JP6521124B2 - 含硫黄化合物の除去方法 - Google Patents

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Description

本発明は、含硫黄化合物の除去方法に関し、さらに詳しくは炭化水素中に含まれる二硫化炭素およびメルカプタン類を除去し、後工程において、蒸留精製して得られる製品の品質向上に寄与しうる含硫黄化合物の除去方法に関する。
近年、ナフサ等を分解してエチレン等を製造する工程で副生する各種炭化水素留分には、従来に比べ原料中に含有される硫黄化合物由来の成分が多量に同伴してくることがある。この中でも炭素数5の炭化水素を主成分とするC5留分には、C5留分と沸点の近い二硫化炭素、メルカプタン類、ジメチルスルフィドなどの含硫黄化合物が同伴し、特に二硫化炭素、メルカプタン類が多く含有されることがある。この含硫黄化合物の含有量が多い場合、C5留分から精製して得られるイソプレン、ピペリレン、ジシクロペンタジエン等に含硫黄化合物が混入し、これらを原料としてゴム、樹脂を製造する際、重合反応を阻害したり製品への着臭が生じたりすることから、含硫黄化合物の除去が必要となる。
特許文献1(特開2005−281602号公報)には、二硫化炭素を含有する炭化水素を多価アミンおよびアルカリ水と接触させて二硫化炭素を除去する方法が開示されている。
特開2005−281602号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている方法では、工業プロセスへの適用を考えた場合、廃水処理にかかる設備費用が大きくなる等の点から、さらなる改善が要望されている。また、炭化水素中に含まれるメルカプタン類を除去するには不十分であった。
本発明は、上記のような従来技術に鑑みてなされたものであり、含硫黄化合物を含む炭化水素から、含硫黄化合物、特に二硫化炭素およびメルカプタン類を簡便かつ効率的に除去しうる方法を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく研究を重ねた結果、二硫化炭素、メルカプタン類を含有する炭化水素を、アミド化合物および亜硝酸塩と接触させることで、二硫化炭素、メルカプタン類を容易に除去できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の要旨は以下のとおりである。
(A)二硫化炭素およびメルカプタン類からなる群から選択される1種以上の含硫黄化合物を含む粗製炭化水素を、アミド化合物および亜硝酸塩と接触させる工程を含む、含硫黄化合物の除去方法。
(B)前記(A)に記載の含硫黄化合物の除去方法を含む精製炭化水素の製造方法。
本発明の含硫黄化合物の除去方法によれば、炭化水素中に含まれる含硫黄化合物、特に二硫化炭素およびメルカプタン類を簡便かつ効率的に除去でき、後工程において、蒸留精製して得られる製品の品質向上が可能になる。
本発明で用いる装置の概略構成を示す。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。本発明の含硫黄化合物の除去方法は、二硫化炭素およびメルカプタン類からなる群から選択される1種以上の含硫黄化合物を含む粗製炭化水素を、アミド化合物および亜硝酸塩と接触させる工程を含む。
粗製炭化水素は、一般に、炭化水素に各種の含硫黄化合物を含むものであるが、本発明では、これら含硫黄化合物の中でも、二硫化炭素およびメルカプタン類を除去対象としている。
粗製炭化水素は特に限定されないが、炭素数4の炭化水素を主成分とするC4留分、または炭素数5の炭化水素を主成分とするC5留分であることが好ましい。これらの粗製炭化水素は、たとえば、ナフサを分解してエチレン等を製造する工程で副生する留分である。
これらの中でも、二硫化炭素およびメルカプタン類と沸点が近接し、二硫化炭素およびメルカプタン類との分離が難しい、C5留分を主成分とする粗製炭化水素に対して、本発明の方法は特に有効である。
C4留分に含まれる炭素数4の炭化水素としては、たとえば、1,3−ブタジエン、n−ブタン、イソブタン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、およびビニルアセチレンなどが挙げられる。一方、C5留分に含まれる炭素数5の炭化水素としては、たとえば、イソプレン、イソアミレン、アミレン、n−ペンタン、イソペンタン、ピペリレン、シクロペンタン、シクロペンテン、およびシクロペンタジエンなどが挙げられる。
