JP6510748B2 - かつらベース - Google Patents

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Description

本発明は、ネット地からなるかつらベースに関し、特にネット地のほつれを防止することが可能なかつらベースに関する。
一般に、かつらは、地毛の生え際から頭部の表面を覆うように形成されたかつらベースの外面に、人毛や人工毛を植毛することにより製造される。このようなかつらベースには、種々のタイプのものがあり、特にフィラメントを網目状に編み込んだネット地からなるかつらベースは、軽量で柔らかく、通気性に優れるという利点を有している。
かつらベースを製造する際には、着用者の頭のサイズやアールを測定し、各着用者にあった形状のものを作製する。すなわち、ヒトの頭部の形状は、個人毎に異なっているところ、着用者の頭部形状及び生え際の位置を計測し、この計測データにもとづきかつらベースを製造すれば、着用者毎に最適なかつらベースを得ることが可能となる。
頭部形状及び生え際の位置の計測方法としては、例えばメジャーを用いて手作業で計測する方法、軟化させた樹脂シートを頭部に押し当てて固化させる方法、あるいは三次元形状計測装置を用いて計測する方法等がある。そして、得られた計測データにもとづきネット地を裁断して、かつらベースが製造される。
このような頭部形状等の計測は、着用者の頭部をしっかりと固定して行わなければ、実際のサイズと誤差が生じてしまうため、熟練を要する作業である。
また、かつらベースは、計測データにもとづき作成された頭形モールド(型)をもとにして作製されるが、立体的裁断や縫製作業などが生じる。
このため、以上のように計測データにもとづきかつらベースを製造しても、頭部形状等の測定に誤差が生じたり、あるいはネット地の裁断、又は縫製作業において誤差が生じたりすると、着用者に適切に適合しないかつらベースが出来上がってしまう場合がある。
このような場合において、ネット地からなるかつらベースは、サイズの誤差を調整するためにカット(裁断、切断)すると、そのカットした部分からネット地が次第にほつれてしまうという問題があった。
ここで、従来のかつらベースには、その周縁部や切断が生じやすい部分に、ほつれを防止するための処置が施されているものがある(例えば、特許文献1,2参照)。
しかしながら、このような従来のかつらベースにおけるほつれを防止するための処置は、カツラベースの劣化によるほつれ防止や、補強、装着性等を目的として施されるものであり、かつらベースの大きさをカットにより調整することを予定したものではなかった。
したがって、かつらベースのサイズ調整のために、このようなほつれを防止するための処置が施された部分を切断すると、ほつれが生じてしまうという問題があった。
このため、かつらベースが着用者に適切に適合しない場合には、かつらベースを製造し直すなどの処置が必要となっていた。
また、従来から提案されているサイズを調整可能なかつらベースとして、特許文献3に記載のサイズ調節用の伸縮性のテープや、特許文献4に記載のアジャスタなどのサイズ調節手段を備えたものを挙げることができる。
しかしながら、このようなサイズ調節手段をかつらベースに備えると、かつらベースの重量や厚みが増加するため、軽量で柔らかいことを利点とするネット地からなるかつらベースにこれらを適用することは、望ましくなかった。
一方、特許文献5には、かつらベースをカットすることで、サイズを調整する技術が記載されている。すなわち、この技術では、かつらベースの額周りからもみあげにかけての生え際に調整代部を形成して、着用者に合う形状にカットできるようにされている。
特開2001−329421号公報 特開2008−169540号公報 実公平5−32491号公報 特開2011−127228号公報 特開2011−157636号公報 特開昭57−205510号公報 特許第3909503号公報
しかしながら、特許文献5に記載の調整代部は、カットが予定されていることから幅広に形成されている。このため、かつらベースの通気性が損なわれると共に、かつらベースが硬くなるという問題があった。
