JP6525195B2 - 魚眼カメラの内部パラメータの、推定方法、推定装置、及び推定プログラム - Google Patents
魚眼カメラの内部パラメータの、推定方法、推定装置、及び推定プログラム Download PDFInfo
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Description
前記魚眼カメラが、複数の視覚的な特徴点を含む空間内で、該魚眼カメラの内部を通るとともに該魚眼カメラの光軸に対してほぼ垂直に延在する回転軸線の周りで回転される間に、前記魚眼カメラによって、複数の異なるタイミングのそれぞれで前記複数の特徴点を撮像することにより、複数の魚眼画像を得る、撮像ステップと、
前記各特徴点に対応する前記各魚眼画像中の観測点の集合から得られる軌跡を含む、軌跡画像を生成する、軌跡画像生成ステップと、
前記軌跡画像に基づいて、前記魚眼カメラの内部パラメータを推定する、推定ステップと、
を含むことを特徴とする。
前記魚眼カメラが、複数の視覚的な特徴点を含む空間内で、該魚眼カメラの内部を通るとともに該魚眼カメラの光軸に対してほぼ垂直に延在する回転軸線の周りで回転される間に、該魚眼カメラによって複数の異なるタイミングのそれぞれで前記複数の特徴点を撮像することにより得られた、複数の魚眼画像を、取得する、取得部と、
前記各特徴点に対応する前記各魚眼画像中の観測点の集合から得られる軌跡を含む、軌跡画像を生成する、軌跡画像生成部と、
前記軌跡画像に基づいて、前記魚眼カメラの内部パラメータを推定する、推定処理部と、
を備えたことを特徴とする。
前記魚眼カメラが、複数の視覚的な特徴点を含む空間内で、該魚眼カメラの内部を通るとともに該魚眼カメラの光軸に対してほぼ垂直に延在する回転軸線の周りで回転される間に、前記魚眼カメラによって複数の異なるタイミングのそれぞれで前記複数の特徴点を撮像することにより得られた、複数の魚眼画像を、取得する、取得ステップと、
前記各特徴点に対応する前記各魚眼画像中の観測点の集合から得られる軌跡を含む、軌跡画像を生成する、軌跡画像生成ステップと、
前記軌跡画像に基づいて、前記魚眼カメラの内部パラメータを推定する、推定ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする。
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態に係る推定装置の一例を説明する。本実施形態の推定装置1は、魚眼レンズ11を備えた魚眼カメラ10の内部パラメータを推定するものである。図1の例において、推定装置1は、魚眼カメラ10を支持するカメラ支持部90と、コンピュータ70と、を備えている。
ただし、魚眼カメラ10は、撮影を開始してから、所定の撮影時間(例えば10秒)の経過後に、自動的に撮影を終了するように、設定されてもよい。あるいは、魚眼カメラ10の撮影の開始及び終了は、コンピュータ70によって制御されてもよい。
また、魚眼カメラ10は、ユーザによってシャッターが押される度に撮像するように構成されてもよい。
より具体的には、本例において、魚眼カメラ10は、撮影中又は撮影後に、無線通信又は有線通信によって、撮像により得られた時系列の魚眼画像を、後述するコンピュータ70の通信部71へ送信する。一方、コンピュータ70側では、通信部71が魚眼画像を受信すると、その魚眼画像が記憶部73に格納される。
ただし、魚眼カメラ10が、撮像により得られた時系列の魚眼画像を、魚眼カメラ10に接続された外部メモリ(SDカードメモリやUSBメモリ等)に保存し、その後、ユーザが該外部メモリをコンピュータ70に接続して、該外部メモリに保存された時系列の魚眼画像を、後述するコンピュータ70の記憶部73内に取り込むようにしてもよい。
モータ40の出力軸、回転軸30及び回転台20は、連動する。すなわち、モータ40の出力軸の回転によって、回転軸30及び回転台20が回転され、これにより、回転台20の上に設置された魚眼カメラ10が回転される。
魚眼カメラ10は、回転軸30の回転軸線RAが魚眼カメラ10の内部を通るように、回転台20の上に載せられている。ここで、図1に示すように、回転軸30の回転軸線RAが、魚眼カメラ10の内部で、魚眼カメラ10の光軸Oと交差(より具体的には、直交)することが好ましい。
