<第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。まず、図1を参照して、本実施の形態に係る報知システム1について説明する。図1は、本実施の形態に係る報知システム1の全体構成の一例を示す図である。
図1に示す通り、報知システム1は、震度、雨量、水位などの情報を自治体に提供する情報提供元の装置と、例えば、自治体などの報知側の装置と、報知側から報知された、警報や警告などの危険を知らせるメッセージを受信する受信側の装置と、を含む。
情報提供元の装置は、例えば、震度、雨量、水位などの観測を行う機器(センサ)や今後の気象状況などの予報を示す予報情報等を提供する装置(情報提供元装置と呼ぶ)などが挙げられる。以降、情報提供元から提供される、観測に基づいて提供された情報を、提供情報と呼ぶ。なお、図1では、センサと情報提供元装置とを別々に記載しているが、これらは1つの装置で実現されるものであってもよい。
受信側の装置は、例えば、以下の(a)〜(e)が挙げられるが、受信側の装置はこれに限定されるものではなく、報知側から報知されたメッセージを、利用者に提供するサービスを有する装置であればよい。
(a)携帯電話端末などのユーザ端末、
(b)SNS(Social Networking Service)用のサーバ(SNSサーバ)、
(c)災害情報を提供するウェブサイトのサーバ(ウェブサイトサーバ)、
(d)緊急速報を配信する通信会社のサーバ(速報配信サーバ)、
(e)防災行政無線の放送を行う防災行政無線局。
報知側の装置は、図1に示す通り、報知支援装置100と、操作者端末200とを含む。操作者端末200は、表示部(表示装置)201と入力部202とを備える。表示部201は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示装置によって実現される。表示部201は、報知支援装置100からの制御信号に基づいた画面を表示する。入力部202は、例えば、マウスやキーボードなどの入力装置によって実現される。入力部202は、操作者による操作内容を、報知支援装置100に送信する。
操作者端末200は、表示部201と、入力部202とを備えるパーソナルコンピュータであってもよい。また、表示部201と、入力部202とは、例えば、タッチパネルのように、一体形成されていてもよい。また、報知支援装置100と操作者端末200とは、一体となっていてもよい。報知支援装置100の詳細については後述する。
情報提供元の装置と、報知側の装置とは、ネットワークを介して接続している。また、報知側の装置と受信側の装置とは、ネットワークを介して接続している。なお、上記(c)ウェブサイトサーバが、例えば、報知側である自治体のウェブサイトのサーバである場合、該ウェブサイトサーバは、報知側の装置と一体となっていてもよいし、報知側の装置に直接接続されていてもよい。
図2は、本実施の形態に係る報知システム1の利用シーンを説明するための図である。例えば、センサから水位を表す水位情報が報知側の装置に送信されると、報知側の装置は、この水位情報を受信する。なお、報知側の装置が、センサから定期的に水位情報を取得してもよい。報知側は、受信または取得した水位情報が表す水位に基づいて、河川の氾濫の危険性を判断する。そして、河川の氾濫の危険性があると判断した場合、報知側は、例えば、河川の氾濫による被害をこうむる可能性がある区域(報知対象区域)の住民などに対し、避難指示等のメッセージを報知する。図2の例では、報知対象区域は、「○○地区」であり、メッセージは「避難指示」であることを示している。また、図2の例では、受信側の装置の例として、ユーザ端末を示している。また、図2の例では、報知の方法として、メールを用いた方法を採用している。報知側は、報知対象区域の住民のユーザ端末に対し、避難指示を含んだ避難指示メールを送る。これにより、ユーザ端末の利用者(報知対象区域の住民)は、避難指示メールを確認することができる。
(報知支援装置100)
次に、図3を参照して、報知支援装置100の構成について説明する。図3は、本実施の形態に係る報知システム1における報知支援装置100の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図3に示す通り、本実施の形態における報知支援装置100は、受信部110と、判定部120と、記憶部130と、表示制御部140と、受付部150と、送信部160と、取得部170とを備えている。なお、図3に示す報知支援装置100は、本実施の形態に特有な構成について示したものであり、報知支援装置100が図3に示されていない部材を有していてもよいことは言うまでもない。
受信部110は、情報提供元から提供情報を受信する。受信部110は、受信した提供情報を該提供情報の情報提供元を示す情報を含めて、判定部120に供給する。情報提供元が水位計である場合、受信部110が判定部120に供給する提供情報には、どの水位計であるかを特定する情報(例えば、水位計の場所を示す情報や水位計を示す識別子)と、水位計で測定した水位を示す情報とが含まれる。また、この提供情報には、測定した日時が含まれている。また、受信部110は、この提供情報を、後述する記憶部130に格納する。
判定部120は、受信部110から提供情報を受け取る。判定部120は、受け取った提供情報と、記憶部130に格納されたパラメータ(閾値)とを用いて、メッセージを報知するか否かを判定する。そして、判定部120は、判定結果を取得部170に出力する。
取得部170は、判定部120から判定結果を取得する。そして、取得部170は、判定結果が、メッセージを報知することを示す場合、報知するメッセージの種類と、このメッセージを報知する報知対象区域の候補とを決定する。そして、取得部170は、決定したメッセージの種類と、報知対象区域の候補とを表示制御部140に供給する。以降、取得部170が表示制御部140に供給するメッセージの種類と、報知対象区域の候補とをまとめてメッセージ情報と呼ぶ。
