JP6501302B2 - 行列末尾認識用の画像処理装置 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明の行列末尾認識用の画像処理装置は、1もしくは2以上のレーンからなる待ち行列の出現が想定される領域を俯瞰撮影することにより得られる動画像から当該待ち行列の末尾を認識するための画像処理装置であって、非静止体抽出手段と、画素塊グループ化手段と、最遠点探索手段と、最遠点確定手段とを包含するものである。
一般に、空港の各出発ゲートのそれぞれには、互いに並列な複数レーンの搭乗客用通路を有する保安検査場が設けられている。各搭乗客用通路には、身体検査用の金属探知器のほか、持ち物透視検査のためのX線探知器等々の各種の検査装置が設けられている。
本実施例システムが適用される空港には、図1に示されるように、第1ゲート〜第4ゲートからなる4カ所の出発ゲートが互いに適当な距離を隔てて設けられており、各出発ゲートの内部には、図3に示されるように、第1レーン(L1)〜第4レーン(L4)からなる4レーンの搭乗客用通路を有する保安検査場が設けられている。各レーンの搭乗客用通路の入り口の前には、搭乗客の待ち行列が出現するのが通例である。そのため、各出発ゲートには、各レーン(L1)〜(L4)の搭乗客用通路の延在方向に沿って、互いにほぼ並行に延在する4列の待ち行列が、出現することとなる。
第1ゲート〜第4ゲートからなる4カ所の出発ゲートのそれぞれには、搭乗客の待ち行列を俯瞰撮影するために、動画撮影用のカメラが設けられる。各ゲート毎のカメラの台数及び撮影方向は、各カメラの視野内に、4列の待ち行列が互いに離隔して収まるか否か、換言すれば、4列の待ち行列が視野内において互いに列同士で重なり合うことがないようにして決定される。そのような観点からすれば、各ゲート毎のカメラの台数及び撮影方向としては、様々な選択肢が存在する。一例として、カメラの台数を1台とするのであれば、4列の待ち行列をその後方から充分な距離を隔てて俯瞰撮影するのが好ましい。もっとも、周囲の建築物の状況等により、充分な距離を隔てることが困難な場合には、カメラの台数を2台以上として、例えばカメラの台数を2台とする場合、第1のカメラにより隣接する2列分の待ち行列をその後方から、また第2のカメラにより隣接する2列分の待ち行列を、その後方から、俯瞰撮影するといった手法を採用してもよいであろう。
図1に示されるように、第1ゲートの4列の待ち行列を俯瞰撮影する第1カメラ2−1、第2ゲートの4列の待ち行列を俯瞰撮影する第2カメラ2−2、第3ゲートの4列の待ち行列を俯瞰撮影する第3カメラ2−3、及び第4ゲートの4列の待ち行列を俯瞰撮影する第4カメラ2−4は、それぞれ、LANケーブルを介して、最終的に待ち時間を生成するための1台のパーソナルコンピュータ(以下、「待ち時間生成PC」と称する)1に接続される。なお、パーソナルコンピュータとしては、本体部(CPU、ハードディスク、メモリ、無線LANボード、等々を含む)、ディスプレイ、操作部(マウス、キーボード、等々を含む)を備えた市販の通常性能のものを任意に採用することができ、そのハードウェア構成やOS等のシステム構成については、各種の文献により当業者には周知であるから、説明は省略する。待ち時間生成PC1は、図示を略するが、無線LANを介して、空港の管理サーバにも接続可能とされている。
待ち時間生成PC1で実行される処理(コンピュータプログラム)の全体を概略的に示すゼネラルフローチャートを図4に示す。同図に示されるように、この処理は、要するに、所定のカメラポインタの値を初期値(ステップ100)から、第1カメラ→第2カメラ→第3カメラ→第4カメラのように、次々と更新しつつ(ステップ106)、その更新の都度、ポインタ指定のカメラからの画像を取得する処理(ステップ101)、最新120フレーム分(過去4秒以内)の画像を保存するFIFO処理(ステップ102)、行列末尾を認識する処理(ステップ103)、及び待ち時間を推定する処理(ステップ104)からなる一連の処理を、全カメラに対する処理が完了するまで繰り返し(ステップ105NO)、処理が完了するのを待って(ステップ105YES)、待ち時間推定値を所定ファイルに保存する処理(ステップ107)及び空港の管理サーバへのファイルを転送する処理(ステップ108)を実行し、以上の一連の処理(ステップ100〜109)を、所定の操作で運用が停止されるまで繰り返し(ステップ109NO)、運用停止が確認されるのを待って(ステップ109YES)、処理を終了するように構成されている。
