JP6526650B2 - 昆虫防除 - Google Patents

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Description

一つの観点において、本発明は、脂肪酸及びアントラニル酸エステルを含む害虫防除用組成物を含む組成物に関する。他の観点において、本発明は、該組成物を用いる害虫防除方法に関する。
昆虫およびダニ害虫は、作物及び園芸植物に重大な損傷を引き起こす可能性があり、人及び動物の両方に対する病気の伝搬のためのベクターとして機能し得る。そのような害虫を制御する1つの方法は、所定の環境からそのような害虫を防除する化学物質の適用を含む。したがって、N,N−ジエチル−m−トルアミド(DEETまたとして知られている)といった化学物質は、蚊から個体を保護する防除剤において使用される。昆虫の行動に影響を与える他の化学物質は、殺虫剤の有効性を高めるために、所定の環境から昆虫を誘引又は防除するように用いられ、それは、殺虫剤をより効果的に使用することができる領域に昆虫を誘引する、又は殺虫剤が効果的ではない領域から昆虫を防除することのいずれかによる。
異なる環境に移動させるように昆虫の行動に影響を与えるために使用されている化合物の一つは、アントラニル酸メチルである。このように、特許文献1(Askhamら)、特許文献2(Dunhamら)及び特許文献3(Dunhamら)はすべて、市販品BIRDSHIELD(登録商標)の形態でアントラニル酸メチルの使用を開示しており、それは昆虫をある環境から別の環境に移動させるように誘引する(例えば、特許文献2、カラム9、26−33行目を参照)。
アントラニル酸メチルといったアントラニル酸エステルが長い間、鳥類防除剤として有用であることが知られてきた。このように、特許文献4(Kare) は、国内および野生の両方の鳥が種子、果実、穀物、果物等を食べるのを阻止するためのこのような化合物の使用が記載されている。さらに、アントラニル酸エステルが昆虫誘引剤として同定されている。例えば、特許文献5(Askham)には、「昆虫が容易にアントラニル酸ジメチル及びアントラニル酸メチルに誘引される。比較的昆虫のついていない作物は、いずれかの材料で処理された後、すぐに再感染された」と記載されている(特許文献5、カラム3、20−23行目)。この発見は、特許文献6(Askhamら)、特許文献2(Duahamら)および特許文献3(Duahamら)の開示によってサポートされ、このような公報の表1において、アントラニル酸メチルを含む粘着トラップがすぐに数百の虫に覆われたということが示されている。これらの特許に存在する唯一の例外は、イエバエ(Musca domesticae)であり、それはアントラニル酸メチルの使用により防除される。
特許文献1、特許文献2及び特許文献3がすべてアントラニル酸メチルと脂肪酸との混合物であるBIRDSHIELD(登録商標)を記述しているが、このような製品のラベルは、それが特許文献5のクレームによりカバーされることを示すとされている。この特許は、酸の形態の脂肪酸というよりむしろ、脂肪酸のアルキル金属塩からなるアニオン性界面活性剤を含む鳥類防除組成物に関するものである。この公報によれば、このような脂肪酸塩の添加により、このようなアントラニル酸化合物のミセルの形成が生じ、処理された表面へのこのような化合物のより均一な分布を可能にし、鳥類防除剤としての効果を増強する。
米国特許6958146号明細書 米国特許7867479号明細書 米国特許8092790号明細書 米国特許2967128号明細書 米国特許5296226号明細書 米国特許6958146号明細書
アントラニル酸エステル及び脂肪酸の塩を含む組成物が殆どの昆虫を誘引し、鳥を防除することから考えると、アントラニル酸エステルおよび酸の形態の脂肪酸を含む組成物が、鳥を防除することなく、多くの昆虫種及びダニを効果的に防除し、鳥の給餌器を望ましくない昆虫から保護することを含む種々の防除目的に有用であることは完全に予想外である。
一つの観点において、本発明は、(a)アントラニル酸エステル及び(b)脂肪酸を含む昆虫又はダニを防除する量の組成物を含む組成物に関する。
他の観点において、本発明は、該組成物を用いる昆虫及び/又はダニの害虫防除方法に関する。
一つの観点において、本発明は、(a)アントラニル酸エステル及び(b)脂肪酸を含む昆虫及び/又はダニを防除する量の組成物を含む組成物に関する。
使用可能なアントラニル酸エステルは、特許文献4に記載される化合物を含み、当該公報は参照により本明細書に取り込まれ、アントラニル酸ジメチル、アントラニル酸メチル、アントラニル酸エチル、アントラニル酸フェニルエチル及びアントラニル酸メンチルを含む。好ましいアントラニル酸エステルは、アントラニル酸ジメチル及びアントラニル酸メチルであり、特に好ましくはアントラニル酸メチルである。
成分(b)として使用可能な脂肪酸は、8個から24個の炭素原子を含む飽和及び不飽和脂肪酸であり、13個から21個の炭素原子を含む脂肪酸が好ましい。使用可能な脂肪酸の具体例は、オレイン酸、リシノレイン酸(リシノール酸)、リノレイン酸(リノール酸)、パルミチン酸及びステアリン酸であり、特に好ましくはオレイン酸である。
典型的に、本発明の組成物において用いられる脂肪酸のアントラニル酸エステルに対する重量比(脂肪酸:アントラニル酸エステル)は、1:10から20:1である。好ましくは、該比は1:5から10:1であり、さらに好ましくは1:1から5:1である。
本発明の組成物は、農業用途に従来から用いられてきた追加の添加剤をさらに含んでもよい。ただし、このような添加剤は、脂肪酸と反応して塩又は他の形態の界面活性剤に変換しない。具体的には、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミンといったアミンの添加は避けるべきである。
本発明の組成物に含まれ得るさらなる成分の例は、実質的に脂肪酸の望ましい作用を持続させるのに役立つ抗酸化剤である。このような抗酸化剤は、脂肪酸の酸素及び空気汚染との、それら単独又は光の存在下での反応から、脂肪酸の化学的及び物理的な完全性を保護する。当技術分野において教育を受けた者に良く知られている商用および特殊化学物質並びにそれらの組み合わせ、混合物および独自の組成物からなる適切な抗酸化剤が多く存在する。ある特定の抗酸化剤は、アスコルビン酸パルミテートである。酸化防止剤の量は、好ましくは全組成物の0.001−0.1重量%である。
本発明の組成物は、原液で、すなわち希釈せずに使用され得るが、それは、好ましくは、希釈された形態で使用される。例えば、組成物は、C−Cアルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール)、アセトンなどのケトン、酢酸エチル又はミリスチン酸イソプロピルなどのエステル、精製石油蒸留物溶液(例えば、サンオコ社製のSunspray(登録商標)6E)または脂肪酸及びアントラニル酸エステルの活性混合物を残して、好ましくは短時間で蒸発する他の非反応性溶媒といった適切な溶媒に溶解され得る。組成物は、例えば、床にモップをかける、カウンターを拭く等といった表面への噴霧による適用またはその他による適用のために水で希釈されるように、補助剤、界面活性剤、安定剤及び保存剤を含むECとして製剤化され得る。防除組成物は、加圧された容器からの適用のためのエアロゾルとして製剤化され得る。防除成物は、組成物で覆われるべき物体に噴霧、塗布また該組成物を浸漬することによって適用され得る。
