JP6517016B2 - トリアリールメタン化合物 - Google Patents

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Description

本発明は、新規なトリアリールメタン化合物に関する。
今日、多数の染料が知られており、大きくは天然染料及び合成染料として区別がなされている。該合成染料としては、例えば、アニリンブルー、フクシンまたはメチルオレンジなどが挙げられるが、ほとんどの合成染料は、芳香族環または複素環を有し、イオン性(例えば、水溶性染料)または非イオン性化合物(例えば、分散染料)のいずれかである。また、イオン性染料の場合において、アニオン(陰イオン)性染料とカチオン(陽イオン)性染料との間で区別がされる。
上記カチオン性染料は、共役結合にわたり非局在化する正の電荷を有する有機カチオンと通常無機のアニオンからなる。またこれらは通常、置換されていてもよいアミノ基が共鳴に関与する染料である。
カチオン性染料の一つである塩基性トリアリールメタン系染料は、比較的色が鮮明で濃色という特徴を有し、広く用いられてきた。しかしながら、塩基性トリアリールメタン系染料は、用途によっては耐熱性や耐光性が不十分であり、堅牢性を向上するために種々の検討がなされている。
トリアリールメタン系染料の熱への耐久性を向上させるためにトリアリールメタン染料の対アニオンに塩化物イオン又はアリール硫酸イオンを用いた例が知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献2では、色特性及び耐熱性、耐光性、耐溶剤性に優れる安定なカラーフィルタ用着色組成物を得る手段として、トリアリールメタン系塩基性染料と少なくとも2つのスルホン基を有する有機スルホン化物とからなる造塩化合物が記載されている。
また、特許文献3では、耐光性に優れ、耐光性をも満たす着色樹脂組成物を得る手段として、フタロシアニンやアントラキノンなどの色素骨格のスルホン化物を対アニオンとし、カチオンであるトリアリールメタン骨格と塩形成する手法が報告されている。
特許文献4には、高温においても長時間に亘って輝度に優れた液晶表示が可能となるカラーフィルタ用青色顔料として、特定の塩基性トリアリールメタン染料の、タングステン、ケイ素、リンから選ばれるひとつないしは複数の元素と、酸素とを必須元素として含有するアニオンからなるカラーフィルタ用青色顔料が開示されている。
特開2008−304766号公報 特開2011−7847号公報 WO2009/107734号公報 特表2011−186043号公報
本発明者らは、より青味の深い青色を有し、より着色力のある塩基性トリアリールメタン系化合物を検討してきた。
本発明者らは、このような観点で鋭意研究を進めていたところ、新規なトリアリールメタン化合物を見出し、この新規トリアリールメタン化合物が優れた着色力を有するとの知見を得て、本発明を完成するに至った。
したがって、本発明は、着色力に優れた、新規トリアリールメタン化合物を提供することを目的とする。
本発明に係る化合物は、下記一般式(I)で表される化合物である。
Figure 0006517016

(一般式(I)中、Arは置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表し、R〜Rは各々独立に水素原子、置換基として芳香族炭化水素基、ハロゲン原子、及び水酸基の少なくとも1種を有していてもよい脂肪族炭化水素基、又は、置換基としてハロゲン原子、及び脂肪族炭化水素基の少なくとも1種を有していてもよい芳香族炭化水素基を表し、RとR、RとR、RとRのそれぞれが結合して環構造を形成してもよい。但し、R〜Rのうち少なくとも1個は炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基を含む。
aは1以上の数を表し、Xa−はa価のアニオンを表す。
〜R及びArが複数ある場合、当該複数あるR〜R及びArは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
本発明の化合物は、前記炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基に対応する脂環式炭化水素の融点が、80〜300℃であることが、耐熱性の点から好ましい。
本発明の化合物は、前記一般式(I)におけるaが1の化合物とすることができる。
また、本発明の化合物は、前記一般式(I)におけるaが2以上の化合物とすることができる。
本発明の化合物は、前記一般式(I)におけるXa−が、タングステン及びモリブデンより選択される1種以上の原子を含むa価のポリ酸であることが耐熱性の点から好ましい。
本発明の化合物は、前記ポリ酸が、少なくともタングステンを含み、モリブデンの前記タングステンに対するモル比が2/98以下であることが、耐熱性の点から好ましい。
本発明によれば、着色力に優れた、新規トリアリールメタン化合物を提供することができる。
化合物A−1(実施例1−1)の吸収スペクトルの一例を示す図である。
以下、本発明に係る化合物について詳しく説明する。
なお、本発明において、光とは、可視及び非可視領域の波長の電磁波のみならず、電子線のような粒子線、及び、電磁波と粒子線を総称する放射線又は電離放射線が含まれる。本発明において有色の化合物とは、少なくとも可視領域の波長の電磁波を吸収する性質を有する化合物をいう。
また、本発明において有機基とは、炭素原子を1個以上有する基のことをいう。
[一般式(I)で表される化合物]
本発明に係る化合物は、下記一般式(I)で表される化合物である。
Figure 0006517016

(一般式(I)中、Arは置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表し、R〜Rは各々独立に水素原子、置換基として芳香族炭化水素基、ハロゲン原子、及び水酸基の少なくとも1種を有していてもよい脂肪族炭化水素基、又は、置換基としてハロゲン原子、及び脂肪族炭化水素基の少なくとも1種を有していてもよい芳香族炭化水素基を表し、RとR、RとR、RとRのそれぞれが結合して環構造を形成してもよい。但し、R〜Rのうち少なくとも1個は炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基を含む。
aは1以上の数を表し、Xa−はa価のアニオンを表す。
〜R及びArが複数ある場合、当該複数あるR〜R及びArは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
上記一般式(I)で表される化合物は、着色力に優れている。当該化合物が着色力に優れている理由は、未解明な部分もあるが、以下のように推定される。
