JP6527135B2 - 証券発行システム及び資金調達方法 - Google Patents
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Description
証券発行システムは、新規のインフラを建設する新規事業の資金を調達するための証券を発行するように構成された証券発行コンピュータを備える。当該証券発行コンピュータは、前記証券の利率及び配当を決定する処理部を有する。
更に、証券発行システムは、新規のインフラを建設する新規事業の資金を調達するための第1証券を発行するとともに、既設のインフラを補修する補修事業の資金を調達するための第2証券を発行する証券発行コンピュータを備える。ここで、発行する証券は、少なくとも、前記第1証券と前記第2証券である。前記証券発行コンピュータは、前記第1証券の第1利率及び第1配当を決定して前記第1証券を発行するとともに、前記第2証券の第2利率及び第2配当を決定して前記第2証券を発行するように構成される処理部を有する。前記処理部は、前記第2証券を、前記第1証券の発行の後に発行するように構成してもよい。例えば、前記新規事業で設けられたインフラの補修事業に用いるための前記第2証券を、前記第1証券の発行の後に発行する。
<2.第1及び第2証券を用いた具体例〜高速鉄道建設〜>
<2−1.高速鉄道の説明>
<2−2.第1証券を用いたカリフォルニア高速鉄道の計画の説明>
<2−3.目的別に第1証券を発行する例の説明>
<2−4.更に細かく目的別に第1証券を発行する例の説明>
<2−5.第2証券をスタジアム改修の資金調達に使用する例の説明>
<2−6.第1証券の作用効果>
<2−7.カリフォルニア高速鉄道に関連して第2証券を使用する例の説明>
<3.第2証券を用いた具体例〜橋梁の補修〜>
<3−1.老朽化した橋梁の説明>
<3−2.第2証券を用いた有料橋Xの補修計画及び両岸の街の再開発計画の説明>
<3−3.目的別に第2証券を発行する例の説明>
<3−4.第2証券の作用効果>
<4.証券発行システム>
<4−1.システム構成>
<4−2.証券発行コンピュータ>
<4−3.証券発行処理>
<4−4.証券買い注文処理>
<4−5.証券売り注文処理>
<4−6.利息/配当支払処理>
<4−7.転換処理>
<4−8.判定部>
<4−9.TVショッピングについて>
<5.第1及び第2証券を用いたその他の具体例>
<5−1.復興証券と観光証券>
<5−2.都市再生証券>
<5−3.地域開発証券>
<5−4.エネルギ関連証券>
<5−5.砂漠緑化証券>
<5−6.インフラ管理証券>
<5−7.オリンピック証券>
<5−8.第1及び第2証券の利用可能性>
<1.第1及び第2証券の説明>
図1及び図2に示すように、第1証券10は、調達する資金の使用事業であるプロジェクト名及びその内容11と、その事業を計画し第1証券10を発行する計画者/事業者/発行者12と、第1証券10の保有と引換えに第1証券10の発行者に支払われる額面価格13と、発行する第1証券10の償還期限14とを含む。更に、発行法人が利息支払不能及び/又は債務不履行に陥った場合に、第1証券10の発行に関与した少なくとも1つの第三者により証券保有者に払い戻される金額を定める保証率(保証限度)15であって、額面価格13に対する割合で定義された保証率(保証限度)15と、その保証された金額を保証する保証人16とを含む。更に、証券保有者へ定期的に支払われる利息を定める利率(年利)17であって、額面価格13に対する又は保証率で保証された保証部分に対する割合で定義された利率(年利)17と、保証率15で保証された保証部分以外の非保証部分に対して付与される、証券保有者に支払う配当18とを含む。この第1証券10は、部分的な保証が付いている点や調達資金の使用目的が明確である点で、社債、国債等の債券と異なるが、償還期限が設けられ、利息が支払われる点で債券に類似したものとなっている。
<2−1.高速鉄道の説明>
例えば、アメリカ合衆国のカリフォルニア州には、カリフォルニア高速鉄道の計画がある。図5に示すように、この計画では、最高220マイル毎時(350km/h)の高速列車がサンフランシスコとロサンゼルスを2時間半で結ぶとともに、主要都市である、サクラメント、サンノゼ、フレズノ、サンディエゴ等も結び、路線長700マイル以上(1,100キロメートル以上)が予定されている。
以上のようなカリフォルニア高速鉄道を新規に建設するに当たっては、本発明の第1証券10が好適である。図7に示す第1証券10Aは、プロジェクト名が高速鉄道建設と沿線開発であり、サンフランシスコとロサンゼルスの間の高速鉄道と沿線開発を行うための資金調達証券となっている。この第1証券10Aでは、カリフォルニア高速鉄道の建設資金の他、沿線開発として、図6に示した新都市A〜Cの建設、各新都市A〜Cの駅舎建設、各新都市A〜Cの教育施設建設、各新都市A〜Cの福祉施設建設、各新都市A〜Cの医療施設建設といった事業の資金調達を行う。更に、第1証券10Aでは、新都市Aの大規模先端医療施設建設、新都市Bの第2のディズニーランドといった巨大遊園地建設、新都市Cのカジノ建設、といった事業の資金調達を行う。
以上の例では、一種類の第1証券10Aで、カリフォルニア高速鉄道と沿線開発の全ての資金を調達するようにしていたが、本発明の第1証券10は、カリフォルニア高速鉄道と沿線開発の事業を複数の第1証券10で調達することもできる。具体的に、図9に示すように、第1証券10Bでは、カリフォルニア高速鉄道建設のための資金調達をし、第1証券10Cでは、新都市Aの建設のための資金調達をし、第1証券10Dでは、新都市Bの建設のための資金調達をし、第1証券10Eでは、新都市Cの建設のための資金調達をする。
