JP6501440B1 - 落下防止ネット構造の施工方法、落下防止ネット構造、及び落下防止ネット構造に備えられる固定金具 - Google Patents

落下防止ネット構造の施工方法、落下防止ネット構造、及び落下防止ネット構造に備えられる固定金具 Download PDF

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Abstract

【課題】落下防止ネットの設置作業をより安全且つ短時間に実施可能とする。【解決手段】本発明の落下防止ネット構造の施工方法は、建物Bの壁面に、第1のワイヤ10を複数互いに平行となるように取り付ける工程と、網目状に形成されたネット11の周縁に第2のワイヤ12が予め取り付けられたネットユニット26を、水平方向に沿うように取り付けられた第1のワイヤ10と同じ高さまで移動させる工程と、移動させられたネットユニット26の第2のワイヤ12を、建物Bの壁面に設けられた第1のワイヤ10に隣接するように配備させ、両ワイヤを複数の固定金具2を用いて連結させる工程と、を有することを特徴とする。【選択図】図3

Description

本発明は、建物内に既設された天井(特に、後述する特定天井)などの落下を防止する落下防止ネット構造の施工方法、落下防止ネット構造、及び落下防止ネット構造に備えられる固定金具に関するものである。
平成25年の国土交通省告示(国土交通省平成25年告示第771号)では、吊り天井の中でも一定の条件を満足するものの一部を、脱落によって重大な危害を生じるおそれがある「特定天井」と定義し、「特定天井」に該当する天井が既存建築物にある場合は落下防止措置を講じることが定められている。「特定天井」に該当する天井とは、居室、廊下その他の人が日常立ち入る場所に設けられるものであって、高さ6mを超える天井の部分で面積200mを超えるものであり、天井面構成部等の単位面積質量が2kgを超えるものとされている。
ところで、既存の建築物の天井が「特定天井」に該当する場合、上述した落下防止措置としては、既存の天井(吊り天井)を撤去し直天井で対応する直天井工法、既存の天井はそのままで鉄骨などで既存の天井を耐震補強する耐震天井工法、さらには既存の天井を撤去し軽量天井や耐震天井を新たに設置する工法などが採用される。
ただ、これらの工法はいずれも工期が長く設置コストも高いものとなりやすい。それゆえ、既存の特定天井はそのままで、天井の落下を防止する落下防止ネット構造を特定天井のすぐ下に施工する工法(出願人が提唱するフェイルセーフネット工法などがこの方法に該当する)が注目されている。このような落下防止ネット構造を設ける工法(フェイルセーフネット工法)を採用すれば、上述したどの工法よりも短い工期で設置が可能となり、設置コストも低く抑えられるという利点を得ることができる。
このような落下防止ネット構造を設ける技術としては、例えば特許文献1に示すようなものも知られている。
すなわち、特許文献1は、天井支持部材に固定され、網目を有するものであって、網目をテープ状の芯部材に巻き付けた状態で、芯部材の長手方向に縫製された端部を有している天井落下防止用ネットを開示する。この特許文献1には、網目を有して、落下物を受け止める天井落下防止用ネットと、天井落下防止用ネットを固定する天井支持部材とからなる天井落下防止構造であって、天井落下防止用ネットが、網目をテープ状の芯部材に巻き付けた状態で、芯部材の長手方向に縫製された端部を有するものも開示されている。
特許第6223762号公報
特許文献1の天井落下防止用ネットや天井落下防止構造では、落下防止ネットの端部を、建物の壁面に予め設置されたレーシングバーに重ねた上で、レーシングロープを外側から螺旋状に巻き付け、落下防止ネットがレーシングバーから離れないように結びつける。これにより、特許文献1の技術は、落下防止ネットを建物の壁面に対して懸架した状態に固定している。
しかしながら、上述した天井落下防止用ネットは、吊り下げ天井の10cm〜15cm下方に設けられるのが一般的であり、吊り下げ天井は当然ながら床面から5mを超える高所に設置される。つまり、特許文献1の天井落下防止構造については、設置作業自体がいわゆる高所作業となるため安全性に対する特別な配慮が必要となり、設置作業もできる限り短時間に済ませるのが好ましい。
ところが、特許文献1の天井落下防止用ネットは、レーシングバーと落下防止ネットの端部とをレーシングロープを巻き付けて連結するため、連結作業にはある程度の手間と時間とがかかる。当然、特許文献1の天井落下防止用ネットは、作業効率が良いものではなく、高所作業の時間も多くなるという問題を備えていた。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、落下防止ネット構造の設置作業をより安全且つ簡便に済ませることができる落下防止ネット構造の施工方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、建物の高所への取り付けを簡便且つ短時間に行うことができる落下防止ネット構造及び落下防止ネット構造に備えられる固定金具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の落下防止ネット構造の施工方法は以下の技術的手段を講じている。