本発明の化合物は、上記一般式(I)で表されるように、トリアリールメタン骨格を有するカチオンを含み、当該トリアリールメタン骨格におけるR〜Rのうち少なくとも1個は炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基を含む置換基である。炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基は、鎖状の脂肪族炭化水素基や平面的な構造を有する芳香族炭化水素基と比較して嵩高い構造を有している。即ち、脂環式炭化水素基においては、各炭素原子の分子軌道はSP3混成軌道になることから、炭素原子及び当該炭素原子に結合する水素原子は3次元的に配置されて嵩高くなっている。例えば炭素原子数が6の脂環式炭化水素基であるシクロヘキシル基は、いわゆるいす型配座や舟形配座をとり、炭素原子が3次元的に配置されると共に、各炭素原子が有する2本のC−H結合のうち1本は、炭素環が作る擬和平面に対して垂直となっているため、嵩高い構造となっている。
このような嵩高い構造を有するトリアリールメタンカチオンは、分子間のπ−π相互作用が阻害されやすいため、従来のトリアリールメタン系染料と比較して、トリアリールメタン骨格の積み重ね(スタッキング)が生じにくいものと推定される。そのため、一般式(I)で表される化合物は、溶液中乃至凝集体中で、トリアリールメタン骨格同士が近接しすぎず、ある程度の間隔をもって配置されるものと推定される。そのため、一般式(I)で表される化合物は、スタッキングしやすい従来のトリアリールメタン系染料と比較して、効率よく光を吸収するものと推定される。
その結果、一般式(I)で表される化合物は、従来のトリアリールメタン系染料よりも高いモル吸光係数を有し、着色力に優れている。また、一般式(I)で表される化合物は、上述のように分子間の相互作用が抑制されるため、色純度が向上し、透過率の最大波長が短波長側にシフトして、より青味の深い青色が得られるという効果も有している。
一般式(I)において、Arは置換基を有していてもよい2価の芳香族基である。当該2価の芳香族基は、特に限定されず、得られる化合物の色調などを考慮して適宜選択することができる。当該芳香族基は、炭素環からなる芳香族炭化水素基の他、複素環基であってもよい。芳香族炭化水素基における芳香族炭化水素としては、ベンゼン環の他、ナフタレン環、テトラリン環、インデン環、フルオレン環、アントラセン環、フェナントレン環等の縮合多環芳香族炭化水素;ビフェニル、ターフェニル、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、スチルベン等の鎖状多環式炭化水素が挙げられる。当該鎖状多環式炭化水素においては、ジフェニルエーテル等のように鎖状骨格中にO、S、Nを有していてもよい。一方、複素環基における複素環としては、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール等の5員複素環;ピラン、ピロン、ピリジン、ピロン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン等の6員複素環;ベンゾフラン、チオナフテン、インドール、カルバゾール、クマリン、ベンゾ−ピロン、キノリン、イソキノリン、アクリジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン等の縮合多環式複素環が挙げられる。
これらの芳香族基が有していてもよい置換基としては、炭素原子数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子等が挙げられる。
本発明においては、Arが炭素原子数が6〜20の芳香族基であることが好ましく、炭素原子数が10〜14の縮合多環式炭素環からなる芳香族基がより好ましい。中でも、構造が単純で原料が安価である点からフェニレン基やナフチレン基であることがより好ましい。
一般式(I)において、R〜Rは各々独立に水素原子、置換基として芳香族炭化水素基、ハロゲン原子、及び水酸基の少なくとも1種を有していてもよい脂肪族炭化水素基、又は、置換基としてハロゲン原子、及び脂肪族炭化水素基の少なくとも1種を有していてもよい芳香族炭化水素基を表し、RとR、RとR、RとRのそれぞれが結合して環構造を形成してもよい。但し、R〜Rのうち少なくとも1個は炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基を含む。なお、本発明において炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基を含むとは、炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基であるか、置換基として炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基を含む場合が包含される。中でも、着色力、及び耐熱性に優れる点からは、R又はRのうち少なくとも一方が炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基であることが好ましい。
〜Rにおける脂肪族炭化水素基は、直鎖又は分岐の脂肪族炭化水素基であっても、環状の脂環式炭化水素基であってもよい。
直鎖又は分岐の脂肪族炭化水素基としては、例えば、炭素原子数1〜20の直鎖又は分岐状アルキル基等が挙げられ、中でも、炭素原子数が1〜8の直鎖又は分岐のアルキル基であることが好ましく、炭素原子数が1〜5の直鎖又は分岐のアルキル基であることが、製造及び原料調達の容易さの点からより好ましく、中でも、エチル基又はメチル基であることが特に好ましい。
脂肪族炭化水素基が置換基として有してもよい芳香族炭化水素基は、特に限定されないが、例えば、炭素原子数が6〜20の芳香族基であることが好ましく、炭素原子数が6〜16の芳香族基がより好ましい。中でも、構造が単純で原料が安価である点から、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
〜Rにおける脂環式炭化水素基は、特に限定されないが、着色力、及び耐熱性に優れる点からは、炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基が好ましい。本発明においては、R〜Rのうち少なくとも一つは、炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基を含むため、着色力、及び耐熱性に優れた化合物を得ることができる。
炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基の具体例としては、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等の他、ノルボルニル基、ビシクロ[2,2,2]オクチル基、アダマンチル基等の有橋脂環式炭化水素基が挙げられる。本発明においては、着色力、及び耐熱性に優れる点から、炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基の中でも有橋脂環式炭化水素基であることが好ましく、炭素原子数が7以上の有橋脂環式炭化水素基であることが好ましい。
なお本発明において、有橋脂環式炭化水素基とは、脂肪族環内に橋かけ構造を有し、多環構造を有する多環状脂肪族炭化水素基をいう。有橋脂環式炭化水素基は、脂肪族環内に橋かけ構造を有しない脂環式炭化水素基と比較して、更に嵩高い構造を有しているため、着色力、及び耐熱性がより向上するものと推定される。
一方、脂環式炭化水素基の炭素原子数の上限は特に限定されないが、構造が単純で原料が入手しやすい点から、12以下であることが好ましく、更に10以下であることが好ましい。
本発明において、前記炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基は対応する脂環式炭化水素の融点が、80〜300℃であることが好ましい。このような脂環式炭化水素基を用いることにより、トリアリールメタン骨格を有するカチオンとポリ酸アニオンとの塩形成時において、バルク中に安定に存在できるようになり、着色力、及び耐熱性がよりが向上する。
なお、対応する脂環式炭化水素とは、脂環式炭化水素基に水素を付加した化合物をいい、例えば、ノルボルニル基に対応する脂環式炭化水素は、ノルボルナン(融点85℃)であり、アダマンチル基に対応する脂環式炭化水素はアダマンタン(融点270℃)である。
また、R〜Rにおける芳香族炭化水素基としては、炭素原子数が6〜20の芳香族基であることが好ましく、炭素原子数が6〜16の芳香族基がより好ましい。当該芳香族炭化水素基は、置換基としてハロゲン原子、及び脂肪族炭化水素基の少なくとも1種を有していてもよく、当該脂肪族炭化水素基としては、前記脂肪族炭化水素基が挙げられ、置換基として前記炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基を含んでいても良い。
〜Rにおける芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、シクロヘキシルフェニル基、ノルボルニルフェニル基、アダマンチルフェニル基等が挙げられる。
とR、RとR、RとRが結合して環構造を形成しているとは、RとR、RとR、又はRとRが窒素原子を介して環構造を形成していることをいう。環構造は特に限定されないが、例えばピロリジン環、ピペリジン環、モルホリン環等が挙げられる。
本発明においては、中でも、化学的安定性の点からR〜Rのうちいずれか一つが炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基を含む脂肪族炭化水素基であり、その他は各々独立に、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基、若しくは、RとR、RとR、又はRとRが結合してピロリジン環、ピペリジン環、モルホリン環を形成していることが好ましい。
本発明においてアニオンであるXa−は、a価のアニオンを表す。Xa−は、特に限定されず、公知のアニオンの中から1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
aは1以上の数を表し、本発明において一般式(I)で表される化合物は、aが1である化合物、即ち、1価のアニオンを有する化合物であってもよく、また、一般式(I)で表される化合物は、aが2以上である化合物、即ち、2価以上のアニオンを有する化合物であってもよい。
一般式(I)で表される化合物が1価のアニオンを有する化合物である場合、当該一般式(I)で表される化合物は、溶媒への溶解性に優れるため、優れた着色力を有する染料として好適に用いることができる。
また、一般式(I)で表される化合物が2価以上のアニオンを有する化合物である場合、当該一般式(I)で表される化合物は、溶媒への溶解性が低下するため、溶媒中で好適に分散することができ、優れた着色力と耐熱性を有する顔料として好適に用いることができる。
但し、溶媒等の選択によって、1価のアニオンを有する一般式(I)で表される化合物を分散して用いてもよく、2価以上のアニオンを有する一般式(I)で表される化合物を溶解して用いてもよい。
以下、Xa−が1価のアニオンである場合と、Xa−が2価以上のアニオンである場合について順に説明するが、本発明においては、一般式(I)で表される化合物におけるXa−が、1価のアニオンと2価以上のアニオンの混合物であってもよい。
<Xa−が1価のアニオンである場合>
一般式(I)で表される化合物において、Xa−が1価のアニオンである場合、アルコール系溶媒やケトン系溶媒への溶解度が高く、高濃度の色材溶液を調製することも可能であり、種々の基材の染着に用いることができる。
1価のアニオンは、特に限定されず、有機アニオンであっても無機アニオンであってもよい。ここで有機アニオンとは、炭素原子を少なくとも1つ含有するアニオンを表す。また、無機アニオンとは、炭素原子を含有しないアニオンを表し、例えば、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオンのようなハロゲン化物イオンや、硝酸イオン(NO)、過塩素酸イオン(ClO )等が挙げられる。
a−が1価の有機アニオンである場合、その構造は特に限定されない。中でも、アニオン性置換基を有する有機基であることが好ましい。
アニオン性置換基としては、例えば、−SOSOCH、−SOCOCH、−SOSOCF、−SOCOCF、−CFSOSOCH、−CFSOCOCH、−CFSOSOCF、−CFSOCOCF等のイミド酸基や、−SO 、−CFSO 、−COO、−CFCOO等の置換基が挙げられる。
中でも、原材料入手の容易さや製造コスト、高い酸性度によりカチオンを安定化し発色状態を維持する効果が高い点から、イミド酸基や、−SO 、−CFSO が好ましく、更に、−SO (スルホナト基)であることが好ましい。
アニオン性置換基が置換される有機基としては、特に限定されない。当該有機基としては、直鎖、分岐、又は環状の飽和又は不飽和炭化水素基、単環又は多環芳香族基及びこれらが組み合わされた基が挙げられ、これらは炭素鎖中に、O、S、N等の異種原子が含まれていてもよく、カルボニル基、カルボキシ基、オキシカルボニル基、アミド基が含まれていてもよく、水素原子が置換されていてもよい。有機基が有していてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子等が挙げられる。
