JP6505868B2 - 通信装置及び通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アドホックルーティングによる無線通信システムに係り、特に全ての通信装置でQoS情報を共有して、ネットワークを構成する通信装置に有線接続する端末までを含めた伝送路全体でQoS制御を実施し、多種多様なサービスの実現を可能とする通信装置及び通信方法に関する。
[先行技術の説明]
アドホックルーティングは、OLSR(Optimize Link State Routing)プロトコル、AODV(Ad hoc Ondemand Distance Vector)をはじめとするアドホックルーティングプロトコルによる無線通信により、移動端末間で自律的に端末を検知して、経路の最適化を実施し、その場限りの無線ネットワークを構築するものである。
OLSRプロトコルはIETF(International Engineering TaskForce)の MANET WG(Mobile Ad hoc NETwork Working Group)で検討されているメッシュ型(綿状リンク型)ルーティングプロトコルの1つである。
OLSRプロトコルはプロアクティブ(Proactive)型のルーティングプロトコルで、事前に制御メッセージを交換することで経路を通信前に確定するため、いつでも直ちに中継を開始することができる。
制御メッセージとしては、HelloメッセージやTC(Topology Control)メッセージがある。
[OLSRプロトコルにおける中継動作:図13]
OLSRプロトコルの基本動作について説明する。
まず、図13を用いてアドホックネットワークにおける中継のイメージについて説明する。図13は、アドホックネットワークにおける中継の概念を示す模式説明図である。
図13では、ノードAの通信エリア1と、ノードCの通信エリア2とが一部重なっており、重複するエリアにノードBが滞在している状態を示している。
つまり、通信エリア1にはノードAとノードBが滞在し、通信エリア2にはノードBとノードCが滞在している。
この場合、ノードAから送出されたノードC宛のデータは、ノードBによって中継されて、ノードCへ送付される。
このように、アドホックルーティングを用いることで、無線ネットワーク(アドホックネットワーク)内の各移動端末は直接又は間接的に他の移動端末と無線通信を行うことが可能である。
ここで、「ノード」は、無線ネットワークを形成する移動可能な通信装置である。
[Helloメッセージによる論理接続:図14,図15]
次に、OLSRプロトコルのHelloメッセージによる論理接続について図14及び図15を用いて説明する。図14は、Helloメッセージによる論理接続を示す説明図であり、(a)は論理接続の概念を示し、(b)は論理接続のシーケンス例を示す。図15は、Helloメッセージのフォーマットを示す説明図である。
Helloメッセージは、各ノードの持つ情報の配信を目的として、定期的に送信されるメッセージであり、各ノードは、このメッセージを受信して、周辺情報の収集と周辺との論理接続(ローカルリンク)、MPR(Multi Point Relay)と呼ばれる中継ノードの決定を行う。
Helloメッセージは図15に示すようなフォーマットである。
図14(a)に示すように、ノードAの通信エリアと、ノードCの通信エリアが重複するエリアにノードBが滞在する場合、Helloメッセージの交換によってノードBをMPR(Multiple Point Relay)として選択し、メッシュリンクを確立することによって、ノードAとノードCとの間の通信が可能となる。
図14(b)を用いて論理接続のシーケンスを説明する。尚、ここでは、ノードAとノードBとの間のシーケンスについて説明するが、ノードCとノードBとの間でも同様の処理が行われるものである。
ノードBは、初期の段階では、自分の存在をアピールするために、HelloメッセージのLinkCode(図15の301)をUNSPEC_LINK(リンク状態不明)にして、隣接ノード(ノードA)へ向けて送信する(201)。
LinkCodeには、リンクの状態を示すLINKTYPEの情報が格納される。
図14(b)で、隣接ノード(ノードA)は、ノードBからのHelloメッセージを受信して、この時点で送信元のノードBから自分のノードへのリンクが構築されたと認識する(202)。しかし、双方向のリンクであることがわからないため、次の送信周期にて図15に示したLink CodeをASYM_LINK(片方向リンク)にしたHelloメッセージを、隣接ノード(ノードB)へ送信する(203)。
そして、ノードAからのHelloメッセージを受信したノードBは、ASYM_LINKの対象に自身のノードが含まれていることから、自身が送信したUNSPEC_LINKのHelloメッセージが隣接ノード(ノードA)に受信されたことを認識し、更に、隣接ノード(ノードA)からのHelloメッセージを受信できたことから、ノードAとの間に双方向のリンクが構築されたことを認識する(204)。
ノードBは、同様にノードCとの間に双方向のリンクが構築されたことを認識する(204)。
そして、ノードBは、次の送信周期にて、Link CodeをSYM_LINK(双方向リンク)にして、ノードA及びノードCとの間で双方向リンクを構築したことを示すHelloメッセージを、隣接ノード(ノードA)へ送信する(205)。
これを受信したノードAは、送信元との間に双方向のリンクが構築できたことと、送信元の先に次隣接ノード(ノードC)がいることを認識する。
そして、ノードAは、次の送信周期にて、双方向のリンクが構築できたノード(ノードB)の次隣接ノード(ノードC)をNEXTHOPとして、Link CodeをSYM_LINK(対称リンク)にしたHelloメッセージを、隣接ノード(ノードB)へ送信する(206)。
また、その際に、MPR(中継ノード)として隣接ノードの1つを選択する旨を通知するため、Link CodeをMPRLINKにしたHelloメッセージを、隣接ノード(ノードB)へ送信する。これにより、ノードAは、MPRとしてノードBを選択したことになる。
ノードBとノードCとの間でも同様のHelloメッセージの送受信が行われ、双方向リンクが確立される。
このようにして、Helloメッセージを用いた論理接続が行われる。
[TCメッセージのフォーマット:図16]
TCメッセージは、MPRに選択されたノードのみが送信する制御メッセージであり、ネットワーク全体の構成を通知するために用いられるものである。
TCメッセージのフォーマットについて図16を用いて説明する。図16は、TCメッセージのフォーマットを示す説明図である。
図16に示すように、TCメッセージは、メッセージの寿命を表す値が格納されるMsg TTL、近隣広告ノードのアドレスが格納されるAdvertised Neighbor Node等の領域を備えている。
[TCメッセージのフラッディング:図17]
TCメッセージのフラッディング(ブロードキャスト)について、図17を用いて説明する。図17は、TCメッセージのフラッディングを示す説明図であり、(a)はTCメッセージのフラッディングの様子を示し、(b)は処理シーケンスの一部を示す。
図17では、MPRに選ばれたノードEを中心に説明する。
図17(a)(b)に示すように、HelloメッセージによるMPR選定で選ばれたノードEは、自身をMPRとして選んだノード(ここでは、ノードG,D,F,B,C)をAdvertised Neighbor node(近隣広告ノード、図16参照)として、TCメッセージに含めブロードキャスト送信する(図17(b)の401)。
尚、図17(a)の点線は、論理接続(メッシュリンク)が確立していることを示し、矢印は、TCメッセージがブロードキャストされる様子を示している。
ノードEからのTCメッセージを受信したノードB(MPR)は、受信したTCメッセージのAdvertised Neighbor nodeを取得し、自分自身のネットワークトポロジー情報に追加する。
ここで、ノードBは、自身もMPRであるため、受信したTCメッセージのMsg TTL(図16参照)を1つ減らして、そのままブロードキャストする(図17(b)の402)。
更に、ノードBは、自身をMPRとして選んだノード(ノードA,C,D,E)を近隣広告ノードとするTCメッセージをブロードキャスト送信する(図17(b)では「以下のリンクを確認」と記載、403)。