即ち、本発明の落下防止ネット構造の施工方法は、建物の壁面に、金属製の第1のワイヤを複数互いに平行となるように取り付ける工程と、網目状に形成された合成樹脂製のネットの周縁に金属製の第2のワイヤが予め取り付けられたネットユニットを、水平方向に沿うように取り付けられた第1のワイヤと同じ高さまで移動させる工程と、前記移動させられたネットユニットの第2のワイヤを、建物の壁面に設けられた第1のワイヤに隣接するように配備させ、前記ネットユニットの第2のワイヤと第1のワイヤとを複数の固定金具を用いて引き揃えた状態で締め上げて固定する工程と、を有することを特徴とする。
なお、好ましくは、前記第1のワイヤを取り付ける工程においては、吊り天井が既設された建物の内側壁面であって、互いに対面し合う内側壁面のそれぞれに、前記第1のワイヤを水平方向に沿うように取り付け、前記ネットユニットを移動させる工程においては、前記第2のワイヤが第1のワイヤに隣接すると共に第1のワイヤに沿う高さとなるまで前記ネットユニットを吊り上げ、前記固定金具を用いて連結させる工程においては、前記吊り上げられた第2のワイヤが第1のワイヤに対して引き揃えられた状態で、前記両ワイヤを複数の固定金具を用いて連結させるとよい。
また、本発明の落下防止ネット構造は、建物の壁面に、互いに平行となるように取り付けられた複数の金属製の第1のワイヤと、網目状に形成された合成樹脂製のネットの周縁に、前記第1のワイヤに隣接するように金属製の第2のワイヤが取り付けられたネットユニットと、前記第1のワイヤと、前記ネットユニットの第2のワイヤと、を引き揃えた状態で締め上げて固定する複数の固定金具と、を有することを特徴とする。
なお、好ましくは、前記第1のワイヤは、吊り天井が既設された建物の内側壁面であって、互いに対面し合う内側壁面のそれぞれに水平方向に沿うように取り付けられており、前記ネットユニットは、前記ネットを水平方向に沿うように広げた状態で配備されており、前記ネットユニットの第2のワイヤは、前記第1のワイヤに隣接すると共に沿うように配備されているとよい。
さらに、本発明の落下防止ネット構造に備えられる固定金具は、前記第1のワイヤ及び第2のワイヤを挿通可能とするワイヤ挿通孔が中央に形成された金具本体と、前記ワイヤ挿通孔とは交差する方向に向かって金具本体に形成された雄ねじ部または雌ねじ部と、前記雄ねじ部または雌ねじ部に対して螺合する雌ねじ部または雄ねじ部を備えた第1締め付け部材と、前記雄ねじ部または雌ねじ部に対して第1締め付け部材とは反対側から螺合する雌ねじ部または雄ねじ部を備えた第2締め付け部材と、を備えており、前記第1締め付け部材と第2締め付け部材とで、前記ワイヤ挿通孔に挿通された第1のワイヤ及び第2のワイヤを挟み込み固定可能な構成とされていることを特徴とする。
なお、好ましくは、前記金具本体、第1締め付け部材又は第2締め付け部材の少なくともいずれか一方に、前記金具本体と第1締め付け部材又は第2締め付け部材との螺合状態が緩むことを防止する緩み止め手段が設けられているとよい。
本発明の落下防止ネット構造の施工方法によれば、落下防止ネット構造の設置作業をより簡便且つ短時間に済ませることができる。また、本発明の落下防止ネット構造及び落下防止ネット構造に備えられる固定金具によれば、建物の高所への取り付けを簡便且つ短時間で行うことができる落下防止ネット構造及び金具を提供することができる。
本実施形態の落下防止ネット構造が設置された建物の内部構造を示した図である。 本実施形態の施工方法により第1のワイヤを建物内に設置する手順を示した図である。 本実施形態の施工方法により、第2のワイヤが四辺に予め設けられた落下防止ネットを吊り上げる手順を示した図である。 本実施形態の施工方法により、落下防止ネットの第2のワイヤを第1のワイヤに固定金具で取り付ける手順を示した図である。 本実施形態の固定金具を示した図である。
以下、本発明の落下防止ネット構造1の施工方法、落下防止ネット構造1、及び落下防止ネット構造1に備えられる固定金具2の実施形態を、図面に基づき詳しく説明する。
本発明の落下防止ネット構造1は、建物Bの内壁(内側壁)や外壁(外側壁)などに取り付けられて、天井、屋根、外壁、窓などのような建物Bの一部が建物Bから落下することを防止したり、建物B内に置かれた工事資材などの物品、さらには作業者や工事人などが落下したりすることを防止可能となっている。
