JP6501505B2 - ガラス繊維強化樹脂成形品の成形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス繊維強化樹脂成形品の成形方法に関し、特に繊維長さの長いガラス長繊維を含有するペレットと、繊維長さの短いガラス短繊維を含有するペレットとを混合して射出成形して、ガラス繊維強化樹脂成形品を成形するガラス繊維強化樹脂成形品の成形方法に関するものである。
近年、自動車業界では、地球温暖化、COガス対策や燃費向上の観点から軽量化が急務であり、従来の金属板の構造体から樹脂構造体への代替え開発が加速化されている。構造体に用いる樹脂材料には、高剛性、高強度、耐衝撃性等の性能が要求されるため、ガラス繊維、カーボン繊維等を用いた繊維強化複合材料が幅広く検討されている。
従来から、例えば、ガラス繊維強化ポリプロピレン等のガラス繊維強化熱可塑性合成樹脂成形品が知られている。また、合成樹脂のペレット中に予め混入しておくべきガラス繊維は、その長さが短いものと長いものとの二種類が知られている。長繊維含有ペレットを使用した射出成形品は、短繊維含有ペレットを使用したものに比べて、一般に、引張強度や曲げ強度が高く、ヒケも少ないという長所がある一方、短繊維含有ペレットを使用した射出成形では、繊維が短いために成形性に優れ、成形品は外観や疲労強度が優れているといわれている。ここで、長繊維含有ペレットはそれ自体の長さが6mm〜12mm程度であり、該ペレットに混入される原材料としてのガラス繊維の長さは3mm程度からペレットの全長に略等しいものまである。他方、短繊維含有ペレットは、当該ペレット自体の長さが略3mm程度であり、該ペレットに混入される原材料としてのガラス繊維の長さは0.2〜1.25mm程度といわれている。
ところで、最近の射出成形技術の発達により、ガラス繊維強化合成樹脂成形品を射出成形により作製することが行われている。その際、ガラス繊維として、ガラス長繊維を含有するペレットを使用して射出成形すると、特許文献1や特許文献2にも説明されているように、射出成形時に、射出成形機のスクリュー、ノズルの箇所、成形金型のキャビティへの流入通路(スプルー、ランナー、ゲート部等)の箇所を、溶融した樹脂と共にガラス繊維が通過するとき、当該ガラス繊維が折れてしまうという問題があり、期待される機械的強度が得られないといわれている。
そのために、特許文献3のように、短繊維を含有するペレットと長繊維を含有するペレットを混合して射出成形する技術が知られている。例えば、特許文献3では、長さが3mm以上のガラス繊維を30〜70重量%含有した長繊維含有ペレットと、長さが0.3〜1.25mm程度のガラス繊維を30〜70重量%含有した短繊維含有ペレットとを2:8〜6:4の率で混合させて、熱可塑性樹脂に30〜40重量%のガラス繊維が含有するように調整した原材料により射出成形して、成形品中に、70〜60重量%の熱可塑性樹脂と、直径が3〜20μmで、0.25〜0.5mmの長さのガラス繊維を重量比で30%以上を含有し、且つ成形品中の重量頻度分布によるガラス繊維の平均長さが0.6〜0.7mmとしたものが開示されている。
特許文献3では、長繊維含有ペレットと短繊維含有ペレットとを混合して射出成形させることで、長繊維含有ペレットのみ、もしくは短繊維含有ペレットのみを使用して射出成形した製品よりも、引張強度が高い射出成形品を得ることができると記載している。具体的には、特許文献3では、短繊維:長繊維=8:2〜4:6の割合で混合すると、引張強度が、短繊維のみ或いは長繊維のみの場合に比べて高くなると開示している。なお、短繊維:長繊維=3:7〜1:9では、引張強度が低下すると開示している。
特開平2−292009号公報 特開平8−104774号公報 特開2001−179738号公報(項目0018、図5)
上記特許文献3のように、長繊維含有ペレットと短繊維含有ペレットを混合して射出成形して得られる製品は、長繊維のみの場合や短繊維のみの場合に比べて、引張強度が高い成形品が得られる。
