JP6517398B2 - 情報処理装置及びプログラム - Google Patents
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Description
本発明の実施形態は、情報処理装置及びプログラムに関する。
従来、物品を撮像した画像から抽出される当該物品の特徴量と、辞書に予め登録された照合用の特徴量とを比較し、その類似度に応じて当該物品の種別等を認識する技術が存在している。また、この物品認識に係る技術を青果品等の商品の識別に用い、識別された商品を売上登録する店舗システムが提案されている。
ところで、上記した従来技術では、一の撮像手段で撮像された画像から一の特徴量を抽出することが一般的に行われている。しかしながら、この従来技術では、商品の外観上の特徴を一面からしか捉えることができない。そのため、例えば商品の種別や品種によっては、その商品の特徴を捉えることができず、認識が困難となる場合がある。このような場合、その商品の撮像角度(撮像方向)等を変えながら、再度撮像を行うことが必要となるため、処理の効率化を妨げる要因となる。そのため、従来の技術では、商品の認識率向上の観点において改善の余地があった。
本発明が解決しようとする課題は、認識率を向上させることが可能な情報処理装置及びプログラムを提供することである。
実施形態の情報処理装置は、取込手段と、抽出手段と、認識手段と、表示手段とを備える。取込手段は、複数の撮像部の各々から、当該撮像部が撮像した物品の画像を取り込む。抽出手段は、前記取込手段が取り込んだ画像から、前記物品の特徴を示す特徴量を前記撮像部毎に抽出する。認識手段は、前記抽出手段が抽出した特徴量と、照合用データに記憶された各商品の特徴量との類似度に基づき、前記各商品の中から前記物品の候補となる商品候補を、前記撮像部毎に認識する。表示手段は、前記認識手段で認識された商品候補の類似度について、その平均値を前記撮像部毎に算出し、当該平均値が高い方の商品候補に関する情報を表示部に表示する。
以下では、チェックアウトシステムを例に本実施形態に係る情報処理装置及びプログラムについて、図面を参照して説明する。店舗システムは、一取引に係る商品の登録、精算を行うPOS端末を備えるチェックアウトシステム(POSシステム)等である。本実施形態は、スーパーマーケット等の店舗に導入されたチェックアウトシステムへの適用例である。
[第1の実施形態]
図1は、チェックアウトシステム1の一例を示す斜視図である。図1に示すように、チェックアウトシステム1は、一取引に係る商品の登録・精算を行うPOS端末10と、商品に関する情報を読み取る商品読取装置20とを備える。以下では、POS端末10及び商品読取装置20を本実施形態にかかる情報処理装置として適用する例について説明する。
図1は、チェックアウトシステム1の一例を示す斜視図である。図1に示すように、チェックアウトシステム1は、一取引に係る商品の登録・精算を行うPOS端末10と、商品に関する情報を読み取る商品読取装置20とを備える。以下では、POS端末10及び商品読取装置20を本実施形態にかかる情報処理装置として適用する例について説明する。
POS端末10は、チェックアウト台30上のドロワ40の上面に載置されている。ドロワ40は、POS端末10によって開放動作の制御を受ける。POS端末10の上面には、オペレータ(店員)によって押下操作されるキーボード11が配置されている。キーボード11を操作するオペレータから見てキーボード11よりも奥側には、オペレータに向けて情報を表示する第1表示デバイス12が設けられている。第1表示デバイス12は、その表示面12aに情報を表示する。表示面12aには、タッチパネル13が積層されている。第1表示デバイス12よりも更に奥側には、第2表示デバイス14が回転可能に立設されている。第2表示デバイス14は、その表示面14aに情報を表示する。なお、第2表示デバイス14は、表示面14aを図1中奥側に向くように回転させることによって、客に向けて情報を表示する。
POS端末10が載置されているチェックアウト台30とL字を形成するようにして、横長テーブル状のカウンタ台50が配置されている。カウンタ台50の上面には、荷受け面51が形成されている。荷受け面51には、商品Gを収納する買物カゴ60が載置される。買物カゴ60は、顧客によって持ち込まれる第1買物カゴ60aと、第1買物カゴ60aから商品読取装置20を挟んだ位置に載置される第2買物カゴ60bとに分けて考えることができる。なお、買物カゴ60は、いわゆるカゴ形状のものに限るものではなく、トレー等であってもよい。また、買物カゴ60(第2買物カゴ60b)は、いわゆるカゴ形状のものに限らず、箱状や袋状等であってもよい。
カウンタ台50の荷受け面51には、POS端末10とデータ送受信可能に接続された商品読取装置20が設置されている。商品読取装置20は、薄型矩形形状のハウジング21を備える。ハウジング21の正面には読取窓22が配置されている。ハウジング21の上部には、表示・操作部23が取り付けられている。表示・操作部23には、タッチパネル24が表面に積層された表示部である第1表示デバイス25が設けられている。第1表示デバイス25の右隣にはキーボード26が配設されている。キーボード26の右隣には、図示しないカードリーダのカード読取溝27が設けられている。オペレータから見て表示・操作部23の裏面左奥側には、客に情報を提供するための第2表示デバイス28が設置されている。
このような商品読取装置20は、商品読取部210(図2参照)を備えている。商品読取部210は、読取窓22の奥側に、特徴取得手段としての第1撮像部204及び第2撮像部205を配置している(図2参照)。
客によって持ち込まれた第1買物カゴ60aには、一取引に係る商品Gが収納される。第1買物カゴ60a内の商品Gは、商品読取装置20を操作するオペレータにより第2買物カゴ60bに移動される。この移動過程で、商品Gが商品読取装置20の読取窓22に向けられる。この際、読取窓22内に配置された第1撮像部204及び第2撮像部205(図2参照)は商品Gを撮像する。
第1撮像部204及び第2撮像部205により撮像された画像に含まれる商品Gが、PLUファイルF1(図3参照)に登録されたどの商品に対応するかを指定させるための画面を商品読取装置20の表示・操作部23に表示する。そして、商品読取装置20は、指定された商品の商品IDをPOS端末10に通知する。POS端末10では、商品読取装置20から通知される商品IDに基づき、当該商品IDに対応する商品の商品分類、商品名、単価等の売上登録に係る情報を、売上マスタファイル(図示せず)等に記録して売上登録を行う。
図2は、POS端末10及び商品読取装置20のハードウェア構成を示すブロック図である。まず、商品読取装置20の構成について説明する。
商品読取装置20は、情報処理を実行する情報処理部としてのマイクロコンピュータ200を備える。マイクロコンピュータ200は、各種演算処理を実行し各部を制御するCPU(Central Processing Unit)201に、ROM(Read Only Memory)202とRAM(Random Access Memory)203とがバス接続されて構成されている。ROM202には、CPU201によって実行されるプログラムが記憶される。