ただし、モータ40は、コンピュータ70の回転制御部721と同様の機能を持つ回転制御部を、モータ40の内部に有していてもよい。
なお、図1では、コンピュータ70を機能ブロックにより模式的に図示しているにすぎず、コンピュータ70のハードウェア構成は、通信部71、制御部72、記憶部73、入力部74、表示部75の各機能が実現される限り、任意のものを採用してよい。例えば、コンピュータ70は、そのハードウェア構成を観た場合に、1つの装置から構成されてもよいし、複数の装置から構成されてもよい。
なお、本例では、通信部71が、魚眼カメラ10から複数の魚眼画像を受信(取得)する、取得部を構成する。ただし、コンピュータ70が、上述のように外部メモリ(SDカードやUSBメモリ)を介して、魚眼カメラ10からの複数の魚眼画像を取得する場合、外部メモリと接続されるインタフェース(図示せず)が、取得部を構成する。
制御部72は、回転制御部721と、軌跡画像生成部722と、推定処理部723と、を有する。
軌跡画像生成部722は、記憶部73に記憶された軌跡画像生成プログラム732を実行しながら、魚眼カメラ10から得られる時系列の魚眼画像に基づいて、後述する軌跡画像を生成する。
推定処理部723は、記憶部73に記憶された推定処理プログラム733を実行しながら、軌跡画像生成部722が生成する軌跡画像に基づいて、魚眼カメラ10の内部パラメータを推定する。
制御部72による処理の詳細については、後にさらに詳しく説明する。
なお、軌跡画像生成プログラム732と推定処理プログラム733とが、本実施形態の推定プログラムを構成している。
表示部75は、例えば液晶パネル等から構成され、後述する軌跡画像等、様々な情報を表示する。
なお、入力部74及び表示部75は、タッチパネルを構成してもよい。
ここで、図2及び図3を参照して、本発明の一実施形態に係る推定装置、推定方法、及び推定プログラムにより求められる、魚眼カメラの内部パラメータの一例について説明する。
図2は、魚眼カメラ10を含む実空間の座標系(以下、「魚眼カメラ座標系」という。)を示している。図2に示す魚眼カメラ座標系は、魚眼カメラ10の光軸OをY軸とし、魚眼カメラ10の内部を通りY軸に直交する平面をXZ平面とする、3次元座標系である。XY平面は、水平面に平行である。魚眼カメラ座標系において、実空間上の点Pの方位角、すなわち、点Pから魚眼カメラ10への投射線の、XY平面上への投影線が、Y軸に対してなす角度を、αとする。また、点Pの仰角、すなわち、点Pから魚眼カメラ10への投射線の、XY平面上への投影線が、該投射線に対してなす角度を、βとする。
このとき、点Pから魚眼カメラ10への投射線と魚眼カメラ10の光軸Oとのなす角θは、
魚眼画像座標系の原点(画像中心C)と投影点pとを結ぶ線の、y軸とのなす角φは、
k1、k3、k5は、魚眼カメラ10の魚眼画像の歪みを表す、歪みパラメータである。k1は、1次の歪みパラメータであり、いわゆる焦点距離に関係している。k3は、3次の歪みパラメータである。k5は、5次の歪みパラメータである。
cu、cvは、図3に示すように、魚眼画像の左上端を原点とするuv直交座標系における、画像中心Cの座標である。画像中心Cは、魚眼カメラ10の魚眼画像の歪みの中心を表す。
このように、本例における内部パラメータIは、歪みパラメータk1、k3、k5と、画像中心Cの座標cu、cvと、を含むものである。
以上の式(1)〜(6)により、投影点pの位置ベクトルmは、α、β、Iで表わすことができる。
つぎに、図4〜図8を参照して、本発明の一実施形態に係る魚眼カメラの内部パラメータの推定方法を説明する。図4は、本発明の一実施形態に係る推定方法を示すフローチャートである。ここでは、図1の例の推定装置1を用いる場合について説明するが、後述するように、他の構成を持つ推定装置を用いて、本実施形態に係る推定方法を実施することもできる。また、以下に説明する例では、推定の対象とする内部パラメータIとして、式(4)に表されるものを用いるが、式(4)以外の式により表される内部パラメータIを、本実施形態に係る推定方法によって推定するようにしてもよい。また、以下に説明する例では、図2及び図3を参照して説明した魚眼カメラ座標系及び魚眼画像座標系を用いるものとする。
