JP6513336B2 - 磁気共鳴イメージング装置及び画像処理装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置及び画像処理装置 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、磁気共鳴イメージング装置及び画像処理装置に関する。
磁気共鳴イメージング装置(MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置)は、核磁気共鳴現象を利用して被検体内部の情報を画像化するための装置である。MRI装置は、コイルを利用して、被検体内部にある特定の原子核(例えば、水素原子の原子核)からの核磁気共鳴信号をサンプリングすることで、k空間データと呼ばれるデータを収集し、k空間データにフーリエ変換を適用することで、MR(Magnetic Resonance)画像を得る。
核磁気共鳴信号は、1次元データとしてサンプリングされる。そこでMRI装置では、2次元あるいは3次元のMR画像を得るために、k空間上で1次元のサンプリングを繰り返し行い、MR画像の生成に必要なデータを収集する。出力対象のMR画像と同じ解像度(フルサンプリング)でk空間データがサンプリングされれば、得られたk空間データにフーリエ変換を適用することで、MR画像の生成が可能である。
MRI装置のサンプリングには時間がかかることが知られている。また、MRI装置を用いた時系列データの撮像においてサンプリングに時間がかかると、撮像速度が低下し、対象物の動きに追従できなくなる。これに対し、高速な撮像を実現するための様々な技術が研究、開発されており、その1つとして、パラレルイメージング(PI(Parallel Imaging))と呼ばれる技術がある。パラレルイメージングでは、フルサンプリングに対して間引いたサンプリングパターンを用い、複数のコイルを用いてk空間データを収集する。間引きされたk空間データにそのままフーリエ変換を適用するとエイリアシングが生じるが、パラレルイメージングでは、コイルの物理的な配置によって生じる感度の違いを利用することで、間引きによるエイリアシングのないMR画像を生成する。
パラレルイメージングの1種であるSENSE(sensitivity encoding)の手順は次のとおりである。予め、準備スキャン等によって各コイルの感度分布情報を収集しておく。次に、MRI装置は、イメージングスキャンで得られた各コイルの間引きk空間データを用いてフーリエ変換を行い、各コイルのMR画像を得る。その後、MRI装置は、各コイルのMR画像を、「真のMR画像に対してコイルの感度分布情報とエイリアシングのある各コイルにおける信号との積和演算を施して得られた画像である」と考えて、真のMR画像を推定する。
SENSEを拡張した手法の1種であるk−t SENSEでは、時系列のMR画像に対して時間軸方向にフーリエ変換を適用した空間上で、SENSEによるエイリアシングの除去処理を実行する。パラレルイメージングにおいて、フルサンプリングのサンプル数を間引きサンプリング時のサンプル数で除した値は、R(Reduction Factor)と呼ばれる。SENSE及びSENSEを拡張した手法では、エイリアシングを少ない演算量で除去できるように、k空間上で等間隔にサンプリングを行うことが多い。
SENSEやk−t SENSEでは、Rを大きくすると再構成ノイズが大きくなる。再構成ノイズを軽減する手法として、事前知識を利用した正則化(Regularization)や圧縮センシング(Compressed Sensing)といった手法が知られている。しかし、再構成ノイズが大きくなる場合には、その軽減のためにこれらの事前知識への依存度を高める必要があるため、得られたMR画像は、正則化の際に与えた事前知識の影響を強く受けることになり、特に細部の再現性が損なわれる。
Pruessmann K. P. et al., "SENSE: Sensitivity Encoding for Fast MRI," ,Magnetic Resonance in Medicine 42: 952-962, 1999. J. Tsao, P. Boesiger, K. P. Pruessmann,"k-t BLAST and k-t SENSE: Dynamic MRI With High Frame Rate Exploiting Spatiotemporal Correlations,",Magnetic Resonance in Medicine 50: 1031-1042 (2003).
米国特許第6876201号 米国特許第6919722号 米国特許第6965232号
本発明が解決しようとする課題は、画質を向上することができる磁気共鳴イメージング装置及び画像処理装置を提供することである。
実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置は、収集部と、変換部と、アンフォールド部と、逆変換部とを備える。前記収集部は、空間方向のサンプリング位置を変化させながら、複数のチャネルについて、時系列のk空間データを収集する。前記変換部は、各チャネルの前記時系列のk空間データに対して空間方向にフーリエ変換を適用するとともに時間軸方向に所定の変換を適用することで、各チャネルの変換後空間データを得る。前記アンフォールド部は、所定の基準に基づいて信号点を除外した後、各チャネルの変換後空間データと各チャネルの感度分布情報とを用いてアンフォールドを行う。前記逆変換部は、前記信号点の除外及び前記アンフォールドが行われたアンフォールドデータに対して、時間軸方向に前記所定の変換の逆変換を適用する。前記アンフォールド部は、前記所定の基準として、ノイズの大きさに対応する評価値を推定し、注目する信号点を除外した場合の前記評価値と、前記注目する信号点を除外しない場合の前記評価値とを比較して、前記比較結果に基づき、前記注目する信号点を除外することを特徴とする。
図1は、第1の実施形態に係るMRI装置の構成を示す機能ブロック図。 図2は、k−t SENSEの概略を説明する図。 図3は、k−t SENSEのアンフォールド前のx−f空間データとアンフォールド後のx−f空間データとの対応を説明する図。 図4は、k−t SENSEにおける画像生成を説明する図。 図5は、第1の実施形態における処理手順を示すフローチャート。 図6は、第1の実施形態における画像生成の処理手順を示すフローチャート。 図7は、第1の実施形態において、Reduction factorが4の時に、信号点の除外によりg−factorが低下することを示した図。 図8は、第1の実施形態において、Reduction factorが8の時に、信号点の除外によりg−factorが低下することを示した図。 図9は、第2の実施形態の変形例における信号除外基準を説明する図。
以下、実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置及び画像処理装置を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るMRI装置の構成を示す機能ブロック図である。図1に示すように、MRI装置100は、静磁場磁石101と、傾斜磁場コイル102と、傾斜磁場電源103と、寝台104と、寝台制御部105と、送信コイル106と、送信部107と、受信コイル108と、受信部109と、シーケンス制御部110と、計算機システム120とを備える。なお、MRI装置100に被検体P(例えば、人体)は含まれない。
静磁場磁石101は、中空の円筒形状に形成された磁石であり、内部の空間に一様な静磁場を発生する。静磁場磁石101は、例えば、永久磁石、超伝導磁石等である。傾斜磁場コイル102は、中空の円筒形状に形成されたコイルであり、静磁場磁石101の内側に配置される。傾斜磁場コイル102は、互いに直交するX,Y,Zの各軸に対応する3つのコイルが組み合わされて形成されており、これら3つのコイルは、傾斜磁場電源103から個別に電流を受けて、X,Y,Zの各軸に沿って磁場強度が変化する傾斜磁場を発生させる。なお、Z軸方向は、静磁場と同方向とする。
