JP6499663B2 - 前処理済みのフィラー組成物を提供する方法並びに紙およびボードの製造におけるその使用 - Google Patents

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Description

本発明は、紙パルプ業界内で使用される、前処理済みのフィラー組成物を提供する方法と、紙およびボードの製造におけるその使用とに関する。
紙業界は、費用削減が可能である故に、フィラー含有量を増大させて、その結果として紙製品中の繊維含有量を減らす新しい可能性を絶えず考えている。フィラーのコストは、繊維の価格よりもかなり低い。コストの削減に加えて、フィラーの量を増加することにより、最終紙製品の印刷適性および光学特性を改善することもある。しかしながら、量を増大したフィラーを使用することにより、その製品に悪影響を与えることもあることを留意されたい。紙製品の機械的特性が低下するのは、難点である。従って、当業界が直面している課題は、例えば、完成品の品質とマシン操業性の両方の観点でもっと多くのフィラーの利用を可能にすることを伴う。繊維の数を減らして、フィブリルの効果的な接触を妨げることにより、フィラーがシートの繊維−繊維結合ネットワークを壊すような強度損失が、挑戦すべき課題である。強度損失は、層剥離を生じることがあるので、印刷作業には望ましくない。
これらのことから結論として、充填紙の強度を改善するために、繊維とフィラー間の結合を増大させる必要性が存在する。
国際公開第2013/107933号パンフレットは、紙等を生産する方法を開示する。繊維紙料は、無機物フィラーおよびカチオン性前処理剤を含む前処理済みのフィラー分散体と配合される。
国際公開第2010/125247号パンフレットは、紙または板紙に使用する水性完成紙料を調製する方法を開示する。完成紙料は、繊維懸濁液にフィラーを添加することにより調製され、フィラーおよび/または繊維は、カチオン性電解質およびナノフィブリル化セルロース(NFC)で処理される。カチオン性高分子電解質およびNFCでのフィラーの処理は、それらを繊維懸濁液に添加する前に、フィラーをカチオン性高分子電解質およびNFCと混合することにより実行されてよい。
上に開示される問題に対して様々な解決策が、長い年月にわたり提示されているにもかかわらず、強度の著しい低下を伴うことなく、かつ最終紙製品の他の望まない影響を受けることなく、高含量のフィラーの使用を可能にする新規で改善された方法に対する必要性が依然として存在する。
本発明は、フィラー含量が高くかつ良好な機械的特性を有する紙関連製品を調製するのに使用され得る方法を提供することに関する。本発明の成分を配合する特定の方法を用いることにより、増大したフロック形成性を明示する相乗効果が得られる。
本発明の1つの目的は、紙およびボードの製造に使用する前処理済みのフィラー組成物を提供する方法を提供することであり、その方法は、
a)沈降炭酸カルシウムを含むフィラーを提供し、前記フィラーが、添加剤を全く含まないスラリーの形態であるステップと、
b)ポリビニルアミンまたはポリアクリル酸アミドから選択される少なくとも1種のポリマーを提供し、前記ポリマーが、pH7で求めた最大でも4meq/gの絶対値の電荷密度を有するステップと、
c)ステップb)の前記少なくとも1種のポリマーをステップa)のフィラーと配合するステップと、
d)ナノフィブリルセルロースのスラリーを提供するステップと、
e)前記ナノフィブリルセルロースのスラリーをステップc)の形成した組み合わせと配合して、強凝集体を含む前処理済みのフィラー組成物を形成するステップと
を備える。
一実施形態によると、ポリアクリルアミドは、カチオン性ポリアクリルアミドまたはアニオン性ポリアクリルアミド、好ましくはカチオン性ポリアクリルアミドであってよい。
一実施形態によると、ポリマーは、2,000,000g/mol超、好ましくは2,000,000〜20,000,000g/mol、好ましくは5,000,000〜18,000,000、好ましくは5,500,000〜15,000,000g/mol、さらに好ましくは6,000,000〜10,000,000g/molの分子量を有する。
一実施形態によると、ポリマーは、pH7で求めた約0.05〜2meq/gの絶対値の電荷密度を有する。
一実施形態によると、選択されるポリマーは、ポリビニルアミンまたはカチオン性ポリアクリルアミドであり、pH7で求めた0.1〜1.35meq/g、さらに好ましくは0.2〜0.7meq/gの電荷密度を有する。
一実施形態によると、ポリマーは、アニオン性ポリアクリルアミドであり、pH7で求めた0.1〜1.8meq/g、さらに好ましくは0.2〜1.6meq/gの絶対値の電荷密度を有する。
一実施形態によると、上述の少なくとも1種のポリマーは、フィラー全量の1トン当たり約20〜800g、好ましくはフィラー1トン当たり50〜300g、最も好ましくはフィラー1トン当たり100〜200gの量で存在する。
