以下、本発明に係る遊技機の実施形態について、図面を参照して説明する。
[遊技機]
以下、本発明に係るパチンコ機からなる遊技機1のゲーム構成、遊技機の構造、各種遊技状態等について説明する。なお、本発明では遊技機1としてパチンコ機を用いた例について説明するが、これに限定されずパチスロ機等にも適用できることはもちろんである。
(遊技機のシステム構成)
パチンコゲームは、図1のゲーム概念図に示すように、ユーザの操作により遊技球が発射され、その遊技球が各種入賞した場合に遊技球の払出制御処理が行われるゲームである。また、パチンコゲームには、特別図柄を用いる特別図柄ゲーム、普通図柄を用いる普通図柄ゲームが含まれる。特別図柄ゲームにおいて「大当り」となったときや、普通図柄ゲームにおいて「当り」となったときには、相対的に、遊技球が入賞する可能性が増大し、遊技球の払出制御処理が行われ易くなる。
また、各種入賞には、特別図柄ゲームにおいて特別図柄の可変表示が行われるための一つの条件である特別図柄始動入賞や、普通図柄ゲームにおいて普通図柄の可変表示が行われるための一つの条件である普通図柄始動入賞も含まれる。
なお、本実施形態でいう「可変表示」とは、変動可能に表示される概念であり、例えば、実際に変動して表示される「変動表示」、実際に停止して表示される「停止表示」等を可能にするものである。また、「可変表示」では、例えば特別図柄ゲームの結果として特別図柄(識別情報)が表示される「導出表示」を行うことができる。すなわち、本実施形態では、「変動表示」の開始から「導出表示」までの動作を1回の「可変表示」と称する。さらに、本実施形態において、「識別情報」とは、特別図柄、普通図柄、装飾図柄、識別図柄等のパチンコ遊技で使用される「図柄」や、パチスロ又はスロット遊技で使用される識別図柄や装飾図柄などの、遊技者が遊技を行う上で、遊技の結果を表示又は示唆する際に使用される図柄を含み得る意味であり、以下に記載する実施形態及び各種変形例中の各種図柄もまた含み得る。
以下、特別図柄ゲーム及び普通図柄ゲームの処理フローの概要を説明する。
(1)特別図柄ゲーム
特別図柄ゲームにおいて特別図柄始動入賞があった場合には、大当り判定用カウンタ及び図柄決定用カウンタからそれぞれ乱数値(大当り判定用乱数値及び図柄決定用乱数値)が抽出され、抽出された各乱数値が記憶される(図1に示す特別図柄ゲーム中の特別図柄始動入賞処理のフロー参照)。
また、図1に示すように、特別図柄ゲーム中の特別図柄制御処理では、最初に、特別図柄の可変表示を開始する条件が成立したか否かが判定される。この判定処理では、特別図柄始動入賞によって乱数値が記憶されているか否かを参照し、乱数値が記憶されていることを一つの条件として、特別図柄の可変表示を開始する条件が成立したと判定する。
次いで、特別図柄の可変表示を開始する場合、大当り判定用カウンタから抽出された大当り判定用乱数値が参照され、「大当り」とするか否かの大当り判定が行われる。その後、停止図柄決定処理が行われる。この処理では、図柄決定用カウンタから抽出された図柄決定用乱数値と、上述した大当り判定の結果とが参照され、停止表示させる特別図柄を決定する。
次いで、変動パターン決定処理が行われる。この処理では、変動パターン決定用カウンタから乱数値が抽出され、その乱数値と、上述した大当り判定の結果と、上述した停止表示させる特別図柄とが参照され、特別図柄の変動パターンを決定する。
次いで、演出パターン決定処理が行われる。この処理では、演出パターン決定用カウンタから乱数値が抽出され、その乱数値と、上述した大当り判定の結果と、上述した停止表示させる特別図柄と、上述した特別図柄の変動パターンとが参照され、特別図柄の可変表示に伴って実行する演出パターンを決定する。
次いで、決定された大当り判定の結果、停止表示させる特別図柄、特別図柄の変動パターン、及び、特別図柄の可変表示に伴う演出パターンが参照され、特別図柄の可変表示の制御を行う可変表示制御処理、及び、所定の演出を行う演出制御処理が実行される。
そして、可変表示制御処理及び演出表示制御処理が終了すると、「大当り」となるか否かが判定される。この判定処理において、「大当り」となったと判定されると、大当り遊技を行う大当り遊技制御処理が実行される。なお、大当り遊技では、上述した各種入賞の可能性が増大する。一方、「大当り」とならなかったと判定されると、大当り遊技制御処理が実行されない。
「大当り」とならなかったと判定された場合、又は、大当り遊技制御処理が終了した場合には、遊技状態を移行させるための遊技状態移行制御処理が行われる。この遊技状態移行制御処理では、大当り遊技状態とは異なる通常時の遊技状態の管理が行われる。通常時の遊技状態としては、例えば、上述した大当り判定において、「大当り」と判定される確率が増大する遊技状態(以下、「確変遊技状態」という)や、特別図柄始動入賞が得られやすくなる遊技状態(以下、「時短遊技状態」という)などが挙げられる。その後、再度、特別図柄の可変表示を開始させるか否かの判定処理を行い、その後は、上述した特別図柄制御処理の各種処理が繰り返される。
なお、本発明の遊技機1において、特別図柄の変動表示中に遊技球が始動入賞した場合には、該始動入賞時に取得される各種データ(大当り判定用乱数値、図柄決定用乱数値等)が保留される。すなわち、特別図柄の変動表示中に遊技球が始動入賞した場合には、該始動入賞に対応する特別図柄の可変表示(変動表示)が保留され、現在実行されている特別図柄の変動表示終了後に保留されている特別図柄の可変表示が開始される。
以下では、保留されている特別図柄の可変表示を「保留球」ともいう。
また、本発明の遊技機1では、後述するように、2種類の特別図柄始動入賞(第1始動口入賞及び第2始動口入賞)を設け、各特別図柄始動入賞に対して最大4個の保留球を取得することができる。すなわち、本発明では、最大8個の保留球を取得することができる。
さらに、本発明の遊技機1は、上述した保留球の情報に基づいて保留球の当落(「大当り」当選の有無)を判定し、さらに、その判定結果に基づいて所定の演出を行う機能、すなわち、先読み演出機能も備える。
(2)普通図柄ゲーム
普通図柄ゲームにおいて普通図柄始動入賞があった場合には、当り判定用カウンタから乱数値が抽出され、その乱数値が記憶される(図1に示す普通図柄ゲーム中の普通図柄始動入賞処理のフロー参照)。
また、図1に示すように、普通図柄ゲーム中の普通図柄制御処理では、最初に、普通図柄の可変表示を開始する条件が成立したか否かが判定される。この判定処理では、普通図柄始動入賞によって乱数値が記憶されているか否かが参照され、乱数値が記憶されていることを一つの条件として、普通図柄の可変表示を開始する条件が成立したと判定する。
次いで、普通図柄の可変表示を開始する場合、当り判定用カウンタから抽出された乱数値が参照され、「当り」とするか否かの当り判定が行われる。その後、変動パターン決定処理が行われる。この処理では、当り判定の結果が参照され、普通図柄の変動パターンを決定する。
次いで、決定された当り判定の結果、及び、普通図柄の変動パターンが参照され、普通図柄の可変表示の制御を行う可変表示制御処理、及び、所定の演出を行う演出制御処理が実行される。
可変表示制御処理及び演出表示制御処理が終了すると、「当り」となるか否かが判定される。この判定処理において、「当り」となると判定されると、当り遊技を行う当り遊技制御処理が実行される。当り遊技制御処理では、上述した各種入賞の可能性、特に、特別図柄ゲームにおける遊技球の特別図柄始動入賞の可能性が増大する。一方、「当り」とならないと判定されると、当り遊技制御処理が実行されない。その後、再度、普通図柄の可変表示を開始させるか否かの判定処理を行い、その後は、上述した普通図柄制御処理の各種処理が繰り返される。
上述のように、パチンコゲームでは、特別図柄ゲームにおいて「大当り」となるか否か、遊技状態の移行状況、普通図柄ゲームにおいて「当り」となるか否か等の条件により、遊技球の払出制御処理の行われ易さが変化する。
なお、本発明において、各種の乱数値の抽出方式としては、プログラムを実行することによって乱数値を生成するソフト乱数方式を用いる。しかしながら、本発明はこれに限定されず、例えば、遊技機1が、所定周期で乱数が更新される乱数発生器を備える場合には、その乱数発生器におけるカウンタ(いわゆる、リングカウンタ)から乱数値を抽出するハード乱数方式を、上述した各種乱数値の抽出方式として採用してもよい。
なお、ハード乱数方式を用いる場合は、所定周期とは異なるタイミングで、乱数値の初期値を決定することによって、所定周期で同じ乱数値が抽出されることを防止することができる。
(遊技機の構造)
次に、図2及び図3を参照して、本発明に係る遊技機1の構造について説明する。ここで、図2は遊技機1の前面外観を示す斜視図であり、図3は遊技機1の分解斜視図である。
遊技機1は、図2及び図3に示すように、本体7と、本体7に対して開閉自在に取り付けられたベースドア8と、ベースドア8に対して開閉自在に取り付けられたガラスドア9とを備える。
本体7は、長方形状の開口7aを有する枠状部材で構成される(図3参照)。この本体7は、例えば、木材等の材料により形成される。
ベースドア8は、本体7の外形形状と略等しい長方形の外形形状を有する板状部材で構成される。ベースドア8は、本体7の前方(遊技機1の正面側)に配置されており、ベースドア8を本体7の一方の側辺端部を軸にして回動させることにより、本体7の開口7aが開閉される。ベースドア8には、図3に示すように、四角形状の開口8aが設けられる。この開口8aは、ベースドア8の略中央部から上側の領域に渡って形成され、該領域の大部分を占有する大きさで形成される。
また、ベースドア8には、スピーカ11(音声発生手段)と、遊技盤12と、表示装置13(演出手段、表示手段)と、皿ユニット14と、発射装置15と、払出装置16と、基板ユニット17とが取り付けられる。
スピーカ11は、ベースドア8の上部(上端部付近)に配置される。遊技盤12は、ベースドア8の前方(遊技機1の正面側)に配置され、ベースドア8の開口8aを覆うように配置される。
遊技盤12は、光透過性を有する板形状の樹脂部材で構成される。なお、光透過性を有する樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂などを用いることができる。
また、遊技盤12の前面(遊技機1の正面側の表面)には、発射装置15から発射された遊技球が転動する遊技領域12aが形成される。この遊技領域12aは、ガイドレール41(具体的には図4に示す外レール41a)に囲まれた領域であり、その外周形状は略円状である。さらに、遊技領域12aには、複数の遊技釘(図4参照)が打ちこまれている。なお、遊技盤12(遊技領域12a)の構成については、後述の図6を参照しながら後で詳述する。
表示装置13は、遊技盤12の背面側(遊技機1の正面側とは反対側)に取り付けられる。この表示装置13は、画像を表示する表示領域13aを有する。表示領域13aの大きさは、遊技盤12の表面の全部又は一部の領域を占めるような大きさに設定される。この表示装置13の表示領域13aには、演出用の識別図柄、演出画像、装飾用画像(装飾図柄)などの各種画像が表示される。遊技者は、遊技盤12を介して、表示装置13の表示領域13aに表示された各種画像を視認することができる。
なお、本実施形態では、表示装置13としては、液晶表示装置を用いる。しかしながら、本発明はこれに限定されず、表示装置13として、例えば、プラズマディスプレイ、リアプロジェクションディスプレイ、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイなどの表示機器を適用してもよい。
また、遊技盤12の背面側(遊技機1の正面側とは反対側)には、スペーサ19が設けられる。このスペーサ19は、遊技盤12の背面(遊技機1の背面側の表面)と表示装置13の前面(遊技機1の正面側の表面)との間に設けられ、遊技盤12の遊技領域12aを転動する遊技球の流路となる空間を形成する。スペーサ19は、光透過性を有する材料で形成される。なお、本発明はこれに限定されず、スペーサ19は、例えば、一部が光透過性を有する材料で形成されていてもよいし、光透過性を有さない材料で形成されていてもよい。
皿ユニット14は、遊技盤12の下方に配置される。この皿ユニット14は、上皿21と、その下方に配置された下皿22とを有する。上皿21及び下皿22には、図2に示すように、遊技球の貸し出し、遊技球の払出し(賞球)を行うための払出口21a及び払出口22aがそれぞれ形成される。所定の払出条件が成立した場合には、払出口21a及び払出口22aから遊技球が排出されて、それぞれ、上皿21及び下皿22に貯留される。
また、上皿21に貯留された遊技球は、発射装置15によって遊技領域12aに発射される。
また、皿ユニット14には、演出ボタン23が設けられる。この演出ボタン23は、上皿21上に取り付けられる。本実施形態の遊技機1は、演出ボタン23用いて行う所定の演出機能を有し、所定の演出を行う場合には、表示装置13の表示領域13aに、演出ボタン23の操作を促す画像が表示される。
発射装置15は、ベースドア3の前面において、右下の領域(右下角部付近)に配置される。この発射装置15は、遊技者によって操作可能な発射ハンドル25と、皿ユニット14の右下部に係合するパネル体26とを備える。発射ハンドル25は、パネル体26の前面側に配置され、パネル体26に回動可能に支持される。
なお、図2及び図3には示さないが、パネル体26の背面側には、遊技球の発射動作を制御するソレノイドアクチュエータ(駆動装置)が設けられる。また、図2及び図3には示さないが、発射ハンドル25の周縁部には、タッチセンサが設けられ、発射ハンドル25の内部には、発射ボリュームが設けられる。発射ボリュームは、発射ハンドル25の回動量に応じて抵抗値を変化させ、ソレノイドアクチュエータに供給する電力を変化させる。
本実施形態の遊技機1では、遊技者の手が発射ハンドル25のタッチセンサに接触すると、タッチセンサは検知信号を出力する。これにより、遊技者が発射ハンドル25を握持したことが検知され、ソレノイドアクチュエータによる遊技球の発射が可能になる。そして、遊技者が発射ハンドル25を把持して時計回り(遊技者側から見て右回り)の方向へ回動操作すると、発射ハンドル25の回動角度に応じて発射ボリュームの抵抗値が変化し、その抵抗値に対応する電力がソレノイドアクチュエータに供給される。その結果、上皿21に貯留された遊技球が順次発射され、発射された遊技球は、ガイドレール41(後述の図4参照)に案内されて遊技盤12の遊技領域12aへ放出される。
この発射装置15の近傍には発射球の通過を検出する発射球センサ15aが設けられている(図示せず)。例えば、この発射球センサ15aは発射装置15に隣接するガイドレール41に設置され、発射球センサ15aを通過する発射球(遊技球)を検出することで、発射球数を計数することができる。
また、図2及び図3には示さないが、発射ハンドル25の側部には、発射停止ボタンが設けられる。発射停止ボタンは、ソレノイドアクチュエータによる遊技球の発射を停止させるために設けられたボタンである。遊技者が発射停止ボタンを押下すると、発射ハンドル25を把持して回動させた状態であっても、遊技球の発射が停止される。
払出装置16及び基板ユニット17は、ベースドア8の背面側に配置される。払出装置16には、貯留ユニット(図示せず)から遊技球が供給される。払出装置16は、貯留ユニットから供給された遊技球の中から、払出条件の成立に基づいて、所定個数の遊技球を上皿21又は下皿22に払い出す。この払出装置16には払出しされる遊技球数(賞球数)を計数する賞球計数部(図5の181)が設けられている。
基板ユニット17は、各種制御基板を有する。各種制御基板には、後述する主制御回路70や副制御回路200などが設けられる(図5参照)。
ガラスドア9は、表面が略四角形状の板状部材で構成される。また、ガラスドア9は、遊技盤12の前面側に配置され、遊技盤12を覆う大きさを有する。このガラスドア9の前面において、スピーカ11と対向する上部領域には、スピーカカバー29が設けられる。
また、ガラスドア9の中央部において、遊技盤12の遊技領域12aと対向する領域には、少なくとも遊技領域12aを露出させるような大きさの開口9aが形成される。ガラスドア9の開口9aは、光透過性を有する保護ガラス28が取り付けられ、これにより、開口9aが塞がれる。したがって、ガラスドア9をベースドア8に対して閉じると、保護ガラス28は、遊技盤12の少なくとも遊技領域12aに対面するように配置される。
また、ガラスドア9の下部には操作パネル24が設けられており、操作パネル24上には選択ボタン24a、決定ボタン24b及び貸し出し用操作部24c等が配設されている。この選択ボタン24a及び決定ボタン24bを遊技者が操作することにより又は主又は副制御回路等からの指示により、表示装置13の表示領域13aに遊技仕様、大当り履歴、獲得遊技球等の遊技情報が表示される。その詳細は後述する。
(遊技盤)
次に、遊技盤12の構成について、図4を参照して説明する。図4は遊技盤12の構成を示す正面図である。
遊技盤12の前面には、図4に示すように、ガイドレール41と、球通過検出器43と、第1始動口44と、第2始動口45(始動領域)と、普通電動役物46とが設けられる。また、遊技盤12の前面には、一般入賞口51,52と、第1大入賞口53(可変入賞装置)と、第2大入賞口54(可変入賞装置)と、アウト口55と、複数の遊技釘56とが設けられる。さらに、遊技盤12の前面において、その略中央に配置された表示装置13の表示領域13aの上部には、特別図柄表示装置61(特別図柄表示手段)と、普通図柄表示装置62と、普通図柄保留表示装置63と、第1特別図柄保留表示装置64と、第2特別図柄保留表示装置65とが設けられる。
なお、図4には示さないが、遊技盤12の前面には、演出用7セグカウンタも設けられる。演出用7セグカウンタは、二桁の数字や2つの英字を表示可能な表示カウンタで構成される。また、本実施形態では、特別図柄の停止表示の結果が「大当り」である場合に点灯する報知LED(Light Emitting Diode)や、大当り遊技中のラウンド数を表示するラウンド数表示LEDなどを設けてもよい。
〈遊技領域の各種構成部材〉
ガイドレール41は、遊技領域12aを区画する円弧状に延在した外レール41aと、この外レール41aの内側(内周側)に配置された、円弧状に延在した内レール41bとで構成される。遊技領域12aは、外レール41aの内側に形成される。外レール41a及び内レール41bは、遊技者側から見て、遊技領域12aの左側端部付近において互いに対向するように配置され、これにより、外レール41aと内レール41bとの間に、発射装置15によって発射された遊技球を遊技領域12aの上部へ案内するガイド経路41cが形成される。
また、遊技領域12aの左側上部に位置する内レール41bの先端部には、該内レール41bの先端部と、それと対向する外レール41aの一部とにより、玉放出口41dが形成される。そして、内レール41bの先端部には、玉放出口41dを塞ぐようにして、玉戻り防止片42が設けられる。この玉戻り防止片42は、玉放出口41dから遊技領域12aに放出された遊技球が、再び玉放出口41dを通過してガイド経路41cに進入することを防止する。
玉放出口41dから放出された遊技球は、遊技領域12aの上部から下部に向かって流下する。この際、遊技球は、複数の遊技釘56、第1始動口44、第2始動口45等の遊技領域12aに設けられた各種部材に衝突して、その進行方向を変えながら遊技領域12aの上部から下部に向かって流下する。
遊技領域12aの略中央には、表示装置13の表示領域13aが設けられる。この表示領域13aの上端には、障害物13bが設けられる。障害物13bを設けることにより、遊技球は、遊技領域12a内の表示領域13aと重なる領域上を通過しない。
球通過ゲート43は、遊技者側から見て、表示領域13aの右側端部付近に配置される。球通過ゲート43には、球通過ゲート43を通過する遊技球を検出するための通過球センサ43a(図5参照)が設けられる。また、球通過ゲート43を遊技球が通過することにより、「当り」か否かの抽選が行われ、該抽選の結果に基づいて普通図柄の変動表示が開始される。
第1始動口44は、表示領域13aの下方に配置され、第2始動口45は、第1始動口44の下方に配置される。第1始動口44及び第2始動口45は、遊技球を受け入れ可能な部材で構成される。以下、遊技球が第1始動口44又は第2始動口45に入ること又は通過することを「入賞」という。そして、遊技球が第1始動口44又は第2始動口45に入賞すると、第1所定数(本実施形態では3個)の遊技球が払い出される。また、第1始動口44に遊技球が入球することにより、「大当り」及び「小当り」のいずれかであるか否かの抽選が行われ、該抽選の結果に基づいて特別図柄の変動表示が開始される。さらに、第2始動口45に遊技球が入球することにより、「大当り」か否かの抽選が行われ、該抽選の結果に基づいて特別図柄の変動表示が開始される。
第1始動口44には、第1始動口44に入賞した遊技球を検出するための第1始動口入賞球センサ44a(図5参照)が設けられる。また、第2始動口45には、第2始動口45に入賞した遊技球を検出するための第2始動口入賞球センサ45a(図5参照)が設けられる。なお、第1始動口44及び第2始動口45に入賞した遊技球は、遊技盤12に設けられた回収口を通過して遊技球の回収部に搬送される(図示せず)。
普通電動役物46は、第2始動口45に設けられる。普通電動役物46は、第2始動口45の両側に回動可能に取り付けられた一対の羽根部材と、一対の羽根部材を駆動させる普通電動役物ソレノイド46a(図5参照)とを有する。この普通電動役物46は、普通電動役物ソレノイド46aにより駆動され、一対の羽根部材を拡げて第2始動口45に遊技球を入賞し易くする開放状態、及び、一対の羽根部材を閉じて第2始動口45に遊技球を入賞不可能にする閉鎖状態の一方の状態を発生させる。なお、本実施形態では、普通電動役物46が閉鎖状態である場合、一対の羽根部材の開口形態を、入賞不可能にする形態でなく、遊技球の入賞が困難になるような形態にしてもよい。
一般入賞口51は、遊技者側から見て、遊技領域12aの左下部付近に配置される。また、一般入賞口52は、球通過検出器43の下方に配置され、且つ、遊技者側から見て、遊技領域12aの右下部付近に配置される。一般入賞口51及び一般入賞口52は、遊技球を受け入れ可能な部材で構成される。以下では、遊技球が一般入賞口51又は一般入賞口52に入ること又は通過することもまた、「入賞」という。一般入賞口51又は一般入賞口52に遊技球が入賞すると、第2所定数(本実施形態では10個)の遊技球が払い出される。
一般入賞口51には、一般入賞口51に入賞した遊技球を検出するための一般入賞球センサ51a(図5参照)が設けられる。また、一般入賞口52には、一般入賞口52に入賞した遊技球を検出するための一般入賞球センサ52a(図5参照)が設けられる。
第1大入賞口53及び第2大入賞口54は、球通過検出器43の下方で、且つ、第1始動口44と一般入賞口52との間に配置される。そして、第1大入賞口53及び第2大入賞口54は、遊技球の流路に沿って上下方向に配置され、第1大入賞口53は、第2大入賞口54の上方に配置される。第1大入賞口53及び第2大入賞口54は、ともに、いわゆるアタッカー式の開閉装置であり、開閉可能なシャッタ53a及び54aと、シャッタを駆動させるソレノイドアクチュエータ(図5中の第1大入賞口ソレノイド53b及び第2大入賞口ソレノイド54b)とを有する。
第1大入賞口53及び第2大入賞口54のそれぞれは、対応するシャッタが開いている状態(開放状態)のときに遊技球を受け入れ、シャッタが閉じている状態(閉鎖状態)のときには遊技球を受け入れない。以下では、遊技球が第1大入賞口53又は第2大入賞口54に入ること又は通過することもまた、「入賞」という。第1大入賞口53に遊技球が入賞すると、第3所定数球(本発明では10個)の遊技球が払い出される。一方、第2大入賞口54に遊技球が入賞すると、第4所定数球(本発明では15個)の遊技球が払い出される。
また、第1大入賞口53には、第1大入賞口53に入賞した遊技球を計数するためのカウントセンサ53c(後述の図5参照)が設けられる。さらに、第2大入賞口54には、第2大入賞口54に入賞した遊技球を計数するためのカウントセンサ54c(後述の図5参照)が設けられる。
アウト口55は、遊技領域12aの最下部に設けられる。このアウト口55は、第1始動口44、第2始動口45、一般入賞口51、一般入賞口52、第1大入賞口53及び第2大入賞口54のいずれにも入賞しなかった遊技球を受け入れる。
本発明の遊技領域12aにおける各種構成部材の配置を図4に示すような配置にすると、遊技者により遊技領域12aの右側の領域に遊技球が打ち込まれた場合(右打ちされた場合)、遊技釘56等により遊技球が第2始動口45に誘導される。この場合、第1始動口44に入賞する可能性はほとんどなくなる。なお、本発明では、後述するように、第2始動口45に入賞した方が、第1始動口44に入賞した場合より、遊技者にとって有利な「大当り」の抽選を受け易くなる。それゆえ、第2始動口45への入賞が比較的容易になる後述の「時短遊技状態」では、右打ちを行うことにより、第1始動口44への入賞の可能性(遊技者にとって不利な遊技状態となる可能性)を低くすることができる。
〈特別図柄表示装置〉
特別図柄表示装置61は、図4に示すように、表示装置13の上部に設けられたLEDユニット60の略中央に配置される。
特別図柄表示装置61は特別図柄ゲームにおいて、特別図柄を可変表示(変動表示及び停止表示)する表示装置である。本発明では、図4に示すように、特別図柄を数字や記号等からなる図柄で表示する装置により特別図柄表示装置61を構成する。なお、本発明はこれに限定されず、特別図柄表示装置61を、例えば、複数のLEDにより構成してもよい。この場合には、複数のLEDの点灯・消灯によって構成される表示パターンを特別図柄として表す。
特別図柄表示装置61は、遊技球が第1始動口44又は第2始動口45に入賞したこと(特別図柄始動入賞)を契機に、特別図柄(識別情報)の変動表示を行う。そして、特別図柄表示装置61は、所定時間、特別図柄の変動表示を行った後、特別図柄の停止表示を行う。以下では、遊技球が第1始動口44に入賞したときに、特別図柄表示装置61において変動表示される特別図柄を、第1特別図柄という。また、遊技球が第2始動口45に入賞したときに、特別図柄表示装置61において変動表示される特別図柄を、第2特別図柄という。
特別図柄表示装置61において、停止表示された第1特別図柄又は第2特別図柄が特定の態様(「大当り」の態様)である場合には、遊技状態が、通常遊技状態から遊技者に有利な状態である大当り遊技状態に移行する。すなわち、特別図柄表示装置61において、第1特別図柄又は第2特別図柄が大当り遊技状態に移行する態様で停止表示されることが、「大当り」である。
大当り遊技状態では、第1大入賞口53又は第2大入賞口54が開放状態になる。具体的には、本発明では、遊技球が第1始動口44に入賞し、特別図柄表示装置61において第1特別図柄が特定の態様で停止表示された場合には、第1大入賞口53が開放状態となる。一方、遊技球が第2始動口45に入賞し、特別図柄表示装置61において第2特別図柄が特定の態様で停止表示された場合には、第2大入賞口54が開放状態となる。
各大入賞口の開放状態は、遊技球が所定個数入賞するまで、又は、一定期間(例えば30sec)が経過するまで維持される。そして、各大入賞口の開放状態の経過期間が、このいずれかの条件を満たすと、開放状態であった大入賞口が閉鎖状態になる。