傾斜磁場電源103は、傾斜磁場コイル102に電流を供給する。ここで、傾斜磁場コイル102によって発生するX,Y,Z各軸の傾斜磁場は、例えば、スライス選択用傾斜磁場Gs、位相エンコード用傾斜磁場Ge、及びリードアウト用傾斜磁場Grにそれぞれ対応する。スライス選択用傾斜磁場Gsは、任意に撮像断面を決めるために利用される。位相エンコード用傾斜磁場Geは、空間的位置に応じてMR信号の位相を変化させるために利用される。リードアウト用傾斜磁場Grは、空間的位置に応じてMR信号の周波数を変化させるために利用される。
寝台104は、被検体Pが載置される天板104aを備え、寝台制御部105による制御のもと、天板104aを、被検体Pが載置された状態で傾斜磁場コイル102の空洞(撮像口)内へ挿入する。通常、寝台104は、長手方向が静磁場磁石101の中心軸と平行になるように設置される。寝台制御部105は、計算機システム120による制御のもと、寝台104を駆動して天板104aを長手方向及び上下方向へ移動する。
送信コイル106は、傾斜磁場コイル102の内側に配置され、送信部107からRF(Radio Frequency)パルスの供給を受けて、高周波磁場を発生する。送信部107は、対象とする原子核の種類及び磁場の強度で決まるラーモア周波数に対応するRFパルスを送信コイル106に供給する。受信コイル108は、傾斜磁場コイル102の内側に配置され、高周波磁場の影響によって被検体Pから発せられるMR信号を受信する。受信コイル108は、MR信号を受信すると、受信したMR信号を受信部109へ出力する。なお、第1の実施形態において、受信コイル108は、1以上、典型的には複数の受信コイルを有するコイルアレイである。
受信部109は、受信コイル108から出力されるMR信号に基づいてMRデータを生成する。具体的には、受信部109は、受信コイル108から出力されるMR信号をデジタル変換することによってMRデータを生成する。また、受信部109は、生成したMRデータをシーケンス制御部110へ送信する。なお、受信部109は、静磁場磁石101や傾斜磁場コイル102等を備える架台装置側に備えられていてもよい。ここで、第1の実施形態において、受信コイル108の各コイルエレメントから出力されるMR信号は、適宜分配合成されることで、チャネル等と呼ばれる単位で受信部109に出力される。このため、MRデータは、受信部109以降の後段の処理においてチャネル毎に取り扱われる。コイルエレメントの総数とチャネルの総数との関係は、同一の場合もあれば、コイルエレメントの総数に対してチャネルの総数が少ない場合、あるいは反対に、コイルエレメントの総数に対してチャネルの総数が多い場合もある。以下において、「チャネル毎」のように表記する場合、その処理が、コイルエレメント毎に行われてもよいし、あるいは、コイルエレメントが分配合成されたチャネル毎に行われてもよいことを示す。なお、分配合成のタイミングは、上述したタイミングに限られるものではない。MR信号若しくはMRデータは、後述する画像生成部122による処理の前までに、チャネル単位に分配合成されればよい。
シーケンス制御部110は、計算機システム120から送信されるシーケンス情報に基づいて、傾斜磁場電源103、送信部107及び受信部109を駆動することによって、被検体Pの撮像を行う。ここで、シーケンス情報は、撮像を行うための手順を定義した情報である。シーケンス情報には、傾斜磁場電源103が傾斜磁場コイル102に供給する電源の強さや電源を供給するタイミング、送信部107が送信コイル106に送信するRFパルスの強さやRFパルスを印加するタイミング、受信部109がMR信号を検出するタイミング等が定義される。
なお、シーケンス制御部110は、傾斜磁場電源103、送信部107及び受信部109を駆動して被検体Pを撮像した結果、受信部109からMRデータを受信すると、受信したMRデータを計算機システム120へ転送する。
計算機システム120は、MRI装置100の全体制御や、データ収集、画像生成等を行い、インタフェース部121、画像生成部122、記憶部123、入力部124、表示部125及び制御部126を有する。
インタフェース部121は、シーケンス情報をシーケンス制御部110へ送信し、シーケンス制御部110からMRデータを受信する。また、インタフェース部121は、MRデータを受信すると、受信したMRデータを記憶部123に格納する。記憶部123は、複数チャネル分の時系列のk空間データを記憶する。
画像生成部122は、収集部126aで収集されたデータや、記憶部123で記憶されたデータを用いて、画像の生成を行う。画像生成部122は、変換部122a、アンフォールド部122b、及び逆変換部122cを備える。変換部122aは、後述する収集部126aによって収集された各チャネルの時系列のk空間データに対して、空間方向にフーリエ変換を適用するとともに時間軸方向に所定の変換を適用することで、各チャネルの変換後空間データを得る。アンフォールド部122bは、変換部122aによって得られた各チャネルの変換後空間データと、各チャネルの感度分布情報とを用いて、アンフォールドを行う前に信号点の一部を除外したうえで、アンフォールドを行う。逆変換部122cは、アンフォールド部122bで得られたアンフォールドデータおよび除外信号に所定の基準で設定した信号値から成るデータ列に対して、時間軸方向に所定の変換の逆変換を適用する。なお、画像生成部122によって得られた画像は、必要に応じて表示部125で表示されたり、記憶部123に送られて記憶されたりする。
記憶部123は、インタフェース部121によって受信されたMRデータや、画像生成部122によって生成された画像データ等を記憶する。例えば、記憶部123は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等である。入力部124は、操作者からの各種指示や情報入力を受け付ける。入力部124は、例えば、マウスやトラックボール等のポインティングデバイス、あるいはキーボード等の入力デバイスである。表示部125は、制御部126による制御のもと、画像データ等の各種の情報を表示する。表示部125は、例えば、液晶表示器等の表示デバイスである。
制御部126は、MRI装置100の全体制御を行う。具体的には、制御部126は、収集部126aを備え、収集部126aが、入力部124を介して操作者から入力される撮像条件に基づいてシーケンス情報を生成し、生成したシーケンス情報をシーケンス制御部110に送信することによって撮像を制御する。また、収集部126aは、空間方向のサンプリング位置を変化させながら、複数のチャネルについて、時系列のk空間データを収集する。また、制御部126は、撮像の結果としてシーケンス制御部110から送られるMRデータを用いて行われる画像生成部122による画像の生成を制御したり、表示部125による表示を制御したりする。例えば、制御部126は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等の電子回路である。
ここで、以下の実施形態において用いる用語の説明を行う。
以下の実施形態において、「x空間」とは、水素分布画像空間(便宜上、本実施形態では水素原子以外を撮像の対象とする場合も含めて水素分布画像と呼ぶ)のことであり、「x空間データ」とは、x空間内における信号点の集合のことである。x空間上の異なる信号点は、x空間上の異なる位置の信号点と対応付けられる。例えば、脳の3次元の水素分布画像は、3次元のx空間データであり、心臓のある断面を撮像した2次元のx空間画像は、2次元のx空間データである。
また、「k−t空間データ」とは、時系列のk空間データである。k−t空間データに対して空間方向にフーリエ変換を適用すると、時系列のx空間データが得られ、この時系列のx空間データに対して時間軸方向にフーリエ変換を適用すると、x−f空間データが得られる。即ち、x−f空間データは、時系列のx空間データがフーリエ変換後の係数値で表現されたものである。x−f空間データ内における各信号点は、x軸位置とf軸位置とが定まれば、その位置が定まる。なお、「f」は、周波数(frequency)に対応する。