例えば、本発明の落下防止ネット構造1を建物B内に設けられた既存の吊り天井3(特定天井)の下に設置すれば、地震などで吊り天井3が落下することを防止可能となる。また、本発明の落下防止ネット構造1を、建物Bの外壁に沿って設置すれば、外壁改装などの際に誤って外壁の一部が落下したり、作業者や工事資材が落下したりすることを防止可能となる。
なお、図1に示す本実施形態は、既存の吊り天井3(特定天井)の落下を防止するものであり、吊り天井3が既設された建物Bの内側壁面9に架け渡すように取り付けられて、震災や老朽化などで吊り天井3が落下することを防止可能な「フェイルセーフネット」の用途に用いられるものとなっている。
上述した「フェイルセーフネット」は、「背景技術」でも説明したように、国土交通省告示で「特定天井」と該当する天井に対して、天井の落下を防止する目的で設置されるものである。この「特定天井」に該当する天井とは、居室、廊下その他の人が日常立ち入る場所に設けられ、高さ6mを超える天井の部分で面積200mを超え、天井面構成部等の単位面積質量が2kgを超えるものと定められている。
具体的には、「特定天井」に該当する吊り天井3とは、図1に示すようなものとなる。
すなわち、図1は、体育館(建物B)の内部に設けられた吊り天井3と、この吊り天井3の落下を防止する本実施形態の落下防止ネット構造1とを示したものである。
上述した吊り天井3は、図1においてグレーで示された部分であり、体育館(建物B)の天井に吊下状態で設置された吊下金具4と、吊下金具4で支持されると共に直天井5の下部に水平方向に沿って設けられた野縁受6と、この野縁受6に対して交差状(直交状)に設けられた野縁7と、野縁7の下側にビスなどを用いて取り付けられた面材8と、を組み合わせたものとなっている。
上述した図1の吊り天井3は、吊下金具4のみで建物Bの天井に固定されているため、吊下金具4が錆びて劣化したり、ここにさらに地震の震動が加わったりすると、吊下金具4が破損、脱落などを起こして吊り天井3が落下するとの報告がある。
そこで、図1の吊り天井3に代表される「特定天井」に対しては、直天井工法、耐震天井工法、軽量天井や耐震天井の新設工法などの落下措置が講じられる。ただ、これらの工法は工期や設置コストの面で問題があるため、本実施形態では上述した吊り天井3の下側に落下防止ネット構造1(フェイルセーフネット)を設置する「フェイルセーフネット工法」を採用している。
具体的には、本実施形態の落下防止ネット構造1は、建物Bの内側壁面9に、互いに水平方向に沿って平行となるように取り付けられた少なくとも1組の第1のワイヤ10と、合繊繊維糸などを編織することで網目状に形成されたネット11の周縁に第2のワイヤ12が第1のワイヤ10とに近接するように予め取り付けられる(縫い付けられる)ネットユニット26と、ネットユニット26の第2のワイヤ12と第1のワイヤ10とを固定する複数の固定金具2と、を有している。
次に、本実施形態の落下防止ネット構造1を構成するネットユニット26、第1のワイヤ10、第2のワイヤ12、及び固定金具2について説明する。
ネットユニット26は、網目状に形成されたネット11と、ネット11の周縁に設けられた第2のワイヤ12と、を有している。
ネット11は、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレンなどの合成樹脂糸を用いて網目状に形成された部材である。上述したネットを構成する合成繊維糸には、径が5mmφ〜50mmφ、好ましくは10mmφ〜25mmφのものを用いるのが良い。また、ネット11には、網目が、有結節編(ネットの交差部に結び目があるもの)、無結節(ネットの交差部に結び目がないもの)、またはラッセル編(糸目に結節部分がなく、レース状に編み込まれたもの)のいずれのものを採用してもよい。なお、ネット11には、落下した天井を受け止めるために、破断強度が200N/m以上、好ましくは250N/m〜500N/mになるようなものを採用する必要がある。
上述した本実施形態のネット11は、互いに平行な2組の辺を組み合わせた四角形状の外観を有している。ただ、演舞場などのように吊り天井3が複雑な形状の場合(例えば、日本武道館のように八角形の形状の場合)は、5以上の辺を有する多角形状などを採用しても良い。また、ネット11の寸法は、本実施形態の場合であれば、5m×5m程度の小面積のものから30m×30mの大面積のものまで、天井や天井の桁間隔などに合わせてサイズを適宜変えて用いることができる。
なお、上述したネット11の周縁には、後述する第2のワイヤ12が全周に亘って縫い付けられている。なお、この第2のワイヤ12については、後ほど詳しく説明する。