また、商品読取装置20のCPU201には、第1撮像部204、第2撮像部205及び音声出力部206が各種の入出力回路(何れも図示せず)を介して接続される。第1撮像部204、第2撮像部205及び音声出力部206は、CPU201によって動作が制御される。
表示・操作部23は接続インターフェース207を介して、商品読取部210及びPOS端末10に接続される。表示・操作部23は、商品読取部210のCPU201、POS端末10のCPU101によって動作が制御される。第1表示デバイス25は、CPU101やCPU201の制御の下、後述する商品候補画面(図5参照)等の各種画面を表示する。また、第1表示デバイス25は、各種の業務を選択指示するための業務選択画面(図示せず)を表示する。業務選択画面は、例えば、後述する売上登録等の各処理の実行を指示するための選択メニューを有する。
第1撮像部204及び第2撮像部205は、撮像装置(撮像手段)である。第1撮像部204及び第2撮像部205は、CPU201の制御の下で読取窓22からの撮像を行う。第1撮像部204及び第2撮像部205が撮像する画像は、読取窓22内から見た商品Gの外観を示す情報となる。ここで、第1撮像部204及び第2撮像部205は、撮像方法や機能等において互いに異なる特性を有する。なお、各撮像部の特性は特に問わず、種々の形態を採用することができる。
例えば、第1撮像部204及び第2撮像部205を、RGBの3波長帯で撮像を行う同一構成の撮像装置とする。そして、両撮像部の撮像方向が、互いに異なる向きとなるよう読取窓22内に配置する。具体的には、読取窓22の正面に位置する商品Gを、一方の撮像部が正面から撮像し、他方の撮像部が上下左右の何れか一方向から撮像する構成としてもよい。また、読取窓22の正面に位置する商品Gを、読取窓22内の左右方向から撮像する構成としてもよい。また、読取窓22の正面に位置する商品Gを、読取窓22内の上下方向から撮像する構成としてもよい。
また、例えば、第1撮像部204をRGBの3波長帯で撮像を行う撮像装置とし、第2撮像部205を当該3波長帯以外の特定波長帯を撮像可能な撮像装置としてもよい。この構成を採用する場合、第2撮像部205は、特定波長帯とともにRGBの3波長帯の何れか又は全てを撮像してもよい。また、特定波長帯は、可視光帯であってもよいし、非可視光帯(赤外線、紫外線等)であってもよい。また、特定波長帯は、一に限らず複数であってもよい。なお、この構成を採用する場合、第1撮像部204及び第2撮像部205の撮像方向は、同一としてもよいし、互いに異なる向きとしてもよい。
また、例えば、第1撮像部204及び第2撮像部205を、撮像倍率の異なる撮像装置としてもよい。具体的には、第1撮像部204が中心射影方式の通常レンズを備える構成とし、第2撮像部205が魚眼レンズを備える構成としてもよい。なお、この構成を採用する場合、第1撮像部204及び第2撮像部205の撮像方向は、同一としてもよいし、互いに異なる向きとしてもよい。
第1撮像部204及び第2撮像部205は、例えば、30fpsで動画像の撮像を行う。撮像された画像(フレーム画像)はRAM203に保存される。なお、移動体となる商品Gをブレなく撮像するため、第1撮像部204及び第2撮像部205のシャッター時間を短く設定することが好ましい。
音声出力部206は、予め設定された警告音等を発生するための音声回路とスピーカ等である。音声出力部206は、CPU201の制御の下で警告音や音声による報知を行う。
更に、商品読取部210は、POS端末10の接続インターフェース106や、表示・操作部23の接続インターフェース207に接続可能な、接続インターフェース208を備える。CPU201は、接続インターフェース208を介して、POS端末10との間で各種データの送受信を行う。また、CPU201は、接続インターフェース208を介して、表示・操作部23との間でデータ送受信を行う。
POS端末10も、情報処理を実行する情報処理部としてのマイクロコンピュータ100を備える。マイクロコンピュータ100は、各種演算処理を実行し各部を制御するCPU101に、ROM102とRAM103とがバス接続されて構成されている。ROM102には、CPU101によって実行されるプログラムが記憶される。
また、POS端末10のCPU101には、上述したキーボード11、第1表示デバイス12、タッチパネル13、第2表示デバイス14、ドロワ40が何れも各種の入出力回路(何れも図示せず)を介して接続される。これらは、CPU101による制御を受ける。
キーボード11は、数字や算術演算子が上面に表示されているテンキー11a、仮締めキー11b、及び締めキー11c等を含む。
POS端末10のCPU101には、HDD(Hard Disk Drive)104が接続されている。HDD104には、プログラムや各種ファイルが記憶されている。HDD104に記憶されているプログラムや各種ファイルは、POS端末10の起動時に、その全部又は一部がRAM103にコピーされてCPU101により実行される。HDD104に記憶されているプログラムの例は、後述する売上登録処理や辞書登録処理用のプログラム等である。また、HDD104に記憶されているファイルの例は、PLUファイルF1等である。
PLUファイルF1は、店舗に陳列して販売する商品Gの各々について、商品Gの売上登録に係る情報を格納するデータファイルである。以下の説明では、PLUファイルF1を商品Gとの照合用の辞書として用いるが、辞書はPLUファイルF1と異なるファイルであってもよい。辞書は、撮像した画像データから抽出した商品Gの照合用データ(特徴量)を記憶する。辞書はPLUファイルF1と異なるファイルである場合、同一の商品について、辞書に記憶される特徴量と、PLUファイルF1の情報(商品情報)とは対応付けられる。
図3は、PLUファイルF1のデータ構成を例示する概念図である。図3に示すように、PLUファイルF1は、商品毎に、商品情報と、イラスト画像と、特徴量とを格納するファイルである。商品情報は、各商品にユニークに割り当てられた識別情報である商品ID、商品が属する商品分類、商品名、品種、単価等の商品に関する情報を含む。イラスト画像は、その商品を写真やイラストで表した画像データである。
特徴量は、商品の標準的な形状、表面の色合い、模様、凹凸状況等の外観の特徴をパラメータ化したデータである。係る特徴量は、後述する類似度の判定の際に照合用のデータとして用いられる。以下、PLUファイルF1に辞書登録された商品を登録商品という。
なお、本実施形態では、同一の登録商品について、後述する第1類似度算出部115及び第2類似度算出部116が共通の特徴量を参照する形態とするが、これに限らないものとする。具体的には、第1撮像部204及び第2撮像部205が有する特性の相違が、当該撮像部が撮像した画像から抽出される特徴量に有意に反映される場合、その特性に応じた特徴量をそれぞれ用意してもよい。