更に、カリフォルニア高速鉄道建設に関連して、更に細かな目的別に、第1証券10を発行することができる。ここで、図11は、新都市Aに関する証券を説明する図である。図11に示すように、第1証券10Fでは、新都市Aの駅建設のための資金調達をし、第1証券10Gでは、新都市Aの医療施設建設のための資金調達をし、第1証券10Hでは、新都市Aの福祉施設建設のための資金調達をする。特に、新都市Aの医療施設建設では、最先端医療を提供する施設とすることが好ましい。新都市Aの関連する事業では、保証人に、カリフォルニア州やアメリカ合衆国が入っていることで、投資家も安心して証券を購入することができ、また、事業者であるカリフォルニア州高速鉄道局やカリフォルニア州やX病院も円滑に資金を調達することができる。更に、投資家は、カリフォルニア州高速鉄道に関連した新都市Aに関し、第1証券10を更に細かく分類された複数種類(10F〜10H)の中から、自分が投資する事業を明確に理解した上で選択することができる。
なお、カリフォルニア州高速鉄道建設に関連して、サンノゼといった既存の都市の施設も改修する場合がある。この場合には、上述した第2証券20を用いるとよい。例えば、カリフォルニア州高速鉄道の停車駅となるサンノゼには、市営の野球スタジアムがある。野球スタジアム改修資金の調達に第2証券20Aを用いることができる。図14に示すように、第2証券20Aでは、市営の野球スタジアムの改修を目的として、証券期限が無しで配当が付くようになっている。これにより、サンノゼは、資金を迅速に調達して、スタジアム改修を行うことができる。また、第2証券20Aは、株式と類似しながらも第2証券20Aの所有者には、株主のような地位はない。したがって、仮に、一人の者が大量の第2証券20Aを所有することになっても、スタジアムのオーナーが代わってしまうことを抑制できる。また、例えば、スタジアムの観客席に、第2証券20の購入者の名前を入れる、観覧席に優先席を設ける、試合の観戦料の割引券を発行する、といった特典を付けることで、野球ファンの投資家に第2証券20Aの関心を持たせることができる。この特典の内容は、所定のタイミングで変更することもできる。更に、第1証券10と同様に、カリフォルニア州が保証人となっているので、安心して投資家が購入することができる。更に、カリフォルニア州も、事業不振に陥ったときにも、全額を返還する必要がないことから、財政的負担も少なくすることができる。
以上のようなカリフォルニア高速鉄道と沿線開発のプロジェクトでは、第1証券10を用いることで、当該プロジェクトのための膨大な資金を民間より容易に集めることができる。そして、カリフォルニア高速鉄道の他に、沿線開発として、個性豊かで魅力ある都市A〜Cを建設することができる。すなわち、都市Aでは、患者がカリフォルニア高速鉄道を使用して都市Aに移動し、都市Aで最先端医療を受けることができる。また、都市Bでは、第2のディズニーランドといった巨大遊園地施設を設け魅力ある都市とすることで、周辺都市から都市Bの巨大遊園地施設で過ごすことを目的とした観光客をカリフォルニア高速鉄道を利用して呼び込むことができる。更に、都市Cでは、カジノ建設を行うことで、カジノ利用者を、カリフォルニア高速鉄道を利用して呼び込むことができる。これにより、カリフォルニア高速鉄道は、サンフランシスコ駅とロサンゼルス駅の2駅間を移動する利用者だけでなく、既存の都市に加え都市A〜Cの利用者を呼び込むことができる。加えて、都市A〜Cを含むカリフォルニア高速鉄道の沿線は、不動産価値が上昇し、事業者やプロジェクトコーディネータ等は、これらを分譲等することによって開発利益を得ることができ、また、その利益を、第1証券10の元本の返還に充当することができる。更に、証券保有者自身も、第1証券10や第2証券20には非保証部分や配当があるため、自分の保有するプロジェクトに積極的に参画することになり、そのプロジェクトを成功に導くことができる。例えば、証券保有者は、積極的に、高速鉄道を利用して、遊園地やカジノ等の施設に赴くようになる。また、第1証券10の証券保有者は、保有する証券の事業が利益を生み出したときには収益の還元として配当を得ることができる。
上述したように、カリフォルニア高速鉄道は、十数年又は数十年経過すると、例えば路線・軌道設備の改修や車両の補修や駅舎の補修が必要となる。この場合には、図3及び図4に示したような第2証券20を用いるとよい。第2証券20は、償還期限が無い。これにより、投資家は、第2証券20を第三者に売却するまで、金利と配当を受け取り続けることができる。図15の例では、カリフォルニア高速鉄道の改修プロジェクトに対して、配当を有りとして、金利を3%としている。このような第2証券20Bは、仮に文言通りの利息を支払うことができなくなっても、購入者である投資家には一定の割合で保証された金額が返還されることになり、投資家に安心感を与えることができる。なお、利息に対しても、部分保証を付けるようにして、金利支払い不能になったとき、そのときの利息に対しても額面と同様な率の保証をするようにしてもよい。したがって、事業者であるカリフォルニア州高速鉄道局も事業資金を調達しやすくなる。一方で、公共事業を計画するアメリカ合衆国やカリフォルニア州にあっても、事業不振に陥った場合であっても、額面価格の全額を保証する必要がないことから、第2証券20Bを用いた資金調達をしやすくなる。また、第2証券20Bは、一人の者が大量な第2証券20Bを所有することになっても、株式のようにオーナーが代わってしまうことがなく、事業が混乱することも抑制できる。
また、新規インフラ建設のとき発行した第1証券10の保証率と当該インフラを補修するとき発行する第2証券20の保証率は、変更するようにしてもよい。例えば、第1証券10では保証率が70%であったものを、第2証券20では、80%に上げてもよく、また、60%に下げてもよく、更に、0%にしてもよい。このような保証率の変更は、第1証券10を第2証券20に転換するときに行うようにしてもよい。
<3−1.老朽化した橋梁の説明>