上記アニオン性置換基が置換される有機基としては、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ノルボルナン、ビシクロ[2,2,2]ヘキサン、ビシクロ[3,2,3]オクタン、アダマンタン等の炭化水素;ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、ピレン、トリフェニレン、フルオレン、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラン、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン、インドール、プリン、キノリン、イソキノリン、キサンテン、カルバゾール等の芳香族化合物が挙げられ、更にハロゲン原子、アルキル基等の置換基を有していてもよい。
アニオン性置換基が置換される有機基としては、中でも、アニオン性置換基の導入が容易な点から、単環又は多環芳香族炭化水素基及びこれらが組み合わされた基であることが好ましい。
アニオンにより色変化しないことを目的とする場合には、400nm以下の波長領域に吸収極大をもつ有機基を用いることが好ましい。400nm以下の波長領域に吸収極大をもつ有機基としては、例えば、ナフタレン、テトラリン、インデン、フルオレン、アントラセン、フェナントレン等の縮合多環式炭素環からなる有機基;ビフェニル、ターフェニル、ジフェニルメタン、トリフェニルメタン、スチルベン等の鎖状多環式炭化水素からななる有機基;フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール等の5員複素環からなる有機基、ピラン、ピロン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン等の6員複素環からなる芳香族化合物;ベンゾフラン、チオナフテン、インドール、カルバゾール、クマリン、ベンゾ−ピロン、キノリン、イソキノリン、アクリジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリン等の縮合多環式複素環からなる有機基等が挙げられる。
また、アニオン性置換基が置換される有機基としては、有機化合物又は有機金属化合物である、アゾ染料、アントラキノン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料及びフタロシアニン染料、インジゴ染料に由来する骨格を用いてもよい。或いは、従来公知の酸性染料、直接染料、酸性媒染染料を用いてもよい。
染料由来の骨格や酸性染料、直接染料、酸性媒染染料等を用いた場合には、得られる色材の色調が変化し、前記一般式(I)で表される化合物の色調を所望のものに調整することができる。
<Xa−が2価以上のアニオンである場合>
a−が2価以上のアニオンである場合、当該アニオンは特に限定されず、有機アニオンであっても無機アニオンであってもよい。
a−が2価以上の有機アニオンである場合、その構造は特に限定されない。中でも、アニオン性置換基を有する有機基であることが好ましい。
アニオン性置換基としては、例えば、−SOSOCH、−SOCOCH、−SOSOCF、−SOCOCF、−CFSOSOCH、−CFSOCOCH、−CFSOSOCF、−CFSOCOCF等のイミド酸基や、−SO 、−CFSO 、−PO 2−、−COO、−CFPO 2−、−CFCOO等の置換基が挙げられる。
中でも、カチオンを安定化し、色材の発色を安定させる点から、1価のアニオン性置換基を2つ以上用いることが好ましい。また、原材料入手の容易さや製造コスト、高い酸性度によりカチオンを安定化し発色状態を維持する効果が高い点から、イミド酸基や、−SO 、−CFSO が好ましく、更に、−SO (スルホナト基)であることがより好ましい。
アニオン性置換基を複数置換する場合は、同一の置換基であってもよく、異なる置換基を用いてもよい。
アニオン性置換基が置換される有機基としては、特に限定されず、前記Xa−が1価のアニオンである場合と同様の有機基の中から、適宜選択して用いることができる。
また、アニオン性置換基が置換される有機基としては、有機化合物又は有機金属化合物である、アゾ染料、アントラキノン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料及びフタロシアニン染料、インジゴ染料に由来する骨格を用いてもよい。或いは、従来公知の酸性染料、直接染料、酸性媒染染料を用いてもよい。
染料由来の骨格や酸性染料、直接染料、酸性媒染染料等を用いた場合には、得られる色材の色調が変化し、前記一般式(I)で表される化合物の色調を所望のものに調整することができる。
一方、Xa−が2価以上の無機アニオンである場合、無機のオキソ酸およびその脱水縮合物である限り、その構造や組成は特に限定されない。無機アニオンとしては、例えば、2価以上のオキソ酸のアニオン(リン酸イオン、硫酸イオン、クロム酸イオン、タングステン酸イオン(WO 2−)、モリブデン酸イオン(MoO 2−)等)や、複数のオキソ酸が縮合したポリ酸イオン等の無機アニオンやその混合物を挙げることができる。
上記ポリ酸としては、イソポリ酸イオン(Mc−であってもヘテロポリ酸イオン(Xc−であってもよい。上記イオン式中、Mはポリ原子、Xはヘテロ原子、mはポリ原子の組成比、nは酸素原子の組成比を表す。ポリ原子Mとしては、例えば、Mo、W、V、Ti、Nb等が挙げられる。またヘテロ原子Xとしては、例えば、Si、P、As、S、Fe、Co等が挙げられる。
中でも、耐熱性の点から、少なくともタングステンを含み、且つモリブデンを含んでいてもよいポリ酸アニオンであることが好ましく、中でも、全ポリ酸アニオン中の前記モリブデンの前記タングステンに対するモル比が2/98以下であることが好ましい。
タングステン(W)及びモリブデン(Mo)の少なくとも1種を含むポリ酸アニオンとしては、例えば、イソポリ酸である、タングステン酸イオン[W10324−、モリブデン酸イオン[Mo192−や、ヘテロポリ酸である、リンタングステン酸イオン[PW12403−、[P18626−、ケイタングステン酸イオン[SiW12404−、リンモリブデン酸イオン[PMo12403−、ケイモリブデン酸イオン[SiMo12404−、リンタングストモリブデン酸イオン[PW12−xMo403−(xは1〜11の整数)、[P18−yMo626−(yは1〜17の整数)、ケイタングストモリブデン酸イオン[SiW12−xMo404−(xは1〜11の整数)等が挙げられる。タングステン(W)及びモリブデン(Mo)の少なくとも1種を含むポリ酸アニオンとしては、耐熱性の点、及び原料入手の容易さの点から、上記の中でもヘテロポリ酸であることが好ましく、更にP(リン)を含むヘテロポリ酸であることがより好ましい。
