JP6511753B2 - 硬化型組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、架橋構造を含まないチオール末端液状ポリサルファイドポリマーとエステル構造を含む多官能チオール末端化合物と酸化剤を含有する硬化型組成物に関する。
液状ポリサルファイドポリマーは末端にチオール基を持ち、二酸化鉛、二酸化マンガン等の酸化剤によって容易に酸化されて硬化する。液状ポリサルファイドポリマーが硬化して得られるゴム状の硬化物は、分子の主鎖に硫黄を含んでおり、また、二重結合を含まないことから、耐油性、耐候性、水密性、気密性に優れた特徴を持ち、さらに接着性も良好であることから、シーリング材、接着剤および塗料として広く用いられている。特に複層ガラス用途においては、シリコーン系シーリング材などの他基材に勝る、硬化性のよさ、水密性や気密性のよさから古くから用いられている。
液状ポリサルファイドポリマーの市販品としては、東レ・ファインケミカル製の「チオコールLP」やAkzoNobel製「ThioplastG」の名称で知られる、分子量や架橋量の異なる様々な品種が販売されている。これら市販の液状ポリサルファイドポリマーの架橋構造は、品種毎に決まった量のトリクロロプロパンのなどの分岐アルキレン基を、重合時に導入することで形成されている。(特許文献1参照)。シーリング材、接着剤および塗料など各種用途においては、物性の要求性能を満たすために、適切な品種のポリマーと配合剤が選択され、物性の調整が図られている。
トリクロロプロパンは、発ガン性や生殖毒性が確認される物質であり、取扱いには注意を要する。このため、トリクロロプロパンを使用しないで、必要に応じて、液状ポリサルファイドポリマーの架橋構造の量を制御する方法が望まれていた。
また、分子量や架橋量の異なる多品種のポリマーを生産する場合、品種切替えによるポリマーロスが生じる場合があった。このため、生産効率のよい液状ポリサルファイドポリマーの製造方法の開発が望まれていた。
これらの背景から、架橋構造を含まない液状ポリサルファイドポリマーを用いても、骨格に架橋構造を含む液状ポリサルファイドポリマーと同等の性能、あるいは市販品種では達成できなかった特性を持つ硬化型組成物を得ることができれば、架橋構造を含まない液状ポリサルファイドポリマーのみを生産することで、生産時の安全性や経済性の向上が見込まれる。
米国特許第2466963号明細書
本発明は、架橋構造を含まないチオール末端液状ポリサルファイドポリマーを用いて、骨格に架橋構造を有する液状ポリサルファイドポリマーを用いた場合と同等の性能を有する硬化型組成物を提供することである。
本発明の硬化型組成物は、一般式
HS−(R−Sx)n−R−SH
(ただし、xは1〜5の整数であり、xの平均値は1〜2.5、nは1〜200の整数、Rは−OCHO−を含む2価の有機基であり、Rは架橋構造を含有しない)
で示されるチオール末端液状ポリサルファイドポリマーと、ペンタエリスリトール−テトラキス−3−メルカプトプロピオネートと二酸化マンガンを含有する硬化型組成物であって、ペンタエリスリトール−テトラキス−3−メルカプトプロピオネートの添加部数が、チオール末端液状ポリサルファイドポリマー100重量部に対して、1〜5重量部である硬化型組成物である。
本発明の硬化型組成物は、従来の液状ポリサルファイドポリマーを用いた硬化型組成物と同様に耐油性、耐候性、水密性、気密性に優れる特徴を持つ。
本発明の硬化型組成物は、ペンタエリスリトール−テトラキス−3−メルカプトプロピオネートの量を、チオール末端液状ポリサルファイドポリマー100重量部に対して、1〜5重量部にすることで、目的に応じた硬化性および硬度、H型引張り試験物性を持つ硬化物を得ることができる。また、ペンタエリスリトール−テトラキス−3−メルカプトプロピオネートの量を、チオール末端液状ポリサルファイドポリマー100重量部に対して、1〜5重量部にすることにより、骨格に架橋構造を含む液状ポリサルファイドポリマーを硬化させた硬化物と同等の性能を持つ硬化物を得ることができる。生産効率のよい架橋構造を含まない液状ポリサルファイドポリマーを用いて、適切な性能をもつ硬化型組成物を得ることができる。