以下では、第1大入賞口53又は第2大入賞口54が遊技球を受け入れやすい状態(開放状態)となっている遊技をラウンドゲームという。ラウンドゲーム間は、大入賞口が閉鎖状態となる。また、ラウンドゲームは、1ラウンド、2ラウンド等のラウンド数として計数される。例えば、1回目のラウンドゲームを第1ラウンド、2回目のラウンドゲームを第2ラウンドと称する。
なお、特別図柄表示装置61において、停止表示された特別図柄が特定の態様以外の態様(「ハズレ」の態様)である場合には、転落抽選に当選した場合を除き遊技状態は移行しない。すなわち、特別図柄ゲームは、特別図柄表示装置61により、特別図柄が変動表示され、その後、特別図柄が停止表示され、その結果によって遊技状態が移行又は維持されるゲームである。
また、本発明の遊技機1では、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示中に遊技球が第1始動口44に入賞した場合、該入賞に対応する第1特別図柄の可変表示(保留球)が保留される。そして、現在、変動表示中の第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示されると、保留されていた第1特別図柄の変動表示が開始される。本発明では、保留される第1特別図柄の可変表示の数(いわゆる、「保留個数(保留球の個数)」)を、最大4回(個)に規定する。
さらに、本発明では、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示中に遊技球が第2始動口45に入賞した場合、該入賞に対応する第2特別図柄の可変表示(保留球)が保留される。そして、現在、変動表示中の第1特別図柄又は第2特別図柄が停止表示されると、保留されていた第2特別図柄の変動表示が開始される。本発明では、保留される第2特別図柄の可変表示の数(保留個数)を、最大4回(個)に規定する。したがって、本発明では、特別図柄の可変表示の保留個数は、合わせて最大8個となる。
また、本発明では、第1特別図柄の保留球及び第2特別図柄の保留球が混在した場合、一方の特別図柄の変動表示を、他方の特別図柄の変動表示よりも優先的に実行する。
なお、本発明はこれに限定されず、第1特別図柄の保留球及び第2特別図柄の保留球が混在した場合、保留された順番に特別図柄の変動表示を実行するようにしてもよい。
〈普通図柄表示装置〉
普通図柄表示装置62は、図4に示すように、LEDユニット60の上部の略中央に配置される。そして、本発明では、普通図柄表示装置62は、遊技者側から見て、特別図柄表示装置61の右側に配置される。
普通図柄表示装置62は、普通図柄ゲームにおいて、普通図柄を可変表示(変動表示及び停止表示)する表示装置である。本発明では、図4に示すように、普通図柄表示装置62を、上下方向に配列された2つのLED(普通図柄表示LED)により構成する。そして、普通図柄表示装置62では、各普通図柄表示LEDの点灯・消灯によって構成される表示パターンを普通図柄として表す。
普通図柄表示装置62は、遊技球が通過ゲート43を通過したことを契機に、2つの普通図柄表示LEDを交互に点灯・消灯して、普通図柄の変動表示を行う。そして、普通図柄表示装置62は、所定時間、普通図柄の変動表示を行った後、普通図柄の停止表示を行う。
普通図柄表示装置62において、停止表示された普通図柄が所定の態様(「当り」の態様)である場合には、普通電動役物46が所定の期間だけ閉鎖状態から開放状態になる。
一方、停止表示された普通図柄が所定の態様以外の態様(「ハズレ」の態様)である場合には、普通電動役物46は閉鎖状態を維持する。すなわち、普通図柄ゲームは、普通図柄表示装置62により、普通図柄が変動表示されて、その後、普通図柄が停止表示され、その結果に応じて普通電動役物46が動作するゲームである。
なお、普通図柄の変動表示中に遊技球が通過ゲート43を通過した場合には、普通図柄の可変表示が保留される。そして、現在、変動表示中の普通図柄が停止表示されると、保留されていた普通図柄の変動表示が開始される。本発明では、保留される普通図柄の可変表示の数(すなわち、「保留個数」)を、最大4回(個)に規定する。
〈普通図柄保留表示装置〉
普通図柄保留表示装置63は、図4に示すように、LEDユニット60の略中央に配置される。そして、本発明では、普通図柄保留表示装置63は、特別図柄表示装置61及び普通図柄表示装置62の下方に配置される。
普通図柄保留表示装置63は、普通図柄の可変表示の保留個数を表示する装置である。
本発明では、図6に示すように、普通図柄保留表示装置63を、左右方向に配列された4つのLED(普通図柄保留表示LED)により構成する。そして、普通図柄保留表示装置63では、各普通図柄保留表示LEDの点灯・消灯により、普通図柄の可変表示の保留個数を表示する。
具体的には、普通図柄の可変表示の保留個数が1個である場合、遊技者側から見て、最も左側に位置する普通図柄保留表示LED(左から1つ目の普通図柄保留表示LED)が点灯し、その他の普通図柄保留表示LEDが消灯する。普通図柄の可変表示の保留個数が2個の場合には、左から1つ目及び2つ目の普通図柄保留表示LEDが点灯し、その他の普通図柄保留表示LEDが消灯する。普通図柄の可変表示の保留個数が3個の場合は、左から1つ目〜3つ目の普通図柄保留表示LEDが点灯し、その他の普通図柄保留表示LEDが消灯する。そして、普通図柄の可変表示の保留個数が4個の場合には、全ての普通図柄保留表示LEDが点灯する。
〈ラウンド数表示装置〉
ラウンド数表示装置66は、図4に示すように、遊技者側から見て、LEDユニット60の特別図柄表示装置61と普通図柄表示装置62の間に配置される。ここでは、大当たり遊技状態におけるラウンド数を表示する。
〈第1特別図柄保留表示装置〉
第1特別図柄保留表示装置64は、図4に示すように、遊技者側から見て、LEDユニット60の特別図柄表示装置61の左側に配置される。
第1特別図柄保留表示装置64は、保留されている第1特別図柄の可変表示(第1特別図柄の保留球)に関する情報を表示する装置である。本発明では、図4に示すように、第1特別図柄保留表示装置64は、第1特別図柄保留個数表示部64aと、第1特別図柄保留情報表示部64bとで構成される。そして、第1特別図柄保留情報表示部64bは、特別図柄表示装置61の左側に配置され、第1特別図柄保留個数表示部64aは、第1特別図柄保留情報表示部64bの左側に配置される。
第1特別図柄保留個数表示部64aは、左右方向に配列された4つのLED(第1特別図柄保留表示LED)を有する。なお、第1特別図柄保留個数表示部64aの表示態様は、普通図柄保留表示装置63の表示態様と同様である。すなわち、第1特別図柄の可変表示が保留されている場合には、遊技者側から見て、最も左側に位置する第1特別図柄保留表示LEDから保留個数目までの第1特別図柄保留表示LEDが点灯する。
また、第1特別図柄保留情報表示部64bは、第1特別図柄の保留球に関する情報を表示する。例えば、第1特別図柄保留情報表示部64bは、次に変動表示させる第1特別図柄の保留球に関する情報(識別情報)を数字や記号等からなる図柄で表示する。なお、第1特別図柄保留表示装置64の構成は、図4に示す例に限定されず、少なくとも第1特別図柄の可変表示の保留個数を表示できる構成であれば、任意に構成することができる。
〈第2特別図柄保留表示装置〉
第2特別図柄保留表示装置65は、図4に示すように、遊技者側から見て、LEDユニット60の特別図柄表示装置61の左側でかつ中央寄りに配置される。
第2特別図柄保留表示装置65は、保留されている第2特別図柄の可変表示(第2特別図柄の保留球)に関する情報を表示する装置である。本発明では、図4に示すように、第2特別図柄保留表示装置65は、第2特別図柄保留個数表示部65aと、第2特別図柄保留情報表示部65bとで構成される。そして、第2特別図柄保留情報表示部65bは、普通図柄表示装置62の右側に配置され、第2特別図柄保留個数表示部65aは、第2特別図柄保留情報表示部65bの右側に配置される。
第2特別図柄保留個数表示部65aは、左右方向に配列された4つのLED(第2特別図柄保留表示LED)を有する。なお、第2特別図柄保留個数表示部65aの表示態様は、普通図柄保留表示装置63の表示態様と同様である。すなわち、第2特別図柄の可変表示が保留されている場合には、遊技者側から見て、最も左側に位置する第2特別図柄保留表示LEDから保留個数目までの第2特別図柄保留表示LEDが点灯する。
また、第2特別図柄保留情報表示部65bは、第2特別図柄の保留球に関する情報を表示する。例えば、第2特別図柄保留情報表示部65bは、次に変動表示させる第2特別図柄の保留球に関する情報(識別情報)を数字や記号等からなる図柄で表示する。なお、第2特別図柄保留表示装置65の構成は、図4に示す例に限定されず、少なくとも第2特別図柄の可変表示の保留個数を表示できる構成であれば、任意に構成することができる。
[遊技機の回路構成]
次に、図5を参照しながら、本発明に係る遊技機1が備える各種回路の構成について説明する。なお、図5は本発明に係る遊技機1の回路構成図である。
遊技機1は、図5に示すように、主に遊技動作の制御を行う主制御回路70(主制御手段)と、払出・発射制御回路123と、遊技の進行に応じた演出動作の制御を行う副制御回路200(副制御手段、演出制御手段)とを有する。
(主制御回路)
主制御回路70は、ワンチップマイコン77と、クロック発生回路74と、初期リセット回路75とを備える。なお、上述のように、本発明では、第1始動口44又は第2始動口45の入賞時に特別図柄の抽選処理を行うが、この処理は、主制御回路70により制御される。すなわち、主制御回路70は、遊技状態を遊技者にとって有利な状態に移行させるか否かの抽選処理を行う手段(抽選手段)も兼ねる。
ワンチップマイコン77は、メインCPU71と、メインROM72と、メインRAM73と、シリアル通信部76とにより構成される。なお、メインCPU71、メインROM72、メインRAM73及びシリアル通信部76は、それぞれ別個に設けられていてもよい。
また、本発明では、主制御回路70の基板にメインROM72を内蔵する構成を説明するが、本発明はこれに限定されない。例えば、主制御回路70の基板に、メインROM72を搭載したROM基板を接続してもよい。さらに、本発明では、主制御回路70内の各種回路(各種手段)は、一体的に形成されていてもよいし、別体として形成されていてもよい。また、メインROM72は、遊技機1に設置される構成で無くてもよく、遊技機1と通信可能となるような構成であってもよい。
ワンチップマイコン77には、クロック発生回路74及び初期リセット回路75が接続される。メインROM72には、メインCPU71により遊技機1の動作を制御するための各種プログラム(図32〜図46、図68〜図74参照)や、各種データテーブル(図6〜図7、図62〜図63参照)等が記憶されている。
メインCPU71は、メインROM72に記憶されたプログラムに従って、各種処理を実行する。メインRAM73は、メインCPU71が各種処理を実行する際の一時記憶領域として作用し、メインCPU71が各種処理に必要となる種々のフラグや変数の値が記憶される。なお、本発明では、メインCPU71の一時記憶領域としてメインRAM73を用いるが、本発明はこれに限定されず、読み書き可能な記憶媒体であれば任意の記録媒体を一時記憶領域として用いることができる。
クロック発生回路74は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2msec)でクロックパルスを発生する。初期リセット回路75は、電源投入時にリセット信号を生成する。そして、シリアル通信部76は、副制御回路200に対してコマンドを供給する。
また、主制御回路70には、図5に示すように、主制御回路70から送られた出力信号に応じて動作する各種の装置が接続される。
具体的には、主制御回路70には、特別図柄表示装置61、普通図柄表示装置62、普通図柄保留表示装置63、第1特別図柄保留表示装置64及び第2特別図柄保留表示装置65が接続される。これらの各装置は、主制御回路70から送られた出力信号に基づいて所定の動作を行う。例えば、主制御回路70から特別図柄表示装置61に所定の出力信号が送信されると、特別図柄表示装置61は、その出力信号に基づいて、特別図柄ゲームにおける特別図柄の可変表示の動作制御を行う。
また、主制御回路70には、普通電動役物ソレノイド46a、第1大入賞口ソレノイド53b及び第2大入賞口ソレノイド54bが接続される。そして、主制御回路70は、普通電動役物ソレノイド46aを駆動制御して、普通電動役物46の一対の羽根部材を開放状態又は閉鎖状態にする。また、主制御回路70は、第1大入賞口ソレノイド53b及び第2大入賞口ソレノイド54bをそれぞれ駆動制御して、第1大入賞口53及び第2大入賞口54を開放状態又は閉鎖状態にする。
さらに、主制御回路70には、図5に示すように、各種センサに接続され、各種センサの出力信号を受信する。具体的には、主制御回路70には、カウントセンサ53c,54c、一般入賞球センサ51a,52a、通過球センサ43a、第1始動口入賞球センサ44a、第2始動口入賞球センサ45a、バックアップクリアスイッチ121などが接続される。
カウントセンサ53cは、第1大入賞口53に入賞した遊技球を計数し、その結果を示す所定の出力信号を主制御回路70に出力する。カウントセンサ54cは、第2大入賞口54に入賞した遊技球を計数し、その結果を示す所定の出力信号を主制御回路70に出力する。一般入賞球センサ51aは、一般入賞口51に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路70に出力し、一般入賞球センサ52aは、一般入賞口52に遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路70に出力する。
また、通過球センサ43aは、遊技球が通過ゲート43を通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路70に出力する。第1始動口入賞球センサ44aは、遊技球が第1始動口44に入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路70に出力する。第2始動口入賞球センサ45aは、遊技球が第2始動口45に入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路70に出力する。また、バックアップクリアスイッチ121は、電断時等にバックアップデータが遊技店の管理者等の操作に応じてクリアされた場合に、所定の検知信号を主制御回路70及び払出・発射制御回路123に出力する。
さらに、主制御回路70には、払出・発射制御回路123が接続される。なお、払出・発射制御回路123及びそれに接続された各種周辺装置の内容については後述する。
(副制御回路)
副制御回路200は、主制御回路70のシリアル通信部76に接続され、主制御回路70から送信される各種のコマンド(遊技の進行に関する情報)に従って、副制御回路200全体の制御を行う。
そして、副制御回路200は、主制御回路70から送信される各種のコマンドに基づいて、スピーカ11による音声再生動作の制御、表示装置13による画像表示動作の制御、LEDを含むランプ群18(演出手段)によるランプ点灯/消灯動作の制御等を行う(図47〜図59参照)。すなわち、副制御回路200は、主制御回路70からの指令に基づいて、各種演出装置を制御し、遊技の進行に応じた各種演出を実行する。なお、本発明では、副制御回路200から主制御回路70に対して信号を供給できない構成とするが、本発明はこれに限定されず、副制御回路200から主制御回路70に信号送信可能な構成を備えていてもよい。
次に、図5を参照しながら、副制御回路200の内部構成について説明する。
副制御回路200は、図5に示すように、サブCPU210、表示制御回路230(演出制御手段)、音声制御回路220(音声制御手段)、ランプ制御回路240(発光制御手段)、操作手段制御回路250、プログラムROM203、ワークRAM204、RTC(リアルタイムクロック)205が設けられる。
サブCPU210は、主制御回路70から送信される各種のコマンドに基づいて、副制御回路200全体の動作を制御する回路であり、プログラムROM203に記憶されたプログラムにしたがって、各種の処理を実行する。サブCPU210は、副制御回路200内において、表示制御回路230(演出制御手段)、音声制御回路220(音声制御手段)、ランプ制御回路240(発光制御手段)、操作手段制御回路250に接続される。
プログラムROM203は、表示制御、音声制御、ランプ制御等を実行するためのプログラムや各種テーブルが格納され、ワークRAM204は、サブCPU210が各種処理を実行する際の作業用一時記憶領域と作用する記憶装置であり、サブCPU210が各種処理を実行する際に必要となる種々のフラグや変数の値などを記憶する。
表示制御回路230は、表示装置13に接続され、サブCPU210から入力される制御信号(描画リクエスト)に基づいて演出に関する画像(装飾図柄画像、背景画像、演出用画像等)を表示装置13で表示させる際の各種処理動作を制御する。
音声制御回路220及びランプ制御回路240は、それぞれスピーカ11及びランプ群18に接続され、サブCPU210から入力される制御信号に基づいて、スピーカ11による音声再生動作の制御及びランプ群18による発光動作の制御を行う。
操作手段制御回路250は、演出ボタン23並びに操作パネル24上の選択ボタン24a及び決定ボタン24bに接続され、遊技者のボタン操作を検出し、ボタン操作信号をサブCPU210に送信する。表示制御回路230は、そのボタン操作信号に基づき、表示装置13の表示領域13aに各種遊技情報や演出画像を表示する。
(払出・発射制御回路及びその周辺装置)
払出・発射制御回路123は、払出装置16、発射装置15、外部端子板140及び遊技媒体取扱装置2(サンド装置)等の周辺装置に接続される。
払出・発射制御回路123は、主制御回路70から送信される各種コマンド等に基づいて、これらの周辺装置に対して信号等を入出力し、各周辺装置の動作制御を行う。例えば、払出・発射制御回路123は、主制御回路70から送信される賞球制御コマンド、遊技媒体取扱装置2から送信される貸し球制御信号を受信し、払出装置16に対して所定の信号を送信する。
払出装置16は遊技球の払出を行う装置であり、内部に払出される遊技球を計数する賞球計数部181が設けられている。
発射装置15は、上皿21に貯留された遊技球を遊技領域12aに発射する際に遊技者に回動操作可能な発射ハンドル25を有する。払出・発射制御回路123は、発射ハンドル25が遊技者によって把持され、且つ、時計回り方向へ回動操作されたときに、その回動角度に応じて発射装置15のソレノイドアクチュエータ(図示せず)に電力を供給する。これにより、発射装置15は、遊技球を発射する。なお、発射装置15の駆動手段としては、ソレノイドアクチュエータの代わりにモータを用いてもよい。
また、発射装置15の近傍、例えば、ガイドレール41には発射された遊技球の通過を検出する発射球センサ15aが設けられ、発射球数を計数することができる。
外部端子板140は、遊技店内の全ての遊技機1を管理するサーバ装置3やデータ表示機4へデータを送信するために用いられる。データ表示機4は、例えば遊技機1の上部に遊技機1の付帯設備として設置され、各種遊技情報、大当り履歴、持球数情報、獲得遊技球数、エラー情報、等を表示する機能を有する。その詳細は後述する。
貸し出し用操作部24cは、遊技者に操作されると、遊技媒体取扱装置2に遊技球の貸し出しを要求する信号を出力する。遊技媒体取扱装置2は、貸し出し用操作部24cから出力される遊技球の貸し出しを要求する信号に基づいて、払出装置16を介して払出される遊技球の数(貸し球数)を決定する。そして、遊技媒体取扱装置2は、貸し出し用操作部24cから遊技球の貸し出しを要求する信号を受信すると、決定された貸し球数の情報を含む貸し球制御信号を払出・発射制御回路123に送信する。
なお、遊技媒体取扱装置2、サーバ装置3及びデータ表示機4の詳細は第2の実施形態において詳述する。
[遊技状態の種別]
次に、メインCPU71で制御及び管理される遊技状態の種別を説明する。
本発明において、メインCPU71で制御及び管理される遊技状態の種別としては、賞球の期待度が互いに異なる「大当り遊技状態」及び「小当り遊技状態」がある。
「大当り遊技状態」には、第1大入賞口53又は第2大入賞口54の開放期間(すなわち、1ラウンドの期間)が長い(例えば28秒;いわゆる「ロング開放」)ラウンドゲームが発生する遊技状態と、開放期間が短い(例えば、6秒;いわゆる「ショート開放」)ラウンドゲームが発生する遊技状態と、それらの組合せのラウンドゲームが発生する遊技状態とがある。ロング開放は遊技者にとって大きな賞球が期待できる遊技状態である。
一方、「小当り遊技状態」は、「大当り遊技状態」に比べて1ラウンドの期間が短い(第1の実施形態では、例えば3秒(1.5秒×2回開放)のショート開放)ラウンドゲームが発生する遊技状態であり、遊技者にとって大きな賞球が期待できない遊技状態である。すなわち、「小当り遊技状態」は、大入賞口のシャッタの開放状態及び閉鎖状態の繰り返し態様が「大当り遊技状態」よりも遊技者にとって不利な状態となる。
また、「小当り遊技状態」としては以下の遊技状態を指し示すものであってもよい。すなわち、「小当り遊技状態」は、「大当り遊技状態」と異なり役物連続作動装置が作動しない状態で大入賞口の開放を行うものであってもよい。
また、複数回の開放(第2の実施形態では、例えば合計で最大1.8秒のショート開放)を行い、「小当り遊技状態」の終了後は「小当り遊技状態」の開始前の遊技状態よりも有利な遊技状態へ移行しないように制御してもよい。
また、本発明において、メインCPU71で制御及び管理される遊技状態の種別としては、「大当り」の当選確率が互いに異なる「確変遊技状態」(高確率遊技状態)及び「通常遊技状態」(低確率遊技状態)がある。
「確変遊技状態」は、「大当り」の当選確率(本発明では1/150)が高い遊技状態であり、後述するようにラウンド数や開放時間が異なる複数の遊技状態がある。一方、「通常遊技状態」は、「確変遊技状態」に比べて「大当り」の当選確率(本発明では1/300)が低い遊技状態であり、同様にラウンド数や開放時間が異なる複数の遊技状態がある。
さらに、本発明において、メインCPU71で制御及び管理される遊技状態の種別としては、普通図柄の当選確率(普通図柄が「当り」の態様になる確率)が互いに異なる「時短遊技状態」(高入賞遊技状態)及び「非時短遊技状態」(低入賞遊技状態)がある。
本明細書でいう「時短遊技状態」とは、普通図柄の当選確率が高い遊技状態のことである。すなわち、「時短遊技状態」は、第2始動口45に設けられた普通電動役物46(羽根部材)が開放状態になり易い遊技状態(第2始動口入賞が発生し易い遊技状態)であり、遊技者にとって有利な遊技状態である。なお、「時短遊技状態」は、「大当り」が決定された場合、又は、後述する所定の時短回数分の特別図柄の変動表示が実行された場合に終了する。また、時短遊技状態では、該状態中に実行される特別図柄の変動表示を行う時間である変動時間として、通常遊技状態中に選択される変動時間よりも短い変動時間が選択され易くなるように制御されていてもよい。このような制御により、時短遊技状態において通常遊技状態中よりも変動時間の短縮を行い、単位時間当たりの遊技回数を増やすことによって、遊技者に有利な遊技状態を付与してもよい。
一方、「非時短(時短なし)遊技状態」とは、普通図柄の当選確率が「時短遊技状態」に比べて低い遊技状態のことである。それゆえ、「非時短遊技状態」は、普通電動役物46(羽根部材)が開放状態になり難い遊技状態(第2始動口入賞が発生し難い遊技状態)であり、遊技者にとって不利な遊技状態である。
そして、本発明では、「大当り遊技状態」及び「小当り遊技状態」以外の上述した遊技状態の各種組合せの遊技状態が設けられる。具体的には、本発明では、「確変遊技状態」と「時短遊技状態」とが同時に発生する遊技状態が設けられる。
なお、これ以外に、「確変遊技状態」と「非時短遊技状態」とが同時に発生する遊技状態(以下、「高確時短なし」の状態という)、及び、「通常遊技状態」と「時短遊技状態」とが同時に発生するような遊技状態(以下、「低確時短あり」の状態という)を設けることも可能である。
次に、本発明に係る遊技機の実施形態を、獲得遊技球数等の各種遊技情報を遊技機1の表示装置13における表示領域13bに表示する第1の実施形態と、遊技機1の外部に付設したデータ表示機4に表示する第2の実施形態とに分けてそれぞれ説明する。
なお、第1の実施形態及び第2の実施形態では、説明の便宜上、大当り種別、表示態様、開放態様が一部異なるが、これに限定されず、同一の大当り種別、同一の表示態様、同一の開放態様を採用してもよく、また、これらを適宜組み合わせてもよい。
[第1の実施形態]
以下、各種遊技情報を遊技機1の表示装置13における表示領域13bに表示する第1の実施形態について、図面を参照して説明する。
〈大当たり及び小当たりの当選確率テーブル〉
第1の実施形態では、図6に示すように、大当り遊技状態(8種類)に移行する確率と小当り遊技状態に移行する確率を、第1始動口及び第2始動口毎に規定している。
通常遊技状態において大当り遊技状態に移行する確率は、遊技球が第1始動口及び第2始動口に入賞した場合、両者とも1/300であり、確変遊技状態において大当り遊技状態に移行する確率は両者とも1/150である。
ただし、大当り遊技状態には、図6に示すように、8種類の大当り遊技状態、すなわち、16R確変大当り(大)、16R確変大当り(小)、2R確変大当り(大)、2R確変大当り(小)、16R通常大当り(大)、16R通常大当り(小)、2R通常大当り(大)及び2R通常大当り(小)があり、これらのいずれかに振り分けられる確率は、第1始動口と第2始動口に入賞した場合とで異なっており、本第1の実施形態では図6に示すように規定されている。
ここでは、第1始動口に入賞した場合に比較して、第2始動口に入賞した場合の方が、16R確変当り(大)に振り分けられる確率が大きく、16R確変当り(小)に振り分けられる確率が小さく、さらに2R確変当りに振り分けられる確率が高く設定されている。
また、図6に示すように、上記8種類の大当り遊技状態の終了後に、その種別に応じて、ゼロゲーム、最大50ゲーム又は100ゲームの時短遊技状態に移行する。本第1の実施形態では、この時短遊技状態は、大当り遊技状態に移行するか、あるいは50ゲーム又は100ゲームの単位遊技を消化した時点で終了する。
なお、本第1の実施形態では、確変遊技状態の最大ゲーム数は150ゲームに設定されており、時短遊技状態が50ゲーム又は100ゲームで終了したとしても、確変遊技状態は最大150ゲームまで継続する。
次に、本第1の実施形態では、小当り遊技状態への移行確率を、第1始動口に入賞した場合は1/150、第2始動口に入賞した場合は1/5に設定している。すなわち、第2始動口に入賞する頻度が大きくなる時短遊技状態では、小当り遊技状態に移行する確率が大幅に高くなり、遊技者は一定の遊技球を獲得することが可能となる。なお、小当たり遊技状態が終了した後も、その前後の遊技状態は変化せず、時短遊技状態及び/又は確変遊技状態は継続する。
なお、小当り遊技状態へ移行する確率が高くなる時短遊技状態を特定遊技状態というが、ラッシュ遊技状態又は超確変遊技状態とも称されている。以下の説明では、主に、この状態をラッシュ遊技状態として説明する。
(大当り及び小当りの開放態様テーブル)
図7は、小当り及び大当り種別に応じた、第1及び第2大入賞口53、54の開放ラウンド数、賞球数(理論値)、開放態様、最大開放時間等を規定したテーブルである。ここで、1回の開放時間が1.5秒の2R確変大当り(小)及び2R通常大当り(小)の開放態様をショート開放といい、一方、一回の開放時間が28秒の開放態様(16R通常及び確変当り(大)、16R通常当り(小)、2R通常及び確変当り(大))はロング開放という。
