JP6516777B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技が可能な遊技機に関する。
従来、可動体として、遊技機の上部前面に出没可能に設けられた演出用役物を備える遊技機において、演出用役物が所定の原点位置に格納されているか否かを監視して、原点位置に格納されていない場合に異常報知をするものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−106681号公報
しかしながら、特許文献1の段落0307に記載されているように、監視する演出用役物を遊技者が操作可能な位置に設けられた演出用ボタンとした場合には、演出用ボタンの操作状況、例えば、操作が継続しているか否かに応じた異常報知を行うことができず、これら演出用ボタンがどのような操作状況で異常となったのかを把握することができないという問題があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、可動体への継続操作の有無状況に応じた異常報知を行うことのできる遊技機を提供することを目的とする。
手段1の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技者が操作可能な可動体(例えば、操作レバー31)を含み、前記可動体を第1位置から該第1位置とは異なる第2位置に変位可能な操作手段(例えば、操作モジュールM)と、
前記可動体が前記第1位置にあるときに該可動体が操作されたことに応じて操作時演出を実行可能な演出実行手段と、
少なくとも前記操作手段に関する異常報知を実行可能な異常報知手段(例えば、演出制御用CPU120が、図17に示すサブ側エラー処理を行う部分)と、
を備え、
前記可動体の前記第2位置への変位が妨げられる異常(例えば、操作レバーエラーや過負荷エラー)が発生した場合に、該異常が前記可動体に対する操作の継続によるものであるか否かによって前記異常報知手段による異常報知の態様が異なる(例えば、図19に示すように、遊技者によるレバー操作が継続していることによる操作レバーエラーのときには、演出表示装置5にエラー表示を表示するがエラー音を出力しない態様にてエラーを報知し、異物が挟まったこと等により操作レバー31の変位が不能となった過負荷エラーのときには、演出表示装置5にエラー表示を表示するとともにエラー音を出力する態様にてエラーを報知する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可動体への継続操作の有無状況に応じた異常報知を行うことができる。
の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記可動体への適切な操作を案内する操作案内手段(例えば、演出制御用CPU120が、S313の操作案内演出処理を実行する部分)
を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、不適切な操作が行われてしまうことを防ぐことができる。
の遊技機は、手段1または手段に記載の遊技機であって、
前記異常報知手段は、
異常表示による第1態様の異常報知(例えば、図19(a)に示すエラー報知)と、異常音の出力と異常表示とによる第2態様の異常報知(例えば、図19(b)に示すエラー報知)とを実行可能であって、
異常が前記可動体に対する操作の継続によるものであるときには前記第1態様の異常報知を実行し、異常が前記可動体に対する操作の継続によるものでないときには前記第2態様の異常報知を実行する(例えば、レバー操作エラーのときに、図19(a)に示すエラー報知を実行し、過負荷エラーのときに、図19(b)に示すエラー報知を実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、異常報知の態様の違いを認識し易くできるので、異常が発生したときの可動体への操作状況を容易に把握できる。
の遊技機は、手段1手段のいずれかに記載の遊技機であって、
前記可動体(例えば、操作レバー31)を変位させるための駆動手段(例えば、レバー用モータ36)を備え、
前記可動体が変位中ではない状態(例えば、操作レバー31が操作可能位置に位置している状態)が第1状態であり、前記可動体が変位中である状態(例えば、操作レバー31が操作可能位置から格納位置に変位している状態)が第2状態であって、
前記駆動手段は、前記第2状態であるときに前記可動体に対する操作の継続によるものでない異常が発生したときには駆動を中止する(例えば、レバー用モータ36が過負荷であることで過負荷エラーと判定されたときには、S326においてレバー用モータ36の駆動(動作)を停止する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、駆動手段や可動体が損傷することを防ぐことができる。
の遊技機は、手段1〜手段のいずれかに記載の遊技機であって、
前記可動体を用いた可動体演出(例えば、操作レバー演出)を実行可能な可動体演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、S311のレバー突出処理を実行して、操作レバー31を格納位置から操作可能位置に変位させる操作レバー演出を実行する部分)を備え、
前記可動体演出実行手段は、前記異常報知手段が前記操作手段に関する異常報知を実行しているときには、前記可動体演出の実行を制限する(例えば、演出制御用CPU120が、レバー操作エラーフラグまたは過負荷エラーフラグがセットされている場合には、S309からS340に進んで、レバー突出処理を実行しない部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、異常が発生している状態で可動体演出が行われることで、不適切な可動体演出が実行されてしまうことを防ぐことができる。
の遊技機は、手段1〜手段のいずれかに記載の遊技機であって、
原点位置と該原点位置(例えば、操作レバー31であれば格納位置)から離れた位置(例えば、操作可能位置)との間で前記可動体を変位させるための駆動手段(例えば、レバー用モータ36)と、
前記駆動手段による前記可動体の変位を制御する制御手段(例えば、レバー突出処理を実行する演出制御用CPU120)と、
を備え、
前記制御手段は、
前記原点位置に前記可動体を位置させるための第1動作制御(例えば、演出制御用CPU120が、第1動作制御として第2初期化処理のステップS105〜ステップS114の非検出時動作制御やステップS120〜ステップS128の検出時動作制御を実行する部分など)と、前記可動体が正常に動作可能であることを確認するための第2動作制御(例えば、演出制御用CPU120が、第2動作制御として第2初期化処理のステップS201〜ステップS213の実動作確認用動作制御を実行する部分など)と、前記可動体による演出を行うための第3動作制御(例えば、演出制御用CPU120が、演出図柄の変動表示を実行している期間においてS311のレバー突出処理を実行して操作レバー演出を実行する部分)とを行うことが可能であり、
前記第2動作制御においては、第1速度と該第1速度よりも速い第2速度との範囲内で前記可動体が動作するように制御し(例えば、演出制御用CPU120は、実動作確認用動作制御を実行する場合、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で可動役物が動作するように制御する部分)、
前記第1動作制御においては、前記第2動作制御における前記第1速度以下の速度で前記可動体が動作するように制御する(例えば、演出制御用CPU120が、第1動作制御としての非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する場合、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度(本実施例では、実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度)で可動役物が動作するように制御する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可動体を安全に原点位置に位置させることができる。
の遊技機は、手段1〜手段のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者の動作を検出可能な検出手段(例えば、プッシュボタン31Aや操作レバー31)と、
前記検出手段に対応した特定表示を行う特定表示実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、図21に示す変形例において、プッシュボタン31Aの画像や操作レバー31の画像を表示する処理を実行する部分)と、
を備え、
前記特定表示実行手段は、
前記特定表示として、第1特定表示(例えば、変形例におけるプッシュボタン31Aの画像)と、前記第1特定表示よりも遊技者にとって有利度が高い第2特定表示(例えば、変形例における操作レバー31の画像)を表示可能であり、
前記第1特定表示を表示した後、前記特定表示に作用する作用演出(例えば、キャラクタが弾丸を発射してプッシュボタン31Aの画像に命中させる演出)が実行されることにより前記第2特定表示を表示可能である
ことを特徴としている。
この特徴によれば、作用演出が実行されることによって第1特定表示が第2特定表示に変化することが解り易くなるので、演出効果を向上できる。
尚、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであって良いし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであってもよい。
パチンコ遊技機を正面から見た正面図である。 パチンコ遊技機の回路構成例を示すブロック図である。 パチンコ遊技機の下方に設けられた操作モジュールの構造を示す図である。 演出制御コマンドを例示する図である。 変動パターンを例示する図である。 表示結果判定テーブルを示す説明図である。 (A)は、大当り種別判定テーブルの構成例を示す図であり、(B)は、各種大当りの内容を示す図である。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 第2初期化処理の一例を示すフローチャートである。 第2初期化処理の一例を示すフローチャートである。 非検出時動作制御と検出時動作制御と実動作確認用動作制御の動作例を示す説明図である。 非検出時動作制御と検出時動作制御と実動作確認用動作制御の動作速度例を示す説明図である。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出図柄変動中処理の一例を示すフローチャートである。 エラー処理の一例を示すフローチャートである。 操作レバーの状態とエラー報知との関係を示す説明図である。 エラー報知例を示す図である。 スーパーリーチにおける操作レバーを用いた演出例を示す図である。 変形例における演出例を示す図である。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。尚、以下の説明にて、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を後方(背面)側として説明する。尚、本実施例でパチンコ遊技機1の前面とは、遊技者側からパチンコ遊技機1を見たときに該遊技者と対向する対向面である。尚、フローチャートの各ステップの説明にて、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。また、本実施例で『実行』と『実施』とは同義である。
図1は、本実施例のパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1(以下、遊技機と略記する場合がある)は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2(ゲージ盤)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3(台枠)とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。遊技領域には、遊技球が打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示器4Aと、第2特別図柄表示器4Bとが設けられている。第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、変動表示ゲームの一例となる特図ゲームにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(変動表示または可変表示ともいう)される。例えば、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を変動表示する。尚、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDで点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示器4Aにて変動表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示器4Bにて変動表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはともに、例えば方形状に形成されている。尚、第1特図の種類と第2特図の種類は同じ(例えば、ともに「0」〜「9」を示す数字、及び、「−」を示す記号)であってもよいし、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bはそれぞれ、例えば「00」〜「99」を示す数字(あるいは2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよいし、これら「00」〜「99」を示す各セグメントが、「00」〜「99」を視認不能にランダムに配置された表示器により変動表示するように構成されていてもよい。
遊技盤2の遊技領域の中央付近には、演出表示装置5が設けられている。演出表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aによる第1特図の変動表示や第2特別図柄表示器4Bによる第2特図の変動表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の変動表示部となる演出図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である演出図柄(飾り図柄ともいう)が変動表示される。この演出図柄の変動表示も、変動表示ゲームに含まれる。
一例として、演出表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の演出図柄表示エリア5L,5C,5Rが配置されている。そして、第1特別図柄表示器4Aでの第1特図の変動と第2特別図柄表示器4Bでの第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて演出図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、演出表示装置5の「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて、確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される。
このように、演出表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示器4Aでの第1特図を用いた特図ゲーム、または、第2特別図柄表示器4Bでの第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の演出図柄の変動表示を行い、確定演出図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。尚、演出図柄の変動表示中に変動表示が仮停止するようにしても良い。
「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5Rにて変動表示される演出図柄には、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。演出図柄のそれぞれには、対応する図柄番号が付されている。例えば、「1」〜「8」を示す英数字それぞれに対して、「1」〜「8」の図柄番号が付されている。尚、演出図柄は8種類に限定されず、「大当り」となる組合せや「はずれ」となる組合せなど適当な数の組合せを構成可能であれば、何種類であってもよい(例えば7種類や9種類など)。
演出図柄の変動表示が開始された後、確定演出図柄が導出表示されるまでには、「左」、「中」、「右」の各演出図柄表示エリア5L,5C,5R、又は、演出図柄表示エリア5L,5C,5Rのうち少なくともいずれか1つ(例えば「左」の演出図柄表示エリア5Lなど)にて、例えば図柄番号が小さいものから大きいものへと順次に上方から下方へと流れるようなスクロール表示が行われ、図柄番号が最大(例えば「8」)である演出図柄が表示されると、続いて図柄番号が最小(例えば「1」)である演出図柄が表示される。
演出表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
ここで、特図ゲームに対応した変動表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を、遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生する。即ち、特図ゲームや演出図柄の変動表示といった変動表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく変動表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、変動表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する変動表示の保留が行われる。本実施例では、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の白色表示とし、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)することによる始動入賞に基づいて発生した保留記憶表示を丸型の青色表示とする。
尚、以下の説明では、第1保留記憶表示エリア5D、第2保留記憶表示エリア5Uでの表示を保留表示と総称することがある。
図1に示す例では、保留記憶表示エリアとともに、第1特別図柄表示器4A及び第2特別図柄表示器4Bの上部と下部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した変動表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。
