以下に、本願の開示する端末保持装置、情報処理システム及び情報処理システム制御方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例により本願の開示する端末保持装置、情報処理システム及び情報処理システム制御方法が限定されるものではない。
図1は、タブレット型端末装置を機能拡張ユニットに挿入した状態の斜視図である。図1では、タブレット型端末装置2が機能拡張ユニット1に挿入されている。
機能拡張ユニット1は、ベースユニット11と接続ユニット12とを有する。このベースユニット11が、「ベース部」の一例にあたる。また、接続ユニット12が、「保持部」の一例にあたる。そして、機能拡張ユニット1が、「端末保持装置」の一例にあたる。ベースユニット11は、例えば、キーボード13やタッチパッド14を含むタブレット型端末装置2の機能を拡張するための機能を有する。
ベースユニット11と接続ユニット12とは、ヒンジ機構30により接続されている。ヒンジ機構30は、例えば、ベースユニット11と接続ユニット12とを嵌合させ、嵌合部分で両方を貫く軸を通す構造を有する。このような構造をとることにより、ヒンジ機構30は、接続ユニット12をヒンジ運動可能にベースユニット11に結合させる。
接続ユニット12は、タブレット型端末装置2が挿入されることで、タブレット型端末装置2が接続される。接続ユニット12は、タブレット型端末装置2を挿入した状態でヒンジ運動を行うことができる。すなわち、接続ユニット12に接続されたタブレット型端末装置2の液晶画面20をキーボード13に近づけるように力を加えると、接続ユニット12は、タブレット型携帯端末装置2を保持した状態でキーボード13に近づく方向にヒンジ運動する。また、逆に接続ユニット12に接続されたタブレット型端末装置2の液晶画面20をキーボード13から離すように力を加えると、接続ユニット12は、タブレット型携帯端末装置2を保持した状態でキーボード13へ近づく方向へヒンジ運動する。以下では、液晶画面20がキーボード13に近づく接続ユニット12のヒンジ運動の方向を「手前方向」という。逆に、液晶画面20がキーボード13から離れる接続ユニット12のヒンジ運動の方向を「奥方向」という。
図2〜4を参照して、ベースユニット11と接続ユニット12についてより詳しく説明する。図2は、接続ユニットがベースユニットに対して垂直な状態を説明するための模式図である。図3は、接続ユニットがベースユニットに対して手前方向に傾いた状態を説明するための模式図である。図4は、接続ユニットがベースユニットに対して奥方向に傾斜した状態を説明するための模式図である。
ベースユニット11は、接続ユニット12と対向する位置にMR(Magneto Resistance)センサ101〜103を有する。MRセンサ101〜103は、自己の近傍にある磁石15を検出するセンサである。また、MRセンサ101と102との間には、各MRセンサ101の区画とMRセンサ102の区画を分けるための板バネ105が配置されている。また、MRセンサ102と103との間には、各MRセンサ102の区画とMRセンサ103の区画を分けるための板バネ104が配置されている。さらに、ベースユニット11には、LED(Light Emitting Diode)201〜203が配設されている。
接続ユニット12は、ベースユニット11と対向する面に磁石15を有する。磁石15は、突起により接続ユニット12の表面から突出する。また、磁石15は、接続ユニット12のヒンジ運動時に、板バネ104及び105に接触する位置に配置されている。すなわち、接続ユニット12がヒンジ運動をした場合、磁石15は、板バネを超えることで、各MRセンサ101〜103の区画の何れかに位置する。
接続ユニット12がベースユニット11に対して垂直な状態では、磁石15は、図2に示すように、板バネ104と板バネ105に挟まれたMRセンサ102の区画に位置する。すなわち、この場合、MRセンサ102が磁石15を検出する。
図2の状態から、接続ユニット12に挿入した状態でタブレット型端末装置2を手前方向へ移動させると、接続ユニット12はヒンジ運動を行い、磁石15は、板バネ105を乗り越えて、図3のようにMRセンサ101の区画に位置する。すなわち、この場合、MRセンサ101が磁石15を検出する。
