JP6518828B1 - サーモスタット装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】暖気性能を向上させることが可能となり、組み立て作業時間を短縮することが可能となり、作業環境を改善することが可能となるサーモスタット装置を提供する。【解決手段】本発明を適用したサーモスタット装置1は、開口部21が形成される弁座部2と、開口部21に貫通されるピストンシャフト3と、弁座部2に固定されてピストンシャフト3の一端部3aを支持する支持枠4と、ピストンシャフト3の他端部が収納されて、内蔵された熱膨張体が体積変化することによりピストンシャフト3の軸方向Cに可動して、開口部21を開閉する可動部5と、可動部5に固定されて可動部5とともにピストンシャフト3の軸方向Cに可動し、弁座部2から離間される取付枠6と、弁座部2と取付枠6との間に設けられ、弁座部2と取付枠6とを押し広げるように付勢する付勢部7とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、サーモスタット装置に関する。
従来、自動車等のエンジンを冷却する冷却回路で用いられ、冷却回路で循環される冷却液の温度変化に応じて作動することで冷却液温度を自動制御するサーモスタット装置として、特許文献1のサーモスタット装置が開示されている。
特許文献1に開示されたサーモスタット装置は、弁口が内側に設けられた筒状弁座部と、筒状弁座部からフランジ状に設けられる水平弁座部とを有する弁座と、弁口の上側を跨って水平弁座部上にその両端が固定される支持枠と、支持枠の中央側においてその上端が支持されるピストンシャフトと、ピストンシャフトの下端側が収納されて、内蔵された熱膨張体が膨張又は収縮することにより上下方向に移動可能に設けられた感温可動体と、感温可動体と一体的に設けられ、感温可動体の移動に応じて弁座の筒状弁座部の内周面に対して接触、離間されることにより弁口を開閉する弁体とを備える。
特許文献1に開示されたサーモスタット装置によれば、冷却液の液温が所定温度より低い場合、弁体と弁座とが閉弁状態とされる。また、冷却液の液温が所定温度より上昇した場合、感温可動体が弁体とともに移動して、弁体と弁座とが開弁状態とされる。これにより、冷却液温度を制御することが可能となる。
しかしながら、特許文献1に開示されたサーモスタット装置は、主弁体とフレームとの間に設けられ、主弁体を主弁座に対して押し付けるように付勢するメインスプリングを備えている。そして、メインスプリングによる付勢力を受けるフレームは、ピーニングにより主弁座に直接固定されている。このピーニングは、フレームを構成する金属に衝撃を与えて徐々に変形させることで主弁座に直接固定されるため、主弁体と主弁座とが閉弁状態であったとしても、ピーニングにより固定されたフレームと主弁座との間から冷却液が漏出してしまい、その結果、自動車等の暖気性能が低下してしまうという問題点があった。また、ピーニング作業ではフレームを徐々に変形させることで主弁座に直接固定されるため、サーモスタット装置を組み立てるのに多くの時間を要する問題点があった。加えて、ピーニング作業に伴って発生する騒音や粉塵により、作業環境が悪化するという問題点があった。
特開2010−84743号公報
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、暖気性能を向上させることが可能となり、組み立て作業時間を短縮することが可能となり、作業環境を改善することが可能となるサーモスタット装置を提供することにある。
第1発明に係るサーモスタット装置は、開口部が形成される弁座部と、前記開口部に貫通されるピストンシャフトと、前記弁座部に固定されて前記ピストンシャフトの一端部を支持する支持枠と、前記ピストンシャフトの他端部が収納されて、内蔵された熱膨張体が体積変化することにより前記ピストンシャフトの軸方向に可動して、前記開口部を開閉する可動部と、前記可動部に固定されて前記可動部とともに前記ピストンシャフトの軸方向に可動し、前記弁座部から離間される取付枠と、前記弁座部と前記取付枠との間に設けられ、前記弁座部と前記取付枠とを押し広げるように付勢する付勢部とを備えることを特徴とする。
第2発明に係るサーモスタット装置は、第1発明において、前記弁座部は、前記開口部においてのみ前記弁座部を挟んで一方側と他方側とが連通されることを特徴とする。