他の観点において、本発明は、上述のアントラニル酸エステル/脂肪酸組成物を用いる昆虫及び/又はダニの害虫防除方法に関する。このような組成物は、ペイブメントアント(pavement ant)、オオアリ(carpenter ant)、アルゼンチンアリ(Argentine ant)、チビヒアリ(little fire ant)、ゴーストアント(ghost ant)、耐寒性アリ(cold tolerant ant)、ヨーロッパアカヤマアリ(wood ant)、オオハリアリ(Asian needle ant)、臭気アリ(odorus ant)、ローバーアント(rover ant)、カミアリ(fire ant)、大頭アリ(bigheaded ant)、ミツバチ(honeybee)、クマバチ(carpenter bee)、マルハナバチ(bumble bee)、小クマバチ(small carpenter bee)、ヨーロッパアシナガバチ(European paper wasp)、ドイツスズメバチ及び北米産スズメバチ(German yellowjacket and bald−faced hornet)を含むハチ目;チャバネゴキブリ(German roach)、イースタンシロアリ(Eastern subterranean termite)を含むゴキブリ科;トコジラミ(bed bugs)、クサギカメムシ(brown marmorated stink bugs)を含む半翅目;ヤブカ及びハマダラカ(Aedes and Anopheles mosquitoes)を含む双翅目;コーンルートワーム(corn rootworm)、ノコギリムシ(sawtoothed beetle)、ヒラタコクヌストモドキ(confused flour beetle)を含む鞘翅目;ネコノミ(cat flea)を含むノミ目並びにニセアメリカタバコガ(tobacco budworm)を含む鱗翅目を含む多くの昆虫種に対する効果的な防除活性を提供する。防除活性はまた、クリイロコイタマダニ(brown dog tick)に対しても示している。
本発明の組成物は、ハチドリ、クロムクドリモドキ、スズメ、キツツキ、カケス、アメリカゴガラ、カラ、ミソサザイ、ムクドリ、ショウジョウコウカンチョウ、フィンチ、ハシボソキツツキ及びハトを含む多くの鳥類に対して防除活性を示さないことが示されている
本発明の防除組成物は、食品保存及び調製領域、台所の床、キャビネット、引き出し、ダイニング領域及びプレイ領域といったセンシティブな領域であっても、害虫の存在及び蔓延を排除するのに適している。防除組成物は、建物(住宅、ガレージ、納屋、レストラン、ワイナリーおよび工業用建物)、電気ボックス、庭園、農地、ゴルフ場、ゴミ箱、デッキ及びパティオの中又はその周辺での適用といった他の適用において使用され得、並びに屋外パーティー、ピクニックなどの屋外の社会的なイベントで害虫を防除するために使用され得る。組成物は、紙、セルロースまたは天然スポンジ、使い捨てワイプ、布、例えば、衣類、テーブルクロス、ランチョンマット、キャンプギア(バックパック、テント、防水シートまたはネット)などの材料に適用又は組み込まれ得、ゴミ袋又はプラスチックのテーブルカバーといったプラスチックに組み込まれ得る。防除組成物は、鳥の給餌器上または粒餌上に噴霧されて、鳥を防除することなく競合的な害虫を防除し得る。
(製剤例)
製剤A:次の製剤は、昆虫防除を試験するために調製された(重量%):30%オレイン酸、10%アントラニル酸メチル及び60%Sunspray6E(サンオコオイル社)を均質になるまで混合した。
製剤B:次の製剤は、昆虫防除を試験するために調製された(重量%):9%オレイン酸、3%アントラニル酸メチル及び88%Sunspray6E(サンオコオイル社)を均質になるまで混合した。
製剤C:次の製剤は、昆虫防除を試験するために調製された(重量%):3%オレイン酸、1%アントラニル酸メチル及び96%Sunspray6E(サンオコオイル社)を均質になるまで混合した。
製剤D:次の製剤は、昆虫防除を試験するために調製された(重量%):0.9%オレイン酸、0.3%アントラニル酸メチル及び98.8%Sunspray6E(サンオコオイル社)を均質になるまで混合した。
製剤E:次の製剤は、昆虫防除を試験するために調製された(重量%):0.3%オレイン酸、0.1%アントラニル酸メチル及び99.6%Sunspray6E(サンオコオイル社)を均質になるまで混合した。
製剤F:次の製剤は、昆虫防除を試験するために調製された(重量%):30%オレイン酸、10%アントラニル酸メチル、52%ラウリル酸メチル、4%Agnique(登録商標)ABS 60CB(コグニス社製のドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム)、2%Agnique(登録商標)CDS−40(コグニス社製のEO/POブロック共重合体)及び2%Tergitol(登録商標)XD(カウケミカル社製の界面活性剤)。成分を均質になるまで混合した。
製剤G:次の製剤は、昆虫防除を試験するために調製された(重量%):10%オレイン酸、10%アントラニル酸メチル、3.2%Agnique(登録商標)ABS 60CB(コグニス社製のドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム)、Agnique(登録商標)SMO−20(コグニス社製のモノオレイン酸ソルビタン)、2.47%Agnique(登録商標)BP4−3103(コグニス社製のEO/POブロック共重合体)、72.89%アロマティック100溶媒。成分を均質になるまで混合した。
製剤H:次の製剤は、昆虫防除を試験するために調製された(重量%):30%オレイン酸、10%アントラニル酸メチル、60%ポリエチレングリコール。成分を均質になるまで混合した。
製剤I:次の製剤は、昆虫防除を試験するために調製された(重量%):3%オレイン酸、1%アントラニル酸メチル、96%ポリエチレングリコール。成分を均質になるまで混合した。
(実施例1)
オレイン酸及びアントラニル酸メチルの混合物を使用したスズメバチ(Yellowjacket)、スズメバチ(Hornet)及びアリ防除
下記の製剤が昆虫防除を試験するために調製された(重量%)。
1)3%オレイン酸、1%アントラニル酸メチル、96%Sunspray6E(サンオコオイル社)
2)3%オレイン酸、97%Sunspray6E
3)1%アントラニル酸メチル、99%Sunspray6E
4)1%オレイン酸、0.3%アントラニル酸メチル、98.7%Sunspray6E
5)1%オレイン酸、99%Sunspray6E
6)0.3%アントラニル酸メチル、99.7%Sunspray6E
8枚の6インチのペーパープレートに、6mLの蜂蜜及び大さじ2杯のサバの缶詰で各々餌を付けた。2枚の餌を付けたプレートには0.25mLの製剤1を噴霧し、2枚には製剤2を噴霧し、2枚には製剤3を噴霧し、2枚はコントロールとして非処理のままとした。プレートを、米国ニュージャージー州のユーイングタウンシップの森林地帯に互いに25ヤード離して置いた。プレートを2時間観察し、その間に、ドイツスズメバチ(German Yellowjacket wasps)(Vespula germanica)、北米産スズメバチ(bald−faced hornets)(Vespula maculate)及び数種のアリが訪れてコントロールプレートから餌を食べるが、全ての処理プレートを避けた。2時間の終わりに、各プレート上のクロオオアリ(Camponotus pennsylvanicus)の数をカウントし、その結果を下記の表1Aおよび1Bにまとめた。クロオオアリのみカウントされ、それらは他の種のアリのいくつかを追い払う傾向があるようであった。また、スズメバチ(yellowjacket)及びスズメバチ(hornets)は、処理プレート上又はその近くに見られなかったが、餌を食べるためにコントロールを訪れ、頻繁に飛び去っていた。