本発明の化合物において、アニオン(Xa−)は、1価のアニオン、又は2価以上のアニオンを単独で用いることもでき、1価のアニオンと2価以上のアニオンとを組合わせて用いることもできる。また、本発明において、アニオンは、有機アニオン又は無機アニオンを単独で用いることもでき、有機アニオンと無機アニオンとを組合わせて用いることもできる。
<一般式(I)で表される化合物の製造方法>
一般式(I)で表される化合物の製造方法は、特に限定されないが、例えば、下記一般式(A)で表される化合物と、下記一般式(B)で表される化合物とを縮合反応させてトリアリールメタンカチオンを製造した後、必要に応じて、当該カチオンと、所望のアニオンとを溶媒中で混合することにより、所望のアニオンを有する前記一般式(I)で表される化合物が得られる。
Figure 0006517016

(上記一般式(A)及び上記一般式(B)中のR〜Rは、前記一般式(I)におけるR〜Rと同様であって、R〜Rのうち少なくとも1個は炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基を含む。Ar’は、一般式(I)におけるArに水素が結合した1価の芳香族基であり、X’は、1価のアニオンである。)
上記の製造方法は、一般式(A)のArと、一般式(B)のカルボニル基との間で脱水縮合することにより、炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基を少なくとも1個含むトリアリールメタン骨格を形成するものである。
一般式(A)で表される化合物、及び一般式(B)で表される化合物は、それぞれ市販品を用いてもよく、所望の構造を有する化合物を合成してもよい。
以下では、一例として、R又はRに炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基を有する一般式(I)で表される化合物の合成方法を説明する。
又はRに炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基を有する一般式(A)で表される化合物は、例えば、所望の置換基Ar’が導入されたハロゲン化芳香族化合物と、炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基を有するアミン化合物を、塩基存在下、酢酸パラジウム等を触媒として溶媒中で反応させることにより得ることができる。
前記ハロゲン化芳香族化合物の使用量は、前記アミン化合物に対して1.5〜10モル当量とすることが好ましく、1.5〜3.0モル当量とすることがより好ましく、更に、1.8〜2.2モル当量とすることが副生成物の生成を抑制し、反応収率を向上させる点から好ましい。
上記反応における反応温度は、特に制限はないが、通常100〜150℃程度であり、副反応を抑制する点から130〜145℃であることが好ましい。また、上記反応の反応圧力に特に制限はないが、常圧〜0.1MPaが望ましく、常圧がさらに望ましい。また上記反応における反応時間は、合成量や反応温度等により変動する場合があるので一概には言えないが、通常6〜72時間、好ましくは6〜48時間の範囲に設定される。
当該反応に用いられる塩基としては特に限定されないが、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウムの他、金属アルコキシド、金属アミド等が挙げられる。中でも、求核性の低い強塩基を用いることが、副反応を抑え、塩基発生剤の収率を向上させる観点から好ましく、例えば、カリウム−t−ブトキシド、ナトリウム−t−ブトキシド、リチウム−t−ブトキシド、リチウムジイソプロピルアミド、カリウムヘキサメチルジシラジド、リチウムテトラメチルピペリジド等が好適に用いられる。求核性の低い強塩基の中でも、カリウム−t−ブトキシドを用いることがより好ましい。
前記塩基の添加量は、特に限定されないが、通常、アミン化合物に対して2.0〜4.0モル当量であり、2.5〜3.5モル当量であることが反応収率を向上する点から好ましい。
一般式(A)で表される化合物と、一般式(B)で表される化合物の縮合反応は、公知の方法とすることができ、例えば、オキシ塩化リン等の塩素化剤を用いた溶媒中で反応させることにより得ることができる。
上記反応において用いられる一般式(B)で表される化合物の使用量は、前記一般式(A)に対して、1.5〜4.0モル当量であることが好ましく、1.5〜3.0モル当量であることがより好ましく、更に1.8〜2.2モル当量であることが、副生成物の生成を抑制し、反応収率を向上させる点から好ましい。
上記反応における反応温度は、特に制限はないが、通常110〜150℃程度であり、副反応を抑制する点から110〜120℃であることが好ましい。また、上記反応の反応圧力に特に制限はないが、常圧〜0.1MPaが望ましく、常圧がさらに望ましい。また上記反応における反応時間は、合成量や反応温度等により変動する場合があるので一概には言えないが、通常1〜10時間、好ましくは1〜5時間の範囲に設定される。
前記オキシ塩化リンの添加量は、特に限定されないが、通常、前記化合物(A)に対して1.5〜3.0モル当量であり、1.8〜3.0モル当量であることが反応収率を向上する点から好ましい。
一般式(I)で表される化合物は、前記反応により得られたトリアリールメタンの塩化物と、所望のアニオンを、溶媒中で混合することにより得られる。
<一般式(I)で表される化合物の用途>
一般式(I)で表される化合物は、トリアリールメタンカチオンのR〜Rのうち少なくとも1個は炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基を含む置換基を有しているため、より着色力に優れ、青味の深い青色の化合物である。そのため、色材として、各種用途に好適に用いることができる。
一般式(I)で表される化合物は、塗料、インク、合成樹脂、織物、化粧品、食品などの着色に用いられるほか、各種溶媒に溶解乃至分散させて、種々のインク用途に用いることができる。また、2価以上のアニオンを含む一般式(I)で表される化合物は、耐熱性にも優れているため、カラーフィルタ用途等、製造時や使用時に高温に加熱される用途に好適に用いることができ、中でも青色画素用途に好適に用いることができる。
以下、本発明について実施例を示して具体的に説明する。これらの記載により本発明を制限するものではない。
<実施例1:化合物A−1、化合物A−2の合成>
(中間体Aの合成)
水175mLに、2−アダマンタンアミン塩酸塩25g(133.2mmol)を加え、次いで、水酸化ナトリウム5.9g(147.5mmol)を加えて、室温で1時間撹拌し、ろ過した。水でケーキを洗浄し、乾燥させ、2−アダマンタンアミンを15.6g得た。