そこで、本発明者らは鋭意研究し、ネット地からなるかつらベースの周縁部から中心部に向かって、かつらベースを周回するように複数列に形成された仕切り部及び仕切り部間の領域からなるサイズ調整部を設けることにより、サイズの誤差を調整するためにカットした場合に、ネットのほつれを防止できることを見いだした。
また、サイズ調整のために幅広の調整代部ではなく、このように複数列の仕切り部及び仕切り部間の領域からなるサイズ調整部を設けることで、かつらベースの重量の増加や、通気性の低下、及び硬くなることを抑止することもできる。
ここで、かつらベースの周縁部に複数例ではないものの、複数の仕切り部を設ける技術が、特許文献6及び7に開示されている。
すなわち、特許文献6に記載の発明では、かつらベースの周縁部に、複数の溶着線が形成されている。
しかしながら、外周に沿って一つの溶着線が形成され、この溶着線と交差するように複数の溶着線が形成され、これらの溶着線部分を固着させることで、かつらベースを一体構造とし、しわやふくれた部分を生じにくくするものである。
したがって、サイズ調整のために外周に沿った溶着線が切断されると、ほつれが生じてしまう。
また、特許文献7に記載の発明では、かつら固定用シートの周縁部にウレタン樹脂層が2列形成されている。しかしながら、この発明は、かつらを適切に固定することを目的になされたものであり、両方のウレタン樹脂層に複数のスリットが設けられ、それぞれのスリットから地毛を引き出して重ね合わせることにより、この目的を達成している。すなわち、これら2列のウレタン樹脂層は、サイズ調整部としては機能せず、周縁部のウレタン樹脂層が切断されると、かつらを適切に固定するという目的を達成することができない。
本発明は、上記の事情にかんがみなされたものであり、ネット地からなるかつらベースのサイズを調整するために切断を行う場合に、ネットのほつれを防止可能なかつらベースの提供を目的とする。
この目的を達成するため、本発明のネット地からなるかつらベースは、ネット地からなり、サイズ調整可能なかつらベースにおいて、
前記かつらベースの周縁部から中心部に向かって、前記かつらベースを周回するように細線状又は帯状に形成された複数列の仕切り部と、これら複数列の仕切り部のそれぞれの間に形成された領域とからなり、前記かつらベースのサイズを調整するときにカットするためのサイズ調整部を備え、
前記かつらベースのサイズ調整のために前記かつらベースの一部を除去する場合、前記サイズ調整部の前記複数列の仕切り部のうち、周縁部側の前記仕切り部から中心側の前記仕切り部に向かって切断を行いつつ、少なくとも、最も中心部側に形成された仕切り部については分断を行わないことにより、切断した部位からのほつれが、分断されていない前記仕切り部により防止される構成としてある。
本発明のかつらベースによれば、サイズを調整するために切断を行う場合に、ネットのほつれを防止することが可能となる。
本発明の第一実施形態に係るかつらベースの平面図と左側面図を示す図である。 従来のかつらベースの周縁部と、本発明の第一実施形態に係るかつらベースのサイズ調整部を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るかつらベースの平面図と左側面図を示す図である。 本発明の第三実施形態に係るかつらベースの平面図と左側面図を示す図である。 本発明の第四実施形態に係るかつらベースの平面図と左側面図を示す図である。 本発明の第五実施形態に係るかつらベースの平面図と左側面図を示す図である。 本発明の第六実施形態に係るかつらベースの平面図と左側面図を示す図である。 本発明の第七実施形態に係るかつらベースの平面図と左側面図を示す図である。 本発明の第八実施形態に係るかつらベースの平面図と左側面図を示す図である。
以下、本発明に係るかつらベースの好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
[第一実施形態]
まず、本発明のかつらベースの第一実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係るかつらベースの平面図と左側面図を示す図である。図2は、従来のかつらベースの周縁部と、本実施形態に係るかつらベースのサイズ調整部を示す図である。