本発明の硬化型組成物は、接着剤、シーリング材、ポッティング材、コーティング材、樹脂用改質材およびプライマーなどに用いることができ、特に土木・建築用、電気・電子用、車両用、及び航空機用のシーリング材のベース組成物として最適である。
本発明の硬化型組成物は、耐油性、耐候性、水密性、気密性に優れた特徴を持ち、さらに接着性も良好であることから、特に複層ガラス用シーリング材に最適である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の硬化型組成物に用いるチオール末端液状ポリサルファイドポリマーは、下記一般式で示される
HS−(R−Sx)n−R−SH
(ただし、Rは−O−CH−O−結合を含む2価の有機基であり、Rは架橋構造を含有しない、nは1〜200の整数であり、xは1〜5の整数、xの平均値は1〜2.5である。)
液状ポリマーである。
本発明の硬化型組成物に用いる液状ポリサルファイドポリマーは、nは1〜200の整数であり、好ましくは、nは1〜50の整数である。
本発明の硬化型組成物に用いる液状ポリサルファイドポリマーは、xは1〜5の整数であり、好ましくは、xは1〜3の整数であり、xの平均値が1〜2.5である。xの平均値は、好ましくは、1.1〜2未満である。また、特に、xの平均値が2未満であるときには、市販されている従来の液状ポリサルファイドポリマーに比べて、ポリマー、低粘度、低ガラス転移温度であり、硬化させた場合、耐熱性が高くなる傾向がある。
本発明の硬化型組成物に用いる液状ポリサルファイドポリマーは、−50℃〜100℃で液状である。
本発明の硬化型組成物に用いる液状ポリサルファイドポリマーの数平均分子量は、好ましくは、500〜50,000であり、より好ましくは、1,000〜10,000、さらにより好ましくは、1000〜5,000である。
本発明の硬化型組成物に用いる液状ポリサルファイドポリマーのRは、−O−CH−O−結合を含む2価の有機基である。Rは、好ましくは、−O−CH−O−結合を含有する2価のアルキル基であり、より好ましくは、−C−O−CH−O−C−結合を含有する2価のアルキル基である。Rは、さらに好ましくは、下記の化学構造を
−C−O−CH−O−C
を50モル%以上含有する2価のアルキル基であり、さらにより好ましくは、下記の化学構造を
−C−O−CH−O−C
を70モル%以上含有する2価のアルキル基である。
本発明の硬化型組成物に用いる液状ポリサルファイドポリマーは、Rに、分岐アルキレン基を含まないので、架橋構造を含有しない。
本発明の硬化型組成物に用いる液状ポリサルファイドポリマーは、固体ポリサルファイドを経由して液状ポリマーを得る方法により製造することができる。
また、本発明の硬化型組成物に用いる液状ポリサルファイドポリマーは、相間移動触媒を用いた固体ポリサルファイドの形成を含まない製造方法により、製造することができる。本発明の硬化型組成物に用いる液状ポリサルファイドポリマーは、好ましくは、固体ポリサルファイドの形成を含まないで製造された液状ポリサルファイドポリマーを使用する。例えば、相間移動触媒を用いた固体ポリサルファイドの形成を含まない方法で製造することにより、粘度制御が容易となる。
好ましい相間移動触媒は、第四アンモニウム塩、ホスホニウム塩、クラウンエーテルであり、より好ましい相間移動触媒は、メチルトリブチルアンモニウムハライド、テトラブチルアンモニウムハライド、テトラフェニルホスホニウムハライド、18−クラウン−6である。最も好ましい相間移動触媒は、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、メチルトリブチルアンモニウムクロライド、メチルトリブチルアンモニウムブロマイドである。相間移動触媒の好適な量は、液状ポリサルファイドポリマーを構成する有機基R1モルあたり0.0001〜0.1モルであり、好ましくは0.0002〜0.02モルである。
本発明に用いる液状ポリサリファイドポリマーは、−OCHO−構造を含有するハロゲン末端硫黄含有重合体を、水硫化ナトリウムを反応させることにより得ることもできる。