Figure 0006526650
処理されたプレートの阻害%は、以下の式を用いて計算した。阻害%=(コントロールプレート上のアリ−処理プレート上のアリ/コントロールプレート上のアリ)×100。各製剤に対する阻害%を、以下の表2に要約した。
Figure 0006526650
2つの活性成分間の相乗効果の存在は、コルビーの式によって確立されている(Colby, S.R.,“Calculating Synergistic and Antagonistic Responses of Herbicide Combinations”, Weeds 1967, 15, pg 20−22を参照)。E=X+Y−(X−Y/100)。
コルビーの方法を用いて、2つの活性成分間の相乗的相互作用の存在は、単独で適用された2つの成分の活性に基づき混合物の予想される活性‘E’を最初に計算することで確立される。‘E’が観察された活性よりも低い場合、相乗効果が存在する。上記の式において、‘X’は、オレイン酸が‘x’の割合で単独で適用された場合に観察されるコントロールの割合である。‘Y’は、アントラニル酸メチルが‘y’の割合で単独で適用された場合に観察されるコントロールの割合である。式は、その効果が厳密に追加的であり、相互作用が発生していない場合、割合‘y’の‘Y’と割合‘x’の‘X’の混合物の期待される活性である‘E’を算出する。
試験1において、計算された‘E’の値は15%であったが、実際の値は97%であり、予想される追加的効果を超える82%の改善がみられた。試験2において、‘E’の値は83%であったが、実際の値は92%であり、予想値を超える9%の改善がみられた。両方の試験によって、3:1の比率のオレイン酸およびアントラニル酸メチルを用いて相乗効果が得られることが示唆された。
(実施例2)
オレイン酸およびアントラニル酸メチル混合物を用いたハチ防除
2枚の6インチのペーパープレートに、6mLの蜂蜜で各々餌を付けた。餌を付けたうち1枚のプレートには0.25mLの製剤Aを噴霧し、1枚はコントロールとして非処理のままとした。プレートを、ペンシルバニア州のヤードレーの森林地帯に、巣から約35ヤードの場所に、互いに1フィート離して置いた。プレートを2時間観察し、その間に、70匹のミツバチ(Apis mellifera)が訪れてコントロールプレートから餌を食べるが、どのハチも処理プレートには近づかなかった。2時間の終わりに、各プレート上のミツバチの数をカウントし、コントロールは14匹のハチを有していたが、処理プレートはハチを1匹も有していなかった。
(実施例3)
オレイン酸およびアントラニル酸メチル混合物を用いた昆虫防除
2枚の6インチのペーパープレートに、大さじ1杯の缶詰のキャットフードで各々餌を付けた。餌を付けたうちの1枚のプレートには0.302gの製剤Fを噴霧し、1枚はコントロールとして非処理のままとした。蜂蜜(25mL)を温かい水道水75mLで希釈し、混合物を均一な溶液を形成するために撹拌した。プレートを、米国ニュージャージー州のユーイングタウンシップの森林地帯に、互いに5ヤード離して置いた。希釈された蜂蜜溶液50mLを各試験プレートに注いだ。プレートを、昆虫に対して2、4および6時間後に観察した。2時間の終わりに、各プレート上の昆虫の数をカウントし、コントロールは7匹のアリ及び6匹のドイツスズメバチ(German Yellowjacket wasps)を有していたが、処理プレートは1匹も有していなかった。4時間のチェック時に、コントロールプレート上の餌は完全に消費され、餌は交換され、処理プレートは2匹のアリ及び死んだイエバエを有していた(これらは除去された)。6時間の時点でコントロールプレートは、8匹のドイツスズメバチ(German Yellowjacket wasps)及び4匹のアリを有していたが、試験プレート上には昆虫は見られなかった。
(実施例4)
オレイン酸およびアントラニル酸メチル混合物を用いたハチ(wasp)防除
8インチのペーパープレートに、25%蜂蜜水溶液で餌を付け、米国ニュージャージー州のユーイングタウンシップの森林地帯のセメントブロック上に置いた。4時間後、約50匹のドイツスズメバチ(German Yellowjacket wasps)が活発に周りを飛び、餌を付けたプレートから餌を食べた。5〜8匹のハチ(wasp)が餌を食べた時点で、約5mLの製剤Fを、ハンドポンプスプレーボトルを用いてプレート上及び隣接した領域にミストとして適用した。すべてのスズメバチ(Yellowjacket wasps)は、プレートおよびその周辺地帯に退避した。1匹のハチは、スプレーとの直接接触により死亡した。ハチの多くは、処理領域の約6インチ内に接近したが、それより近くには接近しなかった。10分以内に、すべてのハチがいなくなっていた。1時間後、1匹のハチが、プレートの周りに飛んでいたが、プレート上またはプレート付近には着陸しなかった。追加の昆虫種が、処理後のプレート上またはその付近で観測されることはなかった。
(実施例5)
オレイン酸およびアントラニル酸メチル混合物を用いたヨーロッパアシナガバチ(European Paper Wasp)防除
70個以上のセル及び巣に向かっている約10匹のハチを有する、活発なヨーロッパアシナガバチ(European Paper Wasp)の巣を、米国ニュージャージー州のユーイングのオフィスビルの外に置いた。製剤Aを、微細なミストを送達するように調整されたノズルで32オンスのZep(登録商標)スプレーボトルに注ぎ、スプレーボトルから2つのポンプを用いて巣に噴霧した。適用時には4匹のハチが巣にいたが、すぐに死亡した(これらは巣から除去された)。数分以内に3匹のハチが巣に戻ってきたが、それらは防除され、巣に着陸せず、最終的には何回かの着陸試行後に巣は放棄された。16時間後、2週間および4週間後、巣はまだ放棄されたままであった。
(実施例6)
オレイン酸およびアントラニル酸メチル混合物を用いた昆虫防除
製剤Aをプラスチックスプレーボトルに注ぎ、20枚の8インチのペーパープレートに、プレート当たりポンプの引き金を1プッシュして噴霧した。処理プレートを計量し、プレート当たり約0.22グラムから約0.24グラムが適用されていることがわかった。10枚の処理プレートを、米国ジョージア州のスパークスの農場の地面にランダムに配置し、10枚のコントロール(非処理)プレートを処理プレートから約3フィートの地面に置いた。10枚の処理プレートを活発なヒアリ塚から約4フィートのところに置き、10枚のコントロールプレートを処理したプレートから3フィート以上離して同じ塚の近くに置いた。各プレートに、約15mLの25%蜂蜜水溶液を添加した。試験プレートを4時間観察した。
ランダムに配置された処理プレートのうち、7枚は昆虫活性を有さず、1枚は2種のハエを有し(黒キノコバエ(Black fungus gnat)(Bradysia属)およびアシナガバエ(Long−legged fly)(Dolichopus属)、すべての死亡)、1枚はwood cockroach(死亡)(Parcoblatta pennsylvanica)を有し、1枚は1匹のブラックキノコバエ(Black fungus gnat)(死亡)を有していた。コントロールプレートは、いくつかの種のアリとブラックキノコバエ(Black fungus gnat)、アシナガバエ(Long−legged fly)、ホバーフライ(hover fly)(Syrphidae種)、アシブトコバチスズメバチ(Chalcid wasp)(Chalcidoidea属)、ミツバチ及びゴキブリを有していた。コントロールプレート上の昆虫についてはいずれも死んでいなかった