例えば、ハドソン川にかかるロックランド郡とウエストチェスター郡を結ぶタッパン・ジー・ブリッジ (Tappan Zee Bridge)は、1955年に開通した橋梁であり、ニューヨーク州の高速道路の一部を構成し、交通の要でありながら、老朽化も進んでいる。タッパン・ジー・ブリッジは、有料橋で、ニューヨーク州高速道路局に管理されている。この橋梁は、全長が4,881mmあり、規模も巨大であり、その補修にも、多額の資金が必要である。図17に示すように、この橋梁の補修に当たっては、橋梁Xで繋がれる両側の街Y,Zの少なくとも一方の街を再開発することで、観光資源化することができ、橋梁Xの利用者を増やすことができる。例えば、街Yの再開発事業では、大規模ショッピングモールを建設する。また、街Zの再開発事業では、新規に、高層マンション、住宅団地を建設し、また、学校等の教育/福祉施設等を建設し、人口を増加させるようにする。これにより、街Yの大規模ショッピングモールと住宅街の街Zとの間の行き来が多くなるようにする。また、街Z及び/又は街Yは、欧米型の寄宿制の大学を建設し、教授、研究者等の大学職員と学生とが集住する街にするようにしてもよい。これにより、学生同士や学生と大学職員とが緊密になり、大学等の研究機能と学生の教育機能を高めることができる。また、街Zには、街Zの大学の関係者が設立したベンチャー企業等の企業が設立されるように促すことができる。このような手段によっても、橋梁Xの周辺地域の人口を増やすことができ、これにより、有料橋Xの利用者を増やすことができる。
このような有料橋Xの補修計画及び両岸の街の再開発の資金を調達する第2証券20Dは、図18に示すように、有料橋Xの補修計画及び両岸の街の再開発に対して、配当を有りとして、金利を3%としている。このような第2証券20Dは、仮に文言通りの利息を支払うことができなくなっても、購入者である投資家には一定の割合で保証された金額が返還されることになり、投資家に安心感を与えることができる。したがって、事業者であるニューヨーク州高速道路局等も、事業資金を調達しやすくなる。一方で、公共事業を計画するアメリカ合衆国やニューヨーク州にあっても、事業不振に陥った場合に、額面価格の全額を保証する必要がないことから、第2証券20Dを用いた資金調達をしやすくなる。また、第2証券20Dは、一の者が大量な第2証券20Dを所有することになっても、株式のようにオーナーが代わってしまうことがなく、事業が混乱することも抑制できる。更に、この第2証券20Dには、非保証部分も存在し、当該部分に対して配当が付くため、その事業が成功するように、証券保有者が積極的にその事業に参画するようになる。
以上の例では、1種類の第2証券20Dで有料橋Xの補修事業及び両岸の街の再開発の資金を調達するようにしたが、第2証券20は、更に細かな目的別に発行するようにしてもよい。すなわち、図20に示すように、第2証券20Eでは、有料橋Xの補修計画のための資金を調達し、第2証券20Fでは、街Yの再開発として、大規模ショッピングモールを建設するための資金を調達し、第2証券20Gでは、街Zの再開発として、住宅団地建設のための資金を調達する。有料橋Xの補修事業では、保証人に、アメリカ合衆国が入っていることで、投資家も安心して証券を購入することができ、また、事業者であるニューヨーク州やニューヨーク州高速道路局も円滑に資金を調達することができる。また、街Y,Zの再開発事業にも、保証人に、アメリカ合衆国が入っていることで、投資家も安心して証券を購入することができ、また、事業者であるニューヨーク州高速道路局やニューヨーク州も円滑に資金を調達することができる。更に、投資家は、有料橋Xの補修事業に関連した第2証券20E〜20Gを複数種類の中から選択することができる。なお、ショッピングモールを新規に建設するときには、ショッピングモール建設の資金を調達するための第1証券10を発行するようにしてもよい。
また、第2証券20の保証率は、途中で、業績等に応じて、変更するようにしてもよい。例えば、保証率が70%であったものを、80%に上げてもよく、また、60%に下げてもよく、更に、0%にしてもよい。このような保証率の変更は、第1証券10を第2証券20に転換するときに行うようにしてもよい。
以上のような有料橋Xの補修事業及び両岸の街の再開発のプロジェクトでは、第2証券20を用いることで、当該プロジェクトのための膨大な資金を民間より容易に集めることができる。そして、有料橋Xの補修事業の他に、両岸の街Y、Zの再開発として、大規模ショッピングモールや住宅団地等の住宅街を建設することができる。これにより、有料橋Xを利用しての街Yの大規模ショッピングモールと住宅街の街Zとの間の行き来が多くなる。これにより、有料橋Xの両側の街Y,Zは、不動産価値が上昇し、プロジェクトコーディネータや事業者等は、これらを分譲等することによって開発利益を得ることができ、また、その利益を、第2証券20の配当に充当することができる。また、公共事業の中には、採算の合わない事業もある。このプロジェクトでは、例えば図18の第2証券20の内容を有料橋の補修事業及び両岸の街の再開発のプロジェクトといったようにその範囲を広くすることで、採算の合う事業の中に採算の合わない事業を含ませることもでき、全体として、高度の行政サービスを提供できるようになる。更に、この第2証券20には、非保証部分も存在し、当該部分に対して配当が付くため、その事業が成功するように、証券保有者が積極的にその事業に参画するようになる。
<4.証券発行システム>
<4−1.システム構成>
図22に示すように、以上のような証券発行システムは、証券発行コンピュータ100と、プロジェクトコーディネータコンピュータシステム120と、請負業者コンピュータシステム130a,130b,130c…と、政府コンピュータシステム140とを備えている。証券発行コンピュータ100は、金融機関/証券会社等が管理し、プロジェクトに合わせて第1証券10や第2証券20を発行する。プロジェクトコーディネータコンピュータシステム120は、プロジェクト全体をコーディネートする。請負業者コンピュータシステム130a,130b,130c…は、全体プロジェクトを構成する各プロジェクトを建設する。政府コンピュータシステム140は、第1及び第2証券10,20の保証人となる国又は地方公共団体等の政府系のコンピュータシステムである。そして、各コンピュータシステム100,120,130,140は、ネットワークを介して相互に接続されている。