例えば、第1撮像部204と第2撮像部205とで撮像可能な波長帯域が異なる場合、これらの撮像部で撮像された各画像から抽出される商品(登録商品)の特徴量は、各撮像部の機能に応じて異なる。そのため、このような場合には、同一の登録商品について各画像から抽出された特徴量の各々を、第1撮像部204用、第2撮像部205用として個別に登録する。これにより、後述する第1類似度算出部115及び第2類似度算出部116が参照する特徴量を、相違させることができる。
例えば、読取窓22の正面に位置する商品Gに対し、第1撮像部204が上方から商品Gを撮像する場合、第2撮像部205が下方から商品Gを撮像する場合を想定する。また、果物等のヘタ部を上方、果頂部(ヘタ部の反対側)を下方に向けて、読取窓22にかざすよう定められているとする。このような状況下では、第1撮像部204及び第2撮像部205で撮像された各画像から抽出される果物(登録商品)の特徴量は、各撮像部の撮像方向に応じて異なる。そのため、このような場合には、その果物(登録商品)について、ヘタ部と果頂部との特徴を表す特徴量を、第1撮像部204用、第2撮像部205用として個別に登録する。これにより、後述する第1類似度算出部115及び第2類似度算出部116が参照する特徴量を、相違させることができる。
また、店舗によっては、物品の品種まで商品Gを認識する場合がある。このような場合には、図3に示すように、品種毎に商品名や単価等の商品に関する情報と、その商品を示すイラスト画像と、特徴量とを管理する。例えば、物品のカテゴリ(商品)が「YY」の場合において、「YY_1」、「YY_2」、「YY_3」のような品種毎にその商品に関する情報と、イラスト画像と、特徴量とを管理する。また、候補の表示にイラスト画像を用いず、文字で候補を表示する場合は、イラスト画像をPLUファイルF1に格納しなくてもよい。
図2に戻り、POS端末10のCPU101には、ストアコンピュータSCとデータ通信を実行するための通信インターフェース105が入出力回路(図示せず)を介して接続されている。ストアコンピュータSCは、店舗のバックヤード等に設置されている。ストアコンピュータSCのHDD(図示せず)には、POS端末10に配信されるPLUファイルF1が格納されている。
更に、POS端末10のCPU101には、商品読取装置20との間でデータ送受信を可能にする接続インターフェース106が接続されている。接続インターフェース106には、商品読取装置20が接続されている。また、POS端末10のCPU101には、レシート等に印字を行うプリンタ107が接続されている。POS端末10は、CPU101の制御の下、一取引の取引内容をレシートに印字する。
次に、POS端末10のCPU101がプログラムを実行することで実現される、POS端末10の機能構成について、図4を参照して説明する。
図4は、POS端末10の機能構成を示すブロック図である。POS端末10のCPU101は、HDD104に記憶されたプログラムを実行することにより、図4に示す下記機能部を備える。以下、POS端末10が備える各機能部について説明する。
第1取込部111は、第1撮像部204に撮像オン信号を出力することで、第1撮像部204に撮像動作を開始させる。第1取込部111は、撮像動作開始後に、第1撮像部204が撮像した画像(フレーム画像)を順次取り込む。第1取込部111による画像の取り込みは、RAM203に保存された順、つまり撮像された順に行われる。
第2取込部112は、第2撮像部205について、第1取込部111と同様の処理を行う。なお、第1取込部111と第2取込部112との取り込みタイミングは、同期していてもよいし非同期であってもよい。以下、第1撮像部204が撮像した画像を「第1画像」、第2撮像部205が撮像した画像を「第2画像」と表記する。
第1抽出部113は、第1取込部111が取り込んだ第1画像から、第1撮像部204で撮像された商品Gの特徴量を抽出する。具体的に、第1抽出部113は、第1取込部111が取り込んだ第1画像から、商品Gの全部又は一部が表された領域(輪郭線)を検出する。そして、第1抽出部113は、検出した領域から、その色合いや凹凸状況等の表面の状態を表した特徴量を、第1撮像部204が撮像した商品Gの特徴量として抽出する。
なお、商品Gの検出方法は特に問わず、例えば公知のパターンマッチング技術や動体検知技術等を用いてもよい。また、商品検出の他の方法としては、第1画像から肌色領域が検出されたか否か、つまりオペレータの手の写り込みが検出されたか否かを判定する。そして、肌色領域が検出された場合、この肌色領域の近傍において上述した輪郭線の検出を行うことで、店員の手が把持していると想定される商品の輪郭抽出を行う。この時、手の形状を示す輪郭と、手の輪郭の近傍にそれ以外の物体の輪郭とが検出された場合には、この物体の輪郭線を商品が表された領域として検出する。
第2抽出部114は、第2取込部112が取り込んだ第2画像について、第1抽出部113と同様の処理を行う。以下、第1抽出部113が撮像した特徴量を「第1特徴量」、第2抽出部114が抽出した特徴量を「第2特徴量」と表記する。
第1類似度算出部115は、第1抽出部113が抽出した第1特徴量と、PLUファイルF1に登録された商品(以下、登録商品)の特徴量とを比較することで、商品Gと登録商品との類似度を算出する。また、第1類似度算出部115は、類似度の算出を各登録商品について実行し、その類似度が所定の閾値を上回った登録商品を、商品Gの候補(商品候補)として認識する。
類似度は、登録商品の画像を100%=「類似度:1.0」とした場合に、商品Gの全部又は一部の画像がどの程度類似しているかを示すものである。また、色合いと表面の凹凸状況とでは、重み付けを変えて類似度を算出してもよい。
このように画像中に含まれる物体を認識することは一般物体認識(generic object recognition)と呼ばれる。このような一般物体認識については、下記の文献において各種認識技術が解説されている。
柳井 啓司,“一般物体認識の現状と今後”,情報処理学会論文誌,Vol.48,No.SIG16 [平成24年5月19日検索],インターネット<URL: http://mm.cs.uec.ac.jp/IPSJ-TCVIM-Yanai.pdf >
柳井 啓司,“一般物体認識の現状と今後”,情報処理学会論文誌,Vol.48,No.SIG16 [平成24年5月19日検索],インターネット<URL: http://mm.cs.uec.ac.jp/IPSJ-TCVIM-Yanai.pdf >
また、画像をオブジェクト毎に領域分割することによって一般物体認識を行う技術が、下記の文献において解説されている。
Jamie Shottonら,“Semantic Texton Forests for Image Categorization and Segmentation”,[平成24年5月19日検索],インターネット<URL: http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.145.3036&rep=rep1&type=pdf >