また、小当りもショート開放の1つで、大入賞口53、54が1ラウンド(1.5秒×2回)開放し、最大150玉獲得可能であるが、実際には、開放時間が3秒なので、1回の小当りでは60玉程度の獲得となる。
なお、本第1の実施形態では、第1始動口への入賞に基づく大当り及び小当りでは第1大入賞口53が開放し、第2始動口への入賞に基づく大当り及び小当りでは第2大入賞口53が開放するが、ラッシュ遊技状態では、遊技球は殆ど第2始動口に入賞するので、ラッシュ遊技状態における大当り及び小当りでは実質的に第2大入賞口53に遊技球が入賞することになる。
このように、本第1の実施形態では、ラッシュ遊技状態(時短遊技状態)における単位遊技数は最大50ゲーム又は100ゲーム数に設定されているが、大当り遊技状態への移行の有無に応じてラッシュ遊技状態におけるゲーム数は変動する可能性があり、それにともない、小当り遊技状態へ移行する回数が変動し、それにより獲得遊技球数も変動する。これにより、遊技者は遊技の進行、特にラッシュ遊技状態の進行を期待感及び緊張感を持って楽しむことができるとともに、遊技機の多様性及び興趣性を高めることが可能となる。
また、本第1の実施形態では、上述したように各遊技状態を規定しているが、これに限定されず、大当りの種類を適宜増減してもよく、また、その内容(ラウンド数、最大開放時間、開放態様、等)を適宜変更してもよい。また、ラッシュ遊技状態及び確変遊技状態の最大継続回数も適宜変更可能であり、全ての種別の通常大当りの終了後のラッシュ遊技回数をゼロとしてもよい。
さらに、第1又は第2始動口に遊技球が入賞した際の当選確率及び複数種類の大当りへの振分け確率も、それぞれ適宜変更であるが、本第1の実施形態の趣旨からして、少なくとも、ラッシュ遊技状態において獲得遊技球数が漸増するように、小当り遊技状態へ移行する確率を設定することが望ましい。
(大当りの開放態様の変形例)
本変形例では、16Rの大当り(16確変又は通常)において、第1ラウンド目の開放態様の冒頭部を小当りにおける開放態様と同じにしたものである。図8を用いて具体的に説明する。
図8(a)は、本第1の実施形態における小当りの開放態様である。小当りのラウンド数は1Rであり、1.5秒の大入賞口(53又は54)の開放を0.6秒の時間間隔をおいて間欠的に2回繰り返す(ショート開放)。
これに対して、本変形例に係る16Rの大当りでは、その1ラウンド目において、図8(b)に示すように、その冒頭では1.5秒開放→0.6秒閉鎖→1.5秒開放という開放態様(ショート開放)をとり、その後、所定の時間間隔(例えば、5.8秒)をおいて、大入賞口53、54は20秒ロング開放して、1ラウンド目を終了する。
このように、本変形例では、小当りの開放態様と、16R大当りにおける1ラウンド目冒頭の開放態様が同じなので、遊技者は小当りなのか又は16Rの大当りなのか、当り直後の大入賞口(53又は54)の開放態様からは区別することができない。
したがって、遊技者は、所定時間経過した後、当該当りが16Rのロング開放の大当りであることを知ることになり、大きな驚きと喜びを味わうことができる。
また、本変形例では、小当りにおける演出(前半及び後半を有する演出B)と16R大当りにおける1ラウンド目冒頭の演出(前半及び後半を有する演出B)を同じにすることで、遊技者に小当りなのか又は16Rの大当りなのかを判別しがたい構成としている。
ちなみに、小当りの場合は、演出Bの後は通常のラッシュ遊技状態における演出Aが表示されるのに対し、16R大当りの場合は、演出Bの後に演出B(後半)から発展する発展演出(演出C)を表示し、遊技者にさらなる喜びを与えることができる。なお、これらの演出については後述する。
本変形例によれば、開放態様や遊技演出を上記のように構成することで、遊技者は大きな驚きと喜びを味わうことができる。これにより、遊技機の興趣をさらに高めることができる。
(遊技進行例)
本第1の実施形態に係る遊技機1は上述したように複数の遊技状態を有するが、以下に、具体的な遊技の進行例を、図9(a)、(b)により説明する。
(遊技進行例a)
遊技進行例aは、図9(a)に示すように、遊技状態が、通常遊技状態→時短遊技状態へ移行可能な大当り(第1当り)→時短遊技状態→小当り(第2当り)→時短遊技状態継続→小当り(第2当り)→時短遊技状態継続→時短遊技状態終了(最大遊技回数を消化)→通常遊技状態、のように進行する例である。
ここでは、最初に時短遊技状態に移行してから時短遊技状態が終了するまでをラッシュ遊技状態という、本例では、ラッシュ遊技期間内に2回の小当り(第2当り)があるが、実際はこれよりも多い。
(遊技進行例b)
遊技進行例bは、図9(b)に示すように、遊技状態が、通常遊技状態→時短遊技状態へ移行可能なロング開放の大当り(第1当り)→時短遊技状態→小当り(第2当り)→時短遊技状態継続→時短遊技状態へ移行可能なショート開放の大当り(第3当り)→時短遊技状態→小当り(第2当り)→時短遊技状態継続・・・、のように進行する例である。
本例では、時短遊技状態へ移行可能なロング開放の大当り(第1当り)の終了後から時短遊技状態へ移行可能なショート開放の大当り(第3当り)までを1回目のラッシュ遊技状態とし、時短遊技状態へ移行可能なショート開放の大当り(第3当り)の終了後以降を2回目のラッシュ遊技状態としてもよいが、これらを合わせて一つのラッシュ遊技状態としてもよい。
なお、各遊技状態における獲得遊技球数を表示する場合、ショート開放の大当り(第3当り)における獲得遊技球数は少ないので、その直前又は直後の時短遊技状態における獲得遊技球数に加えてもよい。これにより、遊技者に獲得遊技球数が少ないことによる落胆感や失望感を与えることがないので、遊技の進行を楽しむことができる。
[表示装置]
本第1の実施形態に係る表示装置13は、上述したように、例えば液晶表示装置で構成され、その表示領域13aにおいて、演出用識別図柄、保留球情報、各種演出画像の外、遊技説明、大当り履歴、獲得遊技球数情報等の各種遊技情報を表示する機能を有する。
(演出用識別図柄等の表示)
具体的には、本第1の実施形態では、特別図柄表示装置61に表示される特別図柄と関連する演出画像が表示領域13aに表示される。この際、例えば、特別図柄表示装置61におい特別図柄が変動表示中であるときには、特定の場合を除いて、例えば、1〜8までの数字や各種文字などからなる複数の演出用識別図柄(装飾図柄)が表示領域13aに変動表示される。そして、特別図柄表示装置61において特別図柄が停止表示されると、表示領域13aにも、特別図柄に対応する複数の装飾図柄(後述の大当り図柄等)が停止表示される。
そして、特別図柄表示装置61において停止表示された特別図柄が特定の態様である(停止表示の結果が「大当り」である)場合には、「大当り」であることを遊技者に把握させるための演出画像が表示領域13aに表示される。「大当り」であることを遊技者に把握させるための演出としては、例えば、まず、停止表示された複数の装飾図柄が特定の態様(例えば、同一の装飾図柄が所定の方向に沿って並ぶ態様)となり、その後、「大当り」を報知する画像を表示するような演出が挙げられる。
また、本第1の実施形態では、表示装置13の表示領域13aに、第1特別図柄保留表示装置64及び第2特別図柄保留表示装置65の表示内容と関連する演出画像が表示される。例えば、表示領域13aには、特別図柄の可変表示の保留個数を報知する保留情報(例えば、保留個数と同じ数の保留用図柄)が表示される。また、例えば、本第1の実施形態の遊技機1では、特別図柄の保留球の情報に基づいて先読み演出を行うが、この際の予告報知も表示領域13aに表示される。
なお、本第1の実施形態では、普通図柄表示装置62において停止表示された普通図柄が所定の態様であった場合に、その情報を遊技者に把握させる演出画像を表示装置13の表示領域13aに表示させる機能をさらに設けてもよい。
(遊技情報の表示)
本第1の第1の実施形態に係る表示装置13は、その表示領域13aに、遊技説明、遊技履歴、獲得遊技球数情報等の各種遊技情報を表示する機能を有する。
この表示領域13aには、複数の図柄を変動表示又は停止表示する機能、保留玉の存在を表示する機能、各種演出を表示する機能の外、各種遊技情報を表示する機能も有する。
なお、本第1の実施形態では、各種遊技情報を表示する表示装置として、演出用図柄等が表示される表示装置13を兼用した例を説明するが、各種遊技情報を表示する表示装置を遊技盤の略中央に設けられた表示装置13とは別個に設けてもよく、例えば.遊技盤の他の領域又は遊技盤の外部に設けてもよい。
図10は、各種遊技情報の一覧を表示するメニュー画面の例であり、例えば、遊技者による操作により又は遊技機1が休止中等において表示される。
このメニュー画面で遊技者が、遊技パネル24上の選択ボタン24aや決定ボタン24bを操作して、図10に示す「メニュー一覧」から「履歴一覧」の項目を選択すると、各種遊技状態で遊技者が獲得した遊技球数等の情報が、種々の表示態様で表示される。
すなわち、「履歴一覧」を選択すると、さらに「表示態様1」・・・「表示態様n」等の選択画面が表示され、遊技者の選択により所望の表示態様が表示領域13aに表示される。
以下、表示装置に表示されるいくつかの表示態様例について説明する。
(表示態様例1)
表示態様例1は、図11に示すように、遊技状態の種別、回数、時刻及び各遊技状態における獲得遊技球数を時系列的に表示する。
本表示態様例1では、遊技状態が、2R通常大当り(小)→ラッシュ遊技状態→16R確変大当り(大)→16R通常大当り(小)→ラッシュ遊技状態→16R確変大当り(大)→ラッシュ遊技状態、と進行した例で、ラッシュ遊技状態及び大当りの種別と、それらの回数と、それぞれの遊技状態における獲得遊技球数を時刻と合わせて表示する。
これにより、遊技者は各遊技状態において獲得した遊技球数を瞬時に把握することができるとともに、この獲得球数の大小によって遊技機1の性能も推測することが可能となる。特に、ラッシュ遊技状態では、その継続回数や小当り当選の頻度によって獲得遊技球数が変化するので、遊技者に適度の射幸心と遊技進行の楽しみを与えることができる。
(表示態様例2)
上記表示態様例1の1回目の2R通常当り(小)はいわゆるショート開放で、獲得遊技球数が少ないため、表示態様例2では、図12に示すように、その獲得遊技球数を直後のラッシュ遊技状態における獲得遊技球数と合算して表示する。
すなわち、図11の1回目2R通常当り(小)で獲得した遊技球数30を同じく2回目のラッシュ遊技状態で獲得した遊技球数450と合算し、図12に示すように、1回目のラッシュ遊技状態として、合計の獲得遊技玉数480を表示している。
このように、表示態様例2では、獲得遊技球数が少ないショート開放時の出玉を表示せず、次のラッシュ遊技状態に上乗せするので、遊技者に落胆感や失望感を与えることがない。
(表示態様例3)
本表示態様例3は、図13に示すように、遊技履歴からラッシュ遊技状態のみを抽出し、それぞれのラッシュ遊技状態において遊技者が獲得した獲得遊技球数とラッシュ遊技回数を表示する。
図13の例では、いずれのラッシュ遊技状態でも、ラッシュゲーム回数は最大の100ゲーム続いた例を示している。
このように、本実施態様例3では、複数のラッシュ遊技状態における獲得遊技球数を瞬時で把握できるほか、複数のラッシュ遊技状態における獲得遊技球数の比較を行うことが可能となるため、ラッシュ遊技状態の有利さの度合い、大入賞口(53又は54)への入球性能(大入賞口付近の釘調整の良否等)を把握することができる。
なお、図13の例では、ラッシュゲーム回数が最大の100ゲーム継続した例を示しているが、これに限定されず、途中でラッシュ遊技状態が終了した場合におけるゲーム数も表示してもよく、さらに、1ゲーム当りの平均獲得遊技球数を表示してもよい。また、ラッシュ遊技状態における獲得遊技球数にその前後の大当りにおける獲得遊技球も合算表示してもよい。
(表示態様例4)
表示態様例4は、図14示すように、所定期間(例えば、当日又は前日の1日間)の間に、遊技者が獲得した獲得遊技球数を、大当り遊技状態とラッシュ遊技状態とに分けて、それぞれの回数、それぞれの獲得遊技球数の総計及び平均獲得遊技球数を表示する。
なお、ラッシュ遊技状態におけるゲーム数の総計、1回のラッシュ遊技状態における平均ゲーム数を表示するようにしてもよい。
このように、本表示態様例4では、遊技者は例えば、前日の大当たり回数やその獲得遊技球数等の情報に加え、ラッシュ遊技状態の回数や獲得遊技球数の総計、平均獲得遊技球数等を瞬時に把握することができるので、当該遊技機の性能やラッシュ遊技状態の具体的な有利さの度合いを把握することができる。
(表示態様例5)
本表示態様例5では、図15に示すように、ラッシュ遊技状態にある遊技機1の表示領域13aに、その時点におけるラッシュ遊技ゲーム数及び獲得遊技球数をリアルタイムで表示する。
本表示態様例5では、演出用識別図柄の表示領域13a(本例では、演出用識別図柄が「553」の状態で停止している)の下方に、その時点におけるラッシュ遊技ゲーム数及び獲得遊技球数を表示している。
このように、本表示態様例5では、リアルタイムでラッシュ遊技ゲーム数及び獲得遊技球数を表示するので、遊技者は獲得遊技球数及びその増減を瞬時で知ることができるため、当該遊技機1の性能やラッシュ遊技状態の具体的な有利さの度合いや大入賞口(53又は54)への入球のし易さ(入球性能)等を容易に把握することができるほか、遊技の進行をより楽しむことができる。
(表示態様例6)
表示態様例6は表示態様例5の変形例で、図16に示すように、獲得遊技球数の増減傾向をリアルタイムでグラフ表示する。本表示態様例6では、獲得遊技球数を複数段階に分けてグラフ表示し、獲得遊技球数が増加していく状況を視覚的に表示する。なお、段階表示のほか折れ線を用いた表示でもよい。また、その際、キャラクタも用いた演出表示も合わせて行ってもよい。
このように、本表示態様例6では、遊技者は獲得遊技球数の増加割合を視覚的にリアルタイムで瞬時に把握することができる。
(表示態様例7)
表示態様例7を図17〜図26を用いて説明する。この表示態様例7は、ラッシュ遊技状態中において、小当りに移行した場合と、図8(b)に示す開放態様を有する16R確変/通常大当りに移行した場合の、キャラクタ演出を含めた表示態様例である。
まず、図17は図8(a)、(b)に示す小当り又16R確変/通常大当りに移行する前の演出Aである。演出Aはラッシュ遊技状態中の演出画像であり、表示領域13aの上段に現時点での獲得遊技球数(本例では490球)、小当り回数(本例では5回)及びラッシュゲーム数(本例では75回)をリアルタイムで表示し、かつキャラクタ演出画像として釣り人が吊り糸を垂れている画像が表示される。
次に、小当り又16R確変/通常大当りに移行すると、両者とも演出Aから演出B(前半)に移る。演出B(前半)では、図18に示すように、その時点での獲得球数等のデータとともに、水面下で釣り糸に獲物がかかった様子の演出画面を表示する。
次に、当りが小当りだった場合(図8(a))、演出B(後半1)において、その時点での獲得球数等のデータとともに、図19に示すように、魚を吊り上げた様子の演出画面を表示する。遊技者はこの小当りによる獲得球数を表示装置により確認することができる。小当り遊技状態が終了した場合にはラッシュ遊技状態の演出Aに戻る(図20)。
一方、当りが16R確変/通常大当りの場合(図8(b))、演出B(後半2)において、その時点での獲得球数等のデータとともに、図21に示すように、札束を吊り上げた様子の演出画面を表示する。これにより、この当りが小当りではなく16R確変/通常大当りであることを暗示する。
次いで、演出B(後半2)の後に、図22に示すように、演出Cにおいて、遊技者に札束を吊り上げた様子の演出画像とともに16Rの大当りにジャンプアップしたことを報知する。
その後、16R確変/通常大当りが終了するまで、図23に示すように、演出Dにおいて、演出用識別図柄等とともに、その時点での獲得遊技球数及びラウンド数を表示する。
この16R確変/通常大当りがラッシュ遊技状態に移行する大当りであれば、当該大当りの終了後に、図24に示すような、ラッシュ遊技状態用の演出Aが表示される。ここでは、獲得遊技球数(本例では0球)、小当り回数(本例では0回)及びラッシュゲーム数(本例では1回)をリアルタイムで表示する。
なお、大当りに当選してなくとも大当り演出を擬似的に行う機能(いわゆる、ガセ演出)を有する遊技機1では、図18に示す演出B(前半)の演出を行った後、演出B(後半3)において、図25に示すように、その時点での獲得球数等のデータとともに、釣り人が何も吊り上げることができなかった様子を演出表示し、その後、再度、図26に示すような演出Aに戻る。
このように、表示態様例7では、開放態様や遊技演出を上記のように構成することで、遊技者は大きな驚きと喜びを味わうことができる。これにより、遊技機の興趣をさらに高めることができる。
(表示態様例8)
本表示態様例8は、例えば1回目のラッシュ遊技状態中に大当りが発生し、当該大当りの終了後に2回目のラッシュ遊技状態に移行した場合、2回目のラッシュ遊技状態における演出Aの初期画面として、1回目のラッシュ遊技状態で遊技者が獲得した遊技球数等を表示し、その後、2回目のラッシュ遊技状態で遊技者が獲得した遊技球、ゲーム数、ラッシュ回数を1回目の数値に加算して表示する。具体的には、図27に示すように、2回目のラッシュ遊技状態の演出Aの初期画面に獲得遊技球数(本例では580球)、小当り回数(本例では6回)及びラッシュゲーム数(本例では77回)をリアルタイムで表示し、これらの値に2回目のラッシュ遊技状態における各種数値を加算して表示する。
(変形例1)
変形例1では、2回目のラッシュ遊技状態の演出Aの初期画面として、図28に示す数値を表示する。すなわち、図27の例では、本来であれば大当りの第1ラウンドであるが、小当りに見せかけているため、図27では、演出Aの画面に、当該大当りの数値がラッシュ遊技状態用の数値に加算されて表示されている(獲得遊技球数(本例では580球)、小当り回数(本例では6回)及びラッシュゲーム数(本例では76回))。
これを是正するために、図28に示す例では、前記大当りの第1ラウンドに関する数値を差し引き、本来の第1のラッシュ遊技状態の数値を表示する。本例では、その数値は獲得遊技球数(本例では500球)、小当り回数(本例では5回)及びラッシュゲーム数(本例では77回)となる。
これにより、本来の第1のラッシュ遊技状態の数値を表示することが可能となり、遊技者に正確な獲得遊技球数等の情報を伝えることができる。
(変形例2)
変形例2では、ラッシュ遊技状態における獲得遊技球数として、ラッシュ遊技状態で獲得した遊技球数のみならず、その間に発生した大当りにおいて獲得した遊技球数も合算してリアルタイムで表示する。
図29に示す例は、図28の例に加算したもので、獲得遊技球数(2900球)、小当り回数(本例では5回)及びラッシュゲーム数(本例では77回)と表示される。
(変形例3)
本変形例3では、大当り用の演出D(図8(b))において、図30に示すように、大当りで獲得した遊技球数等に加えて、当該大当りの直前のラッシュ遊技状態中の獲得遊技球数等を合算してリアルタイムで表示する。
具体的には、表示領域の下段には当該大当りで獲得した遊技球数及びラウンド数を表示し、表示領域の上段には合算した獲得遊技球数、ラッシュ回数、ラッシュゲーム数を表示する。
このように、表示態様例8では、遊技者のニーズに合わせて種々の表示態様をとることでできる。
(表示態様例9)
本表示態様例9は、例えば大当りが16R通常/確変大当りの場合、各ラウンドにおける第1又は第2大入賞口53、54への入球数と大入賞口(53又は54)が開放してから閉鎖するまでの時間を表示する(図示せず)。
本第1の実施形態では、各ラウンドにおいて大入賞口(53又は54)の最大開放時間は28秒(ロング開放)、最大入球数は10球に設定されており、大入賞口(53又は54)は開放してから28秒が経過した時点又は大入賞口(53又は54)に遊技球が10球入球した時点で閉鎖する。
通常の遊技機では、最大開放時間に達する前に遊技球が大入賞口(53又は54)に10球入球することで大入賞口(53又は54)が閉鎖する場合が多いが、遊技機によっては、遊技球が10球入球するのに最大開放時間近くまで時間を要する場合や、場合によっては、最大開放時間内に10球入球できない場合もある。
さらに、本第1の実施形態では、最大入球数は10球に設定されているものの、大入賞口(53又は54)の閉鎖直前に同時に複数の遊技球が入球する場合があり、その場合の入球数は11〜12球になる可能性がある。
このように、本表示態様例9では、各ラウンドにおける開放時間と入球数情報を表示領域13aに表示することで、遊技者は大入賞口(53又は54)への入球性能(例えば、大入賞口(53又は54)近傍の釘調整等)を判断することが可能となる。また、入球数が最大入球数よりも多い場合にはその数値を表示することで遊技者に喜びと満足感を与えることができる。
なお、本表示態様例9では、表示領域13aに各ラウンドにおける開放時間と入球数情報を表示する例を説明したが、全ラウンドにおける開放時間と入球数情報の平均値と合わせて表示してよく、また、当該平均値のみを表示してもよい。
さらに、16R通常/確変大当りのみならず、ショート開放を含む他の種別の大当りや小当りにも、本表示態様例9を適用してもよく、さらに、上述した表示態様例1〜8と組み合わせて表示してもよいことはもちろんである。
また、その際、当該遊技機の開放態様関する情報、例えばラウンド数、最大開放時間、最大入球数等も合わせて表示してもよい。
以上、説明したように、本第1の実施形態によれば、多数の表示態様を用意することで、多様化した遊技機の遊技情報を的確に表示することができるとともに、様々な遊技者のニーズに応えることができる。なお、表示態様は上述した表示態様例1〜9に限定されず、その他、様々な変更や組合せが可能である。
(遊技情報の活用)
上記表示態様例9では、各ラウンドにおける開放時間と入球数情報又はそれらの平均値を表示領域13aに表示することで、遊技者は遊技機1の第1及び第2大入賞口53、54)への入球性能(例えば、大入賞口近傍の釘調整等)を判断することが可能となる例を説明したが、ショート開放の大当りや小当りにおいても、入球性能を評価することが可能であることを以下に説明する。
本第1の実施形態に係る遊技機1は、当り種別によって大入賞口(53又は54)がショート開放する場合とロング開放する場合がある。例えば、図7に示す2R確変/通常大当り(小)はショート開放の大当りで、各ラウンドにおいて1.5秒の大入賞口(53又は54)の開放を0.6秒の時間間隔をおいて間欠的に2回繰り返し、2ラウンド全体で大入賞口は合計6秒開放する。そして、大入賞口(53又は54)は、各ランドにおいて設定された開放時間に達した場合(本例のショート開放では3秒)又は入球数が最大値(例えば10球)に達した場合に閉鎖される。
本第1の実施形態では、このショート開放を利用して遊技機1の特性評価、例えば、大入賞口(53又は54)近傍の釘調整の良否を判定可能とする。
まず、通常の遊技機1では、遊技者による操作により発射装置から遊技盤へ遊技球が発射されるが、その発射時間間隔は最小で0.6秒に設定されている(100球/分)。
遊技者がこの最小の時間間隔で遊技球を発射した場合(遊技者が発射ハンドルを継続的に把持して遊技を行う通常の発射形態の場合)、1ラウンドのショート開放(3秒)で遊技球が大入賞口に入球する個数は最大5個である(3秒/0.6秒)。また、2R確変/通常大当り(小)の2ラウンドにわたる場合、2ラウンドのショート開放(合計6秒)で遊技球が大入賞口に入球する個数は最大10個である(6秒/0.6秒)。
本第1の実施形態の表示装置は、後述するように、各遊技状態における獲得遊技球数をリアルタイムで表示する機能があるため、遊技者はショート解放時に何球の遊技球を獲得したかを瞬時に把握することがきる。
本第1の実施形態では、この表示機能を利用して遊技機1の特性評価、例えば、大入賞口(53又は54)近傍の釘調整の良否を判定する。
例えば、2ラウンドのショート開放(6秒)で獲得遊技球数が9〜10球であれば、当該遊技機1の釘調整は良好であり、5球以下であれば釘調整が悪いと判定することができる。
なお、ラウンド数が1ラウンドの小当りでも、同様な評価を行うことができる、この場合、1ラウンドのショート開放(3秒)で獲得遊技球数が4〜5球であれば、当該遊技機1の釘調整は良好であり、例えば2球以下であれば釘調整が悪いと判定することが可能である。
このように、本第1の実施形態によれば、リアルタイムの獲得遊技球数の表示機能を利用して、大入賞口への入球性能の良否を判断することが可能となる。
[コマンド種別テーブル]
ここで、主制御回路70から副制御回路200に送信される各種コマンドの種別を図31のコマンド種別テーブルにより説明する。なお、本第1の実施形態では、主制御回路70は、遊技の進行に関する情報を含むコマンドを生成して、該コマンドデータを副制御回路200に送信する。
まず、デモ表示コマンドにはデモ表示を表示領域13bで実行するためのデモ表示関連データが含まれ、特別図柄演出開始コマンドには特図種別、変動パターン種別、遊技状態、時短回数、ST回数等のデータが含まれる。
また、特別図柄演出停止コマンドには特図種別、確定図柄、遊技状態、時短回数、ST回数等のデータが含まれ、特別図柄当り開始表示コマンドには特図種別、ラウンド数、当り種別等のデータが含まれる。
また、大入賞口開放中表示コマンドには現ラウンド数のデータが含まれ、ラウンド間表示コマンドには終了ラウンド数のデータが含まれ、特別図柄当り終了表示コマンドには遊技状態、時短回数、ST回数のデータが含まれる。
また、払出数コマンドには払出数カウントデータが含まれ、使用数コマンドには発射数カウントデータが含まれる。さらに、エラー関連コマンドにはエラー種別、エラー内容データが含まれ、初期化コマンドには初期化関連データが含まれ、電断復帰コマンドには電断復帰関連データが含まれる。
[主制御回路の動作説明]
次に、図32〜図46を参照して、主制御回路70のメインCPU71により実行される各種処理の内容について説明する。
(主制御部メイン処理)
図32及び図33は、主制御回路70のメインCPU71により実行されるメイン処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU61は、S1でウォッチドッグタイマのディセーブル設定処理を行う。この処理を終了した場合S2に進む。S2において、メインCPU71は入出力ポートの設定処理を行う。この処理を終了した場合S3に進む。
S3において、メインCPU71は、電断検出状態であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU71は電断検出信号がHIGH(高レベル)であるか否かを判定する。電断検出信号がHIGHでない場合には電断検出状態であると判定して再度S3の処理を実行し、電断検出信号がHIGHである場合には電断検出状態でないと判定してS4に進む。
S4において、メインCPU71は、サブ制御受信受付ウェイト処理を行う。この処理において、メインCPU71は、副制御回路200が信号を受け付けるようになるまで待機する処理を行う。この処理を終了した場合S5に進む。
S5において、メインCPU71は、メインRAM73への書き込みを許可する処理を行う。この処理を終了した場合S6に進む。