記憶部130には、例えば、判定部120で用いるパラメータや提供情報が格納されている。なお、本実施の形態では、1つの記憶部を用いて説明を行うが、パラメータと提供情報とは夫々異なる記憶部に格納されてもよいし、複数の記憶部にまたがって格納されるものであってもよい。また、記憶部130が報知支援装置100に内蔵されていることを例に説明を行うが、記憶部130は報知支援装置100とは別個の記憶装置で実現されてもよい。
上記パラメータは、例えば、提供情報の種別毎、情報提供元毎、メッセージの種類毎に、予め設定された値である。例えば、提供情報の種別が水位である場合、パラメータは、水位計毎、メッセージの種類毎に、設定される。また、パラメータに関連付けられた情報提供元には、メッセージを報知する報知対象に関する情報(例えば、報知対象区域等)が関連付けられている。
例えば、メッセージの種類が避難指示の場合、判定部120は、避難指示に関連付けられたパラメータと、提供情報とを比較し、提供情報に含まれる水位がパラメータを超えた場合、メッセージ(避難指示)を報知すると判定する。そして、取得部170が、情報提供元に関連付けられた報知対象に関する情報に基づいて、避難指示の報知対象区域の候補を決定する。
また、記憶部130に格納された提供情報は、情報提供元ごと、提供情報の種別ごとに管理されていてもよい。
また、記憶部130には、その他の情報が格納されていてもよい。例えば、記憶部130には、受信側に関する情報が格納されていてもよい。受信側に関する情報とは、例えば、SNSサーバ、ウェブサイトサーバ、速報配信サーバのIP(Internet Protocol)アドレスであってもよい。また、受信側に関する情報とは、例えば、避難指示メールなどの緊急メールを受信できるように設定された携帯電話のメールアドレスが格納されていてもよい。
表示制御部140は、取得部170から、メッセージ情報として、メッセージの種類と、報知対象区域の候補と、を受け取る。表示制御部140は、受け取ったメッセージの種類と、報知対象区域の候補とを用いて、報知を行う作業者(つまり、操作者端末200を操作する操作者)が上記報知に関する処理を行うための画面を、他の画面より優先して表示部201に表示させるよう制御する。また、表示制御部140は、受付部150からの指示に基づいた画面を表示部201に表示させるよう制御する。つまり、表示制御部140は、上記制御を行う制御信号を表示部201に送信する。表示部に表示される画面の一例については、後述する。
また、表示制御部140は、受付部150からの指示に基づいて、報知内容を、送信部160に供給する。報知内容には、報知するメッセージの内容と、該メッセージを送信する報知先(受信側)に関する情報(受信側情報)が含まれる。受信側情報は、例えば、受信側がSNSサーバ、ウェブサイトサーバ、速報配信サーバ等であった場合、これらのサーバを示す情報であってもよい。また、受信側情報は、例えば、受信側がSNSサーバ、ウェブサイトサーバ、速報配信サーバ等であった場合、これらのサーバのアドレス(例えばIPアドレス)であってもよい。また、受信側がユーザ端末の場合、受信側情報は、ユーザ端末のメールアドレスであってもよいし、ユーザ端末の利用者を特定するための情報(例えば電話番号)であってもよい。
受付部150は、操作者によって入力部202に入力された操作内容を、入力部202から受信する。受付部150は、操作内容に基づいた指示を表示制御部140に供給する。
送信部160は、表示制御部140から報知内容を受け取る。そして、送信部160は、該報知内容に含まれる受信側情報が示す報知先に、該報知内容に含まれるメッセージを送信する。送信部160は、受信側情報の種類に応じて、記憶部130を参照して、報知先を決定し、決定した報知先に対して、上記メッセージを送信してもよい。
(報知支援装置100の処理)
次に、図4〜図13を参照して、報知支援装置100の処理について説明する。まず、平時に表示制御部140が表示部201に表示させる画面(入力画面A)について、図4を参照して説明する。この入力画面Aは、平時のみならず、緊急時でも確認可能な基本となる画面として説明を行う。入力画面Aは、図4に示す通り、左側にツールバーを含む。ツールバーには、どの災害に関連する情報であるか(災害情報の種類)を示すオブジェクトが表示されている。このオブジェクトは、選択可能な部材であり、アイコンやボタンであってもよい。また、選択されたオブジェクトは、他のオブジェクトとは異なる様態で表示されてもよい。本実施の形態では、このツールバーは、以下に説明する全ての画面において、左側に表示されることを例に説明を行うが、ツールバーの位置は、左側に限定されず、入力画面Aのどの位置であってもよい。
ツールバーの右側には、地図情報によって示される画面(地図画面)が表示される。この地図情報は、上述した情報提供元から提供されたものであってもよいし、予め記憶部130に格納されたものであってもよい。そして、この地図情報によって示される地図画面上には、選択されたオブジェクトに応じた情報が表示される。例えば、水位を選択した場合、図4に示す通り、水位計の位置が表示される。また、地図画面上には、図4に示す通り、避難所の位置が表示されてもよい。なお、地図画面上には、全てのオブジェクトに関連する情報が表示されてもよい。なお、図4に示す入力画面Aは一例であり、この入力画面Aに表示される情報はこれに限定されない。例えば、入力画面Aには、地図画面とは別の画面が表示されてもよい。