本実施形態のかつらベース10は、全頭用のものであり、ネット地20からなり、周縁部から中心部に向かってかつらベースを周回するように帯状に形成された複数列の仕切り部を備え、この複数列の仕切り部とその間の領域からなる部分が、サイズ調整部30を形成している。すなわち、サイズ調整部30は、仕切り部とその間のネット地20から構成されている。また、かつらベース10を装着したときに、顔の正面方向に位置するかつらベース10の前方部分に、額生え際部40が備えられている。
ネット地20は、フィラメントを網目状に編み込んで構成した網地からなる部材である。ネット地20には、レース地、及びメッシュ地なども含まれる。図1において、ネット地20は、かつらベース10における額生え際部40以外の部分を構成している。
フィラメントの交点に対して溶着などのほつれ防止加工を施したネット地も存在する。このようなネット地は、切断してもほつれにくいものの、ほつれる可能性はあるため、ネット地20は、このようなネット地を除外するものではない。
なお、ポリウレタンシートなどの樹脂製のシート部材は、切断してもほつれない部材であり、ネット地20とは異なっている。
サイズ調整部30は、製造されたかつらベース10が、着用者に適切に適合しない場合に、カットすることで、かつらベース10のサイズを調整するための部分である。
例えば、製造されたかつらベース10を着用者に装着した場合、かつらベース10の生え際に対応する位置が、着用者の生え際とわずかにずれている場合がある。このような場合、サイズ調整部30を生え際に合わせてカットすることで、かつらベース10の生え際に対応する位置を、かつらベース10のほつれを防止しつつ適切に調整することが可能となる。
なお、本実施形態のかつらベース10は、サイズ調整部30をカットすることによって、サイズを調整できる場合を対象としたものである。したがって、例えばかつらベース10の生え際に対応する位置が、着用者の生え際よりも上方にある場合など、サイズ調整部30をカットすることによって、サイズを調整できない場合は、本実施形態の対象外である。
サイズ調整部30は、図1に示すように、かつらベースを周回するように帯状に形成された複数列の仕切り部とその間の領域であるネット地20とからなっている。
この仕切り部は、ポリウレタンなどの合成樹脂材料をネット地20にコーティング(塗布)して、乾燥固化することにより形成することができる。
また、帯状のポリウレタンを、ネット地20に貼付して加熱することにより熱融着させて、仕切り部を形成することもできる。
さらに、超音波融着機を用いて、ネット地20を超音波融着させることにより仕切り部を形成することもできる。このとき、超音波融着機からネット地20における所定位置に、超音波振動と圧力が加えられ、ネット地20における当該部分が溶融して溶着し、仕切り部が形成される。このような超音波融着機によるほつれ防止加工では、ネット地20を表裏両面から挟み込んで、ネットの交差部分(=ネットの編成部分)を固着できる。
また、かつらベースを周回するように、糸を帯状に編み込むことによって、仕切り部を形成することもできる。このときの糸の編み方は特に限定されず、ネット地20のほつれ及びその拡散を防止できる方法で有れば良い。
また、サイズ調整部30における仕切り部は、かつらベース10の周縁部から中心部に向かって、かつらベースを周回するように複数列に形成される。この仕切り部の幅は、適宜決定することができるが、かつらベース10の軽量化、通気性の向上、及び柔軟性の向上の観点から、比較的狭めに設定することが望ましい。
したがって、サイズ調整部30における仕切り部を帯状に形成する場合、その幅は、例えば0.5〜3mmとすることが好ましく、0.5〜2mmとすることがより好ましい。
また、サイズ調整部30における仕切り部の列数は、複数であれば、特に限定されないが、かつらベースのサイズ調整に必要な幅を考慮して、サイズ調整部30が適切な幅になるように、適宜に選択すればよく、例えば3〜5列、あるいは3〜10列程度とすることができる。
また、サイズ調整部30における仕切り部間の幅は、かつらベース10の軽量化、通気性の向上、及び柔軟性の向上の観点からは広い方が良く、ほつれ防止の観点からは狭い方が良い。