S6において、メインCPU71は、主制御回路70に接続されているバックアップクリアスイッチ(図示せず)がONであるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU71は、バックアップクリアスイッチがONであると判定した場合には、S16に処理を移し、バックアップクリアスイッチがONでないと判定した場合には、S7に進む。
S7において、メインCPU71は、電断検出フラグがあるか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU71は、電断検出フラグがあると判定した場合には、S8に進み、電断検出フラグがないと判定した場合にはS16に処理を移す。
S8において、メインCPU71は、作業領域の損傷チェックを行い、作業損傷チェック値を算出する処理を行う。この処理を終了した場合S9に進む。
S9において、メインCPU71は、作業損傷チェック値が正常値か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU71は、作業損傷チェック値が正常値であると判定した場合には、S10に進み、作業損傷チェック値が正常値でないと判定した場合にはS16に処理を移す。
S10において、メインCPU71は、スタックポインタに7FFEHを設定する処理を行う。この処理を終了した場合S11に進む。
S11において、メインCPU71は、復電時の作業領域の初期設定処理を行う。この処理を終了した場合S12に進む。
S12において、メインCPU71は、復電時の確変状態表示報知設定処理を行う。具体的に、メインCPU71は、確変遊技状態の場合に、大当りの当選確率が高確率状態であることを報知する表示が行われるようにする。この処理を終了した場合S13に進む。なお、報知する表示は、電源投入後の最初の変動開始又は変動終了時に終了する構成としてもよい。
S13において、メインCPU71は、復電時のコマンドを送信する処理を行う。この処理において、メインCPU71は、副制御回路200に、電断時の遊技状態に復帰させるためのコマンドを送信する処理を行う。この処理を終了した場合S14に進む。
S14において、メインCPU71は、メインCPU71周辺のデバイスの初期設定を行う。この処理を終了した場合にはS15に進み、電断前のアドレス、すなわちスタックエリアより復帰されたプログラムカウンタの示すプログラムアドレスへ復帰する。
次に、S16において、メインCPU71は、スタックポインタに8000Hを設定する処理を行う。この処理を終了した場合S17に進む。
S17において、メインCPU71は、当り判定関連の乱数の初期値を取得する処理を行う。この処理を終了した場合S18に進む。
S18において、メインCPU71は、全作業領域クリア処理を行う。この処理を終了した場合S19に進む。
S19において、メインCPU71は、当り判定関連の乱数の初期値を設定する処理を行う。この処理を終了した場合S20に進む。
S20において、メインCPU71は、RAMの初期化時の作業領域の初期設定処理を行う。この処理を終了した場合S21に進む。
S21において、メインCPU71は、メインRAM73の初期化時のコマンドを副制御回路200に送信する処理を行う。また、副制御回路200において、メインCPU71は、受信したコマンドに基づいて初期化が実行される。この処理を終了した場合S22に進む。
S22において、メインCPU71は、メインCPU71周辺のデバイスの初期設定を行う。この処理を終了した場合S23に進む。
S23において(図33)、メインCPU71は、割込禁止処理を行う。この処理において、メインCPU71は、割込処理を禁止する処理を行う。この処理を終了した場合S24に進む。
S24において、メインCPU71は、初期値乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU71は、初期乱数カウンタ値を更新する処理を行う。この処理を終了した場合25に進む。
S25において、メインCPU71は、割込許可処理を行う。この処理において、メインCPU71は、割込処理を許可する処理を行う。この処理を終了した場合S26に進む。
S26において、メインCPU71は、演出用乱数を更新する処理を行う。この処理においてメインCPU71は、演出用乱数カウンタ値を更新する処理を行う。この処理を終了した場合S27に進む。
S27において、メインCPU71は、システムタイマ監視タイマ値が3以上であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU71は、メインRAM73に記憶されるシステムタイマ監視タイマ値を参照し、システムタイマ監視タイマ値が3以上である場合には、S28に進み、システムタイマ監視タイマ値が3以上でない場合には、S23に処理を移す。
S28において、メインCPU71は、メインRAM73に記憶されるシステムタイマ監視タイマの値を3減算する処理を行う。この処理を終了した場合S29に進む。
S29において、メインCPU71はタイマ更新処理を行う。この処理において、メインCPU71は、主制御回路70と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当りが発生した際に開放する大入賞口の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ、不正行為があったと検出された場合にメインCPU71から外部端子板を介してホールコンピュータに出力されるセキュリティ信号の最低出力期間を計測するためのセキュリティ信号出力タイマ等、各種のタイマを更新する処理を実行する。この処理を終了した場合にはS30に進む。
S30において、メインCPU71は、特別図柄制御処理を行う。詳しくは後述するが、この処理において、メインCPU71は、第1始動口入賞球センサ44a、第2始動口入賞球センサ45aらの検出信号に応じて、当り判定用乱数値と当り図柄決定用乱数値とを抽出し、メインROM72に記憶される当り判定テーブル(図示せず)を参照し、特別図柄抽選(当りの抽選)に当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM73に記憶する処理を行う。なお、S30の特別図柄制御処理については、図34を用いて後述する。この処理を終了した場合S31に進む。
S31において、メインCPU71は、普通図柄制御処理を行う。この処理において、メインCPU71は、通過球センサ43aからの検出信号に応じて、普通図柄の当り確率に基づいて、ハズレ図柄及び当り図柄の何れにするかを判定し、判定の結果を記憶する処理を行う。普通図柄抽選に当選した場合は当り図柄を示す判定の結果が記憶され、非当選の場合にはハズレ図柄を示す判定の結果が記憶される。当り図柄を示す判定の結果が記憶された場合、羽根部材46は、例えば1.3秒間で3回開放し、あるいは1.4秒問で4回開放し、若しくは1.8秒間で6回開放する。すなわち、普通図柄抽選に当選した場合、羽根部材46が開放するようになっており、羽根部材46が開放状態になると第2始動口45に遊技球が入賞し易くなる。
なお、メインCPU71は、通過球センサ43aからの検出信号に応じて、普通図柄判定用乱数値及び普通図柄決定用乱数値を抽出し、抽出した普通図柄判定用乱数値とメインROM72に記憶される普通図柄当選テーブル(図示せず)とに基づいて、普通図柄抽選に当選したか否かを判定し、この判定の結果と普通図柄決定用乱数値とメインROM72に記憶される普通図柄決定テーブルとに基づいて、ハズレ図柄及び当り図柄の何れにするかを判定することとしてもよい。この処理を終了した場合S32に進む。
S32において、メインCPU71は、図柄表示装置制御処理を行う。この処理において、メインCPU71は、S30、S31でメインRAM73に記憶された特別図柄制御処理の結果と、普通図柄制御処理の結果に応じて、液晶表示装置13を駆動するための制御信号をメインRAM73に記憶する処理を行う。
メインCPU71は、制御信号をLEDユニット60に制御信号を送信する。LEDユニット60は、受信した制御信号に基づき特別図柄表示部61にて第1特別図柄又は第2特別図柄を変動表示及び停止表示する。また、LEDユニット60の普通図柄表示部62は、受信した制御信号に基づき普通図柄を変動表示及び停止表示する。この処理を終了した場合S33に進む。
S33において、メインCPU71は、遊技情報データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU71は、ホールコンピュータ等に送信するための遊技情報信号に関するデータを生成し、メインRAM73に記憶する処理を行う。この処理を終了した場合S34に進む。
S34において、メインCPU71は図柄保留個数データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU71は、後述するタイマ割込処理における特別図柄関連スイッチチェック処理及び普通図柄関連スイッチチェック処理(図45のS252,S253)にて検出される第1始動口入賞球センサ44aや第2始動口入賞球センサ45a、及び通過球センサ43aからの検出信号や、特別図柄及び普通図柄の変動表示の実行に応じて更新されるメインRAM73に記憶された保留数データの更新結果に基づいて、第1特別図柄保留表示部64、第2特別図柄保留表示部65及び普通図柄保留表示部63を駆動するための制御信号をメインRAM73に記憶する処理を行う。この処理を終了した場合S35に進む。
S35において、メインCPU71はポート出力処理を行う。この処理において、メインCPU71は、上記のステップなどでメインRAM73に記憶される制御信号を各ポートより出力する処理を行う。具体的には、メインCPU71は、外部端子板を介したホールコンピュータへのセキュリティ信号の出力及びLED点灯のためのLED電源(コモン信号)や第1大入賞口53及び第2大入賞口54の開閉や羽根部材46の開閉を行うソレノイド駆動のためのソレノイド電源の供給を行う。この処理を終了した場合S36に進む。
S36において、メインCPU71は、入賞口関連コマンド制御処理を行う。この処理において、メインCPU71は、入賞口関連コマンドを制御する処理を行う。この処理を終了した場合にはS37に進む。
S37において、メインCPU71は払出処理を行う。この処理を終了した場合にはS38に進む。
S38において、S37の払出処理の結果、払出しがある場合には払出数コマンドをセットする処理を行う。この払出数コマンド副制御回路200へ送信される。この処理を終了した場合にはS39に進む。
S39において、メインCPU71は使用球数コマンドをセットする処理を行う。ここで、使用球数は発射球センサ15aの計数値が用いられる。この使用球数コマンドは副制御回路200へ送信される。
(特別図柄制御処理)
次に、図34を参照して、主制御メイン処理(図33参照)中のS30で行う特別図柄制御処理について説明する。図34は、本第1の実施形態における特別図柄制御処理の手順を示すフローチャートである。なお、図34に示す各処理ステップの符号に並記した括弧書きの値(「00H」〜「07H」)は制御状態フラグの値を示し、この制御状態フラグは、メインRAM73内の所定の記憶領域に格納される。メインCPU71は、制御状態フラグの数値に対応する各処理ステップを実行することにより、特別図柄ゲームを進行させる。
S51において、メインCPU71は、制御状態フラグをロードする。この処理では、メインCPU71は、メインRAM73に記憶された制御状態フラグの値を読み出す。
メインCPU71は、S51でロードされた制御状態フラグの値に基づいて、後述のS52〜S59の各種処理を実行するか否かを判定する。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、S52〜S59のいずれかの処理を実行可能にするものである。
また、メインCPU71は、S52〜S59の各処理に対して設定された待ち時間などに応じて決定される所定のタイミングで、各ステップの処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前の期間では、各ステップの処理を実行せずに、他のサブルーチン処理を実行する。また、所定の周期で後述のシステムタイマ割込処理(後述の図44参照)も実行される。S31の処理が終了した場合にはS51に進む。
S51において、メインCPU71は、制御状態フラグをロードする処理を行う。この処理を終了した場合にはS52に進む。
S52において、メインCPU71は、特別図柄記憶チェック処理を行う。この処理では、メインCPU71は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェック処理を示す値(「00H」)である場合に、特別図柄の可変表示の保留個数をチェックし、保留個数が「0」でない場合(保留球がある場合)には、当り判定、特別図柄の決定、特別図柄の変動パターンの決定等の処理を行う。また、メインCPU71は、この処理において、制御状態フラグに、後述の特別図柄変動時間管理処理(S53)を示す値(「01H」)にセットし、今回の処理で決定された変動パターンに対応する特別図柄の変動時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、S52の処理で決定された変動パターンに対応する特別図柄の変動時間が経過した後、後述の特別図柄変動時間管理処理が実行されるように設定される。
一方、保留個数が「0」である場合(保留球がない場合)には、メインCPU71は、デモ画面を表示するためのデモ表示処理を行う。なお、特別図柄記憶チェック処理の詳細については、後述の図35を参照しながら後で説明する。S52の処理が終了した場合にはS53に進む。
S53において、メインCPU71は、特別図柄変動時間管理処理を行う。この処理では、メインCPU71は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理処理を示す値(「01H」)であり、特別図柄の変動時間が経過した場合に、制御状態フラグに、後述の特別図柄表示時間管理処理(S54)を示す値(「02H」)をセットし、確定後待ち時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、S53の処理でセットされた確定後待ち時間が経過した後、後述の特別図柄表示時間管理処理が実行されるように設定される。S53の処理が終了した場合にはS54に進む。
S54において、メインCPU71は、特別図柄表示時間管理処理を行う。この処理では、メインCPU71は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02H」)であり、S53の処理でセットされた確定後待ち時間が経過した場合に、当り判定の結果が「大当り」又は「小当り」であるか否かを判断する。そして、当り判定の結果が「大当り」又は「小当り」である場合、メインCPU71は、制御状態フラグに、後述の大当り開始インターバル管理処理(S55)を示す値(「03H」)をセットし、大当り開始インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、S54の処理でセットされた大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、後述の大当り開始インターバル管理処理が実行されるように設定される。
一方、当り判定の結果が「大当り」又は「小当り」でない場合、メインCPU71は、制御状態フラグに、後述の特別図柄ゲーム終了処理(S59)を示す値(「07H」)をセットする。すなわち、この場合には、後述の特別図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。なお、特別図柄表示時間管理処理の詳細については、後述の図39を参照しながら後で説明する。S54の処理が終了した場合にはS55に進む。
S55において、メインCPU71は、S14において当り判定の結果が「大当り」又は「小当り」であると判定された場合、当り開始インターバル管理処理を行う。この処理では、メインCPU71は、制御状態フラグが当り開始インターバル管理処理を示す値(「03H」)であり、S54の処理でセットされた当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、第1大入賞口53又は第2大入賞口54を開放させるため、メインROM72から読み出されたデータに基づいて、メインRAM73に位置付けられた変数を更新する。
また、この処理では、メインCPU71は、制御状態フラグに、後述の大入賞口開放処理(S56)を示す値(「04H」)をセットするとともに、大入賞口の開放上限時間(例えば30sec)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、後述の大入賞口開放中処理が実行されるように設定される。S55の処理が終了した場合にはS56に進む。
S56において、メインCPU71は、大入賞口開放処理を行う。この処理では、まず、メインCPU71は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(「04H」)である場合に、大入賞口入賞カウンタが所定数以上であるという条件、及び、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが「0」である)という条件の一方が満たされた(所定の閉鎖条件が成立した)か否かを判断する。S56の処理が終了した場合にはS57に進む。
S57において、メインCPU71は大入賞口再開放前待ち時間管理処理を行う。この処理では、メインCPU71は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(「05H」)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタの値を「1」増加するように記憶更新する。また、メインCPU71は、大入賞口開放中処理を示す値(「04H」)を制御状態フラグにセットする。そして、メインCPU71は、開放上限時間(例えば30sec)を大入賞口開放時間タイマにセットする。すなわち、この処理により、S57の処理後に上述した大入賞口開放中処理(S56)が再度実行されるように設定される。
さらに、メインCPU71は、S57において、大入賞口再開放前待ち時間管理処理の終了直前に、副制御回路200に大入賞口開放中表示コマンドを送信する。S57の処理が終了した場合にはS58に進む。
S58において、メインCPU71が、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の最大値以上であると判別した場合に、当り終了インターバル処理を行う。この処理では、メインCPU71は、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(「06H」)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「07H」)を制御状態フラグにセットする。
すなわち、この処理により、S58の処理後に後述の特別図柄ゲーム終了処理が実行されるように設定される。なお、当り終了インターバル処理の詳細については、後述の図42を参照しながら後で説明する。
そして、メインCPU71は、大当り図柄が確変図柄である場合には、遊技状態を確変遊技状態に移行させる制御を行い、大当り図柄が非確変図柄である場合には、遊技状態を通常遊技状態に移行させる制御を行う。なお、大当り図柄が「小当り」に対応する図柄である場合には、メインCPU71は、「小当り」遊技終了後の遊技状態が、「小当り」が当選した時に制御されていた遊技状態よりも有利な遊技状態に移行しないように制御する。S58の処理が終了した場合にはS59に進む。
S59において、メインCPU71は、大当り遊技状態或いは小当り遊技状態が終了した場合、又は、「ハズレ」に当選した場合には、特別図柄ゲーム終了処理を行う。
この処理では、メインCPU71は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(「08」)である場合に、保留個数を示すデータ(始動記憶情報)を「1」減少するように記憶更新する。また、メインCPU71は、次回の特別図柄の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新を行う。さらに、メインCPU71は、特別図柄記憶チェック処理を示す値(「00H」)を制御状態フラグにセットする。すなわち、この処理により、S59の処理後、上述した特別図柄記憶チェック処理(S52)が実行されるように設定される。
そして、S59の処理後、メインCPU71は、特別図柄制御処理を終了し、処理を主制御メイン処理(図33参照)の普通図柄制御処理(S31)に移す。
上述したように、本第1の実施形態の遊技機1では、制御状態フラグに各種値を順次セットすることにより、特別図柄ゲームを進行させる。具体的には、遊技状態が大当り遊技状態及び小当り遊技状態のいずれでもなく且つ当り判定の結果が「ハズレ」である場合には、メインCPU71は、制御状態フラグを「00H」、「01H」、「02H」、「07H」の順にセットする。これにより、メインCPU71は、上述した特別図柄記憶チェック処理(S52)、特別図柄変動時間管理処理(S53)、特別図柄表示時間管理処理(S54)及び特別図柄ゲーム終了処理(S59)をこの順で所定のタイミングで実行する。
また、メインCPU71は、遊技状態が大当り遊技状態及び小当り遊技状態のいずれでもなく且つ当り判定の結果が「大当り」又は「小当り」である場合には、制御状態フラグを「00」、「01」、「02」、「03」の順でセットする。これにより、メインCPU71は、上述した特別図柄記憶チェック処理(S52)、特別図柄変動時間管理処理(S53)、特別図柄表示時間管理処理(S54)及び当り開始インターバル管理処理(S55)をこの順で所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態又は小当り遊技状態への移行制御を実行する。
さらに、メインCPU71は、大当り遊技状態又は小当り遊技状態への移行制御が実行された場合には、制御状態フラグを「04H」、「05H」の順でセットする。これにより、メインCPU71は、上述した大入賞口開放中処理(S56)、及び大入賞口再開放前待ち時間管理処理(S57)をこの順で所定のタイミングで実行し、大当り遊技又は小当り遊技を実行する。
なお、大当り遊技中に、大当り遊技状態の終了条件が成立した場合には、メインCPU71は、制御状態フラグを「04H」、「05H」、「06H」、「07H」の順でセットする。
これにより、メインCPU71は、上述した大入賞口開放中処理(S56)、当り終了インターバル処理(S58)及び特別図柄ゲーム終了処理(S59)をこの順で所定のタイミングで実行し、大当り遊技状態を終了する。
上述したように、特別図柄制御処理では、ステータスに応じて処理フローを分岐させている。また、図33に示す主制御メイン処理中のS31の普通図柄制御処理もまた、特別図柄制御処理と同様に、ステータスに応じて処理フローを分岐させる。
本第1の実施形態の処理プログラムは、ステータスに応じて処理を分岐させて行う場合にコール命令で、小モジュールから親モジュールへの純粋な戻り処理が可能となるように、プログラミングされている。その結果、上記処理を実行するためにジャンプテーブルを配置する場合と比較して、本第1の実施形態では、プログラムの容量を削減することができる。
(特別図柄記憶チェック処理)
次に、図35を参照して、特別図柄制御処理(図34参照)中のS52で行う特別図柄記憶チェック処理について説明する。なお、図35は、本第1の実施形態における特別図柄記憶チェック処理の手順を示すフローチャートである。
S70において、メインCPU71は、図34のS31でロードされた制御状態フラグが特別図柄記憶チェック処理を示す値(「00H」)であるか否かを判別する。S70において、メインCPU71が、制御状態フラグが「00H」でないと判別した場合(S70がNO判定の場合)、メインCPU71は、特別図柄記憶チェック処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図34参照)に戻す。
一方、S70において、メインCPU71が、制御状態フラグが「00H」であると判別した場合(S70がYES判定の場合)、メインCPU71は、始動記憶があるか否かを判定する(S71)。「NO」判定であればで、デモ表示処理を実行した後(S72)、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
一方、始動記憶が「YES」の場合は、第2特別図柄に対応する始動記憶か「0」か否かを判定する(S73)。「0」であればS75に移り、「0」でなければ変動状態番号を「02H」にセットし(S74)、S75へ移る。
S75において、メインCPUは、変動状態番号を「01H」にセットし、次いでS76で制御状態フラグを「01H」にセットする。
次に、S77で第2特別図柄に対応する始動記憶のデータを特別図柄記憶領域に転送すし、大当たり判定処理(S78)、次いで小当り判定処理(S79)を実施する。
次に、特別図柄決定処理(S80)、特別図柄変動パターン決定処理(S81)、特別図柄変動時間設定処理(S80)、特別図柄演出開始コマンドのセット(S83)及び記憶領域のクリア処理(S84)を行い、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
なお、これらの処理の詳細については後述する。
(特別図柄決定処理)
次に、図36を参照して、特別図柄記憶チェック処理(図35参照)中のS80で行う特別図柄決定処理について説明する。なお、図36は、本第1の実施形態における特別図柄決定処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU71は、S100で第1始動口又は第2始動口への入賞の基づく抽選結果が大当りか否かを判定し、大当りであればS101へ、大当りでなければS106へ進む。
S101では変動状態番号が「01H」か否かを判定し、「01H」であれば、S102で大当り図柄決定用カウンタから抽出した乱数値に基づいて、第1特別部柄の大当り図柄を決定し、次いでS103で第1特別部柄の大当り図柄のデータ及び大当り図柄のコマンドをセットし、S112に進む。
一方、S101で変動状態番号が「01H」でないと判定されれば、S104で大当り図柄決定用カウンタから抽出した乱数値に基づいて、第2特別部柄の大当り図柄を決定し、次いでS105で第2特別部柄の大当り図柄のデータ及び大当り図柄のコマンドをセットし、S112に進む。
次に、S106では小当りか否かを判定し、小当りであればS107へ進み、小当りでなければ、すなわちハズレの場合は、S114へ移行し、ハズレ図柄のデータ及びハズレ図柄のコマンドをセットし、特別図柄決定処理を終了する。
S107では変動状態番号が「01H」か否かを判定し、「01H」と判定されれば、S108で大当り図柄決定用カウンタから抽出した乱数値に基づいて、第1特別部柄の小当り図柄を決定し、次いでS109で第1特別部柄の小当り図柄のデータ及び小当り図柄のコマンドをセットし、S112に進む。
一方、S107で変動状態番号が「01H」でないと判定されれば、S110で大当り図柄決定用カウンタから抽出した乱数値に基づいて、第2特別部柄の小当り図柄を決定し、次いでS111で第2特別部柄の小当り図柄のデータ及び小当り図柄のコマンドをセットし、S112に進む。