キシレン50mL中にt−ブトキシナトリウム26.0g(270.6mmol)、2−アダマンタンアミン13.9g(91.9mmol)、トリフェニルホスフィン0.51g(1.94mmol)、酢酸パラジウム0.22g(0.98mmol)を加え、110−115℃に昇温した。同温で1−ブロモナフタレン20.0g(96.6mmol)を滴下した。滴下終了後、同温で20時間反応させ、反応液に水を加え有機層を洗浄した。有機層を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、展開溶媒トルエン/n−ヘキサン)で精製し、下記一般式(1)で表される中間体Aが3.5g(収率13%)得られた。
得られた化合物は、下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・MS(ESI) (m/z):278(M+H)
Figure 0006517016
(実施例1−1:化合物A−1の合成)
クロロベンゼン15g中に、前記中間体A 3.0g(10.8mmol)、4,4‘−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン4.8g(14.8mmol)、オキシ塩化リン2.4g(15.7mmol)を加えて、40−45℃で2時間反応させた。反応液をクロロホルムで抽出し、水で有機層を洗浄、濃縮した。濃縮物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、展開溶媒クロロホルム/メタノール)で精製し、下記化学式(2)で表される化合物A−1が2.2g(収率33%)得られた。
得られた化合物は、下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・MS(ESI) (m/z):584(M+)
・元素分析値:CHN実測値 (79.27%、8.09%、6.83%);理論値(79.39%、8.12%、6.77%)
Figure 0006517016
(実施例1−2:化合物A−2の合成)
関東化学製12タングストリン酸・n水和物1.84g(0.52mmol)をメタノール40mL、水40mLの混合液に加熱溶解させ、前記化合物A−1 1.0g(1.6mmol)を加え、1時間攪拌した。沈殿物を濾取し、水で洗浄した。得られた沈殿物を減圧乾燥して下記化学式(3)で表される化合物A−2を2.4g(収率96%)を得た。
得られた化合物は、下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
31P NMR(d−dmso、ppm)δ15.15
・MS(MALDI) (m/z):584(M)、2879(M
・元素分析値:CHN実測値 (31.85%、8.10%、6.93%);理論値(31.90%、3.26%、2.72%)
・蛍光X線分析:Mo/W実測比 (0%、100%);理論値(0%、100)
Figure 0006517016
なお、化合物中のモリブデンとタングステンとのモル比は、蛍光X線分析装置(XRF:X−ray Fluorescence Analysis) (RIX−3100:理学電気工業社製)を用いて、下記の測定条件により元素分析を行ない、検出された元素のうちMo、Wの検出結果から実測比を得た。
XRFの測定条件として、上記化合物の測定径を30mmφ、測定雰囲気を13Paの真空状態、測定元素は、B(ボロン)から原子番号順にU(ウラン)までの元素を対象とした。
<実施例2:化合物B−1、化合物B−2の合成>
(中間体Bの合成)
キシレン32mL中にt−ブトキシナトリウム8.2g(85.3mmol)、1−アダマンタンメチルアミン9.6g(58.1mmol)、トリフェニルホスフィン0.32g(1.22mmol)、酢酸パラジウム0.14g(0.62mmol)を加え、110−115℃に昇温した。同温で1−ブロモナフタレン12.6g(60.8mmol)を滴下した。滴下終了後、同温で20時間反応させ、反応液に水を加え有機層を洗浄した。有機層を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、展開溶媒トルエン/n−ヘキサン)で精製し、下記一般式(4)で表される中間体Bが2.5g(収率14%)得られた。
得られた化合物は、下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・MS(ESI) (m/z):292(M+H)
Figure 0006517016
(実施例2−1:化合物B−1の合成)
クロロベンゼン11.0g中に、中間体B 2.2g(7.5mmol)、4,4‘−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン3.6g(11.1mmol)、オキシ塩化リン1.8g(11.7mmol)を加えて、40−45℃で2時間反応させた。反応液をクロロホルムで抽出し、水で有機層を洗浄、濃縮した。濃縮物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、展開溶媒クロロホルム/メタノール)で精製し、下記化学式(5)で表される化合物B−1が1.3g(収率25%)得られた。
得られた化合物は、下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・MS(ESI) (m/z):598(M+)
・元素分析値:CHN実測値 (79.71%、8.18%、6.76%);理論値(79.52%、8.26%、6.62%)
Figure 0006517016
(実施例2−2:化合物B−2の合成)
次いで、前記実施例1−2において、化合物A−1の代わりに化合物B−1を用いた以外は、前記実施例1−2と同様にして、下記化学式(6)で表される化合物B−2を得た(収率97%)。
得られた化合物は、下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・31P NMR(d−dmso、ppm)δ−15.15
・MS(MALDI) (m/z):598(M+)、2879(MH2−)
・元素分析値:CHN実測値 (32.45%、3.42%、2.65%);理論値(32.38%、3.36%、2.70%)
・蛍光X線分析:MoW実測比 (0%、100%);理論値(0%、100)
Figure 0006517016
参考例3:化合物C−1、化合物C−2の合成>
(中間体Cの合成)
