JP6518156B2 - エンジン制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン制御装置に関し、特に燃料カット後に燃料噴射を再開するタイミングをエンジン固有の耐エンジンストール性に対して適切に設定可能なものに関する。
例えば自動車等に走行用動力源として搭載されるガソリンエンジン等の内燃機関は、燃費を向上する目的で、車両がアクセルオフで惰行する場合のように、車速及びエンジン回転数がある程度高く、実質的に無負荷である領域で、燃料噴射を停止する燃料カットが行われる。
こうした燃料カットは、例えば、ドライバによるアクセルオン操作が行われた場合のほか、停車直前に車速又はエンジン回転数が所定の閾値以下まで低下した場合にも、エンジンストールを防止するために終了(噴射再開)される。
車両の燃費を向上するためには、上述した燃料カットの終了を停車直前まで遅延化し、燃料カット状態で運転される領域を拡大することが好ましい。
燃料カット終了時の制御に関する従来技術として、例えば特許文献1には、減速時におけるロックアップクラッチの締結領域を拡大し、燃料カット期間を延長することを目的として、ブレーキ操作時のエンジン回転数変化に基づいてエンジンが停止領域に到達するまでの時間を推定し、推定したエンジン停止領域到達時間とロックアップ機構の完全開放時間との差に基づいてロックアップ機構の締結解除タイミングを決定し、エンジンストールに陥ることなく燃料カット終了回転数を低下させることが記載されている。
また、特許文献2には、燃料カット中にエンジン回転数が燃料カット終了回転数に到達した場合に、触媒が未だリッチ被毒している場合には燃料カット終了回転数を引き下げて燃料カットを継続する内燃機関の制御装置において、冷間時や粗悪燃料使用時のようにエンジンストールが発生しやすい条件下では燃料カット終了回転数の低下を禁止することが記載されている。
また、特許文献3には、スリップロックアップ状態での燃料カット実行中にブレーキがオンされた際に、エンジン回転数変化量からエンジンストール危険度を算出し、エンジンストールが懸念される場合にはブレーキ作動圧を減圧させてエンジンストールを防止することが記載されている。
また、特許文献4には、車両の減速度や路面の摩擦係数などに基づいてエンジンストール発生の可能性の高低を判別し、燃料カット終了回転数を変更することが記載されている。
特開平 7−233869号公報 特開2009−103017号公報 特開2009−113655号公報 特開2010−151035号公報
エンジンの耐エンジンストール性(エンジンストールし難さ)には、エンジンの個体差や、車両とのマッチング、燃料性状、運転状態、経年変化などによってばらつきが生じる。
このようなばらつきを考慮して、エンジンストールを確実に防止するよう余裕をもたせて燃料カット終了条件(閾値等)を設定した場合、耐エンジンストール性に優れるエンジンの場合には、本来燃料カットを続行することが十分に可能な状態であるにも関わらず噴射が再開されることになり、燃費の向上効果が低減する原因となる。
このため、エンジンが車両に搭載され実際に使用されている状況において、当該エンジン固有の耐エンジンストール性に応じた適切な燃料カット終了制御を実行し、燃費をさらに向上することが要望されている。
本発明の課題は、燃料カット後に燃料噴射を再開するタイミングをエンジン固有の耐エンジンストール性に対して適切に設定可能なエンジン制御装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
請求項1に係る発明は、車両の走行用動力源であるエンジンを制御するエンジン制御装置であって、所定の燃料カット条件が充足された場合に前記エンジンの燃料噴射を停止する燃料カットを開始するとともに、エンジンの回転速度に相関するパラメータが所定の燃料カット終了閾値以下となった場合に前記燃料カットを終了する燃料噴射制御手段と、前記燃料カットの終了後所定期間内における前記エンジン回転数の最低値を所定の目標下限回転数と比較し、前記最低値が前記目標下限回転数を下回った場合には前記燃料カット終了閾値を増加補正し、前記最低値が前記目標下限回転数を上回った場合には前記燃料カット終了閾値を減少補正する閾値補正手段と、車両の前後方向加速度を検出する加速度検出手段とを備え、前記閾値補正手段は、直近の前記燃料カット中における減速度が所定の範囲外であった場合に前記燃料カット終了閾値の補正を禁止することを特徴とするエンジン制御装置である。
