JP6502787B2 - 分散電源装置、及び、分散電源連系システム - Google Patents

分散電源装置、及び、分散電源連系システム Download PDF

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Description

本発明は、電力系統に連系するための自然変動電源を備える分散電源装置、及び、分散電源連系システムに関する。
太陽光発電(Photovoltaics:PV)や風力発電などを利用した発電装置を、分散電源装置として、電力事業者の電力系統に連系することが知られている。太陽光発電や風力発電などを利用した発電装置は、しばしば自然変動電源と称され、日射量や風況などの自然条件に依存して発電電力(有効電力)が変動する。この発電電力(有効電力)の変動に起因して、系統電圧の変動が発生してしまう。この系統電圧の変動は、基準範囲(例えば、±2%)内に抑制する必要がある。
系統電圧の変動を抑制する手法として、力率一定制御が広く知られている。力率一定制御では、分散電源装置の連系点における系統電圧の変動ΔVsを下式で近似し、
ΔVs=r×P−x×Q
P:分散電源装置の出力電力の有効電力
Q:分散電源装置の出力電力の無効電力
r:電力系統の線路インピーダンスにおけるレジスタンス
x:電力系統の線路インピーダンスにおけるリアクタンス
この電圧変動ΔVs=0とするために、下式のように分散電源装置の出力電力の無効電力Qを調整する。
Q=(r/x)×P
ここで、α=r/xは、出力電力(有効電力)に対する無効電力の比と称される。なお、上式では、連系点における系統電圧の変動ΔVsは基準電圧からの変動分である。
ところで、分散電源装置の大量導入が進むと、分散電源装置自端での力率一定制御では、系統電圧変動を基準範囲に収めることが困難となることが予想される。この点に関し、特許文献1〜3及び非特許文献1には、分散電源装置の出力変動に起因する系統電圧変動をフィードバック制御することで、出力電力(有効電力)に対する無効電力の比αを最適な値に設定する手法が開示されている。具体的には、連系点電圧の(時間変化による)変動分ΔVsと発電出力(有効電力)の(時間変化による)変動分ΔPを検出し、検出したΔPとΔVsとの相関を利用して、ΔVsを最小化するパラメータαの最適値を求めるというものである。より具体的には、ΔVsとΔPとの積を積分することで、αを初期値α0から最適値に補正するというものである。なお、上述したように、上式では、連系点における系統電圧の変動ΔVsは基準電圧からの変動分であったが、特許文献1〜3及び非特許文献1では、連系点電圧の変動分ΔVs及び発電出力の変動分ΔPを時間変化による変動分としている。
ΔPとΔVsとの相関については、以下のように開示されている。ΔVsとΔPとに正の相関があるdVs/dP>0の場合、分散電源装置から供給する遅れの無効電力が不足している状態であり、ΔVsを最少化するためにはαを増加させて無効電力を大きくする必要がある。一方、負の相関があるdVs/dP<0の場合は、逆に無効電力が過剰に供給されている状態なので、ΔVsを最小化するためにはαを減少させて無効電力を小さくする必要がある。そして、相関がないdVs/dP=0の場合、Pが変化してもVsは変化せずαは最適値に収束していると考えられるため、αの補正は不要である。
また、特許文献4には、データベースに格納された電力系統の設備情報、電力系統の運用状況をもとに、分散型電源の運転力率を演算し、これをもとに分散型電源の出力(有効電力及び無効電力)を制御する分散型電源制御システムが開示されている。
特許第4749433号公報 特許第5074268号公報 特許第5329603号公報 特許第4085045号公報
内山倫行 他3名、「大規模太陽光発電システムの無効電力制御による電圧変動抑制」、電学論B、130巻3号、2010年、項297−304
ところで、電力系統の中でも、特別高圧系統に分散電源装置を連系する要望がある。
特別高圧系統と異なり、比較的に電圧が低い電力系統では、線路が比較的に細く短亘長であるので、線路インピーダンスのリアクタンスxに対してレジスタンスrが同程度の大きさを有する。そのため、分散電源部の容量(アドミタンス)GPV及び負荷の容量(アドミタンス)Gに対して系統側の短絡容量(アドミタンス)が十分に大きく、上記した力率一定制御では、分散電源部の容量GPV及び負荷の容量Gを無視することができる。
一方、特別高圧系統では、線路が比較的太く長亘長であるので、線路インピーダンスのレジスタンスrとリアクタンスxとはr<<xの関係を有する。そのため、特別高圧系統では、系統側の短絡容量(アドミタンス)に対して分散電源部の容量(アドミタンス)GPV及び負荷の容量(アドミタンス)Gが比較的に大きく、分散電源部の容量GPV及び負荷の容量Gを無視した上記力率一定制御では、自然変動電源の出力変動に起因する系統電圧変動を基準範囲(例えば、±2%)内に抑制することができないことがある。
そこで、本発明は、いわゆる自然変動電源を用いる分散電源装置の(有効電力)出力変動に起因する(特別高圧)系統電圧変動を抑制する分散電源装置、及び、分散電源連系システムを提供することを目的とする。