まず、予め、魚眼カメラ10が、カメラ支持部90の回転台20の上に設置される。本例において、回転台20の回転軸線RAは、魚眼カメラ10の内部を通るとともに鉛直方向に延びており、魚眼カメラ10の内部で、魚眼カメラ10の光軸Oと直交している。
そして、図5に示すように、魚眼カメラ10が、複数(この例では、4つ)の視覚的な特徴点81a〜84aを含む空間内で、回転軸線RAの周りで回転される間に、魚眼カメラ10によって、複数の異なるタイミングのそれぞれで(ひいては、魚眼カメラ10が複数の異なる回転位置のそれぞれにあるときに)、複数の特徴点81a〜84aを撮像することにより、該複数の異なるタイミングに対応した複数の魚眼画像を得る(撮像ステップS1)。図5(a)及び図5(b)は、それぞれ、撮像ステップS1において魚眼カメラ10が回転軸線RAの周りで回転されながら撮影する様子を示す、上面図及び側面図である。
本例において、魚眼カメラ10は、水平面に平行な仮想回転平面RP内で回転される。
また、魚眼カメラ10は、回転軸線RAの周りで回転される間、ある一定の撮像時間間隔毎(例えば0.033秒毎)に、その周囲にある特徴点81a〜84aを撮像する。
魚眼カメラ10は、撮影中又は撮影後に、無線通信又は有線通信によって、撮像により得られた時系列の魚眼画像を、コンピュータ70の通信部71へ送信する。一方、コンピュータ70側では、通信部71が魚眼画像を受信すると、制御部72が、魚眼画像を記憶部73に格納する。
また、魚眼カメラ10による撮影と並行して行われる魚眼カメラ10の回転の回転角度は、本例のように180°である必要はなく、180°より小さくてもよいし、180°より大きくてもよい。また、該回転角度は、180°以上であることが好ましく、360°であることがより好ましい。
撮像ステップS1の後、図6に示すように、各特徴点81a〜84aに対応する各魚眼画像中の観測点(像点)の集合から得られる軌跡T1〜T4を含む、軌跡画像を生成する(軌跡画像生成ステップS2)。図6は、軌跡画像の一例を模式的に表す図である。
より具体的には、まず、コンピュータ70の軌跡画像生成部722が、軌跡画像生成プログラム732に従って、記憶部73から時系列の魚眼画像を読み出す(取得する)。そして、軌跡画像生成部722は、軌跡画像生成プログラム732に従って、時系列の魚眼画像に基づいて、軌跡画像を生成する。ここで、例えば、軌跡画像生成部722は、各魚眼画像どうしを重ね合わせることにより、軌跡画像を生成する。あるいは、軌跡画像生成部722は、各魚眼画像から、それぞれの魚眼画像内に現れる特徴点81a〜84aの観測点を抽出し、抽出した各観測点を1つの魚眼画像上に重ね合わせることにより、軌跡画像を生成する。その後、軌跡画像生成部722は、生成した軌跡画像を、記憶部73に記憶させる。
軌跡画像生成ステップS2の後、軌跡画像生成ステップS2で得られた軌跡画像に基づいて、魚眼カメラ10の内部パラメータを推定する(推定ステップS3)。
より具体的に、本例では、コンピュータ70の推定処理部723が、推定処理プログラム733に従い、軌跡画像に基づいて、式(4)で表される内部パラメータIを推定する。
図7は、推定ステップS3において、推定処理部723が行う処理を説明するためのフローチャートである。
図7に示すように、推定処理部723は、内部パラメータIを推定するにあたって、まず、内部パラメータIのうちの画像中心Cの座標cu、cvを、軌跡画像を用いて推定する(ステップS31)。
つぎに、実際の軌跡画像中の各観測点に対応する実空間上の点の方位角α、仰角βの初期値を、軌跡画像を用いて、大まかに推定する(ステップS32)。その後は、内部パラメータIのうちの歪みパラメータk1、k3、k5を、軌跡画像から求まる方位角α、仰角βを用いて、推定する(ステップS33〜S55)。ここで、推定処理部723は、いったん推定された歪みパラメータk1、k3、k5を用いたシミュレーションによって、実際の軌跡画像中の観測点に対応する実空間上の点を魚眼画像へ投影した場合に得られる点(以下、「再投影点」という。)が、実際の観測点になるべく近づくように、修正パウエル法等の最適化手法により、歪みパラメータk1、k3、k5の推定を行う。