ノードBからのTCメッセージを受信したノードAは、MPRではないため、再ブロードキャストは行わず、受信したTCメッセージから近隣広告ノードの情報を取得して、自分のネットワークトポロジー情報に追加して終了する。
これらの処理は、他のMPR(例えば、ノードF)についても同様に行われる。
[TCメッセージによる経路決定:図18]
次に、経路決定について図18を用いて説明する。図18は、TCメッセージから取得したトポロジー情報に基づく経路決定の例を示す説明図であり、(a)はTCメッセージに基づいて構築されたネットワーク構成(トポロジー)を示しており、(b)はノードAからノードGまでの経路を示している。
各ノードは、自身のネットワークトポロジー情報から、各ノードへ到達する最短経路の計算を開始する。
図18(a)に示すように、TCメッセージを受信できた各ノードは、共通のネットワークトポロジー情報(トポロジー情報、501)を保持している。
図18(a)の例では、トポロジー情報として、[E←G],[E←D],[E←F],[E←B],[E←C],[B←C],[B←D],[B←A],[B←E],[F←C],[F←E],[F←I],[C←F],[C←A]の各リンク情報が所有されている。
各ノードは、このトポロジー情報501に基づいて、他のノードに到達する最短経路を求める。ここでは、ノードAがノードGまでの経路を求める場合を例として説明する。
トポロジー情報501より、目的のノードGとリンク(論理接続)しているのはノードEであるため、ノードAは、まず[E⇔G]の情報を抽出する。
次に、ノードAは、ノードEとリンクしているノードの情報を抽出する。ここで、ノードAは、ノードEに到達するためのMPRとして、ノードBを選択しているため、ここでは[B⇔E]の情報が抽出される。
同様に、ノードAは、ノードBに到達するための情報として、[B⇔A]を抽出する。
以上のことから、ノードAがノードGに到達するために必要なリンク情報は、[G⇔E⇔B⇔A]となり、図18(b)に示すように、この情報を元に、ノードAはノードGまでの経路を決定する。
このように、OLSRでは、HelloメッセージとTCメッセージの2つの制御メッセージを用いることで、各ノードは、メッシュネットワークに参加している全てのノードと自由に通信ができるようになる。
[HNAメッセージによる経路通知:図19,図20]
OLSRには、HNA(Host and Network Association)メッセージと呼ばれる制御メッセージがある。
HNAメッセージは、ノードがゲートウェイとして機能する場合に使用される補助的なメッセージである。ゲートウェイとなるノードに予め有線ネットワークの情報を設定しておくことで、HNAメッセージを送信することが可能となる。
HNAメッセージによる経路通知について図19を用いて説明する。図19は、HNAメッセージによる経路通知の概要を示す説明図であり、(a)はHNAメッセージによる経路通知の様子を示し、(b)は、HNAメッセージによる通知にしたがってインターネット接続する様子を示している。また、図20は、HNAメッセージのフォーマットを示す説明図である。
HNAメッセージの送信は、TCメッセージと同様のフラッディングが用いられる。すなわち、図20に示すHNAメッセージは、TCメッセージと同様にMPRによってブロードキャストされ、受信したMPRが再度ブロードキャストを行うことで、無線ネットワーク内の移動端末全てに通知される。
図19の例では、ノードGの先にインターネットゲートウェイが接続されている例を示している。
図19(a)に示すように、ノードGは、インターネットゲートウェイのアドレスを予め登録している。
そして、ノードGは、HNAメッセージにより、ノードGの先にインターネットゲートウェイが存在することを通知する。
ノードGからのHNAメッセージを受信したノードE(MPR)は、TCメッセージと同様にHNAメッセージをノードB,ノードC,ノードD,ノードFにHNAメッセージをブロードキャストする。
他のMPRのノードも同様にブロードキャストすることにより、無線ネットワーク内の全ての移動端末にゲートウェイの存在を通知できるものである。
これにより、例えば、ノードAは、ノードB,E,Gを経由して、インターネットへの接続を行うことができるものである。
[従来の通信装置の構成:図21]
次に、従来の通信装置の構成及び制御メッセージの中継について図21を用いて説明する。図21は、従来の通信装置の構成を示すシステム構成図である。
図21では、有線自律ネットワークと無線自律ネットワーク(アドホックネットワーク等)とを中継する通信装置のシステム構成を示している。
図21に示すように、従来の通信装置では、レイヤー4(L4)であるトランスポート層以上に、アドホックルーティングプロトコルを実現するネットワークモジュール90が配置され、その中に、アドホックルーティング制御部91、制御メッセージ送信部92、制御メッセージ受信部93、制御メッセージ生成部94、ルーティング情報ベース95が配置される。
従来の通信装置では、制御メッセージ受信部93にて受信した制御メッセージをアドホックルーティング制御部91にて解析し、ルーティング情報ベース95に保存する。
その後、アドホックルーティング制御部91は、事前に設定されていた制御メッセージ送信間隔に従い、ルーティング情報ベース95から情報を抽出して制御メッセージ生成部94に渡す。制御メッセージ生成部94にて生成された制御メッセージは、制御メッセージ送信部92に渡されて、下位のレイヤーに送信される。
また、アドホックルーティング制御部91は、ルーティング情報ベース95に保存されている情報に基づいて、レイヤー3(L3)であるネットワーク層に配置されたルーティングテーブル96に通信経路を登録する。
経路を登録する際には、宛先IPアドレス、ネットワーク識別フラグ(ネットマスク)、中継ノード(ゲートウェイ)のIPアドレス、経路の尺度(メトリック)、出力インタフェース(Ethernet(登録商標) PHY又はWireless Network PHY)などの情報が必要となる。
設定された経路は出力インタフェースの選定に使用される。
有線自律ネットワーク98からのIPパケット入力があった場合、通信装置は、自身のルーティングテーブルに96に登録されている通信経路を確認する。その後、IPパケットの宛先IPアドレスと自身のルーティングテーブル16に登録されている通信経路に合致したものがあれば、登録時に設定した出力インタフェースに対してIPパケットを出力する。
また、ルーティングテーブル96は、無線インタフェース99側からのIPパケットに対しても同様に作用する。
その際、ルーティングテーブルに登録されている経路の出力先は、有線自律ネットワーク側インタフェースにも、また無線側のインタフェースにもなりうる。
また、通信装置は、入力データに合致した経路の情報を一時的な記憶領域(ルーティングテーブルキャッシュ)961に保管する機能を備えている。
[従来のQoS制御]
WAN(Wide Area Network)などをはじめとする有線ネットワークに対して行われる一般的な帯域制御は、親局となるネットワーク管理者との取り決めにより成立している。
このため、ルーター等、ネットワーク器材間の取り決めや専用サーバによる制御で実現していることが多く、移動端末が動的にネットワーク構築を行うアドホックネットワークへの適用は困難である。
つまり、従来は、帯域の制御や通信の優先度に関するQoS(Quality of Service)制御情報は、ノードとなる通信装置に有線で接続する端末に対しては伝達可能であるが、無線ネットワークに接続する他の通信装置には伝達することができなかった。
また、QOLSRを初めとするQoS保証については検討されつつあるが、通信装置間の通信保証を対象としたものであり、通信装置に接続する端末までを含めた伝送路については言及されていない。
また、従来のQoS制御には、DiffServと呼ばれる方式がある。
DiffServ方式は、IPパケット内のToSフィールド内にあるDSCP(Differentiated Services Code Point)の情報内容に応じて、IPパケットの情報優先度を決定するものである。