しかし、上記射出成形品を自動車部品に適用するに際しては、高剛性、高強度、耐衝撃性等の性能が要求されるため、単に、長繊維含有ペレットと短繊維含有ペレットを混合して射出成形しただけでは、自動車部品としての要求性能を満足するものが得られなかった。特に、自動車部品に適用するに際しては、衝撃吸収エネルギーを更に向上することが、強く求められていた。
そのために、本発明者等は、長繊維含有ペレットと短繊維含有ペレットを混合して射出成形して得られる成形品の衝撃吸収エネルギーを高めるために、色々な観点で研究を進めていった。その中で、繊維長さの長い繊維を含有するペレットを使用しても、射出成形した後では、成形後の繊維長さ(即ち残存繊維長さ)は大幅に短くなっている。そのために、射出成形品の残存繊維長さが長くなれば、衝撃吸収エネルギーも高くできると予測して、射出成形品の残存繊維長さを長くすることに着目して研究した。
射出成形品の残存繊維長さは、上記特許文献3にも開示されているように、繊維長さがペレットと同じ9mmのペレットと短繊維のペレットとを混合して射出成形すると、成形品の平均の残存繊維長さは、0.6〜0.7mmであり、元の長繊維の10%以下の長さになる。このように、繊維長さの長い長繊維を含有するペレットと短繊維を含有するペレットと混合しても、一般的には、残存する繊維の繊維長さは、短繊維の長さに近いものになると言われている。
そのために、本発明者等は、射出成形品の残存繊維長さを長くするための研究を更に積み重ねて、掘り下げていった。その中で、成形条件、長繊維、短繊維の大きさや混合割合を特定すると、射出成形品の繊維長が、元の長繊維の繊維長さのほぼ5割以上にすることができた。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、長繊維のみを含有するペレットと短繊維のみを含有するペレットとを混合して射出成形するときに、引張強度だけではなく衝撃吸収エネルギーなどの他の機械的強度も高められた射出成形品を得られる成形方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、この発明では、ガラス長繊維とガラス短繊維を混合して射出成形する際に、長い繊維が残るようにした。
具体的には、第1の発明では、ポリプロピレン樹脂にガラス繊維を含むガラス繊維強化樹脂成形品の成形方法であって、ポリプロピレン樹脂に、直径が10μm〜20μmで長さが5mm〜20mmのガラス長繊維を含有する第1ペレットと、ポリプロピレン樹脂に、直径が10μm〜20μmで長さが0.5mm〜3mmのガラス短繊維を含有する第2ペレットとを用意し、上記第1ペレットと上記第2ペレットとを、上記長繊維と上記短繊維との重量比率が、19:1〜7:3の割合で混合して射出成形し、成形された射出成形品のガラス繊維の残存重量平均繊維長さを、上記第1ペレット単体のみを射出成形して成形品を得た場合のガラス繊維の残存重量平均繊維長さ及び上記第2ペレット単体のみを射出成形して成形品を得た場合のガラス繊維の残存重量平均繊維長さよりも長くすることを特徴とする。
第2の発明では、第1の発明において、上記第1ペレットが含有する上記ガラス長繊維の長さが7mm〜15mmで、上記第1ペレットと上記第2ペレットとを、上記第1ペレットが含有する上記長繊維と上記第2ペレットが含有する上記短繊維との重量比率が、19:1〜17:3の割合で混合して射出成形することを特徴とする。
第3の発明では、第1又は第2の発明において、上記第1ペレット及び上記第2ペレットは、どちらも、ガラス繊維を全重量の30〜70重量%含有することを特徴とする。
第4の発明では、第1ないし第3の発明のいずれか1つにおいて、上記第1ペレット単体のみの射出成形品を得た場合の上記長繊維の残存重量平均繊維長さが、第1ペレットに含有されるガラス長繊維の繊維長さに比較して、0.4倍以上になる成形条件を求め、この成形条件で上記第1ペレットと上記第2ペレットを混合して射出成形することを特徴とする。
第5の発明では、第1ないし第4の発明のいずれか1つにおいて、上記第2ペレットは、上記第1ペレットを二軸押出機で再混練して得られるペレットからなることを特徴とする。
第6の発明では、第1ないし第5の発明のいずれか1つにおいて、上記射出成形では、直径が15μmで長さが11mmのガラス繊維を40重量%で含有するポリプロピレン樹脂のペレットを用いて成形品を成形した場合に該成形品に含まれる上記ガラス繊維の残存重量平均繊維長さが5.1mm超となる成形条件で使用可能なスクリューを有する射出成形機、或いはプリプランジャー式射出成形機を用いて成形することを特徴とする。