以下の実施形態において、変換部122aは、各チャネルのk−t空間データに対して空間方向にフーリエ変換を適用するとともに時間軸方向にフーリエ変換を適用することで、各チャネルのx−f空間データを得る。また、アンフォールド部122bは、まずアンフォールド後に生成されるデータの一部について信号除外処理を行ってから、チャネル数分のx−f空間データとチャネル数分の感度分布情報とを用いてアンフォールドを行うことで、エイリアシングの無い、1つのx−f空間データを得る。また、逆変換部122cは、信号除外処理によって予め除外された信号値として別途定めた基準にしたがう値を設定したx−f空間データに対して時間軸方向に逆フーリエ変換を適用し、水素分布画像を生成する。なお、以下では、チャネル数分のx−f空間データを、「アンフォールド前のx−f空間データ」と呼び、アンフォールド後に得られた1つのx−f空間データを、「アンフォールド後のx−f空間データ」と呼び、区別する場合がある。
次に、以下の実施形態の説明の準備として、まず、SENSEにおけるアンフォールド処理を説明する。以下では、アンフォールドされた画像で対応する信号点の位置をp=1,…,nで表し、k空間をn信号点間隔でサンプリングすることを考える。このとき、各コイルで得られたk空間データから、フーリエ変換(あるいは逆フーリエ変換)によって生成される画像には、y方向について、折り返し(fold)信号が重ねられる。SENSEでは、各コイルの感度が既知の場合に、得られた折り返し画像から、折り返されていない(アンフォールド)画像z(p)を復元することを考える。なお、以下の説明では、フーリエ変換、逆フーリエ変換いずれについても、フーリエ変換と呼ぶ。
信号点間隔でサンプリングしたk空間データにフーリエ変換を適用すると、n個の信号点を重ね合わせた折り返し画像が得られる。SENSEでは、折り返し画像内で特定の1信号点が生成された過程に着目する。折り返し画像内で注目する1信号点に対し、コイルをc=1,…,n、各コイルでの折り返し画像の信号点値をρ(c)、アンフォールドされた画像で対応する信号点値をz(p)、アンフォールドされた画像に対する各コイルの感度をS(c,p)で表すと、各コイルに対して、次の(1)式が成り立つ。
この関係式から、コイルの感度が既知であるなら、未知の変数z(p)がn個である式がコイル数nc本得られる。この関係式をコイルの本数並べた線形システムを、行列表記を用いてρ=Szと表す。このとき、コイルのノイズ共分散行列Ψを考慮すると、zは、以下のように推定することができる。
以下の実施形態では、ρからzを推定する処理を「アンフォールド」と呼ぶ。ここで、n信号点間隔のサンプリングにより収集されたk空間データに対して、フーリエ変換及びアンフォールドを行うことで得られた画像のSNR(Signal to Noise Ratio)は、間引きを行わないフルサンプリングにより収集されたk空間データから生成された画像のSNR、信号点間隔np、及びg−factorを用いて、次の(3)式で表せることが知られている。
なお、SNRは、信号の分散を雑音の分散で除した値である。SNRの値が大きいほどノイズが少なく、SNRの値が小さいほどノイズが大きい。また、g−factorは、以下の(4)式を満たす、1以上の数値である。
この場合、信号点間隔npは、フルサンプリングデータに対するサンプリングデータの間引き率R(Reduction factor)に等しくなる。
時系列のk空間データから画像を再構成する場合には、k空間データに対して空間方向にフーリエ変換を適用するだけでなく時間軸方向にもフーリエ変換を適用したx−f空間データを算出し、x−f空間上でアンフォールドを行うk−t SENSEを利用することで、SENSEに比較して高い画質で画像を再構成できることが知られている。なお、x−f空間のxは、空間方向を表し、fは、変換後の空間の時間変換軸方向を表す。
図2〜図4を用いて、k−t SENSEの概要を説明する。図2は、k−t SENSEの概略を説明する図であり、図3は、k−t SENSEのアンフォールド前のx−f空間データとアンフォールド後のx−f空間データとの対応を説明する図であり、図4は、k−t SENSEにおける画像生成を説明する図である。
k−t SENSEでは、図2のグラフ2aに示すように、空間方向(図2においてPE(Phase Encoding)方向)のサンプリング位置を周期的に変化させながら、k空間データのサンプリングが行われる。グラフ2aにおいて、黒丸は、サンプリングが行われる位置を表す。収集されたk空間データをそのままフーリエ変換すると、図2のグラフ2bに示すように、x−f空間上でエイリアシングが発生する。エイリアシングの影響を受けたx−f空間データ(図2のグラフ2b)の各信号点は、理想的には、復元すべきx−f空間データ(図3のグラフ3a)からR個の信号点を取り出し、それらの位置に対応したx−f空間の感度分布情報との積和演算を行った結果に等しくなる(図3のグラフ3b)。
したがって、エイリアシングの影響を受けたデータ(図4のグラフ4a)の各信号点に対し、全てのコイルについての等式(図4の式4b)をたてることで、復元すべきx−f空間データ(図4のグラフ4c)を推定(アンフォールド)することができる。ここで、1.5Tや3TのMRI装置では、Rを大きくするとg−factorも大きくなるため、Rをあまり大きくできないことが経験的に知られている。この対策として、zを推定する際に、知識、例えば、正則化項(Regularization)やプライア(Prior)を導入する手法が知られているが、導入された知識は、再構成された画像に影響を与えるため、知識の導入を極力抑えることが望ましい。
そこで、以下の実施形態では、Rを大きくした場合の画質への影響を、知識の導入以外の手法によって抑えるべく、x−f空間データを対象として、推定すべきゼロでない信号点の一部を、「除外する」手法を採る。
本実施形態において、再構成誤差とは、以下のような意味である。収集系に全くノイズが無い理想的な条件の下、フルサンプリングで収集されたデータから生成された画像を、「真の画像」と呼ぶことにする。SENSEにおいても、仮に収集系に全くノイズが無く、かつ、プライアを用いずに解が線形システムから一意に求められるなら、アンフォールド後の画像は、「真の画像」と全く同一のものになる。一方、現実の収集系においては、収集系にノイズがのるため、アンフォールド後に得られる画像は、「真の画像」とは一致しないことが多い。現実の収集系から生成された画像と「真の画像」との違いを概念的に表す量が、再構成誤差である。
Rを大きくすることで算出すべき未知数の数が増えると、再構成誤差は急激に増大する。このようなことから、第1の実施形態においては、除去信号判定基準を用いて、SNRが小さく再構成誤差が大きくなると見込まれる信号点については、アンフォールド前に予めアンフォールドによる信号値推定の対象から除外しておくことにより、再構成誤差が小さくなると期待できる。期待される再構成誤差はf軸上の位置によってあまり変動しない(感度によって決まる)が、信号の強さはf軸上では高周波になるほど減っていくと考えられるから、f軸上である位置を超えると推定された信号の強さよりも再構成誤差の強さのほうが大きくなる。
なお、後述するように、第1の実施形態において、除去信号判定基準は、f軸位置のみでなく、x軸位置にも依存する。
このように、一部の信号点をアンフォールド前に予め除外することで、再構成誤差を抑制することができる。しかしながら、これは、同時に、本来存在する信号点を除外することになるので、新たな再構成誤差を生じてしまう。したがって、仮に、信号強度が強い信号点をアンフォールド前に予め除外すると、新たに加わる再構成誤差が大きくなり、結局、適切な画像生成を行うことができなくなる。このため、第1の実施形態においては、以下に説明するように、除去信号判定基準として適切なものを選択することにより、再構成誤差を抑える。