活発なヒアリ(Solenopsis invicta)塚の近くに置かれた処理プレートのうち、どれもその上または近くに昆虫を有していなかった。50%のコントロールプレートでは15分以内に餌を食べる活発なヒアリがみられ、100%のコントロールプレートでは30分以内に餌を食べる活発なヒアリがみられた。処理プレートのいずれにおいても、4時間の間、餌を食べる活発なヒアリはみられなかった。
別の試験において、蜂蜜溶液で餌が付けられ、ヒアリ塚の4フィート内に配置されたアントラニル酸メチルのみ(約100mg)で処理されたプレートでは、ヒアリが処理プレート上で餌を食べることは阻止されなかった。
多くのアリは、コントロールプレート上では摂食が確認されたが、上記の実施例2、3、4および6における処理プレート及び上記実施例と同様に行った他のテストにおける処理プレート上では摂食は確認されなかった。これらの属には、次のアリ類のファミリーが含まれている。
1)シワアリ属−ペイブメントアント(pavement ant)
2)オオアリ属−オオアリ(carpenter ant)
3)ハキリアリ属−チビヒアリ(little fire ant)
4)コヌカアリ属−ゴーストアント(ghost ant)
5)ナガアリ属−耐寒性アリ(cold tolerant ant)
6)ヤマアリ属−ヨーロッパアカヤマアリ(wood ant)
7)フトアリ属−オオハリアリ(Asian needle ant)
8)クビレアリ属−臭気アリ(odorus ant)
9)コツブアリ属−ローバーアント(rover ant)
10)トフシアリ属−カミアリ(fire ant)
11)オオズアリ属−大頭アリ(bigheaded ant)
12)アルゼンチンアリ属−アルゼンチンアリ(Argentine ant)
(実施例7)
オレイン酸およびアントラニル酸メチル混合物を用いた昆虫防除
プラスチックのハチドリ給餌器を、ハチドリの食品溶液で満たし、住宅の裏庭に吊して、2時間にわたって観察した。給餌器には、17匹のミツバチ及び3匹のハチドリが訪れ、それらすべてが給餌器から摂食した。給餌器に製剤Aを、プラスチック製スプレーボトルを使用して噴霧し、再び吊した。処理された給餌器は2時間観察され、最初の30分で約25匹のミツバチが給餌器の近くを飛び、2匹は1インチ以内に入ったが、着陸はしなかった。30分後、ミツバチは完全に給餌器を放棄した。2時間の間、4匹のハチドリが訪れて摂食し、ハチドリはオレイン酸/アントラニル酸メチル混合物によって影響を受けないことが示された。
(実施例8)
設営されたピクニックセットでのオレイン酸およびアントラニル酸メチル混合物を用いた昆虫防除
ピクニックセットは、ニュージャージー州のユーイングの森林地帯に準備された、1つは処理され1つは非処理の2ガロンのバケツ(ゴミバケツ)、1枚は処理され1枚は非処理の、地面上に置かれた1枚の合板の上にペーパープレートを有するペーパープレイスマット(ピクニックテーブルセット)及び1つは処理され1つは非処理の開口したプラスチックのゴミ袋(シミュレートされたごみ袋)を備える。2ガロンのバケツの1つの内部に、製剤Aを噴霧した。ペーパーカップをバケツの底に置き、水道水20mLで希釈した蜂蜜10mLで餌を付けたペーパープレートをカップ上に置いた。コントロールのバケツについて、同様に餌付けを行った。ペーパープレイスマット上に、1mLの製剤Aを約12インチ×約15インチ布で適用した。処理されたプレイスマット及びコントロールプレイスマット(非処理)を、約4フィート離して地面上にセットされた1枚の合板の上に置いた。缶詰のキャットフード及び蜂蜜の混合物で餌付けされたペーパープレートを、各プレイスマットの中央に配置した。1ガロンのZiploc(登録商標)プラスチック保存バッグの内部に、約50mLの希釈25%蜂蜜水溶液を添加した製剤A約0.5mLを噴霧した。バッグが開いた状態でバッグを保持するためのフレームとして金属コートハンガーを使用して、地面から約4フィートの木の枝から吊り下げた。同様の非処理バッグをコントロールとして用意して、約10ヤード離して置いた。その部位の昆虫活性を、セットアップ2及び4時間後に観察した。観察結果を以下の表にまとめる。
Figure 0006526650
この試験からのデータによって、オレイン酸/アントラニル酸メチル混合物はピクニック又は屋外ソーシャルセッティングから昆虫を防除するために使用され得ることを示された。
(実施例9)
オレイン酸およびアントラニル酸メチル混合物を用いた昆虫防除
ペーパープレートを、大さじ2杯の缶詰のキャットフード及び約5mLの蜂蜜溶液で餌を付けた。製剤ごとに2プレートずつで、製剤A、B、C、D及びEをプレート全体に噴霧した。2枚の餌付けしたプレートをコントロールとして非処理のままにした。餌付けしたプレートを、ニュージャージー州のユーイングの森林地帯に置いた。2時間後、プレートの昆虫活性を観察した。観察結果を以下の表にまとめる。ドイツスズメバチ(German Yellowjacket wasps)がコントロールプレートに引き寄せられたが、処理プレートのいずれにも見られなかった。
Figure 0006526650
このデータによって、試験された全ての比率のオレイン酸及びアントラニル酸メチルはハチを防除し、40%、10%、4%及び1.2%のオレイン酸/アントラニル酸メチル成分を含む混合物は、オオアリに対して防除作用を示すことが示唆された。
(実施例10)
オレイン酸およびアントラニル酸メチル混合物を用いた昆虫防除フィールド試験
製剤F(34.9グラム)を、開花しているアキノキリンソウの3フィート×3フィートの領域に噴霧した。1つの複製物の試験も行った。開花しているアキノキリンソウの3フィート×3フィートの非処理の2領域を、この試験に含めた。処理および非処理の領域を、処理1時間後及び処理2〜3時間観察した。これらの試験領域で観察された昆虫は、以下の表に要約されている。
Figure 0006526650
このデータによって、開花しているアキノキリンソウにオレイン酸及びアントラニル酸メチル混合物を噴霧した場合、該混合物が防除効果を有することが示された。
(実施例11)
オレイン酸およびアントラニル酸メチル混合物を用いたミツバチ防除
10枚のペーパープレートを約5mLの蜂蜜で餌を付けた。製剤A、B、C、D及びEを、水10部に対して水道水1部の処方で希釈した。餌を付けたプレートに、製剤ごとに1枚のプレートずつで、希釈された製剤を全体に噴霧した。処理および非処理プレートを、ミツバチの巣箱から約35ヤードのテーブルの上に置いた。各試験の割合を期間中観察し、数分毎に試験プレート上のミツバチを観察した。各観察の後、プレートの位置を切り替えて、プレートの特定の位置を好むハチにより引き起こされる位置的な影響を排除した。最低割合(製剤E)を最初に試験し、最高割合(製剤A)を最後に試験した。各プレート上のミツバチの概要を以下の表にまとめる。
Figure 0006526650

Figure 0006526650
上記のデータから分かるように、試験溶液は、処理された餌付けした試験プレートからミツバチを防除した。
(実施例12)
イースタンシロアリ防除
