JP6516248B2 - 導電性炭素材料への分子識別機能を有する生体分子の固定化方法 - Google Patents

導電性炭素材料への分子識別機能を有する生体分子の固定化方法 Download PDF

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Description

本発明は、カーボンナノチューブ等の導電性炭素材料に、酵素、抗体等の分子識別機能を有する生体分子を固定化する方法に関する。
バイオテクノロジーの進展に伴って、バイオセンサやバイオ電池等の電気化学技術と関連する技術分野の研究が進められてきている。こうした技術分野では、生体反応を電気信号に変換するために、電極等の導電性材料と分子識別機能を有する生体分子とを電気的に接続させたバイオデバイス等の複合素子の開発が進められて、様々な複合素子が提案されている。
導電性材料としては、化学的に安定な金や白金等の貴金属材料が用いられてきたが、カーボンナノチューブ、フラーレン、グラファイト等のグラフェン材料が注目されている。特に、カーボンナノチューブ(以下「CNT」と略称する)は直径10nm〜100nmの円筒状の構造を有しており、比表面積がきわめて大きく高い電気伝導性を示すことが知られている。
こうしたCNTの利点に着目してCNTを用いた複合素子が提案されている。例えば、特許文献1では、親水性基−スペーサーアーム−脂質単位からなる化学試薬の物理的吸着により官能基化されたCNTを用いた生物学的マクロ分子の固定化方法が記載されている。特許文献2では、電荷を担持している基がCNTの表面に共有結合しており、電荷を担持している基を介して荷電分子が静電的に結合している複合体が記載されている。また、非特許文献1では、DNAセンサにおけるSWCNT(single-walled carbon nanotube)の電気的な検知性能に対して、DNAを固定化する結合分子であるピレン分子が与える影響について報告されている。
特表2002−513815号公報 特表2008−501615号公報
上述したように、CNTは高い電気伝導性を示すことから、CNTを電極材料として用いて生体分子を固定化処理することで電子移動効率の高い複合素子を実現することが期待できる。例えば、血糖値センサ等のバイオセンサ、バイオ電池といったバイオデバイスに電極としてCNTを用いることで、酵素等の生体分子と電極材料であるCNTとの間の電子移動を高めることができ、検出感度や検出出力を向上させた高性能のバイオデバイスを得ることができる。
しかしながら、CNTを電極材料として用いて複合素子を製造する場合に、CNTは疎水性を有するため、水溶液に不溶であることから、生体分子をCNT表面に固定化処理して高性能の複合素子を得ることが困難であった。
また、生体分子を電極表面に固定化処理する場合に、上述した特許文献に記載されているように、生体分子を物理吸着又は共有結合により固定化する方法の他に、生体分子を内蔵した薄膜を電極表面に形成して固定化する方法が知られている。多数の生体分子を電極表面に付着させた場合に、これらの生体分子の配向性が複合素子の電流特性に影響を及ぼすことが知られており、生体分子の配向を揃えて所定の配向性を有するように固定化した場合には、無配向の状態で固定化した場合に比べて電流密度が約90倍大きくなることが報告されている(非特許文献2参照)。生体分子では、分子識別機能を有する部分が偏在化しており、そのため生体分子の配向性により検出感度や検出出力が大きく変化するものと考えられる。従来の固定化処理方法では、生体分子の配向性のないランダムな状態で固定化されていると考えられるため、複合素子の高性能化を図ることは困難である。
そこで、本発明は、導電性炭素材料に対して分子識別機能を有する生体分子を所定の配向性を有するように固定して高性能の複合素子を得ることができる生体分子の固定化方法を提供することを目的とする。
本発明に係る生体分子の固定化方法は、疎水性を示す導電性炭素材料の表面に親水性の官能基を有するピレン誘導体を付着させて当該導電性炭素材料が分散した分散液を調製する分散処理工程と、前記分散液中において前記導電性炭素材料に付着した前記ピレン誘導体に対して配位子を結合させて当該配位子に金属イオンを担持する金属錯体を生成する担持処理工程と、ヒスチジン残基が付加された分子識別機能を有する生体分子を前記分散液中に投入して当該ヒスチジン残基を前記金属イオンと結合させて前記導電性炭素材料の表面において当該生体分子を所定の配向性を有するように固定化する固定化処理工程とを備えている。
本発明によれば、導電性炭素材料に対して分子識別機能を有する生体分子を所定の配向性を有するように固定して高性能の複合素子を得ることができる。