Jamie Shottonら,“Semantic Texton Forests for Image Categorization and Segmentation”,[平成24年5月19日検索],インターネット<URL: http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.145.3036&rep=rep1&type=pdf >
なお、撮像された商品Gの画像と、登録商品との類似度の算出方法は特に問わないものとする。例えば、撮像された商品Gの画像と、各登録商品との類似度を絶対評価として算出してもよいし、相対評価として算出してもよい。
類似度を絶対評価として算出する場合、撮像された商品Gの画像と、各登録商品とを1対1で比較し、この比較の結果導出される類似度をそのまま採用すればよい。また、類似度を相対評価として算出する場合、撮像された商品Gと、各登録商品との類似度の総和が1.0(100%)となるよう算出すればよい。
また、類似度は、商品Gの特徴量と、PLUファイルF1に登録された登録商品の特徴量とを比較し、両特徴量がどの程度類似しているかを示す値(類似度)であればよい。なお、類似度の概念は、この例に限らず、PLUファイルF1に登録された各登録商品の特徴量との一致度を示す値や、商品Gの特徴量とPLUファイルF1に登録された各登録商品の特徴量とがどの程度相関するかを示す値であってもよい。
第2類似度算出部116は、第2抽出部114が抽出した第2特徴量について、第1類似度算出部115と同様の処理を行う。なお、PLUファイルF1に、第1撮像部204及び第2撮像部205用の特徴量が個別に用意されている場合には、対応する特徴量を用いて類似度を算出する。
第1統合部117は、第1類似度算出部115及び第2類似度算出部116の各々で認識された結果(商品候補)を類似度に基づいて統合し、最終的な認識結果を出力する。統合方法は特に問わず、種々の方法を採用することができる。例えば、第1類似度算出部115及び第2類似度算出部116の各々で認識された商品候補のうち、商品Gとの類似度の高いものから所定数(例えば4個)を最終的な認識結果として出力してもよい。なお、第1類似度算出部115及び第2類似度算出部116で認識された同一の商品候補については、高い方の類似度を採用するものとする。
また、第1類似度算出部115及び第2類似度算出部116の各々で認識(算出)された各商品候補の類似度について、その平均値を類似度算出部毎に算出する。そして、算出した平均値を比較し、その値が高い方の商品候補群を最終的な認識結果として出力してもよい。なお、商品候補群が所定数を超える場合には、類似度の高いものから所定数を選択して出力する。
また、第1類似度算出部115及び第2類似度算出部116の各々で認識された商品候補の中で、類似度の値が他と比べて非常に高くなる商品候補が一つ存在するような場合、その商品候補を確定商品として自動確定してもよい。
商品提示部118は、第1統合部117から出力された商品候補(登録商品)に関する情報を、第1表示デバイス25に表示させる。より詳細には、商品提示部118は、認識結果として出力された登録商品のレコードをPLUファイルF1から読み出し、第1表示デバイス25の商品候補画面内に表示させる。
図5は、商品候補画面の表示例を示す図である。図5に示すように、第1表示デバイス25に表示される商品候補画面A1は、撮像画像領域A11と、商品候補領域A12とを含む。
撮像画像領域A11は、第1取込部111(或いは第2取込部112)が取り込んだ撮像画像を表示するための領域である。撮像画像領域A11の下部には、部門コードや商品リスト等から手動で商品Gを認識(登録)するための手動登録ボタンB1が設けられる。CPU201は、手動登録ボタンB1の操作に応じて、商品Gの認識(登録)を手動で行うための手動登録画面(図示せず)を第1表示デバイス25に表示する。なお、手動登録画面を介して指定された商品は、確定商品として処理される。
商品候補領域A12は、商品候補として認識された登録商品に関する情報を表示するための領域である。商品候補領域A12には、表示領域A2が配置される。図5では、商品候補領域A12に4つの表示領域A2を設定した例を示しているが、表示領域A2の個数は特に問わないものとする。商品提示部118は、表示領域A2に、商品候補の商品画像や商品名等の商品情報(XX、XA等)を配置して表示する。なお、商品候補領域A12に表示された商品候補は、タッチパネル24を介して選択可能に構成される。上記の構成により、商品読取装置20のオペレータは、商品候補領域A12に表示された商品候補の中から、商品Gに該当する商品候補を確定商品として選択することができる。
入力受付部119は、タッチパネル24又はキーボード26を介して第1表示デバイス25の表示に対応する各種入力操作を受け付ける。例えば、入力受付部119は、商品候補に対する選択操作に基づき、表示された商品候補の中から商品Gに該当する確定商品の選択操作を受け付ける。
情報入力部120は、入力受付部119が受け付けた操作内容に応じた情報を、接続インターフェース208を介して自装置に入力する。例えば、情報入力部120は、上述のようにして確定された確定商品について、その商品を示す情報(例えば、商品IDや商品名等)を入力する。なお、情報入力部120は、タッチパネル24又はキーボード26を介して別途入力された販売個数を、商品ID等とともに入力するとしてもよい。
売上登録部121は、情報入力部120から入力された商品IDと販売個数とに基づいて、対応する商品の売上登録を行う。具体的に、売上登録部121は、PLUファイルF1を参照して、通知された商品ID及び当該商品IDに対応する商品分類、商品名、単価等を、販売個数とともに売上マスタファイル等に記録して売上登録を行う。
以下、図6を参照して本実施形態の動作について説明する。図6は、POS端末10が実行する売上登録処理の一例を示すフローチャートである。
POS端末10のCPU101は、第1表示デバイス12に表示された業務選択画面(図示せず)のメニューから「売上登録」が選択されると、売上登録処理を開始する。まず、第1取込部111及び第2取込部112は、第1撮像部204及び第2撮像部205に撮像オン信号を出力することで撮像動作を開始させる(ステップS11)。これに伴い、第1取込部111は、第1撮像部204が撮像した第1画像を取り込む。また、第2取込部112は、第2撮像部205が撮像した第2画像を取り込む(ステップS12)。
続いて、第1抽出部113は、第1画像から第1特徴量を抽出する。また、第2抽出部114は、第2画像から第2特徴量を抽出する(ステップS13)。
第1類似度算出部115は、第1特徴量とPLUファイルF1に登録された各登録商品の特徴量とを比較し、その類似度をそれぞれ算出する。また、第2類似度算出部116は、第2特徴量とPLUファイルF1に登録された各登録商品の特徴量とを比較し、その類似度をそれぞれ算出する(ステップS14)。次いで、第1類似度算出部115及び第2類似度算出部116は、算出した類似度のうち、その値が所定の閾値以上となる登録商品(商品候補)が存在するか否かを判定する(ステップS15)。