通信装置によっては、DSCPの内容をIPパケット内の送信元アドレス、宛先アドレスや上位プロトコルの情報を利用して書き換える(マーキング)処理を行うことがある。
[従来の通信例:図22]
従来のネットワークにおける通信の例について図22を用いて説明する。図22は、従来のネットワークにおける通信の例を示す説明図であり、(a)はネットワーク構成を示し、(b)は通信シーケンス例を示している。
図22(a)に示す例では、通信装置#1〜#5がアドホックネットワークを構成しており、各通信装置には、有線ネットワークで端末が接続されている。
次に、通信装置#2に接続する端末#2と、端末#5及び端末#6とが通信を行う場合を例として説明する。
ここでは、端末#2−端末#6の通信が優先度が高く、端末#2−端末#5の通信は優先度が低いものとする。
しかしながら、従来の通信装置では、通信装置間で優先度や帯域制限の情報を共有していないため、図22(b)に示すように、各通信装置は、時系列に中継処理を行うのみであって、端末#2−端末#6の通信が優先されることはない。
[関連技術]
尚、無線通信ネットワークに関する関連技術としては、特開2005−72720号公報「通信ネットワークシステム、通信経路選択装置及び情報通信方法」(ソニー株式会社、特許文献1)、特開2005−101872号公報「ネットワーク制御方法、ネットワークシステムおよび無線端末」(三洋電機株式会社、特許文献2)、特開2007−228317号公報「映像監視システム」(株式会社東芝、特許文献3)、特開2009−253927号公報「ネットワーク管理装置とネットワーク管理方法および監視システム」(ソニー株式会社、特許文献4)がある。
特許文献1には、アドホック通信ネットワークに加入する端末が外部ネットワークにアクセスする際に経路が複数あると、端末と直接接続するノードが、端末から入力されたデータに応じて要求される通信品質と各経路の通信品質とを照合して、最適な通信経路を選択することが記載されている。
特許文献2には、アドホックネットワークにおいて、コンテンツの送信を要求する端末が、入力された要求品質に基づいてサービス品質に関するポリシーを生成してネットワーク内にマルチキャストし、他の端末が、ポリシーを受信して、自らが有する複数の通信制御方式の内最適な制御方式を選択してコンテンツをホップ転送することが記載されている。
特許文献3には、マルチホップ型無線ネットワークを経由して映像データと非映像データとを伝送するシステムであり、映像データに対して優先的にネットワーク資源を割り当てることが記載されている。
特許文献4には、アドホック通信ネットワークにおいて、複数の無線端末から経路情報とリンク品質情報を取得して、現状を表示し、ネットワーク管理に用いることが記載されている。
特開2005−72720号公報 特開2005−101872号公報 特開2007−228317号公報 特開2009−253927号公報
しかしながら、上記従来のアドホックルーティングプロトコルを用いたネットワークでは、各通信装置に接続する端末までを含めた伝送路全体に対してQoS制御を行うことができないため、通信帯域の制御や通信の優先度を選択できず、多種多様なサービスを実現することができないという問題点があった。
尚、特許文献1〜特許文献4には、ネットワークを構成する通信端末に有線で接続する端末までを含めた伝送路全体でQoS制御を行うことは記載されていない。
本発明は上記実状に鑑みて為されたもので、アドホックルーティングプロトコルを用いたネットワークにおいて、全ての通信装置でQoS情報を共有して、通信装置に接続する端末までを含めた伝送路全体でQoS制御を実施し、多種多様なサービスの実現を可能とする通信装置及び通信方法を提供することを目的とする。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、複数の通信装置により形成された無線ネットワーク内の通信装置と無線通信を行うと共に、有線ネットワークによって自装置に接続された端末と通信を行う通信装置であって、当該端末を送信元とし、送信元と宛先との組み合わせによって特定される通信データに対応して、帯域制御値を規定するQoS制御情報を複数記憶する記憶部と、QoS制御情報に基づいて通信データのQoS制御を行う制御部と、指示に従って無線通信における送信データの帯域制御を行う帯域制御部とを備え、制御部が、通信データが入力されると、記憶部に記憶された複数のQoS制御情報の中から当該通信データの送信元と宛先の組み合わせに対応するQoS制御情報を選択し、選択されたQoS制御情報で規定された帯域制御値を帯域制御部に指定することを特徴としている。
また、本発明は、上記通信装置において、通信データの優先度を制御する優先度制御部を備え、QoS制御情報には、帯域制御値に加えて優先度が規定されており、制御部が、通信データが入力されると、記憶部に記憶された複数のQoS制御情報の中から通信データの送信元と宛先の組み合わせに対応するQoS制御情報を選択し、選択されたQoS制御情報で規定された優先度を優先度制御部に指定することを特徴としている。
また、本発明は、上記通信装置において、制御部が、通信データが入力されると、通信データの宛先が有線ネットワークによって自装置に接続された端末であるかどうかを判断し、宛先が有線ネットワークによって自装置に接続された端末でなければ、通信データに含まれる優先度の情報を送信元と宛先に対応するQoS制御情報で規定された優先度に書き換えるマーキングを行うよう優先度制御部に指示し、宛先が有線ネットワークによって自装置に接続された端末であれば、通信データに含まれる優先度の情報を有線ネットワークにおいて予め設定されている優先度に書き換えるリマーキングを行うよう優先度制御部に指示することを特徴としている。
また、本発明は、上記通信装置において、記憶部には、自装置から設定されたQoS制御情報に加えて、他の通信装置から受信したQoS制御情報が記憶されるようになっており、制御部が、各QoS制御情報について自装置における帯域制御の優先度を示す帯域制御優先度を設定し、当該設定の際に、自装置から設定されたQoS制御情報の帯域制御優先度を、他の通信装置から受信したQoS制御情報の帯域制御優先度より高く設定して記憶部に記憶し、通信データが入力された場合に、通信データの送信元と宛先の組み合わせに対応するQoS制御情報の帯域制御優先度に従って帯域制御値を帯域制御部に指定することを特徴としている。
また、本発明は、複数の通信装置により形成された無線ネットワーク内の通信装置と無線通信を行うと共に、有線ネットワークによって自装置に接続された端末と通信を行う通信装置における通信方法であって、予め記憶部に、当該端末を送信元とし、送信元と宛先の組み合わせによって特定される通信データに対応して帯域制御値及び優先度を規定するQoS制御情報を複数記憶しておき、制御部が、自装置に接続された端末から通信データが入力されると、記憶部に記憶された複数のQoS制御情報の中から通信データの送信元と宛先の組み合わせに対応するQoS制御情報を選択し、選択されたQoS制御情報で規定された帯域制御値及び優先度に基づいて帯域制御と優先度制御を行うことを特徴としている。
本発明によれば、複数の通信装置により形成された無線ネットワーク内の通信装置と無線通信を行うと共に、有線ネットワークによって自装置に接続された端末と通信を行う通信装置であって、当該端末を送信元とし、送信元と宛先との組み合わせによって特定される通信データに対応して、帯域制御値を規定するQoS制御情報を複数記憶する記憶部と、QoS制御情報に基づいて通信データのQoS制御を行う制御部と、指示に従って無線通信における送信データの帯域制御を行う帯域制御部とを備え、制御部が、通信データが入力されると、記憶部に記憶された複数のQoS制御情報の中から当該通信データの送信元と宛先の組み合わせに対応するQoS制御情報を選択し、選択されたQoS制御情報で規定された帯域制御値を帯域制御部に指定する通信装置としているので、通信装置に有線で接続された端末からの送信データを、適切な帯域で無線通信で送信することができ、通信装置だけでなく有線接続された端末まで含めた伝送路全体で帯域制御を実現できる効果がある。