行列末尾の認識処理(ステップ103)の詳細を図5に示す。同図に示されるように、この処理は、要するに、非静止体画素の抽出処理(ステップ1030)と、近接画素塊同士のグループ化処理(ステップ1031)と、各グループ内最下点の探索処理(ステップ032)と、各グループ内最下点の確定処理(ステップ1033)を含んで構成されている。
<非静止体構成画素の抽出処理の詳細について>
非静止体構成画素の抽出処理の詳細を図6に示す。同図に示されるように、この処理は、フレーム画像をそれに含まれる各種の像の輪郭を抽出してなる線画像に変換する輪郭抽出処理(ステップ10300)と、前記線画像の中で、背景に相当する線画像部分を、背景差分処理を用いて削除する背景削除処理(ステップ10301)と、前記背景差分処理後の線画像を構成する線を鮮明化する鮮明処理(ステップ10302)とを含んで構成されている。そのため、この非静止体構成画素の抽出処理においては、単に、非静止体画素により構成される個々の画素塊の全体ではなくて、個々の画素塊の輪郭のみが選択的に抽出される結果、後の探索処理や照合処理における処理対象画素が輪郭部分にのみ限定され、対象画素数の大幅減少により、処理速度の向上に寄与することとなる。
輪郭抽出処理(ステップ10300)は、この例にあっては、図7(a)に示されるように、フレーム画像をモノクロ画像に変換するグレースケール化処理(ステップ10300−1)と、モノクロ画像に対して、公知のsobelフィルタを使用して、空間一次微分を施す空間一次微分処理(ステップ10300−2)と、空間一次微分処理後の画像を二値化して線画像を生成する二値化処理(ステップ10300−3)とを含んで構成されている。
グレースケール化処理(ステップ10300−1)は、周知のように、RGB値を様々なアルゴリズムに基づいて均等化する処理であるが、本発明においては、公知の手法のものを任意に採用することができる。空間一次微分処理(ステップ10300−2)は、要するに、隣接する画素の輝度差に相当する画素値を生成する処理であり、これによりグレースケール化後の画像に含まれる画素塊の輪郭部分を朧気ながら浮き立たせることができる。二値化処理(ステップ10300−3)は、空間一次微分後の画像を構成する各画素値を、適当な輝度しきい値をもって二値化することにより、画素塊の輪郭部分に相当する線像を浮き立たせることができる。
背景削除処理(ステップ10301)の詳細を図8に示す。背景削除処理は、要するに、線画像を構成する線に含まれる画素を、当該画素の所定フレーム数前の値と照合し、両者が一致する画素を背景画素として削除する処理である、すなわち、同図に示されるように、この処理は、画素指定(ポインタ)の値を初期値(例えば、画面の左上)から水平方向へ1画素ずつ移動させる処理を、垂直下方向へと1画素ずつシフトさせながら(ステップ10301−1,10301−6)、各画素値を探査しつつ、それが輪郭部分であって、かつ120フレーム前の画素値と一致する場合に限り、その画素を背景とみなして削除する処理(ステップ10301−2,10301−3,10301−4)を、全画素について処理が完了するまで(ステップ10301−5NO)、繰り返し実行するものである。この処理にあっては、背景差分の基準となる画像を柱やテーブル等の本来の背景物を含む初期画像に固定するのではなく、常に、120フレーム時間毎に更新するようにしているため、空港フロアに置かれたスーツケースやその他の荷物であっても、120フレーム時間(4秒)以上に亘り継続的に置かれたまま場合には、それらの荷物は背景物とみなして削除されることから、それらの荷物が待ち行列の一部と誤認されることがない。