含硫黄化合物の一種であるメルカプタン類としては、たとえば、鎖状メルカプタン類、および環状メルカプタン類などが挙げられる。メルカプタン類の炭素数は、好ましくは20以下、より好ましくは1〜15、さらに好ましくは1〜10である。
かかる鎖状メルカプタン類としては、メチルメルカプタン、エチルメルカプタン、ノルマルプロピルメルカプタン、イソプロピルメルカプタン等が、また、環状メルカプタン類としては、シクロペンチルメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタン、2−メチルシクロペンチルメルカプタン、3−メチルシクロペンチルメルカプタン等が挙げられる。これらの中でも、エチルメルカプタンは、蒸留精製する目的物の一つであるイソプレンと特に沸点が近接しており、本発明の除去方法の処理対象となる含硫黄化合物として好ましい。メルカプタン類は、粗製炭化水素中に1種または2種以上で含まれていてもよい。
本発明の処理対象である粗製炭化水素は、二硫化炭素および/またはメルカプタン類を含有している炭化水素であれば特に限定されないが、二硫化炭素およびメルカプタン類を合計で、好ましくは10,000ppm以下、さらに好ましくは1,000ppm以下、特に好ましくは500ppm以下含む。また、二硫化炭素およびメルカプタン類を合計で、好ましくは1ppm以上含む。二硫化炭素およびメルカプタン類の合計量が上記範囲であると、含硫黄化合物を効率的に除去できる。
本発明で用いるアミド化合物としては、たとえば、鎖状アミド化合物、および環状アミド化合物などが挙げられる。アミド化合物の炭素数は、好ましくは20以下、より好ましくは3〜15、さらに好ましくは3〜10である。
鎖状アミド化合物としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−N−フェニルホルムアミド、N,N−ジフェニルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−N−フェニルアセトアミド、N,N−ジフェニルアセトアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N−エチル−N−フェニルホルムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N−エチル−N−フェニルアセトアミド等が、また、環状アミド化合物としては、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、N−メチルピペリジノン、N−エチルピペリジノン等が挙げられる。これらの中でも、鎖状アミド化合物が好ましく、操業性の観点より、50℃1気圧下において液体である鎖状アミド化合物がより好ましく、N,N−ジメチルホルムアミドがさらに好ましい。アミド化合物は、1種または2種以上を併用して使用してもよい。
本発明で用いる亜硝酸塩としては、たとえば、アルカリ金属亜硝酸塩、およびアルカリ土類金属亜硝酸塩等が挙げられる。アルカリ金属亜硝酸塩の具体例としては、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸カリウム等が、また、アルカリ土類金属亜硝酸塩の具体例としては、亜硝酸マグネシウム、亜硝酸カルシウム等が挙げられる。これらのなかでも、溶解性の観点より、アルカリ金属亜硝酸塩が好ましく、亜硝酸ナトリウムおよび亜硝酸カリウムがより好ましく、亜硝酸ナトリウムが特に好ましい。
亜硝酸塩は塩の状態で使用してもよいが、溶解度の観点より、アミド化合物と混合させる場合には水に溶解させ水溶液として用いてもよい。亜硝酸塩を水に溶解させてからアミド化合物と混合させることにより、アミド化合物に溶解しやすくなる。水溶液とする場合には、水に溶解していれば亜硝酸塩濃度に特に限定はないが、好ましくは50重量%以下、特に好ましくは20重量%以下である。
本発明において二硫化炭素、メルカプタン類を含有する粗製炭化水素とアミド化合物および亜硝酸塩とを接触させる方法は特に限定されないが、(a)二硫化炭素、メルカプタン類を含有する粗製炭化水素、アミド化合物、および亜硝酸塩を同時に混合して接触させる方法、(b)アミド化合物に亜硝酸塩を混合させた後に二硫化炭素、メルカプタン類を含有する粗製炭化水素を接触させる方法が挙げられるが、二硫化炭素およびメルカプタン類の除去性能の観点からは上記(b)の方法が好ましい。また、(a)および(b)の方法共に連続式、バッチ式のいずれでもよい。