演出表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。尚、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態であるときでも、第2始動入賞口には遊技球が進入可能であるものの、拡大開放状態であるときよりも遊技球が進入する可能性が低くなるように構成してもよい。あるいは、普通可変入賞球装置6Bは、通常開放状態にて、例えば第2始動入賞口を閉鎖することなどにより、第2始動入賞口には遊技球が進入しないように構成してもよい。このように、第2始動入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすい拡大開放状態と、遊技球が通過(進入)しにくいまたは通過(進入)できない通常開放状態とに変化する。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第2始動条件が成立する。尚、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方位置には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する所定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)し易くする。このように、大入賞口は、遊技球が通過(進入)し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。尚、遊技球が大入賞口を通過(進入)できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過(進入)しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、開放状態となった特別可変入賞球装置7の大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、他の入賞口(例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口)を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。従って、特別可変入賞球装置7の大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7の大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能または困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の下方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(変動表示)する。このような普通図柄の変動表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。
普通図柄表示器20の側方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L,8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、演出用LED9が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリング(タッチセンサ)が設けられていればよい。
遊技領域下方の遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や貸し出しによって払い出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿(図示略)が設けられている。
また、上皿の下方位置には、遊技機の前方に膨出する膨出部30が形成されており、該膨出部30の上面には、遊技者が操作可能な操作レバー31が上方側に突出可能に設けられている。操作レバー31は、その上端面に、遊技者が押圧操作可能なプッシュボタン31Aが設けられているとともに、膨出部30の上面から突出した状態において、プッシュボタン31Aが設けられている操作レバー31の上端の略五角形状の把持部を遊技者側に引く傾倒操作が可能とされている。
ここで、図3を用いて、本実施例の操作レバー31が突出する機構について簡潔に説明する。膨出部30の内部には、図3に示すように、操作レバー31を有する操作モジュールMが格納されている。尚、膨出部30の上部には、プッシュボタン31Aを有する把持部を収納可能な収納凹部30’が形成されており、該収納凹部30’に把持部が収納されている状態においては、プッシュボタン31Aの操作のみが可能とされ、操作レバー31の傾倒操作は不能とされている。
操作モジュールMは、該操作モジュールMを固定するための固定ベース部29と、該固定ベース部29に対し、その下端部が前後方向に揺動自在に連結された筒状の昇降ユニット33と、昇降ユニット33の上端面の中心位置から上方に向けて突出するように設けられ、プッシュボタン31Aを有する操作レバー31とから主に構成されている。
尚、操作レバー31は、昇降ユニット33内部に挿通された昇降アーム32を有しており、該昇降アーム32が昇降ユニット33によって上昇・下降されることで、収納凹部30’に把持部が格納された状態と、収納凹部30’から把持部が突出した状態とに変位可能(出没可能)とされている。
昇降ユニット33の下端部には、後述する演出制御基板12に接続されて、該演出制御基板12によって動作が制御されるレバー用モータ36が内蔵されており、該レバー用モータ36によって回転される回転軸36’が昇降アーム32の下端から昇降アーム32の内部に挿通されている。尚、本実施例では、レバー用モータ36としてステッピングモータが適用されている。
本実施例の回転軸36’には螺旋状の溝部が形成されているとともに、昇降アーム32には、該溝部と螺号する溝係合部が形成されており、回転軸36’を正回転させることで、昇降アーム32が上昇し、回転軸36’を逆回転させることで、昇降アーム32が下降するようになっている。
また、昇降ユニット33の後方側には、図3に示すように、昇降ユニット33の側面と膨出部30の内部側面(背面)との間に略水平状にスプリング39が架設されており、昇降ユニット33並びに操作レバー31が、非操作状態の所定位置(図3(A)に示す位置)に常に位置するように付勢されており、該スプリング39の付勢に抗して傾倒操作された操作レバー31の操作が終了された際(遊技者が手を離した場合)には、操作レバー31がスプリング39の付勢によって非操作状態の所定位置に戻るようになっている。
尚、収納凹部30’には、昇降アーム32が挿通される挿通孔部34と、該挿通孔部34を塞ぐように設けられた弾性部材から成るブーツが設けられており、ブーツによって挿通孔部34が塞がれていることによって、遊技球やゴミ等が膨出部30の内部に侵入することを防止できるようになっている。
また、昇降ユニット33内部には、昇降アーム32が最も下降した位置である原点位置の近傍に、昇降アーム32が原点位置に位置しているか否かを検出するためのレバー原点検出センサ38が設けられている。また、固定ベース部29の内部には、操作レバー31を前方に傾倒するレバー操作の有無を検出するためのレバー操作検出センサ35Aが設けられており、操作レバー31の内部には、プッシュボタン31Aの操作を検出するためのプッシュセンサ35Bが設けられており、これらの各センサは、後述する演出制御基板12に接続されており、該演出制御基板12に対して検出信号を出力可能とされている。
パチンコ遊技機1には、例えば、図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1での遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの出力信号を入力可能とする機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、外部に各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示器4Aと第2特別図柄表示器4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81,82に伝送するソレノイド回路111などが搭載されている。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、演出表示装置5、スピーカ8L,8R及び演出用LED9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、演出表示装置5の表示動作や、第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500、操作モジュールMの動作や、スピーカ8L,8Rからの音声出力動作の全部または一部、演出用LED9などの点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。尚、中継基板15を有しない構成としても良い。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データ(音番号や音量レベル等)などに基づき、スピーカ8L,8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、演出用LED9などの点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。尚、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23は、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示器4A、第2特別図柄表示器4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。
図4は、本実施例で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。尚、図4に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じた値であればよい。
コマンド8001Hは、第1特別図柄表示器4Aでの変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示器4Bでの変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドであり、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、変動表示結果通知コマンドであり、変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。尚、コマンド8C00Hは、「はずれ」となる旨の事前決定結果を示すコマンドである。コマンド8C01Hは、「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨を通知するコマンドである。コマンド8C02Hは、「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨を通知するコマンドである。コマンド8C03Hは、「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨を通知するコマンドである。
コマンド8F00Hは、演出図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、その時点の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態の開始を指定する大当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態にて、大入賞口が開放状態となったこと及び大入賞口が開放状態である期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態にて、大入賞口が開放状態から閉鎖状態となったこと及び大入賞口が閉鎖状態である期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態の終了を指定する大当り終了指定コマンドである。
尚、大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態のラウンドの実行回数(例えば「1」〜「16」または「1」〜「5」)に対応したEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口への入賞によって第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口への入賞によって第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101(Read Only Memory 101)と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102(Random Access Memory 102)と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103(Central Processing Unit 103)と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105(Input/Outputport 105)とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御するための各種処理が実行される。
主基板11では、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4等の各種乱数値の数値データが、カウント可能に制御される。尚、乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントできるものであればよく、乱数回路104にてカウントしない乱数値については、CPU103が、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することでカウントするようにすればよい。
図5は、本実施例の変動パターンを示している。本実施例では、図5に示すような複数の変動パターンが予め用意されている。具体的に、本実施例では、変動表示結果が「はずれ」となる場合のうち、演出図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、変動表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。
変動表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンである大当り変動パターンや、演出図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合のリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施例では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けても良い。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けても良い。
図5に示すように、本実施例におけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施例におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施例では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に変動表示結果が「大当り」となる大当り期待度(大当り信頼度)が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度(大当り信頼度)が高くなっている。また、本実施例では、大当りとなる場合に、必ずリーチ状態となってスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチのいずれかが実行されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、非リーチの変動パターンでも大当りとなる場合があるようにしてもよい。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために予め用意された複数の判定テーブルや設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、図5に示すような変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図6は、ROM101に記憶される表示結果判定テーブルの構成例を示している。本実施例では、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
表示結果判定テーブルは、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bの特図ゲームにおいて確定特別図柄が導出表示される前に、その変動表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本実施例の表示結果判定テーブルでは、遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
表示結果判定テーブルでは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に対して判定用データが割り当てられている。具体的に、本実施例では、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施例では約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施例では約1/30)。即ち、表示結果判定テーブルでは、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
尚、ROM101には、大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照される大当り種別判定テーブルや、乱数値MR3に基づいて変動パターンを、前述した図5に示す変動パターンのいずれかに決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されている。
図7(A)に示す設定例では、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」と「確変大当りB」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。つまり、変動特図が第2特図である場合には、ラウンド数の少ない「確変大当りB」の大当り種別に割当てがなく、第2特図の変動表示では「確変大当りB」が発生しないようにすることで、時短制御に伴う高開放制御により、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態中に、得られる賞球が少ない「確変大当りB」が頻発して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。尚、図7(A)に示す設定例は一例に過ぎず、図7(A)に示す以外の大当り種別を設けるようにしても良いし、それぞれの大当りの決定割合や決定の有無等は、適宜に設定すれば良い。
また、ROM101に記憶されている変動パターン判定テーブルとしては、「大当り」とすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。尚、本実施例では、はずれのときよりも大当りとなるときの方がリーチの変動パターンが決定されやすくなり、リーチが発生した場合の方が大当りになる可能性(信頼度や期待度)が高くなるとともに、同じリーチの変動パターンであっても、ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が大当りになる可能性(信頼度や期待度)が高く、同じスーパーリーチであってもスーパーリーチβの変動パターンの方が、確変大当りになる可能性(信頼度や期待度)が高くなるように、大当り用変動パターン判定テーブルとはずれ用変動パターン判定テーブルにおいて、各変動パターンに対応する判定値が設定されている。