逆に、図2の状態から、接続ユニット12に挿入した状態でタブレット型端末装置2を奥方向へ移動させると、接続ユニット12はヒンジ運動を行い、磁石15は、板バネ104を乗り越えて、図4のようにMRセンサ103の区画に位置する。すなわち、この場合、MRセンサ103が磁石15を検出する。
このように、接続ユニット12がヒンジ運動を行うことで、磁石15は、MRセンサ101〜103の区画の何れかに移動する。この移動状態をまとめると、図5で表すように磁石15の位置が遷移する。図5は、タブレット型端末装置の傾きの変化に対応する磁石の位置の遷移を表す模式図である。
図5において、状態C1は、タブレット型端末装置2が手前に傾いている状態を表す。また、状態C2は、タブレット型端末装置2がベースユニット11に対して垂直な状態を表す。また、状態C3は、タブレット型端末装置2が奥に傾いている状態を表す。
そして、状態C1では、MRセンサ101が磁石15を検出する。また、状態C2では、MRセンサ102が磁石15を検出する。また、状態C3では、MRセンサ103が磁石15を検出する。
また、状態C1でタブレット型端末装置2が奥方向に押されると、状態C2となり、MRセンサ102が磁石15を検出する。逆に、状態C2でタブレット型端末装置2が手前方向に引かれると、MRセンサ101が磁石15を検出する。
また、状態C2でタブレット型端末装置2が奥方向に押されると、状態C3となり、MRセンサ103が磁石15を検出する。逆に、状態C3でタブレット型端末装置2が手前方向に引かれると、MRセンサ102が磁石15を検出する。
次に、図6を参照して、機能拡張ユニット1及びタブレット型端末装置2のハードウェア構成について説明する。図6は、機能拡張ユニット及びタブレット型端末装置のハードウェア構成図である。
図6に示すように、ベースユニット11は、MRセンサ101〜103、マイコン110及びLEDインジケータ111を有する。マイコン110は、キャッシュ112を有する。また、LEDインジケータ111は、LED201〜203を搭載する。
接続ユニット12は、磁石15及び接続用インタフェース121を有する。接続用インタフェース121は、タブレット型端末装置2の接続用インタフェース25と接続して、機能拡張ユニット1とタブレット型端末装置2との間の通信経路を確立するためのインタフェースである。
MRセンサ101〜103は、マイコン110と各々接続されている。マイコン110は、MRセンサ101〜103から送られた信号を受信する。LED201〜203も、マイコン110と各々接続されている。マイコン110は、MRセンサ101〜103から受信した信号に応じてLED201〜203に信号を出力する。さらに、マイコン110は、接続用インタフェース121に接続する。マイコン110は、接続用インタフェース121を介して、タブレット型端末装置2との間で通信を行う。
タブレット型端末装置2は、CPU(Central Processing Unit)21、メモリ22、ハードディスク23、IC(Integrated Circuit)24及び接続用インタフェース25を有する。接続用インタフェース25は、接続ユニット12の接続用インタフェース121と接続して、機能拡張ユニット1とタブレット型端末装置2との間の通信経路を確立するためのインタフェースである。
IC24は、キャッシュ26を有する。さらに、IC24は、接続用インタフェース25に接続する。IC24は、接続用インタフェース25を介して、機能拡張ユニット1との間で通信を行う。ここで、本実施例では、IC24と接続用インタフェース25とが直接繋がるように説明したが、これに限らず、例えば、IC24と接続用インタフェース25との間に、信号の経路選択や出入力のタイミングの調整を行うマイコンなどを設けてもよい。また、IC24は、CPU21に接続し、通信を行う。
CPU21は、メモリ22及びハードディスク23とバスで接続されている。ハードディスク23には、各種プログラムが格納されている。そして、CPU21は、ハードディスク23に格納された各種プログラムを読みだしてメモリ22上に展開して実行する。このCPU21は、「制御部」の一例にあたる。
次に、図7を参照して、本実施例に係る機能拡張ユニット1の機能について詳細に説明する。図7は、機能拡張ユニットのブロック図である。