一実施形態によると、ナノフィブリル化セルロースは、フィラー全量の乾燥重量の約1〜20%の量で存在する。
一実施形態によると、前処理済みのフィラー組成物の強凝集体(aggregate)は、沈降炭酸カルシウムを含むフィラー粒子だけの元の弦長値よりも少なくとも5%高い平均弦長の値として定義される強凝集体の粒径分布を有し、好ましくは平均弦長値が、沈降炭酸カルシウムを含むフィラー粒子だけの元の弦長値よりも10〜200%高く、好ましくは15〜100%高く、好ましくは約20〜80%高く、平均弦長は、収束ビーム反射測定法により測定されている。
一実施形態によると、前処理済みのフィラー組成物の強凝集体は、沈降炭酸カルシウムを含むフィラー粒子だけの元の弦長値よりも少なくとも100%高い平均弦長の値として定義される強凝集体の粒径分布を有し、好ましくは平均弦長値が、沈降炭酸カルシウムを含むフィラー粒子だけの元の弦長値よりも110〜300%高く、好ましくは110〜200%高く、平均弦長は、収束ビーム反射測定法により測定されている。
一実施形態によると、形成した強凝集体は、フロック形成後に1000rpmを超える撹拌の後と前に測定した弦長の比が、少なくとも60%、好ましくは少なくとも65%である強凝集体のフロック安定性を有する。
一実施形態によると、沈降炭酸カルシウムの含有量は、前処理済みのフィラー組成物の少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも80重量%である。
一実施形態によると、フィラーは、沈降炭酸カルシウムだけからなる。
本発明の別の目的は、上述の方法により調製される前処理済みのフィラー組成物を提供することである。
本発明の別の目的は、上述の方法により調製される前処理済みのフィラー組成物を含む紙料を提供することである。
本発明の別の目的は、上述の方法により調製される前処理済みのフィラー組成物を用いて製造する紙または板紙を提供することである。
一実施形態によると、紙または板紙の灰分歩留りは、少なくとも25%、好ましくは少なくとも30%、さらに好ましくは少なくとも40%、最も好ましくは約40〜80%である。
本発明の別の目的は、上述の方法により調製した前処理済みのフィラー組成物を提供するステップと、前記前処理済みのフィラー組成物を繊維紙料と配合するステップとを備える紙または板紙を生産する方法を提供することである。
一実施形態によると、前処理済みのフィラー組成物は、湿紙の形成前に薄い紙料中に添加される。
本発明の別の目的は、スーパーカレンダ処理(SC)紙、軽量塗工(LWC)紙、新聞巻取紙、上質紙、折畳み箱用板紙、白板紙または白ボールを生産するため前処理済みのフィラー組成物を提供する方法を使用することである。
本発明は、生産した紙またはボードの強度特性および/または光学特性を維持しながら、紙作製コストを削減するために、効果的なやり方で紙、ボード等中のフィラー含有量の増大を可能にすることに関する。
投入する成分を特定の手法で配合することにより、強凝集体を含む前処理済みのフィラー組成物は、増大した粒径を有する強凝集体を示すことが驚くべきことに判明されている。この方法による強凝集体またはフロックの粒径の増大は、興味深い利点を伴う予期しない結果であった。繊維紙料に添加する形成した組成物中の形成したフロックまたは強凝集体は、紙パルプ工業のプロセスで有効に使用するため、例えば少なくとも元の平均弦長値から5パーセントまたは100パーセント増大する平均弦長値を示す。
本発明の方法は、最初に沈降炭酸カルシウムを含むフィラーを提供し、前記フィラーが、添加剤を全く含まないスラリーの形態であり、そしてポリビニルアミンまたはポリアクリル酸アミドから選択される少なくとも1種のポリマーを提供するステップと、2番目に前記少なくとも1種のポリマーをフィラーと配合して、表面処理済みのフィラーを得るステップと、3番目にナノフィブリルセルロースのスラリーを提供するステップと、並びに4番目に前記ナノフィブリルセルロースのスラリーをフィラーとポリマーの形成した組み合わせ混合物と配合し、強凝集体を含む前処理済みのフィラー組成物を形成するステップを伴う。フィラーとポリマーが、配合される、好ましくはあらゆるナノフィブリルセルロースが添加される前に混合されることが重要である。ナノフィブリルセルロースを添加する際に、全ての混合物が好ましくは混合される。