本発明の分散電源装置は、特別高圧系統である電力系統に連系する分散電源装置であって、自然条件に依存して発電電力が変動する自然変動電源を含む分散電源部と、分散電源部の出力電力の有効電力に対する無効電力の比αと、分散電源部の出力電力の有効電力Pとに基づく下式を用いて、分散電源部の出力電力の有効電力の変動に起因する電力系統の電圧変動を抑制するために電力系統に供給する無効電力Qを生成する無効電力生成部と、
Q=α×P
電力系統の線路インピーダンスにおけるレジスタンスr及びリアクタンスxと、当該分散電源装置からみた電力系統側の負荷のコンダクタンスGと、分散電源部の発電量GPVとに基づく下式を用いて、αを求める無効電力比演算部と、
α=r/x+x×(G−GPV/2)
を備える。
ここで、当該分散電源装置からみた電力系統側の負荷のコンダクタンスGとは、当該分散電源装置からみた電力系統側のアドミタンスにおけるコンダクタンスから電力系統の線路インピーダンスr+jxによるコンダクタンスを減じた値とする。例えば、以下に示すように、当該分散電源装置からみた電力系統側のアドミタンスにおけるコンダクタンスRe(Iinj/Vinj),Re(Y)、電力系統の線路インピーダンスにおけるレジスタンスr及びリアクタンスxは、分散電源装置自端での計測、電力系統の設備情報の取得等によって取得すればよく、当該分散電源装置からみた電力系統側の負荷のコンダクタンスGは、下式(1)又は下式(1A)を用いて算出すればよい。
この分散電源装置によれば、電力系統の線路インピーダンスのレジスタンス(実部)r及びリアクタンス(虚部)xに加え、系統負荷のコンダクタンス(実部)Gと分散電源部の発電量GPVとに基づく上式によってαを求めるので、特別高圧系統(r<<x)であっても、分散電源部の出力電力(有効電力)の変動に起因する電力系統の電圧変動を抑制することができる。
上記した分散電源部は、電力系統の基本波に同期した基本波の非整数倍の周波数の電流信号を次数間高調波信号として生成し、次数間高調波信号を電力系統に注入する次数間高調波信号生成部を有し、上記した分散電源装置は、電力系統における次数間高調波信号の電圧成分Vinj及び電流成分Iinjの計測結果から、当該分散電源装置からみた電力系統側のアドミタンスにおけるコンダクタンスRe(Iinj/Vinj)を求め、当該コンダクタンスRe(Iinj/Vinj)と、線路インピーダンスにおけるレジスタンスr及びリアクタンスxと、次数間高調波信号の次数nとに基づく下式を用いて、負荷のコンダクタンスGを求める負荷演算部
=Re(Iinj/Vinj)−r/(r+(n×x)) ・・・(1)
を更に備える形態であってもよい。
電力系統には、基本波の整数倍の高調波は存在するが、非整数倍の高調波は存在しないので、注入する次数間高調波信号の大きさを小さくしても、分散電源部からみた電力系統及び負荷の総アドミタンスにおけるコンダクタンスRe(Iinj/Vinj)を精度よく検出することができる。よって、このコンダクタンスRe(Iinj/Vinj)から電力系統の線路のアドミタンスr/(r+(n×x))を差し引くことによって、負荷のコンダクタンスGを精度よく検出することができる。
また、上記した分散電源部は、自然変動電源としての太陽光発電装置と、太陽光発電装置から出力される直流電力を交流電力に変換し、この交流電力を電力系統へ出力するインバータを含むパワーコンディショナーシステムとを有し、上記した次数間高調波信号生成部は、次数間高調波信号によってパワーコンディショナーシステムにおけるインバータの出力を変調することにより、次数間高調波信号を電力系統に注入する形態であってもよい。
また、上記した分散電源部は、自然変動電源としての太陽光発電装置と、太陽光発電装置から出力される直流電力を交流電力に変換し、交流電力を電力系統へ出力するインバータを含むパワーコンディショナーシステムとを有し、上記した無効電力生成部は、パワーコンディショナーシステムにおけるインバータである形態であってもよい。
また、上記した分散電源部の発電量GPVは、定格出力100%時の発電量GPV_100%であってもよい。
本発明の分散電源連系システムは、電力系統に連系する上記分散電源装置と、電力系統の設備情報を監視する系統監視部とを備え、系統監視部は、電力系統の設備情報から、当該分散電源装置からみた電力系統側のアドミタンスにおけるコンダクタンスRe(Y)を求め、当該コンダクタンスRe(Y)と、線路インピーダンスにおけるレジスタンスr及びリアクタンスxとに基づく下式を用いて、負荷のコンダクタンスGを求め、
=Re(Y)−r/(r+x) ・・・(1A)
分散電源装置は、系統監視部から負荷のコンダクタンスGを取得する負荷取得部を有する形態であってもよい。
これによれば、例えば電力会社が監視する電力系統の設備情報を用いて、分散電源部からみた電力系統及び負荷の総アドミタンスにおけるコンダクタンスRe(Y)を精度よく求めることができる。よって、このコンダクタンスRe(Y)から電力系統の線路のアドミタンスr/(r+x)を差し引くことによって、負荷のコンダクタンスGを精度よく求めることができる。