接触させる工程(以下、単に、「接触工程」ということがある)におけるアミド化合物と粗製炭化水素との量比は特に限定されないが、重量比(アミド化合物/粗製炭化水素)で、好ましくは0.1/1〜100/1、より好ましくは0.5/1〜50/1、特に好ましくは1/1〜10/1である。アミド化合物と粗製炭化水素との量比が上記範囲であると、含硫黄化合物を十分に除去できる。
また、接触工程における亜硝酸塩の使用量は、特に限定されないが、アミド化合物中、好ましくは0.01〜1,000ppm、より好ましくは0.1〜100ppm、特に好ましくは0.5〜50ppmである。亜硝酸塩の添加量が上記範囲であると、亜硝酸塩をアミド化合物に十分溶かすことができ、また、効率的に含硫黄化合物を除去することができる。
また、亜硝酸塩と二硫化炭素との量比は、特に限定されないが、モル比(亜硝酸塩/二硫化炭素)で、好ましくは0.01/1〜100/1、より好ましくは0.02/1〜50/1、特に好ましくは0.03/1〜30/1であり、亜硝酸塩とメルカプタン類との量比は、特に限定されないが、モル比(亜硝酸塩/メルカプタン類)で、好ましくは0.1/1〜100/1、より好ましくは0.2/1〜50/1、特に好ましくは0.3/1〜30/1である。亜硝酸塩の添加量が上記範囲であると、含硫黄化合物を十分に除去できる。
接触工程における温度は、特に限定されないが、好ましくは0〜250℃、より好ましくは10〜200℃である。接触時の温度が低すぎると含硫黄化合物を十分に除去できないことがあり、高すぎると粗製炭化水素中の不飽和炭化水素が重合反応等を起こし、高分子量化合物の生成と製品収率の低下を招くことがある。例えば、粗製炭化水素にイソプレンが含まれる場合、接触時の温度が高すぎるとイソプレンの二量体などが生成し、イソプレンの収率が低下することがある。
また、接触工程は、常圧で実施してもよく、0〜3MPa程度の加圧下で実施してもよい。接触させる時間は特に限定されないが、好ましくは1秒〜300分、さらに好ましくは1分〜180分程度である。
粗製炭化水素中の二硫化炭素およびメルカプタン類が、アミド化合物および亜硝酸塩との接触により除去される理由は、何ら理論的に拘束されるものではないが、以下のように考えられる。すなわち、上記の接触工程において、二硫化炭素およびメルカプタン類が、アミド化合物および亜硝酸塩と反応し、低沸点含硫黄化合物、あるいは高沸点含硫黄化合物に転化されると考えられる。この結果、接触工程中または接触工程後に、蒸留操作など、好ましくは蒸留工程を通して、低沸点含硫黄化合物は揮散し、高沸点含硫黄化合物は液体または塩となって、残留分などとして分離され、粗製炭化水素中の二硫化炭素、メルカプタン類が除去されると考えられる。
図1は、本発明の二硫化炭素、メルカプタン類の除去方法の好ましい一様態を示すが、本発明はこの様態に限定されるものではない。図1の様態においては、接触容器3の側面上部の配管1からアミド化合物と亜硝酸塩水溶液との混合物を、側面下部の配管2から二硫化炭素、メルカプタン類を含有する粗製炭化水素を導入し、接触容器3でこれらを接触させた後、蒸留により、炭化水素留分をアミド化合物および亜硝酸塩から分離し、接触容器3の頂部配管4から含硫黄化合物の含有量が低減された精製炭化水素を得る。分離の条件は特に限定されないが、C5留分を分離する場合には、接触工程後に液温を120〜160℃程度に保つ蒸留工程を経ることで、精製炭化水素が頂部配管4から得られる。
接触容器としては、攪拌機や循環装置を備えた耐圧容器を用いることが好ましい。耐圧容器中にて上記の接触工程を行った後、圧力を開放することで、頂部配管4から二硫化炭素、メルカプタン類の含有量が低減された精製炭化水素が得られる。
また、容器3の底部配管5からの流出物は、未反応のアミド化合物や亜硝酸塩、各種添加剤を含むため、これらを回収して再利用してもよい。