生体分子の固定化方法に関する処理フローである。 緩衝液にMWCNTのみを添加した分散処理前の状態と分散処理後の状態を透過電子顕微鏡(TEM)で観察した撮影画像である。 ピレン分子及び分散処理されたMWCNTの可視・紫外分光法による吸収スペクトルを示すグラフである。 酵素を固定化した複合素子に関する構造を模式的に示す説明図である。 得られた複合素子の表面を原子間顕微鏡で観察した撮影画像である。 微分パルスボルタンメトリー(DPV)の測定法に基づく測定結果を示すグラフである。
以下、本発明について具体的に説明する。本発明では、導電性炭素材料にHis−tag技術を使用して分子識別機能を有する生体分子を固定化する。図1は、生体分子の固定化方法に関する処理フローを示している。分散処理では、導電性炭素材料は、ピレン誘導体を用いて表面が親水性を有するように改変することで、水溶液中に分散させた分散液を調製する。担持処理では、分散液中に配位子を含む溶液及び金属イオンを含む溶液を順次投入して、導電性炭素材料の表面に付着したピレン誘導体に対して配位子を結合させて金属錯体を担持させる。固定化処理では、固定化する生体分子に予めヒスチジン残基を付加しておき、ヒスチジン残基が付加された生体分子を分散液中に投入してヒスチジン残基を金属イオンと結合させることで、導電性炭素材料の表面において生体分子を所定の配向性を有するように固定化する。
分散処理では、疎水性を示す導電性炭素材料を水溶液中に分散させた分散液を調製する。分散処理では、ピレン誘導体を用いて導電性炭素材料の表面を親水性を有するように改変する。
導電性炭素材料としては、導電性を示す炭素材料であれば特に限定されないが、バイオデバイスの電極材料に用いる場合には、単層カーボンナノチューブ(SWCNT;Single-Walled Carbon NanoTube)、多層カーボンナノチューブ(MWCNT;Multi-Walled Carbon NanoTube)、フラーレン、グラファイト等のグラフェン材料が好ましい。
ピレン誘導体としては、親水性の官能基を有する誘導体が好ましい。例えば、ピレン酪酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(Pyrene(NHS))が挙げられる。Pyrene(NHS)は、容易にCNTを分散し、pH中性領域において活性化可能である、といった特性を備えており、グラフェン材料の表面を改変するのに好適である。
分散処理は、緩衝液に導電性炭素材料及びピレン誘導体を投入して行う。緩衝液は、pH7〜pH8に設定することが好ましく、ピレン誘導体は、導電性炭素材料を1mg/ミリリットルで添加した溶液1ミリリットルに対して1.2mg(3mM)となる比率で添加するとよい。分散処理では、超音波処理を1〜3時間行うことが好ましい。
グラフェン材料等の導電性炭素材料の表面とピレン分子との間には、分子間相互作用(π-π stacking)が強く働くため、グラフェン材料表面にピレン分子が付着した状態となる。そして、ピレン分子に結合された官能基が導電性炭素材料の表面に表出して親水性を有するように改変することができる。導電性炭素材料をそのまま水溶液に投入すると、疎水性を有するため凝集した状態となるが、表面にピレン誘導体を付着させて分散処理することで、導電性炭素材料が凝集することなく分散した状態を維持することができ、安定した分散液が得られるようになる。
担持処理では、分散液中の導電性炭素材料に付着したピレン誘導体の官能基に配位子を結合し配位子に生成された金属錯体を導電性炭素材料の表面に担持する。
配位子となる化合物としては、His−tag技術で使用される公知のものであればよく、例えば、ニトリロ三酢酸(NTA)イオンを生成する化合物が挙げられる。また、金属錯体となる金属イオンとしては、ニッケル、銅、コバルト、亜鉛といったヒスチジン残基と結合する2価の遷移金属が好ましい。
担持処理では、分散処理で調製された分散液に配位子を含む溶液を添加する。配位子を含む溶液は、導電性炭素材料1mg/ミリリットルで添加した溶液1ミリリットルに対して10mMに設定するとよい。配位子を含む溶液を投入した後、金属イオンを含む溶液を添加する。金属イオンを含む溶液は、導電性炭素材料1mg/ミリリットルで添加した溶液1ミリリットルに対して100mMに設定するとよい。担持処理する場合には、遮光した室温環境下で静置して行い、配位子を含む溶液による処理時間は2時間程度に設定し、金属イオンを含む溶液による処理時間は10分〜30分に設定するとよい。