まず、推定処理部723は、画像中心Cの座標cu、cvを推定する(ステップS31)。軌跡画像中の軌跡T1〜T4は、画像中心Cを通るとともにv軸に平行な線(u=cuの線)に対して略線対称な放物線状に現れるという特徴がある。また、軌跡画像中の軌跡T1〜T4は、画像中心Cに近い軌跡ほど、軌跡の形状が緩やかである(傾きが小さい)という特徴がある。画像中心Cの座標cu、cvを推定するにあたっては、このような軌跡画像の特徴を利用する。
より具体的に、推定処理部723は、軌跡画像(図6)においてそれぞれ放物線状に現れる各軌跡T1〜T4の頂点を求め、各軌跡T1〜T4の頂点に基づいて、画像中心Cの座標cu、cvを推定する。例えば、軌跡画像における各軌跡T1〜T4を、図6において破線で示されたような放物線(二次曲線)で、近似する。つぎに、放物線状に現れる各軌跡T1〜T4の頂点のu座標を計算し、その平均を、画像中心Cのu座標cuとする。また、各軌跡T1〜T4のうち、近似された放物線の形状が最も緩やかである(放物線の傾きが最も小さい)ものを選択し、選択した軌跡(図6の例では、軌跡T1)の頂点のv座標を、画像中心Cのv座標cvとする。
まず、軌跡画像中の軌跡T1〜T4毎に、軌跡画像における画像中心Cを通るとともにv軸に平行な線(u=cuの線)上又はそれの最も近くにある観測点を特定し、特定した各観測点にそれぞれ対応する仰角βを計算する。ここで、u=cuの線上又はそれの最も近くにある各観測点が等距離射影されたものであるとの仮定のもと、画像中心Cからの距離に比例して仰角βの絶対値が大きくなり、軌跡画像の上端から下端までの間で仰角βが180°分だけ変化するものとして、仰角βを計算する。また、u=cuの線上又はそれの最も近くにある各観測点に対応する方位角αを、α=0とする。このようにして、各軌跡T1〜T4におけるu=cuの線上又はそれの最も近くにある観測点について、それぞれ方位角α及び仰角βの初期値を、大まかに推定する。
つぎに、u=cuの線上又はそれの最も近くにある観測点以外の各観測点に対応する方位角αを計算する。ここで、軌跡T1〜T4毎に観たときに、1つの軌跡の左端から右端に向かう間、方位角αの値は、軌跡の左端から軌跡に沿って測った距離に比例して変化し、軌跡の右端に至るまでには、撮像ステップS1で魚眼カメラ10が回転された回転角度である180°分だけ変化するものと、仮定する。また、1つの軌跡上の各観測点にそれぞれ対応する仰角βは、同じである。よって、u=cuの線上又はそれの最も近くにある観測点以外の各観測点にそれぞれ対応する仰角βは、u=cuの線上又はそれの最も近くにある該観測点について求めた仰角βと、同じである。このようにして、u=cuの線上又はそれの最も近くにある観測点以外の各観測点についても、方位角α及び仰角βの初期値を大まかに推定する。
評価関数Dは、観測点からなる軌跡と、再投影点からなる軌跡との一致度合いを表すものであり、DrjとDsjとの和である。Drjは、再投影誤差、すなわち、1つの軌跡における、観測点と、その観測点に対応する再投影点との距離の総和を表す。Dsjは、観測点からなる軌跡と、再投影点からなる軌跡との、形状の差を表す値である。
ステップS32において、推定処理部723は、k3=0、k5=0とおくとともに、k1の値を変えながら評価関数Dを計算していき、評価関数Dの最小値Dminを求める。
まず、軌跡画像中の軌跡T1〜T4毎に、u=cuの線上又はそれの最も近くにある観測点を特定し、特定した各観測点にそれぞれ対応する仰角βを計算する。ここで、特定した各観測点の方位角αを、α=0とおくと、式(1)から、θ=βが得られる。このθ=βを式(3)に代入する。また、式(3)において、k1はステップS33での推定値を用い、k3=0、k5=0とおくとともに、rは軌跡画像から求めたものを用いる。すると、βの方程式が得られ、βが求まる。このようにして、各軌跡に対応するβが得られる。
つぎに、u=cuの線上又はそれの最も近くにある観測点以外の各観測点に対応する方位角αを、上記のとおり既知のk1、k3、k5、βと軌跡画像から求めた該各観測点のrとを用いて、式(1)、(2)によりθを消してαの方程式を得ることにより、求める。