また、分散電源連系システムは、電力系統と、電力系統に連系する上記分散電源装置と、電力系統に連系する他の上記分散電源装置とを備え、電力系統は、系統電源側から順に直列に接続された第1の線路と第2の線路とを含み、分散電源装置と他の分散電源装置とが第2の線路を介して接続されており、分散電源装置における無効電力比演算部は、第1の線路の線路インピーダンスのリアクタンスxと、第2の線路の線路インピーダンスのリアクタンスxとに基づく下式を用いて、分散電源装置からみた他の分散電源装置の発電量GPV2を見積もった見積発電量GPV2estを求め、
PV2est=x/(x+x)×GPV2
分散電源装置の発電量GPV1と他の分散電源装置の見積発電量GPV2estとに基づく下式を用いて、発電量GPVを見積もる。
PV=GPV1+GPV2est
これによれば、2つの分散電源装置が互いに離れて連系される場合、発電量GPVとして、分散電源装置の発電量GPV1に、線路インピーダンスに基づく評価関数を用いた重みを乗算した他の分散電源装置の見積発電量GPV2estを加算した発電量を用いることにより、分散電源装置の連系点の電圧変動、及び、他の分散電源装置の連系点の電圧変動を基準範囲(例えば、±2%)以内に抑制することができる。これより、2つの分散電源装置が互いに離れて連系される場合にも、本発明の特徴が有効である。
また、分散電源連系システムは、電力系統と、電力系統に連系する上記分散電源装置と、電力系統に連系する他の上記分散電源装置とを備え、電力系統は、系統電源に接続された一端を有する第1の線路と、第1の線路の他端に接続された一端を有し、第1の線路の他端から分岐する第2の線路及び第3の線路とを含み、分散電源装置が第2の線路の他端に接続され、他の分散電源装置が第3の線路の他端に接続されており、分散電源装置における無効電力比演算部は、第1の線路の線路インピーダンスのリアクタンスxと、第2の線路の線路インピーダンスのリアクタンスxと、第3の線路の線路インピーダンスのリアクタンスxとに基づく下式を用いて、分散電源装置からみた他の分散電源装置の発電量GPV2を見積もった見積発電量GPV2estを求め、
PV2est={x/(x+x)}×{x/(x+x)}×GPV2
分散電源装置の発電量GPV1と他の分散電源装置の見積発電量GPV2estとに基づく下式を用いて、発電量GPVを見積もる。
PV=GPV1+GPV2est
これによれば、同様に、2つの分散電源装置が互いに離れて連系される場合、発電量GPVとして、分散電源装置の発電量GPV1に、線路インピーダンスに基づく評価関数を用いた重みを乗算した他の分散電源装置の見積発電量GPV2estを加算した発電量を用いることにより、分散電源装置の連系点の電圧変動、及び、他の分散電源装置の連系点の電圧変動を基準範囲(例えば、±2%)以内に抑制することができる。これより、2つの分散電源装置が互いに離れて連系される場合にも、本発明の特徴が有効である。
本発明によれば、いわゆる自然変動電源を用いる分散電源装置の(有効電力)出力変動に起因する(特別高圧)系統電圧変動を抑制することができる。
本発明の第1の実施形態に係る分散電源連系システム及び分散電源装置を示す図である。 図1に示す分散電源連系システムの等価回路を示す図である。 第1の実施形態の第1の変形例に係る分散電源連系システムの等価回路を示す図である。 第1の実施形態の第2の変形例に係る分散電源連系システムの等価回路を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る分散電源連系システム及び分散電源装置を示す図である。 図5に示す分散電源連系システムの等価回路を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る分散電源連系システム及び分散電源装置を示す図であり、図2は、図1に示す分散電源連系システムの等価回路を示す図である。図1及び図2に示す分散電源連系システム1は、電力系統2と、系統負荷6と、調相設備7と、分散電源装置100とを備える。
電力系統2は、例えば22kV、33kV、66kV、77kV等の特別高圧系統であり、系統電源3と線路4とからなる。電力系統2における線路4には、連系点5において系統負荷6と調相設備7とが接続されている。また、電力系統2における線路4には、連系点5において分散電源装置100が連系されている。
分散電源装置100は、1以上の分散電源部10と、系統G計測演算部20とを有し、遮断器30を介して連系点5において電力系統2における線路4に連系される。分散電源部10は、太陽光発電装置(Photovoltaic:PV)11と、パワーコンディショナーシステム(PowerConditioning System:PCS)12と、次数間高調波信号生成部13とを有する。
PV11は、日射量などの自然条件に依存して発電電力(有効電力)が変動する自然変動電源である。PCS12は、インバータを含み、PV11から出力される直流電力を電力系統2の交流電力相当(例えば、50Hz)の交流電力に変換し、交流電力を電力系統2に供給する。