尚、はずれ用変動パターン判定テーブルは、合計保留記憶数や時短状態に対応した複数のテーブルを含んでおり、保留記憶数や時短状態に応じて、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)や、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)や、短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)を、合計保留記憶数や遊技状態(時短状態)に応じて決定することで、合計保留記憶数が多くなる程、短い変動パターンが実行され易い、つまり、単位時間当りの変動回数が高まることで、無駄な始動入賞の発生を防ぐことが可能であるとともに、時短制御中(時短状態中)では、時短制御が実行されていないときよりも、短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)が多く決定されて単位時間当りの変動回数が高まることで、次の大当りまでの期間を短縮でき、遊技者の連荘感を向上できるようになっている。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板からのバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存され、再度の電源投入にて、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータ等の遊技の進行状態を示すデータを引き継ぐようにすればよい。
このようなRAM102には、遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、図示しない遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリアは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない第1特図を用いた特図ゲームの保留データとして、乱数値MR1、乱数値MR2、乱数値MR3を示す数値データなどを記憶する第1特図保留記憶部と、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない第2特図を用いた特図ゲームの保留データとして、乱数値MR1、乱数値MR2、乱数値MR3を示す数値データなどを記憶する第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、特図プロセスフラグ等の遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている遊技制御フラグ設定部と、遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている遊技制御タイマ設定部と、遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている遊技制御カウンタ設定部と、遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている遊技制御バッファ設定部とを備えている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、演出表示装置5での表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種処理が実行される。例えば、これら演出動作を制御するための処理として、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信処理、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信処理なども行われる。
尚、演出制御基板12の側でも、主基板11と同様に、例えば、各種演出の実行、非実行や、演出の種別等を決定するための各種の乱数値(演出用乱数ともいう)が設定されている。また、ROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500、操作モジュールMの動作を含む演出動作を制御するために用いられる各種のテーブルデータ、例えば、各種演出の実行、非実行や、演出の種別等を決定するための複数の判定テーブルを構成するテーブルデータ、各変動パターンに対応する演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。
演出制御パターンのうち、特図変動時演出制御パターンは、各変動パターンに対応して、特別図柄の変動が開始されてから確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、演出図柄の変動表示動作や各可動体(第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500、操作モジュールM)を動作させるリーチ演出等の様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。
また、RAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図示しない演出制御用データ保持エリアが設けられている。演出制御用データ保持エリアは、演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている演出制御フラグ設定部と、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマやカウンタが設けられている演出制御タイマ設定部や演出制御カウンタ設定部と、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている演出制御バッファ設定部とを備えている。
尚、本実施例では、演出制御バッファ設定部の所定領域に、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応した領域)と、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応した領域)が設けられ、その時点の保留記憶の状況を特定可能な保留記憶バッファを構成するデータが記憶されており、該保留記憶バッファのデータに基づいて、第1保留記憶表示エリア5Dと第2保留記憶表示エリア5Uの保留表示が表示される。
演出制御基板12には、可動体としての第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500、操作モジュールMが接続されており、該第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500、操作モジュールMの動作が演出制御基板12(演出制御用CPU120)により制御される。
具体的には、図2に示すように、第1可動役物300を駆動するための第1可動役物駆動モータ303、第1可動役物300が原点位置に位置しているか否かを検出するための第1可動役物原点検出センサ316(フォトセンサ)、第2可動役物400を駆動するための第2可動役物駆動モータ411,421、第2可動役物400が原点位置に位置しているか否かを検出するための第2可動役物原点検出センサ440A,440B(フォトセンサ)、第3可動役物500を駆動するための第3可動役物駆動モータ520、操作モジュールMが有する操作レバー31を動作させるためのレバー用モータ36、操作レバー31が原点位置に位置しているか否かを検出するためのレバー原点検出センサ38(フォトセンサ)が接続されており、第1可動役物駆動モータ303、第2可動役物駆動モータ411,421、第3可動役物駆動モータ520、レバー用モータ36の動作を制御することで、第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500、操作モジュールM(操作レバー31)の動作を、演出制御基板12(演出制御用CPU120)が個別に制御することが可能とされているとともに、第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500、操作レバー31が原点位置(初期位置)に位置しているか否かを、演出制御基板12(演出制御用CPU120)が検知できるようになっている。
また、演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンド(制御情報)に基づいて、演出図柄の変動表示制御や予告演出といった遊技に関連する各種演出を実行可能とされている。演出制御用CPU120が演出図柄の変動表示中において実行する予告演出としては、例えば、大当りの可能性を示唆する大当り予告演出(リーチ演出やスーパーリーチ演出等を含む)、リーチになるか否かを示唆するリーチ予告、停止図柄を予告する停止図柄予告、遊技状態が確率変動状態であるか否か(潜伏しているか否か)を予告する潜伏予告といったように、変動表示開始時やリーチ成立時において実行される複数の予告を含む。そして演出制御用CPU120は、これら予告演出を含む各種演出において、各可動体(第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500、操作モジュールM)を原点位置から演出位置や操作可能位置まで動作させる可動体演出を実行可能としている。
ここで、操作モジュールM以外の可動体である第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500それぞれの構造について、簡単に説明する。
第1可動役物300は、遊技盤2と該遊技盤2の背面側に設けられる演出表示装置5との間における演出表示装置5の下方位置に設けられ、所定箇所に固設されたベース部301と、該ベース部に対し回動可能に設けられた第1可動部302と、第1可動部302が横向きに傾倒している第1退避位置(原点位置、初期位置)と、第1退避から離れた位置において第1可動部302が縦向きに起立している第1演出位置と、の間で往復動作(揺動)させる第1可動役物駆動モータ303と、を有する。尚、本実施例では、第1可動役物駆動モータ303としてステッピングモータが適用されている。
ベース部301には、回動軸310を挿通可能な軸受孔が貫通して形成されているとともに、該軸受孔の周辺には、軸受孔を中心とする円弧形状をなすガイド溝が形成されている。ベース部301の背面における軸受孔の右下方位置には第1可動役物駆動モータ303が背面に固設されており、ベース部301を貫通して前側に突出した駆動軸(図示略)の先端には、回転盤が固着されている。
回転盤の周縁所定箇所には、前後方向を向く軸部材が突設されており、該軸部材には、リンク部材の下端が回動可能に軸支されている。また、回転盤の周縁における軸部材の反対側には被検出部が突設されており、該被検出部が回転盤の下方に設けられた第1可動役物原点検出センサ316により検出されることで、演出制御用CPU120は第1可動部が傾倒位置(原点位置)に位置していることを特定できるようになっている。つまり、第1可動役物300は後述する非検出時動作制御または検出時動作制御の対象となる動作対象可動体とされている。
尚、本実施例では、第1可動部302は、横向きに傾倒している第1退避位置にあるときには演出表示装置5の表示画面の下方に退避し(図1参照)、起立状態となる第1退避位置から離れた第1演出位置において演出表示装置5の表示画面の前面側に少なくとも一部が重畳するようになっている。
第1可動部302は、ベース部301に対し回動可能に設けられた回動部材320に設けられ、例えば内蔵された発光体(図示略)により前面部が発光可能とされている。回動部材320は、左右方向に延びる略板状の部材からなり、前面右側には、軸受孔に後側から挿入される回動軸310と、回動軸310の左側に突設されガイド溝に後側から挿入される第1ガイド軸と、回動軸310の右上に突設されガイド溝に後側から挿入される第2ガイド軸と、を有する。
ガイド溝を挿通してベース部301の前面側に突出した第2ガイド軸の先端には、リンク部材の上端が回動可能に軸支されている。つまり、回転盤と回動部材320とはリンク部材を介して連結されている。また、回動軸310の外周には、回動部材320を第1演出位置側へ向けて常時付勢するコイルバネが設けられている。
このように構成された第1可動役物300は、原点位置(初期位置)において、第1可動部302が傾倒位置に位置する。そして、第1可動役物駆動モータ303により回転盤が正面視時計周りに回動することにより、リンク部材により第2ガイド軸が下方に引かれることで、回動軸310を中心として正面視時計回りに約90度回転し、第1可動部302が第1演出位置である起立位置まで回転する。尚、第1退避位置から第1演出位置へ回動する際に、コイルバネの付勢力が作用するため、第1可動役物駆動モータ303にかかる負荷が軽減される。また、第1可動役物駆動モータ303を逆駆動させることで、第1演出位置から第1退避位置かへ回動する。
また、第1可動役物300が第1退避位置へ移動したときに第1ガイド軸がガイド溝の一端に当接することにより、第1可動役物300の正面視反時計回りの回動が規制され、第1可動役物300が第1演出位置へ移動したときに第2ガイド軸がガイド溝の他端に当接することにより、第1可動役物300の正面視時計回りの回動が規制されるようになっている。
また、第2可動役物400は、左右方向に延設され演出表示装置5の左右寸法よりも若干短寸をなす第2可動部401と、上下方向に延設され演出表示装置5の上下寸法よりもほぼ同寸をなす第2可動部402と、を有する。第2可動部401,402は、遊技盤2と演出表示装置5との間に設けられている。また、第2可動部402は、第2可動部401よりも後方の位置に設けられている。尚、第2可動部401は、後述する第2退避位置にあるときに、例えば、パチンコ遊技機1の機種名などが表示されたパネルであって演出表示装置5の上方位置における第2可動部401より前方位置に設けられたロゴパネル450により一部が隠蔽されるようになっている。
第2可動部401の左端部には、上下方向を向くラックギヤが固定されており、該ラックギヤには、ステッピングモータからなる第2可動役物駆動モータ411の駆動軸に固着されたピニオンギヤが噛合されている。第2可動役物駆動モータ411は、演出表示装置5の左側方に設けられる図示しないベース部に固定されている。また、第2可動部401は、図示しない案内部材により上下方向に移動可能に案内されている。
よって、第2可動部401は、第2可動役物駆動モータ411により、演出表示装置5の上方の第2退避位置(原点位置、初期位置、演出表示装置5と重ならない位置)と、演出表示装置5の前方における上下方向の略中央位置に配置され第2退避位置から離れた第2演出位置(演出表示装置5と重なり、第2可動部401,402が互いに十文字状となる位置)と、の間で上下方向に往復移動可能とされている。
また、第2可動部401の右側端部には被検出部が突設されており、該被検出部がベース部側に設けられた第2可動役物原点検出センサ440Aにより検出されることで、演出制御用CPU120は第2可動部401が第2退避位置(原点位置)に位置していることを特定できるようになっている。
第2可動部402の上端部には、左右方向を向くラックギヤが固定されており、該ラックギヤには、ステッピングモータからなる第2可動役物駆動モータ421の駆動軸に固着されたピニオンギヤが噛合されている。第2可動役物駆動モータ421は、演出表示装置5の上方における左右方向の略中央位置にて図示しないベース部に固定されている。また、第2可動部402は、図示しない案内部材により上下方向に移動可能に案内されている。
よって、第2可動部402は、第2可動役物駆動モータ421により、演出表示装置5の左方の第2退避位置(原点位置、初期位置、演出表示装置5と重ならない位置)と、演出表示装置5の前方における左右方向の略中央位置に配置される第2演出位置(演出表示装置5と重なり、第2可動部401,402が互いに十文字状となる位置)と、の間で左右方向に往復移動可能とされている。
また、第2可動部402の下端部には被検出部が突設されており、該被検出部がベース部側に設けられた第2可動役物原点検出センサ440Bにより検出されることで、演出制御用CPU120は第2可動部402が第2退避位置(原点位置)に位置していることを特定できるようになっている。つまり、第2可動役物400は後述する非検出時動作制御または検出時動作制御の対象となる動作対象可動体とされている。
このように構成された第2可動役物400は、第2退避位置(原点位置、初期位置)において、第2可動部401が演出表示装置5の上方、第2可動部402が演出表示装置5の左側方に位置する。そして、第2可動部401,402は、第2可動役物駆動モータ411,421を駆動させることにより、演出表示装置5と重なる第2演出位置まで移動し、第2可動役物駆動モータ411,421を逆駆動させることにより第2演出位置から第2退避位置へ移動する。
また、第2可動役物400は、特に図示しないが、第2退避位置へ移動したときに第2可動部401,402の被規制部がベース部側の規制部に当接することで、第2可動役物400の第2退避位置方向への移動が規制されるようになっている。
また、第3可動役物500は、遊技盤2と該遊技盤2の背面側に設けられる演出表示装置5との間における演出表示装置5の右側下部位置に一部が演出表示装置5に重畳するように設けられている。第3可動役物500は、所定箇所に固設された正面視円形をなすベース部と、該ベース部に対し回動可能に設けられた第3可動部と、第3可動部を前後方向を向く回転軸を中心として(回転)させる第3可動役物駆動モータ520と、を有する。尚、本実施例では、第3可動役物駆動モータ520としてステッピングモータが適用されている。
ベース部の背面における回転軸の上方位置には第3可動役物駆動モータ520が設けられ、第3可動役物駆動モータ520の駆動軸の先端には第1ギヤが固着されている。第1ギヤには第2ギヤが噛合され、第2ギヤには、回転軸の後端に固着された第3ギヤが噛合されており、第3可動役物駆動モータ520により第1ギヤが回転することで、該第1ギヤの回転力が第2ギヤと第3ギヤとを介して第3可動部に伝達されることで、第3可動部が回転軸を中心として正転または逆転する。
第3可動部は、正面視円形をなし、前面に所定の花模様が施されているとともに、内蔵された図示しない発光体により前面が発光可能に設けられている。このように第3可動部は、正面視円形をなし、また、所定の模様には特に上下がないとともに、回転軸を中心として回転するだけで所定位置から移動することがないので、原点位置を設けていない。よって、原点位置を検出する原点検出センサを有していない動作非対象役物とされている。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。尚、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時の状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図8のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図8に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(S11)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(S12)。この後、所定の情報出力処理を実行する(S13)。
次に、乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(S14)。この後、図9に示す特別図柄プロセス処理を実行する(S15)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄表示器20での表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や普通可変入賞球装置6Bの可動翼片の傾動動作設定などを行う普通図柄プロセス処理が実行される(S16)。その後、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを送信(出力)する(S17)。