また、本発明によれば、通信データの優先度を制御する優先度制御部を備え、QoS制御情報には、帯域制御値に加えて優先度が規定されており、制御部が、通信データが入力されると、記憶部に記憶された複数のQoS制御情報の中から通信データの送信元と宛先の組み合わせに対応するQoS制御情報を選択し、選択されたQoS制御情報で規定された優先度を優先度制御部に指定する上記通信装置としているので、通信装置に有線で接続された端末からの送信データを、適切な帯域及び優先度で無線送信することができ、通信装置だけでなく有線接続された端末まで含めた伝送路全体でQoS制御を実現でき、種々のサービスを提供可能とすることができる効果がある。
また、本発明によれば、制御部が、通信データが入力されると、通信データの宛先が有線ネットワークによって自装置に接続された端末であるかどうかを判断し、宛先が有線ネットワークによって自装置に接続された端末でなければ、通信データに含まれる優先度の情報を送信元と宛先に対応するQoS制御情報で規定された優先度に書き換えるマーキングを行うよう優先度制御部に指示し、宛先が有線ネットワークによって自装置に接続された端末であれば、通信データに含まれる優先度の情報を有線ネットワークにおいて予め設定されている優先度に書き換えるリマーキングを行うよう優先度制御部に指示する上記通信装置としているので、無線区間においても有線区間においても適切な優先度とすることができ、伝送路全体で通信の品質を保証することができる効果がある。
また、本発明によれば、記憶部には、自装置から設定されたQoS制御情報に加えて、他の通信装置から受信したQoS制御情報が記憶されるようになっており、制御部が、各QoS制御情報について自装置における帯域制御の優先度を示す帯域制御優先度を設定し、当該設定の際に、自装置から設定されたQoS制御情報の帯域制御優先度を、他の通信装置から受信したQoS制御情報の帯域制御優先度より高く設定して記憶部に記憶し、通信データが入力された場合に、通信データの送信元と宛先の組み合わせに対応するQoS制御情報の帯域制御優先度に従って帯域制御値を帯域制御部に指定する上記通信装置としているので、自装置に有線接続された端末から送信された通信データに対して優先的に帯域を割り当てて送信することができ、通信の輻輳を防ぐことができる効果がある。
また、本発明によれば、複数の通信装置により形成された無線ネットワーク内の通信装置と無線通信を行うと共に、有線ネットワークによって自装置に接続された端末と通信を行う通信装置における通信方法であって、予め記憶部に、当該端末を送信元とし、送信元と宛先の組み合わせによって特定される通信データに対応して帯域制御値及び優先度を規定するQoS制御情報を複数記憶しておき、制御部が、自装置に接続された端末から通信データが入力されると、記憶部に記憶された複数のQoS制御情報の中から通信データの送信元と宛先の組み合わせに対応するQoS制御情報を選択し、選択されたQoS制御情報で規定された帯域制御値及び優先度に基づいて帯域制御と優先度制御を行う通信方法としているので、通信装置に有線で接続された端末からの送信データを、適切な帯域及び優先度で無線送信することができ、通信装置だけでなく有線接続された端末まで含めた伝送路全体でQoS制御を実現でき、種々のサービスを提供可能とすることができる効果がある。
本発明の実施の形態に係る通信装置のシステム構成図である。 本通信装置が配置されたネットワークの構成例を示す説明図である。 QoS設定画面の表示例を示す説明図である。 帯域制御テーブルの例を示す説明図である。 優先度制御テーブルの説明図である。 通信装置#2のQoSエントリの例を示す説明図である。 QoS制御通知メッセージのフォーマットを示す説明図である。 図2の端末#2から端末#6へのIPパケットに対するQoS制御情報を示すQoS制御通知メッセージの説明図である。 図2に示したネットワークにおけるQoS制御のシーケンス例を示すシーケンス図である。 本通信装置におけるQoS制御通知メッセージの送信処理を示すフローチャートである。 本通信装置におけるQoS制御通知メッセージの受信処理を示すフローチャートである。 IPパケット受信時の処理を示すフローチャートである。 アドホックネットワークにおける中継の概念を示す模式説明図である。 Helloメッセージによる論理接続を示す説明図である。 Helloメッセージのフォーマットを示す説明図である。 TCメッセージのフォーマットを示す説明図である。 TCメッセージのフラッディングを示す説明図であり、 TCメッセージから取得したトポロジー情報に基づく経路決定の例を示す説明図である。 HNAメッセージによる経路通知の概要を示す説明図である。 HNAメッセージのフォーマットを示す説明図である。 従来の通信装置の構成を示すシステム構成図である。 従来のネットワークにおける通信の例を示す説明図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る通信装置及び通信方法は、有線で接続された端末を備えた通信装置であって、送信元と宛先との組み合わせによって特定される通信データに対応する帯域制御値と優先度とを規定するQoS制御情報(QoSエントリ情報)を記憶部に複数記憶しておき、有線で接続された端末から通信データが入力されると、記憶部に記憶されたQoS制御情報の内、入力された通信データの送信元と宛先との組み合わせに一致するQoS制御情報に基づいて、帯域制御、又は帯域制御と優先度制御を行って無線送信するものであり、送信元及び宛先として、ネットワークを構築する通信装置だけでなく各通信装置に接続する端末も含めて設定可能としており、ネットワーク全体においてQoS制御を実現して、種々のサービスを提供できるものである。
また、本実施の形態に係る通信装置は、外部からQoS制御情報の情報を入力するインタフェースを備え、当該インタフェースを介してQoS制御情報が入力されると、記憶部に記憶すると共に、アドホックルーティングプロトコルによる制御メッセージに格納して他の通信装置に通知し、更に、他の通信装置からのQoS制御情報を受信すると、当該QoS制御情報の内容を記憶部に記憶するようにしているので、ネットワーク内の通信装置間で同じQoS制御情報を共有することができ、ネットワーク全体においてQoS制御を実現して、種々のサービスを提供できるものである。
また、本実施の形態に係る通信装置は、有線で接続された端末を備えた通信装置であって、他の通信装置から通信データを受信すると、当該通信データの宛先が、自装置に有線で接続された端末であるかどうかを判断し、宛先が自装置に有線接続された端末でなければ、QoS制御情報に基づいて当該通信データのDSCPを書き換えるマーキング処理を行い、宛先が自装置に有線接続された端末であれば、当該通信データのDSCPを有線インタフェースで予め設定されている優先度に書き替えるリマーキング処理を行うようにしているので、無線区間においても有線区間においても適切な優先度で通信を行うことができるものである。
[実施の形態に係る通信装置の構成:図1]
本発明の実施の形態に係る通信装置(本通信装置)の構成について図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る通信装置のシステム構成図である。
図1に示すように、本通信装置は、基本的な構成は図21に示した従来の通信装置とほぼ同様であるが、QoS制御を行うための構成部分が新たに追加されているものである。
本通信装置は、従来と同様の構成部分として、レイヤー4(L4)層以上に、アドホックルーティングプロトコルを実現するネットワークモジュール10が配置され、その中に、アドホックルーティング制御部(以下、制御部とする)11、制御メッセージ送信部12、制御メッセージ受信部13、制御メッセージ生成部14、ルーティング情報ベース15が設けられている。
但し、制御部11における動作と、ルーティング情報ベース15に記憶されている情報が従来とは一部異なっている。
また、L3層(ネットワーク層)には、通信経路の情報を記憶するルーティングテーブル20が設けられ、ルーティングテーブル20には、有線インタフェース22及び無線インタフェース23が接続されている。
ルーティングテーブル20には、従来と同様に、入力データに合致した経路の情報を一時的に保持するルーティングテーブルキャッシュ21が設けられている。
そして、本通信装置の特徴部分として、L4層以上に、QoS制御メッセージ解析部16と、インタフェースモジュール(図では "Human Interface Controller"と記載)170内の設定インタフェース17と、制御メッセージ生成部140内のQoS制御メッセージ生成部14が設けられている。