また、地図画面上に表示された避難所の位置や、水位計の位置を、操作者が選択したことを、受付部150が受け付けてもよい。例えば、ある水位計を示すマークが選択されたとする。この場合、受付部150は、選択された水位計を特定する情報(例えば、水位計の識別子)を表示制御部140に送信する。そして、表示制御部140は、この特定された水位計に関連する情報を地図画面上に表示させる。特定された水位計に関連する情報とは、例えば、記憶部130に格納された提供情報を用いて作成された、該水位計の時間毎の計測値を示すグラフであってもよい。また、例えば、ある避難所を示すマークが選択されたとする。この場合、受付部150は、選択された避難所を特定する情報を表示制御部140に送信する。そして、表示制御部140は、この特定された避難所に関連する情報を地図画面上に表示させる。特定された避難所に関連する情報とは、例えば、避難所の開設状況や利用可能人数などの情報である。なお、この避難所に関する情報は、記憶部130に格納されていてもよいし、図示しない他の記憶装置に格納されていてもよい。このような、水位計や避難所に関する情報の表示形態は特に限定されず、例えば、地図画面上に重畳して表示されるものであってもよい。また、表示制御部140は、このような水位計や避難所に関する情報を、別のウィンドウを立ち上げて表示させてもよい。
図5および図6は、本実施の形態における報知支援装置100の処理の流れの一例を示すフローチャートである。報知支援装置100は、図5に示す処理と、図6に示す処理とを、非同期で実行する。
まず、図5を参照して、報知支援装置100における提供情報受信処理の流れについて説明を行う。図5に示す通り、受信部110は、情報提供元から提供情報を受信する(ステップS51)。この時、受信部110は複数の情報提供元から提供情報を受信してもよい。
その後、判定部120は、ステップS51で受信部110が受信した提供情報に基づいて、メッセージを報知するか否かを判定する(ステップS52)。メッセージを報知しない場合(ステップS52にてNO)、報知支援装置100は、処理をステップS51に戻す。
メッセージを報知する場合(ステップS52にてYES)、取得部170は、報知するメッセージの種類と、このメッセージを報知する報知対象区域の候補とを決定する(ステップS53)。取得部170は、決定したメッセージの種類と、報知対象区域の候補とをアラート(メッセージ情報)として、表示制御部140に出力する(ステップS54)。受信部110が複数の情報提供元から提供情報を受信した場合において、取得部170は、発生する可能性がある災害の種類ごとに、上記アラートを出力してもよい。例えば、複数地点で基準値を超える雨量が観測された場合、取得部170は、複数の提供情報の夫々に対して決定したメッセージの種類と、該メッセージを報知する報知対象区域の候補と、をまとめて大雨に関する災害に対するアラートとして、表示制御部140に出力してもよい。そして、報知支援装置100は、処理をステップS51に戻す。
次に、報知支援装置100におけるメッセージ送信処理の流れについて説明する。以下では、図6に示すメッセージ送信処理を、図8〜図13の画面の一例を参照して説明する。
上述したステップS54において、取得部170がアラートを出力すると、図6に示す通り、取得部170がアラートを受信(取得)する(ステップS61)。その後、表示制御部140は、表示部201に図8〜図13に示す画面を表示する。図7は、図8〜図13に示す画面の遷移を説明するための図である。図7に示す通り、ステップS61において、表示制御部140がアラートを受信した後、表示部201に表示される画面は、アラート受信画面(図8)、発令エリア確認画面(図9)、配信内容確認画面(図10、図11)、最終確認画面(図12)、完了画面(図13)の順に遷移する。なお、前の画面に戻るための戻るボタンが表示された画面において、該戻るボタンが押下された場合、戻るボタンが押下された画面からその直前の画面に遷移することができる。なお、上述したとおり、図8〜図13の各画面には、図4に示すツールバーが画面の左側に表示される。また、以降において、図8〜図12に示す画面を区別しない場合、単に入力画面とも呼ぶ。これらの図8〜図12に示す画面は、詳しくは後述するが、操作者が、警報や警告などの危険を知らせるメッセージの送信指示を入力するまでに表示される画面である。つまり、入力画面は、操作者に対し、メッセージ送信処理の操作を促す入力画面である。なお、図4、図8〜図13に示す各画面を生成するためのデータは、上述した記憶部130に格納されていてもよいし、図示しない他の記憶装置に格納されていてもよい。
ステップS61終了後、表示制御部140は、表示部201に、図8に示すアラート受信画面を優先して表示させる(ステップS62)。表示制御部140がアラート受信画面を優先して表示させる方法は、例えば、アラート受信画面を表示部201の表示画面(スクリーン)の全面にアクティブ状態にして表示する方法が挙げられるが、上記方法はこれに限定されるものではない。例えば、アラート受信画面がウェブブラウザを利用して表示される画面であり、ウェブブラウザがタブブラウザである場合、表示制御部140は、他のタブからアラート受信画面を表示するタブに切り替えて表示させてもよい。また、このウェブブラウザが全画面表示されていない場合、表示制御部140は、このウェブブラウザを全画面表示してもよい。アラート受信画面を全画面表示することにより、アラート受信画面の背後で起動している画面に誤って切り替えてしまうという誤作業を防止することができる。
図8に示す通り、アラート受信画面は、図4に示す入力画面Aのツールバーの右側の領域が、アラートを受信したことを示す画面に置き換えられた画面である。ツールバーの右側の領域の上部には、操作者が行う操作の順序と現在の操作状況とを表す進捗バーが表示される。進捗バーには、現在の操作状況が他の操作と異なる様態で表示される。また、進捗バーには、次の画面に遷移するための進むボタンが表示される。