図7に示すように、機能各法ユニットは、制御部151、記憶部152、検出部153及び状態表示部154を有する。
接続部155は、例えば、図6の接続用インタフェース121で実現される。接続部155は、制御部151がタブレット型端末装置2に接続し通信を行うための通信インタフェースである。
また、記憶部152は、例えば、図6のキャッシュ112で実現される。記憶部152には、図8に示すような状態テーブル160が格納されている。図8は、状態テーブルの一例を示す図である。
検出部153は、例えば、図6の磁石15及びMRセンサ101〜103で実現される。検出部153は、MRセンサ101〜103の内の磁石15を検出したMRセンサの情報を制御部151へ出力する。具体的には、MRセンサ101〜103は、磁石15を検出しない状態では、制御部151にLowの信号を出力し、磁石15を検出すると制御部151にHighの信号を出力する。ここで、各MRセンサ101〜103は、磁石15がそれぞれに対応する位置にある場合、すなわち、接続ユニット12が決められたヒンジ角度である場合に磁石15を検出する。言い換えれば、検出部153は、接続ユニット12のヒンジ角度を検出しているともいえる。
制御部151は、例えば、図6のマイコン110で実現される。制御部151は、接続部155の状態を監視し、タブレット型端末装置2が接続されているか否かを判定する。例えば、接続部155とタブレット型端末装置2との間での信号の送受信が可能である場合、制御部151は、接続部155にタブレット型端末装置2が接続されていると判定する。また、例えば、接続部155とタブレット型端末装置2との間での信号の送受信ができない場合、制御部151は、接続部155にタブレット型端末装置2が接続されていないと判定する。そして、制御部151は、タブレット型端末措置2が接続されているか否かの判断結果を用いてタブレット型端末装置2の接続状態を記憶部152の状態テーブル160に登録する。本実施例では、制御部151は、タブレット型端末装置2が接続されている場合には、状態テーブル160のタブレット接続状態の値を1にする。また、タブレット型端末装置2が接続されていない場合には、制御部151は、状態テーブル160のタブレット接続状態の値を0にする。
また、制御部151は、各MRセンサ101〜103とLED201〜203との対応を予め記憶する。本実施例では、制御部151は、MRセンサ101にLED201を対応させ、MRセンサ102にLED202を対応させ、MRセンサ103にLED203を対応させて記憶する。また、制御部151は、各MRセンサ101〜103に対応する予め決められた判別情報を記憶する。本実施例では、MRセンサ101に対応する判別情報を「#1」とし、MRセンサ102の判別情報を「#2」とし、MRセンサ103の判別情報を「#3」とする。ここで、上述したように、どのMRセンサが磁石15を検出したかは接続ユニット12のヒンジ角度と対応する。そのため、判別情報#1〜#3は、接続ユニット12のヒンジ角度を表す角度情報であるといえる。
制御部151は、磁石15を検出したMRセンサの情報の入力を検出部153から受ける。そして、制御部151は、タブレット型端末装置2が接続された状態であれば、磁石15を検出したMRセンサに対応する情報を記憶部152の状態テーブル160の現在の角度情報として登録する。
さらに、制御部151は、タブレット型端末装置2が接続された状態であれば、磁石15を検出したMRセンサに対応するLEDを点灯させる指示を状態表示部154に送信する。例えば、MRセンサ101が磁石15を検出した場合、制御部151は、LED201を点灯させる指示を状態表示部154に送信する。また、例えば、MRセンサ102が磁石15を検出した場合、制御部151は、LED202を点灯させる指示を状態表示部154に送信する。また、例えば、MRセンサ103が磁石15を検出した場合、制御部151は、LED203を点灯させる指示を状態表示部154に送信する。
これに対して、タブレット型端末装置2が未接続の状態であれば、制御部151は、記憶部152の状態テーブル160の更新及びLEDの点灯指示を行わずに待機する。