したがって、これらを考慮して、本実施形態のかつらベース10のサイズ調整部30における帯状の仕切り部間の幅は、例えば1〜5mmとすることが好ましく、1〜3mmとすることがより好ましい。
サイズ調整部30は、図示しないが、かつらベース10の周方向の全部のみならず、一部のみに設けることもできる。これは、以下の実施形態においても同様である。すなわち、本実施形態のかつらベース10の場合、周縁部の一部のみにサイズ調整部30を設けることもできる。
本実施形態のかつらベース10において、サイズ調整部30における仕切り部と仕切り部間の領域を含むネット地20、及び額生え際部40のいずれにも、植毛を行うことができる。
額生え際部40は、ポリウレタンシートなどの樹脂製のシート部材から構成され、いわゆる人工皮膚からなる部分である。本実施形態では、比較的目立つ頭部領域である額の生え際部分に対応する額生え際部40にのみ人工皮膚を用い、その他の頭部領域に対応する部分にはネット地20を用いることで、優れた外観と着け心地の良さを両立して実現している。
次に、図2を参照して、従来のかつらベースと本実施形態のかつらベース10に対してサイズ調整を行った場合の相違について説明する。
まず、従来のネットからなるかつらベースでは、周縁部300が本実施形態における仕切り部に相当するが、この仕切り部は1列しか形成されていない。このため、周縁部300をカットしてサイズを調整し、この周縁部300が分断されてしまうと、ネット地200にほつれが生じることになる。
これに対して、本実施形態のネットからなるかつらベース10では、仕切り部が複数列に形成され、仕切り部間が比較的狭くなっている。このため、少なくとも最も中心部側に形成された仕切り部を分断することなく、サイズ調整部30を切断してサイズを調整すると、切断した部位からのほつれはほとんど生じない。また、分断されていない仕切り部によりほつれの発生及びその拡散が防止される。
また、本実施形態のかつらベース10によれば、仕切り部が複数列に形成されているため、同じ幅のサイズ調整部が一列の仕切り部で形成される場合に比較して、カットが行いやすくなっている。
これらの効果は、以下の実施形態のかつらベースでも同様に得ることができる。
ここで、従来のかつらベースにおいて、周縁部300の幅を広くすることにより、サイズ調整にあたって、周縁部300が分断される可能性を低減させることも考えられる。
しかしながら、このように周縁部300の幅を厚くすると、かつらベースの重量が増加し、柔軟性及び通気性が損なわれるため、ネットからなるかつらベースには適さない。
これに対して、本実施形態のかつらベース10では、サイズ調整部30が複数列の仕切り部からなっているため、サイズ調整部30の幅を広くしても、周縁部300の幅を広くする場合に比較して、かつらベース10の重量増加を大きく抑制でき、柔軟性及び通気性の低下も抑制することが可能になっている。
本実施形態のかつらベース10は、上記の通り、かつらベースの周縁部から中心部に向かって、かつらベースを周回するように複数列の仕切り部を形成し、これらの仕切り部及び仕切り部間の領域からなるサイズ調整部をかつらベースに設けることにより製造することができる。これは、以下の実施形態においても同様である。
このように本実施形態のかつらベース10によれば、軽量性、柔軟性及び通気性を損なうことなく、かつらベース10を切断することによってサイズ調整を行った場合に、ほつれが生じることを防止することが可能となっている。
[第二実施形態]
次に、本発明のかつらベースの第二実施形態について、図3を参照して説明する。
本実施形態のかつらベース11は、図3に示すように、第一実施形態における額生え際部40を備えておらず、かつらベース11の全周の周縁部から中心部に向かって、複数列の仕切り部が形成されている。その他の点については、第一実施形態と同様である。
すなわち、本実施形態のかつらベース11は、額の生え際に対応する領域を含めて、サイズ調整部30が形成されている。したがって、かつらベース10における額の生え際に対応する部分にサイズの誤差が生じた場合でも、サイズ調整部30をカットすることで、着用者の額の生え際に適合するようにかつらベース11のサイズを調整することが可能になっている。