なお、SENSEにおいては、データの性質上、重要度の高いデータと重要度の低いデータとを、x空間上の位置により区別することは難しいことが多い。これに対して、k−t SENSEにおけるf軸方向の位置は、f軸位置が大きいデータはf軸位置が中心付近に近いデータに比べ、優先度が低いことが多い。したがって、その性質を有効に利用することで、信号点の除外を適切に行うことができる。
続いて、第1の実施形態における処理手順を説明する。なお、以下の実施形態において、x−f空間の感度分布情報は、与えられるもの(既知)として説明する。シーケンス制御部110は、何らかの手段により、x−f空間の感度分布情報を収集する。例えば、準備スキャンによって収集してもよいし、イメージングスキャンによって収集されたデータから得てもよい。x−f空間の感度分布情報を得る手法は、任意である。
図5は、第1の実施形態における処理手順を示すフローチャートである。まず、制御部126が、操作者から撮像条件の入力を受け付ける(ステップS101)。続いて、収集部126aが、操作者から入力された撮像条件に基づいてシーケンス情報を生成し、生成したシーケンス情報をシーケンス制御部110に送信することで、準備スキャンの実行を制御する(ステップS102)。ここで、準備スキャンには、例えば、位置決め用の画像を収集するスキャンや、静磁場の不均一性を補正するシミングスキャン、感度分布情報を収集するスキャン等が含まれる。
準備スキャンの終了後、続いて、収集部126aは、操作者から入力された撮像条件に基づいてシーケンス情報を生成し、生成したシーケンス情報をシーケンス制御部110に送信することで、出力画像(例えば、診断用に出力される画像)を収集するイメージングスキャンの実行を制御する(ステップS103)。第1の実施形態において、収集部126aは、イメージングスキャンにおいて、複数チャネルについて、時系列のk空間データを収集する。
第1の実施形態においては、シーケンス制御部110は、Reduction factor Rに従って、データを間引きながら時系列k空間データを収集する。すなわち、シーケンス制御部110が収集する時系列k空間データの個数は、フルサンプリングに比べて1/Rとなる。具体的には、シーケンス制御部110は、k空間データとして、RO(Read out)方向の信号点の個数×PE(Phase Encode)方向の信号点の個数×時間方向のフレーム数÷Reduction factor個×チャネル数、で求められる個数の信号点を収集する。シーケンス制御部110は、例えば図2のグラフ2aで表されるように、時間方向の収集位置をずらしながら時系列k空間データを収集する。
そして、画像生成部122は、ステップS103において収集され、記憶部123に格納された複数チャネル分の時系列のk空間データを用いて、画像の生成を行う(ステップS104)。生成された画像は、必要に応じて、記憶部123に格納されたり、表示部125に表示されたりする。
次に、図6は、第1の実施形態における画像生成の処理手順を示すフローチャートであり、図5のステップS104に対応する。
まず、変換部122aが、複数チャネル分の時系列のk空間データを記憶部123から読み出し、各チャネルの時系列のk空間データに対して、空間方向にフーリエ変換を適用するとともに時間軸方向にフーリエ変換を適用することで、各チャネルのx−f空間データを得る(ステップS201)。変換部122aは、得られた各チャネルのx−f空間データを、アンフォールド部122bに受け渡す。
具体的には、変換部122aが、記憶部123から読みだす複数チャネル分の時系列のk空間データは、例えば、k空間のRO方向、k空間のPE方向、時間、がそれぞれ軸となる時系列データになっており、各々がチャネルの個数分だけ用意されている。この時系列データに対して、変換部122aは、k空間のRO方向、k空間のPE方向、時間方向の3軸についてフーリエ変換を実行して、水素分布画像のx方向、水素分布画像のy方向、スペクトルfを各軸とする多次元データを出力する。
アンフォールド部122bは、アンフォールド後のx−f空間データの一部を、予め後述する信号除外処理によって除外しておく。次に、アンフォールド部122bは、与えられた各チャネルのx−f空間の感度分布情報と、ステップS201で得られた各チャネルのx−f空間データとを用いて、x−f空間上でアンフォールドを実行し、エイリアシングを含まないアンフォールド後のx−f空間データを得る。(ステップS202)。アンフォールド部122bは、信号除外処理を適用して得られたアンフォールド後のx−f空間データを、逆変換部122cに受け渡す。ステップS202の処理については後述する。
続いて、逆変換部122cは、ステップS202で得られたアンフォールド後のx−f空間データに、ステップS201で時間軸方向に適用した変換の逆変換(即ち、第1の実施形態において、逆フーリエ変換)を適用し、時系列の水素分布画像を得る(ステップS203)。
具体的には、逆変換前のアンフォールド後のx−f空間データは、例えば、水素分布画像のx方向、水素分布画像のy方向、スペクトルfをそれぞれの軸とする多次元データになっている。このデータに対して、逆変換部122cは、f軸方向に対して逆フーリエ変換を適用して、水素分布画像のx方向、水素分布画像のy方向、時間tをそれぞれ軸とする時系列の水素分布画像を得る。
以下では、ステップ202において適用される「信号除外処理」を、説明する。信号除外処理は、アンフォールドしたx−f空間データ内の注目する各信号点について、各信号点を残すか、無視(除外)すべきかを判定する処理である。なお、第1の実施形態においては、除外対象と判定された信号点の信号値を、「ゼロ(0)」で置き換えるものとする。
また、第1の実施形態においては、チャネル数はRより大きいまたは等しい場合を主に想定するが、これに限定されない。例えば、チャネル数は8、Rは4を選んだ場合には、アンフォールドを行う場合、アンフォールド部122bは、未知数が4つであるのに対して、8本の連立方程式を立てることができるので、オーバーコンプリートな(式の数が未知数の数に対して過剰な)系になっている。このように式の数が未知数の数に対して過剰な場合においては、例えば最小二乗法を使用することで、アンフォールド部122bは、変換部122aから受け渡されたデータを、適切にアンフォールドすることができる。なお、アンフォールドの過程で信号除外処理後のg−factorを算出し、g−factorが別途定めた値を超える場合にプライアを加えるといった処理を行っても良い。一方、チャネル数がRより小さい場合には、アンフォールドを行う場合に未知数の数が多くなる。この場合、後述する信号除外処理を、少なくとも未知数の数がチャネル数以下になるまで強制的に適用することによって、プライアを適用しなくてもアンフォールドが可能になる。あるいは、信号除外処理を未知数の数がチャネル数以下という条件を課して強制的に適用するのではなく、未知数の数がチャネル数を超える場合やg-factorが別途定めた値を超える場合にプライアを加えても良い。
第1の実施形態においては、アンフォールド部122bは、アンフォールド後のx−f空間データ内の各信号点を除外するか否かを、所定の基準に基づき、アンフォールドを行う前に予め判定する。アンフォールド部122bは、アンフォールド前のx−f空間の各チャネルの信号点を入力とし、信号除外を行ったアンフォールド後の信号点を出力として、x−f空間の感度マップデータを利用してSENSEによりアンフォールドを行う。
第1の実施形態において、アンフォールド部122bは、x−f空間データ内の各信号点を除外するか否かを、所定の基準に基づき判定する。第1の実施形態においては、アンフォールド部122bは、各信号点について、ノイズの大きさに対応する評価値を推定し、注目する信号点を除外した場合の評価値と、注目する信号点を除外しない場合の評価値とを比較して、比較結果に基づき、注目する信号点を除外する。評価値として、例えば、SNRを用いてもよい。具体的には、信号点を除外する場合のSNRと信号点を除外しない場合のSNRとを求め、信号点を除外する場合のSNRが、信号点を除外しない場合のSNRより大きくなる場合、注目する信号点を除外してもよい。この場合、x−f空間データ内の各信号点について判定を行うことになるので、信号除外処理は、空間軸及び時間軸の両方に依存した処理を行うことになる。