次数間高調波信号生成部13は、電力系統2の基本波電圧(例えば、60Hz)に同期し、かつ、基本波電圧の非整数倍の周波数を有する電流信号を次数間高調波信号として生成し、この次数間高調波信号を電力系統2に注入する。例えば、次数間高調波信号生成部13は、電力系統2の基本波電圧に周波数同期した同期信号を生成し、この同期信号を所定の逓倍比で逓倍することによって、電力系統2の基本波電圧の非整数倍の周波数を有する次数間高調波信号を生成する。そして、次数間高調波信号生成部13は、次数間高調波信号によってPCS12におけるインバータの出力を変調することにより、次数間高調波信号に応じた次数間高調波電流を電力系統2に注入する。
電力系統2に注入する次数間高調波信号の次数は、例えば、電力系統2の基本波周波数(例えば、50Hz)の2.25次(112.5Hz)である。また、電力系統2に注入する次数間高調波信号、すなわち電流信号の大きさは、例えば、電力系統2の基本波定格電流成分の2%である。
系統G計測演算部20は、負荷演算部として機能し、受電トランス31よりも系統側において、電流計測器CTを介して計測した電流から、フーリエ解析を用いて次数間高調波電流信号Iinjを求める。また、系統G計測演算部20は、電圧計測器VTを介して計測した電圧から、フーリエ解析を用いて次数間高調波電圧信号Vinjを求める。系統G計測演算部20は、求めた次数間高調波電流信号Iinj及び次数間高調波電圧信号Vinjから、分散電源装置100からみた電力系統2側の総アドミタンスにおけるコンダクタンス(実部)Re(Iinj/Vinj)を求める。換言すれば、系統G計測演算部20は、連系点5における電力系統2の線路4及び負荷6の総アドミタンスにおけるコンダクタンスRe(Iinj/Vinj)を求める。
そして、系統G計測演算部20は、コンダクタンスRe(Iinj/Vinj)と、線路インピーダンスのレジスタンスr及びリアクタンスxと、次数間高調波信号の次数nとに基づく下式(1)を用いて、負荷6のアドミタンスにおけるコンダクタンスGを求める。
=Re(Iinj/Vinj)−r/(r+(n×x)) ・・・(1)
換言すれば、計測演算部20は、電力系統2の線路4及び負荷6の総アドミタンスにおけるコンダクタンスRe(Iinj/Vinj)から、線路4のアドミタンスにおけるコンダクタンスr/(r+(n×x))を減算することによって、負荷6のアドミタンスにおけるコンダクタンスGを求める。
また、系統G計測演算部20は、無効電力比演算部として機能し、電力系統2の線路インピーダンスのレジスタンスr及びリアクタンスxと、求めた負荷6のアドミタンスにおけるコンダクタンスGと、分散電源部10の定格出力100%時の総発電量GPV_100%とに基づく下式(2)を用いて、分散電源部10の出力電力の有効電力に対する無効電力の比αを求める。
α=r/x+x×(G−GPV_100%/2) ・・・(2)
ここで、αのVPVへの影響が最も大きいのは発電量がPV定格出力相当の場合であるので、本実施形態では発電量GPVを定格出力100%時の発電量GPV_100%とする。なお、後述するように、発電量GPVは定格出力100%時の発電量GPV_100%でなくてもよい。
各分散電源部10におけるPCS12は、無効電力生成部として機能し、αと、出力電力の有効電力Pとに基づく下式(3)を用いて、分散電源部の出力電力の有効電力の変動に起因する電力系統の電圧変動を抑制するために電力系統2に供給する無効電力Qを生成する。
Q=α×P ・・・(3)
ここで、電力系統2が特別高圧系統である場合、線路4は比較的に太く長亘長であるため、その線路インピーダンスのレジスタンスrとリアクタンスxとはr<<xの関係を有する。そのため、特別高圧系統では、系統側の短絡容量(アドミタンス)に対して分散電源部の容量(アドミタンス)GPV及び負荷6の容量(アドミタンス)Gが比較的に大きく、分散電源部の容量GPV及び負荷6の容量Gを無視した上記力率一定制御(Q=(r/x)×P)では、分散電源部の出力変動に起因する系統電圧変動を基準範囲(例えば、±2%)内に抑制することができないことがある。
この点に関し、第1の実施形態の分散電源装置100によれば、電力系統2の線路インピーダンスのレジスタンスr及びリアクタンスxに加え、負荷6のアドミタンスにおけるコンダクタンスGと分散電源装置100の発電量GPVとに基づく上式(2)によってαを求めるので、特別高圧系統(r<<x)であっても、分散電源装置100の出力電力(有効電力)の変動に起因する電力系統2の電圧変動を抑制することができる。
以下では、本実施形態の効果をシミュレーション検証する。表1に、本実施形態の上式(1)〜(3)を用いて無効電力Qを調整した場合と、従来の力率一定制御Q=(r/x)×Pを用いて無効電力Qを調整した場合とのシミュレーション結果を示す。
Figure 0006502787

電圧変動率=(出力100%時の連系点電圧−出力0%時の連系点電圧)/出力0%時の連系点電圧×100(%)
判定基準:電圧変動率±2%以内
表1によれば、従来の力率一定制御では、負荷6の軽重に対してα一定であるため、重負荷時に連系点5の電圧変動が±2%を超えてしまうのに対して、本実施形態では、負荷6の軽重Gに基づいてαを調整するため、重負荷時にも連系点5の電圧変動を±2%以内に抑制することができる。