以降、図面を用いて説明する画面のうち、ツールバーおよび進捗バー以外の領域を入力領域と呼ぶ。
アラート受信画面の入力領域には、アラートを受信したことを示す画面が表示される。この画面は、災害の種類に応じた画面である。例えば、ある観測地点で地盤が緩んでいることを観測し、判定部120がメッセージを報知すると判定したとする。この場合、表示制御部140は、図8に一点鎖線で囲った領域に示す通り、土砂災害に関する情報を、アラート受信画面の入力領域に表示させる。このとき、二点鎖線で囲った領域に示す通り、表示制御部140は、情報提供元を示す情報を、入力領域に表示させてもよい。また、表示制御部140は、ツールバーにおいて、土砂に関するアラートを受信したことを示すバッジ(マーク)を、土砂のオブジェクトに重畳させて表示させてもよい。これにより、報知支援装置100は、現在どのような種類の災害の危険度が高まっているのかを、操作者に提示することができる。これにより、操作者は、どのような災害に関連するメッセージに対する、メッセージ入力処理を行っているのかを、瞬時に把握することができる。
また、入力領域には、図8に示すように、現在の操作状況を表す文字列(図8においては「STEP 1/5」)が含まれてもよい。
操作者がメッセージの送信指示を入力する処理を始めると、例えば、図8の画面において、「次へ」ボタンを押下すると、受付部150は、次の画面(発令エリア確認画面)の表示指示を表示制御部140に送信する。表示制御部140は受付部150からの表示指示を受け取ると、表示部201に、図9に示す発令エリア確認画面を表示させる(ステップS63)。図9に示す通り、発令エリア確認画面は、図8に示すアラート受信画面における入力領域が、メッセージの報知対象区域(発令対象エリア、発令エリアとも呼ぶ)と、メッセージの種類(発令種別とも呼ぶ)とを確認を促す画面である。
表示制御部140は、この発令エリア確認画面を、受信したアラートに含まれる、メッセージの種類および該メッセージを報知する報知対象区域の候補に基づいて生成する。図9における発令エリア確認画面では、報知対象区域と、メッセージの種類(例えば、避難勧告、避難指示等)とを、例えば、地図上で色分けして表現している。また、表示制御部140は、既にメッセージを送信した報知対象区域の色を更に異なる色で発令エリア確認画面上に表示させてもよい。
また、地図を用いて報知対象区域を表現する場合、管理対象外の地域がこの地図に含まれる可能性がある。その場合、表示制御部140は、管理対象内の地域と管理対象外の地域とが区別できるような様態で、管理対象内の地域を表示させてもよい。
また、操作者は、この発令エリア確認画面を用いて、報知対象区域を変更してもよい。例えば、既にメッセージを送信した報知対象区域に対して、再度メッセージを送るか否かを選択することにより、報知対象区域を変更してもよい。
操作者が報知対象区域と、メッセージの種類とを確認し、メッセージの送信指示を入力する処理を次に進めると、例えば、図9の画面において、「次へ」ボタンを押下すると、受付部150は、次の画面(配信内容確認画面)の表示指示を表示制御部140に送信する。表示制御部140は受付部150からの表示指示を受け取ると、表示部201に、図10および図11に示す配信内容確認画面を表示させる(ステップS64)。
図10および図11は、報知するメッセージの内容およびメッセージの報知先(配信メディアとも呼ぶ)の確認を促すための画面である。なお、図10および図11は、配信内容確認画面の一部である。本実施の形態では、配信内容確認画面がメッセージの報知先ごとに表示されることを例に説明を行うが、配信内容確認画面は、報知先をリストにした形式で表示した1つの画面であってもよい。表示制御部140は、配信内容確認画面における報知先を選択可能な様態で表示してもよい。
操作者は、図10および図11に示すメッセージの内容を変更したい場合は、編集ボタンを押下することにより、メッセージの内容を変更することができる。
操作者がメッセージの内容およびメッセージの報知先を確認し、メッセージの送信指示を入力する処理を次に進めると、例えば、図11の画面において、「次へ」ボタンを押下すると、受付部150は、次の画面(最終確認画面)の表示指示を表示制御部140に送信する。表示制御部140は受付部150からの表示指示を受け取ると、表示部201に、図12に示す最終確認画面を表示させる(ステップS65)。図12に示す最終確認画面には、メッセージの種類ごとに、報知対象区域、メッセージの報知先、発令日時が表示されている。これらは、図9〜図11を用いて説明した画面で操作者が確認した画面に含まれる情報である。なお、最終確認画面には、メッセージの内容が含まれてもよい。
操作者が最終確認を行い、メッセージを報知先に送信する送信指示を入力すると、例えば、図12においては、「発令」ボタンを押下すると、受付部150は、メッセージの送信指示を表示制御部140に送信する。表示制御部140は受付部150からのメッセージの送信指示を受け取ると、報知内容を送信部160に送信する。報知内容は、上述したとおり、報知先に関する情報(受信側情報)と、該報知先に関連付けられた報知先ごとの、図10および図11に示した配信内容確認画面で確認したメッセージの内容とを含む報知内容とを含む。
送信部160は、受付部150から報知内容を受け取ると、受信側情報に基づいて、受信側に、該受信側情報に関連付けられたメッセージを送信する(ステップS66)。