第1の発明によると、引張強度だけではなく、衝撃吸収エネルギー等の機械的特性を高めた射出成形品を得られる。
第2の発明によると、長繊維の繊維長さを選定する範囲の自由度が広がり、且つ確実に長繊維のみペレットで成形した後の残存重量平均繊維長さに対する残存重量平均繊維長さの比率を1.00以上にできる。
第3の発明によると、含有する繊維量が好適であり、機械的な強度を高く維持できると共に成形性に優れた成形品を得られる。
第4の発明によると、長繊維のみペレットで成形した後の残存重量平均繊維長さが、ペレット中の長繊維の長さの0.4倍以上になる成形条件を見つけて、この成形条件で、長繊維のペレットと短繊維のペレットとを混合して成形するので、長繊維のみペレットで成形した後の残存重量平均繊維長さに対する残存重量平均繊維長さの比率を1.00以上にできる。
なお、本発明で、成形条件とは、長繊維の直径・長さ、短繊維の直径・長さ、ポリプロピレン樹脂に対するこれらの繊維の割合、成形機による成形温度、スクリュー回転数、背圧、スクリューの前進速度等を含む。
第5の発明によると、第2ペレットは、第1ペレットを二軸押出機で再混練して得られるペレットからなるので、第2ペレットと第1ペレットの馴染みが良く、両者の絡みが良くなって、残存重量平均繊維長さが1.00以上になることが期待される。
第6の発明によると、低剪断になるように射出成形機を選定することで、残存重量平均繊維長さを長くできる。
低剪断は、一般的な特徴としては、低圧縮(溝が深い)、フライト間隔が広い(シングルフライト)、チェックリング部の流路が広い、等のスクリューを使用して、低剪断力になる条件で剪断することが挙げられます。低剪断型スクリューとしては、特開2005−169646、再公表2012−056565等が挙げられる。
図1は、サンプル及び比較例について、平均繊維長、残存重量平均繊維長さ、残存重量平均繊維長の比率等を示す表である。 図2は、長繊維と短繊維との混合割合に対して、残存重量平均繊維長さの比率を示すグラフである。 図3は、長繊維と短繊維との混合割合に対して、曲げ弾性率を示すグラフである。 図4は、長繊維と短繊維との混合割合に対して、引張強度を示すグラフである。 図5は、長繊維と短繊維との混合割合に対して、衝撃吸収エネルギーを示すグラフである。
以下、本発明の実施形態にていて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
本発明の基本材料となる熱可塑性合成樹脂は、ポリプロピレン樹脂である。所定の長さの第1ペレットに含有されるガラス繊維は直径略10μm〜20μm、繊維長さは略5mm〜20mmである。他方、短繊維含有ペレットでは、原材料の合成樹脂は同じくポリプロピレン樹脂であり、長さ3mmの第2ペレットに含有されるガラス繊維は直径略10μm〜20μm、繊維長さは0.5〜3mm程度のものが、ほぼ一方向に並んでいる。
射出成形機は、長繊維含有の第1ペレットを適用する機種を使用し、サンプルの形状のキャビティを有する上下金型を使用した。射出成形条件(金型温度、射出圧力等)は、ガラス繊維ができるだけ長く残存するように、低剪断力になる成形条件で成形した。
本発明の基本材料となる熱可塑性合成樹脂は、コストが低く、且つ焼却時に有害物質を出さないため環境に優しいので、ポリプロピレン樹脂が用いられる。
本発明において、第1ペレットに用いるガラス繊維の大きさは、直径10μm〜20μm、長さ5mm〜20mmとすることが好ましい。ガラス繊維の長さが長いと、スクリューへの噛み込みが悪化し、成形サイクル、充填不良等の成形面での不具合が出る。逆に、短いと、所望の物性が得られなくなる。また、ガラス繊維の直径が小さいと所望する成形品の曲げ剛性が下がり、逆に大きいと流動性を阻害し充填不良等の成形面での不具合が出る。そのために、上記範囲とすることが好ましい。