証券発行コンピュータ100は、図23に示すように、プロセッサ、ハードディスク、メモリ、通信インタフェース等を有するワークステーション等の高機能、高性能のコンピュータである。この証券発行コンピュータ100は、不特定多数の投資家が通常インターネット経由で他の人々や組織に対して財源を提供し、事業者が資金調達をできるようにしたクラウドファンディングを実現する。証券発行コンピュータ100は、ソフトウェアがインストールされることによって、次のような機能を備える。すなわち、証券発行コンピュータ100は、証券設計部101と、金利決定部102と、配当決定部103と、証券公開部104と、注文受付部105と、第1証券発行部106と、第2証券発行部107と、転換部108と、投資家データベース109と、判定部121としての機能を備える。
<4−3.証券発行処理>
次に、以上のように構成された証券発行コンピュータ100は、図25に示すように、新規の第1証券10や第2証券20を発行する。具体的に、ステップS1において、証券設計部101は、プロジェクト全体や個別のプロジェクトの詳細なデータから調達する金額、すなわち発行総額を決定する処理を行う。
次に、第1証券10や第2証券20の買い注文処理について、図26を参照して説明する。ステップS11では、証券発行コンピュータ100の証券公開部104が売り出し中の第1及び第2証券10,20を含む証券をウェブページに公表している。ステップS12において、証券公開部104は、投資家コンピュータ150からユーザIDとパスワードを受信すると、ログイン処理として、受信されたユーザIDとパスワードをデータベースに登録されたユーザIDとパスワートと照合する。そして、認証がとれると、ステップS13において、認証した投資家コンピュータ150のアクセスを許可し、投資家が投資家コンピュータ150でウェブページを閲覧できるようにする。これにより、第1証券10や第2証券20を紹介している様々なウェブページを閲覧し、所望の証券を見つけ出すことができる。
次に、第1証券10や第2証券20の売り注文処理について、図27を参照して説明する。証券を保有する投資家は、ステップS21において、金融機関/証券会社ウェブページより投資家IDやパスワードを入力してログインすると、当該投資家が保有する保有証券一覧ページにアクセスすることができる。ステップS22において、注文受付部105は、投資家ID及び売却する証券の証券IDとともに売り注文データを受信すると、次いで、投資家データベース109は、ステップS23において、当該投資家から売却した証券IDを削除する、すなわち関連付けを解除する。そして、投資家データベース109は、証券の売却金額分加算処理を行って口座データを更新する。
次に、図28を参照して、第1及び第2証券10,20の利息や配当の支払処理を説明する。決算期等の配当や金利を支払う時期が近づくと、配当決定部103は、ステップS31において、事業者等コンピュータシステム160から送信された決算報告データ等に基づいて第1及び第2証券10,20を保有する投資家に支払う配当の額を決定する。例えば、配当決定部103は、利益の例えば10〜30%程度を配当金に充当し、第1及び第2証券10,20の1枚当たりの配当の金額を決定する。ステップS32において、配当決定部103は、投資家への支払時期かどうかを判断する。支払時期が到来したとき、ステップS33において、投資家データベース109は、第1及び第2証券10,20の利息と配当の支払処理を行い、各投資家の口座データを更新する。勿論、利息の支払い期日と、配当の支払い時期がずれていてもよい。
次に、第1証券10を第2証券20へ転換する転換処理について図29を参照して説明する。投資家は、自らが所有する転換権付き第1証券10の転換権を行使するとき、投資家コンピュータ150から第1証券10を第2証券20に転換することを指示する転換権行使データを証券発行コンピュータ100に送信する。転換部108は、ステップS41において、投資家コンピュータ150から転換権行使データを投資家ID及び証券IDとともに受信すると、ステップS42において、投資家データベース109にアクセスして、受信した投資家IDに関連付いた証券IDで特定される第1証券10の転換権行使可能期間内かどうかを判断する。転換権行使可能期間内であるとき、転換部108は、ステップS43において、転換時期に(例えば償還期限を迎えたとき)、第1証券10を第2証券20に転換する転換処理を行い、(図24の投資家ID「A100」の証券ID「第1証券C」及び「第2証券C−1」参照)投資家データベース109を更新する。
ところで、上述した図23に示すように、証券発行コンピュータ100は、更に、第1証券10を発行すべきか、第2証券20を発行すべきかを判定する判定部121を設けるようにしてもよい。例えば、上述したように、カリフォルニア高速鉄道は、長期的又は恒久的な施設であり、十数年又は数十年経過すると、例えば路線・軌道設備の改修や車両の補修や駅舎の補修が必要となる。カリフォルニア高速鉄道等の公共交通機関は、利用者数の予測も比較的容易で、安定した収益も見込まれる。そこで、判定部121は、例えば、カリフォルニア高速鉄道の建設時に発行した第1証券10が償還期限を迎える前、所定期間が経過したとき、次に発行する証券の種類を決定する必要があるため、判定項目を入力するように促す警告をプロジェクトコーディネータコンピュータシステム120に出力する。例えば償還期限が10年の第1証券10の場合、発行から5年目を過ぎたときに、判定項目を入力するように促す警告をプロジェクトコーディネータコンピュータシステム120に出力する。そして、プロジェクトコーディネータコンピュータシステム120から判定項目の入力があったとき、入力結果に従って第1証券10を発行するか、第2証券20を発行するかを決定する。判定項目としては、例えば、長期的又は恒久的な施設かどうか、利用者数の実績、今後の利用者数の予測、収益の予測等がある。