更に、本通信装置の特徴部分として、L4層以上に、DSCPマーキング部18と、帯域制御部19とが設けられている。
本通信装置の特徴部分について説明する。
設定インタフェース17は、本装置の特徴となっているQoS制御情報(QoSエントリ情報)を管理者が入力するためのインタフェースであり、表示画面や入力手段を備えている。
QoS制御メッセージ解析部16は、他の通信装置から送信されたQoS制御通知メッセージを解析し、QoS制御情報を抽出する。
ルーティング情報ベース15は、設定インタフェース17や制御メッセージ解析部16を介して入力されたQoS制御情報に基づいて生成された帯域制御テーブル及び優先度制御テーブル、QoSエントリを記憶する。
制御メッセージ生成部140は、従来と同様にHelloメッセージやTCメッセージを生成すると共に、本装置の特徴であるQoS制御メッセージ生成部14が、QoS制御通知メッセージを生成する。
DSCPマーキング部18は、本通信装置の特徴部分であり、通信データの優先度を制御するものである。DSCPマーキング部18は、請求項に記載した優先度制御部に相当する。
具体的には、DSCPマーキング部18は、制御部11からの指示に従って、IPパケットについてヘッダ部分のToSフィールド内のDSCP値を書き換えるマーキング処理を行う。DSCP値は、パケットの優先度を表す情報である。
これにより、当該IPパケットの優先度を制御できるものである。
更に、DSCPマーキング部18は、宛先が自装置に接続する有線ネットワーク上の端末である場合には、制御部11からの指示に従って、マーキングされたDSCP値を、有線ネットワークにおいて従来用いられていたIPパケットのDSCP値に戻すリマーキング処理を行う。
従来用いられていたIPパケットのDSCP値とは、当該送信元と宛先との組み合わせについて、元々通信装置と端末との間の有線通信で設定されていた優先度の情報である。
これにより、従来から優先度制御が為されている有線ネットワーク内では、その優先度を保持できるものである。
帯域制御部19は、制御部11からの指示に従って、IPパケットの通信帯域を確保する帯域制御を行う。
[本通信装置の動作概略]
本通信装置は、大きく分けて、QoS制御情報を登録して装置間で共有して記憶する動作と、実際の通信において、記憶されたQoS制御情報に基づいてIPパケットの帯域や優先度を制御する動作とを行う。
それぞれの動作については後述する。
[ネットワーク構成:図2]
ここで、本通信装置の動作を説明するため、本通信装置が配置されたネットワークの構成例について図2を用いて説明する。図2は、本通信装置が配置されたネットワークの構成例を示す説明図である。
図2に示すネットワークは、図22(a)に示したネットワークと同一の構成であり、通信装置#1,#2,#3,#4,#5を備えている。
更に、通信装置#1には端末#1と端末#4が有線で接続され、通信装置#2には端末#2が、通信装置#3には端末#3が、通信装置#4には端末#5が、通信装置#5には端末#6がそれぞれ有線で接続されている。
また、通信装置#2は、通信装置#1,#3,#4からMPR選定されており、通信装置#4は、通信装置#2,#5からMPR選定されている。
そして、以下の説明では、端末#2から端末#6への通信データを優先的に送信するため、帯域及び優先度を制御する場合を例として説明する。
送信元である端末#2のIPアドレスは、192.168.0.1であり、宛先である端末#6のIPアドレスは、192.168.1.1である。
[QoS設定画面表示例:図1、図3]
次に、本装置のQoS設定画面表示例について図1及び図3を用いて、動作を交えながら説明する。図3は、QoS設定画面の表示例を示す説明図である。
図3に示すように、QoS設定画面は、管理者が操作するPC等の処理装置に表示され、QoS制御情報を生成するための情報が入力されるものであり、図1に示した設定インタフェース部17によって実現されるものである。
ここで、QoS設定画面で設定されるQoS制御情報は、自通信装置又は自通信装置に有線で接続された端末が送信元となる通信のQoS制御情報である。
本通信装置では、QoS制御として、帯域と優先度とを制御するようにしている。
帯域制御について、送信元IPアドレスと宛先IPアドレスの組に対応して、所望の帯域上限の値を入力する。
図3の例では、番号1として端末#2(192.168.0.1/32)から端末#6(192.168.1.1/32)への通信は、帯域上限「1Mbps」が設定され、広い帯域が確保されている。
そして、「設定」キーが押下されると、表示されている内容が制御部11に出力され、制御部11は、後述する帯域制御テーブル及びQoSエントリを生成する。
同様に、QoS設定画面では、優先度制御について、送信元アドレスと宛先IPアドレスの組に対応して、所望の優先度を入力する。
図3の例では、番号1として端末#2(192.168.0.1/32)から端末#6(192.168.1.1/32)への通信は、優先度「1(最高)」が入力されている。
そして、「設定」キーが押下されると、表示されている内容が制御部11に出力され、制御部11は、後述する優先度制御テーブル及びQoSエントリを生成する。
このように、本通信装置では、管理者が任意に選択した送信元と宛先との組み合わせに対応して、帯域及び優先度を設定したQoS制御情報を生成することができるものである。
尚、本通信装置では、帯域制御と優先度制御を独立して設定可能であるため、帯域と優先度のいずれか一方又は両方の制御を行うことができるものとなっている。
[帯域制御テーブル:図4]
次に、QoS設定画面の内容に基づいて生成される帯域制御テーブルについて図4を用いて説明する。図4は、帯域制御テーブルの例を示す説明図である。
図4に示すように、帯域制御テーブルは、図3に示したQoS設定画面の帯域制御のエリアにおいて入力された情報に基づいて生成され、設定装置情報、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、帯域設定の値が記憶されている。
設定装置情報は、当該情報が設定(入力)された装置を示し、ここでは自装置(通信装置#2)となっている。
また、制御部11は、次にQoS設定画面を表示する際には、帯域制御テーブルの情報を読み取って帯域制御のエリアに表示する。
[優先度制御テーブル:図5]
次に、QoS設定画面の内容に基づいて生成される優先度制御テーブルについて図5を用いて説明する。図5は、優先度制御テーブルの説明図である。
図5に示すように、優先度制御テーブルもQoS設定画面の内容に基づいて生成されるものであり、設定装置情報、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス及び優先度値が記憶されている。
また、制御部11は、次にQoS設定画面を表示する際には、優先度制御テーブルの情報を読み取って優先度制御のエリアに表示する。
[QoSエントリ:図6]
更に、本通信装置では、帯域制御テーブル及び優先度制御テーブルに基づいて、QoSエントリを生成する。
QoSエントリは、データパケットの通信時にQoS制御を行う際の基準となる情報である。
それと共に、本通信装置では、各通信装置で生成されたQoSエントリに基づいて、QoS制御情報をアドホックルーティングプロトコルの制御メッセージとして、他の通信装置にフラッディングする。QoS制御情報を送信する制御メッセージをQoS制御通知メッセージと称する。
これにより、本通信装置で構成されるアドホックネットワークでは、通信装置間でQoS制御情報を共有することができ、共有された情報に基づいて実際のIPパケットのQoSを行うことができるものである。
QoSエントリについて図6を用いて説明する。図6は、通信装置#2のQoSエントリの例を示す説明図である。
QoSエントリは、ルーティング情報ベース15に記憶されており、図6に示すように、自装置においてQoS設定画面から入力されたQoS制御情報だけでなく、他の通信装置から送信されたQoS制御通知メッセージから抽出したQoSエントリ情報(QoS制御情報)も記憶している。
QoSエントリには、番号、設定装置情報、送信元IPアドレス、宛先IPアドレス、帯域制御値、優先度値、帯域制御優先度が記憶されている。
番号は、QoS制御情報毎に付されている。