もっとも、x−f空間データ内の各信号点を除外するか否かの所定の基準としては、信号点を除外する場合のSNRと信号点を除外しない場合のSNRとを比較する場合に限られない。アンフォールド部122bは、予め定められた様々な所定な基準に基づいて、信号点を除外するか否かを判断することができる。
x−f空間データ内の各信号点を除外するか否かの所定の基準を実行する手続きとしては、アンフォールド部122bは、アンフォールド前の同じx−f空間上の位置にある、すべてのチャネルのデータ点を1セットとして、所定の判断を行い、これをすべてのアンフォールド前の各x−f空間上の位置について繰り返す。例えば、時間方向に20フレームの、PE方向に100個の信号点の、RO方向に100個の信号点の収集を行い、Reduction factor Rが4である場合、x−f空間データ内の各信号点を除外するか否かの所定の基準を実行する手続きにおける1セットとしては、Rの数である4つの信号点が1セットであり、アンフォールド部122bは、合計で、200×100×20÷4=10000セットの独立な計算を行うことになる。x−f空間データ内の各信号点を除外するか否かの所定の基準を定める基準としては、例えば、アンフォールド後のデータの素性が良くなるように、x−f空間データ内の各信号点を除外するか否かの所定の基準を定めることができる。具体的には、信号強度が弱い場合には誤差が蓄積される可能性が大きいと予測されることから、例えば、アンフォールド部122bは、信号が弱くなると期待される出力側(アンフォールド後)の信号点を除外する旨の所定の基準を定めてもよい。チャネル数がRより大きい場合においては、チャネル数がRと等しくなるまで、自由にアンフォールド後の信号点を除外することができる。
アンフォールド後のx−f空間データの信号点を除外する場合のSNRと、アンフォールド後のx−f空間データの信号点を除外しない場合のSNRを比較する場合に戻ると、信号点を除外しない場合のSNRは、次の(5)のように表すことができる。
推定信号強度と推定ノイズ強度、およびg−factorの値が得られればそれをもとに、信号点を除外しない場合のSNRの値を得ることができる。同様に、信号点を除外する場合のSNRについても、対応する推定信号強度、推定ノイズ強度、及びg−factorの値が得られれば、それをもとに、信号点を除外する場合のSNRの値を得ることができる。例えば、第1の実施形態において、アンフォールド部122bは、(5)式及び信号点を除外する場合のSNRの式を用いて、信号点を除外するか否かの判定を行う。
まず、ノイズ強度の推定方法(推定ノイズ強度)について説明する。一般に、k空間の中心付近のデータと異なり、k空間の中心から離れた周辺のデータでは、信号強度は小さくなり、ノイズ強度が大きくなる。そこで、例えば、アンフォールド部122bは、k空間データに対して、k空間の中心から離れた成分をランダムにいくつかサンプリングし、それらの分散及び共分散を求めることで、ノイズ強度を推定する。
次に、信号強度の推定方法(推定信号強度)について説明する。例えば、アンフォールド部122bは、予めk空間データを大量に収集し、その平均的な信号強度を算出することで、信号強度を推定する。また、本実施形態の目的のためには、信号強度の絶対値は必要なく、時間軸方向の相対値のみ分かれば十分であるので、例えば、アンフォールド部122bは、各周波数における平均的な信号強度を、時間軸方向の直流成分(時間軸方向の中心付近の値)に対する相対値としておいてもよい。
次に、信号強度を持つ信号点をゼロとするモデルにより信号点を除外することで生じる、観測値とモデルとの誤差(追加ノイズ強度)の推定方法について説明する。信号点の除外による追加ノイズは、x−f空間上の観測ノイズと同等のノイズとして扱うことができる。したがって、アンフォールド部122bは、k空間データのノイズ強度及び信号強度を推定することができれば、アンフォールドの対象から除外する各信号点について、信号強度と感度分布情報との積和を計算し、計算された大きさがx−f空間上の観測ノイズとして加わるものとして、追加ノイズ強度を推定する。なお、追加ノイズ強度の推定方法としては、他の手法を用いることもできる。例えば、アンフォールド部122bは、信号強度の差分をそのまま、追加ノイズ強度として推定してもよい。
また、例えば、アンフォールド部122bは、時間軸方向の周波数毎に知覚的な重みを表すテーブルを準備しておき、追加ノイズに対して周波数毎に重み付けを行ってもよい。例えば、アンフォールド部122bは、時間軸方向の各周波数が、どれだけ画像に寄与するか、という寄与率を表すテーブルを予め作成しておく。例えば、アンフォールド部122bは、同一の撮像対象(例えば、同一の臓器)について、多くの収集データを蓄積し、各周波数の要素が画像にどれだけ寄与するかをそれらから求めて、テーブルを作成する。また、例えば、アンフォールド部122bは、1つの収集データについて、与えられたf軸位置に対して空間方向に平均値を取ったものをf軸位置に対する重みだとみなして、テーブルを作成する。必要により、このテーブルは、全部の成分を足すと1になるように規格化してもよい。
MRI装置で収集されたデータのg−factorは、多くの場合、Rが大きいほど大きくなる。信号点の一部を除外すると、そのg−factorは低下する。一方、その代償として、除外された信号については、他の信号に加わるノイズになる。
図7、8を用いて、信号の一部を無視することで、g−factorが低下することを、数値データを用いて示す。図7は、第1の実施形態において、Rが4の時に、信号点の除外によりg−factorが低下することを示した図であり、図8は、第1の実施形態において、Rが8の時に、信号点の除外によりg−factorが低下することを示した図である。横軸は、残す信号点の数、縦軸は、g−factorである。g−factorは、ノイズ増幅率を表す1以上の数値であり、1に近いほど、アンフォールドされる信号に加わるノイズの増幅率は低くなる。これらの図からも分かるように、信号点の一部を無視すれば、g−factorを下げることができる。
したがって、x−f空間上で信号強度が弱いと推定できる信号点から順にその信号点を除外することによって、他の信号点に加わるノイズの強さが、その信号点を除外することによって他の信号点における(知覚的な)誤差が減少する量を超えない限り、信号点を除外する処理を行うことで、アンフォールドされる画像はより期待する画像(「真の画像」)に近くなると考えられる。
上述してきたように、第1の実施形態によれば、x−f空間データのアンフォールドを行う前に、所定の基準に基づきアンフォールド後の空間の一部の信号点を予め除外するので、パラレルイメージングにおいてRを大きくした場合の画質への影響を抑制することができ、画質を向上することができる。また、第1の実施形態において、信号点を除外するか否かの判定は、単に信号値の大きさで判定するのではなく、信号点を除外する場合のSNRと信号点を除外しない場合のSNRとの比較により判定するので、信号値の大きさで判定する場合に比較して、SNRの高い、より高画質な画像を得ることができる。
(第1の実施形態の第1の変形例)
アンフォールド部122bは、同一の対象物について収集された複数のデータから学習された情報を利用して、信号除外を行うことができる。例えば、アンフォールド部122bは、同一の対象物について収集された複数のデータから学習された情報を利用して、信号強度、ノイズ強度、SNRを推定してもよい。また、例えば、アンフォールド部122bは、同一の対象物について収集された複数のデータから学習された情報を利用して、信号除外を判定してもよい。