これによれば、燃料カット終了後のエンジン回転数の低下量が大きい場合には、耐エンジンストール性に余裕がなく、エンジンストールの懸念があるものとして、燃料カット終了閾値を増加補正(高速側に補正)することによって、エンジンストールの発生を確実に防止することができる。
一方、燃料カット終了後のエンジン回転数の低下量が小さい場合には、耐エンジンストール性に余裕があり、さらに燃料カットを延長してもエンジンストールの懸念がないものとして、燃料カット終了閾値を減少補正(低速側に補正)することによって、燃料カット領域を拡大し燃費を改善することができる。
ここで、本発明において、エンジンの回転速度に相関するパラメータとして、例えば、車速、エンジン回転数などを用いることができる。
また、エンジン回転数の低下が急激となる急減速時などには、燃料カット終了閾値の補正を行わないことによって、不適切な補正が行われて不具合が生じることを防止し、信頼性を確保できる。
請求項に係る発明は、前記閾値補正手段は、直近の燃料カットの終了直後における前後方向加速度の時間あたり変化率が所定の範囲外であった場合に前記燃料カット終了閾値の補正を禁止することを特徴とする請求項に記載のエンジン制御装置である。
これによれば、急停止時等のように燃料カットから復帰後の車両前後方向加速度の変化率が通常時と極端に異なる場合には燃料カット終了閾値の補正を行わないことによって、不適切な補正が行われて不具合が生じることを防止し、信頼性を確保できる。
請求項に係る発明は、路面の勾配を検出する勾配検出手段を備え、前記閾値補正手段は、路面の勾配が所定の範囲外であった場合に前記燃料カット終了閾値の補正を禁止することを特徴とする請求項又は請求項に記載のエンジン制御装置である。
これによれば、勾配に起因して車体の前後方向加速度にオフセットが生じる傾斜路での停車時に、オフセットのある加速度、減速度に基づいて不適切な補正が行われることを防止できる。

以上説明したように、本発明によれば、燃料カット後に燃料噴射を再開するタイミングをエンジン固有の耐エンジンストール性に対して適切に設定可能なエンジン制御装置を提供することができる。
本発明を適用したエンジン制御装置の実施例の構成を示すブロック図である。 実施例のエンジン制御装置における燃料カット終了時の動作を示すフローチャートである。 実施例のエンジン制御装置を有するエンジンにおける燃料カット終了時の車速、エンジン回転数、車体前後方向加速度の推移の一例を示すグラフである。
本発明は、燃料カット後に燃料噴射を再開するタイミングを適切に設定可能なエンジン制御装置を提供する課題を、燃料カット終了後にエンジン回転数が下げ止まって上昇に転じる際の最低回転数を、予め設定された目標下限回転数と比較し、比較結果に応じて燃料カット終了閾値(車速、エンジン回転数等)を補正することによって解決した。
以下、本発明の燃料噴射装置の実施例について説明する。
実施例のエンジン制御装置は、例えば自動車用ガソリンエンジンに設けられ、エンジン及びその補器類を統括的に制御するものである。
図1は、実施例のエンジン制御装置の構成を模式的に示すブロック図である。
エンジン1は、例えば乗用車等の自動車に走行用動力源として搭載される4ストローク水平対向4気筒ガソリンエンジンである。
エンジン1の回転出力は、例えばバリエータ、トルクコンバータ等を有する図示しない無断変速機(CVT)等の変速機、及び、AWDトランスファ、プロペラシャフト、最終減速装置、ディファレンシャル、ドライブシャフト等を有する図示しない駆動力伝達機構を介して、車両の駆動輪に伝達される。
エンジン1は、図示しないクランクシャフトの前端部側(変速機と反対側)から順次配列された第1気筒10、第2気筒20、第3気筒30、第4気筒40を有する。
エンジン1は、例えば、クランクシャフトが車両の前後方向にほぼ沿って縦置き配置され、第1気筒10、第3気筒30は、車幅方向右側に配置された右バンク、第2気筒20、第4気筒40は、車幅方向左側に配置された左バンクに収容されている。
第1気筒10と第2気筒20、第3気筒30と第4気筒40は、各気筒のクランクピンのオフセット量だけずらした状態で、実質的にクランクシャフトを挟んで対向して配置されている。