第1のワイヤ10は、上述したネットユニット26を固定するために、建物B側に予め張設されるワイヤである。図1の例では第1のワイヤ10は建物Bの梁部BM(RC梁)に沿った方向のみに張設されているが、実際の施工では梁部BMに垂直な方向に伸びる内壁面に対しても第1のワイヤ10は張設されることがある。特に、建物Bの内壁面同士が交差する隅では、それぞれの内壁面に沿って第1のワイヤ10が水平に設けられ、第1のワイヤ10同士も直交し合うことになる。
上述した第1のワイヤ10は、線径が5mmφ〜20mmφ、好ましくは6mmφ〜12mmφであり、鋼材(SS材など)で形成された単線または多ストランド線で形成されている。第1のワイヤ10の表面には、耐食性を向上させるために必要に応じて溶融亜鉛メッキ(ドブメッキ)などが設けられる。上述した第1のワイヤ10は、ワイヤ支持金具13を用いて、建物B側に固定されている。このワイヤ支持金具13については後ほど詳しく説明する。
第2のワイヤ12は、ネットユニット26を縁取りするようにネット11の周縁に設けられるものであり、上述した第1のワイヤ10に連結されることでネットユニット26を固定するものである。第2のワイヤ12は、第1のワイヤ10と同様な線径、材質を有するワイヤであり、その表面には必要に応じて溶融亜鉛メッキなどが設けられている。
第2のワイヤ12は、建物Bへの設置工事よりも先に、工場などで予めネット11に取り付けられている。具体的には、上述したネット11を所望の寸法に切り出し、切り出されたネット11の周縁(辺)に隣接するように第2のワイヤ12を寄り添わせる。このとき、ネット11の寸法が大きくネット11がだぶついて余るようであれば、ネット11の周縁を第2のワイヤ12に対して折り返した状態で後述するように縫い付けても良い。上述のように第2のワイヤ12を寄り添わせたら、第2のワイヤ12とネット11の周縁とをネット周囲ロープ(例えば、6mm程度の線径のポリエチレンロープ)を用いて縫い付けて固定する。このようにすれば、第2のワイヤ12が周縁に予め縫い付けられたネット11を用意することができる。
図1に示すように、上述した第1のワイヤ10を建物B側に固定するワイヤ支持金具13には、第1のワイヤ10の両端を支持する第1支持金具14と、第1のワイヤ10の長手方向の中途側を支持する第2支持金具15と、の2種類がある。このように複数のワイヤ支持金具13を所定の間隔に設けるのは、吊り天井などが落下した場合には天井から加わる衝撃や重量を設けられたワイヤ支持金具13で支持しなければならないからである。
具体的には、第1支持金具14は、第1のワイヤ10の両端に配備されて、第1のワイヤ10を建物Bの壁面(内側壁面9)に固定する金具である。この第1支持金具14には、第1のワイヤ10に張力を付与して、第1のワイヤ10を建物Bの内壁面間に張設する機能が設けられている。
より詳しくは、第1支持金具14は、第1のワイヤ10の端部を建物Bの内壁面に固定するための金属部材であり、本実施形態では板状に形成された基部14bの中央に、U字状に曲げられたフック部14aを突出するように備えたものが用いられている。上述した板状の基部14bを建物Bの内壁面などにアンカーボルトなどを用いて固定し、U字状に曲げられたフック部14aに第1のワイヤ10の端部を通して第1のワイヤ10を折り返し、折り返された第1のワイヤ10の端部を元の第1のワイヤ10上に重ね合わせてワイヤークリップなどで固定することで、第1支持金具14は第1のワイヤ10の端部を建物Bの内側壁面9に固定可能となっている。
第2支持金具15は、第1のワイヤ10の中途部(長手方向の中途部)を支持する部材であり、上端は建物Bの直天井5に吊下状態で取り付けられており、吊り天井3を上下に貫通した下端で第1のワイヤ10を支持している。具体的には、第2支持金具15の上端には、建物Bの天井などに対して下方から固定可能とされた基部15bが設けられている。基部15bの中央には棒状のシャフト15aが取り付けられており、シャフト15aは基部15bから下方に向かって上下方向に伸びる構造となっている。このシャフト15aは、上下方向に吊り天井3を貫通しており、シャフト15aの下端は吊り天井3の下方に位置している。そして、シャフト15aの下端には、第1のワイヤ10が水平方向に挿通可能なリング部材15c(アイボルト)が形成されている。
つまり、リング部材15cに第1のワイヤ10を挿通すれば、リング部材15cはシャフト15aと基部15bとを介して建物Bの直天井5に支持されているため、第2支持金具15により第1のワイヤ10の中途側を支持可能となる。
ところで、上述した第2支持金具15は、第1のワイヤ10に対して所定の間隔をあけて設けられており、複数の第2支持金具15を用いて第1のワイヤ10を支持する構成となっている。このように複数の第2支持金具15を用いるのは、吊り天井3が落下した場合を想定し、落下防止ネット構造1には200N/m以上の荷重に耐えられる耐荷重特性が要求されるからである。