具体的には、かつらベース10における額の生え際に対応する部分の位置が、額の生え際よりもやや下側にある場合に、サイズ調整部30をカットすることによって、その位置を生え際に揃えることができる。
このように本実施形態のかつらベース11によれば、軽量性、柔軟性及び通気性を損なうことなく、ほつれの発生及びその拡散を防止しつつ、かつらベース11の全周におけるサイズの誤差を調整することが可能となっている。
[第三実施形態]
次に、本発明のかつらベースの第三実施形態について、図4を参照して説明する。
本実施形態のかつらベース12は、図4に示すように、第一実施形態における額生え際部40を備えておらず、かつ、かつらベース12の全周の周縁部から中心部に向かって、かつらベース12の全体に、複数列の仕切り部が形成されている。その他の点については、第一実施形態と同様である。
すなわち、本実施形態のかつらベース12は、全体にサイズ調整部32が形成されている。したがって、単にサイズの誤差を調整できるのみならず、かつらベース12のサイズ及び形状を大きく変更することもできる。
具体的には、着用者毎に頭部形状及び生え際の位置を個別に計測して計測データを取得し、この計測データにもとづきかつらベースを製造するのではなく、予め例えばS,M,Lといった規定のサイズのかつらベース12を製造しておくことができる。
そして、着用者の頭部形状に適合するかつらベース12を選択し、サイズ調整部32を切断することによって、生え際の位置を適合させるようにすることが可能となる。
本実施形態のかつらベース12によれば、軽量性、柔軟性及び通気性を損なうことなく、ほつれの発生及びその拡散を防止しつつ、かつらベース12のサイズ及び形状を大きく調整することが可能となっている。
[第四実施形態]
次に、本発明のかつらベースの第四実施形態について、図5を参照して説明する。
本実施形態のかつらベース13は、図5に示すように、かつらベース13の周縁部から中心部に向かって、細線状に複数列の仕切り部が形成されている。その他の点については、第一実施形態と同様である。
すなわち、本実施形態のかつらベース13には、周縁部から中心部に向かって、かつらベースを周回するように細線状の仕切り部が複数列に配置されている。このため、かつらベース13のサイズを調整するために、サイズ調整部33をカットする場合、少なくとも最も中心部側の仕切り部が分断されないようにすることで、ほつれの発生及びその拡散を防止することが可能となっている。
また、このように仕切り部を細線状にすれば、帯状のものに比較して、かつらベース13の軽量性、柔軟性、及び通気性をより向上させることが可能となる。さらに、仕切り部が細線状であれば、サイズの調整にあたって、サイズ調整部33の切断をより容易に行うこともできる。
かつらベース13に細線状の仕切り部を形成する方法としては、例えばかつらベース13の周縁部に沿って、熱溶着糸を複数列に周回させるように縫い込み、このかつらベース13をオーブンなどによって所定時間加熱して熱溶着糸を硬化し、固定及び定着させる方法がある。
この熱溶着糸の素材としては、例えば低融点ナイロン糸や低融点ポリエステル糸等を用いることができる。
また、かつらベースを周回するように、糸を細線状に編み込むことによって、仕切り部を形成することもできる。このときの糸の編み方は特に限定されず、ネット地20のほつれ及びその拡散を防止できる方法で有れば良い。
本実施形態のかつらベース13における仕切り部の幅としては、例えば0.1〜0.5mmとすることが好ましく、0.1〜0.3mmとすることがより好ましい。
本実施形態のかつらベース13における仕切り部の列数は、複数列であれば良く、特に限定されないが、例えば3〜10列、あるいは3〜20列程度とすることができる。本実施形態における仕切り部は、細線状であるため、狭い範囲に多数の仕切り部を設けることが可能であり、また多数の仕切り部を設けても、帯状の仕切り部に比較して、かつらベース13の重量、柔軟性、及び通気性に与える影響を低減できる。
このように、本実施形態によれば、狭い範囲に多数の仕切り部を設けることで、ほつれの発生をより効果的に防止することが可能となっている。
また、このような観点から、この仕切り部間の幅としては、例えば0.1mm〜2mmとすることが好ましく、0.1mm〜1mmとすることがより好ましい。