第3発明に係るサーモスタット装置は、第1発明又は第2発明において、前記弁座部は、合成樹脂で構成される被覆部を有し、前記被覆部は、環状に形成され、外周部から内周部までが一体化されて形成されることを特徴とする。
第4発明に係るサーモスタット装置は、第1発明〜第3発明の何れかにおいて、前記付勢部は、前記弁座部を挟んで前記可動部の反対側に配置されることを特徴とする。
第5発明に係るサーモスタット装置は、第1発明〜第4発明の何れかにおいて、前記付勢部は、コイルスプリングであり、前記取付枠は、前記コイルスプリングの内側に配置されることを特徴とする。
第6発明に係るサーモスタット装置は、第5発明において、前記付勢部は、コイル径が前記弁座部に近づくにつれて拡径される円錐状のコイルスプリングであることを特徴とする。
第7発明に係るサーモスタット装置は、第5発明又は第6発明において、前記取付枠は、前記ピストンシャフトの軸方向に延びて形成される取付部を有し、前記取付部の基端部側が前記可動部に固定され、前記取付部の先端部に前記付勢部を係止する係止部を有することを特徴とする。
第8発明に係るサーモスタット装置は、第7発明において、前記係止部は、金属板が前記ピストンシャフトの軸方向に折り返されて形成されることを特徴とする。
第9発明に係るサーモスタット装置は、第8発明において、前記取付部は、先端側に形成される前記ピストンシャフトの軸方向に延びるスリットに沿って折り曲げられて形成され、前記スリットを挟んで両側に一対の前記係止部を有することを特徴とする。
第1発明〜第9発明によれば、取付枠がピーニング等により弁座部に直接固定されないものとなる。このため、開口部が開閉部により閉弁状態であれば、弁座部を挟んで一方側から他方側に冷却液が漏れるのを防止することができ、自動車の暖気性能を向上させることが可能となる。
また、第1発明〜第9発明によれば、取付枠が弁座部に直接固定されないため、ピーニング作業を行う必要がない。このため、組み立て作業時間を短縮することが可能となり、作業環境を改善することが可能となる。
特に、第2発明によれば、弁座部を挟んで一方側から他方側に冷却液が流れる流路が開口部のみとなる。このため、開口部が開閉部により閉弁状態であれば、弁座部を挟んで一方側から他方側に冷却液が漏れるのを強固に防止することができ、自動車の暖気性能を更に向上させることが可能となる。
特に、第3発明によれば、被覆部を設けたとしても、ピーニング部が形成されないため、ピーニング部を回避するために被覆部を大型化する必要がない。このため、サーモスタット装置全体を小型化することが可能となる。また、被覆部は、外周部から内周部までが一体化されて形成されるため、組み立て作業時間を短縮することが可能となる。
特に、第4発明によれば、可動部の周囲に付勢部が配置されないものとなる。このため、組立後においても、可動部の容積を微調整することができ、可動部の移動量を調整するインデント作業を行うことが可能となる。その結果、温度変化に対する可動部の移動量を高精度で調整することが可能となる。
特に、第5発明によれば、圧縮した状態のコイルスプリングに取付枠を挿通することができ、コイルスプリングの設置作業を短時間で行うことができる。このため、組み立て作業時間を短縮することが可能となる。
特に、第6発明によれば、圧縮した状態のコイルスプリングに取付枠を挿通する作業をより容易に行うことができ、コイルスプリングの設置作業を更に短時間で行うことができる。このため、組み立て作業時間を短縮することが可能となる。
特に、第7発明によれば、取付部の基端部側を基点として先端部側を変形させた上で、開口部に取付部を挿通し、取付部を挿通した後に、変形させた先端部側を元に戻すことができる。このため、弁座部の固定作業を短時間で行うことができる。また、取付部の基端部側を基点として先端部側を変形させた上で、コイルスプリングの内側に取付部を挿通し、取付部を挿通した後に、変形させた先端部側を元に戻し、係止部にコイルスプリングを係止させることができる。このため、コイルスプリングの設置作業を更に短時間で行うことができる。その結果、組み立て作業時間を短縮することが可能となる
特に、第8発明によれば、係止部は、折り返されることにより互いに平行に配置された金属板によりコイルスプリングを挟持することができる。このため、コイルスプリングがその周方向に回転するのを抑制することが可能となる。