これにより、受信側は、上記メッセージを報知することができる。例えば、受信側が、SNSサーバの場合、メッセージを受信したSNSサーバは、提供するサービスを用いて、受信したメッセージを表示することにより、該サービスを利用するユーザに、メッセージを報知することができる。また、例えば、受信側が、ウェブサイトサーバの場合、ウェブサイトサーバは、該当するウェブサーバ上に受信したメッセージを表示することにより、ウェブサーバを閲覧する閲覧者に、メッセージを報知することができる。また、例えば、受信側が、速報配信サーバの場合、各通信会社は、緊急速報の受信を設定している利用者に対し、受信したメッセージを送信することにより、上記利用者に、メッセージを報知することができる。また、例えば、受信側が、防災行政無線局の場合、該防災行政無線局は、受信したメッセージを防災無線として放送することにより、メッセージを報知することができる。
また、送信部160は、記憶部130を参照して、報知先を決定し、決定した報知先にメッセージを送信してもよい。例えば、自治体が災害メールなどを送信するサービスを行っている場合に、該サービスの利用者のメールアドレスが記憶部130に格納されている場合、送信部160は、このメールアドレス宛に災害メールを送信してもよい。これにより、報知支援装置101は、ユーザ端末の利用者に、メッセージを報知することができる。このように、報知支援装置100は、メッセージを報知する報知装置としての機能も有する。
送信部160は、ステップS66終了後、表示制御部140にメッセージの送信が完了したことを通知する。表示制御部140は送信部160からメッセージの送信が完了したことを通知されると、表示部201に、図13に示す完了画面を表示させる(ステップS67)。
以上により、報知支援装置100は、メッセージ送信処理を終了する。図13に示す完了画面において、操作者が画面を閉じる指示(閉じるボタンの押下)を行うと、表示部201には、アラート受信画面を表示する前の画面が表示される。
なお、完了画面において、操作者が画面を閉じる指示を行わなかった場合において、該完了画面を表示してから所定時間経過後に、自動的に該完了画面が閉じられるように設定されていてもよい。
また、入力画面(図8から図12の何れかの画面)の表示中に、操作者が他の処理を行い、他の処理を行い始めてから所定時間経過しても、入力画面に戻らなかった場合、表示制御部140は、表示部201の表示画面に表示していた入力画面を表示させてもよい。例えば、図8のアラート受信画面を表示中に、操作者が図4に示す入力画面Aを表示させると、その後、所定時間経過してもアラート受信画面に戻らなかった場合、表示制御部140は、表示部201の表示画面にアラート受信画面を表示させる。このように、報知支援装置100は、メッセージ送信処理が終了するまで、入力画面を優先して表示させる(以降、入力画面再表示処理と呼ぶ)。
これにより、報知支援装置100は、操作者に対し、メッセージ送信処理の操作を促すことができる。
また、例えば、報知支援装置100が、複数の操作者の夫々の操作者端末200に対し、アラート受信画面を表示させた場合、所定の操作者の操作者端末200に対して、上記入力画面再表示処理を行ってもよい。また、報知支援装置100が、複数の操作者の夫々の操作者端末200に対し、アラート受信画面を表示させた場合、最初に該アラート受信画面に対して操作を行った操作者の操作者端末200に対して、上記入力画面再表示処理を行ってもよい。
また、例えば、送信するメッセージが避難に関するメッセージである場合、報知支援装置100は、メッセージ送信処理終了後に、報知対象区域の住人が利用する可能性が高い避難所の開設状況を確認してもよい。そして、報知支援装置100は、該避難所が開設されていない場合、該避難所の開設の担当者に開設を促すメッセージを送信してもよい。
また、図13に示す通り、完了画面が表示されたときのバッジは、完了画面が表示される前のバッジとは異なる様態で表示されてもよい。例えば、完了画面が表示される前のバッジは、メッセージ送信処理が途中であることがわかるように、完了画面において表示されるバッジよりも大きいサイズで表示されてもよい。
また、バッジは、メッセージ情報に応じて、異なる様態で表示されてもよい。上述したとおり、メッセージ情報には、報知するメッセージの種類と、報知対象区域の候補とが含まれる。表示制御部140は、メッセージ情報に含まれる、メッセージの種類から危険度を判定し、例えば、危険度が高い場合、大きいバッジを表示してもよい。また、表示制御部140は、バッジの大きさを変化させるだけでなく、色や形状、動作を変化させてもよい。表示制御部140は、例えば、危険度が高いと判定した場合、点滅するバッジを表示してもよい。
また、表示制御部140は、ツールバーにおいて、オブジェクトにバッジを表示する代わりに、オブジェクト自体を、他のオブジェクトとは異なる様態で表示してもよい。例えば、土砂に関するアラートを受信した場合、表示制御部140は、土砂のオブジェクトをその他のオブジェクトよりも大きいサイズで表示してもよいし、その他のオブジェクトとは異なる色で表示してもよい。また、例えば、上記場合において、表示制御部140は、土砂のオブジェクトを、立体的に表示してもよい。
以上のように、バッジの表示形態およびオブジェクトの表示形態は特に限定されず、様々な形態で表示されてよい。
(効果)