ここで、同一の対象物について収集された複数のデータとは、例えば検査対象となる撮像部位毎の複数のデータである。例えば、心臓の場合であれば、心臓の画像、脳の画像であれば、脳の画像毎に、複数の画像を集めてデータベースとしたものである。これにより、アンフォールド部122bは、画像の典型的な信号強度、ノイズ強度、SNR等について知識を得ることができる。撮像対象の典型的な信号強度、ノイズ強度、SNRや、撮像対象の典型的な動きの大きさは、撮像対象の部位によって大きく異なることから、撮像対象の部位毎に知識を蓄えておくことは、画像再構成において有効である。例えば、特定の臓器そのものがある特定の位置に存在していない場合(即ち、その位置では、事実上空気を撮像しているに過ぎないとわかっている場合)に、アンフォールド部122bは、その知識を、信号強度の推定や、信号除外の判定に役立てることができる。
アンフォールド部122bは、例えば、信号強度の推定を行う場合に、複数のデータの平均値をとってもよいし、中央値をとる等、他の方法で推定してもよい。また、アンフォールド部122bは、例えば、ノイズ強度の推定を行う場合に、複数のデータから、それぞれ推定された信号強度を差し引いた上で分散を求めたり、他の方法で推定してもよい。また、アンフォールド部122bは、例えばSNRの推定を行う場合に、推定された信号強度と、推定されたノイズ強度とを用いて推定を行ってもよいし、その他の方法を用いてもよい。また、アンフォールド部122bは、例えば信号除外判定を行う場合、信号強度が少ないと予め予想される部分は無条件で信号除外の対象とし、その他の部分に対して、信号点を除外した場合のSNRと、除外しなかった場合のSNRとを比較して判定してもよい。
(第1の実施形態の第2の変形例)
また、アンフォールド部122bは、同一の対象物について収集された複数のデータから学習された情報を利用する代わりに、又は、学習された情報の利用と併用して、収集したデータの信号点のうちのいくつかを利用してもよい。アンフォールド部122bは、信号点のいくつかを利用して、それらを補間、補外、平滑化することにより、信号強度、ノイズ強度、SNRの推定、又は信号除外判定に役立てることができる。
(第1の実施形態の第3の変形例)
これまでの実施形態においては、信号除外基準において除外の対象とされた信号点の値は、0で置き換えられることを想定していた。しかしながら、実施形態はこれに限られるものではなく、アンフォールド部122bは、除外対象とされた信号点の値を、所定の推定値で置き換えてもよい。所定の推定値とは、例えば、同一の対象物について収集されて複数のデータから学習された情報を利用して推定した推定値でもよいし、また、収集したデータを、補間、補外又は平滑化して推定した推定値であってもよい。
(第1の実施形態の第4の変形例)
上述した実施形態では、時間軸方向の変換としてフーリエ変換を適用する例を説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。時間軸方向の変換は、可逆であるか、あるいは、近似的に可逆とみなせる変換であればよく、線形であっても、非線形であってもよい。例えば、ウエーブレット変換等でもよい。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、x−f空間におけるアンフォールド後の信号点毎に信号除外の判定を行う手法を説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。第2の実施形態では、x軸位置に依存しない判定を行うことを考える。第2の実施形態によれば、x軸方向のデータ数がN個あった場合、最大で演算回数が1/Nに減少することが期待でき、演算量を削減することができる。即ち、k-t SENSEにおいて、時間変換軸(例えば、f軸)位置が大きいデータは、時間変換軸(例えば、f軸)位置が中心付近に近いデータに比べ、優先度が低いことが多い。その性質を最大限に利用することにより、再構成誤差を最小限にとどめて演算回数を減少させることができる。
例えば、第2の実施形態において、アンフォールド部122bは、例えば、時間変換軸方向の各位置に対して、信号点の優先度を表す優先度順序又は優先度係数を定め、当該優先度順序又は優先度係数を利用して、優先度の低い時間変換軸方向の各位置にある信号点から順に、除外対象になるか否かを判定する。
例えば、アンフォールド部122bは、時間変換軸方向の各位置に対して、画像再構成という観点で優先度の高い順番に1,2,3と番号を振り、その番号の大きい順から除外対象になるか否かを判定してもよい。また、例えば、アンフォールド部122bは、時間変換軸方向の各位置に対して、優先度の低い順番に、1,2,3と番号を振り、その番号の小さい順に除外対象になるか否かを判定してもよい。また、例えば、アンフォールド部122bは、優先度係数として、時間変換軸方向の各位置として、その位置の重要度を表す実数を割り当て、その値の小さい順に除外対象となるかを判定してもよい。
次に、優先度順序又は優先度係数とその利用の仕方の具体例として、(1)時間軸方向の変換としてフーリエ変換を利用した場合(2)時間軸方向の変換としてPCA(principal component analysis)を利用した場合について説明する。
一般に、信号点を時間軸方向にフーリエ変換するとき、フーリエ係数の平均的な強度は、その周波数が高いほど弱くなることが知られている。したがって、時間軸方向の変換としてフーリエ変換を用いるときは、アンフォールド部122bは、時間変換軸方向について最も優先度が高い時間変換軸方向の位置(直流)からの差が大きい周波数から順に信号除外処理の判定を行うと良い。アダマール変換やウエーブレット変換、離散コサイン変換といった、既知の基底を用いる変換でも、その周波数が高いほど弱くなる性質を持つため、同様の順序で信号除外処理の判定を行うことができる。
一方、時間軸方向に対し、PCAによって生成された基底を利用する場合には、その固有値の大きさが信号強度を表す。したがって、アンフォールド部122bは、固有値の大きさが小さい基底から順に信号除外処理の判定を行うとよい。
また、例えば、アンフォールド部122bは、信号除外の判定として、固定パラメータ制約を用いることができる。固定パラメータ制約とは、信号除外処理の基準として、パラメータが固定された評価式を満たすか否かに基づいて、信号除外処理を行うものをいう。
例えば、第1の実施形態において、アンフォールド部122bは、信号点毎に1点1点SNRを求めて比較を行うという計算を多数回繰り返した結果、このような撮像対象ならば、おおよそこのような信号除外基準を用いればよいという知識が得られたとする。この場合、アンフォールド部122bは、第1の実施形態の除去信号判定基準に替えて、前述の知識をいくつかのパラメータを用いた評価式に落とし込んだ上で、パラメータを固定して信号除外処理を行ってもよい。この方法を用いると、演算処理の回数を大幅に減らすことができる。この場合、信号除外処理として、時間変換軸のみに依存した簡易的な処理を行うことに相当する。
(第2の実施形態の変形例)
第2の実施形態の変形例として、より大幅に演算回数を減らすための実施形態を説明する。この変形例において、アンフォールド部122bは、最も優先度が高い時間変換軸方向の位置付近の2個程度の周波数を、アンフォールドの対象として選択する。これにより、結果を利用者に提示するまでの時間を大幅に短縮でき、アンフォールド結果を参照して次の検査内容を調整するといった付加価値を提供できることになる。例えば、先に簡易的な方法で再構成を行い、後に精密な方法で再構成を行うといった使い方が、考えられる。これにより、例えば何らかの原因で部分的に撮像に失敗した場合、利用者は、先の簡易的な方法での再構成結果を見て、後の再構成の結果を待たずに、速やかに撮像やり直しが必要か否かを判断できる、といった使い方が考えられる。
はじめに、2次元のk空間データを対象とする場合を考える。固定パラメータの1例としては、アンフォールド処理の対象が最も優先度が高い時間変換軸方向の位置(中心周波数)を含む(あるいは、期待される信号の強度が最大の成分を含む)場合はその信号点のみ、そうでない場合は最も優先度が高い時間変換軸方向の位置(中心周波数)に近い順に(あるいは、期待される信号の強度が高い順に)、2信号点のみを利用する方法がある。この方法について図9を用いて説明する。