第2ペレットに用いるガラス繊維の大きさは、直径10μm〜20μm、長さ0.5mm〜3mmとすることが好ましい。ガラス繊維の長さが短いと、成形できなくなる。逆に、長いと、ガラス長繊維と近い長さになり、短繊維を混合する意味が無くなる。また、第1ペレットに用いるガラス繊維と同様に、ガラス繊維の直径が小さいと所望する成形品の曲げ剛性が下がり、逆に大きいと流動性を阻害し充填不良等の成形面での不具合が出る。そのために、上記範囲とすることが好ましい。
ガラス長繊維とガラス短繊維との割合は、19:1〜7:3、特に19:1〜17:3とすることが好ましい。ガラス長繊維とガラス短繊維との割合は、長繊維の長さや第1ペレットへの含有量によって差異があり、ガラス長繊維の繊維長さが長くなると、上記割合の範囲は短繊維を増やしてもよい方向に広くなる傾向にある。しかし、ガラス短繊維が多くなると、機械的強度が下がる傾向になることもあり、上記範囲とすることが好ましい。
ポリプロピレン樹脂中のガラス繊維重量は、長繊維:30〜50重量%/全重量、短繊維:30〜50重量%/全重量とすることが好ましい。
射出成形品の残存重量平均繊維長さ(後で説明する)は、第1ペレット単体のみの射出成形品を成形した場合の長繊維の残存重量平均繊維長さが、第1ペレットに含有されるガラス長繊維の繊維長さに比較して、0.4倍以上となる成形条件で成形することが好ましい。なお、上限は基本的に限定されないが、実際上は、0.6倍が得られれば十分である。
(射出成形条件)
射出成形には、成形品の中に長くガラス繊維を残すために、低剪断仕様のスクリューを用いて、スクリュー回転数および背圧などの成形条件に配慮する事が好ましい。
「低剪断仕様のスクリュー」とは、合成樹脂(射出成形材料)の計量・可塑化・押出し(射出)を1つのスクリューで行う一般的なインライン式射出成形機において、合成樹脂の可塑化に際して合成樹脂に剪断力を極力掛けないように設計されたスクリューである。具体的には、例えば、三菱重工プラスチックテクノロジー(株)製の長繊維強化樹脂専用スクリューや高粘度樹脂用Fスクリュー、広州市衝動機電科技有限公司製の円錐形ツインスクリューや平行ツインスクリュー、日本製鋼所の射出成形機(J220AD−2M、K型スクリュー)等がある。
上記のような射出成形機において、成形品の中に長くガラス繊維を残すためには、成形条件として、以下のようにする事が好ましい。スクリュー回転数は、20〜75RPMとすることが好ましい。回転数が低いと、成形サイクル、充填不良等の成形面での不具合が出る。逆に、高回転になると、繊維の折損による物性面の影響が無視できなくなる。そのために、上記範囲とすることが好ましい。
また、背圧は、1〜15MPaとすることが好ましい。背圧が低いと、成形サイクル、充填不良等の成形面での不具合が出る。逆に、背圧が高いと、繊維の折損による物性面の影響が無視できなくなる。そのために、上記範囲とすることが好ましい。
スクリュー前進速度は、0.2〜10mm/secとすることが好ましい。スクリュー前進速度が低いと、成形サイクル、充填不良等の成形面での不具合が出る。逆に、スクリュー前進速度が高いと、繊維の折損による物性面の影響が無視できなくなる。そのために、上記範囲とすることが好ましい。
射出温度は、250〜300℃とすることが好ましい。射出温度が低いと、成形サイクル、充填不良等の成形面での不具合が出る。逆に、射出温度が高いと、繊維の折損による物性面の影響が無視できなくなる。そのために、上記範囲とすることが好ましい。
次に、具体的に実施した実施例について説明する。
(サンプル)
ガラス繊維強化ポリプロピレン樹脂(GFPP)の第1ペレットは、直径が15μmのガラス繊維が、一方向に並んで束になったガラス繊維束に、溶融させたプラスチックを含浸させる製法で製造される。GFPPとして、ガラス繊維を全重量に対して、40重量%含有するダイセルポリマー(株)製のプラストロンPP−GF40−01(商品名)を用いた。この第1ペレットは、ペレットの長さ(即ち、ガラス繊維の長さ)が長いタイプであり、以下、LFP(Long Fiber Plastic)と称す。LFPの繊維長さが15mm(以下L15と称す)、11mm(以下L11と称す)、7mm(以下L7と称す)のそれぞれを用意する。