図9は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理では、まず、始動入賞判定処理を実行する(S21)。その後、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、S22〜S29の処理のいずれかを選択して実行する。
S21の始動入賞処理では、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、乱数値MR1、MR2、MR3を抽出して、第1始動入賞である場合には、第1特図保留記憶部の空きエントリの最上位に格納し、第2始動入賞である場合には、第2特図保留記憶部の空きエントリの最上位に格納する。
S22の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。特別図柄通常処理では、保留データの有無などに基づいて特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、乱数値MR1を示す数値データに基づき、変動表示結果を「大当り」とするか否かを、その変動表示結果が導出表示される前に決定(事前決定)する。さらに、変動表示結果に対応して確定特別図柄(大当り図柄やはずれ図柄のいずれか)が設定される。そして、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
S23の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。変動パターン設定処理には、変動表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づき、乱数値MR3を示す数値データを用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。そして、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
S24の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。尚、特別図柄の変動経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
S25の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示器4Aや第2特別図柄表示器4Bにて特別図柄の変動表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
S26の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。大当り開放前処理には、変動表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態にてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。具体的には、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定するとともに、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を、「非確変大当り」または「確変大当りA」である場合には、「16回」に設定する。一方、大当り種別が「確変大当りB」である場合には、ラウンドを実行する上限回数となる大入賞口の開放回数を「5回」に設定する。このときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
S27の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
S28の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、大入賞口開放回数最大値に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
S29の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知するエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
尚、大当り終了処理では、遊技制御バッファ設定部に記憶されている大当り種別バッファ値を読み出して、大当り種別が「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」のいずれであったかを特定する。そして、特定した大当り種別が「非確変大当り」ではないと判定された場合には、確変制御を開始するための設定(確変フラグのセット)を行う。
また、特定した大当り種別が「非確変大当り」である場合には、時短制御を開始するための設定(時短フラグのセットと時短制御中に実行可能な特図ゲームの上限値に対応して予め定められたカウント初期値(本実施例では「100」)を時短回数カウンタにセット)を行う。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。先ず、演出制御用CPU120は、電源が投入されると、図10に示すメイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための第1初期化処理(S50)と、各可動体(第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500、操作モジュールM)の原点位置への復帰と動作確認を行うための第2初期化処理を行う(S51)。その後、演出制御用CPU120は、タイマ割込フラグの監視(S52)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU120は、タイマ割込処理によりタイマ割込フラグをセットする。メイン処理で、タイマ割込フラグがセット(オン)されていたら、演出制御用CPU120は、そのフラグをクリアし(S53)、以下の処理を実行する。
演出制御用CPU120は、まず、コマンド解析処理を行う(S54)。コマンド解析処理では、受信コマンドバッファに格納されている主基板11から送信されてきたコマンドが、どのコマンド(図4参照)であるのか解析する。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。そして、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う。
次いで、演出制御用CPU120は、演出制御プロセス処理を行う(S55)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置5の表示制御を実行する。
次いで、大当り図柄判定用乱数などの演出用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する演出用乱数更新処理を実行した後(S56)、図17に示すサブ側エラー処理(S57)を実行し、その後、S52に移行する。
図11は、本実施例の第2初期化処理(S51)を示すフローチャートである。第2初期化処理において演出制御用CPU120は、先ず、設定データに基づいて最初に動作させる可動体を特定する(S101)。設定データには、可動体の順序データが含まれており、本実施例では、該順序として第1可動役物300→第2可動役物400→操作モジュールM→第3可動役物500の順が予め設定されている。よって、最初にS101が実行されるときには、第1可動役物300が対象の可動体として特定されることになる。尚、実施例では、遊技者が操作する操作モジュールMよりも優先して第1可動役物300→第2可動役物400を動作させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者が操作する操作モジュールMを、遊技者が操作しない第1可動役物300→第2可動役物400よりも優先して動作させるように設定してもよい。
次いで、S101で特定した可動体が原点検出を行うことが必要な原点検出対象可動体であるか否かを判定する(S102)。
本実施例において、これら原点検出を行うことが必要な原点検出対象可動体としては、第1可動役物原点検出センサ316を有する第1可動役物300と第2可動役物原点検出センサ440A,440Bを有する第2可動役物400とレバー原点検出センサ38を有する操作モジュールMとが該当し、原点検出センサを有しない第3可動役物500は該当しない。よって、S101で特定した可動体が第1可動役物300、第2可動役物400、操作モジュールMのいずれかである場合には、該判定において「Y」と判定される一方、S101で特定した可動体が第3可動役物500である場合には、「N」と判定されることになる。
S102において「N」と判定された場合にはS130に進む。一方、S102において「Y」と判定された場合には、S103に進んで、動作対象可動体に対応する原点検出センサの検出状態を特定し(S103)、原点検出センサが検出状態であるか否か、つまり、対象の可動体が原点位置(初期位置)に位置しているか否かを判定する(S104)。
原点位置(初期位置)に位置していない場合(S104;N)には、S105に進んで、非検出時動作制御の実行回数を計数するための非検出時動作回数カウンタに0をセットした後(S105)、動作対象可動体を動作させるための制御速度として、後述する実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度(図13、図14参照)と同じ動作速度で動作対象可動体を動作させるための最低制御速度を設定し(S106)、動作対象可動体の駆動モータ、例えば、動作対象可動体が第1可動役物300であれば、第1可動役物駆動モータ303を原点位置方向に駆動開始し、例えば、動作対象可動体が操作モジュールMであれば、レバー用モータ36を原点位置方向に駆動開始するとともに(S107)、非検出時動作期間タイマのタイマカウントを開始する(S108)。尚、非検出時動作期間タイマのタイマカウントは、例えば、第1初期化処理にて初期化されたCTCから一定期間毎に出力される信号の数をカウントすること等により行うようにすればよい。
そして、原点検出センサが検出状態となるかとともに、非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となったか否かを監視する監視状態に移行する(S109、S110)。
動作対象可動体の駆動装置(例えば、第1可動役物駆動モータ303等)を原点位置方向に駆動させることで動作対象可動体が原点位置(初期位置)に位置して原点検出センサが検出状態となった場合には、駆動モータの駆動を停止してS130に進む。一方、非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となった場合、つまり、上限時間が経過しても動作対象可動体が原点位置(初期位置)に位置しなかった場合には、S112に進んで、非検出時動作回数カウンタに1を加算して(S112)、該加算後の非検出時動作回数カウンタの値が、動作エラー判定回数(例えば3)に達したか否かを判定する(S113)。
S113において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、駆動モータの駆動を停止し、当該動作対象可動体の原点復帰エラーを記憶し(S114)、S130に進む。つまり、非検出時動作制御において動作対象可動体が原点位置(初期位置)に位置しなかった場合には、当該動作対象可動体について後述する実動作確認用動作制御を実行しないようにする(当該動作対象可動体をデッドエンド状態する)ために原点復帰エラーを記憶し、S130に進む。
尚、本実施例では、S113において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、当該動作対象可動体をデッドエンド状態する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、S113において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合に、初期化エラー処理を開始し、該初期化エラー処理を実行することにより、第2初期化処理を中断することで、演出制御メイン処理がS52に進むことなく中断され、演出制御基板12(演出制御用CPU120など)は起動しない状態(デットエンド状態)にするようにしてもよい。
また、動作対象可動体をデッドエンド状態とした場合、演出制御基板12(演出制御用CPU120など)は起動するが、例えば、演出制御用CPU120は、可動体を動作させることを示す入力信号(例えば、演出ボタン等の検出信号)の受付けを無効としたり、該入力信号が入力されても、当該動作対象可動体を動作させないようにするといった処理を実行することが好ましい。
一方、非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達していない場合には、駆動モータの駆動を停止してS106に戻り、再度、S106〜S108の処理を行うことにより、動作対象可動体を、実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度にて原点位置に移動させる動作(非検出時動作制御)を開始して、前述したS109、S110の監視状態に移行する。
よって、S110にてエラー判定時間が経過したと判定されたとしても、動作エラー判定回数に達するまで繰返し動作対象可動体を原点位置(初期位置)に移動させる動作(非検出時動作制御)を実行している間に動作対象可動体が原点位置(初期位置)にて検出した場合には、S114に進むことなく、S130に進むことになる。
一方、上記したS104において「Y」と判定されてS120に進んだ場合には、検出時動作回数カウンタに0をセットした後、検出時動作プロセスデータをセットし(S121a)、検出時動作プロセスタイマのタイマカウントを開始する(S121b)。尚、検出時動作プロセスタイマのタイマカウントとしては、前述した非検出時動作期間タイマのタイマカウントと同様に、第1初期化処理にて初期化されたCTCから一定期間毎に出力される信号の数をカウントすること等により行うようにすればよい。また、本実施例の検出時動作プロセスデータには、動作対象可動体を動作させるための制御速度として、後述する実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度(図13、図14参照)と同じ動作速度で動作対象可動体を動作させるための最低制御速度が記述(設定)されている。
次いで、セットされた検出時動作プロセスデータに設定されている最低制御速度に基づいて動作対象可動体を動作させるとともに(S122)、プロセスデータが完了したか否かを判定し(S123)、プロセスデータが完了していない場合には、S122に戻り、動作対象可動体を検出時動作プロセスデータに設定されている最低制御速度に基づいて動作させる。
このように、検出時動作制御においては、検出時動作プロセスデータが完了するまで、検出時動作プロセスデータに設定されている最低制御速度に基づく最低速度、つまり、実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度にて、原点位置(初期位置)から一旦離れ、該原点位置(初期位置)から離れた位置から原点位置(初期位置)に戻るという動作を行う(図13参照)。尚、原点位置から離れた位置とは、原点位置の近傍位置、つまり、各原点センサにより各可動体の被検出部を検出できない位置であって各演出位置よりも原点位置に近い所定位置(検出時動作位置)として設定されている。
S123の判定において、セットされている検出時動作プロセスデータが完了したと判定した場合には、可動役物駆動モータの駆動を停止してS124に進んで、原点検出センサが検出状態になっているか否か、つまり、動作対象可動体が原点位置(初期位置)に位置しているか否かを判定(確認)する。
原点検出センサが検出状態になっている場合、つまり、動作対象可動体が原点位置(初期位置)に位置している場合にはS130に進む。
一方、原点検出センサが検出状態になっていない場合、つまり、動作対象可動体が原点位置(初期位置)に位置していない場合には、検出時動作回数カウンタに1を加算して(S126)、該加算後の検出時動作回数カウンタの値が、動作エラー判定回数(例えば3)に達したか否かを判定する(S127)。検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、S128に進んで当該動作対象可動体の原点復帰エラーを記憶し(S128)、S130に進む。つまり、検出時動作制御において動作対象可動体が原点位置(初期位置)に位置しなかった場合には、当該動作対象可動体について後述する実動作確認用動作制御を実行しないようにする(当該動作対象可動体をデッドエンド状態する)ために原点復帰エラーを記憶し、S130に進む。
尚、本実施例では、S127において検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、当該動作対象可動体をデッドエンド状態する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、S113において検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合に、初期化エラー処理を開始し、該初期化エラー処理を実行することにより、第2初期化処理が中断されることで、演出制御メイン処理がS52に進むことなく中断され、演出制御基板12は起動しない状態(デットエンド状態)にするようにしてもよい。
また、動作対象可動体をデッドエンド状態とした場合、演出制御基板12(演出制御用CPU120など)は起動するが、例えば、演出制御用CPU120は、可動体を動作させる入力信号(例えば、演出ボタン等の検出信号)の受付けを無効としたり、該入力信号が入力されても当該動作対象可動体を動作させないようにするといった処理を実行することが好ましい。
S102で「N]と判定された場合、S109で「Y」と判定された場合、もしくはS124で「Y」と判定された場合に実行するS130においては、可動体のうちで未だ動作対象としていない残りの可動体が存在するか否かを判定し、残りの可動体が存在しない場合(具体的には、動作対象可動体が第3可動役物500である場合)には、図12に示す実動作確認用動作制御を行う処理に移行する。一方、残りの可動体が存在する場合には、S131に進んで、次に動作させる可動体を特定した後、S102に戻って、該特定した動作対象可動体について、S102以降の上記した処理を同様に実行する。
尚、動作対象可動体が第1可動役物300である場合にS131が実行される場合には、設定データに基づいて第2可動役物400が動作対象可動体として特定され、動作対象可動体が第2可動役物400である場合にS131が実行される場合には、設定データに基づいて操作モジュールM(操作レバー31)が動作対象可動体として特定され、動作対象可動体が操作モジュールM(操作レバー31)である場合にS131が実行される場合には、設定データに基づいて第3可動役物500が動作対象可動体として特定される。
次に図12に示す処理について説明すると、図12に示すS200において演出制御用CPU120は、先ず、前述のS101と同様に、設定データに基づいて最初に動作確認する可動体(確認対象可動体)を特定する(S200)。次いで、当該対象可動体の原点復帰エラーの記憶が有るか否かを判定する(S201)。
確認対象可動体の原点復帰エラーの記憶が有る場合は、S202a〜S213までの処理を実行することなくS220に進む。このようにすることで、本実施例では、これら非検出時動作制御や検出時動作制御において原点復帰エラーと判定された可動体については実動作確認用動作制御を行わないようになっている。