特に、第9発明によれば、一対の係止部同士には互いに拡がる力が作用して、この力がコイルスプリングに対して伝達される。これにより、係止部は、コイルスプリングを強固に挟持することができる。このため、コイルスプリングがその周方向に回転するのを抑制する効果を更に高めることが可能となる。
本発明を適用したサーモスタット装置が設置されるハウジングを示す図である。 (a)は、弁座部と支持枠とを示す図であり、(b)は、(a)を図中矢印E方向から見た図である。 取付枠近傍を拡大して示す図である。 (a)は、取付部の先端部近傍を示す斜視図であり、(b)は、(a)のD−D断面図を示す。 可動部に取付枠を固定する取付枠固定工程を示す図である。 可動部に弁座部を取り付ける弁座部取付工程を示す図である。 弁座部と取付枠との間に付勢部を設ける付勢部設置工程を示す図である。 本発明を適用したサーモスタット装置の開弁状態を示す図である。 可動部の変形例を示す図である。
以下、本発明を適用したサーモスタット装置を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明を適用したサーモスタット装置1が設置されるハウジング9を示す図である。図2(a)は、弁座部2と支持枠4とを示す図であり、図2(b)は、図2(a)を図中矢印E方向から見た図である。
本発明を適用したサーモスタット装置1は、自動車等のエンジンを冷却する冷却回路で用いられ、冷却回路で循環される冷却液の温度変化に応じて作動することで冷却液温度を自動制御する。冷却回路は、内燃機関としてのエンジンと、冷却液の冷却を行なうラジエータと、本発明に係るサーモスタット装置1が内部に配置されるハウジング9とが、流路により接続されて構成されている。この冷却回路は、ポンプ等の駆動を通じて、エンジン、ラジエータ、ハウジング9の内部や、これらを接続する各流路内で冷却液を循環させるように構成されている。
ハウジング9は、図1に示すように、ラジエータに連結する流路に接続されるラジエータ接続部9aと、エンジンに連結する流路に接続されるエンジン接続部9bと、冷却回路内でラジエータを迂回する流路に接続されるバイパス接続部9cと、を有する。ラジエータ接続部9aは、ハウジング9の上部に設けられており、バイパス接続部9cは、ラジエータ接続部9aに対して略対向する側であるハウジング9の下部に設けられている。エンジン接続部9bは、ハウジング9の側部に設けられている。ハウジング9は、ラジエータ接続部9aやバイパス接続部9cから流入される冷却液を、エンジン接続部9bに向けて流出させるように構成されている。
本発明を適用したサーモスタット装置1は、弁座部2と、ピストンシャフト3と、支持枠4と、可動部5と、取付枠6と、付勢部7とを備える。
弁座部2は、円環状の金属板材が用いられ、略中央には円形状の開口部21が形成される。弁座部2は、開口部21においてのみ弁座部2を挟んで一方側Aと他方側Bとが連通される。弁座部2は、円環状に形成される被覆部22を有する。被覆部22は、弁座部2に加硫接着されるゴム等の合成樹脂で構成される。被覆部22は、弁座部2の外周を被覆する外周部22aと、円環状の内周面をなす内周部22bとを有する。被覆部22は、外周部22aがハウジング9の側部に隙間なく密着される。被覆部22は、内周部22bが、弁座部2と可動部5との間に配置される。被覆部22は、外周部22aから内周部22bまで一体化されて形成される。なお、図1に示す形態において、被覆部22は、内周部22bの内径が開口部21の径よりも大きく形成されるが、本発明では、被覆部22は、内周部22bが円環状の弁座部2の内周を被覆するものとなり、内周部22bにより開口部21が形成されてもよい。
ピストンシャフト3は、軸方向Cに向けて延びる金属製の棒状部材が用いられ、開口部21に貫通される。ピストンシャフト3は、軸方向Cの一端部3aが支持枠4に支持される。
支持枠4は、開口部21に跨って配置され、支持枠4の両端が弁座部2に固定される。支持枠4は、金属で構成され、弁座部2と一体化されて固定されている。支持枠4は、中央部に支持部41を有する。支持部41は、上端が閉塞されて下端が開口された略円筒状に形成され、ピストンシャフト3の一端部3aが嵌め込まれて支持される。
可動部5は、筒状に形成され、一端部5aが開口されており、他端部5bが閉塞されている。可動部5は、ピストンシャフト3の他端部が収納されて、熱膨張体が内蔵される。熱膨張体は、可動部5の外側を流れる冷却液の温度変化に応じて、熱膨張、熱収縮するワックス等が用いられる。可動部5は、熱膨張体が熱膨張、熱収縮によって体積変化することによりピストンシャフト3の軸方向Cに可動するものとなる。可動部5は、開口部21を開閉する開閉部51を有する。この可動部5は、一端部5aに開閉部51が一体化されて設けられる。可動部5は、一端部5aにカシメ部52が設けられる。