シロアリの試験アリーナを、テーブル上に一片の透明なプレキシガラス(約8インチ×12インチ)を平らに配置(プレキシグラスの底部片)することにより用意した。段ボールの3つの正方形の片(約2インチ×2インチ)をプレキシガラスの底部に置き、溝が鉛直方向となるように、一つは下端の中心に、一つは上端の右側に、一つは上端の左側に置いた。これらの段ボール片によって、試験の間、シロアリに食物が提供された。水30グラムを、300グラムの天然の遊び用砂に添加し、十分に水を取り込むよう良く攪拌して混合物とした。約1インチ幅のプレキシグラスの片を、上部左右端に置かれた段ボール片の下端に触れるプレキシグラスの底部片上に置いた。湿らせた砂をすべて段ボール片の周りに注いた。プレキシグラスの1インチ幅の片を、1インチの隙間を残して除去した。この隙間を、3mLの製剤H及び3mLの蒸留水で処理した約30グラムの挽砕されたチョークで充填した。プレキシグラスの上部片を砂、チョーク及び段ボールの上に置いた。この上部片は、段ボールの底部片の上に位置する1インチ径の穴を有する。プレキシグラスの底部片及び上部片を、バインダークリップで留めた。約200匹の働きアリのイースタンシロアリ(worker Eastern subterranean termites)(Rhinotermitidae reticulitermes)を、プレキシグラスの上部片の開口部を通して段ボール上に置いた。穴をプラスチック製ペトリ皿のカバーで覆い、プレキシグラスにテープで固定した。試験アリーナを、大気温度で、緩く閉じた黒いビニール袋に保管した。非処理のコントロール試験アリーナもまた、評価に含まれた。試験およびコントロール試験アリーナを6日間、毎日検査した。6日目に非処理のコントロール試験アリーナは、チョーク層を通るシロアリのトンネル及び段ボールのすべての片への食害を有していた。処理された試験アリーナは、処理されたチョーク層に通じるシロアリトンネルを有していたが、チョーク層を通るトンネルは有していなかった。食害は段ボールの底部片に限られていた。このことから、防除効果が示された。
(実施例13)
チャバネゴキブリの防除アッセイ
ゴキブリ試験アリーナを、ゴキブリが逃げないように、ワセリンの50/50混合物で、ポリスチレントレイの幅12インチ、長さ20インチ、高さ3インチの上端をコーティングすることで準備した。2つのセクションを、段ボールの卵容器の底からカットし、ゴキブリの退避場所を形成するために反転させた。1つのセクションに、製剤Hを噴霧し、試験アリーナの一端に配置した。2つ目のセクションは処理せず、アリーナの反対側の端に配置した。3個のSmarties(登録商標)ロールキャンディーを、食物源としてアリーナの中間に配置した。50匹の成体雄チャバネゴキブリ(Blattella germanica)を、試験アリーナの中央に配置し、9日間毎日観察した。この試験を、2回行った。どの退避場所をゴキブリが好んだかを示す観察結果を、以下の表にまとめた。
Figure 0006526650
上記のデータから分かるように、チャバネゴキブリは、処理された退避場所よりも非処理の退避場所を好み、防除効果が示された。
(実施例14)
クサギカメムシ(Brown Marmorated Stinkbug)防除
試験アリーナを、カメムシが逃げるのを防止するために、ワセリン及びミネラルオイルの50/50混合物で、Tupperware(登録商標)6インチ×8インチの貯蔵容器の上端をコーティングすることにより準備した。緑豆を、製剤Fに浸漬して、アリーナの一端に配置した。非処理の緑豆を、容器の他方の端部に配置した。14匹のクサギカメムシ(2〜4齢、Pentatomidae halymoropha)を、アリーナの中央に配置した。2つ目の試験アリーナを、容器の各端部に非処理の緑豆を使用して、コントロールとして準備した。試験アリーナは、96時間、大気温度で維持された。その時点で、2つ目の試験アリーナ(コントロール)でシロアリが両方の緑豆を均等に食べる一方で、処理された緑豆のみを有する容器においてシロアリが非処理の緑豆を食べることが観察され、防除効果が示唆された。
(実施例15)
コットンにおけるオオタバコガ(Tobacco Bud Worm Moths)の卵堆積防除
4本のコットン植物(2本葉を持つ非BTコットン植物)を、各葉の上部表面に製剤を一滴置くことによって、製剤Fで処理した。処理した植物を、BioQuip(登録商標)製品のワイヤーメッシュケージ(14×14×14)の一方の側に置き、非処理のコットン植物を、ケージのもう一方の端に置き、4つ複製物を作った。5匹の卵を抱えた雌のオオタバコガ(Geometridae helicoverpa)を、各ケージに入れた。オオタバコガを入れてから16時間後、処理および非処理のコットン葉の上に堆積された卵の数をカウントした。以下の表は、4つの複製物の試験での卵の数をまとめたものである。
Figure 0006526650
このデータにより、産卵場所を選択する際に、オレイン酸及びアントラニル酸メチルで処理した植物は、オオタバコガに防除効果を与えることが示された。
(実施例16)
クリイロコイタマダニ(Brown Dog Ticks)防除
製剤H及びIについて、下記の方法でクリイロコイタマダニ(Rhipcephalus sanguinensis)の防除効果を試験した。
5枚のろ紙の片(3インチ×1インチ)を、試験製剤1mLで各々処理し、乾燥させた。同じ寸法のろ紙の非処理の片を各々の処理片の底部にホッチキス留めし、最終的に6インチの長さの試験片を作った。試験片を、底部の非処理の部分を有するトレイ上に、鉛直に吊り下げた。追加の5枚の試験片を準備し、コントロールとして非処理で使用した。5匹の雌雄混合のクリイロコイタマダニを、複製物ごとに試験した。一度に1匹のダニを試験片の非処理部分に入れて、上方へ移動させた。ダニが処理されたろ紙の上を横断して上方に這い続けているかどうかを判断するために、ダニを1分まで観察した。試験片の処理部分に接触した後、止まる、ターンする又は降りるダニは、防除されたものとして分類された。製剤HおよびIが試験された場合、25匹すべてのダニが防除された。コントロール試験では、いずれのダニも防除されなかった。これらの試験によって、オレイン酸およびアントラニル酸メチルの製剤は、クリイロコイタマダニに対して優れた防除効果を有することが示された。
(実施例17)
ネッタイシマカ(Yellow Fever Mosquito)防除
製剤H及びIについて、下記の方法でネッタイシマカ(Aedes aegypti)の防除効果を試験した。
コラーゲン膜で覆われた3種のウシ血液で満たされたウェルを任意に有する蚊暴露容器及び膜給餌器を、蚊に提示するために使用した。血液は、摂食刺激物質として26mLのウシ血液に72mgのATP二ナトリウム塩を添加することにより調製された。各ウェルは、完全に満たされるまで(ウェルのレベルを少し上回るメニスカス)、血液が膜給餌器のウェルに注入された。コラーゲンの円形片(直径3cm)を各ウェルに配置した。1枚の膜は、25マイクロリットルの製剤Hで処理され、1枚は25マイクロリットルの製剤Iで処理され、1枚は非処理であった。5つの複製物を試験した。膜給餌器を、37℃〜40℃に温められた温水浴に連結した。250匹の雌の蚊を有する暴露容器を給餌器の上に置いて開放し、各ウェルを覆う膜を認識する蚊の数を、20分間、2分毎に記録した。雌の蚊の新しいバッチを、各複製物のために使用した。複製物当たり認識の数を集計し、合計から平均を求めた。コントロールの膜上の認識の平均数は65であり、製剤Hの膜上の認識の平均数は0であり、製剤Iで処理された膜上の認識の平均数は6.8であった。このデータによって、オレイン酸及びアントラニル酸メチルの製剤は、ネッタイシマカの優れた防除剤であることが示された。
(実施例18)