ステップS15において、第1類似度算出部115及び第2類似度算出部116の両方で、閾値以上の登録商品が存在しないと判定された場合には(ステップS15;No)、ステップS12に戻る。また、第1類似度算出部115及び第2類似度算出部116の両方又は一方で、閾値以上の登録商品が存在すると判定された場合(ステップS15;Yes)、その登録商品(商品ID)が商品候補として認識される。
続いて、第1統合部117は、ステップS15の認識結果(商品候補)を統合する(ステップS16)。商品提示部118は、ステップS16で統合された商品候補に関する情報を第1表示デバイス25に表示する(ステップS17)。次いで、入力受付部119は、タッチパネル24又はキーボード26を介して、確定商品の選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS18)。確定商品の選択操作を受け付けない場合(ステップS18;No)、ステップS12に戻る。
また、ステップS18において、確定商品の選択操作を受け付けると(ステップS18;Yes)、情報入力部120は、その商品の商品ID等の情報を、POS端末10に入力する(ステップS19)。なお、タッチパネル24又はキーボード26を介して販売個数が別途入力された場合には、ステップS19において、確定商品を示す情報とともに、その販売個数をPOS端末10に入力するものとする。また、販売個数の入力が行われない場合には、デフォルト値として販売個数“1”を入力する形態としてもよい。
次いで、売上登録部121は、ステップS19で入力された商品ID及び販売個数に基づいて、PLUファイルF1から商品種別や単価等の商品情報を読み出し、売上マスタファイルに登録する(ステップS20)。
続いて、CPU101は、キーボード11の操作指示による売上登録の終了等による業務終了の有無を判定する(ステップS21)。業務を継続する場合(ステップS21;No)、CPU101は、ステップS12へ戻り処理を継続させる。業務を終了する場合(ステップS21;Yes)、第1取込部111及び第2取込部112は、撮像オフ信号を出力することで、第1撮像部204及び第2撮像部205による撮像を終了させ(ステップS22)、本処理を終了する。
以上のように、本実施形態によれば、第1撮像部204及び第2撮像部205の各々で撮像された画像から特徴量を抽出し、当該特徴量に基づいて商品候補の認識を行う。これにより、商品Gの外観上の特徴を多面的に捉えることができるため、精度のよい特徴量を抽出する機会を増やすことができる。また、これにより、商品Gの認識率を向上させることができるため、売上処理の効率化を図ることができる。
なお、本実施形態では、特徴取得手段である二つの撮像装置(第1撮像部204及び第2撮像部205)を用いることで、第1画像及び第2画像の各々から特徴量を抽出する構成を説明した。しかしながら、使用する撮像装置の個数や、抽出する特徴量の個数はこれに限らないものとする。
例えば、三つ以上の撮像装置を用いて、二以上の特徴量を抽出する構成としてもよい。この場合、各撮像装置が撮像した画像から特徴量を抽出する特徴量抽出部や、類似度の判定を行う類似度算出部の個数は特に問わず、撮像装置と同数としてもよい。また、PLUファイルF1に登録する特徴量は、各撮像装置が有する特性毎に用意してもよい。
また、一つの撮像装置を用いて、二以上の特徴量を抽出する構成としてもよい。例えば、読取窓22内に配置した一つの撮像装置として、RGBの3波長帯と当該3波長帯以外の特定波長帯とを撮像可能な第1撮像部204を用いてもよい。この場合、第1抽出部113及び第2抽出部114が、第1撮像部204が撮像した第1画像から、3波長帯及び特定波長帯での特徴量をそれぞれ抽出する形態としてもよい。また、第1画像を3波長帯と特定波長帯との画像成分とを分離する分離部を別途設け、分離された画像成分から第1抽出部113及び第2抽出部114が特徴量を抽出する形態としてもよい。なお、PLUファイルF1に登録する特徴量は、撮像装置が有する特性(3波長帯、特定波長帯)毎に用意してもよい。
また、本実施形態では、第1画像及び第2画像の各々から商品候補を認識し、その認識結果を第1統合部117で統合する形態としたが、他の段階で統合する形態としてもよい。例えば、第1画像及び第2画像の段階で統合する形態としてもよい。以下、この形態を、本実施形態の変形例として説明する。
[変形例]
図7は、第1の実施形態の変形例1に係るPOS端末10aの機能構成を示すブロック図である。POS端末10aのCPU101は、HDD104に記憶されたプログラムを実行することにより、図7に示す各機能部を備える。以下、POS端末10aが備える各機能部について説明する。なお、上記実施形態と同様の機能部については、同一の符号を付与し説明を適宜省略する。
図7は、第1の実施形態の変形例1に係るPOS端末10aの機能構成を示すブロック図である。POS端末10aのCPU101は、HDD104に記憶されたプログラムを実行することにより、図7に示す各機能部を備える。以下、POS端末10aが備える各機能部について説明する。なお、上記実施形態と同様の機能部については、同一の符号を付与し説明を適宜省略する。
第2統合部131は、第1取込部111及び第2取込部112が取り込んだ第1画像及び第2画像を統合し、統合画像を生成する。統合画像は、例えば、第1画像と第2画像とを、縦や横に並べた画像である。なお、第1取込部111及び第2取込部112の取り込みタイミングを同期させることで、同一時刻に取り込まれた第1画像及び第2画像から統合画像を生成してもよい。
第3抽出部132は、第2統合部131が生成した統合画像から特徴量(第3特徴量)を抽出する。具体的に、第3抽出部132は、統合画像に含まれた第1画像及び第2画像の各々に対し、上述した第1抽出部113(第2抽出部114)と同様の処理を実行する。なお、第3特徴量の抽出は、統合画像(フレーム)毎に、第1画像及び第2画像の両方から行う形態としてもよいし、交互に行う形態としてもよい。
第3類似度算出部133は、第3抽出部132が抽出した第3特徴量と、PLUファイルF1に登録された登録商品の特徴量とを比較することで、商品Gと登録商品との類似度を算出する。また、第3類似度算出部133は、類似度の算出を各登録商品について実行し、その類似度が所定の閾値を上回った登録商品を、商品候補として認識する。なお、閾値を上回る登録商品が所定数以上となった場合には、類似度の高いものから所定数選択する。また、PLUファイルF1に、第1撮像部204及び第2撮像部205用の特徴量が個別に用意されている場合には、対応する特徴量を用いて類似度を算出する。
そして、商品提示部118は、第3類似度算出部133で認識された商品候補(登録商品)に関する情報を、第1表示デバイス25に表示させる。
図8は、POS端末10aが実行する売上登録処理の一例を示すフローチャートである。なお、ステップS31、S32、S37〜S42の処理は、上述したステップS11、S12、S17〜S22と同様であるため、説明を適宜省略する。
ステップS33において、第2統合部131は、ステップS32で取り込まれた第1画像及び第2画像を統合することで、統合画像を生成する(ステップS33)。次いで、第3抽出部132は、ステップS33で生成された統合画像から第3特徴量を抽出する(ステップS34)。