取付枠6は、金属板がU字状に折り曲げられて形成され、弁座部2から離間される。取付枠6は、可動部5に固定されて可動部5とともにピストンシャフト3の軸方向Cに可動するものとなる。取付枠6は、一対の取付部61、61と、一対の取付部61、61を連結する連結部62とを有する。
図3は、取付枠6近傍を拡大して示す図である。図4(a)は、取付部61の先端部61b近傍を示す斜視図であり、図4(b)は、図4(a)のD−D断面図を示す。
取付部61は、ピストンシャフト3の軸方向Cに延びて形成される。取付部61は、取付部61の基端部61a側に設けられる連結部62を介して可動部5の一端部5aに固定される。取付部61の先端部61bには、ピストンシャフト3の軸方向Cに向けて折り返されて形成される係止部63を有する。係止部63は、付勢部7を係止するものとなる。係止部63は、金属板がピストンシャフト3の軸方向Cに折り返されて形成される。一対の取付部61,61の間には、支持枠4が配置される。
連結部62は、ピストンシャフト3が貫通される円形状の貫通孔62aが形成され、カシメ部52を介して可動部5の一端部5aに固定される。
取付部61は、図4(a)に示すように、先端部61bに形成される軸方向Cに延びるスリット64に沿って折り曲げられて形成され、スリット64を挟んで両側に一対の係止部63,63を有する。一対の係止部63,63は、図4(b)に示すように、互いに角度θだけ傾斜されて配置されるものとなる。このとき、一対の係止部63,63同士には互いに拡がる力(図中矢印R方向の力)が作用して、この力が付勢部7としてのコイルスプリング71に対して伝達される。
付勢部7は、図3に示すように、例えば、円錐状のコイルスプリング71が用いられ、コイル径Dが弁座部2に近づくつれて拡径される。付勢部7は、弁座部2と取付枠6との間に設けられ、弁座部2と取付枠6とを押し広げるように付勢する。コイルスプリング71の内側には、取付枠6が配置される。なお、付勢部7は、円筒状のコイルスプリング71が用いられてもよい。
次に、本発明を適用したサーモスタット装置1を組み立てる方法について、説明する。
図5は、可動部5に取付枠6を固定する取付枠固定工程を示す図である。本発明を適用したサーモスタット装置1を組み立てる際には、図5(a)に示すように、熱膨張体が内蔵された可動部5にピストンシャフト3を収納した状態から開始する。
そして、図5(b)に示すように、可動部5の一端部5aに取付枠6を固定する取付枠固定工程を行う。取付枠固定工程では、取付枠6の連結部62に形成された貫通孔62aに、ピストンシャフト3と円筒状に形成されていたカシメ部52を貫通させる。そして、取付枠固定工程では、このカシメ部52の上端を工具等で拡開させ、連結部62をカシメ部52を介して可動部5の一端部5aに固定する。
図6は、可動部5に弁座部2を取り付ける弁座部取付工程を示す図である。取付枠固定工程の後に、可動部5に弁座部2を取り付ける弁座部取付工程を行う。弁座部取付工程では、弁座部2の開口部21に、取付枠6の一対の取付部61,61を貫通させる。弁座部取付工程では、図6(a)に示すように、基端部61a側を基点として一対の取付部61,61の先端部61b側が互いに近づくように(図中矢印M方向に)、作業者の指等で、変形させた状態にする。そして、弁座部取付工程では、かかる状態の一対の取付部61,61を弁座部2の開口部21に貫通させる。これにより、取付部61を開口部21に容易に貫通させることができる。なお、この弁座部2には、予めゴムを加硫接着することにより形成された被覆部22が設けられている。
そして、弁座部取付工程では、図6(b)に示すように、取付部61を開口部21に貫通させた後、互いに近づくように変形させていた先端部61b,61bを元に戻す。そして、弁座部取付工程では、弁座部2に一体化されて固定された支持枠4の支持部41にピストンシャフト3を嵌め込み支持させる。このとき、支持枠4の両側に一対の取付部61が配置されることとなる。また、開閉部51は、弁座部2に接触され、開口部21が閉弁状態となる。