図9は、第2の実施形態の変形例における信号除外基準を説明する図である。図9は、固定パラメータの1例として、アンフォールド処理の対象が最も優先度が高い時間変換軸方向の位置(中心周波数)を含む場合はその信号点のみ、そうでない場合は最も優先度が高い時間変換軸方向の位置(中心周波数)に近い2信号点のみを利用する方法について説明したものである。時間軸方向の変換として、フーリエ変換を用いた場合を具体例として用いて説明する。
グラフ9a及び9bは、フーリエ変換を用いた場合における信号点の選び方を説明した図である。各丸は信号点を表し、グラフの横軸はk方向の軸を、グラフの縦軸は時間変換軸方向の軸を表す。黒丸はアンフォールドの対象として選択される信号点を、白丸はアンフォールドの対象から除外される信号点を表す。信号点を除外するかどうかの基準は全てのk軸方向の信号点に一律の判定基準を用いる。
まず、アンフォールド部122bは、最も優先度が高い時間変換軸方向の位置がアンフォールドの対象となるか否かを判定する。最も優先度が高い時間変換軸方向の位置がアンフォールドの対象となる場合には、グラフ9aのように、アンフォールド部122bは、時間変換軸位置が0になるような信号点(仮に時間変換軸位置が0になるような信号点が無い場合には、もっとも0に近くなるような信号点)をアンフォールドの対象として選択する。一方、最も優先度が高い時間変換軸方向の位置がアンフォールドの対象とならない場合には、グラフ9bのように、アンフォールドの対象として適切な、最も優先度が高い時間変換軸方向の位置の近くの2点を選んでアンフォールドの対象とする。時間軸方向の変換としてフーリエ変換を用いた場合においては、フーリエ変換の対称性より、これらの2点は、最も優先度が高い時間変換軸方向の位置の時間変換軸方向の上方向と、下方向に、1点ずつ合計各2点が選ばれることが期待できる。
なお、この固定パラメータとして上述したパラメータを用いる必要はない。例えば、mを自然数として、2次元のk空間データを対象とする場合、アンフォールド部122bは、fが中心周波数を含む場合はその信号点のみ、そうでない場合は中心周波数に近いm個の信号点のみとしても良い。また、第2の実施形態において、tからfへの変換として、フーリエ変換について詳しく解説したが、これはtからfへの変換として、フーリエ変換に限定する趣旨ではない。tからfへの変換の他の例としては、例えばPCAなど、第1の実施形態において前述した、様々な変換を用いることができる。
3次元のk空間データを対象とする場合にも、同様な処理を利用できる。例えば、アンフォールド処理の対象が時間変換軸方向の中心周波数を含む(あるいは、期待される信号の強度が最大の成分を含む)場合は時間変換軸方向の中心周波数に該当する信号点のみ、そうでない場合は最も優先度が高い時間変換軸方向の位置に近い(あるいは、期待される信号の強度が高い順に)2つの周波数に該当する信号点のみを利用する方法がある。3次元のk空間の場合には間引きが2つの方向に対して行われるため、各周波数に該当する信号点が複数になる点を除き、2次元と同じ考え方でパラメータを設定する。
なお、この固定パラメータとして上述したパラメータを用いる必要はなく、予め利用するパラメータを定めておけば、どのようなパラメータでもよい。例えば、2次元のk空間データを対象とする場合、最も優先度が高い時間変換軸方向の位置を含む場合はその信号点のみ、そうでない場合は、中心周波数に近い3信号点のみとしてもよい。この場合、信号除外処理として、時間変換軸のみに依存した簡易な処理を行うことができる。
上述したように、第2の実施形態によれば、画質を向上しつつ、第1の実施形態と比較して相対的に、画像再構成における演算回数を軽減することができる。
(その他の実施形態)
第1の実施形態および第2の実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、その他の様々な形態で実施されることができる。
上述した第1の実施形態では、信号点をアンフォールドの対象から除外するか否かを判定するにあたり、信号点を除外しない場合及び信号点を除外する場合におけるSNRを比較する手法を説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。アンフォールド部122bは、SNR以外の様々な要素を加味して判定してもよい。例えば、アンフォールド部122bは、予想された計算コストも加味して総合的に判断することができる。また、SNR、信号強度、ノイズ強度、追加ノイズ強度の定義についても様々な定義や算出方法があり得るので、上述した実施形態における定義と異なる定義を行い、異なる算出方法により算出してもよい。また、アンフォールド部122bは、あるチャネルについて信号除外判定をした後、x−f空間で同じ位置にある他の全てのチャネルについて、あるチャネルについての信号除外判定の結果を適用してもよい。
また、アンフォールド部122bは、信号点をアンフォールドの対象から除外するか否かを判定するにあたり、SNRの比較以外の手法を用いてもよい。例えば、信号点を除外することにより減少する再構成誤差がある閾値を超え、且つ信号点を除外することにより増加する再構成誤差がある閾値を超えないことを、信号除外基準としてもよい。
(画像処理装置)
また、上述した実施形態においては、医用画像診断装置であるMRI装置100が各種処理を実行する場合を説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、MRI装置100に替わり、画像処理装置や、MRI装置100と画像処理装置とを含む画像処理システムが、上述した各種処理を実行してもよい。ここで、画像処理装置とは、例えば、ワークステーション、PACS(Picture Archiving and Communication System)の画像保管装置(画像サーバ)やビューワ、電子カルテシステムの各種装置等である。この場合、例えば、画像処理装置は、MRI装置100によって収集されたk空間データを、MRI装置100から、若しくは、画像サーバからネットワーク経由で受信することで、あるいは、記録媒体を介して操作者から入力されること等で、受け付けて、記憶部に記憶する。そして、画像処理装置は、記憶部に記憶したこのk空間データを対象として、上述した各種処理(例えば、変換部122a、アンフォールド部122b、逆変換部122cによる処理)を実行すれば良い。
(プログラム)
上述した実施形態の中で示した処理手順に示された指示は、ソフトウェアであるプログラムに基づいて実行されることが可能である。汎用の計算機システムが、このプログラムを予め記憶しておき、このプログラムを読み込むことにより、上述した実施形態のMRI装置や画像処理装置による効果と同様な効果を得ることも可能である。上述した実施形態で記述された指示は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD±R、DVD±RW等)、半導体メモリ、又はこれに類する記録媒体に記録される。コンピュータ又は組み込みシステムが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であってもよい。コンピュータは、この記録媒体からプログラムを読み込み、このプログラムに基づいてプログラムに記述されている指示をCPUで実行させれば、上述した実施形態のMRI装置や画像処理装置と同様な動作を実現することができる。もちろん、コンピュータがプログラムを取得する場合又は読み込む場合はネットワークを通じて取得又は読み込んでもよい。
また、記憶媒体からコンピュータや組み込みシステムにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワーク等のMW(ミドルウェア)等が、上述した実施形態を実現するための各処理の一部を実行してもよい。
更に、記憶媒体は、コンピュータあるいは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LAN(Local Area Network)やインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。