状態表示部154は、例えば、図6に示すLEDインジケータで実現される。状態表示部154は、LED201〜203の内どのLEDを点灯させるかの指示を制御部151から受ける。そして、状態表示部154は、指示されたLEDを点灯させる。例えば、MRセンサ102が磁石15を検出した場合、状態表示部154は、LED202を点灯させる指示を制御部151から受信し、LED202を点灯させる。
ここで、本実施例では、LED201〜203には、それぞれに異なる操作者を表す役目が割り当てられている。例えば、LED201は操作者Aを表し、LED202は操作者Bを表し、LED203は操作者Cを表す。そして、操作者A〜Cには、それぞれタブレット型端末装置2を機能拡張ユニット1から抜く際の角度が決められている。例えば、操作者Aに対しては、タブレット型端末装置2を手前側に倒して機能拡張ユニット1から外すと決められている。また、操作者Bに対しては、機能拡張ユニット1に垂直の状態でタブレット型端末装置2を機能拡張ユニット1から外すと決められている。また、操作者Cに対しては、タブレット型端末装置2を奥側に倒して機能拡張ユニット1から外すと決められている。これにより、操作者A〜Cの内誰かがタブレット型端末装置2を機能拡張ユニット1から取り外して持ち出しても、操作者A〜Cは、LED201〜203の何れが点灯しているかを確認することで、持ち出した者を特定することができる。したがって、操作者A〜Cは、タブレット型端末装置2を持ち出した者の所へ赴き、タブレット型端末装置2を手に入れることができる。
上述したように、未接続の状態の場合、制御部151が状態テーブル160の更新やLEDの点灯の変更を行わない。そのため、状態表示部154は、タブレット型端末装置2が機能拡張ユニット1から取り外された後は、点灯するLEDをタブレット型端末装置2が機能拡張ユニット1から取り外された状態から変更しない。すなわち、状態表示部154は、タブレット型端末装置2が機能拡張ユニット1から取り外された時点でのヒンジ角度の情報を保持する。これにより、LED201〜203を確認した人は、その後の機能拡張ユニット1の状態にかかわらず、タブレット型端末装置2を取り外した者を特定することができる。タブレット型端末装置2が機能拡張ユニット1から取り外された時点での接続ユニット12のヒンジ角度が、「抜き方の状態」に対応する。
次に、図9を参照して、本実施例に係る機能拡張ユニット1によるLED201〜203の点灯処理の流れについて説明する。図9は、実施例1に係る機能拡張ユニットによるLEDの点灯処理のフローチャートである。
制御部151は、タブレット型端末装置2が接続されているか否かを判定する(ステップS101)。タブレット型端末装置2が接続されていない場合(ステップS101:否定)、制御部151は、ステップS113へ進む。
これに対して、タブレット型端末装置2が接続されている場合(ステップS101:肯定)、制御部151は、記憶部152の状態テーブル160の接続状態を接続に変更する(ステップS102)。
次に、制御部151は、MRセンサ101が磁石15を検出したか否かを判定する(ステップS103)。MRセンサ101が磁石15を検出した場合(ステップS103:肯定)、制御部151は、記憶部152の状態テーブル160の現在の角度情報に#1を格納する(ステップS104)。
次に、制御部151は、LED201の点灯を状態表示部154に指示する。状態表示部154は、指示を受けて、LED201を点灯する(ステップS105)。
これに対して、MRセンサ101が磁石15を検出しない場合(ステップS103:否定)、制御部151は、MRセンサ102が磁石15を検出したか否かを判定する(ステップS106)。MRセンサ102が磁石15を検出した場合(ステップS106:肯定)、制御部151は、記憶部152の状態テーブル160の現在の角度情報に#2を格納する(ステップS107)。
次に、制御部151は、LED202の点灯を状態表示部154に指示する。状態表示部154は、指示を受けて、LED202を点灯する(ステップS108)。
これに対して、MRセンサ102が磁石15を検出しない場合(ステップS106:否定)、MRセンサ103が磁石15を検出しているので、制御部151は、記憶部152の状態テーブル160の現在の角度情報に#3を格納する(ステップS109)。