(上式(2)の導出過程)
次に、上式(2)の導出過程について詳細に説明する。図2に示すように、系統電源3の電圧をV、線路4の線路インピーダンスをr+jx、系統負荷6のコンダクタンスをG、調相設備7のサセプタンスをB、分散電源装置100の発電量を−(1+jα)GPV(発電であるので、コンダクタンスの負値で表現)とすると、分散電源装置100の連系点5における電圧VPVは、下式より求められる。
PV=V/[1+(r+jx){(G+jB)−(1+jα)GPV}]
=V/[1+{(rG−xB)+j(rB+xG)}+{(−r+αx)−j(αr+x)}GPV
ここで、特別高圧系統r<<xより、rB<<xG及びαr<<xであるので、rBとαrとを省略すると、下式が導出される。
PV=V/[(1+rG−xB)+(αx−r)GPV+jx(G−GPV)]
また、負荷6による電圧低下は調相設備(力率改善用コンデンサ)によって補償されていると仮定し、rG−xB=0とすると、下式が導出される。
PV=V/[1+(αx−r)GPV+jx(G−GPV)]
次に、β(GPV)=α(GPV)x−rと仮定し、下式を導出する。なお、以下では、β(GPV)は単にβと表す。
|分母|=(1+βGPV+{x(G−GPV)}
次に、d|分母|/dGPV=0とすると、下式が導出される。
d|分母|/dGPV=2(1+βGPV)(dβ/dGPV×GPV+β)−2x(G−GPV)=0
ここで、PV−PCSでは力率が1〜0.8程度(αでは0〜0.6に相当)であることとの要求がある。GPVを0〜0.3程度とすると、βGPVは−0.06〜−0.07(<<1)であり、(1+βGPV)≒1とみなせる。これより、下式が導出される。
(dβ/dGPV×GPV+β)−x(G−GPV)=0
次に、γ(GPV)=β(GPV)×GPVと仮定し、下式を導出する。なお、以下では、γ(GPV)は単にγと表す。
dγ/dGPV−x(G−GPV)=0
両辺をGPVで積分し、さらにGPV=0でγ=0となるので、下式が導出される。
γ−x(GPV−GPV /2)=0
γをβ×GPVに戻すと、下式が導出され、
β=x(G−GPV/2)
更にβをα×x−rに戻すと、下式が導出される。
α=r/x+x(G−GPV/2) ・・・(2’)
なお、上記したように、αのVPVへの影響が最も大きいのは発電量がPV定格出力相当の場合であるので、本実施形態では発電量GPVを定格出力100%時の発電量GPV_100%とする。
α=r/x+x(G−GPV_100%/2) ・・・(2)
(第1の実施形態の第1の変形例)
第1の実施形態では、電力系統に1つの分散電源装置が連系される態様を例示したが、本発明の特徴点は、電力系統に2以上の分散電源装置が連系される態様にも適用可能である。
図3は、第1の実施形態の第1の変形例に係る分散電源連系システムの等価回路を示す図である。この分散電源連系システム1Aは、電力系統2に2つの分散電源装置100が互いに離れて連系されている点で第1の実施形態と異なる。
具体的には、図3に示すように、分散電源装置(発電量GPV1)は、連系点5において電力系統2に連系しており、他の分散電源装置(発電量GPV2)は、連系点5よりも遠い連系点5において電力系統2に連系している。より具体的には、電力系統2は、系統電源3側から順に直列に接続された第1の線路4と第2の線路4とを含み、分散電源装置(発電量GPV1)は、第1の線路4(線路インピーダンスr+jx)を介して系統電源3に連系しており、他の分散電源装置(発電量GPV2)は、第1の線路4(線路インピーダンスr+jx)及び第2の線路4(線路インピーダンスr+jx)を介して系統電源3に連系している。
この場合、上式(2)における発電量GPVとして、分散電源装置の発電量GPV1に他の分散電源装置の発電量GPV2を加算した総発電量GPVを用いればよい。その際、他の分散電源装置の発電量GPV2に重みを乗算する。例えば、連系点が同じ場合は定格容量に乗算する重みを1とし、連系点5が連系点5から離れるに従ってその重みを減じる。例えば、r<<xであるので、第1の線路4及び第2の線路4の線路インピーダンスのリアクタンスx,xに基づく評価関数を用いた重みを他の分散電源装置の発電量GPV2に乗算する下式(4)を用いて、分散電源装置(発電量GPV1)からみた他の分散電源装置(発電量GPV2)の発電量を見積もった見積発電量GPV2estを求める。
PV2est=x/(x+x)GPV2 ・・・(4)
そして、分散電源装置の発電量GPV1と他の分散電源装置の見積発電量GPV2estとを加算する下式(5)を用いて、上式(2)における総発電量GPVを求める。
PV=GPV1+GPV2est ・・・(5)
なお、上式(4)及び(5)は、分散電源装置(発電量GPV1)が、連系点5において電力系統2に連系しており、他の分散電源装置(発電量GPV2)が、連系点5よりも近い連系点5において電力系統2に連系している場合にも、適用可能である。
(第1の実施形態の第2の変形例)
図4は、第1の実施形態の第2の変形例に係る分散電源連系システムの等価回路を示す図である。図4に示す分散電源連系システム1Bは、電力系統2に2つの分散電源装置100が互いに離れて連系されている点で第1の実施形態と異なる。