エンジン1における点火順序(爆発順序)は、第1気筒10、第3気筒30、第2気筒20、第4気筒40の順に設定され、クランク角において180°毎に実質的に等間隔で点火(爆発)するようになっている。
各気筒10〜40は、それぞれシリンダ、ピストン、燃焼室、吸排気ポート、吸排気バルブ、動弁駆動機構などの他、インジェクタ11,21,31,41、点火栓12,22,32,42等を有する。
インジェクタ11〜41は、各気筒の燃焼室内に霧化されたガソリンを噴射する噴射装置である。
インジェクタ11〜41の燃料噴射量及び燃料噴射時期は、エンジン1の運転状態に応じてECU100によって制御されている。
点火栓12〜42は、各気筒内で形成された混合気に、電気的なスパークによって着火させるものである。
点火栓12〜42の点火時期は、ECU100によって制御されている。
エンジン1はこれら以外に、各気筒に所定量の燃焼用空気を導入する吸気装置50、図示しない排気装置、排ガス後処理装置、過給装置、バルブタイミング可変装置、冷却装置、潤滑装置、EGR装置等を有して構成されている。
エンジン1は、さらに、クランク角センサ60、水温センサ70等を有する。
クランク角センサ60は、エンジン1の出力軸である図示しないクランクシャフトの角度位置を検出するものである。
クランク角センサ60は、センサプレート61、ポジションセンサ62等を有して構成されている。
センサプレート61は、クランクシャフトの前端部に固定された円盤状の部材であって、外周縁部には所定の角度間隔で複数のベーン(歯)が放射状に突き出して形成されたスプロケット状の形状となっている。
ポジションセンサ62は、センサプレート61の外周縁部に対向して配置された磁気ピックアップであり、マグネット、コア、コイル、ターミナル等を有する。
ポジションセンサ62は、直前をセンサプレート61のベーンが通過した際に、所定のパルス信号を出力するようになっている。
ECU100は、クランク角センサ60の出力に基づいて、エンジン1の回転数(クランクシャフト回転速度)を演算可能となっている。
水温センサ70は、シリンダヘッド及びシリンダに形成された冷却水流路であるウォータージャケット内を流れる冷却水(クーラント)の温度を検出するものである。
クランク角センサ60、水温センサ70の出力は、ECU100に伝達される。
エンジン制御ユニット(ECU)100は、エンジン1及びその補器類を統括的に制御するものである。
ECU100は、例えば、CPU等の情報処理装置、RAMやROM等の記憶装置、入出力インターフェイス及びこれらを接続するバス等を有して構成されている。
ECU100は、例えばドライバのアクセル操作等に基づいて設定される要求トルクに応じて、図示しないスロットルバルブの開度、燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期、バルブタイミング等を制御する。
ECU100には、ドライバによるアクセルペダルの操作量(踏込ストローク)を検出するアクセルペダルセンサ110の出力値が伝達され、ECU100はこの出力値に基づいて要求トルクを設定する。
また、ECU100には、車速センサ120、前後Gセンサ130が、直接あるいは他のユニットや車載LANシステム等を介して間接的に接続され、その出力値を取得可能となっている。
車速センサ120は、車両の車輪の回転速度を検出するものである。
車速センサ120は、例えば、車輪ハブ部に設けられ、車輪の回転速度に実質的に比例した周波数の車速パルス信号を発生するものである。
ECU100は、取得した車速パルス信号に基づいて、車両の走行速度(車速)を演算可能となっている。
前後Gセンサ130は、例えばMEMS技術により構成された加速度ピックアップを備え、車体の前後方向に作用する加速度を検出するものである。
なお、ECU100は、現時点よりも所定期間にわたって遡った過去のエンジン回転数、車速、車体前後Gの履歴を記憶し保持する機能を有する。
ECU100は、主に車両の燃費を向上する目的で、予め設定された燃料カット条件が成立した際に、インジェクタ11〜41からの燃料噴射を停止する燃料カットを実行する。
燃料カット条件として、例えば、車速及びエンジン回転数がそれぞれ所定の閾値以上であり、ドライバ要求トルクが実質的に0(アクセルオフ)であること等があげられる。
燃料カットは、主に車両の惰行時に実行され、その実行中は、エンジン1は車輪側から駆動系を介して入力されるトルクによって回転させられる。
