がP2(P1>P2)、前記光の波長がλ2(λ1とは異なる)、前記光を変調してデータを送信する送信速度がR2(R1>R2)である第2の通信モードと、・・・前記光送信装置から送出される光の強度がPn(Pn−1>Pn)、前記光の波長がλn(λ1、λ2、・・・λn−1とは異なる)、前記光を変調してデータを送信する送信速度がRn(Rn−1>Rn)である第nの通信モードというn個の通信モードをサポートする光通信システムであって、
前記光受信装置は、
前記光送信装置から送出された光を受信する光アンテナと、
捕捉追尾センサと、
前記第1乃至第nの通信モードに対応する第1乃至第nの復調部と、
前記光アンテナから光を受け、これを分割して前記捕捉追尾センサ及び前記第1乃至第nの復調部のいずれかに入射させる第1乃至第nのビームスプリッタと、
を備え、
第nのビームスプリッタは前記光アンテナから光を受け、強度Pi(i=1、・・・、n)の光のうちPSiだけ反射し、PDiだけ透過し、第nのビームスプリッタの波長λiに対する反射率がそれぞれほぼPSi/(PSi+PDi)となり、かつ、PSiが次数iによらずほぼ一定となるように第nのビームスプリッタと波長λiを設定し、かつ、第nのビームスプリッタは反射した光を前記捕捉追尾センサに入射させ、そして、各波長に対応する第j+1(j=1、・・・、n−1)の復調機に通信(復調)光を導くための第jのビームスプリッタは、波長λj+1の光をほぼ全反射し、それより速い通信速度に使用する波長の光をほぼ全透過するように設定し、第j(j=1、・・・、n−1)のビームスプリッタは、それぞれ、第j+1のビームスプリッタから透過された光を受け、自身が透過した光を第j−1のビームスプリッタ(但し、j=1の場合は、第1の復調部)に入射させて、n種類の波長を用いた光通信を可能とし、かつ、通信速度が遅い通信モードほど消費電力を段階的に小さくすることを特徴とする光通信システム。 - 前記光送信装置及び光受信装置は、それぞれ異なる衛星に搭載されるものであり、前記光通信は衛星間光通信であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光通信システム。
- 前記光はレーザ光であることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の光通信システム。
- 光送信装置との間で送受信される光によって光通信並びに互いの捕捉追尾を行うとともに、前記光通信として、光の強度が第1の強度、光の波長が第1の波長、前記光を変調して通信する速度が第1の通信速度である第1の通信モードと、光の強度が前記第1の強度より小さい第2の強度、光の波長が前記第1の波長と異なる第2の波長、前記光を変調して通信する速度が前記第1の通信速度より遅い第2の通信速度である第2の通信モードとをサポートする光受信装置であって、
前記光送信装置から送出された光を受信する光アンテナと、
捕捉追尾センサと、
前記第1及び第2の通信モードに対応する復調部と、
前記光アンテナから光を受け、これを分割して前記復調部及び前記捕捉追尾センサそれぞれに入射させる光分割部と、
を備え、
前記光分割部は、前記第1の通信モードから前記第2の通信モードになるときの前記復調部へ配分される光強度の減り方の割合が、前記第1の通信モードから前記第2の通信モードになるときの前記捕捉追尾センサへ配分される光強度の減り方(減り方がゼロの場合を含む)の割合よりも大きくなるように、前記光を分割する、
ことを特徴とする光受信装置。 - 前記復調部は、前記第1の通信モードに対応する第1の復調機と、前記第2の通信モードに対応する第2の復調機からなり、
前記光分割部は、第1のビームスプリッタと、第2のビームスプリッタからなり、前記第1のビームスプリッタは、前記光アンテナから光を受け、これを反射又は透過した光を前記捕捉追尾センサに導き、
前記第2のビームスプリッタは、前記捕捉追尾センサに向かう光と異なる光(前記捕捉追尾センサに向かう光が前記第1のビームスプリッタで反射された光の場合は前記第1のビームスプリッタを透過した光、前記捕捉追尾センサに向かう光が前記第1のビームスプリッタを透過した光の場合は前記第1のビームスプリッタから反射された光)を受け、前記第1の通信モードのときは前記第1の波長の光のほとんどを前記第1の復調機へ導き、前記第2の通信モードのときは前記第2の波長の光のほとんどを前記第2の復調機へ導くように、前記第1及び第2の波長の光に対する透過率及び反射率が異なるように形成されている、
ことを特徴とする請求項9に記載の光受信装置。 - 前記光分割部は、反射率及び透過率が異なる第1及び第2の領域を有するビームスプリッタと、前記光アンテナからの光を前記第1又は第2の領域のいずれかで受けることができるように前記ビームスプリッタを移動させるビームスプリッタ移動手段とを備え、
前記復調部及び捕捉追尾センサは、前記ビームスプリッタからの反射光又は透過光が入射されるよう配置され、