このように本実施形態のかつらベース13によれば、軽量性、柔軟性及び通気性に優れ、ほつれの発生及びその拡散を防止しつつ、サイズを調整することが可能となっている。
[第五実施形態]
次に、本発明のかつらベースの第五実施形態について、図6を参照して説明する。
本実施形態のかつらベース14は、図6に示すように、第四実施形態における額生え際部43を備えておらず、かつ、かつらベース14の全周の周縁部から中心部に向かって、かつらベース14の全体に、細線状に複数列の仕切り部が形成されている。その他の点については、第四実施形態と同様である。
すなわち、本実施形態のかつらベース14は、全体にサイズ調整部34が形成されている。したがって、第三実施形態におけるかつらベース12と同様に、単にサイズの誤差を調整できるのみならず、かつらベースのサイズ及び形状を大きく変更することができる。
また、本実施形態のかつらベース14では仕切り部が細線状に形成されていることから、サイズ調整部34がかつらベース14の全体に形成されているにも拘わらず、非常に軽く、柔軟で通気性に優れたかつらベースを得ることが可能になっている。
なお、図6では、仕切り部間の幅が比較的広くなるように、仕切り部が形成されているが、本実施形態のかつらベース14において、図5に示す第四実施形態のように、仕切り部間の幅がより狭くなるように仕切り部を形成することも勿論可能である。これは、細線状の仕切り部を備える以下の実施形態についても同様である。
このように本実施形態のかつらベース14によれば、軽量性、柔軟性及び通気性に優れ、ほつれの発生及びその拡散を防止しつつ、サイズ及び形状を大きく調整することが可能となっている。
[第六実施形態]
次に、本発明のかつらベースの第六実施形態について、図7を参照して説明する。
本実施形態のかつらベース15は、部分かつら(ウィッグ)用のもので、特に頭頂部に用いるためのものである。
本実施形態のかつらベース15は、図7に示すように、着用者の頭頂部における毛髪のない領域を覆う大きさと形状を備え、全周の周縁部から中心部に向かって、複数列の仕切り部が形成されている。その他の点については、第一実施形態と同様である。
ただし、本実施形態のかつらベース15は、頭頂部に使用するための部分かつら用かつらベースであるため、わずか数ミリ程度の誤差がとても重要になる。また、軽量であることと、及びほつれを適切に防止できることが非常に重要である。このため、仕切り部の幅及び仕切り部間の幅を狭くし、サイズを微調整しやすくしておくことが好ましい。
例えば、仕切り部の幅は、0.5〜2mmとすることが好ましく、0.5〜1mmとすることがより好ましい。また、仕切り部間の幅は、0.5〜3mmとすることが好ましく、0.5〜2mmとすることがより好ましい。
このように本実施形態のかつらベース15によれば、部分かつら用かつらベースについても、軽量性、柔軟性及び通気性を損なうことなく、ほつれの発生及びその拡散を防止しつつ、サイズの誤差を調整することが可能となっている。
[第七実施形態]
次に、本発明のかつらベースの第七実施形態について、図8を参照して説明する。
本実施形態のかつらベース16は、頭頂部に用いるための部分かつら用のものであるが、図8に示すように、全周の周縁部から中心部に向かって、かつらベース16の全体に、細線状に複数列の仕切り部が形成されている。その他の点については、第六実施形態と同様である。
すなわち、本実施形態のかつらベース16は、全体にサイズ調整部36が形成されているため、かつらベース16のサイズを調整するために、サイズ調整部36を切断する場合、少なくとも最も中心部側の仕切り部が分断されないようにすることで、ほつれの発生及びその拡散を防止することができる。
また、仕切り部が細線状であるため、本実施形態のかつらベース16は、軽量性、柔軟性、及び通気性に、優れたものとなっている。
また、本実施形態のかつらベース16は、頭頂部に用いるものであるため、わずか数ミリ程度の誤差がとても重要になる。このため、仕切り部の幅及び仕切り部間の幅を狭くして、サイズを微調整しやすくしておくことが好ましい。