一方、確認対象可動体の原点復帰エラーの記憶が無い場合は、S202aに進んで、確認対象可動体に対応する実動作確認用プロセスデータをセットする。つまり、確認対象可動体が第1可動役物300であれば、第1可動役物300の実動作確認用プロセスデータをセットし、確認対象可動体が第2可動役物400であれば、第2可動役物400の実動作確認用プロセスデータをセットし、確認対象可動体が操作モジュールM(操作レバー31)であれば、操作モジュールM(操作レバー31)の実動作確認用プロセスデータをセットし、確認対象可動体が第3可動役物500であれば、第3可動役物500の実動作確認用プロセスデータをセットする。尚、これら各実動作確認用プロセスデータには、演出において当該可動体が可動体演出において実際に行う動作と同一の動作を行うように制御速度等が記述(設定)されている。
次いで、実動作確認用プロセスタイマのタイマカウントを開始する(S202b)。尚、実動作確認用プロセスタイマのタイマカウントとしては、前述した非検出時動作期間タイマのタイマカウントと同様に、第1初期化処理にて初期化されたCTCから一定期間毎に出力される信号の数をカウントすること等により行うようにすればよい。
そして、セットされた実動作確認用プロセスデータにおいて実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度にて確認対象可動体を動作させるとともに(S203)、プロセスデータが完了したか否かを判定し(S204)、プロセスデータが完了していない場合には、S203に戻り、確認対象可動体を、その時点の実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度に基づいて動作させる。
このように、実動作確認用プロセスデータが完了するまで、実動作確認用プロセスデータに実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度にて確認対象可動体を動作させることにより、確認対象可動体の制御速度を、時系列的に順次変更して、可動体演出において当該可動体を実際に動作させる際に設定する制御速度と同一の加速または減速を行うことができる。
そして、S204の判定において、セットされている実動作確認用プロセスデータが完了したと判定した場合には、駆動モータの駆動を停止し、当該確認対象可動体は原点検出対象可動体であるか否かを判定する(S204a)。当該確認対象可動体が原点検出対象可動体でなければ、つまり、第3可動役物500であればS220に進む。一方、当該対象役物が原点検出対象可動体であれば、つまり、第1可動役物300または第2可動役物400であれば原点検出センサが検出状態になっているか否か、つまり、動作対象可動体が原点位置(初期位置)に位置しているか否かを判定(確認)する(S205)。
原点検出センサが検出状態になっている場合、つまり、確認対象可動体が原点位置(初期位置)に位置している場合にはS220に進む。一方、原点検出センサが検出状態になっていない場合、つまり、確認対象可動体が原点位置(初期位置)に位置していない場合には、前述した非検出時動作制御を(図11参照)を行って確認対象可動体を原点位置(初期位置)に位置させるためにS206〜S213の処理を行う。
具体的には、非検出時動作制御の実行回数を計数するための非検出時動作回数カウンタに0をセットした後(S206)、制御速度として実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度と同じ動作速度で動作対象可動体を動作させるための最低制御速度を設定し(S207)、確認対象可動体の駆動装置、例えば、確認対象可動体が第1可動役物300であれば、第1可動役物駆動モータ303を原点位置(初期位置)方向に駆動開始するとともに(S208)、非検出時動作期間タイマのタイマカウントを開始する(S209)。
そして、原点検出センサが検出状態となるかとともに、非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となったか否かを監視する監視状態に移行する(S210、S211)。
確認対象可動体の駆動装置(例えば、第1可動役物駆動モータ303)を原点位置(初期位置)方向に駆動させることで確認対象可動体が原点位置(初期位置)に位置して原点検出センサが検出状態となった場合には、S210にて「Y」と判定されてS220に進む。一方、非検出時動作期間タイマが上限時間に対応する値となった場合、つまり、上限時間が経過しても確認対象可動体が原点位置(初期位置)に位置しなかった場合には、S212に進んで、非検出時動作回数カウンタに1を加算して(S212)、該加算後の非検出時動作回数カウンタの値が、動作エラー判定回数(例えば3)に達したか否かを判定する(S213)。
非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、S220に進む。尚、本実施例では、S213において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合には、当該動作対象可動体をデッドエンド状態する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、S213において非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達している場合に、当該動作対象可動体の原点復帰エラーを記憶し、当該動作対象可動体について以後は実動作を実行しないようにするようにしてもよい。あるいは、初期化エラー処理を開始し、該初期化エラー処理を実行することにより、第2初期化処理が中断されることで、演出制御メイン処理がS52に進むことなく中断され、演出制御基板12は起動しない状態(デットエンド状態)にするようにしてもよい。
また、動作対象可動体をデッドエンド状態とした場合、演出制御基板12(演出制御用CPU120など)は起動するが、例えば、演出制御用CPU120は、可動体を動作させる入力信号(例えば、演出ボタン等の検出信号)の受付けを無効としたり、該入力信号が入力されても当該動作対象可動体を動作させないようにするといった処理を実行することが好ましい。
一方、非検出時動作回数カウンタの値が動作エラー判定回数に達していない場合には、S207に戻り、再度、S207、S208、S209の処理を行うことにより、確認対象可動体を、実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)における最低速度にて原点位置(初期位置)に移動させる動作(原点復帰時動作)を開始して、前述したS210、S211の監視状態に移行する。
よって、S211にてエラー判定時間が経過したと判定されたとしても、動作エラー判定回数に達するまで繰返し確認対象可動体を原点位置(初期位置)に移動させる動作(非検出時動作制御)を実行している間において、確認対象可動体が原点位置(初期位置)にて検出された場合には、S220に進むことになる。
S201で「Y」と判定された場合、S204aで「N」と判定された場合、S205で「Y」と判定された場合、もしくはS210で「Y」と判定された場合に実行するS220においては、可動体のうちで未だ動作確認の確認対象としていない残りの可動体が存在するか否かを判定し、残りの可動体が存在しない場合(具体的には、動作確認の対象役物が第3可動役物500である場合)には、S114やS128で記憶したエラーの記録をクリア(S222)して、当該処理を終了する一方、残りの可動体が存在する場合には、S221に進んで、次に動作確認する可動体を特定した後、S201に戻って、該特定した対象体について、S201以降の上記した処理を同様に実行する。
ここで、これら図11、図12に示す第2初期化処理が実行されることによる可動体の動作態様及び制御内容について、図13、図14を用いて説明する。図13は、演出制御用CPU120が行う非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御の動作態様を示す概略説明図である。図14は、(A)は実動作確認用動作制御における制御速度を示す説明図、(B)は検出時動作制御における制御速度を示す説明図、(C)は非検出時動作制御における制御速度を示す説明図である。
尚、図13及び図14においては、原点検出対象可動体である第1可動役物300、第2可動役物400、操作モジュールMにおける非検出時動作制御(ショート初期化動作制御)、検出時動作制御(ショート初期化動作制御)及び実動作確認用動作制御(ロング初期化動作制御)についてのみ説明し、原点検出対象可動体でない第3可動役物500についての説明は省略することとする。また、第1可動役物300の第1可動部302の往復動作距離(回動範囲)と第2可動役物400の第2可動部401,402それぞれの往復動作距離(移動範囲)や操作モジュールMの操作レバー31の往復動作距離(移動範囲)とは同一ではないが、説明の便宜上、同一の概念図を用いて説明することとする。
図13に示すように、第1可動役物300の第1可動部302や第2可動役物400の第2可動部401,402や操作モジュールMの操作レバー31は、それぞれ原点位置(退避位置、初期位置)と演出位置(操作可能位置)との間で往復動作可能に設けられており、原点位置から演出位置への往動作や演出位置から原点位置への復動作は、前述した可動体演出等において実際に行う実動作とされている。
演出制御用CPU120は、第2初期化処理を実行したときに可動体の被検出部が原点検出センサにより検出されない場合、つまり、可動体が何らかの理由(例えば、搬送や遊技島への設置時に原点位置から動いてしまっている場合、前回の動作時に原点復帰できなかった場合(例えば、演出の実行時において、モータの脱調、故障、引っ掛かりなどにより可動体の原点復帰が確認できなかったり動作できなくなるといった可動体エラー(動作異常)が発生した場合など)、遊技機の振動により原点位置から動いてしまった場合など)により原点位置以外の位置(例えば、図13における非検出時動作制御に対応する黒丸で示す位置など、原点位置と演出位置との間の所定位置)にある場合、原点復帰させるための非検出時動作制御を実行する。この非検出時動作制御を実行する場合、可動体は原点位置から離れた位置にあるため、動作としては可動体を原点位置方向に移動させる動作のみとされている。
また、演出制御用CPU120は、第2初期化処理を実行したときに第1可動役物300の第1可動部302や第2可動役物400の第2可動部401,402や操作モジュールMの操作レバー31の被検出部が原点検出センサにより検出された場合、検出時動作制御を実行する。
例えば、被検出部が原点検出センサにより確実に検出されるように、被検出部が原点検出センサにより検出されたときから可動体の原点位置方向への動作が規制されるまでの間に所定の動作可能範囲(例えば、遊び)が設定されている場合などにおいては、原点復帰して原点検出センサにより検出された位置よりもさらに奥側にずれた位置に停止することがある。よって、被検出部が原点検出センサにより検出されていても、可動体をより正確な原点位置に復帰させるための検出時動作制御を行う。
この検出時動作制御は、原点検出センサによる被検出部の検出状態を一旦解除するために可動体を原点位置から離れた位置へ移動させた後に原点位置に復帰させる必要があるが、演出位置まで移動させる必要はないので、可動体を原点位置から該原点位置の近傍である検出時動作位置まで移動させた後、原点位置に復帰させる。つまり、実動作よりも短い距離で往復動作させる(図1参照)。
また、演出制御用CPU120は、第2初期化処理において非検出時動作制御または検出時動作制御を実行した後、実動作確認用動作制御を実行する。実動作確認用動作制御は、可動体が各種演出等において実際に行う実動作と同一の動作とされている。
次に、演出制御用CPU120が非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御を実行する際に設定する制御速度について比較する。尚、図14(A)、図14(B)、図14(C)にて示す速度は、演出制御用CPU120が各可動体を動作させるために設定する制御速度であって、可動体の実際の動作速度とは異なる。つまり、例えば、所定の可動体を動作させる場合において、原点位置と演出位置との間における一の移動区間と他の移動区間に同一の制御速度を設定した場合でも、一の移動区間と他の移動区間とで態様が異なる場合(例えば、バネがある区間とない区間、直線区間と曲線区間)や、同一の移動区間でも上昇する場合と下降する場合においては、可動体を実際に動作させた場合の動作速度は制御速度とは異なることがある。また、可動体に対し同一の制御速度を設定しても、各可動体の大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等の違いがある場合、各可動体の実際の動作速度は必ずしも同一にはならない。複数の可動体を同一性能のステッピングモータにて動作させる場合において、各可動体に対し同一の制御速度を設定しても、各可動体の大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等の違いがある場合、各可動体の実際の動作速度は必ずしも同一にはならない。
図14(A)に示すように、演出制御用CPU120は、実動作確認用動作制御を実行する場合、セットした実動作確認用プロセスデータにおいて実動作確認用プロセスタイマのタイマカウント値に対応して設定されている制御速度に基づいて確認対象可動体を動作させる。具体的には、原点位置から加速した後に減速して演出位置に停止させるとともに、演出位置から加速した後に減速して原点位置に停止させる制御を行う。すなわち、各可動体が正常に動作可能であることを確認するための実動作確認用動作制御では、原点位置と演出位置との間において、可動体の制御速度を低速→高速→低速の順に変化させる。つまり、演出制御用CPU120は、各可動体の可動体演出を実行する場合、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で各可動体が動作するように制御するため、実動作確認用動作制御を実行する場合においても、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で各可動体が動作するように制御する。
すなわち、上記第1速度としての最低速度や第2速度としての最高速度は、可動体の実際の動作速度であって、該動作速度としての最低速度や最高速度となるように制御速度が設定されることになる。尚、以下においては、最低制御速度に基づいて可動体を動作させた場合は最低速度にて動作し、最高制御速度に基づいて可動体を動作させた場合は最高速度にて動作するものとして説明する。
ここで、可動体の加速時及び減速時における動作速度が、実動作確認用動作制御における最低速度となるように制御速度が設定されている。また、演出位置に移動した後に原点位置に復帰させる際においては、演出位置に停止させるときよりも長い時間にわたり実動作確認用動作制御における最低速度となるように制御することで、可動体を確実に減速させてから原点検出センサにより被検出部が検出されるようにしている。
図14(B)に示すように、演出制御用CPU120は、検出時動作制御を実行する場合、原点位置から演出位置まで移動させる期間及び演出位置から原点位置まで移動させる期間において、常に実動作確認用動作制御における最低速度(第1速度)にて可動体が動作するように制御する。つまり、演出制御用CPU120は、第1動作制御としての検出時動作制御における最高速度が、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度(本実施例では、実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度)となるように、常に実動作確認用動作制御において設定されている制御速度のうち最も低い最低制御速度に基づいて可動体を動作させる制御を行う。
また、検出時動作制御の場合、実動作確認用動作制御に比べて可動体の動作距離が短いため、実動作確認用動作制御において加速したときの制御速度、つまり高速で動作させると、原点検出センサにて被検出部を確実に検出できなかったり、近距離から可動体が原点位置に復帰して移動規制されたときの衝撃により可動体等が破損したりする虞があるため、実動作確認用動作制御における最低速度にて動作するように制御する。
また、図14(C)に示すように、演出制御用CPU120は、非検出時動作制御を実行する場合、原点位置と演出位置との間の任意の位置から原点位置まで移動させる期間において、常に実動作確認用動作制御における最低速度(第1速度)にて動作するように制御する。つまり、演出制御用CPU120は、第1動作制御としての非検出時動作制御における最高速度(最大動作速度)が、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度(本実施例では、実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度)となるように、常に実動作確認用動作制御において設定されている制御速度のうち最も低い最低制御速度に基づいて可動体を動作させる制御を行う。
この場合、可動体は原点位置からどの程度離れた位置にあるかが不明であるため、可動体が原点位置の近傍に位置していた場合、実動作確認用動作制御において加速したときの制御速度、つまり高速で動作させると、可動体が原点位置に復帰したときに原点検出センサにて被検出部を確実に検出できなかったり、近距離から可動体が原点位置に復帰して移動規制されたときの衝撃により可動体等が破損したりする虞があるため、実動作確認用動作制御における最低速度にて動作するように制御する。
このように本実施例では、演出制御用CPU120は、第1動作制御としての非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する場合、実動作確認用動作制御において設定されている最低制御速度に基づいて常に単一(一定)の動作速度で可動体が動作するように制御を行う。そして、これら最低速度は、各可動体に対応する実動作確認用動作制御における最低速度であり、各可動体に共通する動作速度ではないので、各可動体における最低速度は異なる場合がある。
具体的には、第1可動役物300の第1可動部302と第2可動役物400の第2可動部401,402と操作モジュールMの操作レバー31は、図1に示すように、大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動モータを含む駆動機構が各々異なるため、同一の制御速度を設定した場合でも可動体の実際の動作速度は異なる。また、各可動体に対し異なる制御速度を設定した場合においても可動体の実際の動作速度は異なる。このように、最低速度は各可動体に応じて設定された制御速度に基づく動作速度であり、可動体に最適な最低速度にて動作するように制御するため、態様が異なる複数の可動体を原点位置にて確実に検出させることが可能となる。
図15は、演出制御メイン処理の演出制御プロセス処理(S55)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、演出表示装置5の第1保留記憶表示エリア5D及び第2保留記憶表示エリア5Uでの保留記憶表示を、保留記憶バッファの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(S72)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS73〜S79のうちのいずれかの処理を行う。各処理においては、以下のような処理を実行する。