設定装置情報は、当該QoS制御情報の送信元の情報を格納している。
図6の例では、番号1〜4は通信装置#2(自装置)で入力されたQoS制御情報であり、番号5〜7は、図2に示した通信装置#4(隣接ノード)から送信されたQoS制御情報であり、番号8〜9は、図2に示した通信装置#5(2HOPノード)から送信されたQoS制御情報である。
送信元IPアドレスは、QoS制御の対象となるIPパケットの送信元を示す。
宛先IPアドレスは、QoS制御の対象となるIPパケットの宛先を示す。
また、帯域制御優先度は、自装置において、帯域確保を行う処理の優先度を示す情報である。
本通信装置では、QoSエントリの帯域制御優先度に従って、順次IPパケットに対する帯域を確保する処理を行うようにしている。これにより、同時に複数のIPパケットを受信した場合でも、通信の輻輳を防ぐことができるものである。
そして、自装置で設定されたQoS制御情報の帯域制御優先度は1から割り当てられるが、隣接ノードで設定されたQoS制御情報の帯域制御優先度は31から、2HOPノードのQoS制御情報は61から割り当てるようにしている。
帯域制御優先度の設定は、QoS制御通知メッセージ受信処理において説明する。
つまり、本装置では、自装置で設定されたQoS制御情報に対応するIPパケットには優先的に帯域を割り当てるものとなっており、これにより、自装置又は自装置に接続する端末から送信されるデータを優先的に処理できるものとなっている。
尚、本通信装置で構成されるアドホックネットワークでは、各通信装置において記憶されるQoS制御情報は、後述するQoS制御通知メッセージによってフラッディングされ、ネットワーク内でQoS制御情報を共有できるものである。
但し、QoSエントリの帯域制御優先度(及び配列順)は、通信装置毎に異なっている。
[QoS制御通知メッセージフォーマット:図7]
次に、QoS制御通知メッセージのフォーマットについて図7を用いて説明する。図7は、QoS制御通知メッセージのフォーマットを示す説明図である。
QoS制御通知メッセージは、ネットワークを構築する通信装置間でQoS制御情報を共有するための制御メッセージであり、QoS制御情報が設定された通信端末から送信されるものである。
図7に示すように、QoS制御通知メッセージは、メッセージヘッダ部とメッセージペイロード部とから成り、メッセージペイロード部には、QoS制御メッセージであることを示すQoSヘッダ部と、QoSエントリ情報(QoS制御情報)が含まれる。QoSエントリ情報は複数格納でき、ここではQoSエントリ情報#1〜QoSエントリ情報#Nが格納されている。
QoSヘッダ部は、messageIntervalにQoS制御メッセージの送信間隔が格納され、QoSControlTimer には、QoSエントリ情報に記載した内容を有効とする時間が格納され、entryNumberには当該メッセージに含まれるQoSエントリ情報の数を格納している。
各QoSエントリ情報には、図6に示したQoSエントリに基づいて、帯域制御値(BandWidth Control Value)、優先度制御値(Service Control Value)、送信元IPアドレス(QoSEntrySourceAdress)、宛先IPアドレス(QoSEntryDestAdress)が格納される。
QoSEntry SourceNetMask及びQoSEntry DestNetMaskには、送信元IPアドレス及び宛先IPアドレスのサブネットマスク8bitを格納する。
QoS制御通知メッセージは、QoS制御メッセージ生成部14で生成され、制御部11、ルーティングテーブル20を経由して、無線インタフェース(Wireless MAC)23からmessageIntervalの送信間隔に従って送信される。
QoS制御通知メッセージの送信処理、受信処理については後述する。
[QoS制御通知メッセージの例:図2、図8]
次に、QoS制御通知メッセージの例について図2及び図8を用いて説明する。図8は、図2の端末#2から端末#6へのIPパケットに対するQoS制御情報を示すQoS制御通知メッセージの説明図である。
図8に示すように、端末#2から端末#6の通信についてのQoS制御通知メッセージは、図7に示したフォーマットで記載されており、送信元に端末#2のIPアドレス(192.168.0.1)、宛先に端末#6のIPアドレス(192.168.1.1)、更にQoSEntry SourceNetMask及びQoSEntry DestNetMaskには端末であることを示す値(/32)が記載されている。
そして、帯域制御値として1000[1Mbps]、優先度制御値として3F[最高]が設定されている。
[本通信装置から成るネットワークにおけるQoS制御のシーケンス例:図2、図9]
次に、本通信装置から成るネットワーク(本ネットワーク)におけるQoS制御のシーケンスについて図2及び図9を用いて説明する。図9は、図2に示したネットワークにおけるQoS制御のシーケンス例を示すシーケンス図である。
図9の上段では、QoS制御情報を通信装置間で共有するシーケンスを示している。
図9上段に示すように、まず、通信装置#2において、設定画面において端末#2→端末#6の通信について、広い帯域を保証する帯域制御及び高い優先度とする情報が設定されると(S1)、制御部11は、設定内容に基づいて、当該送信元と宛先の組み合わせ(端末#2→端末#6)に対応して、帯域制御テーブル及び優先度制御テーブルを生成し(S2)、これらに基づくQoS制御情報をルーティング情報ベース15のQoSエントリに保存する。
これにより、通信装置#2は、端末#2→端末#6のIPパケットを受信した場合には、QoSエントリに基づく制御部11からの指示に従って、帯域制御部19が帯域制御を行うと共に、DSCPマーキング部18がDSCPマーキングを行って、次ノードに送信することになる。
そして、通信装置#2は、QoSエントリに基づいて、QoS制御メッセージ生成部14でQoS制御通知メッセージ(図8参照)を生成して、制御部11、ルーティングテーブル21を介してTCメッセージと同様にフラッディングする(S3)。
ここで、通信装置#2は、図2に示したように、通信装置#1,#3,#4に対してもQoS制御通知メッセージを送信する。
通信装置#2からのQoS制御通知メッセージを受信した通信装置#4は、QoS制御メッセージ解析部16でメッセージを解析して、QoS制御情報を取り出し、QoSエントリに、端末#2→端末#6のIPパケットに対応して帯域制御及び優先度を指定するQoS制御情報を追加して、ルーティング情報ベース15に記憶する(S4)。
これにより、通信装置#4も、端末#2→端末#6のIPパケットを受信した場合には、QoSエントリに基づいて帯域制御部19が帯域制御すると共に、DSCPマーキング部18がDSCPマーキングを行って送信するようになる。
また、通信装置#4は、自身もMPRであるため、QoS制御通知メッセージをフラッディングし、通信装置#5に送信する(S5)。
尚、通信装置#2からのQoS制御通知メッセージを受信した通信装置#1及び通信装置#3(図2参照)は、MPRではないためフラッディングは行わないが、QoS制御情報をルーティング情報ベース15のQoSエントリに保存して、受信したIPパケットに対して帯域制御及び優先度制御を行う。
通信装置#5は、QoS制御通知メッセージを受信すると、それを解析し、QoS制御情報をQoSエントリに記憶する。
また、通信装置#5の制御部11は、宛先が自装置に有線で接続する端末#6であるデータを受信した場合、帯域制御部19に帯域制限の情報を設定し、DSCPマーキング部18に対してDSCPリマーキングを指示し、有線ネットワークの優先度に合わせる(S6)。
このようにして、本ネットワークでは、アドホックプロトコルでQoS制御通知メッセージをフラッディングすることにより、ネットワークを構成する全ての通信装置が共通のQoS制御情報を取得して、端末から端末への通信においてもQoS制御を実現して、通信の品質を保証できるものである。
次に、本ネットワークにおける通信の例について図9を用いて説明する。
図9の中段では、帯域制御のみを行う場合を示しており、端末#2から端末#6へのIPパケットについて、広い帯域が保証されている。