図7は、弁座部2と取付枠6との間に付勢部7を設ける付勢部設置工程を示す図である。弁座部取付工程の後に、弁座部2と取付枠6との間に付勢部7を設ける付勢部設置工程を行う。付勢部設置工程では、図7(a)に示すように、作業者の指や所定の機械等で付勢部7としてのコイルスプリング71に付勢力が作用するように図中矢印F方向に圧縮させて、軸方向Cにおいてコイル同士を密着させた状態にする。そして、付勢部設置工程では、かかる状態のコイルスプリング71の内側に一対の取付部61,61を挿通させる。これにより、取付部61の係止部63がコイルスプリング71のコイル間に引っ掛かることなく、取付部61をコイルスプリング71に容易に挿通させることができる。
また、付勢部設置工程では、基端部61a側を基点として一対の取付部61,61の先端部61b側が互いに近づくように(図中矢印M方向に)、作業者の指等で、変形させた状態にする。そして、付勢部設置工程では、かかる状態のコイルスプリング71の内側に一対の取付部61,61を挿通させる。これにより、取付部61をコイルスプリング71の内側に容易に挿通させることができる。
そして、付勢部設置工程では、図7(b)に示すように、コイルスプリング71を弁座部2の被覆部22に当接させる。また、付勢部設置工程では、互いに近づくように変形させていた先端部61b,61bを元に戻す。そして、コイルスプリング71を係止部63に係止させる。このとき、密着されていたコイルスプリング71のコイル間が僅かに離間されるものの、コイルスプリング71には、弁座部2と取付枠6とを押し広げる付勢力が作用するものとなる。そして、コイルスプリング71は、弁座部2を挟んで可動部5の反対側に配置されるものとなる。
以上により、本発明を適用したサーモスタット装置1の組み立てが完了する。
次に、本発明に係るサーモスタット装置1の動作について説明する。
冷却回路において、冷却液の温度が所定温度より低い場合、ハウジング9に設置されたサーモスタット装置1は、図1に示すように、弁座部2に可動部5の開閉部51が接触されており、開口部21が開閉部51により閉弁状態とされる。
そして、冷却液の液温が所定温度にまで上昇した場合、サーモスタット装置1は、図8に示すように、可動部5に内蔵された熱膨張体が熱膨張して体積変化することになる。このとき、可動部5の開閉部51が、コイルスプリング71の付勢力に抗しつつ、図中矢印P方向に向けて移動することになる。これにより、可動部5の開閉部51が弁座部2の開口部21から離間され、開口部21が開弁状態とされる。このため、ラジエータ接続部9aから低温な冷却液が流入され、弁座部2の一方側Aから弁座部2の開口部21を通り弁座部2の他方側Bで、バイパス接続部9cからの高温な冷却液と混合されて、適温にされた冷却液がエンジン接続部9bに流出することになる。
そして、冷却液の液温が低下した場合、可動部5に内蔵された熱膨張体が熱収縮することになる。このとき、コイルスプリング71の付勢力によって、可動部5が図中矢印Q方向に向けて移動する。可動部5は、開閉部51が開口部21に接触することにより、開口部21が開閉部51により閉弁状態となる。
このような動作により、本発明に係るサーモスタット装置1は、高温な冷却液とラジエータからの低温な冷却液との混合液の液温を感知しつつ、エンジンに供給される冷却液の液温を一定温度に保つように制御することができる。
本発明によれば、弁座部2から離間されて可動部5に固定される取付枠6と、弁座部2と取付枠6との間に設けられ、弁座部2と取付枠6とを押し広げるように付勢する付勢部7とを備える。これにより、取付枠6が弁座部2に直接固定されないものとなり、ピーニング作業を行う必要がない。このため、開口部21が開閉部51により閉弁状態であれば、弁座部2を挟んで一方側Aから他方側Bに冷却液が漏れるのを防止することができ、自動車の暖気性能を向上させることが可能となる。
また、本発明によれば、取付枠6が弁座部2に直接固定されないものとなり、ピーニング作業を行う必要がない。このため、組み立て作業時間を短縮することが可能となる。また、ピーニング作業によって発生していた騒音や粉塵を防止できるため、作業環境を改善することが可能となる。
特に、本発明によれば、弁座部2は、開口部21においてのみ弁座部2を挟んで一方側Aと他方側Bとが連通される。これにより、弁座部2を挟んで一方側Aから他方側Bに冷却液が流れる流路が開口部21のみとなる。このため、開口部21が開閉部51により閉弁状態であれば、弁座部2を挟んで一方側Aから他方側Bに冷却液が漏れるのを強固に防止することができ、自動車の暖気性能を更に向上させることが可能となる。