ネコノミ幼虫(Cat Flea Larvae)防除
製剤H及びその希釈物について、下記の方法でネコノミ幼虫(Ctenocephalides felis)の防除効果を試験した。
製剤Fの試験溶液を、ポリエチレングリコールで製剤Fを希釈することによって調製した。製剤Fは、オレイン酸30重量%及びアントラニル酸メチル10重量%を含む(40%の全活性成分)。第一の希釈物は12%の活性成分の濃度を提供した(製剤18−1)。第二の希釈物は4%の活性成分の濃度を提供した(製剤18−2)。第三の希釈物は1.2%の活性成分の濃度を提供した(製剤18−3)。最後の希釈物は0.4%の活性成分の濃度を提供した(製剤18−4)。
黒画用紙の円形片(直径150mm)を、アルミ箔で紙の半分を覆ってから覆われていない半分に試験製剤を噴霧することにより、製剤Hの試験溶液で処理した。処理された紙を、150×5mmのペトリ皿の底面に貼りつけた。ペトリ皿を数分間、実験用ドラフト内で乾燥させた。10匹のネコノミ幼虫を、処理された紙の中央領域に放出させ、2〜3時間、試験紙の非処理または処理された部分にいるか観察した。観察結果を以下の表にまとめる。
Figure 0006526650
ネコノミ幼虫(Cat Flea Larvae)防除効果
このデータによって、ネコノミ幼虫は、組み合わされた活性成分の0.4%といった低い割合でのオレイン酸及びアントラニル酸メチルを含有する製剤によって防除されることが示された。
(実施例19)
サザンコーンルートワーム(Southern Corn Rootworm)防除効果
試験A:試験アリーナを、半分に円形ろ紙片を切り、ろ紙の2つの半分の間に小さな隙間を残してプラスチックペトリ皿の底に両半分を配置することによって準備した。ろ紙の小片を、面当たり1mLの脱イオン水で湿らせた。3本の発芽トウモロコシの苗を製剤F中に浸漬し、乾燥させ、ろ紙片の間の隙間からできるだけ遠くの一片のろ紙上のペトリ皿の一端に配置した。3本の非処理の発芽トウモロコシの苗を隙間からできるだけ遠くの他のろ紙片上に置いた。18匹の2齢のサザンコーンルートワーム(Diabrotica undecimpunctata howardi)を、2片のろ紙の間の正中線の隙間に置き、プラスチックのペトリ蓋を上に置いた。それぞれの側に3本の非処理の発芽トウモロコシの苗を持つ非処理のコントロールは、すべての完全に処理された試験と同様に試験され、すべての6本の発芽トウモロコシの苗が試験に含まれていた。ペトリ皿を24時間、暗い成長チャンバー内で、大気温度および湿度に維持した。観察を、幼虫が発芽トウモロコシの苗を食べるかどうかを決定するために、4時間後および24時間後に行った。これらの観察結果を、以下の表にまとめる。
Figure 0006526650
このデータによって、サザンコーンルートワームの幼虫は、オレイン酸およびアントラニル酸メチルを含有する製剤によって摂食から防除されていることが示された。
試験B:50mLのポリプロピレン製円錐管を、10%の水を含む表土20mLで満たした。約75匹のサザンコーンルートワームの卵(Diabrotica undecimpunctata howardi)を土壌の上に置いた。卵を、蒸留水に懸濁し、ピペットで土壌に移した。非処理のコントロール試験または処理試験のための処理土壌に対する、10mLの表土の最終層を、上部に追加した。処理試験のために、375mgの製剤Fを15mLの蒸留水で希釈した。この溶液を、150mLの表土に加え、十分に混合した。処理土壌が底部層及び上部層の両方に使われる処理もまた、含めた。1インチのレタス管状花を、餌として土壌の上部層の上部に置き、管に蓋をし、7日間、大気温度および湿度で保存した。レタス管状花を、3日後に差し替えた。7日後に孵化し、レタス管状花に達した幼虫をカウントし、孵化し土壌中に残った幼虫を観察した。各試験を2通り行った。観察結果を、以下の表にまとめる。
Figure 0006526650
このデータによって、サザンコーンルートワームの幼虫は、オレイン酸およびアントラニル酸メチルを含有する製剤により摂食が防除され、オレイン酸およびアントラニル酸メチルの存在下でサザンコーンルートワームの卵が孵化しないことが示された。
(実施例20)
ノコギリヒラタムシ(Saw−toothed Grain Beetle)防除
黒画用紙(直径150mm)の円形片を、アルミ箔で紙の半分を覆って被覆されていない半分に試験製剤を噴霧することにより、製剤Hで処理した。処理された紙を、150×15mmペトリ皿ベースの底部に貼りつけた。ペトリ皿を数分間、実験用ドラフト内で乾燥させた。50匹のノコギリヒラタムシ(Oryzaephilus surinamensis)を画用紙の中央領域に放出し、数時間、試験紙の非処理または処理された部分にいることを観察した。画用紙の一つの側にポリエチレングリコールのみを噴霧したコントロール試験もまた含めた。観察結果を、以下の表にまとめる。
Figure 0006526650
このデータによって、オレイン酸およびアントラニル酸メチルの混合物は、ノコギリヒラタムシに対して防除効果を示すことが示された。
(実施例21)
ヒラタコクヌストモドキ(Confused Flour Beetle)防除
黒画用紙(直径150mm)の円形片を、アルミ箔で紙の半分を覆って被覆されていない半分に試験製剤を噴霧することにより、製剤Hで処理した。処理された紙を、150×15mmペトリ皿ベースの底部に貼りつけた。ペトリ皿を数分間、実験用ドラフト内で乾燥させた。13匹のヒラタコクヌストモドキ(Tribolium confusum)を画用紙の中央領域に放出し、数時間、試験紙の非処理または処理された部分にいることを観察した。画用紙の一つの側にポリエチレングリコールのみを噴霧したコントロール試験もまた含めた。観察結果を、以下の表にまとめる。
Figure 0006526650
このデータによって、オレイン酸およびアントラニル酸メチルの混合物は、ヒラタコクヌストモドキに対して防除効果を示すことが示された。
(実施例22)
小クマバチ(Small Carpenter Bee)防除
地面に巣穴を作っている小クマバチ(Apidae caeratina)が多く発生している住宅地を、4つの2フィート×2フィートの試験プロットに区切った。各試験プロットは、24以上の小クマバチの巣穴を有していた。1つの試験プロットを製剤Fで処理し、1つを製剤18−1で処理し、1つを製剤18−2で処理した。残りの試験プロットはコントロールとして非処理のままとした。製剤を、試験プロット当たり約24スプレーポンプ、試験プロットの上約12インチを噴霧する手持ちスプレーボトルを使用して適用した。試験プロットを、小クマバチが巣穴に入るか又は防除されるかを確認するために、8時間観察した。試験は、2013年5月の暖かい日に行われた。以下の表に、観測結果をまとめる。
Figure 0006526650
28時間後、処理されたプロットの近くにハチは観察されなかった。このデータによって、オレイン酸およびアントラニル酸メチルの混合物は、小クマバチに対して防除効果を示すことが示唆された。
実施例に記載された昆虫のほかに、下記の目の昆虫が、オレイン酸およびアントラニル酸メチルの混合物によって防除された(ファミリー、属)。
膜翅目−オオアリ(carpenter ant)(Apidae Xylocopa)及びマルハナバチ(bumble bee)(Apidae Bombus);
半翅目−トコジラミ(bed bugs)(Cimedae Cimex);