鮮明化処理(ステップ10302)の詳細を図7に示す。同図に示されるように、この処理は、背景削除後の線画像に含まれるノイズ等を原因とする微細な汚点を除去する収縮処理と、背景処理後の線画像に含まれる線の途切れた波線部分を繋いで太線化する膨張処理とを含んで構成されている。
背景削除処理後の画像例を図14(a)に、鮮明化処理後の画像例を図14(b)に、それぞれ、模式的に示す。図14(a)の画像と図14(b)の画像とを比較して明らかなように、背景削除処理後の画像に対して鮮明化処理を施すことにより、背景削除処理後の画像に存在した輪郭線4は波線部分が修復されかつ太線化された輪郭線4Aとなり、またノイズ汚点5は抹消されることとなる。この太線化された輪郭線4Aによれば、後に、ラベリング処理を実行する際に、同一ラベルを付する範囲が広くなり、画素塊の大型化かつ少数化に寄与することとなる。
近接画素塊同士のグループ化処理の詳細を図9に示す。同図に示されるように、この処理は、要するに、抽出された非静止体を構成する画素のうちで、互いに隣接する画素に同一のラベルを付すことにより、非静止体を構成する画素を画素塊毎に区分するラベリング処理(ステップ10310)と、行列先頭に相当する1の画素塊に含まれる画素のうちで、所定の行列延在方向の最遠点(この例では、画面最下点)に位置する画素を基準として、前記延在方向の遠方側(この例では、画面下方向)に向けて設定された所定の探索領域(この例では、左右方向にそれぞれX画素、下方向にY画素の矩形の探索領域A)内に、別のラベルの付された画素が存在するか否かを探索し、存在するときには、その画素が含まれる画素塊を同一グループに属する画素塊として記憶する処理を、新たに同一グループとして記憶された画素塊について、別のラベルの付された画素が存在しなくなるまで、全ての先頭相当画素塊について、繰り返す近接画素塊探査処理(ステップ10311〜10315)とを含んで構成される。
以上の近接画素探索処理(ステップ10311〜10315)で使用される探索領域Aは、画面内において待ち行列は下方へ延出するとの想定の下に、画面の主として下方向へ広がる探査領域A内において、次々と、画素塊の構成画素を探索しては、見つかった画素塊PCG12,PCG13を同一のグループG1に組み込んで行くものであるから、結果として、グループG1内には、周囲の通行人等に対応する画素塊を排除して、待ち行列を構成する可能性の高い一連の画素塊PCG11,PCG12,PCG13だけが含まれることとなる。
各グループ内最下点探索処理の詳細を図10に示す。このグループ内最下点探索処理は、要するに、同一グループに属する1の画素塊に含まれる画素のうちで、所定の行列延在方向(この例では画面下方)の最遠点(最下点)に位置する画素を探索する処理を、当該グループに属する全ての画素塊について繰り返すことにより、当該同一グルーブ内における最遠点(最下点)を特定するものである。
各グループ内の最下点の確定処理の詳細を図11に示す。この各グルーブ内最下点の確定処理は、要するに、同一グループ内最遠点(この例では、最下点)の現フレームの値と1つ前のフレームの値との差が所定の許容値以内であるときには所定のフレームカウンタをインクリメントする一方、許容値を超えるときには前記フレームカウンタをクリアするカウンタ制御処理と、同一グループ内最遠点(この例では、最遠点)の現フレームの値と1つ前のフレームの値との差が所定の許容値を超えて変化するとき、その変化方向が近方向(この例では、画面上方)のときには、現フレームの値により真の最遠点(この例では、最下点)の値を更新する一方、その変化方向が遠方向(この例では、画面下方)であるときには、フレームカウンタの値が所定フレーム数に達するのを待って、現フレームの値により真の最遠点(最下点)の値を更新する最遠点真値(最下点真値)の更新制御処理とを含むものである。
次に、待ち時間推定処理(ステップ104)の詳細を図12に示す。同図に示されるように、この処理は、先ず、グルーブ指定(ポインタ)を初期値(第1レーンに相当する値)に設定したのち(ステップ1041)、ポインタで指定されるグループの最下点を読み出し(ステップ1042)、読み出された最下点を相関テーブルを参照して待ち時間を求め(ステップ1043)、求められた待ち時間を該当するレーンの待ち時間として記録する(ステップ1043)。