図1の様態で二硫化炭素、メルカプタン類を除去する場合には、接触容器3の汚れを抑制するために、アミド化合物に添加剤として、フルフラール、メチルフルフラール、ヒドロキシメチルフルフラール、チオフェンカルボアルデヒド、ニコチンアルデヒド、ピリドキサール等の複素環式極性化合物;ニトロベンゼン、ニトロトルエン、ニトロキシレン、ニトロメシチレン、ジニトロベンゼン、トリニトロキシレン等の芳香族ニトロ化合物;ベンズアルデヒド、トルアルデヒド、クミンアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、シンナムアルデヒド、フタルアルデヒド、イソフタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド等の芳香族アルデヒド;などを添加してもよい。この中でもフルフラール、ニトロベンゼン、ベンズアルデヒドが好ましく、フルフラールが特に好ましい。
これら添加剤の添加量は、アミド化合物100重量部に対し、好ましくは0.01〜30重量部、より好ましくは0.05〜15重量部である。
粗製炭化水素を、アミド化合物および亜硝酸塩と接触させ、その後アミド化合物および亜硝酸塩から分離し、回収する蒸留工程を経ることにより、得られる精製炭化水素に含まれる二硫化炭素およびメルカプタン類の合計含有量は低減され、好ましくは300ppm以下、さらに好ましくは100ppm以下、特に好ましくは50ppm以下で、かつ、粗製炭化水素中の二硫化炭素およびメルカプタン類の合計含有量より低い値にまで低減される。
以上に説明したように、本発明に係る含硫黄化合物の除去方法は、好ましくは、前記粗製炭化水素が、炭素数4の炭化水素を主成分とするC4留分または炭素数5の炭化水素を主成分とするC5留分である。
また、本発明に係る含硫黄化合物の除去方法は、好ましくは、前記粗製炭化水素を、アミド化合物および亜硝酸塩と接触させる工程の後、アミド化合物および亜硝酸塩から分離し、含硫黄化合物の含有量が低減された精製炭化水素を回収する蒸留工程をさらに含む。
また、本発明に係る含硫黄化合物の除去方法では、好ましくは、前記粗製炭化水素中の含硫黄化合物含量が1ppm以上10,000ppm以下であり、前記精製炭化水素中の含硫黄化合物含量が300ppm以下かつ該粗製炭化水素中の含硫黄化合物含量より低い値である。
また、本発明に係る精製炭化水素の製造方法は、好ましくは、前記の含硫黄化合物の除去方法を含む。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例および比較例における「部」、「%」、「ppm」は、特に断りのない限り質量基準である。また、粗製炭化水素および精製炭化水素中の含硫黄化合物含有量の測定は、下記の機器、条件にて行った。
機器 アジレント社製GC7890
カラム DB−1 長さ30m、内径0.32mm、膜厚0.25μm)
カラム温度 40℃で10分保持、その後毎分10℃で昇温し、250℃で3分保持
注入口温度 140℃
キャリアーガス ヘリウム(毎分流量1.17ml)
検出器 アジレント社製355化学発光硫黄検出器(SCD)
<実施例1>
攪拌機付きステンレス製耐圧容器に、二硫化炭素を13.3ppm、エチルメルカプタンを2.0ppm含有する粗製C5留分液(組成:C4(炭素数4の炭化水素) 2.1%、ノルマルペンタン22.0%、イソペンタン20.1%、アミレン6.9%、イソアミレン7.4%、1,4−ペンタジエン1.5%、イソプレン15.6%、ピペリレン10.6%、シクロペンタン1.1%、シクロペンテン2.5%、シクロペンタジエン6.6%、C6(炭素数6の炭化水素) 3.6%)を69.0部、ジメチルホルムアミドを97.4%、フルフラールを2.6%、亜硝酸ナトリウムを0.7ppm含有する溶液を323.6部仕込んだ。この2液の混合溶液を撹拌しながら120℃に昇温し、1時間保持した後、液温を120℃〜160℃に保ちながら容器上部よりガス状のC5留分を抜き出したところ、二硫化炭素を9.8ppm、エチルメルカプタンを1.3ppm含有する精製C5留分を67.6部得た。また、容器内には二硫化炭素、エチルメルカプタン共含有しない溶液が309.3部残留した。この結果、粗製C5留分に含まれる二硫化炭素の27.8%、エチルメルカプタンの36.3%を除去した。
<比較例1>