双翅目−通常のイエカ(house mosquito)(Culicidae Anopheles);イエバエ(house fly)(Muscidae Musca)、ニクバエ(flesh fly)(Sarcophagidea Sarcophagi)、ミバエ(fruit flies)(Drosophilidae Drosophila)、タイコバエ(phorid flies)(Phoridae Megaselia);
鱗翅目−ノシメマダラメイガ(Indian meal moth )(Pyralidae Plodia);
真正クモ目−クロゴケグモ(Black widow spider)(Theridiidae Latrodectus)、ドクイトグモ(Brown recluse spider)(Loxoscelidas Loxosceles)、コモリグモ(Wolf spider)(Lycosidae)、ダディーロングレッグズスパイダー(Daddy long−legs spider)(Pholcidae );
ハリセンチュウ類−根こぶ線虫(Root knot nematode) (Meloidogynidae Meloidogynae)
(実施例23)
鳥防除活性の評価
鳥類防除活性を、脱イオン水で50%希釈した製剤Fで黒油ヒマワリ種子を処理することによって試験した。処理1は、種子のキログラム当たり希釈製剤10mLで黒油ヒマワリ種子をコーティングすることにより調製され、処理2は、種子のキログラム当たり希釈製剤50mLで黒油ヒマワリ種子をコーティングすることにより調製された。4つの20”×20” 木製トレイを、Duncraft(登録商標)リスストッパーシステムの鳥の給餌器のクロスブラケットから吊り下げ、75グラムの処理された種子を2つのトレイに置き(処理された種子のみに使用されるようにデザインされた)、75グラムの非処理種子をコントロールとして2つの残りのトレイに置いた。トレイを、種子を食べる鳥のために毎日モニターした。各一日の後、残りの種子を計量のために回収し、新しい種子と交換した。他の場所よりも給餌器の特定の箇所を好む鳥により引き起こされる位置的な影響を排除するために、再補充するたびに1つの場所分だけトレイの位置を移動させた。処理当たり2週間試験を行い、処理当たり4つの複製物を用いた。消費された処理種子の量と消費された非処理種子の量との間に統計的な差はみられなかった。種子を食べることが観察された鳥は、キジバト(Turtle dove)、メキシコマシコ(House finch)、オウゴンヒワ(American goldfinch)、セジロコゲラ(Downey woodpecker)、セジロアカゲラ(Harry woodpecker)、ハシボソキツツキ(Northern flicker)、シマセゲラ(Red bellied woodpecker)、アオカケス(Blue jay)、カロライナコガラ(Carolina chickadee)、Tufted titmouse, エボシガラ(Carolina wren)、ネコマネドリ(Grey catbird)、hホシムクドリ(European starling)、イエスズメ(House sparrow)、カーディナルグラックル及びオオクロムクドリモドキ(Cardinal and Common grackle)を含む。
(実施例24)
ネッタイシマカ(Yellow Fever Mosquito)防除
オレイン酸3.0グラム、アントラニル酸メチル1.0グラム及びイソプロピルアルコール96.0グラムの混合物を、均質になるまで撹拌した。この製剤は、Ex.24と標識された。比較の目的で、イソプロピルアルコール中のN,N−ジエチル−3−メチルベンザミドの5%溶液(DEET昆虫防除剤中の有効成分)も試験した。このサンプルは、5%DEETと標識された。イソプロピルアルコール(IPA)、水および非処理のコラーゲン膜もまた試験された。
インビトロでの実験室試験を行って、様々な間隔で老化させた試験製剤の雌ネッタイシマカ(Aedes aegypti)に対する防除効果を評価した。250匹の雌成虫の蚊、ネッタイシマカは、複製物ごとに使用された(試験毎に5つの複製物)。成虫の蚊は、6日齢であり、試験前に約18時間、ショ糖溶液を与えなかった。コラーゲン膜で覆われた5種の血液で満たされたウェルを任意に有する曝露容器が、蚊への提示のために使用された。コラーゲン膜は、適切な膜に25μLの試験製剤または溶媒をピペッティングし、ピペットの先で均等に拡散することで処理された。膜を2時間、大気温度及び湿度に影響を受けずに、老化するままにした。
使用された暴露容器は、4本の4cmの高さの脚により支持された30.5cm×30.5cm×30.5cmの硬質プラスチックフレームであり、片側に袖付き開口部及び底部にスライドドアを備える。
膜給餌器は、暴露容器の底部においてスライドドアを通り抜ける中空プラスチックブロック(6cm幅×22センチの長さ×3cmの深さ)上にある一列の5つのウェル(3cmの直径×8mmの深さ)からなる。ブロックの各側面に取り付けられたホースは、水浴から汲み上げられた温水を循環させる。暴露容器の底部におけるスライドドアは、膜給餌器におけるウェルを被覆又は露出し、蚊がウェルに近づけるようになっている。
膜給餌器は、温水バスに連結され、温水は、ウェルが89−95°Fに温められるように、循環ポンプを介して膜給餌器を通過していた。72mgのATP(ジナトリウム塩)を、26mLの温められたクエン酸ウシ血液に加え、完全に満杯になるまでウェルに注がれた。コラーゲン膜は、上記のように処理され、老化させた後、各ウェルの上に置き、完全に血液を覆った。膜と血液の表面との間からすべての気泡を除去するよう注意した。
膜への曝露直前に、蚊を暴露容器内に放出した。5分後、暴露容器を膜給餌器上に置き、スライドドアを開放し、蚊がウェルに近づくことができるようにした。各膜を認識する蚊の数を、20分間、2分毎に記録した。
5つの複製が完了するまで、上記手順を繰り返した。250匹の雌の蚊及び新鮮な血液の新しいバッチを、各複製物に対して使用し、ウェルを各複製物を用いる間で洗浄した。処理の位置を各複製物で交代させ、各処理が5ウェルのそれぞれで試験されるようにした。
5つの複製物からのデータを下記に示す。
Figure 0006526650

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Figure 0006526650

Figure 0006526650

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上記の結果により、本発明の組成物は、DEETの場合よりも優れた防除効果を与えることが示された。
本発明は、本発明の広義の精神及び範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施形態ではなく、請求の範囲によって示される。そして、請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
(付記)
(付記1)
有効量の(a)アントラニル酸エステル及び(b)脂肪酸を含む、昆虫又はダニを防除する量の組成物を含む組成物。
(付記2)
前記アントラニル酸エステルは、アントラニル酸ジメチル、アントラニル酸メチル、アントラニル酸エチル、アントラニル酸フェニルエチル及びアントラニル酸メンチルからなる群より選択される、
ことを特徴とする付記1に記載の組成物。
(付記3)
前記アントラニル酸エステルは、アントラニル酸メチル又はアントラニル酸ジメチルである、
ことを特徴とする付記1に記載の組成物。
(付記4)
前記脂肪酸は、8個から24個の炭素原子を含む飽和及び不飽和脂肪酸からなる群より選択される、