端末#2から、端末#6宛のデータが送信され(S11)、端末#5宛のデータが送信された(S21)場合、通信装置#2では、QoSエントリに基づいて、まず、帯域制御優先度の高い端末#6宛のデータに広い帯域を割り当て、帯域制御部19に指示する。
これにより、端末#6宛のデータは、広い帯域で送信され(S13)、端末#5宛のデータは狭い帯域で送信される(S14)。
更に、通信装置#4でも、端末#6宛のデータは広い帯域で送信され(S15)、通信装置#5から端末#6においても広い帯域で送信され(S16)、速い通信速度で通信することができるものである。
一方、端末#5宛のデータは、通信装置#2から通信装置#4への送信時に狭い帯域が割り当てられるため、通信速度は遅くなる。
図9下段では、帯域制御に加えて優先度制御を行う場合を示しており、端末#2から端末#6へのIPパケットについて、広い帯域が保証されると共に、優先度が高く設定されている。
端末#2に、端末#6宛のデータと、端末#5宛のデータが入力されると、端末#2からは、DSCPに元々の有線ネットワークにおける優先度の情報を格納してデータが送信される(S32,S22)。
ここでは、端末#5宛のデータはDSCP=7で優先度が低く、端末#6宛のデータはDSCP=0で優先度が高く設定されている。
通信装置#2では、端末#5宛のデータと端末#6宛のデータを受信すると、ルーティング情報ベース15に記憶されているQoSエントリに基づいて、帯域制御優先度及び優先度値の高い端末#6宛のデータを先に処理し、該当するQoS制御情報に基づいて広い帯域を割り当て、受信データのDSCP値を書き換えて、次ノードの通信装置#4に広い帯域で送信する(S23)。ここでは、DSCP=3Fに書き換える。
また、端末#5宛のデータは、QoSエントリに基づいて、DSCP=0に書き換えるマーキング処理を行い、狭い帯域で通信装置#4に送信する(S24)。
通信装置#4では、既に記憶しているQoSエントリで端末#2から端末#6宛のデータのDSCP値を書き換えるマーキング設定が為されているが、同じ値(DSCP=3F)を上書きすることになる。そして、マーキング処理された端末#6宛のデータを広い帯域で通信装置#5宛に送信する(S25)。
端末#5宛のデータは、通信装置#4から有線ネットワークで送信される。
通信装置#5では、端末#6宛のデータを受信すると、制御部11が、宛先が自装置に有線で接続されている端末#6であることを認識して、DSCPマーキング部18にリマーキング処理を行うよう指示する。そして、DSCPマーキング部18が、端末#6宛のデータのDSCPを有線ネットワークにおいて設定されている値に書き換えて(DSCP=0)、有線インタフェースを介して送信する(S26)。
このようにして、端末#2と端末#6との間の通信が帯域が保証されると共に送信処理も優先されるものである。
[QoS制御通知メッセージ送信処理:図10]
次に、本通信装置におけるQoS制御通知メッセージの送信処理について図10を用いて説明する。図10は、本通信装置におけるQoS制御通知メッセージの送信処理を示すフローチャートである。
本通信装置では、自装置のQoS設定画面において操作が行われた場合に、他の通信装置にQoS制御情報を伝達するためにQoS制御通知メッセージを送信する。
図10に示すように、本通信装置の制御部11は、QoS設定画面からQoS制御情報が変更されたかどうかを監視し(S100)、変更されていない場合には(Noの場合)、監視を続ける。
また、処理S100でQoS制御情報が変更された場合には(Yesの場合)、変更された内容に基づいて、当該QoS制御情報を図6に示したQoSエントリに登録する(S112)。
そして、QoS制御メッセージ生成部14が、QoSエントリに基づいてQoS制御通知メッセージを生成し(S112)、制御メッセージ送信部12が、QoS制御通知メッセージの送信周期になったときに、無線インタフェースを介してブロードキャストで無線送信する(S114)。
このようにして、QoS制御通知メッセージの送信処理が行われるものである。
[QoS制御通知メッセージ受信処理:図11]
次に、本装置におけるQoS制御通知メッセージの受信処理について図11を用いて説明する。図11は、本通信装置におけるQoS制御通知メッセージの受信処理を示すフローチャートである。
図11に示すように、本装置の制御メッセージ受信部13は、QoS制御通知メッセージを受信したかどうか監視し(S200)、受信していなければ(Noの場合)、監視を続ける。
また、QoS制御通知メッセージを受信した場合には(Yesの場合)、制御メッセージ受信部13は、QoS制御メッセージ解析部16に当該メッセージを出力し、QoS制御メッセージ解析部16は、当該メッセージに含まれるQoSエントリ情報をEntryNumber分抽出し(S202)、制御部11に出力する。
制御部11は、新規QoSエントリ情報(新規QoS制御情報)があるかどうかを判断し(S204)、新規QoSエントリ情報がなければ(Noの場合)処理S210に移行する。
また、処理S204で新規QoSエントリ情報があれば(Yesの場合)、当該QoS制御通知メッセージの送信元のHOP数に応じて帯域制御優先度を設定する(S206)。
具体的には、隣接ノードであれば要求された帯域制御優先度(受信したQoSエントリ情報の番号)に30を加算し、2HOPノードであれば60を加算して設定する。
そして、制御部11は、QoSエントリに、当該新規QoS制御情報を登録する(S208)。また、有効期間はメッセージヘッダのQoSControlTimerとする。
そして、制御部11は、自装置がMPRであるかどうかを判断し(S210)、MPRであれば(Yesの場合)、受信したメッセージのTTLを1つ減らして、自装置をMPRに選定している通信装置に送信する(S212)。
また、処理S210で、自装置がMPRではないと判断すると(Noの場合)、制御部11は、処理を終わる。
このようにしてQoS制御通知メッセージ受信処理が行われるものである。
図10,11に示した処理により、本通信装置から成るネットワークでは、ネットワークを構築する全ての通信装置間でQoS制御情報を共有して、各通信装置に接続する端末まで含めた伝送路全体に対して通信を保証することができ、多様な通信サービスを実現することができるものである。
[IPパケット受信時の処理:図12]
次に、本通信装置におけるIPパケット受信時の処理について図12を用いて説明する。図12は、IPパケット受信時の処理を示すフローチャートである。
図12に示すように、制御部11は、IPパケットの受信を待ち受け(S300)、IPパケットを受信した場合には(Yesの場合)、当該IPパケットの送信元及び宛先を読み取り、ルーティング情報ベース15に記憶されているQoSエントリの中から、当該送信元と宛先の組み合わせに対応するQoS制御情報を選択する(S302)。
そして、制御部11は、受信したIPパケットの宛先が自装置有線側の端末(自装置に有線接続する端末)かどうかを判断する(S304)。
処理S304において、受信パケットの宛先が自装置有線側の端末ではなかった場合(Noの場合)、制御部11は、DSCPマーキング部18に対して、受信したIPパケットのDSCPを、選択したQoS制御情報に記載されている優先度値に書き換えるマーキング処理を実施するよう指示する(S306)。
また、処理S304において、受信IPパケットの宛先が自装置有線側の端末であった場合(Yesの場合)、制御部11は、DSCPマーキング部18に対して、受信したIPパケットのDSCPを有線側の設定値に書き換えるリマーキング処理を実施するよう指示する(S308)。
これにより、自装置に有線で接続された端末宛のデータの優先度は、有線側の優先度に変換される。
そして、制御部11は、帯域制御部19に対して選択したQoS制御情報に記載されている帯域制御値を指示する(S310)。
このようにして、IPパケット受信時の制御部11の処理が行われる。
尚、複数のIPパケットを同時に受信した場合には、QoSエントリの帯域優先度に従って図13の処理を行う。
これにより、本通信装置に受信されたIPパケットは、無線区間においては、QoS制御情報で指定された帯域及び優先度とするQoS制御が為されて次ノードに送信され、有線区間では有線ネットワークで設定されている優先度で端末に送信される。
つまり、本通信装置から成るネットワークでは、通信データの送信元と宛先の組み合わせに応じて、全ての無線区間で適切な帯域及び優先度で通信を行うことができると共に、リマーキングを行うことで、有線区間でも通信が保証されるものである。