攪拌機付きステンレス製耐圧容器に、二硫化炭素を26.9ppm、エチルメルカプタンを1.8ppm含有する粗製C5留分液(組成:C4(炭素数4の炭化水素) 2.1%、ノルマルペンタン22.0%、イソペンタン20.1%、アミレン6.9%、イソアミレン7.4%、1,4−ペンタジエン1.5%、イソプレン15.6%、ピペリレン10.6%、シクロペンタン1.1%、シクロペンテン2.5%、シクロペンタジエン6.6%、C6(炭素数6の炭化水素) 3.6%)を64.4部、ジメチルホルムアミドを97.4%、フルフラールを2.6%含有し亜硝酸ナトリウムを含有しない溶液を303.3部仕込んだ。この2液の混合溶液を撹拌しながら120℃に昇温し、1時間保持した後、液温を120℃〜160℃に保ちながら容器上部よりガス状のC5留分を抜き出したところ、二硫化炭素を27.1ppm、エチルメルカプタンを1.8ppm含有するC5留分を63.9部得た。また、容器内には二硫化炭素、エチルメルカプタン共含有しない溶液が288.6部残留した。この結果、粗製C5留分に含まれる二硫化炭素は除去されず、エチルメルカプタンも0.8%除去されるに留まった。
<実施例2>
攪拌機付きステンレス製耐圧容器に、二硫化炭素を149.6ppm、エチルメルカプタンを13.4ppm含有する粗製C5留分液(組成:イソプレン94.1%、2−ブチン2.8%)を8.6部、ジメチルホルムアミドを96.1%、フルフラールを3.9%、亜硝酸ナトリウムを8.9ppm含有する溶液を46.4部仕込んだ。この混合溶液を撹拌しながら120℃に昇温し、1時間保持した後、液温を120℃〜160℃に保ちながら容器上部よりガス状のC5留分を抜き出したところ、二硫化炭素を19.2ppm、エチルメルカプタンを9.1ppm含有する精製C5留分を8.6部得た。また、容器内には二硫化炭素、エチルメルカプタン共含有しない溶液が42.1部残留した。この結果、粗製C5留分に含まれる二硫化炭素の87.2%、エチルメルカプタンの32.1%を除去した。
<実施例3>
攪拌機付きステンレス製耐圧容器に、二硫化炭素を34.0ppm、エチルメルカプタンを9.0ppm含有する粗製C5留分液(組成:イソプレン94.1%、2−ブチン2.8%)を9.6部、ジメチルホルムアミドを96.1%、フルフラールを3.9%、亜硝酸ナトリウムを3.3ppm含有する溶液を51.8部仕込んだ。この2液の混合溶液を撹拌しながら120℃に昇温し、1時間保持した後、液温を120℃〜160℃に保ちながら容器上部よりガス状のC5留分を抜き出したところ、二硫化炭素を8.3ppm、エチルメルカプタンを5.7ppm含有する精製C5留分を9.6部得た。また、容器内には二硫化炭素、エチルメルカプタン共含有しない溶液が45.2部残留した。この結果、粗製C5留分に含まれる二硫化炭素の75.6%、エチルメルカプタンの36.7%を除去した。
以上の結果を下表にまとめる。
Figure 0006521124
1…側面上部配管
2…側面下部配管
3…接触容器(耐圧容器)
4…頂部配管
5…底部配管

Claims (7)

  1. 二硫化炭素およびメルカプタン類からなる群から選択される1種以上の含硫黄化合物を含む粗製炭化水素を、亜硝酸塩を0.5〜50ppm含有するアミド化合物と接触させる工程を含む、含硫黄化合物の除去方法。
  2. 前記粗製炭化水素が、炭素数4の炭化水素を主成分とするC4留分または炭素数5の炭化水素を主成分とするC5留分である請求項1に記載の含硫黄化合物の除去方法。
  3. 前記粗製炭化水素を、アミド化合物および亜硝酸塩と接触させる工程の後、アミド化合物および亜硝酸塩から分離し、含硫黄化合物の含有量が低減された精製炭化水素を回収する蒸留工程をさらに含む請求項1に記載の含硫黄化合物の除去方法。
  4. 前記粗製炭化水素を、アミド化合物および亜硝酸塩と接触させる工程の後、アミド化合物および亜硝酸塩から分離し、含硫黄化合物の含有量が低減された精製炭化水素を回収する蒸留工程をさらに含む請求項2に記載の含硫黄化合物の除去方法。
  5. 前記粗製炭化水素中の含硫黄化合物含量が1ppm以上10,000ppm以下であり、前記精製炭化水素中の含硫黄化合物含量が300ppm以下かつ該粗製炭化水素中の含硫黄化合物含量より低い値である請求項3に記載の含硫黄化合物の除去方法。
  6. 前記粗製炭化水素中の含硫黄化合物含量が1ppm以上10,000ppm以下であり、前記精製炭化水素中の含硫黄化合物含量が300ppm以下かつ該粗製炭化水素中の含硫黄化合物含量より低い値である請求項4に記載の含硫黄化合物の除去方法。
  7. 請求項3〜6のいずれか1項に記載の含硫黄化合物の除去方法を含む精製炭化水素の製造方法。
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