S112では、当り図柄に対応する当り開始インターバル表示時間データをセットし、次いでS113で大入賞口開放回数関連データをセットし、特別図柄決定処理を終了する。
(特別図柄変動時間管理処理)
次に、図37を参照して、特別図柄制御処理(S31)で行う特別図柄変動時間管理処理(図34のS53)について説明する。図37は、本第1の実施形態における特別図柄変動時間管理処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU71は、制御状態フラグが「01H」か否かを判定し、「01H」と判定されればS121に進み、「01H」でなければ特別図柄変動時間管理処理を終了する。
S121では、待ち時間タイマが「0」か否かを判定し、「0」であればS122に進み、「0」でなければ特別図柄変動時間管理処理を終了する。
S122では、制御状態フラグを「02H」にセットし、次いでS123で特別部柄演出停止コマンドをセットし、S124へ進む。この特別図柄演出停止コマンドは副制御部に送信され、副制御部はこのコマンドを受信した場合に通常ゲーム数をカウントする。
S124では、確定後待ち時間としての待ち時間タイマをセットし、特別図柄変動時間管理処理を終了する。
(当り開始インターバル管理処理)
次に、図38を参照して、特別図柄制御処理(S31)で行う当り開始インターバル管理処理(図34のS55)について説明する。図38は、本第1の実施形態における特別図柄変動時間管理処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU71は、制御状態フラグが「03H」か否かを判定し、「03H」と判定されればS131に進み、「03H」でなければ当り開始インターバル管理処理を終了する。
S131では、待ち時間タイマが「0」か否かを判定し、「0」と判定されればS132に進み、「0」でなければ当り開始インターバル管理処理を終了する。
S132では、大入賞口開放回数カウンタ上限値をセットし、S133で大入賞口開放回数カウンタの値に「1」加算する。次いで、S134で確定後待ち時間としての待ち時間をセットし、S135で大入賞口開放中表示コマンドデータをセットする。
次に、S136で制御状態フラグを「04H」にセットし、S137で大入賞口入賞カウンタをクリアする。次に、S138で大入賞口開放時間としての待ち時間タイマをセットし、次いでS1398で大入賞口開放中データをセットし、当り開始インターバル管理処理を終了する。
(特別図柄表示時間管理処理)
次に、図39を参照して、特別図柄制御処理(S31)で行う特別図柄表示時間管理処理(図34のS54)について説明する。図39は、本第1の実施形態における特別図柄表示時間管理処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU71は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02H」)であるか否かを判別する(S150)。S150において、メインCPU71が、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02H」)でないと判別した場合(S150がNO判定の場合)、メインCPU71は、特別図柄表示時間管理処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図34参照)に戻す。
一方、S150において、メインCPU71が、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(「02H」)であると判別した場合(S150がYES判定の場合)、メインCPU71は、待ち時間タイマの値(待ち時間)が「0」であるか否かを判別する(S151)。この処理では、メインCPU71は、待ち時間タイマにセットされた変動確定後の待ち時間(変動開始待ち時間)が消化されたか否かを判別する。
S151において、メインCPU71が、待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(S151がNO判定の場合)、メインCPU71は、特別図柄表示時間管理処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図34参照)に戻す。
一方、S151において、メインCPU71が、待ち時間タイマの値が「0」であると判別した場合(S151がYES判定の場合)、メインCPU71は、特別図柄ゲームが「大当り」であるか否かを判別する(S152)。また、この処理では、メインCPU71は、同時に、特別演出停止コマンドを副制御回路200に送信する。
S152において、メインCPU71が、特別図柄ゲームが「大当り」でないと判別した場合(S152がNO判定の場合)、メインCPU71は、特別図柄表示時間管理処理を終了し、処理を特別図柄制御処理(図34参照)に戻す。
一方、S152において、メインCPU71が、特別図柄ゲームが「大当り」であると判別した場合(S152がYES判定の場合)、メインCPU71は、遊技状態フラグをクリアし、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
一方、S151において、メインCPU71が、待ち時間タイマの値が「0」でないと判別した場合(S151がNO判定の場合)、メインCPU71は、特別図柄ゲームが「大当り」であるか否かを判別する(S154)。「大当り」であればS161に進み、「大当り」でなければS155で時短回数カウンタの値が「0」か否かを判定する。「0}と判定されればS160に進み、「0」でなければS156で時短回数カウンタの値から「1」減算し、S157に進む。S157では、再度、時短回数カウンタの値が「0」か否かを判定し、「0」でなければS160にすすみ、「0」であればS158で時短回数フラグをクリアし、S159で時短終了コマンドをセットし、S160へ進む。
S160では、「小当り」か否かを判定し、「小当り」でなければS166へ進み、「小当り」であればS161で制御状態フラグを「03H]にセットする。次いで、S162で特別図柄に対応する当り開始インターバル時間としての待ち時間タイマをセットし、S163で大入賞口開放回数カウンタを「FFH]にセットする。次に、S164で特別図柄演出停止コマンドをセットし、S165で特別図柄に対応する大当り又は小当り開始コマンドをセットし、特別図柄表示時間管理処理を終了する。なお、S165では、特別図柄当り開始コマンドを副制御部200に送信し、副制御部200はこのコマンドを受信した場合に、当りが開始されたと判断して、当り中の計数を開始する。
一方、S166では制御状態フラグを「07H]にセットし、次いで、S167で特別図柄演出停止コマンドをセットし、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
(大入賞口開放処理)
次に、図40を参照して、特別図柄制御処理(S31)で行う大入賞口開放処理(図34のS56)について説明する。図40は、本第1の実施形態における大入賞口開放処理の手順を示すフローチャートである。
まず、メインCPU71は、S180において、制御状態フラグが大入賞口開放処理を示す値(04H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU71は、制御状態フラグが大入賞口開放処理を示す値(04H)であると判定した場合にはS181に進む。一方、メインCPU71は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04H)でないと判定した場合には大入賞口開放処理を終了する。
S181において、メインCPU71は、大入賞口の入賞カウンタの値が「10」以上であるか否かの判定を行う。この処理において、メインCPU71は、大入賞口の入賞カウンタの値が「10」以上であると判定した場合にはS183に処理を移す。一方、メインCPU61は、大入賞口入賞カウンタの値が「10」以上でないと判定した場合にはS182に進む。
S182において、メインCPU71は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマが「0」であるか否かの判定を行う。メインCPU71は、待ち時間タイマが「0」であると判定した場合にはS183に進む。一方、メインCPU71は、待ち時間タイマが「0」でないと判定した場合には大入賞口開放中処理を終了する。
S183において、メインCPU71は、大入賞口閉鎖データをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU71は、大入賞口を閉鎖させるために、メインROM72から読み出されたデータに基づいて、メインRAM73に位置付けられた変数を更新する。このように記憶された変数は、第1大入賞口53又は第2大入賞口54を閉鎖状態とするものである。この処理を終了した場合にはS184に進む。
S184において、メインCPUは当りの種別が小当りであるか否かの判定を行う。小当りと判定されればS189に処理を移行し、小当りと判定されなければS185に進む。
S185において、メインCPU71は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数(ラウンド数)の上限値以上であるか否かの判定を行う。この処理において、メインCPU71は、メインRAM73に記憶されている大入賞口開放回数カウンタの値と大入賞口開放回数(ラウンド数)の上限値とを比較して、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の上限値以上であるか否かを判定する。
メインCPU71は、大入賞口開放回数カウンタの値が入賞口開放回数の上限値以上であると判定した場合にはS189に処理を移す。一方、メインCPU71は、大入賞口開放回数カウンタの値が大入賞口開放回数の上限値以上でないと判定した場合にはS186に進む。
S186において、メインCPU71は、当り種別及びラウンド数に基づいて、ラウンド間インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM73にセットする処理を行う。すなわち、当り種別と現在のラウンド数とに基づいて、予め定められたインターバルパターンに対応する時間がセットされる。なお、ラウンド間インターバル表示時間は、既定のインターバルパターンに対応する時間とは異なる時間がセットされるようにしてもよい。この処理を終了した場合にはS187に進む。
S187において、メインCPU71は、メインRAM73おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)をセットする処理を行う。この処理を終了した場合にはS188に進む。
S188において、メインCPU71は、メインRAM73の所定領域にラウンド間表示コマンドをセットする処理を行う。ラウンド間表示コマンドは、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200のサブCPU201に出力される。この処理を終了した場合には大入賞口開放中処理を終了する。
次に、S189において、メインCPU71は、小当りにおける当り終了インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM73にセットする処理を行う。この処理を終了した場合にはS190に進む。
S190において、メインCPU71は、メインRAM73おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、制御状態フラグ(06H)をセットする処理を行う。この処理を終了した場合にはS191に進む。
S191において、メインCPU71は、メインRAM73の所定領域に特別図柄当りインターバル終了表示コマンドをセットする処理を行う。この特別図柄当りインターバル終了表示コマンドは、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200のサブCPU201に出力される。この処理を終了した場合には大入賞口開放中処理を終了する。
(大入賞口開放待ち時間管理処理)
次に、図41を参照して、特別図柄制御処理(S31)で行う大入賞口開放待ち時間管理処理(図34のS57)について説明する。図41は、本第1の実施形態における大入賞口再開放待ち時間管理処理の手順を示すフローチャートである。
図41に示すように、S200において、メインCPU71は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)であるか否かを判定する処理を行う。
メインCPU71は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)であると判定した場合にはS201に進む。一方、メインCPU71は、制御状態フラグが大入賞口開放前待ち時間管理処理を示す値(05H)でないと判定した場合には大入賞口開放前待ち時問管理処理を終了する。
S201において、メインCPU71は、ラウンド間インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判定する。メインCPU71は、待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合にはS202に進む。一方、メインCPU71は、待ち時間タイマの値が「0」でないと判定した場合には大入賞口開放前待ち時問管理処理を終了する。
S202において、メインCPU71は、メインRAM73の大入賞口開放回数カウンタの値に「1」を加算する処理を行う。この処理を終了した場合にはS203に進む。
S203において、メインCPU71は、メインRAM73の所定領域に、大入賞口開放中表示コマンドをセット(記憶)する処理を行う。この場合の大入賞口開放中表示コマンドは、ラウンドゲームの開始を示すデータとなる。
大入賞口開放中表示コマンドは、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200のサブCPU210に大入賞口開放中表示コマンドとして出力される。この処理を終了した場合にはS204に進む。
S204において、メインCPU71は、メインRAM73おける制御状態フラグとして機能する所定領域に、大入賞口開放中処理を示す値(04H)を制御状態フラグにセットする処理を行う。この処理を終了した場合には、S205に進む。
S205において、メインCPU71は当り種別が大当りか否かを判定する。メインCPU71が大当りと判定した場合にはS206に進み、大当りでないと判定した場合にはS207に処理を移行する。
S206において、メインCPU71は、メインRAM73の大入賞口入賞カウンタの値をクリアする処理を行う。この処理を終了した場合にはS207に進む。
S207において、メインCPU71は、大入賞口開放時間としての待ち時間タイマの値をメインRAM73にセットする処理を行う。この処理を終了した場合にはS208に進む。
S208において、メインCPU71は、メインRAM73の所定領域に大入賞口開放中データをセットする処理を行う。この処理を終了した場合には大入賞口開放前待ち時問管理処理を終了する。
(当り終了インターバル処理)
次に、図42を参照して、特別図柄制御処理(S31)で行う当り終了インターバル処理(図34のS58)について説明する。図42は、本第1の実施形態における当り終了インターバル処理の手順を示すフローチャートである。
S220において、メインCPU71は、メインRAM73の制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU71は、制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)であると判定した場合には、S221に進む。一方、メインCPU71は、制御状態フラグが当り終了インターバル管理処理を示す値(06H)でないと判定した場合には、当り終了インターバル管理処理を終了する。
S221において、メインCPU71は、当り終了インターバル表示時間としての待ち時間タイマの値が「0」であるか否かを判定する。この処理において、メインCPU71は、待ち時間タイマの値が「0」であると判定した場合にはS222に進む。一方、メインCPU71は、待ち時間タイマの値が「0」でないと判定した場合には、当り終了インターバル管理処理を終了する。
S222において、メインCPU71は、特別図柄ゲーム終了を示す制御状態フラグ(07H)をメインRAM73にセットする。この処理を終了した場合にはS223に進む。
S223において、メインCPU71は、当り図柄及び遊技状態に応じた制御データをメインRAM73にセットし、当り終了インターバル管理処理を終了する。
なお、これらの制御データは遊技状態コマンドとして、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200のサブCPU210に出力される。
(特別図柄ゲーム終了処理)
次に、図43を参照して、特別図柄制御処理(S31)で行う特別図柄ゲーム終了処理(図34のS59)について説明する。図43は、本第1の実施形態における特別図柄ゲーム終了処理の手順を示すフローチャートである。
S230おいて、メインCPU71は、メインRAM73の制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)であるか否かを判定する処理を行う。メインCPU71は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)であると判定した場合には、S231に進む。
一方、メインCPU71は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(07H)でないと判定した場合には、この特別図柄ゲーム終了処理を終了する。
S231において、メインCPU71は、制御状態フラグとして特別図柄記憶チェックを示す値(00H)をメインRAM73にセットする処理を行う。この処理を終了した場合にはS232に進む。
S232において、メインCPU71は特別図柄ゲーム終了コマンドをメインRAM73にセットし、主制御回路70のメインCPU71から副制御回路200のサブCPU210に出力される。副制御回路は、この特別図柄ゲーム終了コマンドを受信すると、特別図柄ゲーム(当り)が終了したと判断し、特別図柄ゲーム中の計数を中止し、通常状態における計数を開始する。
(システムタイマ割込処理)
本第1の実施形態の遊技機1では、メインCPU71は、メイン処理の実行中であっても、所定周期でメイン処理を中断し、システムタイマ割込処理S240を実行する。具体的には、メインCPU71は、クロックパルス発生回路74から所定周期(例えば2msec)で発生されるクロックパルスに応じて、システムタイマ割込処理を実行する。
ここで、図44を参照して、メインCPU71により実行されるシステムタイマ割込処理について説明する。なお、図44は、本第1の実施形態におけるシステムタイマ割込処理の手順を示すフローチャートである。
S241において、メインCPU71は、各レジスタのデータ(情報)を退避させる処理を行う。この処理を終了した場合にはS242に進む。
S242において、メインCPU71は、システムタイム監視タイマに「1」を加算する処理を行う。この処理を終了した場合にはS243に進む。
S243において、メインCPU71は、ウオッチドッグタイマからの出力データにクリアデータをセットする処理を行う。の処理を終了した場合にはS244に進む。
S244において、メインCPU71は、乱数更新処理を行う。この処理では、メインCPU71は、大当り判定用カウンタ、図柄決定用カウンタ、当り判定用カウンタ、転判定用カウンタ、変動パターン決定用カウンタ、演出パターン決定用カウンタなどから抽出される各種乱数値を更新する。
なお、大当り判定用カウンタ及び図柄決定用カウンタは、カウンタ値の更新タイミングが不定であると、公正さに欠ける。そのため、大当り判定用カウンタ及び図柄決定用カウンタは、公正さを担保するために2msec周期で決まったタイミングで更新を行う。この処理を終了した場合にはS245に進む。
S245において、メインCPU71は、スイッチ入力検出処理を行う。この処理では、メインCPU71は、各種始動口、各種入賞口及び球通過センサへの入賞又は通過を検出する。この処理を終了した場合にはS246に進む。なお、スイッチ入力検出処理の詳細については後述する。
S246において、メインCPU71は、S241で退避させた各レジスタのデータを復帰させ、システムタイマ割込処理を終了する。
(スイッチ入力検出処理)
次に、図45を参照して、システムタイマ割込処理(図44参照)中のS245で行うスイッチ入力検出処理S250について説明する。なお、図45は、本第1の実施形態におけるスイッチ入力検出処理S250の手順を示すフローチャートである。
S251において、メインCPU71は、賞球関連スイッチ、すなわち一般入賞口51、52に設けられている一般入賞球センサ51a、52a、及び第1大入賞口53及び第2大入賞口54に設けられているカウントセンサ53c、54cのチェック処理を行う。
この処理では、メインCPU71は、例えば、一般入賞口51又は52に遊技球が入球したか否かを判別する。すなわち、メインCPU71は、一般入賞球センサ51a又は52aにより遊技球の入賞が検出されたか否かを検出する。そして、一般入賞口51又は52への遊技球の入賞が検出された場合には、メインCPU71は、該入賞に対応する所定の各種処理を行う。
一方、第1大入賞口53、第2大入賞口54に対しても同様な処理を行う。これらの処理を終了した場合にはS252に進む。
S252において、インCPU71は、特別図柄関連スイッチ、すなわち第1始動口44及び第2始動口45にそれぞれ設けられている第1始動口入賞球センサ44a及び第2始動口入賞球センサ45aのチェック処理を行う。その詳細は後述する。この処理を終了した場合にはS253に進む。
S253において、メインCPU71は、普通特別図柄関連スイッチ、本第1の実施形態では通過ゲート43に設けられている球通過センサ43aのチェック処理を行う。この処理では、メインCPU71は、遊技球が通過ゲート43を通過したか否かを判別する。
すなわち、メインCPU71は、通過球センサ43aにより遊技球の通過が検出されたか否かを検出する。次いで、通過球センサ43aにより遊技球が通過ゲート43を通過したことが検出された場合には、メインCPU71は、該通過に対応する所定の各種処理を行う。この処理を終了した場合にはS254に進む。
S254において、メインCPUは、異常関連スイッチ、たとえば、払出装置16における球詰まりセンサ等(図示せず)のチェック処理を行う。この処理を終了した場合にはS255に進む。
S255において、メインCPUは、発射関連スイッチ、たとえば、発射装置15に付設された発射球センサ15a等のチェック処理を行う。この処理を終了した場合にはスイッチ入力検出処理を終了する。
(特別図柄関連スイッチチェック処理)
次に、図46を参照して、スイッチ入力検出処理(図45参照)中のS252で行う特別図柄関連スイッチチェック処理について説明する。なお、図46は、本第1の実施形態における特別図柄関連スイッチチェック処理の手順を示すフローチャートである。
S261において、メインCPU71は、第1始動口入賞球センサ44aの出力信号に基づいて、第1始動口44への遊技球の入賞が検出されたか否かを判別する。
メインCPU71が、第1始動口44への遊技球の入賞が検出されていないと判別した場合(S261がNO判定の場合)、メインCPU71は処理をS268に移す。一方、S261において、メインCPU71が、第1始動口44への遊技球の入賞が検出されたと判別した場合(S261がYES判定の場合)はS262に進む。
S262において、メインCPU71は、第1始動口入賞(第1特別図柄の可変表示)の保留個数(保留球の個数)が「4」未満であるか否かを判別する。
ここでメインCPU71が、第1始動口入賞の保留個数が「4」未満でないと判別した場合(S143がNO判定の場合)、メインCPU71は処理をS268に移す。一方、S262において、メインCPU71が、第1始動口入賞の保留個数が「4」未満であると判別した場合はS263に進む。
S263において、メインCPU71は、第1始動口入賞の保留個数を「1」加算する処理を行う。この処理を終了した場合にはS264に進む。
S264において、メインCPU71は、抽選に用いる各種乱数値の取得処理を行う。ここでは取得した各種乱数値をメインRAM73の所定領域に格納する。具体的には、メインCPU71は、大当り判定用乱数値、図柄乱数値、転落判定用乱数値等の各種乱数値を取得し格納する。この処理を終了した場合にはS265に進む。
S265において、メインCPU71は、第1特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理では、メインCPU71は、大当り乱数判定テーブル(第1始動口)(図14参照)及び図柄判定テーブル(第1始動口)(図16参照)を参照し、S264で取得した大当り判定用乱数値及び図柄乱数値に基づいて、「大当り」か否かの判定を行う。この処理を終了した場合にはS266に進む。
S266において、メインCPU71は、表示装置13の表示領域13aに表示される入賞演出(演出用識別図柄等)の選択(判定)を行う。この処理を終了した場合にはS267に進む。
S267において、メインCPU71は、第1始動口入賞時のコマンドデータをメインRAM73にセットする処理を行う。
次に、S268において、メインCPUは、メインCPU71は、第2始動口入賞球センサ45aの出力信号に基づいて、第2始動口45への遊技球の入賞が検出されたか否かを判別する。
メインCPU71が、第2始動口45への遊技球の入賞が検出されていないと判別した場合(S268がNO判定の場合)、特別図柄関連スイッチチェック処理を終了する。一方、S268において、メインCPU71が、第2始動口45への遊技球の入賞が検出されたと判別した場合(S268がYES判定の場合)はS269に進む。
S269において、メインCPU71は、第2始動口入賞(第2特別図柄の可変表示)の保留個数(保留球の個数)が「4」未満であるか否かを判別する。
ここでメインCPU71が、第2始動口入賞の保留個数が「4」未満でないと判別した場合(S269がNO判定の場合)、特別図柄関連スイッチチェック処理を終了する。一方、S269において、メインCPU71が、第2始動口入賞の保留個数が「4」未満であると判別した場合はS270に進む。
S270において、メインCPU71は、第2始動口入賞の保留個数を「1」加算する処理を行う。この処理を終了した場合にはS271に進む。
S271において、メインCPU71は、抽選に用いる各種乱数値の取得処理を行う。ここでは取得した各種乱数値をメインRAM73の所定領域に格納する。具体的には、メインCPU71は、大当り判定用乱数値、図柄乱数値、転落判定用乱数値等の各種乱数値を取得し格納する。この処理を終了した場合にはS272に進む。
S272において、メインCPU71は、第2特別図柄変動状態データをセットする処理を行う。この処理では、メインCPU71は、大当り乱数判定テーブル(第2始動口)及び図柄判定テーブル(第2始動口)を参照し、S271で取得した大当り判定用乱数値及び図柄乱数値に基づいて、「大当り」か否かの判定を行う。この処理を終了した場合にはS273に進む。
S273において、メインCPU71は、表示装置13の表示領域13aに表示される入賞演出(演出用識別図柄等)の選択(判定)を行う。この処理を終了した場合にはS274に進む。