[QoS制御情報の管理]
また、本通信装置では、ルーティング情報ベース15に記憶されているQoS制御情報の有効期間を定期的にチェックして、期限の切れているQoS制御情報をQoSエントリから削除してQoSエントリを更新する。
このようにして、QoS制御情報の管理が行われる。
[実施の形態の効果]
本発明の実施の形態に係る通信装置及び通信方法によれば、自装置に有線で接続された端末を送信元とし、送信元と宛先との組み合わせによって特定される通信データに対応する帯域制御値と優先度とを規定するQoS制御情報(QoSエントリ情報)を記憶部に複数記憶しておき、有線で接続された端末から通信データが入力されると、記憶部に記憶されたQoS制御情報の中から、入力された通信データの送信元と宛先との組み合わせに一致するQoS制御情報を選択し、当該QoS制御情報に基づいて帯域制御及び優先度制御を行って無線送信するようにしており、送信元及び宛先として、通信装置だけでなく各通信装置に有線で接続する端末も含めてQoS制御を行うことができ、ネットワーク全体においてQoS制御を実現して、種々のサービスを提供できる効果がある。
また、本発明の実施の形態に係る通信装置及び通信方法によれば、IPパケットを受信した場合に、宛先が自装置に有線接続された端末かどうかを判断し、宛先が自装置に有線接続された端末でない場合には、QoS制御情報に基づいて当該IPパケットのDSCPを書き換えるマーキング処理を行い、宛先が自装置に有線接続された端末である場合には、当該IPパケットのDSCPを有線インタフェースで予め設定されている優先度に書き換えるリマーキング処理を行うようにしているので、無線区間でも有線区間でも適切な優先度として、通信の品質を保証することができる効果がある。
また、本発明の実施の形態に係る通信装置及び通信方法によれば、記憶部が、自装置から設定されたQoS制御情報と、他の通信装置から送信されたQoS制御情報を記憶し、自装置における帯域制御の優先度を示す帯域制御優先度を、自装置から設定されたQoS制御情報について他の通信装置から送信されたQoS制御情報よりも高く設定するようにしているので、自装置若しくは自装置に有線接続された端末からの送信データに優先的に帯域を割り当てる処理を行い、通信の輻輳を防ぐことができる効果がある。
本発明は、全ての通信装置でQoS情報を共有して、ネットワークを構成する通信装置に有線接続する端末までを含めた伝送路全体でQoS制御を実現し、多種多様なサービスの実現を可能とする通信装置及び通信方法に適している。この出願は、2015年12月8日に出願された日本出願特願2015−239611を基礎として優先権の利益を主張するものであり、その開示の全てを引用によってここに取り込む。
10,90...ネットワークモジュール、 11,91...制御部、 12,92...制御メッセージ送信部、 13,93...制御メッセージ受信部、 14...QoS制御メッセージ生成部、 15,95...ルーティング情報ベース、 16...QoS制御メッセージ解析部、 17...設定インタフェース、 18...DSCPマーキング部、 19...帯域制御部、 20,96...ルーティングテーブル、 21,961...ルーティングテーブルキャッシュ、 22,98...有線インタフェース、 23,99...無線インタフェース、 94,14...制御メッセージ生成部

Claims (5)

  1. 複数の通信装置により形成された無線ネットワーク内の通信装置と無線通信を行うと共に、有線ネットワークによって自装置に接続された端末と通信を行う通信装置であって、
    前記端末を送信元とし、前記送信元と宛先との組み合わせによって特定される通信データに対応して、帯域制御値を規定するQoS制御情報を複数記憶する記憶部と、
    前記QoS制御情報に基づいて通信データのQoS制御を行う制御部と、
    指示に従って無線通信における送信データの帯域制御を行う帯域制御部とを備え、
    前記制御部が、通信データが入力されると、前記記憶部に記憶された複数のQoS制御情報の中から前記通信データの送信元と宛先の組み合わせに対応するQoS制御情報を選択し、前記選択されたQoS制御情報で規定された帯域制御値を前記帯域制御部に指定するものであって、
    前記記憶部には、自装置から設定されたQoS制御情報に加えて、他の通信装置から受信したQoS制御情報が記憶されるようになっており、
    制御部が、各QoS制御情報について自装置における帯域制御の優先度を示す帯域制御優先度を設定し、前記設定の際に、自装置から設定されたQoS制御情報の帯域制御優先度を、他の通信装置から受信したQoS制御情報の帯域制御優先度より高く設定して前記記憶部に記憶し、
    通信データが入力された場合に、前記通信データの送信元と宛先の組み合わせに対応するQoS制御情報の帯域制御優先度に従って帯域制御値を帯域制御部に指定することを特徴とする通信装置。
  2. 通信データの優先度を制御する優先度制御部を備え、
    QoS制御情報には、帯域制御値に加えて優先度が規定されており、
    制御部が、通信データが入力されると、前記記憶部に記憶された複数のQoS制御情報の中から前記通信データの送信元と宛先の組み合わせに対応するQoS制御情報を選択し、前記選択されたQoS制御情報で規定された優先度を前記優先度制御部に指定することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
  3. 制御部が、通信データが入力されると、前記通信データの宛先が有線ネットワークによって自装置に接続された端末であるかどうかを判断し、前記宛先が前記有線ネットワークによって自装置に接続された端末でなければ、前記通信データに含まれる優先度の情報を送信元と宛先に対応するQoS制御情報で規定された優先度に書き換えるマーキングを行うよう優先度制御部に指示し、
    前記宛先が前記有線ネットワークによって自装置に接続された端末であれば、前記通信データに含まれる優先度の情報を前記有線ネットワークにおいて予め設定されている優先度に書き換えるリマーキングを行うよう優先度制御部に指示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通信装置。
  4. 複数の通信装置により形成された無線ネットワーク内の通信装置と無線通信を行うと共に、有線ネットワークによって自装置に接続された端末と通信を行う通信装置における通信方法であって、
    予め記憶部に、前記端末を送信元とし、前記送信元と宛先の組み合わせによって特定される通信データに対応して帯域制御値及び優先度を規定するQoS制御情報を複数記憶しておき、
    制御部が、自装置に接続された端末から通信データが入力されると、前記記憶部に記憶された複数のQoS制御情報の中から前記通信データの送信元と宛先の組み合わせに対応するQoS制御情報を選択し、前記選択されたQoS制御情報で規定された帯域制御値及び優先度に基づいて帯域制御と優先度制御を行うものであって、
    自装置から設定されたQoS制御情報の記憶に加えて、他の通信装置から受信したQoS制御情報が記憶されるようになっており、
    制御部が、各QoS制御情報について自装置における帯域制御の優先度を示す帯域制御優先度を設定し、前記設定の際に、自装置から設定されたQoS制御情報の帯域制御優先度を、他の通信装置から受信したQoS制御情報の帯域制御優先度より高く設定して記憶し、
    通信データが入力された場合に、前記通信データの送信元と宛先の組み合わせに対応するQoS制御情報の帯域制御優先度に従って帯域制御値を指定することを特徴とする通信方法。
  5. 通信データの優先度を制御する優先度制御手段を備え、
    QoS制御情報には、帯域制御値に加えて優先度が規定されており、
    制御部が、通信データが入力されると、前記記憶された複数のQoS制御情報の中から前記通信データの送信元と宛先の組み合わせに対応するQoS制御情報を選択し、前記選択されたQoS制御情報で規定された優先度を前記優先度制御手段に指定することを特徴とする請求項4記載の通信方法。
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