つまり、上述した第2支持金具15の基部15bは、建物Bの直天井5の中でも強度が高い梁部BM(RC梁)などに沿って取り付けられる。この梁部BMに沿った第2支持金具15同士の設置間隔が広すぎると、吊り天井3が落下した場合の荷重に耐えられないため、第2支持金具15同士の設置間隔は遵守しようとする落下防止ネット構造1の耐荷重特性及び第1のワイヤ10間の設置間隔などを考慮して設定される。
ところで、本発明の落下防止ネット構造1は、上述した第1のワイヤ10と、第2のワイヤ12とが、固定金具2を用いて連結可能とされていることを特徴としている。このワイヤ同士を連結する固定金具2は、例えばワイヤクリップ(U字ボルトにワイヤを通した上でクリップ本体にねじ止めする部材)のような部材でも良いし、落下時の耐荷重に対して問題がないのであればターンバックルのような部材でも良い。しかし、より好ましくは、以降に説明する本実施形態の固定金具2を用いるのが良い。
図5に示すように、本実施形態の固定金具2は、金具本体16に挿通された第1のワイヤ10及び第2のワイヤ12を、金具本体16に螺合する第1締め付け部材17と、第1締め付け部材17とは逆方向に螺合する第2締め付け部材18との間に挟み込んで連結する構成となっている。
具体的には、本実施形態の固定金具2は、第1のワイヤ10及び第2のワイヤ12を挿通可能とするワイヤ挿通孔19が中央に形成された金具本体16と、ワイヤ挿通孔19の穿孔方向とは交差する方向に向かって金具本体16にねじ切り加工された雌ねじ部20と、雌ねじ部20に対して螺合する第1雄ねじ部21を備えた第1締め付け部材17と、雌ねじ部20に対して第1締め付け部材17とは反対側から螺合する第2雄ねじ部22を備えた第2締め付け部材18と、を備えている。
図5に示すように、本実施形態の金具本体16は、鋼材などで軸心方向に沿って細長く、且つ、軸心方向の両端が開口した円筒状に形成されている。軸心方向の一方側の開口端には、軸心方向に沿って他方側に向かって伸びるスリット状の切り込み23が形成されている。より詳しく説明すれば、この切り込み23は、第1のワイヤ10や第2のワイヤ12が通過可能な開口幅に形成されており、切り込みの先端は軸方向の中途側よりもやや他端側まで伸びて終端している。また、このスリット状の切り込み23は、金具本体16の軸心を挟んだ金具本体16の反対側の開口端にも形成されており、軸心を挟むように1組形成されている。つまり、これら2カ所の切り込み23の双方を通るように第1のワイヤ10及び第2のワイヤ12を挿通すれば、第1のワイヤ10及び第2のワイヤ12を金具本体16の軸心に対して交差する方向に挿通させることができる。言い換えれば、本実施形態の固定金具2では、軸心を挟むように形成された1組のスリット状の切り込み23が、第1のワイヤ10及び第2のワイヤ12を挿通可能とするワイヤ挿通孔19となっている。
金具本体16の内周面には、金具本体16の軸心回りを螺旋状に周回する雌ねじ部20が形成されており、後述する第1締め付け部材17の第1雄ねじ部21や第2締め付け部材18の第2雄ねじ部20がこの雌ねじ部20に螺合可能となっている。
なお、本実施形態の固定金具2では、第1締め付け部材17と第2締め付け部材18とは、金具本体16の同じ雌ねじ部20に螺合可能となっており、同じピッチや寸法の雄ねじを有するボルトを共用で利用している。具体的には、第1締め付け部材17は上述した金具本体16の雌ねじ部20に螺合可能な第1雄ねじ部21を有しており、また第2締め付け部材18は同じ雌ねじ部20に螺合可能な第2雄ねじ部22を有している。そして、軸心方向の一方側から金具本体16に第1締め付け部材17を螺合させた場合には、第2締め付け部材18を軸心方向の他方側から金具本体16に螺合可能となり、第1締め付け部材17と第2締め付け部材18とは互いに逆方向から金具本体16に螺合する。
上述した金具本体16、第1締め付け部材17、及び第2締め付け部材18を用いた固定金具2を用いれば、第1のワイヤ10及び第2のワイヤ12をワイヤ挿通孔19に挿通した状態で、固定金具2の軸心方向の一方側から第1締め付け部材17を螺合させ、固定金具2の軸心方向の他方側から第2締め付け部材18を螺合させた上で、両締め付け部材17、18同士が近接するように両締め付け部材を締め上げれば、第1のワイヤ10及び第2のワイヤ12が引き揃えた状態で連結することができる。
つまり、本実施形態の固定金具2は、第1締め付け部材17や第2締め付け部材18を金具本体16に螺合させるという簡単な締め付け動作を行うのみで、第1のワイヤ10と第2のワイヤ12とを引き揃えた状態で連結することができ、天井に設けられた第1のワイヤ10にネットユニット26(ネット11)を短時間に設置することが可能となる。
また、本実施形態の固定金具2は、金具本体16、第1締め付け部材17、及び第2締め付け部材18のいずれもが簡単な構造となっているため、低廉な製造コストで金具を製造することが可能となるため、従来の落下防止ネット構造に比べて製造コストを抑えることができる。