変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73):遊技制御用マイクロコンピュータ100から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理で変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。変動パターン指定コマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S74)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S74):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S75)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S75):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S76):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S77)または変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S77):変動時間の終了後、演出表示装置5に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(S78)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(S78):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置5におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S79)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S79):演出表示装置5において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S73)に対応した値に更新する。
尚、演出制御用CPU120は、演出図柄変動中処理(S75)、大当り表示処理(S77)、大当り遊技中処理(S78)、大当り遊技中処理(S78)などにおける所定のタイミング(例えば、可動体演出の実行条件が成立したタイミング)で、可動役物を原点位置と演出位置との間で移動させる可動体演出を実行可能としている。
図16は、本実施例の演出図柄変動中処理の一例を示すフロー図である。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ、変動時間タイマ、変動制御タイマのそれぞれの値を−1する(S301,S302,S303)。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイマアウトしたか否か確認する(S304)。プロセスタイマがタイマアウトしていない場合には、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等)に従って演出装置(演出用部品)の制御を実行する(S305)。
一方、プロセスタイマがタイマアウトしていたら、プロセスデータの切り替えを行う(S306)。即ち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(S307)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音制御実行データ、操作部制御データ等にもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(S308)。
そして、演出制御用CPU120は、レバー操作エラーフラグまたは過負荷エラーフラグがセットされているか否かを判定する(S309)。これらのエラーフラグがいずれもセットされていない場合には、操作レバー31を突出させるレバー突出処理実行タイミングであるか否かを、プロセスデータに基づいて判定する(S310)。
レバー突出処理実行タイミング、つまり、レバー突出処理を実行する期間である場合には、S311のレバー突出処理を実行してS312に進み、 レバー突出処理実行タイミングでなければ、S311のレバー突出処理を実行せずにS312に進む。よって、演出図柄の変動表示中の予め定められたタイミングとなったときに、レバー突出処理が開始されて、操作レバー31が傾倒操作不能な格納状態から、傾倒操作可能な突出状態に変位する演出(操作レバー演出)が実行される。
次に、操作レバー31の操作案内、具体的には、図20(D)に示すように、演出表示装置5に操作レバー31の画像と「引け」のメッセージとを表示するレバー操作案内演出の実行タイミングであるか否かを判定する(S312)。レバー操作案内演出の実行タイミングである場合には、S313の操作案内演出処理を実行してS314に進み、レバー操作案内演出の実行タイミングではない場合には、S313の操作案内演出処理を実行せずにS314に進む。尚、レバー操作案内の表示は、操作案内演出処理において、レバー操作案内演出の実行期間が経過するときに終了される。
S314では、レバー操作検出センサ35Aからの検出信号の入力の有無によって、操作レバー31の傾倒操作があったか否かを判定する。操作レバー31の傾倒操作があった場合には、更に、操作レバー31の操作有効期間であるか否かを判定し、操作レバー31の操作有効期間である場合には、S316の特別演出処理を実行することで、特別演出、具体的には、バトル演出における勝敗を報知する勝敗報知演出(図20(E)または図20(F)参照)が実行される。尚、操作レバー31の操作有効期間でない場合には、S315で「N」と判定されてS320に進む。
一方、操作レバー31の傾倒操作がない場合には、既に、特別演出を実行した状態(実行中を含む)であるか否かを判定し(S317)、特別演出を実行した状態でなければ、更に、操作レバー31の操作有効期間の終了タイミングであるか否かを判定する(S318)。そして、操作レバー31の操作有効期間の終了タイミングである場合には、S316の特別演出処理を実行することで、操作レバー31の操作有効期間において、操作レバー31の傾倒操作がなくても、操作有効期間の終了タイミングにおいて、操作レバー31の傾倒操作があったものとして特別演出が実行されるようになっている。
特別演出を実行した状態であることによってS317において「Y」と判定された場合、またはレバー操作有効期間の終了タイミングではないことによってS318において「N」と判定された場合にはS320に進む。
尚、図16においては、図示を省略しているが、一旦、S316の特別演出処理が実行された場合には、該特別演出処理が実行中であることを示す特別演出実行中フラグが、特別演出が終了するまでセットされることにより、特別演出処理は、特別演出が終了するまで、タイマ割り込みが発生する毎に実行されるようになっている。
S320においては、操作レバー31を格納するレバー格納処理実行タイミングであるか否かを、プロセスデータに基づいて判定する(S320)。
レバー格納処理実行タイミング、つまり、レバー格納処理を実行する期間である場合には、更に、レバー操作エラーフラグがセットされているか否かを判定する。レバー操作エラーフラグがセットされている場合には、S323のレバー格納処理を実行することなくS330に進む。一方、レバー操作エラーフラグがセットされていない場合には、操作レバー31の傾倒操作の有無、つまり、操作レバー31を格納する期間となっても、操作レバー31の傾倒操作が継続されているか否かを判定する(S322)。操作レバー31の傾倒操作が継続されている場合には、操作レバー31を格納することができないので、S325に進んで、レバー操作エラーと判定し、レバー操作エラーフラグをセットした後、S323のレバー格納処理を実行することなくS330に進む。
一方、操作レバー31の傾倒操作がないことによりS322において「N」と判定された場合、つまり、操作レバー31を格納する期間となる前に、傾倒操作が終了されている場合には、レバー用モータ36を動作させて、操作レバー31を操作可能位置(突出位置)から原点位置(格納位置)に変位させて格納するレバー格納処理を実行することにより、操作レバー31が操作不能な原点位置(格納位置)に変位する演出(操作レバー演出)が実行される(S323)。
尚、このレバー格納処理が実行される場合には、必ずS324においてレバー用モータ36が過負荷となっているか否かが判断(監視)される。つまり、遊技者の手、携帯電話、或いは遊技球等の異物等が挟まっていることによって、操作レバー31を格納できない状態となっているか否かを判定し、レバー用モータ36が過負荷となっている場合には、S326に進んで、レバー用モータ36による駆動を停止して、レバー用モータ36の故障や操作レバー31等が損傷することを防ぐとともに、過負荷エラーと判定し、過負荷エラーフラグをセットする(S327)。
S309に戻り、該S309において「Y」と判定される場合、つまり、レバー操作エラーフラグまたは過負荷エラーフラグのいずれかがセットされている場合には、S340に進んで、操作レバー31の操作有効期間の終了タイミングであるか否かを判定し、操作レバー31の操作有効期間の終了タイミングでない場合には、S330に進む一方、操作レバー31の操作有効期間の終了タイミングである場合には、S341の特別演出処理を実行してS330に進む。これにより、上記したS311のレバー突出処理やS313の操作案内演出処理やS323のレバー格納処理は実行されないので、レバー操作エラーフラグまたは過負荷エラーフラグのいずれかがセットされている場合には、操作レバー31が突出、格納する操作レバー演出や、操作レバー31の傾倒操作を促す操作促進演出については、いずれも実行されない。このように、レバー操作エラーフラグや過負荷エラーフラグがセットされている場合、つまり、操作レバー31に異常が発生している状態においては、該操作レバー31を用いた演出を実行しないことで、不適切な演出が実行されてしまうことを防ぐことができるようになっている。
S330においては、変動制御タイマがタイマアウトしているか否かを確認する(S330)。変動制御タイマがタイマアウトしている場合には(S330;Y)、演出制御用CPU120は、左中右の演出図柄の次表示画面(前回の演出図柄の表示切り替え時点から30ms経過後に表示されるべき画面)の画像データを作成し、VRAMの所定領域に書き込む(S331)。そのようにして、演出表示装置5において、演出図柄の変動制御が実現される。表示制御部123は、設定されている背景画像等の所定領域の画像データと、プロセステーブルに設定されている表示制御実行データにもとづく画像データとを重畳したデータに基づく信号を演出表示装置5に出力する。そのようにして、演出表示装置5において、演出図柄の変動における背景画像、キャラクタ画像及び演出図柄が表示される。また、変動制御タイマに所定値を再セットする(S332)。
また、変動制御タイマがタイマアウトしていない場合(S330;N)、S332の実行後、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイマアウトしているか否か確認する(S333)。変動時間タイマがタイマアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に応じた値に更新する(S335)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(S334;Y)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S76)に応じた値に更新する(S335)。変動時間タイマがタイマアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターン指定コマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
尚、演出図柄の変動制御に用いられているプロセステーブルには、演出図柄の変動表示中のプロセスデータが設定されている。つまり、プロセステーブルにおけるプロセスデータ1〜nのプロセスタイマ設定値の和は演出図柄の変動時間に相当する。よって、S334の処理において最後のプロセスデータnのプロセスタイマがタイマアウトしたときには、切り替えるべきプロセスデータ(表示制御実行データやランプ制御実行データ等)はなく、プロセステーブルにもとづく演出図柄の演出制御は終了する。
次に、演出制御用CPU120が、メイン処理のS57において実行するサブ側エラー処理について、図17を用いて簡潔に説明する。
サブ側エラー処理において演出制御用CPU120は、まず、レバー操作エラーフラグがセットされているか否かを判定する(S401)。
レバー操作エラーフラグがセットされていない場合にはS404に進む。一方、レバー操作エラーフラグがセットされている場合には、レバー操作エラー表示、具体的には、図19(a)に示すように、「エラー発生!! 操作レバーから手を離してください。」のメッセージ表示の表示中であるか否かを判定する。
レバー操作エラー表示が表示中である場合には、S404に進み、レバー操作エラー表示が表示中でない場合には、S403に進んで、上記した「エラー発生!! 操作レバーから手を離してください。」のメッセージ表示から成るレバー操作エラー表示を演出表示装置5において開始し、S404に進む。よって、遊技者に対して案内された操作である、操作レバー31の傾倒操作が継続されていることによってレバー操作エラーフラグがセットされている場合には、演出表示装置5にエラーメッセージが表示されるだけで、エラー音等は出力しないようになっており、案内された操作を実行したにもかかわらず、周囲の遊技者にエラーの発生が認識されてしまう騒がしいエラー報知が実行されて、遊技者に不快感を与えてしまうことを防ぐようになっている。
一方、S404においては、過負荷エラーフラグがセットされているか否かを判定する。過負荷エラーフラグがセットされていない場合にはS407に進む。一方、過負荷エラーフラグがセットされている場合には、図19(b)に示すように、過負荷エラー表示とエラー音の出力とを実行中であるか否かを判定する。
過負荷エラー表示とエラー音の出力とを実行中である場合にはS407に進み、過負荷エラー表示とエラー音の出力とを実行中でない場合には、図19(b)に示すように、「エラー発生!!操作レバーから異物を取り除いてください。」のメッセージ表示から成る過負荷エラー表示を演出表示装置5において開始するともに、スピーカ8L,8Rからのエラー音の出力を開始し、S407に進む。このように過負荷エラーが発生した状態、つまり、遊技者の手、携帯電話、或いは遊技球等の異物等が挟まっている状態においては、遊技者に対して案内した操作によるエラーではないので、レバー操作エラーの場合に比較して、周囲にいる店員等が容易に認識できる騒がしい(大げさな)エラー報知を実行して、エラーの発生を報知するともに、遊技者が、故意に異物等を挟むことや、格納位置に変位中の操作レバー31を引く等の悪戯をすることを防止できるようになっている。
つまり、レバー操作エラーの場合のエラー報知の態様は、認識のし易さ(認識度合い(レベル))が低い態様とし、過負荷エラーの場合のエラー報知の態様は、認識のし易さ(認識度合い(レベル))が高い態様とすればよいが、本発明はこれに限定されるものではなく、レバー操作エラーの場合と過負荷エラーの場合とを区別できるようにすることのみを目的とする場合には、逆に、レバー操作エラーの場合のエラー報知の態様を、認識のし易さ(認識度合い(レベル))が高い態様とし、過負荷エラーの場合のエラー報知の態様を、認識のし易さ(認識度合い(レベル))が低い態様としてもよい。
S407においては、その他のエラーフラグがセットされているか否かを判定する。その他のエラーフラグがセットされていない場合にはS410に進む。一方、その他のエラーフラグがセットされている場合には、エラーフラグに対応するエラー報知の実行中であるか否かを判定する。
エラーフラグに対応するエラー報知の実行中である場合にはS410に進み、エラーフラグに対応するエラー報知の実行中でない場合には、エラーフラグに対応するエラー報知を開始する。
また、S410では、レバー操作エラー表示または過負荷エラー表示を表示中であるか否かを判定する。
レバー操作エラー表示または過負荷エラー表示を表示中ではない場合にはS413に進み、レバー操作エラー表示または過負荷エラー表示を表示中である場合には、S411に進んで、レバー原点検出センサ38がONであるか否か、つまり、操作レバー31が、エラーの発生後において、遊技場の店員等によって原点位置に戻されたか否かを判定する。
レバー原点検出センサ38がONではない場合、つまり、操作レバー31が原点位置に戻されていない場合には、S413に進む。一方、レバー原点検出センサ38がONである場合には、S412に進んで、レバー操作エラーフラグがセットされている場合にはレバー操作エラーフラグをクリアするとともに演出表示装置5におけるレバー操作エラー表示を終了し、過負荷エラーフラグがセットされている場合には過負荷エラーフラグをクリアするとともに演出表示装置5における過負荷エラー表示とエラー音の出力とを終了する。
このように、本実施例では、レバー操作エラー表示や過負荷エラー表示を、操作レバー31が原点位置に戻されてレバー操作エラーフラグや過負荷エラーフラグがクリアされるまで表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらレバー操作エラー表示や過負荷エラー表示を、一定期間において表示するようにしても良い。この場合、レバー操作エラー表示は所定期間の経過で終了するが、過負荷エラー表示については操作レバー31が原点位置に戻されるまで継続して表示するようにしても良いし、レバー操作エラー表示の表示期間を過負荷エラー表示期間よりも短くするようにしてもよい。
また、S413では、その他のエラーの報知中であるか否かを判定し、その他のエラーの報知中でない場合には、当該サブ側エラー処理を終了する。一方、その他のエラーの報知中である場合には、S414に進んで、報知中のエラーが解消しているか否かを判定し、解消していない場合には、当該サブ側エラー処理を終了する。
報知中のエラーが解消している場合には、S415に進んで、報知しているエラーの
エラーフラグをクリアするともに、該エラー報知を終了した後、当該サブ側エラー処理を終了する。
ここで、これら図17に示すサブ側エラー処理と前述した図16に示す演出図柄変動中処理とが実行されることによるエラー報知と操作レバー31の状態との関係について、図18、図20を用いて説明する。尚、図18(a)は、レバー操作エラーが発生する場合の状況を示す図であり、図18(b)は、過負荷エラーが発生する場合の状況を示す図である。
本実施例において、操作レバー31が突出状態とされる操作レバー演出が実行されるのは、図20に示すように、変動パターンとしてスーパーリーチの変動パターンが決定されることで、図20(A)に示すリーチ状態となった後、スーパーリーチ演出、具体的には、味方キャラクタと敵キャラクタとが対戦するバトル演出が実行される(図20(B)、図20(C))。そして、バトル演出が開始された後の所定の時期においてレバー突出処理実行タイミングとなることにより、操作レバー31が突出(変位)する操作レバー演出が開始され、操作レバー31が格納位置(原点位置)から操作可能位置(演出位置)に変位する。そして、操作レバー31が操作可能位置(演出位置)に変位した後に、図20(D)に示すように、操作レバー31の画像と「引け!」のメッセージが演出表示装置5に表示されるレバー操作案内演出が実行される。
このレバー操作案内演出の案内に応じて、遊技者が操作レバー31を自分側に引いて傾倒する傾倒操作を行った場合は、該傾倒操作に応じて、バトル演出における勝敗を報知する勝敗報知演出(図20(E)または図20(F)参照)が実行される。具体的には、当該変動表示において大当りの演出図柄が導出表示されて大当り遊技状態に制御される場合には、図20(E)に示すように、味方のキャラクタがバトルに勝利する態様の勝敗報知演出が実行される一方、当該変動表示においてはずれの演出図柄が導出表示されて大当り遊技状態に制御されない場合には、図20(F)に示すように、味方のキャラクタがバトルに敗北する態様の勝敗報知演出が実行される。