前記ビームスプリッタの前記第1の領域は、前記第1の波長の光に対して前記復調部へ配分される光が前記捕捉追尾センサへ配分される光よりも光強度が高くなるように前記第1の波長の光を反射及び透過し、前記第2の領域は、前記第2の波長の光に対して前記復調部へ配分される光が前記捕捉追尾センサへ配分される光よりも光強度が低くなるように前記第2の波長の光を反射及び透過し、
前記ビームスプリッタ移動手段は、前記第1の通信モードのときは、光が前記第1の領域に入射する位置に前記ビームスプリッタを移動させ、前記第2の通信モードのときは、光が前記第2の領域に入射する位置に前記ビームスプリッタを移動させ、
前記復調部は、前記第1及び第2の通信モードの前記第1及び第2の波長にそれぞれ対応したものである、
ことを特徴とする請求項9に記載の光受信装置。 - 前記光通信はDD−PSK方式で行われ、前記復調部は、光電変換部と、入射した光を前記光電変換部へ導く遅延時間の異なる複数の導光媒体と、受信された光を前記複数の導光媒体のいずれに入射するかを切り替える光スイッチとを含むことを特徴とする請求項11に記載の光受信装置。
- 前記光分割部は、反射率及び透過率が異なる第1及び第2の領域を有するビームスプリッタと、前記光アンテナからの光を前記第1又は第2の領域のいずれかで受けることができるように前記ビームスプリッタに入射する光の光路を変更する光路移動手段とを備え、 前記復調部及び捕捉追尾センサは、前記ビームスプリッタからの反射光又は透過光が入射されるよう配置され、
前記ビームスプリッタの前記第1の領域は、前記第1の波長の光に対して前記復調部へ配分される光が前記捕捉追尾センサへ配分される光よりも光強度が高くなるように前記第1の波長の光を反射及び透過し、前記第2の領域は、前記第2の波長の光に対して前記復調部へ配分される光が前記捕捉追尾センサへ配分される光よりも光強度が低くなるように前記第2の波長の光を反射及び透過し、
前記光路移動手段は、前記第1の通信モードのときは、光が前記第1の領域に入射するように光路を移動させ、前記第2の通信モードのときは、光が前記第2の領域に入射するように光路を移動させ、
前記復調部は、前記第1及び第2の通信モードの前記第1及び第2の波長にそれぞれ対応したものである、
ことを特徴とする請求項9に記載の光受信装置。 - 光送信装置との間で送受信される光によって光通信並びに互いの捕捉追尾を行うとともに、前記光送信装置から送出される光の強度がP1、前記光の波長がλ1、前記光を変調してデータを送信する送信速度がR1である第1の通信モードと、前記光送信装置から送出される光の強度がP2(P1>P2)、前記光の波長がλ2(λ1とは異なる)、前記光を変調してデータを送信する送信速度がR2(R1>R2)である第2の通信モードと、・・・前記光送信装置から送出される光の強度がPn(Pn−1>Pn)、前記光の波長がλn(λ1、λ2、・・・λn−1とは異なる)、前記光を変調してデータを送信する送信速度がRn(Rn−1>Rn)である第nの通信モードというn個の通信モードをサポートする光受信装置であって、
前記光送信装置から送出された光を受信する光アンテナと、
捕捉追尾センサと、
前記第1乃至第nの通信モードに対応する第1乃至第nの復調部と、
前記光アンテナから光を受け、これを分割して前記捕捉追尾センサ及び前記第1乃至第nの復調部のいずれかに入射させる第1乃至第nのビームスプリッタと、
を備え、
第nのビームスプリッタは前記光アンテナから光を受け、強度Pi(i=1、・・・、n)の光のうちPSiだけ反射し、PDiだけ透過し、第nのビームスプリッタの波長λiに対する反射率がそれぞれほぼPSi/(PSi+PDi)となり、かつ、PSiが次数iによらずほぼ一定となるように第nのビームスプリッタと波長λiを設定し、かつ、第nのビームスプリッタは反射した光を前記捕捉追尾センサに入射させ、そして、各波長に対応する第j+1(j=1、・・・、n−1)の復調機に通信(復調)光を導くための第jのビームスプリッタは、波長λj+1の光をほぼ全反射し、それより速い通信速度に使用する波長の光をほぼ全透過するように設定し、第j(j=1、・・・、n−1)のビームスプリッタは、それぞれ、第j+1のビームスプリッタから透過された光を受け、自身が透過した光を第j−1のビームスプリッタ(但し、j=1の場合は、第1の復調部)に入射させて、n種類の波長を用いた光通信を可能とし、かつ、通信速度が遅い通信モードほど消費電力を段階的に小さくすることを特徴とする光受信装置。 - 前記光送信装置及び光受信装置は、それぞれ異なる衛星に搭載されるものであり、前記光通信は衛星間光通信であることを特徴とする請求項9乃至14のいずれか一項に記載の光受信装置。
- 前記光はレーザ光であることを特徴とする、請求項9乃至15のいずれか一項に記載の光受信装置。
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