固定化処理では、固定化する生体分子に対して、His−tag技術で用いられる公知の遺伝子工学的手法によりヒスチジン残基を付加しておく。そして、ヒスチジン残基が付加された生体分子を担持処理が行われた分散液中に添加し、ヒスチジン残基を導電性炭素材料の表面に担持された金属イオンと結合させて、導電性炭素材料の表面において生体分子を所定の配向性を有するように固定化する。
固定化処理に用いる生体分子としては、バイオデバイス等に用いられる分子識別機能を有するもので、例えば、酵素、抗体、DNA、ナノ粒子といったものが挙げられる。ヒスチジン残基を結合した生体分子は、導電性炭素材料1mg/ミリリットルで添加した溶液1ミリリットルに対して2mg/ミリリットル〜4mg/ミリリットルに設定するとよい。
次に本発明を具体的に実施例で説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
<分散処理>
導電性炭素材料として、MWCNT(外径φ=10nm〜20nm、長さL=5μm〜15μm;東京化成工業株式会社製)を用い、ピレン誘導体として、ピレン酪酸N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(Pyrene (NHS);Sigma株式会社製)を用いた。50mMのHEPES(4-(2-hydroxyethyl)-1-piperazineethanesulfonic acid)−NaOH緩衝液(pH7.5;同仁化学株式会社製)1ミリリットルにMWCNT1mg及びPyrene (NHS)1.2mgを添加し、得られた溶液に対して超音波洗浄機(ホンダ株式会社製;W113)により超音波処理を1時間〜3時間行った。その後、遠心分離(10000rpmで5分間)により上精を除去する洗浄処理を3回行い、MWCNTの分散液を調製した。
図2は、緩衝液にMWCNTのみを添加した分散処理前の状態と分散処理後の状態を透過電子顕微鏡(TEM)で観察した撮影画像である。分散処理前では凝集していたMWCNTが分散処理後に分散していることがわかる。また、図3は、ピレン分子及び分散処理されたMWCNTの可視・紫外分光法による吸収スペクトルを示すグラフである。紫外可視分光装置(株式会社日立製作所製)を用いてピレン分子及びMWCNTについて光吸収を測定した。図3に示すグラフでは、縦軸にエネルギー強度をとり、横軸に波長をとっている。グラフでは、ピレン分子の極大吸収波長(339nm)がMWCNTではピレン由来の極大吸収波長(338nm)にブルーシフトが生じており、MWCNTに付加されたピレン分子が配向された状態で安定して結合していることがわかる。
<担持処理>
調製された分散液に、AB−NTA(N-(5-Amino-l-carboxypentyl)iminodiacetic acid;同仁化学株式会社製)を1.3mg添加して水冷化〜37℃で静置により2時間保温処理し、NTAがピレン誘導体の官能基と反応して結合することで、MWCNT/NTA分散液を調製する。そして、MWCNT/NTA分散液に、終濃度が100mMとなるように塩化ニッケル(NiCl2;WAKO株式会社製)を添加して30分間同様に保温処理した。その後洗浄処理を2回行って、MWCNT表面にNTA−Ni錯体を形成し、ニッケルイオンを担持処理した。
<固定化処理>
固定化する生体分子として、バイオ燃料電池用の素子に用いられている超好熱性アーキアPyrobaculum aerophilium由来PQQ依存型グルコース脱水素酵素(PQQ−GDH;製造方法については、非特許文献2参照)を用いた。PQQ−GDHには、His−tag技術に用いられる公知の遺伝子工学的手法により予めヒスチジン残基を付加して、PQQ−GDH溶液を調製した。PQQ−GDH溶液4.4mg/ミリリットルを担持処理した分散液に添加し、担持処理と同様に5分間保温処理して、PQQ−GDHをMWCNT表面に固定化処理した。
図4は、酵素を固定化した複合素子に関する構造を模式的に示す説明図である。MWCNTの表面に結合したPyrene(NHS)に対してNTA−Ni錯体が結合しており、NTA−Ni錯体には、PQQ−GDHに付加されたヒスチジン残基が結合している。
図5は、得られた複合素子の表面を原子間顕微鏡(AFM)で観察した撮影画像である。撮影画像では、タンパク質とみられる丸い形状の画像が規則正しく配列されていることが確認できる。丸い形状の画像の中心間距離(黒丸の間の距離)をA−B間で測定したところ、約4.9nmであった。PQQ−GDHのサイズが縦4nm×横4nm×高さ3nmであることから、PQQ−GDHとみられる画像が規則正しく配列されて単分子層を形成していることがわかり、所定の配向性を有するように固定化処理されていることが確認できた。
<複合素子の酵素活性評価>