図30に示すように、証券公開部104は、TVショッピング番組116の中で第1証券10及び第2証券20を紹介することができる。ディジタルテレビ受信機111は、放送局110で制作された第1及び第2証券10,20を紹介するTVショッピング番組116を番組プログラムに従って放送する。ディジタルテレビ受信機111は、放送を受信しデコードする放送受信部112と、番組を表示するスクリーン113と、チャンネルを選択するリモコン等で構成された操作部114と、ネットワーク119と接続する通信I/F115と、全体動作を制御する制御部となるCPU117とを備えている。
<5−1.復興証券と観光証券>
2004年に発生したマグニチュード9.1の地震をスマトラ島沖地震は、震源地を中心としたインドネシア、インド、スリランカ、タイ王国、ミャンマー、マレーシア、モルディブ等の東南アジア諸国に甚大な被害をもたらした。また、日本において、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震も、当該地震とそれに伴って発生した津波、及びその後の余震により大規模な自然災害をもたらした。アメリカ合衆国においても、ニューオリンズ等でハリケーンによる大規模な水害が発生し、また、オクラホマ州等で発生した巨大竜巻によって甚大な被害が発生している。
図32に示すように、一般に、財政が破綻した都市(例えば、日本の夕張市(2007年事実上破綻))にあっては、地方債を起債することが制限され、収支不足額を振り替えるため、例外的に、総務大臣の許可を受けて、償還年限が財政再生計画の計画期間内である地方債(再生振替特例債)を起債できるにとどまる。また、アメリカ合衆国のデトロイトも同様で、2013年に破綻した。
図33に示すように、地中海沿岸は、温暖な地域であり、南ヨーロッパ側は保養地として発展している。一方で、対岸の北アフリカは、同様な気候であるにかかわらず、未開発な地域も多い。そこで、北アフリカの地域の開発を目的として、上述した第1証券10や第2証券20を発行するようにしてもよい。第1証券10や第2証券20を発行するにあたっては、一つ又は複数種類の第1証券10だけを発行してもよいし、一つ又は複数種類の第2証券20だけを発行してもよいし、第1証券10と第2証券20とを発行してもよい。このようなプロジェクトの場合、国家を跨るプロジェクトであるため、発行国は、開発される北アフリカ諸国であってもよく、また、経済規模の大きな第三国であってもよく、更に、世界銀行グループ、欧州復興開発銀行、北欧投資銀行、アフリカ開発銀行、米州開発銀行、官民合同体等であってもよい。更に、保証人は、施設の設けられる国々、世界銀行グループ、欧州復興開発銀行、北欧投資銀行、米州開発銀行、官民合同体等が担うようにするとよい。
再生可能エネルギとして、太陽光、風力、波力、潮力、流水、潮汐、地熱、バイオマス等自然の力で定常的又は反復的に補充されるエネルギを利用した発電事業が行われている。北アフリカでは、太陽電池パネルの他にも、大規模な太陽熱(CSP:Concentrating Solar Power)発電所等が建設されている。また、日本では、大規模な風力発電設備の導入が進められている。このような再生可能エネルギは、地下資源価格の高騰対策、枯渇資源対策、地球温暖化対策等の理由で世界中で導入が進められている。
アフリカ大陸や中央アジアでは、砂漠化の進行が進み、砂漠の緑化が求められている。砂漠の緑化には、灌漑設備建設や植栽が行われる。そこで、以上のような砂漠緑化を目的として、図36に示すように、上述した第1証券10や第2証券20を発行するようにしてもよい。第1証券10や第2証券20を発行するにあたっては、一つ又は複数種類の第1証券10だけを発行してもよいし、一つ又は複数種類の第2証券20だけを発行してもよいし、第1証券10と第2証券20とを発行してもよい。一国内における事業である場合には、発行国をその国にすればよいし、上述のように、発行国を経済規模の大きな第三国としてもよい。また、国家間に跨る緑化事業の場合、発行国は、事業の行われる国々であってもよく、また、経済規模の大きな第三国であってもよく、更に、世界銀行グループ、欧州復興開発銀行、北欧投資銀行、米州開発銀行等や官民合同体であってもよい。更に、保証人は、当該事業が行われる国々や経済規模の大きな第三国であってもよく、更に、世界銀行グループ、欧州復興開発銀行、北欧投資銀行、アフリカ開発銀行、米州開発銀行等の金融機関や官民合同体であってもよい。灌漑施設等を建設してから所定期間が経過し補修が必要なときには、改めて第1証券10や第2証券20を発行して資金を調達することになる。証券発行コンピュータ100は、第1段階で建設のため第1証券10を発行した後、所定期間が経過すると、次の第2段階の補修に必要な資金を調達するため、判定部121で、第1証券10を発行するか、第2証券20を発行するのかを判定する。また、第1段階で発行した第1証券10は、第2証券20に転換されてもよい。
東京をはじめとする世界の都市部では、図37に示すように、上水道、下水道、ガス、蒸気管等の冷暖房システム等の生活インフラの老朽化が問題となっており、このような生活インフラの維持管理・更新が必要である。また、高架道路、橋梁等の交通インフラにあっても、老朽化が問題となっており、このような生活インフラの維持管理・更新が必要である。
オリンピックやパラリンピックの招致開催にあたっては、莫大な費用が必要である。このため、コンパクトな開催計画にして、例えば都市中心部で開催して、更に、新設した施設を恒久的かつ有効に利用することで、開催都市機能の拡充を図るようになってきている。図38に示すように、オリンピック開催決定すると、開催都市や開催国にとってオリンピック開催の効果を最大限に引き出す予算が組まれる。例えば開催関連施設のオリンピック後の利用も考慮に入れて予算を組む。この予算に応じて、第1証券10と第2証券20が発行されることになる(第1段階)。
財政投融資とは、税負担に拠ることなく、国債の一種である財投債の発行等により調達した資金を財源として、政策的な必要性があるものの、民間では対応が困難な長期・低利の資金供給や大規模・超長期プロジェクトの実施を可能とするための投融資活動である。第1証券10や第2証券20は、この財政投融資の財源としても用いることができる。また、第1証券10や第2証券20は、現在の国債、ソブリン債、州債、県債、市債、等の公債に代えて用いることができる。