S274において、メインCPU71は、第2始動口入賞時のコマンドデータをメインRAM73にセットする処理を行い、特別図柄関連スイッチチェック処理を終了する。
[副制御メイン処理]
次に、図47を参照して、副制御回路2020のサブCPU210により実行される副制御メイン処理について説明する。図47は、本第1の実施形態における副制御メイン処理S280の手順を示すフローチャートである。なお、副制御メイン処理は、電源が投入されたときに開始される処理である。
S281において、サブCPU210は初期化処理を行う。この処理では、サブCPU210は、例えば、ハードウェアの初期化、デバイスの初期化、アプリケーション(各種処理)の初期化、バックアップデータの復帰初期化等の各種初期設定処理を行う。この処理を終了した場合にはS282に進む。この処理を終了した場合にはS282に進む。
S282において、サブCPU210は乱数更新処理を行う。この処理はワークRAM204に格納されている各種乱数を更新する。この処理を終了した場合にはS283に進む。
S283において、サブCPU210はコマンド解析処理を行う。この処理では、サブCPU210は、ワークRAM204に格納されたコマンドの内容を解析し、コマンドに含まれる各種情報を取得する。この処理を終了した場合にはS284に進む。なお、コマンド解析処理の詳細については、後述の図50を参照しながら後で説明する。
S284において、サブCPU210は演出制御処理を行う。この処理では、サブCPU210は、各種演出装置(表示装置、光、音、役物、等)を動作させるための処理を行う。表示装置13を用いて演出制御を行う際に必要な画像、音声等を生成する。この処理を終了した場合にはS285に進む。
S285において、サブCPU210は表示制御処理を行う。この処理では、サブCPU210は、動画コマンド及び画像コマンドを生成し、表示制御回路230に送信する。また、この際、表示制御回路230は、受信した動画コマンド等に基づいて、表示装置13に演出画像を表示(描画)するための各種処理を行う。この処理を終了した場合にはS286に進む。
S286において、サブCPU210は音、ランプ等の制御処理を行う。この処理では、サブCPU210は、サウンドコマンド(リクエスト)を音声制御回路220に、ランプコマンド(リクエスト)をランプ制御回路240に送信する。また、この際、音声制御回路220は、受信したサウンドリクエストに基づいて、スピーカ11による音声再生の制御処理を行い、ランプ制御回路240はランプ群18の発光制御を行う。この処理を終了した場合には処理をS282に移行する。
(タイマ割込処理)
図48は、サブCPU210により実行されるタイマ割込処理S300を示すフローチャートである。このタイマ割込処理S300は、以下のステップ単位に実行される。
S301において、サブCPU210はレジスタを退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU210は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる処理を行う。この処理を終了した場合にはS302に進む。
S302において、サブCPU210は各種のタイマ更新処理を行う。この処理において、サブCPU210は、演出制御のためにセットされるタイマの値を更新(加算・減算)する処理を行う。この処理を終了した場合にはS303に進む。
S303において、サブCPU210は、選択ボタン24aや決定ボタン24bの操作ボタンについて、ボタンスイッチ入力検出処理を行う。
この処理において、サブCPU210は、操選択ボタン24aや決定ボタン24bのスイッチ入力の有無を検出する処理を行う。入力があった場合にはワークRAM204の所定の記憶領域に入力検出フラグをたてる。この選択ボタン24aや決定ボタン24bの操作によってメニュー画面(図10)や遊技情報の表示画面を変化させる場合、この処理における判定結果に基づいて、表示内容を変化させるための制御が行われることとなる。この処理を終了した場合にはS304に進む。
S304において、サブCPU210はレジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU210はS330で退避したプログラムを各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理を終了した場合にはタイマ割込処理を終了する。
(コマンド割込処理)
図49は、サブCPU210により実行されるコマンド割込処理S310を示すフローチャートである。このコマンド割込処理S310は、以下のステップ単位に実行される。
S311において、サブCPU210はレジスタを退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU210は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムを退避させる処理を行う。この処理を終了した場合にはS312に進む。
S312において、サブCPU210は、受信されたコマンドを受信バッファへ格納する処理を行う。この処理において、サブCPU210は、受信されたコマンドをワークRAM204の受信バッファ領域へ格納する処理を行う。例えば、サブCPU210は主制御回路70から送信された各種のコマンドを受信する。この処理において、格納されたコマンドは、図50のコマンド解析処理にて解析される。この処理を終了した場合にはS313に進む。
S313において、サブCPU210はレジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU210は、S311で退避したプログラムを各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理を終了した場合には、コマンド割込処理を終了する。
[コマンド解析処理]
次に、図50を参照して、副制御メイン処理(図47参照)中のS283で行うコマンド解析処理について説明する。なお、図50は、本第1の実施形態におけるコマンド解析処理の手順を示すフローチャートであり、以下のステップ単位に実行される。
S321において、サブCPU210は、コマンドを受信したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU210は、コマンドを受信したと判定した場合にはS322に進む。一方、サブCPU210は、コマンドを受信していないと判定した場合には、このコマンド解析処理を終了する。
S322において、サブCPU210は、S321で受信したコマンドが特別図柄演出開始コマンドであるか否かを判定する。サブCPU210は、特別図柄演出開始コマンドであると判定した場合にはS323に進む。一方、サブCPU210は、特別図柄演出開始コマンドでないと判定した場合にはS324に処理を移す。
S323において、サブCPU210は、特別図柄演出開始コマンド受信時処理を行う。この処理において、サブCPU210は、受信したコマンドに基づいて、特図種別、変動パターン種別、遊技状態、時短回数、ST回数等の情報をワークRAM204の所定の記憶領域にセットする。この処理を終了した場合にはコマンド解析処理を終了する。
S324において、サブCPU210は、S321で受信したコマンドが特別図柄演出停止コマンドであるか否かを判定する。サブCPU210は、特別図柄演出停止コマンドであると判定した場合にはS325に進む。一方、サブCPU210は、特別図柄演出停止コマンドでないと判定した場合にはS326に処理を移す。
S325において、サブCPU210は、特別図柄演出停止コマンド受信時処理を行う。
この処理において、サブCPU210は、受信したコマンドに基づいて、特図種別、確定図柄、遊技状態、時短回数、ST回数等の情報をワークRAM204の所定の記憶領域にセットする。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理を終了する。なお、特別図柄演出停止コマンド受信時処理の詳細については後述する。
S326において、サブCPU210は、S321で受信したコマンドが特別図柄当り開始コマンドであるか否かを判定する。サブCPU210は、特別図柄当り開始コマンドであると判定した場合にはS327に進む。一方、サブCPU210は、特別図柄演出開始コマンドでないと判定した場合にはS328に処理を移す。
S327において、サブCPU210は、特別図柄当り開始コマンド受信時処理を行う。
この処理において、サブCPU210は、受信したコマンドに基づいて、特図種別、ラウンド数、当り種別等の情報をワークRAM204の所定の記憶領域にセットする。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理ルーチンを終了する。
S328において、サブCPU210は、S321で受信したコマンドが特別図柄当り終了コマンドであるか否かを判定する。サブCPU210は、特別図柄当り終了コマンドであると判定した場合にはS329に進む。一方、サブCPU210は、特別図柄当り終了コマンドでないと判定した場合にはS330に処理を移す。
S329において、サブCPU210は、特別図柄当り終了コマンド受信時処理を行う。
この処理において、サブCPU210は、受信したコマンドに基づいて、遊技状態、時短回数、ST回数等の情報をワークRAM204の所定の記憶領域にセットする。この処理を終了した場合には、コマンド解析処理を終了する。
S330において、サブCPU210は、S321で受信したコマンドが払出数コマンドであるか否かを判定する。サブCPU210は、払出数コマンドであると判定した場合にはS331に進む。一方、サブCPU210は、払出数コマンドでないと判定した場合にはS332に処理を移す。
S331において、サブCPU210は、払出数コマンド受信時処理を行う。この処理において、サブCPU210は、受信したコマンドに基づいて、払出数カウントデータをワークRAM204の所定の記憶領域にセットする。この処理を終了した場合にはコマンド解析処理を終了する。
S332において、サブCPU210は、その他、受信したコマンドに対応した処理を実行する。この処理を終了した場合にはコマンド解析処理を終了する。
[特別図柄演出停止コマンド受信時処理]
次に、図51を参照して、コマンド解析処理(図50参照)中のS325で行う特別図柄演出停止コマンド受信時処理について説明する。なお、図51は、本第1の実施形態における特別図柄演出停止コマンド受信時処理の手順を示すフローチャートであり、以下のステップ単位に実行される。
S341において、サブCPU210は、時短中フラグがオンであるか否かを判定する。ここでは、大当りの終了後に時短遊技状態に移行する大当りの場合、当該大当りの終了後に時短中フラグがたつ。サブCPU210は、時短中フラグがオンであると判定した場合にはS342に進む。一方、サブCPU210は、時短中フラグがオンでないと判定した場合にはS348に処理を移す。
S342において、サブCPU210は、時短回数が「0」であるか否かを判定する。サブCPU210は、時短回数が「0」であると判定した場合にはS343に進む。ここでは、時短中フラグがオンで、時短回数が「0」の場合は時短遊技状態が終了したことを意味する。
一方、サブCPU210は、時短回数が「0」でないと判定した場合にはS348に処理を移す。
S343において、サブCPU210は、時短遊技回数カウンタ値と時短中払出数カウンタ値を時短回数カウンタ値に対応するワークRAM204の所定領域に格納記憶する。例えば、時短回数カウンタが3の場合、3回目のラッシュ遊技状態として、対応する記憶領域に時短遊技回数カウンタ値(当該ラッシュ遊技状態における時短ゲーム数)と時短中払出数カウンタ値(払出数)を記憶させる。この処理を終了した場合にはS344に進む。
S344において、サブCPU210は、時短中フラグをオフにする処理を行い、S345に進む。
S345において、サブCPU210は、時短遊技関連データをクリアする処理を行う。ここでは、ワークRAM204に記憶されている時短遊技回数カウンタ値と時短中払出数カウンタ値をクリアする。この処理を終了した場合にはS346に進む。
S346において、サブCPU210は、通常遊技中フラグをオンにする処理を行う。この処理が終了した場合にはS348に処理を移す。
S347において、サブCPU210は、時短遊技回数カウンタ値から「1」減算する処理を行う。この処理が終了した場合にはS349に処理を移す。
S348において、サブCPU210は、通常遊技回数カウンタ値に「1」加算する処理を行う。この処理が終了した場合にはS349に処理を移す。
S349において、サブCPU210は、その他の制御処理を実行する。この処理が終了した場合には特別図柄演出停止コマンド受信時処理を終了する。
(特別図柄当り開始コマンド受信時処理)
次に、図52を参照して、コマンド解析処理(図50参照)中のS327で行う特別図柄当り開始コマンド受信時処理について説明する。なお、図52は、本第1の第1の実施形態における特別図柄当り開始コマンド受信時処理の手順を示すフローチャートであり、以下のステップ単位に実行される。
S361において、サブCPU210は、現在の遊技状態が大当りか否かを判定する。サブCPU210は、時短中フラグが大当りであると判定した場合にはS362に進む。一方、サブCPU210は、大当りでないと判定した場合にはS364に処理を移す。
S362において、サブCPU210は、時短中フラグがオンであるか否かを判定する。サブCPU210は、時短中フラグがオンであると判定した場合にはS363に進む。
一方、サブCPU210は、時短中フラグがオンでないと判定した場合にはS64に処理を移す。
S363において、サブCPU210は、時短遊技回数カウンタ値と時短中払出数カウンタ値を時短回数カウンタ値に対応するワークRAM204の所定領域に格納記憶する。例えば、時短回数カウンタが3の場合、3回目のラッシュ遊技状態として、対応する記憶領域に時短遊技回数カウンタ値(当該ラッシュ遊技状態における時短ゲーム数)と時短中払出数カウンタ値(払出数)を記憶させる。この処理を終了した場合にはS365に処理を移す。
S364において、サブCPU210は、通常遊技回数カウンタ値と通常中払出数カウンタ値を通常回数カウンタ値に対応するワークRAM204の所定領域に格納記憶する。例えば、通常回数カウンタが2の場合、2回目の通常遊技状態として、対応する記憶領域に通常遊技回数カウンタ値(当該通常遊技状態におけるゲーム数)と通常中払出数カウンタ値(払出数)を記憶させる。この処理を終了した場合にはS365に進む。
S365において、サブCPU210は、通常遊技関連データをクリアする処理を行う。ここでは、ワークRAM204に記憶されている通常遊技回数カウンタ値と通常中払出数カウンタ値をクリアする。この処理を終了した場合にはS366に進む。
S366において、サブCPU210は、時短遊技関連データをクリアする処理を行う。ここでは、ワークRAM204に記憶されている時短遊技回数カウンタ値と時短中払出数カウンタ値をクリアする。この処理を終了した場合にはS367に進む。
S367において、サブCPU210は、通常遊技中フラグをオフにする処理を行う。この処理が終了した場合にはS368に進む。
S368において、サブCPU210は、時短中フラグをオフにする処理を行う。この処理が終了した場合にはS369に進む。
S369において、サブCPU210は、大当り中フラグをオンにする処理を行う。この処理が終了した場合にはS370に進む。
S369において、サブCPU210は、大当りカウンタに「1」加算する処理を行う。この処理が終了した場合にはS370に進む。
S370において、サブCPU210は、その他の制御処理を実行する。この処理が終了した場合には特別図柄当り開始コマンド受信時処理を終了する。
[特別図柄当り終了コマンド受信時処理]
次に、図53を参照して、コマンド解析処理(図50参照)中のS329で行う特別図柄当り終了コマンド受信時処理について説明する。なお、図53は、本第1の実施形態における特別図柄当り終了コマンド受信時処理の手順を示すフローチャートであり、以下のステップ単位に実行される。
S381において、サブCPU210は、大当り中払出数カウンタ値と大当り回数カウンタ値に対応するワークRAM204の所定領域に格納記憶する。例えば、大当り回数カウンタ値が5の場合、対応する記憶領域に当該大当りにおける払出数カウンタ値(払出数)を記憶させる。
S382において、サブCPU210は、大当り中払出数カウンタ値をクリアする処理を行う。この処理が終了した場合にはS383に進む。
S383において、サブCPU210は、大当りが当該大当りの終了後に時短遊技状態に移行する大当りであるか否か(時短あり大当り)を判定する。サブCPU210は、時短あり大当りであると判定した場合にはS384に進む。一方、サブCPU210は、時短あり大当りででないと判定した場合にはS386に処理を移す。
S384において、サブCPU210は、時短中フラグをオンにする処理を行う。この処理が終了した場合にはS385に進む。
S384において、サブCPU210は、時短遊技回数カウンタに「1」加算する処理を行う。この処理が終了した場合にはS388に処理を移す。
S386において、サブCPU210は、通常遊技中フラグをオンにする処理を行う。この処理が終了した場合にはS387に進む。
S387において、サブCPU210は、通常遊技回数カウンタに「1」加算する処理を行う。この処理が終了した場合にはS388に進む。
S388において、サブCPU210は、その他の制御処理を実行する。この処理が終了した場合には特別図柄当り終了コマンド受信時処理を終了する。
[払出数コマンド受信時処理]
次に、図54を参照して、コマンド解析処理(図50参照)中のS331で行う払出数コマンド受信時処理について説明する。なお、図54は、本第1の実施形態における払出数コマンド受信時処理の手順を示すフローチャートであり、以下のステップ単位に実行される。
S401において、サブCPU210は、大当り中フラグがオンか否かを判定する。サブCPU210は、大当り中フラグがオンであると判定した場合にはS402に進む。一方、サブCPU210は、大当り中フラグがオンでないと判定した場合には処理をS403に移す。
S402において、サブCPU210は、大当り中払出数カウンタに払出数コマンドに含まれる大当り中の払出数カウントデータを加算する処理を行う。この処理が終了した場合には払出数コマンド受信時処理を終了する。
S403において、サブCPU210は、時短中フラグがオンか否かを判定する。サブCPU210は、時短中フラグがオンであると判定した場合にはS404に進む。一方、サブCPU210は、大当り中フラグがオンでないと判定した場合には処理をS405に移す。
S404において、サブCPU210は、時短中払出数カウンタに払出数コマンドに含まれる時短中の払出数カウントデータを加算する処理を行う。この処理が終了した場合には払出数コマンド受信時処理を終了する。
S405において、サブCPU210は、通常遊技中払出数カウンタに払出数コマンドに含まれる通常遊技中の払出数カウントデータを加算する処理を行う。この処理が終了した場合には払出数コマンド受信時処理を終了する。
(演出制御処理)
次に、図55を参照して、副制御メイン処理(図47参照)中のS284で行う演出制御処理について説明する。なお、図55は、本第1の実施形態における演出制御処理の手順を示すフローチャートであり、以下のステップ単位に実行される。
S421において、サブCPU210は、ボタンスイッチ入力時設定処理を行う。ここでは、選択スイッチ24a、決定スイッチ24bの操作に対応させて、各種遊技状態における獲得遊技球数(払出数)等の遊技履歴を表示するための設定処理を行う。この処理が終了した場合にはS422に進む。
S422において、サブCPU210は、遊技中払出数表示設定処理を行う。ここでは、遊技中に表示装置にリアルタイムで獲得遊技球数(払出数)を表示させるための設定処理を行う。この処理が終了した場合にはS423に進む。
S423において、サブCPU210は、その他の演出設定処理を実行する。この処理が終了した場合には演出制御処理を終了する。
(ボタンスイッチ入力時設定処理)
図56は、演出制御処理(図55参照)中のS421で行うボタンスイッチ入力時設定処理について説明する。なお、図56は、本第1の実施形態におけるボタンスイッチ入力時設定処理の手順を示すフローチャートであり、以下のステップ単位に実行される。
S431において、サブCPU210は、ボタンスイッチ演出実行中フラグがオンか否かを判定する。サブCPU210は、ボタンスイッチ演出実行中フラグがオンであると判定した場合にはS436に処理を移す。一方、サブCPU210は、ボタンスイッチ演出実行中フラグがオンでないと判定した場合には、S432に進む。
S432において、サブCPU210は、決定ボタンスイッチ(24b)に入力があるか否かを判定する。サブCPU210は、決定ボタンスイッチに入力があると判定した場合にはS433に進む。一方、サブCPU210は、決定ボタンスイッチに入力がないと判定した場合には、ボタンスイッチ入力時設定処理を終了する。
S433において、サブCPU210は、現在の遊技状態が遊技中であるか否かを判定する。サブCPU210は、遊技中でない(NO)と判定した場合にはS434に進む。一方、サブCPU210は、遊技中である(YES)と判定した場合には、ボタンスイッチ入力時設定処理を終了する。
S434において、サブCPU210は、遊技機1がエラー中か否かを判定する。サブCPU210は、エラー中でない(NO)と判定した場合にはS435に進む。一方、サブCPU210は、エラー中である(YES)と判定した場合には、ボタンスイッチ入力時設定処理を終了する。
S435において、サブCPU210は、ボタンスイッチ演出実行中フラグをオンにする処理を行う。この処理が終了した場合には、ボタンスイッチ入力時設定処理を終了する。
S436において、サブCPU210は、ボタンスイッチ演出設定処理を行う。その詳細は後述する。この処理が終了した場合には、ボタンスイッチ入力時設定処理を終了する。
(ボタンスイッチ演出設定処理)
図57は、ボタンスイッチ入力時設定処理(図56参照)中のS436で行うボタンスイッチ演出設定処理について説明する。なお、図57は、本第1の実施形態におけるボタンスイッチ演出設定処理の手順を示すフローチャートであり、以下のステップ単位に実行される。
S451において、サブCPU210は、項目ごとの演出実行フラグがオンか否かを判定する。サブCPU210は、この演出実行フラグがオンであると判定した場合にはS452に進む。一方、サブCPU210は、演出実行フラグがオンでないと判定した場合には、S453に処理を移す。
S452において、サブCPU210は、項目別の演出設定処理を行う。ここでは、例えば、項目の一つである「履歴一覧」(図9参照)等の演出設定処理を行う。この処理が終了した場合には、ボタンスイッチ演出設定処理を終了する。
S453において、サブCPU210は、メニュー画面表示設定処理を行う。メニュー画面は図9に例示されている。この処理が終了した場合にはS354に進む。
S454において、サブCPU210は、選択ボタンスイッチ(24a)の入力があるか否かを判定する。サブCPU210は、選択ボタンスイッチの入力があると判定した場合にはS455に進む。一方、サブCPU210は、選択ボタンスイッチの入力がないと判定した場合には、S456に処理を移す。
S455において、サブCPU210は、メニュー表示変更設定処理を行う。この処理が終了した場合には、ボタンスイッチ演出設定処理を終了する。
S456において、サブCPU210は、決定ボタン(24b)の操作があるか否かを判定する。サブCPU210は、決定ボタンの操作があると判定した場合にはS457に進む。一方、サブCPU210は、決定ボタンの操作がないと判定した場合には、ボタンスイッチ演出設定処理を終了する。
S457において、サブCPU210は、メニュー画面の「戻る」項目が選択中であるか否かを判定する。サブCPU210は、「戻る」項目が選択中であると判定した場合にはS458に進む。一方、サブCPU210は、「戻る」項目が選択中でないと判定した場合には、S460に処理を移す。
S458において、サブCPU210は、ボタンスイッチ演出終了設定処理を行う。この処理が終了した場合にはS459に進む。
S459において、サブCPU210は、ボタンスイッチ演出実行中フラグをオフにする処理を行う。この処理が終了した場合にはボタンスイッチ演出設定処理を終了する。
S460において、サブCPU210は、「履歴一覧」項目が選択中であるか否かを判定する。サブCPU210は、「履歴一覧」項目が選択中であると判定した場合にはS461に進む。一方、サブCPU210は、「履歴一覧」項目が選択中でないと判定した場合には、S462に処理を移す。
S461において、サブCPU210は、履歴表示演出実行中フラグをオンにする処理を行う。この処理が終了した場合にはボタンスイッチ演出設定処理を終了する。
S462において、サブCPU210は、その他項目演出設定処理を実行する。この処理が終了した場合にはボタンスイッチ演出設定処理を終了する。
(履歴一覧演出設定処理)
図58は、サブCPU210により実行される履歴一覧演出設定処理S470を示すフローチャートである。この履歴一覧演出設定処理S470は以下のステップ単位に実行される。
S471において、サブCPU210は演出設定処理を行う。ここでは、例えば、獲得遊技球数の履歴を表示する処理を実行する。この処理が終了した場合にはS472に進む。
S472において、サブCPU210は、決定ボタン(24b)の操作があるか否かを判定する。サブCPU210は、決定ボタンの操作があると判定した場合にはS473に進む。一方、サブCPU210は、決定ボタンの操作がないと判定した場合には、履歴一覧演出設定処理を終了する。
S473において、サブCPU210は、メニュー画面の「戻る」項目が選択中であるか否かを判定する。サブCPU210は、「戻る」項目が選択中であると判定した場合にはS474に進む。一方、サブCPU210は、「戻る」項目が選択中でないと判定した場合には、履歴一覧演出設定処理を終了する。
S474において、サブCPU210は、履歴表示演出終了設定処理を行う。この処理が終了した場合にはS475に進む。
S475において、サブCPU210は、履歴表示演出実行中フラグをオフにする処理を行う。この処理が終了した場合には、履歴一覧演出設定処理を終了する。
(遊技中払出数表示設定処理)
図59は、演出制御処理(図55参照)中のS422で行う遊技中払出数表示設定処理について説明する。なお、図59は、本第1の実施形態における遊技中払出数表示設定処理の手順を示すフローチャートであり、以下のステップ単位に実行される。
S481において、サブCPU210は、時短中フラグがオンか否かを判定する。ここでは、例えば、ラッシュ遊技状態において、リアルタイムで獲得遊技球数(払出数)を表示するか否かの処理を行う。サブCPU210は、時短中フラグがオンである(YES)と判定した場合にはS482に進む。一方、サブCPU210は、時短中フラグがオンでない(NO)と判定した場合には処理をS483に移す。
S482において、サブCPU210は、時短中払出数表示設定処理を行う。この処理が終了した場合にはS483に進む。
S482において、サブCPU210は、その他払出数表示設定処理を行う。この処理が終了した場合には遊技中払出数表示設定処理を終了する。