本発明に従って使用されるフィラーは、沈降炭酸カルシウム(PCC)を含む、スラリー形態でのフィラーであることを留意されたい。フィラーは、安定剤等のようないかなる種類の添加剤も含有しない。フィラーは、単にフィラーと水の組み合わせである。代替的な一実施形態として、沈降炭酸カルシウム以外の紙製造に使用され得る他のフィラー材料が、提供されて、ポリマーとの任意の組み合わせおよび混合の前に、投入されてもよい。前記他のフィラー材料は、存在するならば、好ましくは少量で存在する。フィラーが、沈降炭酸カルシウムと水だけからなり、PCCが唯一のフィラー粒子であるのが好ましい。追加のフィラーの例は、重質炭酸カルシウム(GCC)、粘土、二酸化チタン、合成シリケート、アルミニウム三水和物、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、カオリン、タルクまたはセッコウ、或いはそれらの混合物である。
沈降炭酸カルシウムを含むフィラー、つまり、本発明に使用するために提供される初期のフィラー材料は、約0.5〜5μm、好ましくは約0.6〜3μm、最も好ましくは約0.7〜2.5μmの平均粒径(D50)を有するのが好ましい。これらの粒径は、フィラーが本発明のプロセスに添加される前、従って、ポリマーおよびNFCと一緒に弱凝集体となる前のフィラー粒子の粒径である。
その方法にはまた、ポリビニルアミン(PVAM)またはポリアクリル酸アミド(PAM)から選択される少なくとも1種のポリマーの添加が含まれる。ポリアクリルアミドが使用されるならば、ポリアクリルアミドは、カチオン性ポリアクリルアミド(CPAM)またはアニオン性ポリアクリルアミド(APAM)であってよい。これらの2種のうちで、カチオン性ポリアクリルアミドを使用するのが好ましい。
ポリマーは、フィラー上で作用し、表面処理したフィラーが得られる、つまり、フィラー粒子は、ポリマーで表面処理される。
カチオン性ポリアクリル酸アミドは、アクリルアミドとカチオン性モノマーとの共重合またはメタクリルアミドとカチオン性モノマーとの共重合により生成されてよい。同様の方法において、アニオン性ポリアクリル酸アミドは、アクリルアミドとアニオン性モノマーとの共重合またはメタクリルアミドとアニオン性モノマーとの共重合により生成されてよい。
ポリマーは、2,000,000g/mol超、例えば2,000,000〜20,000,000g/mol、5,000,000〜18,000,000、5,500,000〜15,000,000g/mol、6,000,000〜10,000,000g/molの分子量を有してもよい。
本出願において、値「平均分子量」は、ポリマー鎖長の大きさを説明するのに使用される。平均分子量の値は、1NのNaCl中、25℃で既知の方法において測定した固有粘度結果から算出される。選択した毛細管は、粘度値を測定するのに適切であり、本出願の測定において、定数K=0.005228を有するウベローデ型毛細管粘度計を使用した。次に、固有粘度の結果から、マルク−ホウインク式[D]=K・Mを用いて既知の方法で平均分子量を算出する[式中、[D]は、固有粘度であり、分子量M(g/mol)並びにKは、Polymer Handbook,4版、2巻、編集者:J.Brandrup,E.H.ImmergutおよびE.A.Grulke,John Wiley&Sons,Inc.,USA,1999に付与されるパラメータである。Ubbehold−MWが1,000,000未満の場合、PEO参照ポリマー較正を有するGPH HPCL−SEC分析を用いた。
さらに、ポリマーの電荷密度は、PesNaでMuetec PCD検出器での滴定により測定した、pH7で求めた、最大でも4meq/gの絶対値、好ましくは約0.05〜2meq/gの絶対値の電荷密度であってよい。本明細書において、絶対値は、実数xがその正負の符号に関わらず負でない値のxであるとして解釈される。例えば、1の絶対値は、1であり、−1の絶対値も、1である。
ポリマーが、ポリビニルアミンまたはカチオン性ポリアクリルアミドから選択されるならば、そのポリマーは、pH7で求めた0.1〜1.35meq/g、さらに好ましくは0.2〜0.7meq/gの電荷密度を有し得る。
ポリマーが、アニオン性ポリアクリルアミドから選択されるならば、そのポリマーは、pH7で求めた0.1〜1.8meq/g、さらに好ましくは0.2〜1.6meq/gの絶対値の電荷密度を有する。ポリマーがアニオン性である故に、電荷密度は負である。従って、この場合、電荷密度はまた、pH7で求めて(−0.1)〜(−1.8)meq/g、さらに好ましくは(−0.2)〜(−1.6)meq/gとしても記載されてもよい。
一実施形態において、上述のポリマーは、ポリビニルアミンおよびカチオン性ポリアクリルアミドから選択されてよく、pH7で求めた、最大でも4meq/g、好ましくは約0.05〜2meq/g、好ましくは0.1〜1.35meq/g、さらに好ましくは0.2〜0.7meq/gの電荷密度を有し、2,000,000g/mol超、好ましくは2,000,000〜15,000,000g/mol、好ましくは5,000,000〜10,000,000g/mol、さらに好ましくは6,000,000〜8,000,000g/molの分子量を有する。