次に、制御部151は、LED203の点灯を状態表示部154に指示する。状態表示部154は、指示を受けて、LED203を点灯する(ステップS110)。
その後、制御部151は、タブレット型端末装置2が接続していないか否か、言い換えれば、タブレット型端末装置2が機能拡張ユニット1から取り外されたか否を判定する(ステップS111)。タブレット型端末装置2が取り外されていない場合(ステップS111:否定)、制御部151は、ステップS103へ戻る。
これに対して、タブレット型端末装置2が取り外された場合(ステップS111:肯定)、制御部151は、記憶部152の状態テーブル160の接続状態を未接続に変更する(ステップS112)。
その後、制御部151は、機能拡張ユニット1の電源がOFFにされたか否かを判定する(ステップS113)。電源がOFFされていない場合(ステップS113:否定)、制御部151は、ステップS101に戻る。電源がOFFされた場合(ステップS113:肯定)、制御部151は、LED201〜203の点灯処理を終了する。
ここで、本実施例では、タブレット型端末装置2が機能拡張ユニット1に接続されている否かに関わらずLED201〜203のいずれかを点灯させた。ただし、例えば、タブレット型端末装置2が接続されていない場合には、LED201〜203を点灯させない構成にしてもよい。その場合、例えば、制御部151は、記憶部152に格納された状態テーブル160を確認し、LED201〜203の点灯を行うか否かを判定してもよい。
以上に説明したように、本実施例に係る機能拡張ユニットは、端末装置が抜かれた後、型端末装置を機能拡張ユニットから抜いた時の角度に応じて、操作者を表すLEDが点灯し続ける。これにより、タブレット型端末装置が持ち出された場合に、LEDを確認するだけでタブレット型端末装置を持ち出した操作者を容易に特定することができる。したがって、1台のタブレット型端末装置を複数人で効率よく使用することができる。
また、タブレット型端末装置の抜いた時の角度でLEDを変更するので、ヒンジ構造を有する機能拡張ユニットに容易に実装することができ、安価に実現することができる。また、タブレット型端末装置を所定の角度で抜くことは直感的に行えるため、タブレット型端末装置を持ち出す者は、容易に自己を表すLEDを点灯させることができる。
さらに、機能拡張ユニット側に操作者を特定する機構を配置することで、タブレット型端末装置の薄型化やフレームレス化、並びに、SAR対策にも寄与することができる。
次に、実施例2について説明する。本実施例に係る機能拡張ユニット及びタブレット型端末装置を含む情報処理システムは、機能拡張ユニットを抜いた状態の接続ユニットの角度によってタブレット型端末装置で動作するOSをロックする機能を実施例1に追加したものである。
本実施例に係る機能拡張ユニットも、図7で表される。以下の説明では、各部の実施例1と同じ機能については説明を省略する。
制御部151は、磁石15を検出したMRセンサの情報の入力を検出部153から受ける。そして、制御部151は、タブレット型端末装置2が接続された状態であれば、状態テーブル160への登録及びLED201〜203の何れかの点灯指示に加えて、磁石15を検出したMRセンサの判別情報を接続部155へ送信する。
接続部155は、磁石15を検出したMRセンサの判別情報を制御部151から受信する。そして、接続部155は、磁石15を検出したMRセンサの判別情報をタブレット型端末装置2へ送信する。
図10は、タブレット型端末装置のブロック図である。タブレット型端末装置2は、図10に示すように、演算処理部301、記憶部302、状態認識部303、状態記憶部304、接続部305及び入力部306を有する。入力部306は、例えばタッチパネルである。入力部306は、操作者から入力された情報を演算処理部301へ出力する。
状態記憶部304は、例えば、図6のキャッシュ26で実現される。状態記憶部304は、図8で示す状態テーブル160と同様のテーブルを記憶する。
接続部305は、例えば、図6の接続用インタフェース25で実現される。接続部305は、機能拡張ユニット1の接続部155と接続し通信を行う。接続部305は、磁石15を検出したMRセンサの判別情報を接続部155から受信する。そして、接続部305は、受信した判別情報を状態認識部303へ送信する。