また、記憶媒体は1つに限られず、複数の媒体から、上述した実施形態における処理が実行される場合も、実施形態における記憶媒体に含まれ、媒体の構成は何れの構成であってもよい。
なお、実施形態におけるコンピュータ又は組み込みシステムは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、上述した実施形態における各処理を実行するためのものであって、パソコン、マイコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であってもよい。
また、実施形態におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって実施形態における機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
以上述べた少なくとも一つの実施形態の磁気共鳴イメージング装置及び画像処理装置によれば、画質を向上することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100 MRI装置
122 画像生成部
122a 変換部
122b アンフォールド部
122c 逆変換部

Claims (7)

  1. 空間方向のサンプリング位置を変化させながら、複数のチャネルについて、時系列のk空間データを収集する収集部と、
    各チャネルの前記時系列のk空間データに対して空間方向にフーリエ変換を適用するとともに時間軸方向に所定の変換を適用することで、各チャネルの変換後空間データを得る変換部と、
    所定の基準に基づいて信号点を除外した後、各チャネルの変換後空間データと各チャネルの感度分布情報とを用いてアンフォールドを行うアンフォールド部と、
    前記信号点の除外及び前記アンフォールドが行われたアンフォールドデータに対して、
    時間軸方向に前記所定の変換の逆変換を適用する逆変換部と
    を備え
    前記アンフォールド部は、前記所定の基準として、ノイズの大きさに対応する評価値を推定し、注目する信号点を除外した場合の前記評価値と、前記注目する信号点を除外しない場合の前記評価値とを比較して、前記比較結果に基づき、前記注目する信号点を除外することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記評価値は、SNR(Signal to Noise Ratio)であることを特徴とする請求項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記アンフォールド部は、前記SNRを推定するにあたり、同一の対象物について収集された複数のデータから学習された情報を利用することを特徴とする請求項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 空間方向のサンプリング位置を変化させながら、複数のチャネルについて、時系列のk空間データを収集する収集部と、
    各チャネルの前記時系列のk空間データに対して空間方向にフーリエ変換を適用するとともに時間軸方向に所定の変換を適用することで、各チャネルの変換後空間データを得る変換部と、
    所定の基準に基づいて信号点を除外した後、各チャネルの変換後空間データと各チャネルの感度分布情報とを用いてアンフォールドを行うアンフォールド部と、
    前記信号点の除外及び前記アンフォールドが行われたアンフォールドデータに対して、
    時間軸方向に前記所定の変換の逆変換を適用する逆変換部と
    を備え、
    前記アンフォールド部は、前記所定の基準として、k空間に対して空間方向にフーリエ変換が適用されるとともに時間軸方向に所定の変換が適用された変換後空間における時間変換軸方向の優先度に基づいて、信号点を除外するものであって、
    前記時間変換軸方向の各位置における信号点の優先度の順序を表す優先度順序において、最も優先度が高い時間変換軸方向の位置が除外の対象にならない場合は、前記最も優先度が高い時間変換軸方向の位置の信号点以外の全ての信号点を除外し、前記優先度順序において最も優先度が高い時間変換軸方向の位置が除外の対象になる場合は、前記優先度の高い順番に前記時間変換軸方向の位置を少なくとも2つ選択し、選択した2つの位置の信号点以外の全ての信号点を除外することを特徴とする気共鳴イメージング装置。
  5. 空間方向のサンプリング位置を変化させながら、複数のチャネルについて、時系列のk空間データを収集する収集部と、
    各チャネルの前記時系列のk空間データに対して空間方向にフーリエ変換を適用するとともに時間軸方向に所定の変換を適用することで、各チャネルの変換後空間データを得る変換部と、
    所定の基準に基づいて信号点を除外した後、各チャネルの変換後空間データと各チャネルの感度分布情報とを用いてアンフォールドを行うアンフォールド部と、
    前記信号点の除外及び前記アンフォールドが行われたアンフォールドデータに対して、
    時間軸方向に前記所定の変換の逆変換を適用する逆変換部と
    を備え、
    前記アンフォールド部は、PCA(Principal component analysis)を利用して前記信号点の除外を行うことを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  6. 空間方向のサンプリング位置を変化させながら収集された各チャネルの時系列のk空間データに対して、空間方向にフーリエ変換を適用するとともに時間軸方向に所定の変換を適用することで、各チャネルの変換後空間データを得る変換部と、
    所定の基準に基づいて信号点を除外した後、各チャネルの変換後空間データと各チャネルの感度分布情報とを用いてアンフォールドを行うアンフォールド部と、
    前記信号点の除外及び前記アンフォールドが行われたアンフォールドデータに対して、
    時間軸方向に前記所定の変換の逆変換を適用する逆変換部と
    を備えたことを特徴とし、
    前記アンフォールド部は、前記所定の基準として、ノイズの大きさに対応する評価値を推定し、注目する信号点を除外した場合の前記評価値と、前記注目する信号点を除外しない場合の前記評価値とを比較して、前記比較結果に基づき、前記注目する信号点を除外することを特徴とする画像処理装置。
  7. 空間方向のサンプリング位置を変化させながら収集された各チャネルの時系列のk空間データに対して、空間方向にフーリエ変換を適用するとともに時間軸方向に所定の変換を適用することで、各チャネルの変換後空間データを得る変換部と、
    所定の基準に基づいて信号点を除外した後、各チャネルの変換後空間データと各チャネルの感度分布情報とを用いてアンフォールドを行うアンフォールド部と、
    前記信号点の除外及び前記アンフォールドが行われたアンフォールドデータに対して、
    時間軸方向に前記所定の変換の逆変換を適用する逆変換部と
    を備えたことを特徴とし、
    前記アンフォールド部は、前記所定の基準として、k空間に対して空間方向にフーリエ変換が適用されるとともに時間軸方向に所定の変換が適用された変換後空間における時間変換軸方向の優先度に基づいて、信号点を除外するものであって、前記時間変換軸方向の各位置における信号点の優先度の順序を表す優先度順序において、最も優先度が高い時間変換軸方向の位置が除外の対象にならない場合は、前記最も優先度が高い時間変換軸方向の位置の信号点以外の全ての信号点を除外し、前記優先度順序において最も優先度が高い時間変換軸方向の位置が除外の対象になる場合は、前記優先度の高い順番に前記時間変換軸方向の位置を少なくとも2つ選択し、選択した2つの位置の信号点以外の全ての信号点を除外することを特徴とする画像処理装置。
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