続いて、第3類似度算出部133は、ステップS34で抽出された第3特徴量と、PLUファイルF1に登録された各登録商品の特徴量とを比較し、その類似度をそれぞれ算出する(ステップS35)。次いで、第3類似度算出部133は、算出した類似度のうち、その値が所定の閾値以上となる登録商品(商品候補)が存在するか否かを判定する(ステップS36)。
ステップS36において、第3類似度算出部133が、閾値以上の登録商品が存在しないと判定した場合(ステップS36;No)、ステップS32に戻る。また、第3類似度算出部133は、閾値以上の登録商品が存在すると判定した場合(ステップS36;Yes)、その登録商品(商品ID)を商品候補として認識する。そして、商品提示部118は、ステップS36で認識された商品候補に関する情報を第1表示デバイス25に表示する(ステップS37)。
このように、本変形例によれば、上記実施形態と同様に、商品Gの外観上の特徴を多面的に捉えることができるため、精度のよい特徴量を抽出する機会を増やすことができる。また、これにより、商品Gの認識率を向上させることができるため、売上処理の効率化を図ることができる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態について説明する。本実施形態では、上述した第2撮像部205に代えて、他の特徴量取得手段を備える構成について説明する。なお、上述した実施形態と同様の構成要素については、同一の符号を付与し説明を適宜省略する。
次に、第2の実施形態について説明する。本実施形態では、上述した第2撮像部205に代えて、他の特徴量取得手段を備える構成について説明する。なお、上述した実施形態と同様の構成要素については、同一の符号を付与し説明を適宜省略する。
図9は、第2の実施形態に係るPOS端末70及び商品読取装置80のハードウェア構成を示すブロック図である。ここで、商品読取装置80は、上述した商品読取装置20の構成うち、第2撮像部205に代えて測距部801を備える点で異なっている。
測距部801は、特徴量取得手段として機能する。測距部801は、TOF(Time Of Flight)方式等を用いた距離画像センサや、測域センサ等の距離センサである。測距部801は、図1に示した読取窓22内に配置され、測定を行う測定範囲は第1撮像部204の撮像範囲と略同等となるよう設定されている。測距部801は、CPU201の制御の下で動作することで、測距部801(読取窓22)から第1撮像部204の撮像範囲内に存在する物体までの3次元距離を測定する。この測距部801の測定結果は、読取窓22内から見た商品Gの外観(凹凸等の奥行き)を示す情報となる。
POS端末70は、HDD104にPLUファイルF2を備える。PLUファイルF2は、PLUファイルF1と同様のデータ構成(図3参照)を有するが、格納する特徴量が異なる。PLUファイルF2は、第1撮像部204と測距部801との特性に応じた特徴量をそれぞれ記憶する。具体的に、PLUファイルF2は、各登録商品について、第1撮像部204で撮像された画像から抽出した特徴量を、第1撮像部204用の特徴量として記憶する。また、PLUファイルF2は、各登録商品について、測距部801で測定された距離情報から抽出した特徴量を、測距部801用の特徴量として記憶する。距離情報から抽出される特徴量は、登録商品の外観上の形状や凹凸等の特徴を表すものとなる。
なお、本実施形態では、登録商品毎に、第1撮像部204及び測距部801用の特徴量をそれぞれ設ける形態としたが、これらの特徴量を統合した共起特徴量を一つ設ける形態としてもよい。共起特徴量は、第1撮像部204と測距部801との特徴量を、共起関係に基づいて対応付けたものである。例えば、第1撮像部204用の特徴量において彩度や明度の高い領域が、測距部801用の特徴量において読取窓22に最も近接する傾向にある場合、これらの要素を対応付ける。
次に、POS端末70のCPU101がプログラムを実行することで実現される、POS端末70の機能構成について、図10を参照して説明する。
図10は、POS端末70の機能構成を示すブロック図である。POS端末70のCPU101は、HDD104に記憶されたプログラムを実行することにより、図11に示す機能部を備える。なお、上述したPOS端末10と同様の機能部については、同一の符号を付与している。
第3取込部711は、測距部801の測定結果を距離情報として順次取り込む。なお、距離情報の取り込みは、第1取込部111の取り込みタイミングと同期して行うことが好ましい。
第4抽出部712は、第3取込部711が取り込んだ距離情報から、第1撮像部204で撮像された商品Gの特徴量(以下、第4特徴量)を抽出する。例えば、第4抽出部712は、第3取込部711が取り込んだ距離情報から、読取窓22に近接した所定範囲の領域を検出する。そして、第4抽出部712は、読取窓22との離間距離に基づき、検出した領域の凹凸状況等の表面の状態を表した第4特徴量を、第1撮像部204が撮像した商品Gの特徴量として抽出する。なお、第4抽出部712が抽出の対象とする領域は、第1抽出部113が検出した領域としてもよい。
第4類似度算出部713は、第4抽出部712が抽出した第4特徴量と、PLUファイルF1に登録された登録商品の特徴量とを比較することで、商品Gと登録商品との類似度を算出する。また、第4類似度算出部713は、類似度の算出を各登録商品について実行し、その類似度が所定の閾値を上回った登録商品を、商品Gの商品候補として認識する。なお、第1類似度算出部115は、第1撮像部204用に用意された各登録商品の特徴量と比較し、第4類似度算出部713は、測距部801用に用意された各登録商品の特徴量と比較を行うものとする。
第1統合部117は、第1類似度算出部115及び第4類似度算出部713の各々で認識された結果(商品候補)を類似度に基づいて統合し、最終的な認識結果を出力する。
以下、図11を参照して本実施形態の動作について説明する。ここで、図11は、POS端末70が実行する売上登録処理の一例を示すフローチャートである。なお、ステップS51、S56〜S62の処理は、上述したステップS11、S16〜S22と同様であるため、説明を適宜省略する。
第1取込部111が第1撮像部204の撮像動作を開始させると、第1取込部111は、第1撮像部204が撮像した第1画像を取り込む。また、第3取込部711は、測距部801の測定結果を距離情報として取り込む(ステップS52)。
続いて、第1抽出部113は、第1画像から第1特徴量を抽出する。また、第4抽出部712は、距離情報から第4特徴量を抽出する(ステップS53)。
第1類似度算出部115は、第1特徴量と、PLUファイルF1に登録された各登録商品の特徴量とを比較し、その類似度をそれぞれ算出する。また、第4類似度算出部713は、第4特徴量と、PLUファイルF1に登録された各登録商品の特徴量とを比較し、その類似度をそれぞれ算出する(ステップS54)。次いで、第1類似度算出部115及び第4類似度算出部713は、算出した類似度のうち、その値が所定の閾値以上となる登録商品(商品候補)が存在するか否かを判定する(ステップS55)。