状態認識部303は、例えば、図6のIC24で実現される。状態認識部303は、磁石15を検出したMRセンサの判別情報を接続部305から受信する。そして、状態認識部303は、受信した判別情報を状態記憶部304の状態テーブル160の現在の角度情報に登録する。
また、状態認識部303は、接続部305の状態を監視し、機能拡張ユニット1に接続されているか否かを判定する。例えば、接続部305と機能拡張ユニット1との間での信号の送受信が可能である場合、状態認識部303は、機能拡張ユニット1に接続されていると判定する。また、例えば、接続部305と機能拡張ユニット1との間での信号の送受信ができない場合、状態認識部303は、機能拡張ユニット1に接続されていないと判定する。そして、状態認識部303は、機能拡張ユニット1に接続されているか否かの判断結果を用いてタブレット型端末装置2の接続状態を状態記憶部304の状態テーブル160に登録する。
また、状態認識部303は、タブレット型端末装置2が機能拡張ユニット1から取り外された場合、未接続の通知を演算処理部301へ出力する。加えて、状態認識部303は、状態記憶部304の状態テーブル160に格納されている現在の角度情報を演算処理部301へ出力する。
記憶部302は、例えば、図6のハードディスク23などで実現される。記憶部302は、OS及びここで説明するタブレット型端末装置2の各機能を実現するためのプログラムを含む各種プログラムを記憶する。
また、記憶部302は、図11で示す角度情報、ユーザ識別情報及びパスワードが対応付けられた認証情報161を記憶する。図11は、認証情報の一例を示す図である。角度情報は、各MRセンサ101〜103の判別情報である。図11では、分かり易いように各角度情報に対応する接続ユニット12の傾斜状態を括弧で付記している。実際には、認証情報は、括弧内の情報を含まなくてもよい。ユーザ識別情報は、タブレット型端末装置2を使用する操作者の識別情報である。また、パスワードは、各操作者を認証しOS(Operating System)のロックを解除するためのパスワードである。
演算処理部301は、例えば、図6のCPU21及びメモリ22などで実現される。演算処理部301は、記憶部302からOSを呼び出し実行する。また、演算処理部301は、記憶部302から各種プログラムを読み出して実行する。
タブレット型端末装置2が機能拡張ユニット1から取り外された場合、演算処理部301は、未接続の通知の入力を状態認識部303から受ける。未接続の通知を受けて、演算処理部301は、OSをロックする。
さらに、演算処理部301は、現在の角度情報の入力を状態認識部303から受ける。この状態で、演算処理部301は、入力部306からユーザ識別情報及びパスワードが入力されるまで待機する。
その後、演算処理部301は、入力部306からユーザ識別情報及びパスワードの入力を受ける。演算処理部301は、状態認識部303から取得した現在の角度情報に対応するユーザ識別情報を記憶部302の認証情報161から取得する。そして、演算処理部301は、取得したユーザ識別情報と入力されたユーザ識別情報が一致するか否かを判定する。以下では、現在の角度情報に対応するユーザ識別情報と入力されたユーザ識別情報とが一致することを、「現在の角度情報とユーザ識別情報とが一致する」という。
現在の角度情報とユーザ識別情報とが一致しない場合、演算処理部301は、OSのロックを維持する。これに対して、現在の角度情報とユーザ識別情報とが一致した場合、演算処理部301は、入力されたユーザ識別情報とパスワードの組み合わせが、認証情報161に格納されたユーザ識別情報とパスワードに一致するか否かを判定する。以下では、入力されたユーザ識別情報及びパスワードが認証情報161に登録されているユーザ識別情報及びパスワードと一致することを、「ユーザ識別情報とパスワードとが一致する」という。
ユーザ識別情報とパスワードとが一致しない場合、演算処理部301は、OSのロックを維持する。ユーザ識別情報とパスワードとが一致した場合、演算処理部301は、OSのロックを解除する。これにより、タブレット型端末装置2の操作者は、タブレット型端末装置2を使用することができるようになる。この演算処理部301が、「制御部」の一例にあたる。