別の一実施形態において、上述のポリマーは、アニオン性ポリアクリルアミドであってよく、pH7で求めた最大でも2meq/gの絶対値、好ましくは約0.05〜2meq/gの絶対値、好ましくは0.1〜1.8meq/gの絶対値、さらに好ましくは0.2〜1.6meq/gの絶対値の電荷密度を有し、2,000,000g/mol超、好ましくは2,000,000〜15,000,000g/mol、好ましくは5,000,000〜10,000,000g/mol、さらに好ましくは6,000,000〜8,000,000g/molの分子量を有する。
複数のポリマーを含む本発明の方法の場合において、任意の第二ポリマーまたは後続のポリマーは、第一ポリマーに添加されても、または第一ポリマーと同時にフィラー組成物に添加されても、または第一ポリマーの後であらゆるさらなる添加がなされる前に、直接フィラー組成物に添加されてもよい。複数のポリマーを使用するならば、それらは、1つのポリマー混合物中に配合されるのが好ましい、つまり上に特定したものから選択されるポリマーのうち少なくとも1種を含む1つの単一液体溶液に配合されるのが好ましい。
少なくとも1種のポリマーは、フィラー(沈降炭酸カルシウムを含む)全量の1トン当たり約20〜800g、好ましくはフィラー全量の1トン当たり50〜300g、最も好ましくはフィラー全量の1トン当たり100〜200gの量でフィラー粒子に添加されてもよい。2種以上の異なるフィラーを用いる場合において、全量のフィラーは、沈降炭酸カルシウムと任意の引き続いてのフィラーを含む。
ナノフィブリルセルロース(NFC)はまた、ナノセルロース、ナノフィブリル化セルロース、セルロースナノ繊維、ナノスケールのフィブリル化セルロース、ミクロフィブリルセルロース、セルロースナノフィブリル(CNF)またはミクロフィブリル化セルロース(MFC)と呼ばれることもある。NFCフィブリルは、木質系繊維から単離され、NFC繊維の幅および長さは、特定の製造プロセスに応じて変わる。NFCの典型的な幅は、約3〜約100nm、約10〜約300nm、または約10〜約100nm等の約3〜約300nmであり、典型的な長さは、約100nm〜約50μm、約200nm〜約40μm、約400nm〜約30μm、約500nm〜約20μm、または約500nm〜約10μm等の約100nm〜約100μmである。
使用するNFCの繊度は、粘度および透過率により決められてよい。
ナノフィブリルセルロースは、フィラー粒子の乾燥重量の約1〜20%、例えばフィラー粒子の乾燥重量の1.5〜10%の量で存在する。
混合は、前処理済みのフィラー組成物の調製中に実施されるのが好ましい。フィラー化合物およびポリマーが配合される場合、それらは、ナノフィブリルセルロースと混和する前に完全に混合されるのが好ましい。良好に混合された前処理済みのフィラー組成物は、最適な実施に望ましい。
無機物フィラーのフロック粒度分布は、平均弦長値が元の平均弦長値から少なくとも5%増大するように、本発明の方法に基づくプロセスで変化する。一実施形態によると、その増大は、元の平均弦長値から典型的には約10〜200%、好ましくは約15〜100%、好ましくは約20〜80%である。別の一実施形態によると、平均弦長値は、元の平均弦長値から少なくとも100%増大し、典型的には約110〜300%、好ましくは約110〜200%元の平均弦長値から高い。
元の平均弦長値は、ポリマーまたはナノフィブリルセルロースのあらゆる添加の前に、使用するフィラー粒子だけで測定した値であり、平均弦長値には、ポリマーまたはナノフィブリルセルロースの前記さらなる添加が含まれる。本出願において、用語「平均弦長」は、収束ビーム反射測定法(FBRM)を用いることにより測定されてきた粒径を表す。FBRM系は、粒子からの反射光を検出することにより、粒子の弦長を求めることができる回転レーザ光学設計を用いる。レーザ光線がサファイア窓を投射した後、集束した回転レーザ光線は、粒子と接触して、光を反射して、サファイア窓内に伝播する。粒子は、回転する集束光線が粒子の対向端に達するまで、光を反射し続ける。粒径は、粒子の2つの端間の距離と定義される「弦長」の観点から測定される。弦長(CL)は、反射レーザ信号時間(Δt(秒))にレーザ光線の走査速度(v(メートル/秒))を乗じて、つまり、CL=Δt×vbとして表されてよい。本出願における全てのフロックの粒径値は、収束ビーム反射測定法(FBRM)を用いて測定され、機器の測定範囲は、1〜1000μmである。使用されるFBRM装置は、Laser Sensor Technology,Redmond,WA,USA製の製造番号1106のLasentec FBRM Model D600Lであり、その検出器は、D600L−HC22−K、製造番号961である。検出器は、Paper research Materials Inc.製のDJJ容器内に取り付けられ、試料体積は、500mlである。1000rpmの速度で、撹拌を実施した。