以上、第1の実施形態を用いて、本発明に係る遊技機について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、各手段の具体的構成については任意に変更することができる。
例えば、本第1の実施形態においては、獲得遊技球数等の遊技データを遊技盤の略中央に設けられた表示装置13(表示領域13a)に表示する例について説明したが、遊技情報専用の表示装置を設けてもよく、そのような表示装置を遊技盤内の他の領域や、遊技盤の外側近傍に設けてもよい。
また、遊技情報の表示態様例として、表示態様例1〜表示態様例9を説明したが、表示態様例はこれらに限定されず、各種遊技状態(大当り、小当り、確変遊技状態、時短無し確変遊技状態、時短有り通常遊技状態、等)の種類やそれらの組み合わせを適宜増減してもよく、それ応じて様々な表示態様を設定することが可能であり、また、グラフ表示や様々なキャラクタ演出表示と組み合わせて表示することも可能である。
例えば、ショート開放において遊技者が獲得した遊技球数を表示装置13にリアルタイムで表示させ、遊技機の性能評価に関する判断材料を遊技者に与えるようにしてもよい(図示せず)。その際、ショート開放時間において遊技球が入球しうる最大数も合わせて表示するようにしてもよく(図示せず)、これにより遊技者は瞬時に遊技機の性能(釘調整等)を評価することが可能となる。
さらに、大当り及び小当り当選確率及び大当り及び小当りの開放態様も適宜変更可能である。
また、上記第1の実施形態では、2つの始動口及び2つの大入賞口を有する例について説明したが、これに限定されず、始動口及び/又は大入賞代口を1つであってもよい。
また、ST(スペシャルタイム)機以外のパチンコ機やパチスロ機に本第1の実施形態の表示機能を適用できることはもちろんである。
[第2の実施形態]
以下、獲得遊技球数等の各種遊技情報を遊技機1の外部に付設したデータ表示機4に表示する第2の実施形態について説明する。
[遊技システム]
まず、本第2の実施形態に係るデータ表示機(「遊技用装置」ともいう。)4を含む遊技システムの基本構成及び配置構成について、図60及び図61を用いて説明する。なお、本第2の実施形態では遊技機1としてパチンコ機を用いた例について説明するが、これに限定されずパチスロ機にも適用できることはもちろんである。
本第2の実施形態に係る遊技システムは、図60に示すように、内部に賞球計数部(図5の181)を有する遊技機1と、遊技媒体取扱装置(サンド装置)2と、サーバ装置3と、データ表示機4と、持球計数装置5と、アウト球計数装置6と、とから構成され、各々が図61に示すように配置されている。
遊技機1の払出装置16は、内部に賞球計数部(図5の181)を有しており、遊技者に払出される賞球数情報を遊技媒体取扱装置2等に出力する。また、賞球数は、払出球数又はセーフ球数とも称されるが、本第2の実施形態では賞球数という。
持球計数装置5は、図61に模式的に示すように、例えば遊技機1の下部に設置され、例えば遊技者の操作によって下皿から排出される遊技球数を計数し、その計数値を持球情報として遊技媒体取扱装置2に送信する。
なお、持球計数装置5を遊技媒体取扱装置2の下方に設け、遊技媒体取扱装置2と一体化してもよい。
アウト球計数装置6は、図61に模式的に示すように、遊技機1の近傍に設けられ、当該遊技機1から排出されるアウト球数を計数し、そのアウト球数情報を遊技媒体取扱装置2に送信する。なお、アウト球計数装置6を遊技媒体取扱装置2の下方に設け、遊技媒体取扱装置2と一体化してもよい。
また、アウト球計数装置6を省略し、遊技機1の発射装置15に取り付けられている発射球センサ15aの計数値をアウト球数として代用してもよい。
なお、データ表示機4として、遊技媒体取扱装置2の表示画面や複数台の遊技機1に対応して設けられたサイネージ(データ表示端末)を用いてもよいし、データ表示機4を遊技媒体取扱装置2に設けてもよい。さらに、持球計数装置5とアウト球計数装置6を遊技媒体取扱装置2と一体に又は別体に設けてもよく、かつ、取外し可能としてもよい。
なお、本第2の実施形態において、アウト球とは、発射された遊技球が、いずれの入賞口にも入賞せずに、遊技盤のアウト口(図4の55)から遊技機1の外部に排出される遊技球、及びいずれかの入賞口や始動口に入賞した遊技球で回収口(図示せず)を経て遊技機1の外部に排出される遊技球をいう。
遊技媒体取扱装置2は、コンバータ等を介してデータ表示機4とも接続されており、遊技機1から出力される遊技情報信号やエラー信号等を受信するとともに、遊技者の持球数情報や獲得遊技球数情報をデータ表示機4に送信する。
サーバ装置3は、前述したように、遊技媒体取扱装置2と接続されるほか、各データ表示機4とも接続されており、サーバ装置3おいて管理されている遊技結果管理情報(例えば、過去数日分を含めた出玉履歴情報や不正検知情報等)や遊技店に関する情報(例えば、新台情報や空き台情報等)を各データ表示機4に送信する。
また、遊技店は、通常、遊技媒体取扱装置2、遊技機1及びデータ表示機4を一つの遊技ユニットとして、複数の遊技ユニットからなる「島」を複数有している。その場合、サーバ装置3には、各「島」に設けられる島コントローラ及びハブにLAN接続され、「島」単位で各種情報の入出力を行うことが可能である。
また、サーバ装置3は、遊技店以外の第三者であるセンター事業者が管理する外部管理装置(図示せず)にも接続され、カードの識別情報や会員情報、遊技者の持球情報を所定周期毎(例えば、1日に1回毎)に送信する。外部管理装置は、送信された各情報をバックアップする。サーバ装置3は、外部管理装置との接続が所定日数(例えば、15日)途絶した場合、遊技者の持球情報の更新を停止する。
データ表示機4は、遊技機1、遊技媒体取扱装置2及びサーバ装置3と接続されており、入力された信号や受信した信号に基づき、あるいは遊技者の操作に基づいて遊技状態情報、持球数情報、獲得遊技球数情報、エラー情報等、各種の遊技情報をその表示画面に表示する。
(大当たり及び小当たりの当選確率テーブル)
本第2の実施形態では、大当り遊技状態は16R確変大当り、2R確変大当り、16R通常大当りがある。大当り遊技状態に移行する確率と小当り遊技状態に移行する確率を、第1始動口及び第2始動口毎に、図62に示すように規定している。
通常遊技状態から大当り遊技状態に移行する確率は、遊技球が第1始動口及び第2始動口に入賞した場合、両者とも1/300であり、確変遊技状態から大当り遊技状態に移行する確率は両者とも1/150である。ただし、大当り遊技状態を構成する16R確変大当り、2R確変大当り及び16R通常大当りに振り分ける確率は、第1始動口と第2始動口に入賞した場合とで異なっており、本第2の実施形態では図62に示すように規定されている。
ここでは、第2始動口に入賞した場合の方が、確変大当りに振り分けられる確率が第1始動口に入賞した場合よりも高く設定されている。
また、16R確変大当り及び2R確変大当りに振り分けられた場合、当該確変大当りの終了後に確変遊技状態かつ所定遊技回数の時短遊技状態に移行する。本第2の実施形態ではこの遊技状態(確変かつ時短遊技状態)を特定遊技状態という。
本第2の実施形態では、この特定遊技状態は、大当りに当選し特別遊技状態に移行するか、または100ゲームの単位遊技を消化した時点で終了する。100ゲームの単位遊技が終了した際は、確変遊技状態も終了し、通常遊技状態に移行する。
さらに、本第2の実施形態では、小当り遊技状態に移行する確率を、第1始動口に入賞した場合は1/150、第2始動口に入賞した場合は1/5に設定されている。すなわち、第2始動口に入賞する頻度が大きくなる時短遊技状態では、特定遊技状態に移行する確率が大幅に高くなり、遊技者は一定の遊技球を獲得することが可能となる。
なお、この特定遊技状態はラッシュ遊技状態又は超確変遊技状態とも称されるが、以下の説明では、説明の便宜上、特定遊技状態をラッシュ遊技状態という。
また、本第2の実施形態では、小当り遊技状態の終了後の遊技状態は、小当り遊技状態へ移行する前の遊技状態と同じに設定されている。すなわち、本例ではラッシュ遊技状態は小当り遊技状態の終了後も継続する。
(大当り及び小当りの開放態様テーブル)
図63は、16R確変大当り、2R確変大当り、16R通常大当り及び小当りの際の、大入賞口の開放ラウンド数、賞球数(大当り又は小当りによって獲得可能な賞球数の最大数の理論値)、開放態様等を規定したテーブルである。
本第2の実施形態において、小当り時には、大入賞口が1ラウンド(0.8秒×2回)開放し、最大150玉獲得可能である。この小当り時の開放時間は適宜変更可能であるが、合計の開放時間(本例では、1.6秒)が最大で1.8秒以下になるように設定される。
なお、小当りのラウンド数は1ラウンドに限定されるものではなく、一般的な役物連続作動装置が作動しない小当りでは、最大で1.8秒の開放時間であれば、どのような開放態様であってもよい。
このような開放態様の小当り遊技状態では、大当りとは異なり小当り遊技状態の終了後は、小当り遊技開始前の遊技状態よりも有利な遊技状態へ移行しないように制御することが可能である。
また、小当り遊技状態は大当り遊技状態と異なる当り遊技ではあるものの、小当り遊技中にデータ表示機4、遊技媒体取扱装置2、サーバ装置3等に送信される信号は、大当り遊技状態中に遊技機1から送信される信号と同じであってもよいし、異なるようにしてもよい。異なる場合は、大当り遊技状態と小当り遊技状態とを分けて管理することが可能であり、同じである場合には、一種の当りとして大当りと小当りを同一に管理することが可能となる。
これにより、データ表示機4が表示上は大当りと小当りを同じものとして扱うが、信号は別種のものを受信する場合や、遊技機1から送信される信号の長短によって大当りと小当りを区別する場合等に対応することが可能となる。
なお、本第2の実施形態では、第1始動口への入賞に基づく大当り及び小当りでは第1大入賞口53が開放し、第2始動口への入賞に基づく大当り及び小当りでは第2大入賞口53が開放するが、時短遊技状態では、遊技球は殆ど第2始動口に入賞するので、時短遊技状態における大当り及び小当りでは実質的に第2大入賞口53が開放する。
このように、本第2の実施形態では、ラッシュ遊技状態における単位遊技ゲーム数は最大100ゲーム数に設定されているが、特別遊技状態(大当り遊技状態)へ移行するか否かの有無に応じてラッシュ遊技状態におけるゲーム数は変動する可能性があり、それにともない、小当りによる正味の獲得遊技球数も変動する。これにより、遊技者は遊技の進行を期待感及び緊張感を持って楽しむことができるとともに、遊技機の多様性及び興趣性を高めることが可能となる。
また、本第2の実施形態では、図62に示すように、各遊技状態を規定しているが、これに限定されず、大当り確率が通常で小当り確率が高いラッシュ遊技状態を設けてもよく、また、通常遊技状態や通常大当りから所定の確率でラッシュ遊技状態(大当り確率通常、小当り確率高)に移行するようにしてもよい。さらに、16ラウンドの大当りの外、4、8、10又は12ラウンドの大当たり(確変、通常大当り)を設けてもよい。
さらに、第1又は第2始動口に遊技球が入賞した際の、各種大当り、小当りの当選確率は、それぞれ適宜変更可能であるが、本第2の実施形態の趣旨からして、少なくとも、ラッシュ遊技状態において獲得遊技球数が漸増するように、小当り確率を設定することが望ましい。
[遊技媒体取扱装置(サンド装置)]
遊技媒体取扱装置2は、スイッチングハブやコントローラ等を介してサーバ装置3と接続されており、遊技者によりカードが挿入されると、当該カードのICチップ等に付加されたカードIDや会員ID等の識別情報(以下、単に「識別情報」という。)をサーバ装置3に送信し、サーバ装置3は、受信した識別情報に対応付けて記憶されたその遊技者の持球情報を遊技媒体取扱装置2に送信する。そして、遊技者からの払出指示がある場合には、サーバ装置3は、持球情報を更新し、遊技媒体取扱装置2は、後述する払出装置506を駆動させ、遊技媒体の払出制御を実行する。また、遊技者により紙幣が投入されると、その紙幣の額(投入金額)に応じた残額情報をサーバ装置3に送信する。そして、遊技者からの払出指示がある場合には、サーバ装置3は、残額情報を更新し、遊技媒体取扱装置2は、同様に遊技媒体の払出制御を実行する。
図64は、遊技媒体取扱装置2の構成を示すブロック図である。遊技媒体取扱装置2は、後述する各構成部品と、それらを制御するCPU501、ROM502から構成される制御部500と、RAMから構成される記憶部503とを備える。
制御部500は、ROM502に格納された制御プログラムをCPU501が読み出し、当該制御プログラムに基づいてCPU501が制御を実行することにより、各構成部品の制御や、サーバ装置3、遊技機1及びデータ表示機4との通信制御を行う。また、制御部500は、これらの制御結果を記憶部503に記憶させる。
カードリーダライタ504は、カード挿入口からカードが挿入されると、その真贋判定及び使用可能判定を行う。正規のカードであると判定され、かつ使用可能であると判定した場合には、当該カードの種別及び識別情報を読み取る。そして、読み取られた情報は、制御部500によりIF510を介してサーバ装置3に送信される。一方、非正規のカードであると判定され、又は使用不能であると判定した場合には、制御部500によりその旨がタッチパネルLCD516等で報知されるとともに、IF510を介してサーバ装置3に送信される。また、この場合には、挿入されたカードを返却することとしてもよいし、所定の認証操作(例えば、非接触ICカードリーダライタ518への店員用ICカードの認証操作)や所定の認証信号(例えば、サーバ装置3からの認証信号)の送信があるまでカードを返却しないこととしてもよい。
ビルバリ505は、紙幣投入口から紙幣が投入されると、その真贋判定を行う。正規の紙幣であると判定した場合には、当該紙幣の種別(金種情報)を読み取る。そして、読み取られた情報は、残額情報として、制御部500によりIF510を介してサーバ装置3に送信される。一方、非正規(又は、読み取り不能)の紙幣であると判定した場合には、制御部500によりその旨が副CPU520を介してタッチパネルLCD516等で報知されるとともに、IF510を介してサーバ装置3に送信される。また、この場合には、投入された紙幣を返却することとしてもよいし、所定の認証操作(例えば、非接触ICカードリーダライタ518への店員用ICカードの認証操作)や所定の認証信号(例えば、サーバ装置3からの認証信号)の送信があるまで紙幣を返却しないこととしてもよい。
タッチパネルLCD516は、遊技者に対して各種の情報を表示する表示部と、遊技者からの各種の操作を受け付ける受付部とを兼ねる機能を有し、副CPU520を介して制御部500に接続される。例えば、カードが挿入されている場合に、タッチパネルLCD516の受付部に遊技者が現在の持球情報を確認するための「持球情報確認」の操作ボタンを表示し、遊技者が、操作ボタンが表示された箇所をタッチすることにより、レート別の現在の持球情報をタッチパネルLCD516の表示部に表示する。この「持球情報確認」の操作ボタンは、常に表示されていることが望ましい。このように構成することで、遊技者は、常にレート別の現在の持球情報を確認することができる。もっとも、カードが挿入されている場合には、タッチパネルLCD516の表示部の所定の領域に、常にレート別の現在の持球情報を表示しておくこととしてもよい。なお、他のタッチパネルLCD516が表示する各種の情報及び受け付ける各種の操作については後述する。
カメラ部517は、遊技機1の前方を撮影し、撮影範囲にある遊技者が着席状態にあるか否か(着席結果情報)を検出するものである。また、このカメラ部517は、着席状態にある遊技者のフェイシャルデータを検出するものである。これらの着席結果情報及びフェイシャルデータは、制御部500によりIF510を介してサーバ装置3に送信される。
カメラ部517により、着席結果情報を検出することで、例えば、持球情報又は残額情報が残ったままのカードの取り忘れがあった場合に、その旨をタッチパネルLCD516や後述する状態表示灯513を用いて、遊技店の店員や遊技者に対して報知することもできる。これにより、カードの取り忘れを抑止することができる。
非接触ICカードリーダライタ518は、遊技者が対応するICカードをかざすことにより、そのICカードに記憶された識別情報、あるいはICカード自体に記憶された持球情報を読み取る。そして、読み取られた情報は、制御部500によりIF510を介してサーバ装置3に送信される。すなわち、前述したカードの挿入や紙幣の投入以外にも、遊技媒体の貸し出しを可能とするものである。または、遊技終了時に、遊技者が対応するICカードをかざすことにより、そのICカードに記憶された識別情報と現在の持球情報とが対応付けられてサーバ装置2に記憶され、あるいはICカード自体に記憶させることで、持球の返却を可能とするものである。
また、非接触ICカードリーダライタ518は、遊技店の店員が対応する店員用ICカードをかざすことにより、制御部500における各種のエラー状態の解除や、その他の認証を可能とするものである。
なお、非接触ICカードリーダライタ518は、さらに、遊技者が所有する携帯電話、スマートフォンその他の情報通信機器(以下、「携帯端末装置」という。)等ともデータの送受信を行いうることとしてもよい。例えば、遊技者が、所有する携帯端末装置を非接触ICカードリーダライタ518の前方にかざしたときには、制御部500は、遊技店のホームページやメール会員登録ページのURLを携帯端末に送信することとしてもよい。また、携帯端末装置に搭載されているハードウェアやソフトウェアを用いて、携帯端末装置自体が会員カードとして機能するようにしてもよい。さらに、携帯端末装置に電子決済機能が実装されている場合には、当該機能により、紙幣を投入するのと同様に、残額情報が更新(加算)されることとしてもよい。
払出装置506は、遊技者からの払出指示(例えば、タッチパネルLCD516の受付部への貸出要求操作)があると、制御部500が駆動回路506aを駆動制御し、払出指示に基づいた数量の遊技媒体を払い出す。制御部500は、払い出された分の持球情報や残額情報をサーバ装置3に送信する。
また、払出装置506は、遊技媒体取扱装置2が遊技機1の外部端子板140(図5参照)と接続されている場合には、遊技者からの払出指示(例えば、遊技機1側での貸出要求操作)があると、制御部500による制御により、遊技機1への払出要求信号の送信を行う。
持球計数装置5は、遊技者の操作等により、遊技媒体が例えば遊技機1の下皿22から排出されると、制御部500が駆動回路507aを駆動制御し、排出された遊技媒体の数量を計数する。制御部500は、計数結果に基づいて持球情報をサーバ装置3に送信する。
この持球計数装置5は、遊技機1の下方に設けてもよいが、遊技媒体取扱装置2と一体に設けてもよい。
スピーカ508は、遊技媒体取扱装置2における各構成部品の動作状態の変化に応じて(例えば、タッチパネルLCD516の表示部の表示や受付部への操作に応じて、あるいは後述する状態表示灯513の点灯態様に応じて)、制御部500が駆動回路508aを駆動制御し、音を出力する。もっとも、遊技媒体取扱装置2における各構成部品の動作状態の変化にかかわらず(例えば、遊技媒体取扱装置2に内蔵され、あるいは外付けされたRTCによる計時結果等に応じて)、音を出力することとしてもよい。
センサ群509は、払出装置506や持球計数装置5等の内部に設けられた複数のセンサであり、遊技媒体の正確な払出結果や計数結果を検出するために設けられ、あるいは不正行為を検知するために設けられたセンサである。
状態表示灯513は、現在の遊技媒体取扱装置2における状態を外部に報知するためのランプである。内部にはフルカラーLEDが内蔵されており、制御部500が現在の状態に基づいて駆動回路509aを駆動制御し、現在の状態に応じた点灯色及び点灯態様(発光態様)にてフルカラーLEDを発光させる。
なお、本第2の実施形態では、タッチパネルLCD516、スピーカ508及び状態表示灯513は、制御部500の処理負担を軽減するため、副CPU520により分散制御される。
[サーバ装置]
図65は、サーバ装置3の構成を示すブロック図である。サーバ装置3は、持球管理装置300、会員管理装置310、遊技情報管理装置320、表示機管理装置330、入力部340、出力部350、表示部360及びIF370から構成されている。さらに、持球管理装置300は、制御部301及び記憶部302から構成され、会員管理装置310は、制御部311及び記憶部312から構成され、遊技情報管理装置320は、制御部321及び記憶部322から構成され、表示機管理装置330は、制御部331及び記憶部332から構成されている。
持球管理装置300は、その制御部301及び記憶部302により、遊技者の持球情報を管理するものである。また、持球管理装置300は、入力部340から入力された情報に基づいて、遊技媒体取扱装置2の各種の設定(例えば、貸出レートの設定、や再プレイの可・不可の設定等)を行う。設定された情報は、IF370を介して遊技媒体取扱装置2に送信され、記憶部203に記憶されることとなる。もっとも、これらの各種の設定を、遊技媒体取扱装置2側で行い、設定された情報をIF210及びIF370を介して持球管理装置300に送信し、記憶部302に記憶することとしてもよい。この場合、前述した店員用ICカードを非接触ICカードリーダライタ218にかざすことで、設定画面をタッチパネルLCD216に表示させ、各種の設定が可能となるように構成することとすればよい。
会員管理装置310は、その制御部311及び記憶部312により、会員である遊技者の会員情報を管理するものである。具体的には、カードが遊技媒体取扱装置2に挿入されているか否かにかかわらず、その会員の会員カードに付加された識別情報及び各種の会員情報(例えば、氏名、住所、生年月日、暗証番号等)を記憶する。
遊技情報管理装置320は、その制御部321及び記憶部322により、遊技に関する情報を管理するものである。具体的には、後述する各種の情報がデータ表示機4のIF410を介して送信され、IF370を介して受信した場合に、これらの情報を対応付けて記憶部322に記憶(更新)する。
また、遊技情報管理装置320は、入力部340から入力された情報に基づいて、記憶部322に記憶された各種の情報を、売上帳票データ、営業分析データあるいはエラー履歴データとして、出力部350から出力し、又は表示部360に表示する。
表示機管理装置330は、その制御部331及び記憶部332により、データ表示機4で表示される表示内容を管理するものである。具体的には、データ表示機4を対応付けて設置されている遊技機1の機種情報や機種イメージ等の情報を、IF370及びIF410を介してデータ表示機4に送信し、データ表示機4においてこれらの情報が表示されるように管理する。
また、表示機管理装置330は、入力部340から入力された情報に基づいて、データ表示機4の各種の設定(上記の例以外にも、例えば、インフォメーション情報、テロップ情報、連動演出の作成情報、ホーム画面の設定等)を行う。設定された情報は、IF370及びIF410を介してデータ表示機4に送信され、RAM(記憶部)403に記憶されることとなる。もっとも、これらの各種の設定を、データ表示機4側で行い、設定された情報をIF410及びIF370を介して表示機管理装置330に送信し、記憶部332に記憶することとしてもよい。この場合、データ表示機4に付属する図示しないリモコンを操作することにより、設定画面を液晶表示部405に表示させ、各種の設定が可能となるように構成することとすればよい。
なお、本第2の実施形態においては、サーバ装置3が、持球管理装置300、会員管理装置310、遊技情報管理装置320、表示機管理装置330、入力部340、出力部350、表示部360及びIF370から構成されることとしているが、持球管理装置300、会員管理装置310、遊技情報管理装置320、表示機管理装置330の各々が独立したサーバ装置として構成する(例えば、サーバ装置3aとして持球管理装置300を構成し、サーバ装置3bとして会員管理装置310を構成し、サーバ装置3cとして遊技情報管理装置320を構成し、サーバ装置3dとして表示機管理装置330を構成する)こととしてもよく、持球管理装置300及び会員管理装置310を同じサーバ装置として構成し、遊技情報管理装置320及び表示機管理装置330を別のサーバ装置として構成することとしてもよい。これらについて、様々な構成の組合せとすることができることは言うまでもない。また、このように、別のサーバ装置として構成する場合には、各々のサーバ装置にIF(通信インターフェース)を設けて、各々のサーバ間、又は遊技システムを構成する他の機器との情報の送受信を行いうるように構成すればよい。
この場合、入力部340、出力部350及び表示部360を持球管理装置300が担う機能としてもよく、遊技情報管理装置320が担う機能としてもよい。あるいは、入力部340、出力部350及び表示部360の各々の機能を有した装置を別途構成することとしてもよい。
また、この場合、サーバ装置3を上位の統合管理装置(例えば、統合管理装置3A)として構成し、サーバ装置3a(持球管理装置300)、サーバ装置3b(会員管理装置310)、サーバ装置3c(遊技情報管理装置320)、サーバ装置3d(表示機管理装置330)及び遊技情報利用装置3eについて、統合管理装置3Aの支配のもとに各々の機能を発揮させるように構成してもよい。さらに、遊技情報利用装置3eが担う機能については、統合管理装置3Aの機能としてもよい。
また、遊技情報利用装置3eを別途構成する場合には、汎用のパーソナルコンピュータに専用のアプリケーションをインストールすることによって構成することとしてもよい。
この場合、マウス、キーボード、タッチパネル等が入力部340となり、プリンタ等が出力部350となり、モニタ等が表示部360となる。
また、本第2の実施形態においては、持球管理装置300と会員管理装置310の機能を異ならせているが、まったく同一の機能を有することとしてもよい。特に、持球管理装置300の機能のうちで持球に関する機能について、会員管理装置310が担うように構成することとしてもよい。
[データ表示機]
(データ表示機の構成)
図66はデータ表示機4のシステム構成を示すブロック図であり、図67はデータ表示機4の前面図である。
データ表示機4は、後述する各構成部品と、それらを制御するCPU401、ROM402から構成される制御部400と、RAMから構成される記憶部403とを備える。
制御部400は、ROM402に格納された制御プログラムをCPU401が読み出し、当該制御プログラムに基づいてCPU401が制御を実行することにより、各構成部品の制御や、遊技媒体取扱装置2、サーバ装置3及び遊技機1との通信制御を行う。また、制御部400は、これらの制御結果を記憶部403に記憶させる。
ボタンセンサ群404は、後述する複数のボタン902〜908への操作を検知するための複数のセンサである。制御部400は、これらのセンサにより操作が検知されると、操作に応じて、液晶表示部405における表示内容、ランプ406における発光態様、及びスピーカ407における出音態様を、それぞれの駆動回路405a、406a及び407aを駆動させることにより制御する。なお、これらの制御は、制御部400の処理負担を軽減するために、副CPU411により行われる。
また、ボタンセンサ群404には、液晶表示部405を、さらにタッチパネル924としても機能させる場合には、このタッチパネル924へのタッチ操作を検知するためのセンサを含む。