具体的には、図4に示すように、分散電源装置(発電量GPV1)は、分岐点5において分岐した一方の線路における連系点5において電力系統2に連系しており、他の分散電源装置(発電量GPV2)は、分岐点5において分岐した他方の線路における連系点5において電力系統2に連系している。より具体的には、電力系統2は、系統電源3に接続された一端を有する第1の線路4と、第1の線路4の他端に接続された一端を有し、第1の線路4の他端から分岐する第2の線路4及び第3の線路4とを含み、分散電源装置(発電量GPV1)は、第2の線路4の他端に、すなわち、第1の線路4(線路インピーダンスr+jx)及び第2の線路4(線路インピーダンスr+jx)を介して系統電源3に連系しており、他の分散電源装置(発電量GPV2)は、第3の線路4の他端に、すなわち、第1の線路4(線路インピーダンスr+jx)及び第3の線路4(線路インピーダンスr+jx)を介して系統電源3に連系している。
この場合、上式(2)における発電量GPVとして、分散電源装置の発電量GPV1に他の分散電源装置の発電量GPV2を加算した総発電量GPVを用いればよい。その際、他の分散電源装置の発電量GPV2に重みを乗算する。例えば、連系点が同じ場合は定格容量に乗算する重みを1とし、連系点5が連系点5から離れるに従ってその重みを減じる。例えば、r<<xであるので、第1の線路4,第2の線路4及び第3の線路4の線路インピーダンスのリアクタンスx,x,xに基づく評価関数を用いた重みを他の分散電源装置の発電量GPV2に乗算する下式(6)を用いて、分散電源装置(発電量GPV1)からみた他の分散電源装置(発電量GPV2)の発電量を見積もった見積発電量GPV2estを求める。
PV2est={x/(x+x)}×{x/(x+x)}GPV2 ・・・(6)
そして、分散電源装置の発電量GPV1と他の分散電源装置の見積発電量GPV2estとを加算する下式(7)を用いて、上式(2)における総発電量GPVを求める。
PV=GPV1+GPV2est ・・・(7)
以下では、本実施形態の第1及び第2の変形例の効果をシミュレーション検証する。表2に、本実施形態の第1の変形例の上式(4)及び(5)を用いて2つの分散電源装置の発電量GPVを調整した上で無効電力Qを調整した場合と、本実施形態の第2の変形例の上式(6)及び(7)を用いて2つの分散電源装置の発電量GPVを調整した上で無効電力Qを調整した場合とのシミュレーション結果を示す。
Figure 0006502787

電圧変動率=(出力100%時の連系点電圧−出力0%時の連系点電圧)/出力0%時の連系点電圧×100(%)
判定基準:電圧変動率±2%以内
なお、シミュレーションにおける第1の変形例の各定数は以下の通りである。
=(2/3)r
=(2/3)x
=(2/3)r
=(2/3)x
L1=0.5G
C1=0.5B
PV1=0.5GPV
L2=0.5G
C2=0.5B
PV2=0.5GPV
また、シミュレーションにおける第2の変形例の各定数は以下の通りである。
=0.5r
=0.5x
=0.5r
=0.5x
=0.5r
=0.5x
L1=0.5G
C1=0.5B
PV1=0.5GPV
L2=0.5G
C2=0.5B
PV2=0.5GPV
表2によれば、本実施形態の第1及び第2の変形例では、2つの分散電源装置が互いに離れて連系される場合、上式(2)における発電量GPVとして、分散電源装置の発電量GPV1に、線路インピーダンスに基づく評価関数を用いた重みを乗算した他の分散電源装置の見積発電量GPV2estを加算した発電量を用いることにより、重負荷時にも、分散電源装置(発電量GPV1)の連系点の電圧変動、及び、他の分散電源装置(発電量GPV2)の連系点の電圧変動を±2%以内に抑制することができる。これより、2つの分散電源装置が互いに離れて連系される場合にも、本発明の特徴が有効である。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、分散電源装置自端で系統負荷容量(コンダクタンス)Gを計測演算したが、第2の実施形態では、例えば電力会社によって監視し管理する系統の設備情報から系統負荷容量(コンダクタンス)Gを取得する。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る分散電源連系システム及び分散電源装置を示す図であり、図6は、図5に示す分散電源連系システムの等価回路を示す図である。図5及び図6に示す分散電源連系システム1Cは、分散電源連系システム1において分散電源装置100に代えて分散電源装置100Aを備え、更に系統監視部200を備える点で第1の実施形態と異なる。分散電源連系システム1Cのその他の構成は、分散電源連系システム1と同一である。
系統監視部200は、電力系統2の設備情報、例えば線路4の情報や線路4に接続される系統負荷6、調相設備7、分散電源装置100Aなどの各種情報を監視し管理する。系統監視部200は、これらの電力系統2の設備情報から、分散電源装置100Aからみた電力系統2側の総アドミタンスにおけるコンダクタンス(実部)Re(Y)を求める。換言すれば、系統監視部200は、連系点5における電力系統2の線路4及び負荷6の総アドミタンスにおけるコンダクタンスRe(Y)を求める。