Claims (32)
- 事業の資金を調達するための第1証券を発行するように構成された証券発行コンピュータを備え、
前記第1証券は、
前記第1証券を発行する第1発行法人と、
前記第1証券の保有と引換えに前記第1発行法人に支払われる第1額面価格と、
前記第1発行法人が利息支払不能及び/又は債務不履行に陥った場合に、前記第1証券の発行に関与した少なくとも1つの第三者により証券保有者に払い戻される金額を定める第1保証率であって、前記第1額面価格に対する割合で定義された第1保証率と、
前記証券保有者へ定期的に支払われる利息を定める第1利率であって、前記第1額面価格に対する又は前記第1保証率で保証された保証部分に対する割合で定義された第1利率と、
前記第1証券により資金提供が行われた事業が利益を生み始めた後に、前記証券保有者に還元される、前記利益の少なくとも一部である第1配当であって、前記第1保証率で保証された保証部分以外の非保証部分に対して付与される第1配当と、
を含み、
前記第1証券には、前記第1証券と異なる種類の第2証券、又は、第3証券及び第4証券の何れかの証券に転換する転換権の付いた転換権付き第1証券と、転換権なしの第1証券とがあり、
前記第3証券は、前記転換権付き第1証券の保証部分に相当する証券であり、
前記第4証券は、前記転換権付き第1証券の非保証部分に相当する証券であり、
前記証券発行コンピュータは、
投資家に関連付けて前記第1証券、前記第2証券、前記第3証券及び前記第4証券を管理するデータベースと、
前記転換権付き第1証券と前記転換権なしの第1証券の何れの第1証券を発行するかを決定し、発行する第1証券の前記第1利率及び前記第1配当を決定し、前記第1証券を発行する処理を行う処理部とを有し、
前記処理部は、前記転換権付き第1証券の発行から所定期間を経過したとき、前記転換権付き第1証券を、前記第2証券に転換する処理と、前記第3証券及び前記第4証券に転換する処理とを行い、前記データベースを更新する転換部を含み、
前記証券発行コンピュータは、更に、プロジェクトの進捗状況を管理するプロジェクトコーディネータコンピュータシステムから事業の進捗データを受け取り、前記第1証券、前記第2証券、前記第3証券及び前記第4証券の発行前及び発行後において、事業の内容を公表する証券公開部を備える
データ処理システム - 前記第1証券に対して償還期限が定められている
請求項1記載のデータ処理システム。 - 前記処理部は、前記償還期限を迎えたときに、前記第1証券を前記第2証券に転換するように構成されるとともに、前記第1証券を前記第3証券及び前記第4証券に転換するように構成される
請求項2記載のデータ処理システム。 - 前記処理部は、
投資家コンピュータから前記第1証券を転換することを指示する転換権行使データを受信したとき、前記証券保有者の前記第1証券を前記第2証券に転換処理するとともに、前記第3証券及び前記第4証券に転換し、
前記転換権行使データを受信しなかったとき、前記証券保有者の第1証券の償還処理を行う
ように構成される請求項2記載のデータ処理システム。 - 前記第2証券には償還期限が定められておらず、
前記第2証券は、
前記第2証券を発行する第2発行法人と、
前記第2証券の保有と引換えに前記第2発行法人に支払われる第2額面価格と、
前記第2発行法人が利息支払不能及び/又は債務不履行に陥った場合に、前記第2証券の発行に関与した少なくとも1つの第三者により前記証券保有者に払い戻される金額を定める第2保証率であって、前記第2額面価格に対する割合で定義された第2保証率と、
前記証券保有者へ定期的に支払われる利息を定める第2利率であって、前記第2額面価格に対する又は前記第2保証率で保証された保証部分に対する割合で定義された第2利率と、
前記第2証券により資金提供が行われた事業が利益を生み始めた後に、前記証券保有者に還元される、前記利益の少なくとも一部である第2配当であって、前記第2保証率で保証された保証部分以外の非保証部分に対して付与される第2配当と
を含む請求項2記載のデータ処理システム。 - 前記第2保証率は0%である
請求項5記載のデータ処理システム。 - 前記第2利率は0%又は前記第1証券の第1利率と異なる
請求項5記載のデータ処理システム。 - 前記第3証券は、前記第1証券の前記保証部分の金額に対して全額保証を付け第3利率を付けた証券であり、前記第4証券は、前記第1証券の前記非保証部分の金額に対し保証を付けず第4配当を付けた証券である
請求項1記載のデータ処理システム。 - 前記第2証券、前記第3証券、前記第4証券の少なくとも何れか1つの証券は、株券である
請求項1記載のデータ処理システム。 - 前記株券は、前記株券の発行に関与した少なくとも1つの第三者によって、前記株券の額面又は前記第1証券からの転換時の市場価格の所定割合の金額が保証されている
請求項9記載のデータ処理システム。 - 前記処理部は、前記第1証券の発行から前記所定期間が経過したとき、前記第1利率及び/又は前記第1保証率を変更するように構成される
請求項1記載のデータ処理システム。 - 前記事業は、新規事業であって、都市間を繋ぐ交通インフラを建設する事業である
請求項1記載のデータ処理システム。 - 前記新規事業は、更に、前記都市間に、更なる新都市を建設する事業を含む
請求項12記載のデータ処理システム。 - 前記新都市を建設する事業は、前記新都市に駅を建設する事業を含む
請求項13記載のデータ処理システム。 - 前記新都市を建設する事業は、前記新都市にランドマークを建設する事業を含む
請求項13記載のデータ処理システム。 - 前記新都市を建設する事業は、前記新都市に教育施設、福祉施設、及び/又は、医療施設を建設する事業を含む
請求項13記載のデータ処理システム。 - 前記証券発行コンピュータは、新規の交通インフラを建設する事業の資金を調達するための証券を発行する他に、更に、前記都市間に、更なる新都市を建設する新規事業の資金を調達するための更なる前記第1証券を発行するように構成され、