本実施の形態における報知支援装置100の判定部120は観測に基づいて提供された情報である提供情報に基づいて、災害に関するメッセージを報知するか否かを判定する。そして、取得部170が判定結果を取得し、判定結果がメッセージを報知することであるとき、表示制御部140は、メッセージを報知するための情報を入力する入力画面を、表示装置に、優先的に表示させる。したがって、表示装置に他の作業のための画面を表示していた場合であっても、表示制御部140は、表示装置に、警報や警告などの危険を知らせるメッセージを報知するための入力画面を優先して表示する。なお、入力画面とは異なる画面が表示されている場合、表示制御部140は、入力画面を優先して表示すればよく、全画面表示しなくてもよい。これにより、報知支援装置100は、操作者に対し、自然災害の危険性が高まったことを報知するという迅速に行うべき処理が発生したことに対する見逃しを低下させることができる。よって、操作者は、報知するメッセージの入力処理および受信側への送信処理を迅速に行うことができる。
また、判定部120がメッセージを報知すると判定すると、メッセージの入力画面が自動的に表示装置に表示されるため、操作者が提供情報からメッセージを報知するか否かを判定して、入力画面を立ち上げる場合に比べ、処理時間を短縮することができる。
このように、本実施の形態に係る報知支援装置100は、緊急時における、警報や警告などの危険を知らせるメッセージの報知を効果的に支援することができる。
(変形例)
本実施の形態の変形例について説明する。本実施の形態では、判定部120が観測に基づいて提供された情報である提供情報に基づいて、災害に関するメッセージを報知するか否かを判定し、取得部170がこの判定結果を取得することについて説明したが、取得部170は、判定結果を外部から取得してもよい。つまり、取得部170は、報知支援装置100の外部から、メッセージを表示するか否かの判定結果を受信してもよい。そして、取得部170は、この判定結果に基づいて、報知するメッセージの種類と、報知対象区域の候補とを決定してもよい。
また、取得部170は、報知支援装置100の外部から、判定結果と、報知するメッセージの種類と、報知対象区域の候補と、を取得してもよい。この場合、取得部170は取得した報知するメッセージの種類と、報知対象区域の候補とを表示制御部140に供給すればよい。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について、説明する。上述した第1の実施の形態において、図5に示す提供情報受信処理と、図6に示すメッセージ送信処理とは非同期で行われることについて説明した。したがって、図6に示すメッセージ送信処理の途中で、新たに他のアラートが取得部170から表示制御部140に対して出力される場合がある。本実施の形態では、このような場合における処理について説明する。
図14は、本実施の形態における報知支援装置101の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。なお、報知支援装置101を含む報知システム1の構成については、図1と同様であるため、説明を省略する。なお、説明の便宜上、前述した第1の実施の形態で説明した図面に含まれる部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
本実施の形態における報知支援装置101は、図14に示す通り、受信部110と、第1判定部121と、第2判定部122と、記憶部130と、表示制御部141と、受付部150と、送信部160と、取得部171とを備えている。
第1判定部121は、第1の実施の形態において説明した判定部120に相当する。第1判定部121の動作は、判定部120と同様であるため、説明を省略する。
取得部171は、取得部170に相当する。取得部170と取得部171とは、アラートとして出力するメッセージの種類および報知対象区域の候補の出力先が異なる。取得部171は、上記アラートを、第2判定部122に出力する。
第2判定部122は、取得部171からアラートとして出力された、メッセージの種類および報知対象区域の候補を、受信する。そして、第2判定部122は、自装置(つまり、報知支援装置100)において、他のアラートに対して、対応中(処理途中)のメッセージ送信処理があるか否かを判定する。他のアラートに対する、処理途中のメッセージ送信処理がない場合、第2判定部122は、受信したアラートを表示制御部141に供給する。これにより、表示制御部141、受付部150および送信部160は、第1の実施の形態と同様の処理を行う。
他のアラートに対する、処理途中のメッセージ送信処理がある場合、表示部201には、上記他のアラートに対するメッセージ送信処理のための入力画面(図8から図13の何れかの画面)が表示されている。したがって、第2判定部122は、この入力画面上に、新たなアラートを受信したことを示す情報を表示させるよう表示制御部141に指示する。新たなアラートを受信したとき、該新たなアラートに対するメッセージ入力処理は行われていない。つまり、新たなアラートに対するメッセージ入力処理は待機状態にある。したがって、以降では、新たなアラートを受信したことを示す情報を、以降では、待機アラート情報、または待機情報とも呼ぶ。このとき、第2判定部122は、待機アラート情報と共に、受信したアラートも表示制御部141に供給する。
表示制御部141は、アラートのみを受信すると、表示制御部140と同様にアラート受信画面を表示部201に表示させる。また、表示制御部141は、アラートおよび待機アラート情報を受信すると、待機アラート情報を、現時点で表示部201に表示されている入力画面上に表示する。
操作者が、表示部201に表示された待機アラート情報を選択した場合、受付部150が、待機アラート情報が選択されたことを示す情報を受け付ける。そして、受付部150は、待機アラート情報に関する処理を行う指示を表示制御部141に送信する。表示制御部141は、受付部150からの指示に従い、選択された待機アラート情報に関連するアラート(該待機アラート情報の表示指示と共に受信したアラート)に対する入力画面を表示させる。