また、第2ペレットは、上記LFPを二軸押出機で再混練した同組成のガラス繊維強化ポリプロピレン樹脂を用いた。ペレットの長さ(即ち、ガラス繊維の長さ)が短いタイプであり、以下、SFP(Short Fiber Plastic)と称す。SFPは、繊維長が3mm(以下D3と称す)である。
射出成形機は、(株)日本製鋼所製の射出成形機J220AD−2M(300H K型スクリュー)を使用した。射出成形条件は、射出温度:280℃、スクリュー回転数:60RPM(J220AD−2Mの最大回転数は、400RPMであるが、低せん断力になるようにするために、それを60RPMの低回転で使用した)、背圧:5MPaとした。そして、平状のサンプルを成形した。サンプルの寸法は、樹脂流れ方向(以下MDと称す)に180mmで、樹脂非流れ方向(以下TDと称す)に175mmで、板厚3mmとした。試験片はJIS K7139に準じて切出した。
サンプルは、D3,L7,L11,L15のみを、それぞれ40重量%で含有するポリプロピレン樹脂のペレットを用いて、成形品を作製し、それぞれ比較例1、比較例2、比較例3、比較例4とした。そして、LFPのペレットとSFPのペレットを所定の配合率に混合したペレットを用いて、成形品を作製した。その成形品は、L7(比較例2)に対して、D3が5%,10%,15%,20%,25%,50%含まれる例を、それぞれサンプル21〜26とした。また、L11(比較例3)に対して、D3が5%,10%,15%,20%,25%,50%の例を、それぞれサンプル31〜36とした。また、L15(比較例4)に対して、D3が5%,10%,15%,20%,25%,50%の例を、それぞれサンプル41〜46とした。これらのサンプル、比較例を、図1に示す。
(残存重量平均繊維長さの測定)
上記サンプルや比較例のそれぞれの残存繊維長さを、残存重量平均繊維長さとして求めた。本発明では、残存重量平均繊維長さを、以下のようにして求めた。
残存する繊維長さ(X)を、短繊維群(2mm以下)と中繊維群(2〜5mm)および長繊維群(5mm以上)と3つの繊維グループに分類し、各繊維グループの重量を算出する。
短繊維グループの重量:Wa
中繊維グループの重量:Wb
長繊維グループの重量:Wc
この重量から、繊維総重Wを算出する。
W=Wa+Wb+Wc
そして、各繊維グループの重量比率を算出する。
短繊維グループの重量比率:Wa/W
中繊維グループの重量比率:Wb/W
長繊維グループの重量比率:Wc/W
次に、顕微鏡観察にて、各繊維グループの繊維長を測定する。
短繊維グループの繊維長さ:d1,d2,d3,…
中繊維グループの繊維長さ:e1,e2,e3,…
長繊維グループの繊維長さ:f1,f2,f3,…
これらの繊維長さから、平均繊維長さを算出する。
短繊維グループの平均繊維長さD:d1+d2+d3+…,/本数
中繊維グループの平均繊維長さE:e1+e2+e3+…,/本数
長繊維グループの平均繊維長さF:f1+f2+f3+…,/本数
分類した各繊維グループの平均繊維長さと重量比率の積の総和により全体の残存重量平均繊維長さを求めた。
残存重量平均繊維長さH
=(Wa/WxD)+(Wb/WxE)+(Wc/WxF)
(残存重量平均繊維長さの比率の算出)
各比較例及びサンプルについて、残存重量平均繊維長さHを順次算出した。残存重量平均繊維長さの比率は、それぞれの比較例に対するサンプルの比率で、下記のようにして求めた。
比較例2(L7:100%)の残存重量平均繊維長さ(H2)に対するサンプル21(L7:95%+D3:5%)の残存重量平均繊維長さ(H21)、即ちH21/H2、サンプル22の残存重量平均繊維長さ(H22)、即ちH222/H2……、
比較例3(L11:100%)の残存重量平均繊維長さ(H3)に対するサンプル31(L11:95%+D3:5%)の残存重量平均繊維長さ(H31)、即ちH31/H3、サンプル32の残存重量平均繊維長さ(H32)、即ちH32/H3、……、
比較例4(L15:100%)の残存重量平均繊維長さ(H4)に対するサンプル41(L15:95%+D3:5%)の残存重量平均繊維長さ(H41)、即ちH41/H4、サンプル422の残存重量平均繊維長さ(H42)、即ちH42/H42、……
を順次演算して求めた。その結果を、図1及び図2に示す。
(機械的特性の測定)