さらに、本発明の方法によると、形成した強凝集体は、少なくとも60%、例えば少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%または少なくとも90%の強凝集体のフロック安定性を示す。用語フロック安定性は、フロック形成物質の高剪断撹拌の後と前に測定した弦長の比である。フロック形成は、物資の挙動に影響を与え、高剪断力は、撹拌する際に得られる。フロック形成後の1000rpmを超える撹拌は、高剪断撹拌をもたらすと考えられ、少なくとも1400rpmまたは少なくとも1500rpm等の少なくとも1200rpmの撹拌が好ましい。フロック安定性は、フロック形成後の、1000rpmを超える高剪断撹拌の後に測定した弦長と、1000rpmを超える高剪断撹拌の前に測定した弦長との比として開示されてよい。測定される弦長の元の「前」の値を取得できる前に、全ての成分を添加する必要がある、つまり、フィラー、ポリマーおよびNFCが、「後」の値と比較でき、またフロック安定性の計算に使用するために、「前」の値に対して組み込まれることを留意しなければならない。上述の成分を添加した後に、フロック形成が得られる。
本発明の方法に従ってナノフィブリルセルロース、ポリマーおよびフィラーの組み合わせを使用することにより、従来技術と比較した際に、増大したフロックの粒径の点で組み合わせの相乗効果を呈するやり方をもたらす結果となる。
さらに、上に開示する前処理済みのフィラーを提供するステップと、前記フィラー強凝集体組成物を繊維紙料と配合するステップとを備える紙または板紙を生産する方法が提供される。
本発明はまた、シート形成の前にポリマーをパルプ紙料に添加して、保持性、排水率、または紙の乾燥強度から選択される少なくとも1つの紙の特性を増大することを備える紙を調製するプロセスに関する。紙およびボードは、上述のプロセスに基づいて調製される前処理済みのフィラー組成物を用いて、生産されてもよい。
紙パルプ工業において、本発明の方法に従って生産される前処理済みのフィラー組成物は、紙料に添加されてもよい。紙料は、化学パルプもしくは機械パルプまたはそれらの組み合わせを含む完成紙料であり、再生繊維は含まれない。このやり方において、本発明の方法により調製される前処理済みのフィラー組成物を用いる紙または板紙が取得され得る。その結果として生産される紙または板紙中の灰分歩留りは、少なくとも25%、好ましくは少なくとも30%、さらに好ましくは少なくとも40%、最も好ましくは約40〜80%である。灰分歩留りは、100mlの薄い紙料中の灰の重量から100mlの白水の重量を引いて、その値を100mlの薄い紙料中の灰の重量で割って、100(%)を乗じた値である。灰分歩留りは、検出器を用いて測定されてよく、高い灰分歩留り値は、高い灰分量(フィラー含有量)を保持できる最終紙製品へ向かう。
本発明の方法により生成される前処理済みのフィラー組成物は、紙およびボードの生産に使用されてもよく、このような場合において、湿紙の形成前に薄い紙料中に添加されてもよい。前処理済みのフィラー組成物は、湿紙の形成の20秒より前に添加されてもよい。本発明の方法により生成される前処理済みのフィラー組成物は、投与されるデンプンの添加後で保持ポリマーの添加前に添加されてもよい。
本発明の方法は、スーパーカレンダ処理(SC)紙、超軽量塗工(ULWC)紙、軽量塗工(LWC)紙、中量塗工(MWC)紙、重量塗工(HWC)紙、マシン仕上げ塗工(MFC)紙、非塗工上質紙(UWF)紙、上質塗工(WFC)紙、軽量塗工(LWCO)印刷紙、SCオフセット(SCO)印刷紙、マシン仕上げ特殊紙(MFS)、多層塗工紙、インクジェット紙、コピー紙、新聞巻取紙、折畳み箱用板紙、白板紙または白ボールの生産用に使用されてもよい。本発明は、好ましくはスーパーカレンダ処理(SC)紙、軽量塗工(LWC)紙、新聞巻取紙、上質紙、折畳み箱用板紙、白板紙または白ボールの生産用に使用される。
1.収束ビーム反射測定(FBRM)試験を実施する一般的原理
使用する試験紙料は、製紙工場からのフィラーと希釈水(水道水)とからなった。所望の固形分を有するスラリーの形態にフィラーを処理した。1%濃度に希釈したスラリー水形態のフィラーに、調べる前処理ポリマーおよびNFCを添加した。収束ビーム反射測定(FBRM)装置を用いてフィラーの前処理試験を実施した。使用したFBRM装置は、Laser Sensor Technology,Redmond,WA,USA,製造番号1106からのLasentec FBRM Model D600Lであり、その検出器は、D600L−HC22−K,製造番号961であった。FBRM検出器は、動作原理として高度に集束したレーザ光線および後方散乱配置を用いるフロキュレーション分析器である。回収したデータから、FBRM検出器は、弦寸法分布、弦寸法値の平均および検出した粒子の数をもたらす。機器の測定範囲を1〜1000μmに調節する。