入力画面表示後の表示制御部141および受付部150の動作は、上述した第1の実施の形態における表示制御部140および受付部150と同様であるため説明を省略する。
(報知支援装置101の処理)
次に、図15、図16を参照して、報知支援装置101の処理について説明する。図15は、本実施の形態における報知支援装置101の処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下では、図15に示すメッセージ送信処理を、図16の画面の一例を参照して説明する。なお、本実施の形態における報知支援装置101による提供情報受信処理は、図5に示す処理と同様であるため、説明を省略する。
取得部171が出力したアラートを、第2判定部122が受信する(ステップS151)。そして、第2判定部122は、現時点において、ステップS151で受信したアラートとは異なるアラート(他のアラート)に対して、対応中のメッセージ送信処理があるか否かを判定する(ステップS152)。他のアラートに対する、対応中のメッセージ送信処理がない場合(ステップS152にてNO)、報知支援装置101は、第1の実施の形態と同様に、受信したアラームに対するメッセージ送信処理(ステップS62〜ステップS67)を行う。
他のアラートに対する、対応中のメッセージ送信処理がある場合(ステップS152にてYES)、第2判定部122は、受信したアラートを表示制御部140に供給し、待機アラート情報を表示部201に表示させるよう表示制御部141に指示する。そして、表示制御部141は、待機アラート情報を現時点で表示中の入力画面上に表示させる(ステップS153)。
この待機アラート情報が入力画面上に表示された画面の一例を図16に示す。図16に示す通り、待機アラート情報が、入力画面の入力領域の右下に表示されている。なお、待機アラート情報の表示位置や大きさは特に限定されない。
図16の例では待機アラート情報として、水位が上昇したことに起因する洪水警報を受信したことを示している。つまり、図16の例では、メッセージの種類が洪水に関する警報などであることを示している。このような場合、表示制御部141は、図16に示すように、入力画面のツールバーの水位のオブジェクトの位置にバッジを表示する。なお、バッジの形状や様態は特に限定されるものではない。例えば、待機アラート情報に関連するオブジェクトに対するバッジは、処理中のメッセージ送信処理に関連するオブジェクト(図16の場合では、「土砂」)に対するバッジとは異なる形状や様態で表示してもよい。
なお、図16では、待機アラート情報を、図8に示すアラート受信画面上に表示していることを例に説明を行ったが、待機アラート情報は、図8から図12の何れかに示す画面(つまり、入力画面)上に表示される。
図15に戻り、ステップS153終了後に、受付部150が、待機アラート情報が選択されたことを検知すると(ステップS154にてYES)、報知支援装置101は、処理をステップS157に進める。受付部150が、待機アラート情報が選択されたことを検知せず、現時点で表示されている入力画面に対する処理を検知すると(ステップS154にてNO)、報知支援装置101は、対応中の処理を進める(ステップS155)。つまり、報知支援装置101は、ステップS62からステップS67の処理を行う。なお、ステップS151でアラートを受信した際に表示部201に表示されている入力画面が、例えば、図10に示す配信内容確認画面の場合は、報知支援装置101は、ステップS65以降の処理を行う。そして、対応中の処理が完了すると、報知支援装置101は、ステップS151で受信したアラートに対して、ステップS62からステップS67の処理を行う(ステップS155)。なお、対応中のメッセージ送信処理を進めている途中(ステップS154の処理中)で、待機アラート情報が選択されると、報知支援装置101は、ステップS157に進める。
待機アラート情報が選択されると、選択された待機アラート情報に関連するアラート(該待機アラート情報の表示指示と共に受信したアラート)に対して、ステップS62〜ステップS67の処理を行う(ステップS157)。
その後、報知支援装置101は、ステップS157実行前まで行っていたメッセージ入力処理の続きを行う(ステップS158)。
なお、ステップS157において、表示制御部141は、選択された待機アラート情報に関連するアラートに対する入力画面上に、ステップS157を始める前まで表示されていた入力画面に関連する情報を待機アラート情報として、表示してもよい。また、待機アラート情報は、別のウィンドウで一元管理されるものであってもよい。
また、対応中のメッセージ送信処理がある場合に、第2判定部122が複数のアラートを受信した場合、表示制御部141は、複数のアラートの夫々に対する待機アラート情報を入力画面上に並べて表示してもよいし、一部が重なるように表示してもよい。待機アラート情報は、受信したアラートに対するメッセージ送信処理が未処理であることが操作者にわかるように表示されればよい。
また、報知支援装置101は、上述した報知支援装置100と同様に、入力画面再表示処理を行ってもよい。このとき、報知支援装置101の表示制御部141は、所定時間経過後も処理が行われていない入力画面が有り、現在行われている処理が、他の入力画面に対する処理の場合は、処理が行われていない入力画面を再表示しない。なぜならば、この場合、該入力画面に対する入力処理を、操作者が忘れているのではなく、他の入力画面に対する処理を先に行っているために、上記入力画面に対する処理を中断している可能性が高いからである。このような構成により、報知支援装置101は、利便性の高い入力画面を表示することができる。
(効果)