Pref1 5分以下
Pref2 約10分
Pref3 約15分
Pref4 約20分
Pref5 約30分以上
相関テーブル
以上、図5〜図11のフローチャート、及び図13〜図16の模式図を参照して説明した画像処理を、実際の空港における出発ゲート前の待ち行列に適用した場合における画像例を、図17〜図19にまとめて示す。図において、図17輪郭抽出処理後の画像例、図18は背景削除及び鮮明化処理後の画像例、図19はグループ化処理後の画像例であり、各待ち行列末尾位置が一点鎖線にて示され、その引き出し端には、該当する待ち時間が付されている。さらに、画素塊のうちで、待ち行列の一部としてグループ化された画素塊はハッチングが付され、それ以外の係員などに相当する画素塊は梨地表示とされている。なお、画面左下のコーナー部には、探索領域Aに相当する白抜き矩形マークが描かれている。
図4に戻って、以上説明した一連の処理(ステップ101〜104)が、第1ゲート〜第4ゲートからなる全てのゲートのカメラについて終了したならば(ステップ105)、こうして得られた待ち時間推定値は所定のファイルに保存され(ステップ107)、このファイルは空港側の管理サーバへと転送されて、様々な利用に供される。利用形態の一例としては、例えば、各出発ゲート毎の待ち時間を空港が運営するWebサイトに掲載することにより、搭乗客の閲覧に供すること等をあげることができる。
以上説明した空港出発ゲートの待ち時間推定システムによれば、行列末尾認識結果に基づいて統計的な手法で待ち時間を推定すると言う構成を基本的に採用することから、個々の人物像を繋げて待ち行列の全長を求め、それを行列の平均進行速度で除することにより、行列待ち時間を算出するものに比べて、処理が簡単でパソコンにとっての負荷が軽いという基本的な利点に加えて、待ち時間推定の基礎となる待ち行列末尾認定のために、非静止体構成画素の抽出処理、近接画素塊同士のグループ化処理、各グループ内最下点の探索処理、及び各グループ内最下点の確定処理からなる4つの処理を採用したことから、単に、画素塊を抽出して、画面下方へ互いに近接するもの同士をグループ化し、そのグループ内で行列延在方向の最下点に位置する画素を探し出すと言う簡単な処理で、行列末尾を高い確度で認識することができ、しかも、行列が伸張する場合と収縮する場合とで、最下点確定処理の内容を異ならせたため、認識信頼性は維持しつつも、全体としての認定応答性はさほど低下させることないという利点がある。
なお、以上の実施例では、本発明に係る行列末尾認識用の画像処理装置を待ち時間推定の用途に適用したが、それ以外にも、認識された行列末尾の最大値に応じて、通過可能なレーン数を自動的に増減したり、スーパーのレジの場合、レジの係員を自動的に呼び出して使用可能なレジ数を増減したり、認識される行列末尾の時系列記録に基づいて、当該ゲートの利用傾向を分析して、最適なゲート運用方法を探る等々、様々な用途に適用できることは勿論である。
2−1〜2−4 カメラ
3 待ち行列を構成する人
4 輪郭線
4A 太線化された輪郭線
5 ノイズに相当する汚点
6 通行人の横切る方向を示す矢印
A 探索領域
L1〜L4 第1レーン〜第4レーン
PCG11,PCG12,PCG13 待ち行列を構成する画素塊
PCG2 待ち行列以外の画素塊(通行人等々)
PCG31,PCG32 背景物を構成する画素塊
Claims (16)
- 1もしくは2以上のレーンからなる待ち行列の出現が想定される領域を俯瞰撮影することにより得られる動画像から当該待ち行列の末尾を認識するための画像処理装置であって、
前記動画像を構成する一連のフレーム画像のそれぞれから非静止体を構成する画素を抽出する非静止体抽出手段と、
前記抽出された非静止体画素を、互いに隣接する画素を一塊に纏めてなる画素塊に区分すると共に、それらの区分された画素塊のうち、所定の行列延在方向において互いに近接する一連の画素塊を1のグループに属する画素塊として記憶する画素塊グループ化手段と、
1の画素塊グループに属する全画素塊の中から、所定の行列延在方向における最遠点を探索して行列末尾候補として記憶する最遠点探索手段と、