機械的特性の試験には、精密万能試験機(オートグラフAG−5kNX、(株)島津製作所製)を用いて三点曲げ試験(JIS K7171準拠)および引張試験(JIS K7162準拠)を行った。三点曲げ試験では、試験速度を2mm/min、スパンを48mmとし、引張試験は、試験速度を20mm/min、チャック間距離を115mmとして、それぞれ常温下で行った。三点曲げ試験の結果から、曲げ弾性率を求めた。また、打抜き面衝撃試験は、パンクチャー衝撃試験機(JIS K7211準拠、ダイキョーニシカワ(株)製)にて最大衝撃力までに費やしたエネルギーを求め、これを衝撃吸収エネルギーとした。
長繊維と短繊維との混合割合に対して、曲げ弾性率を示すグラフ、引張強度を示すグラフ、衝撃吸収エネルギーを示すグラフを、それぞれ図3、図4、図5に示す。
図1に示すように、ポリプロピレン樹脂に、直径が15μmで、長さが7mm、11mm、15mmのガラス長繊維を40重量%含有する第1ペレットと、第1ペレットを細分化して形成した、直径が3μmで、長さが3mmのガラス短繊維を含有する第2ペレットとを用意し、この第1ペレットとこの第2ペレットとを、長繊維と短繊維との割合が、所定の割合になるように混合して射出成形した。図1に示すように、L7の長繊維のみ含有するペレットから得られた成形品の残存重量平均繊維長さは4.2mm、L11では5.1mm、L15では8.4mmであり、L7では、元の繊維長さに対して、L7では60%、L11では46%、L15では56%となった。即ち、L7,L11,L15のいずれ場合にも、元の繊維長さに対して残存重量平均繊維長さは40%以上である成形品が得られた。
上記成形条件で、図1の各サンプル、比較例について、残存重量平均繊維長さ及びその比率を求めた。その結果は、図2に示すように、得られた射出成形品について、ガラス繊維の残存重量平均繊維長さを、第1ペレット単体のみを射出成形して成形品を得た場合のガラス繊維の残存重量平均繊維長さに対する比率で求めた。図2に示すように、特定の範囲にて、比率が1.0を超える、即ち、ガラス繊維の残存重量平均繊維長さが、第1ペレット単体のみを射出成形して成形品を得た場合のガラス繊維の残存重量平均繊維長さよりも長い状態になるものが得られた。具体的には、L7の長繊維とD3の短繊維との混合の場合には、短繊維を僅かに加えた場合から、23重量%の範囲で、比率が1.0を超えた。L11の長繊維とD3の短繊維との混合の場合には、短繊維を僅かに加えた場合から、35重量%の範囲で、比率が1.0を超えた。L15の長繊維とD3の短繊維との混合の場合には、短繊維を僅かに加えた場合から、15重量%の範囲で、比率が1.0を超えた。
図3に示すように、曲げ弾性率は、L7,L11,L15の長繊維とD3の短繊維を混合した場合、D3の混合割合が増えるに従って、いずれも上昇している。即ち、残存重量平均繊維長さの比率が1.0を超える範囲でも、曲げ弾性率は増加しており、残存重量平均繊維長さの比率には、影響されないと推測される。
図4に示すように、引張強度は、長繊維L7,L11,L15のいずれの場合でも短繊維D3の混合割合が増えることによって、いずれの長繊維でも下がる傾向にあるが、短繊維D3の混合割合が少ない場合には、68MPa以上を確保できるので、引っ張り強度は要求を満足できている。具体的には、L7とD3の混合の場合には、短繊維が10重量%ぐらいまでは、L7のみの場合と同じであり、それ以上に短繊維が増えると下がっている。L11とD3の混合の場合には、短繊維が25重量%ぐらいまでは、L11のみの場合とほぼ同じであり、それから短繊維が増えるとだんだんと下がっている。L15とD3の混合の場合には、短繊維が10重量%ぐらいでも低下しており、25%ぐらいまではその値を維持するが、それから短繊維が増えると又徐々に下がっている。
それに対して、耐衝撃エネルギーについては、図5に示すように、L7,L11,L15のいずれの場合にも、L7のみ、L11のみ、L15のみに比較して、D3の短繊維を10%含有することで上昇している。そして、L7とL11では、短繊維が25%ぐらいまでは、長繊維のみの場合に比較して高い値を維持でき、L15では、約15%ぐらいまでは、高い値を維持できている。これらの高い値は、残存重量平均繊維長さの比率が10を超えている範囲と重なっており、残存重量平均繊維長さが長くなった効果と言える。