また、ECU100は、車両の停止に先立ち、エンジン1の回転速度と相関するパラメータである車両の車速が、予め設定された燃料カット終了閾値以下となった場合には、エンジンストールを未然に防止するため、燃料カットを終了し、インジェクタ11〜41からの燃料噴射を再開する。
燃料カット終了閾値(燃料カット終了車速)は、エンジンストールを確実に防止するため、ある程度の余裕を持たせて設定することが一般的であるが、エンジンの耐エンジンストール性には個体差があり、また、同一のエンジンであっても経年変化などにより耐エンジンストール性が変化する。
耐エンジンストール性に優れるエンジンの場合には、燃料カット終了閾値をより低速側に設定することができれば、燃料カット領域を拡大することによって車両の燃費を改善することが可能となる。
そこで、本実施例においては、以下説明するように個々のエンジンのストール耐性に応じて、燃料カット終了閾値を補正するようにしている。
ECU100は、本発明にいう燃料噴射制御手段、及び、閾値補正手段として機能する。
図2は、実施例のエンジン制御装置における燃料カット終了時の動作を示すフローチャートである。
以下、ステップ毎に順を追って説明する。
<ステップS01:燃料カット実行中判断>
ECU100は、現在燃料カットを実行中か(燃料カットフラグがセットされているか)、あるいは、燃料噴射が行われているかを判別する。
燃料カット実行中である場合はステップS02に進み、その他の場合は一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS02:燃料カット終了判定>
ECU100は、車速センサ120から取得した車速パルス信号に基づいて演算される現在の車速が、予め設定された閾値である燃料カット終了閾値以下であるか否かを判別する。
車速が燃料カット終了閾値以下である場合はステップS03に進み、その他の場合はステップS02を繰り返す。
<ステップS03:燃料カット終了>
ECU100は、燃料カットを終了(通常の燃料噴射状態への復帰)し、インジェクタ11〜41からの燃料噴射を再開する。
その後、ステップS04に進む。
<ステップS04:最低回転数取得>
ECU100は、燃料カット終了後のエンジン回転数の推移をモニタし、エンジン回転数が下げ止まって上昇に転じる直前における最低回転数(燃料カット終了直後におけるエンジン回転数の極小値)を取得する。
その後、ステップS05に進む。
<ステップS05:減速G所定範囲内判断>
ECU100は、直前(直近)の燃料カット状態での減速時において、前後Gセンサ130が検出した車体前後方向の加速度(減速度)が、予め設定された所定範囲内(正常範囲内)に収まっているか否かを判別する。
減速Gが所定範囲内であった場合はステップS06に進み、その他の場合は一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS06:噴射再開後G変化率判断>
ECU100は、直近の燃料カットからの復帰後所定期間内において、前後Gセンサ130が検出した車体前後方向の加速度の単位時間あたりの平均変化率を算出し、これが予め設定された所定範囲内(正常範囲内)であるか否かを判別する。
加速度の変化率が所定範囲内であった場合はステップS07に進み、その他の場合は一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS07:平地判定成立>
ECU100は、車速が0に収束(停車)した後に前後Gセンサ130が検出した車体前後方向加速度が、実質的に0であるか否かを判別する。
この加速度が実質的に0である場合は、車両が勾配を実質的に無視し得る平坦路上で減速、停車したものとして平地判定を成立させ、ステップS08に進み、その他の場合は一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS08:回転数偏差判断>
ECU100は、ステップS04において取得した最低回転数と、予め設定された目標下限回転数との差分ΔNを算出する。
目標下限回転数は、エンジン1がストールすることなく安定して運転可能な下限値を考慮して設定されている。
ΔNの絶対値が予め設定された所定値以上である場合はステップS09に進み、その他の場合は一連の処理を終了する。
<ステップS09:最低回転数の目標下限回転数に対する高低判断>