前記行列末尾候補として記憶される最遠点が相連続するフレーム画像間で所定の許容値を超えて変化したとき、その変化方向と変化後の安定性とに基づいて、前記行列末尾候補として記憶される最遠点を、真の行列末尾と認識されるべき最遠点として確定する最遠点確定手段とを包含する、行列末尾認識用の画像処理装置。 - 前記最遠点確定手段が、前記最遠点の変化方向が行列先頭から遠ざかる方向であるときには、その変化後の最遠点が所定フレーム数に亘りほぼ一定に維持されたときに限り、前記行列末尾候補として記憶される最遠点を、真の行列末尾と認識されるべき最遠点として確定する処理を含む、請求項1に記載の行列末尾認識用の画像処理装置。
- 前記最遠点確定手段が、前記最遠点の変化方向が行列先頭へと近づく方向であるときには、直ちに、前記行列末尾候補として記憶される最遠点を、真の行列末尾と認識されるべき最遠点として確定する処理を含む、請求項2に記載の行列末尾認識用の画像処理装置。
- 前記俯瞰撮影は、想定される待ち行列の後方より行われ、かつ前記所定の行列延在方向とは、各フレーム画像の下方向とされる、請求項1に記載の行列末尾認識用の画像処理装置。
- 前記非静止体抽出手段が、
前記フレーム画像をそれに含まれる各種の像の輪郭を抽出してなる線画像に変換する輪郭抽出手段と、
前記線画像の中で、背景に相当する線画像部分を、背景差分処理を用いて削除する背景削除手段と、
前記背景差分処理後の線画像を構成する線を鮮明化する鮮明化手段とを含む、請求項1に記載の行列末尾認識用の画像処理装置。 - 前記輪郭抽出手段が、
前記フレーム画像をモノクロ画像に変換するグレースケール化手段と、
前記モノクロ画像に対して空間一次微分処理を施す空間一次微分手段と、
前記空間一次微分処理後の画像を二値化して線画像を生成する二値化手段とを含む、請求項5に記載の行列末尾認識用の画像処理装置。 - 前記背景削除手段が、
前記線画像を構成する線に含まれる画素の値を、当該画素の所定複数フレーム数前の値と照合し、両値が一致する画素を背景画素として削除する処理を含む、請求項5に記載の行列末尾認識用の画像処理装置。 - 前記鮮明化手段が、
前記背景削除後の線画像に含まれるノイズ等を原因とする微細な汚点を除去する収縮手段と、
前記背景処理後の線画像に含まれる線の途切れた波線部分を繋いで太線化する膨張手段とを含む、請求項5に記載の行列末尾認識用の画像処理装置。 - 前記画素塊グループ化手段が、
前記抽出された非静止体を構成する画素のうちで、互いに隣接する画素に同一のラベルを付すことにより、非静止体を構成する画素を画素塊毎に区分するラベリング手段と、
行列先頭に相当する1の画素塊に含まれる画素のうちで、所定の行列延在方向の最遠点に位置する画素を基準として、前記延在方向の遠方側に向けて設定された所定の探索領域内に、別のラベルの付された画素が存在するか否かを探索し、存在するときには、その画素が含まれる画素塊を同一グループに属する画素塊として記憶する処理を、新たに同一グループとして記憶された画素塊について、別のラベルの付された画素が存在しなくなるまで、全ての先頭相当画素塊について、繰り返す近接画素塊探査手段とを含む、請求項1に記載の行列末尾認識用の画像処理装置。 - 前記最遠点探索手段が、同一グループに属する1の画素塊に含まれる画素のうちで、所定の行列延在方向の最遠点に位置する画素を探索する処理を、当該グループに属する全ての画素塊について繰り返すことにより、当該同一グルーブ内における最遠点を特定する処理を含む、請求項1に記載の行列末尾認識用の画像処理装置。
- 前記最遠点確定手段が、
同一グループ内最遠点の現フレームの値と1つ前のフレームの値との差が所定の許容値以内であるときには所定のフレームカウンタをインクリメントする一方、前記許容値を超えるときには前記フレームカウンタをクリアするカウンタ制御手段と、