以上のように、本実施の形態における報知支援装置101の第2判定部122は、他の提供情報に基づいたメッセージの入力画面である他の入力画面が表示装置に表示されているか否かを判定する。そして、表示制御部141が、他の入力画面が他の入力画面が表示装置に表示されているとき、待機情報を他の入力画面上に表示させる。
これにより、上述した第1の実施の形態における報知支援装置100の効果に加え、更に、報知支援装置101は、複数のメッセージ入力処理を行う状況であっても、この複数のメッセージ入力処理の発生の見逃しを低下させることができる。また、操作者が待機情報を選択すると、表示制御部141が、この待機情報に関連する入力画面を表示するため、操作者は簡単な操作で、他のメッセージの入力処理を行うことができる。
<第3の実施の形態>
次に、図17を参照して、本実施の形態に係る報知支援装置10について説明する。本実施の形態では、本発明の課題を解決する最小の構成を有する報知支援装置10について説明する。
図17は、本実施の形態に係る報知支援装置10の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。図17に示す通り、本実施の形態に係る報知支援装置10は、取得部12と、表示制御部14とを備えている。
取得部12は、上述した取得部170または取得部171に相当する。取得部12は、観測に基づいて提供された情報である提供情報に基づいて、災害に関するメッセージを報知するか否かを判定した判定結果を取得する。取得部12は、この判定結果を、報知支援装置10とは別個の装置から取得してもよいし、取得部12内に設けられた判定部から取得してもよい。そして、取得部12は、取得した判定結果を表示制御部14に供給する。
表示制御部14は、上述した表示制御部140または表示制御部141に相当する。表示制御部14は、判定結果がメッセージを報知することを示す場合、このメッセージを報知するための情報を入力する入力画面を、表示装置に、優先して表示させる。
このように、表示装置に他の作業のための画面を表示していた場合であっても、表示制御部14は、表示装置に、警報や警告などの危険を知らせるメッセージを報知するための入力画面を優先して表示する。これにより、報知支援装置10は、操作者に対し、自然災害の危険性が高まったことを報知するという迅速に行うべき処理が発生したことに対する見逃しを低下させることができる。よって、操作者は、報知するメッセージの入力処理および受信側への送信処理を迅速に行うことができる。
また、取得部12が判定結果を取得し、この判定結果がメッセージを報知することを示す場合、メッセージの入力画面が自動的に表示装置に表示されるため、操作者が取得した判定結果を参照して、入力画面を立ち上げる場合に比べ、処理時間を短縮することができる。
以上のように、本実施の形態に係る報知支援装置10は、緊急時における、警報や警告などの危険を知らせるメッセージの報知を効果的に支援することができる。
(ハードウェア構成について)
本発明の各実施形態において、各装置の各構成要素は、機能単位のブロックを示している。各装置の各構成要素の一部又は全部は、例えば図18に示すような情報処理装置500とプログラムとの任意の組み合わせにより実現される。情報処理装置500は、一例として、以下のような構成を含む。
・CPU(Central Processing Unit)501
・ROM(Read Only Memory)502
・RAM(Ramdom Access Memory)503
・RAM503にロードされるプログラム504
・プログラム504を格納する記憶装置505
・記録媒体506の読み書きを行うドライブ装置507
・通信ネットワーク509と接続する通信インターフェース508
・データの入出力を行う入出力インターフェース510
・各構成要素を接続するバス511
各実施形態における各装置の各構成要素は、これらの機能を実現するプログラム504をCPU501が取得して実行することで実現される。各装置の各構成要素の機能を実現するプログラム504は、例えば、予め記憶装置505やRAM503に格納されており、必要に応じてCPU501が読み出す。なお、プログラム504は、通信ネットワーク509を介してCPU501に供給されてもよいし、予め記録媒体506に格納されており、ドライブ装置507が当該プログラムを読み出してCPU501に供給してもよい。
各装置の実現方法には、様々な変形例がある。例えば、各装置は、構成要素毎にそれぞれ別個の情報処理装置500とプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。また、各装置が備える複数の構成要素が、一つの情報処理装置500とプログラムとの任意の組み合わせにより実現されてもよい。
また、各装置の各構成要素の一部又は全部は、その他の汎用または専用の回路、プロセッサ等やこれらの組み合わせによって実現される。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。
各装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組み合わせによって実現されてもよい。
各装置の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントアンドサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。
なお、上述した各実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であり、上記各実施の形態にのみ本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において当業者が上記各実施の形態の修正や代用を行い、種々の変更を施した形態を構築することが可能である。