そして、系統監視部200は、コンダクタンスRe(Y)と、線路インピーダンスのレジスタンスr及びリアクタンスxとに基づく下式(1A)を用いて、負荷6のアドミタンスにおけるコンダクタンスGを求める。
=Re(Y)−r/(r+x) ・・・(1A)
換言すれば、系統監視部200は、電力系統2の線路4及び負荷6の総アドミタンスにおけるコンダクタンスRe(Y)から、線路4のアドミタンスにおけるコンダクタンスr/(r+x)を減算することによって、負荷6のアドミタンスにおけるコンダクタンスGを求める。
分散電源装置100Aは、分散電源装置100において分散電源部10及び系統G計測演算部20に代えて分散電源部10A及び系統G取得演算部20Aを備える点で第1の実施形態と異なる。分散電源装置100Aのその他の構成は、分散電源装置100と同一である。分散電源部10Aは、分散電源部10において次数間高調波信号生成部13を備えない点で分散電源部10と異なる。
系統G取得演算部20Aは、負荷取得部として機能し、系統監視部200から負荷6のアドミタンスにおけるコンダクタンスGを取得する。なお、系統G取得演算部20Aは、系統監視部200から、電力系統2の線路インピーダンスのレジスタンスr及びリアクタンスx、及び、分散電源部10Aの定格出力100%時の総発電量GPV_100%をも取得してもよい。
そして、系統G取得演算部20Aは、無効電力比演算部として機能し、電力系統2の線路インピーダンスのレジスタンスr及びリアクタンスxと、負荷6のアドミタンスのコンダクタンスGと、分散電源部10の定格出力100%時の総発電量GPV_100%とに基づく上式(2)を用いて、分散電源部10の出力電力の有効電力に対する無効電力の比αを求める。
各分散電源部10AにおけるPCS12は、無効電力生成部として機能し、αと、出力電力の有効電力Pとに基づく上式(3)を用いて、分散電源部の出力電力の有効電力の変動に起因する電力系統の電圧変動を抑制するために電力系統2に供給する無効電力Qを生成する。
この第2の実施形態の分散電源連系システム1Cでも、第1の実施形態の分散電源連系システム1と同様の利点を得ることができる。
また、第2の実施形態の分散電源連系システム1Cでも、第1の実施形態の第1及び第2の変形例と同様に、2つの分散電源装置が互いに離れて連系される場合、上式(2)における発電量GPVとして、分散電源装置の発電量GPV1に、線路インピーダンスに基づく評価関数を用いた重みを乗算した他の分散電源装置の見積発電量GPV2estを加算した発電量を用いてもよい。
なお、本発明は上記した本実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。例えば、本実施形態では、分散電源部におけるPCSによって無効電力を生成する形態を例示したが、無効電力を生成する静止型無効電力補償装置(Static Var Compensator:SVC)を更に備え、SVCによって無効電力を補償してもよい。
また、本実施形態では、上式(2)のように、発電量GPVを定格出力100%時の発電量GPV_100%で代表(固定)して、負荷容量(コンダクタンス)Gのみをパラメータとしたが、上式(2’)のように、発電量GPVも変数としてもよい。換言すれば、発電量GPVは、設備定格値ではなく瞬時の発電量としてもよい。
また、本実施形態の変形例では、電力系統に2つの分散電源装置が互いに離れて連系される形態を例示したが、本発明の特徴は、電力系統に3つ以上の分散電源装置が互いに離れて連系される形態にも適用可能である。
1,1A,1B,1C…分散電源連系システム、2…電力系統、3…系統電源、4…線路、4…第1の線路、4…第2の線路、4…第3の線路、5,5,5,5…連系点、6…系統負荷、7…調相設備、10,10A…分散電源部、11…PV(自然変動電源)、12…PCS(無効電力生成部)、13…次数間高調波信号生成部、20…系統G計測演算部(負荷演算部、無効電力比演算部)、20A…系統G取得演算部(負荷取得部、無効電力比演算部)、30…遮断器、31…受電トランス、100,100A…分散電源装置、200…系統監視部、CT…電流計測器、VT…電圧計測器。

Claims (8)

  1. 特別高圧系統である電力系統に連系する分散電源装置であって、
    自然条件に依存して発電電力が変動する自然変動電源を含む分散電源部と、
    前記分散電源部の出力電力の有効電力に対する無効電力の比αと、前記分散電源部の出力電力の有効電力Pとに基づく下式を用いて、前記分散電源部の出力電力の有効電力の変動に起因する前記電力系統の電圧変動を抑制するために前記電力系統に供給する無効電力Qを生成する、
    Q=α×P
    無効電力生成部と、
    前記電力系統の線路インピーダンスにおけるレジスタンスr及びリアクタンスxと、前記分散電源装置からみた前記電力系統側の負荷のコンダクタンスGと、前記分散電源部の発電量GPVとに基づく下式を用いて、前記αを求める、
    α=r/x+x×(G−GPV/2)
    無効電力比演算部と、