これら勝敗報知演出が実行された後の所定の時期に、レバー格納処理実行タイミングとなると、前述したレバー格納処理が実行されて、操作レバー31が格納位置(原点位置)に変位する操作レバー演出が実行されるはずであるが、レバー格納処理実行タイミングとなっても遊技者が操作レバー31を引いたままの状態であると、図18(a)に示すように、レバー操作エラーと判定されてレバー操作エラーフラグがセットされることにより、演出表示装置5においてレバー操作エラー表示が表示される。但し、エラー音は出力されない。
一方、レバー格納処理実行タイミングとなったときに、遊技者による操作レバー31の傾倒操作が行われていない場合には、前述したレバー格納処理が開始されて、操作レバー31が格納位置(原点位置)に向けて変位する。しかしながら、例えば、図19(b)に示すように、遊技者の携帯電話P等の異物が、膨出部30の上面と操作レバー31との間に挟まってしまってレバー用モータ36が過負荷状態となってしまった場合には、図18(b)に示すように、過負荷エラーと判定されてレバー用モータ36の駆動が停止され、過負荷エラーフラグがセットされることにより、演出表示装置5において過負荷エラー表示が表示されるとともにエラー音が出力される。
以上説明したように、本発明の実施例としてのパチンコ遊技機1にあっては、図18に示すように、可動体である操作レバー31が、レバー用モータ36によって駆動されていない状態において案内された操作が継続している場合のエラーであるレバー操作エラーの場合には、図19(a)に示すように、エラー音の出力を伴わないエラー表示による異常報知が実行され、操作レバー31がレバー用モータ36によって駆動されている状態において案内された操作以外の操作や異物等による場合のエラーである過負荷エラーの場合には、図19(b)に示すように、エラー音の出力を伴うエラー表示による異常報知が実行されるので、可動体である操作レバー31の状況、具体的には、レバー用モータ36によって駆動されて変位中であるか否かや、エラーの原因が案内された操作の継続によるものか否かに応じた異常報知を行うことができる。
また、前記実施例によれば、操作レバー31が、格納位置(原点位置)への変位中に、遊技者が誤って操作をしてレバー用モータ36が過負荷となっても過負荷エラーと判定されて図19(b)に示すエラー音の出力を伴うエラー表示による異常報知が実行されるので、遊技者による誤った操作等によって可動体である操作レバー31の動作が妨げられても、操作レバー31の状況に応じた異常報知を行うことができる。
また、前記実施例によれば、レバー操作エラーの場合の異常報知と、過負荷エラーの場合の異常報知の報知態様として、表示メッセージの態様が違うだけではなく、エラー音の出力の有無が異なるため、異常報知の態様の違いを認識し易くできるので、異常が発生した可動体の状況を容易に把握できる。
また、前記実施例によれば、過負荷エラーが発生した場合には、レバー用モータ36の動作(駆動)が停止されるので、レバー用モータ36の故障や操作レバー31の損傷を防ぐことができる。
また、前記実施例によれば、操作レバーエラーや過負荷エラーが発生して、操作レバーエラーフラグや過負荷エラーフラグがセットされている場合には、操作レバー31を傾倒操作可能な突出状態に変位させる操作レバー演出が実行されることがないので、異常が発生している状態で操作レバー演出が行われることで、不適切な操作レバー演出が実行されてしまうことを防ぐことができる。
また、前記実施例によれば、第1可動部302が横向きに傾倒する第1退避位置と、第1退避から離れた位置において第1可動部302が縦向きに起立する第1演出位置との間で回動可能に設けられた第1可動役物300や、演出表示装置5の側方に退避する第2退避位置(原点位置、初期位置)と演出表示装置5の前方における上下方向の略中央位置に配置され第2退避位置から離れた第2演出位置との間で往復移動可能に設けられた第2可動役物400と、格納位置(原点位置)と操作可能位置(演出位置)との間において変位可能に設けられた操作モジュールM、可動体を動作させるための駆動手段としての第1可動役物駆動モータ303、第2可動役物駆動モータ411,421と、レバー用モータ36と、第1可動役物駆動モータ303や第2可動役物駆動モータ411,421、レバー用モータ36による可動体の動作を制御する制御手段としての演出制御用CPU120と、を備え、演出制御用CPU120は、第1動作制御としての非検出時動作制御や検出時動作制御と、可動体が正常に動作可能であることを確認するための第2動作制御としての実動作確認用動作制御と、可動体による可動体演出を行うための第3動作制御と、を実行可能であり、実動作確認用動作制御を実行する場合、第1速度である最低速度(低速)と該最低速度よりも速い第2速度としての最高速度(高速)との範囲内の速度で可動体が動作するように制御し、非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する場合、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度で可動体が動作するように制御する。
このようにすることで、第1動作制御において、可動体はいかなるタイミングでも停止可能な速度で動作するため、安全に原点位置に位置させることができる。具体的には、非検出時動作制御や検出時動作制御では、実動作確認用動作制御に比べて可動体を原点位置まで移動させる距離が短い場合があるため、非検出時動作制御や検出時動作制御における最高速度を、実動作確認用動作制御における最低速度とすることで、被検出部を検出手段により確実に検出させることができるとともに、可動体を高速で移動させたまま移動規制された衝撃で破損することを回避できる。
尚、非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する際に、実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度で可動体が動作するように制御する場合、非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する際に設定する制御速度と、実動作確認用動作制御において設定する最低制御速度とは同一の制御速度でもよいし異なる制御速度でもよい。
また、演出制御用CPU120は、非検出時動作制御及び検出時動作制御を実行する場合、常に予め設定された単一(一定)の動作速度、つまり、常に実動作確認用動作制御における最低速度にて第1可動役物300や第2可動役物400が動作するように制御する。
このようにすることで、第1可動役物300や第2可動役物400や操作レバー31を原点位置に位置させる際の速度を一定とすることができ、第1可動役物300や第2可動役物400や操作レバー31の破損等を防ぐことができる。
また、演出制御用CPU120は、非検出時動作制御及び検出時動作制御を実行する場合、実動作確認用動作制御における最低速度(第1速度)にて第1可動役物300や第2可動役物400が動作するように制御する。
このようにすることで、第1可動役物300や第2可動役物400の安全動作を確保しつつ、過度に速度を下げる(例えば、実動作確認用動作制御における最低速度よりも遅い速度とするなど)ことなく安全に動作できる最高速度(第1速度)を選択することで、非検出時動作制御や検出時動作制御の期間を短縮することができる。
また、第1可動役物300や第2可動役物400や操作レバー31が原点位置に位置していることを検出可能な検出手段としての第1可動役物原点検出センサ316、第2可動役物原点検出センサ440A,440B、レバー原点検出センサ38を備え、演出制御用CPU120は、第2初期化処理におけるS104にて原点検出センサが検出状態ではない場合はS105〜S114の非検出時動作制御を実行し、S104にて原点検出センサが検出状態である場合はS120〜S128の検出時動作制御を実行し、非検出時動作制御を実行する場合、検出時動作制御における最低速度で可動体が動作するように制御する。
このようにすることで、非検出時動作制御や検出時動作制御によって、第1可動役物原点検出センサ316や第2可動役物原点検出センサ440A,440Bやレバー原点検出センサ38の不具合の有無も把握することができる。また、非検出時動作制御を実行する場合は、可動体が原点位置の近くにあるか否かが不明であるのに対し、検出時動作制御を実行する場合は、可動体は原点位置にあることため、検出時動作制御においては、非検出時動作制御よりも速い速度であって、実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度で動作するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU120は、特定の異常(例えば、演出の実行時に発生した動作異常など)が発生している場合において、第2初期化処理におけるステップS109にて原点検出センサが検出状態でない場合、動作エラー判定回数が「3」に達するまで、実動作確認用動作制御における最低速度にて第1可動役物300や第2可動役物400が原点位置方向へ向けて移動するように制御する。
このようにすることで、特定の異常(例えば、演出の実行時に発生した動作異常などのエラー)が発生している場合に実行される異常時動作においても、第1可動役物300や第2可動役物400や操作レバー31を安全に動作させることができる。具体的には、例えば、演出の実行時に動作異常が発生した場合、その後に第2初期化処理が行われるときは、可動体は原点位置に復帰していないため、非検出時動作制御が実行されることになる。また、動作異常が発生した場合、第2初期化処理においても可動体は動作しないことが考えられるため、異常時動作として実動作確認用動作制御における最低速度にて第1可動役物300や第2可動役物400が原点位置方向へ向けて動作するように制御する。
また、演出制御用CPU120は、第2初期化処理におけるステップS201にて当該対象役物の原点復帰エラーの記憶が有る場合、S220に進んで実動作確認用動作制御を行わない。
このようにすることで、異常によって第1可動役物300や第2可動役物400や操作レバー31が実動作確認用動作制御中に原点位置以外で停止してしまうことを防ぐことができる。具体的には、例えば、演出の実行時に動作異常が発生した場合、第2初期化処理においても可動体は動作しないことが考えられるため、その場合は実動作確認用動作制御を実行しても駆動手段に負荷がかかるだけで無駄になるため、実動作確認用動作制御は実行しないことが好ましい。
また、第1可動体としての第1可動役物300、第2可動役物400及び操作モジュールM(操作レバー31)と、第2可動役物としての第3可動役物500とを有し、演出制御用CPU120は、第2初期化処理におけるステップS102において、可動体が原点検出を行うことが必要な原点検出対象可動体であると判定した場合、非検出時動作制御または検出時動作制御と実動作確認用動作制御とを実行する一方、ステップS102において可動体が原点検出を行うことが必要な原点検出対象可動体でないと判定した場合、ステップS130に進み非検出時動作制御と検出時動作制御とを行わない。
このようにすることで、必要な可動体だけ実動作確認用動作制御を行うことができ、実動作確認用動作制御による動作確認時間を短縮することができる。
また、第1可動体としての第1可動役物300、第2可動役物400及び操作モジュールM(操作レバー31)と、第2可動役物としての第3可動役物500とを有し、演出制御用CPU120は、第1可動役物300と第2可動役物400と操作モジュールM(操作レバー31)の各々の第1動作としての非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する場合、各々の実動作確認用動作制御における最低速度にて可動体が動作するように制御し、実動作確認用動作制御の動作速度は、第1可動役物300と第2可動役物400と操作モジュールM(操作レバー31)とで異なるようにする。
このようにすることで、各々の可動体に応じた動作速度によって各可動体の安全動作を確保しつつ、非検出時動作制御及び検出時動作制御の期間を短縮することができる。例えば、第1可動役物300と第2可動役物400と操作モジュールM(操作レバー31)とにおいて、実動作確認用動作制御において同一の制御速度を設定しても、各可動体の大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等の違いがある場合、非検出時動作制御及び検出時動作制御を実行した場合の各可動体の実際の動作速度は異なることになる。
具体的には、非検出時動作制御及び検出時動作制御において、同一の制御速度(実動作確認用動作制御において設定されている最低制御速度)を設定した場合でも、複数の可動体のうち重量が大きい可動体の実際の動作速度は、重量が小さい可動体の実際の動作速度よりも遅くなる。また、可動体を上昇させる場合、下降させる場合に比べて実際の動作速度は遅くなる。また、駆動機構として可動部を演出方向に付勢するバネ等が設けられている場合、バネが縮んでいる状態で付勢力に抗する方向に移動させる場合、バネが伸びている状態で付勢力に抗する方向に移動させる場合に比べて実際の動作速度は遅くなる。このように、非検出時動作制御及び検出時動作制御において、可動体を実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度で可動体が動作するように制御する場合、各可動体の大きさ、重量、動作態様、動作距離、駆動機構等を考慮して、各々の実動作確認用動作制御において個別の最低制御速度を設定することが好ましい。
例えば、第1可動部と第2可動部とが、原点位置に向けて移動する際に遊技者から見たときに第1可動部の手前側に第2可動部が重なるように前後に配置されるものにおいて、非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御のいずれかを実行する際に、第1可動部及び第2可動部双方の動作制御を一緒に行う場合、第1可動部と第2可動部の動作速度(最低速度)が異なるように制御することが好ましい。このようにすることで、仮に、第1可動部と第2可動部とが何らかの理由でそれぞれ原点位置から離れた位置まで移動した状態で電源がオン状態とされ、S51の第2初期化処理において第1可動部及び第2可動部双方の非検出時動作制御が一緒に実行される場合において、第1可動部及び第2可動部双方の動作速度(最低速度)が同一になるように制御されると、第2可動部により第1可動部が隠れて原点位置へ移動する状況が見え難くなるが、第1可動部と第2可動部の最低速度が異なるように制御することで、第1可動部と第2可動部とが移動する際にずれていくので、第1可動部及び第2可動部各々の原点復帰動作を確認しやすくなる。
また、第1可動部と、該第1可動部よりも大きい(あるいは長い)第2可動部とを有する場合においても、第1可動部と第2可動部の動作速度(最低速度)が異なるように制御することが好ましい。このようにすることで、例えば、第2可動部よりも小さい(あるいは短い)ので目立たない第1可動部の非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御のいずれかにおける最低速度が、第1可動部よりも大きい(あるいは長い)ので目立つ第2可動部の非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御のいずれかにおける最低速度よりも遅くすることで、第1可動部及び第2可動部それぞれの動作を確認しやすくなる。
このように、第1可動部と該第1可動部とは異なる第2可動部とを有する場合において、第1可動部と第2可動部それぞれの非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御における動作速度(最低速度)が異なるように制御することが好ましい。尚、このように第1可動部と第2可動部の動作速度(最低速度)が異なるように制御する場合、第1可動部と第2可動部それぞれの非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御において設定する最低制御速度は異なっていてもよいし、同一でもよい。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、操作レバー31が操作可能位置に変位する操作レバー演出が実行される前に、操作レバー演出が実行されることを示唆する演出等を実行しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図21に示すように、操作レバー演出が実行されることを示唆する演出を実行するようにしてもよい。
具体的には、たとえば、前述した勝敗報知演出の実行を、操作レバー31の操作だけではなく、プッシュボタン31Aの操作によっても実行可能とし、操作レバー31の操作が案内されて、該操作レバー31を操作して勝敗報知演出が実行された場合は、プッシュボタン31Aの操作が案内されて、該プッシュボタン31Aを操作して勝敗報知演出が実行された場合よりも、味方が勝利する勝敗報知演出が実行されて大当り図柄が導出表示される割合が高くなるように、各演出の実行を決定することで、操作レバー31の操作を行う方がプッシュボタン31Aの操作を行う場合よりも、大当りとなり易いことで、操作レバー31の操作の方が遊技者にとって有利とした場合を例に、図21を用いて説明する。
まず、左右の演出図柄が停止してリーチ状態が発生した後(図21(A))、バトル演出の開始されるときには、例えば、操作に関する画像として、プッシュボタン31Aの操作を示唆する「プッシュボタン31A」の画像を演出表示装置5に表示する(図21(B))。
そして、スーパーリーチ演出であるバトル演出の実行中において、「プッシュボタン31A」に作用する弾丸を発射するキャラクタが登場し、弾丸を発射する演出(作用演出)が実行される。但し、弾丸を発射する演出(作用演出)は、図21(C)に示すように、弾丸が「プッシュボタン31A」の画像に命中しない場合もあれば、図21(D)に示すように、弾丸が「プッシュボタン31A」の画像に命中する場合もあり、弾丸は、最大2回発射される。尚、図21には例示していないが、最初に発射された弾丸が「プッシュボタン31A」の画像に命中する場合もあれば、2発とも「プッシュボタン31A」の画像に命中しない場合もある。尚、2発とも「プッシュボタン31A」の画像に命中しない場合には、「プッシュボタン31A」の表示が継続されることで、勝敗報知演出の実行に際して、プッシュボタン31Aの操作が案内される。
キャラクタにより発射されたいずれかの弾丸が「プッシュボタン31A」の画像に命中した場合には、図21(E)に示すように、「プッシュボタン31A」の画像に代えて、中間画像として「煙幕」の画像が表示された後、図21(F)に示すように、操作レバー31が突出している状態の画像が表示される。このように勝敗報知演出の実行に際して、操作レバー31が操作可能位置に突出(変位)する操作レバー演出が実行されることが示唆されことで、大当りとなることへの遊技者の期待感を効果的に高めて、遊技興趣を向上できるようになるとともに、弾丸を発射して命中させる作用演出を実行することで、遊技者にとって有利な操作レバー31が突出している状態の画像に変化することが解り易くなるので、遊技者の期待感を高めるための操作レバー31の画像を表示する演出の演出効果を向上できる。
つまり、図21において示す変形例では、遊技者の操作(動作)を検出可能なプッシュボタン31Aや操作レバー31に対応した「プッシュボタン31A」の画像や「操作レバー31」の画像等の特定表示を演出表示装置5に表示する制御を演出制御用CPU120が行い、特定表示として、第1特定表示となる「プッシュボタン31A」の画像と、「プッシュボタン31A」の画像よりも遊技者にとって有利度が高い第2特定表示となる「操作レバー31」の画像を表示可能であり、「プッシュボタン31A」の画像を表示した後、該「プッシュボタン31A」の画像に作用する作用演出として、発射された弾丸が命中する演出が実行されることにより、第2特定表示となる「操作レバー31」の画像を表示可能とされている。