ECU100は、最低回転数の目標回転数に対する高低を判別する。
最低回転数が目標下限回転数を下回っている場合はステップS10に進み、最低回転数が目標下限回転数を上回っている場合はステップS11に進む。
<ステップS10:燃料カット終了閾値増加補正>
ECU100は、現在の燃料カット終了閾値では最低回転数が低くなりすぎ、エンジンストールの懸念があるものとして、燃料カット終了閾値を増加(高車速化)補正して、燃料カット終了時期を早めるようにする。
このとき、補正量は、最低回転数と目標下限回転数との差分ΔNの絶対値の増加に応じて大きくなるように設定される。例えば、ΔNに所定の係数(ゲイン)を乗じて補正量を求めるようにすることができる。
その後、一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS11:燃料カット終了閾値減少補正>
ECU100は、現在の燃料カット終了閾値において耐エンジンストール性に余裕があり、さらに最低回転数が低下したとしてもエンジンストールの懸念はないものとして、燃料カット終了閾値を減少(低車速化)補正して、燃料カット終了時期を遅延させるようにする。
このとき、補正量は、最低回転数と目標下限回転数との差分ΔNの絶対値の増加に応じて大きくなるように設定される。例えば、ΔNに所定の係数(ゲイン)を乗じて補正量を求めるようにすることができる。
その後、一連の処理を終了(リターン)する。
図3は、実施例のエンジン制御装置を有するエンジンにおける燃料カット終了時の車速、エンジン回転数、車体前後方向加速度の推移の一例を示すグラフである。
図3において、横軸は時間を示し、縦軸は燃料カットフラグ(上方がセット状態)、車速、エンジン回転数、車体前後方向Gを示している。
図3に示すように、車両が燃料カット状態で減速して車速が減少し、停車に先立って車速が燃料カット終了閾値以下となると、燃料カットフラグがセット状態から解除状態に推移し、燃料カット終了が行われ、インジェクタ11〜41からの燃料噴射が再開される。
その後、車体前後Gは、停車直前に減速度が減少して停車時前後に一旦加速側に転じ、停車後には平坦路の場合には最終的に0に収束する。
また、燃料噴射の再開後、エンジン回転数は直ちに上昇に転じるのではなく、所定の期間減少した後下げ止まり、最低回転数を記録してから上昇を開始する。
ここで、燃料噴射再開後のエンジン回転数の低下量は、エンジン1の耐エンジンストール性が低いほど(エンジンストールしやすいほど)大きくなる。
図3に示す例においては、最低回転数が目標下限回転数よりも低くなっていることから、回転落ちが大きく、エンジンストールの懸念があるものと判断され、燃料カット減速中の減速度(領域Aにおける減速度)、燃料噴射再開後の加速度の変化率(領域Bにおける加速度の傾き)、路面勾配などの諸条件が充足した場合には、燃料カット終了閾値の増加補正が行われる。
また、図3に示す例とは逆に、最低回転数が目標下限回転数まで下がらない場合には、実際にエンジンストールが発生する限界までは相当の余裕があるものと判断され、他の条件を充足することを条件として、燃料カット終了閾値の減少補正が行われる。
以上説明したように、本実施例によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)燃料カット終了後のエンジン回転数の低下量が大きく、最低回転数が目標下限回転数を所定値以上下回った場合には、耐エンジンストール性に余裕がなく、エンジンストールの懸念があるものとして、燃料カット終了閾値を増加補正することによって、エンジンストールの発生を確実に防止することができる。
一方、エンジン回転数の低下量が小さく、最低回転数が目標下限回転数を所定値以上上回った場合には、耐エンジンストール性に余裕があり、さらに燃料カットを延長してもエンジンストールの懸念がないものとして、燃料カット終了閾値を減少補正することによって、燃料カット領域を拡大し燃費を改善することができる。
(2)燃料カット終了前の減速度が所定範囲内である場合にのみ燃料カット終了閾値の補正を行う構成としたことで、エンジン回転数の低下が急激となる急減速時や登坂時、エンジン回転数の低下が穏やかになる降坂時などには、燃料カット終了閾値の補正を行わないことによって、不適切な補正が行われて不具合が生じることを防止し、信頼性を確保できる。