IF410は、遊技媒体取扱装置2、サーバ装置3及び遊技機1の通信を行うためのインターフェースであり、また、入力された情報を出力する際に、最適な方式に変換する変換モジュールでもある。IF410と遊技媒体取扱装置2におけるIF210との間は、ハーネスにより接点出入力方式で接続されており、双方向通信が可能となっている。また、IF410とサーバ装置3におけるIF370との間は、同軸ケーブルにより有線LAN方式で接続されるとともに、ハーネスにより接点出力方式で接続されており、双方向通信が可能となっている。IF410と遊技機1の外部端子板140との間は、接点入力方式で接続されており、遊技機1からデータ表示機4の一方向通信となっている。なお、通信方法はこれらの方式に限られるものではなく、各々の接続において、無線LAN方式を用いてもよく、また、光ケーブルによる光通信方式を用いてもよい。さらに、これらの組み合わせた方式を用いてもよい。
(データ表示機の構造)
次に、図67を参照して、データ表示機4の構造について説明する。
データ表示機4は、前面に液晶表示部405を有する本体筺体911を有しており、本第2の実施形態では図61に示すように、各遊技機1の上方に位置するように設置されている。液晶表示部405の上方には、台番号を表示する台番号表示部901が設けられ、液晶表示部405の周囲において、台番号表示部901の左右には、ランプ406が設けられている。
また、本体筺体911の前面下側には、複数のボタン902〜908が横並びに配置されている。具体的に、左側から順に、呼び出しボタン902、「進む」ボタン903、決定ボタン904、「戻る」ボタン905、「過去」ボタン906、「履歴」ボタン907及び「グラフ切替」ボタン908が設けられている。また、さらにその右側には、前述したリモコンからの指示データを受け付けるリモコン通信部909が設けられている。また、本体筐体911の前面右下側には、スピーカ407から出音された音を透音する透音孔910が設けられている。
呼び出しボタン902は、遊技店の店員を呼び出すためのボタンである。また、「進む」ボタン903、「決定」ボタン904及び「戻る」ボタン905は、表示データの選択及び決定のためのボタンである。例えば、獲得遊技球数を所定の表示態様で表示させたい場合は、これらのボタンを操作して所望の画面を選択する。
また、「過去」ボタン906は、過去の遊技履歴(例えば、一週間分の週間データ)を表示するためのボタンである。また、「履歴」ボタン907は、本日の遊技履歴を表示するためのボタンである。また、「グラフ切替」ボタン908は、スランプグラフの表示の切り替えの指示のためのボタンである。
(データ表示機の処理系統)
本第2の実施形態に係るデータ表示機4は、遊技者の持球数、遊技情報、遊技状態の種別、各遊技状態における遊技球の獲得数、等を表示可能であるが、どの情報を表示するか否かのデータ表示設定信号は、複数の系統によって出力することが可能である。
例えば、サーバ装置3は、遊技機1毎又は複数の遊技機1からなる島単位毎にデータ表示設定信号を出力することができる。
また、サーバ装置3は、遊技媒体取扱装置2にデータ表示設定信号を出力するように指示することも可能である。遊技媒体取扱装置2は必要な情報を遊技機1単体又は島単位の遊技機1のデータ表示機4に出力することができる。
また、表示情報によっては、サーバ装置3は、島単位の複数の遊技媒体取扱装置2にデータ表示設定信号を出力するように指示し、島単位でデータ表示機4にデータ表示設定信号を出力することも可能である。
さらに、例えば島単位のデータ表示機4がデータ表示設定機能を共有し、一つのデータ表示機4にデータ表示設定がなされると、他のデータ表示機4にも同時にデータ表示設定が行われるようにしてもよい。
また、一つの遊技媒体取扱装置2に一又は複数のデータ表示機4を対応させ、一つの遊技媒体取扱装置2が一又は複数のデータ表示機4のデータ表示設定を実行可能にするようにしてもよい。
(データ表示処理)
以下に、データ表示機4の表示制御フローについて説明する。
図68は、データ表示機の基本的なデータ表示処理フローであり、表示判定処理S700と表示制御処理S800とから構成される。
表示判定処理S700は、図69に示すように、データ表示フラグがゼロであるか否かを判定し(S701)、ゼロであれば702に進み、ゼロでなければデータ表示中であると判断し終了判定処理S706を実行する。
このとき現在表示中のデータに加えて新たなデータの表示が要求された場合には、S702の処理へ移行するようにデータ表示フラグを制御してもよい。つまり、データ表示フラグは表示されるデータ毎に設けてもよいし、画面毎のデータ表示フラグであってもよい。このような場合には、既に表示されているデータに対して同一の処理を行わないようにデータ表示フラグを使用することや、対象のデータが既に表示されているか否かもデータ表示フラグで管理することができる。
S702では、遊技機1から遊技状態(特別遊技状態又はラッシュ遊技状態等)に関する信号を受信中か否かを判定し、受信中であればS703に進み、受信中でなければ終了判定処理S706に進む。
S103では、遊技状態信号受信中フラグを「1」としS704に進む。
S704では、データ表示を行うか否かを判定し、データ表示を行うと判定した場合は、S705に進み、S705においてデータ表示フラグを「1」とする。
S704で行われるデータ表示を行うか否かの判定とは、データ表示機4が操作された結果、データ表示を行うと選択された対象のデータが存在するか否かの判定や、遊技状態信号に応じて表示すると決定されたデータに基づいてデータ表示を行うか否かの判定が行われる。
このとき、遊技者や管理者の操作によって表示されるデータが選択される場合、遊技機1からの信号に基づいて表示されるデータが選択される場合、遊技機1以外の周辺機器(データ表示機4)からの信号に基づいて表示されるデータが選択される場合、サーバ装置3からの信号(コマンド等)に基づいて表示されるデータが選択される場合、時間経過に応じて表示されるデータが選択される場合、通信状態(オフライン、オンライン)に基づいて表示されるデータが選択される場合、対応する遊技機1のゲーム数や獲得球数が特定の値となったことが検出された場合、特定の遊技者のデータが所定の値を示した場合、遊技機1・周辺機器・サーバ装置3等から送信されたエラー情報の履歴画面を表示する場合、携帯サービスから信号(コマンド等)を受信した場合、フェイシャル認証に基づいた情報を受信した場合、試打情報を表示可能な場合、等の状況であって、該当するデータを表示可能な表示態様(画面、ランプ制御、セグメント表示等)を実行可能であれば、データ表示を行うと判断してもよい。
このように、遊技者の操作やサーバ装置3の指示等によってデータ表示の実行が決定される一方、遊技機1にエラー等が発生した場合はデータ表示を行わないようにしてもよい。
一方、S704でデータ表示を行わないと判定された場合は表示判定処理を終了する。
次に、データ表示機4の表示機能を終了させる終了判定処理S706を図70により説明する。
まず、S720で遊技状態の信号を受信中でなく、且つ、遊技状態信号受信中フラグが「1」であるか否かを判定し、YESであればS721に進み、データ表示フラグ更新タイマを、所定時間(例えば30秒)にセットし、S722に進む。一方、S720の判定結果がNOであればS723に進む。S722では、遊技状態信号受信中フラグを「0」とし、S723に進む。S723では、データ表示フラグ更新タイマがゼロとなったか否かを判定し、ゼロの場合はS724でデータ表示フラグを「0」とし、S725に進む。
S725ではデータ表示フラグ更新タイマを「−1」とする。一方、S723で、データ表示フラグ更新タイマがゼロでない場合は終了する。
なお、S725でデータ表示フラグ更新タイマは初期起動時に「−1」がセットされるがこれに限られるものではなく、データ表示機4の設定がクリアされた場合、データ表示機4のOSやプログラムが更新された場合、電源断絶後の電源復帰時等に「−1」がセットされるように制御してもよい。
次に、データ表示機4の表示制御処理800のフロー処理を図71により説明する。
まず、S801でデータ表示フラグが「1」か否かを判定し、「1」であればS802で遊技機1及びアウト球計数装置6から賞球数情報とアウト球数情報等の出玉情報を取得し、S803に進む。一方、S801でデータ表示フラグが「1」でなければ、表示制御処理を終了する。
S803では、設定された表示態様に合わせて、獲得遊技球数情報、遊技状態等のデータを更新する。
次に、異なる遊技状態(例えば、第1遊技状態として大当たり遊技状態(A)、第2遊技状態としてラッシュ遊技状態(B))における獲得遊技球数等をデータ表示機4に別個に表示する場合の表示制御処理の処理フローについて、図72〜図74を用いて説明する。
まず、図72により表示設定処理S830の処理フローを説明する。
はじめに、S831でデータ表示フラグが第1遊技状態である「A」又は第2遊技状態である「B」が「ゼロ」か否かを判定する。データ表示フラグ「A」又は「B」が「ゼロ」でなければ、既に表示処理が行われているので終了判定処理S834を実行し、「ゼロ」であればS832に進む。S832では、遊技機1から遊技状態の信号を受信しているか否かを判定し、受信していればS833に進み、遊技状態信号受信中フラグを「1」とする。一方、S832において、遊技機1から遊技状態の信号を受信していなければS834の終了判定処理に進む。
次に、S835ではデータ表示を行うか否かの判定を行い、データ表示を行うのであればS836に進み、行わないのであれば終了する。S836では、遊技状態が「A」か否かの判定を行い、「A」であればS837に進みデータ表示フラグ「A」を「1」とする。「A」でなければS838に進み、遊技状態が「B」であるか否かを判定し、「B」であればS839でデータ表示フラグ「B」を「1」とし、「B」でなければ終了する。
次に、図73により終了判定処理S850の処理フローについて説明する。
まず、S851で遊技状態の信号を受信中でなく、且つ、遊技状態信号受信中フラグが「1」であるか否かを判定し、YESであればS852に進み、NOであればS857に進む。
S852ではデータ表示フラグ「A」が「1」か否かを判定し、「1」であればS853に進みデータ表示フラグ更新タイマを所定時間、例えば30秒にセットする。「1」でなければS854に進む。S854ではデータ表示フラグ「B」が「1」か否かを判定し、「1」であればS855でデータ表示フラグ「B」を「ゼロ」としてS856に進み、「1」でなければS856に進む。
S856では遊技状態信号受信中フラグを「ゼロ」としS857に進む。S857ではデータ表示フラグ更新タイマが0か否かを判定し、0であればS858でデータ表示フラグ「A」を「ゼロ」とし、さらにS859でデータ表示フラグ更新タイマを「−1」とし終了する。一方、S857でデータ表示フラグ更新タイマが0でなければ終了する。
次に、図74により表示制御処理S880の処理フローについて説明する。
まず、S881でデータ表示フラグが第1遊技状態である「A」又は第2遊技状態である「B」が「1」か否かを判定する。データ表示フラグが「A」又は「B」が「1」でなければ終了し、「1」であればS882に進む。S882では、遊技機1から賞球数情報、アウト球計数装置6からアウト球数情報を受信し、S883に進む。
S883では、データ表示フラグ「A」が「1」か否かを判定し、「1」であればS884に進み、設定されたデータ表示態様に基づいて遊技状態「A」における獲得遊技球数等の情報を更新表示する。
S883で、データ表示フラグ「A」が「1」でなければ、S885に進みデータ表示フラグ「B」が「1」か否かを判定し、「1」であれば、設定されたデータ表示態様に基づいて遊技状態「B」における獲得遊技球数等の情報を更新表示する。S405でデータ表示フラグ「B」が「1」でなければ終了する。
(データ表示機の表示態様)
本第2の実施形態に係るデータ表示機4は、遊技者の持ち玉数、遊技情報、遊技状態の種別、各遊技状態における遊技球の獲得数、等を表示可能であるが、ここでは、特に、ラッシュ遊技状態を有する遊技機1の表示態様について説明するが、遊技場にはラッシュ遊技状態を持たない遊技機や、出玉がほとんど得られない大当りを有する遊技機も併設されている場合もあるため、そのような遊技機に対応した表示態様についても説明する。
ここで、本第2の実施形態における獲得遊技球数とは、各遊技状態中に払い出された賞球数とアウト数との差であり、各遊技状態中において遊技者が獲得した正味の遊技球数である。
〈表示態様例10〉
本第2の実施形態では、上述したように、複数種類の特別遊技状態(16R及び2R確変大当り、16R通常大当り)やラッシュ遊技状態等の各遊技状態において遊技者が獲得した遊技球を表示可能としている。
なお、本第2の実施形態では、16R及び2R確変大当り並びに16R通常大当りを「第1当り」、小当りを「第2当り」ともいう。
まず、表示態様9では、図75に示すように、特別遊技状態とラッシュ遊技状態における獲得遊技球数を時系列的に表示する。
具体例として、遊技状態が、特別遊技状態(16ラウンド確変大当り)→ラッシュ遊技状態(80ゲーム継続)→特別遊技状態(16ラウンド通常大当り)→普通遊技状態→特別遊技状態(2ラウンド確変大当り)→ラッシュ遊技状態(50ゲーム継続)→特別遊技状態(16ラウンド確変大当り)→ラッシュ遊技状態(100ゲーム継続)→ラッシュ遊技状態終了→普通遊技状態となった例について説明する。
データ表示機4は、遊技者がデータ表示機4の所定のボタン(903〜908)を操作するか、または、サーバ装置3等からの指令を受信した場合、遊技機1から特別遊技状態の開始信号を受信した場合、遊技機1から特別遊技状態中であることを示す信号を受信した場合、ラッシュ遊技状態又は時短遊技状態中であることを示す信号を受信した場合、等のいずれかの条件を満たした場合、又は1以上の条件を満たした場合に、データ表示機4の液晶表示部405に例えば図21に示す情報を表示することが可能である。
本例では、1回目の16R確変大当たりで遊技者は正味2240玉獲得し、その後のラッシュ遊技状態(1回目)に移行する。このラッシュ遊技状態(1回目)はラッシュゲーム数が80回継続した時点で、2回目の16R通常大当たりに当選したことで終了するが、このラッシュ遊技状態(1回目)の間、遊技者は592玉獲得する。
次に、遊技者は2回目の16R通常大当たりで2240玉獲得し、その後、通常遊技状態に移行する。そして、所定回数の単位遊技後、3回目の2R確変大当たりに当選し、280玉獲得した後、ラッシュ遊技状態(2回目)に移行する。このラッシュ遊技状態(2回目)は50回継続した時点で、4回目の16R確変大当たりに当選したことで終了するが、このラッシュ遊技状態(2回目)の間、遊技者は370玉獲得する。遊技者は4回目の16R確変大当たりで2240玉獲得した後、ラッシュ遊技状態(3回目)に移行する。このラッシュ遊技状態(3回目)は、ラッシュゲーム数が100回となった状態で終了し、通常遊技状態へ移行する。
このように、表示態様例9では、複数回の特別遊技状態(16R又は2R確変大当り、16R通常大当り)と複数回のラッシュ遊技状態のそれぞれの遊技状態において、遊技者が獲得した遊技球数を時系列的に表示することで、遊技者は各遊技状態で正味何玉の遊技球を獲得したか直接確認することができるため、遊技者は実際の出玉に基づいた満足感を得ることができるとともに、各遊技状態の進行をより楽しむことができる。
特に、各ラッシュ遊技状態で獲得した球数を確認することで、遊技者はラッシュ遊技状態の有利さの度合いを知ることができるとともに、ラッシュ遊技状態におけるラッシュゲーム数の継続回数や小当たり当選頻度等、緊張感と期待感を持って遊技の進行を楽しむことができる。さらに、大当りすることなく、所定のラッシュゲーム数(本実施例では100回)を消化した後、ラッシュ遊技状態が終了したとしても、小当りによる遊技球の獲得を期待できるため(本例では、740玉(理論値))、遊技者は一定の満足感を得ることができる。
なお、740玉は理論値であり、ラッシュゲーム数×小当り確率×小当り中の大入賞口への入球数×賞球数−ラッシュ遊技状態中の発射球数=740として算出した。
さらに、遊技者はラッシュ遊技状態における獲得球数により、大入賞口53、54への入球性能(釘調整等)も把握することが可能となるため、遊技機を選択する際の情報として活用することができる。
なお、図75に例示する獲得球数は、理論式に基いて算出した数値であり、実際の獲得球数は変動することはもちろんである。
〈表示態様例11〉
表示態様例10では、図76に示すように、獲得遊技球数を特別遊技状態とラッシュ遊技状態に分けてそれぞれ合算表示する。
例えば、所定期間(1日分、又は特定の遊技者が遊技した期間)の間、複数回の特別遊技状態(16R又は2R確変大当り、16R通常大当り)と複数回のラッシュ遊技状態があった場合、それぞれの獲得球数の合計値を液晶表示部405に表示する。
図75の例では、ラッシュ遊技状態が3回あり、ラッシュゲーム数の合計は230回で、獲得球数の合計は1702個であり、特別遊技状態(16R又は2R確変大当たり、16R通常大当たり)は4回あり、そのうち2R大当たりが1回、16R大当たりが3回で、獲得球数の合計は7000個である。本表示態様例10では、それらの合計値を図76に示す表示態様例10として表示する。
このように、表示態様例11では、獲得遊技球数を特別遊技状態とラッシュ遊技状態に分けてそれぞれ合算表示することで、遊技履歴やそれぞれの遊技状態における獲得遊技球数の合計値を瞬時に把握することができるため、当該遊技機の稼働状況、出玉性能、ラッシュ遊技状態の有利さの度合い、等を的確に把握することができる。遊技者による遊技台の選択やホールの運営に有効活用することができる。
〈表示態様例12〉
表示態様例12では、図77に示すように、特定のラッシュ遊技期間(確変大当りからラッシュ遊技状態が終了するまでの期間)における獲得遊技球数を特別遊技状態とラッシュ遊技状態に分けてそれぞれ合算表示する。
ここでは、図75に例示するように、通常遊技状態→3回目の2R確変大当り→ラッシュ遊技状態(2回目)→4回目の16R確変大当り→ラッシュ遊技状態(3回目)→ラッシュ遊技状態(3回目)終了を特定のラッシュ遊技期間として説明する。
本例では、上記ラッシュ遊技期間内にラッシュ遊技状態が2回あり、ラッシュゲーム数の合計は150回で、獲得球数の合計は1110個である。
また、特別遊技状態(2R確変大当り、16R確変大当り)は2回あり、獲得球数の合計は2520個である。
このように、表示態様例12では、特定のラッシュ遊技期間における獲得遊技球数を特別遊技状態とラッシュ遊技状態に分けてそれぞれ合算表示することで、遊技者は当該期間における獲得遊技球数を遊技状態に応じて把握することができるため、当該遊技機の出玉性能、ラッシュ遊技状態の有利さの度合い、等を把握することができる。
なお、ラッシュ遊技期間が複数ある場合、遊技者の操作等により、順次、各ラッシュ遊技期間における獲得遊技球数を表示することも可能であり、また、それらを同時に表示してもよい。
〈表示態様例13〉
表示態様例13は、特別遊技状態の1つとして、遊技球の獲得が期待できない開放態様(いわゆる、ショート開放)を有する遊技機1、例えば、通常又は確変大当りに当選した場合、大入賞口が短時間しか開放せず、大入賞口への入球が殆ど望めない遊技状態を有する遊技機に対応した表示態様例である。
ここでは、遊技球の獲得が期待できない特別遊技状態における獲得遊技球数は表示せず、獲得遊技球数の増加が期待できる複数回のラッシュ遊技状態を時系列的に表示し、それぞれのラッシュゲーム数及び獲得遊技球数を表示する。
本例では、図78に示すように、通常遊技状態が300ゲーム続いた後、出玉が期待できない確変大当りに当選し、ラッシュ遊技状態(1回目)に移行するが、ラッシュゲーム数が80回となった時点で通常大当りに当選し、ラッシュ遊技状態(1回目)が終了する。その後、通常遊技状態が500ゲーム続いた後、確変大当りに当選し、ラッシュ遊技状態(2回目)に移行し、ラッシュゲーム数が50回となった時点で再度確変大当りに当選し、ラッシュ遊技状態(3回目)に移行するが、ラッシュゲーム数が100回となった時点でこのラッシュ遊技状態(3回目)は終了する。その後、通常遊技状態が10ゲーム続いた後、確変大当りに当選し、ラッシュ遊技状態(4回目)に移行するがラッシュゲーム数が100回となった時点でこのラッシュ遊技状態(4回目)は終了する。
図78を参照すると、ラッシュ遊技状態(1回目)はラッシュゲーム数が80ゲーム、獲得球数は592個であり、ラッシュ遊技状態(2回目)はラッシュゲーム数が50ゲーム、獲得球数は370個であり、ラッシュ遊技状態(3回目)はラッシュゲーム数が100ゲーム、獲得球数は740個であり、ラッシュ遊技状態(4回目)はラッシュゲーム数が100ゲーム、獲得球数は740個である。
また、図78では、複数回のラッシュ遊技状態の間の通常遊技状態におけるゲーム回数も合わせて表示している。なお、表示態様例12では、ショート開放の大当りも表示してもよく、さらに、開放時間の長い通常の大当りとそれに続くラッシュ遊技状態も獲得遊技球数とともに表示してもよい。
このように、表示態様例13では、遊技球の獲得が期待できない特別遊技状態における獲得遊技球数は表示しないことで、遊技者に失望感や落胆感を与えることはない。また、所定の遊技球数の獲得が期待できる複数回のラッシュ遊技状態における獲得球数をそれぞれ表示することで、遊技者は各ラッシュ遊技期間におけるラッシュゲーム回数、獲得遊技球数を把握することができるため、当該遊技機の出玉性能、ラッシュ遊技状態の有利さの度合い、等を把握することができる。
〈表示態様例14〉
表示態様例14では、図79に示すように、ラッシュ遊技期間(確変大当たりからラッシュ遊技状態が終了するまでの期間)中の特別遊技状態で遊技者が獲得した遊技球数を表示する。
例えば、図75に示す例では、1回目のラッシュ遊技期間は、1回目の16ラウンド確変大当り→ラッシュ遊技状態(80ゲーム継続)→16ラウンド通常大当りまでの期間(1回目のラッシュ遊技期間)までの期間であり、2回目のラッシュ遊技期間は、3回目の2ラウンド確変大当り→ラッシュ遊技状態(50ゲーム継続)→4回目の16ラウンド確変大当り→ラッシュ遊技状態(100ゲーム継続)までの期間である。
本例では、図79に示すように、ラッシュ遊技期間毎に複数回の特別遊技状態において獲得した獲得遊技球数の合計値を表示する。例えば、1回目及び2回目のラッシュ遊技期間におけるラッシュゲーム数、大当り回数、大当りの種別、獲得遊技球数は、図25に示すとおりである。
このように、表示態様例14では、各ラッシュ遊技期間中の特別遊技状態における獲得遊技球数の合計値をラッシュゲーム数等と合わせて時系列的に表示することで、遊技者は各ラッシュ遊技期間における大当りによる獲得遊技球数を時系列的に瞬時に把握することができる。
〈表示態様例15〉
表示態様例15では、図80に示すように、1つの確変大当りとその終了後に移行するラッシュ遊技状態を1単位(ラッシュ単位)として、各単位毎に獲得遊技球数等を表示する。
例えば、図75に示す例では、1回目の16ラウンド確変大当り→ラッシュ遊技状態(80ゲーム継続)からなる1回目のラッシュ単位、3回目の2ラウンド確変大当り→ラッシュ遊技状態(50ゲーム継続)からなる2回目のラッシュ単位、4回目の16ラウンド確変大当り→ラッシュ遊技状態(100ゲーム継続)を3回目のラッシュ単位がある。
各ラッシュ単位におけるラッシュゲーム数、大当り回数、大当りの種別、獲得遊技球数は、図26に示すとおりである。
このように、表示態様例15では、各ラッシュ単位における獲得遊技球数の合計値をラッシュゲーム数等と合わせて時系列的に表示することで、遊技者は各ラッシュ単位における獲得遊技球数を瞬時に把握することができるため、当該遊技機の出玉性能、ラッシュ遊技状態の有利さの度合い、等を的確に把握することができる。
〈表示態様例16〉
表示態様例16は、ラッシュ遊技状態を持たない遊技機1に対応するもので、通常遊技状態のゲーム数と、特別遊技状態における獲得遊技球数と、大当りの種別を時系列的に表示する。
図81に示す例では、300回の単位遊技→1回目の16R大当り→80回の単位遊技→2回目の16R大当り→500回の単位遊技→3回目の2R大当り→50回の単位ゲーム→4回目の16R大当り→110回の単位ゲーム→5回目の16R大当り、のように遊技が進行した例である。
それぞれの大当たりにおける獲得遊技球数は図81に示すとおりである。
このように、表示態様例16では、ラッシュ遊技状態を持たない遊技球1においても、特別遊技状態における獲得遊技球数をそれぞれ時系列的に表示することで、遊技者は各大当たりにおける獲得遊技球数を瞬時に把握することができる。
なお、この表示態様例16は、ラッシュ遊技状態を有する遊技機に適用してもよく、特別遊技状態の獲得遊技球数のみを把握したいときに、遊技者の操作等によって表示するようにしてもよい。
(表示態様例17)
表示態様例17は、遊技機1が特別遊技状態(本第2の実施形態では16R又は2R確変大当り)の終了後にラッシュ遊技状態に移行した場合、16R又は2R確変大当りの終了後から所定の時間が経過するまでに遊技者が獲得した遊技価値を、当該16R又は2R確変大当りにおいて遊技者が獲得した遊技価値として表示する(図示せず)。この表示処理は図68〜図74に示す処理フローに基づいて適宜実施される。
このように、表示態様例17では、データ表示機4はラッシュ遊技状態において遊技者が獲得した遊技球数を正確に表示することが可能となるため、遊技者に正確な情報を提供することで、データの信頼性を高めることができる。
以上、第2の実施形態を用いて、本発明に係る遊技機1について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、各手段の具体的構成については任意に変更することができる。
例えば、本第2の実施形態においては、データ表示機4は、遊技機1の上方に位置するように設置されるものを例に挙げて説明したが、遊技機1の側方(すなわち、遊技機1と遊技機1との間)に設置されるものであってもよい。
また、データ表示機4の表示態様例として、表示態様例10〜表示態様例17を説明したが、表示態様例はこれらに限定されず、各種遊技状態(大当り、小当り、確変遊技状態、時短無し確変遊技状態、時短有り通常遊技状態、等)の種類やそれらの組み合わせを適宜増減してもよく、それ応じて様々な表示態様を設定することが可能であり、また、グラフ表示や様々なキャラクタ演出表示と組み合わせて表示することも可能である。
さらに、大当り及び小当り当選確率及び大当り及び小当りの開放態様も適宜変更可能である。
また、アウト球計数装置6として、発射装置15に付設した発射数計数装置の計数値を用いてもよい。
また、上記第2の実施形態では、2つの始動口(44、45)及び2つの大入賞口(53、54)を有する例について説明したが、これに限定されず、始動口及び/又は大入賞口は1つであってもよい。
また、ST(スペシャルタイム)機以外のパチンコ機やパチスロ機に本第2の実施形態のデータ表示機を適用できることはもちろんである。
以上、本発明によれば、少なくとも1回の第1当りで遊技者が獲得した遊技球数の合計値と、少なくとも1回の特定遊技状態で獲得した遊技球数の合計値を瞬時に把握することができるため、遊技者はそれぞれの遊技状態における遊技機の出玉特性を知ることができるとともに、遊技者に適度の射幸心と遊技に対する意欲を与えることができる。
また、種々多様な遊技性を持った遊技機において、それぞれの遊技性に応じた出玉情報等の遊技情報を遊技者に的確かつ明示的に伝えることが可能となる。
また、第1当りと当該第1当りの終了後に移行した特定遊技状態を1単位とし、各単位で遊技者が獲得した遊技球数の合計値を含む情報を時系列的に表示することで、遊技者は獲得遊技球数の履歴、推移を瞬時に把握することができるため、遊技機の出玉性能等を的確に判断することができる。