次に、図12を参照して、本実施例に係る機能拡張ユニット1によるLEDの点灯及び角度情報の通知の処理の流れについて説明する。図12は、実施例2に係る機能拡張ユニットによるLEDの点灯及び角度情報の通知の処理のフローチャートである。
制御部151は、タブレット型端末装置2が接続されているか否かを判定する(ステップS201)。タブレット型端末装置2が接続されていない場合(ステップS201:否定)、制御部151は、ステップS214へ進む。
これに対して、タブレット型端末装置2が接続されている場合(ステップS201:肯定)、制御部151は、記憶部152の状態テーブル160の接続状態を接続に変更する(ステップS202)。
次に、制御部151は、MRセンサ101が磁石15を検出したか否かを判定する(ステップS203)。MRセンサ101が磁石15を検出した場合(ステップS203:肯定)、制御部151は、記憶部152の状態テーブル160の現在の角度情報に#1を格納する(ステップS204)。
次に、制御部151は、LED201の点灯を状態表示部154に指示する。状態表示部154は、指示を受けて、LED201を点灯する(ステップS205)。
これに対して、MRセンサ101が磁石15を検出しない場合(ステップS203:否定)、制御部151は、MRセンサ102が磁石15を検出したか否かを判定する(ステップS206)。MRセンサ102が磁石15を検出した場合(ステップS206:肯定)、制御部151は、記憶部152の状態テーブル160の現在の角度情報に#2を格納する(ステップS207)。
次に、制御部151は、LED202の点灯を状態表示部154に指示する。状態表示部154は、指示を受けて、LED202を点灯する(ステップS208)。
これに対して、MRセンサ102が磁石15を検出しない場合(ステップS206:否定)、MRセンサ103が磁石15を検出しているので、制御部151は、記憶部152の状態テーブル160の現在の角度情報に#3を格納する(ステップS209)。
次に、制御部151は、LED203の点灯を状態表示部154に指示する。状態表示部154は、指示を受けて、LED203を点灯する(ステップS210)。
さらに、制御部151は、現在の角度情報をタブレット型端末装置2の状態認識部303へ通知する(ステップS211)。
その後、制御部151は、タブレット型端末装置2が接続していないか否か、言い換えれば、タブレット型端末装置2が機能拡張ユニット1から取り外されたか否を判定する(ステップS212)。タブレット型端末装置2が取り外されていない場合(ステップS212:否定)、制御部151は、ステップS203へ戻る。
これに対して、タブレット型端末装置2が取り外された場合(ステップS212:肯定)、制御部151は、記憶部152の状態テーブル160の接続状態を未接続に変更する(ステップS213)。
その後、制御部151は、機能拡張ユニット1の電源がOFFにされたか否かを判定する(ステップS214)。電源がOFFされていない場合(ステップS214:否定)、制御部151は、ステップS201に戻る。電源がOFFされた場合(ステップS214:肯定)、制御部151は、LED201〜203の点灯及び角度情報の通知の処理を終了する。
次に、図13を参照して、本実施例に係るタブレット型端末装置2によるOSのロック解除処理の流れについて説明する。図13は、実施例2に係るタブレット型端末装置によるOSのロック解除処理のフローチャートである。ここでは、タブレット型端末装置2が機能拡張ユニット1に接続されている状態から始まる動作について説明する。ここでは、図11に合わせて、センサ101が磁石15を検出した場合の角度情報を#1とする。また、センサ102が磁石15を検出した場合の角度情報を#2とする。さらに、センサ103が磁石15を検出した場合の角度情報を#3とする。
状態認識部303は、角度情報の入力を機能拡張ユニット1の制御部151から受ける。そして、状態認識部303は、取得した角度情報が#1か否かを判定する(ステップS301)。取得した角度情報が#1の場合(ステップS301:肯定)、状態認識部303は、記憶部302に格納された状態テーブル160の現在の角度情報に#1を格納する(ステップS302)。その後、処理はステップS306へ進む。