なお、上述した固定金具2を用いてワイヤ同士を連結して落下防止ネット構造1を設置した場合であっても、長期間に亘って落下防止ネット構造1に震動や風などが作用すると、固定金具2が緩んでネットユニット26(ネット11)が外れる可能性がある。それゆえ、上述した金具本体16、第1締め付け部材17、または第2締め付け部材18の少なくともいずれかには、雄ねじ部21、22と雌ねじ部20との螺合状態が緩むことを防止する緩み止め手段24を設けるのが良い。
このような緩み止め手段24としては、さまざまな手段を採用することができる。例えば図5に示すようなスプリングワッシャなどの緩み止め部材25を、第1締め付け部材17と金具本体16との間に設けたり、第2締め付け部材18と金具本体16との間に設けたりしてもよい。また、緩み止め部材25を、第1締め付け部材17側と、第2締め付け部材18側との双方に設けても良い。
一方、緩み止め手段24としては、「クサビ原理を利用した締結ネジ」などを第1締め付け部材17や第2締め付け部材18に用いても良いし、アクリル樹脂やナイロン樹脂などを用いた緩み止め剤(ネジ緩み止め接着剤)などを雄ねじ部21、22または雌ねじ部20に塗布し、緩み止め手段24として用いても良い。
しかし、上述した緩み止め手段24として最も好ましいものは、雄ねじ部21、22または雌ねじ部20に対して、ねじ山フランク面に変形を加えた条痕を形成することにより、緩み方向に沿ったスムーズな螺合回転を阻害するようにネジが切られたものを用いるとよい。このような緩み止め手段24であれば、雄ねじ部21、22や雌ねじ部20の加工に合わせて緩み止め手段24を簡単に設けることができ、緩み止め手段24を設けるのに必要な製造コスト(加工コスト)を安く抑えることも可能となるからである。
次に、上述した本実施形態の落下防止ネット構造1を建物Bの吊り天井3の下側に設置する方法、言い換えれば本発明の落下防止ネット構造1の施工方法について説明する。
図2に示すように、建物B(体育館)の内側に設けられた吊り天井3の下方に、本実施形態の落下防止ネット構造1を施工する場合について考える。
上述した建物Bは、鉄筋コンクリート造りの体育館であり、建物Bの内部には梁部BM(RC梁)が平行に複数条に亘って形成された直天井5が設けられている。本実施形態の落下防止ネット構造1はこの直天井5の梁部BMを利用して施工される。
具体的には、直天井5の梁部BMの下方に第1支持金具14を用いて第1のワイヤ10を張設する。つまり、梁部BMの下方に位置する建物Bの内側壁面9に、第1支持金具14の基部14bをアンカーボルトなどを用いて固定する。次に、第1支持金具14のU字状に曲げられたフック部14aに第1のワイヤ10の端部を通して第1のワイヤ10を折り返し、折り返された第1のワイヤ10の端部を元の第1のワイヤ10上に重ね合わせてワイヤークリップなどで固定する。このとき、第1のワイヤ10には一定の張力を付与する必要があるので、張力計などを用いて所定の張力となるように第1のワイヤ10の端部を引っ張った上で、複数(本実施形態では4個)のワイヤークリップで固定する。
第1のワイヤ10の一方端が固定されたら、一方端と高さが同じとなるように他方端の端部も建物Bの内側壁面9に固定する。このようにすれば、第1のワイヤ10を水平方向に沿うように、互いに対面し合う内側壁面9間に架け渡すように取り付けることができる。
図2の例では、建物Bの直天井5には、梁部BMが2条設けられているため、それぞれの梁部BMの下方に同じ高さとなるように第1のワイヤ10が張設される。
図3の上図に示すように、第1のワイヤ10が張設されたら、張設された第1のワイヤ10に対して第2支持金具15を取り付け、第1のワイヤ10の中途側を第2支持金具15で支持する。なお、この図3及び図4では、詳細な構造が分かりやすくなるように、吊り天井3を省略した落下防止ネット構造を示している。
具体的には、上述した直天井5の梁部BMに沿って所定の間隔毎に第2支持金具15を取り付ける。この第2支持金具15の取り付け間隔は、落下防止ネット構造1の耐荷重特性及び第1のワイヤ10間の設置間隔などを考慮し、200N/m以上の耐荷重特性が満足可能な間隔に設定される。
また、第2支持金具15を取り付けるに当たっては、梁部BMに基部15bをアンカーボルトなどで取り付け、基部15bからシャフト15aを下方に伸ばし、落下防止しようとする吊り天井3を貫通して下方まで伸びたシャフト15aの下端にアイナット(リング部材15c)を取り付ける。そして、取り付けられたリング部材15cに対して、第1のワイヤ10を挿し通すことで、第1のワイヤ10の中途側が第2支持金具15で支持固定される。