本発明に用いる液状ポリサリファイドポリマーは、好ましくは、硫黄含量xは、仕込み時の硫化ナトリウムの調製によって行う。硫化ナトリウムは、好ましくは、モノ硫化ナトリウム(NaS)とポリ硫化ナトリウム(Na:xは2以上)を混合することにより調製することができる。モノ硫化ナトリウムやポリ硫化ナトリウムの供給源は、水硫化ナトリウム、水酸化ナトリウム、硫黄の組み合わせなど、任意の都合のよい方法にて調整したものを用いることができる。
本発明の硬化型組成物は、特定のチオール末端液状ポリサルファイドポリマーとペンタエリスリトール−テトラキス−3−メルカプトプロピオネートと酸化剤を含有する。
本発明において、エステル構造を含む多官能チオール末端化合物としては、トリメチロールプロパントリメルカプトプロピオネート、トリメチロールエタントリメルカプトプロピオネート、トリメチロールプロパントリメルカプトアセテート、ペンタエリスリトール−テトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトール−テトラキス−3−メルカプトプロピオネート、ジペンタエリスリトールヘキサキス−(3−メルカプト)−プロピオネートなどが挙げられる。これらは架橋剤として使用することができ、2種類以上を用いても良い。エステル構造を含む多官能チオール末端化合物は、ペンタエリスリトール−テトラキス−3−メルカプトプロピオネート、トリメチロールプロパントリメルカプトプロピオネートが好ましく、ペンタエリスリトール−テトラキス−3−メルカプトプロピオネートがより好ましい。
ペンタエリスリトール−テトラキス−3−メルカプトプロピオネートの添加部数は、チオール末端液状ポリサルファイドポリマー100重量部に対して、1〜5重量部である。
ペンタエリスリトール−テトラキス−3−メルカプトプロピオネートは、必要に応じて、エステル構造を含まない架橋剤を同時に用いることができる。
本発明において、酸化剤として、二酸化マンガンを使用する
酸化剤の添加部数は、チオール末端液状ポリサルファイドポリマー100重量部に対して1〜50重量部であることが好ましい。1重量部未満では十分な硬化速度が得られない場合があり、50重量部を超えると混合直後に硬化して作業性が取れない場合があり、好ましくない。酸化剤の添加部数は、チオール末端液状ポリサルファイドポリマー100重量部に対して、より好ましくは1〜30重量部であり、さらにより好ましくは、1〜20重量部であり、もっと好ましくは、5〜15重量部である。
本発明の硬化型組成物は、必要に応じて、充填剤を含有することができる。充填剤は、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、シリカ、ケイ酸塩、硫酸塩などの無機充填剤やカーボンブラックなどが挙げられ、カーボンブラックが好ましい。
充填剤の添加部数は、チオール末端液状ポリサルファイドポリマー100重量部に対して、0.1〜500重量部であることが好ましい。0.1重量部未満では十分な補強硬化が得られず、500重量部を超えると粘度が高くなり作業性が取れず好ましくない。充填剤の添加部数は、より好ましくは、チオール末端液状ポリサルファイドポリマー100重量部に対して、1〜300重量部であり、さらにより好ましくは、10〜200重量部であり、もっと好ましくは、30〜60重量部である。
本発明の硬化型組成物は、経済性、組成物を施工する際の作業性及び硬化後の物性を改良する目的で、好ましくは、可塑剤、硬化促進剤を含有する。
可塑剤としては、フタル酸ジブチル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸アルキル(C−C)ベンジルなどのフタル酸エステル、塩素化パラフィン、ジプロピレングリコールジベンゾエート、ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、ジプロピレングリコールモノベンゾエート、水添ターフェニル、ハロゲン末端硫黄含有重合体などが挙げられる。可塑剤は、好ましくは、フタル酸エステル、塩素化パラフィン、ジプロピレングリコールジベンゾエート、ハロゲン末端硫黄含有重合体である。
可塑剤の添加部数は、硬化物の強度や伸び、さらには硬化前の粘度の設計によって設定されるが、チオール末端液状ポリサルファイドポリマー100重量部に対して1〜100重量部であることが好ましい。可塑剤の添加部数が、100重量部を超えると非反応性の液状物が多くなり硬度が保てない場合がある。可塑剤の添加部数は、より好ましくは、チオール末端液状ポリサルファイドポリマー100重量部に対して、1〜50重量部であり、さらにより好ましくは、1〜30重量部である。