これに対して、取得した角度情報が#1でない場合(ステップS301:否定)、状態認識部303は、取得した角度情報が#2か否かを判定する(ステップS303)。取得した角度情報が#2の場合(ステップS303:肯定)、状態認識部303は、記憶部302に格納された状態テーブル160の現在の角度情報に#2を格納する(ステップS304)。その後、処理はステップS306へ進む。
一方、取得した角度情報が#2でない場合(ステップS303:否定)、状態認識部303は、角度情報として#3を取得しているので、記憶部302に格納された状態テーブル160の現在の角度情報に#3を格納する(ステップS305)。
その後、状態認識部306は、接続部305の通信状態を監視して、タブレット型端末装置2が機能拡張ユニット1に接続されているか否か、すなわち、タブレット型端末装置2が機能拡張ユニット1から取り外されたか否かを判定する(ステップS306)。タブレット型端末装置2が機能拡張ユニット1から取り外されていない場合(ステップS306:否定)、状態認識部303は、ステップS301に戻る。
これに対して、タブレット型端末装置2が機能拡張ユニット1から取り外された場合(ステップS306:肯定)、状態認識部303は、未接続の通知を演算処理部301へ出力する。演算処理部301は、未接続の通知の入力を状態認識部303から受けて、OSをロックする(ステップS307)。これにより、操作者は一時的にタブレット型端末装置2の機能の使用が停止される。
その後、演算処理部301は、ユーザ識別情報及びパスワードが操作者により入力部306から入力されたか否かを判定する(ステップS308)。ユーザ識別情報及びパスワードが入力されていない場合(ステップS308:否定)、演算処理部301は、ステップS307へ戻り、ユーザ識別情報及びパスワードが入力されるまで待機する。
これに対して、ユーザ識別情報及びパスワードが入力された場合(ステップS308:肯定)、演算処理部301は、ユーザ識別情報と現在の角度情報とが一致するか否かを判定する(ステップS309)。ユーザ識別情報と現在の角度情報とが一致しない場合(ステップS309:否定)、演算処理部301は、ステップS307へ戻る。
これに対して、ユーザ識別情報と現在の角度情報とが一致した場合(ステップS309:肯定)、演算処理部301は、ユーザ識別情報とパスワードとが一致したか否かを判定する(ステップS310)。ユーザ識別情報とパスワードとが一致しない場合(ステップS310:否定)、演算処理部301は、ステップS307へ戻る。
これに対して、ユーザ識別情報とパスワードとが一致した場合(ステップS310:肯定)、演算処理部301は、OSのロックを解除する(ステップS311)。
ここで、現在の角度情報は、タブレット型端末装置2が機能拡張ユニット1から取り外された時点での角度情報である。すなわち、取り外した時点での角度がユーザ識別情報と一致しなければ、OSはロックされたままである。したがって、タブレット型端末装置2を機能拡張ユニット1から取り外す場合に、操作者は、自分に割り当てられている角度でタブレット型端末装置2を機能拡張ユニット1から抜かなければ、タブレット型端末装置2を使用することができない。
以上に説明したように、本実施例に係る端末装置は、入力されたユーザ識別情報と現在の角度情報に対応するユーザ識別情報が一致しない場合、OSのロックを解除しない。これにより、操作者は、端末装置を使用する場合には端末装置を割り当てられた角度で抜くことが要求される。したがって、機能拡張ユニットのLEDが示す人と、実際に端末装置を取り外した人との一致が確実になる。したがって、1台のタブレット型端末装置を複数人でより効率よく使用することができる。
また、以上の各実施例では、利用者を表示する装置として、端末装置の機能を拡張する機能拡張装置を例に説明したが、この装置は機能拡張装置に限らない。端末装置の挿抜が可能であり、抜いた時の角度が表示できる装置であれば、単なる充電器でもよく、さらには、単なる端末装置の立てかけ台でもよい。
また、以上の各実施例では、端末装置を抜いた時の角度により、抜いた人を判別する情報を報知したが、これに限らず、端末装置の抜き方の状態の違いによって異なる情報を報知する構成であればよい。例えば、端末装置の抜く位置が前後移動する構造であれば、端末装置の抜かれた位置によって表示を替える構成にしてもよい。