ことを特徴とする付記1に記載の組成物。
(付記5)
前記脂肪酸は、13個から21個の炭素原子を含む、
ことを特徴とする付記4に記載の組成物。
(付記6)
前記脂肪酸は、オレイン酸、リシノレイン酸(リシノール酸)、リノレイン酸(リノール酸)、パルミチン酸及びステアリン酸からなる群より選択される、
ことを特徴とする付記1に記載の組成物。
(付記7)
前記脂肪酸は、オレイン酸である、
ことを特徴とする付記1に記載の組成物。
(付記8)
脂肪酸のアントラニル酸エステルに対する重量比は、1:10から20:1である、
ことを特徴とする付記1に記載の組成物。
(付記9)
脂肪酸のアントラニル酸エステルに対する重量比は、1:5から10:1である、
ことを特徴とする付記8に記載の組成物。
(付記10)
脂肪酸のアントラニル酸エステルに対する重量比は、1:1から5:1である、
ことを特徴とする付記1に記載の組成物。
(付記11)
溶媒をさらに含む、
ことを特徴とする付記1に記載の組成物。
(付記12)
前記溶媒は、C−Cアルコール、エステル、ケトン、石油蒸留物又はグリコールである、
ことを特徴とする付記11に記載の組成物。
(付記13)
抗酸化保存剤をさらに含む、
ことを特徴とする付記1に記載の組成物。
(付記14)
昆虫又はダニの害虫防除を必要とする場所に付記1に記載の組成物を適用することを含む昆虫又はダニの害虫防除方法。
(付記15)
前記害虫は、膜翅目、ゴキブリ、半翅目、双翅目、甲虫目、鱗翅目及びダニからなる群より選択される、
ことを特徴とする付記14に記載の方法。
(付記16)
前記害虫は、ペイブメントアント(pavement ant)、オオアリ(carpenter ant)、アルゼンチンアリ(Argentine ant)、チビヒアリ(little fire ant)、ゴーストアント(ghost ant)、耐寒性アリ(cold tolerant ant)、ヨーロッパアカヤマアリ(wood ant)、オオハリアリ(Asian needle ant)、臭気アリ(odorus ant)、ローバーアント(rover ant)、カミアリ(fire ant)、大頭アリ(bigheaded ant)、ミツバチ(honeybee)、クマバチ(carpenter bee)、マルハナバチ(bumble bee)、小クマバチ(small carpenter bee)、ヨーロッパアシナガバチ(European paper wasp)、ドイツスズメバチ(German yellowjacket hornet)及び北米産スズメバチ(bald−faced hornet)、チャバネゴキブリ(German roach)、イースタンシロアリ(Eastern subterranean termite)、トコジラミ(bed bugs)、クサギカメムシ(brown marmorated stink bugs)、ヤブカ(Aedes mosquitoes)及びハマダラカ(Anopheles mosquitoes)、コーンルートワーム(corn rootworm)、ノコギリムシ(sawtoothed beetle)、ヒラタコクヌストモドキ(confused flour beetle)、ニセアメリカタバコガ(tobacco budworm)並びにクリイロコイタマダニ(brown dog tick)からなる群より選択される、
ことを特徴とする付記14に記載の方法。

Claims (12)

  1. 有効量の(a)アントラニル酸エステル及び(b)オレイン酸である脂肪酸を含み、
    アントラニル酸エステル以外のアミンを含まない、
    昆虫又はダニを防除する量の組成物を含む組成物。
  2. 前記アントラニル酸エステルは、アントラニル酸ジメチル、アントラニル酸メチル、アントラニル酸エチル、アントラニル酸フェニルエチル及びアントラニル酸メンチルからなる群より選択される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  3. 前記アントラニル酸エステルは、アントラニル酸メチル又はアントラニル酸ジメチルである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  4. 脂肪酸のアントラニル酸エステルに対する重量比は、1:10から20:1である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  5. 脂肪酸のアントラニル酸エステルに対する重量比は、1:5から10:1である、
    ことを特徴とする請求項4に記載の組成物。
  6. 脂肪酸のアントラニル酸エステルに対する重量比は、1:1から5:1である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  7. 溶媒をさらに含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  8. 前記溶媒は、C−Cアルコール、エステル、ケトン、石油蒸留物又はグリコールである、
    ことを特徴とする請求項7に記載の組成物。
  9. 抗酸化保存剤をさらに含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
  10. 昆虫又はダニの害虫防除を必要とする場所に請求項1に記載の組成物を適用することを含む昆虫又はダニの害虫防除方法。
  11. 前記害虫は、膜翅目、ゴキブリ、半翅目、双翅目、甲虫目、鱗翅目及びダニからなる群より選択される、
    ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記害虫は、ペイブメントアント(pavement ant)、オオアリ(carpenter ant)、アルゼンチンアリ(Argentine ant)、チビヒアリ(little fire ant)、ゴーストアント(ghost ant)、耐寒性アリ(cold tolerant ant)、ヨーロッパアカヤマアリ(wood ant)、オオハリアリ(Asian needle ant)、臭気アリ(odorus ant)、ローバーアント(rover ant)、カミアリ(fire ant)、大頭アリ(bigheaded ant)、ミツバチ(honeybee)、クマバチ(carpenter bee)、マルハナバチ(bumble bee)、小クマバチ(small carpenter bee)、ヨーロッパアシナガバチ(European paper wasp)、ドイツスズメバチ(German yellowjacket hornet)及び北米産スズメバチ(bald−faced hornet)、チャバネゴキブリ(German roach)、イースタンシロアリ(Eastern subterranean termite)、トコジラミ(bed bugs)、クサギカメムシ(brown marmorated stink bugs)、ヤブカ(Aedes mosquitoes)及びハマダラカ(Anopheles mosquitoes)、コーンルートワーム(corn rootworm)、ノコギリムシ(sawtoothed beetle)、ヒラタコクヌストモドキ(confused flour beetle)、ニセアメリカタバコガ(tobacco budworm)並びにクリイロコイタマダニ(brown dog tick)からなる群より選択される、
    ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
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