得られたMWCNT/PQQ−GDH複合素子に対して、イミダゾール処理によりヒスチジンの解離処理を行い、処理の前後で酵素活性を評価した。酵素活性評価は、50mMのHEPES緩衝液(pH7.5)700ミリリットルに、得られた複合素子0.03mg及び100μMの2,6−ジクロロインドフェノール(DCIP)100マイクロリットルを添加し、インキュベータ(50℃)により3分間保温処理した後、2MのD(+)−Glucoseを100マイクロリットル添加して、紫外可視分光装置(アズワン株式会社製;sefi IUV-1240)により吸光度測定(600nm)を行った。測定結果について分析したところ、処理の前後で比活性(ユニット/ミリリットル)が30%に減少していた。こうしたことから、酵素がHis−tagにより固定化されていることが確認された。また、時間経過に伴う酵素活性の推移を測定したところ、1か月後に酵素活性が70%保持されており、酵素活性が長期間安定して保持されていることが確認された。
[実施例2]
以下の3種類のMWCNTを用いて、実施例1と同様に複合素子を作製した。
MWCNT1(外径φ=10nm〜20nm、長さL=5μm〜15μm;東京化成工業株式会社製)
MWCNT2(外径φ=10nm〜30nm、長さL=1μm〜2μm;東京化成工業株式会社製)
MWCNT3(外径φ=60nm〜100nm、長さL=5μm〜15μm;東京化成工業株式会社製)
MWCNT1〜3について、実施例1と同様に酵素活性評価を行なったところ、比活性は、0.40、0.66、0.34であった。
[実施例3]
実施例1において得られた複合素子についてバイオ燃料電池に用いた場合の電気化学評価を行った。複合素子を含む分散液をディスク電極(グラッシィカーボン製、直径1.6mm)の表面に20マイクロリットル滴下し、電極表面へ物理吸着することで酵素電極を作製した。50mMのHEPES緩衝溶液(pH7.5)中において、酵素電極を作用電極とし、対極(Pt)及び参照極(Ag/AgCl)の各電極を設置して、微分パルスボルタンメトリー(DPV)の測定法(パルス振幅;0.05V、パルス幅;0.25秒、パルス期間;0.5秒、サンプル幅;0.083秒)に基づいて電圧を印加し、応答電流を測定した。緩衝溶液には、基質(5mMのD(+)−Glucose)を添加して測定を行い、比較のため複合素子を付着させていない未修飾電極についても同様に測定を行った。図6は、測定結果を示すグラフである。横軸に電位(V)をとり、縦軸に応答電流(μA)をとっている。基質を添加した場合には、−0.2V付近において酵素触媒反応による酸化電流が検出されたが、未修飾電極では酸化電流が検出されなかった。こうした測定結果により、作成された複合素子が電極材料として機能することが確認できた。
[実施例4]
実施例1において分散処理及び担持処理により得られたMWCNT/NTA分散液を用いて金からなる電極体表面への酵素の固定化処理を行った。まず、電極体表面にニッケルメッキ処理を行った。ニッケルメッキ処理では、50mMのNiSO4及び100mMのNaClを溶解したメッキ液に電極体を浸漬し、−1Vの電圧を300秒間印加して電極体表面にニッケル被膜を析出させた。
ニッケル被膜が形成された電極体の表面にMWCNT/NTA分散液を30マイクロリットル滴下して90分間室温で放置した後、1MのNiClを30マイクロリットル滴下して30分間室温で放置した。その後洗浄処理を行い、実施例1の固定化処理で用いたPQQ−GDH溶液に電極体を5分間浸漬して、PQQ−GDHをMWCNT表面に固定化処理することで、PQQ−GDHを電極体表面において固定化させた。電極体表面にニッケル被膜を形成することで、MWCNT/NTAをニッケルを介して電極体表面に固定することができるので、PQQ−GDHを電極体表面において安定して保持することが可能となる。

Claims (2)

  1. 疎水性を示す導電性炭素材料の表面に親水性の官能基を有するピレン誘導体を付着させて当該導電性炭素材料が分散した分散液を調製する分散処理工程と、前記分散液中において前記導電性炭素材料に付着した前記ピレン誘導体に対して配位子を結合させて当該配位子に金属イオンを担持する金属錯体を生成する担持処理工程と、ヒスチジン残基が付加された分子識別機能を有する生体分子を前記分散液中に投入して当該ヒスチジン残基を前記金属イオンと結合させて前記導電性炭素材料の表面において当該生体分子を所定の配向性を有するように固定化する固定化処理工程とを備えている生体分子の固定化方法。
  2. 前記導電性炭素材料は、カーボンナノチューブである請求項1に記載の生体分子の固定化方法。
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