ステップS55において、第1類似度算出部115及び第4類似度算出部713の両方で、閾値以上の登録商品が存在しないと判定された場合には(ステップS55;No)、ステップS52に戻る。また、第1類似度算出部115及び第4類似度算出部713の両方又は一方で、閾値以上の登録商品が存在すると判定された場合(ステップS55;Yes)、その登録商品(商品ID)が商品候補として認識される。
そして、第1統合部117がステップS55の認識結果(商品候補)を統合すると(ステップS56)、商品提示部118は、統合された商品候補に関する情報を第1表示デバイス25に表示する(ステップS57)。
以上のように、本実施形態によれば、第1撮像部204で撮像された画像及び測距部801で取得された距離情報から特徴量を抽出し、当該特徴量に基づいて商品候補の認識を行う。これにより、商品Gの外観上の特徴を多面的に捉えることができるため、精度のよい特徴量を抽出する機会を増やすことができる。また、これにより、商品Gの認識率を向上させることができるため、売上処理の効率化を図ることができる。
なお、本実施形態では、第1類似度算出部115及び第4類似度算出部713での認識結果を第1統合部117で統合する形態としたが、他の段階で統合する形態としてもよい。例えば、測距部801を距離画像センサとした場合、測定結果(距離情報)は画像データ(距離画像)として出力される。このような場合、上述した第1実施形態の変形例のように、第1画像及び距離画像の段階で統合する形態としてもよい。この形態を採用する場合、POS端末70の機能部の構成は、処理の対象を第1画像及び距離画像に代えることで、図7に示した構成を適用することができる。
また、本実施形態では、第1撮像部204と測距部801とを設けたが、第1撮像部204が距離画像センサとしての機能を兼ね備える場合には、第1撮像部204のみ備える構成としてもよい。この場合、第1抽出部113及び第2抽出部114が、第1撮像部204が撮像した第1画像から、第1特徴量と第2特徴量とをそれぞれ抽出する構成としてもよい。また、第1画像から距離画像の成分を分離する分離部を別途設け、第1抽出部113及び第2抽出部114が、分離された画像成分から第1特徴量と第2特徴量とを抽出する構成としてもよい。
また、PLUファイルF2が共起特徴量を記憶する場合には、第1画像及び距離情報(或いは距離画像)から、それらの共起関係を特徴量として抽出する形態としてもよい。以下、この形態を、本実施形態の変形例として説明する。
[変形例]
図12は、第2の実施形態の変形例に係るPOS端末70aの機能構成を示すブロック図である。POS端末70aのCPU101は、HDD104に記憶されたプログラムを実行することにより、図12に示す各機能部を備える。以下、POS端末70aが備える各機能部について説明する。なお、第1取込部111、第3取込部711、商品提示部118、入力受付部119、情報入力部120及び売上登録部121については、上記実施形態と同様であるため説明を適宜省略する。
図12は、第2の実施形態の変形例に係るPOS端末70aの機能構成を示すブロック図である。POS端末70aのCPU101は、HDD104に記憶されたプログラムを実行することにより、図12に示す各機能部を備える。以下、POS端末70aが備える各機能部について説明する。なお、第1取込部111、第3取込部711、商品提示部118、入力受付部119、情報入力部120及び売上登録部121については、上記実施形態と同様であるため説明を適宜省略する。
第5抽出手段721は、第1取込部111及び第3取込部711が取り込んだ第1画像と距離情報(或いは距離画像)とに基づき、両情報に含まれる要素間の関係を特徴量(第5特徴量)として抽出する。ここで「要素」は、上述した共起特徴量に応じて定まる。例えば、共起特徴量として、彩度(明度)と離間距離との共起関係が定められているとする。この場合、例えば、第1画像内の特定領域の彩度(明度)と、距離情報に含まれた当該領域での離間距離とが対応する要素となる。なお、要素とする領域は、商品Gを検出した領域とすることが好ましい。また、第5特徴量を抽出する単位は特に問わず、画素単位であってもよいし、離間距離を基準に区分けした小領域単位であってもよい。
第5類似度算出部722は、第5抽出手段721が抽出した第5特徴量と、PLUファイルF2に登録された各登録商品の共起特徴量とを比較することで、商品Gと登録商品との類似度を算出する。また、第5類似度算出部722は、類似度の算出を各登録商品について実行し、その類似度が所定の閾値を上回った登録商品を、商品Gの商品候補として認識する。なお、第5類似度算出部722は、閾値を上回る登録商品が所定数以上となった場合、類似度の高いものから登録商品を所定数選択する。
そして、商品提示部118は、第5類似度算出部722で認識された商品候補(登録商品)に関する情報を、第1表示デバイス25に表示させる。
図13は、POS端末70aが実行する売上登録処理の一例を示すフローチャートである。なお、ステップS71、S72、S76〜S81の処理は、上述したステップS51、S52、S57〜S62と同様であるため、説明を適宜省略する。
ステップS73において、第5抽出手段721は、ステップS72で取り込まれた第1画像及び距離情報から、第5特徴量を抽出する(ステップS73)。
第5類似度算出部722は、ステップS73で抽出された第5特徴量と、PLUファイルF1に登録された各登録商品の共起特徴量とを比較し、その類似度をそれぞれ算出する(ステップS74)。次いで、第5類似度算出部722は、算出した類似度のうち、その値が所定の閾値以上となる登録商品(商品候補)が存在するか否かを判定する(ステップS75)。
ステップS75において、第5類似度算出部722が、閾値以上の登録商品が存在しないと判定した場合(ステップS75;No)、ステップS72に戻る。また、第5類似度算出部722は、閾値以上の登録商品が存在すると判定した場合(ステップS75;Yes)、その登録商品(商品ID)を商品候補として認識する。
そして、商品提示部118は、ステップS75で認識された商品候補に関する情報を第1表示デバイス25に表示する(ステップS76)。
このように、本変形例によれば、上記実施形態と同様に、商品Gの外観上の特徴を多面的に捉えることができるため、精度のよい特徴量を抽出する機会を増やすことができる。また、これにより、商品Gの認識率を向上させることができるため、売上処理の効率化を図ることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記各実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記各実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、追加、組合せ等を行うことができる。また、上記各実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、上記各実施形態では、POS端末10がPLUファイルF1(或いはPLUファイルF2)を備える形態としたが、これに限らないものとする。例えば、商品読取装置20が備える形態としてもよいし、POS端末10及び商品読取装置20がアクセス可能な外部装置が備える形態としてもよい。