同一グループ内最遠点の現フレームの値と1つ前のフレームの値との差が所定の許容値を超えて変化するとき、その変化方向が近方向のときには、現フレームの値により真の最遠点の値を更新する一方、その変化方向が遠方向であるときには、前記フレームカウンタの値が所定フレーム数に達するのを待って、現フレームの値により真の最遠点の値を更新する最遠点真値の更新制御手段とを含む、請求項1に記載の行列末尾認識用の画像処理装置。 - 1もしくは2以上のレーンからなる待ち行列の出現が想定される領域を俯瞰撮影することにより得られた動画像から当該待ち行列の末尾を認識するための画像処理方法であって、
前記動画像を構成する一連のフレーム画像のそれぞれから非静止体を構成する画素を抽出する非静止体抽出ステップと、
前記抽出された非静止体画素を、互いに隣接する画素を一塊に纏めてなる画素塊に区分すると共に、それらの区分された画素塊のうち、所定の行列延在方向において互いに近接する一連の画素塊を1のグループに属する画素塊として記憶する画素塊グループ化ステップと、
1の画素塊グループに属する全画素塊の中から、所定の行列延在方向における最遠点を探索して行列末尾候補として記憶する最遠点探索ステップと、
前記行列末尾候補として記憶される最遠点が相連続するフレーム画像間で所定の許容値を超えて変化したとき、その変化方向と変化後の安定性とに基づいて、前記行列末尾候補として記憶される最遠点を、真の行列末尾と認識されるべき最遠点として確定する最遠点確定ステップとを具備する、行列末尾認識用の画像処理方法。 - コンピュータを、
1もしくは2以上のレーンからなる待ち行列の出現が想定される領域を俯瞰撮影することにより得られた動画像から当該待ち行列の末尾を認識するために、
前記動画像を構成する一連のフレーム画像のそれぞれから非静止体を構成する画素を抽出する非静止体抽出手段と、
前記抽出された非静止体画素を、互いに隣接する画素を一塊に纏めてなる画素塊に区分すると共に、それらの区分された画素塊のうち、所定の行列延在方向において互いに近接する一連の画素塊を1のグループに属する画素塊として記憶する画素塊グループ化手段と、
1の画素塊グループに属する全画素塊の中から、所定の行列延在方向における最遠点を探索して行列末尾候補として記憶する最遠点探索手段と、
前記行列末尾候補として記憶される最遠点が相連続するフレーム画像間で所定の許容値を超えて変化したとき、その変化方向と変化後の安定性とに基づいて、前記行列末尾候補として記憶される最遠点を、真の行列末尾と認識されるべき最遠点として確定する最遠点確定手段とを備えた、行列末尾認識用の画像処理装置として機能させるためのコンピュータプログラム。 - 1もしくは2以上のレーンからなる待ち行列の出現が想定される領域を俯瞰撮影するカメラと、
前記カメラから得られる動画像から当該待ち行列の末尾を認識するための画像処理装置とを包含し、
前記画像処理装置は、
前記動画像を構成する一連のフレーム画像のそれぞれから非静止体を構成する画素を抽出する非静止体抽出手段と、
前記抽出された非静止体画素を、互いに隣接する画素を一塊に纏めてなる画素塊に区分すると共に、それらの区分された画素塊のうち、所定の行列延在方向において互いに近接する一連の画素塊を1のグループに属する画素塊として記憶する画素塊グループ化手段と、
1の画素塊グループに属する全画素塊の中から、所定の行列延在方向における最遠点を探索して行列末尾候補として記憶する最遠点探索手段と、
前記行列末尾候補として記憶される最遠点が相連続するフレーム画像間で所定の許容値を超えて変化したとき、その変化方向と変化後の安定性とに基づいて、前記行列末尾候補として記憶される最遠点を、真の行列末尾と認識されるべき最遠点として確定する最遠点確定手段とをを含む、行列末尾の認識システム。 - 請求項1に記載の行列末尾認識用の画像処理装置と、
前記画像処理装置から得られる行列末尾位置を、予め統計的に得られた、行列末尾位置と当該行列の待ち時間との関係に照らすことにより、現在の行列待ち時間を推定する待ち時間推定手段とを包含する、行列待ち時間の推定装置。 - 複数レーンの待ち行列のそれぞれについて、現在の待ち時間を推定すると共に、それらの待ち時間に基づいて、当該複数レーンに対応する総合的な1個の待ち時間を決定する、請求項15に記載の行列待ち時間の推定装置。
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