前記処理部は、前記更なる第1証券の第1利率及び第1配当を決定するように構成される
請求項12記載のデータ処理システム。 - 前記第1証券、前記第2証券、前記第3証券又は前記第4証券は、TVショッピングの番組で、資金調達する前記事業の説明とともにその内容が紹介され、
当該データ処理システムは、更に、前記TVショッピングの番組を表示するディジタルテレビ受信機から送信された買い注文データを受信すると、買い注文がされた前記第1証券、前記第2証券、前記第3証券又は前記第4証券を、視聴者である投資家に対して発行するように構成される証券発行部を備え、
前記証券公開部は、前記TVショッピングの番組で事業の内容を公表する証券公開部を備える
請求項1ないし17のうち何れか1項記載のデータ処理システム。 - 前記第1証券には償還期限が定められていない
請求項1記載のデータ処理システム。 - 証券発行コンピュータによって第1証券を発行して、事業の資金を調達するデータ処理方法において、
前記第1証券は、
前記第1証券を発行する発行法人と、
前記第1証券の保有と引換えに前記発行法人に支払われる額面価格と、
前記発行法人が利息支払不能及び/又は債務不履行に陥った場合に、前記第1証券の発行に関与した少なくとも1つの第三者により証券保有者に払い戻される金額を定める第1保証率であって、前記額面価格に対する割合で定義された第1保証率と、
前記証券保有者へ定期的に支払われる利息を定める第1利率であって、前記額面価格に対する又は前記第1保証率で保証された保証部分に対する割合で定義された第1利率と、
前記第1証券により資金提供が行われた事業が利益を生み始めた後に、前記証券保有者に還元される、前記利益の少なくとも一部である第1配当であって、前記第1保証率で保証された保証部分以外の非保証部分に対して付与される第1配当とを含み、
前記第1証券には、前記第1証券と異なる種類の第2証券、又は、第3証券及び第4証券の何れかの証券に転換する転換権の付いた転換権付き第1証券と、転換権なしの第1証券とがあり、
前記第3証券は、前記転換権付き第1証券の保証部分に相当する証券であり、
前記第4証券は、前記転換権付き第1証券の非保証部分に相当する証券であり、
前記証券発行コンピュータは、
データベースが投資家に関連付けて前記第1証券、前記第2証券、前記第3証券及び前記第4証券を管理しており、
前記転換権付き第1証券と前記転換権なしの第1証券の何れの第1証券を発行するかを決定し、発行する第1証券の前記第1利率及び前記第1配当を決定し、前記第1証券を発行する処理を行い、
投資家コンピュータからの前記発行する第1証券の購入申込をネットワークを介して前記証券発行コンピュータで受け付け、
前記証券発行コンピュータによって、前記発行する第1証券を購入した投資家に対して前記第1証券を発行し、
前記転換権付き第1証券の発行から所定期間を経過したとき、前記証券発行コンピュータによって、前記転換権付き第1証券を、前記第2証券に転換する処理と、前記第3証券及び前記第4証券に転換する処理とを行い、前記データベースを更新し、
プロジェクトの進捗状況を管理するプロジェクトコーディネータコンピュータシステムから事業の進捗データを受け取り、前記第1証券、前記第2証券、前記第3証券及び前記第4証券の発行前及び発行後において、事業の内容を公表する
データ処理方法。 - 第1事業の資金を調達するための第1証券を発行するとともに、前記第1事業に関連した第2事業の資金を調達するための第2証券を発行するように構成された証券発行コンピュータを備え、
前記第1証券は、
前記第1事業のプロジェクト名及びその内容と、
当該第1証券を発行する第1発行法人と、
前記第1証券の保有と引換えに前記第1発行法人に支払われる第1額面価格と、
前記第1額面価格の償還期限と、
前記第1発行法人が利息支払不能及び/又は債務不履行に陥った場合に、前記第1証券の発行に関与した少なくとも1つの第三者により証券保有者に払い戻される金額を定める第1保証率であって、前記第1額面価格に対する割合で定義された第1保証率と、
前記証券保有者へ定期的に支払われる利息を定める第1利率であって、前記第1額面価格に対する又は前記第1保証率で保証された保証部分に対する割合で定義された第1利率と、
前記第1証券により資金提供が行われた事業が利益を生み始めた後に、前記証券保有者に還元される、前記利益の少なくとも一部である第1配当であって、前記第1保証率で保証された保証部分以外の非保証部分に対して付与される第1配当と
を含み、
前記第2証券には償還期限が定められておらず、
前記第2証券は、
前記第2事業のプロジェクト名及びその内容と、
前記第2証券を発行する第2発行法人と、
前記第2証券の保有と引換えに前記第2発行法人に支払われる第2額面価格と、
前記第2発行法人が利息支払不能及び/又は債務不履行に陥った場合に、前記第2証券の発行に関与した少なくとも1つの第三者により前記証券保有者に払い戻される金額を定める第2保証率であって、前記第2額面価格に対する割合で定義された第2保証率と、
前記証券保有者へ定期的に支払われる利息を定める第2利率であって、前記第2額面価格に対する又は前記第2保証率で保証された保証部分に対する割合で定義された第2利率と、
前記第2証券により資金提供が行われた事業が利益を生み始めた後に、前記証券保有者に還元される、前記利益の少なくとも一部である第2配当であって、前記第2保証率で保証された保証部分以外の非保証部分に対して付与される第2配当と
を含み、
前記証券発行コンピュータは、前記第1利率及び前記第1配当を決定して前記第1証券を発行するとともに、前記第2利率及び前記第2配当を決定して前記第2証券を発行するように構成される処理部を有し、
前記処理部は、前記第2証券を、前記第1証券の発行の後に発行するように構成され、
さらに、前記第1事業又は前記第2事業を管理するプロジェクトコーディネータコンピュータシステムから入力された前記第2証券を発行するかどうかを決める複数の判定項目のデータが入力され、予め設定された条件を満たす判定項目が所定数以上であるとき、前記第2証券を発行し、そうでないとき、前記第1証券を発行する