本発明の硬化型組成物は、必要に応じて、硬化促進剤を含有することができる。硬化促進剤は、アルデヒド・アンモニア及びアルデヒド・アミン系、チオウレア系、グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チウラム系、ジチオカルバミン酸塩系、キサントゲン酸塩系などの加硫促進剤が挙げられる。硬化促進剤は、好ましくは、チウラム系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤である。より好ましくは、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ジフェニルグアニジン、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ヘキサメチレンテトラミンである。
硬化促進剤の添加部数は、硬化型組成物の硬化速度や、さらには使用温度によって設定されるが、チオール末端液状ポリサルファイドポリマー100重量部に対して1〜10重量部であることが好ましい。硬化促進剤の添加部数が、10重量部を超えると反応に関与しなかった残存の促進剤が硬化物の性能を落とす場合がある。より好ましくは1〜5重量部であり、さらにより好ましくは、1〜3重量部である。
本発明の硬化型組成物は、ポリマーと架橋剤と酸化剤、充填剤、可塑剤、硬化促進剤の他に、硬化型組成物の使用用途に応じて、接着促進剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、粘着付与剤、ゴム・エラストマー、殺カビ剤、腐食防止剤、顔料、マスキング剤または異なる作用を有する添加剤を含有してもよい。
接着促進剤としては加水分解性シリル基と反応性有機官能基とを含有するシランカップリング剤が挙げられる。具体的には、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドなどが挙げられる。ポリサルファイドポリマー“チオコールLP−3”と3―グリドキシプロピルトリメトキシシランを反応させて合成した末端トリメトキシシラン変性ポリサルファイドポリマーもシランカップリング剤として用いることができる。これらシランカップリング剤は2種以上を用いてもよい。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸フェニル系、トリアジン系、ニッケル塩及びニッケル錯塩系が挙げられる。具体的には、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3(3,4,5,6−テトラ−ヒドロフタルイミドメチル)−5−メチルフェニル]ベンソトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、ニッケルジブチルジチオカルバメート、[2,2’−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)]−2−エチルヘキシルアミン−ニッケルなどが挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、アミン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤が上げられる。具体的には、1,3,5‐トリス[[3,5‐ビス(1,1‐ジメチルエチル)‐4‐ヒドロキシフェニル]メチル]‐1,3,5‐トリアジン‐2,4,6(1H,3H,5H)‐トリオン、1,1,3‐トリス(5‐tert‐ブチル‐4‐ヒドロキシ‐2‐メチルフェニル)ブタン、1,1‐ビス(4‐ヒドロキシ‐2‐メチル‐5‐tert‐ブチルフェニル)ブタン、2,2‐ビス[[[3‐(3,5‐ジ‐tert‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオニル]オキシ]メチル]プロパン‐1,3‐ジオール1,3‐ビス[3‐(3,5‐ジ‐tert‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオナート]、ビス(3‐tert‐ブチル‐4‐ヒドロキシ‐5‐メチルベンゼンプロパン酸)エチレンビス(オキシエチレン), 4,4′,4′′‐[(2,4,6‐トリメチルベンゼン‐1,3,5‐トリイル)トリス(メチレン)]トリス(2,6‐ジ‐tert‐ブチルフェノール)などが挙げられる。