詳細な理由は明確でないが、短繊維を少量混合することで繊維に加わる応力が小さくなって、繊維が破損し難くなって、その結果、耐衝撃エネルギーが高まると共に残存重量平均繊維長さが長くなったものと推測される。
上記サンプルや比較例では、第1ペレット及び第2ペレットとして、直径が15μmのガラス繊維であったが、本発明は、経験的に、直径は10μm〜20μmの範囲のものに適用できると言える。また、上記サンプルや比較例では、ガラス繊維の含有量は、全重量に対して40重量%であったが、本発明は、経験的に、30〜50重量%の範囲で含有するものに適用できると言える。
また、第1ペレット及び第2ペレット中のガラス繊維は、一方向に並んで束になったガラス繊維束に、溶融させたプラスチックを含浸させる製法で製造されたものが、好ましい。
本発明は、ガラス長繊維を含有するペレットとガラス短繊維を含有するペレットを混合して射出成形して、ガラス繊維強化樹脂成形品を成形する方法に極めて有用であり、自動車用部品、家電製品用部品、OA機器用部品等に好適に適用できる。

Claims (6)

  1. ポリプロピレン樹脂にガラス繊維を含むガラス繊維強化樹脂成形品の成形方法であって、
    ポリプロピレン樹脂に、直径が10μm〜20μmで長さが5mm〜20mmのガラス長繊維を含有する第1ペレットと、
    ポリプロピレン樹脂に、直径が10μm〜20μmで長さが0.5mm〜3mmのガラス短繊維を含有する第2ペレットとを用意し、
    上記第1ペレットと上記第2ペレットとを、上記長繊維と上記短繊維との重量比率が、19:1〜7:3の割合で混合して射出成形し、
    成形された射出成形品のガラス繊維の残存重量平均繊維長さを、上記第1ペレット単体のみを射出成形して成形品を得た場合のガラス繊維の残存重量平均繊維長さ及び上記第2ペレット単体のみを射出成形して成形品を得た場合のガラス繊維の残存重量平均繊維長さよりも長くすることを特徴とするガラス繊維強化樹脂成形品の成形方法。
  2. 請求項1において、
    上記第1ペレットが含有する上記ガラス長繊維の長さが7mm〜15mmで、
    上記第1ペレットと上記第2ペレットとを、上記第1ペレットが含有する上記長繊維と上記第2ペレットが含有する上記短繊維との重量比率が、19:1〜17:3の割合で混合して射出成形することを特徴とするガラス繊維強化樹脂成形品の成形方法。
  3. 請求項1又は2において、
    上記第1ペレット及び上記第2ペレットは、どちらも、ガラス繊維を全重量の30〜70重量%含有することを特徴とするガラス繊維強化樹脂成形品の成形方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つにおいて、
    上記第1ペレット単体のみの射出成形品を得た場合の上記長繊維の残存重量平均繊維長さが、上記第1ペレットに含有されるガラス長繊維の繊維長さに比較して、0.4倍以上になる成形条件を求め、この成形条件で上記第1ペレットと上記第2ペレットとを混合して射出成形することを特徴とするガラス繊維強化樹脂成形品の成形方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つにおいて、
    上記第2ペレットは、上記第1ペレットを二軸押出機で再混練して得られるペレットからなることを特徴とするガラス繊維強化樹脂成形品の成形方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つにおいて、
    上記射出成形では、直径が15μmで長さが11mmのガラス繊維を40重量%で含有するポリプロピレン樹脂のペレットを用いて成形品を成形した場合に該成形品に含まれる上記ガラス繊維の残存重量平均繊維長さが5.1mm超となる成形条件で使用可能なスクリューを有する射出成形機、或いはプリプランジャー式射出成形機を用いて成形することを特徴とするガラス繊維強化樹脂成形品の成形方法。
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