    を備える、分散電源装置。
  2. 前記分散電源部は、前記電力系統の基本波に同期した前記基本波の非整数倍の周波数の電流信号を次数間高調波信号として生成し、前記次数間高調波信号を前記電力系統に注入する次数間高調波信号生成部を有し、
    前記電力系統における前記次数間高調波信号の電圧成分Vinj及び電流成分Iinjの計測結果から、前記分散電源装置からみた前記電力系統側のアドミタンスにおけるコンダクタンスRe(Iinj/Vinj)を求め、当該コンダクタンスRe(Iinj/Vinj)と、前記線路インピーダンスにおけるレジスタンスr及びリアクタンスxと、前記次数間高調波信号の次数nとに基づく下式を用いて、前記負荷のコンダクタンスGを求める、
    =Re(Iinj/Vinj)−r/(r+(n×x)
    負荷演算部を更に備える、
    請求項1に記載の分散電源装置。
  3. 前記分散電源部は、
    前記自然変動電源としての太陽光発電装置と、
    前記太陽光発電装置から出力される直流電力を交流電力に変換し、前記交流電力を前記電力系統へ出力するインバータを含むパワーコンディショナーシステムと、
    を有し、
    前記次数間高調波信号生成部は、前記次数間高調波信号によって前記パワーコンディショナーシステムにおける前記インバータの出力を変調することにより、前記次数間高調波信号を前記電力系統に注入する、
    請求項2に記載の分散電源装置。
  4. 前記分散電源部は、
    前記自然変動電源としての太陽光発電装置と、
    前記太陽光発電装置から出力される直流電力を交流電力に変換し、前記交流電力を前記電力系統へ出力するインバータを含むパワーコンディショナーシステムと、
    を有し、
    前記無効電力生成部は、前記パワーコンディショナーシステムにおける前記インバータである、
    請求項2に記載の分散電源装置。
  5. 前記分散電源部の発電量GPVは、定格出力100%時の発電量GPV_100%である、
    請求項1に記載の分散電源装置。
  6. 電力系統に連系する請求項1に記載の分散電源装置と、
    前記電力系統の設備情報を監視する系統監視部と、
    を備え、
    前記系統監視部は、前記電力系統の設備情報から、前記分散電源装置からみた前記電力系統側のアドミタンスにおけるコンダクタンスRe(Y)を求め、当該コンダクタンスRe(Y)と、前記線路インピーダンスにおけるレジスタンスr及びリアクタンスxとに基づく下式を用いて、前記負荷のコンダクタンスGを求め、
    =Re(Y)−r/(r+x
    前記分散電源装置は、前記系統監視部から前記負荷のコンダクタンスGを取得する負荷取得部を有する、
    分散電源連系システム。
  7. 電力系統と、
    前記電力系統に連系する請求項1に記載の分散電源装置と、
    前記電力系統に連系する請求項1に記載の他の分散電源装置と、
    を備え、
    前記電力系統は、系統電源側から順に直列に接続された第1の線路と第2の線路とを含み、
    前記分散電源装置と前記他の分散電源装置とが前記第2の線路を介して接続されており、
    前記分散電源装置における前記無効電力比演算部は、前記第1の線路の線路インピーダンスのリアクタンスxと、前記第2の線路の線路インピーダンスのリアクタンスxとに基づく下式を用いて、前記分散電源装置からみた前記他の分散電源装置の発電量GPV2を見積もった見積発電量GPV2estを求め、
    PV2est=x/(x+x)×GPV2
    前記分散電源装置の発電量GPV1と前記他の分散電源装置の見積発電量GPV2estとに基づく下式を用いて、前記発電量GPVを見積もる、
    PV=GPV1+GPV2est
    分散電源連系システム。
  8. 電力系統と、
    前記電力系統に連系する請求項1に記載の分散電源装置と、
    前記電力系統に連系する請求項1に記載の他の分散電源装置と、
    を備え、
    前記電力系統は、系統電源に接続された一端を有する第1の線路と、前記第1の線路の他端に接続された一端を有し、前記第1の線路の他端から分岐する第2の線路及び第3の線路とを含み、
    前記分散電源装置が前記第2の線路の他端に接続され、前記他の分散電源装置が前記第3の線路の他端に接続されており、
    前記分散電源装置における前記無効電力比演算部は、前記第1の線路の線路インピーダンスのリアクタンスxと、前記第2の線路の線路インピーダンスのリアクタンスxと、前記第3の線路の線路インピーダンスのリアクタンスxとに基づく下式を用いて、前記分散電源装置からみた前記他の分散電源装置の発電量GPV2を見積もった見積発電量GPV2estを求め、
    PV2est={x/(x+x)}×{x/(x+x)}×GPV2
    前記分散電源装置の発電量GPV1と前記他の分散電源装置の見積発電量GPV2estとに基づく下式を用いて、前記発電量GPVを見積もる、
    PV=GPV1+GPV2est
    分散電源連系システム。
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