2.化学薬品の種類
試験は、以下の段階的手順を用いた:
1.0秒、撹拌速度1000rpmで、1%の稠度まで希釈したフィラー試料(500ml)をダイナミックドレネージジャーDDJ(dynamic drainage jar;Paper Research Materials Inc.製)に注ぎ、
2.15秒で、前処理ポリマーをフィラースラリーに投与し、
3.25秒で、撹拌速度1000〜1500rpm未満、
4.30秒で、NFCをフィラースラリーに投与し、
5.30秒で、撹拌速度1500〜1000rpm未満、
6.45秒で、平均粒径(D50)=平均弦長を測定し、
7.50秒で、撹拌速度1000〜1500rpm未満、
8.60秒で、撹拌速度1500〜1000rpm未満、
9.69秒で、平均粒径(D50)=平均弦長を測定した。
50秒〜60秒での撹拌は、高剪断での撹拌であるとみなされることを留意されたい。フロック安定性は、高剪断の後に測定した弦長と高剪断の前に測定した弦長との比率である。高剪断は、プロセスで得られるフロックを撹拌した結果である。この具体的な実施例において、下記のように、フロック安定性を百分率としてとして算出してもよい(100×69秒での弦長/45秒での弦長)。
これらの試験に使用するNFCを試料Aと呼び、1%の稠度まで希釈した。NFCの投与量は、乾燥フィラー組成物の10%であった。ポリマー投与量は、乾燥フィラー組成物のg/トン(g/t)であった。これらの試験に使用するポリマーを以下に示す。
ポリマー1は、6.4Mg/molおよび0.5meq/g(pH7で)を有するCPAMである。
ポリマー2は、6Mg/molおよび1.3meq/g(pH7で)を有するCPAMである。
ポリマー3は、800,000g/molおよび1.3meq/g(pH7で)を有するCPAMである。
ポリマー4は、カチオン性バレイショデンプン、置換度(DS)0.035である。
ポリマー5は、6Mg/molおよび−1.3meq/g(pH7で)を有するAPAMである。
ポリマー6は、4Mg/molおよび4.3meq/g(pH7で)を有するPVAMである。
ポリマー7は、300,000g/molおよび5.8meq/g(pH7で)を有するPVAMである。
ポリマー8は、4Mg/molおよび0.6meq/g(pH7で)を有するPVAMである。
ポリマーもNFCも含まず、フィラーのみを含む参照試験(試験0)が含まれる。その他の試験1〜25において、NFCは、存在する。
表から以下のことがわかり得る:
−NFCだけでは、弱い凝集(agglomerate)を全く生じない(試験0と1との比較を参照のこと)
−低分子量材料は、効率的でない、ポリマー3およびポリマー7を参照
−デンプン(ポリマー4)は、高投与量でのみ弱い凝集を生じる
−ポリマー2および5は、効果的に強い凝集を生じ、フロック安定性は、良好である
−ポリマー1は、興味深く有望な結果を示している。ポリマー6および8もまた、非常に有望な結果を明示している。
3.NFC品質
異なる繊度を有する3種のNFCを試験した。以下の手順を用いて、粘度および透過率の測定から、繊度を求めた。
ベーン型スピンドルを用いるBrookfieldレオメーターモデルRVDV−III Ultraにより、希釈フィブリル化セルロースの試料の剪断粘度を測定した。1.5%の稠度で測定を実施した。試料を、プロペラミキサーを用いて10分間、300rpmで最初に混合し、その後50%の振幅で2分間、超音波混合した。試料の温度を20±1℃まで調節した。300の測定点で10rpm、20rpmで、さらに100の測定点で50rpmおよび100rpmで、剪断粘度を測定した。各試料に対して2回、相対粘度を測定した。測定の間に光混合を実施した。測定の間のトルクを10〜100%に保持した。
Perkin Elmer Lambda900 UV−VIS分光計により、0.1%の試料濃度で、透過率を測定した。プロペラミキサーを用いて、10分間、300rpmで、その後50%の振幅で1分間、超音波混合で試験する前に、試料をミリQ水中に良好に分散した。フロック形成も沈降も生じないように、分散後直ちに試料を分析した。波長200〜800nmで透過率を測定した。
透過率:粒径が低減するのに対して、透視度が増大する。
粘度:粒径が低減するのに対して、粘度が増大する。
試料Bは、AおよびCよりも粗い材料であり、それは、低い粘度および低い透過率の値によりわかる。試料Aは、試験した試料のうちで最も微細な材料である。
上と同一の段階的試験手順を実施した。NFC試料を1%の濃度まで希釈した。NFCの投与量は、フィラー組成物の10%であった。ポリマーの投与量は、乾燥フィラー組成物のg/tであった。
ポリマー投与量は、乾燥フィラー化合物のg/トン(g/t)であった。
表3から以下のことがわかる:
−低いポリマー投与量で、粗いNFC、試料Bが、粒径の増大においてより効果的である。
4.投与順序
実施例6は、投与順序がいかにフロック径に影響を与えるかを例証する。
FBRM試験として試験を実施した。試験組成物は、沈降炭酸カルシウム、PCCスラリーからなった。前処理ポリマーは、カチオン性ポリアクリルアミドポリマー1であった。NFCは、市販のセルロース、Daicel KY−100G2.5%であった。
試験は、以下の段階的手順を使用した:(投与順序に関する実験)
1.0秒、撹拌速度1000rpmで、1%の稠度まで希釈したフィラー試料(500ml)をダイナミックドレネージジャーDDJ(Paper Research Materials Inc.製)に注ぎ、
2.15秒で、前処理ポリマーをフィラースラリーに投与し(実施形態PCC+CPAM+NFC)、
3.30秒で、NFCをフィラースラリーに投与し、
4.35秒で、前処理ポリマーをフィラースラリーに投与し(実施形態PCC+NFC+CPAM)、
5.50秒で、撹拌速度1000〜1800rpm未満、
6.60秒で、撹拌速度1800〜1500rpm未満、
7.111秒で、平均粒径(D50)=平均弦長を測定した。
50秒〜60秒での撹拌は、高剪断での撹拌であるとみなされることを留意されたい。
前処理前および前処理後(111秒後)の平均弦長の結果を表4に示す。
フロック径=剪断後の平均弦長
試験稠度g/l
PCC=10g/l=1%
投与量は、活性(乾燥)としてフィラー1トン当たりのgである。
5.投与順序およびポリマー投与量の効果
試験は、以下の段階的手順を用いた:
1.0秒、撹拌速度1000rpmで、1%の稠度まで希釈したフィラー試料(500ml)をダイナミックドレネージジャーDDJ(Paper Research Materials Inc.製)に注ぎ、
2.15秒で、前処理ポリマーまたはNFCをフィラースラリーに投与し、
3.30秒で、NFCまたは前処理ポリマーをフィラースラリーに投与し、
4.45秒で、平均粒径(D50)=平均弦長を測定し(剪断前)、
5.50秒で、撹拌速度1000〜1500rpm未満
6.60秒で、撹拌速度1500〜1000rpm未満
7.65秒で、平均粒径(D50)を測定した(剪断後)。
50秒〜60秒での撹拌は、高剪断での撹拌であるとみなされることを留意されたい。
表4および5から以下のことがわかる:
−投与順序は、弱凝集体の挙動に強い影響力を有する。
−ポリマーをNFCと同時に(または一緒に)添加するならば、弱凝集体が全く存在しないかまたは殆ど存在しない。
−投与順序がNFCの前にポリマーである場合、つまり、PCCフィラー、次にポリマー、その後にNFCである場合に、最良の効果が実現される。
6.紙強度
市販の漂白した圧力砕木パルプ(PGW)を完成紙料混合の83%として用い市販の漂白したEnoreinの粗精製したケミカルトウヒ/マツパルプを17%用いた。フィラーは、分散されていない偏三角面体の沈降炭酸カルシウム(PCC)であった。製造業者によると、このPCCの平均粒径は、1.9μmであった。前処理済みのフィラー組成物において、CPAM(ポリマー1)を用い、その投与量は、乾燥フィラー1トン当たり125gで、NFCは、Daicel KY−100G2.5%であった。Ashland cPAM PC435を200g/tおよびアニオン性有機マイクロ粒子SP700を500g/t含む2成分歩留りシステムを使用した。
オフラインのLasentec装置(15秒前と5秒後にポリマーおよびNFCを添加)を用いて前処理済みのフィラー組成物を作製した。前処理済みのフィラー組成物をパルプ混合物中に混合した。5〜10秒後、PC435を添加し、20秒後CPAMからマイクロ粒子SP700を添加した。
100メッシュワイヤを有する標準シート成形機(SCAN−C26:76規格に準拠したLorentzen&Wettre AB,Sweden)で、実験室ハンドシートを作製した。そのシートを最初5分、その後2分、3.5バールで湿式加圧した。シートの坪量を52g/mになるように調節した。以下の条件で、加圧したシートを光沢プレートに対して上方の実験室内で乾燥した:温度23℃、相対湿度50%±2%。シートを布帛フレームに対してピンと張り、少なくとも16時間、乾燥させた。試料を分析する前に少なくとも4時間、温度23±1℃、RH=50±2%でコンディショニングした。
SCAN規格に準拠して、シート特性を分析した。SCAN−P6:75に準拠した坪量。SCAN−P38:80に準拠して引張強さおよび破断点歪み並びにLloyd測定器を用いてSCAN−P 67:93に準拠した弾性率の算出。SCAN−P5:63規格に準拠し、炭酸カルシウムに対する係数1.78を計算に用いて、シートの灰分量を測定した。その後測定した灰分量に基づいて、灰分歩留りを求めた。