また、上記実施形態では、POS端末10(或いはPOS端末70)を情報処理装置とする例を説明したが、これに限らないものとする。例えば、商品読取装置20が、POS端末10が備える機能部の何れか又は全てを備えることで、特徴量や類似度、確定商品等をPOS端末10に出力する形態としてもよい。
また、上記実施形態では、チェックアウトシステム1として、POS端末10と商品読取装置20とで構成されるシステム構成の装置を説明したが、これに限らないものとする。例えば、POS端末10及び商品読取装置20の機能を備えた1台構成の装置に適用するようにしてもよい。POS端末10及び商品読取装置20の機能を備えた1台構成の装置としては、スーパーマーケット等の店舗に設置されて用いられるセルフチェックアウト装置(以降、単にセルフPOSと称する)が挙げられる。
図14はセルフPOS90の構成を示す外観斜視図、図15はセルフPOS90のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、以下では、図1及び図2に示される同様の構成については同一の符号を付して示し、その重複する説明を省略する。図14及び図15に示すように、セルフPOS90の本体91には、精算用の紙幣の入金や釣り紙幣の受け取りを行うための釣り銭器92が設けられている。また、本体91は、タッチパネル24が表面に配設された第1表示デバイス25や、商品の種別等を認識(検出)するために商品画像を読み取る商品読取部210を備えている。
第1表示デバイス25としては例えば液晶表示器が用いられる。第1表示デバイス25は、客にセルフPOS90の操作方法を知らせるための案内画面や、各種の入力画面を表示する。また、第1表示デバイス25は、商品読取部210で読み込んだ商品情報を表示する登録画面を表示する。また、第1表示デバイス25は、商品の合計金額や預かり金額、釣銭額等を表示し、支払い方法の選択をする精算画面等を表示する。
商品読取部210は、客が商品を商品読取部210の読取窓22にかざすことで、当該商品の画像を第1撮像部204及び第2撮像部205により読み取る(撮像する)ものである。
本体91の右側には、かごに入った未精算の商品を置くための第1載置台93が設けられる。また、本体91の左側には、精算済みの商品を置くための第2載置台94が設けられる。第2載置台94には、精算済みの商品を入れるための袋を掛けるためのフック95や、精算済みの商品を袋に入れる前に一時的に置いておくための一時置き台96が設けられている。また、第1載置台93、第2載置台94には第1計量器97、第2計量機98がそれぞれ備えられており、精算の前後で商品の重量が同じであることを確認する機能を有している。
このような構成のセルフPOS90を店舗システムに適用した場合、セルフPOS90が情報処理装置として機能することになる。
また、上記実施形態の各装置で実行されるプログラムは、各装置が備える記憶媒体(ROM又は記憶部)に予め組み込んで提供するものとするが、これに限らず、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。更に、記憶媒体は、コンピュータ或いは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。
また、上記実施形態の各装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよく、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
1 チェックアウトシステム
10、10a、70、70a POS端末
20、80 商品読取装置
111 第1取込部
112 第2取込部
113 第1抽出部
114 第2抽出部
115 第1類似度算出部
116 第2類似度算出部
117 第1統合部
118 商品提示部
119 入力受付部
120 情報入力部
121 売上登録部
131 第2統合部
132 第3抽出部
133 第3類似度算出部
711 第3取込部
712 第4抽出部
713 第4類似度算出部
721 第5抽出手段
722 第5類似度算出部
F1、F2 PLUファイル
10、10a、70、70a POS端末
20、80 商品読取装置
111 第1取込部
112 第2取込部
113 第1抽出部
114 第2抽出部
115 第1類似度算出部
116 第2類似度算出部
117 第1統合部
118 商品提示部
119 入力受付部
120 情報入力部
121 売上登録部
131 第2統合部
132 第3抽出部
133 第3類似度算出部
711 第3取込部
712 第4抽出部
713 第4類似度算出部
721 第5抽出手段
722 第5類似度算出部
F1、F2 PLUファイル
Claims (6)
- 複数の撮像部の各々から、当該撮像部が撮像した物品の画像を取り込む取込手段と、
前記取込手段が取り込んだ画像から、前記物品の特徴を示す特徴量を前記撮像部毎に抽出する抽出手段と、
前記抽出手段が抽出した特徴量と、照合用データに記憶された各商品の特徴量との類似度に基づき、前記各商品の中から前記物品の候補となる商品候補を、前記撮像部毎に認識する認識手段と、
前記認識手段で認識された商品候補の類似度について、その平均値を前記撮像部毎に算出し、当該平均値が高い方の商品候補に関する情報を表示部に表示する表示手段と、
を備える情報処理装置。 - 前記複数の撮像部は、互いに異なる撮像方向から前記物品を撮像する請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記複数の撮像部は、撮像可能な波長帯域の一部又は全部が異なる請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記複数の撮像部は、撮像倍率が相違する請求項1に記載の情報処理装置。
- 前記複数の撮像部のうちの少なくとも一つの撮像部は、撮像範囲内に存在する前記物品までの3次元距離を測定し、測定により得られた測定結果を前記画像として生成する請求項1に記載の情報処理装置。
- 情報処理装置のコンピュータを、
複数の撮像部の各々から、当該撮像部が撮像した物品の画像を取り込む取込手段と、
前記取込手段が取り込んだ画像から、前記物品の特徴を示す特徴量を前記撮像部毎に抽出する抽出手段と、
前記抽出手段が抽出した特徴量と、照合用データに記憶された各商品の特徴量との類似度に基づき、前記各商品の中から前記物品の候補となる商品候補を、前記撮像部毎に認識する認識手段と、
前記認識手段で認識された商品候補の類似度について、その平均値を前記撮像部毎に算出し、当該平均値が高い方の商品候補に関する情報を表示部に表示する表示手段と、
して機能させるためのプログラム。
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