データ処理システム。 - 前記処理部は、前記第1事業で設けられたインフラの前記第2事業としての補修事業に用いる前記第2証券を、前記第1証券の発行の後に発行するように構成される
請求項21記載のデータ処理システム。 - 前記処理部は、
前記第1証券が前記償還期限を迎える前に、次に更なる証券として、前記第1証券を発行するか、前記第2証券を発行するかを判定し、
前記第2証券を発行すると判定したときに、前記第2証券を前記第1証券の発行の後に発行する
ように構成される請求項21記載のデータ処理システム。 - 前記処理部は、前記第1証券を発行すると判定したときに、前記第1証券の発行の後に、前記第2証券と共に第1証券を発行するように構成される
請求項23記載のデータ処理システム。 - 前記処理部は、前記第1証券が前記償還期限を迎える前に、次に更なる証券として、前記第1証券を発行するか、前記第2証券を発行するかを判定するために必要な情報の入力を促すように警告を出力するように構成される
請求項24記載のデータ処理システム。 - 前記処理部は、前記第2事業として補修するインフラが長期的又は恒久的な施設であるとき、前記第2証券を選択するように構成される
請求項22記載のデータ処理システム。 - 前記処理部は、前記第2事業として補修するインフラが短期的な施設であるとき、前記
第1証券を選択するように構成される
請求項22記載のデータ処理システム。 - 前記第1事業は、都市間を繋ぐ交通インフラを建設する事業である
請求項21記載のデータ処理システム。 - 前記第1事業は、更に、前記都市間に、更なる新都市を建設する事業を含む
請求項28記載のデータ処理システム。 - 前記証券発行コンピュータは、新規の交通インフラを建設する事業の資金を調達するための前記第1証券を発行する他に、更に、前記都市間に、更なる新都市を建設する新規事業の資金を調達するための更なる前記第1証券を発行するように構成され、
前記処理部は、前記更なる第1証券の第1利率及び第1配当を決定するように構成される
請求項28記載のデータ処理システム。 - 前記第1証券及び/又は前記第2証券は、TVショッピングの番組で、調達する事業の説明とともにその内容が紹介され、
当該データ処理システムは、更に、前記TVショッピングの番組を表示するディジタルテレビ受信機から送信された買い注文データを受信すると、買い注文がされた前記第1証券及び/又は前記第2証券を、視聴者である投資家に対して発行するように構成される証券発行部を備え、
前記プロジェクトコーディネータコンピュータシステムから事業の進捗データを受け取り、前記第1証券及び前記第2証券の発行前及び発行後において、前記TVショッピングの番組で事業の内容を公表する証券公開部を備える
請求項21記載のデータ処理システム。 - 証券発行コンピュータによって、第1証券を発行して、第1事業の資金を調達するとともに、第2証券を発行して、前記第1事業に関連した第2事業の資金を調達するデータ処理方法において、
前記第1証券は、
前記第1事業のプロジェクト名及びその内容と、
前記第1証券を発行する第1発行法人と、
前記第1証券の保有と引換えに前記第1発行法人に支払われる第1額面価格と、
前記第1額面価格の償還期限と、
前記第1発行法人が利息支払不能及び/又は債務不履行に陥った場合に、前記第1証券の発行に関与した少なくとも1つの第三者により証券保有者に払い戻される金額を定める第1保証率であって、前記第1額面価格に対する割合で定義された第1保証率と、
証券保有者へ定期的に支払われる利息を定める第1利率であって、前記第1額面価格に対する又は前記第1保証率で保証された保証部分に対する割合で定義された第1利率と、
前記第1証券により資金提供が行われた事業が利益を生み始めた後に、前記証券保有者に還元される、前記利益の少なくとも一部である第1配当であって、前記第1保証率で保証された保証部分以外の非保証部分に対して付与される第1配当と
を含み、
前記第2証券には償還期限が定められておらず、
前記第2証券は、
前記第2事業のプロジェクト名及びその内容と、
前記第2証券を発行する第2発行法人と、
前記第2証券の保有と引換えに前記第2発行法人に支払われる第2額面価格と、
前記第2発行法人が利息支払不能及び/又は債務不履行に陥った場合に、前記第2証券
の発行に関与した少なくとも1つの第三者により前記証券保有者に払い戻される金額を定める第2保証率であって、前記第2額面価格に対する割合で定義された第2保証率と、
前記証券保有者へ定期的に支払われる利息を定める第2利率であって、前記第2額面価格に対する又は前記第2保証率で保証された保証部分に対する割合で定義された第2利率と、
前記第2証券により資金提供が行われた事業が利益を生み始めた後に、前記証券保有者に還元される、前記利益の少なくとも一部である第2配当であって、前記第2保証率で保証された保証部分以外の非保証部分に対して付与される第2配当と
を含み、
前記証券発行コンピュータによって、前記第1利率及び前記第1配当を決定し、
第1投資家コンピュータからの前記第1証券の購入申込をネットワークを介して前記証券発行コンピュータで受け付け、
前記証券発行コンピュータによって、前記第1証券を購入した投資家に対して前記第1証券を発行し、
前記第1証券の発行の後に、前記証券発行コンピュータによって、前記第2利率及び前記第2配当を決定し、
第2投資家コンピュータからの前記第2証券の購入申込をネットワークを介して前記証券発行コンピュータで受け付け、
前記証券発行コンピュータによって、前記第2証券を購入した投資家に対して前記第2証券を発行し、
さらに、前記第1事業又は前記第2事業を管理するプロジェクトコーディネータコンピュータシステムから入力された前記第2証券を発行するかどうかを決める複数の判定項目のデータが入力され、予め設定された条件を満たす判定項目が所定数以上であるとき、前記第2証券を発行し、そうでないとき、前記第1証券を発行する
データ処理方法。
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