示されるように、前処理組成物中のフィラー、ポリマーおよびNFCの組み合わせが、結果として向上した灰分歩留り、つまり、シート状の製品の増大した灰分量、および比引張強さをもたらす。特定の組み合わせ順序、フィラー、ポリマーおよびNFCが、他の追加の順序よりもかなり良好な結果を示すことも留意されたい。

Claims (15)

  1. 紙およびボードの製造に使用する前処理済みのフィラー組成物を提供する方法であって、
    a)沈降炭酸カルシウムを含むフィラーを提供し、前記フィラーが、添加剤を全く含まないスラリーの形態であるステップと、
    b)ポリビニルアミンまたはポリアクリル酸アミドから選択される少なくとも1種のポリマーを提供し、前記ポリマーが、pH7で求めた最大でも4meq/gの絶対値の電荷密度を有するとともに2,000,000g/mol超の分子量を有するステップと、
    c)ステップb)の前記少なくとも1種のポリマーをステップa)の前記フィラーと配合するステップと、
    d)ナノフィブリルセルロースのスラリーを提供するステップと、
    e)前記ナノフィブリルセルロースのスラリーをステップc)で形成した組み合わせと配合して、強凝集体を含む前処理したフィラー組成物を形成するステップとを含み、
    前処理済みのフィラー組成物の強凝集体は、沈降炭酸カルシウムを含むフィラー粒子だけの元の弦長値よりも少なくとも100%高い平均弦長の値として定義される強凝集体の粒径分布を有し、この平均弦長は、収束ビーム反射測定法により測定されたものであることを特徴とする方法。
  2. 前記ポリアクリルアミドが、カチオン性ポリアクリルアミドまたはアニオン性ポリアクリルアミド、好ましくはカチオン性ポリアクリルアミドであり得る請求項1に記載の方法。
  3. 前記ポリマーが2,000,000〜20,000,000g/mol、好ましくは5,000,000〜18,000,000、好ましくは5,500,000〜15,000,000g/mol、さらに好ましくは6,000,000〜10,000,000g/molの分子量を有する請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記ポリマーが、pH7で求めた0.05〜2meq/gの電荷密度を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記ポリマーが、ポリビニルアミンまたはカチオン性ポリアクリルアミドであり、pH7で求めた0.1〜1.35meq/g、さらに好ましくは0.2〜0.7meq/gの電荷密度を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記ポリマーが、アニオン性ポリアクリルアミドであり、pH7で求めた.0.1〜1.8meq/g、さらに好ましくは0.2〜1.6meq/gの絶対値の電荷密度を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記前処理済みのフィラー組成物の前記強凝集体が、前記沈降炭酸カルシウムを含むフィラー粒子だけの元の弦長値よりも110〜300%高い平均弦長の値として定義される強凝集体の粒径分布を有し、好ましくは前記平均弦長値が、前記沈降炭酸カルシウムを含むフィラー粒子だけの元の弦長値より110〜200%高請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記形成した強凝集体が、フロック形成後に1000rpmを超える撹拌の後と前に測定した弦長の比が、少なくとも60%、好ましくは少なくとも65%である強凝集体のフロック安定性を有する請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載の方法により調製される前処理済みのフィラー組成物。
  10. 請求項に記載の前処理済みのフィラー組成物を含む紙料。
  11. 請求項1〜のいずれか1項に記載の方法により調製される前処理済みのフィラー組成物を用いて製造される紙または板紙。
  12. 灰分歩留りが、少なくとも25%、好ましくは少なくとも30%、好ましくは少なくとも40%、好ましくは約40〜80%、さらに好ましくは約60〜80%である請求項11に記載の紙または板紙。
  13. 請求項1〜のいずれか1項に記載の前処理済みのフィラー組成物を提供するステップと、前記前処理済みのフィラー組成物を繊維紙料と配合するステップとを備える紙または板紙を生産する方法。
  14. 前記前処理済みのフィラー組成物が、湿紙の形成前に薄い紙料中に添加される請求項13に記載の方法。
  15. スーパーカレンダ処理(SC)紙、軽量コート(LWC)紙、新聞巻取紙、上質紙、折畳み箱用板紙、白板紙または白ボールの生産のための請求項1〜のいずれか1項に記載の方法の使用。
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