ここで、ピーニング部が形成された従来のサーモスタット装置では、ハウジングとの隙間を埋める環状のゴムパッキンと、開口部を閉弁する開閉部との隙間を埋めるゴムシールと、をピーニング部を回避するように設ける必要があった。このため、従来のサーモスタット装置では、ゴムパッキンとゴムシールとをそれぞれ別部材にする必要があり、これらを一体化させることができなかった。その結果、従来のサーモスタット装置は、ピーニング部を回避するために、ゴムパッキンを大きくしなければならず、装置全体の大きさを小型化することができなかった。また、ゴムパッキンとゴムシールとをそれぞれ別体とするため、組み立てるのに多くの時間を要していた。
これに対して、本発明によれば、弁座部2は、合成樹脂で構成される被覆部22を有し、被覆部22は、環状に形成され、外周部22aから内周部22bまでが一体化されて形成される。これにより、被覆部22を設けたとしても、ピーニング部が形成されないため、ピーニング部を回避するために被覆部22を大型化する必要がない。このため、サーモスタット装置1全体を小型化することが可能となる。また、被覆部22は、外周部22aから内周部22bまでが一体化されて形成されるため、組み立て作業時間を短縮することが可能となる。
ここで、サーモスタット装置は、熱膨張体が内蔵される可動部自体の容積を微調整し、温度に応じてその移動量を調整するインデント作業が行われる。従来のサーモスタット装置は、可動部の周囲に付勢部が配置されるため、可動部の容積を微調整しようとしても、付勢部に阻害されてしまう。このため、従来のサーモスタット装置は、組立後においては移動量を調整するインデント作業を行うことができなかった。その結果、温度変化に対する移動量を高精度で調整することができなかった。
これに対して、本発明によれば、付勢部7は、弁座部2を挟んで可動部5の反対側に配置される。これにより、可動部5の周囲に付勢部7が配置されないものとなる。このため、組立後においても、可動部5の容積を微調整することができ、可動部5の移動量を調整するインデント作業を行うことが可能となる。その結果、温度変化に対する可動部5の移動量を高精度で調整することが可能となる。
本発明によれば、付勢部7は、コイルスプリング71であり、取付枠6は、コイルスプリング71の内側に配置される。これにより、圧縮した状態のコイルスプリング71の内側に取付枠6を挿通することができ、コイルスプリング71の設置作業を短時間で行うことができる。このため、組み立て作業時間を短縮することが可能となる。
本発明によれば、付勢部7は、コイル径が弁座部2に近づくにつれて拡径される円錐状のコイルスプリング71である。これにより、圧縮した状態のコイルスプリング71に取付枠6を挿通する作業をより容易に行うことができ、コイルスプリング71の設置作業を更に短時間で行うことができる。このため、組み立て作業時間を短縮することが可能となる。
本発明によれば、取付枠6は、ピストンシャフト3の軸方向Cに延びて形成される取付部61を有し、取付部61の基端部61a側が可動部5に固定され、取付部61の先端部61bに付勢部7を係止する係止部63が形成される。これにより、取付部61の基端部61a側を基点として先端部61b側を変形させた上で、開口部21に取付部61を挿通し、取付部61を挿通した後に、変形させた先端部61b側を元に戻すことができる。このため、弁座部2の固定作業を短時間で行うことができる。また、取付部61の基端部61a側を基点として先端部61b側を変形させた上で、コイルスプリング71の内側に取付部61を挿通し、取付部61を挿通した後に、変形させた先端部61b側を元に戻し、係止部63にコイルスプリング71を係止させることができる。このため、コイルスプリング71の設置作業を更に短時間で行うことができる。その結果、組み立て作業時間を短縮することが可能となる
本発明によれば、係止部63は、金属板がピストンシャフト3の軸方向Cに折り返されて形成される。これにより、係止部63は、折り返されることにより互いに平行に配置された金属板によりコイルスプリング71を挟持することができる。このため、コイルスプリング71がその周方向に回転するのを抑制することが可能となる。