尚、図21において示す変形例では、第1特定表示となる「プッシュボタン31A」の画像が、遊技者にとって有利度が高い第2特定表示となる「操作レバー31」の画像にのみ変化する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら「プッシュボタン31A」の画像が「操作レバー31」の画像に変化する第1変化パターンに加えて、「プッシュボタン31A」の画像が、「プッシュボタン31A」の画像と同様の画像であって、色や大きさが異なることで遊技者にとって有利度が「プッシュボタン31A」の画像よりも高いが「操作レバー31」の画像よりも低い画像(第3特定表示)に変化する第2変化パターンを有することで、第2特定表示と第3特定表示のいずれに変化するのかに遊技者を注目させることで、遊技興趣を向上できるようにしてもよい。
また、前記実施例では、異常報知を異なる態様にて行う対象を、遊技者が操作可能(接触可能)な操作レバー31とした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、これら操作レバー以外の可動体、例えば、通常の格納位置から突出位置に変位する演出ボタンや、パチンコ遊技機1の上方位置や側方位置に、パチンコ遊技機1の前面に遊技者が接触可能または操作可能に設けられた役物(ギミック)等の可動体であってもよく、これら可動体は、1つではなく複数であってもよい。
また、前記実施例では、第1報知態様として演出表示装置5にエラー表示のみを表示する態様とし、第2報知態様として演出表示装置5にエラー表示を行うとともにエラー音を出力する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1報知態様としてはエラー表示を実行せず、第2報知態様ではエラー表示を実行するように
してもよいし、第1報知態様として、演出表示装置5にエラー表示を行うともに操作レバー31を振動させてエラー報知を行うとともに、第2報知態様として、演出表示装置5にエラー表示を行うともに操作レバー31を振動させ、更にエラー音を出力する態様としたり、第2報知態様として、演出表示装置5にエラー表示を行うともに演出用LED9の点灯態様を異常時の点灯態様(例えば、赤の点滅)とし、更にエラー音を出力する態様としてもよく、これら第1報知態様と第2報知態様とは、態様の違いを認識できるものであれば適宜に決定すればよい。つまり、本発明における「異常報知の態様が異なる」ことには、報知を実行しない態様も1態様として含まれる。
また、前記実施例では、可動体演出となる操作レバー演出の実行を制限する手法として、該操作レバー演出に対応する処理であるレバー突出処理等を実行しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、異常報知が実行されている場合には、これら操作レバー演出の実行を伴うスーパーリーチの変動パターン自体を決定しないようにすることで制限したり、或いは、異常報知が実行されている場合に操作レバー演出の実行を伴うスーパーリーチの変動パターンが決定された場合には、操作レバー演出の実行を伴うバトル演出とは異なる演出を実行するように、演出を変更することで制限するようにしてもよく、これら制限する手法は、使用するメモリの記憶容量等に応じて適宜に決定すればよい。
また、前記実施例では、操作レバーエラーの場合と過負荷エラーの場合とで同様の制限をする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、操作レバーエラーの場合には、操作レバー演出の実行を伴うバトル演出とは異なる演出を実行し、過負荷エラーの場合には演出を実行しないようにする等のように、操作レバーエラーの場合と過負荷エラーの場合とで異なる制限を行うようにしてもよい。
また、前記実施例では、遊技者の動作を検出する検出手段として、プッシュボタン31Aや操作レバー31を設けた形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、赤外線センサや画像センサ等を用いて、例えば、手をかざす等の遊技者の動作の有無を検出するようにしてもよい。
また、前記変形例では、異なる操作を、「プッシュボタン31A」の操作と「操作レバー31」の操作とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、上記したように、赤外線センサや画像センサ等を用いた場合には、例えば、異なる操作を、「プッシュボタン31A」の操作と、赤外線センサや画像センサ等を用いた操作(動作)としてもよい。
また、前記実施例では、図20(D)に示すように、操作レバー31の操作を案内する操作案内演出を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら操作案内演出を実行しないものであってもよい。
また、前記実施例では、エラー報知(異常報知)を、操作レバー31が原点位置に戻されるまで継続する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、所定時間の経過によってエラー報知(異常報知)を終了したり、或いは、エラー報知(異常報知)後において最初に操作レバー31を動作させるときに、エラー報知(異常報知)を終了するようにしてもよい
また、前記実施例では、可動体の一例として、原点位置と演出位置との間で回動可能な第1可動役物300と、原点位置と演出位置との間で直線移動可能な第2可動役物400と、回転軸を中心として回転可能な第3可動役物500と、遊技者が操作可能な操作レバー31を有する操作モジュールMを適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら可動役物の動作態様(例えば、移動方向や回動方向)や設置数は上記のものに限らず種々に変更可能である。また、上記以外の動作態様にて動作する可動体を適用してもよい。
また、前記実施例では、原点検出対象可動体として原点位置と演出位置との間で動作可能な第1可動役物300、第2可動役物400、操作レバー31を有する操作モジュールMを適用し、原点非対象役物として第3可動役物500を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、原点位置と演出位置との間で動作しない第3可動役物500のような可動役物においても、第3可動部502の回転位置に原点位置を設定することにより原点検出対象可動体としてもよい。
また、前記実施例では、第2初期化処理において、一の可動役物に対し第1動作制御としての非検出時動作制御または検出時動作制御を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも非検出時動作制御のみを実行するようにしてもよい。尚、非検出時動作制御のみを実行可能とする場合、第2初期化処理において原点検出センサにより可動役物が検出されている場合は非検出時動作制御を実行しなくてもよい。
また、前記実施例では、演出制御用CPU120が、第1動作制御としての非検出時動作制御や検出時動作制御を実行する場合、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度と同じ速度で可動役物が動作するように制御する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、非検出時動作制御や検出時動作制御において、第2動作制御としての実動作確認用動作制御における最低速度以下の速度で可動役物が動作するように制御すればよく、例えば、実動作確認用動作制御における最低速度よりも遅い動作速度にて可動役物が動作するように制御してもよい。
また、前記実施例では、第1動作制御である非検出時動作制御または検出時動作制御においては、常に予め設定された単一の動作速度(実動作確認用動作制御における最低速度)にて可動役物が動作する、つまり、可動役物が常に一定の速度にて動作するように制御する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、原点位置に復帰する際に、実動作確認用動作制御における最低速度から漸次減速させて最低速度よりも低い速度にて動作するように制御してもよい。つまり、第1動作制御である非検出時動作制御または検出時動作制御においては、実動作確認用動作制御における最低速度よりも低い速度であれば、所定の移動期間において速度が可変するようにしてもよい。
また、前記実施例では、第1動作制御である非検出時動作制御または検出時動作制御においては、それぞれ同一の動作速度(実動作確認用動作制御における最低速度)にて可動役物の動作を制御する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、非検出時動作制御における最高速度が、検出時動作制御における最低速度以下の速度となるように制御するようになっていれば、例えば、非検出時動作制御と検出時動作制御とで異なる動作速度にて可動役物を動作させるようにしてもよい。
また、前記実施例では、エラーなど特定の異常が発生している場合に可動役物が検出手段にて検出されていないとき、つまり、第2初期化処理におけるステップS109にて原点検出センサが検出状態でない場合、動作エラー判定回数が「3」に達するまで、実動作確認用動作制御における最低速度にて第1可動役物300や第2可動役物400を原点位置方向へ向けて移動させる制御を繰返し行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、検出時動作制御における最低速度よりも低い速度、例えば、エラー用に設定され、比較的大きなトルクが得られる低速である特別速度で可動役物が動作するように制御するようにしてもよい。
また、前記実施例では、第2初期化処理におけるステップS124にて原点検出センサが検出状態になっていない場合、つまり、動作対象可動体が原点位置(初期位置)に位置していない場合には、原点検出センサが検出状態になるまで、S122〜S127の処理を繰返し行う、つまり、設定されたプロセスデータに基づき、実動作確認用動作制御において設定されている最低制御速度に基づいて可動役物を検出時動作制御させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2初期化処理におけるステップS124にて原点検出センサが検出状態になっていない場合には、その時点から可動役物を実動作確認用動作制御において設定されている最低制御速度に基づいて原点位置方向へ移動させる非検出時動作制御を実行するようにしてもよい。
また、前記実施例では、複数の可動体として第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500、操作モジュールM(操作レバー31)を備え、第2初期化処理においては、非検出時動作制御、検出時動作制御、実動作確認用動作制御の実行対象とする可動体として、第1可動役物300、第2可動役物400、第3可動役物500及び操作モジュールM(操作レバー31)を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2初期化処理において非検出時動作制御、検出時動作制御、実動作確認用動作制御の実行対象とする可動役物とは、第1可動役物300、第2可動役物400、操作モジュールM(操作レバー31)、第3可動役物500といった一の可動体を実行対象とするものに限らず、例えば、一の可動体が動作可能な複数の可動部を有する(例えば、第2可動役物400は第2可動部401と第2可動部402とを有する)場合、これら各可動部各々を非検出時動作制御、検出時動作制御、実動作確認用動作制御の実行対象とし、各可動部を順次非検出時動作制御、検出時動作制御、実動作確認用動作制御させるようにしてもよい。
また、前記実施例では、第2初期化処理における実動作確認用動作制御において、演出制御用CPU120は、可動役物を往動作及び復動作それぞれにおいて加速及び減速して、低速→高速→低速→停止となるように制御する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可動体演出時の動作制御や実動作確認用動作制御における動作速度は上記した形態に制御するものに限らず、例えば、低速→高速→低速→高速→低速→停止といったように低速と高速とを複数回繰り返すように制御してもよいし、動作速度が低速→中速→高速の順に変化するように制御してもよい。
また、往動作と復動作とで動作速度の変化態様や最低速度が異なるように制御してもよい。尚、往動作と復動作とで最低速度が異なる場合、非検出時動作制御や検出時動作制御における最高速度を、実動作確認用動作制御における往動作と復動作とのうち速度が低い方の最低速度以下の速度となるように設定すればよい。
また、前記実施例では、第2初期化処理における実動作確認用動作制御において、演出制御用CPU120は、可動体を加速及び減速して動作速度を変化させる制御を行う形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、単一の動作速度にて可動体が動作するように制御してもよい。このように単一の動作速度にて可動体が動作するように制御する場合、該単一の動作速度が、実動作確認用動作制御における最低速度となるため、非検出時動作制御や検出時動作制御における最高速度を、該最低速度以下の速度となるように設定すればよい。
また、前記実施例では、第1動作としての非検出時動作制御や検出時動作制御を、パチンコ遊技機1の起動時である第2初期化処理において実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、起動時以外のタイミング(例えば、役物エラーや他の各種エラーを含むエラー処理の実行後や、図柄の変動開始時や、可動役物演出の実行後など)にて実行するようにしてもよい。
また、前記実施例では、第2初期化処理における可動役物の順序データとして、第1可動役物300→第2可動役物400→操作モジュールM(操作レバー31)→第3可動役物500の順に非検出時動作制御または検出時動作制御や実動作確認用動作制御が実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、順序は任意であり、前述したように、上記以外の順序で各動作を実行するようにしてもよい。また、複数のうち2以上の可動役物についての非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御のうちいずれかを並行して一緒に実行するようにしてもよい。
また、全ての可動体について非検出時動作制御または検出時動作制御を実行した後に実動作確認用動作制御が実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一の可動体の非検出時動作制御または検出時動作制御と実動作確認用動作制御とを実行した後、他の非検出時動作制御または検出時動作制御と実動作確認用動作制御とを実行するようにしてもよい。
また、前記実施例では、実動作確認用プロセスデータを、実際の演出時の動作と同一の動作内容が記述されたものとした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら実動作確認用動作制御としては、実際の演出における動作速度の各動作を全て含むものであれば、完全に同一の動作でなくともよく、例えば、動作の一部が異なる複数の演出動作がある場合には、異なる複数の演出動作を全て組み込んだ確認専用の動作を記述した実動作確認用プロセスデータとしてもよい。
また、前記実施例では、S113、S127、S213の動作エラー判定回数を「3」とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら動作エラー判定回数は、「3」以外の回数に適宜に設定してもよく、S113、S127、S213各々の動作エラー判定回数を異なる回数としてもよい。
また、前記実施例では、非検出時動作制御、検出時動作制御及び実動作確認用動作制御を第2初期化処理にて実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、非検出時動作制御や検出時動作制御の実行タイミングは任意に設定可能であり、例えば、可動体演出の終了後や、図柄の変動表示が開始されるときや、デモ演出を実行したときなどに実行するようにしてもよい。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施例では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
また、前記実施例では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
また、前記実施例では、可動体である操作レバー31がいずれも突出している状態であって、レバー用モータ36が動作しておらず、操作可能位置に位置している状態を第1状態とし、操作レバー31を変位させるレバー用モータ36が動作しており、操作可能位置から格納位置に変位中である状態を第2状態とした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、本発明の第1状態および第2状態を、いずれもレバー用モータ36が動作している状態であって、操作レバー31が格納位置から操作可能位置に変位中である状態を第1状態とし、操作レバー31が操作可能位置から格納位置に変位中である状態を第2状態として、これら第1状態と第2状態とで異常報知の報知態様を異ならせる、つまり、遊技者の身体の一部(例えば、指)等が挟まれてしまう可能性のある第2状態の異常報知を、報知が認識される可能性が高い報知態様にて報知するようにしてもよい。尚、可動体の初期位置が、前述した実施例の操作レバー31のように、格納位置ではない場合、たとえば、突出した突出位置が初期位置であって、格納された(没した)格納位置が動作位置である場合には、初期位置である突出位置から動作位置である格納位置まで変位する状態を第1状態とし、動作位置である格納位置から初期位置である突出位置まで変位する状態を第2状態とし、これら第1状態と第2状態とで異常報知の報知態様を異ならせる、つまり、遊技者の身体の一部(例えば、指)等が挟まれてしまう可能性のある第1状態の異常報知を、報知が認識される可能性が高い報知態様にて報知するようにすればよい。
1 パチンコ遊技機
31 操作レバー
36 レバー用モータ
38 レバー原点検出センサ
120 演出制御用CPU
300 第1可動役物
302 第1可動部
303 第1可動役物駆動モータ
316 第1可動役物原点検出センサ
400 第2可動役物
401,402 第2可動部
411,421 第2可動役物駆動モータ
440A,440B 第2可動役物原点検出センサ
500 第3可動役物
502 第3可動部
520 第3可動役物駆動モータ
M 操作モジュール

Claims (1)

  1. 遊技が可能な遊技機であって、
    遊技者が操作可能な可動体を含み、前記可動体を第1位置から該第1位置とは異なる第2位置に変位可能な操作手段と、
    前記可動体が前記第1位置にあるときに該可動体が操作されたことに応じて操作時演出を実行可能な演出実行手段と、
    少なくとも前記操作手段に関する異常報知を実行可能な異常報知手段と、
    を備え、
    前記可動体の前記第2位置への変位が妨げられる異常が発生した場合に、該異常が前記可動体に対する操作の継続によるものであるか否かによって前記異常報知手段による異常報知の態様が異なる
    ことを特徴とする遊技機。
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