以上が、「建物Bの壁面に、第1のワイヤ10を水平方向に沿って互いに平行となるように取り付ける工程」である。
次に、第1及び第2支持金具14、15を用いて第1のワイヤ10が張設されたら、第2のワイヤ12がネット11の周縁に予め縫い付けられたネットユニット26を第1のワイヤ10と同じ高さまで移動させる。
具体的には、上述したネット11の周縁には、ネット周囲ロープを用いて第2のワイヤ12が巻き付けられている。それゆえ、ネット11を中央の網目が水平方向を向くように、第1のワイヤ10と同じ高さまで吊り上げて移動させる。このようにすれば、第1のワイヤ10に対して第2のワイヤ12を隣接させると共に沿わせることが可能となる。
以上が、「ネット11を、水平方向に沿うように取り付けられた第1のワイヤ10と同じ高さまで移動させる工程」である。
なお、本明細書において、「第1のワイヤ10と第2のワイヤ12とが同じ高さになる」とは、第1のワイヤ10と第2のワイヤ12とが厳密に同じ高さになっていて、水平に並ぶことだけでなく、第1のワイヤ10と第2のワイヤ12とが上下方向に並ぶ場合のように両ワイヤ10、12がほぼ同じ高さに位置している場合も含むものとする。
図4に示すように、第1のワイヤ10と第2のワイヤ12とが同じ高さになったら、移動させられたネット11の第2のワイヤ12を、建物Bの壁面(内側壁面9)に設けられた第1のワイヤ10に近接するように配備させ、両ワイヤを複数の固定金具2を用いて連結させる。
具体的には、上述したように固定金具2の金具本体16には、第1のワイヤ10及び第2のワイヤ12を挿通可能なワイヤ挿通孔19が形成されているため、このワイヤ挿通孔19に第1のワイヤ10及び第2のワイヤ12を挿通させる。このとき、ワイヤ挿通孔19に挿通されるワイヤは2本とは限らない。第1のワイヤ10の両側にネットを取り付ける場合には、第1のワイヤ10を挟んで両側に第2のワイヤ12が配備される場合があり、この場合はワイヤ挿通孔19に1本の第1のワイヤ10と2本の第2のワイヤ12を挿通させることが必要であるからである。
第1のワイヤ10及び第2のワイヤ12がワイヤ挿通孔19に挿通されたら、固定金具2の軸心方向の一方側から第1締め付け部材17を螺合させ、固定金具2の軸心方向の他方側から第2締め付け部材18を螺合させる。そして、両締め付け部材同士が互いに近接するように両締め付け部材を螺合させて、第1のワイヤ10及び第2のワイヤ12を両締め付け部材で挟み込んで締め上げる。このようにすれば、第1のワイヤ10及び第2のワイヤ12が引き揃えた状態で固定金具2により連結される。
以上が、「両ワイヤを複数の固定金具2を用いて連結させる工程」である。
上述した落下防止ネット構造1の施工方法によれば、固定金具2を用いてワイヤ同士の連結を行う場合は、固定金具2の第1及び第2締め付け部材18を金具本体16に螺合させるだけで良いため、落下防止ネット構造1の設置作業をより短時間に済ませることができる。
また、上述した落下防止ネット構造1の設置は、通常ローリングタワーなどを組み上げて高所作業として実施される。ここで、従来の落下防止ネット構造の場合であれば、第1ワイヤへのネットの取り付けはロープの巻き付けという手間がかかる作業を伴うものとなっていた。しかし、本発明の落下防止ネット構造1の場合であれば、固定金具2を用いているため、高所作業にかかる時間も大幅に短縮化できる。そのため、安全性への配慮が必要な高所作業の時間を短くすることができ、設置作業の安全性を高めることも可能となる。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
なお、上記実施形態は、建物Bの内部に設けられた吊り天井3の下方に水平に張設された落下防止ネット構造1を例示するものであった。しかし、本発明の落下防止ネット構造1は、建物Bの内部だけでなく、建物Bの外壁に沿うように設けられるものであっても良いし、吊り天井3の落下だけでなく外壁や屋根材の落下や作業者の落下を防止するものであっても良い。
例えば、本発明の落下防止ネット構造1は、建物Bの外壁に沿って水平方向または上下方向に沿うように第1のワイヤ10を取り付け、この第1のワイヤ10に固定金具2を用いてネット11の周縁に第2のワイヤ12が縫い付けられたネットユニット26を取り付けても良い。
また、上述した第1のワイヤ10を直天井5の梁部BMに対して支持する第2支持金具15は、基部15bが梁部BMに沿わせた状態で固定しやすいように板状に形成されたものを例示した。しかし、建物Bの直天井5にコンクリート製の梁が形成されていない場合にあっては、第2支持金具15として基部15bが板状でないものを用いても良い。
例えば、H鋼などが梁部BMとして走る直天井5に落下防止ネット構造1を設ける場合にあっては、H鋼などを挟み込めるようにコ字状のクランプ部材を第2支持金具15の基部15bに用いても良い。また、シャフト15aがぐらつかないように第2支持金具15を強固に直天井5などに固定する場合には、シャフト15aの伸長方向に沿って補強リブが設けられた第2支持金具15を用いても良い。