キシレン62mL中にt−ブトキシナトリウム16.2g(168.6mmol)、シクロヘキシルアミン11.4g(115.0mmol)、トリフェニルホスフィン0.63g(2.40mmol)、酢酸パラジウム0.27g(1.20mmol)を加え、110−115℃に昇温した。同温で1−ブロモナフタレン25.0g(120.7mmol)を滴下した。滴下終了後、同温で20時間反応させ、反応液に水を加え有機層を洗浄した。有機層を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、展開溶媒トルエン/n−ヘキサン)で精製し、下記一般式(7)で表される中間体Cが5.9g(収率22%)得られた。
得られた化合物は、下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・MS(ESI) (m/z):226(M+H)
Figure 0006517016
参考例3−1:化合物C−1の合成)
クロロベンゼン25g中に、前記中間体C 5.0g(22.2mmol)、4,4‘−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン9.9g(30.5mmol)、オキシ塩化リン4.9g(32.0mmol)を加えて、40−45℃で3時間反応させた。反応液をクロロホルムで抽出し、水で有機層を洗浄、濃縮した。濃縮物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、展開溶媒クロロホルム/メタノール)で精製し、下記化学式(8)で表される化合物C−1が4.3g(収率34%)得られた。
得られた化合物は、下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・MS(ESI) (m/z):532(M+)
・元素分析値:CHN実測値 (78.13%、7.94%、7.27%);理論値(78.21%、8.16%、7.39%)
・蛍光X線分析:MoW実測比 (0%、100%);理論値(0%、100)
Figure 0006517016
参考例3−2:化合物C−2の合成)
次いで、前記実施例1−2において、化合物A−1の代わりに化合物C−1を用いた以外は、前記実施例1−2と同様にして、下記化学式(9)で表される化合物C−2を得た(収率96%)。
得られた化合物は、下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・31P NMR(d−dmso、ppm)δ−15.15
・MS(MALDI) (m/z):598(M+)、2879(M2−)
・元素分析値:CHN実測値 (29.84%、3.21%、2.90%);理論値(29.79%、3.11%、2.82%)
・蛍光X線分析:MoW実測比 (0%、100%);理論値(0%、100)
Figure 0006517016
<実施例4:化合物D−2の合成>
前記実施例1−2において、関東化学製12タングストリン酸・n水和物9.19g(2.7mmol)の代わりに、関東化学製12タングストリン酸・n水和物9.01g(2.6mmol)および関東化学製12モリブドリン酸・n水和物0.01g(0.054mmol)を用いた以外は、前記実施例1−2と同様にして、下記化学式(10)で表されるモリブデンとタングステンとのモル比が2.0:98.0の化合物D−2を得た(収率96%)。
得られた化合物は、下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・31P NMR(d−dmso、ppm)δ−4.02、−15.15
・MS(MALDI) (m/z):584(M+)、1824(M2−)、2879(M2−)
・元素分析値:CHN実測値 (32.15%、3.40%、2.60%);理論値(32.04%、3.28%、2.73%)
・蛍光X線分析:MoW実測比 (2.0%、97.9%);理論値(2.00%、98.0)
Figure 0006517016
<比較例1:化合物E−2の合成>
前記実施例1−2において、化合物A−1の代わりに東京化成製Basic Blue 7(BB7)を用いた以外は、前記実施例1−2と同様にして、下記化学式(11)で表される化合物E−2を得た(収率95%)。
得られた化合物は、下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・31P NMR(d−dmso、ppm)δ−15.15
・MS(MALDI) (m/z):478(M+)、2879(MH2−)
・元素分析値:CHN実測値 (27.65%、2.75%、2.86%);理論値(27.57%、2.80%、2.92%)
・蛍光X線分析:MoW実測比 (0%、100%);理論値(0%、100)
Figure 0006517016
<比較例2:化合物F−1、化合物F−2の合成>
(中間体Fの合成)
キシレン62mL中にt−ブトキシナトリウム16.2g(168.6mmol)、n−ヘキシルアミン11.6g(114.6mmol)、トリフェニルホスフィン0.63g(2.40mmol)、酢酸パラジウム0.27g(1.20mmol)を加え、110−115℃に昇温した。同温で1−ブロモナフタレン25.0g(120.7mmol)を滴下した。滴下終了後、同温で20時間反応させ、反応液に水を加え有機層を洗浄した。有機層を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、展開溶媒トルエン/n−ヘキサン)で精製し、下記一般式(12)で表される中間体Fが11.0g(収率40%)得られた。
得られた化合物は、下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・MS(ESI) (m/z):228(M+H)
Figure 0006517016
(比較例2−1:化合物F−1の合成)
クロロベンゼン25g中に、前記中間体F 5.0g(22.0mmol)、4,4‘−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン9.9g(30.5mmol)、オキシ塩化リン4.9g(32.0mmol)を加えて、40−45℃で3時間反応させた。反応液をクロロホルムで抽出し、水で有機層を洗浄、濃縮した。濃縮物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、展開溶媒クロロホルム/メタノール)で精製し、下記化学式(13)で表される化合物F−1が9.6g(収率77%)得られた。
得られた化合物は、下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・MS(ESI) (m/z):534(M+)
・元素分析値:CHN実測値 (77.75%、8.62%、7.19%);理論値(77.93%、8.48%、7.37%)
Figure 0006517016
(比較例2−2:化合物F−2の合成)
次いで、実施例1−2において、化合物A−1の代わりに化合物F−1を用いた以外は、実施例1−2と同様にして、下記化学式(14)で表される化合物F−2を得た(収率92%)。