特に、本発明によれば、取付部61は、先端部61b側に形成されるピストンシャフト3の軸方向Cに延びるスリット64に沿って折り曲げられて形成され、スリット64を挟んで両側に一対の係止部63,63を有する。このとき、図4(b)に示すように、一対の係止部63,63同士には互いに拡がる力(図中矢印R方向の力)が作用して、この力がコイルスプリング71に対して伝達される。これにより、係止部63は、コイルスプリング71を強固に挟持することができる。このため、コイルスプリング71がその周方向に回転するのを抑制する効果を更に高めることが可能となる。
図9は、可動部5の変形例を示す図である。上述した実施形態において、可動部5の一端部5aに開閉部51が一体化されて設けられる形態を示したが、図9に示すように、可動部5の一端部5aに開閉部51が別部材として設けられてもよい。このとき、開閉部51は、環状の板材等が用いられる。開閉部51は、取付枠6の連結部62に当接されて、カシメ部52を介して可動部5の一端部5aに固定されてもよい。可動部5の一端部5aに開閉部51が別部材として設けられることにより、開口部21の内径に応じて、適宜開閉部51の外径を調整することができる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
1 :サーモスタット装置
2 :弁座部
21 :開口部
22 :被覆部
22a :外周部
22b :内周部
3 :ピストンシャフト
3a :一端部
4 :支持枠
5 :可動部
5a :一端部
5b :他端部
51 :開閉部
52 :カシメ部
6 :取付枠
61a :基端部
61b :先端部
62 :連結部
62a :貫通孔
63 :係止部
64 :スリット
7 :付勢部
71 :コイルスプリング
9 :ハウジング
9a :ラジエータ接続部
9b :エンジン接続部
9c :バイパス接続部
A :一方側
B :他方側
C :軸方向
D :コイル径

Claims (9)

  1. 開口部が形成される弁座部と、
    前記開口部に貫通されるピストンシャフトと、
    前記弁座部に固定されて前記ピストンシャフトの一端部を支持する支持枠と、
    前記ピストンシャフトの他端部が収納されて、内蔵された熱膨張体が体積変化することにより前記ピストンシャフトの軸方向に可動して、前記開口部を開閉する可動部と、
    前記可動部に固定されて前記可動部とともに前記ピストンシャフトの軸方向に可動し、前記弁座部から離間される取付枠と、
    前記弁座部と前記取付枠との間に設けられ、前記弁座部と前記取付枠とを押し広げるように付勢する付勢部とを備えること
    を特徴とするサーモスタット装置。
  2. 前記弁座部は、前記開口部においてのみ前記弁座部を挟んで一方側と他方側とが連通されること
    を特徴とする請求項1記載のサーモスタット装置。
  3. 前記弁座部は、合成樹脂で構成される被覆部を有し、
    前記被覆部は、環状に形成され、外周部から内周部までが一体化されて形成されること
    を特徴とする請求項1又は2記載のサーモスタット装置。
  4. 前記付勢部は、前記弁座部を挟んで前記可動部の反対側に配置されること
    を特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載のサーモスタット装置。
  5. 前記付勢部は、コイルスプリングであり、
    前記取付枠は、前記コイルスプリングの内側に配置されること
    を特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載のサーモスタット装置。
  6. 前記付勢部は、コイル径が前記弁座部に近づくにつれて拡径される円錐状のコイルスプリングであること
    を特徴とする請求項5記載のサーモスタット装置。
  7. 前記取付枠は、前記ピストンシャフトの軸方向に延びて形成される取付部を有し、前記取付部の基端部側が前記可動部に固定され、前記取付部の先端部に前記付勢部を係止する係止部を有すること
    を特徴とする請求項5又は6記載のサーモスタット装置。
  8. 前記係止部は、金属板が前記ピストンシャフトの軸方向に折り返されて形成されること
    を特徴とする請求項7記載のサーモスタット装置。
  9. 前記取付部は、先端側に形成される前記ピストンシャフトの軸方向に延びるスリットに沿って折り曲げられて形成され、前記スリットを挟んで両側に一対の前記係止部を有すること
    を特徴とする請求項8記載のサーモスタット装置。
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