一方、本実施形態のかつらベース16は、全体にサイズ調整部30が形成されているため、単にサイズの誤差を調整できるのみならず、サイズ及び形状を大きく変更することも可能である。このため、予め例えばS,M,Lといった規定のサイズのかつらベース16を製造しておき、着用者の頭頂部における毛髪のない領域の形状やサイズに合わせてサイズ調整部36を切断することにより、着用者に適合するかつらベースを得ることも可能である。
このように本実施形態のかつらベース16は、軽量性、柔軟性及び通気性に優れ、ほつれの発生及びその拡散を防止しつつ、サイズ及び形状を大きく調整することができる頭頂部用の部分かつら用かつらベースとなっている。
[第八実施形態]
次に、本発明のかつらベースの第八実施形態について、図9を参照して説明する。
本実施形態のかつらベース17は、部分かつら用のもので、特に額の生え際に用いるためのものである。
本実施形態のかつらベース17は、図9に示すように、着用者の額の生え際を覆う大きさと形状を備え、全周の周縁部から中心部に向かって、細線状に複数列の仕切り部が形成されている。その他の点については、第六実施形態と同様である。
すなわち、本実施形態のかつらベース17は、額の生え際用のものであり、わずか数ミリ程度の誤差がとても重要になるが、仕切り部が細線状であるため、仕切り部間の幅を狭くしておくことにより、サイズ調整を好適に行え、さらに軽量性、柔軟性、及び通気性に、優れたものとすることができる。
このように本実施形態のかつらベース17は、軽量性、柔軟性及び通気性に優れ、ほつれの発生及びその拡散を防止しつつ、サイズを調整することができる額の生え際部用の部分かつら用かつらベースとなっている。
以上、本発明のかつらベースの好ましい実施形態について説明したが、本発明のかつらベースは上記実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、かつらベースに額生え際部を備え、かつ、かつらベースにおける額生え際部以外の全体に、細線状又は帯状に複数列の仕切り部を形成したり、頭頂部用のかつらベースにおいて、周縁部のみに細線状に複数列の仕切り部を形成したり、あるいは額の生え際部用のかつらベースにおいて、全体に細線状に複数列の仕切り部を形成したりするなど適宜変更することが可能である。
また、上記実施形態では部分かつら用のかつらベースとして、頭頂部用のもの、及び額生え際用のものを示したが、これに限定されず、その他の部分用のかつらベースに適用することも可能である。
本発明は、サイズを調整可能なかつらベースを提供する場合に、好適に利用することが可能である。
10〜17 かつらベース
20〜27 ネット地
30〜37 サイズ調整部
40,43 額生え際部
300 周縁部

Claims (5)

  1. ネット地からなり、サイズ調整可能なかつらベースにおいて、
    前記かつらベースの周縁部から中心部に向かって、前記かつらベースを周回するように細線状又は帯状に形成された複数列の仕切り部と、これら複数列の仕切り部のそれぞれの間に形成された領域とからなり、前記かつらベースのサイズを調整するときにカットするためのサイズ調整部を備え、
    前記かつらベースのサイズ調整のために前記かつらベースの一部を除去する場合、前記サイズ調整部の前記複数列の仕切り部のうち、周縁部側の前記仕切り部から中心側の前記仕切り部に向かって切断を行いつつ、少なくとも、最も中心部側に形成された仕切り部については分断を行わないことにより、切断した部位からのほつれが、分断されていない前記仕切り部により防止されることを特徴としたかつらベース。
  2. 前記サイズ調整部が、前記かつらベースの周縁部のみに設けられたことを特徴とする請求項1記載のかつらベース。
  3. 前記サイズ調整部が、前記かつらベースの周縁部から中心部までの全体に設けられたことを特徴とする請求項1記載のかつらベース。
  4. 前記サイズ調整部が、周方向の一部又は全部に設けられたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のかつらベース。
  5. 前記かつらベースが、全頭用又は部分用であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のかつらベース。
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