さらに、上記実施形態では、固定金具2に雌ねじ部20が設けられ、第1及び第2締め付け部17、18に雄ねじ部21、22が設けられたものを例示した。しかし、金具本体16が雄ねじ部を備えた両ねじボルトであり、第1及び第2締め付け部に雄ねじ部に螺合する雌ねじ部を備えたもの(例えば、ナット)を用いても良い。
1 落下防止ネット構造
2 固定金具
3 吊り天井(特定天井)
4 吊下金具
5 直天井
6 野縁受
7 野縁
8 面材
9 内側壁面
10 第1のワイヤ
11 ネット
12 第2のワイヤ
13 ワイヤ支持金具
14 第1支持金具
14a フック部
14b 基部
15 第2支持金具
15a シャフト
15b 基部
15c リング部材
16 金具本体
17 第1締め付け部材
18 第2締め付け部材
19 ワイヤ挿通孔
20 雌ねじ部
21 第1雄ねじ部
22 第2雄ねじ部
23 切り込み
24 緩み止め手段
25 緩み止め部材
26 ネットユニット
B 建物
BM 梁部

Claims (6)

  1. 建物の壁面に、金属製の第1のワイヤを複数互いに平行となるように取り付ける工程と、
    網目状に形成された合成樹脂製のネットの周縁に金属製の第2のワイヤが予め取り付けられたネットユニットを、水平方向に沿うように取り付けられた第1のワイヤと同じ高さまで移動させる工程と、
    前記移動させられたネットユニットの第2のワイヤを、建物の壁面に設けられた第1のワイヤに隣接するように配備させ、前記ネットユニットの第2のワイヤと第1のワイヤとを複数の固定金具を用いて引き揃えた状態で締め上げて固定する工程と、
    を有することを特徴とする落下防止ネット構造の施工方法。
  2. 前記第1のワイヤを取り付ける工程においては、吊り天井が既設された建物の内側壁面であって、互いに対面し合う内側壁面のそれぞれに、前記第1のワイヤを水平方向に沿うように取り付け、
    前記ネットユニットを移動させる工程においては、前記第2のワイヤが第1のワイヤに隣接すると共に第1のワイヤに沿う高さとなるまで前記ネットユニットを吊り上げ、
    前記固定金具を用いて連結させる工程においては、前記吊り上げられた第2のワイヤが第1のワイヤに対して引き揃えられた状態で、前記両ワイヤを複数の固定金具を用いて連結させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の落下防止ネット構造の施工方法。
  3. 建物の壁面に、互いに平行となるように取り付けられた複数の金属製の第1のワイヤと、
    網目状に形成された合成樹脂製のネットの周縁に、前記第1のワイヤに隣接するように金属製の第2のワイヤが取り付けられたネットユニットと、
    前記第1のワイヤと、前記ネットユニットの第2のワイヤと、を引き揃えた状態で締め上げて固定する複数の固定金具と、
    を有することを特徴とする落下防止ネット構造。
  4. 前記第1のワイヤは、吊り天井が既設された建物の内側壁面であって、互いに対面し合う内側壁面のそれぞれに水平方向に沿うように取り付けられており、
    前記ネットユニットは、前記ネットを水平方向に沿うように広げた状態で配備されており、
    前記ネットユニットの第2のワイヤは、前記第1のワイヤに隣接すると共に沿うように配備されている
    ことを特徴とする請求項3に記載の落下防止ネット構造。
  5. 前記第1のワイヤ及び第2のワイヤを挿通可能とするワイヤ挿通孔が中央に形成された金具本体と、
    前記ワイヤ挿通孔とは交差する方向に向かって金具本体に形成された雄ねじ部または雌ねじ部と、
    前記雄ねじ部または雌ねじ部に対して螺合する雌ねじ部または雄ねじ部を備えた第1締め付け部材と、
    前記雄ねじ部または雌ねじ部に対して第1締め付け部材とは反対側から螺合する雌ねじ部または雄ねじ部を備えた第2締め付け部材と、
    を備えており、
    前記第1締め付け部材と第2締め付け部材とで、前記ワイヤ挿通孔に挿通された第1のワイヤ及び第2のワイヤを挟み込み固定可能な構成とされている
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の落下防止ネット構造に備えられる固定金具。
  6. 前記金具本体、第1締め付け部材又は第2締め付け部材の少なくともいずれか一方に、前記金具本体と第1締め付け部材又は第2締め付け部材との螺合状態が緩むことを防止する緩み止め手段が設けられている
    請求項5に記載の落下防止ネット構造に備えられる固定金具。
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