(3)燃料噴射再開後の車体前後方向Gの変化率が所定範囲内である場合にのみ燃料カット終了閾値の補正を行う構成としたことで、燃料カットから復帰後の車両前後方向Gの変化率が通常時と極端に異なる急減速時や登坂時、降坂時などをより精度良く判定でき、信頼性をより確保できる。
(4)平地判定が成立した場合にのみ燃料カット終了閾値の補正を行うことによって、車体の前後方向加速度にオフセットが生じる傾斜路での停車時に、オフセットのある加速度、減速度に基づいて不適切な補正が行われることを防止でき、信頼性をより確保できる。
(変形例)
本発明は、以上説明した実施例に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)エンジン制御装置及びエンジンの構成は、上述した実施例に限定されることなく適宜変更することができる。
例えば、実施例において、エンジンは直噴(筒内噴射)の水平対向4気筒ガソリンエンジンであったが、シリンダレイアウト、気筒数は適宜変更することが可能であり、また、本発明はポート噴射あるいはポート噴射と直噴とを併用するエンジンにも適用することが可能である。
さらに、本発明は、ディーゼルエンジンやガソリン以外の燃料を用いる火花点火エンジン、さらにHCCI運転を行うエンジン等にも適用することが可能である。
(2)実施例では、車速を燃料カット終了閾値(燃料カット終了車速)と比較して燃料カットの終了を決定しているが、これに代えて、エンジン回転数を別途設けられる燃料カット終了閾値(燃料カット終了回転数)と比較して燃料カットの終了を決定するようにしてもよい。この場合にも、目標下限回転数と最低回転数との差分に基づいて燃料カット終了閾値を補正するようにするとよい。
(3)実施例では、車体の前後方向加速度を加速度センサを用いて検出するようにしているが、これに限らず、他の手法により車体の前後方向加速度を検出してもよい。
例えば、車速の演算値を微分して加速度を算出するようにしてもよい。
(4)実施例では、加速度センサを用いて路面の勾配(傾斜)を検出しているが、これに限らず、他の手法により路面の勾配を検出してもよい。
例えば、路面の勾配に関する情報を含む地図データと、GPS等によって検出される自車位置とを照合して路面の勾配を検出するようにしてもよい。
1 エンジン 10 第1気筒
11 インジェクタ 12 点火栓
20 第2気筒 21 インジェクタ
22 点火栓 30 第3気筒
31 インジェクタ 32 点火栓
40 第4気筒 41 インジェクタ
42 点火栓 50 吸気装置
60 クランク角センサ 61 センサプレート
62 ポジションセンサ 70 水温センサ
100 エンジン制御ユニット(ECU)
110 アクセルペダルセンサ 120 車速センサ
130 前後Gセンサ

Claims (3)

  1. 車両の走行用動力源であるエンジンを制御するエンジン制御装置であって、
    所定の燃料カット条件が充足された場合に前記エンジンの燃料噴射を停止する燃料カットを開始するとともに、エンジンの回転速度に相関するパラメータが所定の燃料カット終了閾値以下となった場合に前記燃料カットを終了する燃料噴射制御手段と、
    前記燃料カットの終了後所定期間内における前記エンジン回転数の最低値を所定の目標下限回転数と比較し、前記最低値が前記目標下限回転数を下回った場合には前記燃料カット終了閾値を増加補正し、前記最低値が前記目標下限回転数を上回った場合には前記燃料カット終了閾値を減少補正する閾値補正手段と
    車両の前後方向加速度を検出する加速度検出手段とを備え、
    前記閾値補正手段は、直近の前記燃料カット中における減速度が所定の範囲外であった場合に前記燃料カット終了閾値の補正を禁止すること
    特徴とするエンジン制御装置。
  2. 前記閾値補正手段は、直近の燃料カットの終了直後における前後方向加速度の時間あたり変化率が所定の範囲外であった場合に前記燃料カット終了閾値の補正を禁止すること
    を特徴とする請求項に記載のエンジン制御装置。
  3. 路面の勾配を検出する勾配検出手段を備え、
    前記閾値補正手段は、路面の勾配が所定の範囲外であった場合に前記燃料カット終了閾値の補正を禁止すること
    を特徴とする請求項又は請求項に記載のエンジン制御装置。
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