粘着性付与剤としては、フェノール樹脂、クマロン・インデン樹脂、クマロン樹脂、ナフテン系油、ロジン、ロジンエステル、水素添加ロジン誘導体、テルペン樹脂、変性テルペン樹脂、テルペン・フェノール系樹脂、水添テルペン樹脂、α−ピネン樹脂、アルキルフェノール・アセチレン系樹脂、アルキルフェノール・ホルムアルデヒド系樹脂、スチレン樹脂、C系石油樹脂、C系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、C/C共重合系石油樹脂、キシレン−ホルムアルデヒド系樹脂などが挙げられる。
ゴム・エラストマーとしては、天然ゴム、ポリブタジエンゴム、アクリルゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンーブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、塩化ビニル系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリシロキサン系エラストマーなどが挙げられる。
本発明の硬化型組成物は、23℃50%RHの雰囲気下で養生し、主剤と硬化剤を混合して混合開始後、2時間後の硬度をK6253記載のタイプAデュロメータにて硬度測定を行った際に、硬度(ShoreA)が、好ましくは、15以上であり、より好ましくは、20以上、さらにより好ましくは、21〜50である。
また、主剤と硬化剤を手練りでよく混練して、23℃50%RH7日養生後、23℃50%RH雰囲気下で50mm/分の速度で引張り試験を行った際の最大点応力Tmax(N/cm)が、好ましくは、90以上であり、より好ましくは、100以上、さらにより好ましくは、105〜200である。
さらに、本発明の硬化型組成物は、接着剤、シーリング材、ポッティング材、コーティング材、樹脂用改質材およびプライマーなどに用いることができ、特に、複層ガラス用シーリング材用として用いることができる。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明する。
合成例1
2Lのセパラブルフラスコを用いて、1770gのポリ硫化ナトリウム水溶液(2.20mol/L)、5.6gのテトラブチルアンモニウムブロマイド50wt%水溶液、48gの42%水硫化ナトリウム水溶液、604gのビス(2−クロロエチル)ホルマールを反応させて、固体ポリサルファイドを経由させずに、淡黄色透明の、架橋を含まないチオール末端液状ポリサルファイドポリマーを得た。得られたポリマーは、粘度が11.5Pa・s、SH含量が2.6%であった。
実施例1
主剤として、架橋構造を含まないチオール末端液状ポリサルファイドポリマーである合成例1のポリマー、エステル構造を含む多官能チオール末端化合物であるペンタエリスリトール−テトラキス−3−メルカプトプロピオネート、フタル酸ブチルベンジル、沈降炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランをミキサー用いて混合した。混合比は、下記に示した。
主剤の組成
・合成例1の液状ポリサルファイドポリマー 99重量部
・ペンタエリスリトール−テトラキス−3−メルカプトプロピオネート(丸善油化商事)1重量部
・フタル酸ブチルベンジル(大八化学製) 39重量部
・沈降炭酸カルシウム(白石カルシウム製 白艶華CC) 65重量部
・重質炭酸カルシウム(白石カルシウム製 ホワイトンSSB赤) 90重量部
・3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
(東レ・ダウコーニング製 SH−6040) 1.5重量部
硬化剤として、二酸化マンガン、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸系可塑剤、テトラメチルチウラムジスルフィド、重質炭酸カルシウム、SFRカーボンを、三本ロールミルを用いて混練した。