このようにして、軌跡画像中の各観測点に対応する方位角α及び仰角βが求まる。
その後、推定処理部723は、上述のように再計算した方位角α及び仰角βを用いて、上記のDminを再び計算する。
以下、ステップS32〜S35の処理を、「ループ処理1」という。
一方、今回算出したDminが前回算出したDminよりも大きければ(ステップS35、YES)、ループ処理1で求めたDminのうち最小のDmin(即ち、前回算出したDmin)と、該最小のDminのときの歪みパラメータk1とを、いったん記憶部73に記憶させる(ステップS36)。
なお、2回目以降にステップS37を実行する場合は、直前に求めたDminのときのk1、k3を、それらの推定値とする。
その後、推定処理部723は、上記再計算した方位角α及び仰角βを用いて、上記Dminを再び計算する。
一方、上記10回繰り返した間に、少なくとも1回、Dminが小さくなった場合(ステップS40、YES)、さらにステップS37、S38と同様の処理を行う(ステップS41、S42)。ここで、ステップS41を実行する場合は、上記10回繰り返した間における最小のDminのときのk1、k3を、それらの推定値とする。ステップS42の後、今回算出したDminが、前回算出したDmin以下であれば(ステップS43、NO)、再びステップS41、S42を行う。一方、今回算出したDminが、前回算出したDminよりも大きければ(ステップS43、YES)、後述のステップS44に進む。
以下、ステップS37〜S43の処理を、「ループ処理2」という。
ステップS44では、ループ処理2で求めたDminのうち最小のDminと、該最小のDminのときの歪みパラメータk1、k3とを、いったん記憶部73に記憶させる。
一方、ステップS45において、直前の2回で連続して大きくなった場合は(ステップS45、YES)、後述のステップS55に進む。
ステップS55において、推定処理部723は、記憶部73を参照して、それまでに求めたDminのうち最小のDminと、該最小のDminのときの歪みパラメータk1、k3、k5とを、最終的な推定結果として出力し、処理を終了する。
図8は、上述した例に係る撮像ステップS1、軌跡画像生成ステップS2を経て生成された、観測点からなる軌跡Tfを含む軌跡画像に、上記の例における推定ステップS3におけるシミュレーションで得られた、再投影点からなる軌跡Trを、重ね合わせて、軌跡画像の右上部分を拡大した図である。図8(a)は、推定ステップS3の実行途中に得られた歪みパラメータの推定値を含む内部パラメータIを用いて、再投影点の軌跡Trを得た場合の図であり、再投影点の軌跡Trが観測点の軌跡Tfから少しずれている。図8(b)は、推定ステップS3の最終結果として得られた歪みパラメータの推定値を含む内部パラメータIを用いて、再投影点の軌跡Trを得た場合の図であり、再投影点の軌跡Trが観測点の軌跡Tfにほぼ重なっている。図8の結果から、上述した例に係る撮像ステップS1、軌跡画像生成ステップS2を用いて生成された軌跡画像を用いることにより、高い精度で内部パラメータIを推定できることが判る。
例えば、撮像ステップS1において、ユーザが、魚眼カメラ10の回転や、魚眼カメラ10への撮像の指示(シャッターボタンを押す等)を、行ってもよい。
また、撮像ステップS1において、撮像時間間隔は、一定である必要はなく、まだらな間隔でもよい。
より具体的には、ステップS31において、画像中心Cのv座標cvを求めるにあたっては、軌跡画像内の各軌跡のうち、近似された放物線の形状が最もフラット(すなわち最も直線に近い)ものを特定し、特定した軌跡上の各観測点のv座標の平均値を、画像中心Cのv座標cvとしてもよい。あるいは、軌跡画像内の各軌跡から近似された各放物線の頂点のv座標及び2次の項の係数を求め、2次の項の係数が0になるv座標を最小2乗法で推定して、その結果を、画像中心Cのv座標cvとしてもよい。
また、歪みパラメータの推定において、軌跡画像における観測点を用いる代わりに、観測点が描く軌跡あるいは該軌跡から近似された放物線上の、任意の点を用いてもよい。
10 魚眼カメラ
11 魚眼レンズ
20 回転台
30 回転軸
40 モータ
50 エンコーダ
60 三脚