得られた化合物は、下記の分析結果より目的の化合物であることを確認した。
・31P NMR(d−dmso、ppm)δ−15.15
・MS(MALDI) (m/z):584(M+)、2879(M2−)
・元素分析値:CHN実測値 (29.78%、3.19%、2.91%);理論値(29.75%、3.24%、2.81%)
・蛍光X線分析:MoW実測比 (0%、100%);理論値(0%、100)
Figure 0006517016
[評価]
(モル吸光係数の測定)
実施例1〜2、参考例3及び比較例2で得られた、1価のアニオンを有する、化合物A−1、化合物B−1、化合物C−1、化合物F−1、並びに、比較例1で用いたBB7についてモル吸光係数を測定した。
モル吸光係数は、日立ハイテクノロジー社製 U−4100分光光度計を用い、サンプリング間隔:0.5nm、1cm石英セルを用いて測定を行い、下記式にて算出した。
モル吸光係数(ε)= 極大波長における吸光度/モル濃度
結果を表1に示す。また、図1に化合物A−1の吸収スペクトルを示す。
(透過率の測定)
透過率(T%)の最大波長は、日立ハイテクノロジー社製 U−4100分光光度計を用い、サンプリング間隔:0.5nm、1cm石英セルを用いて測定した。結果を表1に示す。
Figure 0006517016
炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基を含む実施例1〜2、参考例3の化合物A−1〜C−1は、透過率の最大波長が、430nmよりも小さく、より青味の深い青色を呈することが明らかとなった。また、実施例1〜2、参考例3の化合物は、従来のトリアリールメタン系塩基性染料であるBB7と比較して、モル吸光係数が大きく、着色力に優れていることが明らかとなった。
(分解点の測定)
実施例1〜2、参考例3、実施例4及び比較例1〜2の化合物A−2〜F−2それぞれ約5mgを石英製パンにいれ、株式会社リガク社製、差動型示差熱天秤(TG−DTA) TG8120を用い、リファレンスとして石英製パンにアルミナ、昇温速度10℃/分として600℃まで測定を行った。得られたTG曲線のピークの外挿温度を分解点とした。分解点の温度が高いほど耐熱性に優れていると評価される。結果を表1に示す。
(熱安定性の測定)
実施例1〜2、参考例3、実施例4及び比較例1〜2の化合物A−2〜F−2それぞれ約5mgを石英製パンにいれ、株式会社リガク社製、差動型示差熱天秤(TG−DTA) TG8120を用い、リファレンスとして石英製パンにアルミナ、昇温速度10℃/分で230℃まで昇温し230℃到達時点から90分同温で保持したのち重量減少率を測定した。重量減少率は下記式により算出され、重量減少率が低いほど耐熱性に優れていると評価される。
重量減少率 = (加熱前重量 − 加熱後重量)/加熱前重量 ×100(%)
結果を表2に示す。
Figure 0006517016
[結果のまとめ]
実施例1〜2、参考例3、実施例4の化合物A−2〜D−2は加熱による5%重量損失温度が高く、230℃90分加熱した場合の重量減少率が低く、優れた耐熱性を有することが明らかとなった。これは、一般式(I)で表される化合物の凝集体において、炭素原子数が6以上の脂環式炭化水素基を有するトリアリールメタン骨格を有するカチオンとポリ酸アニオンの塩形成によって、トリアリールメタン骨格のスタッキングが生じにくく、ある程度の間隔をもって配置されているところ、トリアリールメタン骨格に置換基として導入されている前記脂環式炭化水素基が、化合物の凝集体中の空間に均一に配置され、かつ固定化されているため、化合物凝集体中の空間が減少し、高密度化した結果、耐熱性が向上したためだと考えられる。中でも、アダマンチル基を有する色材A−2、B−2又はD−2を含有する実施例1、2及び4は、参考例3と比較しても更に耐熱性に優れていることが明らかとなった。これは、アダマンチル基に対応するアダマンタンの融点が270℃と、シクロヘキサンの融点6〜7℃と比較しても高いため、高温加熱時においても色材中で安定していることが耐熱性向上に寄与するものと推定される。一方、鎖状炭化水素基であるエチル基やヘキシル基を含む色材を含有する比較例1、2は耐熱性が低かった。鎖状炭化水素基に対応する鎖増炭化水素の融点が低いため、また、当該鎖状炭化水素基は熱による運動の活性が高く、色材凝集体中の空間において安定に存在できず、耐熱性向上効果が低かったためだと考えられる。また、エチル基に対応するエタン(融点−89℃)よりもヘキシル基に対応するヘキサン(融点−95℃)の方がより融点が低いため、比較例1よりも比較例2の方がより耐熱性が低い結果となったと考えられる。これはアルキル鎖長が延びることによる融点の低下が化合物中のバルクの不安定化につながったと考えられた。これはアルキル鎖長が延びることによる融点の低下が化合物の不安定化につながったと考えられた。

Claims (5)

  1. 下記一般式(I)で表される化合物。
    Figure 0006517016
    (一般式(I)中、Arは置換基を有していてもよい2価の芳香族基を表し、R〜Rは各々独立に水素原子、置換基として芳香族炭化水素基、ハロゲン原子、及び水酸基の少なくとも1種を有していてもよい脂肪族炭化水素基、又は、置換基としてハロゲン原子、及び脂肪族炭化水素基の少なくとも1種を有していてもよい芳香族炭化水素基を表し、RとR、RとR、RとRのそれぞれが結合して環構造を形成してもよい。但し、R〜Rのうち少なくとも1個は炭素原子数が7以上の有橋脂環式炭化水素基を含む。
    aは以上の数を表し、Xa−はa価のアニオンを表す。
    〜R及びArが複数ある場合、当該複数あるR〜R及びArは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。)
  2. 前記炭素原子数が7以上の有橋脂環式炭化水素基に対応する有橋脂環式炭化水素の融点が、80〜300℃である、請求項1に記載の化合物。
  3. 前記一般式(I)におけるX a− はa価の無機アニオンを表し、当該無機アニオンは、無機のオキソ酸およびその脱水縮合物からなる群から選択される1種以上である、請求項1又は2に記載の化合物。
  4. 前記一般式(I)におけるXa−が、タングステン及びモリブデンより選択される1種以上の原子を含むa価のポリ酸である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. 前記ポリ酸が、少なくともタングステンを含み、モリブデンの前記タングステンに対するモル比が2/98以下である、請求項に記載の化合物。
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