硬化剤の組成
・二酸化マンガン(Honeywell製 TypeFA) 10重量部
・フタル酸ブチルベンジル(大八化学製) 2.5重量部
・フタル酸系可塑剤(フェロ製 サンチサイザー278) 10.5重量部
・テトラメチルチウラムジスルフィド(大内新興化学工業製 ノクセラーTT) 0.5重量部
・重質炭酸カルシウム(日東粉化工業製 NCC#410) 5重量部
・SRFカーボン 0.5重量部
上記により得られた主剤と硬化剤を手練りでよく混練して、その混合物からなる硬化型組成物で10mm厚の試験片を作製した。この試験片を23℃50%RHの雰囲気下で養生し、主剤と硬化剤を混合して混合開始後、2時間後、6時間後、1日後、7日後にJIS K6253(2012)記載のタイプAデュロメータにて硬度測定を行った。測定条件は、JIS K6253(2012)に記載の方法で行った。
また、主剤と硬化剤を手練りでよく混練して、その混合物からなる硬化型組成物で、JIS A1439(2010)によるH型試験体を3個作製した。被着体はガラスを用い、養生条件は23℃50%RHで7日とし、オリエンテック製テンシロンRTA−500を用いて、23℃50%RH雰囲気下で50mm/分の速度で引張り試験を行った。3個の試験片でそれぞれ10%伸長時の応力M10(N/cm)、最大点応力Tmax(N/cm)、破断時の伸び率(%)を求め、その平均値を表1に示す。
比較例1
実施例1の合成例1の架橋を含まないチオール末端液状ポリマー(99重量部)とペンタエリスリトール−テトラキス−3−メルカプトプロピオネート(1重量部)の代わりに、合成例1の架橋を含まないチオール末端液状ポリマー(100重量部)を用いて、実施例1と同様にして硬化型組成物の硬度、H型引張り物性を求めた。
参考例1
実施例1の合成例1の架橋を含まないチオール末端液状ポリマー(99重量部)とペンタエリスリトール−テトラキス−3−メルカプトプロピオネート(1重量部)の代わりに、骨格に架橋構造を有する市販品の液状ポリサルファイドポリマー「チオコール LP−23(東レ・ファインケミカル製)」(100重量部)を用いて、実施例1と同様にして硬化型組成物の硬度、H型引張り物性を求めた。
Figure 0006511753
比較例1のような架橋構造を含まないチオール末端液状ポリサルファイドポリマーを用いた硬化型組成物は、硬化はするものの、硬度も測定できないほど柔らかかった。また、力がかかると変形する硬化物であるため、H型試験片も作製できず、H型引張り試験も実施することができなかった。本発明の実施例1のように、架橋構造を含まないチオール末端液状ポリサルファイドポリマーに、多官能チオール末端化合物を加えることによって、硬化型組成物の硬度やH型引張り物性の値が大きく改善され、2時間後硬度(ShoreA)が20以上、H型引張り試験における最大点応力Tmax(N/cm)が100以上を有し、参考例1に示す複層ガラス用シーリング材にもちいられる標準的な硬化型組成物と同等の物性を示した。

Claims (4)

  1. 一般式
    HS−(R−Sx)n−R−SH
    (ただし、xは1〜5の整数であり、xの平均値は1〜2.5、nは1〜200の整数、Rは−OCHO−を含む2価の有機基であり、Rは架橋構造を含有しない)
    で示されるチオール末端液状ポリサルファイドポリマーと、ペンタエリスリトール−テトラキス−3−メルカプトプロピオネートと二酸化マンガンを含有する硬化型組成物であって、ペンタエリスリトール−テトラキス−3−メルカプトプロピオネートの添加部数が、チオール末端液状ポリサルファイドポリマー100重量部に対して、1〜5重量部である硬化型組成物。
  2. 23℃50%RH養生時の2時間後硬度(ShoreA)が20以上である請求項1に記載の硬化型組成物。
  3. 23℃50%RH7日養生後のH型引張り試験時の最大点応力Tmax(N/cm)が100以上である請求項1または2に記載の硬化型組成物。
  4. 複層ガラス用シーリング材用硬化型組成物である請求項1〜3のいずれかに記載の硬化型組成物。
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