70 コンピュータ
71 通信部(取得部)
72 制御部
73 記憶部
74 入力部
75 表示部
81〜84 物体
81a〜84a 特徴点
90 カメラ支持部(カメラ回転部)
721 回転制御部(カメラ回転部)
722 軌跡画像生成部
723 推定処理部
731 回転制御プログラム
732 軌跡画像生成プログラム(推定プログラム)
733 推定処理プログラム(推定プログラム)
C 画像中心
O 光軸
RA 回転軸線
RP 仮想回転平面
T1〜T4 軌跡
Claims (6)
- 魚眼レンズを備えた魚眼カメラの内部パラメータの推定方法であって、
前記魚眼カメラが、複数の視覚的な特徴点を含む空間内で、該魚眼カメラの内部を通るとともに該魚眼カメラの光軸に対してほぼ垂直に延在する回転軸線の周りで回転される間に、前記魚眼カメラによって、複数の異なるタイミングのそれぞれで前記複数の特徴点を撮像することにより、複数の魚眼画像を得る、撮像ステップと、
前記各特徴点に対応する前記各魚眼画像中の観測点の集合から得られる軌跡を含む、軌跡画像を生成する、軌跡画像生成ステップと、
前記軌跡画像に基づいて、前記魚眼カメラの内部パラメータを推定する、推定ステップと、
を含むことを特徴とする、推定方法。 - 前記推定ステップにおいて、前記軌跡画像においてそれぞれ放物線状に現れる前記各軌跡の頂点を求め、前記各軌跡の頂点に基づいて、前記内部パラメータにおける、前記魚眼カメラの魚眼画像の歪みの中心を表す画像中心の座標を、推定する、請求項1に記載の推定方法。
- 前記推定ステップにおいて、前記軌跡画像中の前記各観測点にそれぞれ対応する前記特徴点の方位角及び仰角を、前記軌跡画像に基づいて求め、求めた前記各特徴点の前記方位角及び仰角を用いて、前記内部パラメータにおける、前記魚眼カメラの魚眼画像の歪みを表す歪みパラメータを、推定する、請求項1又は2に記載の推定方法。
- 魚眼レンズを備えた魚眼カメラの内部パラメータの推定装置であって、
前記魚眼カメラが、複数の視覚的な特徴点を含む空間内で、該魚眼カメラの内部を通るとともに該魚眼カメラの光軸に対してほぼ垂直に延在する回転軸線の周りで回転される間に、該魚眼カメラによって複数の異なるタイミングのそれぞれで前記複数の特徴点を撮像することにより得られた、複数の魚眼画像を、取得する、取得部と、
前記各特徴点に対応する前記各魚眼画像中の観測点の集合から得られる軌跡を含む、軌跡画像を生成する、軌跡画像生成部と、
前記軌跡画像に基づいて、前記魚眼カメラの内部パラメータを推定する、推定処理部と、
を備えたことを特徴とする、推定装置。 - 前記魚眼カメラを前記回転軸線の周りで回転させるように構成された、カメラ回転部をさらに備えた、請求項4に記載の推定装置。
- 魚眼レンズを備えた魚眼カメラの内部パラメータの推定プログラムであって、
前記魚眼カメラが、複数の視覚的な特徴点を含む空間内で、該魚眼カメラの内部を通るとともに該魚眼カメラの光軸に対してほぼ垂直に延在する回転軸線の周りで回転される間に、前記魚眼カメラによって複数の異なるタイミングのそれぞれで前記複数の特徴点を撮像することにより得られた、複数の魚眼画像を、取得する、取得ステップと、
前記各特徴点に対応する前記各魚眼画像中の観測点の集合から得られる軌跡を含む、軌跡画像を生成する、軌跡画像生成ステップと、
前記軌跡画像に基づいて、前記魚眼カメラの内部パラメータを推定する、推定ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする、推定プログラム。
Priority Applications (1)
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JP2015116946A JP6525195B2 (ja) | 2015-06-09 | 2015-06-09 | 魚眼カメラの内部パラメータの、推定方法、推定装置、及び推定プログラム |
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Family Applications (1)
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